JP6648547B2 - 静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法 - Google Patents
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Description
トナー粒子、及び前記トナー粒子に外添され、圧縮凝集度が60%以上95%以下、粒子圧縮比が0.20以上0.40以下であるシリカ粒子を含む外添剤を有する静電荷像現像用トナーと、
芯材粒子、及び前記芯材粒子表面を被覆する樹脂被覆層を有し、表面粗さRa(JIS−B0601に準拠)がRa≦0.5μmであり、円形度が0.975以上である静電荷像現像用キャリアと、
を含む静電荷像現像剤。
前記シリカ粒子の平均円相当径が40nm以上200nm以下である<1>に記載の静電荷像現像剤。
前記シリカ粒子の粒子分散度が90%以上100%以下である<1>又は<2>に記載の静電荷像現像剤。
前記シリカ粒子が、粘度1000cSt以上50000cSt以下のシロキサン化合物により表面処理され、前記シロキサン化合物の表面付着量が0.01質量%以上5質量%以下のシリカ粒子である<1>〜<3>のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤。
前記シロキサン化合物が、シリコーンオイルである<4>に記載の静電荷像現像剤。
<1>〜<5>のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤を収容し、
画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジ。
<1>〜<5>のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
<1>〜<5>のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
<1>〜<5>のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
<3>に係る発明によれば、シリカ粒子の粒子分散度が90%未満の場合に比べ、画像濃度の低下を抑制する静電荷像現像剤が提供される。
<4>、又は<5>に係る発明によれば、芯材粒子、及び前記芯材粒子表面を被覆する樹脂被覆層を有し、表面粗さRa≦0.5μmであり、円形度が0.975以上である静電潜像現像用キャリアと共に静電荷像現像剤に含ませる静電荷像現像用トナーとして、粘度1000cSt未満若しくは50000cSt超えのシロキサン化合物により表面処理されたシリカ粒子、又はシロキサン化合物の表面付着量が0.01質量%未満若しくは5質量%超えのシリカ粒子のみを外添剤としてトナー粒子に外添したトナーのみを有する現像剤に比べ、画像濃度の低下を抑制する静電荷像現像剤が提供される。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、トナー粒子、及び前記トナー粒子に外添される外添剤を有する静電荷像現像用トナー(以下単に「トナー」とも称する)と、キャリアと、を含む。
キャリは、芯材粒子と、前記芯材粒子表面を被覆する樹脂被覆層と、を有する。このキャリアの表面粗さRa(JIS−B0601に準拠)がRa≦0.5μmであり、またキャリアの円形度が0.975以上である。
外添剤は、圧縮凝集度が60%以上95%以下、粒子圧縮比が0.20以上0.40以下であるシリカ粒子(以下「特定シリカ粒子」とも称する)を含む。
ここで、トナー粒子に外添されているシリカ粒子は、現像手段内での攪拌等による機械的負荷で、トナー粒子から遊離することがあり、トナーから遊離したシリカ粒子がキャリアの表面に付着することがある。表面粗さRa及び円形度が前述の範囲であるキャリアは粗い表面を有するとの特性から、図1に示すごとく、トナーから遊離したシリカ粒子56を芯材52の樹脂54が含浸した箇所、つまり凹部に溜め込み易く、かつ再離脱させ難い。そのため、シリカ粒子56が次第に蓄積され、キャリアの表面がシリカ粒子56で覆われることでキャリアの表面における導電路が阻害され、キャリア抵抗が上昇することがあった。なお、キャリア抵抗が上昇するとそれに伴って現像剤の帯電が上昇し、出力される画像において画像濃度が求められる濃度よりも低下することがあった。
特に、高温高湿環境下(例えば25℃以上65%以上の環境)では水分等の影響によりキャリア間での付着力が増大するため、この高温高湿環境下で低画像密度(例えば画像密度3%以下の画像)を連続走行した後、さらに低温低湿環境(例えば15℃以下25%以下の環境)で印字を行う態様においては、この画像濃度の低下がより発生し易い。
一方、シリカ粒子の流動性と共に、トナー粒子への分散性を高めることを目的として、疎水化処理剤を用いてシリカ粒子の表面を表面処理する技術が知られている。この技術によれば、シリカ粒子の流動性、及びトナー粒子への分散性は向上するが、凝集性は低いままである。
また、疎水化処理剤とシリコーンオイルとを併用してシリカ粒子の表面を表面処理する技術も知られている。この技術によれば、トナー粒子への付着性が向上すると共に、凝集性が向上する。しかし逆に、流動性及びトナー粒子への分散性は低下し易くなる。
つまり、シリカ粒子において、流動性及びトナー粒子への分散性と、凝集性及びトナー粒子への付着性は相反する関係にあると言える。
圧縮凝集度は、シリカ粒子の凝集性及びトナー粒子への付着性を示す指標となる。この指標は、シリカ粒子を圧縮することでシリカ粒子の成形体を得た後、このシリカ粒子の成形体を落下させた際の前記成形体のほぐれにくさの程度で示される。
よって、圧縮凝集度が高い程、シリカ粒子は、嵩密度が高まり易く、凝集力(分子間力)が強まる傾向があり、かつトナー粒子への付着力も強まる傾向があることを示す。なお、圧縮凝集度の算出方法の詳細については後述する。
このため、圧縮凝集度を60%以上95%以下と高く制御した特定シリカは、トナー粒子への付着性及び凝集性が良好となる。但し、トナー粒子への付着性及び凝集性を良好にしつつ、流動性及びトナー粒子への分散性を確保する観点から、圧縮凝集度の上限値は95%としている。
粒子圧縮比は、シリカ粒子の流動性を示す指標となる。具体的に、粒子圧縮比は、シリカ粒子の固め見掛け比重及びゆるみ見掛け比重の差と、固め見掛け比重との比((固め見掛け比重−ゆるみ見掛け比重)/固め見掛け比重)で示される。
よって、粒子圧縮比が低い程、シリカ粒子は流動性が高いことを示す。また、流動性が高いと、トナー粒子への分散性も高まる傾向がある。なお、粒子圧縮比の算出方法の詳細については後述する。
このため、粒子圧縮比を0.20以上0.40以下と低く制御した特定シリカ粒子は、流動性及びトナー粒子への分散性が良好となる。但し、流動性及びトナー粒子への分散性を良好にしつつ、トナー粒子への付着性及び凝集性を向上させる観点から、粒子圧縮比の下限値を0.20としている。
まず、特定シリカ粒子は、流動性及びトナー粒子への分散性が高いため、トナー粒子に外添すると、トナー粒子の表面に均一に近い状態で付着され易い。そして、一旦、トナー粒子に付着した特定シリカ粒子は、トナー粒子への付着性が高いため、現像手段内での攪拌等による機械的負荷では、トナー粒子からの遊離が生じ難くなる。その結果、表面粗さRa及び円形度が前述の範囲であるキャリアへの遊離したシリカ粒子の付着も低減され、キャリアの表面にシリカ粒子が蓄積した状態となることも低減される。そして、キャリアの表面における導電路がシリカ粒子によって阻害されることによるキャリア抵抗の上昇が抑制される。
