JP5263293B2 - トナー、トナーの製造方法、現像剤、及び、画像形成方法 - Google Patents

トナー、トナーの製造方法、現像剤、及び、画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも着色剤と結着樹脂を含有してなるトナー、前記トナーの製造方法、前記トナーを含有する現像剤、及び、画像形成方法に関する。
電子写真方式の画像形成方法では、一般に、以下の様な工程を経てプリント物の作製が行われる。先ず、感光体上に露光光が照射されて感光体上に潜像が形成され、その後、感光体上にトナーが供給されて潜像を現像することによりトナー画像が形成される。次に、感光体上のトナー画像を紙等の転写材に転写し、転写した画像に熱や圧力等を加えることによりトナー画像を定着することによりプリント物が作製される。そして、トナー画像を転写後の感光体上に残留するトナーはクリーニング装置によって除去されて、次の画像形成が行える様になる。
最近では、複数種類のカラートナーを用いたフルカラーのプリント作製も行われる様になり、フルカラーのプリント物を効率よく作製する上で画像形成速度の高速化が求められる様になってきた。そして、高速のプリント作製を実現する上でトナーには迅速な帯電性能と定着性能とを有することが求められる様になってきた。また、定着性能の向上という観点では、地球環境への配慮等から画像形成時における消費エネルギーの低減化が求められる様になってきた。そして、従来よりも低い定着温度でトナー画像を転写紙上に定着するいわゆる低温定着と呼ばれる技術に対応したトナーの開発が注目されている。
ところで、転写紙上に形成されたトナー画像は、設定された定着条件下である程度の粘度を有した状態で溶融し、転写紙上に強固に接着する性能が求められている。すなわち、トナー画像が定着装置を通過する間、転写紙上のトナーが溶融しきれずに画像表面のトナーのみが溶融して転写紙側のトナーが軟化しないことになると、トナー画像は転写紙への接着力が得られなくなる。そして、転写紙上のトナー画像は溶融トナーを介して加熱ローラに付着し、コールドオフセットと呼ばれる画像汚染を引き起こす。また、定着時にトナーの粘度が大幅に低下するほど溶融が進むと、溶融したトナー画像は破断して転写紙と定着ローラの双方に移行し、ホットオフセットと呼ばれる画像汚染を引き起こす。
この様に、プリント作製の高速化や低温定着性能を実現する上で、トナーにはある程度の粘度を有した状態で溶融し、転写紙上に強固に定着することが求められ、トナーの溶融不良に起因する画像汚染の発生を防ぐ耐オフセット性能が要求される。そして、トナー構成要素の1つである結着樹脂の熱に対する物性が、耐オフセット性を左右する重要な因子の1つになっている。また、結着樹脂の熱に対する物性は低温定着を実現する上での重要な因子の1つでもある。
この様に、低温定着性と耐オフセット性を両立するトナーが求められる様になり、トナーを構成する結着樹脂に着目して、この課題を解消するトナーを設計することが検討されてきた。たとえば、結着樹脂の低分子量成分と高分子量成分の調整を行ったり、架橋構造を導入する等の対応がある。具体的には、高分子量領域のないブロードな分子量分布のスチレン−アクリル酸共重合体樹脂と金属化合物を用いて、イオン結合により重合体中のカルボキシル基と金属化合物間に架橋構造を形成した結着樹脂を用いるトナーの技術がある(たとえば、特許文献1参照)。この技術は架橋構造の形成により実質的に結着樹脂を高分子量化して耐オフセット性を向上させようと考えたものであるが、金属化合物の添加量が多いと触媒作用を示して樹脂がゲル化して定着を阻害させるものであった。
また、ポリエステル樹脂の酸価、水酸基価、分子量分布、及びテトラヒドロフラン不溶分等を規定することにより低温定着対応のトナーを設計しようとする検討も行われた(たとえば、特許文献2参照)。しかしながら、この技術は溶融温度も低下することになり耐オフセット性を低下させるものであった。
この様に、トナーを構成する結着樹脂に着目して、低温定着性と耐オフセット性向上の両立を図るトナーの検討が進められてきたが、さらなる検討が必要であった。
特開昭61−110156号公報 特開平9−204071号公報
本発明は、トナーを構成する結着樹脂を改良することにより、低温定着性と耐オフセット性の向上の両立が可能なトナーを提供することを目的とするものである。具体的には、定着時にコールドオフセットやホットオフセットと呼ばれる画像汚染を起こさずに安定した定着が行え、かつ、従来よりも低い定着温度でトナー画像を転写紙上に固着させることが可能なトナーを提供することを目的とするものである。
本発明者は、低温定着性と耐オフセット性の向上を両立させるトナーの検討を行った。すなわち、従来よりも低い加熱温度によりトナー画像の定着が行える低めの溶融粘度と高い流動性を発現しながらも、溶融トナーが破断することのないある程度の溶融粘度を維持することが可能なトナーの設計を検討し、トナーを構成する結着樹脂に着目した。
本発明者は、ポリエステルアイオノマー樹脂を含有した結着樹脂を用いることにより、さらには、多価イソシアネート化合物で変性処理したポリエステルアイオノマー樹脂を含有する結着樹脂を用いることにより、本発明の課題が解消されることを見出した。すなわち、本発明の課題は以下に記載のいずれかの構成により解消されることが見出された。
請求項1に記載の発明は、
『少なくとも着色剤と結着樹脂を含有してなるトナーであって、
前記結着樹脂が、ポリエステル分子と2価以上の金属イオンとで形成された金属架橋構造を有するポリエステルアイオノマー樹脂を含有するものであり、
前記ポリエステルアイオノマー樹脂は、多価イソシアネート化合物で反応処理されたものであることを特徴とするトナー。』というものである。
請求項2に記載の発明は、
『少なくともポリエステル分子と2価以上の金属イオンとで形成された金属架橋構造を有するポリエステルアイオノマー樹脂粒子と着色剤粒子を凝集、融着させる工程を経てトナーを作製することを特徴とするトナーの製造方法。』というものである。
