JP2008019743A - 内燃機関のオイル戻し構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルパンのオイル溜まりの底部のオイルをオイルドレン孔から確実に流出させることができ、オイル溜まり内にスラッジが滞留することを防止できるような内燃機関のオイル戻し構造を提供する。
【解決手段】エンジンEのクランクケース6の下部には、オイルパン11が設けられている。オイルパン11のアッパケース12には、オイル溜まり14が形成されている。オイル溜まり14の内部には、PCV装置9のオイルセパレータ91から延びるオイル排出パイプ94が配置されている。そして、オイル溜まり14がロアケース13の内壁面13aに対して内方に向けて突出され、その内方に突出した部分の底面14cにオイル排出ドレン14aが形成されている。このオイルドレン孔14aを介してオイル溜まり14がロア室18に連通されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関のオイル戻し構造に関する。
従来、内燃機関(エンジン)のクランクケースの下部に配置されるオイルパンには、エンジンの各部(摺動各部)の潤滑、冷却等を行うためのオイル(潤滑油)が貯溜されている。オイルパンに貯溜されたオイルは、エンジンの駆動時、オイルポンプによってエンジンの各部に供給される。そして、エンジンの各部の潤滑等を行った後、オイルは、オイルパンに戻され、再びオイルパンに貯溜される。例えば、エンジンのシリンダヘッドに供給されて動弁系を潤滑した後のオイル等がオイルパンに向けて流下してオイルパンに戻される。
エンジンのシリンダヘッドおよびシリンダブロックにオイル戻し孔を形成し、このオイル戻し孔を通じてシリンダヘッドに供給されて動弁系を潤滑した後のオイルをオイルパンに戻すようにした技術が知られている。オイル戻し孔は、エンジン上部のカム室とエンジン下部のクランク室とを連通するオイル戻し通路となっている。
また、エンジンに備えられたブローバイガス還元装置(以下、PCV(Positive Crankcase Ventilation)装置という)のオイルセパレータによって分離されたオイルをオイル排出パイプを通じてオイルパンに戻すようにした技術が知られている。オイルセパレータによって、ブローバイガス中に含まれているオイルミストが分離され、このオイルがオイル排出パイプを流れてオイルパン等のオイル溜まり部へ戻される一方、オイルミストが分離除去された後のブローバイガスがエンジンの吸気系に還流されるようになっている。
上述のPCV装置のオイルセパレータには、クランク室から回収したブローバイガスを吸気系に戻すための吸入負圧が作用しており、このオイルセパレータの内部はクランク室やカム室に比べて低圧になっている。このため、オイル排出パイプを経由してオイルセパレータ内に流れ込むといった気流が発生し、その結果、オイルミストを多く含んだブローバイガスがオイルセパレータ内部に備えられるオイル分離機構を通過せずに吸気系に流入する可能性がある。したがって、そのようなブローバイガスの逆流を防ぐには、オイル排出パイプの下流端が常にオイル中に浸されるようにしておくことが好ましい。
ところで、従来のオイルパンの構造として、図9に示すようなものが知られている。図9は、エンジンのクランクケース下部に配置されるオイルパン111の一部を示す断面図であり、オイルパン111は、アッパケース112とロアケース113との2分割構造になっている。アッパケース112の一端部には、オイル溜まり114が形成されている。このオイル溜まり114には、エンジン上部からのオイルをオイルパン111内に戻すためにクランクケース内に設けられたオイル排出パイプ115の下流側の端部が配置されている。そして、オイル排出パイプ115の下流端115aが常にオイル溜まり114のオイル中に浸されるようになっている。さらに、オイル溜まり114の側面114bには、オイルドレン孔114aが形成されており、このオイルドレン孔114aを通ってオイル溜まり114内のオイルがオイルパン111に流出されるようになっている。
また、ブローバイガスの逆流を防止しつつ、オイル排出パイプの外れによるオイルパン内のオイル流出を防止するようにしたオイル戻し構造が、例えば、特許文献1に示されている。具体的には、ブローバイガスから分離されたオイルをオイル戻し通路(オイル排出パイプ)を介してオイルパンに戻すようにしたオイル戻し構造が開示されており、そのオイル戻し通路の下方部を、オイルパン内に開口する開口端が上方に指向するU字状に形成し、その開口端の高さを、オイルパンのオイルレベルにおける最低油量を確保するローレベルと、最大油量を確保するフルレベルに各潤滑部に吸収される油量を加算したハイレベルとの範囲内に位置させるとともに、U字状の最下方部からその開口端までの高さをクランク室内圧上昇時にブローバイガスがその最下方部を超えない所定高さ以上に設定したことが示されている。