粒子分散度は、シリカ粒子の分散性を示す指標となる。この指標は、一次粒子状態でのシリカ粒子のトナー粒子への分散のしやすさの程度で示される。具体的に、粒子分散度は、シリカ粒子によるトナー粒子表面への計算上の被覆率をC0とし、実測の被覆率をCとしたとき、付着対象物への実測の被覆率Cと、計算上の被覆率C0との比(実測の被覆率C/計算上の被覆率C0)で示される。
よって、粒子分散度が高い程、シリカ粒子はトナー粒子表面で凝集しにくく、一次粒子の状態でトナー粒子に分散しやすいことを示す。なお、粒子分散度の算出方法の詳細については後述する。
ここで、表面付着量は、シリカ粒子の表面を表面処理する前のシリカ粒子(未処理のシリカ粒子)に対する割合とする。以下、表面処理前のシリカ粒子(つまり未処理のシリカ粒子)を単に、「シリカ粒子」とも称する。
一方で、シリカ粒子が加圧されたときは、シリカ粒子表面のシロキサン化合物の長い分子鎖が絡み合い、シリカ粒子の最密充填性が高まり、シリカ粒子同士の凝集が強まる。そして、このシロキサン化合物の長い分子鎖が絡み合うことによるシリカ粒子の凝集力は、シリカ粒子を流動させると解除されると考えられる。これに加え、シリカ粒子表面のシロキサン化合物の長い分子鎖により、トナー粒子への付着力も高まる。
・トナー粒子
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他添加剤と、を含んで構成される。
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂としては、例えば、公知のポリエステル樹脂が挙げられる。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K 7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。
ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K 7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、数粒径D16p、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を体積粒径D84v、数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
式:SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
上記式中、MLはトナーの絶対最大長、Aはトナーの投影面積を各々示す。
具体的には、形状係数SF1は、主に顕微鏡画像又は走査型電子顕微鏡(SEM)画像を画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、以下のようにして算出される。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラによりルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子の最大長と投影面積を求め、上記式によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
トナーにおける外添剤は、特定シリカ粒子を含む。外添剤は、特定シリカ粒子以外の他の外添剤を含んでもよい。つまり、トナー粒子は、特定シリカ粒子のみ外添されていてもよいし、特定シリカ粒子と他の外添剤とが外添されていてもよい。
−圧縮凝集度−
特定シリカ粒子の圧縮凝集度は、60%以上95%以下であるが、特定シリカ粒子における、凝集性及びトナー粒子への付着性を良好にしつつ、流動性及びトナー粒子への分散性を確保する観点(特に、画像濃度の低下抑制の観点)から、好ましくは65%以上95%以下、より好ましくは70%以上95%以下である。
直径6cm、円盤状(ディスク状)の金型に、特定シリカ粒子を6.0g充填する。次いで、圧縮成型機(前川試験機製作所社製)を用いて圧力5.0t/cm2で金型を60秒圧縮し、圧縮された円盤状の特定シリカ粒子の成形体(以下、「落下前の成形体」と称する)を得る。その後、落下前の成形体の質量を測定する。
次いで、落下前の成形体を目開き600μmのふるい網上に配置し、振動ふるい機(筒井理化学器械社製:品番VIBRATING MVB−1)により、落下前の成形体を振幅1mm、振動時間1分の条件下で落下させる。これにより、落下前の成形体から前記ふるい網を介して特定シリカ粒子が落下し、前記ふるい網上に特定シリカ粒子の成形体が残存する。その後、残存した特定シリカ粒子の成形体(以下、「落下後の成形体」と称する)の質量を測定する。
そして、以下の式(1)を用いて、落下後の成形体の質量と落下前の成形体の質量との比から、圧縮凝集度を算出する。
・式(1):圧縮凝集度=(落下後の成形体の質量/落下前の成形体の質量)×100
特定シリカ粒子の粒子圧縮比は、0.20以上0.40以下であるが、特定シリカ粒子における、凝集性及びトナー粒子への付着性を良好にしつつ、流動性及びトナー粒子への分散性を確保する観点(特に、画像濃度の低下抑制の観点)から、好ましくは0.24以上0.38以下、より好ましくは0.28以上0.36以下である。
パウダーテスター(ホソカワミクロン社製、品番PT−S型)を用いて、シリカ粒子のゆるみ見掛け比重と固め見掛け比重とを測定する。そして、以下の式(2)を用いて、シリカ粒子の固め見掛け比重及びゆるみ見掛け比重の差と、固め見掛け比重との比から粒子圧縮比を算出する。
・式(2):粒子圧縮比=(固め見掛け比重−ゆるみ見掛け比重)/固め見掛け比重
特定シリカ粒子の粒子分散度は、トナー粒子への分散性をさらに良好にする観点(特に、画像濃度の低下抑制の観点)から、好ましくは90%以上100%以下であり、より好ましくは95%以上100%以下であり、さらに好ましくは100%である。
・式(3):粒子分散度=実測の被覆率C/計算上の被覆率C0
・式(3−1):計算上の被覆率C0=√3/(2π)×(ρt/ρa)×(dt/da)×(Wa/Wt)×100(%)
(式(3−2)中、xは、トナー粒子のみの特定シリカ粒子に由来するケイ素原子のシグナル強度を示す。yは、特定シリカ粒子のみの特定シリカ粒子に由来するケイ素原子のシグナル強度を示す。zは、特定シリカ粒子が被覆(付着)したトナー粒子についての特定シリカ粒子に由来するケイ素原子のシグナル強度を示す。)
特定シリカ粒子の平均円相当径は、特定シリカ粒子における、流動性、トナー粒子への分散性、凝集性、及びトナー粒子への付着性を良好にする観点(特に、画像濃度の低下抑制の観点)から、40nm以上200nm以下が好ましく、50nm以上180nm以下がより好ましく、60nm以上160nm以下がさらに好ましい。
特定シリカ粒子の形状は、球形状、異形状のいずれであってもよいが、特定シリカ粒子の平均円形度は、特定シリカ粒子における、流動性、トナー粒子への分散性、凝集性、及びトナー粒子への付着性を良好にする観点(特に、画像濃度の低下抑制の観点)から、0.85以上0.98以下が好ましく、0.90以上0.98以下がより好ましく、0.93以上0.98以下がさらに好ましい。
まず、特定シリカ粒子の円形度は、トナー粒子にシリカ粒子を外添させた後の一次粒子を、SEM装置により観察し、得られた一次粒子の平面画像解析から、下記式により算出される「100/SF2」として得られる。
・式:円形度(100/SF2)=4π×(A/I2)
〔式中、Iは画像上における一次粒子の周囲長を示し、Aは一次粒子の投影面積を表す。
そして、特定シリカ粒子の平均円形度は、上記平面画像解析によって得られた一次粒子100個の円形度の累積頻度における50%円形度として得られる。