請求項3に記載の発明は、
『少なくとも多価イソシアネート化合物との反応処理を経た前記ポリエステルアイオノマー樹脂粒子と前記着色剤粒子を凝集、融着させる工程を経てトナーを製造することを特徴とする請求項2に記載のトナーの製造方法。』というものである。
請求項4に記載の発明は、
『前記ポリエステルアイオノマー樹脂粒子と着色剤粒子を凝集、融着させて得られた粒子を多価イソシアネート化合物と反応させる工程を経てトナーを製造することを特徴とする請求項2に記載のトナーの製造方法。』というものである。
請求項5に記載の発明は、
『請求項1に記載のトナーを含有することを特徴とする現像剤。』というものである。
請求項6に記載の発明は、
『少なくとも、電子写真感光体表面に潜像を形成する潜像形成工程、前記電子写真感光体表面に形成された静電潜像を現像剤担持体に担持された請求項5に記載の現像剤で現像してトナー画像を形成する現像工程、前記トナー画像を転写体表面に転写する転写工程、前記転写体表面に転写されたトナー画像を熱定着する定着工程を有することを特徴とする画像形成方法。』というものである。
本発明では、トナーを構成する結着樹脂に多価イソシアネート化合物で反応処理されたポリエステルアイオノマー樹脂を含有させることにより、低温定着性と耐オフセット性の向上の両立が可能なトナーの提供を可能にした。すなわち、本発明に係るトナーによれば、従来よりも低い定着温度でトナー画像を溶融させ、しかも、溶融したトナー画像が破断することなく高い流動性を発現することができる様になっている。
この様に、本発明に係るトナーは従来よりも低い温度で定着処理を行ってもコールドオフセットやホットオフセットを起こす溶融粘度にはならず、低温定着性と耐オフセット性の向上を両立させることができた。つまり、溶融したトナー画像が定着装置に付着することがないので画像汚染を起こさずに安定した定着が行える様になった。
また、従来よりも低い定着温度でトナー画像を転写紙上に強固に固着させることができる様になった。
本発明に係るトナーが使用可能なモノクロタイプの画像形成装置の一例である。 本発明に係るトナーが使用可能なタンデム型のカラー画像形成装置の一例である。 本発明に係るトナーが使用可能なカラー画像形成装置の他の一例である。
本発明に係るトナーは、従来よりも低い定着温度でトナー画像を溶融し転写紙上に固着させるいわゆる低温定着対応のトナーに関するもので、結着樹脂中に多価イソシアネート化合物で反応処理されたポリエステルアイオノマー樹脂を含有してなるものである。
本発明者等は、ポリエステル樹脂のもつ特有の粘弾性挙動に注目し、さらに、この特性を改良することにより、本発明の課題を解消することができることを見出した。
ポリエステル樹脂は、その構造から低温定着ができるものの大幅な粘度低下を示す傾向があった。そこで、本発明者等は金属イオンを用いたポリエステルアイオノマー樹脂を用いることにより粘度低下を起こさずに低温定着が実現できると考え、検討を重ねて本発明を見出したのである。
ここで、ポリエステルアイオノマー樹脂とは、金属イオンの凝集力によりポリエステル分子が凝集体を形成した構造の樹脂のことである。本発明に係るトナーは、金属イオンを介して形成される分子間架橋が低い加熱温度でも比較的緩み易く流動性を示すというアイオノマー樹脂の特性により、従来よりも低い加熱温度でトナーを溶融させて高い流動性を発現できるものと考えられる。また、トナー溶融物は大幅な粘度低下を起こさず、ある程度の溶融粘度を維持できるものと考えられる。
この様に、本発明では、特に、多価イソシアネート化合物で反応処理されたポリエステルアイオノマー樹脂を用いることにより、低温定着性と耐オフセット性の向上を両立させるトナーが得られることを見出した。すなわち、従来よりも低い定着温度でトナー画像を加熱すると、高い流動性を発現しながらも大幅な粘度低下は起こさない好都合な溶融性を発現するトナーを見出したのである。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に係るトナーは、少なくともポリエステルアイオノマー樹脂粒子と着色剤粒子を凝集、融着させて形成されるものである。本発明では、ポリエステルアイオノマー樹脂は多価イソシアネート化合物で変性処理する工程を経て作製されたものである。この様に、多価イソシアネート化合物で変性処理を行うことにより、分子鎖長が延長した構造のポリエステル樹脂を得ることができる。
本発明に用いられるポリエステルアイオノマー樹脂を構成するポリエステルとしては、多価カルボン酸と多価アルコールとを重縮合反応させることにより得ることができる。具体的には、ジカルボン酸とジオールとを重縮合反応させるものが代表的なものであるが、たとえば、一部の多価カルボン酸及び多価アルコールを2個以上のカルボン酸基またはアルコール基を持つものにして合成してもよい。この場合、生成するポリエステルは2個以上のカルボン酸基またはアルコール基の添加により、分岐ポリエステルまたは架橋ポリエステルとなる。ポリエステルアイオノマー樹脂用のポリエステルとしては、一般的には直鎖状ポリエステルを用いることが好ましい。
また、ポリエステルアイオノマーを得るためには、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、亜鉛イオン等の2価以上の金属イオンを生成することが可能な化合物を添加し、金属イオンとポリエステル分子とで金属架橋構造を形成することで得られる。
また、ポリエステル樹脂粒子を形成する方法は、ポリエステル樹脂を水と混合しない有機溶媒に溶解させて、水相中で微分散させる方法が一般的に用いられる。また、ポリエステル樹脂を溶融温度以上に加熱した水相中に添加して微分散させる方法もあり、この方法によれば有機溶媒を使用せずに微分散させることができる。この際、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の2価以上の金属イオンを生成することが可能な化合物を水相中に添加しておくと、2価以上の金属イオンの存在下、微分散と同時にアイオノマー化することもできる。さらに、アニオン性界面活性剤等の界面活性剤を水相中に添加することにより、ポリエステル樹脂粒子の粒径の制御が可能になるので分散性を向上させることができる。
