JP2008028218A - 多層プリント基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体集積回路等の電子部品の実装層で発生したノイズによる他の層への電磁結合を防止することができる多層プリント基板を提供する。
【解決手段】多層プリント基板1−1は、IC10が実装されたグランド層3と電源層4と信号層5,7とグランド層6とを備える。グランド層3は、溝30で内部グランド領域31と外部グランド領域32とに分離され、インダクタ12がこの溝30上に架けられている。また、バイパスコンデンサ13がIC10の電源端子11aが接続されたランド33と内部グランド領域31との間に接続されている。そして、電源層4の中央部には、電磁結合回避領域C1が設けられている。この電磁結合回避領域C1は、内部グランド領域31を流れるノイズ電流による誘導電流の発生を回避するための領域であり、1つの矩形状の切り欠き部40で形成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体集積回路等の電子部品を実装する層において、電子部品実装部分をその周囲の部分から分離してノイズ対策を施した多層プリント基板に関するものである。
従来、この種の技術としては、例えば、特許文献1に開示の「多層プリント板の電波対策パターン」や特許文献2に開示の「プリント配線基板」がある。
これらの技術は、高周波ノイズを発生させる半導体集積回路を表面に実装するグランド層や電源層において、当該半導体集積回路を実装した部分を他の部分から島状に分離し、当該島とその周囲の部分とを分離する堀にインダクタやフィルタを架けて、半導体集積回路から発生した高周波ノイズを島に閉じ込め、周囲にまき散らさないようにした技術である。
特開平07−045962号公報 特開2001−274558号公報
しかし、上記した従来の技術では、半導体集積回路から発生した高周波ノイズを周囲にまき散らすことはないが、当該高周波ノイズを島に閉じ込めるため、多量のノイズが島内を流れる。したがって、この技術では、島内のノイズによる電磁波が、半導体集積回路の実装層の下層や上層の電源層、信号層、グランド層等と電磁結合して、当該下層や上層に誘導電流を発生させることとなる。この結果、ノイズ電磁波が当該下層や上層から外部に放射して、周囲の電子機器に悪影響を与えるおそれがある。
この発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、半導体集積回路等の電子部品の実装層で発生したノイズによる他の層への電磁結合を防止することができる多層プリント基板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、高周波ノイズを発生する電子部品が実装されたグランド層に、電子部品の周囲を囲む閉ループの溝を設けて、グランド層を、電子部品を含む内部グランド領域とその周囲の外部グランド領域とに分離すると共に、ノイズ除去部品を、内部グランド領域と外部グランド領域との間に接続した多層プリント基板において、グランド層の少なくとも直近の下層であって且つ内部グランド領域と対向する部位に、溝の外縁が画成する領域の全てを含む大きさの電磁結合回避領域を設定し、電磁結合回避領域を、領域内に開けた1つ以上の切り欠き部で形成した構成とする。
かかる構成により、電子部品によって発生した高周波ノイズは、この電子部品が実装されたグランド層の内部グランド領域から外部グランド領域に拡散しようとするが、ノイズ除去部品が内部グランド領域と外部グランド領域との間に接続されているので、この高周波ノイズが内部グランド領域から外部グランド領域に流出することはない。ところが、内部グランド領域の高周波ノイズによる電磁波が、他の層、特に当該グランド層の直近の下層と結合して、誘導電流が当該下層に生じ、ノイズが下層から放射されるおそれがある。しかしながら、この発明では、当該下層であって且つ内部グランド領域と対向する部位に、1つ以上の切り欠き部で形成した電磁結合回避領域を設けたので、当該電磁結合回避領域内において、誘導電流が流れる箇所が少なくなり、ノイズの放射のおそれが低減する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の多層プリント基板において、電磁結合回避領域を、領域に対応した大きさの1つの多角形状又は円形状の切り欠き部で形成した構成とする。