まず、トナーから外添剤(特定シリカ粒子)を次のように分離する。
メタノール中にトナーを入れて分散させ、撹拌後、超音波バスにて処理することで、トナーから外添剤を分離することができる。その分離のしやすさは外添剤の粒径・比重により決まり、超音波処理条件を調整することで特定シリカ粒子を分離することができる。それらを、遠心分離によってトナー粒子を沈降させて外添剤を分散したメタノールのみを回収し、その後、メタノールを揮発させることで特定シリカ粒子を取り出すことができる。そして、分離した特定シリカ粒子を用いて、上記各特性を測定する。
特定シリカ粒子は、シリカ(即ちSiO2)を主成分とする粒子であり、結晶性でも非晶性でもよい。特定シリカ粒子は、水ガラスやアルコキシシラン等のケイ素化合物を原料に製造された粒子であってもよいし、石英を粉砕して得られる粒子であってもよい。
特定シリカ粒子として、具体的には、ゾルゲル法で作製されるシリカ粒子(以下「ゾルゲルシリカ粒子」)、水性コロイダルシリカ粒子、アルコール性シリカ粒子、気相法により得られるフュームドシリカ粒子、溶融シリカ粒子等が挙げられ、これらの中でも、ゾルゲルシリカ粒子が好ましい。
特定シリカ粒子は、圧縮凝集度、粒子圧縮比、及び粒子分散度を上記特定の範囲とするためには、シロキサン化合物により表面処理されていることが好ましい。
表面処理方法としては、超臨界二酸化炭素を利用し、超臨界二酸化炭素中でシリカ粒子の表面を表面処理することが好ましい。なお、表面処理方法については後述する。
シロキサン化合物としては、分子構造中にシロキサン骨格を有するものであれば特に制限されない。
シロキサン化合物としては、例えば、シリコーンオイル、シリコーン樹脂が挙げられる。これらの中でも、シリカ粒子表面を均一に近い状態で表面処理する観点から、シリコーンオイルが好ましい。
上記シロキサン化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
シロキサン化合物の粘度(動粘度)は、特定シリカ粒子における、流動性、トナー粒子への分散性、凝集性、及びトナー粒子への付着性を良好にする観点(特に、画像濃度の低下抑制の観点)から、1000cSt以上50000cSt以下が好ましく、2000cSt以上30000cSt以下がより好ましく、3000cSt以上10000cSt以下がさらに好ましい。
シロキサン化合物の粘度は次の手順で求められる。特定シリカ粒子にトルエンを加え超音波分散機で30分間分散させる。その後、上澄みを回収する。このとき1g/100ml濃度のシロキサン化合物のトルエン溶液とする。このときの比粘度〔ηsp〕(25℃)を下記式(A)により求める。
(η0:トルエンの粘度、η:溶液の粘度)
・式(B):ηsp=〔η〕+K’〔η〕2
(K’:Hugginsの定数 K’=0.3(〔η〕=1〜3の適応時))
・式(C):〔η〕=0.215×10−4M0.65
・式(D):logη=1.00+0.0123M0.5
シロキサン化合物の特定シリカ粒子表面への表面付着量は、特定シリカ粒子における、流動性、トナー粒子への分散性、凝集性、及びトナー粒子への付着性を良好にする観点(特に、画像濃度の低下抑制の観点)から、シリカ粒子(表面処理前のシリカ粒子)に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上3質量%以下がより好ましく、0.10質量%以上2質量%以下がさらに好ましい。
表面付着量は、以下に示す方法により測定される。
特定シリカ粒子100mgを、クロロホルム1mL中に分散し、内部標準液としてDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)を1μL加えた後、超音波洗浄機で30分間超音波処理し、クロロホルム溶媒中へシロキサン化合物の抽出を行う。その後JNM−AL400型核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製)で水素核スペクトル測定を行い、DMF由来ピーク面積に対するシロキサン化合物由来ピーク面積の比からシロキサン化合物の量を得る。そして、このシロキサン化合物の量から表面付着量を得る。
上記要件を満たすことで、流動性及びトナー粒子への分散性が良好であると共に、凝集性及びトナー粒子への付着性が向上した特定シリカ粒子が得られ易くなる。
特定シリカ粒子の外添量(含有量)は、画像濃度の低下の抑制の観点から、トナー粒子に対して、0.1質量%以上6.0質量%以下が好ましく、0.3質量%以上4.0質量%以下がより好ましく、0.5質量%以上2.5質量%以下が更に好ましい。
特定シリカ粒子は、シリカ粒子に対して、表面付着量が0.01質量%以上5質量%以下となるように、粘度1000cSt以上50000cSt以下のシロキサン化合物により、シリカ粒子の表面を表面処理することで得られる。
特定シリカ粒子の製造方法によれば、流動性及びトナー粒子への分散性が良好であると共に、凝集性及びトナー粒子への付着性が向上したシリカ粒子が得られる。
前記表面処理を超臨界二酸化炭素中で行うと、超臨界二酸化炭素中にシロキサン化合物が溶解した状態となる。超臨界二酸化炭素は界面張力が低いという特性を持つことから、超臨界二酸化炭素中に溶解した状態のシロキサン化合物は、超臨界二酸化炭素と共に、シリカ粒子の表面の孔部の深くまで拡散して到達し易くなるものと考えられ、シリカ粒子の表面のみならず、孔部の奥深くまで、シロキサン化合物による表面処理がなされると考えられる。
このため、超臨界二酸化炭素中でシロキサン化合物により表面処理されたシリカ粒子は、シロキサン化合物により表面が均一に近い状態(例えば薄膜状に表面処理層が形成されている状態)に処理されたシリカ粒子になると考えられる。
この場合、超臨界二酸化炭素中にシロキサン化合物と共に疎水化処理剤が溶解した状態となり、超臨界二酸化炭素中に溶解した状態のシロキサン化合物及び疎水化処理剤は、超臨界二酸化炭素と共に、シリカ粒子の表面の孔部の深くまで拡散して到達し易くなるものと考えられ、シリカ粒子の表面のみならず、孔部の奥深くまで、シロキサン化合物及び疎水化処理剤による表面処理がなされると考えられる。
この結果、超臨界二酸化炭素中でシロキサン化合物及び疎水化処理剤により表面処理されたシリカ粒子は、シロキサン化合物及び疎水化処理剤により表面が均一に近い状態に処理されると共に、高い疎水性が付与され易くなる。
他の製造過程において超臨界二酸化炭素を利用する特定シリカ粒子の製造方法としては、例えば、ゾルゲル法によって、シリカ粒子とアルコール及び水を含む溶媒とを含有するシリカ粒子分散液を準備する工程(以下、「分散液準備工程」と称する)と、超臨界二酸化炭素を流通させ、シリカ粒子分散液から溶媒を除去する工程(以下、「溶媒除去工程」と称する)と、超臨界二酸化炭素中で、溶媒を除去した後のシリカ粒子の表面をシロキサン化合物により表面処理する工程(以下、「表面処理工程」と称する)と、を有するシリカ粒子の製造方法が挙げられる。
この理由は定かではないが、1)シリカ粒子分散液の溶媒を除去する場合、超臨界二酸化炭素が「界面張力が働かない」という性質から、溶媒を除去する際の液架橋力による粒子同士の凝集もなく溶媒を除去できるものと考えられる点、2)超臨界二酸化炭素の「臨界点以上の温度・圧力下においた状態の二酸化炭素であり、気体の拡散性と液体の溶解性との双方を持つ」といった性質により、比較的低温(例えば250℃以下)で、超臨界二酸化炭素に効率良く接触し、溶媒を溶解することから、この溶媒を溶解した超臨界二酸化炭素を除去することで、シラノール基の縮合による2次凝集体等の粗粉を生じることなくシリカ粒子分散液中の溶媒を除去できるものと考えられる点、等が理由として考えられる。
