JP2007334288A - 現像装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像容器内の現像剤の逐次交換を安定して実施させるために、新規補給現像剤の量に応じて余剰現像剤の微量排出を安定して行なわせることができる余剰現像剤排出機構を備えた現像装置、及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】トナー及びキャリアから成る現像剤を収納する現像容器2と、現像容器内に配置されてトナーとキャリアを混合攪拌して現像容器内で循環搬送するために回転する攪拌搬送手段3、4と、現像容器に設けた補給開口を介してキャリアを含有する新しい現像剤を現像容器内に追加補給する補給手段6と、余剰現像剤を現像容器外に排出するために設けられた余剰現像剤排出機構20と、を有した現像装置において、余剰現像剤排出機構は、攪拌搬送手段の回転軸に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の電子写真式画像形成装置において、潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーとキャリアを混合した現像剤を用いて現像する現像装置の改良に関する。
複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の電子写真式の画像形成装置においては、潜像担持体(感光体)上に形成された静電潜像を現像装置から供給されるトナーによって現像してトナー像とし、このトナー像を転写紙上に転写した後、定着する行程が実施される。
従来、トナーとキャリアとからなる乾式現像剤を用いた画像形成装置においては、潜像担持体表面の静電潜像を可視化する現像剤担持体(現像ローラ)を有した現像装置が多く用いられている。
このような現像装置においては、トナーは現像動作によって消費されて行く一方、キャリアは消費されずに現像装置内に残るため、現像装置内でトナーと共に攪拌されるキャリアは攪拌頻度が多くなるに連れて、キャリア表面の樹脂コート層の剥がれや、キャリア表面へのトナーの付着といった事態が生じて汚染されて劣化が進行し、キャリアの帯電性能が低下してゆく。
キャリアの現像剤としての帯電性能が徐々に低下することによって、帯電のための電荷を保有しないトナーが発生し、現像時に感光体上の非画像部にトナーが付着する現象であるプリント地肌汚れ等の画質欠陥を生じ、画質を著しく低下させる原因になっている。
キャリアの劣化に起因した地肌汚れ等の画質欠陥が生じないようにするためには、現像容器内の劣化した現像剤を定期的に交換する必要があり、その現像剤を交換するために多大なメンテナンス労力が費やされていた。
例えば特許文献1には、現像剤の交換作業を不要にするために、現像動作によって消費されたトナーを追加補給する通常の動作時に、キャリアを含んだトナーとの混合物からなる現像剤を現像容器内に微量補給し、入れ替わりに帯電性能の低下した劣化現像剤を現像容器より微量排出することにより、帯電性能の低下を抑制できるようにした現像装置が提案されている。この種の技術は、従来、「トリクル現像方式」として知られている。
このトリクル現像方式では、新たなトナーと共に新しいキャリアを現像容器内に補給するために現像容器内の現像剤の嵩が増えるが、余剰となったキャリアを現像容器壁面に設けられている現像剤排出口からオーバーフローして排出させ、現像剤回収容器に回収している。
このようなキャリア及び劣化現像剤の補給・排出が繰り返し行われることによって、現像容器内で汚染され劣化していく現像剤が、新たに供給されるトナー及びキャリアに置換され、現像剤の帯電性能を維持し、画質の低下を抑えることができる。
また、特許文献2においては、トナーとキャリアを含んだ現像剤を攪拌搬送する搬送部材が、搬送能力の大きい第1の搬送部と搬送能力の小さい第2の搬送部とから構成され、排出口を第2搬送部に対向して設けた構成としている。これは、各色トナーを収容した各現像器が回転することによって現像位置に移動するリボルバー式のカラー現像装置における現像器の回転時や、給紙装置への用紙補給時に発生する現像装置への振動や衝撃が生じ易い状況において、余剰現像剤の排出量がばらつきを起こす問題を解決することを目的としている。現像剤を攪拌搬送するスクリュー等の部材付近では、現像剤の上面高さが上下に大きく変動するため高さが固定された排出口に対して現像剤の上面高さ位置を安定して維持できないが、搬送能力の小さい第2の搬送部の付近では現像剤の高さが大きく変化しないため、この位置に排出口を設定し、現像装置内の現像剤を安定的に維持し、画質を安定させている。
しかし、この場合、現像容器壁面に設けられている現像剤排出口は固定的に配置されているため、この排出口内に現像剤が付着すると、開口面積が小さくなり現像容器から現像剤を安定してオーバーフローして排出させることができなくなるという問題が生じる。
次に、特許文献3においては、過剰となった現像剤排出用の開口が現像容器側壁面にある場合に、位置が固定された排出口に現像剤やトナーが堆積、付着して開口面積が小さくなり、現像容器から現像剤を安定して排出することができなくなり、現像剤の逐次交換が適切に行なわれないという不具合を解消するために、排出口の現像容器側手前に攪拌手段によって搬送される現像剤を塞き止めて攪拌手段上部から所定量溢出させるようにした溢出手段を設けている。溢出手段から排出された現像剤は、排出専用の搬送手段にて排出することができ、排出口の配置も側壁だけではなく現像容器底面にも配置できるようになり、これによって、現像剤を排出口に詰まらせることなく排出させることが可能となり、さらに排出口から排出される現像剤量を調整し易くする構成となっており、現像剤の逐次交換を適切に行うことができる。
しかし、回収口から排出口へ向かう現像剤は回収口へ逆流する方向、つまり、現像容器の方向へ搬送される構成になっているため、返しのスクリュー羽根部の回収口から排出口付近までの間には現像剤が密に存在することとなり、スクリュー羽根の回転トルクが非常に大きくなるという問題が生じる。返しのスクリュー羽根によって排出量の抑制を狙っているにも拘わらず、これに伴うトルクの増大は現像剤を発熱させ、熱的ストレスによるキャリアの劣化を招いてしまい、画質の安定性の低下を招く。
特公平2−21591号公報 特開2005−99134公報 特開平8−22190号公報