かかる構成により、当該電磁結合回避領域が設けられた層では、誘導電流が流れる箇所が皆無であるので、当該層からのノイズ放射をほぼ完全に防止することができる。
請求項3の発明は、請求項1に記載の多層プリント基板において、電磁結合回避領域を、領域内に開けた複数の多角形状又は円形状の切り欠き部で形成した構成とする。
かかる構成により、複数の多角形状又は円形状の切り欠き部が電磁結合回避領域内に複数存在するので、当該電磁結合回避領域が設けられている層よりも下又は上に位置する信号層から放射されるノイズを、電磁結合回避領域によってシールドすることができる。この結果、電子部品への放射ノイズによる電磁結合を防止することができる。
請求項4の発明は、請求項2又は請求項3に記載の多層プリント基板において、電子部品が実装されたグランド層よりも下に位置する信号層に対して直近の上層、又はグランド層よりも上に位置する信号層に対して直近の下層のいずれかに、複数の多角形状又は円形状の切り欠き部で形成した電磁結合回避領域を設けた構成とする。
かかる構成により、信号層から放射されるノイズを、より効果的にシールドすることができる。
請求項5の発明は、請求項2に記載の多層プリント基板において、1つの多角形状又は円形状の切り欠き部で形成した電磁結合回避領域を、電子部品が実装されたグランド層以外の全ての層に設けた構成とする。
かかる構成により、電子部品が実装された内部グランド領域の真下又は真上に、当該内部グランド領域から放射されるノイズと電磁結合する層が存在しないようにすることができる。
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の多層プリント基板において、コモンモードチョークコイルの第1コイルの一方の電極を電子部品の電源端子に接続すると共に他方の端子をスルーホールを通じて電源層に接続し、コモンモードチョークコイルの第2コイルの両電極を内部グランド領域と外部グランド領域とに接続した構成とする。
以上詳しく説明したように、この発明によれば、電子部品実装層の少なくとも直近の下層に、1つ以上の切り欠き部で形成した電磁結合回避領域を設けて、当該下層における誘導電流の発生を回避するようにしたので、当該層からのノイズ放射を低減することができ、この結果、EMI対策に優れた多層プリント基板を提供することができるという優れた効果がある。
特に、請求項2の発明によれば、当該電磁結合回避領域が設定された層からのノイズ放射をほぼ完全に防止することができる。
また、請求項3の発明によれば、当該電磁結合回避領域が設定された層からのノイズ放射を防止することができるだけでなく、当該電磁結合回避領域が他層からの放射ノイズをシールドすることで、電子部品への電磁結合を防止することができ、また、当該電磁結合回避領域がスロットアンテナとして動作することを防ぐことができる。
また、請求項4の発明によれば、信号層から放射される放射ノイズをより効果的にシールドすることができ、より一層のEMI対策が可能となる。
さらに、請求項5の発明によれば、電子部品が実装された内部グランド領域と他の層の電磁結合という現象自体を無くすことができる。
以下、この発明の最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る多層プリント基板の分解斜視図であり、図2は、図1に示す多層プリント基板の平面図である。
図1に示すように、この実施例の多層プリント基板1−1は、グランド層3,6と電源層4と信号層5,7とを絶縁層21〜25で構成される絶縁性素体2にパターン形成して、外部電源を電子部品としての半導体集積回路(以下、「IC」と記す)10に供給する構造になっている。
具体的には、グランド層3を最上位の絶縁層21の表面にパターン形成した。そして、下層の電源層4,信号層5,グランド層6を順に中間の絶縁層22,23,24にパターン形成し、信号層7を最下位の絶縁層25にパターン形成した。
図1及び図2に示すように、グランド層3には、IC10が実装されており、閉ループを描く四辺形の溝30が、このIC10の周囲を囲むように刻設されている。すなわち、グランド層3は、溝30によって内部グランド領域31と外部グランド領域32とに分離され、IC10が島状の内部グランド領域31上に実装された状態になっている。
そして、ノイズ除去部品としてのインダクタ12が溝30上に架けられ、その両電極が内部グランド領域31,外部グランド領域32にそれぞれ接続されている。
図3は、多層プリント基板の断面図である。