本発明では、市販のポリエステルアイオノマー樹脂を使用することもできる。市販のポリエステルアイオノマー樹脂としては、たとえば、大日本インキ化学工業(株)製の「ファインテックスES−675、同ES−2200、同ES−850、同ES−801」等がある。
本発明では、多価イソシアネート化合物で変性処理したポリエステルアイオノマー樹脂を使用する。多価イソシアネート化合物は、分子構造中に2個以上のイソシアネート基(−NCO)を有する化合物のことで、脂肪族ジイソシアネート類、環状基を有する脂肪族ジイソシアネート類、芳香族ジイソシアネート類、ナフタリンジイソシアネート類、ビフェニルジイソシアネート類、ジ−またはトリフェニルメタン(または、エタン)ジイソシアネート類等のジイソシアネート化合物や、前記化合物類にイソシアネート基を3個有するトリイソシアネート化合物、さらに、ポリイソシアネート類等がある。これらの化合物を単独または複数種類併用して変性処理する。
本発明に用いられるポリエステルアイオノマー樹脂を構成するポリエステルは、重量平均分子量が1000から20000の範囲のものが好ましく、1500から13000の範囲のものがより好ましい。また、ガラス転移温度が20℃から70℃の範囲のものが好ましく、30℃から60℃の範囲のものがより好ましい。また、ポリエステルアイオノマー樹脂粒子の平均粒径は20nmから500nmの範囲のものが好ましく、30nmから350nmの範囲のものがより好ましい。
また、本発明では、ポリエステルアイオノマー樹脂をビニル系樹脂に代表される他の樹脂材料と併用して結着樹脂を構成することが好ましい。たとえば、ビニル系樹脂と併用して結着樹脂を形成する場合は、ポリエステルアイオノマー樹脂の含有量を3質量%以上50質量%以下にすることが好ましく、5質量%以上45質量%以下にすることがより好ましい。
本発明では、上述したポリエステルアイオノマー樹脂を含有する樹脂粒子と着色剤粒子を凝集、融着させて着色粒子(外添剤を添加する前のトナーの母体粒子のこと)を形成することができるが、ワックス粒子を併用して着色粒子を形成することもできる。
また、必要に応じてコアシェル構造を形成してもよく、たとえば、前述の凝集、融着させて形成した粒子表面に、シェル層を形成させることが好ましい。シェル層形成用の樹脂粒子としては、ビニル系樹脂粒子が好ましく、その中でもコア粒子のガラス転移温度、軟化点よりも高い温度を持つものが好ましい。また、ソルビリティパラメーター(SP値)がコア粒子を形成するビニル系樹脂と差があるものを用いることが好ましい。
次に、本発明に係るトナーの製造方法について説明する。
本発明に係るトナーは、少なくとも前述した結着樹脂と着色剤とを含有してなる粒子(着色粒子;外添剤を添加する前のトナーの母体粒子のこと)より構成されるものである。本発明に係るトナーを構成する着色粒子は、特に限定されるものではなく、従来のトナー製造方法により作製することが可能である。すなわち、混練、粉砕、分級工程を経てトナーを作製するいわゆる粉砕法によるトナー製造方法や、重合性単量体を重合させ、同時に、形状や大きさを制御しながら粒子形成を行ういわゆる重合法によるトナー製造方法を適用することにより作製可能である。
その中でも、重合法により作製されるいわゆる重合トナーは、均一な粒度分布や形状分布、シャープな帯電分布等の特性が得られ易い。重合トナーは、たとえば、懸濁重合、乳化重合等の重合反応によりポリエステルアイオノマー樹脂等の樹脂粒子を形成する工程を経て作製されるもので、その中でも重合反応を経て作製した樹脂粒子を凝集、融着させる会合工程を経て作製されるものが特に好ましい。
以下に、本発明に係るトナーの作製方法の一例である乳化会合法によるトナー作製方法について説明する。乳化会合法によるトナー作製は以下の様な工程を経て行われる。
(1)樹脂粒子分散液の作製工程
(2)着色剤粒子分散液の作製工程
(3)樹脂粒子等の凝集・融着工程
(4)熟成工程
(5)冷却工程
(6)洗浄工程
(7)乾燥工程
(8)外添剤処理工程
以下、各工程について説明する。
(1)樹脂粒子分散液の作製工程
この工程は樹脂粒子を形成する重合性単量体を水系媒体中に投入して重合を行うことにより100nm程度の大きさの樹脂粒子を形成する工程である。なお、樹脂粒子中にワックスを含有させたものを形成することも可能である。この場合、ワックスを重合性単量体に溶解あるいは分散させておき、これを水系媒体中で重合させることによりワックスを含有してなる樹脂粒子を形成することができる。
この工程では、ビニル系樹脂粒子分散液の他に、ポリエステルアイオノマー樹脂粒子を作製することができる。ポリエステルアイオノマー樹脂粒子は、たとえば、後述する実施例中の「ポリエステルアイオノマー樹脂粒子分散液1の作製」等の方法により作製することができる。
また、本発明では、作製したポリエステルアイオノマー樹脂粒子にさらに多価イソシアネート化合物を反応させて、もとのポリエステルアイオノマー樹脂よりも長い分子鎖長を有するポリエステルアイオノマー樹脂粒子を作製する。多価イソシアネート化合物と反応させて分子鎖長を延長させる工程を経て作製されるポリエステルアイオノマー樹脂粒子は、たとえば、後述する実施例中の「ポリエステルアイオノマー樹脂粒子分散液2」等の方法により作製することができる。
(2)着色剤微粒子分散液の作製工程
前述した手順により、水系媒体中に着色剤を分散させて、着色剤粒子分散液を作製する工程である。特に、本発明では、数平均1次粒径が30nm〜200nmの着色剤を用いて着色剤粒子分散液を作製するものである。そして、当該着色剤粒子分散液を用いてトナーを作製することにより、トナー粒子中における着色剤の数平均粒径が数平均1次粒径の1.1倍〜2.5倍になるものである。
