JP2005144979A - 易引裂性多層フィルム又はシート - Google Patents

易引裂性多層フィルム又はシート Download PDF

Info

Publication number
JP2005144979A
JP2005144979A JP2003388872A JP2003388872A JP2005144979A JP 2005144979 A JP2005144979 A JP 2005144979A JP 2003388872 A JP2003388872 A JP 2003388872A JP 2003388872 A JP2003388872 A JP 2003388872A JP 2005144979 A JP2005144979 A JP 2005144979A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
multilayer film
weight
sheet
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003388872A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4345924B2 (ja
Inventor
Yoshiyuki Katayama
義之 片山
Hiroaki Machiya
宏昭 町屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dow Mitsui Polychemicals Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd filed Critical Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
Priority to JP2003388872A priority Critical patent/JP4345924B2/ja
Publication of JP2005144979A publication Critical patent/JP2005144979A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4345924B2 publication Critical patent/JP4345924B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】 低温ヒートシール性、破袋強度、横及び/又は縦方向の引裂性に優れた積層フィルム又はシートを提供する。
【解決手段】 インフレーション法による共押出多層フィルム又はシートであって、少なくとも一つの層が、エチレン重合体あるいはこれを主体とする樹脂組成物の層(A)からなり、他の少なくとも一つの層が、ポリオレフィン樹脂60〜20重量部及びアイオノマー樹脂40〜80重量部からなる樹脂組成物の層(B)である横及び/又は縦方向の引裂性に優れた多層フィルム又はシート。
【選択図】 なし