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、現像容器内の現像剤の逐次交換を安定して実施させるために、新規補給現像剤の量に応じて余剰現像剤の微量排出を安定して行なわせることができる余剰現像剤排出機構を備えた現像装置、及び画像形成装置を提供するものである。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、トナー及びキャリアから成る現像剤を収納する現像容器と、該現像容器に設けた開口部を介して静電潜像担持体と対向配置され且つ回転可能に支持された現像剤担持体と、該現像容器内に配置されて前記トナーとキャリアを混合攪拌して前記現像容器内で循環搬送するために回転する攪拌搬送手段と、前記現像容器に設けた補給開口を介して前記現像剤を現像容器内に追加補給する補給手段と、余剰現像剤を前記現像容器外に排出するために設けられた余剰現像剤排出機構と、を有した現像装置において、前記余剰現像剤排出機構は、前記攪拌搬送手段の回転軸に設けられていることを特徴とする。
請求項2の発明は、トナー及びキャリアから成る現像剤を収納する現像容器と、該現像容器に設けた開口部を介して静電潜像担持体と対向配置され且つ回転可能に支持された現像剤担持体と、前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給手段と、該現像容器内に配置されて前記トナーとキャリアを混合攪拌して前記現像容器内で循環搬送するための攪拌搬送手段と、規制された現像担持体上の現像剤が、静電潜像担持体に必要な現像剤を付与したのち、該現像剤担持体上より分離、離脱した現像剤を回収する現像剤回収手段と、を有し、前記現像容器は、前記攪拌搬送手段経路の区画と前記現像剤供給手段の区画を連通する開口と、前記攪拌搬送手段経路の区画と前記現像剤回収手段の区画を連通する開口と、新たなトナーを補給する補給開口部と、を有し、前記補給開口部を介してキャリアを含有する新しい現像剤を現像容器内に追加補給する補給手段と、余剰現像剤を前記現像容器外に排出するために設けられた余剰現像剤排出機構と、を有した現像装置において、前記余剰現像剤排出機構は、前記現像剤供給手段の回転軸に設けられていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記余剰現像剤排出機構は、前記攪拌搬送手段の回転軸の一部に設けた中空部を含んで構成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3において、余剰現像剤排出機構は、前記中空部内に余剰現像剤の排出搬送手段を備えていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4において、排出搬送手段は、螺旋突起形状の搬送手段であることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れか一項において、余剰現像剤排出機構は、前記現像容器内の余剰現像剤を該中空部内に回収する回収口と、該中空部内に回収された現像剤を現像容器外に排出する排出口と、を備えていることを特徴する。
請求項7の発明は、請求項6において、前記排出口から排出される現像剤量を規制する規制状態と前記規制状態よりも排出量が増加する規制解除状態とに動作可能な現像剤量規制部材と、前記現像剤量規制部材を規制解除状態と、規制状態とに制御可能な制御手段を備えたことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1乃至7において、前記排出搬送手段は、前記回収口から前記排出口に達するテーパー形状の搬送経路であることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1乃至8において、前記攪拌搬送手段は前記回転軸にスクリュー羽根を設けた構成を備え、該スクリュー羽根を現像剤搬送方向上流側から見て、前記スクリュー羽根の表側近傍に前記回収口を設けたことを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9において、前記排出口を、前記攪拌搬送手段の駆動側軸端部に設けたことを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項6乃至10において、前記排出口と、前記攪拌搬送手段を駆動する駆動手段とを、前記回転軸の同一軸端部に配置したことを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項1乃至11の何れか一項に記載の現像装置を備えたことを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項12において、前記排出開口および、スクリューの駆動手段を、画像形成装置後面側に配置したことを特徴とする。
従来、現像容器内の余剰現像剤排出口は、現像容器の壁部に固定的に配置されていたため、トナーや現像剤が堆積し開口面積を小さくするという問題があった。本発明では常に回転する攪拌搬送手段(スクリュー)の軸上に回収口、排出口を設定したので、回収口及び排出口周辺に付着するトナーや現像剤は、遠心力及び重力の作用で振り落とされるので回収口、排出口がトナー付着で塞がれることを抑制でき、かつ、回収口、排出口への搬送手段で逆流をさせることが抑制されて、微量の安定した現像剤の排出が可能な構成としたため、トルクの増大を低減できる現像装置を提供できる。
また、排出口とスクリューの駆動手段が、スクリューの同一軸端部に配置され、かつ、排出口及び、スクリューの駆動手段を、画像形成装置の後面へと配置することで、画像形成装置前面からの、他機能へのアクセスを妨げることなく、装置の小型化も実現できるものである。しかも、設計の自由度が大幅に拡大される。
スクリュー軸内の中空部には、余剰現像剤の排出搬送をする手段を設け、螺旋突起形状の搬送手段や、テーパー上の排出経路形状とすることで、簡便な排出構成としている。
スクリュー軸に設けられている回収口は、スクリューの羽根に対して上流側に設定することで、余剰剤の排出量を制御できる。
回収口をスクリューの長手搬送軸方向上流に配置することで、余剰分の現像剤をより効率良く現像容器から排出することが可能となる。
以上の特徴的な構成とすることで、回収口、排出口がトナー付着で塞がれることなく、かつ、トルクの増大を招くことなく、安定した現像剤の排出が可能な現像装置を提供できるものである。
安定的な現像剤の排出は、安定的な現像剤濃度、結果、安定的な画像濃度を維持することを可能とし、長期にわたって地肌汚れ等の不具合も防止できるという効果がある。
また、この余剰現像剤排出機構を、連続した面積率の高い画像をプリントしても、出力画像に濃度ムラ等が発生しない画像品質の安定性が得られる、3つの現像剤搬送手段を備えた現像装置に採用することで、より、精度良く排出することが可能であることを見出している。ここで示す、3つの搬送手段からなる現像装置とは、現像剤の供給、回収、搬送の役割をもった、それぞれのスクリュー等から成り、面積率の高い画像を得た後のトナー濃度比の低い現像剤が、次の現像に供されないために、供給と回収の機能を分離して、一般的な2本の現像剤搬送スクリューの場合に生じやすい、濃度ムラ等の不具合を解消する構成とした現像装置である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1(a)は本発明の現像装置を備えた電子写真式の画像形成装置(複写機、レーザプリンタ等)の画像形成部の概略構成図であり、現像装置と感光体(潜像担持体)を示している。図1(b)及び(c)は現像容器の縦断面図、及び横断面図である。