実開平01−134714号公報
しかし、図9に示すオイルパンの構造では、オイル溜まり114の側面114bがロアケース113の内壁面(オイルパン111下部の内壁面)113aよりも外方に位置している。このため、オイルドレン孔114aを設ける箇所がオイル溜まり114の側面114bに限られており、オイル溜まり114の側面114bにオイルドレン孔114aを形成するには、ドリル加工を斜め上方から行うしかない。また、ドリル加工のため、オイルドレン孔114aの孔形状が断面円形のものに限られる。そして、ドリル加工が必要な分、加工コストの増加を招くという問題点がある。さらに、オイル溜まり114の底部のオイルがオイルドレン孔114aから流出されにくく、その結果、スラッジがオイル溜まり114内に滞留するという問題点がある。
また、上記特許文献1記載のエンジンのオイル戻し構造には、次のような問題点がある。オイル戻し通路の下方部に形成されたU字状の開口端が上方に指向されているため、エンジンの駆動時、オイル戻し通路からのオイルは、U字状の開口部からオイルパンに戻されるが、オイル戻し通路内のスラッジは、その開口端まで上昇せずにU字状の最下方部に堆積してしまうという問題点がある。また、エンジン上部からオイルパン内までオイル戻し通路を設ける場合、オイル戻し通路を長くする必要がある。この場合、オイル戻し通路がクランクケース内の構造物に干渉する可能性があり、その干渉を避けるには、オイル戻し通路をクランクケースの外部に設ける必要がある。
本発明は、上述したような問題点を鑑みてなされたものであり、ブローバイガスの逆流を防止しつつ、オイルパンのオイル溜まりの底部のオイルをオイルドレン孔から確実に流出させることができ、オイル溜まり内にスラッジが滞留することを防止できるような内燃機関のオイル戻し構造を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、内燃機関のクランクケースの下部に配置されるオイルパンと、内燃機関の上部からのオイルを前記オイルパン内に戻すために前記クランクケース内に設けられたオイル戻し通路と、前記オイルパン上部に形成されるオイル溜まりとを備え、前記オイル戻し通路の下流側の端部が前記オイル溜まり内部に配置された内燃機関のオイル戻し構造であって、前記オイル溜まりがオイルパン下部(オイル溜まりよりも下方の部分)の内壁面に対して内方に向けて突出され、その内方に突出した部分の底面にオイル排出孔が形成されており、このオイル排出孔を介してオイル溜まりが前記オイルパン下部の空間に連通されていることを特徴としている。なお、オイル戻し通路としては、例えば、内燃機関の上部に設けられるブローバイガス還元装置のオイルセパレータから延びるオイル排出パイプが挙げられる。
上記構成によれば、オイル溜まりの内方に向けて突出された突出部分の底面にオイル排出孔を設けているので、オイル排出孔をオイルパンを成形(鋳造)する際の型抜き方向に沿ってオイル溜まりの底面を貫通する貫通孔とすることができるため、オイル排出孔を型抜きによって形成できる。したがって、オイル排出孔を形成するために、別途ドリル加工等を施す必要がなくなり、コストダウンを図れる。また、型で抜く場合には、ドリル加工の場合とは異なって、オイル排出孔の孔形状が断面円形のものに限られることがなくなり、孔形状の自由度が高くなる。
しかも、オイル溜まりの底部のオイルが滞留することなく確実にオイル排出孔からオイル溜まりの外部に流出され、これにより、着実なオイルの循環が可能になる。そして、オイルに加えてスラッジ等もオイル排出孔からオイル溜まりの外部に流出され、これにともない、スラッジ等がオイル溜まり内に滞留することを防止できる。
ここで、オイルパンにおけるオイル溜まりの内外の油面のレベル、言い換えれば、オイルパンの油面のレベルとオイル溜まりの油面のレベルとを次のような位置関係に設定することが好ましい。内燃機関の停止時、オイル溜まりの油面がオイル戻し通路の下流端よりも高くなるような位置関係に設定し、内燃機関の駆動時、オイルパンの油面がオイル溜まりの底面よりも低くなり、かつ、オイル溜まりの油面がオイル戻し通路の下流端よりも高くなるような位置関係に設定する。なお、オイル排出孔の開口面積は、上記のようなオイル溜まりの内外の油面のレベルの位置関係を満たすように、オイル溜まりへ戻されるオイルの量およびオイル排出孔から流出されるオイルの量に基づいて設定される。
こうすると、内燃機関の停止時、オイル戻し通路の下流端がオイル溜まりのオイル中に浸され、オイル溜まりのオイルによってオイル戻し通路の下流端が塞がれる。これにより、内燃機関の始動時にブローバイガスがオイル戻し通路から逆流することを防止できる。また、内燃機関の駆動時、オイルパンの油面が下降しても、オイル戻し通路の下流端がオイル溜まりのオイル中に浸されるようになっているので、このときにも、ブローバイガスがオイル戻し通路から逆流することを防止できる。そして、オイル溜まりをオイルパンの上部に設けることができるようになり、オイル戻し通路を内燃機関のクランクケース内の構造物に干渉することなく配置することができる。
