JP2006223139A - 豚肉を使用した霜降り状の食肉製品又は食肉の製造方法 - Google Patents

豚肉を使用した霜降り状の食肉製品又は食肉の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、肉と脂の境界が鮮明で外観が良好であり、しかも呈味も良好である、豚肉を使用した霜降り状の食肉製品又は食肉の製造方法を提供することである。
【解決手段】 以下の工程を経て霜降り状の食肉製品又は食肉を製造する:(i)豚肉を塩漬処理又は調味処理する工程、及び(ii)前記工程(i)で得られた塩漬肉又は調味肉に、乳化油脂液を注入し、タンブリング処理する工程。
【選択図】 なし

Description

本発明は、豚肉を使用した霜降り状の食肉製品又は食肉の製造方法に関する。
近年、消費者の生活スタイルや食生活が多様化し、それに伴って食品に対する嗜好が変化してきている。特に、食品に対しては、消費者は、新しい味、新しい食感、新しい形状等の「新しさ」を求める傾向にある。
食肉の分野では、このような消費者の多様なニーズに応えるため、多種多様な食肉製品や食肉が開発され市販されているが、いわゆる「霜降り肉」が消費者から高い評価を受けている。霜降り肉は、豚肉等の赤身中に白い網目状の脂肪層が点在しており、加熱調理することで脂肪が適度の溶け出し、肉に独特の芳香とジューシーで柔らかい食感を味わうことができるため、高級なイメージをもって市場で流通している。
従来から、脂肪の少ない赤身の生肉から付加価値の高い霜降り肉を製造する技術が種々提案されている。例えば、特許文献1には、脂肪の少ない赤身の生肉に油脂液を注入し、これを食肉中で分散させることにより霜降り状の食肉を製造できることが報告されている。しかしながら、従来の製造方法では、生肉に直接油脂液を注入する方法を採用しており、この方法で得られた霜降り状の食肉は、赤肉と脂の境界が不鮮明で全体的に白っぽくなるという外観上の問題点があった。また、従来の製造方法で得られた霜降り状の食肉は、脂の味が強く感じられるという欠点があり、呈味や風味の点でも満足できるものではなかった。
このような従来技術を背景として、肉と脂の境界が鮮明で赤身と脂のコントラストが鮮明であり、呈味も良好である霜降り状の食肉や食肉製品を製造する技術の開発が望まれている。また、従来、豚肉を使用した霜降り状の食肉製品、特に霜降り状のハムは知られておらず、このような霜降り状の食肉製品の製造技術を確立することは、新しさを求める消費者のニーズにも応えることにもなる。
特開平10−215817号公報
本発明は、肉と脂の境界が鮮明で外観が良好であり、しかも呈味も良好である、豚肉を使用した霜降り状の食肉製品又は食肉の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねたところ、豚の生肉を予め塩漬液又は調味液を注入し、得られた塩漬肉又は調味肉に対して乳化油脂液の注入を行った後にタンブリング処理を行うことによって、肉と脂の境界が鮮明で、肉の赤さと脂の白さのコントラストが明瞭である霜降り状の食肉製品又は食肉を製造できることを見出した。また、斯くして製造される霜降り状の食肉製品又は食肉は、やわらかでしっとりとした食感が得られ、呈味の点でも良好であることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、更に改良を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる製造方法、及び豚肉を使用した霜降り状の食肉製品又は食肉を提供する:
項1. 下記工程(i)及び(ii)を含有する、豚肉を使用した霜降り状の食肉製品又は食肉の製造方法:
(i)豚肉を塩漬処理又は調味処理する工程、及び
(ii)前記工程(i)で得られた塩漬肉又は調味肉に、乳化油脂液を注入し、タンブリング処理する工程。
項2. 豚肉を使用した霜降り状の食肉製品の製造方法であり、更に下記工程(iii)を含有する、項1に記載の製造方法:
(iii)前記工程(ii)の後に加熱及び/又は乾燥処理を行う工程。
項3. 豚肉を使用した霜降り状の加熱食肉製品の製造方法であり、更に下記工程(iii)を含有する、項1に記載の製造方法:
(iii)前記工程(ii)の後に加熱処理を行う工程。
項4. 豚肉を使用した霜降り状の乾燥食肉製品の製造方法であり、更に下記工程(iii)を含有する、項1に記載の製造方法:
(iii)前記工程(ii)の後に乾燥処理を行う工程。
項5. 豚肉を使用した霜降り状の食肉の製造方法であり、下記工程(i)及び(ii)を含有する、項1に記載の製造方法:
(i)豚肉を調味処理する工程、及び
(ii)前記工程(i)で得られた調味肉に、乳化油脂液を注入し、タンブリング処理する工程。
