JP2000334890A - 包装フィルム - Google Patents

包装フィルム

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JP2000334890A
JP2000334890A JP2000083341A JP2000083341A JP2000334890A JP 2000334890 A JP2000334890 A JP 2000334890A JP 2000083341 A JP2000083341 A JP 2000083341A JP 2000083341 A JP2000083341 A JP 2000083341A JP 2000334890 A JP2000334890 A JP 2000334890A
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resin
packaging film
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JP2000083341A
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English (en)
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Tadashi Takishima
正 滝島
Kazuyuki Obuchi
和之 小渕
Kazuyo Ishimaru
一世 石丸
Kenji Otoi
健治 乙井
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Zeon Corp
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透湿度が低く防湿性に優れるとともに、易引
裂き性、透明性、層間密着性、引張り伸び及び自己密着
性等の諸特性に優れた包装フィルムを提供する。 【解決手段】 脂環式構造含有重合体樹脂からなる層2
aの両面に、その他の熱可塑性樹脂からなる層2
,2bを有する積層体からなり、脂環式構造
含有重合体樹脂からなる層2aの厚み(T1)とその他
の熱可塑性樹脂からなる層2b,2bの厚み
(T2)との比が、T1:T2=1:0.5〜1:15
であり、且つ積層体全体の厚み(T3)が、50μm以
下の包装フィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば食品のラッ
プ等の用途に好適な包装フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、食品のラップ用途に使用される
包装フィルムには、食品を湿気から守るために透湿度が
低く防湿性に優れること、必要量だけカットするために
易引裂き性に優れること、内容物を視認可能とするため
に透明性を有すること、多層構造である場合には層間密
着性に優れること、製造時に切れることがない程度の引
張り伸びを持つこと、自己密着性に優れること等の数多
くの特性が要求される傾向にある。
【0003】このような性能を要求される包装フィルム
として、最近、シクロオレフィンポリマー等の脂環式構
造含有重合体樹脂をベースとした多層フィルムが提案さ
れている(例えば、特開平8−72,210号公報や特
開平8−142,289号公報)。
【0004】例えば、特開平8−72,210号公報に
は、(A)環状オレフィンとエチレンとのランダム共重
合体や、環状オレフィンの開環重合体もしくはその水素
添加物等を主要成分とする第1の層と、(B)オレフィ
ン系(共)重合体又はそれをそれを含む組成物から形成
された第2の層とを有するポリオレフィン系多層積層体
に関する発明が開示されている。
【0005】しかし、該公報に具体的に開示された積層
体は、100〜240μmの膜厚を有する比較的厚いも
のであり、易引裂性、透明性、自己密着性、層間密着性
等に劣り、又、それぞれの層の厚み比は(A)>(B)
のものが殆どで、引張り伸びや、引裂強度に劣るという
問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、透湿度が
低く防湿性に優れるとともに、易引裂き性、透明性、層
間密着性、引張り伸び及び自己密着性等の諸特性に優れ
た包装フィルムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討した結果、脂環式構造含有重
合体樹脂からなる層と、その他の熱可塑性樹脂からなる
層の厚み比を特定範囲にし、かつ積層体全体の厚みを特
定値以下にすることにより、透湿度が低く防湿性に優れ
るとともに、易引裂き性、透明性、層間密着性、引張り
伸び及び自己密着性にも優れた包装フィルムを提供する
ことができることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。即ち、 (1)本発明に係る「包装フィルム」は、脂環式構造含
有重合体樹脂からなる層(A)の少なくとも片面に、そ
の他の熱可塑性樹脂からなる層(B)を有する積層体か
らなる包装フィルムであって、前記層(A)の厚み(T
1)と前記層(B)の厚み(T2)との比が、T1:T
2=1:0.5〜1:15の範囲であり、且つ積層体全
体の厚み(T3)が、50μm以下であることを特徴と
する。
【0008】前記層(A)の厚み(T1)と前記層
(B)の厚み(T2)との「比」は、T1:T2=1:
0.5〜1:15とする必要があり、好ましくは1:1
〜1:10、より好ましくは1:1.5〜1:8であ
る。
【0009】又前記積層体「全体の厚み(T3)」は、
50μm以下とする必要があり、好ましくは1〜30μ
m、より好ましくは5〜25μmである。
【0010】(T3)が50μm以上になると、フィル
ムの易引裂性、透明性、層間密着性、自己密着性が劣り
好ましくない。
【0011】前記積層体中の「脂環式構造含有重合体樹
脂からなる層の厚み(T1)」(同じ層が2層以上積層
される場合には、合計の厚み)は、好ましくは25μm
以下、より好ましくは0.5〜15μm、特に好ましく
は2.5〜12μmである。
【0012】前記積層体中の「その他の熱可塑性樹脂か
らなる層の厚み(T2)」(同じ層が2層以上積層され
る場合には、合計の厚み)は、好ましくは45μm以
下、より好ましくは0.5〜30μm、特に好ましくは
2.5〜25μmである。
【0013】積層体中の(T1)の割合が高すぎると、
引張り伸び、引裂き強度が低下し、(T1)の割合が低
すぎると、易引裂性、透明性が低下する。
【0014】又、積層体中の(T2)の割合が高すぎる
と、易引裂性、透明性が低下し、(T2)の割合が低す
ぎると、引張り伸び、引裂き強度が低下する。
【0015】(2)本発明の包装フィルムを構成する前
記積層体の「層構成」としては、例えば、(A)/
(B)、(B)/(A)/(B)、(A)/(B)/
(A)/(B)、(A)/(B)/(A)、(B)/
(A)/(B)/(A)等が挙げられるが、好ましく
は、脂環式構造含有重合体樹脂からなる層(A)の両面
に、その他の熱可塑性樹脂からなる層(B)を積層した
もの、すなわち(B)/(A)/(B)である。このよ
うな3層構造のフィルムは、防湿性、易引裂性、透明
性、引張り伸び、層間接着性、及び自己密着性のバラン
スに優れている。
【0016】(3)前記脂環式構造含有重合体樹脂中の
脂環式構造を有する繰り返し単位の含有割合は、通常3
0〜100重量%、好ましくは50〜100重量%、よ
り好ましくは70〜100重量%であり、この割合が大
きいほど透明性に優れている。
【0017】脂環構造含有重合体樹脂としては、ノルボ
ルネン系開環重合体及びその水素添加物、ノルボルネン
系単量体とその他の単量体との付加共重合体、ビニルシ
クロアルカンの付加重合体、ビニル芳香族の付加重合体
の水素添加物等が挙げられ、その中でも、ノルボルネン
系開環重合体水素添加物が好ましく、特にノルボルナン
構造を有しない脂環式構造からなる繰り返し単位を含有
するノルボルネン系開環重合体水素添加物がより好まし
い。このノルボルナン構造を有しない脂環式構造からな
る繰り返し単位の含有割合は、重合体全重量単位中、好
ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以
上、特に好ましくは30重量%以上である。こうした樹
脂の中でも、特に、ノルボルナン構造を有しない脂環式
構造からなる繰り返し単位を30重量%以上含有し、且
つノルボルナン構造を有する3環の脂環式構造からなる
繰り返し単位を15重量%以上、好ましくは25重量%
以上、より好ましくは30重量%以上含有するノルボル
ネン系開環重合体水素添加物であるときに、包装フィル
ムの耐熱性と引張り破断伸びが高度にバランスされるの
で好ましい。
【0018】前記脂環式構造含有重合体樹脂の重量平均
分子量(Mw)は、シクロヘキサン溶液(樹脂が溶解し
ない場合はトルエン溶液)のゲル・パーミエーション・
クロマトグラフ法で測定したポリイソプレン換算(トル
エン溶液ではポリスチレン換算)で、5,000以上、
好ましくは7,000〜200,000、より好ましく
は10,000〜100,000、特に好ましくは1
5,000〜50,000である。分子量が大きすぎる
と易引裂性等が低下し、小さすぎると引張り破断伸び等
が低下する。
【0019】前記脂環式構造含有重合体樹脂のガラス転
移温度(Tg)は、通常70〜300℃、好ましくは8
0〜250℃、特に好ましくは90〜200℃である。
【0020】また、280℃、荷重2.16kgfにお
けるJIS−K6719により測定したメルトフローレ
ート(MFR)は、通常0.1〜200g/10mi
n.、好ましくは0.5〜100g/10min.、よ
り好ましくは1.0〜70g/10min.である。M
FRが低すぎると成形時に成形材料を加温する温度がよ
り高温となるため加工しにくい場合が生じ、高すぎると
成形時にシワ等の成形不良が生じ易くなる。
【0021】(4)前記層(B)に用いる熱可塑性樹脂
の種類は、フィルム成形能を有するものであれば特に限
定されないが、好ましくは結晶性を有する樹脂である。
【0022】前記結晶性樹脂の結晶化度は、通常10%
以上、好ましくは15%以上であって、上限は通常80
%以下、好ましくは70%以下である。
【0023】前記結晶性樹脂の融点は、好ましくは80
〜300℃、より好ましくは90〜240℃、さらに好
ましくは100〜230℃であるときに、透明性、成形
性及び耐油性が向上するので好ましい。
【0024】前記結晶性樹脂は、特に限定されないが、
好ましくはポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹
脂であるときに、さらなるフィルムの折り曲げ性、透明
性及び引っ張り破断伸びの向上が期待できるので好まし
い。
【0025】前記その他の熱可塑性樹脂の、温度190
℃、荷重2.16kgfにおけるJIS−K6719に
より測定したメルトフローレート(MFR)は、好まし
くは0.01〜100g/10min.、より好ましく
は0.1〜50g/10min.であるときに、フィル
ムの成形性が優れるので好ましい。
【0026】(5)前記脂環式構造含有重合体樹脂のM
FR値と、前記その他の熱可塑性樹脂のMFR値との差
異が、好ましくは50g/10min.以下、より好ま
しくは40g/10min.以下、特に好ましくは30
g/10min.以下であるときに、積層体中の各々の
樹脂層が成形不良を起こすことなく均一に積層されるの
で成形加工性に優れて好ましい。
【0027】(6)本発明の包装フィルムを、多層イン
フレーション法又は多層Tダイ法、より好ましくは多層
インフレーション法で成形すると、フィルムの生産性が
向上する。
【0028】
【作用】本発明によれば、脂環式構造含有重合体樹脂か
らなる層の厚み(T1)と、その他の熱可塑性樹脂から
なる層の厚み(T2)との比(T1:T2)を1:0.