IC10は、図2に示すように、電源端子,グランド端子,信号端子等の端子群11をIC10に裏面から外部に延出させ、各端子を対応する層に接続させている。
例えば、この実施例では、電源端子11aは、溝30を横切って外部グランド領域32側に至る細長いランド33に接続され、このランド33の先端部がスルーホール21aを通じて下層の電源層4に接続されている。そして、バイパスコンデンサ13がこのランド33と内部グランド領域31との間に接続されている。また、IC10のグランド端子11bは、グランド層3の内部グランド領域31に直接接続され、信号端子11cは、図3に示すように、絶縁層22,23,24に設けられたスルーホール22a,23a,24aを通じて、下層の信号層5,7を構成する信号線51,71に接続されている。
電源層4は、図1に示すように、絶縁層22上に形成され、グランド層3の直近の下層を成す。そして、電源層4は、その中央部に電磁結合回避領域C1を有している。
この電磁結合回避領域C1は、上層の内部グランド領域31を流れるノイズ電流による誘導電流の発生を回避するための領域であり、この実施例では、電源層4の中央部に開けた1つの矩形状の切り欠き部40で形成されている。
図4は、電磁結合回避領域の大きさを説明するための電源層の平面図である。
切り欠き部40は、上層の内部グランド領域31に対応する部位に設けられており、その大きさは、図4の二点鎖線で示すように、溝30の外縁30aが画成する矩形状の領域C2の全てを含む大きさに設定されている。すなわち、切り欠き部40である電磁結合回避領域C1の大きさは、溝30の外縁30aで画成される領域C2よりも大きくなければならない。図4の一点鎖線で示すように、領域C2の方が電磁結合回避領域C1よりも大きい場合には、内部グランド領域31内のノイズ電流によって、誘電電流が電源層4に誘起されるおそれがあるからである。
図1において、信号層5,7は、信号をIC10に入出力するための線路である。また、グランド層6は、これら信号層5,7の間に位置して、信号線51,71における安定した信号伝達を可能にする。
次に、この実施例の多層プリント基板が示す作用及び効果について説明する。
図5は、IC10への電源供給作用を示す概略図であり、図6は、ノイズ電流閉じ込め作用を示す概略図であり、図7は、電磁結合回避作用を示す概略図である。
電源をこの多層プリント基板1−1のIC10に供給する場合には、図5に示すように、外部電源を電源層4に入力する。すると、この電源電流Iは、電源層4を流れて、スルーホール21aに至り、スルーホール21aを通じて上層に位置するランド33に流入する。そして、この電源電流Iは、ランド33から電源端子11aを通じてIC10内に供給される。
また、IC10の電源端子11aの近傍のランド33上にノイズ電流Imが発生すると、図6に示すように、ノイズ電流Imがバイパスコンデンサ13によって、ランド33から内部グランド領域31側に排出される。そして、内部グランド領域31側に排出されたノイズ電流Imは、外部グランド領域32側に至ろうとするが、溝30上に架けられたインダクタ12によって阻止され、内部グランド領域31内に閉じ込められた状態となる。
ところで、多量のノイズ電流Imが内部グランド領域31内に閉じ込められると、その強い電磁波によって、内部グランド領域31の直近の電源層4内に誘導電流を誘起させるおそれがある。すなわち、図7に示すように、従来の技術のごとく、二点鎖線で示す電磁結合回避領域C1が電源層4に設けられていない場合には、当該電磁結合回避領域C1に対応する導体部分に、誘導電流Im′が誘起され、ノイズを放射するおそれがある。
しかしながら、この実施例では、図2及び図4に示したように、溝30の外縁30aが画成する矩形状の領域C2よりも大きな切り欠き部40が、内部グランド領域31に対応する電磁結合回避領域C1に形成されているので、誘導電流Im′を誘起する導体部分が電源層4上に存在しない。このため、電源層4からのノイズ放射をほぼ完全に防止することができる。
発明者は、かかる効果を確認すべく、放射ノイズレベルの比較実測を行った。
図8は、電源層4に切り欠き部40を有しない多層プリント基板が発生する放射ノイズレベルを示す線図であり、図9は、この実施例の多層プリント基板が発生する放射ノイズレベルを示す線図である。
この実測では、信号層5,7やグランド層6を除き、グランド層3と電磁結合回避領域C1を有しない平板状の電源層4との二層構造にした多層プリント基板をEUT(Equipment Under Test)として、電波暗室内に置いた。そして、従来技術と同様に電磁結合回避領域C1を有しないこの多層プリント基板を回転させながら、この多層プリント基板から放射されるノイズをアンテナで受信して、そのノイズレベルを、スペクトラムアナライザで測定した。