まず、回転可能な感光体(潜像担持体)Dは、図示しない帯電装置によって表面が一様に帯電され、次いで図示しない画像読取装置で読み取った原稿内容に応じた画像情報や、あるいはホストPCより送られてきた画像情報を、図示しないレーザー書込装置からのレーザー光により書込まれることで、その表面に静電潜像を形成させる。
現像装置1は、感光体Dに対してトナーを一様に供給することで静電潜像の可視像化を実現する。現像装置1は、トナー及びキャリアから成る現像剤Tを収容する現像容器2と、現像容器2内に配置されて回転することにより現像ローラ5に現像剤を供給する現像剤供給手段(攪拌搬送手段)3と、現像容器2内に配置されて現像剤を攪拌、循環搬送するために回転する攪拌搬送手段としてのスクリュー4と、現像容器2に設けた開口部2aを介して静電潜像担持体と対向配置され且つ回転可能に支持された現像ローラ(現像剤担持体)5と、現像容器に設けた補給開口7を介してキャリアを含有する新しい現像剤を現像容器2内に追加補給する現像剤補給装置6(現像剤カートリッジ6a、補給ローラ6b)と、余剰現像剤を現像容器外に排出するために設けられた余剰現像剤排出機構20と、を備えている。
現像ローラ5は、感光体Dの周面に対向して配置設定された回転可能な現像スリーブ5aと、その内部に固定配置された図示しない磁極を持った磁性体とから構成されている。現像ローラ5内の磁性体は現像スリーブ5aの表面上に現像剤を保持するために必要であり、また、現像スリーブ表面に保持させる現像剤量を適正量に規制するものがドクターブレード12である。ドクターブレード12はステンレス等の板形状で構成されることが多く、現像スリーブの表面より0.2〜1.2mm程度離間して設定し、現像スリーブ5a上に一様に薄層化された現像剤層を形成させ、感光体D上の静電潜像に対して一様なムラの無い現像剤の供給を行なわせるものである。
スクリュー(攪拌搬送手段)3は、現像容器2によって回転自在に軸支され且つ駆動源によって回転駆動される回転軸3aと、回転軸3aの外周に螺旋状に突設されたスクリュー羽根3bと、を備えている。
スクリュー(攪拌搬送手段)4は、現像容器2によって回転自在に軸支され且つ駆動源によって回転駆動される回転軸4aと、回転軸4aの外周に螺旋状に突設されたスクリュー羽根4bと、を備えている。
本発明の特徴的な構成は、余剰現像剤排出機構20がスクリュー(攪拌搬送手段)3、又は4の回転軸3a又は回転軸4aに設けられている点にある。なお、本実施形態では、余剰現像剤排出機構20をスクリュー4の回転軸4aに設けた構成例について主として説明する。
現像剤Tは現像容器2内に所要量満たされた状態にあるが、まず、現像スリーブ5a及びドクターブレード12の近傍に現像剤を供給する現像剤供給手段3としては、例えば押上げや跳ね上げによる供給が可能なパドル形状でも良いが、この例では横方向への搬送機能も兼ね備えたスクリュー形状としている。
現像剤Tを攪拌搬送しながら現像ローラ5へ供給する機能を持つスクリュー3の搬送方向とは逆方向に攪拌搬送させるスクリュー4が夫々回転自在に配置され、両スクリュー3、4によって攪拌、搬送された現像剤は現像容器2内を矢印A、Bで示した方向に夫々移動、循環するように構成されている。
また、現像容器内に新たな現像剤を補給する工程として、現像剤補給装置6より補給制御された適正量の現像剤が補給開口部7から現像容器2内に補給される。新たな現像剤の補給によって余剰となった現像剤Tを現像容器外へ排出する排出口21が、スクリュー4の回転軸4aの軸端部であって現像容器の外側に配置されている。排出口21から排出された余剰現像剤は排出現像剤貯留容器8に直接貯留されるか、或いは図示しない別個の搬送手段にて貯留容器8へ運ばれて貯留される。
図2は本発明の余剰現像剤排出機構の一例の構成を示す外観図であり、余剰現像剤排出機構20は、スクリュー(攪拌搬送手段)4の回転軸4aの軸端部4Aに設けられている。
余剰現像剤排出機構20は、スクリュー4の回転軸4aの一部(軸端部4A)に設けた中空部25を含んで構成されており、この中空部25が余剰現像剤の排出経路を構成している。回転軸4aは、現像容器2内の余剰現像剤を中空部25内に回収する回収口22と、中空部内に回収された現像剤を現像容器外に排出する排出口21と、を備えている。この例では、回転軸4aの軸端部4Aを大径に構成し、その大径軸端部の内部に中空部25を設け、現像容器の外側に突出する回転軸4aの軸端部に排出口21を設けている。回収口22は現像容器の内側に位置している。
図3(a)は余剰現像剤排出機構20の一例の構成を示す分解斜視図であり、(b)は縦断面図である。中空部25を備えた回転軸4aの軸端部4Aを軸方向に沿って延びる分割線によって2つに分割した構成を示している。中空部25の内壁には、必要に応じて余剰現像剤の排出搬送手段27が設けられている。この排出搬送手段27は、例えば螺旋突起形状の突状搬送手段である。排出搬送手段27は必須ではなく、中空部25と回収口22と排出口21のみを備えた構成であってもよい。
この例では、軸端部を構成する一方の部品26aは底面のある半円筒形状であり、且つスクリュー4と一体に成型可能な樹脂等より構成する。他の部品26bはその開口端面を部品26aの開口端面と接合される有底半円筒形状とし、両者を組み合わせることで図2のような中空部25及び排出搬送手段27を備えた筒状体を実現する。排出搬送手段27を構成する螺旋突起は、スクリュー4が排出方向へ回転するときに中空部内に導入した余剰現像剤を排出口21側へ向けて搬送するようにその螺旋方向が設定されている。
排出搬送手段27は、半円筒状の部品26a、16bを樹脂等によって形成する際に各部品の内壁に予め凸状のリブを設定するか、若しくは、中空部を形成する部品とは別にバネ状の金属スパイラルを後から投入して構成しても良く、回転によって現像剤が転がりながら搬送される形状になっている。
スクリュー4の本体(4a、4b)と、中空部25を構成する軸端部4Aとは別体構造であっても構わないが、その際には、中空部を備えた軸端部とスクリューの回転軸4aとを強固に接続可能な構成とする必要がある。
なお、中空部25を備えた軸端部には回収口22、排出口21を夫々設けているが、回収口及び排出口は、軸端部に当初から形成しておいてもよいし、中空部成型後の追加加工にて設けても良い。軸端部4A上における回収口22と排出口21の周方向位置関係は、図示のように所要角度(例えば、90度)程度ずらしてもよいし、同じ周方向位置に形成してもよい。
