JP2009103782A - 静電潜像現像用キャリア、その製造方法、2成分現像剤及び画像形成方法 - Google Patents

静電潜像現像用キャリア、その製造方法、2成分現像剤及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】キャリアの流動性を向上させることで、トナーとの混合性を上げ、短時間でトナーを所望の帯電量にすることが可能な静電潜像現像用キャリアとその製造方法を、提供することが出来る。これにより、トナー飛散やかぶりを低減した2成分現像剤と画像形成方法を提供する。
【解決手段】キャリア芯材表面に樹脂被覆層を有する静電潜像現像用キャリアにおいて、該芯材の形状係数SF−1が100〜110であり、SF−1の変動係数が15%以下であることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電潜像現像用キャリア、その製造方法、2成分現像剤及び画像形成方法に関する。
電子写真方式の画像形成方法においては、一般に、光導電層に原稿に応じた光像を照射することにより静電潜像を形成し、次いで該静電潜像上にこれとは反対の極性を有するトナーと呼ばれる着色粉末を付着させて静電潜像を現像し、形成されたトナー画像を紙等の被転写材に転写した後、熱、圧力或いは溶剤蒸気等により定着して複写物を得ている。
静電潜像を現像する工程は、潜像とは反対の極性に帯電せしめたトナー粒子を静電引力により吸引せしめ、静電潜像上に付着させるものであるが(反転現像の場合は、潜像の電荷と同極性の摩擦電荷を有するトナーを使用)、一般に、かかる静電潜像をトナーを用いて現像する方法としては、大別して、トナーをキャリアに分散させた二成分系現像剤を用いる方法と、キャリアを用いることなくトナーを単独で使用する一成分系現像剤を用いる方法がある。
そして、二成分系現像剤を構成するキャリアはトナーを帯電させるため、帯電付与性能を要求される。トナーに帯電性を付与するためには、トナーとキャリアとが混合され、トナーとキャリアの摩擦帯電序列の差でトナーは帯電する。
この時、適正な帯電レベルが得られないと、過剰現像、トナー飛散やかぶり等の問題が発生する。上記のように、トナーを帯電させるにはトナーとキャリアとが混合されることにより始まる。特に近年、画像形成装置の高速化や小型化のため、トナーが補給されてから短時間で帯電させる必要があり、トナーとキャリアの混合性の向上が必要不可欠となっている。特に、透磁率センサーを用いたトナー濃度検知方式では、トナーとの混合性が不十分な状態では誤検知しやすいため、トナー濃度が振れてしまい、トナー飛散やかぶりが多くなってしまうのである。
キャリアの流動性の向上のため、キャリア芯材の形状係数などに着目した発明もあるが(特許文献1,2)、いまだに十分なキャリア流動性が得られず、上記問題を解決するキャリアが得られていなかった。
特開2006−251354号公報 特開2007−86721号公報
本発明の目的は、上記課題を解決することにあり、キャリアの流動性を向上させることで、トナーとの混合性を上げ、短時間でトナーを所望の帯電量にすることが可能な静電潜像現像用キャリアと、その製造方法を提供することにある。これにより、トナー飛散やかぶりを低減した2成分現像剤と画像形成方法を提供することである。
本発明の目的は、下記〔1〕〜〔6〕の構成のいずれかを採ることにより達成することができる。
〔1〕
キャリア芯材表面に樹脂被覆層を有する静電潜像現像用キャリアにおいて、該芯材の形状係数SF−1が100〜110であり、該SF−1の変動係数が15%以下であることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
〔2〕
前記キャリア芯材は、表面にグレインを形成し、該グレインが配向していることを特徴とする〔1〕に記載の静電潜像現像用キャリア。
〔3〕
前記グレインが長径と短径を有し、短径が0.5〜1.5μmであることを特徴とする〔2〕に記載の静電潜像現像用キャリア。
〔4〕
キャリア芯材表面に樹脂被覆層を有する静電潜像現像用キャリアの製造方法において、形状係数SF−1が100〜110であり、SF−1の変動係数が15%以下であるキャリア芯材上に、機械式コーティング法により樹脂被覆層を形成することを特徴とする静電潜像現像用キャリアの製造方法。
〔5〕
〔1〕〜〔3〕の何れか1項記載の静電潜像現像用キャリアと、体積基準におけるメディアン径が3.0〜8.0μmのトナーからなることを特徴とする2成分現像剤。
〔6〕
〔1〕〜〔3〕の何れか1項記載の静電潜像現像用キャリアを用い、2成分現像法にて現像することを特徴とする画像形成方法。
本発明により、キャリアの流動性を向上させることで、トナーとの混合性を上げ、短時間でトナーを所望の帯電量にすることが可能な静電潜像現像用キャリアと、その製造方法を提供することが出来る。これにより、トナー飛散やかぶりを低減した2成分現像剤と画像形成方法を提供することが可能となる。
本発明のキャリアは、キャリア芯材の形状係数SF−1を100〜110、SF−1の変動係数を15%以下とすることにより、キャリアの流動性を十分に向上させ、トナーとの混合性を上げ、短時間でトナーを所望の帯電量にすることが可能となったものである。
