JP2007284816A - 繊維処理剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)粒子及び(B)成分を特定割合で含有する繊維処理剤組成物。
(A)粒子:(a)ヒドロキシ基、カルボン酸基、4級アンモニウム基、アミノ基及びアミド基から選ばれる基を1つ以上有し、C2-20の構成単位(a1)(但し(a2)の構成単位は除く)、及びC8-22の炭化水素基を有する構成単位(a2)を特定割合で含有する高分子化合物、(b)成分:20℃の水に対する溶解性が1g/100g以下の油剤及び(c)香料を、特定割合で含有し、(b)成分及び(c)成分が(a)成分で乳化された水中油型の乳化粒子
(B)成分:エステル基又はアミド基で分断されているC12-24の炭化水素基を1〜3個有し、残りがC1-3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である4級アンモニウム塩、又は3級アミン塩。
【選択図】 なし
Description
(a)成分:ヒドロキシ基、カルボン酸基、4級アンモニウム基、アミノ基及びアミド基から選ばれる基を1つ以上有し、総炭素数が2〜20である構成単位(a1)(但し(a2)の構成単位は除く)、及び炭素数8〜22の炭化水素基を有する構成単位(a2)を、(a1)/(a2)=100/30〜1000/1のモル比で含有する高分子化合物と、
(b)成分:20℃の水に対する溶解性が1g/100g以下の油剤と、
(c)成分:香料とを、(a)成分1質量部に対し、(b)成分1〜100質量部、(c)成分0.005〜30質量部の割合で含有し、(b)成分及び(c)成分が(a)成分で乳化された水中油型の乳化粒子。
エステル基及びアミド基から選ばれる少なくとも1種の基で分断されている総炭素数12〜24の炭化水素基を1〜3個有し、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である4級アンモニウム塩、及び3級アミン塩からなる群から選ばれる1種以上の化合物。
本発明の(a)成分は、ヒドロキシ基、カルボン酸基、4級アンモニウム基、アミノ基及びアミド基から選ばれる基を1つ以上有し、総炭素数が2〜20である構成単位(a1)(但し(a2)の構成単位は除く)、及び炭素数8〜22の炭化水素基を有する構成単位(a2)を、(a1)/(a2)=100/30〜1000/1のモル比で含有する高分子化合物である。
(i)一般式(1)で表されるモノマー単位(a1−1)及び一般式(2)で表されるモノマー単位(a2−1)を含有し、(a1−1)/(a2−1)がモル比で100/30〜150/1であり、分子中の全モノマー単位に対する(a1−1)と(a2−1)の合計モノマー単位の割合が50〜100モル%である高分子化合物。
[式中、R3aはヒドロキシ基又はオキソ基で置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖の2価の飽和炭化水素基を示し、R3bはヒドロキシ基又はオキソ基で置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖の2価の飽和炭化水素基を示し、bは1〜300の数を示し、b個のR3bは同一又は異なっていてもよい。Eは−O−、−COO−又は−OCO−から選ばれる基を示し、R3cはヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示す。]
(i)の高分子化合物は、重合可能な不飽和化合物をラジカル重合などの通常の方法で合成した合成高分子化合物である。
(ii)の高分子化合物において、単糖単位(a1−2)及び(a2−2)を構成する単糖単位としては、グルコース、マンノース、フラクトース、ガラクトース、キシロース等を挙げることができ、グルコースが最も好ましい。また、高分子化合物に水溶性を付与する目的からヒドロキシアルキル(炭素数1〜3)化、好ましくはヒドロキシエチル化、カルボキシアルキル(炭素数1〜3)化、好ましくはカルボキシメチル化、もしくはカチオン化された単糖単位が好適である。
本発明の(b)成分は20℃の水に対する溶解性が1g/100g以下の油剤であり、(c)成分である香料の保留性を高める油剤である。このような油剤としては、シリコーン化合物、グリセリルエーテル、グリセリンの脂肪酸エステル、脂肪酸、脂肪酸アルキル又はアルケニルエステル、脂肪族アルコール、炭化水素類、セラミド類、ステロール類等が挙げられる。