本発明によれば、ブローバイガスの逆流を防止しつつ、オイルパンのオイル溜まりの底部のオイルをオイルドレン孔から確実に流出させることができ、オイル溜まり内にスラッジが滞留することを防止できる。
本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
以下では、本発明のオイル戻し構造を自動車用V型エンジン(内燃機関)に適用した場合について説明する。
まず、V型エンジン(以下、エンジンともいう)Eの全体構成について、図1〜図3を用いて説明する。図1は、クランク軸Cの軸心に沿った方向から見たV型エンジンE内部の概略構成を示す図、図2は、V型エンジンEおよび吸・排気系の概略を示すシステム構成図である。図3は、PCV装置のオイルセパレータのセパレータケースがV型エンジンEの各バンク間に設置された状態を示しており(エンジンEの外形およびクランク室等の形状を仮想線で示している)、図3(a)はエンジンEを後方から見た図、図3(b)はエンジンEを前方から見た図である。
エンジンEは、シリンダブロック1の上部にV型に突出した一対のバンク2L,2Rを有している。各バンク2L,2Rは、シリンダブロック1の上端部に設置されたシリンダヘッド3L,3Rと、その上端に取り付けられたヘッドカバー4L,4Rとをそれぞれ備えている。シリンダブロック1には、複数のシリンダ5L,5R,・・・(例えば、各バンク2L,2Rに3つずつ)が所定の挟み角(例えば、90°)をもって配設されている。これらシリンダ5L,5R,・・・の内部には、ピストン51L,51R,・・・が往復移動可能に収容されている。また、各ピストン51L,51R,・・・はコネクティングロッド52L,52R,・・・を介してクランク軸Cに動力伝達可能に連結されている。
シリンダブロック1の下側には、クランクケース6が取り付けられている。シリンダブロック1内の下部からクランクケース6の内部に亘る空間がクランク室61となっている。クランクケース6のさらに下側には、エンジンEの各部(摺動各部)の潤滑、冷却等を行うためのオイルを貯溜するオイルパン11が配設されている。エンジンEにおけるオイルパン11へのオイル戻し構造については後述する。
シリンダヘッド3L,3Rには、吸気ポート31L,31Rを開閉するための吸気バルブ32L,32Rおよび排気ポート33L,33Rを開閉するための排気バルブ34L,34Rがそれぞれ組み付けられている。そして、シリンダヘッド3L,3Rとヘッドカバー4L,4Rとの間に形成されたカム室41L,41Rに配置されたカムシャフト35L,35R,36L,36Rの回転によって、各バルブ32L,32R,34L,34Rの開閉動作が行われるようになっている。
エンジンEの片側のバンク(この例では左バンク2L)には、エンジンEの動弁系を潤滑した後のオイルをオイルパン11に戻す(回収する)ためのオイル戻し孔1bが形成されている。オイル戻し孔1bは、シリンダヘッド2Lとシリンダブロック1の上部に亘って形成されている。そして、オイル戻し孔1bは、上端がカム室41Lに、下端がクランク室61にそれぞれ開口している。このため、カム室41L内に供給されて動弁系を潤滑した後のオイルが、そのオイル戻し孔1b内をオイルパン11に向けて流下する。そして、オイル戻し孔1bの下端から流出したオイルが、クランク室61内をオイルパン11に向けて流下するようになっている。オイル戻し孔1bの内部には、後述するPCV装置9のオイル排出パイプ94が挿通されている。
一方、各バンク2L,2Rの内側(バンク間側)の上部には、各バンク2L,2Rに対応する吸気マニホールド7L,7Rが配設されており、各吸気マニホールド7L,7Rの下流端が各吸気ポート31L,31R,・・・に連通している。吸気マニホールド7L,7Rは、各バンク共通のサージタンク72およびスロットルバルブ73を備えた吸気管74に連通されており、吸気管74の上流側にはエアクリーナ75が設けられている。エアクリーナ75から吸気管74内に導入された空気は、サージタンク72を通じて吸気マニホールド7L,7Rに導入される。
また、吸気マニホールド7L,7Rには、インジェクタ(燃料噴射弁)76L,76Rがそれぞれ設けられている。吸気マニホールド7L,7R内に導入された空気は、インジェクタ76L,76Rから噴射された燃料と混合されて混合気となり、吸気バルブ32L,32Rの開弁にともなって燃焼室77L,77Rへと導入される。燃焼室77L,77Rの頂部には、点火プラグ78L,78Rが配設されている。
