JP2010019970A - 電子写真用トナー、電子写真用現像剤及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、安全で着色力や帯電性に優れるとともに、高画質、高品位な画像が得られる黒色用電子写真用現像剤及びトナーを提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有してなる電子写真用トナーにおいて、前記着色剤が、少なくとも重金属を含まないアニリンブラック構造化合物を含んでなることを特徴とする電子写真用トナー。
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有してなる電子写真用トナーにおいて、前記着色剤が、少なくとも重金属を含まないアニリンブラック構造化合物を含んでなることを特徴とする電子写真用トナー。
【選択図】なし
Description
本発明は、電子写真方式の画像形成に使用される電子写真用トナーに関し、特に、着色剤が、少なくとも重金属を含まないアニリンブラック構造化合物を含んでなることを特徴とする電子写真用トナーに関する。
従来、電子写真用非磁性現像剤に用いられている黒の着色剤は、ほとんどが安価で着色力に優れるカーボンブラック(以下C.B.と略す)である。その他、黒色顔料としては、着色力ならびに色相的にはアニリンブラックが優れているが、製造に用いられる酸化剤として一般的に重クロム酸塩を用いられることよりクロムや銅が含まれ安全性の観点から敬遠されている。
電子写真用トナー(以下、簡単にトナーともいう)を用いる電子写真方式の画像形成は、文書作成に代表されるモノクロプリントに加え、フルカラープリントもニーズが増えてきており、黒色顔料としては、特に高品位な色調として漆黒調の色味が求められている。また、フルカラープリントでは、写真画像の出力などのニーズもあり、高画質化が求められているのが現状である。
C.B.は、安価で優れた着色力を有するものの通常カラートナーの着色剤として用いられる有機顔料と比較して低抵抗でありバインダ樹脂中への分散が難しく、また着色力を高める目的で添加量を増やすと現像剤としての重要機能である帯電性が阻害(帯電保持能力低下)されたり、安定化し難くなったりする。この結果、各種環境での使用や耐久時において所望の安定した特性を得ることが困難となってしまう。これらの特性を改善するため、C.B.に銅フタロシアニン顔料を併用したり、鉄系の複合酸化物を併用することが提案されているが、所望の着色力と帯電性を同時に改善できるまでには至っていない。(例えば特許文献1参照)特に懸濁重合法、乳化重合会合法で代表される湿式重合トナーにおいては、C.B.の添加量が高い場合に特に分散が難しく所望の特性を確保することが困難となっている。
特許第4044379号公報
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、安全で着色力や帯電性に優れるとともに、高画質、高品位な画像が得られる黒色用電子写真用現像剤及びトナー、特にフルカラー用黒色用電子写真用現像剤及びトナーを提供することを目的とする。
本発明者等は、着色剤として従来のアニリンブラックの製造法として使用されてきた重クロム酸塩や触媒として用いられる銅塩に由来する銅イオンを含まない重金属フリーのアニリンブラックを黒色顔料として使用することにより、安全性に優れかつトナーとしての画像濃度や色相に優れ、さらに帯電性能にも優れた現像剤を提供することができることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
本発明に係る前記課題は、下記手段により解決される。
請求項1に記載の発明は、『少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有してなる電子写真用トナーにおいて、前記着色剤が、少なくとも重金属を含まないアニリンブラック構造化合物を含んでなることを特徴とする電子写真用トナー。』に関するものである。
請求項2に記載の発明は、『前記電子写真用トナーが、少なくとも水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子とを凝集、融着させる工程を経て作製されるものであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナー。』というものである。
請求項3に記載の発明は、『請求項1又は2に記載の電子写真用トナーを含有することを特徴とする電子写真用現像剤。』というものである。
請求項4に記載の発明は、『少なくとも潜像保持体表面に潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像を現像剤担持体に担持された請求項3記載の電子写真用現像剤で現像しトナー画像を形成する現像工程、前記トナー画像を被転写体表面に転写する転写工程、前記転写体表面に転写されたトナー画像を熱定着する定着工程を有することを特徴とする画像形成方法。』というものである。
本発明においては、着色剤として従来のアニリンブラックの製造法として使用されてきた重クロム酸塩や触媒として用いられる銅塩に由来する銅イオンを含まない重金属フリーのアニリンブラックを黒色顔料として使用することにより、安全性に優れかつトナーとしての画像濃度や色相に優れ、さらに帯電性能にも優れた現像剤を提供する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明の重金属を含まないアニリンブラック構造化合物をトナーに添加した場合には、漆黒性のある色調を有し、且つ着色力にも優れたものとなる。これは、本発明の重金属を含まないアニリンブラック構造化合物は、従来のアニリンブラック(クロム法による)と比べて、吸光度が1.3〜1.4倍高く、例えば顔料濃度(顔料/顔料+樹脂)10%の場合の、波長400〜800nmにおける吸光度は2.5〜3.0(平均)という値を示し、カーボンブラックにおけるそれと比べて遜色ない。また、本発明の重金属を含まないアニリンブラック構造化合物は、電気抵抗値がカーボンブラックと比べて遙かに高い(電気絶縁性が良い)ことより、高温・高湿時においても現像剤としての電荷のリークが少なく、帯電保持性能に優れた現像剤が得られる。
本発明の重金属を含まないアニリンブラック構造化合物とは、構造中にクロムや銅などの重金属を含まないアニリンブラック構造を骨格とした化合物のことである。
重金属を含まないアニリンブラック構造を骨格とした化合物とは、一般式(1)で示される化合物である。
(式中:nは1〜3の整数を表し、Xは−OH、−Cl、酸基を示す。)
上記の酸基とは、各種無機酸、有機酸の分子から金属と置換しうる水素原子を1個またはそれ以上除いた残りの部分を指し、負に荷電し、N+と結合する基をいう。有機酸とは、蟻酸,酢酸,安息香酸,ベンゼンスルホン酸,クエン酸,シュウ酸等であり、無機酸とは、塩酸,硝酸,リン酸,硫酸,ホウ酸,フッ化水素酸等である。
上記の酸基とは、各種無機酸、有機酸の分子から金属と置換しうる水素原子を1個またはそれ以上除いた残りの部分を指し、負に荷電し、N+と結合する基をいう。有機酸とは、蟻酸,酢酸,安息香酸,ベンゼンスルホン酸,クエン酸,シュウ酸等であり、無機酸とは、塩酸,硝酸,リン酸,硫酸,ホウ酸,フッ化水素酸等である。
本発明のトナーとしては、一般式(1)で示される重金属を含まないアニリンブラック構造化合物を単独として用いることもできるが、nの異なる混合物や、Xの置換基の異なる混合物などを用いることも可能である。
本発明の現像剤は、黒色顔料として重金属を含まないアニリンブラック構造化合物を含んでなるものであるが、必要に応じて、分散性を高めるためのカップリング処理を施したり、その他各種添加剤等を構成成分として含んでいても良い。また、従来より使用されているカーボンブラック等の他の顔料と併用しても良い。
先ず、黒トナー用の着色剤としては、前記一般式(1)で例示される重金属を含まないアニリンブラックを必須成分として、カーボンブラック、磁性体、チタンブラック等を併用しても良く、カーボンブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等が使用可能である。また、磁性体としては鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイトなどの強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理することにより強磁性を示す合金等が使用可能である。熱処理により強磁性を示す合金としては、例えばマンガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−スズ等のホイスラー合金と呼ばれる種類の合金、二酸化クロム等が挙げられる。
併用割合としては、一般式(1)で示される重金属を含まないアニリンブラック構造化合物が、トナー中の全着色剤量に対して5質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、特に20質量%以上がより好ましい。
なお、本発明に使用する重金属を含まないアニリンブラック構造化合物の製造例においての最終工程で水酸化ナトリウム等により中性領域にpH調整することにより、電子写真用現像剤として使用した場合に帯電性の安定化に加え、高品位な画像が得るために漆黒調の色相を有する顔料を得ることができる。
本発明に使用する重金属を含まないアニリンブラック構造化合物は、アニリンを酸の水溶液中、過硫酸塩で酸化することを特徴とするにより、好適に製造できる。酸化剤として用いられる過硫酸塩としては、例えばアンモニウム塩、例えば過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等のアルカリ金属塩、例えば過硫酸バリウム等のアルカリ土類金属塩等、何れの塩でも良いが、過硫酸アンモニウムが好ましい。本発明の製造方法において、酸化剤として用いられる過硫酸塩の使用量は、アニリン11モルに対して理論量からその2倍の14〜24モルで製造でき、好ましくは理論量の1.2〜1.7倍程度の16〜24モルである。
