JP2000202956A - 易横裂き性積層フィルム - Google Patents
易横裂き性積層フィルムInfo
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Abstract
レン・α−オレフィン共重合体に易横裂き性を付与し、
広範囲の用途に使用できる包装材料の提供。 【解決手段】 エチレン・不飽和カルボン酸共重合体
アイオノマー(A)と密度が870〜940kg/m3
のエチレン・α−オレフィン共重合体(B)との共押出
フィルムであって、横引き裂き強度が50〜300N/
cmの範囲にあり、実質的に縦引き裂き性を示さない易
横裂き性積層フィルム((B)は50重量%までのポリ
エチレンを含んでいてもよい)。上記易横裂き性積層フ
ィルムはそのままで、あるいは基材フィルムに積層して
包装袋とすることができ、包装袋には図1のような切り
込み部を設けて、横裂き性を一層容易にすることができ
る。
Description
ートシール性、耐衝撃性に優れた易横裂き性積層フィル
ムに関する。
エチレン・α−オレフィン共重合体は、透明性、耐引裂
性、低温ヒートシール性、ホットタック性、挟雑物シー
ル性、ヒートシール強度、破袋強度、ボイル処理等の耐
熱性が優れており、包装材料のシーラント層に用いた場
合、包装機による内容物の充填適性が良好であり、密封
に対する信頼性が高く、包装材料としての強度が高いと
ころから、包装材料として広く使用されている。ところ
が、包装材料のなかでも引き裂き開封を行う用途におい
ては、一方方向に確実に引き裂くことができる易横裂き
性が求められており、強靭で引き裂き強度の大きいLL
DPEは、必ずしも好適な材料とはいえなかった。
使用されているが、一般消費者が袋を引き裂いて開封す
る場合、横方向に引き裂こうとしても、途中で引き裂き
方向がずれ、斜め方向に引き裂かれ、またその引き裂き
部分も大きく波打っているという不具合が生じている。
これまでに、このような欠点を改良するために、いくつ
かの提案がなされている。
は、特定のLLDPEフィルムを、縦または横方向に特
定倍率延伸してなる切断の方向性に優れた包装用フィル
ムが提案されている。また特開平3−288644号公
報には、特定のLLDPE組成物層とLLDPE層の多
層共押出フィルムを一軸延伸してなる易引き裂き性フィ
ルムが開示されている。しかしながらこれらの方法は、
フィルム成形に加えて延伸加工工程を必要としており、
経済性に劣る上に、フィルムが延伸されているためにL
LDPE本来の特性が損なわれるという問題点を有して
いた。
定のLLDPEを特定条件下でTダイ成形してなる易裂
き性フィルムが開示されている。また特開平3−865
15号公報には、特定のLLDPE組成物をTダイ成形
してなる易裂き性に優れたフィルムが開示されている。
しかしながらこれらのフィルムは、必ずしも満足すべき
一方向への易引き裂き性を有していなかった。
は、ポリオレフィン樹脂及びこれと非相溶性の熱可塑性
樹脂を溶融混練して押出成形した引き裂きが容易なフィ
ルムが開示されているが、このフィルムの引き裂きは方
向性がなく、決して満足すべきものではなかった。
LLDPEが有する優れた特性を生かすため、効果的に
LLDPEに易横裂き性を付与する処方について検討を
行った。その結果、LLDPEを、エチレン・不飽和カ
ルボン酸共重合体アイオノマーと特定条件で共押出した
積層フィルムが、優れた易横裂き性を示すことを見いだ
すに至った。したがって本発明の目的は、透明性、低温
ヒートシール性、挟雑物シール性、ヒートシール強度、
破袋強度、ボイル処理等の耐熱性に優れた易横裂き性の
積層フィルムを提供することにある。本発明の他の目的
は、実質的に横裂き性を持たない他のフィルムと積層し
ても、易横裂き性を付与することができる積層フィルム
を提供することにある。
飽和カルボン酸共重合体アイオノマー(A)と50重量
%までのポリエチレンを含んでもよい密度が870〜9
40kg/m3 のエチレン・α−オレフィン共重合体
(B)の共押出フィルムであって、横引き裂き強度が5
0〜300N/cmの範囲にあり、実質的に縦引き裂き
性を示さない易横裂き性積層フィルム及びその製造方法
に関する。本発明はまた、基材フィルムに上記易横裂き
性積層フィルムを積層して得られる易横裂き性フィルム
に関する。
アイオノマー(A)とエチレン・α−オレフィン共重合
