JP2001077608A - 伝送線路 - Google Patents

伝送線路

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JP2001077608A
JP2001077608A JP25158699A JP25158699A JP2001077608A JP 2001077608 A JP2001077608 A JP 2001077608A JP 25158699 A JP25158699 A JP 25158699A JP 25158699 A JP25158699 A JP 25158699A JP 2001077608 A JP2001077608 A JP 2001077608A
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conductor
line
dielectric substrate
transmission line
substrate
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Kazushi Kuroda
和士 黒田
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造バラツキが少なく、耐久性に優れた完全
シールド型の伝送線路を提供すること。 【解決手段】 誘電材料からなる誘電体基板21と、こ
の誘電体基板21の表面に形成された線路導体22と、
この線路導体22の両脇に沿って配列された誘電体基板
21を貫通する複数の貫通導体24と、誘電体基板21
の下方に配設され誘電体基板21を介して線路導体22
と対向すると共に貫通導体24と接続する第1の接地導
体3と、誘電体基板21の上方に配設され貫通導体24
と接続すると共に線路導体22を非接触で覆う第2の接
地導体4、5とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波を伝送する
伝送線路に関するものであり、特に、ミリ波帯以上の高
周波の伝送に適した伝送線路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ミリ波などの高周波を伝送する伝送線路
として、従来から導波管やマイクロストリップ線路など
が知られている。
【0003】マイクロストリップ線路は、線路を平面化
したものであり、セラミックスなどからなる誘電体基板
の表面に帯状のストリップ導体が形成されると共に基板
裏面に接地導体が形成された構造を有している。
【0004】このマイクロストリップ線路によれば、高
周波回路を平面状に形成することが可能である。また、
導波管に比べて安価であり大量生産が容易である。さら
に、伝送される高周波の増幅用素子などと一体的にMM
IC(Monolithic MicrowaveIntegrated Circuit)を構
成することができるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マイク
ロストリップ線路は、高周波の伝送路となるストリップ
導体が文字通り外部に露出しているため、線路の途中で
の高周波の不適切な入出射が生じることがある。たとえ
ば、ストリップ導体の屈曲部から伝播中の高周波が外部
に漏れ、その高周波が伝送線路の他の部分にノイズとし
て入射することがある。あるいは、導波管と接続してい
る場合には、導波管モードの電波が空間を介して線路中
に入射してしまうことがある。
【0006】このような不具合を回避するために、図8
に示すように、マイクロストリップ線路のストリップ導
体112を導体102〜105で覆う伝送線路が考えら
れる。すなわち、セラミックス基板111上にストリッ
プ導体112を形成したものを、底部導体102の上面
に形成した溝113内に導電性接着材114を介して埋
め込み、固着する。
【0007】そして、ストリップ導体112の長手方向
に沿って両側に側部導体103、104を設置してスト
リップ導体112の側方を覆い、さらに側部導体10
3、104の上に板状の上部導体105を渡してストリ
ップ導体112の上方を覆う。この伝送線路によれば、
ストリップ導体112の上方、下方および側方がすべて
導体で覆われるので、線路に対する不必要な電波の出入
りを防ぐことができる。
【0008】しかし、この伝送線路は、セラミックス基
板111を導電性接着剤114で底部導体102の溝1
