JPWO2008010445A1 - 多層プリント回路基板 - Google Patents

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Abstract

多層プリント回路基板の基板端部からの磁界漏洩を抑制するために設けた基板端部のグラウンドビアはその設置面積の必要性により高い集積度のデジタル回路実装ができないという問題がある。また基板端部の半田メッキを用いる場合には、製造工程が追加され、日数、原価の増加を招くという問題がある。複数のグラウンド層と少なくとも一つの信号層を持つ多層プリント回路基板において、信号パターンが基板端部に配線された信号層が、上下に隣接するグラウンド層に挟まれ、且つ上下のグラウンド層間が基板端部で凹状導体にて接続される。且つ凹状導体間隔が、動作周波数の高調波周波数のλ/8以下の寸法とする。

Description

本発明は、電子装置が搭載される多層プリント回路基板に関し、特にその回路基板からのノイズや電磁波の放射量を低減できる多層プリント回路基板に関する。
電子装置が搭載された機器においては、機器小型化のために従来から多層プリント回路基板が用いられている。さらに近年の電子装置搭載機器は、高密度化、高機能化に伴い多層プリント回路基板の配線密度が高くなっている。そのために、基板全面を最大限に利用した配線設計が行われている。さらに電子装置搭載機器の高速化、高機能化のためにデジタル回路が採用されている。
デジタル回路においては、その高周波信号成分によるノイズがプリント回路基板から放射される。デジタル回路から放射されるノイズは、他の装置へ影響を与えないようにその放射量が規定されている。この規定値を満足させるためにノイズ放射低減手段として、下記非特許文献1が知られている。非特許文献1では、プリント回路基板からのノイズ放射低減手段として20H規則と呼ばれる手段が記載されている。20H規則は、多層プリント回路基板の電源プレーンのパターン大きさを、電源プレーンとグラウンドプレーン間誘電体厚さHの20倍の寸法分、グラウンドプレーン大きさより小さく設計する手法である。つまりグラウンドプレーンを大きくすることで、多層プリント回路基板端部からの磁界漏洩を抑制している。
この20H規則を守る為には、基板端部には配線できないエリアを設ける必要がある。配線密度が高い多層プリント回路基板においては、必要なデジタル回路を基板大きさ内に納めることが出来ない恐れがある。例えばノートPC等のパーソナルコンピュータに実装するメモリモジュール用多層プリント回路基板の層間誘電体厚みを0.1mmとする。この場合20H規則を守るためには、メモリモジュール用多層プリント回路基板は、基板端部から2mm幅で配線できないエリアが生じる。メモリモジュール用プリント回路基板は外形寸法が標準化されており、規定の大きさである。そのため20H規則により必要な回路が実装できない可能性がある。
また上記した20H規則を適用せず多層プリント回路基板の端部からの磁界漏洩を抑制する第2の従来技術として、基板端部をシールドする方法がある。例えば信号層は2層のグラウンド層に挟まれた構造であり、グラウンド層、信号層、グラウンド層からなる多層プリント回路基板を考える。この基板において基板端部で2層のグラウンド層間をグラウンドビアや半田メッキにより接続することで信号層からの磁界漏洩を抑制できる。
これらの第2の従来技術を図3〜5を参照して説明する。図3には、基板端部において2層のグラウンド層間をグラウンドビアにより接続した多層プリント回路基板構造図を示す。図4に図3のラインA−A’断面図を示す。図5には、基板端部において2層のグラウンド層間を半田メッキにより接続した多層プリント回路基板構造図を示す。
図3、図4に示す多層プリント回路基板は、第1層グラウンド層31、第2層信号層32、第3層グラウンド層33から構成される。多層プリント回路基板の信号層32の端部に信号パターン34が配線されている。信号パターン34より、さらに基板端部側に複数本のグランドビア35が設置されている。複数本のグランドビア35により上下の第1層グラウンド層31と、第3層グラウンド層33を接続する。信号パターン34を第1層グラウンド層31と、第3層グラウンド層33により上下間を挟み、さらに側面にはグラウンドビア35を配置する。信号パターン34の周囲をグラウンド電位でシールドすることで信号層からの磁界漏洩を抑制している。
同様に図5に示す多層プリント回路基板は、第1層グラウンド層51、第2層信号層52、第3層グラウンド層53から構成される。多層プリント回路基板の信号層52の端部に信号パターン54が配線されている。信号パターン54に近接した基板端部の半田メッキ55により上下の第1層グラウンド層31と、第3層グラウンド層33を接続する。信号パターン54を第1層グラウンド層51と、第3層グラウンド層53により上下間を挟み、さらに側面に半田メッキ55を配置する。信号パターン54の周囲をグラウンド電位でシールドすることで信号層からの磁界漏洩を抑制している。
上記した技術に関連した先行文献として下記特許文献が報告されている。特許文献1(特開平11−330298公報:信号端子付パッケージおよびそれを用いた電子装置)には、信号端子と接地端子との浮遊容量を小さくする技術が開示されている。基板側面に設けた信号端子と接地端子の間に凹部または孔を設け、浮遊容量を小さくすることで、高周波特性の劣化を防止している。
また、特許文献2(特開2004−128309公報:モジュール部品)には、入出力信号数が増加してもモジュール部品の小型化が確保できる技術が開示されている。実装部品の直下に形成した回路基板からなるモジュール部品において、回路基板の表面に形成した接続電極を囲むようにグランドパターンを形成することで、小型化かつ優れた高周波特性かつ小型化を確保している。