図4は、本発明の余剰現像剤排出機構20を備えたスクリュー(攪拌搬送手段)4を現像容器2によって回転自在に軸支する構成例を示す図である。現像容器2の壁面に設けた軸孔内には軸受30が配置され、この軸受30によって回転軸4aの軸端部が回転自在に軸支されている。軸端部には図示しないモータ等の駆動源からの駆動力の伝達を受けるギヤ(駆動手段)31が一体化されている。ギヤ31は中空部25を備えた軸端部4Aの外周に固定される。
余剰現像剤排出の中空部25を覆うように駆動ギヤを配置しているが、これは、排出に要するスペースを別に設定する必要が無く、現像装置が大きくならないという、大きな利点をもたらす。
駆動ギヤ31からの回転駆動を受けてスクリュー4(3)が回転すると、それに伴って排出口21及び回収口22も一体的に回転する。スクリュー4の回転力により回収口22から排出口21へ中空部25を経て余剰現像剤を搬送するが、例えば図3の如く、中空部25には、中空部内部に入ってきた現像剤を搬送させるための排出搬送手段(スパイラル)27を設けることにより効果的な搬送を実現できる。
次に、図5は余剰現像剤排出機構を構成する排出搬送手段の他の構成例を示す図であり、この実施形態に係る排出搬送手段27は、回収口22から排出口21まで達するテーパー形状の搬送経路である。
このように回収口22から排出口21への排出搬送手段の形状を、テーパー状に内径が漸増する中空部25とすると、回収口22から投入された現像剤は、重力と回転力によって排出口21へ転がるように排出することが可能となる。このような形成にすると、構成部品数の減少、構成部品の形状の単純化を実現し、コストダウンを図ることができる。
次に、図6は本発明の余剰現像剤排出機構における現像剤の排出に際しての現像剤の動きを説明する図である。
現像容器2内において、現像剤Tの上面位置が常に現像剤排出中空部25の回収口22よりも高い位置にあると、常に現像剤が回収口22から流入回収されてしまい、排出口21からの排出量が定量的になってしまうことが想定できる。従って、この場合、排出口21よりも現像剤高さが低い設定とすることが望ましく、スクリュー4(3)の外径を大きくするか、若しくは現像剤の投入量を少なめに設定する必要がある。
しかし、本来現像に供される現像剤の投入量が少ないと、そのキャリア寿命が特に短くなってしまうため、更に頻繁な入れ替えが必要になり、トナーと混合して補給する方法ではトナーの必要絶対量が増大して、現像剤補給装置6の収納容量を大きくするか、現像剤補給装置6の交換頻度を高める必要がある。
つまり、現像剤補給寿命の効率の高いトリクル現像方式とする場合は、常時の排出よりも、補給された現像剤に対して増量された分に応じて入れ替えをする適時の排出の方が良く、かつ、そのような構成にすると振動等に対して不安定な排出量にならず、トルクアップの抑制を図ることができる。
そこで、回収口22とスクリュー4の位置関係を適切に規定することで増量分の排出となるように制御する構成例(後述の回収口22−2を選択した構成例)を図7の軸端部の構成説明図にて説明する。
図7に示した余剰現像剤排出機構20では、スクリュー4(3)による現像剤Tが搬送される方向をAとした場合の回収口22の2つの構成例を表している。即ち、攪拌スクリューの羽根を境にし、余剰現像剤の回収口22を搬送方向Aから見て裏側(下流側)近傍に構成した場合(以下、下流側のこの回収口を回収口22−1とする)と、搬送方向Aから見て表側(上流側)近傍に構成した場合(以下、上流側のこの回収口を回収口22−2とする)である。これらの構成のいずれを選択するかによって余剰現像剤排出機構20の排出性能は異なってくる。
ここでスクリュー羽根による粉体搬送の作用を説明する。スクリュー羽根の裏側の面は、回転によって現像剤を押し上げつつ下流に押し流すので、裏側の面の近傍であるスクリューの軸部周辺も概ね現像剤で覆われることになる。一方、スクリュー羽根の表側の面(図中のX)は、スクリュー羽根が庇のようになって、上方から現像剤で覆われるのを抑制する作用が生じる。本発明の構成例はこのスクリュー羽根の作用を排出性能に利用するものである。
即ち、図7の回収口22−1を選択した場合、回収口22−1及びその周囲はスクリュー羽根4bによって押し上げられる現像剤Tに常に覆われることになる。従って図8(a)で示す中空部断面のように、図8(b)及び(d)のようなスクリュー4の回転中の回収口22−1が横向き状態において現像剤が流入されるのに加え、回収口22−1が最上部にある上方に開いた状態においても中空部25内に現像剤が流入されてしまい、結果、現像容器内の現像剤の増減に関わらず、常時の排出に比較的近い状態になる。
但し、回転するスクリュー軸の内部空間を介して現像剤を排出機構であるため、図8(c)の下向きに開口する位置にある状態では現像容器底部に現像剤が存在するため流入も逆流もあまりされず、常時の排出とはならない構成になっている。
一方、図7の回収口22−2の位置、すなわち、スクリュー羽根4bの表側近傍に回収口を構成した場合には、上述のスクリュー羽根の作用にあるように現像剤Tが比較的存在しない状態にある。従って図9(e)のスクリュー軸断面のように、回収口22−2が上向きに開口する場合には回収口への流入が抑制され、横向きの図9(f)(h)の場合には流入がある。
更に図8(c)の状態と同様に図9(g)の下向きの場合も流入、逆流のいずれもあまりされないことになり、(f)と(h)の横向きの場合の流入量が余剰現像剤の排出量を決定することとなる。
このような回収口22−2を選択した構成は、回収口22−1を選択した構成よりも現
像容器内の現像剤充満量に対して感度が向上した構成と言える。というのも、新しい現像剤が補給されて、現像容器内の現像剤の量が増加した場合、スクリュー4(3)を浸す現像剤の界面(喫水線)が上昇し、回収口22−2の位置を採用しても下から増加した現像剤に覆われることになる。結果、回収口が比較的上方にある図9(e)の位置に近い状態においても現像剤の流入が生じ、増量分に応じた感度の良い適時の排出をおこなうことができる。
ここで、現像剤の流入量は使用する現像剤流動性等によっても変化するが、その場合、回収する開口面積と流入量が依存しているため、これをパラメーターとして調整し、排出量を制御することで、振動等に影響されず、安定した排出量が確保できるものである。
次に、開口位置を異ならせた余剰現像剤排出機構の変形例を図10を用いて説明する。
