JP2002178466A - 積層ラップフィルム - Google Patents
積層ラップフィルムInfo
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Abstract
に優れたポリオレフィン系ラップフィルムを提供するこ
と。 【解決手段】 アイオノマー樹脂または融点が1
55℃以上のプロピレン重合体を50重量%以上含有
し、かつ互いに異なる芯層および中間層、さらに最外面
にはプロピレン系重合体を含有する表面層が積層接着さ
れており、その表面層は、融点が155℃以上のプロピ
レン重合体0〜70重量%、融点が120〜150℃で
あるプロピレン・α−オレフィン共重合体20〜95重
量%、および炭化水素化合物5〜20重量%とから構成
されている積層ラップフィルムに関する。
Description
用に好適なラップフィルムに関する。より詳細には、ポ
リオレフィン系の積層ラップフィルムに関する。
冷蔵庫や冷凍庫で保存する時、電子レンジで加熱する時
など、各種の用途に広範に利用されている。そのような
ラップフィルムには、広い温度領域で透明性、耐熱性、
密着性、柔軟性などの特性をバランスよく保持し、かつ
カット性にも優れていることが要求される。
化ビニリデン系樹脂製の延伸フィルムが製造され、それ
は透明性、耐熱性、密着性、柔軟性等の特性に優れ、ま
た使い勝手が良いことから広く使われてきた。しかし、
最近は環境保護の観点から、塩素を含有しないフィルム
が求められている。最近、ポリアミド樹脂層を芯層に
し、両表面をポリプロピレン樹脂層で被覆した延伸フィ
ルムが第2979663号特許に提案され、優れた物性
バランスを示しているが、一方食品包装用途への使用が
制限されているε−カプロラクタム(ナイロンのモノマ
ー成分)のフィルム表面へのブリードアウトが懸念され
ている。
品衛生性の点からも問題のないポリオレフィン系フィル
ムへと移行しつつある。例えば、低密度ポリエチレンを
ベースにして各種樹脂等を配合した単層フィルム、ポリ
プロピレンをベースにした層を芯層に配置した耐熱性多
層フィルムなどが開発されている。ところが、密着性、
剛性、カット性などの性能バランスを塩化ビニリデン系
樹脂フィルムと比較すると、なお改良の余地が残されて
いる。
ートンボックスに装着されたノコギリ刃によって行われ
ているが、それによる引裂性を確保するためにフィルム
には延伸処理が施されている。しかしながら、ノコギリ
刃引裂性を高めるために延伸倍率を上げると、フィルム
は長手方向へと裂け易くなってしまう。そこで、特開2
000−202956号公報には、アイオノマー樹脂と
エチレン・α−オレフィン共重合体との共押出フィルム
が手裂性を改良できるとして提案されているが、耐熱性
の点では未だ十分とは言えない。
熱性、剛性、カット性等の性能バランスを維持し、さら
に密着性を向上させたポリオレフィン系ラップフィルム
の提供を目的にする。
層(A)およびその少なくとも一方の面に設けられた中
間層(B)は、アイオノマー樹脂または融点が155℃
以上のプロピレン重合体を50重量%以上含有する樹脂
層であって、ここで芯層(A)と中間層(B)とは互い
に異なる樹脂層で形成されており、さらに最外面にはプ
ロピレン系重合体を含有する表面層(C)が積層接着さ
れたフィルムであって、その表面層(C)は、(a)融
点が155℃以上のプロピレン重合体が0〜70重量
%、(b)融点が120〜150℃であるプロピレン・
α−オレフィン共重合体が20〜95重量%、および
(c)40℃における動粘度が10〜10,000(m
m2/s)である炭化水素化合物が5〜20重量%とか
ら構成される積層ラップフィルムに関する(ここで
(a)、(b)および(c)の合計が100重量%にな
る)。
50重量%以上含有する樹脂層であり、中間層(B)
は、融点が155℃以上のプロピレン重合体を50重量
%以上含有する樹脂層であることが好ましい。また、前
記の融点が155℃以上のプロピレン重合体を50重量
%以上含有する樹脂層は、各層を構成する樹脂成分を含
む樹脂組成物から形成することもできる。
/中間層(B)/芯層(A)/中間層(B)/表面層
(C)とからなる5層構造体であることが望ましい。ま
た、前記の芯層(A)および表面層(C)は、その厚み
がそれぞれ1〜4(μm)であり、中間層(B)の厚み
は0.1〜4(μm)であって、さらに表面層(C)中
の融点が155℃以上のプロピレン重合体の組成割合
(重量%)をXC、中間層(B)中の融点が155℃以
上のプロピレン重合体の組成割合(重量%)をYC、表
面層(C)の厚みをXT、中間層(B)の厚みをYTと