5〜1:15として積層体を構成することで、透湿度が
低く防湿性に優れるとともに、易引裂き性をも備え、さ
らに高い引張り破断伸びを有し、自己密着性にも優れた
包装フィルムが得られる。引張り伸び及び包装性(自己
密着性)の低下も防止される。引張り伸びが不足する
と、食品包装用、ラップ用のフィルムの製造時に切れ等
の成形不良を起こし、又ラップとしての使用時に切れを
生じやすくなる。
【0029】又、積層体全体の厚みの上限を50μmと
することで、易引裂き性の低下が防止されるとともに、
食品包装用途、特にラップ用途において好適な透明性が
維持され、しかも積層体自体の柔軟性が低下して包装性
(自己密着性)が低下するのを防止できる。
【0030】ところで、包装フィルムとしての諸物性を
総じて確保するために、本発明では、脂環式構造含有重
合体樹脂からなる層の少なくとも片面に、その他の熱可
塑性樹脂からなる層を積層することとしているが、その
中で層間接着力を優れたものにすることは重要な要件で
ある。ここで、層間に接着剤を介在させる方法が考えら
れるが、接着剤を用いることにより積層体の製造プロセ
スが複雑化して、製造コストが高くなり、しかも透明性
低下等の弊害も起こりうる。本発明では、積層体の厚み
を50μm以下とすることにより、接着層を使用せずと
も包装フィルムとしての使用に十分な層間密着性を維持
することができる。積層フィルムの層間密着性は積層体
の厚みが厚すぎると低下する。
【0031】なお、積層体全体の厚み(T3)の下限
は、用いる脂環式構造含有重合体樹脂及びその他の熱可
塑性樹脂の種類により決定されるが、余りに薄すぎる
と、積層体の透湿度が高くなるので好ましくない。この
積層体全体の厚みの下限は、透湿度が高くならない程度
(例えば、JIS−Z0208に準じた40℃における
測定において、15g/m・24hr程度まで)の
厚み範囲で適宜決定される。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0033】脂環式構造含有重合体樹脂からなる層 本発明における「脂環式構造含有重合体樹脂からなる
層」とは、脂環式構造含有重合体樹脂を少なくとも含む
層のことである。
【0034】脂環式構造含有重合体樹脂 本発明で使用される脂環式構造含有重合体樹脂とは、脂
環式構造含有重合体をすくなくとも含有する樹脂を指
し、脂環式構造含有重合体とは、主鎖及び/又は側鎖に
脂環式構造を有するものであり、引張り破断伸びや引裂
き強度等の機械特性、耐熱性等の観点から、主鎖に脂環
式構造を含有するものが好ましい。
【0035】重合体の脂環式構造としては、飽和環状炭
化水素(シクロアルカン)構造、不飽和環状炭化水素
(シクロアルケン)構造等が挙げられるが、機械特性、
耐熱性等の観点から、シクロアルカン構造やシクロアル
ケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造が最も
好ましい。
【0036】脂環式構造を構成する炭素原子数は、格別
な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20
個、より好ましくは5〜15個であり、この範囲である
と、機械特性、耐熱性等に優れている。
【0037】本発明に使用される脂環式構造含有重合体
中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使用目
的に応じて適宜選択されればよいが、通常30重量%以
上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重
量%以上である。この割合が多いほど、フィルムの透明
性および耐熱性が向上する。
【0038】又、前記脂環式構造のうち、ノルボルナン
構造を有さない脂環式構造からなる繰り返し単位の割合
は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常1
0重量%以上、好ましくは30重量%以上、より好まし
くは50重量%以上であり、この割合が多くなるほど、
引張り破断伸びおよび防湿性が向上する。
【0039】ちなみに、脂環式構造含有重合体中の脂環
式構造を有する繰り返し単位以外の残部は、格別な限定
はなく、使用目的に応じて適宜選択され、その割合は通
常70重量%未満、好ましくは50重量%未満、より好
ましくは30重量%未満である。
【0040】こうした脂環式構造含有重合体の具体例と
しては、例えば、(1)ノルボルネン系重合体、(2)
単環の環状オレフィン系重合体、(3)環状共役ジエン
系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体、及び
これらの水素添加物等が挙げられる。
【0041】これらの中でも、ノルボルネン系重合体、
環状共役ジエン系重合体及びその水素添加物等が好まし
く、ノルボルネン系重合体及びその水素添加物が機械特
性、耐熱性等の点からより好ましい。
【0042】(1)ノルボルネン系重合体 本発明に使用されるノルボルネン系重合体は、格別な制
限はなく、例えば、特開平3−14,882号公報や、
特開平3−122,137号公報等に開示されている公
知の重合体であり、具体的には、ノルボルネン系単量体
の開環重合体及びその水素添加物、ノルボルネン系単量
体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物
の付加型共重合体等が挙げられる。
【0043】本発明に使用されるノルボルネン系重合体
はこれらの中でも、ノルボルナン構造を有さない脂環式
構造からなる繰り返し単位を10重量%以上含有するノ
ルボルネン系重合体であり、例えば、ノルボルナン構造
が一つのノルボルネン系単量体を含むノルボルネン系単
量体の開環重合体及びその水素添加物が挙げられる。中
でも、ノルボルナン構造が一つのノルボルネン系単量体
を含むノルボルネン系単量体の開環重合体水素添加物が
耐熱性、機械強度、成形性等の観点から特に好ましい。
【0044】上記ノルボルネン系重合体中のノルボルナ
ン構造を有さない脂環式構造からなる繰り返し単位の含
有量は、通常10重量%以上であり、引張り破断伸び、
防湿性を向上させる観点から好ましくは30重量%以上
であり、よりこのましくは50重量%以上である。
【0045】上記ノルボルナン構造が一つのノルボルネ
ン系単量体としては、ビシクロ[2.2.1]−ヘプト
−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5−メチル−ビ
シクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5,5−ジ
メチル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、
5−エチル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エ
ン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2
−エン、5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプ
ト−2−エン、5−オクチル−ビシクロ[2.2.1]
−ヘプト−2−エン、5−オクタデシル−ビシクロ
[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−エチリデン−
ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−メチ
リデン−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、
5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エ
ン、5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト
−2−エン、5−メトキシ−カルボニル−ビシクロ
[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−シアノ−ビシ
クロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−メチル−
5−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]−ヘ
プト−2−エン、5−メトキシカルボニル−ビシクロ
[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−エトキシカル
ボニル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−エトキシカルボニル−ビシクロ[2.
2.1]−ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.2.1]
−ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネイト、ビ
シクロ[2.2.1]−ヘプト−5−エニル−2−メチ
ルオクタネイト、ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2
−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキシ
メチル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(ヒドロキシメチル)−ビシクロ[2.2.