即ち、この実施形態に係る余剰現像剤排出機構20では、スクリュー4(3)によって現像剤Tが搬送される方向をAとした場合の回収口22(22−3)を、突出したスクリュー羽根4bの根元に沿った回転軸4a面に設けると共に、この回収口22−3をスパイラル方向に延びるスリット状となるように構成しているので、ひさし効果を向上させることができるとともに、現像剤界面に対する回収口22−3の位置(回転角度)に応じて現像剤の流入量が規定されることとなり、界面下に沈んでいる回収口の開口面積に応じて流入量が変化する。このため、より感度良く排出量を確保することが可能となる。
また、図1(c)の現像装置上視図に示すように、各スクリュー3、4の回転による現像剤の流れのなかでも、各スクリューの長手方向の各位置の中でもなるべく少量の現像剤を攪拌、搬送する部分に本発明の回収口22を配置するのが好ましく、例えばスクリュー4の軸方向に対して、現像剤搬送方向Aの最上流にあたる図中Yの位置や、スクリュー3の軸方向に対して、現像剤搬送方向Bの最上流にあたる図中Zの位置に、回収口22を設定することで、回収口付近の現像剤の高さが低く抑えられているため、逐次交換となる、微量の余剰現像剤を安定して排出することが可能となる。この場合は、各スクリュー4、3の回転軸4a、3aの内部に排出口21に達する中空部を設けることとなる。
また、回収口22も排出口21もスクリューと同時に常に回転稼動しているため、開口にトナーが付着して塞がれることも無く、トルクの増大にも至らない。
従来例のように、排出口を現像容器の側壁自体に設けると、そのさらに外側に排出現像剤の排出容器または排出経路が必要になり、例えばカラー機の4連タンデム機のような構成の場合には、感光体間の距離が長くなるだけでなく、装置そのものが大型化してしまうことになる。
また、スクリュー軸端部と対面する現像容器壁面に排出口を設けた場合には、断面方向の大型化は防止できるが、その排出口側の軸端部に駆動ギヤを配置することが困難となり、排出口の位置がスクリューの駆動ギヤとは逆方向に配置されるという制限を受けてしまう。このため、例えば、装置の前面に排出口及び排出経路がある場合、メンテナンス上必要となる画像形成装置前面からの他の作像ユニットやサプライへのアクセスを妨げてしまうレイアウトとなる可能性がある。
これに対して、本発明の構成によれば、排出経路と駆動ギヤとの関係に制限はなく両者を任意の同じ位置関係に配置することが可能であり、特に図4の構成例に示すように駆動ギヤと排出口を同一方向とし、装置後面に配置することができるため、装置の大型化を防止し、かつ、前面からのアクセスを妨げない構成が可能となるものである。
本発明の現像装置1は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等の電子写真式画像形成装置一般の画像形成部(潜像担持体、帯電部、露光部、現像装置1、転写部、定着部などを備える)に適用することができる。
そこで、余剰現像剤を排出する排出口21に対して、排出を規制する構成とし、余剰現像剤を制御することで、排出量を適正化し、現像器内の現像剤容量を適正に保てることを図11から図13を用いて説明する。
図11の排出口21には排出を規制する部材40を設けている。排出規制部材40は、軸41およびアクチュエーター42と一体に構成され、バネ43によって常に図の状態を保つようになっている。この状態は、余剰剤の排出を規制して、排出口21から排出されない状態であるが、アクチュエーター42を後述する別な手段によって、図左の方向に動かすことでバネが圧縮された状態に変化することで規制解除状態となり、余剰現像剤は排出口21から排出可能になるものである。
また、図12の構成では、排出口21を覆うようなカバー44が、軸41とアクチュエーター42と一体に構成されている。前述と同様に、アクチュエーター42を後述する別な手段によって、図左の方向に動かすことで排出口21はカバー44から開放された状態に変化し、余剰現像剤は排出口21から排出可能になるものである。
図13は、アクチュエーター42を駆動する構成の一例を説明しているもので、例えば、ソレノイド46のような駆動手段によって、アクチュエーター42を左右矢印Fの方向に動かしており、図11や図12で説明の排出口21の規制部材40や規制カバー44を変化させることができる。
これら排出の制御にあっては、現像器内の現像剤容量をほぼ一定に保つことが目的であるため、例えば、図1にて先に説明している、新たな現像剤を補給する工程としてのトナー補給装置6より補給制御された量に相当する量を排出すればよいため、補給開口部7から現像装置1に補給された量に相当する時間を駆動させることで、排出量の適正化が図られるものである。
また、回収口22も排出口21もスクリューと同様に、常に回転稼動しているため、排出口付近の現像剤へは常に重力変化がかかっており、開口部にトナーが堆積した状態はなくなるため、開口部にトナーが付着して塞がれることも無い。
また、回収口22から排出口21への搬送手段では一方向への現像剤搬送であるため、現像剤を逆流させる必要は無く、トルクの増大にも至らない。例えば、本発明の余剰現像剤の排出を規制する構成においては、規制している状態においてもスクリュー中空部へ現像剤が充填されるだけであり、スクリューの回転トルクへの影響も無く、トルクが増大することの無い構成となっている。
さらに、実施例中、特に図4で示しているように、余剰剤排出の中空部を覆うように駆動ギア31を配置しているが、これは、排出に要するスペースを別に設定する必要が無く、現像装置が大きくならないという、大きな利点がある。
図14は複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置に具備される現像装置と、感光体を示している。同じ構成要素には図1と同じ参照番号を付して説明する。
まず、回転可能な感光体Dは、図示しない帯電装置によって表面が一様に帯電され、次いで図示しない画像読取装置で読み取った原稿内容に応じた情報や、あるいはホストPCより送られてきた情報を、これも図示しないレーザー書込装置からのレーザー光で書込みを行なわせることで、感光体Dの表面に静電潜像を形成させている。
現像装置1は感光体Dに対して、トナーを一様に供給することで静電潜像の可視像化を実現するが、そのためには、感光体Dに対向して配置設定された回転可能な現像スリーブ5と、その内部には図示しない磁極を持った磁性体が配置されている。
磁性体は現像スリーブ5上で現像剤を保持するために必要であり、また、保持させる量を適正量に規制するものがドクターブレード12である。
ドクターブレード12はステンレス等の板形状で構成されることが多く、現像スリーブ5の表面より0.2〜1.2mm程度離間して設定し、現像スリーブ5上に一様な薄層化された現像剤を形成させ、感光体D上の静電潜像に対して、一様なムラの無い現像剤の供給を行なわせるものである。
次に、現像容器2内の現像剤Tの動作について、従来例の説明図13を用いて説明する。
