JP4712411B2 - 繊維製品処理剤組成物 - Google Patents
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(a):25℃での動粘度が100〜20000mm2/s、アミノ当量400〜8000のアミノ変性シリコーン化合物
(b):油溶性酸化防止剤
(c):オキシアルキレン基の数平均付加モル数が5〜200のポリオキシアルキレン基を1〜5個と、炭素数10〜32の炭化水素基を1〜3個有する融点が30〜80℃の非イオン性界面活性剤
(a)成分のアミノ変性シリコーン化合物は、25℃での動粘度が100〜20000mm2/s、アミノ当量400〜8000のアミノ変性シリコーン化合物である。
一般式(1)で表される化合物において、aは10〜10,000が好ましく、20〜5,000がより好ましく、30〜3,000が特に好ましい。bは1〜1,000が好ましく、1〜500がより好ましく、1〜200が特に好ましい。
−C3H6−NH2
−C3H6−NH−C2H4−NH2
−C3H6−NH−[C2H4−NH]c−C2H4−NH2
−C3H6−NH(CH3)
−C3H6−NH−C2H4−NH(CH3)
−C3H6−NH−[C2H4−NH]d−C2H4−NH(CH3)
−C3H6−N(CH3)2
−C3H6−N(CH3)−C2H4−N(CH3)2
−C3H6−N(CH3)−[C2H4−N(CH3)]e−C2H4−N(CH3)2
−C3H6−NH−cyclo−C5H11
ここで、c、d、eはそれぞれ1〜30の数である。
H2N(CH2)2NH(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2 (2)
で表されるオルガノアルコキシシランを過剰の水で加水分解して得られた加水分解物と、ジメチルシクロポリシロキサンとを水酸化ナトリウムのような塩基性触媒を用いて、80〜110℃に加熱して平衡反応させ、反応混合物が所望の粘度に達した時点で酸を用いて塩基性触媒を中和することにより製造することができる(特開昭53−98499号参照)。
(b)成分の油溶性酸化防止剤は、種々の自動酸化性物質に対し、光や熱などの条件下における酸素の作用を防止又は抑制する性質を有する油溶性の有機化合物である。ここで油溶性とは、水に不溶もしくは難溶であることを意味し、水に対する溶解度が20℃において0.1%以下であることを示す。
本発明で用いられる(c)成分は、オキシアルキレン基の数平均付加モル数が5〜200、好ましくは50〜200、より好ましくは70〜180、特に好ましくは90〜160のポリオキシアルキレン基(アルキレン基としては、炭素数2〜4のアルキレン基が好ましく、エチレン基又はプロピレン基が更に好ましく、エチレン基が特に好ましい)を1〜5個、好ましくは1〜3個、より好ましくは1又は2個、特に好ましくは1個と、炭素数10〜32、好ましくは炭素数14〜32、より好ましくは16〜24、特に好ましくは16〜18の炭化水素基を1〜3個、好ましくは1又は2個、特に好ましくは1個有し、融点が30〜80℃、好ましくは40〜75℃、特に好ましくは50〜70℃の非イオン性界面活性剤である。
サンプル0.5gを容量10mLのガラス製スクリュー管(No.3、21mm×45mm)に入れ(1つのサンプルについて5本)、大気圧下で密栓する。1種のサンプルについて、30℃、40℃、50℃、60℃、70℃の恒温槽に各1本づつ(計5本)栓口を上方にして立てて保存し、24時間後に状態を観察する。サンプルが完全に透明な液体になっているものは保存温度が融点以上であると判定し、各サンプルについて融点の範囲を決定する。次に、温度調整可能な水浴を用意し、予め5℃の恒温室に24時間保存した各サンプルを密栓したまま容器の底から半分以上を浸す。予想される温度範囲の下限より5℃下から30分に1℃の速度で水浴の温度を上昇させる。サンプルが完全に透明になった時の温度を融点とする。