すると、図8の放射ノイズスペクトラムN1に示すように、300〜1000MHzの範囲で高いレベルのノイズが発生することが確認された。なお、図8において、曲線E1は、放射ノイズスペクトラムN1のエンベロープである。
次に、この実施例の多層プリント基板においても同様にして、ノイズレベルを測定したところ、図9の放射ノイズスペクトラムN2に示すような結果を得た。この放射ノイズスペクトラムN2と図8の放射ノイズスペクトラムN1のエンベロープE1とを比較すれば明らかなように、この実施例の多層プリント基板の如く、電磁結合回避領域C1の切り欠き部40を電源層4に設けることで、ノイズを300〜1000MHzの範囲で極めて低い放射ノイズレベルに抑えることができる。
なお、この実施例では、電磁結合回避領域C1を形成する1つの切り欠き部40として、矩形状のものを例示したが、これに限らず、4角形以外の多角形状や円形状のものを切り欠き部40として適用してもよい。
また、図4に示したように、電源層4の中央部に矩形状の切り欠き部40を設けて電磁結合回避領域C1を形成したが、かかる構造の場合には、電源層4全体が切り欠き部40を孔とするスロットアンテナとして機能し、不要なノイズを放射する場合がある。したがって、かかる場合には、図10に示すように、切り欠き部40を絶縁層22の縁部22b側に寄せて、電源層4を縁部22bで開口させる構成にすることで、電源層4がスロットアンテナとして機能することを防止することができる。
次に、この発明の第2実施例について説明する。
図11は、この発明の第2実施例に係る多層プリント基板を示す分解斜視図である。
この実施例は、複数の切り欠き部で電磁結合回避領域を形成した点が、上記第1実施例と異なる。
すなわち、上記第1実施例では、電源層4の電磁結合回避領域C1を1つの大きな矩形状の切り欠き部40で形成したが、図11に示すように、この実施例の多層プリント基板1−2では、複数の短冊状の切り欠き部41を列設することで、電磁結合回避領域C1を形成した。
このように、電源層4の形状をグリル状にすることで、電子部品が実装された内部グランド領域と電源層4との電磁結合を防止することができるだけでなく、信号層5から放射される電磁波をシールドする。また、電源層4がスロットアンテナとして機能することを防止することもできる。
すなわち、図11の上方より見ると、信号層5の信号線51が、電磁結合回避領域C1内に入り込んだ状態になっている。このため、上記第1実施例のように、電磁結合回避領域C1を1つの大きな切り欠き部40で形成すると、信号線51を流れる高周波信号によって放射された電磁波が切り欠き部40を通過してIC10に悪影響を及ぼす。
これに対して、この実施例のように、電磁結合回避領域C1を複数の細長い切り欠き部41で形成することで、電源層4がグリル状になり、信号線51からの電磁波を遮蔽することができる。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1実施例と同様であるので、その記載は省略する。
なお、この実施例では、複数の短冊状の切り欠き部41を列設することで、電磁結合回避領域C1を形成し、電源層4をグリル状にしたが、電磁結合回避領域C1は、この領域内に開けた複数の多角形状又は円形状の切り欠き部で形成すればよく、短冊状の切り欠き部41に限定されるものではない。
したがって、図12の(a)に示すように、4つの三角形の切り欠き部42で電磁結合回避領域C1を形成することで、電源層4を×状に構成したり、図12の(b)に示すように、多数の丸状の切り欠き部43で電磁結合回避領域C1を形成することにより、電源層4を蜂巣状に構成してもよい。
次に、この発明の第3実施例について説明する。
図13は、この発明の第3実施例に係る多層プリント基板を示す分解斜視図である。
IC10が実装されたグランド層3の下の電源層4において、誘導電流の誘起をほぼ完全に防止したい場合には、上記第1実施例で述べたように、切り欠き部40を電源層4に形成することで達成することができる。しかし、かかる場合には、上記第2実施例で述べたように、信号層5,7から放射された電磁波が切り欠き部40を通ってIC10に至り、IC10に悪影響を与えるおそれがある。