(3)樹脂粒子の凝集・融着工程
この工程は、水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子を凝集させて粒子を形成し、凝集により形成した粒子を融着させて着色粒子(外添処理をする前のトナーの母体粒子のこと)を作製する工程で、いわゆる「樹脂粒子を凝集させる工程」に該当する工程である。本発明は、少なくとも、前述したポリエステルアイオノマー樹脂粒子と着色剤粒子とを凝集、融着させて着色粒子を作製することになるものである。また、この工程では多価イソシアネート化合物と反応させて分子鎖長がもとのものよりも延長したポリエステルアイオノマー樹脂粒子を着色剤粒子等と凝集、融着させることも可能である。
この工程では、ポリエステルアイオノマー樹脂粒子等の樹脂粒子と着色剤粒子とが存在している水系媒体中に、塩化マグネシウム等に代表されるアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等の凝集剤を添加することによりこれら粒子を凝集させる。次いで、水系媒体中を前記樹脂粒子のガラス転移温度以上で、かつ、前記混合物の融解ピーク温度以上に加熱することにより凝集を進行させると同時に凝集させた樹脂粒子同士を融着させる。そして、凝集を進行させて粒子の大きさが目標になった時に、食塩等の塩を添加して凝集を停止させる。また、本発明ではポリエステルアイオノマー樹脂粒子と着色剤粒子を上記の凝集、融着させて作製した着色粒子に多価イソシアネート化合物を反応させて、着色粒子を構成するポリエステルアイオノマー樹脂の分子鎖長を延長させることもできる。着色粒子形成後に多価イソシアネート化合物を添加してポリエステルアイオノマー樹脂の分子鎖長を延長させる工程を経てトナー作製を行う方法は、たとえば、後述する実施例の「着色粒子11」等の方法がある。
さらに、コアシェル構造のトナーを作製する場合、最初にコア用の樹脂粒子と着色剤粒子とを凝集、融着させてコア粒子を形成した後、引き続き、シェル用樹脂粒子を投入してコア粒子表面に凝集、融着させる。この様に、凝集・融着を2段階で行うことによりコアシェル構造の着色粒子を作製することができる。
(4)熟成工程
この工程は、上記凝集・融着工程に引き続き、反応系を加熱処理することにより着色粒子の形状を所望の平均円形度になるまで熟成するいわゆる形状制御工程とも呼ばれる工程である。本発明では前述の凝集・融着工程で形成された着色粒子を着色粒子に含有されるポリエステルアイオノマー樹脂のガラス転移温度以上に加熱することで着色粒子の形状を制御することができる。
(5)冷却工程
この工程は、前記着色粒子の分散液を冷却処理(急冷処理)する工程である。冷却処理条件としては、1〜20℃/分の冷却速度で冷却する。冷却処理方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法を例示することができる。
(6)洗浄工程
この工程は、上記工程で所定温度まで冷却された着色粒子分散液から着色粒子を固液分離する工程と、固液分離されてウェットのトナーケーキと呼ばれるケーキ状集合体となった着色粒子より界面活性剤や凝集剤等の付着物を除去するための洗浄工程からなる。
洗浄処理は、濾液の電気伝導度がたとえば10μS/cm程度になるまで水洗浄する。固液分離方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用する減圧ろ過法、フィルタプレス等を使用するろ過法等があり、本発明では特に限定されるものではない。
(7)乾燥工程
この工程は、洗浄処理された着色粒子を乾燥処理し、乾燥された着色粒子を得る工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤ、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用することが好ましい。
また、乾燥された着色粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。なお、乾燥処理された着色粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサ、コーヒーミル、フードプロセッサ等の機械式の解砕装置を使用することができる。
(8)外添剤処理工程
この工程は、乾燥処理した着色粒子に外添剤や滑剤を添加する工程である。前記乾燥工程を経た着色粒子はそのままトナー粒子として使用できるが、外添剤を添加することによりトナーの帯電性や流動性、クリーニング性を向上させることができる。これら外添剤には、公知の無機微粒子や有機微粒子、脂肪族金属塩を使用することができ、その添加量はトナー全体に対して0.1〜10.0質量%、好ましくは0.5〜4.0質量%である。また、外添剤は種々のものを組み合わせて添加することができる。なお、外添剤を添加する際に使用する混合装置としては、たとえば、タービュラミキサ、ヘンシェルミキサ、ナウタミキサ、V型混合機、コーヒーミル等の公知の機械式の混合装置がある。
以上の工程を経て、結着樹脂中にポリエステルアイオノマー樹脂粒子を含有する本発明に係るトナーを作製することができる。
本発明に係るトナーについて、さらに説明する。前述した様に、本発明に係るトナーは、ポリエステルアイオノマー樹脂を含有する結着樹脂、着色剤、及び、ワックス等を含有してなるものであり、体積基準メディアン径(D50v)は3〜20μmが好ましく、5〜12μmがより好ましい。
なお、トナーの体積基準メディアン径(D50v径)は、「マルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)」に、データ処理用のコンピュータシステムを接続した装置を用いて測定、算出することができる。
