JP2007271662A - 電子写真用樹脂被覆フェライトキャリア及びその製造方法、並びに電子写真用現像剤 - Google Patents

電子写真用樹脂被覆フェライトキャリア及びその製造方法、並びに電子写真用現像剤 Download PDF

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Abstract

【課題】小粒径かつ球状で、シャープな粒度分布を有し、しかもキャリア飛散が少なく、現像剤に用いたときに耐刷時の帯電量及び抵抗の変化が少ない電子写真用樹脂被覆フェライトキャリア及びその製造方法、並びに該樹脂被覆フェライトキャリアを用いた電子写真用現像剤を提供すること。
【解決手段】キャリア芯材粒子を樹脂被覆してなる電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアにおいて、上記キャリア芯材粒子の見掛け密度ρ(g/cm)、平均粒径d(μm)及びBET比表面積S(m/g)の積が下記式の条件を満たすことを特徴とする電子写真用樹脂被覆フェライトキャリア及びその製造方法、並びに電子写真用現像剤を採用する。
【数1】
Figure 2007271662

【選択図】なし

Description

本発明は、小粒径かつ球状で、シャープな粒度分布を有し、しかもキャリア飛散が少なく、現像剤に用いたときに耐刷時の帯電量及び抵抗の経時変化が少ない電子写真用樹脂被覆フェライトキャリア及びその製造方法、並びに該樹脂被覆フェライトキャリアを用いた電子写真用現像剤に関する。
電子写真法に使用される二成分系現像剤はトナーとキャリアとにより構成されており、キャリアは現像剤ボックス内でトナーと混合攪拌され、トナーに所望の電荷を与え、電荷を帯びたトナーを感光体上の静電潜像に運び、トナー像を形成させる担体物質である。キャリアはトナー像を形成した後も、マグネットに保持され現像ロール上に残り、さらに再び現像ボックスに戻り、新たなトナー粒子と再び混合攪拌され、一定期間繰り返し使用される。
この二成分系現像剤は、一成分系現像剤と異なり、キャリアが、トナー粒子を攪拌し、トナー粒子に所望の帯電性を付与すると共に、トナーを搬送する機能を有しており、現像剤設計において制御性がよいため、特に高画質の要求されるフルカラー機並びに画像維持の信頼性及び耐久性の要求される高速機の分野に広く使用されている。
このような二成分系電子写真現像剤においては、高画質画像を得るために、キャリアとして酸化被膜鉄粉、樹脂被覆鉄粉に代えて、Cu−Znフェライト、Ni−Znフェライト等のフェライト粒子が用いられている。これらのフェライト粒子を用いたフェライトキャリアは従来の鉄粉キャリアに比べ、一般に球状であり、磁気特性が調整可能である等の高画質画像を得るのに有利な特性を多く持っている。さらに、このフェライト粒子をキャリア芯材として種々の樹脂を被覆した樹脂被覆フェライトキャリアは、耐摩耗性や耐久性等が向上し、また体積固有抵抗の調整が可能となる。
しかし、フェライトはセラミックであるため、フェライト反応後は、高硬度であるものの、衝撃に対して破砕してしまう欠点がある。特に粒径が小さくなると粒子間の空隙も小さくなり、高温の加熱により粒子同士の融合が生じて球状の維持が困難になってくる。
近年、このような二成分系電子写真現像剤においては、現像性能の高速化やフルカラー化が強く要望されており、このような要望の中で高画質出力を得るために、キャリアやトナーの小粒径化が課題となっている。
トナーに関しては、重合トナー技術等により小粒径で、かつシャープな粒度分布を持つトナーが種々提案されている。
一方、キャリアを小粒径化、すなわち小粒径のフェライト粒子を用いることにより、形成される磁気ブラシがソフトになり、またキャリアの比表面積が大きくなり、保持できるトナーの量が多くなり、この結果、画像濃度、かぶり、トナー飛散、解調性等の画像品質に対して大きな効果が期待されている。
しかし、フェライトキャリアを小粒径化すると、上記したフェライト粒子の球状を維持するのが困難になるという問題がある。上述のように、耐摩耗性や耐久性の向上を図るために、キャリア芯材(フェライト粒子)表面に各種樹脂を被覆するが、フェライト粒子の形状が損なわれると、樹脂被覆時に被覆ムラが生じたり、芯材の露出部が生じる。このため、キャリア性能が充分発揮されずに、現像剤に要求される高画質化、長寿命化(高耐久化)が達成されない。
また、フェライト粒子の製造工程において、焼成後の解砕工程で、粒子を解す場合、融合した粒子を強い衝撃で解すと破砕してしまい不定形の粒子が混入してしまう。不定形の粒子は除去が困難であり、キャリア飛散の原因となる。このまま次工程で樹脂被覆を行ってしまうと、不定形の粒子には均一な被膜が形成されないこと、流動性の妨げになる等により画像品質への悪影響が生じてくる。
球状を推持させるために、焼成温度を低くすることにより粒子間の融合は防げるものの、キャリア芯材がポーラス(多孔性)になり、キャリア芯材表面への樹脂被覆工程において、樹脂が内部に滲み込みキャリア性能のバラツキ要因になり易い。