燃焼室77L,77Rにおいて、点火プラグ78L,78Rの点火にともなう混合気の燃焼により生じた燃焼ガスは、排気バルブ34L,34Rの開弁にともない排気ガスとして排気マニホールド8L,8Rに排出される。排気マニホールド8L,8Rには、排気管81L,81Rがそれぞれ接続され、さらに、排気管81L,81Rには、共通の集合排気管82に接続されている。この集合排気管82には、三元触媒を内蔵した触媒コンバータ83が設けられている。排気マニホールド8L,8Rに排出された排気ガスは、排気管81L,81Rおよび集合排気管82を通過して外部に排出される。この際、触媒コンバータ83を排気ガスが通過することにより、排気ガス中に含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、および、酸化窒素成分(NOx)が浄化されるようになっている。
また、エンジンEにはPCV装置9が備えられている。このPCV装置9は、シリンダ5L,5Rの内面とピストン51L,51Rの外面との隙間からクランク室61内に吹き抜けたブローバイガスを上述した吸気系に導くためのものである。
PCV装置9は、シリンダブロック1上の各バンク2L,2R間に配置されたオイルセパレータ91を備えている。オイルセパレータ91は、セパレータケース92、このセパレータケース92にそれぞれ接続されるブローバイガス導入パイプ93、オイル排出パイプ94、ブローバイガス排出パイプ95を備えている。
セパレータケース92は、ブローバイガス導入パイプ93によってクランク室61より抜き出されたブローバイガスからオイルミストを分離するためのものであって、シリンダブロック1上の各バンク2L,2R間に形成された水平部の上面にボルト止め等の手段によって取り付けられている。セパレータケース92の内部には、パンチングプレートやバッフルプレートが配置されており、ブローバイガス流路が形成されている。セパレータケース92の内部では、いわゆる慣性衝突作用によってオイルミストが捕捉されるようになっている。
ブローバイガス導入パイプ93は、クランク室61内に吹き抜けたブローバイガスを抜き出して、このブローバイガスをセパレータケース92内に導入するための配管である。このブローバイガス導入パイプ93の上流端がシリンダブロック1のバンク間の上面に接続されている。具体的には、シリンダブロック1には、一端がクランク室61に、他端がバンク間の上面に開口するブローバイガス回収通路1aが形成されており、ブローバイガス導入パイプ93の上流端がそのブローバイガス回収通路1aに連通している。このため、クランク室61のブローバイガスは、ブローバイガス回収通路1aからブローバイガス導入パイプ93を経てセパレータケース92内に導入される。
ブローバイガス排出パイプ95は、セパレータケース92においてオイルが分離除去された後のブローバイガスをエンジンEの吸気系に導くための配管である。このブローバイガス排出パイプ95の下流端がサージタンク72に接続されており、ブローバイガスをサージタンク72を介して吸気系に戻すようにしている。また、ブローバイガス排出パイプ95の上流端部には、PCVバルブ98が設けられている。このPCVバルブ98が吸気負圧等によって開弁することによりセパレータケース92内のブローバイガスがブローバイガス排出パイプ95に流出されてサージタンク72に導入されるようになっている。
オイル排出パイプ94は、セパレータケース92内でオイルミストが分離除去されたオイルをオイルパン11に戻す(回収する)ための配管である。このオイル排出パイプ94は、後述するように、オイルパン11のオイル溜まり14にオイルを戻すためのオイル戻し通路(オイル回収通路)となっている。オイル排出パイプ94は、エンジンEの内外に跨って配設されている。具体的には、エンジンEの左バンク2Lの後方側の面に形成された貫通孔1cを介して、オイル排出パイプ94がエンジンEの外部から内部へ導入されている。エンジンEの外部では、オイル排出パイプ94は、セパレータケース92の側面に形成されたオイル排出口からその貫通孔1cまで延びている。この貫通孔1cには、オイル排出パイプ94の中間部がシール性を確保した状態で接続されている。一方、エンジンEの内部では、オイル排出パイプ94は、その貫通孔1cからオイルパン11のオイル溜まり14まで延びている。このうち、オイル排出パイプ94の左バンク2Lに配置される部分は、オイル戻し孔1bの内部に挿通されており、それよりも下流側の部分は、オイル戻し孔1bの下端からクランク室61内へ延出されている。オイル排出パイプ94のクランク室61に配置される部分は、クランクケース6内の構造物に干渉しないように、クランクケース6の内壁に沿って配置されている。そして、オイル排出パイプ94の下流側の端部が後述するオイルパン11のオイル溜まり14内に配置されている。