〔式中、R3aは炭素数10〜32、好ましくは14〜32、より好ましくは16〜24、特に好ましくは16〜18のアルキル基又はアルケニル基、R3bは炭素数2又は3のアルキレン基である。R3cは水素原子、炭素数10〜32、好ましくは14〜32、より好ましくは16〜24、特に好ましくは16〜18のアルキル基又はアルケニル基、あるいは炭素数11〜33、好ましくは15〜33、より好ましくは17〜25、特に好ましくは17〜19のアルカノイル基又はアルケノイル基(好ましくはアルカノイル基)、Bは−O−、−COO−、−CON<又は−N<から選ばれる連結基であり、Bが−O−又は−COO−の場合にはgは1であり、Bが−CON<又は−N<の場合にはgは2である。fは数平均で50〜200、好ましくは70〜180、特に好ましくは90〜160の値である。ここで、複数個のR3b及びR3cは同一でも異なっていても良い。〕
一般式(3)において、R3aは炭素数16〜18のアルキル基が最も好ましく、R3bはエチレン基が最も好ましく、R3cは水素原子が最も好ましい。また、Bは−O−又は−COO−、特に−O−が好ましい。
〔式中、R3a及びfは上述と同一の意味である。〕
[繊維製品処理剤組成物]
本発明の繊維製品処理剤組成物は、(a)成分を好ましくは0.5〜30質量%、より好ましくは1〜20質量%、特に好ましくは2〜15質量%含有し、(b)成分を好ましくは1〜2000ppm、より好ましくは5〜1000ppm配合することで、貯蔵時の黄変抑制効果と滑らかな風合いを付与することができる。
一般式(4)において、R4aとしては炭素数10〜20のアルキル基及び/又はアルケニル基、特に炭素数12〜18のアルキル基が好ましく、R4bとしては炭素数10〜20のアルキル基及び/又はアルケニル基、特に炭素数12〜18のアルキル基、あるいは炭素数1〜3のアルキル基、特にメチル基が好ましい。R4cとしては炭素数1〜3のアルキル基、特にメチル基が好ましい。上記3級アミンの酸塩としては、塩酸、硝酸、燐酸、硫酸等の無機酸、あるいは酢酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸、コハク酸、マレイン酸等の有機酸の塩が挙げられる。また、上記3級アミンの4級化物としては、メチルクロライド等の炭素数が1〜4のアルキルハライド又は炭素数が2〜6のジアルキルサルフェートを用いて4級化したものが挙げられる。
・(a)成分
(a)−1:SF8457C(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製アミノ変性シリコーン、粘度1200mm2/s(25℃)、アミノ当量1800)
(a)−2:KF−864(信越化学工業(株)製アミノ変性シリコーン、粘度1700mm2/s(25℃)、アミノ当量3800)
・(b)成分
(b)−1:α−トコフェロール(20℃での水への溶解度:0.1%以下)
(b)−2:2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(20℃での水への溶解度:0.1%以下)
(b)−3:ブチルヒドロキシアニソール(20℃での水への溶解度:0.1%以下)
・(b’)成分
(b’)−1:イソアスコルビン酸(20℃での水への溶解度:0.1%より大きい)
・(c)成分
(c)−1:ステアリルアルコールにエチレンオキサイドをアルコール1モル当たり平均140モル付加させた非イオン性界面活性剤(HLB19.2、融点60.9℃)
・(d)成分
(d)−1:アルキル基の炭素数12〜14のジアルキルジメチルアンモニウムクロライド
・(e)成分
(e)−1:炭素数12〜14の2級アルコールにエチレンオキサイドを平均3モル付加させた非イオン性界面活性剤
(e)−2:炭素数12〜14の2級アルコールにエチレンオキサイドを平均7モル付加させた非イオン性界面活性剤
(e)−3:炭素数12〜14の直鎖第1級アルコールにエチレンオキサイドを平均5モル、プロピレンオキサイドを平均2モル、エチレンオキサイドを平均3モルの順に付加させた非イオン性界面活性剤
・(f)成分
(f)−1:塩酸(HCl有効分35%)
・(g)成分
(g)−1:プロピレングリコール
(g)−2:エタノール
(g)−3:トリエチレングリコールモノフェニルエーテル
・その他成分
抗菌剤:プロキセルIB(アビシア(株)製、20%水溶液)。
表1に示す各成分を用いて、表1に示す組成の繊維製品処理剤組成物を各150g調製した。その際、混合容器としてポリプロピレン製のプラスチックカップ(容量200mL)、混合方法としてはマグネチックスターラーを用いた。先ず(e)成分と(g)成分と組成物全体の10質量%に相当する水を容器に秤量し混合した後、融点以上に加熱した(c)成分を加え更に混合した。次に(a)成分を約2g/分の速度で混合しながら所定量投入し、投入終了後約30分混合した。これに配合水の残部を加え混合し、(d)成分を加えた。混合を続けながら(f)成分で所定のpHに調整し、(b)成分を加え、各組成物を得た。得られた組成物の黄変抑制効果及び風合いを、下記方法で評価した。結果を表1に示す。