一般式(4)で表される化合物におけるR4は炭素数8〜30、好ましくは8〜20の直鎖若しくは分岐鎖の飽和あるいは不飽和の炭化水素基又はコレステリル基である。具体的にはオクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、2−エチルヘキシル基、イソデシル基、イソセチル基、イソステアリル基、ヘキシルデシル基、ヘプチルウンデシル基、オクチルドデシル基、オレイル基、コレステリル基が挙げられる。
本発明の(c)成分の香料としては、logPowが2.0以上の香料成分(以下香料成分(c1)という)を含有する香料が好ましい。より好ましくはlogPowが2.0以上、7.0以下、更に好ましくは3.0以上、7.0以下の香料成分を含有する香料である。(c)成分中の香料成分(c1)の含有量は、20質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、70質量%以上が更に好ましい。一方で、よりlogPowの高い香料成分、即ち、より疎水性の香料成分を含有していることが好ましい。logPowが3.0以上の香料成分を(c)成分中に20質量%以上含有していることが好ましく、30質量%以上含有していることが更に好ましく、40質量%以上含有していることが特に好ましい。ここでlogPowとは化学物質の1−オクタノール/水分配係数で、f値法(疎水性フラグメント定数法)により計算で求められた値をいう。
本発明の(d)成分は水であり、微量に存在する重金属などを取り除いたイオン交換水や蒸留水を用いることができる。また、塩素などで滅菌した滅菌水を用いることも可能である。
本発明の(A)粒子は、上記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を、(a)成分1質量部に対し、(b)成分1〜100質量部、(c)成分0.005〜30質量部の割合で含有し、(b)成分及び(c)成分が(a)成分で乳化された水中油型の乳化粒子である。
又、この(A)粒子は(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する混合溶液に、攪拌下、水((d)成分)を添加して得ることが出来る。
本発明の(B)成分としては、一般式(13)で表される第4級アンモニウム塩、一般式(14)で表される3級アミン塩が挙げられる。
一般式(13)で表される化合物において、R13aはエステル基又はアミド基で分断されている総炭素数12〜24、更に14〜18のアルキル基又はアルケニル基が好ましい。R13bはエステル基又はアミド基で分断されている総炭素数12〜24、更に14〜18のアルキル基又はアルケニル基、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基が好ましい。R13cは炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基が好ましい。R13dは水素原子又はメチル基が好適である。T-はハロゲンイオン(好ましくはクロルイオン)、炭素数1から3のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオン、炭素数1〜3のアルキル基で置換されていてもよいベンゼンスルホン酸イオンが好適である。
一般式(14)で表される化合物において、R14aはエステル基又はアミド基で分断されている総炭素数12〜24、更に14〜18のアルキル基又はアルケニル基が好ましい。R14bはエステル基又はアミド基で分断されている総炭素数12〜24、更に14〜18のアルキル基又はアルケニル基、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基が好ましい。R14cは炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基が好ましい。
本発明の繊維処理剤組成物は、上記(A)粒子及び(B)成分を必須成分とするが、乳化物のレオロジーを制御する目的、及び乳化物の安定性の点から水溶性溶剤(e)を併用することが好ましい。(e)成分は、特に(A)粒子を調製する際に用いることが好ましい。