このように球状で、表面性の均一な小粒径フェライト粒子を製造する技術は充分ではなかった。トナーと共に二成分現像剤としたときに、高画質化や長寿命化を達成すべく、小粒径で、かつ球状、表面性の均一なフェライトキャリアを提供する試みは種々なされている。
特許文献1(特開平7−98521号公報)には、50%平均粒径(D50)が15〜45μmで、粒度分布を規定し、さらに異なる測定方法による比表面積の比を一定とした電子写真用キャリアが記載されている。
また、特許文献2(特開2001−117285号公報)には、体積平均粒径が25〜50μm、体積抵抗及び形状指数が一定範囲にある核体粒子(キャリア芯材)を用い、この核体粒子表面に導電性粒子を含む被覆層を形成してなる静電荷像現像用キャリアが記載されている。
特許文献3(特開平8−292607号公報)には、キャリア芯材粒子の表面に樹脂材料からなる被覆層を形成すると共に、キャリア芯材粒子及び樹脂被覆後のキャリア粒子の形状指数を特定し、また前者の形状指数が後者の形状指数より大きいように構成した二成分現像剤が記載されている。
特許文献4(特開平9−197722号公報)には、飽和磁化50〜70Am/kgで、平均粒子径30〜40μm、かつ22μm以下の重量比率2.0〜17.0重量%、さらに形状指数で特定した核体粒子(キャリア芯材)上に被覆層を形成してなる静電荷像現像剤用キャリアが記載されている。
上記した特許文献1〜4に係る発明は、フェライト芯材を小粒径化し、かつ形状指数や比表面積等を特定し、主に球状のフェライト芯材を得るものであるが、小粒径で、しかも高い球状度及び表面均一度を有し、また粒度分布がシャープなキャリア芯材又は樹脂被覆フェライトキャリア及びその製造方法は得られていない。
また、樹脂被覆フェライトキャリアをトナーと共に現像剤とした時には、現像剤には、耐刷時に帯電量や抵抗の経時変化が小さいことが要求されるが、この要求を併せて満足するキャリア芯材又は樹脂被覆フェライトキャリア及びその製造方法は得られていない。
特開平7−98521号公報 特開2001−117285号公報 特開平8−292607号公報 特開平9−197722号公報
従って、本発明の目的は、小粒径かつ球状で、シャープな粒度分布を有し、しかもキャリア飛散が少なく、現像剤に用いたときに耐刷時の帯電量及び抵抗の経時変化が少ない電子写真用樹脂被覆フェライトキャリア及びその製造方法、並びに該樹脂被覆フェライトキャリアを用いた電子写真用現像剤を提供することにある。
そこで、本発明者らは、これらの課題を解決すべく検討を進めた結果、キャリア芯材の見掛け密度、平均粒径及びBET比表面積の積が一定範囲にある樹脂被覆フェライトキャリアが上記目的を達成し得ることを知見し、またこのような樹脂被覆フェライトキャリアはスラリー粒径のD50及びD90を一定範囲以下とすることにより製造されることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、キャリア芯材を樹脂被覆してなる電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアにおいて、上記キャリア芯材の見掛け密度ρ(g/cm)、平均粒径d(μm)及びBET比表面積S(m/g)の積が下記の条件を満たすことを特徴とする電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアを提供するものである。
Figure 2007271662
本発明に係る上記電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアは、上記キャリア芯材の1KOeにおける本体磁化Aが50〜70Am/kg、本体磁化Aと飛散物磁化Bの差(A−B)が10Am/kg以下、かつ本体磁化Aより10Am/kg以上低いキャリア芯材の混入率が50ppm以下であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアは、上記キャリア芯材の形状係数SF−1が100〜120であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアは、上記キャリア芯材の粒度分布CV値が23以下であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアは、上記キャリア芯材の1000Vにおける抵抗が10〜10Ωであることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアは、上記キャリア芯材に対して樹脂が0.1〜10重量%被覆されていることが望ましい。
また、本発明は、フェライト原料を粉砕、混合、ペレット化した後、900〜1200℃で仮焼成し、次いで、粉砕、スラリー化し、得られたスラリーを造粒し、酸素濃度0〜21容量%の条件下、1100〜1450℃、1〜24時間本焼成を行い平均粒径20〜45μmのキャリア芯材を得、得られたキャリア芯材に樹脂を被覆する電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアの製造方法であって、上記スラリーにおけるスラリー粒径のD50が3.0μm以下、D90が4.0μm以下であることを特徴とする電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアの製造方法を提供するものである。