また、酸の水溶液としては、例えば塩酸、硫酸、テトラフルオロホウ酸、過塩素酸、過沃素酸等の鉱酸水溶液、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等のカルボン酸水溶液、例えば、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等のスルホン酸水溶液等が挙げられるが、なかでも鉱酸水溶液が好ましく、テトラフルオロホウ酸水溶液が特に好ましい。また、酸の水溶液として、鉱酸(例えばテトラフルオロホウ酸)水溶液と有機酸水溶液とを併用してもよい。更に、鉱酸(例えばテトラフルオロホウ酸)水溶液と、例えばミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の水に不溶性の高級脂肪酸のエマルジョン(界面活性剤を併用)とを併用してもよい。更にまた、鉱酸(例えばテトラフルオロホウ酸)水溶液と、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等のカルボキシル基を有するポリマー又はその水溶性の塩の水溶液とを併用してもよい。なお、この場合、酸化反応後に反応液に例えば塩化カルシウム等を加えてポリマーを水不溶性の塩にした後、通常の後処理を行えば、分散性のよい黒色顔料が得られるので好ましい。なお、酸の水溶液の濃度は、酸の種類にもよるが、通常、1〜10%、好ましくは、2〜8%程度である。
触媒を使用する場合は、鉄塩を用いることが好ましく、鉄塩としては、例えば塩化第一鉄、塩化第二鉄、臭化第一鉄、臭化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄(これらの塩類は無水塩でも含水塩(水和物)でもどちらでもよい。)等、無機の水溶性鉄塩が挙げられる。鉄塩の使用量は、通常、アニリン11モルに対し、0.1〜5モル程度、好ましくは1〜2.5モル程度が用いられる。
反応温度及び反応時間は、特に限定されるものではないが、通常10〜60℃、好ましくは20〜50℃で10乃至60分を要して過硫酸塩の滴下を行い、次いで、50〜80℃で1乃至2時間、更に、要すれば90〜95℃で30分乃至1時間反応させればよい。反応後は、不要物を濾取、水洗し、要すれば、これを再度、水でスラリー化し、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液で中和した後、要すれば90〜95℃で30分乃至1時間加熱撹拌し、然る後、再度、濾取、水洗し、乾燥すれば目的の黒色顔料が得られる。反応後の系はpHが1〜2と強酸性になっているが、そのまま中和せずに濾取、水洗、乾燥しても、一度濾取した物を再度スラリー化し、中和した後、再度濾取、水洗し、乾燥してもどちらでも良い。なお、反応に際し、酸として、鉱酸とカルボキシル基を有するポリマー又はその水溶性の塩とを併用した場合には、過硫酸塩滴下後、60〜80℃で1乃至2時間反応させた後に、例えば塩化カルシウム等を加えて同温度で30分程度撹拌して該ポリマーを水に不溶性の塩にした後、上記した如き後処理を行えば、先に述べたように、分散性の良い黒色顔料が得られるので好ましい。
本発明のトナー中における分散状態での数平均1次粒子径は、種類により多様であるが、概ね10〜200nm程度が好ましい。この数平均1次粒径は、透過型電子顕微鏡写真より算出することができる。
次に、本発明に係るトナーの粒径等について説明する。
本発明に係るトナーは、体積基準におけるメディアン径(D50v)を3μm以上8μm以下とすることが好ましい。体積基準メディアン径を上記範囲とすることにより、たとえば、1200dpi(dpi;1インチ(2.54cm)あたりのドット数)レベルの非常に微小なドット画像を忠実に再現することも可能である。
本発明に係るトナーは、写真画像の色再現を忠実に行える様にすることが課題の1つであるが、体積基準メディアン径を上記範囲の小径レベルのものにすることにより、写真画像を構成するドット画像が微小化され印刷画像と同等以上の高精細写真画像が得られる。特に、オンデマンド印刷と呼ばれる数百部から数千部レベルでプリント注文を受ける印刷分野では、高精細な写真画像の入った高画質プリントを迅速にユーザへ納品できる。
なお、トナーの体積基準メディアン径(D50v径)は、「マルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)」に、データ処理用のコンピューターシステムを接続した装置を用いて測定、算出することができる。
測定手順としては、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20ml(トナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を作製する。このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII(ベックマン・コールター社製)」の入ったビーカーに、測定濃度5〜10%になるまでピペットにて注入し、測定機カウントを2500個に設定して測定する。なお、マルチサイザー3のアパチャ−径は50μmのものを使用する。
本発明に係るトナーは、その体積基準の粒度分布における変動係数(CV値)が2%以上21%以下のものが好ましく、5%以上15%以下のものがより好ましい。
体積基準の粒度分布における変動係数(CV値)は、トナー粒子の粒度分布における分散度を体積基準で表したもので、以下の式によって定義される。
CV値(%)=(個数粒度分布における標準偏差)/(個数粒度分布におけるメディアン径(D50v))×100
このCV値の値が小さい程、粒度分布がシャープであることを示し、それだけトナー粒子の大きさがそろっていることを意味する。すなわち、大きさの揃ったトナーが得られることになるので、デジタル画像形成で求められる微細なドット画像や細線をより高精度に再現することが可能である。また、写真画像をプリントするにあたり、大きさの揃った小径トナーを用いることにより、印刷インクで作製された画像レベルあるいはそれ以上の高画質の写真画像を作成することができる。
このCV値の値が小さい程、粒度分布がシャープであることを示し、それだけトナー粒子の大きさがそろっていることを意味する。すなわち、大きさの揃ったトナーが得られることになるので、デジタル画像形成で求められる微細なドット画像や細線をより高精度に再現することが可能である。また、写真画像をプリントするにあたり、大きさの揃った小径トナーを用いることにより、印刷インクで作製された画像レベルあるいはそれ以上の高画質の写真画像を作成することができる。
本発明のトナーの円形度は、高画質化の観点とトナーのクリーニング性の観点より、0.950〜0.990が好ましい。トナー円形度は、「FPIA−2100」(シスメックス社製)を用いて測定した値である。具体的には、トナー粒子を界面活性剤入り水溶液にてなじませ、超音波分散を1分行い分散した後、「FPIA−2100」を用い、測定条件HPF(高倍率撮像)モードにて、HPF検出数3000〜10000個の適正濃度で測定を行う。この範囲であれば、再現性のある測定値が得られる。円形度は下記式にて定義された値である。
円形度=(粒子投影像と同じ面積を有する円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
又、平均円形度は、各粒子の円形度を足し合わせ、全粒子数でわり算して算出した値である。
又、平均円形度は、各粒子の円形度を足し合わせ、全粒子数でわり算して算出した値である。
本発明に係るトナーは、その軟化点温度(Tsp)が70℃以上110℃以下となるものが好ましく、70℃以上100℃以下となるものがより好ましい。本発明に係るトナーに使用される着色剤は、熱の影響を受けてもスペクトルが変化することのない安定した性質を有するものであるが、軟化点を前記範囲とすることで定着時にトナーに加わる熱の影響をより低減させることができる。したがって、着色剤に負担をかけずに画像形成が行えるので、より広く安定した色再現性を発現させることが期待される。
また、トナーの軟化点を前記範囲とすることにより、従来技術よりも低い温度でトナー画像定着が行える様になり、電力消費の低減を実現した環境に優しい画像形成を可能にする。
なお、トナーの軟化点は、たとえば、以下の方法を単独で、あるいは、組み合わせることにより制御が可能である。すなわち、
(1)樹脂形成に用いる単量体の種類や組成比を調節する。
(2)連鎖移動剤の種類や添加量により樹脂の分子量を調節する。
(3)ワックス等の種類や添加量を調節する。
(1)樹脂形成に用いる単量体の種類や組成比を調節する。
(2)連鎖移動剤の種類や添加量により樹脂の分子量を調節する。
(3)ワックス等の種類や添加量を調節する。
また、トナーの軟化点温度の測定方法は、具体的には「フローテスターCFT−500(島津製作所社製)」を用い、高さ10mmの円柱形状に成形し、昇温速度6℃/分で加熱しながらプランジャーより1.96×106Paの圧力を加え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出すようにし、これにより当該フローテスターのプランジャー降下量−温度間の曲線(軟化流動曲線)を描き、最初に流出する温度を溶融開始温度、降下量5mmに対する温度を軟化点温度とするものが挙げられる。
本発明に係るトナーは、そのガラス転移点(Tg)が30℃以上60℃以下となるものが好ましく、40℃以上50℃以下となるものがより好ましい。
本発明のトナーのガラス転移点は、DSC−7示差走査カロリメーター(パーキンエルマー製)、TAC7/DX熱分析装置コントローラー(パーキンエルマー製)を用いて行うことができる。
測定手順としては、トナー4.5mg〜5.0mgを小数点以下2桁まで精秤しアルミニウム製パン(KITNO.0219−0041)に封入し、DSC−7サンプルホルダーにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。測定条件としては、測定温度0℃〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat−cool−Heatの温度制御で行い、その2nd.Heatにおけるデータをもとに解析を行った。
ガラス転移温度は、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移点とする。
次に、本発明に係るトナーの製造方法について説明する。
本発明に係るトナーは、少なくとも樹脂と着色剤を含有してなる粒子(以下、着色粒子ともいう)より構成されるものである。本発明に係るトナーを構成する着色粒子は、特に限定されるものではなく、従来のトナー製造方法により作製することが可能である。すなわち、混練、粉砕、分級工程を経てトナーを作製するいわゆる粉砕法によるトナー製造方法や、重合性単量体を重合させ、同時に、形状や大きさを制御しながら粒子形成を行ういわゆる重合トナーの製造方法(たとえば、乳化重合法、懸濁重合法、ポリエステル伸長法等)を適用することにより作製可能である。