各処理剤組成物15gを容量30mLのガラス製スクリュー管(No.6、30mm×65mm)に入れ、大気圧下で密閉する(各2本)。これを5℃と50℃の恒温槽にそれぞれ栓口を上方にして立てて20日間保存した後、吸光光度計でクレット値(420nmの吸光度×1000)を測定した。5℃保存品と50℃保存品とのクレット値の差を、次式に従い求め、Δクレット値を算出した。
<風合い評価法>
・評価用繊維製品の前処理
評価衣料として新品のカットソー((株)チクマ製9to5、ベージュ、綿/ポリエステル=50/50%)、及び新品のワイシャツ(形態安定加工シャツ(SSP)、フレックスジャパン社製BLUE RIVER、白、綿100%)を各1枚用意し、これに重量調整布として肌着(綿100%)0.9kg、ワイシャツ(白、綿/ポリエステル=60/40%)0.6kgを加え、合計1.8kgの衣料を市販の弱アルカリ性洗剤(花王(株)アタック)を用いて二槽式洗濯機(東芝銀河VH−360S1)で10回繰り返し洗濯した(洗剤濃度0.0667質量%、水道水(20℃)36L使用、洗濯10分−脱水3分−すすぎ8分(流水すすぎ、水量15L/min.))。最後の処理回(10回目)のすすぎが始まってから5分経過した時点で流水を止め、排水した後3分間脱水した。次に、水道水(20℃)を36L注水し、表1の各処理剤組成物を23.33g投入して3分間撹拌処理した。撹拌を止めた後、3分間脱水し、評価用衣料としてカットソーと形態安定加工シャツを取り出し、それぞれ日陰でハンガーに掛けて、12時間吊り干し乾燥させた。これを下記の方法で風合いについて評価した。カットソーと形態安定加工シャツ両方について対照品に対する評価を行ったが、傾向は同じであった。表1には形態安定加工シャツに対する結果を示す。
各処理剤組成物で処理して、12時間吊り干し乾燥させた後、25℃−65RHの恒温恒湿室で24時間静置して調湿処理した繊維製品について、前処理後、処理剤を用いずに水道水だけで処理し同様に25℃−65RHの恒温恒湿室で調湿処理した繊維製品を対照品として、風合い(滑らかさ)について、それぞれ5人のパネラーにより下記の基準で得点をつけ、平均点を求めた。平均点が1.0を超え2.0以下を◎、0を超え1.0以下を○、0を△、−1.0以上0未満を×、−2.0以上−1.0未満を××として判定した。
対照品の方がやや滑らか:−1点
対照品と同等:0点
対照品よりやや滑らか:+1点
対照品より滑らか:+2点
表2に示す各成分を用いて、参考例1と同様に表2に示す組成の繊維製品処理剤組成物を調製した。得られた組成物の黄変抑制効果及び風合いを参考例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
Claims (3)
- 下記(a)成分を1〜15質量%及び(b)成分を5〜1000ppm含有し、(a)成分と(b)成分の含有比率が、(a)成分のアミノ基/(b)成分(モル比)=1500/1〜2/1である繊維製品処理剤組成物。
(a):25℃での動粘度が200〜10000mm2/s、アミノ当量が600〜5000であり、アミノ基を有する側鎖が−C 3 H 6 −NH 2 であるアミノ変性シリコーン化合物
(b):2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ブチルヒドロキシアニソール及びトコフェロールから選ばれる油溶性酸化防止剤 - 更に、(d)成分として下記一般式(4)で表される3級アミン、その酸塩もしくはその4級化物を0.5〜6質量%含有し、且つ(a)成分と(d)成分の含有比率が(a)成分/(d)成分(質量比)=10/1〜1/1である請求項1記載の繊維製品処理剤組成物。
- 更に、下記(c)成分を含有する請求項1又は2記載の繊維製品処理剤組成物。
(c):オキシアルキレン基の数平均付加モル数が5〜200のポリオキシアルキレン基を1〜5個と、炭素数10〜32の炭化水素基を1〜3個有する融点が30〜80℃の非イオン性界面活性剤
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