JP2007517521A - 脂肪、タンパク質、一口サイズの肉片から成るミートマリネー - Google Patents

脂肪、タンパク質、一口サイズの肉片から成るミートマリネー Download PDF

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Abstract

本発明は、調理を目的とした肉製品やフライを目的とした肉製品の生地と肉汁の豊富さを改良するためのプロセスに関する。特に本発明は肉製品の軟らかさ、口当たりを改良するための新規のマリネーに関する。本発明により脂肪とタンパク質とを含んだミートマリネーであって、前記脂肪がマリネーの約0.1〜25重量パーセント(w%)、好ましくは0.3〜20重量パーセント、更に好ましくは0.5〜10重量パーセントの量で存在し、且つ前記タンパク質がマリネーの約0.05〜10重量パーセント(w%)、好ましくは0.8〜6重量パーセント、更に好ましくは1〜5重量パーセントの量で存在する前記ミートマリネーが提供される。前記マリネーには料理用クリームなどの脂肪含有およびタンパク質含有乳製品を含んで良い。また、本発明により、本発明に基づくマリネーにより前記肉製品をマリネーすることから成る肉製品の軟らかさを改良する方法が提供される。

Description

本発明は、料理(調理)を目的とした肉製品、特に、高温での料理を目的とした肉製品の、生地と、肉汁の豊富さを改良するためのプロセスに関する。特に、本発明は、肉製品の軟らかさと口当たりを改良する新規のマリネーに関する。更に本発明は、一口サイズの、任意にマリネーした肉片に関する。
肉を料理するとき、特に高温で、例えば、油をたっぷり入れて揚げるディープフライをおこなう場合、肉から水を、相当な量滲出させる。これにより、肉の生地が、乾燥し、質が変わり、硬くなる。また、前記滲出(脱水)の結果として肉の収量が減少する。これらの不利益を防止するとともに、改善された収量を持って所望の軟らかさ及び肉汁の豊富さを獲得するために、一般的に、ポリリン酸塩を生肉へ、典型的にはマリネーの形態で含ませる。マリネーは、貯蔵並びに調理時、肉汁を保持することにより、軟らかさと肉汁の豊富さを増加させ得る。ピロリン酸塩、三リン酸塩、メタリン酸塩を含むポリリン酸塩に基づくマリネーは、ポリリン酸塩のポリアニオン特性により、中性からアルカリpH(pH6.5〜9.0)の強い緩衝能力を有している。
米国特許3104978号には、肉保存用組成物における水化結晶質ガラス質リン酸塩の使用が記載されている。
米国特許3104170号は、新鮮なもしくは予め調理した家禽が、調理前の家禽をポリリン酸ナトリウムもしくはポリリン酸カリウムに漬けることによって、調理済み状態でより良く保存され得ることを教示している。好ましいポリリン酸塩は、三ポリリン酸塩であるが、ピロリン酸塩と、ヘキサメタリン酸塩も、有益である。
米国特許3689283号において、三ポリリン酸塩ナトリウムと、10%のヘキサメタリン酸塩ナトリウムの混合物が望ましいとされている。
米国特許3462278号は成長した家禽(生後10ヶ月以上)を、同様の、アルカリ金属ポリリン酸塩の溶液に入れたものを調理することを教示している。
米国特許3573062号は、粗く切った筋肉の肉をポリリン酸塩と結合させることにより肉の切身を製造することを教示している。
EP0397590号は、肉製品への注入に適したクリアな、水性のポリリン酸塩溶液を開示している。ピロリン酸塩の注入もしくは輸注により、ミオシンの可溶化を補助すること及び水分の取り込みならびに保持を増大させることにより肉のpHが高くなり、肉の品質を改良する。しかしながら、ポリリン酸塩添加は、顧客の間では人気が無い。なぜなら、ポリリン酸塩は調理時水分を保持し、肉の所望の軟らかさを保証するが、ポリリン酸塩は一般に肉の、望まれる繊維状の生地を隠し、肉に、ソーセージのような「パテ」タイプの製品の生地特性及び感覚的な特性を与えるからである。更に、肉の脱水及び硬化を避けるためのポリリン酸塩の使用は、栄養のレベルで反対が増大している。
従って、ポリリン酸塩に頼らない、そして、(調理済みの)肉製品の軟らかさと肉汁の豊富さを維持可能な、代替のミートマリネーが明らかに必要である。
米国特許3104978号公報 米国特許3104170号公報 米国特許3689283号公報 米国特許3462278号公報 米国特許3573062号公報 米国特許6582751号公報 米国特許5738891号公報 EP0397590号公報 EP0442361号公報 WO00/65937号公報 フランス特許出願FR2664794号公報
そこで、調理に先立ち肉製品を、脂肪とタンパク質とを含んだマリネーで処理した場合、驚異的な良好な肉の軟化が達成できることが発見できた。それについては、セオリーに拘束されることを望まず、「本発明に基づくマリネーにおける脂肪とタンパク質が、脂肪による軟化効果とタンパク質の水分保持能力のおかげで肉のもともとの肉汁豊富で軟らかい構造がディープフライなど高温での調理時さえも保持されるように、肉に吸収される」のであると、考えている。
脂肪分とタンパク質とを含んだミートマリネーであって、前記脂肪分がマリネーの約0.1〜25重量パーセント(w%)、好ましくは0.3〜20重量パーセント、更に好ましくは0.5〜10重量パーセントの量、例えば、1〜5重量パーセントなどで存在するミートマリネーが提供される。本発明のマリネーのタンパク質含有量は、マリネーの約0.05〜10重量パーセント(w%)、好ましくは0.8〜6重量パーセント、更に好ましくは1〜5重量パーセントである。
本書で用いる「マリネー」という用語は、典型的には肉が調理される前、もしくは消費されるよう準備される前に、肉を軟化させ及び・または肉に風味をつけるよう肉を処理する体制が出来ている液体組成物を意味している。
本発明の範囲内のマリネーの組成はたがいに甚だ異なることが理解されよう。ひとつの実施例においては、比較的脂肪分の比率の高い(例えば20w%)マリネーが提供される。このように脂肪分の比率の高いマリネーは同時にタンパク質も豊富であってもよく、例えば、このマリネーにはタンパク質を10w%まで含み得る。概して言えば、脂肪分の含有率が高ければ高いほど、低い目のタンパク質含有率でもなおも、良好な肉軟化結果が得られる。例えば、脂肪が10%重量で、タンパク質がわずか1〜2%のマリネーの場合は、肉片の処理に有益であることが確認できた。それとは逆に、比較的低い脂肪含有量(5%まで、もしくは、更に低いレベル)は、中庸もしくは高いタンパク質含有量によって補償できる。当業者ならば状況に応じてマリネーの最適な脂肪及びタンパク質含有量を選択し得る。この場合、肉のタイプ、処理すべき肉サイズだけでなく、マリネーした肉製品の消費者が比較的脂肪分の少ない「ライトな」製品を好むかいなかにも左右される。
本発明によれば、比較的脂肪分の多い(例えば10〜20w%)マリネーは、例えば、豚肉や子牛肉の、テンダーロイン、腰肉、核の部分、鶏や七面鳥の胸肉など脂肪分とコラーゲンが少ない良質の肉切り身から選択した肉片をマリネーするために用いられる。また、別の実施例においては、牛、子牛、ラム(満一歳以下の子羊)、マトン(羊)などの首の肉、豚肉の切り刻んだ核の部分、牛、子牛、豚、ラム、マトンのひざ肉、鶏や七面鳥の脚の下部や腿肉など、より多くの脂肪とコラーゲンを含んだ、貧弱な肉切り身を、比較的脂肪の少ない(例えば10w%未満)のマリネーによってマリネーする。