Description

本発明は、低温ヒートシール性、破袋強度に優れ、包装材料として好適な横及び/又は縦方向の引裂性に優れた多層フィルム又はシートに関する。
LLDPEとして知られている低密度のエチレン・α−オレフィン共重合体は、透明性、耐引裂性、低温ヒートシール性、ホットタック性、挟雑物シール性、ヒートシール強度、破袋強度、ボイル処理等に対する耐熱性が優れており、包装材料のシーラント層に用いた場合、包装機による内容物の充填適性が良好であり、密封に対する信頼性が高く、包装材料としての強度が高いところから、包装材料として広く使用されている。ところがフィルム自体の引裂強度が高いため、引裂きによって開封するタイプのパウチや袋に用いると、引裂き性が悪く、また引裂方向が一定しないという問題点があった。
また引裂強度がLLDPEより小さい高圧法の低密度ポリエチレンやエチレン・酢酸ビニル共重合体などの他のエチレン重合体を同様な用途に用いた場合においても、程度の差はあれ、引裂き性は満足するレベルにあるとは言えず、引裂き開封用の包装材料に用いるには問題があった。
このようなエチレン重合体の引裂き性の改良のために、アイオノマー樹脂を組み合わせて使用する提案はすでになされている。例えば、インフレーション法による共押出延伸多層フィルムであって、ポリオレフィン層とアイオノマー樹脂とからなる易引裂性フイルムが提案されている(特許文献1)。またT−ダイ法による共押出多層フィルムであって、LLDPE、低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体などを表面層と、オレフィン系樹脂40〜95重量%とアイオノマー樹脂60〜5重量%とからなる樹脂組成物層とを有する易引裂性フイルムが提案されている(特許文献2)。
前者の提案では特別な延伸条件で成形する必要があり、また後者の提案では製造コストが大きい上に、顕著な横カット性が発現し難いT−ダイ法を採用する必要があった。
特開平6−55632号公報 特開2000−169597号公報
そこで本発明の目的は、ヒートシール性、破袋強度、易引裂性に優れ、安価に製造することが可能なエチレン重合体多層フィルム又はシートを提供することにある。
すなわち本発明によれば、インフレーション法による共押出多層フィルム又はシートであって、少なくとも一つの表面層が、エチレン重合体あるいはこれを主体とする樹脂組成物の層(A)からなり、他の少なくとも一つの層が、ポリオレフィン樹脂60〜20重量部及びアイオノマー樹脂40〜80重量部からなる樹脂組成物の層(B)であることを特徴とする横及び/又は縦方向の引裂性に優れた多層フィルム又はシートが提供される。
本発明によれば、低温ヒートシール性、破袋強度が優れ、横及び/又は縦方向の引裂性に優れた積層フィルム又はシートを提供することができる。
かかる特性を利用して、本発明の易引裂性多層フィルム又はシートは漬物や蒟蒻等の水物包装、液体スープ、液体調味料等の液体食品包装、液体シャンプー、中性洗剤等の食品以外の液体包装、粉体スープ、小麦粉、食塩、香辛料等の粉体包装、スナック菓子等の乾燥食品包装、加工肉、チルドビーフ等の食肉包装や惣菜包装、注射器シリンジ、輸液バッグ等の医療用品包装等の一般軽包装用途に利用することができる。さらに米袋や肥料、セメント等の産業資材に代表される重包装用途、あるいは絆創膏や結束テープの基材としての利用やストレッチフィルムやラップフィルムとしての利用も可能である。
本発明の易引裂性多層フィルム又はシートは、インフレーション法による共押出しによって製造されるものであり、少なくとも一つの層は、エチレン重合体あるいはこれを主体とする樹脂組成物の層(A)からなる。層(A)を構成するエチレン重合体は、エチレンの単独重合体、又はエチレンと他のα−オレフィン及び又は極性モノマーとからなるエチレンを主体とする共重合体であって、後記するアイオノマー樹脂以外のものをいう。具体的には、エチレンの単独重合体若しくはエチレンと少量の炭素数が3〜10のα−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどとのランダム共重合体であって、いわゆる、高圧法低密度ポリエチレン(HP−LDPE)、直鎖状あるいは線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)と呼ばれているエチレン単独重合体若しくはエチレン・α−オレフィン共重合体、更にはエチレンと少量の極性モノマーとの共重合体、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレンと不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸などとの共重合体、エチレンと不飽和カルボン酸エステル、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、マレイン酸ジメチルなどとの共重合体、エチレンと上記のような不飽和カルボン酸と不飽和カルボン酸エステルの共重合体、エチレンと一酸化炭素と任意に不飽和カルボン酸エステルや酢酸ビニルとの共重合体等のエチレンを主体とした重合体である。これらエチレン重合体は、単一の重合体であっても、2種以上のエチレン重合体の組成物(混合物)であってもよい。
上記エチレン重合体は、フィルム強度、加工性などを考慮すると、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが、0.01〜50g/10分、とくに0.1〜10g/10分の範囲にあることが好ましい。
かかるエチレン重合体としては、高圧法低密度ポリエチレンや直鎖低密度ポリエチレンなどのポリエチレン、酢酸ビニル含量が20重量%以下のエチレン・酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル含量が20重量%以下のエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体などから選択するのが好ましく、とりわけ透明性、ヒートシール性、耐熱性、破袋強度などを考慮すると、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)として知られているエチレンとα−オレフィンとの共重合体、とりわけメタロセン触媒により製造された低密度ポリエチレンを使用することが好ましい。