また、特許文献3(特開2002−299781公報:回路基板)には、回路基板とマザーボードとの接合強度を低下させることなく、回路基板の回路機能素子特性を正確に測定することができる技術が開示されている。複数の回路基板が整列した大型回路基板のグラウンド端面電極及び接合補助端子電極を配置し、裏面に独立した信号電極を配置することで内部回路素子の特性を正確に測定できる回路基板が提案されている。
また、特許文献4(特許第3638479号公報:高周波用配線基板およびその接続構造)には、ビアホール導体と誘電体基板端面との間の共振を抑制し、30GHz以上の周波数で伝送損失を低減した高周波用基板および接続構造を提供する技術が開示されている。信号導体線の両側に一対の接続用グランド導体を形成し、その距離を0.25λg以下とすることで高周波特性の優れた基板および構造が提案されている。
また、特許文献5(特開平8−264915公報:配線基板)には、同一基板で面実装用と差し部品実装用との両方に使用することができる配線基板を提供する技術が開示されている。基板端面に凹部及び凹状導電部と基板表裏面にランド部を備え、面実装と差し実装の両方に使用できる配線基板が提案されている。
また、特許文献6(特開平5−160526公報:プリント配線板)には、シールドケースと配線パターンとの絶縁性が高いプリント配線板を提供する技術が開示されている。メッキ処理用メッキリードの基板周縁部を切り欠いて略半円形状のカット部を形成することで絶縁性の高いプリント配線板が提案されている。
また、特許文献7(特公平7−36464公報:端面めっき付きプリント配線板およびその製造方法)には、めっき層の端が不揃いにならず、めっき層の端が剥離するおそれもない端面めっき付きプリント配線板を提供する技術が開示されている。プリント基板の外形より大きいワークボードに基板部の外周に沿った複数のスリットを形成し、スリットにめっき層を形成し、スリット間を外周に沿って切断した端面めっき付きプリント配線板が提案されている。
しかしこれらの特許文献に記載された技術は、小型化、高周波特性の改善のための技術であり、基板端部からの磁界漏洩を意図的に抑制するものではない。
また、特許文献8(特開平8−162853公報:スロットライン型シングルバランスミキサ)には、回路のシールド性及び外部のシールド性を担保しつつ、ミキサの変換損の周波数特性を良好にする技術が開示されている。四層プリント基板にミキサ回路を形成するとともに、内層のほぼ全面に形成されたGNDパターンと別の内層に形成されたGNDパターンのGND変換用スルーホールからの外側の長さlを、l < λ/8 としたミキサが提案されている。しかし基板端部のサイドメッキのために、多層プリント回路基板形成後サイドメッキ工程が必要となり、製造日程、製造原価増加を招くという新しい問題がある。
さらに磁界漏洩に関する特許文献として下記文献がある。特許文献9(特開平7−263871公報:プリント配線板)にはスルーホールが基板周辺に沿って密に配置され、このスルーホールにより表裏両面の導体層が接続されている。同様な技術は他の特許文献10,11,12(特開2001−068801、特開2005−302799、実開昭64−399)にも記載されている。これらの構造は従来例として図3,4に示している。さらに図5に示す基板終端部にめっきした構造が特許文献にも示されている。
特開平11−330298号公報 特開2004−128309号公報 特開2002−299781号公報 特許第3638479号公報 特開平8−264915号公報 特開平5−160526号公報 特公平7−36464号公報 特開平8−162853号公報 特開平7−263871号公報 特開2001−068801号公報 特開2005−302799号公報 実開昭64−399号公報 プリント回路のEMC設計 Mark I. Montrose 著 出口博一・田上雅照 共訳 発行 オーム社(29頁 第2.2項)
上記したように回路基板からの磁界漏洩を抑制する技術として20H規則がある。しかしこの20H規則によれば、基板端部には配線できないエリアを設ける必要があり、基板全体の有効活用ができない。そのために必要なデジタル回路を基板内に納めることが出来ないという問題がある。さらに第2の技術として、図3及び図4に示すような信号配線をグラウンド電位でシールドする方法がある。しかし第2の技術の多層プリント回路基板においても、必要なデジタル回路を基板内に納めることが出来ないという問題がある。
第2の技術では、信号パターンとグラウンドビアとのクリアランス、グラウンドビアと基板端部とのクリアランスが必要になる。そのために信号パターンと基板端部とのスペースが大きくなる。さらに図5に示す多層プリント回路基板においては、グラウンド層、信号層,グラウンド層の多層プリント回路基板形成後に、基板端部を半田メッキする工程が追加となり製造日程、製造原価増加を招くという新しい問題が生じる。
本発明の目的は、これらの問題に鑑み、回路基板からの磁界漏洩を抑制することができる多層プリント回路基板を提供することにある。
本願は上記した課題を解決するため、基本的には下記に記載される技術を採用するものである。またその技術趣旨を逸脱しない範囲で種々変更できる応用技術も、本願に含まれることは言うまでもない。
本発明の多層プリント回路基板は、複数のグラウンド層と少なくとも一つの信号層を備え、信号パターンが基板端部に配線された信号層は、上下に隣接するグラウンド層に挟まれ、且つ上下のグラウンド層間が基板端部において、凹状導体にて接続されたことを特徴とする。
本発明の多層プリント回路基板においては、前記凹状導体が複数設けられたことを特徴とする。