体(B)が共押出された構成を有するもので、主として
(B)層をヒートシール層とする包装材料を目的とする
ものであるので、その場合は(A)/(B)のような2
層構成、(B)/(A)/(B)のような3層構成のも
のが好ましい。しかしながら(B)層をヒートシール層
として利用するので無い場合は、(A)/(B)/
(A)のような構成を採ることもできる。とくに後述す
るように他の基材フィルムと積層することなく、
(A)、(B)のみの積層フィルムとして使用する場合
は、カール傾向の少ない(B)/(A)/(B)のよう
な対称構造とするのが好ましい。
うな構成からなるものであって、横引き裂き強度が50
〜300N/cm、好ましくは100〜250N/cm
であって、実質的に縦引き裂き性を示さないものであ
る。ここに「実質的に縦引き裂き性を示さない」とは、
後記するように、JIS K7128に規定されたB法
(エルメンドルフ引き裂き法)に従い、2号試験片を用
いて測定する引き裂き強度試験により縦裂き強度を測定
した場合に、引き裂き方向が横方向にずれた後に裂け、
真の縦裂き強度が測定できないような状態をいうもので
ある。
くなると、破袋強度が小さくなりすぎるので好ましくな
く、またその強度が300N/cmを越えるようになる
と、横裂き性が悪くなるので好ましくない。
使用するアイオノマー(A)及びエチレン・α−オレフ
ィン共重合体(B)の性状、共押出フィルムの成形条
件、各層の厚み比率などを適当に選択することによって
得ることができる。とくに易横裂き性フィルムの総厚み
としては、5〜500μm、とくに10〜200μmの
範囲が好ましく、またアイオノマー層の総厚みが、フィ
ルム総厚みの10〜80%、とくに15〜60%を占め
ることが望ましい。
リマーとなるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体とし
ては、不飽和カルボン酸含有量が好ましくは1〜25重
量%、とくに好ましくは3〜23重量%、一層好ましく
は4〜20重量%の共重合体であり、エチレンと不飽和
カルボン酸の二元共重合体のみならず、任意に他の単量
体が共重合された多元共重合体であってもよい。ここに
不飽和カルボン酸含量が低すぎると、易横裂き性の積層
フィルムを得ることが容易でなくなり、またその含量が
あまり高いものを使用すると吸湿性が増し、成形上の問
題が生ずる恐れが出てくる。
ル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、
マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチルなどを例
示することができる。とくに好ましいのは、アクリル酸
又はメタクリル酸である。
量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのよう
なビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸nブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸
ジメチル、マレイン酸ジエチルなどの不飽和カルボン酸
エステル、一酸化炭素、二酸化硫黄などを例示すること
ができる。これら他の単量体は、例えば0〜30重量
%、好ましくは0〜20重量%の範囲で共重合されてい
てもよいが、一般にこのような他の単量体含量が多くな
ると、得られるアイオノマーの引き裂き性が損なわれる
傾向にあるため、このような単量体を含まないものかあ
るいは含んでいたとしてもわずかな量、例えば15重量
%以下の如き量で共重合されているものを用いるのが好
ましい。このような共重合体はまた、不飽和カルボン酸
又はその無水物で変性されたものを用いてもよい。
ルボキシル基の10〜100モル%、好ましくは20〜
80モル%が金属イオンで中和されものを使用すること
ができる。中和度があまりに低すぎるものを使用する
と、引き裂き性が損なわれるようになる。ここに金属イ
オンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウムのよう
なアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムのようなア
ルカリ土類金属、亜鉛などであり、とくにリチウム、ナ