なお、特定シリカ粒子の製造方法は、これに限られるわけではなく、例えば、1)表面処理工程のみ超臨界二酸化炭素を使用する態様、2)各工程を個別に行う態様等であってもよい。
分散液準備工程では、例えば、シリカ粒子とアルコール及び水を含む溶媒とを含有するシリカ粒子分散液を準備する。
具体的には、分散液準備工程は、例えば、湿式(例えば、ゾルゲル法等)によりシリカ粒子分散液を作製して、これを準備する。特に、シリカ粒子分散液は、湿式としてゾルゲル法、具体的には、テトラアルコキシシランを、アルコール及び水の溶媒にアルカリ触媒存在下で、反応(加水分解反応、縮合反応)を生じさせてシリカ粒子を生成し、シリカ粒子分散液を作製することがよい。
分散液準備工程において、例えば、シリカ粒子を湿式により得る場合、シリカ粒子が溶媒に分散された分散液(シリカ粒子分散液)の状態で得られる。
シリカ粒子分散液において、そのアルコールに対する水の質量比を上記範囲とすると、表面処理後にシリカ粒子の粗粉の発生が少なく、良好な電気抵抗を有するシリカ粒子が得られ易くなる。
アルコールに対する水の質量比が0.05を下回ると、溶媒除去工程において、溶媒を除去する際のシリカ粒子表面のシラノール基の縮合が少なくなることから、溶媒除去後のシリカ粒子表面への吸着水分が多くなることで、表面化処理後のシリカ粒子の電気抵抗が低くなり過ぎることがある。また、水の質量比が1.0を超えると、溶媒除去工程において、シリカ粒子分散液中の溶媒除去の終点付近で水が多く残留し、液架橋力によるシリカ粒子同士の凝集が生じ易く、表面処理後に粗粉として存在することがある。
シリカ粒子分散液において、そのシリカ粒子に対する水の質量比を上記範囲とすると、シリカ粒子の粗粉の発生が少なく、良好な電気抵抗を有するシリカ粒子が得られ易くなる。
シリカ粒子に対する水の質量比が0.02を下回ると、溶媒除去工程において、溶媒を除去する際のシリカ粒子表面のシラノール基の縮合が極端に少なくなることから、溶媒除去後のシリカ粒子表面への吸着水分が多くなることで、シリカ粒子の電気抵抗が低くなり過ぎることがある。
また、水の質量比が3を超えると、溶媒除去工程において、シリカ粒子分散液中の溶媒除去の終点付近で水が多く残留し、液架橋力によるシリカ粒子同士の凝集が生じ易くなることがある。
シリカ粒子分散液に対するシリカ粒子の質量比が0.05を下回ると、溶媒除去工程において、使用する超臨界二酸化炭素の量が多くなり、生産性が悪くなってしまうことがある。
また、シリカ粒子分散液に対するシリカ粒子の質量比が0.7を超えると、シリカ粒子分散液中においてシリカ粒子間距離が近くなり、シリカ粒子の凝集やゲル化による粗粉が発生し易くなることがある。
溶媒除去工程は、例えば、超臨界二酸化炭素を流通させ、シリカ粒子分散液の溶媒を除去する工程である。
つまり、溶媒除去工程では、超臨界二酸化炭素を流通させることにより、超臨界二酸化炭素をシリカ粒子分散液に接触させて、溶媒を除去する工程である。
具体的には、溶媒除去工程では、例えば、密閉反応器内に、シリカ粒子分散液を投入する。その後、密閉反応器内に、液化二酸化炭素を加えて加熱し、高圧ポンプにより反応器内を昇圧させ、二酸化炭素を超臨界状態とする。そして、密閉反応器内に超臨界二酸化炭素を導入すると共に、排出し、密閉反応器内、つまりシリカ粒子分散液に流通させる。
これにより、超臨界二酸化炭素が溶媒(アルコール及び水)を溶解しつつ、これを同伴してシリカ粒子分散液の外部(密閉反応器内の外部)へと排出され、溶媒が除去される。
この温度が上記範囲未満であると、溶媒が超臨界二酸化炭素に溶解し難くなるため、溶媒の除去がし難くなることがある。また溶媒や超臨界二酸化炭素の液架橋力により粗粉が生じ易くなることがあると考える。一方、この温度が上記範囲を超えると、シリカ粒子表面のシラノール基の縮合により2次凝集体等の粗粉が生じ易くなることがあると考えられる。
この圧力が上記範囲未満であると、超臨界二酸化炭素に溶媒が溶解し難くなる傾向にあり、一方、圧力が上記範囲を超えると、設備が高額となる傾向となる。
導入・排出量が15.4L/分/m3未満であると、溶媒除去に時間がかかるため生産性が悪くなり易くなる傾向となる。
一方、導入・排出量が1540L/分/m3以上であると、超臨界二酸化炭素がショートパスし、シリカ粒子分散液の接触時間が短くなってしまい、効率的に溶媒除去でき難くなる傾向となる。
表面処理工程は、例えば、溶媒除去工程と連続して、超臨界二酸化炭素中で、シロキサン化合物によりシリカ粒子の表面を表面処理する工程である。
つまり、表面処理工程では、例えば、溶媒除去工程から移行する前に、大気開放を行わず、超臨界二酸化炭素中で、シロキサン化合物によりシリカ粒子の表面を表面処理する。
具体的には、表面処理工程では、例えば、溶媒除去工程における密閉反応器内への超臨界二酸化炭素を導入・排出を停止した後、密閉反応器内の温度、圧力を調整し、密閉反応器内に、超臨界二酸化炭素が存在する状態で、シリカ粒子に対して一定の割合のシロキサン化合物を投入する。そして、この状態を維持した状態、つまり超臨界二酸化炭素中で、シロキサン化合物を反応させて、シリカ粒子の表面処理を行う。
この量が上記範囲より少ないとシロキサン化合物の超臨界二酸化炭素に対する濃度が低くなりシリカ表面との接触確率が低下し、反応が進み難くなることがある。一方で、この量が上記範囲よりも多いと、シロキサン化合物の超臨界二酸化炭素に対する濃度が高くなり、シロキサン化合物が超臨界二酸化炭素へ溶解しきれず分散不良となり、粗大凝集物を発生させ易くなる。
この密度が上記範囲より低いと、超臨界二酸化炭素に対するシロキサン化合物の溶解度が低下し、凝集物を発生させる傾向がある。一方で、密度が上記範囲よりも高いと、シリカ細孔への拡散性が低下するため、表面処理が不十分となる場合がある。特に、シラノール基を多く含有しているゾルゲルシリカ粒子に対しては上記密度範囲での表面処理を行うことがよい。
なお、超臨界二酸化炭素の密度は、温度及び圧力等により調整される。
シロキサン化合物の中でも、シリコーンオイルを適用すると、シリカ粒子表面にシリコーンオイルが均一に近い状態で付着され易くなり、シリカ粒子の流動性、分散性及び取り扱い性が向上し易くなる。
シラン系疎水化処理剤の中でも、トリメチルメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)などのトリメチル基を有する珪素化合物、特にヘキサメチルジシラザン(HMDS)が好適である。
この温度が上記範囲未満であると、シロキサン化合物による表面処理能力が低下することがある。一方で、温度が上記範囲を超えると、シリカ粒子のシラノール基間による縮合反応が進み、粒子凝集が発生することがある。特に、シラノール基を多く含有しているゾルゲルシリカ粒子に対しては上記温度範囲での表面処理を行うことがよい。
他の外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO2(ただし、特定シリカ粒子は除く)、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
次に、本実施形態に用いられるトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に用いられるトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