13内に固着するものであるため、溝113の底面を基
準とするストリップ導体112の高さ位置hに、接着状
態に起因するバラツキが生じる。
【0009】このバラツキは、導波管や他の伝送線路と
接続する際に特性上の悪影響を与える。たとえば、導波
管との接続の際には、損失を少なくするために、ストリ
ップ導体112を導波管中にミクロンオーダーで正確に
位置決めして露出させる必要があるが、高さhにバラツ
キがあると正確な位置決めが難しい。
【0010】また、接着剤による固着は、接着状態によ
っては経年変化により剥がれるおそれがあり、耐久性の
点でも問題がある。
【0011】さらに、底部導体102に対して溝加工が
必要であるだけでなく、セラミックス基板111をその
溝形状に合わせて正確に切り出す必要があり、製作工程
が非常に煩雑である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の伝送線路は、こ
のような問題を解決するためになされたものであり、誘
電材料からなる誘電体基板と、この誘電体基板の表面に
形成された線路導体と、この線路導体の両脇に沿って配
列された誘電体基板を貫通する複数の貫通導体と、誘電
体基板の下方に配設され誘電体基板を介して線路導体と
対向すると共に貫通導体と接続する第1の接地導体と、
誘電体基板の上方に配設され貫通導体と接続すると共に
線路導体を非接触で覆う第2の接地導体とを有すること
を特徴とする。
【0013】この伝送線路によれば、線路導体の下方は
第1の接地導体で覆われ、上方は第2の接地導体で覆わ
れ、側方は貫通導体列によって覆われている。したがっ
て、線路途中での電波の出入りは十分に抑制できる。
【0014】しかも、この伝送線路によれば、誘電体基
板に貫通導体列が形成されているので、誘電体基板の側
面を導体で覆う必要がない。換言すると、誘電体基板の
側面を導体で覆うために誘電体基板を下部接地導体の溝
に埋め込む必要がない。したがって、導電性接着剤を用
いて誘電体基板を下部接地導体に固着する必要は全くな
く、たとえば、誘電体基板を第1の接地導体と第2の接
地導体とで挟み込むだけでよい。
【0015】このように、この伝送線路によれば、導電
性接着剤を用いずに製作できるので、導電性接着剤の接
着状態に起因する線路導体の位置(高さ)のバラツキが
生じない。また、接着剤の経年変化に基づく剥がれも発
生しない。
【0016】貫通導体の間隔は、伝送しようとする電波
の中心周波数波長λの1/8以下であることが望まし
い。この条件を満足させることにより、導電体壁と同等
のシールド効果を得ることができる。
【0017】誘電体基板には、テフロン(登録商標)基
板のようなフッ素樹脂基板を用いることが望ましい。特
に、第1の接地導体が誘電体基板の裏面上に形成されて
おり、線路導体と誘電体基板と第1の接地導体とでマイ
クロストリップ線路が構成されている場合には、誘電体
基板にフッ素樹脂基板を用いることが好ましい。
【0018】マイクロストリップ線路に用いる誘電体基
板は、伝送損失を低くするために、誘電正接tanδの
小さい材料で構成する必要があるが、フッ素樹脂基板
は、セラミックス基板と同様に誘電正接tanδが十分
に小さい。
【0019】しかも、フッ素樹脂基板はセラミックス基
板に比べて可撓性が高く、大面積の基板を作製できる。
ちなみに、セラミックス基板は現状では一辺が10cm程
度の四角形が上限の大きさであり、これを越えた面積に
なると割れ易く、マイクロストリップ線路用の基板とし
て用いることは難しい。
【0020】また、フッ素樹脂基板は、貫通導体を作製
するための穴開け加工もセラミックス基板よりも容易で
あり、量産性に優れている。これも、フッ素樹脂基板の
可撓性の高さに起因する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
の種々の実施形態について説明する。尚、各図において
同一要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略す
る。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一
致していない。
【0022】(第一実施形態)図1に本実施形態に係る
伝送線路の斜視図を示す。この図1では、説明の便宜
上、構成部材の一部を切り欠いた状態で示してある。
【0023】この伝送線路1は、1GHz以上の電磁波