本発明に係る上記電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアの製造方法において、上記スラリーにおけるスラリー粒径のD50が2.0μm以下、D90が3.0μm以下であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアの製造方法において、
上記本焼成の温度と上記仮焼成の温度の差が280℃以下であることが望ましい。
また、本発明は、上記樹脂被覆フェライトキャリアとトナーとからなる電子写真用現像剤を提供するものである。
本発明に係る電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアは、キャリア芯材の比表面積、見かけ密度及び平均粒径の積が所定範囲にあり、小粒径かつ球状で、シャープな粒度分布を有し、しかもキャリア飛散も少ない。この本発明に係る電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアを用いた電子写真用現像剤は、耐刷時の帯電量及び抵抗の経時劣化が少ない。
また、本発明に係る製造方法によれば、上記電子写真現像剤用フェライトキャリアが、工業的規模で生産性をもって経済的に製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
<本発明に係る電子写真用樹脂被覆フェライトキャリア>
本発明に係る電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアは、キャリア芯材粒子の見掛け密度ρ(g/cm)、平均粒径d(μm)及びBET比表面積S(m/g)の積が下記の条件を満たすことが必要である。このような要件を満たすことによって、小粒径かつ球状で、シャープな粒度分布を有し、しかもキャリア飛散が少ない樹脂被覆フェライトキャリアが得られる。
Figure 2007271662
上記式において、見掛け密度ρ(g/cm)、平均粒径d(μm)及びBET比表面積S(m/g)の積が4.5未満では、キャリア芯材(フェライト粒子)の工業的な製造は実質的に困難であり、8.5を超えると、球状度や粒度分布のシャープさが低下し、キャリア飛散が増加し、また現像剤に用いたときに耐刷時の帯電量及び抵抗の経時変化が大きくなる。
本発明に係る電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアは、キャリア芯材の平均粒径dが上記の通り20〜45μmであり、平均粒径が20μm未満のキャリア芯材(フェライト粒子)は工業的には実質的に製造できず、平均粒径が45μmを超えると、小粒径化という本来の目的が達成できず、高画質画像を得るのに不利である。
ここで、見掛け密度、平均粒径及びBET比表面積は、下記の方法によって測定された値である。
〔見掛け密度〕
JIS Z 2504に準拠して測定した。詳細は下記の通りである。
1.装置
粉末見掛密度計は漏斗、コップ、漏斗支持器、支持棒及び支持台から構成されるものを用いる。天秤は、秤量200gで感量50mgのものを用いる。
2.測定方法
(1)試料は、少なくとも150g以上とする。
(2)試料は孔径2.5+0.2/−0mmのオリフィスを持つ漏斗に注ぎ流れ出た試料が、
コップ一杯になってあふれ出るまで流し込む。
(3)あふれ始めたら直ちに試料の流入をやめ、振動を与えないようにコップの上に盛り上がった試料をへらでコップの上端に沿って平らにかきとる。
(4)コップの側面を軽く叩いて、試料を沈ませコップの外側に付着した試料を除去して、コップ内の試料の重量を0.05gの精度で秤量する。
3.計算
前項2−(4)で得られた測定値に0.04を乗じた数値をJIS−Z8401(数値の丸め方)によって小数点以下第2位に丸め、「g/cm」の単位の見掛け密度とする。
〔平均粒径(メジアン径)〕
レーザ回折散乱法により測定した。装置として日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いた。屈折率は2.42とし、25±5℃、湿度55±15%の環境下で測定を行った。ここで言う平均粒径(メジアン径)とは、体積分布モード、ふるい下表示での累積50%粒子径である。
キャリアサンプルの分散は、分散液として0.2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液を用い、超音波工業社製ウルトラソニックホモジナイザー(UH−3C)にて1分間の超音波処理とした。
〔BET比表面積〕
比表面積測定装置(型式:ジェミニ2360(島津製作所社製))を用いた。測定試料を測定用セルに約10〜15g入れ、精密天秤で正確に秤量し、秤量し終えたら、装置付帯のガスポートにて200℃で60分間真空吸引熱処理を行った。次いで、測定ポートに試料をセットし、測定を開始した。測定は10点法で行い、測定終了時に試料の重量を入力すると、BET比表面積が自動的に算出される。
測定用セル:球形外形1.9cm(3/4インチ)、長さ3.8cm(1−1/2インチ)、セル長さ15.5(6.1インチ)、容積12.0cm、サンプル容量約6.00cm