これらの中でも、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液中で(必要に応じて他の粒子分散液を混合した後の分散液中で)、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子)を凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して加熱し、凝集粒子を融合・合一して、トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、を経て、トナー粒子を製造する。
なお、以下の説明では、着色剤、及び離型剤を含むトナー粒子を得る方法について説明するが、着色剤、離型剤は、必要に応じて用いられるものである。無論、着色剤、離型剤以外のその他添加剤を用いてもよい。
まず、結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と共に、例えば、着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液、離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液を準備する。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を、水媒体中に粒子状に分散する方法である。
なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。なお、他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
次に、樹脂粒子分散液と共に、着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液と、を混合する。
そして、混合分散液中で、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ目的とするトナー粒子の径に近い径を持つ、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子を形成する。
凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を回転せん断型ホモジナイザーで攪拌下、室温(例えば25℃)で上記凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、上記加熱を行ってもよい。
凝集剤の金属イオンと錯体もしくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸、イミノジ酸(IDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)等が挙げられる。
キレート剤の添加量としては、例えば、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
次に、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば樹脂粒子のガラス転移温度より10から30℃高い温度以上)に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、トナー粒子を形成する。
なお、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、当該凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、をさらに混合し、凝集粒子の表面にさらに樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア/シェル構造のトナー粒子を形成する工程と、を経て、トナー粒子を製造してもよい。
洗浄工程は、帯電性の点から充分にイオン交換水による置換洗浄を施すことがよい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等を施すことがよい。また、乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、気流乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
本実施形態に用いられるキャリは、芯材粒子(以下「コア粒子」とも称す)、及び前記コア粒子表面を被覆する樹脂被覆層を有し、表面粗さRa(JIS−B0601に準拠)がRa≦0.5μmであり、円形度が0.975以上である。
(式中、Mは、Cu、Zn、Fe、Mg、Mn、Ca、Li、Ti、Ni、Sn、Sr、Al、Ba、Co、Mo等から選ばれる少なくとも1種を含有し、X、Yは質量mol比を示し、かつ条件X+Y=100を満たす)
なお、上記Raの測定はJIS−B0601に準拠して行った。なお、後述する実施例においても上記測定にて行った。
円形度は、FPIA−3000(シスメックス社製)を用いLPF測定モードにて測定した。尚、測定する際、0.03gのキャリアをエチレングリコール25質量%水溶液に分散させ、10μm未満及び50μmを超える粒径の粒子をカットして解析し平均円形度を求めた。
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer(ベックマン−コールター社製)測定装置を用いて、粒度分布を測定する。電解液としては、ISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用する。測定する粒子数は50,000である。
そして、測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小径側から累積分布を描き、累積50%となる粒径(「D50v」と表現する)を「体積平均粒径」と定義する。
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
図2に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを含むトナーの供給がなされる。
なお、一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として可視像(現像像)化される。
なお、排出されるキャリアは、現像装置4Y内で攪拌される等により劣化したキャリアを含む。
一方、感光体1Y上に残留したトナーは感光体クリーニング装置6Yで除去されて回収される。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー画像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録紙Pの表面も平滑が好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
図3に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、図3中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
本実施形態に係る現像剤カートリッジは、本実施形態に係る現像剤を収容し、画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジである。現像剤カートリッジは、画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための補給用の現像剤を収容するものである。