項6. 項1又は2の製造方法で製造される、霜降り状の食肉製品又は食肉。
項7. 項3の製造方法で製造される、霜降り状の加熱食肉製品。
項8. 項4の製造方法で製造される、霜降り状の乾燥食肉製品。
項9. 項5の製造方法で製造される、霜降り状の食肉。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する豚肉は、ロース、もも、肩、ヒレ等のいずれの部位の肉であってもよい。豚肉に鮮明な霜降りを形成するという本発明の効果に鑑みれば、比較的脂肪が少ない部位が望ましい。なお、本発明で使用する豚肉は、生肉であってもよく、また解凍肉であってもよい。
本発明の製造方法では、まず、豚肉に対して塩漬処理又は調味処理を行う(工程(i))。
本工程(i)において、豚肉に対する塩漬処理は、ハムの製造において一般的に行われている塩漬処理に従って行われる。このような塩漬処理方法としては、具体的には、少なくとも発色剤と塩とからなる混合物に豚肉を漬込む方法(乾塩法)、少なくとも発色剤と塩を含む塩漬液中に豚肉を漬込む方法(湿塩法)、少なくとも発色剤と塩を含む塩漬液を豚肉に注入する方法(インジェクション法)等が例示される。簡便且つ効率的に塩漬処理するという観点から、インジェクション法が好ましい。
塩漬に使用される発色剤としては、例えば、亜硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム等が挙げられる。これらの中で、好ましくは亜硝酸ナトリウムである。
本塩漬処理では、一般のハムの製造の場合と同様、豚肉中の発色剤濃度が50〜400ppm、好ましくは50〜200ppmの濃度となるように、豚肉中に発色剤を取り込ませる。斯くして、次工程(ii)に供せられる塩漬肉を製することができる。
また、塩漬処理では、塩及び発色剤と共に、必要に応じて、卵、乳、大豆等の動植物由来のタンパク質;砂糖、水飴、ブドウ糖等の糖類;ピロリン酸四ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等のリン酸塩;L−アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム等の酸化防止剤;ポークエキス、野菜エキス等の天然調味料;5'−イノシン酸二ナトリウム、L−グルタミン酸ナトリウム等の調味料等を豚肉中に所望量取り込ませてもよい。
一方、本工程(i)において、豚肉に対する調味処理は、通常の食肉の調味処理の方法に従って行うことができる。このような調味処理方法としては、具体的には、調味成分に豚肉を漬込む方法(乾式法);調味成分を含む調味液中に豚肉を漬込む方法(湿式法);調味成分を含む調味液を豚肉に注入する方法(インジェクション法)等が例示される。上記方法の中で、好ましくはインジェクション法である。
本調味処理に使用される調味成分としては、例えば、醤油;塩;卵、乳、大豆等の動植物由来のタンパク質;砂糖、水飴、ブドウ糖等の糖類;ピロリン酸四ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等のリン酸塩;L−アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム等の酸化防止剤;ポークエキス、野菜エキス等の天然調味料;5'−イノシン酸二ナトリウム、L−グルタミン酸ナトリウム等の調味料等が挙げられる。これらの調味成分は、1種単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
本調味処理では、豚肉中の調味成分の濃度が総量で0.1〜50重量%、好ましくは3〜10重量%となるように、豚肉中に調味成分を取り込ませる。斯くして次工程(ii)に供せられる調味肉を製することができる。
斯くして得られた塩漬肉又は調味肉は、そのまま次工程(ii)に供してもよいが、次工程(ii)に先だってタンブリング処理に供しておくことが望ましい。かかる処理により、塩漬肉又は調味肉中で、発色剤や調味成分等の成分を均一に分散、浸透させることが可能になる。かかるタンブリング処理は、ハムの製造に一般的に使用されている回転ドラム(タンブリングマッサージ機)を使用し、通常300〜760mmHgの圧力条件下、1〜24rpmで0.5〜72時間程度行なわれる。
次いで、前記工程(i)で得られた塩漬肉又は調味肉に、乳化油脂液を注入し、タンブリング処理を行う(工程(ii))。
本発明で使用される乳化油脂液は、水中油型又は油中水型のいずれであってもよいが、水中油型のものが好適である。
乳化油脂液に使用される油脂としては、豚肉の熱変性温度よりも低い温度で溶融する動植物性の脂肪であり、食品衛生上許容されるものであれば、特に制限されない。かかる油脂として、好ましくは豚脂又は牛脂が挙げられる。