測定手順としては、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20ml(トナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を作製する。このトナー分散液を、サンプルスタンド内のISOTONII(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定濃度5〜10%になるまでピペットにて注入し、測定機カウントを2500個に設定して測定する。なお、「マルチサイザー3」のアパチャー径は50μmのものを使用する。
また、本発明に係るトナーは、低温定着性と耐オフセット性向上を両立するトナーであることから、トナーを構成する結着樹脂のガラス転移温度が60℃〜70℃であることが好ましい。結着樹脂のガラス転移温度は、たとえば、「DSC−7示差走査カロリメータ(パーキンエルマ社製)」や「TAC7/DX熱分析コントローラ(パーキンエルマ社製)」を用いて測定することができる。測定手順としては、先ず、結着樹脂4.5mg〜5.0mgを小数点以下2桁まで精秤し、これをアルミニウム製パン(KIT No.0219−0041)に封入し、DSC−7サンプルホルダにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用する。測定条件は、測定温度−30℃〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分、Heat−Cool−Heatの温度制御で行い、その2nd Heatにおけるデータをもとに解析を行う。
ガラス転移温度は、第1吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1吸熱ピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移温度として示す。
次に、本発明に係るトナーを構成する結着樹脂に併用可能な樹脂材料、着色剤、ワックス等について、具体例を挙げて説明する。
本発明に係るトナーに使用される結着樹脂は、ポリエステルアイオノマー樹脂を含有するものであるが、前述した様に、ビニル系樹脂等の樹脂を併用して構成することができる。ポリエステルアイオノマー樹脂と併用して結着樹脂を構成することができる樹脂材料は特に限定されるものではないが、たとえば、公知のビニル系重合体はその代表的なものの1つである。
以下に、ビニル系の重合性単量体の具体例を示す。
(1)スチレンあるいはスチレン誘導体
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等
(2)メタクリル酸エステル誘導体
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等
(3)アクリル酸エステル誘導体
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等
(4)オレフィン類
エチレン、プロピレン、イソブチレン等
(5)ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等
(6)ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等
(7)ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等
(8)N−ビニル化合物類
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等
(9)その他
ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体等。
また、本発明に係るトナーに使用可能な樹脂を構成するビニル系の重合性単量体には、以下に示すカルボキシル基やスルホン酸基、リン酸基の様なイオン性解離基を有するものも使用できる。
先ず、カルボキシル基を有するものとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル等がある。また、スルホン酸基を有するものとしては、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等があり、リン酸基を有するものとしてはアシドホスホオキシエチルメタクリレート等がある。
また、以下に示す多官能性ビニル類を使用することにより、架橋構造の樹脂を作製することも可能である。以下に、多官能性ビニル類の具体例を示す。
エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等。
また、本発明に係るトナーに使用可能な着色剤としては公知のものが挙げられる。具体的な着色剤を以下に示す。
黒色の着色剤としては、たとえば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も使用することができる。
マゼンタもしくはレッド用の着色剤としては、C.I.ピグメントレッド2、同3、同5、同6、同7、同15、同16、同48:1、同53:1、同57:1、同60、同63、同64、同68、同81、同83、同87、同88、同89、同90、同112、同114、同122、同123、同139、同144、同149、同150、同163、同166、同170、同177、同178、同184、同202、同206、同207、同209、同222、同238、同269等がある。
また、オレンジもしくはイエロー用の着色剤としては、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントイエロー12、同14、同15、同17、同74、同83、同93、同94、同138、同155、同162、同180、同185等がある。
さらに、グリーンもしくはシアン用の着色剤としては、C.I.ピグメントブルー2、同3、同15、同15:2、同15:3、同15:4、同16、同17、同60、同62、同66、C.I.ピグメントグリーン7等がある。