例えば、図2に示す画像形成装置において、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kを、本実施形態に係る現像剤カートリッジに代え、かかる現像剤カートリッジから現像剤を現像装置4Y,4M,4C,4Kに補給し、現像装置4Y、4M、4C、4Kに収容されているキャリアを入れ替えながら現像を行う画像形成装置としてもよい。
また、現像剤カートリッジ内に収容されている現像剤が少なくなった場合には、この現像剤カートリッジが交換される。
〔樹脂粒子分散液(1)の調製〕
加熱乾燥した二口フラスコに、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン10モル部と、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン90モル部と、テレフタル酸10モル部と、フマル酸67モル部と、n−ドデセニルコハク酸3モル部と、トリメリット酸20モル部と、0.05モル部のジブチル錫オキサイドと、を入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち昇温した後、150℃以上230℃以下の温度を保ちながら15時間共縮重合反応させ、その後、210℃以上250℃以下の温度を保ちながら徐々に減圧して、ポリエステル樹脂(1)を合成した。ポリエステル樹脂(1)の重量平均分子量Mwは130000、ガラス転移温度Tgは73℃であった。
熱乾燥した3口フラスコに、1,9−ノナンジオール44モル部と、ドデカンジカルボン酸56モル部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.05モル部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で2時間攪拌を行った。その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い5時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、ポリエステル樹脂(2)を合成した。ポリエステル樹脂(2)の重量平均分子量Mwは27000、融解温度Tmは72℃であった。その後、ポリエステル樹脂(1)の代わりにポリエステル樹脂(2)を用いた以外は樹脂粒子分散液(1)の作製と同じ条件にて高温・高圧乳化装置(キャビトロンCD1010、スリット:0.4mm)を用い、樹脂粒子分散液(2)を得た。
・カーボンブラック(キャボット社製 R330):25部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンRK):2部
・イオン交換水:125部
以上の成分を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて1時間分散して着色剤(カーボンブラック)を分散させてなる着色剤分散液を調製した。着色剤分散液における着色剤(カーボンブラック)の体積平均粒径は0.12μm、着色剤粒子濃度は24質量%であった。
・パラフィンワックス(日本精鑞HNP0190):100部
・アニオン界面活性剤(日油社製、ニューレックスR):2部
・イオン交換水:300部
以上の成分を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザー(ゴーリン社)で分散処理し、体積平均粒径が200nmである離型剤を分散させてなる離型剤分散液(離型剤濃度:20質量%)を調製した。
・樹脂粒子分散液(1):320部
・樹脂粒子分散液(2):80部
・着色剤分散液:50部
・離型剤分散液:60部
・硫酸アルミニウム(和光純薬工業社製):15部
・塩化錫(和光純薬工業社製):5部
・界面活性剤水溶液:10部
・0.3M硝酸水溶液:50部
・イオン交換水:500部
上記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、加熱用オイルバス中で45℃まで攪拌しながら加熱した。48℃で保持した後、平均粒径が5.2μmである凝集粒子が形成されていることが確認した段階で、追加の樹脂粒子分散液(2):100部を添加後、更に30分保持した。続いて、10%のEDTA(エチレンジアミン四酢酸)金属塩水溶液(キレストMg・40、キレスト株式会社製):0.5部を加えた後、1Nの水酸化ナトリウム水溶液をpH7.0に到達するまで穏やかに添加した。その後、攪拌を継続しながら90℃まで加熱し、2時間保持した後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥してトナー粒子(1)を得た。トナー粒子(1)の体積平均粒径D50vを測定したところ6.2μmであり、体積粒度分布指標GSDvは1.20であった。ルーゼックス社製のルーゼックス画像解析装置で形状観察を行ったところ、粒子の形状係数SF1は135で非球状であることが観察された。またトナー粒子(1)のガラス転移温度は52℃であった。
(シリカ粒子分散液(1)の調製)
攪拌機、滴下ノズル、温度計を具備した1.5Lのガラス製反応容器にメタノール300部、10%アンモニア水70部を添加して混合し、アルカリ触媒溶液を得た。
このアルカリ触媒溶液を30℃に調整した後、攪拌しながら、テトラメトキシシラン185部と8.0%アンモニア水50部とを同時に滴下を行い、親水性のシリカ粒子分散液(固形分濃度12.0質量%)を得た。ここで、滴下時間は30分とした。
その後、得られたシリカ粒子分散液をロータリーフィルターR−ファイン(寿工業社製)で固形分濃度40質量%まで濃縮した。この濃縮したものをシリカ粒子分散液(1)とした。
シリカ粒子分散液(1)の調製において、表1に従って、アルカリ触媒溶液(メタノール量、及び10%アンモニア水量)、シリカ粒子生成条件(アルカリ触媒溶液へのテトラメトキシシラン(TMOSと表記)及び8%アンモニア水の総滴下量、並びに、滴下時間)を変更した以外は、シリカ粒子分散液(1)と同様にして、シリカ粒子分散液(2)〜(8)を調製した。
シリカ粒子分散液(1)を用いて、以下に示すようにして、シリカ粒子に対し超臨界二酸化炭素雰囲気下でシロキサン化合物による表面処理を行った。なお、表面処理には、二酸化炭素ボンベ、二酸化炭素ポンプ、エントレーナポンプ、撹拌機付きオートクレーブ(容量500ml)、圧力弁を具備した装置を用いた。
その後、ヒーターにより温度150℃、二酸化炭素ポンプにより圧力15MPaを維持し、オートクレーブ内で二酸化炭素の超臨界状態を維持させた状態で、上記シリカ粒子(未処理のシリカ粒子)100部に対して、予め疎水化処理剤としてヘキサメチルジシラザン(HMDS:有機合成薬品工業社製)20部に、シロキサン化合物として、粘度10000cStであるジメチルシリコーンオイル(DSO:商品名「KF-96(信越化学工業社製)」)0.3部を溶解した処理剤溶液をエントレーナポンプにてオートクレーブ内に注入した後、撹拌しながら、180℃で20分間反応させた。その後、再度超臨界二酸化炭素を流通させ、余剰の処理剤溶液を除去した。その後、撹拌を停止し、圧力弁を開けてオートクレーブ内の圧力を大気圧まで開放し温度を室温(25℃)まで下げた。
このように、溶媒除去工程、シロキサン化合物による表面処理を順次行い、表面処理シリカ粒子(S1)を得た。
表面処理シリカ粒子(S1)の作製において、表2に従って、シリカ粒子分散液、表面処理条件(処理雰囲気、シロキサン化合物(種、粘度及びその添加量)、疎水化処理剤及びその添加量)を変更した以外は、表面処理シリカ粒子(S1)と同様にして、表面処理シリカ粒子(S2)〜(S5)、(S7)〜(S9)を作製した。
表面処理シリカ粒子(S1)の作製で用いたシリカ粒子分散液(1)と同様の分散液を用いて、以下に示すようにして、シリカ粒子に対し大気雰囲気下でシロキサン化合物による表面処理を行った。