このように、オイル排出パイプ94は、セパレータケース92のオイル排出口、エンジンEの外部、貫通孔1c、オイル戻し孔1b、クランク室61、オイル溜まり14に亘って配設されている。そのようなオイル排出パイプ94を経てセパレータケース92内で分離されたオイルがオイルパン11に回収される。なお、エンジンEの内部では、オイル戻し孔1b内に別部材であるオイル排出パイプ94が挿通された二重管構造となっているため、シリンダヘッド3L(カム室41L)に供給されて動弁系を潤滑した後にオイル戻し孔1b内を戻されるオイルと、セパレータケース92内で分離された後にオイル排出パイプ94内を戻されるオイルとが合流しないようになっている。
なお、エンジンEには、クランク室61内に新気を導入するための新気導入路が形成されており、上述したようなブローバイガス還元動作にともなって、この新気導入路からクランク室61内に新気が導入されてクランク室61の換気が行われる。
次に、エンジンEにおけるオイルパン11へのオイル戻し構造(オイル回収構造)について詳しく説明する。
オイルパン11は、図4、図5に示すように、例えば、アルミニウム合金等で鋳造(アルミダイキャスト)によって成形されたアッパケース12と、例えば、鉄等からなるロアケース13との上下2分割構造になっている。アッパケース12は、クランクケース6の下面にシール性を確保した状態でボルト15によって取り付けられている。ロアケース13は、アッパケース12の下面にシール性を確保した状態でボルト16によって取り付けられている。そして、上述したクランク室61の下側の空間がアッパケース12によって形成されたアッパ室17となっており、その下側の空間がロアケース13によって形成されたロア室18となっている。
オイルパン11には、エンジンEの各部の潤滑、冷却等を行うためのオイルが貯溜されている。オイルパン11に貯溜されたオイルは、エンジンEの駆動時、オイルポンプ(図示略)によってエンジンEの各部に供給される。そして、エンジンEの各部の潤滑等を行った後、オイルは、オイルパン11に戻され、再びオイルパン11に貯溜される。例えば、エンジンEのシリンダヘッド3L,3R(カム室41L,41R)に供給されて動弁系を潤滑した後のオイルは、オイルパン11に向けて流下してオイルパン11に戻される。このうち、シリンダヘッド3Lに供給されて動弁系を潤滑した後のオイルの一部がオイル戻し孔1bを通ってオイルパン11に戻されるようになっている。他方、PCV装置9のオイルセパレータ91のセパレータケース92内でブローバイガスから分離されたオイルも、オイル排出パイプ94を通ってオイルパン11に戻される。
アッパケース12の一隅部には、オイル溜まり14が形成されている。オイル溜まり14は、上述のようにしてオイルパン11に戻されるオイルを一時的に貯溜しておくために設けられている。オイル溜まり14は、アッパ室17に隣接して設けられている。具体的には、オイル溜まり14は、その内方(アッパ室17側、図4では右側)の部分がロアケース13の内壁面(オイルパン11下部の内壁面)13aよりも内方に突出して設けられている。つまり、オイル溜まり14の外壁面14bがロアケース13の内壁面13aよりも内方に位置している。言い換えれば、オイル溜まり14は、ロア室18の上方においてアッパ室17側に張り出した状態で設けられている。
また、オイル溜まり14のその内方に突出した部分の底面14cには、オイルドレン孔(オイル排出孔)14aが形成されている。このオイルドレン孔14aを介して、オイル溜まり14がロア室18に連通されている。このように、オイル溜まり14が内方に向けて突出し、その突出部分の底面14cにオイルドレン孔14aを設ける構造であるため、オイルドレン孔14aをオイルパンを成形(鋳造)する際の型抜き方向に沿ってオイル溜まり14の底面14cを貫通する貫通孔とすることができるので、オイルドレン孔14aを型抜きによって形成できる。したがって、オイルドレン孔14aを形成するために、別途ドリル加工等を施す必要がなくなり、コストダウンを図れる。また、型で抜く場合には、ドリル加工の場合とは異なって、オイルドレン孔14aの孔形状が断面円形のものに限られることがなくなり、孔形状の自由度が高くなる。なお、オイルドレン孔14aの開口面積は、後述するオイル溜まり14の内外の油面のレベルの位置関係を満たすように、オイル溜まり14へ戻されるオイルの量およびオイルドレン孔14aから流出されるオイルの量に基づいて設定されている。
オイル溜まり14には、上述したPCV装置9のオイルセパレータ91のセパレータケース92から延びるオイル排出パイプ94の下流側の端部が挿入されている。このため、オイル溜まり14には、オイル排出パイプ94を通って戻されるセパレータケース92からのオイルが貯溜される。なお、オイル溜まり14は、オイル戻し孔1bの下方に設けられているため、オイル戻し孔1bを通って戻されるオイルがクランク室61内を流下してオイル溜まり14に貯溜される場合がある。また、それ以外に、オイルパン11に向けて流下するオイルがオイル溜まり14に貯溜される場合もある。