1]−ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピ
ル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、ビシ
クロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5,6−ジカ
ルボキシ−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エ
ン、ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン−5,
6−ジカルボン酸イミド、5−シクロペンチル−ビシク
ロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−シクロヘキ
シル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5
−シクロヘキセニル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト
−2−エン、5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]−
ヘプト−2−エン、トリシクロ[4.3.0.1
2,5 ]−デカ−3,7−ジエン(慣用名ジシクロペ
ンタジエン)、トリシクロ[4.3.0.12,5
−デカ−3−エン、トリシクロ[4.4.0.1
2,5 ]−ウンデカ−3,7−ジエン若しくはトリシ
クロ[4.4.0.12,5 ]−ウンデカ−3,8−
ジエン及び、これらの部分水素添加物(又はシクロペン
タジエンとシクロヘキセンの付加物)である、トリシク
ロ[4.4.0.12,5 ]−ウンデカ−3−エン、
テトラシクロ[7.4.0.110,13 .0
2,7 ]−トリデカ−2,4,6−11−テトラエン
(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロ
フルオレンともいう)、テトラシクロ[8.4.0.1
11,14 .03,8 ]−テトラデカ−3,5,
7,12−11−テトラエン(1,4−メタノ−1,
4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセ
ンともいう)等のノルボルネン系単量体等が挙げられ
る。
【0046】これらのノルボルネン系単量体は、それぞ
れ単独で或いは2種以上組み合わせて用いられる。ノル
ボルナン構造が一つのノルボルネン系単量体の含有量
は、前記ノルボルナン構造を有さない脂環式構造からな
る繰り返し単位の好ましい割合に応じて適宜選択すれば
よいが、通常10重量%以上、好ましくは30重量%以
上、より好ましくは50重量%以上であり、上限は10
0重量%である。
【0047】ノルボルナン構造が一つ以外のノルボルネ
ン系単量体としては、テトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]−ドデカ−3−エン(単にテト
ラシクロドデセンともいう)、8−メチル−テトラシク
ロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−
3−エン、8−エチル−テトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−メチ
リデン−テトラシクロ[4.4.0.12,5 .1
7,10]−ドデカ−3−エン、8−エチリデン−テト
ラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ド
デカ−3−エン、8−ビニル−テトラシクロ[4.4.
0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8
−プロペニル−テトラシクロ[4.4.0.
2,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−メ
トキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8−メチ
ル−8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.
0.12,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、8
−ヒドロキシメチル−テトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17, 10]−ドデカ−3−エン、8−カル
ボキシ−テトラシクロ[4.4.0.1 ,5 .1
7,10]−ドデカ−3−エン、8−シクロペンチル−
テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10
−ドデカ−3−エン、8−シクロヘキシル−テトラシク
ロ[4.4.0.12,5 .17,10]−ドデカ−
3−エン、8−シクロヘキセニル−テトラシクロ[4.
4.0.12,5 .17,1 ]−ドデカ−3−エ
ン、8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]−ドデカ−3−エン、ペンタシク
ロ[6.5.1.13,6.02,7 .09,13
−ペンタデカ−3,10−ジエン、ペンタシクロ[7.
4.0.13,6 .110,13 .02,7 ]−
ペンタデカ−4,11−ジエン等のノルボルナン構造が
2つ以上のノルボルネン系単量体等が挙げられる。
【0048】これらのノルボルナン構造が2つ以上のノ
ルボルネン系単量体は、それぞれ単独で或いは2種以上
組み合わせて用いられる。
【0049】これらノルボルネン系単量体の開環(共)
重合体は、ノルボルネン系単量体を、開環重合触媒とし
て、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、
イリジウム、白金等の金属のハロゲン化物、硝酸塩又は
アセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触媒系、
或いは、チタン、バナジウム、ジルコニウム、タングス
テン、モリブデン等の金属のハロゲン化物又はアセチル
アセトン化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる
触媒系を用いて、溶媒中又は無溶媒で、通常、−50℃
〜100℃の重合温度、0〜50kg/cmの重合
圧力で開環(共)重合させることにより得ることができ
る。
【0050】触媒系に、分子状酸素、アルコール、エー
テル、過酸化物、カルボン酸、酸無水物、酸クロリド、
エステル、ケトン、含窒素化合物、含硫黄化合物、含ハ
ロゲン化合物、分子状ヨウ素、その他のルイス酸等の第
三成分を加えて、重合活性や開環重合の選択性を高める
ことができる。
【0051】水素添加ノルボルネン系重合体は、常法に
従って、開環(共)重合体を水素添加触媒の存在下に水
素により水素化する方法により得ることができる。
【0052】ノルボルネン系単量体とビニル単量体との
付加共重合体は、例えば、単量体成分を、溶媒中又は無
溶媒で、チタン、ジルコニウム、又はバナジウム化合物
と有機アルミニウム化合物とからなる触媒系の存在下
で、通常、−50℃〜100℃の重合温度、0〜50k
g/cmの重合圧力で共重合させる方法により得る
ことができる。
【0053】ノルボルネン系単量体以外のビニル単量体
としては、共重合可能なものであれば、格別な制限はな
いが、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、
3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキ
セン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメ
チル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−
エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1
−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1
−オクタデセン、1−エイコセン等の炭素数2〜20の
エチレン又はα−オレフィン;シクロブテン、シクロペ
ンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペン
テン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブ
チル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,
5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−
インデン等のシクロオレフィン;1,4−ヘキサジエ
ン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−
1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン等の非共
役ジエン;等が用いられる。これらのビニル単量体は、
それぞれ単独で、或いは2種以上を組み合わせて使用す
ることができる。
【0054】(2)単環の環状オレフィン系重合体 単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、特開
昭64−66,216号公報に開示されているシクロヘ
キセン、シクロヘプテン、シクロオクテン等の単環の環