また、染料としては、C.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー2、同6、同14、同15、同16、同19、同21、同33、同44、同56、同61、同77、同79、同80、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95等がある。
これらの着色剤は必要に応じて単独もしくは2つ以上を選択併用することも可能である。また、着色剤の添加量はトナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲で、これらの混合物も用いることができる。数平均1次粒子径は種類により多様であるが、概ね10〜200nm程度が好ましい。
着色剤の添加方法としては、樹脂微粒子を凝集剤の添加にて凝集させる段階で添加し重合体を着色する。なお、着色剤は表面をカップリング剤等で処理して使用することも可能である。
次に、本発明に係るトナーに使用可能なワックスについて説明する。本発明に係るトナーに使用可能なワックスには、以下に示す公知のものがある。
(1)ポリオレフィン系ワックス
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等
(2)長鎖炭化水素系ワックス
パラフィンワックス、サゾールワックス等
(3)ジアルキルケトン系ワックス
ジステアリルケトン等
(4)エステル系ワックス
カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等
(5)アミド系ワックス
エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミド等
ワックスの融点は、通常40〜125℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点を上記範囲内にすることにより、トナーの耐熱保存性が確保されるとともに、低温で定着を行う場合でもコールドオフセットなどを起こさずに安定したトナー画像形成が行える。また、トナー中のワックス含有量は、1質量%〜30質量%が好ましく、さらに好ましくは5質量%〜20質量%である。
また、トナー中へのワックスの添加方法としては、たとえば、結着樹脂を形成する重合性単量体溶液中に溶解させる方法がある。また、溶融温度以上にワックスを加熱しておき、同様に加熱した界面活性剤水溶液に添加して、超音波や高速撹拌などの分散方法により微粒子化しておく。この微粒子を樹脂粒子や着色剤粒子とともに凝集させて凝集粒子を融着させることによりトナー中に添加することができる。
次に、本発明に係るトナーは、その製造工程で外部添加剤(=外添剤)として数平均一次粒径が4〜800nmの無機微粒子や有機微粒子等の粒子を添加してトナー作製することが可能である。
外添剤の添加により、トナーの流動性や帯電性が改良され、また、クリーニング性の向上等が実現される。外添剤の種類は特に限定されるものではなく、たとえば、以下に例示する無機微粒子や有機微粒子、及び、滑剤がある。
無機微粒子としては、従来公知のものを使用することが可能で、たとえば、シリカ、チタニア、アルミナ、チタン酸ストロンチウム微粒子等が好ましい。また、必要に応じてこれらの無機微粒子を疎水化処理したものも使用することができる。
シリカ微粒子の具体例としては、たとえば、日本アエロジル社製の市販品R−805、R−976、R−974、R−972、R−812、R−809、ヘキスト社製のHVK−2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−720、TS−530、TS−610、H−5、MS−5等がある。
チタニア微粒子としては、たとえば、日本アエロジル社製の市販品T−805、T−604、テイカ社製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−500BS、MT−600、MT−600SS、JA−1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−500、TAF−130、TAF−510、TAF−510T、出光興産社製の市販品IT−S、IT−OA、IT−OB、IT−OC等がある。
アルミナ微粒子としては、たとえば、日本アエロジル社製の市販品RFY−C、C−604、石原産業社製の市販品TTO−55等がある。
また、有機微粒子としては数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用することができる。具体的には、スチレンやメチルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体を使用することができる。
また、クリーニング性や転写性をさらに向上させるために滑剤を使用することも可能で、たとえば、以下の様な高級脂肪酸の金属塩がある。すなわち、ステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩がある。
これら外添剤や滑剤の添加量は、トナー全体に対して0.1〜10.0質量%が好ましい。
本発明では、キャリアとトナーより構成される二成分現像剤を用いて、あるいは、トナーのみから構成される非磁性一成分現像剤を用いてトナー画像を形成することができる。
本発明に係るトナーを二成分現像剤として使用する場合、たとえば、後述するタンデム方式の画像形成装置を用いることにより、高速でフルカラープリントを作製することが可能である。また、二成分現像剤として使用する際に用いられる磁性粒子であるキャリアは、たとえば、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を使用することが可能である。これらの中ではフェライト粒子が好ましい。キャリアの体積平均粒径は15〜100μmのものが好ましく、25〜80μmのものがより好ましい。