そして、上述のように構成されるオイルパン11におけるオイル溜まり14の内外の油面のレベルは、次のような位置関係に設定されている。以下では、オイルパン11におけるオイル溜まり14内に貯溜されたオイルの油面のレベルを「オイル溜まりの油面」と言い、オイルパン11におけるオイル溜まり14外に貯溜されたオイルの油面のレベルを「オイルパンの油面」と言う。
エンジンEの停止時には、図6(a)に示すように、オイルパン11内のオイルの量が最大になり、オイルパン11の油面F1およびオイル溜まり14の油面F2がエンジンEの駆動時(図6(b))よりも高くなる。このとき、オイルパン11の油面F1とオイル溜まり14の油面F2とが同じ高さになっている。そして、オイル溜まり14の油面F2がオイル排出パイプ94の下流端94aよりも高くなるような位置関係に設定されている。言い換えれば、エンジンEの停止時に、オイル排出パイプ94の下流端94aがオイル溜まり14のオイル中に浸されるようになっている。これにより、オイル溜まり14のオイルによってオイル排出パイプ94の下流端94aが塞がれるので、エンジンEの始動時にブローバイガスがオイル排出パイプ94からセパレータケース92へ向けて逆流することを防止できる。その結果、大量のオイルミストを含んだブローバイガスが吸気系に流入することを防止できる。
エンジンEの駆動時には、図6(b)に示すように、オイルパン11内のオイルの量が減少し、オイルパン11の油面F1が下降する。また、オイル排出パイプ94を通って戻されるオイルや、オイル戻し孔1bを通って戻されるオイルが、オイル溜まり14に貯溜される。このとき、オイルパン11の油面F1がオイル溜まり14の底面14cよりも低くなるような位置関係に設定されている。これにより、オイル溜まり14のオイルドレン孔14aを通ってオイル溜まり14内のオイルがオイルパン11のロア室18に流出される。ここで、上述したように、オイル溜まり14が内方に向けて突出され、その底面14cにオイルドレン孔14aを設けた構造であるため、オイル溜まり14の底部のオイルが滞留することなく確実にオイルドレン孔14aからオイル溜まり14の外部(ロア室18)に流出され、これにより、着実なオイルの循環が可能になる。そして、オイルに加えてスラッジ等もオイルドレン孔14aからオイル溜まり14の外部に流出され、これにともない、スラッジ等がオイル溜まり14内に滞留することを防止できる。
また、エンジンEの駆動時には、オイル溜まり14の油面F2がオイル排出パイプ94の下流端94aよりも高くなるような位置関係に設定されている。つまり、エンジンEの駆動時に、オイルパン11の油面F1が下降しても、オイル排出パイプ94の下流端94aがオイル溜まり14のオイル中に浸されるようになっている。これにより、オイル排出パイプ94からオイル溜まり14に戻されるオイルによってオイル排出パイプ94の下流端94aが塞がれるので、エンジンEの駆動時にも、ブローバイガスがオイル排出パイプ94からセパレータケース92へ向けて逆流することを防止できる。その結果、大量のオイルミストを含んだブローバイガスが吸気系に流入することを防止できる。そして、オイル溜まり14をオイルパン11の上部に設けることができるようになり、オイル排出パイプ94をエンジンEのクランクケース6内の構造物に干渉することなく配置することができる。
次に、変形例について説明する。
上述した例では、オイルパン11がアッパケース12とロアケース13との上下2分割構造になっている場合について説明したが、オイルパンの構造はそれ以外(例えば、一体成形された構造等)であってもよい。また、オイル溜まり14がオイルパン11のアッパケース12の一隅部に設けられている場合について説明したが、オイル溜まりをオイルパンのそれ以外の箇所(例えば、アッパケース12の一側部等)に設ける構成としてもよい。
上述した例では、PCV装置9のオイル排出パイプ94がオイル戻し孔1b内に配置されている場合について説明したが、オイル排出パイプ94をオイル戻し孔1bの外部に配置する構成としてもよい。また、オイル戻し孔1bがシリンダヘッド2Lとシリンダブロック1の上部に亘って形成されている場合について説明したが、オイル戻し孔1bを設ける箇所は、特に限定されない。例えば、オイル戻し孔1bをシリンダヘッド2Lとシリンダブロック1とクランクケース6に亘って形成する構成としてもよい。なお、オイル戻し孔を設けない構成としてもよい。
上述した例では、エンジンEの上部からのオイルをオイルパン11のオイル溜まり14に戻すためのオイル戻し通路が、PCV装置9のオイルセパレータ91からオイルを戻すオイル排出パイプ94である場合について説明したが、オイル戻し通路は、そのようなオイル排出パイプ以外であってもよい。また、オイル戻し通路を通じてエンジンEの上部からオイルパン11のオイル溜まり14に戻されるオイルは、PCV装置9のオイルセパレータ91から戻されるオイル以外であってもよい。