本発明の組成物中の(e)成分の含有量は、貯蔵安定性の点から0.5〜30質量%が好ましく、1〜25質量%がより好ましく、4〜20質量%が特に好ましい。
[式中、R15aは炭素数8〜32、好ましくは10〜28、より好ましくは10〜24、特に好ましくは10〜18のアルキル基又はアルケニル基、R15bは炭素数2又は3のアルキレン基である。R15cは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、Jは−O−、−COO− 、−CON<又は−N<から選ばれる連結基であり、Jが−O−又は−COO−の場合にはgは1であり、Jが−CON<又は−N<の場合にはgは2である。fは数平均で1〜150、好ましくは2〜80、特に好ましくは4〜50の値である。ここで、複数個のR15b及びR15cは同一でも異なっていても良い。]
一般式(15)において、R15aは炭素数10〜18のアルキル基が最も好ましく、R15bはエチレン基が最も好ましく、R15cは水素原子が最も好ましい。また、Jは−O−又は−COO−、特に−O−が好ましい。
[式中、R15a及びfは前記の意味を示す。]
本発明の(A)粒子の製造法としては、特に限定されないが、下記製造方法で製造することが出来る。
本発明の繊維処理剤組成物は、上記(A)粒子及び(B)成分を、(A)粒子中の(a)〜(c)成分の合計量と、(B)成分の質量比が1/100〜1/5.5、好ましくは1/50〜1/7、更に好ましくは1/20〜1/10の割合で含有する。
上記混合溶液を得る方法としては、一括して混合しても良く、順次添加しても良いが、好ましくは(b)成分と(c)成分を混合した後、(a)成分を添加することで、より均一な混合溶液を得ることができる。上記混合溶液を調製した後、撹拌下で昇温する。温度は好ましくは30〜90℃、より好ましくは40〜80℃、特に好ましくは50〜70℃である。撹拌は好ましくは0.1〜3時間、より好ましくは0.1〜2時間、特に好ましくは0.2〜1時間続け、その後、室温付近、好ましくは20〜40℃、特に好ましい20〜30℃まで冷却する。冷却後、撹拌下で(d)成分をゆっくり添加することで、(A)粒子を得ることができる。
・(a)成分
(a−1):ビニルピロリドン、ジメチルアミノプロピルメタクリレート及びジメチルアミノプロピルメタクリレートのラウリルクロライドによる4級アンモニウム塩の共重合体(スタイリーゼW−20、アイエスピー・ジャパン(株)製、(a1−1)/(a2−1)=90/10(モル比))
(a−2):合成例1で製造した高分子化合物(a−2)
(a−3):合成例2で製造した多糖誘導体(a−3)
(a−4):合成例3で製造した多糖誘導体(a−4)
(a−5):合成例4で製造した多糖誘導体(a−5)
(a−6):合成例5で製造した多糖誘導体(a−6)
・比較の化合物
(a’−1):ラウリルアルコールにエチレンオキサイドをアルコール1モル当たり平均12モル付加させた非イオン界面活性剤
・(b)成分
(b−1):花王(株)製 ペネトールGE−IS(イソステアリルグリセリルエーテル)
(b−2):花王(株)製 ココナードMT(トリグリセライド(脂肪酸の炭素数8、10)
(b−3):東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製 BY16−891(ジアミノアミド変性シリコーン)
(b−4):東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製 BY16−906(アミドポリエーテル変性シリコーン)
(b−5):信越化学工業(株)製 KF−864(アミノ変性シリコーン、粘度1700mm2/s、アミノ当量3800)
(b−6):東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製 DC2−8630(アミノ変性シリコーン、粘度1500mm2/s、アミノ当量4300)
上記(b−1)〜(b−6)は全て20℃の水に対する溶解性が1g/100g以下である。
・(c)成分
香料として表1記載の本発明の(c)成分である(c−1)〜(c−4)を使用した。
(B−1):以下の方法で製造したエステルアミド
N−(3−アミノプロピル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミンと
硬化牛脂脂肪酸を1/1.9のモル比で公知の方法に従って脱水縮合させ、反応物中の脂肪酸含量が5%になった時点で反応を終了させた。主成分の構造は下記の通りである。(B)成分としての含有量は95%であった。
トリエタノールアミンと硬化牛脂脂肪酸を1/1.8のモル比で公知の方法に従って脱水縮合させ、反応物中の脂肪酸含有量が3%になった時点で反応を終了させた。次に脱水縮合物に対して10%相当量のエタノールを加えた。次にアミンに対して0.98当量のジメチル硫酸を用いて公知の方法に従って4級化させた。その後、固形分含有量が90%になるように、エタノールを加えた。主成分の構造は以下の通りである。(B)成分としての含有量は88%であった。
(B−3):以下の方法で製造したエステルアミド4級塩
(B−1)に対して10%のエタノールを加え、アミンに対して0.98当量のメチルクロリドを用いて公知の方法で4級化させた。その後、固形分含有量が90%になるように、エタノールを加えた。主成分の構造式は以下の通りである。(B)成分としての含有量は84%であった。
(B−4):以下の方法で製造したオレイルテトラニル
脂肪酸としてオレイン酸を用いた以外は(B−2)の製造方法に従って製造した。主成分の構造は以下の通りである。(B)成分としての含有量は87%であった。
上記(B−1)〜(B−4)の化合物は、公知の方法、又は特開平11−229273号公報記載の方法により製造した。
・(e)成分
(e−1):グリセリン
・(f)成分
(f−1):C12の飽和アルコールにEOを平均20モル付加させたもの
(f−2):イソトリデシルアルコールにEOを平均30モル付加させたもの
・(g)成分
(g−1):ステアリン酸
(g−2):オレイン酸
(g−3):塩化カルシウム
(g−4):硬化牛脂脂肪酸とグリセリンとの脱水縮合物、硬化牛脂脂肪酸/グリセリンのモル比は1.8/1である
(g−5):エタノール
(g−6):食用青色1号
(g−7):エチレンジアミン四酢酸4ナトリウム塩
(g−1)、(g−2)及び(g−4)は、水中油型の乳化粒子((A)粒子)とは別に存在する。
N,N−ジメチルアクリルアミド94.2g,ALE−900(日本油脂(株)製 ラウロキシポリエチレングリコール(EO=18)モノアクリレート)51.7g、エタノール200gを混合した。この溶液中に窒素ガスを吹き込み(20ml/min,1時間)、系内を脱気した後、60℃に昇温した。その後V−65(和光純薬工業(株)製、重合開始剤)エタノール溶液(3%)82.8gを60℃に保ちながら滴下した。滴下終了後60℃で12時間熟成を行った。反応終了後、得られた反応終了物をジイソプロピルエーテル2kg中に滴下した。得られた白色固体を濾別し、更にジイソプロピルエーテルで洗浄した(500g×2回)。減圧乾燥の後、式(15)で表される高分子化合物(a−2)を115g得た。得られた(a−2)のラウロキシポリエチレングリコールモノアクリレートの導入率[m2/(m1+m2)]をNMRより測定した結果、0.054であった。また、重量平均分子量は65000であった。
重量平均分子量20万、ヒドロキシエチル基の置換度2.5のヒドロキシエチルセルロース(NATROZOL250G,ハーキュレス社製)160g、含水80%イソプロピルアルコール1280g、48%水酸化ナトリウム水溶液9.8gを混合して、スラリー液を調製し、窒素雰囲気下室温で30分撹拌した。この溶液に次式(16)
重量平均分子量50万、ヒドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセルロース(HEC−QP4400H,ユニオンカーバイド社製)80g、含水80%イソプロピルアルコール640g、48%水酸化ナトリウム水溶液5.34gを混合して、スラリー液を調製し、窒素雰囲気下室温で30分撹拌した。この溶液に前記式(16)で表される化合物12.78gを加え80℃で8時間反応させてポリオキシアルキレン化を行った。反応終了後、反応液を酢酸で中和し、反応生成物を濾別した。反応生成物をイソプロピルアルコール500gで2回洗浄後、減圧下60℃で一昼夜乾燥し、ポリオキシアルキレン化されたヒドロキシエチルセルロース誘導体(多糖誘導体(a−4))73gを得た。