上記LLDPEとしては、とくに密度が895〜940kg/m、好ましくは900〜930kg/mのものが好適である。またゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定した分子量分布(Mw/Mn)が通常1.5〜4.0、とくに1.8〜3.5の範囲のものが好適である。上記LLDPEとしてはまた、示差走査熱量計(DSC)の昇温速度10℃/分で測定した吸熱曲線から求めた鋭い吸熱ピークが1個ないし複数個あり、該ピークの最高温度、すなわち融点が通常90〜130℃、好ましくは100〜120℃の範囲にあるものが好ましい。
上記のようなLLDPEは、チーグラー型触媒を代表例とするマルチサイト触媒、メタロセン触媒を代表例とするシングルサイト触媒を用いた従来公知の製造法により製造することができる。チーグラー型触媒としては、高活性チタン触媒成分と有機アルミニウム化合物触媒成分とからなる組み合わせ触媒を例示することができる。またメタロセン触媒としては、メタロセン化合物と有機アルミニウムオキシ化合物とからなる組み合わせ触媒を例示することができる。
本発明の易引裂性多層フィルム又はシートにおいては、上記エチレン重合体あるいはこれを主体とする樹脂組成物の層(A)とともに、ポリオレフィン樹脂60〜20重量部、好ましくは55〜25重量部、一層好ましくは50〜30重量部に対し、アイオノマー樹脂が40〜80重量部、好ましくは45〜75重量部、一層好ましくは50〜70重量部(両者の合計で100重量部)とからなる樹脂組成物の層(B)が設けられる。
層(B)に使用される上記ポリオレフィン樹脂は、オレフィンの単独重合体、オレフィン同士の共重合体、オレフィンと極性モノマーの共重合体から選択されるオレフィンを主体とする重合体であって、アイオノマー樹脂以外のものをいう。具体的には層(A)の構成材料として説明した上記エチレン重合体の他に、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンなどを主体とする単独重合体又は共重合体を例示することができる。これらの中では、層(A)のエチレン重合体として好適なポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体及びエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体から選ばれる上記した物性を有するものを使用することが好ましく、とくに層(A)で使用したエチレン重合体と同種のエチレン重合体を使用するのがよい。例えば層(A)としてLLDPEを使用する場合には、層(B)におけるポリオレフィン樹脂としてLLDPEを使用することが好ましい。とくに好適なLLDPEは、メタロセン触媒により重合された低密度ポリエチレンである。
層(B)の構成成分であるアイオノマー樹脂は、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の一部又は全部が金属イオンにより中和された樹脂状重合体である。アイオノマー樹脂のベースポリマーとなるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体としては、不飽和カルボン酸含有量が好ましくは1〜25重量%、とくに好ましくは3〜23重量%、一層好ましくは4〜20重量%の共重合体であり、エチレンと不飽和カルボン酸の二元共重合体のみならず、任意に他の単量体が共重合された多元共重合体であってもよい。ここに不飽和カルボン酸含量が低すぎると、易引裂性の積層フィルムを得ることが容易でなくなり、またその含量があまり高いものを使用すると吸湿性が増し、成形上の問題が生ずる恐れが出てくる。
上記ベースポリマーを構成する不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチルなどを例示することができる。とくに好ましいのは、アクリル酸又はメタクリル酸である。
上記任意に共重合されていてもよい他の単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸nブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチルなどの不飽和カルボン酸エステル、一酸化炭素、二酸化硫黄などを例示することができる。これら他の単量体は、例えば0〜30重量%、好ましくは0〜20重量%の範囲で共重合されていてもよいが、一般にこのような他の単量体含量が多くなると、得られるアイオノマーの引裂き性が損なわれる傾向にあるため、このような単量体を含まないものかあるいは含んでいたとしても僅かな量、例えば15重量%以下の如き量で共重合されているものを用いるのが好ましい。
アイオノマー樹脂としては、上記共重合体のカルボキシル基の10〜100モル%、好ましくは10〜80モル%が金属イオンで中和されものを使用することができる。中和度があまりに低すぎるものを使用すると、引裂き性が損なわれるようになる。ここに金属イオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムのようなアルカリ土類金属、亜鉛などのイオンであり、好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム又は亜鉛、とくに好ましくはマグネシウムをイオン源とするアイオノマーを用いた場合に、所望の引裂き特性を有する積層フィルム又はシートが得やすいので好ましい。
アイオノマー樹脂としては、共押出フィルム製造における成形性やフィルム物性等を考慮すると、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが、0.1〜50g/10分、とくに0.5〜20g/10分のものを使用するのが好ましい。
本発明の易引裂性多層フィルム又はシートにおいて、全部の層あるいは任意の層に、物性を損なわない範囲で、任意の添加剤が配合されていてもよい。このような添加剤として、例えば、酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、粘着剤、滑剤、ブロッキング防止剤、顔料、染料などを例示することがでる。