また、キャリアを使用せずに画像形成を行う非磁性一成分現像剤として使用する場合、画像形成時にトナーは帯電部材や現像ローラ面に摺擦、押圧して帯電が行われる。非磁性一成分現像方式による画像形成は、現像装置の構造を簡略化できるので、画像形成装置全体をコンパクト化できるメリットがある。したがって、前述したトナーを非磁性一成分現像剤として使用すると、コンパクトなカラープリンタでフルカラーのプリント作成が実現され、スペース的に制限のある作業環境でも色再現性に優れたフルカラープリントの作成が可能である。
次に、本発明に係る画像形成方法について説明する。本発明では、前述した様に、多価イソシアネート化合物と反応処理されたポリエステルアイオノマー樹脂を含有する結着樹脂と着色剤を含有してなるトナーを用い、少なくとも下記工程を経ることで転写紙上にトナー画像を形成してプリント作製を行うことができる。すなわち、
(1)電子写真感光体表面に潜像を形成する潜像形成工程
(2)電子写真感光体表面に形成された静電潜像を現像剤担持体に担持させた現像剤で現像してトナー画像を形成する現像工程
(3)トナー画像を転写体表面に転写する転写工程
(4)転写体表面に転写させたトナー画像を熱定着する定着工程。
図1は、本発明に係るトナーを用いてプリント作製を行うモノクロタイプの画像形成装置の一例である。図1に示す画像形成装置1は、デジタル方式の画像形成装置で、画像読取部A、画像処理部B、画像形成部C、転写紙搬送部Dより構成される。
画像読取部Aの上部には、原稿を自動搬送する自動原稿送り手段が設けられている。自動原稿送り手段では、原稿載置台11上に原稿を載置させ、載置した原稿は搬送ローラ12により1枚ずつ分離、搬送されて、読取位置13aで画像の読取りが行われる。読取りを終えた原稿は搬送ローラ12により原稿排紙皿14上に排出される。
一方、プラテンガラス13上に原稿を置いて読取りを行う場合、原稿画像は走査光学系を構成する照明ランプと複数のミラーより構成される複数のミラーユニット15、16により読み取られる。
画像読取部Aで読み取られた画像は、投影レンズ17を通して撮像素子CCDの受光面に結像される。撮像素子CCD上に結像した光学像は、順次電気信号(輝度信号)に変換された後A/D変換され、画像処理部Bで濃度変換やフィルタ処理等の処理が施されて画像データとして一旦メモリに記憶される。
画像形成部Cは、像担持体であるドラム状の電子写真感光体1を有する。感光体1の外周に感光体1を帯電させる帯電手段2、帯電した感光体の表面電位を検出する電位検出手段220、現像手段4、転写手段5、クリーニング手段6、光除電手段であるPCL(プレチャージランプ)8が各々動作順に配置されている。また、現像手段4の下流側に感光体1上に形成されるパッチ画像の反射濃度を測定する濃度検出手段222が設けられている。感光体1は図示の時計方向に駆動回転する。
感光体1は帯電手段2により一様帯電がなされた後、像露光手段3により画像処理部Bのメモリからの画像信号に基づいて像露光される。像露光手段3が感光体1に対してAoの位置で像露光を行うことにより感光体1表面に静電潜像が形成される。
次に、感光体1上に形成された静電潜像は現像手段4により現像され、感光体1表面にトナー像が形成される。
転写紙搬送部Dは、異なるサイズの転写紙Pを収納する給紙ユニット41(A)、41(B)、41(C)を有し、また、手差給紙を行うための手差給紙ユニット42を側方に有し、これら給紙ユニットより適切な転写紙Pが選択される。転写紙Pは案内ローラ43により搬送路40に沿って搬送され、レジストローラ44により傾きと偏りが修正される。レジストローラ44により修正された転写紙Pは、再び搬送路40に沿って搬送され、転写前ローラ43a、給紙経路46及び進入ガイド板47に案内される。感光体1上のトナー画像は、転写位置Boで転写極24と分離極25により転写紙Pに転写され、転写紙Pは感光体1面より分離し、転写手段5より定着手段50に搬送される。
定着手段50は定着ローラ51と加圧ローラ52を有し、転写紙Pを定着ローラ51と加圧ローラ52の間に通過させて、加熱、加圧を行いトナー画像を定着する。トナー画像の定着を終えた転写紙Pは排紙トレイ64上に排出される。
以上は、転写紙Pの片面に画像形成を行う説明であるが、両面に画像形成を行う場合は排紙切換部材170、転写紙案内部177の作動により、転写紙Pは破線矢印方向に搬送される。さらに、搬送機構178により転写紙Pは下方に搬送されてスイッチバック搬送されて転写紙P後端部が先端部になって両面プリント用給紙ユニット130を搬送する。そして、両面プリント用給紙ユニット130の搬送ガイド131、給紙ローラ132の作動により転写紙Pは搬送路40を再度搬送され、前述した手順により転写紙Pの裏面にもトナー画像を形成することができる。
上記画像形成装置では、感光体、現像手段、クリーニング手段等の構成要素をプロセスカートリッジとして一体構成のものとしてユニット化し、ユニット単位で装置本体に自在に着脱できる構成にすることもできる。また、帯電手段、像露光手段、現像手段、転写または分離手段、及び、クリーニング手段を感光体と一体化したプロセスカートリッジとし、装置本体に自在に着脱できる単一ユニットにすることもできる。
また、図2は本発明に係るトナーを用いてカラー画像を形成する画像形成装置の一例を示す概略図である。
図2において、1Y、1M、1C、1Kは感光体、4Y、4M、4C、4Kは現像装置、5Y、5M、5C、5Kは1次転写手段としての1次転写ロール、5Aは2次転写手段としての2次転写ロール、6Y、6M、6C、6Kはクリーニング装置、7は中間転写体ユニット、50は熱ロール式定着装置、70は中間転写体を示す。
この画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、転写部としての無端ベルト状中間転写体ユニット7と、記録部材Pを搬送する無端ベルト状の給紙搬送手段21及び定着手段としての熱ロール式定着装置50とを有する。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読取装置SCが配置されている。