トリウム、カリウム、マグネシウムまたは亜鉛をイオン
源とするアイオノマーを用いた場合に、所望の引き裂き
特性を有する積層フィルムが得やすいので好ましい。
ける成形性やフィルム物性等を考慮すると、190℃、
2160g荷重におけるメルトフローレートが、0.1
〜50g/10分、とくに0.5〜20g/10分のも
のを使用するのが好ましい。
押出される(B)成分は、密度が870〜940kg/
m3 、好ましくは880〜930kg/m3 のエチレン
・α−オレフィン共重合体を主成分とするものであり、
その他に、50重量%まで、好ましくは40重量%まで
のポリエチレンを含んでいてもよい。また該共重合体に
おけるα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−
デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテンなど
を例示することができる。好ましいα−オレフィンは、
炭素数4〜12、とくに5〜10のものである。
としてはまた、Mw/Mnが3.0以下、とくに2.5
以下のものであって、190℃、2160g荷重におけ
るメルトフローレートが、0.1〜20g/10分、と
くに0.5〜15g/10分のものが好ましい。
ム及びハロゲンを必須成分とする高活性チタン触媒成分
と有機アルミニウム化合物成分からなる触媒系、あるい
はメタロセン触媒成分とアルモキサンの組み合わせのよ
うなシングルサイト触媒系を用いて、エチレンとα−オ
レフィンを共重合することによって得ることができる。
レフィン共重合体の加工性等を改良する目的で、50重
量%まで、好ましくは40重量%以下の割合で、該共重
合体の一部をポリエチレンで置き換えたものを使用する
ことができる。ここでいうポリエチレンは、一般にポリ
エチレンの範疇に分類されているもののなかから上記エ
チレン・α−オレフィン共重合体を除いたものであっ
て、高圧法ポリエチレンや高密度ポリエチレンなどをい
う。これらのポリエチレンもまた、190℃、2160
g荷重におけるメルトフローレートが、0.1〜20g
/10分、とくに0.5〜15g/10分のものを使用
するのが好ましい。特に好ましいポリエチレンは、高圧
法ポリエチレンである。
裂き性フィルムを得るためには、アイオノマーとエチレ
ン・α−オレフィン共重合体の共押出を、インフレーシ
ョン法またはキャスト法で、とくにキャスト法で一定速
度以上の押し出し速度で成形するのが好ましい。すなわ
ちインフレーション法による共押出においても、縦引き
裂き強度に比較して横引き裂き強度の小さい易横裂き性
フィルムは得られるが、多くの場合縦引き裂き強度が測
定可能の範囲のものであり、また横引き裂き強度との強
度差がそれ程顕著なものではないのに対し、キャスト法
においては、成形条件を選定することにより、横引き裂
き強度が小さく、また縦引き裂き強度が実質的に測定で
きないような難縦裂き性のフィルムを容易に得ることが
可能である。
℃程度とし、引取速度を5m/分以上、好ましくは10
〜600m/分程度とし、引き落とし比を3〜200、
とくに5〜150の条件を選択するのがよい。
あるいは任意の層には、フィルム物性を損なわない範囲
で、任意の添加剤が配合されていても良い。このような
添加剤として、例えば、酸化防止剤、光安定剤、熱安定
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、粘着剤、滑剤、ブロッ
キング防止剤、顔料、染料などを例示することができ
る。
与、あるいはさらに低温ヒートシール性、耐衝撃性等の
付与の目的で、基材フィルムに積層して使用することが
できる。このような基材フィルムは単層のものでも2層
以上からなる多層構成のものであってもよい。例えば、
ポリアミド、ポリエステル、エチレン・ビニルアルコー
ル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニト
リル、ポリプロピレン、プロピレン・α−オレフィン共
重合体、ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重
合体、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、ポリ塩化ビニ
ルなどのフィルム、アルミ箔、アルミ蒸着フィルム、シ