キャリア芯材の形状係数SF−1(以下SF−1と略す)に着目した理由としては、樹脂被覆キャリアの形状は、キャリアの芯材のSF−1に左右されるためである。キャリア芯材のSF−1が大きく不定形である場合には、樹脂被覆量を多量としない限り樹脂被覆後のSF−1も大きくなりやすく、反対に、キャリア芯材のSF−1を小さく真球に近づけていく場合には、樹脂被覆後のキャリアのSF−1もキャリア芯材のSF−1とほぼ同等の小さな数値となる。
すなわち、キャリア芯材の形状係数SF−1を上記範囲にすることで、キャリアに適度な流動性が付与されてトナーへの帯電が効率よく行われる。また、キャリアに適度な流動性が付与されることにより、現像装置内等では大きな力をかけることなくトナーと撹拌混合するすることが出来るので、画像形成装置内でキャリアを破損させるおそれが無くなり、キャリアの寿命を延ばすことができる。
また、本発明のキャリアにおいては、キャリアの流動性を一層高めるために、上記SF−1の変動係数を15%以下としたものである。SF−1の変動係数を規定することにより、キャリア芯材の形状のバラツキを極力抑えて、十分な流動性の確保を可能としたのである。従来の如く形状係数SF−1もしくはSF−2の規定のみでは、形状のバラツキが制御できずに、トナーと混合した際の十分な流動性の確保が困難だったのである。
この様に、キャリアの形状係数SF−1とその変動係数を上記範囲とすることにより、トナー帯電が効率よく行えるとともに、画像形成装置内でキャリアの破損のおそれをなくして、良好な画像形成が行えたものである。
その結果、画像形成工程において帯電不良のトナーが存在しなくなり、トナー飛散の発生を防ぎ、かつ、オリジナルに忠実な画像再現が行える様になり、とりわけ、帯電不良により画像再現が困難になりがちだったベタ画像の再現が確実に行えるようになった。
本発明の内容と用いる素材、画像形成装置等につきさらに説明する。
〔キャリア芯材の形状係数と変動係数〕
本発明のキャリア芯材とは、樹脂被覆キャリアにおいて樹脂被覆層を除去した後に露出してくる核部分である。具体的には、下記の処理後の粒子の総称である。
現像剤より分離したキャリア2gを20mlのガラス瓶に投入し、次に、ガラス瓶にメチルエチルケトン15ml投入し、ウェーブロータで10分間撹拌し、溶媒にて樹脂被覆層を溶解させる。磁石を用いて溶媒を除去し、さらにメチルエチケトン10mlにてキャリア芯材を3回洗浄する。洗浄したキャリアを乾燥し、キャリア芯材を得る。本発明におけるキャリア芯材とは、上記処理を行った後のキャリア粒子を指すものとする。
本発明に使用可能なキャリア芯材の形状を定義付けるパラメータである形状係数SF−1について説明する。ここで、形状係数SF−1とは、粒子の丸さの度合を示すもので、SF−1の値が100のものはその形状が真球であることを意味するものである。従って、本発明に適合する芯材は形状係数SF−1が100〜110、その変動係数が15%以下のものであるから、形状が丸く、丸さの度合い揃っているものであるといえる。
形状係数SF−1は、以下に示す式で定義される。
SF−1=(粒子の最大長)/(粒子の投影面積)×(π/4)×100
式中の「最大長」とは、キャリア粒子の平面上への投影像を2本の平行線で挟んだときに、その平行線の間隔が最大となる幅のことをいう。
又、変動係数とは、
標準偏差(S.D.)=(((測定値−平均値)の和)/データ数)
を、平均値で割って算出する。
なお、標準偏差、変動係数を算出する時に用いられる平均値は、無作為に選択した100個の芯材のSF−1の値の数平均値とする。
キャリア芯材の形状係数SF−1は、以下の手順で測定することが可能である。すなわち、走査型電子顕微鏡を用い、ランダムに選出した100個以上の芯材の写真を200倍にて撮影し、得られた写真画像をスキャナー等で読み込んで、読み込んだ画像データを画像解析処理装置を用いてSF−1を算出し、その平均値をSF−1とする。
なお、走査型電子顕微鏡の具体的な例としては、たとえば、フィールドエミッション走査型電子顕微鏡「S−4500(日立製作所(株)製)」等が挙げられ、画像解析処理装置の具体例としては、たとえば、「LUZEX AP(ニレコ社製)」等が挙げられる。
〔キャリア芯材〕
本発明に係るキャリアを構成するキャリア芯材粒子を倍率1500倍〜3000倍で走査型電子顕微鏡観察すると、その表面は無数の結晶粒がくっついた様な形態を有していた。本発明では、芯材粒子表面を構成する1つの結晶粒の独立した領域のことを「グレイン」と呼ぶこととする。
グレインが配向するとは、すなわち一定方向に向いて配列することである。この際一定方向とは、複数であっても構わないが、2方向が好ましい。
グレインが配向することにより、被覆する樹脂の付着性が高まると考えられる。均一な樹脂被覆が行えるため、膜厚が一定となり、此によりキャリアの耐久性が高まると考えられる。また、被覆する樹脂の付着性が高まることにより、長期間の使用を行っても被覆樹脂の膜はがれも生じにくくなるためである。
さらに、本発明のキャリアの芯材粒子は、グレインが長短径を有する形状であり、短径が0.5〜1.5μmであることが好ましい。長短径を有することにより、配向しやすい形状となり、短径が0.5〜1.5μmと比較的小さいことにより、被覆樹脂の付着性がさらに向上すると考えられる。(図2(A)、(B)参照)