本発明のトナー製造方法としては、これらの中でも乳化重合により、樹脂粒子を生成し、着色剤粒子と凝集、融着させてトナー粒子を形成させる、乳化会合法が特に好ましい。トナー粒子の粒径制御、形状制御のしやすさの観点からである。
なお、粉砕法により本発明に係るトナーを製造する場合、混練物の温度を130℃以下に維持した状態で作製を行うことが好ましい。これは、混練物に加える温度が130℃を超えると、混練物に加えられた熱の作用で混練物中における着色剤の凝集状態に変動を来し均一な凝集状態を維持できなくなるおそれがあるためである。仮に、凝集状態にバラツキが発生すると、作製されたトナーの色調にバラツキが生じることになり、色濁りの原因となることが懸念される。
次に、本発明に係るトナーを構成する樹脂やワックス等について、具体例を挙げて説明する。
先ず、本発明に係るトナーに使用可能な樹脂は、特に限定されるものではないが、下記に記載されるビニル系単量体と呼ばれる重合性単量体を重合して形成される重合体がその代表的なものである。また、本発明で使用可能な樹脂を構成する重合体は、少なくとも1種の重合性単量体を重合して得られる重合体を構成成分とするものであり、これらビニル系単量体を単独あるいは複数種類組み合わせて作製した重合体である。
以下に、ビニル系の重合性単量体の具体例を示す。
(1)スチレンあるいはスチレン誘導体
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等
(2)メタクリル酸エステル誘導体
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等
(3)アクリル酸エステル誘導体
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等
(4)オレフィン類
エチレン、プロピレン、イソブチレン等
(5)ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等
(6)ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等
(7)ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等
(8)N−ビニル化合物類
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等
(9)その他
ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体等
また、本発明に係るトナーに使用可能な樹脂を構成するビニル系の重合性単量体には、以下に示すイオン性解離基を有するものも使用可能である。特に、本発明の着色剤は前述のように弱アルカリ性を有しており、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等のイオン性解離基を単量体の側鎖に有するものを使用した場合に、より樹脂中での分散性を向上させることができ、好ましい。具体的には、以下のものが挙げられる。
(1)スチレンあるいはスチレン誘導体
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等
(2)メタクリル酸エステル誘導体
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等
(3)アクリル酸エステル誘導体
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等
(4)オレフィン類
エチレン、プロピレン、イソブチレン等
(5)ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等
(6)ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等
(7)ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等
(8)N−ビニル化合物類
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等
(9)その他
ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体等
また、本発明に係るトナーに使用可能な樹脂を構成するビニル系の重合性単量体には、以下に示すイオン性解離基を有するものも使用可能である。特に、本発明の着色剤は前述のように弱アルカリ性を有しており、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等のイオン性解離基を単量体の側鎖に有するものを使用した場合に、より樹脂中での分散性を向上させることができ、好ましい。具体的には、以下のものが挙げられる。
先ず、カルボキシル基を有するものとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル等が挙げられる。また、スルフォン酸基を有するものとしては、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等が挙げられ、リン酸基を有するものとしてはアシドホスホオキシエチルメタクリレート等が挙げられる。
また、以下に示す多官能性ビニル類を使用することにより、架橋構造の樹脂を作製することも可能である。以下に、多官能性ビニル類の具体例を示す。
ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等
次に、本発明に係るトナーに使用可能なワックスとしては、以下に示す様な公知のものが挙げられる。
(1)ポリオレフィン系ワックス
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等
(2)長鎖炭化水素系ワックス
パラフィンワックス、サゾールワックス等
(3)ジアルキルケトン系ワックス
ジステアリルケトン等
(4)エステル系ワックス
カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等
(5)アミド系ワックス
エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミド等
ワックスの融点は、通常40〜125℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点を上記範囲内にすることにより、トナーの耐熱保存性が確保されるとともに、低温で定着を行う場合でもコールドオフセットなどを起こさずに安定したトナー画像形成が行える。また、トナー中のワックス含有量は、1質量%〜30質量%が好ましく、さらに好ましくは5質量%〜20質量%である。
次に、本発明に係るトナーに使用可能なワックスとしては、以下に示す様な公知のものが挙げられる。
(1)ポリオレフィン系ワックス
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等
(2)長鎖炭化水素系ワックス
パラフィンワックス、サゾールワックス等
(3)ジアルキルケトン系ワックス
ジステアリルケトン等
(4)エステル系ワックス
カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等
(5)アミド系ワックス
エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミド等
ワックスの融点は、通常40〜125℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点を上記範囲内にすることにより、トナーの耐熱保存性が確保されるとともに、低温で定着を行う場合でもコールドオフセットなどを起こさずに安定したトナー画像形成が行える。また、トナー中のワックス含有量は、1質量%〜30質量%が好ましく、さらに好ましくは5質量%〜20質量%である。
次に、本発明に係るトナーは、その製造工程で外部添加剤(=外添剤)として数平均一次粒径が4〜800nmの無機微粒子や有機微粒子等の粒子を添加して、トナー作製されることが可能である。
外添剤の添加により、トナーの流動性や帯電性が改良され、また、クリーニング性の向上等が実現される。外添剤の種類は特に限定されるものではなく、たとえば、以下に挙げる無機微粒子や有機微粒子、及び、滑剤が挙げられる。
無機微粒子としては、従来公知のものを使用することが可能で、たとえば、シリカ、チタニア、アルミナ、チタン酸ストロンチウム微粒子等が好ましいものとして挙げられる。また、必要に応じてこれらの無機微粒子を疎水化処理したものも使用可能である。
シリカ微粒子の具体例としては、たとえば、日本アエロジル社製の市販品R−805、R−976、R−974、R−972、R−812、R−809、クラリアント製のHVK−2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−720、TS−530、TS−610、H−5、MS−5等が挙げられる。
チタニア微粒子としては、たとえば、日本アエロジル社製の市販品T−805、テイカ社製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−500BS、MT−600、MT−600SS、JA−1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−500、TAF−130、TAF−510、TAF−510T等が挙げられる。
アルミナ微粒子としては、たとえば、日本アエロジル社製の市販品RFY−C、C−604、石原産業社製の市販品TTO−55等が挙げられる。
また、有機微粒子としては数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用することができる。具体的には、スチレンやメチルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体を使用することができる。
また、クリーニング性や転写性をさらに向上させるために滑剤を使用することも可能であり、たとえば、以下の様な高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。すなわち、ステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩が挙げられる。