を伝送するものであり、特に30GHz以上の電磁波
(ミリ波)の伝送に適したものである。
【0024】線路基板2は、誘電材料からなる誘電体基
板21と、その表面に形成された線路導体22(ストリ
ップ導体)と、その裏面に形成されたグラウンドとなる
導体層23とを備え、これらによって線路導体22に沿
って高周波が伝送されるマイクロストリップ線路が構成
されている。
【0025】誘電体基板21にはフッ素樹脂による板体
を用いることが望ましく、例えば、テフロン製の板体が
用いられる。この場合、誘電体基板21の誘電正接ta
nδを小さくできるため、伝送損失の低減を図ることが
できる。本実施形態では、200ミクロン程度の厚さの
フッ素樹脂基板が用いられている。
【0026】また、フッ素樹脂はセラミックスに比べて
可撓性が高く、誘電体基板21自体の加工が容易であ
る。したがって、後述する貫通導体24のための穴開け
も容易であり、伝送線路1が量産性に優れたものとな
る。たとえばパンチ加工で容易に貫通孔を形成できる。
【0027】更に、セラミックス基板と異なり大面積の
ものが製作可能であり、しかも、線路導体22のパター
ニングをリソグラフィ等の公知の手法を用いて行うこと
ができる。そのため、大規模な高周波回路であっても1
枚の誘電体基板上に形成することができ、低コストでの
製造が可能である。
【0028】この線路基板2には多数の貫通導体24が
形成されている。
【0029】図2は、線路基板2の表面を伝送線路1の
上方から見た図である。図2に示すように、貫通導体2
4は複数形成され、線路導体22の延びる方向に沿って
両側に一定間隔dにて配設されている。
【0030】貫通導体24はいわゆるスルーホールであ
り、貫通孔の内周壁に形成された筒状の導体である。ま
た、貫通導体24の下端は導電層23に電気的に接続さ
れている。
【0031】貫通導体24、24間の間隔dは、伝送す
る高周波の中心周波数波長λの8分の1の長さ以下に設
定される。例えば、伝送する高周波が76GHzの周波
数のものである場合には、その波長λが約4mmとなる
ため、間隔dは約0.5mm以下に設定される。このよ
うに間隔dを設定することにより、外部の高周波が線路
基板2の側方からマイクロストリップ線路内へ入射する
ことを防止することができる。また、マイクロストリッ
プ線路中を伝播する高周波が線路基板2の側方から外部
へ放射することも防止できる。
【0032】線路基板2の下方には、底部導体3が設け
られている。底部導体3は線路基板2の下方を覆う導電
性部材であり、導体層23と電気的に一体となって第1
の接地導体を構成する。また、底部導体3は線路基板2
を支える支持部材としても機能している。
【0033】なお、底部導体3に代えて同一形状の非導
電性部材を用いてもよい。その場合には、第1の接地導
体が導体層23のみよって構成されることになる。
【0034】線路基板2の上方には、第二の接地導体を
構成する側部導体4、4及び上部導体5が設けられてい
る。
【0035】側部導体4は線路導体22の上方の側部を
覆う導電性部材であり、貫通導体24の列の上に配置さ
れることにより、貫通導体24と電気的に接続される。
【0036】上部導体5は線路基板2の上方を覆う導電
性部材であり、左右の側部導体4、4上に渡されてい
る。この上部導体5と左右の側部導体4、4により、線
路導体22の上部周囲に一定の中空の空間が形成され
る。この空間の大きさは、伝送する高周波の周波数など
に応じて適宜設定する。
【0037】上部導体5、側部導体4、線路基板2およ
び底部導体3は、側部導体4および線路基板2を貫通す
る適当な位置で、上部導体5と底部導体3とをボルト締
めすることにより一体化され、伝送線路1となる。
【0038】このように構成された伝送線路1は、マイ
クロストリップ線路を構成する線路導体22の周囲を底
部導体3、貫通導体24、側部導体4および上部導体5
で完全に覆われているので、線路導体22に沿って伝搬
する高周波は外部に漏れることがなく、また、外部から
ノイズが侵入することもない。
【0039】なお、貫通導体22は、貫通孔の側壁周囲
に導体が形成されたスルーホールであるが、貫通孔を完
全に導電性部材で充填したビアホールとしてもよい。
【0040】ここで、本実施形態に係る伝送線路の製造
方法を簡単に説明する。
【0041】線路基板2の製造は、一般のプリント配線
基板の製造方法を用いて行うことができる。一例を挙げ