環境:温度;10〜30℃、湿度;相対湿度で20〜80% 結露なし
本発明に係る電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアは、キャリア芯材の1KOeにおける本体磁化Aが50〜70Am/kg、本体磁化Aと飛散物磁化Bの差(A−B)が10Am/kg以下、かつ本体磁化Aより10Am/kg以上低いキャリア芯材の混入率が50ppm以下であることが望ましい。
本体磁化A、本体磁化Aと飛散物磁化Bの差(A−B)及び本体磁化Aより10Am/kg以上低いキャリア芯材の混入率が上記の範囲を外れた場合には、現像においてキャリア付着が増加することとなり好ましくない。
この磁化(本体磁化A及び飛散物磁化B)の測定及び飛散量(本体磁化Aより10Am/kg以上低いキャリア芯材の混入率)の測定は、下記の方法で測定した値である。
〔磁化測定法〕
振動試料型磁気測定装置(型式:VSM−C7−10A(東英工業社製))を用いた。測定試料は、内径5mm、高さ2mmのセルに詰めて上記装置にセットした。測定は、印加磁場を加え、最大1KOeまで掃引した。次いで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作製した。このカーブのデータより磁化を求めた。
〔飛散物量及び飛散物磁化測定法〕
飛散試験方法により行う。すなわち、キャリア芯材(試料)600gを市販の複写機用現像ボックスに入れ、モーターにて回転数200rpmで20分間撹拌した際、現像ボックスより飛散した試料を回収し、その飛散量と飛散物についての1KOe時の磁化を上記磁化測定法により求めた。
本発明に係る電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアは、キャリア芯材の形状係数SF−1が100〜120であることが望ましい。形状係数SF−1が120を超えると、樹脂被覆フェライトキャリアの球状度が図れず、樹脂被覆時に被覆ムラが生じたり、芯材の露出部が生じるため、電荷のリーク現象が発生し易くなり、高画質画像を得るのに不利である。この形状係数SF−1は、粒子等の形状を表現する係数として使用され、走査型電子顕微鏡等がとらえた画像の面積、長さ、形状等を高精度に定量解析することができる画像解析という統計的手法に基づくものであり、下記の方法により測定される。
〔形状係数SF−1〕
電子顕微鏡(型式:JSM−6060A(日本電計社製))を用い、キャリアSEMを撮影し、その画像情報は、インターフェースを介してサイバーメテイックス社製画像解析装置(Image−Pro PLUS)に導入して解析を行い、下記式より算出し得られた値である。キャリアの形状が球形に近いほど100に近い値となる。SF−1は、1粒子毎に算出し、100粒子の平均値をそのキャリアの形状指数とした。
Figure 2007271662
本発明に係る電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアは、キャリア芯材の粒度分布CV値が23以下であることが望ましい。粒度分布CV値が23を超えるとシャープな粒度分布が得られず、画像品質への悪影響が生じてくる。この粒度分布CV値は、次の方法により求める。
〔粒度分布CV(粒子径の変動係数)値〕
レーザ式粒度分布測定装置(型式:マイクロトラック HRA MODEL:9320−×100(日機装社製))を使用し、体積平均径(MV)と粒子径の標準偏差(STD.DEV)により下記式によりCV(粒子径の変動係数)値を算出した。
Figure 2007271662
本発明に係る電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアは、キャリア芯材の1000Vにおける抵抗が10〜10であることが望ましい。抵抗が10Ωを超えると、画像濃度が出にくくなり、好ましくない。また、抵抗が10未満では、リーク現象が発生し易くなり、高画質画像が得られず、やはり好ましくない。この抵抗方法は下記の通りである。
〔抵抗〕
図1に示すような電気抵抗測定機を用いて測定した。1はキャリア芯材(試料)、2は磁石、3は真鍮板(電極)、4はフッ素樹脂板をそれぞれ示す。測定は、磁極間間隔2.0mmにてN極とS極を対向させ、非磁性の平行平板電極(面積10×40mm)に試料0.2gを秤量して挿入した。磁極(表面磁束密度:1500ガウス、対向電極面積:10×30mm)を平行平板電極に付けることにより電極間に試料を保持させ、印加電圧1000Vの電気抵抗を絶縁電気抵抗計(型式:SM−5Eスーパーメガオームメーター(東亜電波工業社製))にて測定した。
本発明に係る電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアは、上記キャリア芯材に対して樹脂が0.1〜10重量%被覆されていることが望ましい。被覆量が0.1重量%未満ではキャリア表面に均一な被覆層を形成することが難しく、また10重量%を超えるとキャリア同士の凝集が発生してしまう。