これら外添剤や滑剤の添加量は、トナー全体に対して0.1〜10.0質量%が好ましい。また、外添剤や滑剤の添加方法としては、タービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機などの種々の公知の混合装置を使用して添加する方法が挙げられる。
本発明に係るトナーは、キャリアとトナーより構成される二成分現像剤として、また、トナーのみから構成される非磁性一成分現像剤として使用することが可能である。
本発明に係るトナーを二成分現像剤として使用する場合、たとえば、後述するタンデム方式の画像形成装置を用いて、高速でのフルカラープリント作成が可能である。
また、二成分現像剤として使用する際に用いられる磁性粒子であるキャリアは、たとえば、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を使用することが可能である。これらの中ではフェライト粒子が好ましい。キャリアの体積基準メディアン径は15〜100μmのものが好ましく、25〜80μmのものがより好ましい。
また、キャリアを使用せずに画像形成を行う非磁性一成分現像剤として使用する場合、画像形成時にトナーは帯電部材や現像ローラ面に摺擦、押圧して帯電が行われる。非磁性一成分現像方式による画像形成は、現像装置の構造を簡略化できるので、画像形成装置全体をコンパクト化できるメリットがある。したがって、本発明に係るトナーを非磁性一成分現像剤として使用すると、コンパクトなカラープリンタでフルカラーのプリント作成が実現され、スペース的に制限のある作業環境でも色再現性に優れたフルカラープリントの作成が可能である。
次に、本発明に係るトナーを用いた画像形成方法について説明する。最初に、本発明に係るトナーを二成分系現像剤として用いる場合の画像形成方法について説明する。
図1は、本発明に係るトナーを二成分系現像剤とした時に使用可能な画像形成装置の一例を示す概略図である。
図1において、1Y、1M、1C、1K、は感光体、4Y、4M、4C、4Kは現像装置(現像手段)、5Y、5M、5C、5Kは1次転写手段としての1次転写ロール、5Aは2次転写手段としての2次転写ロール、6Y、6M、6C、6Kはクリーニング装置、7は中間転写体ユニット、24は熱ロール式定着装置、70は中間転写体を示す。
この画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と呼ばれるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、転写部としての無端ベルト状中間転写体ユニット7と、記録部材Pを搬送する無端ベルト状の給紙搬送手段21及び定着手段としての熱ロール式定着装置24とを有する。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
各感光体に形成される異なる色のトナー像の1つとしてイエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1Y、感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、1次転写手段としての1次転写ロール5Y、クリーニング手段6Yを有する。また、別の異なる色のトナー像の1つとしてマゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1M、感光体1Mの周囲に配置された帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、1次転写手段としての1次転写ロール5M、クリーニング手段6Mを有する。また、別の異なる色のトナー像の1つとしてシアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1C、感光体1Cの周囲に配置された帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、1次転写手段としての1次転写ロール5C、クリーニング手段6Cを有する。
さらに、更に他の異なる色のトナー像の1つとして黒色の画像を形成する画像形成部10Kは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1K、該感光体1Kの周囲に配置された帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、1次転写手段としての1次転写ロール5K、クリーニング手段6Kを有する。
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のロールにより巻回され、回動可能に支持された中間転写エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写体70を有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色の画像は、1次転写ロール5Y、5M、5C、5Kにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された転写材として用紙等の記録部材Pは、給紙搬送手段21により給紙され、複数の中間ロール22A、22B、22C、22D、レジストロール23を経て、2次転写手段としての2次転写ロール5Aに搬送され、記録部材P上にカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された記録部材Pは、熱ロール式定着装置24により定着処理され、排紙ロール25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、2次転写ロール5Aにより記録部材Pにカラー画像を転写した後、記録部材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、1次転写ロール5Kは常時、感光体1Kに圧接している。他の1次転写ロール5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1C、1Rに圧接する。
2次転写ロール5Aは、ここを記録部材Pが通過して2次転写が行われるときにのみ、無端ベルト状中間転写体70に圧接する。
このように感光体1Y、1M、1C、1R、1K上に帯電、露光、現像によりトナー像を形成し、無端ベルト状中間転写体70上で各色のトナー像を重ね合わせ、一括して記録部材Pに転写し、定着装置24で加圧及び加熱により固定して定着する。トナー像を記録部材Pに転移させた後の感光体1Y、1M、1C、1Kは、クリーニング装置6Aで転写時に感光体に残されたトナーを清掃した後、上記の帯電、露光、現像のサイクルに入り、次の像形成が行われる。
本発明で非磁性一成分系現像剤を用いるフルカラー画像形成方法としては、たとえば、前述した二成分系現像剤用の現像手段4を公知の非磁性一成分系現像剤用の現像手段に交換した画像形成装置を用いることにより実現が可能である。
また、本発明に係る画像形成方法で実施可能な定着方法は、特に限定されるものではなく、公知の定着方式により対応が可能である。公知の定着方式としては、加熱ローラと加圧ローラからなるローラ定着方式、加熱ローラと加圧ベルトからなる定着方式、加熱ベルトと加圧ローラで構成される定着方式、加熱ベルトと加圧ベルトからなるベルト定着方式等が挙げられ、いずれの方式でもよい。また加熱方式としてはハロゲンランプによる方式、IH定着方式など、公知のいずれの加熱方式を採用してもよい。
以下、実施例を挙げて本発明の実施態様を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(黒色顔料の製造例1)
アニリン10gを3%塩酸水溶液260mlに溶解し、これに硫酸第一鉄7水和物2.7gを加え、30℃で過硫酸アンモニウム40gを水250mlに溶解した溶液を15分間で滴下した後、70〜75℃に加熱して1時間撹拌した。反応後、不溶物を濾取、水洗し、得られたケーキを300mlの水に再スラリー化し、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH7に調整した後、90℃で30分間加熱撹拌した。不溶物を濾取、水洗、乾燥して、稍青味を帯びた漆黒性の黒色顔料9.1g(一般式(1)のX=Cl、n=3の化合物)を得た(黒色顔料−1)。
アニリン10gを3%塩酸水溶液260mlに溶解し、これに硫酸第一鉄7水和物2.7gを加え、30℃で過硫酸アンモニウム40gを水250mlに溶解した溶液を15分間で滴下した後、70〜75℃に加熱して1時間撹拌した。反応後、不溶物を濾取、水洗し、得られたケーキを300mlの水に再スラリー化し、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH7に調整した後、90℃で30分間加熱撹拌した。不溶物を濾取、水洗、乾燥して、稍青味を帯びた漆黒性の黒色顔料9.1g(一般式(1)のX=Cl、n=3の化合物)を得た(黒色顔料−1)。
(黒色顔料の製造例2)
アニリン10gを6%テトラフルオロホウ酸水溶液250mlに溶解し、これに40℃で過硫酸アンモニウム40gを水300mlに溶解した溶液を20分間で滴下した後、70〜75℃に加熱して1時間撹拌した。反応後、不溶物を濾取、水洗し、得られたケーキを300mlの水に再スラリー化し、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH7に調整した後、90℃で30分間加熱撹拌した。不溶物を濾取、水洗、乾燥して、稍青味を帯びた漆黒性の黒色顔料9.5g(一般式(1)のX=Cl、n=3の化合物)を得た(黒色顔料−2)。
アニリン10gを6%テトラフルオロホウ酸水溶液250mlに溶解し、これに40℃で過硫酸アンモニウム40gを水300mlに溶解した溶液を20分間で滴下した後、70〜75℃に加熱して1時間撹拌した。反応後、不溶物を濾取、水洗し、得られたケーキを300mlの水に再スラリー化し、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH7に調整した後、90℃で30分間加熱撹拌した。不溶物を濾取、水洗、乾燥して、稍青味を帯びた漆黒性の黒色顔料9.5g(一般式(1)のX=Cl、n=3の化合物)を得た(黒色顔料−2)。
(黒色顔料の製造例3)