現像剤Tは現像装置1に満たされた状態にあるが、まず、現像剤規制工程となる現像スリーブ5およびドクターブレード12近傍に、現像剤を供給する手段は、例えば押上げや跳ね上げによる供給が可能なパドル形状でも良いが、横方向への搬送機能も兼ね備えたスクリュー形状としている。
現像剤Tを攪拌搬送しながら現像スリーブ5へ現像剤を供給する機能を持つスクリュー3との搬送方向とは逆方向に攪拌搬送させるスクリュー4がそれぞれ、回転自在に配置され、現像容器2内を循環するように構成されている。
また、現像に供された後の現像剤には、新たな現像剤を補給する工程として、トナー補給装置6より補給制御された適正量が、補給開口部7から現像装置1に補給され、余剰となった現像剤Tが排出される排出開口9が別に配置されており、余剰現像剤は排出現像剤貯留容器8に直接貯留される。
図15はこのような画像形成装置の一例を示す構成説明図である。この画像形成装置はフルカラー画像形成装置であり、本発明の現像装置1を備えた画像形成部100と、書き込み光学系101と、読取光学系102と、自動原稿給紙装置103と、給紙装置104と、を備えている。
画像形成部100は、感光体ドラム(像担持体)Dと、その周面に配置された帯電部110、露光部111、現像装置1、及び一次転写部112と、中間転写ベルト115と、二次転写部116と、定着部117等を備えている。これらの構成要素は、各色のトナー毎に配置されている。
自動原稿給紙装置103によってコンタクトガラス120上に供給された原稿は読取光学系102によって読取を受け、読取られた画像データは光電変換された後で画像処理部にて画像処理を受ける。この画像データは書き込み光学系101からレーザ光として各感光体ドラムDに照射されて静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置1から供給される現像剤によって可視像となり、この可視像は中間転写ベルト115上に順次重ねて一次転写される。
中間転写ベルト115上の重ねトナー像は、二次転写部116において、給紙装置104から給紙されてきた用紙上に転写され、その後定着部117において定着されてから、機外に排出される。
図16は画像形成装置の前面後面を示す図である。図16において向かって左側が前面側となり、右が後面側となる。前面側にはメンテナンス時等に他の現像装置1や貯留容器8にアクセスするための前カバー130が設けてあり、開閉可能となっている。
図17は規制部材40の制御についてのフローチャートである。現像剤の補給があると(S1)、補給量に対する規制解除時間を設定する(S2)。それにより規制部材を規制が解除される状態へ変化する(S3)。その状態が規制解除時間まで継続すると(S4)、再び規制部材を規制状態へ変化させる(S5)。このように現像剤の補給量に対して予め定められた時間分規制を解除し、排出口を開放するものである。
図18(a)は本発明の現像装置を備えた電子写真式の画像形成装置(複写機、レーザープリンタ等)の画像形成部の概略構成図であり、現像装置と感光体(潜像担持体)を示している。図18(b)及び(c)は現像容器の縦断面図、及び横断面図である。
まず、回転可能な感光体(潜像担持体)Dは、図示しない帯電装置によって表面が一様に帯電され、次いで図示しない画像読取装置で読み取った原稿内容に応じた画像情報や、あるいはホストPCより送られてきた画像情報を、図示しないレーザー書込装置からのレーザー光により書込まれることで、その表面に静電潜像を形成させる。
現像装置1は、感光体Dに対してトナーを一様に供給することで静電潜像の可視像化を実現する。現像装置1は、トナー及びキャリアから成る現像剤Tを収容する現像容器2と、現像容器2内に配置されて回転することにより現像ローラ5に現像剤を供給する現像剤供給手段(攪拌搬送手段)3と、現像容器2内に配置されて現像剤を攪拌、循環搬送するために回転する攪拌搬送手段としてのスクリュー4と、現像容器2に設けた開口部2aを介して静電潜像担持体と対向配置され且つ回転可能に支持された現像ローラ(現像剤担持体)5と、現像容器に設けた補給開口7を介してキャリアを含有する新しい現像剤を現像容器2内に追加補給する補給手段6(トナーカートリッジ6a、補給ローラ6b)と、余剰現像剤を現像容器外に排出するために設けられた余剰現像剤排出機構20と、を備えている。
現像ローラ5は、感光体Dの周面に対向して配置設定された回転可能な現像スリーブ5aと、その内部に固定配置された図示しない磁極を持った磁性体とから構成されている。現像ローラ5内の磁性体は現像スリーブ5aの表面上に現像剤を保持するために必要であり、また、現像スリーブ表面に保持させる現像剤量を適正量に規制するものがドクターブレード12である。ドクターブレード12はステンレス等の板形状で構成されることが多く、現像スリーブの表面より0.2〜1.2mm程度離間して設定し、現像スリーブ5a上に一様に薄層化された現像剤層を形成させ、感光体D上の静電潜像に対して一様なムラの無い現像剤の供給を行なわせるものである。
スクリュー(攪拌搬送手段)3は、現像容器2によって回転自在に軸支され且つ駆動源によって回転駆動される回転軸3aと、回転軸3aの外周に螺旋状に突設されたスクリュー羽根3bと、を備えている。
スクリュー(攪拌搬送手段)4は、現像容器2によって回転自在に軸支され且つ駆動源によって回転駆動される回転軸4aと、回転軸4aの外周に螺旋状に突設されたスクリュー羽根4bと、を備えている。
本発明の特徴的な構成は、余剰現像剤排出機構20がスクリュー(攪拌搬送手段)3、又は4の回転軸3a又は回転軸4aに設けられている点にある。なお、本実施形態では、余剰現像剤排出機構20をスクリュー4の回転軸4aに設けた構成例について主として説明する。
現像剤Tは現像容器2内に所要量満たされた状態にあるが、まず、現像スリーブ5a及びドクターブレード12の近傍に現像剤を供給する現像剤供給手段3としては、例えば押上げや跳ね上げによる供給が可能なパドル形状でも良いが、この例では横方向への搬送機能も兼ね備えたスクリュー形状としている。
現像剤Tを攪拌搬送しながら現像ローラ5へ供給する機能を持つスクリュー3の搬送方向とは逆方向に攪拌搬送させるスクリュー4が夫々回転自在に配置され、両スクリュー3、4によって攪拌、搬送された現像剤は現像容器2内を矢印A、Bで示した方向に夫々移動、循環するように構成されている。
また、現像容器内に新たな現像剤を補給する工程として、現像剤補給装置6より補給制御された適正量の現像剤が補給開口部7から現像容器2内に補給される。新たな現像剤の補給によって余剰となった現像剤Tを現像容器外へ排出する排出口21が、スクリュー4の回転軸4aの軸端部であって現像容器の外側に配置されている。排出口21から排出された余剰現像剤は排出現像剤貯留容器8に直接貯留されるか、或いは図示しない別個の搬送手段にて貯留容器8へ運ばれて貯留される。
図19は本発明の余剰現像剤排出機構の一例の構成を示す外観図であり、余剰現像剤排出機構20は、スクリュー(攪拌搬送手段)4の回転軸4aの軸端部4Aに設けられている。
余剰現像剤排出機構20は、スクリュー4の回転軸4aの一部(軸端部4A)に設けた中空部25を含んで構成されており、この中空部25が余剰現像剤の排出経路を構成している。回転軸4aは、現像容器2内の余剰現像剤を中空部25内に回収する回収口22と、中空部内に回収された現像剤を現像容器外に排出する排出口21と、を備えている。この例では、回転軸4aの軸端部4Aを大径に構成し、その大径軸端部の内部に中空部25を設け、現像容器の外側に突出する回転軸4aの軸端部に排出口21を設けている。回収口22は現像容器の内側に位置している。
次に、図20およびに図21に示す、3つの現像剤搬送手段を有する現像装置に、余剰現像剤排出機構を設置した実施形態を説明する。まず、図20の断面図において、感光体Dおよび現像スリーブ5については、先の図18と同様の機能であるため省略し、現像装置1内の現像剤の動きについて簡単に説明する。
まず、現像剤規制工程となる現像スリーブ5およびドクターブレード12近傍に、現像剤を供給する手段として、横方向への搬送機能も兼ね備えた供給スクリュー51を、現像スリーブ5から離脱した現像剤を回収する手段としては、やはり、軸方向に搬送する機能も兼ね備えた回収スクリュー52を配置する。
図20において、供給スクリュー51と回収スクリュー52の現像剤搬送方向は、それぞれの矢印に示される軸同一方向に搬送されており、これらの搬送手段とは逆方向に現像剤を搬送する攪拌搬送スクリュー−53を配置する。それぞれの搬送手段であるスクリューは、区画を別にしており、軸端部において連通口を設け、現像剤の流れとして矢印C、F、Eのような流れを生じさせ、現像装置1内で一定方向の現像剤循環を行わせるものである。
ここで、従来の一般的な現像装置、例えば図18との差は、供給と回収のスクリューが独立していることであり、図18(a)や図18(c)に示す現像スリーブ5に対する現像剤の供給と回収の流れは、スクリュー3のみによって行なわれている部分で大きく異なっている。
従って、一度現像に供された現像剤が、直ちに再度現像スリーブへ供給されて、トナー濃度が不均一になってしまう従来の現像装置に比べて、3つの搬送手段を備えた現像装置では供給と回収の搬送手段を別にして、さらに追加補充されたトナーが攪拌搬送部で十分攪拌された均一な現像剤が現像スリーブ5へ供給できるため、画像濃度の安定が得られるものである。
更に、3つの現像剤搬送手段の現像剤の流れと、余剰現像剤排出機構の関係について、詳細に説明する。
まず、図21の各スクリューの独立した区画をつないでいる連通口C、G、Eそれぞれの部分で、Cの回収スクリュー52の下流と攪拌搬送スクリュー53の上流への現像剤受け渡しは、図9にも示すとおり、横方向への受け渡しになっている。
また、Dの攪拌搬送スクリュー53の下流から供給スクリュー51上流への受け渡しについては、重力に反して下から上へ持ち上げる形となっており、これは、攪拌搬送スクリュー53の区画にある現像剤の圧力で持ち上げているものである。
Eの供給スクリュー51の下流から攪拌搬送スクリュー53上流への受け渡しは、上から下への自由落下である。
また、それぞれの搬送手段となるスクリューの配置された区画の現像剤の量、および高さについて説明する。
回収スクリュー52へ入力される現像剤の量としては、現像スリーブ5の一定な回転と、ドクターブレード12で一定量に規制された一定量の現像剤が回収入力量になる。現像スリーブ5から感光体Dへは、画像形成に伴ってトナーが消費されるが、ドクターブレードを通過した現像剤の1から3%と、全体の数%程度でほぼ一定量になるが、回収スクリュー52の上流には現像剤は少なく、下流にはスクリューを半分を覆う程度の現像剤が存在する。
次に、攪拌搬送スクリュー53では、回収スクリュー52から受け渡されたトナー濃度の低い現像剤と、供給スクリュー51からはドクターブレード12へ供給されなかった現像剤が攪拌搬送スクリュー53の上流へ受け渡され、スクリュー高さ8割程度の現像剤に満たされて、現像剤を搬送する。その下流側では、供給スクリュー51へ現像剤を持ち上げるために、多量の現像剤が圧縮される状態となっている。
供給スクリュー51上流は、持ち上げられた現像剤でやはり空間が満たされた状態となっているが、下流側へと搬送されるうちには、現像スリーブへ逐次供給された量が減ってくるために、その最下流ではスクリュー高さの3分の1程度の少ない現像剤が搬送されている状態である。
そこで、前述の説明のとおり、余剰現像剤の排出機構については、現像剤高さが低い状態の流れになっている部分で、その排出機能が精度良く達成できることは説明しているが、これを先の3つの搬送手段を有する現像装置に採用すると、供給スクリュー51の最下流に設置することが最良の条件であり、また、従来の現像装置の搬送手段であるスクリューよりも、少ない現像剤を搬送する部分が存在しているので、余剰現像剤の排出量が非常に精度良く実施できるものである。
さらに、本発明においては、回収口22も排出口21もスクリューと同時に常に回転稼動しているため、開口にトナーが付着して塞がれることも無く、トルクの増大にも至らないという利点もある。
従来例のように、排出口を現像容器の側壁自体に設けると、そのさらに外側に排出現像剤の排出容器または排出経路が必要になり、例えばカラー機の4連タンデム機のような構成の場合には、感光体間の距離が長くなるだけでなく、装置そのものが大型化してしまうことになる。
また、スクリュー軸端部と対面する現像容器壁面に排出口を設けた場合には、断面方向の大型化は防止できるが、その排出口側の軸端部に駆動ギヤを配置することが困難となり、排出口の位置がスクリューの駆動ギヤとは逆方向に配置されるという制限を受けてしまう。このため、例えば、装置の前面に排出口及び排出経路がある場合、メンテナンス上必要となる画像形成装置前面からの他の作像ユニットやサプライへのアクセスを妨げてしまうレイアウトとなる可能性がある。
これに対して、本発明の構成によれば、排出経路と駆動ギヤとの関係に制限はなく両者を任意の同じ位置関係に配置することが可能であり、特に図6の構成例に示すように駆動ギヤと排出口を同一方向とし、装置後面に配置することができるため、装置の大型化を防止し、かつ、前面からのアクセスを妨げない構成が可能となるものである。
本発明の現像装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等の電子写真式画像形成装置一般の画像形成部(潜像担持体、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、定着装置などを備える)に適用することができる。