配向とは、本発明では長短径を有するグレインの向きが一方向に揃っていることを示すものであるが、グレインの配向の有無は、キャリア芯材粒子を走査型電子顕微鏡により2000倍にて観察し、目視にて確認することができる。グレインの配向があるとは、観察したキャリア芯材粒子100個のうち90個数%以上に配向が観察された状態をさす。
次に、グレインの短径の測定方法としては、芯材粒子1個を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて2000倍の倍率で写真撮影し、スキャナーにて取込んだ画像を、画像解析装置「ルーゼックスAP」(ニレコ社製)を用いて、各グレインのうち最も短い径を短径としてグレイン100個について計測し、その個数平均により得られる。
本発明で用いられるキャリア芯材粒子の材質としては、鉄粉、マグネタイト、各種フェライト系粒子等の磁性体粒子、またはそれらを樹脂中に分散したものを挙げることができる。好ましい材質としてはマグネタイトや各種フェライト系粒子である。フェライトとしては、銅、亜鉛、ニッケル、マンガン等の重金属を含有するフェライトやアルカリ金属及び/またはアルカリ土類金属を含有する軽金属フェライトがより好ましい。
キャリア芯材粒子径としては、体積平均粒径で10〜100μmが好ましく、20〜50μmがより好ましい。更にキャリア芯材自体が有する磁化特性としては、飽和磁化で2.5×10−5〜15.0×10−5Wb・m/kgが好ましい。
なお、キャリア芯材粒子の体積平均粒径は、湿式分散器を備えてなるレーザー回折式粒度分布測定装置「HELOS」(シンパテック社製)により測定される体積基準の平均粒径である。飽和磁化は、「直流磁化特性自動記録装置3257−35」(横河電気株式会社製)により測定される。
〔キャリア芯材の作製方法〕
本発明に係るキャリア芯材(以後、単に、芯材と記すこともある)の作製方法について説明する。
キャリア芯材は原料のフェライトを造粒、乾燥した後、加熱処理により焼成を行い、得られた芯材を解砕、分級する工程を経て作製される。従来、焼成工程は、造粒乾燥した粒子を容器に入れ、焼成炉に入れて焼成する。このように焼成した芯材は、芯材同士が寄り集まった状態で焼成される為、芯材同士が凝集したり、凝集容器内の温度分布ムラによる形状の不均一化等が発生する。このため作製された芯材は流動性が悪いために、樹脂を被覆したキャリアとしての流動性も悪く、このためトナーとの混合性が悪くなる。このキャリアを画像形成に用いると画像形成装置内でのトナー飛散やかぶり等の問題が発生する。
これを解決するため、焼成工程において、芯材を流動させた状態で加熱処理を行い、芯材を作製する。流動状態を作る方法としては、焼成炉内に撹拌装置を導入し、芯材を撹拌させながら焼成を行う。また、装置内に酸素や窒素等の気体を導入することで、キャリアを流動もしくは浮遊させながら焼成を行う(気泡流動型焼却炉)。
気泡流動層型焼却炉の構成は、図1に見るように、略直立円筒状塔56の下部に流動媒体であるキャリア芯材50aを充填して気泡流動領域50(バブリング層領域、流動媒体濃厚層)を形成させ、その下部に散気管51その他の流動ガス分散器52を介して予熱空気導入口53より流動用気体としての予熱空気を均一に分散して吹き込み、該吹き込みガスの流速である空塔速度が前記流動媒体の流動開始点を超えさせ、前記流動媒体の間に気泡50bを発生させて濃厚層の上部に流動キャリア芯材層面を持つ均一流動層を形成する。更に空塔速度を気泡流動化開始速度以上に増速させると、流動キャリア芯材層面は沸騰状態になる。
この方法により造られたキャリア芯材の電子顕微鏡写真(SEM)を図2の(A)〜(C)に示す。また、参考として従来行われている芯材を特に流動させずに芯材を作製した場合の電子顕微鏡写真(SEM)を図3(A)及び(B)に示す。
本発明の製法で造られた芯材は、明らかに従来のものより球形であり、かつ、その球形度合いも揃っていることがわかる。
キャリアの流動性を向上させることで、トナーとの混合性を上げ、短時間でトナーを所望の帯電量にすることが可能な静電潜像現像用キャリアとその製造方法を、提供することが出来る。これにより、トナー飛散やかぶりを低減した画像形成方法を提供することが可能となる。
《樹脂被覆層》
本発明のキャリアの被覆層形成に好適な樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロルスルホン化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等のポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビリケトン等のポリビニル及びポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体やスチレン−アクリル酸共重合体等の共重合体;オルガノシロキサン結合からなるシリコーン樹脂又はその変成樹脂(例えばアルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン等による変成樹脂);ポリテトラクロルエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロルトリフルロルエチレン等のフッ素樹脂;ポリアミド;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート;尿素−ホルムアルデヒド樹脂等のアミノ樹脂;エポキシ樹脂等である。なお、トナーのスペント化防止の点で特に好ましい樹脂は、ポリアクリレート樹脂あるいはスチレン−アクリル酸共重合体樹脂である。