上記キャリア芯材の被覆に用いられる樹脂としては、特に制限はなく、各種の樹脂を用いることが可能である。正帯電性トナーに対しては、例えばフッ素系樹脂、フッ素−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、変性シリコーン系樹脂等を用いることができる。また逆に負帯電性トナーに対しては、例えばアクリル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂とメラミン系樹脂の混合樹脂及びその硬化樹脂、シリコーン系樹脂、変性シリコーン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等を用いることができる。
また必要に応じて、帯電制御剤、密着性向上剤、プライマー処理剤あるいは抵抗制御剤等を添加してもよい。帯電制御剤や抵抗制御剤の例としては、各種シランカップリング剤、各種チタンカップリング剤、導電性カーボン、ホウ化チタン等のホウ化物、酸化チタンや酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化珪素等の酸化物等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
<本発明に係る電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアの製造方法>
次に、本発明に係る電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアの製造方法について述べる。
先ず、所定組成となるように、フェライト原料を適量秤量した後、ボールミル又は振動ミル等で0.5時間以上、好ましくは1〜20時間粉砕、混合する。このようにして得られた粉砕物を加圧成型器等によりペレット化した後、900〜1200℃の温度で仮焼成する。仮焼成温度が900℃未満では、本焼成後のキャリア表面形状が凹凸になってしまい、1200℃を超えると、粉砕が困難となる。加圧成型器は使用せずに、粉砕した後、水を加えてスラリー化し、スプレードライヤーを用いて粒状化してもよい。
仮焼成後、さらにボールミル又は振動ミル等で粉砕した後、水及び必要に応じて分散剤、バインダー等を適量添加してスラリーとなし、粘度調整後、スプレードライヤーにて造粒し、酸素濃度を0〜21容量%に制御し、1100〜1450℃で1〜24時間保持し、本焼成を行う。仮焼成後に粉砕する際は、水を加えて湿式ボールミルや湿式振動ミル等で粉砕してもよい。
本発明に係る製造方法では、得られたスラリーのスラリー粒径が次の範囲に調整されることが必要である。すなわち、スラリー粒径(体積平均径)のD50が3.0μm以下、好ましくは2.0μm以下で、D90が4.0μm以下、好ましくは3.0μm以下である。上記D50が3.0μmを超える場合やD90が4.0μmを超える場合には、本焼成後のキャリア表面形状が凹凸になってしまい好ましくない。このスラリー粒径は、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いて測定される。詳細は、下記の通りである。
〔スラリー粒径(D50、D90)〕
ここで言うD50とは、体積分布モード、ふるい下表示での累積50%粒子径であり、D90とは、体積分布モード、ふるい下表示での累積90%粒子径である。スラリー粒径測定時の環境、屈折率及び分散方法は、前出のキャリア平均粒径測定時の分散方法に準ずる。
このようにスラリー粒径を微細化することによって、原料の均質化が促進され粒子間の磁化のバラツキを低減できるため、キャリア飛散の低減が図れる。また、本焼成温度を下げることができ、粒子間の融合を防止し、表面性が均一なフェライト芯材を得ることができるため、樹脂被覆膜の均一化が達成される。
上述のようなスラリー粒径にするためには、上記したボールミルや振動ミル等の粉砕機で適度な時間、粉砕することによって達成される。このような粉砕工程において、メディアを使用する場合は、各種のメディアやビーズが使用できる。粉砕機は、粉砕するものの固さや粒径及び粉砕後の目標粒径等によって異なり、適宜選択される。また、湿式ボールミル等で粉砕した後、高速剪断力を持つ粉砕機にてさらに微粉砕することによって、上述のスラリー粒径を達成することもできる。
このような微粉砕機としては、特に限定されるものではないが、例えば、高速回転式粉砕機、攪拌槽型媒体攪拌式粉砕機、流通管型媒体攪拌式粉砕機等が挙げられる。また、媒体攪拌式の粉砕機に使用する媒体としては、上述の各種のメディアやビーズが使用できる。粉砕機、粉砕するものの固さや粒径及び粉砕後の目標粒径によって異なるが、小粒径のビーズを使用することが好ましく、さらには0.3〜1mmの粒径を持つビーズを使用することが好ましい。
本発明に係る製造方法では、本焼成の温度と上記仮焼成の温度の差が280℃以下であることが望ましく、250℃以下がさらに望ましい。上記温度の差が280℃を超えると、上記した性状及び特性を有するキャリア芯材が得られがたい。
このように本焼成して得られた焼成物を、解砕し、分級する。分級方法としては、既存の風力分級、メッシュ濾過法、沈降法等を用いて所望の粒径に粒度調整したキャリア芯材を得る。