本発明の多層プリント回路基板においては、前記凹状導体の間隔は、動作周波数の高調波周波数のλ/8以下の寸法であることを特徴とする。
本発明の多層プリント回路基板は、複数のグラウンド層と少なくとも一つの電源層を備え、電源パターンが基板端部に配線された電源層は、上下に隣接するグラウンド層に挟まれ、且つ上下のグラウンド層間が基板端部において、凹状導体にて接続されたことを特徴とする。
本発明の多層プリント回路基板においては、前記凹状導体が複数設けられたことを特徴とする。
本発明の多層プリント回路基板においては、前記凹状導体の間隔は、動作周波数の高調波周波数のλ/8以下の寸法であることを特徴とする。
本発明の多層プリント回路基板が複数枚配置されたワークボードは、各多層プリント回路基板は複数のグラウンド層と少なくとも一つの信号層を持ち、信号パターンが基板端部に配線された信号層は、上下に隣接するグラウンド層に挟まれ、上下のグラウンド層間が基板端部において複数のスルーホールメッキされた切断孔により接続されたことを特徴とする。
本発明の多層プリント回路基板は、前記したワークボードの切断孔間を切断し、各多層プリント回路基板を分離したことを特徴とする。
本発明の多層プリント回路基板の前記切断孔間の間隔は、動作周波数の高調波周波数のλ/8以下の寸法であることを特徴とする。
本発明の多層プリント回路基板が複数枚配置されたワークボードは、各多層プリント回路基板は複数のグラウンド層と少なくとも一つの電源層を持ち、電源パターンが基板端部に配線された電源層は、上下に隣接するグラウンド層に挟まれ、上下のグラウンド層間が基板端部において複数のスルーホールメッキされた切断孔により接続されたことを特徴とする。
本発明の多層プリント回路基板は、前記したワークボードの切断孔間を切断し、各多層プリント回路基板を分離したことを特徴とする。
本発明の多層プリント回路基板の前記切断孔間の間隔は、動作周波数の高調波周波数のλ/8以下の寸法であることを特徴とする。
本発明の多層プリント回路基板は、複数のグラウンド層と少なくとも一つの信号層を備えている。信号層はその上下層のグラウンド層に挟まれ、且つ上下層のグラウンド層間は、基板端部において複数の凹状導体にて接続されている。この複数の凹状導体の間隔は高調波周波数のλ/8以下とする。信号層はその上下層のグラウンド層と基板端部の凹状導体によりシールドされることで磁界漏洩が抑制される効果がある。また凹状導体の間隔をλ/8以下とすることで、動作周波数の整数倍の高調波周波数成分の磁界漏洩も抑制することができる。このように、基板端部からの磁界漏洩が起こらず、当該多層プリント回路基板が搭載された電子装置搭載機器として、放射ノイズ規格満足を実現できる。
さらに基板端部に凹状導体を設けることで端部と配線パターンとのスペースを小さくできることから、多層プリント回路基板の小型化が可能になる。また凹状導体を基板のスルーホール工程と同時に形成することで製造原価は増加しない。本発明により、動作周波数の高調波周波数成分の磁界漏洩を抑制することができ、小型で安価な多層プリント回路基板が得られる。
実施の形態1に係わる多層プリント回路基板の透視斜図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板の各層平面図である。 従来技術の多層プリント回路基板の構造図である。 従来技術の多層プリント回路基板の断面図である。 従来技術の多層プリント回路基板の断面図である。 本実施の形態2に係わるワークボードの平面図である。 本実施の形態3に係わるワークボードの平面図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板のL=3mm時の最大磁界強度差分特性図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板のL=7mm時最大磁界強度差分特性図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=3mmの凹部導体あり(B)の1GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=3mmの凹部導体あり(B)の2GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=3mmの凹部導体あり(B)の3GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=3mmの凹部導体あり(B)の4GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=3mmの凹部導体あり(B)の5GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=3mmの凹部導体あり(B)の6GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=3mmの凹部導体あり(B)の7GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=3mmの凹部導体あり(B)の8GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=3mmの凹部導体あり(B)の9GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=3mmの凹部導体あり(B)の10GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=7mmの凹部導体あり(B)の1GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=7mmの凹部導体あり(B)の2GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=7mmの凹部導体あり(B)の3GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=7mmの凹部導体あり(B)の4GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=7mmの凹部導体あり(B)の5GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=7mmの凹部導体あり(B)の6GHz磁界強度分布図である。 実施の形態1に係わる多層プリント回路基板における凹部導体なし(A)、L=7mmの凹部導体あり(B)の7GHz磁界強度分布図である。