乳化油脂液に使用される乳化剤としては、食用として使用可能である限り特に制限されない。かかる乳化剤の一例として、グリセリン脂肪酸エステル;ショ糖脂肪酸エステル;ソルビタン脂肪酸エステル;レシチン;プロピレングリコール脂肪酸エステル;アラビアガム、グアガム、キサンタンガム、トラガントガム等の増粘多糖類;カゼインナトリウム、ホエータンパク質、乳清タンパク質、脱脂粉乳等の乳タンパク質;卵タンパク質;大豆タンパク質、小麦タンパク質等の植物タンパク質;フォスファジチルコリン、フォスファジチルエタノールアミン等のリン脂質等が挙げられる。これらの中で、好ましくは、大豆タンパク質、小麦タンパク質、乳タンパク質、レシチン、カゼインナトリウム及びソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。これらの乳化剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
乳化油脂液において、上記油脂、乳化剤及び水の配合比率は、使用する油脂や乳化剤の種類、注入される脂肪量等によって異なり一律に規定することはできないが、一例として、乳化油脂液の総量当たり、油脂4〜94重量%、乳化剤0.1〜6重量%、水5〜95重量%;好ましくは油脂15〜30重量%、乳化剤0.5〜2重量%、水50〜80重量%となる配合比率が例示される。
上記乳化油脂液には、上記油脂、乳化剤及び水に加えて、安定化剤、塩、調味料、酸化防止剤等の他の成分が配合されていてもよい。
塩漬肉又は調味肉への上記乳化油脂液の注入は、注射針等を用いてインジェクション注入することにより行うことができる。乳化油脂液の注入箇所は、特に制限されない。また、乳化油脂液の注入は、塩漬肉又は調味肉の1カ所にのみ行ってもよいが、より緻密な霜降り状を形成させるためには、複数箇所に行っておくことが望ましい。
塩漬肉又は調味肉への乳化油脂液の注入量については、該乳化油脂液中の油脂濃度、塩漬肉又は調味肉の脂肪量、最終製品(豚肉を使用した霜降り状食肉製品又は食肉)中の脂肪量等に基づいて、適宜設定することができる。例えば、塩漬肉又は調味肉1kgに対して、乳化油脂液を100〜900g、好ましくは200〜300g注入するとよい。
本発明では、乳化油脂液の注入後にタンブリング処理を行う。これによって、塩漬肉又は調味肉に注入された乳化油脂液が、該肉の筋線維に沿って分散し、いわゆる霜降りが形成される。
当該タンブリング処理は、例えば、ハム製造用の回転ドラム(ロータリーマッサージ機)を使用し、通常300〜760mmHgの圧力条件下、1〜24rpmで0.5〜72時間程度行なうとよい。
斯くして処理された塩漬肉又は調味肉には、肉と脂の境界が鮮明で緻密な霜降り状態が形成されている。
それ故、斯くして得られる調味肉については、そのまま、豚肉を使用した霜降り状の食肉として提供することができる。
また、斯くして得られる塩漬肉又は調味肉は、更に、加熱及び/又は乾燥処理(工程(iii))に供することにより、霜降り状の食肉製品として提供することもできる。このように製造される食肉製品としては、ロースハム、ボンレスハム、ショルダーハム、焼き豚等の加熱食肉製品;及びジャーキー等の乾燥食肉製品が例示される。
具体的には、霜降り状の食肉製品として加熱食肉製品を製造する場合であれば、前記工程(ii)に供された肉に対して、更に加熱処理を行う工程に供される。かかる加熱処理は、具体的には、肉の中心温度を63℃で30分間加熱する条件、或いはこれと同等以上の殺菌効果が得られる条件で行うことができる。なお、かかる加熱処理は、ケーシングに充填せずに行っても、ケーシングに充填して行ってもよい。また、加熱食肉食品を製造する場合、上記加熱処理に加え、必要に応じて、乾燥、燻煙、焙焼等の処理の工程を適宜組み合わせることもできる。
また、霜降り状の食肉製品として乾燥食肉製品を製造する場合であれば、前記工程(ii)に供された肉に対して、更に乾燥処理を行う工程に供される。かかる乾燥処理は、具体的には、乾燥後の食肉製品の水分活性(Aw)が0.87未満となるような条件に設定して行われる。また、乾燥食肉食品を製造する場合、上記乾燥処理に加え、必要に応じて、加熱、燻煙、焙焼等の処理の工程を適宜行ってもよい。
本発明の方法により製造される霜降り状の食肉製品又は食肉には、該食肉製品又は食肉の総量に対して、脂肪が2〜15重量%、好ましくは2.5〜9重量%程度注入されており、この注入された脂肪が赤身中に点在する白い網目状の脂肪層を形成している(図1参照)。また、この霜降り状の食肉製品又は食肉は、赤身と注入された脂肪との境界が鮮明で、外観も良好であると共に、注入された脂肪によって柔らかくしっとりとした食感が付与され、良好な呈味や風味を有している。特に、本発明の方法で製造された霜降り状のハム(ロースハム、ボンレスハム、ショルダーハム等)は、注入された脂肪の層より緻密かつ鮮明に存在するので、霜降りの状態を一層明瞭に認識することができる。