状オレフィン系単量体の付加重合体を用いることができ
る。
【0055】(3)環状共役ジエン系重合体 環状共役ジエン系重合体としては、例えば、特開平6−
136,057号公報や特開平7−258,318号公
報に開示されているシクロペンタジエン、シクロヘキサ
ジエン等の環状共役ジエン系単量体を1,2−又は1,
4−付加重合した重合体及びその水素添加物等を用いる
ことができる。
【0056】(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体 ビニル脂環式炭化水素系重合体としては、例えば、特開
昭51−59,989号公報に開示されているビニルシ
クロヘキセン、ビニルシクロヘキサン等のビニル脂環式
炭化水素系単量体の重合体及びその水素添加物、特開昭
63−43,910号公報、特開昭64−1,706号
公報等に開示されているスチレン、α−メチルスチレン
等のビニル芳香族系単量体の重合体の芳香環部分の水素
添加物等を用いることができる。
【0057】その他の成分 脂環式構造含有重合体樹脂には、必要に応じて、その他
のポリマーや各種配合剤を配合してもよい。「その他の
ポリマー」としては、軟質重合体やその他の熱可塑性樹
脂が用いられる。「各種配合剤」としては、酸化防止
剤、滑剤、帯電防止剤および樹脂工業で一般的に用いら
れるその他の配合剤を単独で、或いは2種以上を混合し
て用いることができる。
【0058】(1)軟質重合体 用いられる軟質重合体は、通常30℃以下のガラス転移
温度を有する重合体であり、Tgが複数存在する重合体
やTgと融点(Tm)の両方を有する重合体の場合に
は、最も低いTgが30℃以下であれば使用可能であ
る。
【0059】このような軟質重合体としては、(a)エ
チレンや、プロピレン等のα−オレフィンから主として
なるオレフィン系軟質重合体、(b)イソブチレンから
主としてなるイソブチレン系軟質重合体、(c)ブタジ
エン、イソプレン等の共役ジエンから主としてなるジエ
ン系軟質重合体、(d)ノルボルネン、シクロペンテン
等の環状オレフィンから主としてなる環状オレフィン系
開環重合体、(e)ジメチルポリシロキサンやジフェニ
ルポリシロキサン等の、けい素−酸素結合を骨格とする
軟質重合体(有機ポリシロキサン)、(f)ポリブチル
アクリレートやポリブチルメタクリレート等のアクリル
単量体の単独重合体、ブチルアクリレート・スチレン共
重合体等のアクリル単量体とその他の単量体との共重合
体、等のα,β−不飽和酸とその誘導体から主としてな
る軟質重合体、(g)ポリビニルアルコールや酢酸ビニ
ル・スチレン共重合体等の不飽和アルコールから主とし
てなる軟質重合体、(h)ポリエチレンオキシド、エピ
クロロヒドリンゴム等のエポキシ化合物の重合体、
(i)フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン−プ
ロピレンゴム等フッ素ゴム、(j)天然ゴム、ポリペプ
チド、蛋白質等のその他の軟質重合体、等が挙げられ
る。
【0060】これらの軟質重合体は、架橋構造を有した
ものであってもよく、又、変性により官能基を導入した
ものであってもよい。
【0061】本発明においては、上記軟質重合体の中で
も、(a)、(b)、(c)の軟質重合体が、脂環構造
含有重合体樹脂の透明性を低下させず、引張り破断伸び
等が向上して好ましい。
【0062】中でも、(c)のジエン系軟質重合体が好
ましく、さらに共役ジエン結合単位の炭素−炭素不飽和
結合が水素添加されたジエン系軟質重合体の水素添加物
が、より好ましい。
【0063】軟質重合体(c)の具体例としては、例え
ば、ポリブタジエン等の単独重合体及びその水素添加
物、ブタジエン・スチレン共重合体等のランダム共重合
体の水素添加物; ブタジエン・スチレン・ブロック共
重合体、スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共
重合、イソプレン・スチレン・ブロック共重合体、スチ
レン・イソプレン・スチレン・ブロック共重合体等のブ
ロック共重合体の水素添加物; 等が挙げられる。
【0064】熱可塑性樹脂中の軟質重合体は、それぞれ
単独で或いは2種以上組み合わせて用いることができ、
軟質重合体の配合量は、本発明の目的を損なわない範囲
において適宜決定され、熱可塑性樹脂100重量部に対
し、好ましくは0.01〜5重量部、より好ましくは
0.1〜1重量部である。
【0065】(2)その他の熱可塑性樹脂 本発明において、脂環式構造含有重合体樹脂からなる層
に配合されるその他の熱可塑性樹脂としては、例えば、
フッ素樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリオレフィン
系重合体、スチレン系重合体、ポリエーテル系重合体、
ポリエステル系重合体、ポリカーボネート、ポリエーテ
ルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン、
ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアクリロニト
リルスチレン(AS樹脂)、ポリメチルメタクリレート
スチレン(MS樹脂)等が用いられる。
【0066】(3)酸化防止剤 酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系
酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられるが、こ
れらの中でも、フェノール系酸化防止剤が成形時の耐熱
性の点から好ましく、アルキル置換フェノール系酸化防
止剤が特に成形時の耐熱性の点から好ましい。これらの
酸化防止剤は、それぞれ単独で、或いは2種以上を組み
合わせて用いることができる。酸化防止剤の配合量は、
本発明の目的を損なわれない範囲で適宜選択されるが、
本発明における脂環式構造含有重合体樹脂100重量部
に対して通常0.001〜5重量部、好ましくは0.0
1〜1重量部の範囲である。
【0067】(4)帯電防止剤 フィルム同士のブロッキングを防止することを目的とし
て、帯電防止剤を配合することが望ましい。
【0068】帯電防止剤としては、たとえば、アルキル
スルホン酸ナトリウム塩、アルキルスルホン酸ホスホニ
ウム塩等や、ステアリン酸のグリセリンエステル等の脂
肪酸エステルヒドロキシアミン系化合物等を例示するこ
とができる。これらの帯電防止剤はそれぞれ単独で或い
は2種以上を組み合わせて用いることができる。帯電防
止剤の配合量は特に限定されないが、本発明における脂
環式構造含有重合体樹脂100重量部に対して、通常
0.01〜3重量部である。
【0069】(5)滑剤 脂環式構造含有重合体樹脂からなる層には、フィルムの
成形加工性を改良することを目的として、滑剤を添加す
ることもできる。滑剤としては、脂肪族アルコールのエ
ステル、脂肪族多価アルコールのエステル或いは部分エ
ステル等の有機化合物等が例示される。又本発明におい
て、積層体における白濁を防止するために、少なくとも
1個のアルコール性水酸基と、少なくとも1つのエーテ
ル結合を有する有機化合物(以下に、単に「多価アルコ
ールの部分エーテル化物」という。)、或いは、少なく
とも1個のアルコール性水酸基と、少なくとも1つのエ
ステル結合を有する有機化合物(以下に、単に「多価ア
ルコールの部分エステル化物」という。)を、脂環式構
造含有重合体樹脂に配合することも可能である。
【0070】このような部分エーテル化物および部分エ
ステル化物として、例えば、グリセリンモノステアレー
ト、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノベヘネ
ート、ジグリセリンモノステアレート、グリセリンジス
テアレート、グリセリンジラウレート、ペンタエリスリ
トールモノステアレート、ペンタエリスリトールモノラ
ウレート、ペンタエリスリトールモノベヘレート、ペン
タエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトー
ルジラウレート、ペンタエリスリトールトリステアレー
ト、ジペンタエリスリトールジステアレート等の多価ア
ルコールのエーテル化物、エステル化物;3−(オクチ
ルオキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(デシル
オキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(ラウリル
オキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(4−ノニ
イルフェニルオキシ)−1,2−プロパンジオール、
1,6−ジヒドロキシ−2,2−ジ(ヒドロキシメチ
ル)−7−(4−ノニルフェニルオキシ)−4−オキソ
ヘプタン、p−ノニルフェノールとホルムアルデヒドの
縮合体とグリシドールの反応により得られるエーテル化
合物、p−オクチルフェノールとホルムアルデヒドの縮
合体とグリシドールの反応により得られるエーテル26
化合物、p−オクチルフェノールとジシクロペンタジエ
ンの縮合体とグリシドールの反応により得られるエーテ
ル化合物等の多価アルコールのエステル化物が挙げられ
る。
【0071】これらの多価アルコールのエーテル化物又
はエステル化物の分子量は特に限定されないが、通常5
00〜2,000、好ましくは800〜1,500であ
り、その範囲にあると、溶出しにくく、かつ透明性の低
下も少ないので好ましい。これらの多価アルコールのエ
ーテル化物又はエステル化物は単独で又は2種以上を組
み合わせて使用され、その配合量は、本発明の目的を損
なわない範囲で適宜選択される。