リカ、アルミナ、マグネシアなどの蒸着フィルムなどの
フィルムを1層に含有するフィルムを挙げることができ
る。これらは一軸あるいは二軸に延伸されたものであっ
てもよい。例えば一軸延伸ポリアミドフィルムは、本来
縦方向に裂けやすいが、上記易横裂き性フィルムを直接
あるいはポリエチレンを介して積層しても、横裂き傾向
の大きい易横裂き性フィルムとすることができる。
ルムを包装袋として使用する場合には、切り込み部を設
けることにより、横方向への引き裂きが助長され、容易
に、しかも切口のきれいな横裂きを行うことができる。
例えば、3方ヒートシール部を有する図1の包装材料の
場合、易横裂き性包装材料1の側面ヒートシール部2に
横方向への切り込み部3を設け、これに沿って引き裂く
とA線の方向に切り裂かれ、右の図面のように綺麗な面
をもって引き裂かれる。また側面に切り込み部を設けら
れない図2のような包装形態の場合でも、易横裂き性多
層チューブの一端に形成したヒートシール部4に、縦方
向の切り込み部5を設けておくと、引き裂きによってB
線の方向に引き裂かれ、右図のような開封状態となる。
一方、易横裂き性を示さないチューブを使用した場合に
は、切り込み部5を設けても、C線のような切り口とな
り、開封が容易でない。このように包装材料の形態に応
じて、切り込み部を工夫することにより、好適に易横裂
き開封が可能となる。
る。なお実施例及び比較例に用いられた原料重合体の種
類、フィルムの成形方法、物性評価方法等は以下のとお
りである。
共重合体(B)を用いた。
試験片使用)により、縦軸方向(巻き取り方向)と横軸
方向(縦軸方向に垂直な方向)の強度の比較を行った。
尚、引裂き強度測定時に、直線に切れずに曲って切れた
ものは参考値として数値を( )で囲んで表示した。こ
のような状態は、下記実施例の縦軸方向にのみ発生して
おり、実質的に縦裂きができないとの判断基準の一つと
した。
って縦長のA4版サイズに切り抜いたサンプルを作成
し、その上部にカッターで2cmの切り込みを入れたも
のを縦裂き評価用サンプルとし、左右の辺(横方向)に
カッターで2cmの切り込みを入れたものを横裂き評価
用サンプルとした。
引っ張りながら引き裂くことにより、引き裂き時の感触
(抵抗感と直線引き裂き性)と外観(引き裂き部分の波
打ち状態)を、下記2段階で評価し、引き裂き性の評価
を行った。
る。一方縦方向は実質的に縦裂きを起こさない。 ×:抵抗感が強く、しかも直線的に引き裂けない。
て大きい。
との積層体のLLDPE面同士を下記の条件でヒートシ
ールとしてヒートシール強度を測定した。 ヒートシール温度:100,110,120,140℃ シールバーの形状:シール幅10mm×長さ30cm片面熱
板式ヒートシーラー ヒートシール条件:シール圧力2kg/cm2 、シール時間
0.5秒 試験片の形状:幅15mm、長さ15cm 測定条件:23℃、50%相対湿度の雰囲気下 引張速度300mm/分、90℃剥離させた時の最大値を
測定 試験片10片の平均値をもってヒートシール強度とした
mm×横150mmの試験片の周囲の内1辺を残して1
40℃に加熱した10mm幅ヒートシールバーで1秒間
加熱して作成した積層体の袋に、蒸留水40ccを入
れ、空気が残らないように、残りの1辺をヒートシール
して破袋強度評価用サンプルを作成した。破袋強度の評
価法は、静加圧法により150kg/cm2 ×60秒間
加圧した際に、破袋しないもの及び破袋した時点での圧
力が140kg/cm2 以上であるものを合格とした。
上記2−(1)の方法により、LLDPE/アイオノ
マー/LLDPEの2種3層構成の多層フィルム(厚
み:15μ/20μ/15μ)を作成し、引き裂き強度、引き
裂き性を評価した。さらに、2−(2)の方法で基材と
の積層体を作成し、引き裂き性、ヒートシール強度及び
破袋強度を測定した。結果を表3に示す。その結果、本
多層フィルムは実質的に縦裂きを起こさず、良好な横裂
き性を示した。さらにその積層体は、LLPDEの有す
る良好な低温ヒートシール性、ヒートシール強度、破袋
強度を維持し、実質的に縦裂きを起こさず、横裂き性が
良好であった。
10μ/30μ/10μに変えた以外は実施例1と同様にして
LLDPE/アイオノマー/LLDPEの2種3層
構成の多層フィルムを作成し、さらに積層体を作成し
て、引き裂き強度、引き裂き性を測定した。結果を表3