アニリン10gを6%テトラフルオロホウ酸水溶液250mlに溶解し、これに塩化第二鉄6水和物2.6gを加え、40℃で過硫酸アンモニウム45gを水300mlに溶解した溶液を20分間で滴下した後、70〜75℃に加熱して1時間、更に90℃で30分間撹拌した。反応後、不溶物を濾取、水洗、乾燥して、稍赤味を帯びた漆黒性の黒色顔料9.5g(一般式(1)のX=OH、n=3の化合物)を得た(黒色顔料−3)。
アニリン10gを6%テトラフルオロホウ酸水溶液250mlに溶解し、これに塩化第二鉄6水和物2.6gを加え、40℃で過硫酸アンモニウム45gを水300mlに溶解した溶液を20分間で滴下した後、70〜75℃に加熱して1時間、更に90℃で30分間撹拌した。反応後、不溶物を濾取、水洗、乾燥して、稍赤味を帯びた漆黒性の黒色顔料9.5g(一般式(1)のX=OH、n=3の化合物)を得た(黒色顔料−3)。
(黒色顔料の製造例4)
アニリン10gを6%テトラフルオロホウ酸水溶液250mlに溶解し、これに40℃で過硫酸アンモニウム40gを水300mlに溶解した溶液を20分間で滴下した後、70〜75℃に加熱して1時間撹拌した。反応後、不溶物を濾取、水洗し、得られたケーキを300mlの水に再スラリー化し、10%水酸化カリウム水溶液でpH7に調整した後、90℃で30分間加熱撹拌した。不溶物を濾取、水洗、乾燥して、稍青味を帯びた漆黒性の黒色顔料9.5g(一般式(1)のX=Cl、n=3の化合物)を得た(黒色顔料−4)。
アニリン10gを6%テトラフルオロホウ酸水溶液250mlに溶解し、これに40℃で過硫酸アンモニウム40gを水300mlに溶解した溶液を20分間で滴下した後、70〜75℃に加熱して1時間撹拌した。反応後、不溶物を濾取、水洗し、得られたケーキを300mlの水に再スラリー化し、10%水酸化カリウム水溶液でpH7に調整した後、90℃で30分間加熱撹拌した。不溶物を濾取、水洗、乾燥して、稍青味を帯びた漆黒性の黒色顔料9.5g(一般式(1)のX=Cl、n=3の化合物)を得た(黒色顔料−4)。
(トナー1の製造例)
(1)乳化重合会合法によるトナーの作製
着色粒子の製造例1
〔A〕「着色粒子A」の作製
(1)「コア形成用樹脂微粒子A1」の作製
以下の手順で「コア形成用樹脂微粒子A1」の分散液を作製した。
(a)第1段重合
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、下記化合物を添加した後、80℃に加温して「単量体混合溶液1」を調製した。
(1)乳化重合会合法によるトナーの作製
着色粒子の製造例1
〔A〕「着色粒子A」の作製
(1)「コア形成用樹脂微粒子A1」の作製
以下の手順で「コア形成用樹脂微粒子A1」の分散液を作製した。
(a)第1段重合
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、下記化合物を添加した後、80℃に加温して「単量体混合溶液1」を調製した。
スチレン 109質量部
n−ブチルアクリレート 55質量部
メタクリル酸 12質量部
n−オクチルメルカプタン 2.9質量部
パラフィンワックス「HNP−57(日本精蝋(株)製)」 70質量部
一方、アニオン系界面活性剤ポリオキシ(2)ドデシルエーテル硫酸エステルナトリウム塩1.5質量部をイオン交換水650質量部に溶解させて界面活性剤溶液を作製しておき、この界面活性剤溶液を90℃に加温しておく。
n−ブチルアクリレート 55質量部
メタクリル酸 12質量部
n−オクチルメルカプタン 2.9質量部
パラフィンワックス「HNP−57(日本精蝋(株)製)」 70質量部
一方、アニオン系界面活性剤ポリオキシ(2)ドデシルエーテル硫酸エステルナトリウム塩1.5質量部をイオン交換水650質量部に溶解させて界面活性剤溶液を作製しておき、この界面活性剤溶液を90℃に加温しておく。
上記界面活性剤溶液中に前述の「単量体混合溶液1」を添加し、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス(エム・テクニック社製)」を用いて、前記単量体混合溶液を界面活性剤溶液中に分散させた。3時間の分散処理により、分散粒子径が210nmの乳化粒子を含有してなる分散液が作製され、この分散液中に90℃に加熱したイオン交換水700質量部を添加する。
さらに、過硫酸カリウム(KPS)3質量部をイオン交換水120質量部に溶解させてなる開始剤水溶液を上記分散液中に添加し、この系を82℃にした後、3時間にわたり加熱、撹拌処理して重合(第1段重合)を行い、「樹脂粒子分散液a1」を作製した。
(b)第2段重合
上記「樹脂粒子分散液a1」に、過硫酸カリウム(KPS)3質量部をイオン交換水120質量部を溶解させてなる開始剤水溶液を添加し、この系を80℃にした後、下記化合物よりなる「単量体混合溶液2」を1時間かけて滴下した。
(b)第2段重合
上記「樹脂粒子分散液a1」に、過硫酸カリウム(KPS)3質量部をイオン交換水120質量部を溶解させてなる開始剤水溶液を添加し、この系を80℃にした後、下記化合物よりなる「単量体混合溶液2」を1時間かけて滴下した。
スチレン 212質量部
n−ブチルアクリレート 86質量部
n−オクチルメルカプタン 2.6質量部
滴下終了後、3時間にわたり加熱、撹拌処理を行って重合(第2段重合)を行い、その後反応系を28℃まで冷却することにより、2層構造を有する「樹脂微粒子A1分散液」を作製した。なお、「樹脂微粒子A1分散液」を構成する「コア形成用樹脂微粒子A1」のガラス転移温度は40.0℃であった。
(2)「シェル形成用樹脂微粒子A2」の作製
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を備えた反応容器に、前記「コア形成用樹脂微粒子A1」の作製で用いたアニオン系界面活性剤2.0質量部をイオン交換水3000質量部に溶解させて界面活性剤溶液を作製した。この界面活性剤溶液を、窒素気流下で230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
n−ブチルアクリレート 86質量部
n−オクチルメルカプタン 2.6質量部
滴下終了後、3時間にわたり加熱、撹拌処理を行って重合(第2段重合)を行い、その後反応系を28℃まで冷却することにより、2層構造を有する「樹脂微粒子A1分散液」を作製した。なお、「樹脂微粒子A1分散液」を構成する「コア形成用樹脂微粒子A1」のガラス転移温度は40.0℃であった。
(2)「シェル形成用樹脂微粒子A2」の作製
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を備えた反応容器に、前記「コア形成用樹脂微粒子A1」の作製で用いたアニオン系界面活性剤2.0質量部をイオン交換水3000質量部に溶解させて界面活性剤溶液を作製した。この界面活性剤溶液を、窒素気流下で230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
一方、下記化合物を添加、混合して「単量体混合溶液2」を調製しておく。すなわち、
スチレン 544質量部
n−ブチルアクリレート 160質量部
メチルメタクリレート 96質量部
n−オクチルメルカプタン(NOM) 20質量部
からなるものである。
スチレン 544質量部
n−ブチルアクリレート 160質量部
メチルメタクリレート 96質量部
n−オクチルメルカプタン(NOM) 20質量部
からなるものである。
前記界面活性剤溶液中に、過硫酸カリウム(KPS)10質量部をイオン交換水200質量部に溶解させてなる開始剤溶液を添加後、上記「単量体混合溶液2」を3時間かけて滴下した。そして、この系を80℃にし、1時間にわたる加熱、攪拌により重合を行い、「シェル形成用樹脂微粒子A2」の分散液を作製した。
(3)「着色剤分散液1」の調製
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に撹拌溶解させて作製した溶液を撹拌させておき、当該溶液中に、黒色顔料1を420質量部、徐々に添加した。次いで、撹拌装置「クレアミックス(エム・テクニック社製)」を用いて分散処理を行い、「着色剤分散液1」を調製した。「着色剤分散液1」中の着色剤粒子の粒径を電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、質量平均粒径で210nmであった。
(4)コアの形成(塩析/融着(会合・融着)工程)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を備えた反応容器に、
「樹脂微粒子A1」分散液 450質量部(固形分換算)
イオン交換水 1100質量部
「着色剤分散液1」 100質量部(固形分換算)
を投入し、液温を30℃に調整した。その後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.0に調整した。
(3)「着色剤分散液1」の調製
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に撹拌溶解させて作製した溶液を撹拌させておき、当該溶液中に、黒色顔料1を420質量部、徐々に添加した。次いで、撹拌装置「クレアミックス(エム・テクニック社製)」を用いて分散処理を行い、「着色剤分散液1」を調製した。「着色剤分散液1」中の着色剤粒子の粒径を電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、質量平均粒径で210nmであった。
(4)コアの形成(塩析/融着(会合・融着)工程)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を備えた反応容器に、
「樹脂微粒子A1」分散液 450質量部(固形分換算)
イオン交換水 1100質量部
「着色剤分散液1」 100質量部(固形分換算)
を投入し、液温を30℃に調整した。その後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.0に調整した。
上記反応系を撹拌させておき、この状態で塩化マグネシウム・6水和物60質量部をイオン交換水60質量部に溶解してなる水溶液を10分間かけて上記反応系に添加した。添加後、3分間放置した後、昇温を開始して、この系を60分間かけて80℃まで昇温させて、80℃を保持した状態で樹脂粒子の会合を行って粒子を成長させた。粒子の成長は「マルチサイザー3(ベックマンコールター社製)」を用いて会合粒子の粒径測定を行うことで確認した。そして、体積基準メディアン系(D50)が5.5μmになった時、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させてなる水溶液を反応系に添加して粒子の成長を停止させた。