本発明における易引裂性多層フィルム又はシートは、層(A)と層(B)がインフレーション法により共押出された構成を有するもので、主として(A)層をヒートシール層とする包装材料を目的とするものであるので、その場合は(A)/(B)のような2層構成、(A)/(B)/(A)のような3層構成のもの、とりわけ表面特性が良好な(A)/(B)/(A)のような3層構成のものが好ましい。しかしながら所望に応じ(B)/(A)/(B)のような3層構成にすることができる。
本発明の易引裂性多層フィルムは、縦、横少なくとも一方、好ましくは縦、横両方向の引裂強度が5〜70N/mm、好ましくは10〜50N/mmであって、実質的に引裂方向にずれを生じないものである。いずれか一方の引裂強度が上記範囲よりさらに小さくなると、破袋強度が小さくなりすぎるので好ましくなく、また縦、横両方向の強度が70N/mmを越えるようになると、引裂性が悪くなるので好ましくない。
このような性状の易引裂性多層フィルム又はシートは、使用原料の性状、共押出フィルムの成形条件、各層の厚み比率などを適当に選択することによって得ることができる。とくに総厚みが、3〜500μm、とくに10〜200μmの範囲が好ましく、また層(B)の総厚みが、フィルム又はシートの総厚みの20〜80%、とくに30〜70%を占めることが望ましい。前記したような(A)/(B)/(A)のような3層構成、あるいは(B)/(A)/(B)のような3層構成の易引裂性多層フィルム又はシートにおいては、表面層の厚みを1〜150μm、とくに5〜100μm、中間層の厚みを1〜200μm、とくに5〜150μmとし、表面層と中間層の厚み比率を20/80〜80/20、好ましくは30/70〜70/30となるようにするのが好ましい。
本発明の易引裂性多層フィルム又はシートは、そのまま各種包装材料やテープ材料として使用することができる。また各種基材フイルムに、引裂性付与、あるいはさらに低温ヒートシール性、耐衝撃性等を付与する目的で、本発明の易引裂性多層フィルム又はシートを基材フィルムに積層して使用することができる。かくすることにより良好な引裂性を示す積層フイルム又はシート、好ましくは横及び/又は縦方向の引裂強度が70N/mm以下の積層フイルム又はシートを得ることができる。この場合、易引裂性積層フイルム又はシートを得るためには、本発明の易引裂性多層フイルム又はシートの厚みは、基材フイルム厚みの0.5倍以上、好ましくは1〜20倍の範囲にすることが好ましい。このような基材フィルムは単層のものでも2層以上からなる多層構成のものであってもよい。基材フイルムの種類としては、例えば、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、プロピレン単独重合体やプロピレン・α−オレフィン共重合体などのポリプロピレン、エチレン単独重合体やエチレン・α−オレフィン共重合体などのポリエチレン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性重合体の延伸又は無延伸のフィルム、アルミ箔、アルミ蒸着フィルム、シリカ、アルミナ、マグネシアなどの蒸着フィルムなどを挙げることができる。これらの中では、ポリエステル、ポリアミド又はポリプロピレンのフイルム、とりわけこれらの延伸フイルムを使用するのが好ましい。尚、本発明の易引裂性多層フイルム又はシートと基材の積層方法にとくに制限はないが、好ましくはサンドイッチラミネーション法あるいはドライラミネーション法が用いられる。
本発明により得られる易引裂性多層フィルムを包装袋として使用する場合には、切り込み部を設けることにより、切り込み方向への引裂きが助長され、容易に、しかも切口の綺麗な引裂を行うことができる。また、微細孔を設けることにより袋の開封を容易にすることができる。微細孔は、レーザーを用いる方法、ダイヤモンド針を貫通させる方法、フイルム原料に無機充填剤を配合しておく方法などによって形成させることができる。微細孔を施す部分は、シール部のみであってもよく、また全面に渡っても差し支えない。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。尚、実施例及び比較例に用いた原料の組成と物性、並びに得られた延伸フイルムの物性測定方法は、下記の通りである。
1.樹脂原料
(1)メタロセン触媒直鎖低密度ポリエチレン(mPE)
三井住友ポリエチレン(株)製、エボリュー SP2320
密度 919kg/m
メルトフローレート 1.9g/10分
融点(DSC法) 118℃
(2)エチレン・メタクリル酸共重合体アイオノマー(Naアイオノマー)
メタクリル酸含量 10重量%
中和度 50%中和―ナトリウム塩
メルトフローレート 1.3g/10分
(3)エチレン・メタクリル酸共重合体アイオノマー(Mgアイオノマー)
メタクリル酸含量 15重量%
中和度 15%中和―マグネシウム塩
メルトフローレート 0.7g/10分
1.物性測定方法
(1)引裂き強度
トラウザー引裂き法(JIS K7128−1)により縦軸方向と横軸方向の引裂強度を測定した。
[実施例1]
3層インフレダイスを装備した多層インフレーションフィルム成形装置を使用し、ダイスの外層には外層用押出機を通じて上記mPEを、中間層には中間層用押出機を通じて、上記mPE50重量部と上記Naアイオノマー50重量部のペレットロダイブレンド物を、内層には外層用押出機を通じて上記mPEをそれぞれ180℃の条件で供給し、180℃に予熱された上記ダイスの内部で貼合し、外層が15μm、中間層が30μm、内層が15μmの3層インフレーションフィルムを得た。その評価結果を表1に示す。
[実施例2]
中間層の樹脂組成物の組成を、mPE50重量部とMgアイオノマー50重量部に変えた以外は実施例1と同様にして3層インフレーションフィルムを得た。その評価結果を表1に示す。
[実施例3]
中間層の樹脂組成物の組成を、mPE30重量部とMgアイオノマー70重量部に変えた以外は実施例1と同様にして3層インフレーションフィルムを得た。その評価結果を表1に示す。
[比較例1]
中間層に樹脂組成物の代わりに、mPEを使用した以外は実施例1と同様にして3層インフレーションフィルムを得た。その評価結果を表1に示す。
Figure 2005144979