ると、フッ素樹脂基板21の表裏の両面に金属層を積層
してなる両面プリント配線基板を用い、レジストにより
線路導体22となる配線パターンを形成した後、エッチ
ング、レジスト除去、穴あけ、貫通導体24となるスル
ーホール又はビアホールの形成、外形形成の各工程を順
次行って、線路基板2を製造する。なお、この製造方法
は一例であって、線路基板2の製造をこのような手法以
外の手法によって行う場合もある。
【0042】このようにして製造された線路基板2を底
部導体3上に載置し、その線路基板2の貫通導体24の
形成位置上に側部導体4、4をそれぞれ載置し、その側
部導体4、4上に上部導体5を載置する。
【0043】その後、上部導体5、側部導体4、線路基
板2及び底部導体3を全て貫通するようにボルト(図示
なし)を装着し、そのボルトをナット止めすることによ
り、上部導体5、側部導体4、線路基板2及び底部導体
3をそれぞれ密着させ一体化させて、伝送線路1の製造
が完了する。
【0044】この伝送線路1は、ミリ波帯の高周波伝送
に適するマイクロストリップ線路の一種であるが、ミリ
波の伝送には導波管もよく利用される。したがって、こ
の伝送線路1と導波管とを同一装置内で用いることが考
えられ、その場合、両伝送線路の接続部におけるモード
変換が必要となる。
【0045】図3は、伝送線路1と導波管との接続構造
を示す断面図である。この図において、導波管71は上
下方向に延びており上端は蓋で閉じられている。伝送線
路1は左右方向に延びており、端部が導波管71の端部
側面に接続されている。
【0046】この接続部は、伝送線路1の底部導体3、
側部導体4および上部導体5を導波管71の側壁に当接
させ、線路基板2のみを短冊形状にして導波管71内に
突出させた構造となっている。また、導波管71内に突
出した部分における線路導体22の形状は、モード変換
に適したものとなっている。
【0047】この接続部では、下方から導波管71を伝
送してくる電磁波72が、線路基板2と導波管上端面と
の間での共振を利用して、導波管のモードからマイクロ
ストリップのモードにモード変換され、マイクロストリ
ップ線路に入射される。したがって、導波管上端面と線
路基板2との間隔d1(千数百ミクロン程度)を正確に
位置決めすることが重要である。本実施形態によれば、
線路基板2が底部導体3に接着剤を用いることなく固定
されているので、底部導体3を導波管71に対して正確
に位置決めすれば、間隔d1の製造バラツキは生じな
い。
【0048】また、底部導体3、上部導体5、側部導体
4が導波管71の側壁に密着しているので、この接続部
から導波管モードが外部に漏れることがない。
【0049】図4は、8チャネル平面アンテナを用いた
ミリ波レーダの高周波回路の一部を示したものである。
具体的には、不図示の平面アンテナの各素子アンテナに
接続される8つの導波管71から入力される電磁波のう
ち一つを選択的に出力する回路である。
【0050】図4に示すように、8つの導波管71の出
力側にはそれぞれ本実施形態の伝送線路1が接続されて
おり、その伝送線路1のうち4つがスイッチ73に接続
され、伝送線路1の他の4つが他のスイッチ73に接続
されている。そして、各スイッチ73の出力側は、それ
ぞれ伝送線路1を介してスイッチ74に接続されてい
る。この装置によれば、導波管71を伝送してくる電磁
波をスイッチ73、74の伝送路切換により所望の電磁
波の一つを選択的に出力することが可能となる。
【0051】この場合、電磁波を伝送する線路は直線状
のもののみならず屈曲したものも必要となるが、本実施
形態の伝送線路を用いれば屈曲部から電磁波が漏れるこ
とがない。
【0052】つぎに、本実施形態の伝送線路のMMIC
(Monolithic Microwave Integrated Circuit)との接
続方法を説明する。MMICは、基本的にはマイクロス
トリップ線路を伝送線路とするものであるが、外部との
接続部付近ではコプレーナ線路となっている。
【0053】図5は、本実施形態の伝送線路とMMIC
との接続の様子を示す図である。図5において、伝送線
路1は、説明の便宜上、分解した状態で示してある。
【0054】図5に示すように、伝送線路1と接続され
るMMIC80は、マイクロストリップを電磁波の伝送
手段として有するものであり、基板81の上面に導体線
路82を有し、基板81の下面にグラウンドとなる金属
層83を有している。また、金属層83は、基板81の