《樹脂被覆層の作製方法》
被覆層の具体的作製法としては、湿式コート法、乾式コート法が挙げられる。以下に各方法について詳細に述べる。
湿式コート法としては、
(1)流動層式スプレーコート法
被覆用樹脂を溶剤に溶解した塗布液を、流動層を用いて磁性体粒子の表面にスプレー塗布し、次いで乾燥して被覆層を作製する方法
(2)浸漬式コート法
被覆用樹脂を溶剤に溶解した塗布液中に、磁性体粒子を浸漬して塗布処理し、次いで乾燥して被覆層を作製する方法
(3)重合法
反応性化合物を溶剤に溶解した塗布液中に、磁性体粒子を浸漬して塗布処理し、次いで熱等を加えて重合反応を行い被覆層を作製する方法等を挙げることができる。
乾式コート法
被覆しようとする粒子の表面に樹脂粒子を被着させ、その後機械的衝撃力を加えて、被覆しようとする粒子表面に被着した樹脂粒子を溶融或いは軟化させて固着し被覆層を作製する方法である。キャリア芯材、樹脂及び低抵抗微粒子等を非加熱下、もしくは加熱下で機械的衝撃力が付与できる高速撹拌混合機を用い、高速撹拌して当該混合物に衝撃力を繰り返して付与し、磁性体粒子の表面に溶解あるいは軟化させて固着したキャリアを作製するのである。加熱する場合には、60〜130℃が好ましい。加熱温度が過大になるとキャリア粒子同士の凝集が発生しやすくなるためである。
〔本発明に係わる着色粒子(トナー粒子)〕
本発明に係わるトナー粒子は、粉砕法により造られるものでも、いわゆる重合法により造られたトナー粒子であっても特に限定なく用いることが出来る。
又、用いられる結着樹脂も、スチレン/アクリル系のものも、ポリエステル系樹脂もよい。
また、本発明に使用されるトナーに用いられる着色剤としては以下に示す公知のものが挙げられる。
黒色の着色剤としては、たとえば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。
マゼンタもしくはレッド用の着色剤としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48;1、C.I.ピグメントレッド53;1、C.I.ピグメントレッド57;1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
また、オレンジもしくはイエロー用の着色剤としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
さらに、グリーンもしくはシアン用の着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15;2、C.I.ピグメントブルー15;3、C.I.ピグメントブルー15;4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
これらの着色剤は必要に応じて単独もしくは2つ以上を選択併用することも可能である。また、着色剤の添加量はトナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲に設定するのが良い。
次に、本発明に使用されるトナーに使用可能なワックスとしては、以下に示す様な公知のものが挙げられる。
(1)ポリオレフィン系ワックス
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等
(2)長鎖炭化水素系ワックス
パラフィンワックス、サゾールワックス等
(3)ジアルキルケトン系ワックス
ジステアリルケトン等
(4)エステル系ワックス
カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等
(5)アミド系ワックス
エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミド等
ワックスの融点は、通常40〜125℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点を上記範囲内にすることにより、トナーの耐熱保存性が確保されるとともに、低温で定着を行う場合でもコールドオフセットなどを起こさずに安定したトナー画像形成が行える。また、トナー中のワックス含有量は、1質量%〜30質量%が好ましく、さらに好ましくは5質量%〜20質量%である。
これらのワックスを2種以上を組み合わせて使用することが可能である。
さらに、また荷電制御剤も添加することが出来、種々の公知のもので、かつ、水系媒体中に分散可能なものを使用することができる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
荷電制御剤は粒子として分散した状態で、数平均一次粒子径が10〜500nm程度とすることが好ましい。
〔外添剤の添加〕