した時に、次式(1)および(2)とからXおよびYを
求め、 XC×YT/(XT+YT)=X・・・・・・(1) YC×YT/(XT+YT)=Y・・・・・・(2) X、Yおよび表面層(C)中の炭化水素化合物の組成割
合(重量%)Zとが次式(3) 15<X+Y-Z<60・・・・・・・・・(3) を満たすことが望ましい。
ムは、芯層(A)、少なくともその一方の面に設けられ
た中間層(B)、および最外面に設けられた表面層
(C)とから構成され、各層が互いに接着された構造体
である。次に、本発明の各構成について具体的に説明す
る。
たは融点が155℃以上のプロピレン重合体を50重量
%以上、好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは
80重量%以上含有する樹脂層である。アイオノマー樹
脂を前記の組成で用いるとカット性の良好な積層フィル
ムが得られるし、融点が155℃以上のプロピレン重合
体を同様に用いると耐熱性の良好な積層フィルムが得ら
れる。
いに異なる樹脂層で形成されている。すなわち、芯層
(A)がアイオノマー樹脂を50重量%以上含有する樹
脂層の場合には、中間層(B)は融点が155℃以上の
プロピレン重合体を50重量%以上含有する樹脂層で形
成されている。逆に芯層(A)が融点155℃以上のプ
ロピレン重合体を50重量%以上含有する樹脂層で形成
されている場合には、中間層(B)はアイオノマー樹脂
を50重量%以上含有する樹脂層で形成されている。特
に、芯層(A)がアイオノマー樹脂を50重量%以上含
有する樹脂層である場合が好ましい。
不飽和カルボン酸共重合体、あるいはエチレン・不飽和
カルボン酸・不飽和カルボン酸エステル共重合体を金属
イオンで架橋(中和)した高分子金属塩である。不飽和
カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマ
ール酸、マレイン酸を例示することができ、不飽和カル
ボン酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブ
チル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルを例示
することができる。好ましい共重合体の例として、エチ
レン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共
重合体、エチレン・メタクリル酸・メタクリル酸メチル
共重合体を挙げることができる。共重合体中の不飽和カ
ルボン酸の含量は、通常3〜20重量%、好ましくは8
〜12重量%である。
るいはエチレン・不飽和カルボン酸・不飽和カルボン酸
エステル共重合体を架橋(中和)するために用いられて
いる金属イオンは、1〜3価の原子価を有する金属イオ
ン、特に、元素周期律表におけるI、II、III、I
VおよびVIII族の1〜3価の原子価を有する金属イ
オンが使われている。具体的には、ナトリウム、カリウ
ム、リチウム、銅、マグネシウム、カルシウム、鉛、
鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、アルミニウム等が挙げ
られ、特にリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシ
ウム、亜鉛が好ましい。これらの金属イオンによって、
共重合体中のカルボキシル基の10〜100モル%、好
ましくは20〜90モル%が中和されている。
38に準拠し、190℃、2.16kg荷重下で測定さ
れるメルトフロレート(MFR)値が、通常1〜30
(g/10分)、好ましくは3〜10(g/10分)の
範囲にあると、フィルム成形性および延伸性の点で望ま
しい。
合体は、プロピレンの単独重合体であっても、プロピレ
ンと少量のプロピレン以外のα−オレフィンとを共重合
させた重合体であってもよい。ここで、融点は、AST
M D−2117に準拠して測定される値であり、共重
合体については後述する表面層の項で説明する。このプ
ロピレン重合体は、ASTM D−1238に準拠し、
230℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフロ
ーレート(MFR)値が、それぞれ通常1〜50(g/
10分)、好ましくは5〜30(g/10分)の範囲に
あると、フィルム成形性および延伸性に優れている
55℃以上のプロピレン重合体を主体にして形成されて
いるが、残余の樹脂成分はそれらとの相溶性の良い樹脂
の中から選ばれる。例えば、アイオノマー樹脂以外の樹
脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
・不飽和カルボン酸共重合体、エチレン・不飽和カルボ
ン酸エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体
を挙げることができる。また、融点が155℃以上のプ
ロピレン重合体以外の樹脂としては、できるだけ融点な
いし軟化点の高い重合体が好ましく、プロピレン共重合
体、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン等
のポリオレフィン系樹脂が望ましい。それらの樹脂は、
1種類でもよいし、2種類以上を組み合わせて使用して
もよい。
重合体を50重量%以上含有する樹脂層は、各層を構成
する樹脂成分を含む樹脂組成物から形成されていてもよ
く、その場合にも融点が155℃以上のプロピレン重合
体を50重量%以上含有されるように各成分組成を調整
することが耐熱性を得る上で必要である。そのような樹
脂層は、フィルム成形時の不良品や耳部、端部等を回収
し、前記の組成になるように調整してから形成すること
ができ、接着性や機械的強度の向上、あるいは生産コス
トの低減を図ることができる。
ら形成されており、次に記す(a)、(b)および
(c)の少なくとも3成分が所定の構成割合で含有され
ている。
合体が0〜70重量%、好ましくは20〜60重量%、
より好ましくは30〜50重量%。 (b)融点が120〜150℃であるプロピレン・α−
オレフィン共重合体が20〜95重量%、好ましくは3
0〜65重量%、より好ましくは40〜60重量%。 (c)40℃における動粘度が10〜10,000(m
m2/s)である炭化水素化合物が5〜20重量%、好
ましくは6〜18重量%、より好ましくは6〜15重量
%。
量が100重量%になるように、各配合量が調整され
る。成分(a)および(b)は、耐熱性および粘着性の
付与に主に寄与しており、成分(c)は、主に粘着性の
付与に寄与している。
体は、前記の芯層(A)および中間層(B)で使用した
プロピレン重合体と同様のものである。また、融点が1
20〜150℃のプロピレン重合体は、プロピレンとα
−オレフィンとの共重合体である。
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセ
ン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコ
セン等の炭素数2〜20のオレフィンである。共重合体
の場合には、これらのα―オレフィンは、一種単独で用
いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
共重合体の例として、プロピレン・エチレン共重合体、
プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、プロピレ
ン・1−ブテン共重合体を挙げることができる。そのα
−オレフィンの含有量は、通常0.1〜30モル%、好
ましくは1〜20モル%の範囲であって、前記の融点を
示すように、α−オレフィンの含有量が調整されてい
る。そのような融点とα−オレフィン含有量とを有する
プロピレン系重合体は、表面層に耐熱性と優れた粘着性
とを付与することができる。
は、ASTM D−1238に準拠し、230℃、2.
16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MF
R)値が、それぞれ通常1〜50(g/10分)、好ま
しくは5〜30(g/10分)の範囲にあると、フィル
ム成形性および延伸性に優れている。
83に準拠して測定される40℃におけるに動粘度が、
通常10〜10,000(mm2/s)、好ましくは5
0〜3,000(mm2/s)であって、かつプロピレ
ン系重合体との相溶性のよい炭化水素化合物である。そ
の例として流動パラフィン、液状テルペン樹脂、および
液状ポリブテンからなる群から選ばれる少なくとも1種
の化合物を挙げることができ、特に流動パラフィンが好
ましい。その炭化水素化合物は、一種単独で用いてもよ
いし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。表面層を
構成する樹脂組成物中に含有されている炭化水素化合物
は、フィルム成形性および適度の粘着性付与に有効であ
る。
前記した融点や動粘度を有し、また前記の数値範囲で構
成されていると、積層フィルムは、ラップフィルムに必
要な耐熱性を有し、かつ適度の粘着性を示し、またフィ
ルム表面のべたつきを避けることができる。
成分を所定の配合割合で混合し、次いで溶融混練する方