重量平均分子量150万、ヒドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセルロース(HEC−QP100MH,ユニオンカーバイド社製)80g、含水80%イソプロピルアルコール640g及び48%水酸化ナトリウム水溶液5.34gを混合してスラリー液を調製し、窒素雰囲気下室温で30分間攪拌した。この溶液に前記式(16)で表される化合物12.78gを加え、80℃で8時間反応させてポリオキシアルキレン化を行った。反応終了後、反応液を酢酸で中和し、反応生成物をろ別した。反応生成物をイソプロピルアルコール500gで2回、減圧下60℃で1昼夜乾燥し、ポリオキシアルキレン化されたヒドロキシエチルセルロース誘導体(多糖誘導体(a−5))72.0gを得た。
重量平均分子量20万、ヒドロキシエチル基の置換度2.5のヒドロキシエチルセルロース(NATROZOL250G,ハーキュレス社製)160g、含水80%イソプロピルアルコール1280g、48%水酸化ナトリウム水溶液9.8gを混合して、スラリー液を調製し、窒素雰囲気下室温で30分撹拌した。この溶液に次式(17)
表2に示す配合成分を用い、下記に記す方法で水中油型の乳化粒子((A)粒子)を調製し、更に下記方法で繊維処理剤組成物を調製した。得られた繊維処理剤組成物について、下記方法で香料の残香性を評価した。これらの結果を表2に示す。
(a)成分、1/5(質量比)の(b)成分及び(e)成分を、表2の組成にするのに必要な(d)成分の15%(25℃)に添加し、25℃にて1時間攪拌した後、残りの(b)成分及び(c)成分を添加する。次に、25℃で1時間攪拌した後、配合物の温度を60℃に上昇させ、1時間攪拌し、混合物を得る。上記の方法で得られた混合物を1時間かけて40℃まで冷却した後、残りの(d)成分(40℃)を添加し、30分攪拌し、pHを調整した後、1時間かけて25℃にまで配合物の温度を下げて、水中油型の乳化粒子を得た。
<繊維処理剤組成物の調製方法>
最終の繊維処理剤組成物が300gになるように下記の各成分を使用し、繊維処理剤組成物を製造した。一枚の長さが2.5cmのタービン型羽根が3枚ついた攪拌羽根をビーカー底面より1cm上部に設置した、500mLのガラスビーカーに必要量の95%イオン交換水と、必要に応じて(f−1)、(f−2)、(g−5)(g−6)、(g−7)成分を入れ、ウォーターバスで62℃まで昇温した。500rpmで攪拌しながら、予め70℃で溶融させた(B)成分、(必要であれば(g−1)、(g−2)、(g−4)成分を含む)を添加した。
次に所定のpHにするのに必要な量の35%塩酸水溶液、及び/又は48%水酸化ナトリウム水溶液を添加した。更に攪拌しながら(g−3)成分を添加し、10分間攪拌した。
その後、5℃のウォーターバスで30℃まで冷却し、(A)粒子(水中油型の乳化粒子)を添加し更に5分間混合した。最後に再度pHを確認し、必要に応じて35%塩酸水溶液、及び/又は48%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを調整した。表2に記載のpH範囲では(B−1)はほぼすべて塩酸塩の状態で組成物に存在する。また、残香性を評価する為の対照繊維処理剤組成物として、(A)粒子成分のかわりに、香料成分として同量の(c)成分を添加した組成物を調製した。
尚、攪拌速度は全ての工程で400rpmである。
(1)処理タオルの調整方法
市販の木綿タオル(白色、34cm×86cm、68g/1枚、綿100%)24枚を市販の衣料用洗剤(花王(株)アタック)を用いて洗濯機で洗浄した(東芝製2槽式洗濯機VH−360S1、洗剤濃度0.0677質量%、水道水30L(水温20℃)使用、水温20℃、10分間)。その後、洗浄液を排出し、3分間脱水後、30Lの水道水(水温20℃)を注水した。5分間攪拌後、濯ぎ水を排出し、3分間脱水した。次に30Lの水道水(水温20℃)を注水し、5分間攪拌後、濯ぎ水を排出し、3分間脱水した。このサイクルを5回繰り返した後、室温で風乾した。この風乾した木綿タオルの質量を測定した。
得られた繊維処理剤組成物、及びそれぞれに対応する対照繊維処理剤組成物を用いて、以下の方法で香りの強さを評価した。
(2)香りの強さの評価
香りの強さを以下の基準で評価した。
5:非常に強い香り
4:強い香り
3:やや強い香り
2:やや弱い香り
1:弱い香り
0:無臭
Claims (5)