符号の説明
1、3、31、33、51、53 グラウンド層
2、32、52 信号層
4、34、54 信号パターン
5 基板端部
6 凹状導体
7 凹部
35 グラウンドビア
55 半田メッキ
61、71 ワークボード
62、72 プリント回路基板
63、73 スルーホールメッキ付切断穴
64、74 切断線
101 多層プリント回路基板(凹状導体なし)
102 多層プリント回路基板(凹状導体あり、L=3mm)
103 多層プリント回路基板(凹状導体あり、L=7mm)
本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1について図面を参照して詳細に説明する。図1は本実施の形態に係わる多層プリント回路基板の透視斜図である。図2はその各層平面図である。
図1に示す多層プリント回路基板は、第1層グラウンド層1、第2層信号層2、第3層グラウンド層3から構成されている。信号層2には基板端部に近い領域に信号パターン4が配線されている。さらに基板端部5には複数の半円状の凹部7を持ち、その凹部7の表面には凹状導体6が設置されている。凹状導体6により第1層グラウンド層1、第3層グラウンド層3が接続されている。ここで複数の凹状導体6または凹部7の間隔は寸法Lである。
図2は、図1に示す多層プリント回路基板の各層平面図である。図2の上方より順に、第1層グラウンド層1、第2層信号層2、第3層グラウンド層3を示す。グラウンド層1及び3では全面導体パターンである。信号層2では、信号パターン4が信号層2の下方基板端部に近い領域に配線されている。信号層2の信号パターンとしては、信号配線や電源層配線が配置される。第1層グラウンド層1、第2層信号層2、第3層グラウンド層3の端部に凹状導体6を備えた凹部7が設置されている。各層の凹部7は導体により接続され、図1の凹状導体6を形成する。
本発明の多層プリント回路基板は、複数のグラウンド層と少なくとも一つの信号層を備えている。信号層基板端部に近い領域に配線された信号パターンが、上下のグラウンド層に挟まれ、且つ上下のグラウンド層間が基板端部において、凹状導体にて接続されたことを特徴としている。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2として、多層プリント回路基板が複数枚配置されたワークボード構造について、図6を参照して詳細に説明する。図6は、本実施の形態2に係わる多層プリント回路基板が複数枚配置されたワークボードの平面図である。
図6において、ワークボード61に複数の多層プリント回路基板62が配置されている。多層プリント回路基板62の基板周辺端部には、複数のスルーホールメッキ付切断穴63が設けられている。スルーホールメッキ付切断穴63は隣り合う多層プリント回路基板間では共有され、一列の切断穴で2枚のプリント回路基板用切断穴を兼ねている。複数のスルーホールメッキ付切断穴63の間隔は寸法Lである。
個々の多層プリント回路基板に分離するには切断線64に従って切断する。切断後の多層プリント回路基板62のスルーホールメッキ付切断穴63は、切断されることにより凹状導体となる。図6には図示されていないが、個々の多層プリント回路基板では、第1層グラウンド層、第2層信号層、第3層グラウンド層からなり、信号層の基板端部に近い領域には信号パターンが配線されている。
本発明の実施の形態2のワークボード構造は、多層プリント回路基板が複数枚配置されている。隣接した多層プリント回路基板はスルーホールメッキ付切断穴63を共有している。この共有するスルーホールメッキ付切断穴63を切断することで、個々の多層プリント回路基板に分離される。個々の多層プリント回路基板のスルーホールメッキ付切断穴63は、切断されることにより凹状導体となる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3として、多層プリント回路基板が複数枚配置されたワークボード構造について、図7を参照して詳細に説明する。図7は、本実施の形態3に係わる多層プリント回路基板が複数枚配置されたワークボードの平面図である。
図において、ワークボード71には複数の多層プリント回路基板72が配置されている。多層プリント回路基板72の基板周辺端部には、複数のスルーホールメッキ付切断穴73が設けられている。複数のスルーホールメッキ付切断穴63の間隔は寸法Lである。個々の多層プリント回路基板に分離するには切断線74に従ってワークボードから切断する。切断後の多層プリント回路基板72のスルーホールメッキ付切断穴73は、切断されることにより凹状導体となる。図7に図示されていないが、個々の多層プリント回路基板では、第1層グラウンド層、第2層信号層、第3層グラウンド層からなり、信号層の端部に信号パターンが配線されている。