Claims (8)

  1. インフレーション法による共押出多層フィルム又はシートであって、少なくとも一つの層が、エチレン重合体あるいはこれを主体とする樹脂組成物の層(A)からなり、他の少なくとも一つの層が、ポリオレフィン樹脂60〜20重量部及びアイオノマー樹脂40〜80重量部からなる樹脂組成物の層(B)であることを特徴とする横及び/又は縦方向の引裂性に優れた多層フィルム又はシート。
  2. ポリオレフィン樹脂60〜20重量部及びアイオノマー樹脂40〜80重量部からなる樹脂組成物からなる層(B)を中間層とし、エチレン重合体あるいはこれを主体とする樹脂組成物の層(A)を両表面層とする請求項1記載の横及び/又は縦方向の引裂性に優れた多層フィルム又はシート。
  3. エチレン重合体あるいはこれを主体とする樹脂組成物の層(A)を中間層とし、ポリオレフィン樹脂60〜20重量部及びアイオノマー樹脂40〜80重量部からなる樹脂組成物からなる層(B)を両表面層とする請求項1記載の横及び/又は縦方向の引裂性に優れた多層フィルム又はシート。
  4. 層(B)と層(A)の厚み比率が、20/80〜80/20である請求項1〜3記載の横及び/又は縦方向の引裂性に優れた多層フィルム又はシート。
  5. 表面層の厚みが1〜150μm、中間層の厚みが1〜200μm、表面層と中間層の厚み比率が20/80〜80/20である請求項2又は3記載の横及び/又は縦方向の引裂性に優れた多層フィルム又はシート
  6. 層(B)のポリオレフィン樹脂が、メタロセン触媒により製造された低密度ポリエチレンである請求項1〜5記載の横及び/又は縦方向の引裂性に優れた多層フィルム又はシート。
  7. 層(A)のエチレン重合体がメタロセン触媒により製造された低密度ポリエチレンである請求項1〜6記載の横及び/又は縦方向の引裂性に優れた多層フィルム又はシート。
  8. 層(B)におけるアイオノマー樹脂が、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のマグネシウムアイオノマーである請求項1〜7記載の横及び/又は縦方向の引裂性に優れた多層フィルム又はシート。
JP2003388872A 2003-11-19 2003-11-19 易引裂性多層フィルム又はシート Expired - Fee Related JP4345924B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003388872A JP4345924B2 (ja) 2003-11-19 2003-11-19 易引裂性多層フィルム又はシート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003388872A JP4345924B2 (ja) 2003-11-19 2003-11-19 易引裂性多層フィルム又はシート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005144979A true JP2005144979A (ja) 2005-06-09
JP4345924B2 JP4345924B2 (ja) 2009-10-14

Family

ID=34695783

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003388872A Expired - Fee Related JP4345924B2 (ja) 2003-11-19 2003-11-19 易引裂性多層フィルム又はシート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4345924B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008105385A (ja) * 2006-09-28 2008-05-08 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 積層体およびその製法
JP2009513793A (ja) * 2005-10-28 2009-04-02 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 包装のための高弾性率イオノマー
JP2009255459A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 易引裂性熱可塑性樹脂積層体
JP2009291974A (ja) * 2008-06-03 2009-12-17 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 積層フィルム
WO2010050570A1 (ja) * 2008-10-30 2010-05-06 三井・デュポンポリケミカル株式会社 多層シート、太陽電池素子用封止材、及び太陽電池モジュール
US20110048998A1 (en) * 2009-08-28 2011-03-03 Marina Riccio Film suitable for vacuum skin packaging applications and easy-to-open vacuum skin package obtained therewith
WO2017056542A1 (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 積水フィルム株式会社 多層熱収縮フィルム
US10710343B2 (en) 2012-08-28 2020-07-14 3M Innovative Properties Company Coextruded polymer film configured for successive irreversible delamination