その後、必要に応じて、表面を低温加熱することで酸化被膜処理を施し、電気抵抗調整を行うことができる。酸化被膜処理は、一般的なロータリー式電気炉、バッチ式電気炉等を用い、例えば、300〜700℃で熱処理を行う。この処理によって形成された酸化被膜の厚さは、0.1〜5μmであることが好ましい。0.1μm未満であると、酸化被膜層の効果が小さく、5μmを超えると、磁化が低下したり、高抵抗になりすぎるため、現像能力が低下する等の不具合が発生しや易くなる。また、必要に応じて、酸化被膜処理の前に還元を行ってもよい。
次に、得られたキャリア芯材の表面に樹脂を被覆する。樹脂の被覆方法としては、樹脂を溶剤に希釈し、上記キャリア芯材の表面に被覆するのが一般的である。樹脂の被覆量及び種類は、上述した通りである。ここに用いられる溶剤としては、有機溶剤に可溶性のある樹脂である場合は、トルエン、キシレン、セロソルブブチルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール等が挙げられ、水溶性樹脂あるいはエマルジョン系樹脂であれば水を用いればよい。また上記キャリア芯材に、上述のような被覆樹脂を被覆する方法としては、公知の方法、例えば刷毛塗り法、乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリドライ方式、万能撹拌機による液浸乾燥法等により被覆することができる。被覆率を向上させるためには、流動床による方法が好ましい。
樹脂をキャリア芯材に被覆後、焼き付けする場合は、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリ式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。焼き付けの温度は使用する樹脂により異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度は必要であり、熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等では、充分硬化が進む温度まで上げる必要がある。
このようにして、キャリア芯材表面に樹脂が被覆、焼き付けられた後、冷却され、解砕、粒度調整を経て本発明に係る樹脂被覆フェライトキャリアが得られる。
<本発明に係る電子写真用現像剤>
上述のようにして得られた本発明に係る電子写真用樹脂被覆キャリアは、トナーと混合して二成分系現像剤として用いられる。
本発明に用いられるトナーは、懸濁重合法、乳化重合法、粉砕法等の公知の方法で製造できる。調製法の例としては、バインダ樹脂、着色剤、帯電制御剤等を、例えばヘンシェルミキサー等の混合機で充分混合し、次いで二軸押し出し機等で、溶融混練して均一分散し、冷却後に、ジェットミル等により微粉砕化し、分級後、例えば風力分級機等により分級して所望の粒径のトナーを得ることができる。必要に応じて、ワックス、磁性粉、粘性調整剤、その他の添加剤を含ませてもよい。さらに分級後に外添剤等を添加することもできる。
上記トナーに使用するバインダ樹脂としては、特に限定されるものではないが、ポリスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、さらにはロジン変性マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂を必要に応じて、単独又は混合して使用することができる。
上記トナーに用いることのできる荷電制御剤としては、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、キレート錯体、含金属モノアゾ染料等が挙げられる。
上記トナーに用いられる着色剤としては、従来より知られている染料及び/又は顔料が使用可能である。例えばカーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー、フタロシアニングリーン等を使用することができる。
その他外添剤として、シリカ、酸化チタン、チタン酸バリウム、フッ素樹脂微粒子、アクリル樹脂微粒子等を単独又は併用して用いることもできる。
以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説明する。
MnOが49.9モル%、MgOが0.1モル%、Feが50.0モル%になるようにMnO、MgO及びFeを秤量し、さらにこれら金属酸化物100重量部に対して、1.5重量部のZrO、0.5重量部のBiOをそれぞれ秤量し添加した。この混合物を湿式ボールミルで5時間混合、粉砕後、ロータリーキルンを用いて、1000℃で1時間保持し、仮焼成を行った。
このようして得られた仮焼成物を湿式ボールミルで7時間粉砕してスラリー化し、スラリー粒径(体積平均径)のD50を1.3μm、D90を2.0μmとした。
上記のようにして得られたスラリーに分散剤及びバインダーを適量添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥をした後、この造粒物を電気炉で温度1200℃、酸素濃度0.3容量%の条件で6時間保持し、本焼成を行った。