そこで、この実施例では、図13に示す多層プリント基板1−3のように、電磁結合回避領域C1を、信号層5の直近の上層に位置するグランド層6にも設け、この電磁結合回避領域C1を複数の切り欠き部41で形成した。
かかる構成により、電源層4における誘導電流の誘起をほぼ完全に防止することができると共に、信号層5,7からの放射ノイズをグランド層6によって効果的にシールドすることができる。勿論、切り欠き部41でなく、図12の(a)及び(b)で示した三角形の切り欠き部42や丸状の切り欠き部43で形成した電磁結合回避領域C1をグランド層6に設けた場合でも、切り欠き部41の場合と同様の作用及び効果を奏する。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1及び第2実施例と同様であるので、その記載は省略する。
次に、この発明の第4実施例について説明する。
図14は、この発明の第4実施例に係る多層プリント基板を示す分解斜視図である。
この実施例の多層プリント基板1−4は、IC10を実装したグランド層3以外の全ての層において、電磁結合回避領域C1を設けた点が、上記第1ないし第3実施例と異なる。
具体的には、図14に示すように、矩形状の切り欠き部40の電磁結合回避領域C1を電源層4とグランド層6とに形成する。また、信号層5,7では、信号線51,71を電磁結合回避領域C1の外側に位置するように短くして、信号線51,71を電磁結合回避領域C1に対応した形状にする。そして、これら信号線51,71とIC10の信号端子11cとの接続を図るため、溝30を横切るランド34をグランド層6に形成し、信号端子11cをこれらのランド34に接続すると共に、ランド34の先端部をスルーホールを通じて信号線51,71に接続した。
かかる構成により、全ての層において、誘導電流の誘起を回避することができる。さらに、ノイズを放射する信号層5,7の信号線51,71が、電磁結合回避領域C1の外側に位置しているので、信号線51,71の放射ノイズによるIC10への電磁結合という現象自体を無くすことができる。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1ないし第3実施例と同様であるので、その記載は省略する。
次に、この発明の第5実施例について説明する。
図15は、この発明の第5実施例に係る多層プリント基板の要部を示す分解斜視図であり、図16は、コモンモードチョークコイル8の実装状態を示す部分拡大平面図である。
図15に示すように、この実施例では、インダクタ12及びバイパスコンデンサ13の代わりにコモンモードチョークコイル8をグランド層3に実装した点が、上記第1ないし第4実施例と異なる。
具体的には、コモンモードチョークコイル8は、図15の破線Aで囲まれた部分拡大図で示すように、第1コイル81と第2コイル82とを内蔵している。そして、第1コイル81の両端が外部電極81a,81bに接続され、第2コイル82の両端が外部電極82a,82bに接続されている。
かかる構造のコモンモードチョークコイル8が、内部グランド領域31と外部グランド領域32とに跨るように実装されている。詳しくは、図16に示すように、ランド33を溝30を境にランド33aとランド33bとに分離し、第1コイル81の外部電極81aをIC10の電源端子11aが接続されたランド33aに半田付けすると共に外部電極81bをスルーホール21aを通じて電源層4に接続されたランド33bに半田付けした。また、第2コイル82の外部電極82aを内部グランド領域31に半田付けすると共に
、外部電極82bを外部グランド領域32に半田付けした。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1ないし第4実施例と同様であるので、その記載は省略する。
なお、この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
例えば、上記実施例では、グランド層3以外の電源層4,信号層5,7,グランド層6をグランド層3の下に積層した多層プリント基板を例示したが、これらの層の全ての層又は一部の層をグランド層3の上に積層した多層プリント基板も、本発明の範囲に含まれる。
また、上記第3実施例では、グランド層3の下側に位置する信号層5を有した多層プリント基板1−3を適用したため、この信号層5の直近の上層に位置するグランド層6に、電磁結合回避領域C1を設けた構成としたが、グランド層3の上側に位置する信号層を有した多層プリント基板の場合には、この信号層の直近の下層に位置するグランド層等に、電磁結合回避領域C1を設けることは勿論である。