さらに、反応系の温度を70℃にして1時間にわたり、加熱撹拌を行うことにより粒子の融着を継続させて、熟成処理を行い、「コアA」を形成させた。なお、「コアA」の平均円形度を「FPIA2000(システックス社製)」で測定したところ、0.912であった。
(5)シェルの形成
次に、上記「コアA」の分散液550質量部(固形分換算)を65℃にして、
「シェル形成用樹脂微粒子A2」分散液 50質量部(固形分換算)
を添加し、さらに、塩化マグネシウム・6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させてなる水溶液を10分間かけて添加した。
(5)シェルの形成
次に、上記「コアA」の分散液550質量部(固形分換算)を65℃にして、
「シェル形成用樹脂微粒子A2」分散液 50質量部(固形分換算)
を添加し、さらに、塩化マグネシウム・6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させてなる水溶液を10分間かけて添加した。
次に、この系を70℃に昇温させて、1時間にわたり撹拌を継続して、「コアA」表面に「シェル形成用樹脂微粒子A2」を融着させた。その後、この系を75℃にして20分間にわたり加熱撹拌を行って熟成処理を行い、シェルを形成させた。
さらに、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させてなる水溶液を添加して、8℃/分の条件で30℃まで冷却した。生成した着色粒子をろ過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄した後、40℃の温風で乾燥して、コア表面にシェルを被覆してなる構造の「着色粒子A」を作製した。
(着色粒子への外添処理)
上記で作製した着色粒子Aに、疎水性シリカA(BET#300のHMDS処理品)1.0質量%、疎水性シリカB(BET#90のHMDS処理品)0.5質量%及びアナターゼ型疎水性酸化チタン(BET#112のn−ブチルトリメトキシシラン処理品)0.5質量%を添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により、周速45m/秒にて20分間混合した。その後、90μmの目開きのふるいを用いて粗大粒子を除去し、トナー1を得た。
上記で作製した着色粒子Aに、疎水性シリカA(BET#300のHMDS処理品)1.0質量%、疎水性シリカB(BET#90のHMDS処理品)0.5質量%及びアナターゼ型疎水性酸化チタン(BET#112のn−ブチルトリメトキシシラン処理品)0.5質量%を添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により、周速45m/秒にて20分間混合した。その後、90μmの目開きのふるいを用いて粗大粒子を除去し、トナー1を得た。
トナー1は体積基準メディアン径が6.2μm、円形度0.980、ガラス転移温度は45℃、軟化点温度は104℃であった。
(着色剤分散液2〜4の調製)
着色剤分散液1の製造例において黒色顔料1をそれぞれ黒色顔料2,3,4に変更する以外は同様の方法で着色剤分散液2〜4を得た。
着色剤分散液1の製造例において黒色顔料1をそれぞれ黒色顔料2,3,4に変更する以外は同様の方法で着色剤分散液2〜4を得た。
(トナー2〜4の製造例)
トナー1の製造例において、着色剤分散液1を着色剤分散液2〜4にそれぞれ変更する以外は同様の方法により、トナー2〜4を得た。
トナー1の製造例において、着色剤分散液1を着色剤分散液2〜4にそれぞれ変更する以外は同様の方法により、トナー2〜4を得た。
(トナー粒子11の製造例)
トナー1の製造例において、黒色顔料1を市販のカーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)に変更する以外は同様の方法でトナー粒子11を得た。
トナー1の製造例において、黒色顔料1を市販のカーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)に変更する以外は同様の方法でトナー粒子11を得た。
(トナー粒子5〜6の製造例)
トナー1の製造例において、黒色顔料1に変えて黒色顔料−1と市販のカーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)を質量比で2:8および1:9に変更する以外は同様の方法で着色粒子トナー粒子5〜6を得た。
トナー1の製造例において、黒色顔料1に変えて黒色顔料−1と市販のカーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)を質量比で2:8および1:9に変更する以外は同様の方法で着色粒子トナー粒子5〜6を得た。
(トナー粒子10の製造例)
トナー1の製造例において、黒色顔料−1に変えて市販のクロムや銅を含むC.I.Pigment Black1に変更する以外は同様の方法でトナー粒子10を得た。
トナー1の製造例において、黒色顔料−1に変えて市販のクロムや銅を含むC.I.Pigment Black1に変更する以外は同様の方法でトナー粒子10を得た。
トナー2,3,4,11,5,6,10の物性を表1に示す。
(2)懸濁重合法によるトナーの作製
着色粒子の製造例9
イオン交換水709gに0.1M−Na3PO4水溶液451gを投入し60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて12,000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液67.7gを徐々に添加し、Ca3(PO4)2を含む水系媒体を得た。
着色粒子の製造例9
イオン交換水709gに0.1M−Na3PO4水溶液451gを投入し60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて12,000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液67.7gを徐々に添加し、Ca3(PO4)2を含む水系媒体を得た。
スチレン 170g
2−エチルヘキシルアクリレート 30g
黒色顔料−1 16g
パラフィンワックス(m.p.70℃) 30g
上記処方を60℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて12,000rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10g、及びジメチル2,2′−アゾビスイソブチレート1.2gを溶解し、重合性単量体系を調製した。前記、水系媒体中に上記重合性単量体系を投入し、60℃、N2雰囲気下において、TKホモミキサーにて12,000rpmで20分間撹拌し、重合性単量体系を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、60℃で3時間反応させた後、液温を80℃とし、10時間反応させた。
2−エチルヘキシルアクリレート 30g
黒色顔料−1 16g
パラフィンワックス(m.p.70℃) 30g
上記処方を60℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて12,000rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10g、及びジメチル2,2′−アゾビスイソブチレート1.2gを溶解し、重合性単量体系を調製した。前記、水系媒体中に上記重合性単量体系を投入し、60℃、N2雰囲気下において、TKホモミキサーにて12,000rpmで20分間撹拌し、重合性単量体系を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、60℃で3時間反応させた後、液温を80℃とし、10時間反応させた。
重合反応終了後200mmHg(1mmHgは133Pa)減圧下、超音波照射下(20kHz,30W)、オイルバス温度を150℃とし、懸濁液の液量が変わらないよう水を添加しつつ、懸濁液の100質量%分の水を留去した。その後、冷却し、塩酸を加え、Ca3(PO4)2を溶解させ、濾過、水洗、乾燥をして着色粒子Iを得た。
(着色粒子への外添処理)
上記で作製した着色粒子Iに、疎水性シリカA(BET#300のHMDS処理品)1.0質量%、疎水性シリカB(BET#90のHMDS処理品)0.5質量%及びアナターゼ型疎水性酸化チタン(BET#112のn−ブチルトリメトキシシラン処理品)0.5質量%を添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により、周速45m/秒にて20分間混合した。その後、90μmの目開きのふるいを用いて粗大粒子を除去し、トナー7を得た。
上記で作製した着色粒子Iに、疎水性シリカA(BET#300のHMDS処理品)1.0質量%、疎水性シリカB(BET#90のHMDS処理品)0.5質量%及びアナターゼ型疎水性酸化チタン(BET#112のn−ブチルトリメトキシシラン処理品)0.5質量%を添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により、周速45m/秒にて20分間混合した。その後、90μmの目開きのふるいを用いて粗大粒子を除去し、トナー7を得た。
トナー7は、体積基準メディアン径が6.2μm、円形度0.990、ガラス転移温度は53℃、軟化点温度は120℃であった。
(3)粉砕法によるトナーの作製
(樹脂の製造例1)
BPA−PO[ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン];2450g,BPA−EO[ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン];975g,テレフタル酸;1328g、フマル酸;116g、およびエステル化触媒としてジブチル錫オキシドを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた後、反応温度を180℃に下げ、フマル酸を添加した。10℃/hの割合で210℃まで温度を上げ、反応率が90%に達するまで反応させた後、無水トリメリット;96gを添加し、210℃で1時間常圧で反応させた後、8.3kPaで所望の軟化点に達するまで反応させて、ポリエステル樹脂Aを得た。