【0072】(6)その他の配合剤 その他の配合剤としては、紫外線吸収剤(たとえば、ベ
ンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、ベンゾフェノン
系、アクリレート系、金属錯体系等)、光安定剤(たと
えば、ヒンダードアミン系等)、近赤外線吸収剤(たと
えば、シアニン系、ピリリウム系、スクワリリウム系、
クロコニウム系、アズレニウム系、フタロシアニン系、
ジチオール金属錯体系、ナフトキノン系、アントラキノ
ン系、インドフェノール系、アジ系等)、可塑剤(たと
えば、燐酸トリエステル系、フタル酸エステル系、脂肪
酸一塩基酸エステル系、二価アルコールエステル系、オ
キシ酸エステル系等)、柔軟化剤ないし可塑剤(たとえ
ば、スクアラン、流動パラフィン、ポリイソブテン
等)、結晶核剤、塩酸吸収剤、顔料、染料、充填剤、難
燃剤、抗菌剤、防曇剤、紫外線遮蔽剤、酸素吸収剤、エ
チレン吸収剤等が挙げられ、これらの配合剤はそれぞれ
単独で、或いは2種以上混合して用いることができ、そ
の割合は、本発明の目的を損なわれない範囲で適宜選択
される。着色剤を混入することにより、脂環式構造含有
重合体樹脂からなる層に遮光性を持たせるようにしても
良い。
【0073】これら配合剤を添加する方法は、配合剤が
樹脂中で光線透過率を低下させない程度に十分に分散す
る方法であれば、特に限定されない。例えば、ミキサー
や一軸混練機、二軸混練機等で樹脂を溶融した状態で配
合剤を添加して混練する方法や、適当な溶剤に溶解して
配合剤を分散させた後、凝固法、キャスト法、又は直接
乾燥法により溶剤を除去する方法等がある。
【0074】混練する場合には、一般に、樹脂のガラス
転移温度をTgとすると、Tg+20℃〜Tg+150
℃の樹脂温度で、十分にシェアをかける。樹脂温度が低
すぎると粘度が高くなり混練が困難であり、高すぎると
樹脂や配合剤が劣化し、粘度や融点の差により両者がう
まく混練できない。二軸混練機を用いる場合、混練後
は、通常は溶融状態で棒状に押出し、ストランドカッタ
ーで適当な長さに切り、ペレット化して用いられること
が多い。
【0075】その他の熱可塑性樹脂からなる層 本発明における「その他の熱可塑性樹脂からなる層」と
は、前記脂環式構造含有重合体樹脂以外のその他の熱可
塑性樹脂を少なくとも含む層のことである。
【0076】その他の熱可塑性樹脂 その他の熱可塑性樹脂としては、非晶性樹脂、結晶性樹
脂の何れも使用できるが、引張り破断伸び等を向上させ
る観点から特に結晶性樹脂を用いることが好ましい。
【0077】非晶性樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポ
リメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリメチルメ
タクリレート−スチレン共重合体、ポリアクリロニトリ
ル、ポリアクリロニトリル−スチレン共重合体、ハイイ
ンパクトポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ
カーボネート、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリ
エーテルサルフォン、ポリフェニレンエーテル等が挙げ
られるが、防湿性、柔軟性、強度等の観点から、ポリ塩
化ビニル、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレ
ン、ポリフェニレンエーテルが好ましい。
【0078】結晶性樹脂とは、上記非晶性樹脂の項にお
いて例示された一部の樹脂を含むものであるが、その区
別は熱測定において結晶融点が観測され得るものとして
示され区別される。その具体例としては例えば、直鎖
状、又は分岐鎖状の高密度ポリエチレン、低密度ポリエ
チレン、超高分子量ポリエチレン等のポリエチレン系結
晶性樹脂、直鎖状、又は分岐鎖状の高密度ポリプロピレ
ン、低密度ポリプロピレン等のポリプロピレン系結晶性
樹脂、および、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリ
メチルブテン、ポリメチルヘキセン、ポリビニルナフタ
レン等からなる群で示されるポリオレフィン系結晶性樹
脂や、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブ
チレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタ
レート、芳香族ポリエステル等からなる群で示されるポ
リエステル系結晶性樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6
6、ナイロン−12、ポリアミドイミド等からなる群で
示されるポリアミド系結晶性樹脂、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリテトラフルオロエチレン等からなる群で示され
るフッ素系結晶性樹脂や、その他として、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリアクリロニトリル、シンジオタクチックポ
リスチレン、ポリオキシメチレン、ポリフェニレンサル
ファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(P
EEK)、セルロース、アセタール樹脂、塩素化ポリエ
ーテル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、液晶ポリマー
(芳香族多環縮合系ポリマー)等の結晶性樹脂が挙げら
れる。
【0079】これら熱可塑性樹脂の中でも、防湿性、透
明性、引っ張り破断伸び等のバランスの観点からポリオ
レフィン系結晶性樹脂、ポリエステル系結晶性樹脂、ポ
リアミド系結晶性樹脂が好ましく、特に、防湿性、透明
性、引っ張り破断伸び等のバランスの観点からポリオレ
フィン系結晶性樹脂が好ましい。更にこれらの中でも、
特に透明性、引っ張り破断伸び等のバランスの観点から
ポリエチレン系結晶性樹脂および、ポリプロピレン系結
晶性樹脂が好ましい。
【0080】なお、本発明における結晶性樹脂として
は、樹脂全体が結晶化しているもののみではなく、部分
的に結晶化しているものも含む。
【0081】結晶化度は、通常10%以上、好ましくは
15%以上、より好ましくは20%以上である。
【0082】その他の成分 その他の熱可塑性樹脂には、必要に応じて、前記脂環式
構造含有重合体樹脂の場合と同様に各種配合剤を配合し
てもよい。各種配合剤は単独で或いは2種類以上を混合
して用いることができる。
【0083】配合剤の添加も、脂環構造含有重合体樹脂
に配合する方法と同様の方法で行うことができる。本発
明においては、上記その他の熱可塑性樹脂に、以下の化
合物を配合することにより、積層体に自己密着性を付与
することができる。このような化合物(以降、自己密着
性付与剤という)としては、たとえば、グリセリン、ポ
リグリセリン、ソルビトール、ペンタエリスリトール、
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコールなどの多価アルコールの脂肪酸エ
ステル化合物;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン・アクリル酸共重合体・エチレン・アクリル酸メチル
共重合体・エチレン・メタクリル酸メチル共重合体など
のエチレンを共重合成分として含有する重合体;多価ア
ルコールの脂肪酸エステルおよびエチレンオキシド付加
物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステルなどのノニオン系界面活性剤;脂肪
酸、アルキルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン
酸、アルキルナフタリンスルホン酸、ジアルキルスルホ
コハク酸のアルカリ金属塩、アルキルサルフェート、ポ
リオキシエチレンアルキルホスフェートなどのアニオン
系界面活性剤などが挙げられる。なお、エチレン・酢酸
ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンなどは
無水マレイン酸がグラフト変性反応により付加されてい
てもよい。これらの自己密着性付与剤の添加量は、化合
物の種類、フィルムの透明性などを損なわない範囲で適
宜選択されればよいが、通常は30重量%以下、好まし
くは20重量%以下の範囲で使用される。
【0084】積層体の構造 本発明の包装フィルムを構成する積層体は、脂環式構造
含有重合体樹脂からなる層(A)の少なくとも片面に、
その他の熱可塑性樹脂からなる層(B)を有する2層以
上で構成されており、各層の積層順は特に限定されな
い。積層体が3層以上の樹脂からなる層で構成されてい
る場合には、層(B)は同種の樹脂からなる層であって
も、異なる樹脂からなる層であってもよく、たとえば、
(B−1)/(A)/(B−1)、(B−1)/(A)
/(B−2)のように、層(A)の両面層が同一又は異
なる樹脂で形成されていても良く、たとえば(A−1)
/(B)/(A−1)、(A−1)/(B)/(A−
2)のように、層(B)の両面層が同一又は異なる樹脂
で形成されていても良い。又、(A)/(B−1)/
(B−2)のように、層(A)の片面に2層以上の異な
る層(B)を有しても良い。又、3層以上の樹脂層で構
成される積層体は、たとえば、層(B)/層(B)/層
(A)/層(B)から構成されていても良く、さらに
は、層(A)の片面側および/又は両面側の層(B)が
2層以上であって、合計4層以上から形成されていても
良い。
【0085】なお、積層体を構成する脂環式構造含有重
合体樹脂からなる層とその他の熱可塑性樹脂からなる層
との間には、層間密着性を向上させるために接着剤層を
設けても良い。この接着剤としては、公知の接着剤を広
く用いることができ、たとえば、無水マレイン酸変性ポ
リオレフィン樹脂(たとえば、三井化学社製のアドマ
ー、三菱化学社製のモディック等)、不飽和ポリオレフ
ィン等の低(非)結晶性軟質重合体、エチレン/アクリ
ル酸エステル/無水マレイン酸3元共重合体(たとえ
ば、住化シーディエフ化学製のボンダイン等)又はこれ
らを含む接着性樹脂組成物等を用いることができる。
【0086】成形方法 積層体(フィルム)の成形方法は、特に限定されない
が、たとえば、上記ペレット化された脂環式構造含有重
合体樹脂(必要に応じて添加されたその他の成分も含
む)をその他の熱可塑性樹脂からなる層とともに押出成
形して、又は、脂環構造含有重合体樹脂を押出成形等に
よってフィルムを形成し、一方でその他の熱可塑性樹脂
を押出成形等によってフィルムを形成し、両フィルムを
貼り合わせて形成することができる。又積層体(フィル
ム)は共押出成形後に一軸又は二軸延伸されていてもよ
い。その際の延伸倍率は特に限定されないが、1.0倍
を超え1〜20倍の範囲とすることで防湿性、強度がバ
ランスされて好ましい。
【0087】本発明に係る包装フィルムの成形方法は、
特に限定されないが、たとえば、多層インフレーション
法、多層Tダイ法、押出ラミネーション法等の共押出成
形法が挙げられるが、好ましくは多層インフレーション
法又は多層Tダイ法、より好ましくは多層インフレーシ
ョン法であることが生産性の点から好ましい。成形時の
樹脂の溶融温度は、脂環式構造含有重合体樹脂、その他
の熱可塑性樹脂の種類によっても異なるが、通常100
〜400℃、好ましくは200〜350℃である。
【0088】包装フィルムの具体的実施形態 以下、本発明に係る「包装フィルム」の具体的実施形態
について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の一
実施形態に係る包装フィルムの使用状態を示す概略斜視
図および拡大部分断面説明図、図2(A)は多層インフ
レーション成形機の概要を示す概念図、図2(B)は図
2(A)のダイの概要を示す概略斜視図である。
【0089】図1に示すように、本実施形態では、内容
物4を挟んで、円筒状の多層フィルム21の両端部をそ
れぞれホットシール(熱融着、図示せず)して、内容物
4を包装するようにしている。ここで、多層フィルム2
1が本発明に係る包装フィルム2に相当する。
【0090】この包装フィルム2は、脂環式構造含有重
合体樹脂からなる層2aの両面に、その他の熱可塑性樹
脂としての結晶性樹脂からなる層2b、2b
それぞれ形成された3層構造の積層体から構成してあ
る。
【0091】図1に示す包装フィルム2(多層フィルム
21)は、たとえば、図2に示す多層インフレーシ成形
装置30により、脂環式構造含有重合体樹脂からなる層
2aの両面に、その他の熱可塑性樹脂としての結晶性樹
脂からなる層2b、2b がそれぞれ形成される
よう多層インフレーション成形により成形される。
【0092】図2(A)に示す多層インフレーション成
形装置30は、押出機12を用いて円管ダイ14から共
押出溶融樹脂16をチューブ状に押し出すとともに、空
気導入孔18から空気を導入して、該溶融樹脂16をバ
ルブ状に膨らませ、空冷又は水冷リング20にて冷却し
て、ガイドローラ24および引き取りローラ26を介し
て巻き取りローラ28にフラット状態で巻き取るように
している。
【0093】図2(B)に示すように円管ダイ14は、
外側ダイ141と、マンドレル142とを有し、外側ダ
イ141とマンドレル142との空隙143から前記溶
融樹脂16が押し出されるようになっている。
【0094】ここで、前記バルブ状に膨らんでいる溶融
樹脂16は、脂環式構造含有重合体樹脂からなる層2a
の両面に、その他の熱可塑性樹脂としての結晶性樹脂か
らなる層2b、2bがそれぞれ形成された3層
構造の積層体に相当する。このように本実施形態では、
その他の熱可塑性樹脂としての結晶性樹脂からなる層2
/脂環式構造含有重合体樹脂からなる層2a/そ
の他の熱可塑性樹脂としての結晶性樹脂からなる層2b
からなる3層構造の積層体により包装フィルム2を
構成しているので、透湿度が低く防湿性に優れるととも
に、易引裂き性、透明性、層間密着性、引張り伸び及び
包装性にも優れ、しかも、最外層が結晶性樹脂からなる
層となっているので、耐油性をも向上し、本発明の包装
フィルム2として特に好ましい態様である。
【0095】ここで、前記3層構造の積層体全体の厚み
(T3)は、1〜30μmとなっており、積層体中の脂
環式構造含有重合体樹脂からなる層2aの厚み(T1)
は、0.5〜15μm、積層体中のその他の熱可塑性樹
脂としての結晶性樹脂からなる層全体(2bと2b
との合計)の厚み(T2)は、0.5〜30μmと
なっている。なお、その他の熱可塑性樹脂としての結晶
性樹脂からなる層2b と層2bとは同じ厚みで
も良いが、本実施形態ではその他の熱可塑性樹脂として
の結晶性樹脂からなる層2bの厚みは、1〜25μ
m、層2bの厚みは、0.5〜20μmとなってお
り、層2bの方が層2bより厚くなっている。
このように内容物4に接する層2bの厚みを、外側
の2b の厚みより厚くすることで、耐油性が格段に向
上する。又積層体中の脂環式構造含有重合体樹脂からな
る層の厚み(T1)とその他の熱可塑性樹脂としての結
晶性樹脂からなる層の厚み(T2)との比は、1:0.
5〜1:15となっている。
【0096】多層インフレーション成形の条件は、特に
制限されないが、1溶融樹脂の樹脂温度は通常100〜
400℃、2巻き取り時のフィルム温度は通常60〜1
00℃、3巻き取りの速度は通常20〜100m/mi
n.4インフレーションによる膨張比は通常1.0を超
え5.0以内、5フロストライン高さ100〜700m
m、で行うことができる。
【0097】図2(A)(B)では、多層押出インフレ
ーション法による多層インフレーション成形の例を示し
ているが、これに限定される趣旨ではなく、多層Tダイ
法や押出ラミネーション法等の他の共押出法により成形
しても良い。
【0098】本発明の包装フィルムを構成する積層体の
「透湿度」は、JIS−Z0208に準じた40℃にお
ける測定において、好ましくは15g/m・24h
r以下、より好ましくは12g/m・24hr以
下、特に好ましくは10g/m ・24hr以下であ
る。特に、積層体全体の厚みが25μm以下である場合
にあっては、前記積層体の透湿度は、JIS−Z020
8に準じた40℃における測定において、好ましくは1
5g/m・24hr以下、より好ましくは13g/
・24hr以下、特に好ましくは12g/m
・24hr以下であるときに、被包装品に対する防湿性
が良好になるので好ましい。
【0099】前記積層体の「引裂き強度」は、JIS−
K−7128に準拠した、チャック間距離60mm、引
裂速度200mm/min.条件において測定したトラ
ウザー引裂き強度で、好ましくは200kgf/cm
以下、より好ましくは150kgf/cm
下、特に好ましくは100kgf/cm以下である
ときに、積層体が十分な易引裂き性を有するので好まし
く、特に、引裂き開封手段を要するものや、ラップフィ
ルム等の包装フィルムとして使用して好ましい。
【0100】前記積層体の「引張り破断伸び」は、JI
S−K−7127に準拠した、チャック間距離80m
m、引張り速度20mm/min.、標線間距離40m
m条件において測定した引張り破断伸びで、好ましくは
20%以上、より好ましくは40%以上、特に好ましく
は50%以上であるときに、積層体が十分な引張破断伸
びを有するので好ましく、包装フィルム、特に、ラップ
フィルムやストレッチフィルム等の特性として高い伸び
が要求される包装フィルムに使用して好ましい。
【0101】前記積層体の「全光線透過率」は、430
〜830nmでの最低光線透過率で、好ましくは85%
以上、より好ましくは88%以上、特に好ましくは90
%以上であるときに、被包装物が十分に認識でき、且つ
外観性にも優れるので包装フィルムとして好ましい。
【0102】前記積層体の「濁度(ヘイズ)」は、AS
TM−D1003に準拠した測定値で、好ましくは20
%以下、より好ましくは15%以下、特に好ましくは1
0%以下であるときに、被包装物が十分に認識でき、且
つ外観性にも優れるので包装フィルムとして好ましい。
【0103】前記積層体の「層間剥離強度」は、試験片
として15cm×10cmのうち、半分の面積(7.5
cm×10cm)が積層されたものを使用し、積層面の
長手方向に垂直な方向でチャック間隔50mm、引張り
速度200mm/分、剥離角度180°で剥離(T字剥
離)した際の積層体の層間剥離強度で、好ましくは10
0gf以上、より好ましくは200gf以上、特に好ま
しくは250gf以上であるときに、層間接着性が十分
であるので、包装フィルムとして使用して好ましい。
【0104】前記積層体の「耐熱性」は、東京都都民生
活局表示指導部発行の品質表示実施要領に記載の方法に
おいて、好ましくは100℃以上、より好ましくは12
0℃以上、さらに好ましくは130℃以上、特に好まし
くは140℃以上であるときに、包装フィルムとして、
例えば、電子レンジに使用するようなラップフィルムと
して十分な耐熱性を有するので好ましい。
【0105】以上説明した実施形態は、本発明の理解を
容易にするために記載されたものであって、本発明を限
定するために記載されたものではない。したがって、本
発明の範囲内で種々の設計変更や改変が可能である。
【0106】例えば、上述した実施形態では、円筒状の
多層フィルム(本発明の包装フィルムに相当する)の内
部に内容物を入れ、包装することとしているが、これに
限定されず、2枚の多層フィルムの内部に内容物を入れ
た後、両多層フィルムの四周辺部をそれぞれホットシー
ルして包装してもよく、又、円筒状の支持筒に多層フィ
ルムを巻き込んで構成しておき、必要なときに必要な量
だけ引き出してカットすることにより、食料品等が置か
れた皿や容器等を包装するようにしてもよい。
【0107】又、本発明の包装フィルムを、特に透明性
を必要としない用途に使用する場合には、既述の前記脂
環式構造含有重合体樹脂からなる層の少なくとも片面に
その他の熱可塑性樹脂からなる層を有する積層体に、さ
らにアルミ等の金属層、紙、織布、不織布等の紙層、布
層を積層してもよい。
【0108】又、本発明の包装フィルムには、紫外線遮
光性、抗菌性、帯電防止性、防曇性等の各種機能性を有
する樹脂の層を積層してもよい。積層の方法としては、
ラミネート、共押出し等の一般的な方法の他に、例えば
該機能性樹脂の水系分散液をコーティング後乾燥する方
法が挙げられる。該分散液は脂環式構造含有重合体樹脂
からなる層上にコーティングしてもよく、脂環式構造含
有重合体樹脂からなる層の少なくとも片面に、その他の
熱可塑性樹脂からなる層を有する積層体の外表面上にコ
ーティングしてもよい。分散液のコーティング方法、乾
燥方法は格別限定されるものでなく、公知の方法により
実施できる。
【0109】本発明の包装フィルムには印刷を施すこと
ができる。本発明においては、印刷をする前にフィルム
の印刷面にコロナ放電、プラズマ放電処理等の表面処理
を行うことができる。この表面処理によって印刷性が向
上する。
【0110】フィルムに印刷を施す場合には、既述の積
層体の外表面上に印刷する方法、脂環式構造含有重合体
樹脂からなる層の表面に印刷を行なった後に、その他の
熱可塑性樹脂からなる層を積層する方法が挙げられる
が、印刷面の保護性の点から後者の方が好ましい。
【0111】包装フィルム 本発明における包装フィルムの包装形態としては、例え
ば、バッグ、パック、ブリスターパック(PTP)、ラ
ッピングフィルム、シュリンクフィルム、ストレッチフ
ィルム等が挙げられるが、本発明の包装フィルムは特に
ラッピングフィルム、ストレッチフィルムとして好適で
ある。特にフィルムに自己密着性を付与して内容物の長
期保存性を高める必要がある生鮮食料品類などの包装用
のラッピングフィルムやストレッチフィルムとして使用
する場合には、フィルムを構成するその他の熱可塑性樹
脂に、前述の自己密着性付与剤を配合するのが好まし
い。
【0112】本発明における「包装用多層フィルム」の
被包装物としては、例えば、薬剤、薬品、植物、食品、
日用品、PETボトル等の容器、雑貨等であり、特に、
野菜、魚、肉、果実、菓子、穀物等の食品用又は錠剤、
カプセル剤、顆粒剤、タバコ、ティーバッグ等の特に吸
湿性のある被包装物に使用して好ましい。
【0113】
【実施例】以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づ
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。又、以下の例において、特に断りのない限り、部及
び%は重量基準である。なお各種の物性の測定は、下記
の方法に従って行った。
【0114】各種物性の測定、評価 「重量平均分子量(Mw)」は、シクロヘキサン溶液
(樹脂が溶解しない場合はトルエン溶液)のゲル・パー
ミエーション・クロマトグラフ法で測定したポリイソプ
レン換算(トルエン溶液ではポリスチレン換算)値とし
て算出した。「主鎖水素添加率および芳香環の水素添加
率(核水素添加率)」は、H−NMRにより測定し
た。「ガラス転移温度(Tg)」及び「融点(Tm)」
は、JIS−K7121に基づく、示差走査熱量計(D
SC)により測定した。「メルトフローレート(MF
R)」は、JIS−K6719に基づいて、280℃又
は190℃の温度で、2.16kgfの荷重で測定し
た。「結晶化度」は、X線回析法によって測定した。
【0115】「全光線透過率(%)」は、分光光度計
(日本分光社製の製品番号U−30)により、波長43
0〜830nmでの最低光線透過率を測定した。「ヘイ
ズ値(%)」は、ASTM−D1003に準拠して測定
した。「透湿度(g/m・24hr)」は、JIS
−Z0208に準じて40℃にて測定した。
【0116】「引張り破断伸び(%)」は、JIS−K
−7127に準拠した、チャック間距離80mm、引張
り速度20mm/min.、標線間距離40mm条件に
おいて測定した。「引裂き強度(kgf/cm)」
は、JIS−K−7128に準拠した、チャック間距離
60mm、引裂速度200mm/min.条件において
測定したトラウザー引裂き強度で評価した。なお、この
評価は、試験片のMD方向(流れ方向又は長手方向)、
TD方向(幅方向)の双方について行った。
【0117】「層間剥離強度(gf)」は、試験片とし
て15cm×10cmのうち、半分の面積(7.5cm
×10cm)が積層されたものを使用し、積層面の長手
方向に垂直な方向でチャック間隔50mm、引張り速度
200mm/分、剥離角度180°で剥離(T字剥離)
した際の層間剥離強度を測定した。「耐熱性(℃)」
は、東京都都民生活局表示指導部発行の品質表示実施要
領に記載の方法により測定した。
【0118】「包装性(%)」は、直径12cm、高さ
2cmのガラス製シャーレに15cm角の大きさの包装
フィルムをラッピングして表面が平滑に緊張されるよう
に密閉包装したものを100サンプル用意して、相対湿
度40%、温度30℃の環境下に1日放置した後、シャ
ーレ側面のラッピングで密着させた部位にはがれ、めく
れが生じているのもの数を計測しパーセンテージで表し
た。
【0119】[製造例1]窒素雰囲気下、8−エチルテ
トラシクロ[4.4.0.12,5 .17,1 ]−
ドデカ−3−エン(以下、ETCDと略す)15部と、
トリシクロ[4.3.0.12,5 ]デカ−3,7−
ジエン(ジシクロペンタジエン、以下、DCPと略す)
85部とを公知のメタセシス開環重合触媒系で重合し、
次いで公知の方法で水素添加しETCD/DCP開環共
重合体水素添加物を得た。重合反応後の溶液をガスクロ
マトグラフィーで分析した結果、仕込みの単量体全てが
ポリマーに転化していることが判った。この開環共重合
体水素添加物の水素添加率は99.9%以上、脂環式構
造からなる繰り返し単位の割合は100重量%、ノルボ
ルナン構造を有しない脂環式構造からなる繰り返し単位
の割合は85重量%、Mwは38,100、280℃に
おけるMFRは25g/10min.、Tgは104℃
であった。以上の結果を表1に記載した。
【0120】乾燥後の重合体100部に対して0.2部
のフェノール系老化防止剤ペンタエリスリチル−テトラ
キス(3−(3,5−ジ−ターシャリーブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート)と0.4部の水添
スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体
(旭化成工業株式会社製タフテックH1051、クラム
状、30℃における屈折率1.52)を混合し、二軸混
練機で混練し、ストランド(棒状の溶融樹脂)をストラ
ンドカッターを通してペレット(粒状)状にした。この
ペレットを、熱プレス(樹脂温度200℃、300kg
f/cm、3分)で20mm×15mm、厚さ3m
mの板を成形した。この板は透明で、400〜700n
mでの光線透過率は最小で90.0%であった。この板
を約0.05μmの厚さにスライスし、四酸化ルテニウ
ムでポリスチレン部分を染色し、透過型電子顕微鏡によ
り観察したところ、ブロック共重合体は樹脂のマトリッ
クス中で直径約0.04μmのほぼ球状のミクロドメイ
ン構造をとっていた。このペレットのガラス転移温度は
104℃であった。
【0121】[製造例2]窒素雰囲気下、単量体の組成
比をテトラシクロ[7.4.0.110,13.0
2,7 ]トリデカ−2,4,6,11−テトラエン
(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロ
フルオレンともいう。以下、MTFと略す)25部、テ
トラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−
ドデカ−3−エン(以下、TCDと略す)35部とDC
P40部とに変えた以外は、製造例1と同様の操作でM
TF/TCD/DCP開環共重合体水素添加物を得た。
この開環共重合体水素添加物の水素添加率は99.9%
以上であった。その他製造例1同様に、結果を表1に記
載した。この重合体を用いること以外は製造例1と同様
にしてペレット(粒状)状の成形材料を得た。このペレ
ットを製造例1と同様の操作を行い、透過型電子顕微鏡
により観察したところ、ブロック重合体は樹脂のマトリ
ックス中で直径約0.04μmのほぼ球状のミクロドメ
イン構造をとっていた。このペレットのガラス転移温度
は142℃であった。
【0122】[製造例3]窒素雰囲気下、単量体の組成
比をETCD50部とDCP50部とに変えた以外は、
製造例1と同様の操作でETCD/DCP開環共重合体
水素添加物を得た。この開環共重合体水素添加物の水素
添加率は99.9%以上であった。その他製造例1同様
に、結果を表1に記載した。この重合体を用いること以
外は製造例1と同様にしてペレット(粒状)状の成形材
料を得た。このペレットを製造例1と同様の操作を行
い、透過型電子顕微鏡により観察したところ、ブロック
重合体は樹脂のマトリックス中で直径約0.04μmの
ほぼ球状のミクロドメイン構造をとっていた。このペレ