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10321469A (ja) * 1997-05-20 1998-12-04 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd エレクトレット
JP2000169597A (ja) * 1998-12-03 2000-06-20 Sekisui Chem Co Ltd 易裂性フィルム
JP2000202956A (ja) * 1999-01-19 2000-07-25 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 易横裂き性積層フィルム
JP2000289151A (ja) * 1999-04-07 2000-10-17 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 易引裂き性延伸積層フイルム及びその製法
JP2002210895A (ja) * 2001-01-18 2002-07-31 Mitsui Chemicals Inc 易引き裂き性複合フィルム
JP2002234975A (ja) * 2001-02-09 2002-08-23 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd アイオノマー樹脂組成物及びその用途

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10321469A (ja) * 1997-05-20 1998-12-04 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd エレクトレット
JP2000169597A (ja) * 1998-12-03 2000-06-20 Sekisui Chem Co Ltd 易裂性フィルム
JP2000202956A (ja) * 1999-01-19 2000-07-25 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 易横裂き性積層フィルム
JP2000289151A (ja) * 1999-04-07 2000-10-17 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 易引裂き性延伸積層フイルム及びその製法
JP2002210895A (ja) * 2001-01-18 2002-07-31 Mitsui Chemicals Inc 易引き裂き性複合フィルム
JP2002234975A (ja) * 2001-02-09 2002-08-23 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd アイオノマー樹脂組成物及びその用途

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009513793A (ja) * 2005-10-28 2009-04-02 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 包装のための高弾性率イオノマー
AU2006309022B2 (en) * 2005-10-28 2012-08-02 E. I. Du Pont De Nemours And Company High modulus ionomers for packaging
JP2008105385A (ja) * 2006-09-28 2008-05-08 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 積層体およびその製法
JP2009255459A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 易引裂性熱可塑性樹脂積層体
JP2009291974A (ja) * 2008-06-03 2009-12-17 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 積層フィルム
WO2010050570A1 (ja) * 2008-10-30 2010-05-06 三井・デュポンポリケミカル株式会社 多層シート、太陽電池素子用封止材、及び太陽電池モジュール
US20110048998A1 (en) * 2009-08-28 2011-03-03 Marina Riccio Film suitable for vacuum skin packaging applications and easy-to-open vacuum skin package obtained therewith
US10710343B2 (en) 2012-08-28 2020-07-14 3M Innovative Properties Company Coextruded polymer film configured for successive irreversible delamination
WO2017056542A1 (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 積水フィルム株式会社 多層熱収縮フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4345924B2 (ja) 2009-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2005207968B2 (en) Compositions of ethylene/vinyl acetate copolymers for heat-sealable easy opening packaging
KR100719403B1 (ko) 열융착성 적층 필름 및 포장체
JP5459535B2 (ja) 共押出多層フィルム及び該フィルムからなる包装材
JP5394096B2 (ja) イージーピールフィルム
KR101264254B1 (ko) 열융착성 다층 필름
JP4621303B1 (ja) 高分子組成物、無延伸フィルムの製造方法、無延伸フィルム、ヒートシール材料及び包装材料
JP4942858B2 (ja) 樹脂組成物、ヒートシールフィルム、及び積層フィルム
JP4345924B2 (ja) 易引裂性多層フィルム又はシート
JP5766206B2 (ja) 二軸延伸エチレン系重合体多層フィルム
JP6262071B2 (ja) ヒートシール性フィルム及び積層体
KR20140022439A (ko) 플라스틱 필름 및 수액 백
JP4605835B2 (ja) 易横裂き性積層フィルム
JP5855005B2 (ja) 易剥離性積層フィルム及びその用途
JP6470296B2 (ja) 二軸延伸エチレン重合体フィルムおよび包装体
KR101749853B1 (ko) 용이 박리성 적층 필름 및 그것으로 이루어지는 포장체
JP2007144687A (ja) レトルト食品用包装容器及び包装積層材料
JP5678307B2 (ja) 押出ラミネート成形用樹脂組成物
JP6822198B2 (ja) シーラント用接着剤及び易剥離性フィルム
WO2019188696A1 (ja) 積層フィルム、包装材および包装体
JP6690467B2 (ja) 共押出フィルムおよび多層共押出積層体
JP2021095162A (ja) 易開封性フィルムおよび包装体
JP2005104151A (ja) ヒートシール性積層ポリプロピレン系樹脂フィルム及び包装体
JP2008254251A (ja) 熱融着性多層フィルム
JP2022059454A (ja) 押出ラミネート用易剥離性フィルム、蓋材用易剥離性フィルムおよびその包装体
JP2020139143A (ja) フィルム、共押出フィルム、および、包装体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061004

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090414

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090708

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090708

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4345924

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120724

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120724

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130724

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees