JP2007301903A - 積層化粧シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上層(ア)として、熱可塑性ウレタンエラストマー層、下層(イ)として、非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、ポリ塩化ビニル系樹脂層又はABS樹脂層が積層されてなる積層化粧シート、及び、上層(ア)として、熱可塑性ウレタンエラストマー層と、非晶性ポリエステル系樹脂層、アクリル樹脂層又はポリカーボネート樹脂層とがこの順で積層され、下層(イ)として、非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、ポリ塩化ビニル系樹脂層又はABS樹脂層が積層されてなる積層化粧シート。
【選択図】図3
Description
現在、基材層が表面に印刷層を有した着色不透明な非晶質ポリエステル系樹脂フィルムであり、表面層が透明オレフィン系樹脂フィルムであり、さらにその上に二液硬化型ウレタン樹脂のトップコートを施した積層化粧シートが市場に出ているが、耐摩耗性に劣り、すべり防止性と耐傷付き性の両立が難しいという問題がある。さらに、三次元成形性も良好ではない。
耐スクラッチ性に優れ、真空成形に耐える隠蔽力を有し、深みのある意匠性の高い非晶性ポリエステル樹脂化粧シートとして、透明な非晶質ポリエステル樹脂フィルムと着色不透明な非晶質ポリエステル樹脂フィルムが熱圧着され、透明な非晶質ポリエステル樹脂フィルムの表面に、ウレタン樹脂100重量部当たり0.5〜20重量部のワックスを含有する二液型ウレタン樹脂の塗膜を有する非晶質ポリエステル樹脂化粧シートが提案されている(特許文献1)。しかし、この二液型ウレタン樹脂の塗膜は、耐摩耗性を十分に満足するものではなく、また、塗膜形成の際に溶剤が揮発性有機化合物(VOC)として揮散し、溶剤の一部が塗膜中に残留し、環境汚染を招きやすいという問題がある。さらに、すべり防止性と耐傷付き性の両立が難しいという問題がある。
また、スタンピング成形法などのように常温において大きな圧力を加えて成形した場合にあっても表面が白化せず、外観性に優れた成形品を得ることができる被覆用シートとして、熱可塑性ポリウレタン系エラストマーを主成分とする表面層、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする接着層及びポリオレフィン系樹脂を主成分とする基材層がこの順に積層一体化されてなり、接着層の破断点応力が25MPa以上である積層シートが提案されている(特許文献2)。しかし、この積層シートは、三次元成形性に劣り、また、高温で使用した場合には、層間密着性が弱いという問題がある。
すなわち、本発明は、
(1)上層(ア)として、(A)熱可塑性ウレタンエラストマー層、下層(イ)として、(E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、(F)ポリ塩化ビニル系樹脂層又は(G)ABS樹脂層が積層されてなることを特徴とする積層化粧シート、
(2)上層(ア)として、(A)熱可塑性ウレタンエラストマー層と、(B)非晶性ポリエステル系樹脂層、(C)アクリル樹脂層又は(D)ポリカーボネート樹脂層とがこの順で積層され、下層(イ)として、(E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、(F)ポリ塩化ビニル系樹脂層又は(G)ABS樹脂層が積層されてなることを特徴とする積層化粧シート、
(3)上層(ア)の(A)熱可塑性ウレタンエラストマー層と、(B)非晶性ポリエステル系樹脂層、(C)アクリル樹脂層又は(D)ポリカーボネート樹脂層との積層品が、共押出成形により得られたものである(2)記載の積層化粧シート、
(4)(A)熱可塑性ウレタンエラストマー層の上側に、保護転写層として、(H)無延伸ポリプロピレン樹脂層を有する(1)、(2)又は(3)記載の積層化粧シート、
(5)上面がエンボス加工されてなる(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の積層化粧シート、
(6)下層(イ)の(E)非晶性ポリエステル系樹脂層、(F)ポリ塩化ビニル系樹脂層又は(G)ABS樹脂層の下側にプライマー層を有する(1)又は(2)記載の積層化粧シート、
(7)(E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂が、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60〜90モル%とシクロヘキサンジメタノール10〜40モル%であるシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂である(1)又は(2)記載の積層化粧シート、
(8)(B)非晶性ポリエステル系樹脂が、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60〜90モル%とシクロヘキサンジメタノール10〜40モル%であるシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂である(2)記載の積層化粧シート、及び、
(9)(A)熱可塑性ウレタンエラストマーが、無黄変ポリカーボネート系ウレタンエラストマー、無黄変エーテル系ウレタンエラストマー又は無黄変エステル系ウレタンエラストマーである(1)又は(2)記載の積層化粧シート、
を提供するものである。
本発明の、別の態様として、
(1)上層(ア)として、(A)透明熱可塑性ウレタンエラストマー層、下層(イ)として、(E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、(F)ポリ塩化ビニル系樹脂層又は(G)ABS樹脂層が積層されてなり、上層(ア)と下層(イ)の間に印刷層を有することを特徴とする積層化粧シート、
(2)上層(ア)として、(A)透明熱可塑性ウレタンエラストマー層と、(B)透明非晶性ポリエステル系樹脂層、(C)透明アクリル樹脂層又は(D)透明ポリカーボネート樹脂層とがこの順で積層され、下層(イ)として、(E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、(F)ポリ塩化ビニル系樹脂層又は(G)ABS樹脂層が積層されてなり、上層(ア)と下層(イ)の間に印刷層を有することを特徴とする積層化粧シート、
(3)上層(ア)の(A)透明熱可塑性ウレタンエラストマー層と、(B)透明非晶性ポリエステル系樹脂層、(C)透明アクリル樹脂層又は(D)透明ポリカーボネート樹脂層との積層品が、共押出成形により得られたものである(2)記載の積層化粧シート、
(4)(A)透明熱可塑性ウレタンエラストマー層の上側に、保護転写層として、(H)無延伸ポリプロピレン樹脂層を有する(1)、(2)又は(3)記載の積層化粧シート、
(5)上面がエンボス加工されてなる(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の積層化粧シート、
(6)下層(イ)の(E)非晶性ポリエステル系樹脂層、(F)ポリ塩化ビニル系樹脂層又は(G)ABS樹脂層の下側にプライマー層を有する(1)又は(2)記載の積層化粧シート、
(7)(E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂が、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60〜90モル%とシクロヘキサンジメタノール10〜40モル%であるシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂である(1)又は(2)記載の積層化粧シート、
(8)(B)透明非晶性ポリエステル系樹脂が、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60〜90モル%とシクロヘキサンジメタノール10〜40モル%であるシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂である(2)記載の積層化粧シート、及び、
(9)(A)透明熱可塑性ウレタンエラストマーが、無黄変ポリカーボネート系ウレタンエラストマー、無黄変エーテル系ウレタンエラストマー又は無黄変エステル系ウレタンエラストマーである(1)又は(2)記載の積層化粧シート、
を提供するものである。
本発明の積層化粧シートの第二の態様は、上層(ア)として、(A)透明熱可塑性ウレタンエラストマー層と、(B)透明非晶性ポリエステル系樹脂層、(C)透明アクリル樹脂層又は(D)透明ポリカーボネート樹脂層とがこの順で積層され、下層(イ)として、(E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、(F)ポリ塩化ビニル系樹脂層又は(G)ABS樹脂層が積層されてなり、上層(ア)と下層(イ)の間に印刷層を有する積層化粧シートである。
本発明の積層化粧シートの第一の態様においては、上層(ア)の(A)透明熱可塑性ウレタンエラストマー層の厚さが、30〜200μmであることが好ましく、50〜120μmであることがより好ましい。透明熱可塑性ウレタンエラストマー層の厚さが30μm未満であると、積層化粧シートの耐摩耗性が不足するおそれがある。透明熱可塑性ウレタンエラストマー層の厚さは200μm以下で積層化粧シートとして十分な性能を有し、通常は厚さ200μmを超える透明熱可塑性ウレタンエラストマー層は必要ではない。
本発明の積層化粧シートの第一の態様において、下層(イ)の(E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、(F)ポリ塩化ビニル系樹脂層又は(G)ABS樹脂層の厚さが50〜300μmであることが好ましく、80〜250μmであることがより好ましい。下層(イ)の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、ポリ塩化ビニル系樹脂層又はABS樹脂層の厚さが50μm未満であると、積層化粧シートとして強度が不足するおそれがある。下層(イ)の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、ポリ塩化ビニル系樹脂層又はABS樹脂層の厚さは300μm以下で積層化粧シートとして十分な性能を有し、通常は厚さ300μmを超える非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、ポリ塩化ビニル系樹脂層又はABS樹脂層は必要ではない。
本発明の積層化粧シートの第二の態様においては、下層(イ)の(E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、(F)ポリ塩化ビニル系樹脂層又は(G)ABS樹脂層の厚さが40〜250μmであることが好ましく、60〜200μmであることがより好ましい。下層(イ)の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、ポリ塩化ビニル系樹脂層又はABS樹脂層の厚さが40μm未満であると、積層化粧シートとして強度が不足するおそれがある。下層(イ)の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、ポリ塩化ビニル系樹脂層又はABS樹脂層の厚さは250μm以下で積層化粧シートとして十分な性能を有し、通常は厚さ250μmを超える非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、ポリ塩化ビニル系樹脂層又はABS樹脂層は必要ではない。
本発明に用いる透明熱可塑性ウレタンエラストマーのポリオール成分としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオールなどを挙げることができる。これらの中で、ポリエーテルポリオール又はポリカーボネートポリオールをポリオール成分とする透明熱可塑性ウレタンエラストマーは、耐湿性と耐候性が良好なので、好適に用いることができる。
本発明において、下層(イ)として用いる(E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂としては、例えば、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60〜90モル%とシクロヘキサンジメタノール10〜40モル%であるシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60〜90モル%とネオペンチルグリコール10〜40モル%であるネオペンチルグリコール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ジカルボン酸成分がテレフタル酸60〜98モル%とイソフタル酸2〜40モル%であり、グリコール成分がエチレングリコールであるイソフタル酸共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂などを挙げることができる。これらの中で、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60〜90モル%とシクロヘキサンジメタノール10〜40モル%であるシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂を好適に用いることができる。
本発明の第二の態様において、上層(イ)として、(A)透明熱可塑性ウレタンエラストマーと積層する(B)透明非晶性ポリエステル系樹脂としては、例えば、非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、非晶性ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂などを挙げることができる。
非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂としては、例えば、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60〜90モル%とシクロヘキサンジメタノール10〜40モル%であるシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60〜90モル%とネオペンチルグリコール10〜40モル%であるネオペンチルグリコール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ジカルボン酸成分がテレフタル酸60〜98モル%とイソフタル酸2〜40モル%であり、グリコール成分がエチレングリコールであるイソフタル酸共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂などを挙げることができる。
非晶性ポリブチレンテレフタレート系樹脂としては、例えば、ポリテトラメチレングリコールを共重合成分として10〜30質量%含むポリテトラメチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ジカルボン酸成分がテレフタル酸70〜95モル%とイソフタル酸5〜30モル%であり、グリコール成分が1,4−ブタンジオールであるイソフタル酸共重合ポリブチレンテレフタレート系樹脂などを挙げることができる。
特に好ましい非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂および非晶性ポリブチレンテレフタレート系樹脂は、溶融状態からの結晶化半時間が少なくとも5分、好ましくは少なくとも12分の非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂および非晶性ポリブチレンテレフタレート系樹脂である。結晶化半時間は、パーキン・エルマー(Perkin-Elmer)モデルDSC−2示差走査熱量計を使用して測定できる。具体的には、15.0mgのサンプルをアルミニウムパンの中に密封し、約320℃/分の速度で290℃で2分間加熱する。次いで、サンプルを、所定の等温結晶化温度まで約320℃/分(装置として不可能な場合は20℃/分)の速度で、ヘリウムの存在下に、直ちに冷却する。結晶化半時間は、等温結晶化温度に達してからDSC曲線上の結晶化ピークの点までの時間間隔として決定することで測定される数値である。
本発明の積層化粧シートの第二の態様において、(A)透明熱可塑性ウレタンエラストマー層と、(B)透明非晶性ポリエステル系樹脂層、(C)透明アクリル樹脂層又は(D)透明ポリカーボネート樹脂層とが積層された上層(ア)を作製する方法に特に制限はなく、例えば、単層フィルムを貼り合わせて複合化するラミネート法、2台以上の押出機を用いて溶融状態で積層する共押出成形などを挙げることができる。これらの中で、共押出成形は、品質要求に見合う機能特性の拡大が容易で、しかも経済性に優れるので好適に用いることができる。共押出成形法に特に制限はなく、例えば、溶融樹脂の合流する位置がダイの中にあるマルチマニホールド法、2種の溶融樹脂をダイ前のフィードブロックで併合させたのち、シングルマニホールドダイで拡幅するフィードブロック法などを挙げることができる。
本発明において、透明熱可塑性ウレタンエラストマー層の上側にマット無延伸ポリプロピレン樹脂層を設ける方法に特に制限はなく、例えば、マット無延伸ポリプロピレン樹脂フィルムの上に透明熱可塑性ウレタンエラストマー、又は、透明熱可塑性ウレタンエラストマーと透明非晶性ポリエステル系樹脂、透明アクリル樹脂若しくは透明ポリカーボネート樹脂の共押出積層体を押出ラミネートすることにより、透明熱可塑性ウレタンエラストマー層の上側にマット無延伸ポリプロピレン樹脂層を有する上層フィルムとすることができる。マット無延伸ポリプロピレン樹脂フィルムの上に透明熱可塑性ウレタンエラストマーなどを押出ラミネートすることにより、マット無延伸ポリプロピレン樹脂フィルムのマット地が透明熱可塑性ウレタンエラストマーの表面に転写され、意匠性の高い積層化粧シートを得ることができる。
本発明の積層化粧シートにおいては、(H)マット無延伸ポリプロピレン樹脂層の上から、エンボス加工を施すことが好ましい。例えば、印刷層に微細木目調模様を印刷し、さらに微細木目調模様のエンボス加工を施すことにより、積層化粧シートに木質材料としてのリアル感を与え、意匠性を高めることができる。マット無延伸ポリプロピレン樹脂フィルムは、マット二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムやマット二軸延伸ポリプロピレンフィルムに比べてエンボス加工性が良好であり、金属製のエンボスロールの模様を正確に転写することができる。
本発明の積層化粧シートにおいては、(A)透明熱可塑性ウレタンエラストマーが、無黄変ポリカーボネート系ウレタンエラストマー、無黄変エーテル系ウレタンエラストマー又は無黄変エステル系ウレタンエラストマーであることが好ましい。(A)透明熱可塑性ウレタンエラストマーとして無黄変ウレタンエラストマーを用いることにより、積層化粧シートを合板、鋼板などに貼合して作製した化粧材を日光などが当る状態で長期間にわたって使用しても、経時的に黄変することがなく、長く美観を保つことができる。無黄変ポリカーボネート系ウレタンエラストマー、無黄変エーテル系ウレタンエラストマー又は無黄変エステル系ウレタンエラストマーは、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートと、ポリカーボネートジオール、ポリエーテルジオール又はポリエステルジオールとの反応により製造することができる。
加熱ドラム上で積層された上層フィルム及び下層積層体の2層からなる積層体は、次いでエンボスロール8とゴム圧ロール9の対からなるロールに掛けられ、エンボス加工される。エンボスロールの模様に特に制限はなく、例えば、手彫りや写真彫刻などにより形成したシボ、木目、梨地、抽象柄などを挙げることができる。エンボスロールの表面温度は、120〜140℃であることが好ましく、125〜135℃であることがより好ましい。エンボス加工された積層シートは、ガイドロール10を経由して冷却ロール11で冷却されたのち、製品の積層化粧シートとして巻き取りロール(図示しない。)に巻き取られる。マット無延伸ポリプロピレン樹脂層は、製品の積層化粧シートとともに巻き取ることができ、あるいは、製品の積層化粧シートを巻き取る前に除去することもできる。
図3は、本発明の積層化粧シートの他の態様の模式的断面図である。本態様の積層化粧シートは、上層フィルム19及び下層フィルム20が熱ラミネートにより積層されている。本態様の積層化粧シートは、表面側から順に(F)マット無延伸ポリプロピレン樹脂層21、(A)透明熱可塑性ウレタンエラストマー層22、(B)透明非晶性ポリエステル系樹脂層23、印刷層24、(E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層25、プライマー層26が積層された構成である。
なお、実施例及び比較例において、評価は、マットフィルムなどを取り外したのち、下記の方法により行った。
(1)エンボス加工性
加熱ドラム温度が140℃のダブリング装置と冷却ドラムの中間に、温度130℃の金属製彫刻ロールと半硬質ゴムで被覆した圧ロールからなるエンボス機を設置し、微細木目調模様のエンボス加工を行い、エンボス加工によって得られた積層化粧シートについて、表面性を目視により観察し、下記の基準により判定する。
○:良好
△:やや不良
×:不良
(2)耐摩耗性
JIS K 7204にしたがい、H18摩耗輪を用い、総荷重9.8Nで2,000回転したのちの質量の減少を測定する。
○:質量減少1,200mg未満
△:質量減少1,200mg以上2,000mg未満
×:質量減少2,000mg以上
(3)耐傷付き性
JIS L 0849にしたがい、荷重2Nで、JIS L 0803に規定する3号(綿)を用いて往復200回の学振試験を行い、表面状態を目視により観察し、下記の基準により判定する。
○:変化がまったく認められない。
△:変化はわずかであるが、明らかに認められる。
×:変化が著しい。
(4)動摩擦係数
JIS K 7125にしたがい、JIS L 0803に規定する3号(綿)で包んだ接触面積40cm2、全質量700gの滑り片を、試験片表面に置き、速度50mm/minで試験を行い、動摩擦係数を求める。
○:動摩擦係数0.4以上
△:動摩擦係数0.2以上0.4未満
×:動摩擦係数0.2未満
(5)低温耐衝撃性
JIS K 5600−5−3にしたがい、デュポン衝撃試験器に半径6.35mmの撃ち型と受け台とを取り付け、試験片の上層を上向きにしてその間に挟む。質量500gのおもりを、高さ10cmからはじめ、10cmずつ高くして撃ち型の上に落とし、試験片に損傷を生ずる最も低い高さを記録する。試験は、−20℃にて行う。
◎:50cmでも損傷を生じない。
○:40cm又は50cmで損傷を生ずる。
△:20cm又は30cmで損傷を生ずる。
×:10cmで損傷を生ずる。
(6)耐溶剤性
積層化粧シートの表面を、ラッカーシンナーを含ませた布で5往復ラビングし、その後の表面性について、目視により下記の基準にもとづいて判定する。
○:侵されない。
△:若干侵される。
×:侵される。
(7)層間密着性
積層化粧シートの長手方向に幅25mm、長さ400mmの試験片を切り出し、JIS K 6854−2にしたがい、上層と下層の接着面において、つかみ移動速度50mm/minで、180度剥離試験を行う。試験は、80℃にて行う。
◎:剥離強度6.0N/25mm以上
○:剥離強度4.0N/25mm以上6.0N/25mm未満
△:剥離強度2.0N/25mm以上4.0N/25mm未満
×:剥離強度2.0N/25mm未満
(8)合板貼合物の外観
MDF(中密度繊維材)にエマルジョン接着剤10g/30cm×30cmをロールコーターにて塗布したあと化粧シートをロール圧着し、5kg/30cm×30cmの圧力で圧締した。作製したサンプルの外観について下記の基準にもとづいて判定する。
◎:平滑性が非常に高い。
○:平滑性は高いが、多少の波打ちが見られる。
△:ゆず肌が目立つ。
×:凹凸がよく目立つ。
(9)三次元成形性
積層化粧シートの下面に剥離紙と粘着剤層の積層体を貼り付け、剥離紙を剥ぎ取って粘着剤層を形成する。端面が曲面である図4に示す形状の厚さ50mmの試験板27のコーナー部に、積層化粧シート28をドライヤーで加熱しながら延伸して施工する。施工後の仕上がりについて、目視により下記の基準にもとづいて判定する。
○:白化が見られない。
△:多少白化が見られる。
×:著しい白化が見られる。
(1)TPU(1):無黄変ポリカーボネート系透明熱可塑性ウレタンエラストマー、ディーアイシーバイエルポリマー(株)、パンデックス(登録商標) T−7895N、ショアA硬度95。
(2)TPU(2):ポリカーボネート系透明熱可塑性ウレタンエラストマー、ディーアイシーバイエルポリマー(株)、パンデックス(登録商標) T−9280N、ショアA硬度80。
(3)TPU(3):無黄変ポリエーテル系透明熱可塑性ウレタンエラストマー、ディーアイシーバイエルポリマー(株)、テキシン(登録商標) DP7−3041、ショアD硬度55。
(4)マットCPP:マット無延伸ポリプロピレンフィルム、リケンテクノス(株)、TPP092、XZ025、マット(ポリプロピレン80質量%と水添SBR20質量%の混合樹脂をTダイを用いて製膜し、200メッシュのシボロールを使用してマット加工したフィルム)、厚さ70μm。
(5)グロスCPP:グロス無延伸ポリプロピレンフィルム、リケンテクノス(株)、TPP092、XZ025、グロス(ポリプロピレン80質量%と水添SBR20質量%の混合樹脂をTダイを用いて製膜し、鏡面シボロールを使用して鏡面仕上げにしたフィルム)、厚さ70μm。
(6)マットPET:マット二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、帝人デュポンフィルム(株)、テイジンテトロン(登録商標) U4、厚さ23μm。
(7)マットOPP:マット二軸延伸ポリプロピレンフィルム、東セロ(株)、WH−OP FM−0、厚さ25μm。
(8)PETG:シクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、イーストマン・ケミカル社、PETG6763、結晶化半時間12分以上。
(9)PETN:ネオペンチルグリコール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂、東洋紡績(株)、SR173CA、結晶化半時間12分以上。
(10)アクリル:アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)、アクリペット(登録商標)MD。
(11)PC:ポリカーボネート樹脂、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)、ユーピロン(登録商標)E−2000R。
(12)PP:ポリプロピレン樹脂フィルム、リケンテクノス(株)、TPP061、XZ025。
(13)PVC:塩化ビニル樹脂フィルム、リケンテクノス(株)、S12027、FC93522。
(14)ABS:ABS樹脂フィルム、リケンテクノス(株)、SST087、FZ91834。
マット無延伸ポリプロピレン樹脂フィルム[リケンテクノス(株)、TPP092、XZ025、厚さ70μm]に、無黄変ポリカーボネート系透明熱可塑性ウレタンエラストマー[ディーアイシーバイエルポリマー(株)、パンデックス T−7895N、ショアA硬度95]を厚さ70μmに押出ラミネートして、上層フィルムを作製した。
シクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン・ケミカル社、PETG6763]に茶系顔料を添加した材料のカレンダー加工により、厚さ100μmの着色フィルム[リケンテクノス(株)、SET588、FZ92963]を製膜し、表面に塩酢ビ−アクリル系インキ[ザ・インクテック(株)、VTP−NT]を用いて、グラビア印刷により微細木目調模様を印刷し、下層フィルムを作製した。
図1に示す装置の第一原材料ロールに、上層フィルムを、マット無延伸ポリプロピレン樹脂フィルムが加熱ドラムと接するように取り付け、第二原材料ロールに下層フィルムを印刷面が上層フィルムと接するように取り付けた。各原材料ロールから、上層フィルムと下層フィルムを4m/分の速度で巻き出し、予熱ロールで予熱したのち、プレスロールにより表面温度140℃の加熱ドラムに圧着して積層し、表面温度130℃のエンボスロールにより微細木目調模様のエンボス加工を施し、ガイドロールを経由して冷却ロールで冷却し、巻き取った。
得られたシート裏面にプライマー[(株)トクシキ、AD265]を塗布、乾燥して、積層化粧シートとして巻き取った。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は1,030mgであった。耐傷付き性試験において、変化がまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.72であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ50cmでも損傷を生じなかった。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、5.5N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
実施例2
上層フィルムにポリカーボネート系透明熱可塑性ウレタンエラストマー[ディーアイシーバイエルポリマー(株)、パンデックス T−9280N、ショアA硬度80]を用いた以外は、実施例1と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は960mgであった。耐傷付き性試験において、変化はわずかであるが、明らかに認められた。動摩擦係数は、1.02であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ50cmでも損傷を生じなかった。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、5.3N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
実施例3
上層フィルムに無黄変ポリエーテル系透明熱可塑性ウレタンエラストマー[ディーアイシーバイエルポリマー(株)、テキシン DP7−3041、ショアD硬度55]を用い、下層にネオペンチルグリコール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[東洋紡績(株)、SR173CA]を用いた以外は、実施例1と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は1,260mgであった。耐傷付き性試験において、変化がまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.31であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ50cmでも損傷を生じなかった。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、5.4N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
上層フィルムの無黄変ポリカーボネート系透明熱可塑性ウレタンエラストマー層の厚さを90μmとし、下層に塩化ビニル樹脂フィルム[リケンテクノス(株)、S12027、FC93522]厚さ150μmを用いた以外は、実施例1と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は1,010mgであった。耐傷付き性試験において、変化がまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.86であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ20cmで損傷を生じた。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、5.0N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
実施例5
上層フィルムにグロス無延伸ポリプロピレンフィルム[リケンテクノス(株)、TPP092、XZ025、グロス、厚さ70μm]を用い、無黄変ポリカーボネート系透明熱可塑性ウレタンエラストマー層の厚さを100μmとし、下層にABS樹脂フィルム[リケンテクノス(株)、SST087、FZ91834]厚さ200μmを用いた以外は、実施例1と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は1,000mgであった。耐傷付き性試験において、変化がまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.90であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ30cmで損傷を生じた。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、4.9N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、多少白化が見られた。
実施例6
上層フィルムに厚さ23μmのマット二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、透明熱可塑性ウレタンエラストマーとの剥離が重く、マット二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの加熱ドラムへの密着が不十分で、外観性に劣り、やや不良であった。耐摩耗性試験において、質量減少は1,020mgであった。耐傷付き性試験において、変化がまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.75であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ50cmでも損傷を生じなかった。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、5.3N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
実施例7
上層フィルムに厚さ25μmのマット二軸延伸ポリプロピレンフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、透明熱可塑性ウレタンエラストマーとの剥離が軽く、剥がれによる浮きが生じて、やや不良であった。耐摩耗性試験において、質量減少は1,010mgであった。耐傷付き性試験において、変化がまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.73であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ50cmでも損傷を生じなかった。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、5.2N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
上層フィルムの製膜に、主層用40mm押出機にTダイ方式のフィードブロックを装着し、サイドに副層用30mm押出機を取り付けた多層押出機[(株)池貝]を用いた。マット無延伸ポリプロピレン樹脂フィルム[リケンテクノス(株)、TPP092、XZ025、厚さ70μm]に、無黄変ポリカーボネート系透明熱可塑性ウレタンエラストマー[ディーアイシーバイエルポリマー(株)、パンデックス T−7895N、ショアA硬度95]厚さ30μmと、シクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン・ケミカル社、PETG6763]厚さ30μmを、熱可塑性ウレタンエラストマーがポリプロピレン樹脂フィルムに接するように二層共押出ラミネートして、上層フィルムを作製した。
シクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン・ケミカル社、PETG6763]に茶系顔料を添加した材料のカレンダー加工により、厚さ80μmの着色フィルム[リケンテクノス(株)、SET588、FZ92963]を製膜し、表面に塩酢ビ−アクリル系インキ[ザ・インクテック(株)、VTP−NT]を用いて、グラビア印刷により微細木目調模様を印刷し、下層フィルムを作製した。
図1に示す装置の第一原材料ロールに、上層フィルムを、マット無延伸ポリプロピレン樹脂フィルムが加熱ドラムと接するように取り付け、第二原材料ロールに下層フィルムを印刷面が上層フィルムと接するように取り付けた。各原材料ロールから、上層フィルムと下層フィルムを4m/分の速度で巻き出し、予熱ロールで予熱したのち、プレスロールにより表面温度140℃の加熱ドラムに圧着して積層し、表面温度130℃のエンボスロールにより微細木目調模様のエンボス加工を施し、ガイドロールを経由して冷却ロールで冷却し、積層化粧シートとして巻き取った。
得られたシート裏面にプライマー[(株)トクシキ、AD265]を塗布、乾燥して、積層化粧シートとして巻き取った。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は1,050mgであった。耐傷付き性試験において、変化がまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.63であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ50cmでも損傷を生じなかった。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、7.5N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
実施例9
上層フィルムにおいて、無黄変ポリカーボネート系透明熱可塑性ウレタンエラストマー層の厚さを20μm、シクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂の厚さを40μmとし、下層フィルムにおいて、シクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂の厚さを100μmとした以外は、実施例8と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は1,060mgであった。耐傷付き性試験において、変化がまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.59であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ50cmでも損傷を生じなかった。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、7.6N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
上層フィルムにおいて、無黄変ポリエーテル系透明熱可塑性ウレタンエラストマー[ディーアイシーバイエルポリマー(株)、テキシン DP7−3041、ショアD硬度55]厚さ50μmと、ネオペンチルグリコール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[東洋紡績(株)、SR173CA]厚さ50μmとを二層共押出ラミネートし、下層フィルムにおいて、塩化ビニル樹脂フィルム[リケンテクノス(株)、S12027、FC93522]厚さ150μmのフィルムを用いた以外は、実施例8と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は1,320mgであった。耐傷付き性試験において、変化がまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.27であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ30cmで損傷を生じた。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、5.3N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
実施例11
上層フィルムにおいて、シクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂の代わりに、アクリル樹脂[三菱レイヨン(株)、アクリペットMD]を用いた以外は、実施例8と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は1,040mgであった。耐傷付き性試験において、変化がまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.62であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ20cmで損傷を生じた。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、4.9N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性が非常に高かった。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
実施例12
上層フィルムにおいて、シクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂の代わりに、ポリカーボネート樹脂[三菱エンジニアリングプラスチックス(株)、ユーピロン E−2000R]を用いた以外は、実施例8と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は1,050mgであった。耐傷付き性試験において、変化がまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.61であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ50cmで損傷を生じた。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、4.8N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性が非常に高かった。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
シクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン・ケミカル社、PETG6763]のカレンダー加工により、厚さ60μmの上層フィルム[リケンテクノス(株)、SET248、FZ025]を作製した。
シクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂[イーストマン・ケミカル社、PETG6763]に茶系顔料を添加した材料のカレンダー加工により、厚さ90μmの着色フィルム[リケンテクノス(株)、SET588、FZ92963]を製膜し、表面に塩酢ビ−アクリル系インキ[ザ・インクテック(株)、VTP−NT]を用いて、グラビア印刷により微細木目調模様を印刷し、下層フィルムを作製した。
図1に示す装置の第一原材料ロールに、上層フィルムを取り付け、第二原材料ロールに下層フィルムを印刷面が上層フィルムと接するように取り付けた。各原材料ロールから、上層フィルムと下層フィルムを4m/分の速度で巻き出し、予熱ロールで予熱したのち、プレスロールにより表面温度140℃の加熱ドラムに圧着して積層し、表面温度130℃のエンボスロールにより微細木目調模様のエンボス加工を施し、ガイドロールを経由して冷却ロールで冷却し、巻き取った。
上層フィルムの表面にワックスを含むウレタン二液硬化型塗料[ザ・インクテック(株)、NHWPクリアー]100重量部にポリイソシアネート[ザ・インクテック(株)、XEL硬化剤、固形分濃度75重量%]10重量部を添加した塗料を用いて厚さ3μmのトップコート層を形成し、巻き取った。
得られたシート裏面にプライマー[(株)トクシキ、AD265]を塗布、乾燥して、積層化粧シートとして巻き取った。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は2,700mgであった。耐傷付き性試験において、変化がまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.32であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ40cmで損傷を生じた。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、7.8N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
比較例2
上層フィルムの表面に、ワックスを含まないウレタン二液硬化型塗料[ザ・インクテック(株)、NHWPクリアーからワックスを除いた塗料]を用いてトップコート層を形成した以外は、比較例1と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は2,800mgであった。耐傷付き性試験において、変化が著しかった。動摩擦係数は、0.45であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ40cmで損傷を生じた。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、7.9N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
比較例3
上層フィルムの表面に、6官能性アクリル酸エステル[日本化薬(株)、DPHA]80重量部、2官能性アクリル酸エステル[日本化薬(株)、HDDA]20重量部、光重合開始剤[チバスペシアリティケミカルズ(株)、ダロキュア(登録商標)1173]5重量部、イソプロピルアルコール50重量部及びメチルエチルケトン50重量部からなる塗料を用い、紫外線を照射してトップコート層を形成した以外は、比較例1と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は1,020mgであった。耐傷付き性試験において、変化はまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.44であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ10cmで損傷を生じた。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、8.0N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、著しい白化が見られた。
上層フィルムの厚さを150μmとし、上層フィルムの表面に、アクリル一液型塗料をコートした転写箔[(株)麗光社、MC−66]を用いて、厚さ1μmのアクリルコート層を転写し、下層フィルムの厚さを120μmとした以外は、比較例1と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は2,900mgであった。耐傷付き性試験において、変化はわずかであるが、明らかに認められた。動摩擦係数は、0.43であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ40cmで損傷を生じた。耐溶剤性試験において、表面が侵された。層間剥離強度は、7.8N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
比較例5
ウレタン二液硬化型塗料を用いるトップコート層を形成しなかった以外は、比較例1と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、良好であった。耐摩耗性試験において、質量減少は3,200mgであった。耐傷付き性試験において、変化が著しかった。動摩擦係数は、0.36であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ40cmで損傷を生じた。耐溶剤性試験において、表面が侵された。層間剥離強度は、7.7N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、白化が見られなかった。
比較例6
マット無延伸ポリプロピレン樹脂フィルム[リケンテクノス(株)、TPP092、XZ025、厚さ70μm]に、無黄変ポリカーボネート系透明熱可塑性ウレタンエラストマー[ディーアイシーバイエルポリマー(株)、パンデックス T−7895N、ショアA硬度95]を厚さ70μmに押出ラミネートして、上層フィルムを作製した。
着色ポリプロピレン樹脂フィルム[リケンテクノス(株)、TPP061、LP9080]厚さ100μmの表面にウレタン−塩酢ビ系2液型インキ[大日精化工業(株)、LAP]を用いて、グラビア印刷により微細木目調模様を印刷し、その上にポリエステル系樹脂[東洋紡績(株)、バイロン24SS]100質量部とヘキサメチレンジイソシアネート[日本ポリウレタン工業(株)]3質量部からなる塗料をアンカーコート剤として塗布、乾燥し下層フィルムを作製した。
図1に示す装置の第一原材料ロールに、上層フィルムを、マット無延伸ポリプロピレン樹脂フィルムが加熱ドラムと接するように取り付け、第二原材料ロールに下層フィルムを印刷面が上層フィルムと接するように取り付けた。各原材料ロールから、上層フィルムと下層フィルムを4m/分の速度で巻き出し、予熱ロールで予熱したのち、プレスロールにより表面温度140℃の加熱ドラムに圧着して積層し、表面温度130℃のエンボスロールにより微細木目調模様のエンボス加工を施し、ガイドロールを経由して冷却ロールで冷却し、巻き取った。
得られたシート裏面にプライマー[(株)トクシキ、AD265]を塗布、乾燥して、積層化粧シートとして巻き取った。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、やや不良であった。耐摩耗性試験において、質量減少は1,050mgであった。耐傷付き性試験において、変化がまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.73であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ30cmで損傷を生じた。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、1.8N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、著しい白化が見られた。
比較例7
上層フィルムとして、厚さ60μmのポリプロピレン樹脂フィルム[リケンテクノス(株)、TPP061、XZ025]フィルムを用い、下層フィルムの厚さを100μmとした以外は、比較例1と同様にして、積層化粧シートを作製した。
得られた積層化粧シートのエンボス加工の表面性は、やや不良であった。耐摩耗性試験において、質量減少は2,400mgであった。耐傷付き性試験において、変化はまったく認められなかった。動摩擦係数は、0.22であった。低温耐衝撃性試験において、おもりの高さ10cmで損傷を生じた。耐溶剤性試験において、表面は侵されなかった。層間剥離強度は、2.3N/25mmであった。合板貼合物の外観は、平滑性は高いが、多少の波打ちが見られた。三次元成形性試験において、著しい白化が見られた。
実施例1〜12の積層化粧シートの構成を第1表に、性能評価結果を第2表に、比較例1〜7の積層化粧シートの構成を第3表に、性能評価結果を第4表に示す。
上層フィルムの樹脂層として、ショアA硬度95又はショアA硬度80の透明熱可塑性ウレタンエラストマーを用いた実施例1〜2、実施例4〜9、実施例11〜12の積層化粧シートは、耐摩耗性に優れている。ショアD硬度55の硬い透明熱可塑性ウレタンエラストマーを用いた実施例3、実施例10の積層化粧シートは、耐摩耗性がやや劣る。
上層フィルムの樹脂層として、ショアA硬度95又はショアD硬度55の透明熱可塑性ウレタンエラストマーを用いた実施例1、実施例3〜12の積層化粧シートは、耐傷付き性が良好である。ショアA硬度80の軟らかい透明熱可塑性ウレタンエラストマーを用いた実施例2の積層化粧シートは、耐傷付き性がやや劣る。
上層フィルムの樹脂層として、ショアA硬度95又はショアA硬度80の透明熱可塑性ウレタンエラストマーを用いた実施例1〜2、実施例4〜9、実施例11〜12の積層化粧シートは、動摩擦係数が大きいために滑りにくい。ショアD硬度55の硬い透明熱可塑性ウレタンエラストマーを用いた実施例3、実施例10の積層化粧シートは、動摩擦係数がやや小さく、やや滑りやすい。
下層フィルムの樹脂層として、シクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂を用いた実施例1〜2、実施例6〜9の積層化粧シートと、ネオペンチルグリコール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂を用いた実施例3の積層化粧シートは、低温耐衝撃性に優れている。
上層フィルムの下側と、下層フィルムがともにシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂である実施例8〜9の積層化粧シートは、層間剥離強度が大きく、特に高温における層間密着性に優れ、レンジフードなどの耐熱性が要求される用途に適している。
上層として、透明熱可塑性ウレタンエラストマー層とアクリル樹脂層の積層体又は透明熱可塑性ウレタンエラストマー層とポリカーボネート樹脂層の積層体を用いた実施例11〜12では、合板貼合物の外観が極めて良好である。アクリル樹脂とポリカーボネート樹脂は、いずれも耐熱性が高く、剛性があるために、合板との貼り合わせに際して、プレス、ラッピングで90〜100℃に加熱することができ、平滑性が向上する。
実施例1〜4、実施例6〜12の積層化粧シートは、いずれも三次元成形性が良好であるが、下層フィルムにABS樹脂を用いた実施例5の積層化粧シートは、三次元成形性がやや劣る。
上層フィルムがシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂又はポリプロピレン樹脂である積層化粧シートは、紫外線硬化型のトップコート層を有する比較例3の積層化粧シートを除いて、耐摩耗性が不良である。
上層フィルムがシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂で、トップコート層にワックスを含まないウレタン二液型塗料を用いた比較例2の積層化粧シートと、トップコート層のない比較例5の積層化粧シートは、耐傷付き性が不良である。
上層フィルムがシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂で、トップコート層にワックスを含むウレタン二液型塗料を用いた比較例1の積層化粧シートと、トツプコート層のない比較例5の積層化粧シート、及び、上層フィルムがポリプロピレン樹脂で、トップコート層にワックスを含むウレタン二液型塗料を用いた比較例7の積層化粧シートは、動摩擦係数がやや小さく、やや滑りやすい。
紫外線硬化型のトップコート層を有する比較例3の積層化粧シート、上層フィルムにポリプロピレン樹脂を用いた比較例7の積層化粧シートは、低温耐衝撃性が不良である。
上層フィルムがシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂で、転写箔を用いてアクリル一液型のトップコート層を設けた比較例4の積層化粧シートと、上層フィルムがシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂で、トップコート層を有しない比較例5の積層化粧シートは、耐溶剤性が不良である。
上層フィルムが熱可塑性ウレタンエラストマーで、下層フィルムがポリプロピレン樹脂である比較例6の積層化粧シートは、層間剥離強度が小さく、層間密着性が不良である。
トップコート層に紫外線硬化型塗料を用いた比較例3の積層化粧シート、上層フィルム又は下層フィルムにポリプロピレン樹脂を用いた比較例6〜7の積層化粧シートは、三次元成形性が不良である。
2 予熱ロール
3 プレスロール
4 加熱ドラム
5 第二原材料ロール
6 予熱ロール
7 プレスロール
8 エンボスロール
9 ゴム圧ロール
10 ガイドロール
11 冷却ロール
12 上層フィルム
13 下層フィルム
14 (F)マット無延伸ポリプロピレン樹脂層
15 (A)透明熱可塑性ウレタンエラストマー層
16 印刷層
17 (E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層
18 プライマー層
19 上層フィルム
20 下層フィルム
21 (F)マット無延伸ポリプロピレン樹脂層
22 (A)透明熱可塑性ウレタンエラストマー層
23 (B)透明非晶性ポリエステル系樹脂層
24 印刷層
25 (E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層
26プライマー層
27 試験板
28 積層化粧シート
Claims (9)
- 上層(ア)として、(A)熱可塑性ウレタンエラストマー層、下層(イ)として、(E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、(F)ポリ塩化ビニル系樹脂層又は(G)ABS樹脂層が積層されてなることを特徴とする積層化粧シート。
- 上層(ア)として、(A)熱可塑性ウレタンエラストマー層と、(B)非晶性ポリエステル系樹脂層、(C)アクリル樹脂層又は(D)ポリカーボネート樹脂層とがこの順で積層され、下層(イ)として、(E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂層、(F)ポリ塩化ビニル系樹脂層又は(G)ABS樹脂層が積層されてなることを特徴とする積層化粧シート。
- 上層(ア)の(A)熱可塑性ウレタンエラストマー層と、(B)非晶性ポリエステル系樹脂層、(C)アクリル樹脂層又は(D)ポリカーボネート樹脂層との積層品が、共押出成形により得られたものである請求項2記載の積層化粧シート。
- (A)熱可塑性ウレタンエラストマー層の上側に、保護転写層として、(H)無延伸ポリプロピレン樹脂層を有する請求項1、請求項2又は請求項3記載の積層化粧シート。
- 上面がエンボス加工されてなる請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の積層化粧シート。
- 下層(イ)の(E)非晶性ポリエステル系樹脂層、(F)ポリ塩化ビニル系樹脂層又は(G)ABS樹脂層の下側にプライマー層を有する請求項1又は請求項2記載の積層化粧シート。
- (E)非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂が、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60〜90モル%とシクロヘキサンジメタノール10〜40モル%であるシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂である請求項1又は請求項2記載の積層化粧シート。
- (B)非晶性ポリエステル系樹脂が、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、グリコール成分がエチレングリコール60〜90モル%とシクロヘキサンジメタノール10〜40モル%であるシクロヘキサンジメタノール共重合非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂である請求項2記載の積層化粧シート。
- (A)熱可塑性ウレタンエラストマーが、無黄変ポリカーボネート系ウレタンエラストマー、無黄変エーテル系ウレタンエラストマー又は無黄変エステル系ウレタンエラストマーである請求項1又は請求項2記載の積層化粧シート。
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