シリカ粒子分散液(1)の作製に用いた反応容器にエステルアダプターと冷却管を取り付け、シリカ粒子分散液(1)を60〜70℃に加熱しメタノールを留去したところで水を添加し、さらに70〜90℃に加熱しメタノールを留去しシリカ粒子の水性分散液を得た。この水性分散液中のシリカ固形分100部に対し室温でメチルトリメトキシシラン(MTMS:信越化学工業社製)3部を添加し2時間反応させてシリカ粒子表面の処理を行った。この表面処理分散液にメチルイソブチルケトンを添加した後、80℃〜110℃に加熱しメタノール水を留去し、得られた分散液中のシリカ固形分100部に対し室温でヘキサメチルジシラザン(HMDS:有機合成薬品工業社製)80部と、シロキサン化合物として粘度10000cStであるジメチルシリコーンオイル(DSO:商品名「KF-96(信越化学工業社製)」)1.0部を添加し、120℃で3時間反応させ、冷却した後、噴霧乾燥(スプレードライ)により乾燥し、表面処理シリカ粒子(S6)を得た。
シリカ粒子分散液(1)の代わりにヒュームドシリカOX50(AEROSIL OX50、日本アエルジル社製)を用いた以外は、表面処理シリカ粒子(S1)に準じて、表面処理シリカ粒子(S10)を作製した。すなわち、表面処理シリカ粒子(S1)の作製と同じ撹拌機付きオートクレーブへOX50を100部投入し、攪拌機を100rpmで回転させた。その後、オートクレーブ内に液化二酸化炭素を注入し、ヒーターにより昇温しながら二酸化炭素ポンプにより昇圧し、オートクレーブ内を180℃、15MPaの超臨界状態とした。圧力弁でオートクレーブ内を15MPaに保ちながら、予め疎水化処理剤としてヘキサメチルジシラザン(HMDS:有機合成薬品工業社製)20部に、シロキサン化合物として粘度10000cStであるジメチルシリコーンオイル(DSO:商品名「KF-96(信越化学工業社製)」)0.3部を溶解した処理剤溶液をエントレーナポンプにてオートクレーブ内に注入した後、撹拌しながら、180℃で20分間反応させ、その後、超臨界二酸化炭素を流通させ、余剰の処理剤溶液を除去し、表面処理シリカ粒子(S10)を得た。
シリカ粒子分散液(1)の代わりにヒュームドシリカA50(AEROSIL A50、日本アエロジル社製)を用いた以外は、表面処理シリカ粒子(S1)に準じて、表面処理シリカ粒子(S11)を作製した。すなわち、表面処理シリカ粒子(S1)の作製と同じ撹拌機付きオートクレーブへA50を100部投入し、撹拌機を100rpmで回転させた。その後、オートクレーブ内に液化二酸化炭素を注入し、ヒーターにより昇温しながら二酸化炭素ポンプにより昇圧し、オートクレーブ内を180℃、15MPaの超臨界状態とした。圧力弁でオートクレーブ内を15MPaに保ちながら、予め疎水化処理剤としてヘキサメチルジシラザン(HMDS:有機合成薬品工業社製)40部に、シロキサン化合物として粘度10000cStであるジメチルシリコーンオイル(DSO:商品名「KF-96(信越化学工業社製)」)1.0部を溶解した処理剤溶液をエントレーナポンプにてオートクレーブ内に注入した後、撹拌しながら、180℃で20分間反応させ、その後、超臨界二酸化炭素を流通させ、余剰の処理剤溶液を除去し、表面処理シリカ粒子(S11)を得た。
表面処理シリカ粒子(S1)の作製において、シロキサン化合物を添加しない以外は、表面処理シリカ粒子(S1)と同様にして表面処理シリカ粒子(SC1)を作製した。
表面処理シリカ粒子(S1)の作製において、表3に従って、シリカ粒子分散液、表面処理条件(処理雰囲気、シロキサン化合物(種、粘度及びその添加量)、疎水化処理剤及びその添加量)を変更した以外は、表面処理シリカ粒子(S1)と同様にして、表面処理シリカ粒子(SC2)〜(SC4)を作製した。
表面処理シリカ粒子(S6)の作製において、シロキサン化合物を添加しない以外は、表面処理シリカ粒子(S6)と同様にして表面処理シリカ粒子(SC5)を作製した。
シリカ粒子分散液(8)をろ過、120℃にて乾燥後、電気炉に入れ、400℃にて6時間焼成し、その後HMDSをシリカ粒子に対して10部、スプレードライにて噴霧、乾燥して表面処理シリカ粒子(SC6)を作製した。
得られた表面処理シリカ粒子について、平均円相当径、平均円形度、未処理のシリカ粒子に対するシロキサン化合物の付着量(表中「表面付着量」と表記)、圧縮凝集度、粒子圧縮比、及び粒子分散度を既述の方法で測定した。
・DSO :ジメチルシリコーンオイル
・HMDS:ヘキサメチルジシラザン
〔コア粒子Aの製造〕
MnO、MgO、Fe2O3をそれぞれ29部、1部、70部混合し、これら原料混合物を湿式ボールミルで10時間混合、粉砕後、ロータリーキルンを用いて原料を微細に粉砕、分散を行い、900℃で1時間保持し、仮焼成を行った。こうして得られた仮焼成物を湿式ボールミルで10時間粉砕し平均粒径0.8μmの酸化物スラリーを得た。得られたスラリーに分散剤及びポリビニルアルコールを適量(酸化物スラリー100%に対して0.3%)添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥をした後、ロータリー電気炉で温度1100℃、酸素濃度0.3%の条件で7時間保持し本焼成を行った。得られたフェライト粒子を磁力選鉱、混合し、コア粒子Aを得た。
Li2O、MgO、CaO、Fe2O3をそれぞれ15質量部、7質量部、3質量部、75質量部混合し、これら原料混合物を湿式ボールミルで10時間混合、粉砕後、ロータリーキルンを用いて原料を微細に粉砕、分散を行い、900℃で1時間保持し、仮焼成を行った。こうして得られた仮焼成物を湿式ボールミルで10時間粉砕し平均粒径0.8μmの酸化物スラリーを得た。得られたスラリーに分散剤及びポリビニルアルコールを適量(酸化物スラリー100質量%に対して0.3質量%)添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥をした後、ロータリー電気炉で温度1100℃、酸素濃度0.3%の条件で7時間保持し本焼成を行った。得られたフェライト粒子を磁力選鉱、混合し、コア粒子Bを得た。
MnO、MgO、Fe2O3をそれぞれ29質量部、1質量部、70質量部混合し、これら原料混合物を湿式ボールミルで10時間混合、粉砕後、ロータリーキルンを用いて原料を微細に粉砕、分散を行い、900℃で1時間保持し、仮焼成を行った。こうして得られた仮焼成物を湿式ボールミルで8時間粉砕し平均粒径1.8μmの酸化物スラリーを得た。得られたスラリーに分散剤及びポリビニルアルコールを適量(酸化物スラリー100質量%に対して0.3質量%)添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥をした後、ロータリー電気炉で温度1100℃、酸素濃度0.3%の条件で7時間保持し本焼成を行った。得られたフェライト粒子を磁力選鉱、混合し、コア粒子Cを得た。
MnO、MgO、Fe2O3をそれぞれ29質量部、1質量部、70質量部混合し、これら原料混合物を湿式ボールミルで10時間混合、粉砕後、ロータリーキルンを用いて原料を微細に粉砕、分散を行い、900℃で1時間保持し、仮焼成を行った。こうして得られた仮焼成物を湿式ボールミルで10時間粉砕し平均粒径0.8μmの酸化物スラリーを得た。得られたスラリーに分散剤及びポリビニルアルコールを適量(酸化物スラリー100質量%に対して0.3質量%)添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥をした後、ロータリー電気炉で温度1300℃、酸素濃度0.3%の条件で7時間保持し本焼成を行った。得られたフェライト粒子を磁力選鉱、混合し、コア粒子Dを得た。