後記する実施例には、マリネーに含まれる例えば、脂肪3.5% タンパク質4.5%、脂肪10% タンパク質4〜4.5%、脂肪10% タンパク質1.4%、脂肪2% タンパク質6〜7%、もしくは、脂肪7.5% タンパク質4〜4.5%など、各種各様のマリネーの生産と利用を示している。しかしながら、脂肪およびタンパク質含有量は、本発明の範囲内において可変であり得ることは理解されよう。
また同じく本発明の範囲内には、マリネー濃縮物が存在する。これは、液体もしくは固体(例えば粉末状もしくは粉状)であって、使用準備の整った本発明マリネーにするには、適当な液体で希釈するか、もしくは、戻す必要がある。マリネー濃縮物の利用は、通常、船積み及び貯蔵に関して、より一層実用的である。例えば、液体のマリネー濃縮物は、四倍から五倍に希釈すると、脂肪8〜10%、タンパク質4〜6%の本発明マリネーが得られるよう、脂肪約40w%、タンパク質20〜25w%で構成してある。当然ながら、マリネー濃縮物には、調味剤、安定剤など追加の成分を含んでも良い。
マリネーの脂肪は、動物性脂肪もしくは植物性脂肪(plant fat もしくはvegetable fatとも表記している。) でよい。動物性脂肪には一般に飽和脂肪酸が多い。適当な動物性脂肪には、乳脂と魚脂とがある。脂肪は炭素、酸素、水素の三つの元素から形成される。これらの元素は、脂肪酸と、グリセロールの分子を形成できる。脂肪酸とグリセロールは一体になって、トリグリセライドとして知られる脂肪分子を形成する。脂肪酸には、少なくとも40種類ある。トリグリセライドは、全乳脂の98重量パーセントまでを構成する。本発明のマリネーは、脂肪として飽和脂肪酸もしくは不飽和脂肪酸を含んでよい。好ましくは、例えば魚脂に含まれているオメガ‐3もしくは‐6脂肪酸などの不飽和脂肪酸を用いる。
有用な植物性脂肪には、脂肪と、植物由来の油、例えば、調理に用いられる油で、ココナツ脂肪、オリーブオイル、綿実油、コーン油(トウモロコシ)、ゴマ油、亜麻仁油(亜麻)、ヒマワリ油、パーム油などが包含される。油と脂肪は、表面上の様子と、個々の特性の両方が、存在する各種の脂肪酸のタイプと割合の違いによって変化する。化学的には同様ではあるが、脂肪は、「室温」では固体もしくは半固体であり、一方、油は液体のままである。当然ながら、本発明で提供するマリネーは、異種の各タイプの脂肪の混合物から構成して良い。
同様に、タンパク質も、動物性タンパク質もしくは植物由来のタンパク質でもよいし、また、異別のタンパク質の混合物でも良い。有用なタンパク質の実例は、乳漿(ホエー)タンパク質などの乳タンパク質と、大豆タンパクである。乳タンパク質は、カゼイン(β‐カゼイン、αs1‐カゼイン、αs2‐カゼイン、κ‐カゼイン)、ホエータンパク質(β‐ラクトグロブリン、α‐ラクトアルブミン、イムノグロブリン、ウシ血清アルブミン、グリコマクロペプチド)から成る。その他のマイナーなタンパク質としては、ラクトフェリン及び酵素(例えばラクトペルオキシダーゼ)などがある。乳の主要なタンパク質であるカゼインは、pH4.6〜4.7に酸性化させて沈殿させた原脱脂乳の画分である。カゼインは、乳タンパク質の約80パーセントから成り、乳に含まれる量は、乳を生むウシの品種に応じて約2.6から3.4%まで変化する。カゼインは、「ミセル」と呼ばれる錯体粒子のコロイド懸濁液として乳に存在する。
ひとつの実施例において、マリネーは、カゼインもしくはカゼイネートから構成される。カゼインは、アミノ酸グルタミンの量が極めて高い。他の多くの栄養化合物と同じく、カゼインは、典型的に、金属と結合される。その理由は、これにより、分子がより一層安定するからである。更に詳しくは、カゼインはたいていの場合、カルシウムまたはナトリウムと結合する。理由は、これら金属は両方とも、天然に乳のなかに見出されるからであり、また、抽出プロセス時に、カゼインに「固着」する傾向があるからである。栄養的には、これらのカルシウムカゼイネート、ナトリウムカゼイネートは、どちらの形態のカゼイネートも有効なタンパク質源であるので、基本的に相互変更可能である。ナトリウムカゼイネートについては、ナトリウムカゼイネートは、脂肪の乳化剤として作用することが知られており、この特性は、本発明マリネーにとって有益である。
本発明マリネーにおけるタンパク質は、例えば、超高温(UHT)処理などの熱処理によって安定化させることができる。別の実施例において、マリネーは、例えばマリネーの安定性もしくは保存寿命を改善するなどマリネーの特性にとっての有益な効果を持つ一種以上のタンパク質から成る。このような有益なタンパク質の例は、抗菌性タンパク質である。また、例えばプロテアーゼや、ペプチダーゼなどの加水分解酵素など、マリネーで処理されるべき肉製品の構造に対しての軟化効果を有するタンパク質も利用できる。なお、マリネー中に存するタンパク質は、食品レベルの品質を有していることが望ましい。
ひとつの実施例において、マリネーは、乳脂肪、および/または乳タンパク質から成る。このマリネーは、乳脂肪および/または乳タンパク質を含んだ乳製品を用いて、手軽に準備、調製できる。乳製品は、ウシ、羊、ヤギ、もしくは、馬などの哺乳類からの乳により形成される。牛乳の平均的な全組成は、おおむね、脂肪3.7%、タンパク質3.3%、ラクトース4.7%、灰分0.7%、水分87.6%である。羊乳は、脂肪とタンパク質が比較的豊かであり、脂肪分が約6.5〜7%、タンパク質含有量が約5.5%である。ヤギ乳のタンパク質及び脂肪成分はおおむね牛乳と比較できる程度、即ち、約2.9%と、3.9%である。該当する他の乳製品と比較して、牛乳製品は最も簡単に市中で比較的安い値段で入手できる。従って、マリネーは、所望の脂肪含有量、タンパク質含有量を達成すべく液体(例えば水)によって任意選択的に希釈できる牛乳製品で形成することが望ましい。全乳(牛乳)を工業的に分離させる場合に、おおむね、ふたつの流れが発生、即ち、脂肪‐減少の流れ、つまり、(他のものと共に)低脂肪の飲料乳を生み出す流れと、脂肪‐豊富な流れ、即ち、クリームの流れが発生する。このクリームの流れはセパレーターから通常、35〜45%のレンジの脂肪含有量で出てくる。「プラスチック・クリーム」として知られる製品が特定のタイプのセパレーター(乳分離機)から生み出される。プラスチック・クリームの脂肪分はほぼ80%である。小売のクリーム製品の場合、脂肪分は通常、約35%(ホイップ用の高脂肪クリームの場合)、18〜20%、もしくは、10%(コーヒーや、シリアル用のクリームの場合)が標準である。高めの脂肪分のクリームも小売用に製造されている。例えば、「ダブルクリーム」(濃厚クリーム)として知られている製品は脂肪分が55%である。而して本発明のマリネーは、前述の脂肪‐豊富な流れからの、(希釈した)乳製品から形成してよい。