外添剤添加は、着色粒子(トナー粒子)に、流動性、帯電性の改良及びクリーニング性の向上などの目的で行われる。外添剤を添加するために使用される装置としては、タービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機などの種々の公知の混合装置を挙げられる。
外添剤は、トナー中に0.1〜5.0質量%、好ましくは0.5〜4.0質量%であることが好ましい。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
外添剤の大きさは数平均一次粒径で4〜800nmのものであり、この大きさを有する無機微粒子や有機微粒子等の粒子を添加して、トナーを作製することが可能である。
外添剤の添加により、トナーの流動性や帯電性が改良され、また、クリーニング性の向上等が実現される。外添剤の種類は特に限定されるものではなく、たとえば、以下に挙げる無機微粒子や有機微粒子、及び、滑剤が挙げられる。
無機微粒子としては、従来公知のものを使用することができる。
具体的には、シリカ、チタニア、アルミナ、チタン酸ストロンチウム微粒子等が好ましく用いることができる。これら無機微粒子としては必要に応じて疎水化処理したものを用いても良い。具体的なシリカ微粒子としては、例えば日本アエロジル社製の市販品R−805、R−976、R−974、R−972、R−812、R−809、ヘキスト社製のHVK−2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−720、TS−530、TS−610、H−5、MS−5等が挙げられる。
チタニア微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品T−805、T−604、テイカ社製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−500BS、MT−600、MT−600SS、JA−1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−500、TAF−130、TAF−510、TAF−510T、出光興産社製の市販品IT−S、IT−OA、IT−OB、IT−OC等が挙げられる。
アルミナ微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品RFY−C、C−604、石原産業社製の市販品TTO−55等が挙げられる。
また、有機微粒子としては数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用することができる。具体的には、スチレンやメチルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体を使用することができる。
さらに、無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤などによって疎水化処理されていることが好ましい。
疎水化処理の程度としては特に限定されるものではないが、メタノールウェッタビリティーとして40〜95のものが好ましい。メタノールウェッタビリティーとは、メタノールに対する濡れ性を評価するものである。この方法は、内容量200mlのビーカー中に入れた蒸留水50mlに、測定対象の無機微粒子を0.2g秤量し添加する。メタノールを先端が液体中に浸漬されているビュレットから、ゆっくり撹拌した状態で無機微粒子の全体が濡れるまでゆっくり滴下する。この無機微粒子を完全に濡らすために必要なメタノールの量をa(ml)とした場合に、下記式1により疎水化度が算出される。
(式1) 疎水化度={a/(a+50)}×100
また、クリーニング性や転写性をさらに向上させるために滑剤を使用することも可能である。滑剤としては、たとえば、以下の様な高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。すなわち、ステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩が挙げられる。
〔トナー物性〕
以上の様にして作製されるトナーは、その粒径が体積基準メディアン径(D50)で3〜8μmであることが好ましい。このトナーの粒径は、凝集工程における凝集剤の濃度や有機溶剤の添加量、または融着時間、さらにポリエステル樹脂の組成により制御が可能である。体積基準メディアン径(D50)を3.0〜8.0μmとすることにより、定着工程において、飛翔して加熱部材に付着しトナーオフセットを発生させる付着力の大きいトナーを少なくする。また、転写効率が向上してハーフトーン画像の画質向上、細線やドット等の精細な画像の画質向上を実現させている。
トナーの体積基準メディアン径(D50)は下記の測定方法により測定されるものである。すなわち、マルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用のコンピュータシステム(ベックマン・コールター製)を接続した装置を用いて測定、算出することにより得られるものである。