(3)粉砕法によるトナーの作製
(樹脂の製造例1)
BPA−PO[ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン];2450g,BPA−EO[ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン];975g,テレフタル酸;1328g、フマル酸;116g、およびエステル化触媒としてジブチル錫オキシドを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた後、反応温度を180℃に下げ、フマル酸を添加した。10℃/hの割合で210℃まで温度を上げ、反応率が90%に達するまで反応させた後、無水トリメリット;96gを添加し、210℃で1時間常圧で反応させた後、8.3kPaで所望の軟化点に達するまで反応させて、ポリエステル樹脂Aを得た。
ガラス転移温度59℃、軟化点98℃
(樹脂の製造例2)
BPA−EO[ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン];3250g,テレフタル酸;830gおよびエステル化触媒としてチタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネートを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた。その後、反応温度を180℃に下げ、アジピン酸;252gを添加した。10℃/hの割合で210℃まで温度を上げ、反応率が90%に達するまで反応させた後、無水トリメリット酸;301gを添加し、210℃−1時間常圧で反応させた後、8.3kPaで所望の軟化点に達するまで反応させて、ポリエステル樹脂Bを得た。
(樹脂の製造例2)
BPA−EO[ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン];3250g,テレフタル酸;830gおよびエステル化触媒としてチタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネートを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた。その後、反応温度を180℃に下げ、アジピン酸;252gを添加した。10℃/hの割合で210℃まで温度を上げ、反応率が90%に達するまで反応させた後、無水トリメリット酸;301gを添加し、210℃−1時間常圧で反応させた後、8.3kPaで所望の軟化点に達するまで反応させて、ポリエステル樹脂Bを得た。
ガラス転移温度55℃、軟化点94℃
(着色粒子の製造例10)
樹脂製造例で得られたポリエステル樹脂A 100重量部に対して、黒色顔料−1を8重量部,ならびにペンタエリスリト−ルテトラベヘン酸エステル;6重量部をヘンシェルミキサーで十分混合した後、2軸押し出し混練機(PCM−30:池貝鉄工社製)の排出部を取り外したものを使用して、溶融混練した後冷却した。得られた混練物を冷却ベルトで冷却した後、フェザーミルで粗粉砕した。その後、機械式粉砕機(KTM:川崎重工業社製)で基準メディアン径9〜10μmまで粉砕し、さらに、ジェット粉砕機(IDS:日本ニューマチック工業社製)で基準メディアン径5.5μmまで粉砕粗粉分級した後、微粉分級をロータ型分級機(ティープレックス型分級機タイプ:100ATP:ホソカワミクロン社製)を使用して体積メディアン径6.2μmの着色粒子−Jを得た。
(着色粒子の製造例10)
樹脂製造例で得られたポリエステル樹脂A 100重量部に対して、黒色顔料−1を8重量部,ならびにペンタエリスリト−ルテトラベヘン酸エステル;6重量部をヘンシェルミキサーで十分混合した後、2軸押し出し混練機(PCM−30:池貝鉄工社製)の排出部を取り外したものを使用して、溶融混練した後冷却した。得られた混練物を冷却ベルトで冷却した後、フェザーミルで粗粉砕した。その後、機械式粉砕機(KTM:川崎重工業社製)で基準メディアン径9〜10μmまで粉砕し、さらに、ジェット粉砕機(IDS:日本ニューマチック工業社製)で基準メディアン径5.5μmまで粉砕粗粉分級した後、微粉分級をロータ型分級機(ティープレックス型分級機タイプ:100ATP:ホソカワミクロン社製)を使用して体積メディアン径6.2μmの着色粒子−Jを得た。
(着色粒子への外添処理)
上記で作製した着色粒子Jに、疎水性シリカA(BET#300のHMDS処理品)1.0質量%、疎水性シリカB(BET#90のHMDS処理品)0.5質量%及びアナターゼ型疎水性酸化チタン(BET#112のn−ブチルトリメトキシシラン処理品)0.5質量%を添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により、周速45m/秒にて20分間混合した。その後、90μmの目開きのふるいを用いて粗大粒子を除去し、トナー8を得た。
上記で作製した着色粒子Jに、疎水性シリカA(BET#300のHMDS処理品)1.0質量%、疎水性シリカB(BET#90のHMDS処理品)0.5質量%及びアナターゼ型疎水性酸化チタン(BET#112のn−ブチルトリメトキシシラン処理品)0.5質量%を添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により、周速45m/秒にて20分間混合した。その後、90μmの目開きのふるいを用いて粗大粒子を除去し、トナー8を得た。
トナー8は体積基準メディアン径が6.2μm、円形度0.968、ガラス転移温度は60℃、軟化点温度は100℃であった。
(トナー9の製造例)
トナー8製造例において、樹脂をポリエステル樹脂Bとし、黒色顔料3に変更する以外は同様の方法で体積メディアン粒径6.4μmのトナー9を得た。
トナー8製造例において、樹脂をポリエステル樹脂Bとし、黒色顔料3に変更する以外は同様の方法で体積メディアン粒径6.4μmのトナー9を得た。
(トナー12の製造例)
トナー8の製造例において、黒色顔料3に変えて酸性カーボンブラック(モーガルL;キャボット社製;)8重量部とする以外は同様の方法で体積メディアン径6.1μmのトナー12を得た。
トナー8の製造例において、黒色顔料3に変えて酸性カーボンブラック(モーガルL;キャボット社製;)8重量部とする以外は同様の方法で体積メディアン径6.1μmのトナー12を得た。
トナー8,9,12の物性を表2に示す。
(コートキャリアの製造例)
フェライトコア粒子100質量部とシクロヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(共重合比5/5)の共重合体樹脂微粒子を5質量部とを、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、120℃で30分間撹拌混合して機械的衝撃力の作用でフェライトコア粒子の表面に樹脂コート層を形成し、体積基準メディアン径50μmのキャリアを得た。
フェライトコア粒子100質量部とシクロヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(共重合比5/5)の共重合体樹脂微粒子を5質量部とを、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、120℃で30分間撹拌混合して機械的衝撃力の作用でフェライトコア粒子の表面に樹脂コート層を形成し、体積基準メディアン径50μmのキャリアを得た。
キャリアの体積基準メディアン径は、湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定した。
(現像剤の作製例)
上記キャリアにトナー1〜12をそれぞれトナー濃度が6質量%になるように添加し、ミクロ型V型混合機(筒井理化学器株式会社)に投入し、回転速度45rpmで30分間混合し現像剤1〜12を調整した。
上記キャリアにトナー1〜12をそれぞれトナー濃度が6質量%になるように添加し、ミクロ型V型混合機(筒井理化学器株式会社)に投入し、回転速度45rpmで30分間混合し現像剤1〜12を調整した。
(評価方法)
市販のカラー複合機bizhub PRO C500(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)に使用する黒色用現像装置に、前述の評価試料であるトナー1〜12をBkトナーとしてそれぞれ搭載し、オリジナル画像(各色のベタ画像5×5cmを含むフルカラーチャート)を出力することにより評価を行った。
市販のカラー複合機bizhub PRO C500(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)に使用する黒色用現像装置に、前述の評価試料であるトナー1〜12をBkトナーとしてそれぞれ搭載し、オリジナル画像(各色のベタ画像5×5cmを含むフルカラーチャート)を出力することにより評価を行った。
尚、評価は常温常湿環境(20℃、55%RH)下で行ったが、帯電量の測定と画像品質である粒状性については、高温高湿環境(30℃、80%RH)下、及び、低温低湿環境(10℃、20%RH)下においてもそれぞれ評価した。
<トナー帯電量の測定法>
トナーの帯電量測定するにあたって、図2に示す装置を用いて測定した。まず、精密天秤で計量した現像剤1gを導電性スリーブ(31)の表面全体に均一になる様に乗せる。バイアス電源(33)からスリーブ(31)に2kVの電圧を供給すると共に、導電性スリーブ(31)内に設けられたマグネットロール(32)の回転数を1000rpmにする。この状態で30秒間放置して、トナーを円筒電極(34)に収集する。30秒後に円筒電極(34)の電位Vmを読み取ると共に、トナーの電荷量を求め、さらに収集したトナーの質量を精密天秤で測定し、平均帯電量を求めた。なお、帯電量の評価は、予めキャリア(A)に92gに対してそれぞれのトナーを8g調合し、環境各常温常湿環境(20℃、55%RH)、高温高湿環境(30℃、80%RH)、低温低湿環境(10℃、20%RH)環境下で24時間暴露放置した後、50mlのポリエチレンの容器に入れ、それぞれの環境下でボールミルにて20分間混合した後、測定を行った。
<トナー帯電量の測定法>