例えば、クリーム、ダブルクリーム、ホイップ用クリーム、全乳、ハーフアンドハーフクリーム(牛乳とクリームの混合飲料、ミルククリーム)、濃縮乳およびそのまま煮詰めていって粉になった粉末乳から成るグループから選択する。マリネーに使用するための適当な脂肪含有、タンパク質含有乳製品は、料理用に定まったように用いられるもの、更に詳細には、(クリーム)ソースを拵えるために使われるものから、構成される。格別に適当な製品は、市販の、例えば、「料理クリーム」とか「コック・クリーム」などと称される乳製品である。料理クリームは脂肪成分を約20%有しており、熱いもしくは暖かい料理、ソース、スープの準備に使われる。料理クリームは安定した酸であり、凝乳化しない。例えば、本発明マリネーは、(典型的に約98%のクリームと、約20%の脂肪と、修正したでんぷん質、安定剤、乳化剤を含んでいる)市販の料理クリームを用いて準備、調製できる。別の市販製品には、100mlあたりタンパク質約2.5g、炭水化物約5.0g、脂肪約20gを含んでいる。更にまた、牛乳と植物性脂肪の混合物に基づいていて15〜20%レンジの脂肪分を有しており、現在フライ料理用に販売されている乳製品も適当である。
別の実施例において、ホエータンパク質濃縮物(WPC)が、本発明マリネーにおけるタンパク質源として利用される。WPCは、低温殺菌済みの乳漿から十分な非タンパク性成分を除去することにより生じる材料を乾燥させることにより、仕上がった乾燥製品に、25%以上のタンパク質を含ませて、製造されている。前記の非タンパク質成分は、沈殿、濾過、透析などの物理的な分離技法によって除去される。安全で適切なpH調節成分を、WPCの酸性調節に用いても良い。選択的に乳漿を濃縮するために適当な工業的な方法は、いくつか有る。最も一般的に用いられている方法は、限外濾過であって、ラクトース、ミネラル、非タンパク性窒素、ビタミンなどの低分子量化合物が、乳漿からパーミエートへ濾過され、且つ、タンパク質がリテンテートへ濃縮される。工業的に製造されたWPCは、低タンパク質WPC(タンパク質含有量25〜40%)、中間タンパク質WPC(タンパク質含有量45〜60%)、高タンパク質WPC(タンパク質含有量60〜80%)という分類のいずれかに属する。ひとつの実施例において、WPC−80もしくはUF(限外濾過)80と称され、タンパク質80%を含有するWPCが、たとえば脂肪源及びタンパク質のマイナーな供給源としての「コック・クリーム」と組み合わせて本発明マリネーの準備、調製に使用される。
肉をマリネーするおよび/または漬け汁に漬けるための乳もしくは乳製品の使用については先に報告されている。通常、この処理には、ヨーグルトもしくはその他発酵させた乳製品の使用が含まれる。例えば、米国特許第6582751号には、液状の発酵乳製品を肉製品に注入することが報告されている。EP0442361号には、変性乳血清(乳漿)タンパク質を肉に入れて、肉の生地を改良することが開示されている。発酵乳製品は例えば、ヨーグルト、バターミルク、サワークリームミルク、サワーミルク、発酵乳漿、ケフィル酒、および、クリーム・フレシュである。肉をマリネーするために使用する場合、発酵乳製品のpHは、典型的には、4.8〜5.1のレンジである。処理した製品のpHを全体的に肉の等電点より高く維持することにより、製品からの湿気と水分のロスを最少にできる。これに対し、本発明のマリネーは、(低いpHの)発酵乳製品を使用することによるこのpHメカニズムに依拠しない。但し、それに替わって、脂肪とタンパク質を肉の中に入れることに基づいている。更に、本発明は、望ましくは、非発酵乳製品により形成される。その理由は、発酵乳製品によるマリネーが、肉に不快な酸っぱい味をつけてしまうからである。
乳タンパク質を含んでいるミートマリネーは知られている。例えば、シャンド・アンド・マカディーは、塩/リン酸塩ベースのマリネー・システムに対する乳タンパク質の効果を研究調査した。(ミート市場とテクノロジー1996年4(1)、並びに、第41回ミート科学・テクノロジー年次国際会議議事録(サンアントニオ、1995年8月、第2巻)研究対象のマリネーには何らの脂肪も含まれなかった。結果として、乳タンパク質ハイドロリセートの添加は、豚肉への強化作用があったという結論になっている。この発見は、本発明のマリネーの中に脂肪並びにタンパク質が存在することが、肉の所望の軟らかさと肉汁の豊富さを達成するために重要であるという点を強調している。驚くべきことに、乳タンパク質と(乳)脂肪の両方から成るミートマリネーがきわめて良好な結果を残すことが、ここで示されている。
脂肪とタンパク質とから成るミートマリネーも、知られている。WO00/65937は、調味剤、褐変剤、及び、部分的に水素化脱硫された脂肪を含んだ肉または魚のための多機能マリネーを開示している。任意に選択して、生地改良剤をでんぷん、及び、卵白粉もしくは乳漿タンパク質アイソレートのうち少なくともひとつの形で添加しても良い。マリネーは乾燥粉末の形態、もしくは、例えば、油中水形エマルジョン、または、水中油形エマルジョンという液状形態でよい。WO00/65937の乾燥マリネーの典型例では、タンパク質27%(ゼラチン、SUPRO660、卵白粉、及び、乳漿タンパク質濃縮物。表3、4参照。)と、部分的に水素化脱硫された大豆油の形態の脂肪28.09%とから形成されている。液体マリネーの場合、油は液体マリネーの5〜75重量パーセントの量で存在してよいと述べられている。液体マリネーの例(表5)では、脂肪53.26w%を含んでいるが、タンパク質は含まれていない。従って、WO00/65937では脂肪とタンパク質とから成るマリネーが開示されてはいるが、実例となるマリネーの脂肪含有量が、本発明のマリネーの脂肪含有量に比べ大変に多い。更に、WO00/65937のマリネーは、タンパク質が存在する場合、常に、でんぷんの存在を必要とする。これに対して、本発明のマリネーは脂肪とタンパク質を備えており、でんぷん質は無くとも良いのである。
フランス特許出願FR2664794は、水生動物の肉を準備し保存する方法を開示しており、肉に塩をまぶしたのち、これを、(a)脂肪酸、(b)酢、(c)乳製品、及び任意選択的に、(d)果汁を含んだマリネーに漬ける。その結果、肉は長期間保存可能である。前記の成分(a)〜(c)は、1〜90%の相対的な量で存在してよい。FR2664794に基づく典型的なマリネーは、胡桃油30%と、クリーム・フレシュ15%とを含んでいる。しかしながら、本発明で備えるような、脂肪及びタンパク質含有量を持ったマリネーは、開示されてはいない。更にまた、このフランス公報は、ただ単に、水生生物肉のための保存用マリネーを述べているだけであり、一方、本発明は、料理することを意図した肉製品の生地と肉汁の豊富さを促進するマリネーを開示しており、本発明において肉は典型的に、陸生動物もしくは鳥類(即ち、家禽)からのものである。本発明に定義されたマリネーが肉製品に対して斯かる有益な効果を有していることについての我々の発見は、FR2664794の教示からは引き出すことが出来ない。肉の特性は明らかに、水生動物の肉の特性とは相当に異なっている。従って、水生動物の肉の保存に適宜使用されるマリネーは、肉製品を軟質化するマリネーとしては不適当となる。