得られた焼成物を、解砕後、分級し粒度調整を行い、フェライト粒子を得た。こうして得られたフェライト粒子を500℃に保持されたロータリー式大気炉で1時間保持しそのフェライト粒子表面に酸化被膜処理を施した。
上記のようにして酸化被膜処理を施したフェライト粒子を磁力選鉱、混合し、キャリア芯材を得た。
このようにして得られたキャリア芯材の平均粒径、BET比表面積、見掛け密度、磁力(本体磁力及び飛散物磁化)、飛散物量、形状係数SF−1、粒度分布CV値及び1000Vでの抵抗を、上述した方法により測定を行った。結果を表1に示す。
このキャリア芯材に、シリコーン系樹脂(商品名:SR−2411、固形分20重量%、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)をトルエン溶剤に溶解させ、流動床を用いてキャリア芯材に対して1.0重量%被覆し、さらに250℃で3時間焼き付けを行い、上記樹脂によって被覆された樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
さらに、上記のようにして得られた樹脂被覆フェライトキャリアとトナーを用いて現像剤を調製した。トナーとして、リコー社製重合トナーを使用し、トナー濃度は6.0重量%とした。この現像剤を用いて耐久試験を行い、実機試験の耐刷試験の代用評価とし、経時の帯電量と抵抗を測定した。現像剤の耐久試験は、ターブラーミキサー(型式:Type T2F(Willy A.Bachofen AG Maschinenfabrik社製))を用いて、0.5分、5分、60分、12時間、強制攪拌を行い、帯電量は吸引式帯電量測定装置(型式:TB−220(東芝ケミカル社製))を用い、測定した。抵抗は、現像剤からトナーを吸引分離し、トルエン洗浄を行って乾燥させたキャリアについて、上記と同様に1000Vにおいける初期値と12時間後の評価した。これらの結果を表2に示す。
表1に示されるように、仮焼成温度を1100℃、スラリー粒径(体積平均径)のD50を1.5μm、D90を2.5μmとし、本焼成温度を1180℃、酸素濃度を1.0容量%とした以外は、実施例1と同様にしてキャリア芯材を得た。このキャリア芯材の平均粒径、BET比表面積、見掛け密度、磁力(本体磁力及び飛散物磁化)、飛散物量、形状係数SF−1、粒度分布CV値及び1000Vでの抵抗を平均粒径、BET比表面積、見掛け密度、磁力(本体磁力及び飛散物磁化)、飛散物量、形状係数SF−1、粒度分布CV値及び1000Vでの抵抗を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
さらに、このキャリア芯材を用いて実施例1と同様にして電子写真用フェライトキャリア及び現像剤を調製した。現像剤の経時の帯電量と抵抗を実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
表1に示されるように、仮焼成温度を900℃、スラリー粒径(体積平均径)のD50を1.8μm、D90を2.7μmとし、本焼成温度を1100℃、酸素濃度を2.0容量%とした以外は、実施例1と同様にしてキャリア芯材を得た。このキャリア芯材の平均粒径、BET比表面積、見掛け密度、磁力(本体磁力及び飛散物磁化)、飛散物量、形状係数SF−1、粒度分布CV値及び1000Vでの抵抗を平均粒径、BET比表面積、見掛け密度、磁力(本体磁力及び飛散物磁化)、飛散物量、形状係数SF−1、粒度分布CV値及び1000Vでの抵抗を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
さらに、このキャリア芯材を用いて実施例1と同様にして電子写真用フェライトキャリア及び現像剤を調製した。現像剤の経時の帯電量と抵抗を実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
比較例
〔比較例1〕
表1に示されるように、仮焼成温度950℃、スラリー粒径(体積平均径)のD50を2.5μm、D90を3.3μmとし、本焼成温度を1250℃、酸素濃度を1.5容量%とした以外は、実施例1と同様にしてキャリア芯材を得た。このキャリア芯材の平均粒径、BET比表面積、見掛け密度、磁力(本体磁力及び飛散物磁化)、飛散物量、形状係数SF−1、粒度分布CV値及び1000Vでの抵抗を平均粒径、BET比表面積、見掛け密度、磁力(本体磁力及び飛散物磁化)、飛散物量、形状係数SF−1、粒度分布CV値及び1000Vでの抵抗を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
さらに、このキャリア芯材を用いて実施例1と同様にして電子写真用フェライトキャリア及び現像剤を調製した。現像剤の経時の帯電量と抵抗を実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
〔比較例2〕
表1に示されるように、仮焼成温度を850℃、スラリー粒径(体積平均径)のD50を3.4μm、D90を5.2μmとし、本焼成温度を1300℃、酸素濃度を0.1容量%とした以外は、実施例1と同様にしてキャリア芯材を得た。このキャリア芯材の平均粒径、BET比表面積、見掛け密度、磁力(本体磁力及び飛散物磁化)、飛散物量、形状係数SF−1、粒度分布CV値及び1000Vでの抵抗を平均粒径、BET比表面積、見掛け密度、磁力(本体磁力及び飛散物磁化)、飛散物量、形状係数SF−1、粒度分布CV値及び1000Vでの抵抗を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