接続端面に沿って立ち上がり基板上面に至る2つの端子
部84を有し、この部分がコプレーナ線路の形状となっ
ている。
【0055】このようなMMIC80に対し本実施形態
の伝送線路1を接続するには、端部に貫通導体24と接
続する端子導体86を線路導体22の両側にそれぞれ予
め設けておき、ワイヤボンディングまたはリボンボンデ
ィングで必要な接続を行えばよい。つまり、伝送線路1
の線路導体22とMMIC80の線路導体82とをワイ
ヤーボンディングまたはリボンボンディングにより接続
すると共に、伝送線路1の端子導体86、86とMMI
C80の端子部84、84とを同じくワイヤーボンディ
ングまたはリボンボンディングにより接続すればよい。
【0056】(第二実施形態)次に第二実施形態に係る
伝送線路について説明する。
【0057】図6に本実施形態に係る伝送線路1aを示
す。この図6では、説明の便宜上、構成部材の一部を切
り欠いた状態で示してある。
【0058】図6に示すように、伝送線路1aは、サス
ペンデッド線路として構成されるものであり、線路基板
2aを備えている。線路基板2aは、誘電体基板である
10数ミクロン厚のポリイミドフィルムなどからなる膜
体21aを有し、その膜体21aの表面に線路導体22
が形成されている。
【0059】導体線路22は、高周波の伝送方向に沿っ
て延びる導体線であり、帯状に形成されている。また、
導体線路22の両脇部分の表面側及び裏面側には、それ
ぞれグラウンドとなる導体層23が形成されている。
【0060】線路基板2aの下方には、第一の導体を構
成する底部導体3及び下方側部導体4a、4aが設けら
れている。下方側部導体4aは、線路基板2aの下方の
側部を覆う導電性部材であり、線路基板2aの側方部分
に配設されている。底部導体3は、線路基板2aの下方
を覆う導電性部材であり、少なくとも線路基板2aの下
部を覆える寸法で形成されている。
【0061】この下部導体4aと左右の下方側部導体4
a、4aにより、線路基板2aの裏面側に一定の中空の
空間が形成される。この空間の大きさは、伝送する高周
波の周波数などに応じて適宜設定される。
【0062】線路基板2aの上方には、第二の導体を構
成する上方側部導体4b、4b及び上部導体5が設けら
れている。上方側部導体4bは、線路基板2aの上方の
側部を覆う導電性部材であり、線路基板2aの導体線路
22の側方部分に配設されている。この上方側部導体4
bと下方側部導体4aにより、線路基板2aの導体線路
22の側方部分が挟み込まれる構造となっている。
【0063】上部導体5は、線路基板2の上方を覆う導
電性部材であり、左右の側部導体4b、4b上に設置さ
れている。この上部導体5と左右の側部導体4b、4b
により、線路基板2aの導体線路22の周囲に一定の中
空の空間が形成される。この空間の大きさは、伝送する
高周波の周波数などに応じて適宜設定される。
【0064】線路基板2aには、膜体21aの表裏を貫
通する貫通導体24が設けられている。貫通導体24
は、線路導体22の側方位置であって線路基板2aが下
方側部導体4aと上方側部導体4bにより挟み込まれる
位置に設けられており、上方側部導体4bと下方側部導
体4aを導通させる。
【0065】また、貫通導体24は、複数形成され、導
体線路22の延びる方向に沿って一定間隔にて配設され
ている。その貫通導体24、24間の間隔は、前述した
ように、伝送する高周波の波長λの8分の1の長さ以下
に設定される。これにより、膜体21aの側面から電波
が入・出射されることがない。
【0066】以上のように、本実施形態に係る伝送線路
1aによれば、第一実施形態に係る伝送線路1と同様
に、線路基板2aに貫通導体24を設けることにより、
線路基板2aを導体で挟み込む構造としながら線路導体
22の周囲を実質的に完全に導体部材で覆うことができ
る。このため、線路導体22などに外部からの電磁波が
入射することを防止でき、高周波の伝送を低損失にて行
うことができる。
【0067】つぎに、この伝送線路1aとMMICとの
接続について説明する。図7は伝送線路1aとMMIC
との接続状態を示す斜視図である。なお、図7におい
て、伝送線路1は、説明の便宜上、分解した状態で示し
てある。
【0068】伝送線路1aと接続するMMIC80は、
上述したようにマイクロストリップを電磁波の伝送手段
として有し、接続端部だけコプレーナ線路となってい
る。すなわち、基板81の上面に導体線路82を有し、