測定手順としては、トナー0.02gを界面活性剤溶液20ml(トナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を作製する。このトナー分散液を、サンプルスタンド内のISOTONII(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定器表示濃度が7%になるまでピペットにて注入する。この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値が得られる。測定機において、測定粒子カウント数を25000個、アパチャー径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出する。体積積算分率が大きい方から50%の粒子径を体積基準メディアン径(D50)とする。
本発明に使用されるトナーは、キャリアと混合していわゆる二成分現像剤として使用するものである。上記トナーをキャリアと混合して二成分現像剤とした場合でも、キャリア汚染による画像不良の発生のない良好なトナー画像が得られる。
〔画像形成方法〕
図4は、二成分現像剤を用いてトナー画像を形成する画像形成装置の一例を示す概略図である。
図4において、1Y、1M、1C、1Kは感光体、4Y、4M、4C、4Kは現像手段、5Y、5M、5C、5Kは1次転写手段としての1次転写ロール、5Aは2次転写手段としての2次転写ロール、6Y、6M、6C、6Kはクリーニング手段、7は中間転写体ユニット、24は熱ロール式定着装置、70は中間転写体を示す。
この画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、転写部としての無端ベルト状中間転写体ユニット7と、記録部材Pを搬送する無端ベルト状の給紙搬送手段21及び定着手段としての熱ロール式定着装置24とを有する。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
各感光体に形成される異なる色のトナー像の1つとして、イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1Y、該感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、1次転写手段としての1次転写ロール5Y、クリーニング手段6Yを有する。また、別の異なる色のトナー像の1つとして、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1M、該感光体1Mの周囲に配置された帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、1次転写手段としての1次転写ロール5M、クリーニング手段6Mを有する。また、更に別の異なる色のトナー像の1つとして、シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1C、該感光体1Cの周囲に配置された帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、1次転写手段としての1次転写ロール5C、クリーニング手段6Cを有する。また、更に他の異なる色のトナー像の1つとして、黒色画像を形成する画像形成部10Kは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1K、該感光体1Kの周囲に配置された帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、1次転写手段としての1次転写ロール5K、クリーニング手段6Kを有する。
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のロールにより巻回され、回動可能に支持された中間転写エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写体70を有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色の画像は、1次転写ロール5Y、5M、5C、5Kにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された転写材として用紙等の記録部材Pは、給紙搬送手段21により給紙され、複数の中間ロール22A、22B、22C、22D、レジストロール23を経て、2次転写手段としての2次転写ロール5Aに搬送され、記録部材P上にカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された記録部材Pは、熱ロール式定着装置24により定着処理され、排紙ロール25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、2次転写ロール5Aにより記録部材Pにカラー画像を転写した後、記録部材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、1次転写ロール5Kは常時、感光体1Kに圧接している。他の1次転写ロール5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに圧接する。
2次転写ロール5Aは、ここを記録部材Pが通過して2次転写が行われるときにのみ、無端ベルト状中間転写体70に圧接する。