米国特許第5738891号は、マリネーについては述べていないが、食品を十分に調理するため、もしくは、調理された食品に添加するため、もしくは、調理時に金褐色の「オーグラタン」コーティングを付与するための高温調理ソースを記載している。このソースには、10〜65wt%の食用脂肪、望ましくは20〜40wt%、0.05〜10wt%のカゼイネート、並びに、(炭水化物、タンパク質、および、その混合物などから成る)0.1〜10wt%の褐変剤を含んでいる。脂肪含有量が10wt%という低さの本発明のミートマリネーは、米国特許第5738891号には開示されてはいない。
本発明の一実施例において、マリネーは、脂肪およびタンパク質を含有し、乳が入っていない代用食から成る。斯かるマリネーの利点は、牛乳アレルギー(別名ラクトース過敏症)の人の消費に適していることである。牛乳は子どもの食物アレルギーの共通因子である。50人の赤ん坊のうち約一名が牛乳及び乳製品に対してアレルギーがある。たいていの子どもは4歳までに牛乳アレルギーが治るが、頑固な乳アレルギーはときどき発生する可能性がある。牛乳アレルギーの処置には、牛乳及びその製品の食事からの除去が含まれ、そして、可能な場合、その代わりとして、適切な、乳‐(タンパク質)フリーの製品が用いられる。そのほかで、人体における乳関連の症状は、ラクトース過敏症である。ラクトース過敏症は、乳及び他の乳製品に含まれた糖の一種であるラクトースの消化が不能である。ラクトース過敏症は大人の場合極めて普通であり、危険ではない。多くの大人が20歳までに或る程度のラクトース過敏症を経験する。(アメリカ人約3000万人。)その症状として、下痢、嘔吐、胃痛、腸内ガスがあり、これらは乳アレルギーの症状と部分的に類似している。このような症状が出た場合気分は悪いが、危険ではないし、また、発疹やアナフィラキシー(異質タンパク質に対する過敏症)も生じさせない。処置として、ラクトースを含んだ乳製品の除去を行い、ラクトースを含まない乳を代替品とする。牛乳を含まないもしくはラクトースを含まない本発明ミートマリネーは、脂肪含有、タンパク質含有の、植物を基にした製品、好ましくは、豆乳を基にした製品から成る。脂肪含有で植物ベースの適当な市販製品には、約18%の植物性脂肪と、約2%の大豆タンパクが含まれているが、牛乳タンパクは含まれていない。その他の適当な牛乳代替品は、米乳、オート麦乳、アーモンドミルク、ゴマ乳、ココナッツミルク、ヤギ乳、羊乳、馬乳に基づけば良い。
本発明マリネーの準備のために乳製品を使用する場合、乳製品の白色(の痕跡)は、マリネーされた肉製品に明白に現れる。多くの場合に、例えば、(家禽などの)所謂ホワイトミートをマリネーする場合や、あとでパン粉混合物をまぶす何らかのタイプの肉をマリネーしておく場合などには、マリネーした肉製品の白色は肉の魅力を損なわない。しかしながら、ほかの場合に、例えば、自然な色をそのまま保っておかなければならない牛肉片をマリネーする場合などには、肉に白いたれを残さないミートマリネーを用いることが望ましい。ひとつの実施例において、本発明のマリネーは無色であり、即ち、基本的に透明である。本発明の透明のミートマリネーは適当な量の脂肪とタンパク質を混ぜるだけで簡単に準備調製できる。(前項を参照。) 特定の形態として、マリネーを、最近開発された透明の乳製品(EP−A−1399028に記載。)、もしくは、その透明の乳製品において乳製品を無色にするひとつまたはそれ以上の活性成分により形成している。乳タンパク質の群(特に、カゼイン)が、乳の白色出現の要因であると思われる。ひとつの実施例において、乳製品から成るマリネーが更に、乳タンパク質群を粉砕して無色のマリネーを得ることが可能な活性成分を含んでいる。タンパク質群の粉砕は、リン酸カルシウムの金属封鎖により達成しても良い。
マリネーまたはマリネー濃縮物のpHは、使用時、マリネーした肉のpHが、7以下となるpHが好ましい。pH7もしくはそれ以上の場合、マリネーした肉製品は、湿気を誘う傾向があり、バクテリアの成長を助長することになる。肉のpHは、典型的には、5〜6のレンジ内である。従って、マリネーのpHは肉製品のpHへの影響が最小限となるpHであることが望ましい。以上のことから、マリネー(および濃縮物)のpHは、pH5〜7のレンジ内であることが望ましい。
更に別の形態として、脂肪及びタンパク質を含むマリネーに、でんぷんも含んでいる。マリネーにおけるでんぷんの存在は、肉製品に存在する湿気(水分)の安定化に貢献し、それにより、熱処理時、例えば、調理やフライの際の過度の滲出を防止する。
本発明の更に別の形態として、本発明によるミートマリネーを準備調製するための方法を提供する。ひとつの実施例において、液体、脂肪、タンパク質、および、自由選択的な調味剤などのマリネー構成成分を混合することにより、液体マリネーが準備調製される。更に、乳化剤を、マリネーに含ませ、水分ベースのマリネーにおいて脂肪を分散させる助力となしてもよい。適当な乳化剤は、食品業界で一般に用いられているもの、例えば、卵黄またはレシチンである。また、WPCの或るタンパク質が良好な乳化特性を有している。
本発明によれば、マリネーは更に調味剤を備える。調味剤は、マリネーの中に存在する場合、マリネーした肉製品に風味や味を与える成分となる。本発明における有用な調味剤は、風味抽出物、風味濃縮物、風味強化剤、調味料、ハーブ、スパイス、食塩、ペッパー、オニオンパウダー、ガーリックパウダー、サボリーパウダー(辛味パウダー)、更に、バーベキュー、ケイジャン、テリヤキなど市販の調味剤である。調味剤は、乾燥状態(粉末もしくは粉状)または液体(例えば、オイルをベースにした液体)でよい。先に述べたように、本発明のマリネーを準備調製するときに、望まれるタンパク質と脂肪成分の両方を含んだ市販の液体製品、例えば、(牛乳の)乳製品やその代替品を使用すればたいへん便利である。その製品の脂肪分やタンパク質含有量に応じて、水などの液で希釈することによって、所望の脂肪含有量、タンパク質含有量を備えたマリネーが完成できる。ひとつの実施例において、料理用クリームを用いて、タンパク質と脂肪を備えたマリネーを便利に提供する。料理用クリームにはほぼ20%の脂肪と、ほぼ2.8%のタンパク質が含まれているので、水で更に希釈しても良い。例えば、料理用クリームをほぼ同量の水と混ぜれば、脂肪約10%、タンパク約1.4%を含んだ本発明マリネーができあがる。ほかの乳製品も同じ原理で希釈できることは明白である。一方、本発明のマリネーのレンジ内の脂肪とタンパク質含有量を有する製品の場合は、それ自体を、なんら希釈することなく用いてよい。
本発明のマリネーは更に、脂肪及びタンパク質ならびに自由選択的に調味剤を含んだ粉末マリネーを、液体で戻すことにより準備調製できる。例えば、粉末マリネーを適当な量の水と混ぜることにより所望の脂肪含有量、タンパク質含有量を備えたマリネーが完成する。