本発明によれば、豚肉を使用して、肉の赤さと脂肪の白さのコントラストがはっきりしている霜降り状の食肉製品又は食肉を提供することができる。
また、本発明により提供される食肉製品又は食肉は、柔らかくしっとりしており、良好な食感が感じられ、風味や呈味の点でも優れている。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1 霜降り状ロースハムの製造
約3kgのカナダ産豚ロース肉に、300gの塩漬液(亜硝酸ナトリウム0.15重量%、塩16重量%含有)をハム製造用のインジェクターを用いて注入した。次いで、ハム製造用の回転ドラム(ロータリーマッサージ機)を用いて、5℃、760mmHgで17時間タンブリングを行った。
斯くして得られた塩漬肉に、750gの乳化油脂液(食用動物性油脂20重量%、カゼインナトリウム1重量%含有)をハム製造用のインジェクターを用いて注入した後、ハム製造用の回転ドラム(ロータリーマッサージ機)を用いて、5℃、760mmHgで17時間タンブリングを行った。
次いで、上記タンブリング処理後の肉をケーシングに充填し、その肉の中心部が63℃となる条件で30分間加熱処理することにより、約3.6kgの霜降り状ロースハムが得られた。
斯くして製造されたロースハムの断面写真を図1に示す。また、比較のために、油脂の注入を行うことなく、従来の製法で作ったロースハムの断面写真を図2に示す。図1からも分かるように、実施例1で得られたロースハムは、肉の赤さと脂肪の白さのコントラストがはっきりしており、緻密な霜降り状のものであった。また、実施例1で得られたロースハムを食したところ、従来の製法で作ったロースハムに比べて、柔らかくしっとりとしており、呈味や風味の点でも良好であることが確認された。
比較例1
約3kgのカナダ産豚ロース肉に、1050gの乳化油脂を含む塩漬液(食用動物性油脂14重量%、カゼインナトリウム0.7重量%、亜硝酸ナトリウム0.05重量%、塩4.5重量%含有)をハム製造用のインジェクターを用いて注入した後、ハム製造用の回転ドラム(ロータリーマッサージ機)を用いて、5℃、760mmHgで17時間タンブリングを行った。
次いで、上記タンブリング処理後の肉を、ケーシングに充填し、その肉の中心部が63℃となる条件で30分間加熱処理することにより、ロースハムを製造した。
斯くして製造されたロースハムの断面写真を図3に示す。図3からも分かるように、比較例1で得られたロースハムは、注入された脂と赤肉との境界が不鮮明で全体的に白っぽくなった。また、比較例1で得られたロースハムを食したところ、脂っこさが感じられ、呈味の点でも満足できるものではなかった。以上の結果から、乳化油脂を含む塩漬液を注入することにより製造した食肉製品では、本発明のように、霜降り状の優れた外観及び良好な呈味を兼ね備えさせることができないことが確認された。
実施例2 霜降り状豚肉の製造
約3kgのカナダ産豚ロース肉に、300gの調味液(塩16重量%含有)をハム製造用のインジェクターを用いて注入した。次いで、ハム製造用の回転ドラム(ロータリーマッサージ機)を用いて、5℃、760mmHgで17時間タンブリングを行った。
斯くして得られた調味肉に、750gの乳化油脂液(食用動物性油脂20重量%、カゼインナトリウム1重量%含有)をハム製造用のインジェクターを用いて注入した後、ハム製造用の回転ドラム(ロータリーマッサージ機)を用いて、5℃、760mmHgで17時間タンブリングを行った。タンブリング処理後、約4kgの霜降り状豚肉が得られた。
実施例1で製造した霜降り状ロースハムび断面写真を示す。 油脂の注入を行うことなく、従来の製法で作ったロースハムの断面写真を示す。 比較例1で製造した霜降り状ロースハムび断面写真を示す。

Claims (3)

  1. 下記工程(i)及び(ii)を含有する、豚肉を使用した霜降り状の食肉製品又は食肉の製造方法:
    (i)豚肉を塩漬処理又は調味処理する工程、及び
    (ii)前記工程(i)で得られた塩漬肉又は調味肉に、乳化油脂液を注入し、タンブリング処理する工程。
  2. 豚肉を使用した霜降り状の食肉製品の製造方法であり、更に下記工程(iii)を含有する、請求項1に記載の製造方法:
    (iii)前記工程(ii)の後に加熱及び/又は乾燥処理を行う工程。
  3. 請求項1又は2の製造方法で製造される、霜降り状の食肉製品又は食肉。
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