(a)は本発明の現像装置を備えた電子写真式の画像形成装置(複写機、レーザープリンタ等)の画像形成部の概略構成図、(b)及び(c)は現像容器の縦断面図及び横断面図である。 本発明の余剰現像剤排出機構の一例の構成を示す外観図である。 (a)は余剰現像剤排出機構の一例の構成を示す分解斜視図、(b)は縦断面図である。 本発明の余剰現像剤排出機構を備えたスクリュー(攪拌搬送手段)4を現像容器2によって回転自在に軸支する構成例を示す図である。 本発明の余剰現像剤排出機構を構成する排出搬送手段の他の構成例を示す図である。 本発明の余剰現像剤排出機構における現像剤の排出に際しての現像剤の動きを説明する図である。 本発明の余剰現像剤排出機構の他の構成例の説明図である。 (a)乃至(d)は攪拌搬送手段の軸部の断面図である。 (e)乃至(h)は攪拌搬送手段の軸部の断面図である。 開口位置を異ならせた余剰現像剤排出機構の変形例を示す図である。 本発明現像剤の排出規制および、制御状態説明図である。 本発明現像剤の排出規制および、制御状態説明図である。 本発明現像剤排出の規制部材駆動一例の説明図である。 本発明の現像装置を備えた電子写真式の画像形成装置の画像形成部の概略構成図である。 画像形成装置の一例を示す構成説明図である。 画像形成装置の前面後面を示す図である。 規制部材の制御についてのフローチャートである。 (a)は本発明の現像装置を備えた電子写真式の画像形成装置(複写機、レーザープリンタ等)の画像形成部の概略構成図、(b)及び(c)は現像容器の縦断面図、及び横断面図である。 本発明の余剰現像剤排出機構の一例の構成を示す外観図である。 本発明の現像装置を備えた画像形成装置の画像形成部の概略構成図である。 本発明の現像装置を備えた画像形成装置の画像形成部の縦および横断面図である。
符号の説明
1…現像装置、2…現像容器、2a…開口部、3、4…攪拌搬送手段、3a…回転軸、3b…スクリュー羽根、4a…回転軸、4b…スクリュー羽根、4A…軸端部、5…現像ローラ、5a…現像スリーブ、6…現像剤補給装置、6a…現像剤カートリッジ、6b…補給ローラ、7…補給開口部、8…貯留容器、12…ドクターブレード、20…余剰現像剤排出機構、21…排出口、22…回収口、25…中空部、26a…部品、26b…部品、27…排出搬送手段、30…軸受、31…ギヤ(駆動手段)

Claims (13)

  1. トナー及びキャリアから成る現像剤を収納する現像容器と、
    該現像容器に設けた開口部を介して静電潜像担持体と対向配置され且つ回転可能に支持された現像剤担持体と、
    該現像容器内に配置されて前記トナーとキャリアを混合攪拌して前記現像容器内で循環搬送するための攪拌搬送手段と、
    前記現像容器に設けた補給開口を介して前記現像剤を現像容器内に追加補給する補給手段と、
    余剰現像剤を前記現像容器外に排出するために設けられた余剰現像剤排出機構と、を有した現像装置において、
    前記余剰現像剤排出機構は、前記攪拌搬送手段の回転軸に設けられていることを特徴とする現像装置。
  2. トナー及びキャリアから成る現像剤を収納する現像容器と、
    該現像容器に設けた開口部を介して静電潜像担持体と対向配置され且つ回転可能に支持された現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給手段と、
    該現像容器内に配置されて前記トナーとキャリアを混合攪拌して前記現像容器内で循環搬送するための攪拌搬送手段と、
    規制された現像担持体上の現像剤が、静電潜像担持体に必要な現像剤を付与したのち、該現像剤担持体上より分離、離脱した現像剤を回収する現像剤回収手段と、を有し、
    前記現像容器は、前記攪拌搬送手段経路の区画と前記現像剤供給手段の区画を連通する開口と、前記攪拌搬送手段経路の区画と前記現像剤回収手段の区画を連通する開口と、新たなトナーを補給する補給開口部と、を有し、
    前記補給開口部を介してキャリアを含有する新しい現像剤を現像容器内に追加補給する補給手段と、
    余剰現像剤を前記現像容器外に排出するために設けられた余剰現像剤排出機構と、を有した現像装置において、
    前記余剰現像剤排出機構は、前記現像剤供給手段の回転軸に設けられていることを特徴とする現像装置。
  3. 前記余剰現像剤排出機構は、前記攪拌搬送手段の回転軸の一部に設けた中空部を含んで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
  4. 前記余剰現像剤排出機構は、前記中空部内に余剰現像剤の排出搬送手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
  5. 前記排出搬送手段は、螺旋突起形状の搬送手段であることを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
  6. 前記余剰現像剤排出機構は、前記現像容器内の余剰現像剤を該中空部内に回収する回収口と、該中空部内に回収された現像剤を現像容器外に排出する排出口と、を備えていることを特徴する請求項1乃至5の何れか一項に記載の現像装置。
  7. 前記排出口から排出される現像剤量を規制する規制状態と前記規制状態よりも排出量が増加する規制解除状態とに動作可能な現像剤量規制部材と、
    前記現像剤量規制部材を規制解除状態と、規制状態とに制御可能な制御手段を備えたことを特徴とする請求項6に記載の現像装置。
  8. 前記排出搬送手段は、前記回収口から前記排出口に達するテーパー形状の搬送経路であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の現像装置。
  9. 前記攪拌搬送手段は前記回転軸にスクリュー羽根を設けた構成を備え、
    該スクリュー羽根を現像剤搬送方向上流側から見て、前記スクリュー羽根の表側近傍に前記回収口を設けたことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の現像装置。
  10. 前記排出口を、前記攪拌搬送手段の駆動側軸端部に設けたことを特徴とする請求項9に記載の現像装置。
  11. 前記排出口と、前記攪拌搬送手段を駆動する駆動手段とを、前記回転軸の同一軸端部に配置したことを特徴とする請求項6乃至10の何れか一項に記載の現像装置。
  12. 請求項1乃至11の何れか一項に記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  13. 前記排出開口および、スクリューの駆動手段を、画像形成装置後面側に配置したことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
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