更なる実施例において、本発明は、肉製品を本発明のマリネーに接触させることから成る、肉製品の軟らかさを改良するための方法を提供する。前記した「接触」(これにつき本稿では、「マリネーする」とも表現している。)は、前記肉製品を、前記マリネーと、ともにかき回す、混合する、ともに回転混合する、もしくは、ともに攪拌することから成る。また、肉製品にマリネーを注入することも可能であって、選択的にそのあと、マリネー注入した肉製品を回転混合する。更にまた、本発明のマリネーによってマリネーされている肉製品が提供される。
肉製品は、一枚岩状の肉や、例えば、ひき肉、ミンチ肉、ミートエマルジョンなど機械的に加工した肉など、どのようなタイプの肉製品でもよい。「一枚岩状」という表現は、肉の筋肉部分全体を意味するとともに、小さめだが認識はされる飾り気のない肉切り身(ナチュラルブッチャーカット)、スライス、細長い小肉片、立方体形肉,さいころ形肉などの肉片をも包含する。立方体形肉は小さな正方形に切り分けられる肉を意味する。さいころ形肉は小さな、1立方センチメートル以下の肉片または立方体を意味する。望ましい実施例において、前記肉製品は、一枚岩状の肉片であって、肉の天然の構造と硬さを保持しているものである。これに明白に含まれるのは、細かく切り刻まれた肉片、即ち、パーティーに出せるような、もしくは、おやつ用になるような(ほぼ均一の)一口サイズに切られた肉片である。これらは、例えば、ナゲットや、フィンガー形状など、いずれの形状、形態でも良い。望ましくは、(マリネーした)小さな肉片が、「大きな(マリネーした)肉片を、ミートスクラップとミートトリミングの形で肉のロスが最少となるように、ちいさめの部分となるよう区分すること」により、完成されることである。これは、一枚岩状の肉片を、基本的にまっすぐな、即ち、屈曲の無い線に沿って、(均一な)小片に切り分けることにより達成できる。望ましくは、切り分けの線どおしが、平行であることである。例えば、ほぼ長方形の肉片を切って、例えば正方形、長方形、平行四辺形などに似た形の、4つの角を持つ小さな肉片にする。例えば、肉を切って長さ2.5〜5cm、幅1.5〜3cm、厚さ0.3〜1cmの肉片にする。当然ながら、肉を切って3つの角を持った肉片、即ち、三角形の肉片にすることも可能である。肉切りは、手でも機械によっても行える。
本発明では、ここで、肉片、基本的には少なくとも二本の、望ましくは少なくとも3本の、好ましくは4本の、まっすぐな辺を持った、好ましくは、一口サイズの肉片を提供する。前記した一口サイズ肉片は、典型的には、1〜50cm、望ましくは2〜20cm3、更に望ましくは2.5〜10cm3の体積を有している。一口サイズ肉片は、単独の、即ち、一枚岩状肉片から得られる。例えば、本発明は、「ビーフチップス」とも呼ばれている一口サイズビーフを与える。同様に、本発明は、それぞれの形状と嵩を特徴とする「ポークチップス」、「チキンチップス」、「シュニッツェルチップス」(下記参照。)を与える。別の方法として、一口サイズ肉片を少なくとも二つの異なるタイプの肉で形成することもできる。
ひとつの実施例において、本発明は、異なる供給源から得た、すなわち例えば、動物の体の部位のうち異なる部位から、もしくは、二頭もしくはそれ以上の異種の動物から得た肉から成る一口サイズ肉を提供している。例えば、鶏胸肉と、あばら骨つき豚肉切り身を加工処理して、大きな合成の肉製品を造り、これを切る、もしくは、さいの目に切って小さな一口サイズの肉片にする。
ひとつの実施例において、合成の肉製品が、各種のタイプの肉からの切り身を、例えばラップス社(RAPSゲーエムベーハー・アンド・シーオー。カルムバック、ドイツ国)が供給する「フィブリネード」などの、ひとつ乃至それ以上の添加剤とともに、混合することにより準備、調製される。そして、この肉混合物を、均一なサイズの合成の肉片に形成し、更に、それを切って、小さめの、好ましくは、一口サイズの肉製品にする。この小肉片にマリネーしても良いし、しなくともよい、そして/または、この肉片にパン粉をまぶしても良いし、しなくともよい。パン粉をまぶすことにより、フライにした食品にカリッとした食感のコーティングができる。パン粉を使っても良いが、クラッカーのくずや、朝食のシリアル(コーンフレーク)、メルバトースト、マツォー、プレッツェル、コーンチップスも適当である。肉にパン粉をまぶすために、典型的にはまず、肉製品を乾燥させてから、軽く小麦粉で包む。次に、肉を、少量の乳、水、もしくは油と混ぜた卵の混合液に漬けてから、この漬けた肉に、パン粉混合物をまぶす。適当なパン粉混合物は、多数の色およびパン粉サイズの市販品など、当業で知られたものである。
ひとつの実施例において、パン粉混合物は、調理される肉製品に魅力的な色合いを与える褐変剤を含んでいる。
ひとつの実施例において、前記した一口サイズ肉片はマリネーにより、好ましくは、本発明のマリネーによって、加工処理されている。小さな肉片は、フライパンでの揚げ物や、ディープフライの場合などの高温での調理時、比較的水分を失いやすい。その理由は、大きな肉片と比べて、体積に対しての表面積の比率が高めであることである。従って、本発明のマリネーは、比較的小さな肉片の軟らかさの改善に有利に使用できる。この場合、ステーキなど改質した肉片も含まれる。
既に述べたように、どのような種類の肉製品でも本発明が提供するマリネーによってマリネーできる。その肉製品とは例えば、豚肉、牛肉、ラム、猟獣肉、マトン、子牛肉、家禽肉である。肉製品は骨無しでよいが、骨付きでも良い。望ましい実施例においては、骨無し肉製品である。本発明マリネーは肉製品にソフトでリッチな口当たりを与えるので、例えば、脂肪含有量の低い肉製品など、特に調理後に肉製品自体からの比較的乾燥した構造を持つ肉製品のマリネーに特に有益である。
更に、本発明で得られるマリネーによりマリネーしてある肉製品は、従来のリン酸塩をベースにしたマリネーを使用した際に遭遇するような水っぽく、味がなく、スポンジのような口当たりや、リン酸の味を持ってはいない。実際、本発明のマリネーは脂肪とタンパク質を含んでいるがポリリン酸塩は含んでいないので、基本的にどのようなタイプの肉であっても生地と、味を改良するために利用できる。
ひとつの実施例において、本発明は、「シュニッツェル」と称される肉製品を軟らかくするための方法を提供する。シュニッツェルは、「カツレツ」のドイツ語であって、典型的には、卵に漬け、パン粉をまぶしフライにした肉の薄い切り身を指す。ヴィーナー・シュニッツェルは、そのようにして作られた子牛肉のカツレツである。好ましい実施例において、一口サイズのシュニッツェルタイプの肉製品、特に、豚肉で作る(「シュニッツェルチップス」という名でも知られる)小さなシュニッツェル片を本発明マリネーでマリネーする。別の実施例において、手をつけられていないミートカツレツをまず、マリネーし、そのあと、小さな切り身にする。マリネーはその切り身にマリネーを注入することにより手軽に行える(下記参照)。