例えば、エンジンEの上部からオイル溜まり14に戻されるオイルとしては、エンジンEのシリンダヘッドに供給されて動弁系を潤滑した後のオイル等のようなシリンダヘッドから戻されるオイルが挙げられる。この場合、シリンダヘッドから戻されるオイルを、図7に示すように、PCV装置9のオイルセパレータ91から戻されるオイルと合流させた後、オイル戻しパイプ101を通じてオイル溜まり14に戻してもよい。つまり、シリンダヘッドから戻されるオイルをPCV装置9のオイルセパレータ91から戻されるオイルと同一の通路でオイル溜まり14に戻してもよい。また、シリンダヘッドから戻されるオイルをPCV装置9のオイルセパレータ91から戻されるオイルとは異なる通路でオイル溜まり14に戻してもよい。
図7に示す例について簡単に説明すると、オイルパン11のオイル溜まり14にオイルを戻すためのオイル戻し通路が上述した例(図1参照)とは異なっており、それ以外の構成は上述した例とほぼ同様になっている。この例では、オイルパン11のオイル溜まり14にオイルを戻すためのオイル戻し通路として、エンジンEの片側のバンク(この例では左バンク2L)に形成されたオイル戻し孔1bと、PCV装置9のオイルセパレータ91から延びるオイル排出パイプ94’と、後述するオイル戻しパイプ101が設けられている。そして、オイル戻しパイプ101がクランクケース6内に設けられたオイル戻し通路になっている。この図7に示す例においても、上述した例と同様のオイル戻し構造が採用されている。
オイル戻し孔1bは、上端がカム室41Lに開口され、下端がオイル戻しパイプ101の上流端に接続されている。オイル戻しパイプ101は、そのオイル戻し孔1bの下端からオイルパン11のオイル溜まり14まで延びており、このオイル戻しパイプ101の下流端101aがオイル溜まり14のオイル中に浸されている。オイル排出パイプ94’は、上述した例のオイル排出パイプ94とは異なり、オイルセパレータ91のオイル排出口からオイル戻し孔1bとの合流箇所1dまで延びている。合流箇所1dにおいて、オイル排出パイプ94’がオイル戻し孔1bに連通されている。これにより、PCV装置9のオイルセパレータ91からオイル排出パイプ94’を通って戻されるオイルと、シリンダヘッド3Lに供給されて動弁系を潤滑した後にオイル戻し孔1bを通って戻されるオイルとが合流箇所1dにおいて合流される。合流後、オイルは、オイル戻し孔1bを通り、さらに、オイル戻しパイプ101を通ってオイルパン11のオイル溜まり14に貯溜されるようになっている。
以上では、エンジンの型式がV型である場合について説明したが、それ以外の型式のエンジン(例えば、直列型エンジン等)であってもよい。また、エンジンがPCV装置を設けないものであってもよい。また、PCV装置のオイルセパレータのセパレータケースがエンジンの外部に設けられている場合について説明したが、PCV装置のオイルセパレータのセパレータケースをエンジンの内部に設ける構成としてもよい。V型エンジンの場合、図8に示すように、左右の各バンク2L,2Rのヘッドカバー4L,4Rの内部にそれぞれPCV装置9L,9Rのオイルセパレータ91L,91Rのセパレータケース92L,92Rを設ける構成とすることができる。
また、オイルパンにオイル溜まりが1つだけ設けられている場合について説明したが、複数のオイル溜まりをオイルパンに設ける構成としてもよい。例えば、上述したように、シリンダヘッドから戻されるオイルとPCV装置から戻されるオイルとを異なる通路で戻す場合、それぞれ異なるオイル溜まりに戻す構成とすることができる。また、上述したように、V型エンジンの左右の各バンクにそれぞれPCV装置のオイルセパレータのセパレータケースを設ける場合、図8に示すように、各PCV装置9L,9Rのオイルセパレータ91L,91Rのセパレータケース92L,92Rから戻されるオイルをそれぞれ異なるオイル溜まり14L,14Rに戻す構成とすることができる。
図8に示す例では、次に述べる点が上述した例(図1参照)とは異なっており、それ以外の構成は上述した例とほぼ同様になっている。この図8に示す例においても、上述した例と同様のオイル戻し構造が採用されている。
エンジンEの各バンク2L,2Rには、エンジンEの動弁系を潤滑した後のオイルをオイルパン11に戻すためのオイル戻し孔1bL,1bRが形成されている。各オイル戻し孔1bL,1bR、上端がカム室41L,41Rに、下端がクランク室61にそれぞれ開口している。このため、カム室41L,41R内に供給されて動弁系を潤滑した後のオイルが、オイル戻し孔1bL,1bR内をオイルパン11に向けて流下する。そして、オイル戻し孔1bL,1bRの下端から流出したオイルが、クランク室61内をオイルパン11に向けて流下するようになっている。