ットのガラス転移温度は133℃であった。
【0123】実施例1 脂環式構造含有重合体樹脂として製造例1の樹脂ペレッ
トを用い、積層用の樹脂として、結晶化度65%、19
0℃におけるMFR1.0g/10min.、融点16
5℃のポリプロピレンに対し製造例1の脂環式構造含有
重合体樹脂において使用したものと同様の配合剤を同量
添加して製造したペレットを用いた。得られたペレット
を別々の異なる押出し機に投入し、2層押出し型の円形
ダイを備えたインフレーションフィルム成形機により、
外層:ポリプロピレン層=15μm/内層:脂環式構造
含有重合体樹脂層=5μmの積層パターンからなる2層
構造の厚み20μmの積層体を成形し、包装フィルムを
作成した。成形条件は、押出し機のシリンダー温度29
0℃、円形ダイ温度270℃、フィルムの巻き取り速度
40m/min.、インフレーションによるフィルムの
膨張比3.0、フロストラインの高さ300mmとし
た。得られた包装フィルムについて、各物性値を評価し
た。結果を表1〜表4に示す。
【0124】実施例2 樹脂ペレットとしては実施例1と同様のものを使用し、
3層押出し型の円形ダイを備えたインフレーションフィ
ルム成形機を使用した以外は、実施例1と同様の成形条
件にて、外層:ポリプロピレン層=8.6μm/中間
層:脂環式構造含有重合体樹脂層=2.8μm/内層:
ポリプロピレン層=8.6μmの積層パターンからなる
3層構造の厚み20μmの積層体を成形し、包装フィル
ムを作成した。得られた包装フィルムについて、各物性
値を評価した。結果を表1〜表4に示す。
【0125】実施例3 脂環式構造含有重合体樹脂として製造例2の樹脂ペレッ
トを用いた以外は、実施例2と同様の条件にて、外層:
ポリプロピレン層=6.7μm/中間層:脂環式構造含
有重合体樹脂層=6.6μm/内層:ポリプロピレン層
=6.7μmの積層パターンからなる3層構造の厚み2
0μmの積層体を成形し、包装フィルムを作成した。得
られた包装フィルムについて、各物性値を評価した。結
果を表1〜表4に示す。
【0126】実施例4 実施例3と同様の条件にて、外層:ポリプロピレン層=
9.2μm/中間層:脂環式構造含有重合体樹脂層=
1.6μm/内層:ポリプロピレン層=9.2μmの積
層パターンからなる3層構造の厚み20μmの積層体を
成形し、包装フィルムを作成した。得られた包装フィル
ムについて、各物性値を評価した。結果を表1〜表4に
示す。
【0127】実施例5 実施例3と同様の条件にて、外層:ポリプロピレン層=
18.2μm/中間層:脂環式構造含有重合体樹脂層=
5.7μm/内層:ポリプロピレン層=18.2μmの
積層パターンからなる3層構造の厚み40μmの積層体
を成形し、包装フィルムを作成した。得られた包装フィ
ルムについて、各物性値を評価した。結果を表1〜表4
に示す。
【0128】実施例6 積層用の樹脂として結晶化度69%、190℃における
MFR2.0g/10min.、融点139℃の高密度
ポリエチレン(HDPE)に対し製造例1の脂環式構造
含有重合体樹脂において使用したものと同様の配合剤を
同量添加して製造したペレットを使用した以外は、実施
例3と同様の条件にて、外層:HDPE層=8μm/中
間層:脂環式構造含有重合体樹脂層=4μm/内層:H
DPE層=8μmの積層パターンからなる3層構造の厚
み20μmの積層体を成形し、包装フィルムを作成し
た。得られた包装フィルムについて、各物性値を評価し
た。結果を表1〜表4に示す。
【0129】実施例7 脂環式構造含有重合体樹脂として製造例3の樹脂ペレッ
トを用い、積層用の樹脂として、実施例1と同様のペレ
ットを使用した以外は、実施例3と同様の条件にて、外
層:ポリプロピレン層=8μm/中間層:脂環式構造含
有重合体樹脂層=4μm/内層:ポリプロピレン層=8
μmの積層パターンからなる3層構造の厚み20μmの
積層体を成形し、包装フィルムを作成した。得られた包
装フィルムについて、各物性値を評価した。結果を表1
〜表4に示す。
【0130】実施例8 積層用の樹脂として、結晶化度65%、190℃におけ
るMFR1.0g/10min.、融点165℃のポリ
プロピレンに対し、製造例1の脂環式構造含有重合体樹
脂において使用したものと同様の配合剤を同量と、プロ
ピレングリコールモノラウレート3.0部を添加して製
造したペレットを用いた以外は、実施例1と同様の成形
条件にて、外層:ポリプロピレン層=15μm/内層:
脂環式構造含有重合体樹脂層=5μmの積層パターンか
らなる2層構造の厚み20μmの積層体を成形し、包装
フィルムを作成した。得られた包装フィルムについて、
各物性値を評価した。結果を表1〜表4に示す。
【0131】比較例1 実施例3と同様の条件にて、外層:ポリプロピレン層=
23.6μm/中間層:脂環式構造含有重合体樹脂層=
7.8μm/内層:ポリプロピレン層=23.6μmの
積層パターンからなる3層構造の厚み55μmの積層体
を成形し、包装フィルムを作成した。得られた包装フィ
ルムについて、各物性値を評価した。結果を表1〜表4
に示す。
【0132】比較例2 実施例3と同様の条件にて、外層:ポリプロピレン層=
9.4μm/中間層:脂環式構造含有重合体樹脂層=
1.2μm/内層:ポリプロピレン層=9.4μmの積
層パターンからなる3層構造の厚み20μmの積層体を
成形し、包装フィルムを作成した。得られた包装フィル
ムについて、各物性値を評価した。結果を表1〜表4に
示す。
【0133】比較例3 実施例3と同様の条件にて、外層:ポリプロピレン層=
3.8μm/中間層:脂環式構造含有重合体樹脂層=1
2.5μm/内層:ポリプロピレン層=3.8μmの積
層パターンからなる3層構造の厚み20μmの積層体を
成形し、包装フィルムを作成した。得られた包装フィル
ムについて、各物性値を評価した。結果を表1〜表4に
示す。
【0134】比較例4 積層用の樹脂として実施例1と同様のペレットを使用
し、単層押出し型の円形ダイを備えたインフレーション
フィルム成形機を使用した以外は、実施例1と同様の成
形条件にて、厚み20μmのポリプロピレン製包装フィ
ルムを作成した。得られた包装フィルムについて、各物
性値を評価した。結果を表1〜表4に示す。
【0135】比較例5 脂環式構造含有重合体樹脂として実施例3と同様の樹脂
ペレットを使用し、単層押出し型の円形ダイを備えたイ
ンフレーションフィルム成形機を使用した以外は、実施
例1と同様の成形条件にて、厚み20μmの脂環式構造
含有重合体樹脂製包装フィルムを作成した。得られた包
装フィルムについて、各物性値を評価した。結果を表1
〜表4に示す。
【0136】
【表1】
【0137】
【表2】
【0138】
【表3】
【0139】
【表4】
【0140】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、透湿度が低く防湿性に優れるとともに、易引裂き
性、透明性、層間密着性、引張り伸び及び自己密着性等
の諸特性に優れた包装フィルムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第1実施形態に係る包装フィ
ルムの使用状態を示す概略斜視図および拡大部分断面説
明図である。
【図2】 図2(A)は多層インフレーション成形機の
概要を示す概念図、図2(B)は(A)のダイの概要を
示す概略斜視図である。
【符合の説明】
2… 包装フィルム 2a… 脂環式構造含有重合体樹脂からなる層 2b、2b… その他の熱可塑性樹脂からなる
層 21… 多層フィルム 4… 内容物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石丸 一世 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社総合開発センター内 (72)発明者 乙井 健治 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社総合開発センター内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂環式構造含有重合体樹脂からなる層
    (A)の少なくとも片面に、その他の熱可塑性樹脂から
    なる層(B)を有する積層体からなる包装フィルムであ
    って、 前記層(A)の厚み(T1)と前記層(B)の厚み(T
    2)との比が、T1:T2=1:0.5〜1:15の範
    囲であり、且つ積層体全体の厚み(T3)が、50μm
    以下である包装フィルム。
  2. 【請求項2】 前記積層体の構成が、脂環式構造含有重
    合体樹脂からなる層の両面に、その他の熱可塑性樹脂か
    らなる層を積層したものである請求項1記載の包装フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】 前記その他の熱可塑性樹脂が、結晶性樹
    脂である請求項1又は2記載の包装フィルム。
  4. 【請求項4】 前記結晶性樹脂が、ポリオレフィン樹脂
    である請求項3記載の包装フィルム。
  5. 【請求項5】 前記脂環式構造含有重合体樹脂が、ノル
    ボルネン系開環重合体水素添加物である請求項1〜4の
    何れかに記載の包装フィルム。
  6. 【請求項6】 多層インフレーション法又は多層Tダイ
    法により成形してある請求項1〜5の何れかに記載の包
    装フィルム。
  7. 【請求項7】 その他の熱可塑性樹脂に自己密着性付与
    剤が配合された、請求項1〜6の何れかに記載の包装フ
    ィルム。
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