マリネーによる処理は、望ましくは、0〜10℃の低温で行う。冷凍の肉製品をマリネーする必要のあるときは、まず、−3〜4℃まで暖めることが望ましい。肉は二つの方法のいずれかによってマリネーする。ひとつの実施例において、本発明のマリネーによる肉製品のマリネーは、機械的なプロセスを含む。この場合、肉製品を、好ましくはマリネーが肉製品に吸収されるまで、本発明が提供する脂肪‐含有およびタンパク質‐含有マリネーと、ともにかき回す、混合する、ともに回転混合する、もしくは、ともに攪拌する。肉は、タンブラーに入れて、マリネーを加え、肉片を、肉片が溶液を吸収するまで、自由選択的には真空状態で、回転混合するようにしても良い。機械的な加工処理のための装置は、単純に、ロータリータンブラーで形成できる。望ましくはこれに真空ポンプを備える。ロータリータンブラー内で、マリネーすべき肉製品を、適当な量の本発明マリネーの存在の下に回転混合することができる。
ひとつの実施例において、肉製品をその肉製品の約10〜50重量パーセント(w%)、好ましくは、約15〜40w%、更に好ましくは、15〜30w%の量のマリネーと、接触させる(例えば、ともに回転混合する)。望ましくは、マリネーの量は、肉が少なくとも部分的に吸収し得る量、更に好ましくは、肉が完全に吸収し得る量を選択する。例えば、100kgの肉を、望ましくは切って肉片にして、本発明の脂肪含有ミートマリネー25リットルとともに回転混合し、肉に軟化マリネーを与える。そのあと、非吸収の、もしくは、余分のマリネーを回収し、次回の肉加工処理のために再利用する。前述した「回転混合」は、回転混合速度並びに肉のタイプおよび・またはサイズに応じて、各様の時間で実行可能である。特に比較的小さな(例えば一口サイズ)肉片の場合、回転混合は、肉を本発明マリネーに接触させるための好ましい方法である。
別の実施例において、マリネーを、例えば、単一針式注入器またはマルチ針式注入器を用いて、肉に注入する。適当なマルチ針式注入器は、メラー社から商標名ペーケルマトで市販されている注入器である。マリネーは、肉のタイプと注入率に応じて、約0.9〜3.0バールの圧力で注入してよい。肉への注入は、一回以上で良い。いくつかの実施例において、肉に軟化用針を用いて注入を行う。注入したマリネーは、機械的に軟化させるおよび・または回転混合することにより、更に、肉片全体に分散される。更なる利点として、この肉の機械的加工処理が肉の構造(特にタンパク質)の崩壊を助け、これにより肉構造が開かれる。結果として肉内部の液状のマリネーと、フリーの水分が、適宜、肉構造内で合同する。この注入方法は、急速に深く注入されたマリネー溶液を運び、均等に切り身全体へ分散させる。切り身が薄ければ薄いほど、マリネーの一層急速な分散が生じる。一部の製造者の場合、注入に続いて回転混合処理を行い、厚めの切り身でもマリネーの分散がいっそう急速に達成し得るようにしている。
肉の表面積と、肉の切断の状態は、表面積によってマリネーの相対的な吸収量が決まるので、マリネープロセスに大きな影響を持つ。筋肉構造は肉のタイプの違いによりさまざまであり、溶液への露出が大きければ大きいほど、よりいっそう効率的に吸収が為される。カットステーキや、シシカバブは大きな表面積を呈しているので、マリネー時間は少なめですむ。ローストなど、牛肉の大きな切り身は、マリネーを注入して、そのあと、回転混合し、最適にマリネーする。その後、牛肉を小さな区分にカットする。急速な注入と、これに続く真空での回転混合を組み合わせたシステムにより、製品を、比較的高速、高品質で、生産可能である。肉内部のマリネーの平衡は、注入システムが高価で維持にもコストが掛かるがこの技法により最も効率的に達成される。注入と回転混合の組み合わせにより、製品内部で良くバランスの取れたマリネー形態が生み出される。
この注入方法はそれ自体で、時間及びコスト節約の面で最も効率が良い。
典型的には、皮無し肉と骨無し肉(例えば鶏胸肉)は、薄く、比較的吸収性があるので、回転混合が可能である。一方、骨と皮の付いた肉片は、注入による加工処理が、いっそう簡単である。例えば、鶏手羽は操作の容易さからしばしば注入される。注入器システムは、針にバネを備えているので、骨にあたった場合でも、針は壊れない。
任意選択的に、肉製品のマリネーに続いて、肉製品を、マリネーが肉片全体に更に分配されるよう一定時間静置する。例えば、5〜10分間回転混合した肉片を、そのあと、数時間静置する。マリネーした肉製品は0〜10℃で静置することが望ましい。
注入プロセスおよび・または機械的プロセスを用いて、一枚岩状の肉片を本発明のマリネーに接触させることにより、肉内部の細孔と、空洞が脂肪含有、タンパク質含有マリネーで充填されることが確認されている。高い目の比率のマリネーを使った場合、肉片は基本的にマリネーにより飽和状態になる。従って本発明は、軟らかさ及び感覚器を刺激する(口当たり)特性を改良した肉製品を提供する。本発明に従ってマリネーし、加工処理した肉は典型的に、調理後も軟らかさと肉汁豊富さを保っている。
マリネーした肉製品は、直接包装してもよいし、冷蔵、冷凍、もしくは、殺菌までも行っても良い。製品はマリネーしたうえで、任意選択的に、包装、冷凍、冷蔵にさきだって切ってよい。更に別の選択肢として、製品は、くるんで、もしくは、まぶして、それから、包装するようにしてもよい。更にまた、別の実施例として、マリネーした肉製品は、少なくとも部分的に、包装より前に調理される。肉のタイプと、肉片のサイズしだいで、マリネーした肉製品の調理は、時間が短いか、もしくは、長くなってよく、また、圧力のもとで行うことも可能である。調理は、グリルで焼く、蒸し調理、伝導式オーブンや対流式オーブンでのオーブン調理、油をたっぷり入れて揚げるディープフライ、フライパンで揚げる・いためる、もしくは、電子レンジ調理することから成る。
また本発明が提供するのは、本発明に基づいてマリネーされる肉製品である。前記のマリネーした肉製品は新鮮な肉製品でもよいし、冷蔵または冷凍した肉製品でもよい。更にまた、調理した、もしくは、予め調理してあるマリネーされた肉製品がここで提供される。マリネーしたあらかじめ調理した肉製品は基本的に、食べられるよう準備完了しており、あとは、消費者または製品の小売人が製品の消費にさきだち更に最小限扱う、例えば、電子レンジで短時間だけ加熱するなどが必要である。
更に別の側面は、本発明のマリネーを使用して肉製品の軟らかさと肉汁の豊富さを改良することに関する。
本発明は下記の実例により例証されるが、典型的なマリネーは当業界で従来から用いられているあらゆるタイプの添加剤及び成分によって補足され得るという点に留意されたい。
この実施例において、5種類の濃縮したミートマリネー(変型1〜5)を、異種の供給源からのタンパク質及び脂肪(動物性脂肪または植物性脂肪)を用いて準備し調製し、その後、比較性能試験を行った。参考マリネーを除きすべてのケースにおいて、マリネーはポリリン酸塩を含まなかった。水で希釈したのち、マリネーを使って各種タイプの肉を処理した。それと平行して、肉を、従来のポリリン酸塩ベースのマリネーによってマリネーした。マリネーした肉製品をフライにし、味と口当たりについて、消費者パネルによって判定した。
以下の表は試験したマリネーの最終的な組成(重量%)を示している。
Figure 2007517521
(*)植物源からの脂肪を使用。