さらに、このキャリア芯材を用いて実施例1と同様にして電子写真用フェライトキャリア及び現像剤を調製した。現像剤の経時の帯電量と抵抗を実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
Figure 2007271662
Figure 2007271662
表1の結果から明らかなように、実施例1〜3で用いたキャリア芯材はキャリア飛散も少なく、球状度も良好で粒度分布もシャープである。また、表2の結果に示されるように、現像剤とした時の耐刷時の帯電量及び抵抗の経時変化も小さい。
これに対して、比較例1〜2で用いたキャリア芯材は、実施例1〜3に比較してキャリア飛散が多く、球状度も劣り、粒度分布もブロードである。その結果、現像剤とした時の耐刷時の帯電量及び抵抗の経時変化が大きいものとなっている。
本発明に係る電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアは、小粒径かつ球状で、シャープな粒度分布を有し、しかもキャリア飛散も少ない。そして、本発明に係る電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアを用いた電子写真用現像剤は、耐刷時の帯電量及び抵抗の経時劣化が少ない。
また、本発明に係る製造方法によれば、上記電子写真現像剤用フェライトキャリアが、工業的規模で生産性をもって経済的に製造することができる。
従って、本発明は、電子写真法に使用される二成分現像剤に好適に利用可能である。
図1は、キャリア芯材(フェライト粒子)の電気抵抗を測定するのに用いられた電気抵抗測定機の概略図である。
符号の説明
1:試料(キャリア芯材)
2:磁石
3:真鍮板(電極)
4:フッ素樹脂板

Claims (10)

  1. キャリア芯材を樹脂被覆してなる電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアにおいて、上記キャリア芯材の見掛け密度ρ(g/cm)、平均粒径d(μm)及びBET比表面積S(m/g)の積が下記の条件を満たすことを特徴とする電子写真用樹脂被覆フェライトキャリア。
    Figure 2007271662
  2. 上記キャリア芯材の1KOeにおける本体磁化Aが50〜70Am/kg、本体磁化Aと飛散物磁化Bの差(A−B)が10Am/kg以下、かつ本体磁化Aより10Am/kg以上低いキャリア芯材の混入率が50ppm以下である請求項1記載の電子写真用樹脂被覆フェライトキャリア。
  3. 上記キャリア芯材の形状係数SF−1が100〜120である請求項1又は2記載の電子写真用樹脂被覆フェライトキャリア。
  4. 上記キャリア芯材の粒度分布CV値が23以下である請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真用樹脂被覆フェライトキャリア。
  5. 上記キャリア芯材の1000Vにおける抵抗が10〜10Ωである請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真用樹脂被覆フェライトキャリア。
  6. 上記キャリア芯材に対して樹脂が0.1〜10重量%被覆されている請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真用樹脂被覆フェライトキャリア。
  7. フェライト原料を粉砕、混合、ペレット化した後、900〜1200℃で仮焼成し、次いで、粉砕、スラリー化し、得られたスラリーを造粒し、酸素濃度0〜21容量%の条件下、1100〜1450℃、1〜24時間本焼成を行い平均粒径20〜45μmのキャリア芯材を得、得られたキャリア芯材に樹脂を被覆する電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアの製造方法であって、上記スラリーにおけるスラリー粒径のD50が3.0μm以下、D90が4.0μm以下であることを特徴とする電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアの製造方法。
  8. 上記スラリーにおけるスラリー粒径のD50が2.0μm以下、D90が3.0μm以下である請求項7記載の電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアの製造方法。
  9. 上記本焼成の温度と上記仮焼成の温度の差が280℃以下である請求項7又は8記載の電子写真用樹脂被覆フェライトキャリアの製造方法。
  10. 請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂被覆フェライトキャリアとトナーとからなる電子写真用現像剤。
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