本発明の実施の形態3のワークボード構造は、多層プリント回路基板が複数枚配置されている。多層プリント回路基板の基板周辺端部には、スルーホールメッキ付切断穴73が設けられている。このスルーホールメッキ付切断穴63を切断することで、個々の多層プリント回路基板に分離される。個々の多層プリント回路基板のスルーホールメッキ付切断穴63は、切断されることにより凹状導体となる。
以下に本発明の実施例として、実施の形態で説明した多層プリント回路基板における漏洩磁界の抑制効果を数式、データを用いて説明する。図8に凹状導体または凹部の間隔寸法L=3mmとした場合の最大磁界強度差分特性の電磁界シミュレーション結果である。図9に凹状導体または凹部の間隔寸法L=7mmとした場合の最大磁界強度差分特性の電磁界シミュレーション結果である。図10〜19は、L=3mm時における多層プリント回路基板の1〜10GHz磁界強度分布図である。図20〜26は、L=7mm時における多層プリント回路基板の1〜7GHz磁界強度分布図である。
図8は寸法Lを3mmとしたときの、図1の基板端部5からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの最大磁界強度差分特性の電磁界シミュレーション結果である。横(X)軸に示す周波数は、1〜10GHz、1GHzステップである。縦(Y)軸には磁界強度差分ΔHを表す。磁界強度差分ΔHは、凹状導体の無い多層プリント回路基板の最大磁界強度から、凹状導体を設けた多層プリント回路基板の最大磁界強度を差し引いた値である。縦軸のプラス数値が凹状導体による漏洩磁界抑制効果があることを表している。
寸法L=3mmでは、10GHzまでの周波数帯域にて全て凹状導体による漏洩磁界の抑制効果があることがわかる。10GHzまで漏洩磁界の抑制効果があることから、10GHzの波長λ10GHzとLの関係は、
L(3mm)< λ10GHz/8 ―――――――(1)
である。
図9は寸法Lを7mmとしたときの、図1における、基板端部5からY方向へ5mm離れた位置で、面Z−Xの最大磁界強度差分特性の電磁界シミュレーション結果である。横(X)軸に示す周波数は、1〜10GHz、1GHzステップである。縦(Y)軸には磁界強度差分ΔHを表す。磁界強度差分ΔHは、凹状導体の無い多層プリント回路基板の最大磁界強度から、凹状導体を設けた多層プリント回路基板の最大磁界強度を差し引いた値である。縦軸のプラス数値が凹状導体による漏洩磁界抑制効果があることを表している。
寸法L=7mmでは、7GHzまでの周波数帯域にて全て凹状導体による漏洩磁界の抑制効果があることがわかる。式(1)に合致する、7mm長さがλ/8となる周波数は5GHzである。図9では、7GHzまでの効果であるが、設計余裕として考えれば、
L(7mm) < λ5GHz/8 ―――――――(2)
である。
図8及び図9の漏洩磁界抑制効果結果から、凹状導体間隔をλ/8(高調波周波数の波長をλとする)以下とすることにより、基板端部からの磁界漏洩を抑制することができる。動作信号は、基本となる動作周波数成分と、動作周波数の整数倍の高調波周波数成分を持つ。矩形波の場合には、動作周波数の3〜10倍程度の高調波周波数成分が含まれる。例えば、上記したようにL=7mmの間隔で凹状導体を設けることで、最大高調波周波数5GHzまでの電磁波の放射を抑制することができる。さらにL=3mmの間隔で凹状導体を設けることで、最大高調波周波数10GHzまでの電磁波の放射を抑制することができる。
例えば最大高調波周波数が40GHzの場合には、凹状導体の間隔はλ/8≒1mmとなる。従ってL=1mmの間隔で凹状導体を設けることで、40GHzまでの電磁波の放射を抑制することができる。このように多層プリント回路基板から放射される高調波周波数のλ/8の間隔で、凹状導体を設けることで多層プリント回路基板からの電磁波の放射を抑制することができる。
図10は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの1GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。図における磁界強度は5dBステップに簡略化して示している。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板101からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=3mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、最大磁界強度が15dBから−10dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図11は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの2GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=3mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、最大磁界強度が25dBから20dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図12は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの3GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=3mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、最大磁界強度が40dBから20dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図13は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの4GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=3mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、下図(B)の最大磁界強度が40dBから20dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図14は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの5GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=3mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、下図(B)の最大磁界強度が35dBから25dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図15は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの6GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=3mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、下図(B)の最大磁界強度が35dBから25dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図16は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの7GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=3mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、下図(B)の最大磁界強度が35dBから25dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図17は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの8GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=3mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、下図(B)の最大磁界強度が25dBから20dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図18は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの9GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=3mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、下図(B)の最大磁界強度が30dBから25dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図19は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの10GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=3mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、下図(B)の磁界強度分布はプリント回路基板周囲において、最大磁界強度が35dBから30dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図20は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの1GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=7mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、下図(B)の磁界強度分布は、最大磁界強度が15dBから−5dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図21は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの2GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=7mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、下図(B)の磁界強度分布はプリント回路基板周囲において、最大磁界強度が25dBから20dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図22は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの3GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=7mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、下図(B)の磁界強度分布は、最大磁界強度が40dBから20dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図23は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの4GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=7mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、下図(B)の磁界強度分布は、最大磁界強度が40dBから30dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図24は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの5GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=7mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、下図(B)の磁界強度分布は、最大磁界強度が35dBから25dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図25は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの6GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=7mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、下図(B)の磁界強度分布は、最大磁界強度が35dBから25dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
図26は、図1における基板端部からY方向へ5mm離れた位置での面Z−Xの7GHzの磁界強度分布電磁界シミュレーション結果である。上図(A)は、基板端部に凹状導体の無い場合の磁界強度分布である。多層プリント回路基板からの漏洩磁界は、基板から遠ざかるにつれて強度が低下していることがわかる。下図(B)は、基板端部にL=7mm間隔の凹状導体がある場合の磁界強度分布である。上図(A)と比較して、下図(B)の最大磁界強度が35dBから20dBに低下していることがわかる。つまり凹状導体設置による漏洩磁界抑制効果が磁界強度分布においてもあることがわかる。
上記したように本発明の多層プリント回路基板は、基板端部の複数の凹状導体によりシールドされることで磁界漏洩が抑制される効果が得られる。この複数の凹状導体の間隔は、動作周波数の高調波周波数のλ/8以下とする。信号層はその上下層のグラウンド層と基板端部の凹状導体によりシールドされることで磁界漏洩が抑制できる。本発明の多層プリント回路基板が搭載された電子装置搭載機器は、基板端部からの磁界漏洩を抑制することから、放射ノイズ規格を満足できる。
以上本願発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本願発明は前記実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能であり、本願に含まれることはいうまでもない。

Claims (12)

  1. 複数のグラウンド層と少なくとも一つの信号層を持つ多層プリント回路基板において、信号パターンが基板端部に配線された信号層は、上下に隣接するグラウンド層に挟まれ、且つ上下のグラウンド層間が基板端部において、凹状導体にて接続されたことを特徴とする多層プリント回路基板。
  2. 前記凹状導体が複数設けられたことを特徴とする請求項1に記載の多層プリント回路基板。
  3. 前記凹状導体の間隔は、動作周波数の高調波周波数のλ/8以下の寸法であることを特徴とする請求項2に記載の多層プリント回路基板。
  4. 複数のグラウンド層と少なくとも一つの電源層を持つ多層プリント回路基板において、電源パターンが基板端部に配線された電源層は、上下に隣接するグラウンド層に挟まれ、且つ上下のグラウンド層間が基板端部において、凹状導体にて接続されたことを特徴とする多層プリント回路基板。
  5. 前記凹状導体が複数設けられたことを特徴とする請求項4に記載の多層プリント回路基板。
  6. 前記凹状導体の間隔は、動作周波数の高調波周波数のλ/8以下の寸法であることを特徴とする請求項5に記載の多層プリント回路基板。
  7. 多層プリント回路基板が複数枚配置されたワークボードにおいて、各多層プリント回路基板は複数のグラウンド層と少なくとも一つの信号層を持ち、信号パターンが基板端部に配線された信号層は、上下に隣接するグラウンド層に挟まれ、上下のグラウンド層間が基板端部において複数のスルーホールメッキされた切断孔により接続されたことを特徴とするワークボード。
  8. 請求項7に記載のワークボードの切断孔間を切断し、各多層プリント回路基板を分離したことを特徴とする多層プリント回路基板。
  9. 前記切断孔間の間隔は、動作周波数の高調波周波数のλ/8以下の寸法であることを特徴とする請求項8に記載の多層プリント回路基板。
  10. 多層プリント回路基板が複数枚配置されたワークボードにおいて、各多層プリント回路基板は複数のグラウンド層と少なくとも一つの電源層を持ち、電源パターンが基板端部に配線された電源層は、上下に隣接するグラウンド層に挟まれ、上下のグラウンド層間が基板端部において複数のスルーホールメッキされた切断孔により接続されたことを特徴とするワークボード。
  11. 請求項10に記載のワークボードの切断孔間を切断し、各多層プリント回路基板を分離したことを特徴とする多層プリント回路基板。
  12. 前記切断孔間の間隔は、動作周波数の高調波周波数のλ/8以下の寸法であることを特徴とする請求項11に記載の多層プリント回路基板。
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