参考のマリネー(「参考」)は、5.5グラムの従来の「リン酸粉末」(主要成分としてリン酸塩と、Na−グルタメートを有している。)を100mlの水に溶かして調製した。参考マリネーの成分は以下の通りである:風味強化剤(E640、E621)、ソルト、安定剤(E450、E451、E452、E339)、砂糖、乾燥グルコースシロップ、酸化防止剤E330、肉500グラムに対して、各マリネーを、100グラムずつ用いた。変型3、4、5及び2は、豚肉(シュニッツェル)のマリネーに使い、変型1と6(参考)は、ポークテンダーロインのマリネーに、変型1、2、3、5を鶏に用い、ビーフ片を変型1、2、4、6によってマリネーした。マリネーした肉製品は植物性脂肪を使ってフライパンで揚げて食べるよう用意した。
消費者による試験判定は以下の観察を行った。
1.すべてのマリネーが速やかに(1〜2分で)肉製品に吸収された。
2.肉製品の色は、ポリリン酸塩参考マリネーによる影響は無かったが、変型2と3により、少々、影響があった。その他の変型(脂肪10%含有)は、肉に白色のつやを与える。クリームをベースにしたマリネーは、肉の上部1〜2mmと、脈に吸収される。
3.マリネーした肉製品はすべて、フライするとき、動作が同様になる。
4.マリネーした肉製品を揚げたものどおしの、味および生地の違いは小さい。但し、すべてのケースにおいて、脂肪から成る変型それぞれを脂肪を含まない変型2及び3とのより明確な比較(味の良し悪し、生地の肉汁豊富さ)のうえで判定した。ココナッツ脂肪(変型5)と、乳脂肪との間には相違は見られなかった。
以上の結果は、あらゆる乳製品が、ミートマリネーに適切に使用可能であることを示している。ミートマリネーは急速にさまざまな肉製品に吸収され、従来のポリリン酸塩マリネーと比較して調理時従来のもの以上に滲出することが無い。脂肪の存在は、最終製品の口当たりと味にとって重要であると思われた。脂肪10重量パーセントを含むマリネーの性能に対するタンパク質成分の影響は、たいして目立たなかった。
この実施例において、乳製品(変型A、B、C)に基づく三種の異なるマリネーの性能を従来のポリリン酸塩マリネーと比較した。変型にはすべて、6重量パーセントのNaClを含ませた。「参考」として、ジポリリン酸ナトリウム3グラムと、NaCl8グラムを、150グラムの水に溶かして、マリネーを準備調製した。
Figure 2007517521
研究の構図
各別のマリネーの効果を、10頭の豚屠体の左半身と右半身から得た豚の筋肉(ロンジシムス・トラシク(LT))を使って評価した。豚の筋肉は、通常の肉品質を基にして選択した。(最終pH=5.44; 電気伝導度(PQM)=8.46μS)
肉1キログラム当たり150グラムのマリネーを使用した。各マリネーによりLT筋肉5本ずつをマリネーして分析した。各LT筋肉は、一部分を、比較のための標準として、未処理の状態のままとした。
加工処理仕様
このマリネーを、肉片に基づいた16W%に相当するマリネー量の注入を目的としマルチ針式注入システムを使って、その肉製品に接触させた。注入ののち、16W%という値を達成するために加えたマリネーのうち過剰の分を取り除いた。
5本の肉片を下記の条件(T=4℃; 毎分12回転(rpm); t=30分; 角度85°; 非真空)のもとに、マリネーのうちひとつの存在のもとで回転混合した。回転混合ののち、過剰分のマリネーを、タンブラーから除去した。肉片すべてを計量し、真空包装し、肉質分析に先立ち48時間4℃で貯蔵した。
統計分析
それぞれのマリネーにより得られた結果を、ボンフェロニ事後試験を備えた「ワン‐ウェイ・アノヴァ」(エスピーエスエスから、ウインドウズ用リリース、バージョン10.0)に従い、統計的に処理した。
結果
‐ 新鮮肉の計測
マリネーした肉製品の測定のすべては、新鮮な未処理肉の計測と平行して行った。

‐ 技術的効率
技術的効率、即ち、回転混合(タンブリング)の後に筋肉に有効に保持されるマリネーのパーセンテージは、マリネー前と、後での重量の相違を比較することにより判定した。変型AとBで得られた値は、変型Cもしくはリン酸塩ベースの参考マリネーと比較して相当に低かった。

‐ pH測定
‐ 肉のpH(酸性)は、ガラス電極を用いて判定した。PH測定は、マリネー(注入+回転混合)直後と、4℃での真空貯蔵の後48時間後に行った。どの場合にも、肉のpHに対するはっきりとした効果は、見られなかった。

‐ 湿気保持
湿気のロスを、重量の差を測定することによって判定した。下記の湿気ロスが判定された。
a)48時間4℃での真空包装及び真空貯蔵による湿気ロス。これを、手を加えていない(但し、マリネーはしてある)肉片を使って判定した。真空貯蔵の時間後、この手を加えていない肉片を更に小さく細分し(各辺2.5cmずつの立方体)、下記の湿気ロスを判定した:
b)4℃で48時間、肉片を吊り下げたことによる「しずく」ロス
c)冷凍‐解凍の1サイクルによる「解凍」ロス
d)肉片の標準的な加熱後に判定する「調理」ロス

変型Bは、他のマリネーに比べ相当に減少した解凍ロスを示している。重大なほどの相違ではないが、しずくロスと、調理ロスも、変型Bの使用時、低めである。
‐ 色測定
Cイルミナント及び10°観測装置を備えたハンター・ラブ・ミニスキャン・エクスイーモデル45/O‐L(ハンター・アソシエイツ・ラボラトリー、ヴァージニア州レストン)を使い、LT筋肉片の色分光測定法(L*、a*、b*; CIE、1976)によって、色測定を実施した。更なる詳細に関してはCIE.1976(CIE公報第15号(E−1.3.1)付録No.2。均一色空間‐色差均分法に関する薦め。精神測定色用語(照明国際委員会(パリ))を参照。L(*)値は、試料の明るさを示す。高いL(*)値のロンジシムス筋肉は、色もいっそう明るくなる。a(*)値は、緑色から赤色への変化を示す色彩の座標である。高いめのa(*)値は、いっそう赤い色の試料を示す。b(*)値も、色彩座標であって、青色から黄色への色変化を示す。b(*)値が高ければ高いほど、試料の黄色の度合いが増す。

リン酸塩による「参考」マリネーに比べ、乳製品をベースにした「変型B」「変型C」は、b(*)値を明確に増加させる。これらのマリネーはL(*)値もしくはa(*)値に悪い影響を与えることは無かった。

‐ 軟化測定
ワーナー・ブラッツラー・シザーズを備えたロイド・テクスチャー・アナライザーを使って、肉の軟らかさを測定する剪断力測定を行った。肉片には、測定の実施に先立ち、標準の加熱処理をしておいた。「変型」マリネーのいずれも、「参考」のリン酸塩マリネーに比較した場合、肉の軟らかさに対して明確な効果を生じなかった。しかしながら、リン酸塩マリネーもしくは変型Aに比較した場合、変型BまたはCによってマリネーした肉片は、幾分か、軟らかさの増大を示した。この相違はおそらく、変型A(3.5w%)に対しての、変型BとCの増加した脂肪分(10w%)によって生じている。
変型Aを、ローストビーフ片についても試験した。1465グラムのローストビーフに、変型Aを注入し、最終重量を1700グラム(16%重量ゲイン。)とした。マリネーしたローストビーフを90℃のオーブンで、コア温度38℃になるまで加熱した後、125℃でコア温度43℃まで加熱した。クールダウンした後、調理済みローストビーフの重量は、1515グラムであったので、全重量ゲインは3.4%であった。
次にポリリン酸塩を含まないマリネーを4タイプ用意し、調理時と、冷凍解凍時の湿気ロスを減少させる能力について分析した。試験を行ったマリネーは以下の通りである。