基板81の下面にグラウンドとなる金属層83を有し、
基板端部に金属層83と連結する2つの端子部84を有
している。
【0069】このようなMMIC80に対し伝送線路1
aを接続するには、伝送線路1aの線路導体22をMM
IC80の線路導体82と熱圧着ボンディングにより接
続し、伝送線路1aの上方側の導体層23、23をMM
IC80の端子部84、84と熱圧着ボンディングによ
り接続すればよい。
【0070】なお、接続部の膜体21aはレーザーによ
りエッチング除去することができ、これにより、線路導
体22および上方側導体層23、23を膜体21aから
突出させることができる。
【0071】このようにMMICとの接続も容易に行う
ことができる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明の伝送線路に
よれば、誘電体基板に貫通導体を設けることにより誘電
体基板側方の電磁シールドを行うので、従来のミリ波用
のマイクロストリップ線路ように、基板側方の電磁シー
ルドのために基板を下部接地導体の溝に導電性接着剤を
用いて埋め込む必要がない。すなわち、誘電体基板を第
1の接地導体と第2の接地導体とで挟み込むだけでよ
い。
【0073】このように、この伝送線路によれば、導電
性接着剤を用いずに製作できるので、導電性接着剤の接
着状態に起因する線路導体の基準面に対する位置(高
さ)のバラツキが生じない。また、接着剤の経年変化に
基づく剥がれも発生しない。
【0074】また、本発明の伝送線路をサスペンデッド
線路として用いる場合にも、貫通導体によって誘電体基
板の側方の電磁シールドが完全となり、伝送損失を抑え
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態に係る伝送線路の斜視図である。
【図2】第一実施形態に係る伝送線路の平面図である。
【図3】図1に示す伝送線路と導波管との接続状態を示
す断面図である。
【図4】図1に示す伝送線路を用いた回路の一例を示す
回路図である。
【図5】図1に示す伝送線路とMMICとの接続方法を
示す斜視図である。
【図6】第二実施形態に係る伝送線路の斜視図である。
【図7】図6に示す伝送線路とMMICとの接続方法を
示す斜視図である。
【図8】本発明と対比される伝送線路を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1…伝送線路、2…線路基板、21…誘電体基板、22
…線路導体、23…導体層、24…貫通導体、3…底部
導体、4…側部導体、5…上部導体。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電材料からなる誘電体基板と、 前記誘電体基板の表面に形成された線路導体と、 前記線路導体の両脇に沿って配列された前記誘電体基板
    を貫通する複数の貫通導体と、 前記誘電体基板の下方に配設され、前記誘電体基板を介
    して前記線路導体と対向すると共に前記貫通導体と接続
    する第1の接地導体と、 前記誘電体基板の上方に配設され、前記貫通導体と接続
    すると共に前記線路導体を非接触で覆う第2の接地導体
    とを有することを特徴とする伝送線路。
  2. 【請求項2】 前記貫通導体は、伝送しようとする電波
    の中心周波数波長λの1/8以下の間隔で前記線路導体
    に沿って配列されていることを特徴とする請求項1に記
    載の伝送線路。
  3. 【請求項3】 前記第1の接地導体が前記誘電体基板の
    裏面上に形成されており、前記線路導体と前記誘電体基
    板と前記第1の接地導体とでマイクロストリップ線路が
    構成されていることを特徴とする請求項1または2のい
    ずれか一項に記載の伝送線路。
  4. 【請求項4】 前記前記誘電体基板がフッ素樹脂基板で
    あることを特徴とする請求項3に記載の伝送線路。
  5. 【請求項5】 前記第2の接地導体は、側部導体と上部
    導体とで構成されており、前記側部導体は前記誘電体基
    板上の前記線路導体の両側においてそれぞれ前記貫通導
    体列の上に設けられ、前記上部導体は前記側部導体間の
    上に渡されていることを特徴とする請求項4に記載の伝
    送線路。
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