下記成分からなる樹脂被覆層形成原料溶液Aを60分間スターラーにて撹拌、分散し、被覆層形成用原料溶液Aを調製した。次に、この樹脂被覆層形成原料溶液Aとコア粒子A100質量部を真空脱気型ニーダーに入れ、70℃で30分撹拌した後、更に減圧して脱気、乾燥させた。更に目開き75μmのメッシュを通すことによりキャリアCA1を作製した。得られたキャリアCA1のRaは0.22であり、円形度は0.993であった。
<樹脂被覆層形成原料溶液A>
トルエン: 18部
スチレン−メタクリレート共重合体(成分比30:70): 4.5部
カーボンブラック(Regal330;キャボット社製): 0.7部
下記成分からなる樹脂被覆層形成原料溶液Bを60分間スターラーにて撹拌、分散し、被覆層形成用原料溶液Bを調製した。次に、この樹脂被覆層形成原料溶液Bとコア粒子B100質量部を真空脱気型ニーダーに入れ、70℃で30分撹拌した後、更に減圧して脱気、乾燥させた。更に目開き75μmのメッシュを通すことによりキャリアCA2を作製した。得られたキャリアCA2のRaは0.45であり、円形度は0.982であった。
<樹脂被覆層形成原料溶液B>
メタノール: 20部
γ−アミノトリエトキシシラン(信越化学工業社製、KBE903): 2.2部
カーボンブラック(Regal330;キャボット社製): 0.34部
下記成分からなる樹脂被覆層形成原料溶液Cを60分間スターラーにて撹拌、分散し、被覆層形成用原料溶液Cを調製した。次に、この樹脂被覆層形成原料溶液Cとコア粒子A100部を真空脱気型ニーダーに入れ、70℃で30分撹拌した後、更に減圧して脱気、乾燥させた。更に目開き75μmのメッシュを通すことによりキャリアCA3を作製した。得られたキャリアCA3のRaは0.31であり、円形度は0.972であった。
<樹脂被覆層形成原料溶液C>
トルエン: 8.6部
スチレン−メタクリレート共重合体(成分比30:70): 1.30部
カーボンブラック(Regal330;キャボット社製): 0.20部
前記成分からなる樹脂被覆層形成原料溶液Aを60分間スターラーにて撹拌、分散し、被覆層形成用原料溶液Aを調製した。次に、この樹脂被覆層形成原料溶液Aとコア粒子C100部を真空脱気型ニーダーに入れ、70℃で30分撹拌した後、更に減圧して脱気、乾燥させた。更に目開き75μmのメッシュを通すことによりキャリアCA4を作製した。得られたキャリアCA4のRaは0.65であり、円形度は0.991であった。
表4に示すトナー粒子100部に、表4に示すシリカ粒子を表4に示す部数で添加し、ヘンシェルミキサーにて2000rpmで3分間混合し、各例のトナーを得た。
各例で得られた現像剤について、トナーの画像濃度の低下を評価した。また、トナーから遊離したシリカ粒子のキャリアへの付着度(被覆度合)を評価した。その結果を表4に示す。
下記方法により画像を形成し、画像濃度の低下の発生度合いを評価した。
富士ゼロックス社製ApeorportIV C5570改造機を用いてエックスライト社製反射濃度計(X−Rite938)を用いてソリッド画像を出力し、初期画像濃度(SAD)を確認後、30℃/RH80%の環境下で画像密度1%で各々5000枚、1万枚、1万5000枚出力した後、15℃/RH20%の環境下で画像密度100%の画像を10枚出力し、1枚当たり5点の画像濃度を測定。平均SADを算出し、初期SADからの低下度合いを測定した。
評価基準は以下の通りである。
A(◎):濃度低下はほぼ見られない(ΔSAD≦0.05)
B(○):軽微な濃度低下が見られるが、実使用上問題は無い(0.05<ΔSAD≦0.10
C(△):濃度低下が見られるが、実使用上問題は無い(0.10<ΔSAD≦0.20
D(×):顕著な濃度低下が見られる(ΔSAD>0.20)
また、上記評価試験において、トナーから遊離したシリカ粒子のキャリアへの初期における付着度を以下の評価手法で評価した。
テスト前後の現像剤を、目開き20μmのメッシュを付けたゲージ内に入れ、エアブローによりトナーとキャリアを分離する。得られたキャリアのSi元素量について、(株)島津製作所製の蛍光X線測定装置であるXRF1500を用いて測定し、Si元素のNet強度を求める。得られたNet強度から、キャリアのみのSi元素量について測定して得られたNet強度を引いた値を、キャリアへのシリカの移行量とし、以下の基準により評価した。
なお、前記画像濃度の低下は、キャリア移行量が大凡1.0を超えると悪化する傾向が見られるため、評価基準を以下のように設定した。
A(◎):キャリアへの移行量≦0.5
B(○):0.5<キャリアへの移行量≦0.8
C(△):0.8<キャリアへの移行量≦1.0
D(×):キャリアへの移行量>1.0
特に、圧縮凝集度が70%以上95%以下、粒子圧縮比が0.28以上0.36以下であるシリカ粒子を外添剤として適用した実施例1〜5、14、18〜20は、他の実施例に比べ、画像濃度の低下が抑制されていることがわかる。
2Y、2M、2C、2K 帯電ロール(帯電手段の一例)
3 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 二次転写ロール(二次転写手段の一例)
30 中間転写体クリーニング装置
52 芯材
54 樹脂
56 シリカ粒子
107 感光体(像保持体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
118 露光のための開口部
117 筐体
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体の一例)
P 記録紙(記録媒体の一例)
Claims (9)
- トナー粒子、及び前記トナー粒子に外添され、圧縮凝集度が60%以上95%以下、粒子圧縮比が0.20以上0.40以下であるシリカ粒子を含む外添剤を有する静電荷像現像用トナーと、
芯材粒子、及び前記芯材粒子表面を被覆する樹脂被覆層を有し、表面粗さRa(JIS−B0601に準拠)がRa≦0.5μmであり、円形度が0.975以上である静電荷像現像用キャリアと、
を含み、
前記シリカ粒子が、粘度1000cSt以上50000cSt以下のシロキサン化合物により表面処理され、前記シロキサン化合物の表面付着量が0.01質量%以上5質量%以下のシリカ粒子である静電荷像現像剤。 - 前記シリカ粒子が、超臨界二酸化炭素中で粘度1000cSt以上50000cSt以下のシロキサン化合物により表面処理され、前記シロキサン化合物の表面付着量が0.01質量%以上5質量%以下のシリカ粒子である請求項1に記載の静電荷像現像剤。
- 前記シリカ粒子の平均円相当径が40nm以上200nm以下である請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像剤。
- 前記シリカ粒子の粒子分散度が90%以上100%以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤。
- 前記シロキサン化合物が、シリコーンオイルである請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤を収容し、
画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジ。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。 - 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
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