この発明の第1実施例に係る多層プリント基板の分解斜視図である。 図1に示す多層プリント基板の平面図である。 多層プリント基板の断面図である。 電磁結合回避領域の大きさを説明するための電源層の平面図である。 ICへの電源供給作用を示す概略図である。 ノイズ電流閉じ込め作用を示す概略図である。 電磁結合回避作用を示す概略図である。 電源層に切り欠き部を有しない多層プリント基板が発生する放射ノイズレベルを示す線図である。 この実施例の多層プリント基板が発生する放射ノイズレベルを示す線図である。 第1実施例の一変形例の要部を示分解斜視図である。 この発明の第2実施例に係る多層プリント基板を示す分解斜視図である。 第2実施例の変形例の要部を示す分平面図である。 この発明の第3実施例に係る多層プリント基板を示す分解斜視図である。 この発明の第4実施例に係る多層プリント基板を示す分解斜視図である。 この発明の第5実施例に係る多層プリント基板の要部を示す分解斜視図である。 コモンモードチョークコイルの実装状態を示す部分拡大平面図である。
符号の説明
1−1〜1−4…多層プリント基板、 2…絶縁性素体、 3,6…グランド層、 4…電源層、 5,7…信号層、 8…コモンモードチョークコイル、 10…IC、 11…端子群、 11a…電源端子、 11b…グランド端子、 11c…信号端子、 12…インダクタ、 13…バイパスコンデンサ、 21〜25…絶縁層、 21a,22a,23a,24a…スルーホール、 22b…縁部、 30…溝、 30a…外縁、 31…内部グランド領域、 32…外部グランド領域、 33,33a,33b,34…ランド、 40〜43…切り欠き部、 51,71…信号線、 81…第1コイル、 81a,81b,82a,82b…外部電極、 82…第2コイル、 C1…電磁結合回避領域、 I…電源電流、 Im…ノイズ電流、 Im′…誘導電流。

Claims (6)

  1. 高周波ノイズを発生する電子部品が実装されたグランド層に、当該電子部品の周囲を囲む閉ループの溝を設けて、当該グランド層を、当該電子部品を含む内部グランド領域とその周囲の外部グランド領域とに分離すると共に、ノイズ除去部品を、当該内部グランド領域と外部グランド領域との間に接続した多層プリント基板において、
    上記グランド層の少なくとも直近の下層であって且つ上記内部グランド領域と対向する部位に、上記溝の外縁が画成する領域の全てを含む大きさの電磁結合回避領域を設定し、
    当該電磁結合回避領域を、当該領域内に開けた1つ以上の切り欠き部で形成した、
    ことを特徴とする多層プリント基板。
  2. 請求項1に記載の多層プリント基板において、
    上記電磁結合回避領域を、当該領域に対応した大きさの1つの多角形状又は円形状の切り欠き部で形成した、
    ことを特徴とする多層プリント基板。
  3. 請求項1に記載の多層プリント基板において、
    上記電磁結合回避領域を、当該領域内に開けた複数の多角形状又は円形状の切り欠き部で形成した、
    ことを特徴とする多層プリント基板。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の多層プリント基板において、
    上記電子部品が実装されたグランド層よりも下に位置する信号層に対して直近の上層、又は当該グランド層よりも上に位置する信号層に対して直近の下層のいずれかに、上記複数の多角形状又は円形状の切り欠き部で形成した電磁結合回避領域を設けた、
    ことを特徴とする多層プリント基板。
  5. 請求項2に記載の多層プリント基板において、
    上記1つの多角形状又は円形状の切り欠き部で形成した上記電磁結合回避領域を、上記電子部品が実装されたグランド層以外の全ての層に設けた、
    ことを特徴とする多層プリント基板。
  6. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の多層プリント基板において、
    コモンモードチョークコイルの第1コイルの一方の電極を電子部品の電源端子に接続すると共に他方の端子をスルーホールを通じて電源層に接続し、当該コモンモードチョークコイルの第2コイルの両電極を内部グランド領域と外部グランド領域とに接続した、
    ことを特徴とする多層プリント基板。
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