トナーの帯電量測定するにあたって、図2に示す装置を用いて測定した。まず、精密天秤で計量した現像剤1gを導電性スリーブ(31)の表面全体に均一になる様に乗せる。バイアス電源(33)からスリーブ(31)に2kVの電圧を供給すると共に、導電性スリーブ(31)内に設けられたマグネットロール(32)の回転数を1000rpmにする。この状態で30秒間放置して、トナーを円筒電極(34)に収集する。30秒後に円筒電極(34)の電位Vmを読み取ると共に、トナーの電荷量を求め、さらに収集したトナーの質量を精密天秤で測定し、平均帯電量を求めた。なお、帯電量の評価は、予めキャリア(A)に92gに対してそれぞれのトナーを8g調合し、環境各常温常湿環境(20℃、55%RH)、高温高湿環境(30℃、80%RH)、低温低湿環境(10℃、20%RH)環境下で24時間暴露放置した後、50mlのポリエチレンの容器に入れ、それぞれの環境下でボールミルにて20分間混合した後、測定を行った。
帯電量は、高温高湿環境下での負帯電性が、15μC/g以上、低温低湿環境下での負帯電性が、50μC/g以下、かつ、低温低湿環境下と高温高湿環境下での帯電量差が35以下を合格レベルとし、さらに帯電量差が20以下であるものが良好なものと判断した。
<着色力(画像濃度)>
評価マシンとしては、定着器を介さず印字画像を出力できるように改造したカラー複合機bizhub PRO C500(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)の改造機を用い、以下の評価を行った。
<着色力(画像濃度)>
評価マシンとしては、定着器を介さず印字画像を出力できるように改造したカラー複合機bizhub PRO C500(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)の改造機を用い、以下の評価を行った。
定着速度:230mm/sec
加熱ローラーの表面材質:PTFE
加熱ローラーの表面温度:125℃
パソコンに接続された上記マシンを用い、帯状の未定着のベタ画像を段階的に濃度を振ってJペーパー(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)に出力する。得られたベタ黒画像の一部を吸引除去し、除去した面積と、除去したトナー量から各画像の付着量を算出する。この画像を、上記bizhub PRO C500(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)の定着器部分のみで構成された定着テスターに通紙し、得られた定着画像の画像濃度を透過濃度計(TD904:マクベス社製)にて測定する。
加熱ローラーの表面材質:PTFE
加熱ローラーの表面温度:125℃
パソコンに接続された上記マシンを用い、帯状の未定着のベタ画像を段階的に濃度を振ってJペーパー(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)に出力する。得られたベタ黒画像の一部を吸引除去し、除去した面積と、除去したトナー量から各画像の付着量を算出する。この画像を、上記bizhub PRO C500(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)の定着器部分のみで構成された定着テスターに通紙し、得られた定着画像の画像濃度を透過濃度計(TD904:マクベス社製)にて測定する。
付着量4.0g/m2の各画像の画像濃度を算出した。◎〜○を合格レベルとした。
◎:画像濃度が1.4以上である
○:画像濃度が1.2以上である
×:画像濃度が1.2未満である
<色計測>
色計測の値は、以下の測定装置を用いて測定した値である。
測定装置:分光測色計「CM3600D」(コニカミノルタセンシング社製)
測定条件:φ4mmのターゲットマスク
測定 :Jペーパーにプリントした5×5cmの黒べた画像パッチを10点測定し、L*a*b*測定の内、a*とb*のそれぞれの平均値を測定値とする。
○:画像濃度が1.2以上である
×:画像濃度が1.2未満である
<色計測>
色計測の値は、以下の測定装置を用いて測定した値である。
測定装置:分光測色計「CM3600D」(コニカミノルタセンシング社製)
測定条件:φ4mmのターゲットマスク
測定 :Jペーパーにプリントした5×5cmの黒べた画像パッチを10点測定し、L*a*b*測定の内、a*とb*のそれぞれの平均値を測定値とする。
色相としては、
◎: a*≦0.15 b*≦−0.45
○: 0.15<a*≦0.30 −0.45<b*≦−0.10
△: 0.30<a*<0.50 −0.10<b*<0.10
×: 0.50≦a* −0.10≦b*
黒の色味としては、○の領域が良好であり、◎である事が更に良好。また、×の領域は赤味が出てきて好ましくないため不合格レベルとした。
<画像品質 粒状性>
プリンタモードで全面黒ハーフトーン画像を出力した。得られたハーフトーン画像のハーフトーンのきめを評価し、きめ細かく均一なハーフトーン画像を再現しているものを◎、肉眼ではほとんど判別できないがルーペで見ると若干粒状性による荒れがあるものを○、肉眼で粒状性による荒れが判別できるが画像として許容できるものを△、肉眼で粒状性による荒れがひどく、がさついた画像に見えるものを×として評価した。
◎: a*≦0.15 b*≦−0.45
○: 0.15<a*≦0.30 −0.45<b*≦−0.10
△: 0.30<a*<0.50 −0.10<b*<0.10
×: 0.50≦a* −0.10≦b*
黒の色味としては、○の領域が良好であり、◎である事が更に良好。また、×の領域は赤味が出てきて好ましくないため不合格レベルとした。
<画像品質 粒状性>
プリンタモードで全面黒ハーフトーン画像を出力した。得られたハーフトーン画像のハーフトーンのきめを評価し、きめ細かく均一なハーフトーン画像を再現しているものを◎、肉眼ではほとんど判別できないがルーペで見ると若干粒状性による荒れがあるものを○、肉眼で粒状性による荒れが判別できるが画像として許容できるものを△、肉眼で粒状性による荒れがひどく、がさついた画像に見えるものを×として評価した。
◎〜△が合格レベルである。結果を表3に示した。
本発明のトナーは、近年要求の高い、高画質、低消費(色材高充填型)、省エネルギー定着方式に適した低軟化点のバインダ樹脂を主成分とし、かつ、色材部数を高充填した小粒径トナーにおいても、帯電の立ち上がり、各種環境安定性に優れ、また、耐久時においても良好な現像性、転写性能を有するものである。また、漆黒調の高品位の画像が得られることより、モノクロのみならずフルカラー用の黒画像としても好適に使用できる。また、本発明でなる黒顔料は、磁性トナーにおいて磁性粉と併用することによっても同様の効果が発現される。よって、本発明でなる現像剤は、各種1成分現像方式や2成分現像方式等いずれの現像方式においても好適に使用できる。
一方、比較例「1から3」を同じ条件で評価したところ、満足いくものでは無いことが確認された。
1(1Y、1M、1C、1K) 感光体
2(2Y、2M、2C、2K) 帯電手段
3(3Y、3M、3C、3K) 露光手段
4(4Y、4M、4C、4K) 現像手段
5(5Y、5M、5C、5K、5A) 転写ロール
6(6Y、6M、6C、6K) クリーニング装置
7 中間転写体ユニット
10(10Y、10M、10C、10K) 画像形成部
24 熱ロール式定着装置
70 中間転写体
31 スリーブ
32 マグネットロール
33 バイアス電源
34 円筒電極
2(2Y、2M、2C、2K) 帯電手段
3(3Y、3M、3C、3K) 露光手段
4(4Y、4M、4C、4K) 現像手段
5(5Y、5M、5C、5K、5A) 転写ロール
6(6Y、6M、6C、6K) クリーニング装置
7 中間転写体ユニット
10(10Y、10M、10C、10K) 画像形成部
24 熱ロール式定着装置
70 中間転写体
31 スリーブ
32 マグネットロール
33 バイアス電源
34 円筒電極
Claims (4)
- 少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有してなる電子写真用トナーにおいて、前記着色剤が、少なくとも重金属を含まないアニリンブラック構造化合物を含んでなることを特徴とする電子写真用トナー。
- 前記電子写真用トナーが、少なくとも水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子とを凝集、融着させる工程を経て作製されるものであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナー。
- 請求項1又は2に記載の電子写真用トナーを含有することを特徴とする電子写真用現像剤。
- 少なくとも潜像保持体表面に潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像を現像剤担持体に担持された請求項3記載の電子写真用現像剤で現像しトナー画像を形成する現像工程、前記トナー画像を被転写体表面に転写する転写工程、前記転写体表面に転写されたトナー画像を熱定着する定着工程を有することを特徴とする画像形成方法。
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JP2008178886A JP2010019970A (ja) | 2008-07-09 | 2008-07-09 | 電子写真用トナー、電子写真用現像剤及び画像形成方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012099204A1 (ja) | 2011-01-21 | 2012-07-26 | 戸田工業株式会社 | アニリンブラック及び該アニリンブラックを用いた樹脂組成物ならびに水系、溶剤系分散体 |
CN109504119A (zh) * | 2017-09-15 | 2019-03-22 | 湖州市聚立新材料科技有限公司 | 一种黑色颜料及其制备方法和用途 |
KR20190040465A (ko) | 2017-10-10 | 2019-04-18 | 도다 고교 가부시끼가이샤 | 아닐린 블랙 그리고 해당 아닐린 블랙을 사용한 수지 조성물 및 분산체 |
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2008
- 2008-07-09 JP JP2008178886A patent/JP2010019970A/ja active Pending
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