また、エンジンEの各バンク2L,2Rには、それぞれPCV装置9L,9Rのオイルセパレータ91L,91Rのセパレータケース92L,92Rが設けられている。具体的には、各セパレータケース92L,92Rは、それぞれヘッドカバー4L,4Rの内面(下側の面)に取り付けられている。そして、各セパレータケース92L,92Rには、セパレータケース92L,92R内で分離されたオイルをオイルパン11に戻すためのオイル排出パイプ94L,94Rが接続されている。なお、各セパレータケース92L,92Rには、オイルが分離除去された後のブローバイガスをエンジンEの吸気系に導くためのブローバイガス排出パイプ95L,95Rが接続されており、ブローバイガス排出パイプ95L,95Rの上流端部には、PCVバルブ98L,98Rが設けられている。また、各セパレータケース92L,92Rには、クランク室61内に吹き抜けたブローバイガスを抜き出してこのブローバイガスをセパレータケース92L,92R内に導入するためのブローバイガス導入孔(図示略)が形成されている。
そして、オイルパン11のアッパケース12の左右両端部には、オイル溜まり14L,14Rが形成されている。各オイル溜まり14L,14Rは、上述した例のオイル溜まり14(図4参照)と同様の構成となっており、オイル溜まり14L,14Rの底面には、オイルドレン孔(図示略)が形成されている。
オイル排出パイプ94L,94Rは、エンジンEの内部に配置されている。各オイル排出パイプ94L,94Rは、セパレータケース92L,92Rのオイル排出口からオイルパン11のオイル溜まり14L,14Rまで延びている。各オイル排出パイプ94L,94Rのバンク2L,2Rに配置される部分は、オイル戻し孔1bL,1bRの内部に挿通されており、それよりも下流側の部分は、オイル戻し孔1bL,1bRの下端からクランク室61内へ延出されている。各オイル排出パイプ94L,94Rのクランク室61に配置される部分は、クランクケース6内の構造物に干渉しないように、クランクケース6の内壁に沿って配置されている。そして、各オイル排出パイプ94L,94Rの下流側の端部がオイルパン11のオイル溜まり14L,14Rに導入されている。
本発明を適用する一実施形態に係るV型エンジンの内部の概略構成を示す図である。 エンジンおよび吸・排気系の概略を示すシステム構成図である。 PCV装置のオイルセパレータのセパレータケースの設置状態を示し、(a)はエンジンを後方から見た図であり、(b)はエンジンを前方から見た図である。 オイルパンのオイル溜まりを示す断面図である。 図4におけるX−X断面図である。 オイルパンの油面およびオイル溜まりの油面の位置関係を示し、(a)はエンジン停止時の位置関係を示す図であり、(b)はエンジン駆動時の位置関係を示す図である。 オイル戻し通路の変形例を示す図である。 PCV装置がエンジンの内部に設けられた変形例を示す図である。 従来のオイルパンの構造を示す断面図である。
符号の説明
1 シリンダブロック
1b オイル戻し孔
11 オイルパン
12 アッパケース
13 ロアケース
14 オイル溜まり
14a オイルドレン孔
14c 底面
2L,2R バンク
3L,3R シリンダヘッド
6 クランクケース
61 クランク室
9 PCV装置
91 オイルセパレータ
92 セパレータケース
94 オイル排出パイプ
94a 下流端
E エンジン

Claims (3)

  1. 内燃機関のクランクケースの下部に配置されるオイルパンと、内燃機関の上部からのオイルを前記オイルパン内に戻すために前記クランクケース内に設けられたオイル戻し通路と、前記オイルパン上部に形成されるオイル溜まりとを備え、前記オイル戻し通路の下流側の端部が前記オイル溜まり内部に配置された内燃機関のオイル戻し構造であって、
    前記オイル溜まりがオイルパン下部の内壁面に対して内方に向けて突出され、その内方に突出した部分の底面にオイル排出孔が形成されており、このオイル排出孔を介してオイル溜まりが前記オイルパン下部の空間に連通されていることを特徴とする内燃機関のオイル戻し構造。
  2. 前記オイル戻し通路が内燃機関の上部に設けられたブローバイガス還元装置のオイルセパレータから延びるオイル排出パイプであることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のオイル戻し構造。
  3. 前記内燃機関の停止時、オイル溜まりの油面がオイル戻し通路の下流端よりも高くなるような位置関係に設定されるとともに、
    前記内燃機関の駆動時、オイルパンの油面がオイル溜まりの底面よりも低くなり、かつ、オイル溜まりの油面がオイル戻し通路の下流端よりも高くなるような位置関係に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のオイル戻し構造。
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