法で均一な組成物を得ることができる。各成分の混合
は、あらかじめ行なって組成物を調製しておいてもよい
し、フィルム成形時に直接押出機中で行なってもよい。
(A)、その少なくとも一方の面に設けられた中間層
(B)、および最外面に設けられた表面層(C)とが積
層されたフィルムであって、各層は前記した樹脂ないし
組成物から構成されているので各層間は強固に接着さ
れ、一体化している。
し5層構造を示すことができる。 表面層(C)/中間層(B)/芯層(A)/表面層
(C) 表面層(C)/中間層(B)/芯層(A)/中間層
(B)/表面層(C) これらの構造の中でも、対称構造をとる5層フィルムが
好ましい。
介在させてもよい。その変形例として、表面層(C)と
中間層(B)との間、あるいは表面層(C)と芯層
(A)との間に、接着性や機械的強度を向上させるため
の介在層を設けることも可能である。
を考慮する上で重要な要素である。芯層(A)および表
面層(C)は、その厚みがそれぞれ1〜4(μm)の範
囲が好ましく、中間層(B)の厚みは0.1〜4(μ
m)の範囲が好ましく、さらに、各層の合計が、7〜1
1(μm)の範囲にあることが望ましい。
5℃以上のプロピレン重合体の組成割合(重量%)をX
C、中間層(B)中の融点が155℃以上のプロピレン
重合体の組成割合(重量%)をYC、表面層(C)の厚
みをXT、中間層(B)の厚みをYTとした時に、次式
(1)および(2)とからXおよびYを求め、 XC×YT/(XT+YT)=X・・・・・・(1) YC×YT/(XT+YT)=Y・・・・・・(2) X、Yおよび表面層(C)中の炭化水素化合物の含有割
合(重量%)Zとが次式(3) 15<X+Y-Z<60・・・・・・・・・(3) を満たすことが望ましい。
と、フィルムのノコギリ刃カット性が良好であり、同時
に良好な耐熱性と粘着性を示し、またフィルムには適度
の腰がある。
成形法によって良好にフィルム成形することができ、例
えば、多層Tダイフィルム成形法あるいは多層インフレ
ーション成形法を採用し、その後必要に応じて延伸工程
を加えることによって、目的の厚さに調整することがで
きる。なお、フィルム成形に先立って各原料樹脂には、
本発明の目的を損なわない範囲で、酸化防止剤、耐熱安
定剤、界面活性剤、スリップ剤、核剤、顔料、染料、充
填剤、粘着付与剤などの各種添加剤を配合することがで
きる。
説明するが、本発明はそれらの実施例によって何ら限定
されるものではない。
方法で測定し、その結果に基づいて評価を行った。
フィルム中央部をつかんで引き出した。この際、紙管が
カートンボックスから飛び出した場合を×、飛び出さな
かった場合を○とした。
ートンボックス上端に装着した鋸刃を用いて切断テスト
を実施した。10回の切断テストで生じた縦裂け等のカ
ット不良回数が、0回の時を◎、1〜2回の時を○、3
〜4回の時を△、5回以上の時を×とした。
に引き裂けるものを×、引き裂き難いものを△、引き裂
けないものを○とした。
(株式会社ケイユー製ケイユーテープ)を裏貼りしてか
ら、25mm×70mmの試験片に切り出す。切り出し
た試験片2枚のラップフィルム側を20mm重ね合わ
せ、10kgの荷重を1分間加える。荷重後、速やかに
引張り試験機を用いてせん断剥離強度を測定し、粘着性
の程度が非常に良好なものを◎、良好なものを○、やや
良好なものを△、良くないものを×で示した。
号に準ずる。) 幅30mm、長さ140mmの短冊状に切り出したフィ
ルムの上下25mmの位置に紙をあて、10gの重りを
吊り下げる。この試料をエアーオーブン中に入れて5℃
刻みで昇温しながら、一時間保持してもフィルムが切れ
ない最高雰囲気温度を測定し、耐熱温度(℃)として示
した。
た原料を記す。なお、融点はASTM D−2117、
軟化点温度はASTM D−1525に準拠して測定し
た。
n塩 三井・デュポン ポリケミカル(株)製品、商品名ハイ
ミラン H1557 MFR=5(g/10分)、融点=95℃、軟化点=6
9℃
た) プロピレン単独重合体 (株)グランドポリマー製品、商品名グランドポリプロ
J106WB MFR=20(g/10分)、融点=158℃、軟化点
=155℃
した) プロピレン・エチレン・1−ブテン三元共重合体 (株)グランドポリマー製品、商品名グランドポリプロ
CX−50 MFR=20(g/10分)、融点=138℃、軟化点
=117℃
した) プロピレン・1−ブテン共重合体(1−ブテン含有量=
20モル%) 三井化学(株)製品、商品名タフマー XR107T MFR=7.0(g/10分)、融点=130℃、軟化
点=91℃
共押出しTダイ成形機を用いて、表1に示した樹脂組成