Figure 2007517521
(*)この変型には、約1w%でんぷんをも含んでいる。
チキンフィレ片を、手動の注入法(肉の重量に基づいた約10%注入)を使って、ミートマリネー変型D、E、F、Gのうちいずれかひとつによってマリネーし、チキンフィレ片(各マリネーについて6個ずつ)の重量を測定した。続いて、これらの肉をまず、たっぷりの油を使いディープフライで揚げてから、スチーマーに入れた。蒸煮(スチーミング)は、調理の際湿気を含んだ状態での加熱方法である。これにより、蒸気の利用によって軟らかく、湿気を含んだ肉となる。肉を蒸煮すると、最小限の収縮は生じるが、追加の脂肪分を使わないので、最も健康的な調理方法のひとつである。このプロセスにおいて、ボイルの場合と同じく、水を用いるが、肉は、直接的に水に入ることはないので、肉から栄養が漉し出されることが阻止され、肉は、より多く栄養を保持する。最後に、熱処理した肉をクールダウンさせ、−20℃まで冷凍した。この手順の各ステップのあと、肉片の重量を測定した。その結果は以下の表の通りである。
Figure 2007517521
Figure 2007517521
Figure 2007517521
Figure 2007517521

Claims (28)

  1. 脂肪とタンパク質とを含んだミートマリネーであって、前記脂肪がマリネーの約0.1〜25重量パーセント(w%)、好ましくは0.3〜20重量パーセント、更に好ましくは0.5〜10重量パーセントの量で存在し、且つ、前記タンパク質がマリネーの約0.05〜10重量パーセント(w%)、好ましくは0.8〜6重量パーセント、更に好ましくは1〜5重量パーセントの量で存在する前記ミートマリネー。
  2. 請求項1に記載のマリネーであって、前記脂肪が動物性脂肪である前記マリネー。
  3. 請求項1に記載のマリネーであって、前記脂肪が植物性脂肪である前記マリネー。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載のマリネーであって、前記タンパク質が動物性タンパク質である前記マリネー。
  5. 請求項1〜4のうちいずれかに記載のマリネーであって、前記タンパク質が植物性タンパク質である前記マリネー。
  6. 請求項1〜5のうちいずれかに記載のマリネーであって、前記マリネーが、少なくともひとつの乳製品、好ましくは、非発酵の、乳製品を含んでいる前記マリネー。
  7. 請求項6に記載のマリネーであって、前記乳製品が、クリーム、濃厚クリーム、ホイップ用生クリーム、全乳、牛乳とクリームの混合飲料(ミルククリーム)、ホエータンパク質濃縮物、濃縮乳及びそのまま煮詰めていって粉になった粉末乳から成るグループから選択される前記マリネー。
  8. 請求項1〜7のうちいずれかに記載のマリネーであって、更に、調味剤、好ましくは、風味抽出物、風味濃縮物、風味強化剤、調味料、ハーブ、スパイス、ソルト、ペッパー、オニオンパウダー、ガーリックパウダー、サボリーパウダー、および、市販の調味剤から成るグループから選択される調味剤を含んだ前記マリネー。
  9. 請求項1〜8のうちいずれかに記載のマリネーであって、前記マリネーが透明である前記マリネー。
  10. 濃縮ミートマリネーであって、希釈時もしくは戻し時、請求項1〜9のうちいずれかに記載のミートマリネーを生じる前記濃縮ミートマリネー。
  11. 請求項1〜9のうちいずれかに記載のミートマリネー、もしくは、請求項10に記載の濃縮ミートマリネーを調製するための方法であって、マリネーの成分を結合させることから成る前記方法。
  12. 肉製品の軟らかさを改良するための方法であって、前記肉製品を、請求項1〜9のうちいずれかに記載のマリネーに接触させることから成る前記方法。
  13. 請求項12に記載の方法であって、前記接触が、前記肉製品を、前記マリネーと、ともにかき回す、混合する、ともに回転混合する、もしくは、ともに攪拌することからなる前記方法。
  14. 請求項12に記載の方法であって、前記接触が、前記肉製品に前記マリネーを注入し、任意に、引き続き、前記肉製品を回転混合することからなる前記方法。
  15. 請求項12から13のうちいずれかに記載の方法であって、前記肉製品を、前記肉製品の約10〜50重量パーセント(w%)、好ましくは約15〜40重量パーセント、更に好ましくは約15〜30重量パーセントの量のマリネーと、接触させる前記方法。
  16. 請求項12〜15のうちいずれかに記載の方法であって、前記肉製品が、豚肉製品、牛肉製品、ラム肉製品、猟の獲物の野鳥などの猟獣肉製品、マトン肉製品、子牛肉製品、もしくは、家禽肉製品、好ましくは、「一枚岩」形状の肉製品である前記方法。
  17. 請求項12〜16のうちいずれかに記載の方法であって、前記肉製品が、生の、冷蔵した、もしくは、冷凍したおよび解凍した、肉製品である前記方法。
  18. 請求項12〜17のうちいずれかに記載の方法であって、前記肉製品が、スライス、薄い切り身、もしくは、角切り、形状である前記方法。
  19. 請求項12〜18のうちいずれかに記載の方法であって、前記肉製品が、一口サイズ、もしくは、食べ物の一口のサイズの肉製品である前記方法。
  20. 請求項12〜19のうちいずれかに記載の方法であって、前記肉製品が、一枚岩状のシュニッツェル、好ましくは、豚肉によるシュニッツェルである前記方法。
  21. 請求項12〜20のうちいずれかに記載の方法であって、更に、前記マリネーした肉製品を、冷蔵もしくは冷凍することから成る前記方法。
  22. 請求項12〜21のうちいずれかに記載の方法であって、更に、前記マリネーした肉製品を、調理することから成る前記方法。
  23. 請求項22に記載の方法であって、前記調理が、グリルで焼く、蒸し調理、オーブン調理、油をたっぷり入れて揚げるディープフライ、フライパンで揚げる・いためる、もしくは、電子レンジで調理することから成る前記方法。
  24. 請求項12〜23のうちいずれかに記載の方法により得られるマリネーした肉製品、好ましくは、マリネーし冷蔵した、冷凍したおよび/または調理した肉製品。
  25. 請求項1〜8のうちいずれかに記載のマリネーの利用。
  26. 少なくとも二つの、好ましくは少なくとも三つの、好ましくは四つの基本的にまっすぐな辺を有する体積1〜50cm3、好ましくは2〜20cm3、更に好ましくは2.5〜10cm3の、一口サイズのもしくは食べ物の一口のサイズの肉片。
  27. 請求項26に記載の一口サイズのもしくは食べ物の一口のサイズの肉片であって、少なくとも二つの別個のタイプの肉から成る、好ましくは、少なくとも二頭の別個の動物から得られる肉からなる前記一口サイズの肉片。
  28. 請求項26または27に記載のマリネーした一口サイズのもしくは食べ物の一口のサイズの肉片であって、好ましくは、請求項1〜9のうちいずれかに記載のマリネーを用いてマリネーした前記一口サイズの肉片。
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