に示す。 実施例1と同様に本多層フィルム及び積層体
は、実質的に縦裂きを起こさず、良好な横裂き性を示し
た。
アイオノマーの2種2層とし、表2に示す層厚みで2層
積層フィルムを作成し、さらに積層体を作成して、実施
例1と同様にして引き裂き強度、引き裂き性、ヒートシ
ール性及び破袋強度を測定した。結果を表3に示す。実
施例1と同様、本多層フィルムは実質的に縦裂きを起こ
さず、良好な横裂き性を示した。さらにその積層体は、
LLDPEの有する良好な低温ヒートシール性、ヒート
シール強度、破袋強度を維持し、実質的に縦裂きを起こ
さず、横裂き性が良好であった。
LLDPEの代りにLLDPEを用い、表2に示す
層厚みで2種3層及び2種2層の多層フィルムを作成
し、さらに積層体を作成して、引き裂き強度、引き裂き
性、ヒートシール性及び破袋強度を測定した。結果を表
3に示す。本構成においても実施例1と同様に本多層フ
ィルムは実質的に縦裂きを起こさず、良好な横裂き性を
示した。さらにその積層体は、LLDPEの有する良好
な低温ヒートシール性、ヒートシール強度、破袋強度を
維持し、実質的に縦裂きを起こさず、横裂き性が良好で
あった。
スト成形機を使用し、同一成形条件下でLLDPEの
単層フィルムを作成し、さらに積層体を作成して、引き
裂き強度、引き裂き性、ヒートシール性及び破袋強度を
測定した。結果を表3に示す。その結果、縦・横方向共
に引き裂き難い上にLLDPE特有の引き裂き部分の形
状が醜くなる現象を示した。
PEを用いた以外は上記比較例1と同様にして単層フ
ィルムを作成し、さらに積層体を作成して、引き裂き強
度、引き裂き性、ヒートシール性、破袋強度を測定し
た。結果を表3に示す。比較例1以上に縦・横方向共に
引き裂き難いフィルムであった。
挟雑物シール性、破袋強度が優れ、易横裂き性に優れた
積層フィルムを提供することができる。また、本発明の
易横裂き性多層フィルムを基材フィルムに積層して使用
することにより、本来縦方向に裂けやすい基材であって
も、易横裂き性フィルムとすることができる。
物包装、液体スープ、液体調味料等の液体食品包装、液
体シャンプー、中性洗剤等の食品以外の液体包装、粉体
スープ、小麦粉、食塩、香辛料等の粉体包装、スナック
菓子等の乾燥食品包装、加工肉、チルドビーフ等の食肉
包装や惣菜包装、注射器シリンジ、輸液バッグ等の医療
用品包装等の一般軽包装用途に利用することができる。
さらに米袋や肥料、セメント等の産業資材に代表される
重包装用途、あるいは絆創膏や結束テープの基材として
の利用やストレッチフィルムやラップフィルムとしての
利用も可能である。
き裂き状態を示す図面である。
き裂き状態を示す図面である。
切り込み部から引き裂かれた切断線 B 本発明の易横裂き性包装材料において、縦方向への
切り込み部から引き裂かれた切断線 C 易横裂き性でない包装材料において、縦方向への切
り込み部から引き裂かれた切断線
Claims (6)
- 【請求項1】 エチレン・不飽和カルボン酸共重合体ア
イオノマー(A)と50重量%までのポリエチレンを含
んでもよい密度が870〜940kg/m3のエチレン
・α−オレフィン共重合体(B)の共押出フィルムであ
って、横引き裂き強度が50〜300N/cmの範囲に
あり、実質的に縦引き裂き性を示さない易横裂き性積層
フィルム。 - 【請求項2】 (A)/(B)又は(B)/(A)/
(B)の積層構造をとる請求項1記載の易横裂き性積層
フィルム。 - 【請求項3】 エチレン・不飽和カルボン酸共重合体ア
イオノマー(A)と50重量%までのポリエチレンを含
んでもよい密度が870〜940kg/m3のエチレン
・α−オレフィン共重合体(B)をキャスト法により共
押出し、横引き裂き強度が50〜300N/cmの範囲
にあり、実質的に縦引き裂き性を示さない易横裂き性積
層フィルムを製造する方法。 - 【請求項4】 基材フィルムに請求項1記載の易横裂き
性積層フィルムが積層されてなる易横裂き性積層フィル
ム。 - 【請求項5】 請求項1、2又は4記載の易横裂き性フ
ィルムからなる包装袋。 - 【請求項6】 切り込み部を有する請求項5記載の包装
袋。
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---|---|---|---|
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