で、ダイ温度220℃、チルロール温度20℃、引き取
り速度5〜20m/sの条件で製膜し、表面層(C)/
中間層(B)/芯層(A)/中間層(B)/表面層
(C)の構造を持った3種5層のフィルムを得た。得ら
れたフィルムの繰出し性、ノコギリ刃カット性、耐縦裂
性、粘着性、耐熱温度を調べ、その評価結果を表1に併
せて記した。
(B)、および芯層(A)を構成する樹脂組成を表2に
記載したように調製し、実施例1と同様の成形条件で5
層フィルムを製造した。得られたフィルムの繰出し性、
ノコギリ刃カット性、耐縦裂性、粘着性、耐熱温度を調
べ、その評価結果を表2に併せて記した。
(B)、および芯層(A)を構成する樹脂組成を表3に
記載したように調製し、実施例1と同様の成形条件で5
層フィルムを製造した。得られたフィルムの繰出し性、
鋸刃カット性、耐縦裂性、粘着性、耐熱温度を調べ、評
価結果を表3に併せて記した。
透明性、剛性、密着性、耐縦裂性、カット性に優れてお
り、その上耐熱性が一層向上しており、かつそれらの物
性間にバランスがとれている。従って、この積層フィル
ムは、食品をはじめとする各種物品のラッピングフィル
ムとして好適に使用することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】芯層(A)およびその少なくとも一方の面
に設けられた中間層(B)は、アイオノマー樹脂または
融点が155℃以上のプロピレン重合体を50重量%以
上含有する樹脂層であって、ここで芯層(A)と中間層
(B)とは互いに異なる樹脂層で形成されており、さら
に最外面にはプロピレン系重合体を含有する表面層
(C)が積層接着されたフィルムであって、その表面層
(C)は、(a)融点が155℃以上のプロピレン重合
体が0〜70重量%、(b)融点が120〜150℃で
あるプロピレン・α−オレフィン共重合体が20〜95
重量%、および(c)40℃における動粘度が10〜1
0,000(mm2/s)である炭化水素化合物が5〜
20重量%とから構成され、ここで(a)、(b)およ
び(c)の合計が100重量%になることを特徴とする
積層ラップフィルム。 - 【請求項2】前記の芯層(A)が、アイオノマー樹脂を
50重量%以上含有する樹脂層であり、中間層(B)
が、融点が155℃以上のプロピレン重合体を50重量
%以上含有する樹脂層であることを特徴とする請求項1
に記載の積層ラップフィルム。 - 【請求項3】前記の融点が155℃以上のプロピレン重
合体を50重量%以上含有する樹脂層が、各層を構成す
る樹脂成分を含む樹脂組成物から形成されていることを
特徴とする請求項1または2に記載の積層ラップフィル
ム。 - 【請求項4】前記の積層されたフィルムが、表面層
(C)/中間層(B)/芯層(A)/中間層(B)/表
面層(C)とからなる5層構造体であることを特徴とす
る請求項1〜3のいずれかに記載の積層ラップフィル
ム。 - 【請求項5】前記の芯層(A)および表面層(C)は、
その厚みがそれぞれ1〜4(μm)であり、中間層
(B)の厚みは0.1〜4(μm)であって、かつ各層
の合計が7〜11(μm)であり、さらに表面層(C)
中の融点が155℃以上のプロピレン重合体の組成割合
(重量%)をXC、中間層(B)中の融点が155℃以
上のプロピレン重合体の組成割合(重量%)をYC、表
面層(C)の厚みをXT、中間層(B)の厚みをYTと
した時に、次式(1)および(2)とからXおよびYを
求め、 XC×YT/(XT+YT)=X・・・・・・(1) YC×YT/(XT+YT)=Y・・・・・・(2) X、Yおよび表面層(C)中の炭化水素化合物の組成割
合(重量%)Zとが次式(3) 15<X+Y-Z<60・・・・・・・・・(3) を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
載の積層ラップフィルム。 - 【請求項6】前記の炭化水素化合物が、流動パラフィ
ン、液状テルペン、液状ポリブテンからなる群から選ば
れる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請
求項1〜5のいずれかに記載の積層ラップフィルム。
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---|---|---|---|
JP2000384369A JP4614532B2 (ja) | 2000-12-18 | 2000-12-18 | 積層ラップフィルム |
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