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L、82Rを介して引き出し可能にしてある。
筐体8は、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とを有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1Y、1M、1C、1Kの図示左側方には無端ベルト状中間転写体ユニット7が配置されている。無端ベルト状中間転写体ユニット7は、ロール71、72、73、74、76を巻回して回動可能な無端ベルト状中間転写体70、1次転写ロール5Y、5M、5C、5K及びクリーニング手段6Aとからなる。
筐体8の引き出し操作により、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とは、一体となって、本体Aから引き出される。
このように感光体1Y、1M、1C、1K上に帯電、露光、現像によりトナー像を形成し、無端ベルト状中間転写体70上で各色のトナー像を重ね合わせ、一括して記録部材Pに転写し、熱ロール式定着装置24で加圧及び加熱により固定して定着する。
トナー像を記録部材Pに転移させた後の感光体1Y、1M、1C、1Kは、クリーニング装置6Aで転写時に感光体に残されたトナーを清掃した後、上記の帯電、露光、現像のサイクルに入り、次の像形成が行われる。
また、本発明に係る二成分現像剤を構成するトナーは、現状よりも更に低い温度でトナー画像を定着するいわゆる低温定着対応のものである。すなわち、本発明に係る二成分現像剤を構成するトナーで形成されたトナー画像を形成した転写材を表面温度が90℃〜150℃の加熱ローラで処理すると、折れや曲げ、擦れ等の力を加えても、転写材からのトナー剥離が起きない安定した定着強度が発現される。
以下、本発明を下記の実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、文中「部」とは「質量部」を表す。
(キャリア芯材1の作製)
MnO換算で21.0モル%、MgO換算で3.3モル%、SrO換算で0.7モル%、Fe換算で75.0モル%になるように各原材料を適量配合し、水を加え、湿式ボールミルで10時間粉砕、混合し、乾燥させ、950℃で4時間保持した後、湿式ボールミルで24時間粉砕を行ったスラリーを造粒乾燥し、撹拌装置を内蔵した焼成炉内に容積の5割量を添加して、周速10m/s、1300℃にて4時間保持した後、解砕し、粒子径35μmに粒度調整を行ない芯材1を得た。
(キャリア芯材2〜5の作製)
キャリア芯材1の作製において、周速、焼成温度を表1に示すように変更するほかはキャリア1の作製方法と同様にして、キャリア芯材2〜5を得た。
(キャリア芯材6〜8の作製)
キャリア芯材1の作製において、撹拌装置を内蔵した焼成炉から気泡流動型焼成炉に変更し、周速、焼成温度を表1に示すように変更するほかはキャリア1の作製方法と同様にして、キャリア芯材6〜8を得た。
(キャリア芯材9〜11の作製)
キャリア芯材1の作製において、撹拌装置を内蔵した焼成炉から撹拌装置を有さない焼成炉に変更し、周速、焼成温度を表1に示すように変更するほかはキャリア1の作製方法と同様にして、キャリア芯材9〜11を得た。
(キャリア芯材12の作製)
キャリア芯材1の作製において、周速、焼成温度を表1に示すように変更するほかはキャリア1の作製方法と同様にして、キャリア芯材12を得た。
(キャリア芯材13の作製)
キャリア芯材1の作製において、撹拌装置を内蔵した焼成炉から撹拌装置を有さない焼成炉に変更し、焼成炉内に添加する添加量をキャリア芯材が1層構成になるように少量添加とし周速、焼成温度を表1に示すように変更したほかはキャリア1の作製方法と同様にして、キャリア芯材13を得た。
(キャリアの作製)
上記で作製した「芯材1〜9」100質量部と、シクロヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(共重合比5/5)の共重合体樹脂微粒子を5質量部とを、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、120℃で30分間撹拌混合して機械的衝撃力の作用でコア粒子の表面に樹脂被覆層を形成し、樹脂で被覆された「キャリア1〜9」を作製した。
(トナーの準備)
トナーは体積基準におけるメディアン径(D50)が6.5μmの重合法により作製したBkトナーを準備した。
(現像剤の調製)
上記で作製した「キャリア1〜9」100質量部と、上記で準備した黒トナー1を6質量部とをV型混合機で混合し、現像剤1〜9を作製した。
〔評価〕
画像評価はプリント画像電子写真方式を採用する市販の複合機「bizhub Pro C500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)の改造機を使用して、A4版上質紙(64g/m)に黒色トナーにて画素率が10%の画像(文字画像が7%、人物顔写真、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にあるオリジナル画像)を出力した。初期から10万枚出力までの現像剤の状態と画質評価を行った。
◎〜△が合格レベル、×が不合格とした。
(トナー帯電量)