- 下記(A)粒子及び(B)成分を含有し、(A)粒子中の下記(a)〜(c)成分の合計量と、(B)成分の質量比が1/100〜1/5.5である繊維処理剤組成物。
(A)粒子:
(a)成分:ヒドロキシ基、カルボン酸基、4級アンモニウム基、アミノ基及びアミド基から選ばれる基を1つ以上有し、総炭素数が2〜20である構成単位(a1)(但し(a2)の構成単位は除く)、及び炭素数8〜22の炭化水素基を有する構成単位(a2)を、(a1)/(a2)=100/30〜1000/1のモル比で含有する高分子化合物と、
(b)成分:20℃の水に対する溶解性が1g/100g以下の油剤と、
(c)成分:香料とを、(a)成分1質量部に対し、(b)成分1〜100質量部、(c)成分0.005〜30質量部の割合で含有し、(b)成分及び(c)成分が(a)成分で乳化された水中油型の乳化粒子。
(B)成分:
エステル基及びアミド基から選ばれる少なくとも1種の基で分断されている総炭素数12〜24の炭化水素基を1〜3個有し、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である4級アンモニウム塩、及び3級アミン塩からなる群から選ばれる1種以上の化合物。 - (A)粒子が、(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する混合溶液に、攪拌下、水((d)成分)を添加して得られた水中油型の乳化粒子である請求項1記載の繊維処理剤組成物。
- (a)成分が、下記(i)又は(ii)から選ばれる少なくとも1種の高分子化合物である請求項1又は2記載の繊維処理剤組成物。
(i)一般式(1)で表されるモノマー単位(a1−1)及び一般式(2)で表されるモノマー単位(a2−1)を含有し、(a1−1)/(a2−1)がモル比で100/30〜150/1であり、分子中の全モノマー単位に対する(a1−1)と(a2−1)の合計モノマー単位の割合が50〜100モル%である高分子化合物。
(ii)単糖単位、又はヒドロキシアルキル(炭素数1〜3)化、カルボキシアルキル(炭素数1〜3)化、もしくはカチオン化された単糖単位(a1−2)、及び単糖単位又はヒドロキシアルキル(炭素数1〜3)化、カルボキシアルキル(炭素数1〜3)化、もしくはカチオン化された単糖単位のヒドロキシ基の水素原子の一部又は全てが、一般式(3)で表される基で置換されている単糖単位(a2−2)を有し、(a1−2)/(a2−2)がモル比で1000/100〜1000/1である多糖誘導体。
−R3a−(OR3b)b−E−R3c (3)
[式中、R3aはヒドロキシ基又はオキソ基で置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖の2価の飽和炭化水素基を示し、R3bはヒドロキシ基又はオキソ基で置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖の2価の飽和炭化水素基を示し、bは1〜300の数を示し、b個のR3bは同一又は異なっていてもよい。Eは−O−、−COO−又は−OCO−から選ばれる基を示し、R3cはヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示す。] - (A)粒子中の(a)成分の含有量が0.01〜10質量%、(b)成分の含有量が3〜50質量%、(c)成分の含有量が0.0001〜15質量%、(d)成分の含有量が40〜95質量%である、請求項1から3のいずれかに記載の繊維処理剤組成物。
- (a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する混合溶液に、攪拌下、水((d)成分)を添加して(A)粒子である水中油型の乳化粒子を得る工程(工程1)、工程1で得られた(A)粒子と(B)成分を混合する工程(工程2)を有する請求項1から4のいずれかに記載の繊維処理剤組成物の製造方法。
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JP2006112873A JP4842002B2 (ja) | 2006-04-17 | 2006-04-17 | 繊維処理剤組成物 |
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