初期と10万枚プリント終了後の帯電量を測定した。帯電量評価は初期と10万枚プリント終了後の帯電量の絶対値と差で行った。なお、帯電量は以下のブローオフ法で求めた値である。
ブローオフ法による帯電量の測定は、ブローオフ帯電量測定装置「TBー200(東芝ケミカル社製)」を用いて行った。
測定する2成分現像剤を、400メッシュのステンレス製スクリーンを装着した前記帯電量測定装置にセットし、ブロー圧50kPaの条件で10秒間窒素ガスにてブローし、電荷を測定した。測定された電荷を飛翔したトナー質量で割ることにより帯電量(μC/g)を算出した。
帯電量の絶対値が25μC/g以上であり、かつ、初期と10万枚プリント終了後で帯電量差が、5μC/g以下であれば問題ないレベルである。
(トナー濃度安定性)
トナー濃度の安定性は、1万プリント終了ごとに現像剤を採取し、トナー濃度を下記手法により測定し評価した。10万枚プリント中に、初期トナー濃度6%という設定値から±0.6以内の変動範囲であれば問題ないレベルとした。
トナー濃度の測定方法は、採取した現像剤をビーカーに入れてその質量を小数点以下4桁まで精秤した後、少量の中性洗剤、純水を添加してよくなじませ、ビーカー底に磁石を当てながら上澄み液にトナーを分散して捨てる。さらに、純水を添加し上澄み液を捨てる操作を2回繰り返すことで、トナーおよび中性洗剤を除いた。40℃にて乾燥し、キャリア単体の質量を精秤して、除去したトナー質量を計算することで現像剤のトナー濃度を算出する。
トナー濃度(%)={(除去したトナー質量)/(現像剤質量)}×100
(トナー飛散)
上記の評価機で50万枚のプリントを行い、トナー飛散の状態を目視で確認し、またユーザーが現像ユニットを交換したときの手の汚れ具合で評価した。
◎:トナー飛散が全く見られない。ユーザーが現像ユニットを交換しても全く手が汚
れない
○:現像ローラ付近の上蓋に飛散したトナーの付着が見られる。ユーザーが現像ユニットを交換しても全く手が汚れない程度
△:現像ユニットの上蓋の一部に飛散したトナー付着が見られる
×:ユーザーが現像ユニットを交換した後、手洗いが必要なほどトナー飛散が認めら
れる。
(かぶり)
カブリ濃度の測定は、まず印字されていない白紙について、マクベス反射濃度計「RD−918」を用いて20ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、白紙濃度とする。次に評価形成画像100万枚目の白地部分について、同様に20ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、この平均濃度から白紙濃度を引いた値をカブリ濃度として評価した。カブリ濃度が0.010以下であれば、カブリは実用的に問題ないといえる。
◎:0.003未満
○:0.003〜0.006未満
△:0.006〜0.010以下
×:0.010より大きい値
表2から明かなごとく、本発明内の実施例1〜6は、何れの特性も良好であるが、本発明外の比較例1〜5は、少なくとも何れかの特性に問題があることがわかる。
気泡流動層型焼却炉の構成図。 本発明に係わるキャリア芯材の形状を説明する図。 本発明に係わるキャリア芯材の形状を説明する図。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す断面構成図。
符号の説明
1Y、1M、1C、1K 感光体
2Y、2M、2C、2K 帯電手段
3Y、3M、3C、3K 露光手段
4Y、4M、4C、4K 現像手段
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール
10Y、10M、10C、10K 画像形成部
22A、22B、22C、22D 中間ロール
P 記録部材(転写紙)

Claims (6)

  1. キャリア芯材表面に樹脂被覆層を有する静電潜像現像用キャリアにおいて、該芯材の形状係数SF−1が100〜110であり、該SF−1の変動係数が15%以下であることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
  2. 前記キャリア芯材は、表面にグレインを形成し、該グレインが配向していることを特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用キャリア。
  3. 前記グレインが長径と短径を有し、短径が0.5〜1.5μmであることを特徴とする請求項2に記載の静電潜像現像用キャリア。
  4. キャリア芯材表面に樹脂被覆層を有する静電潜像現像用キャリアの製造方法において、形状係数SF−1が100〜110であり、SF−1の変動係数が15%以下であるキャリア芯材上に、機械式コーティング法により樹脂被覆層を形成することを特徴とする静電潜像現像用キャリアの製造方法。
  5. 請求項1〜3の何れか1項記載の静電潜像現像用キャリアと、体積基準におけるメディアン径が3.0〜8.0μmのトナーからなることを特徴とする2成分現像剤。
  6. 請求項1〜3の何れか1項記載の静電潜像現像用キャリアを用い、2成分現像法にて現像することを特徴とする画像形成方法。
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