各感光体に形成される異なる色のトナー像の1つとして、イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1Y、該感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、1次転写手段としての1次転写ロール5Y、クリーニング手段6Yを有する。
また、別の異なる色のトナー像の1つとして、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1M、該感光体1Mの周囲に配置された帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、1次転写手段としての1次転写ロール5M、クリーニング手段6Mを有する。また、更に別の異なる色のトナー像の1つとして、シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1C、該感光体1Cの周囲に配置された帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、1次転写手段としての1次転写ロール5C、クリーニング手段6Cを有する。また、更に他の異なる色のトナー像の1つとして、黒色画像を形成する画像形成部10Kは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1K、該感光体1Kの周囲に配置された帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、1次転写手段としての1次転写ロール5K、クリーニング手段6Kを有する。
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のロールにより巻回され、回動可能に支持された中間転写エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写体70を有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色の画像は、1次転写ロール5Y、5M、5C、5Kにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された転写材として用紙等の記録部材Pは、給紙搬送手段21により給紙され、複数の中間ロール22A、22B、22C、22D、レジストロール23を経て、2次転写手段としての2次転写ロール5Aに搬送され、記録部材P上にカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された記録部材Pは、熱ロール式定着装置50により定着処理され、排紙ロール25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、2次転写ロール5Aにより記録部材Pにカラー画像を転写した後、記録部材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、1次転写ロール5Kは常時、感光体1Kに圧接している。他の1次転写ロール5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに圧接する。
2次転写ロール5Aは、ここを記録部材Pが通過して2次転写が行われるときにのみ、無端ベルト状中間転写体70に圧接する。
この様に感光体1Y、1M、1C、1K上に帯電、露光、現像によりトナー像を形成し、無端ベルト状中間転写体70上で各色のトナー像を重ね合わせ、一括して記録部材Pに転写し、定着装置50で加圧及び加熱により固定して定着する。トナー像を記録部材Pに転移させた後の感光体1Y、1M、1C、1Kは、クリーニング装置6Aで転写時に感光体に残されたトナーを清掃した後、上記の帯電、露光、現像のサイクルに入り、次の像形成が行われる。
次に、図3も図2と同様、カラー画像形成装置の構成断面図であるが、図2の画像形成装置とは異なる形態のものである。図3の画像形成装置は、有機感光体の周辺に帯電手段、露光手段、複数の現像手段、転写手段、クリーニング手段及び中間転写体を有する。ベルト状の中間転写体70は中程度の抵抗の弾性体を使用している。
1は像形成体として繰り返し使用される回転ドラム型の感光体であり、矢印方向で示す反時計方向に所定の周速度で回転駆動する。感光体1は回転しながら、帯電手段2により所定の極性・電位に一様帯電処理され、次いで、不図示の像露光手段3により画像露光を受けることにより目的のカラー画像のイエロー(Y)の色成分像(色情報)に対応した静電潜像が形成される。
次いで、静電潜像がイエロー(Y)の現像手段4Yにより第1色であるイエロートナーにより現像される。この時、第2〜第4の現像手段であるマゼンタ、シアン、ブラックの各現像手段4M、4C、4Bkは作動オフになっており感光体1に作用せず、第1色目のイエロートナー画像は第2〜第4の現像手段からの影響を受けない。
中間転写体70はローラ79a、79b、79c、79d、79eで張架されて時計方向に感光体1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
感光体1上に形成担持された上記第1色目のイエロートナー画像が、感光体1と中間転写体70とのニップ部を通過する過程で、1次転写ローラ5aから中間転写体70に印加される1次転写バイアスにより形成される電界により、中間転写体70の外周面に順次中間転写(1次転写)されていく。
中間転写体70に対応する第1色のイエロートナー画像の転写を終えた感光体1の表面は、クリーニング装置6aにより清掃される。
以下、同様に第2色のマゼンタトナー画像、第3色のシアントナー画像、第4色のクロ(ブラック)トナー画像が順次中間転写体70上に重ね合わせて転写され、目的のカラー画像に対応した重ね合わせカラートナー画像が形成される。
2次転写ローラ5bで、2次転写対向ローラ79bに対応し平行に軸受させて中間転写体70の下面部に離間可能な状態に配設してある。
感光体1から中間転写体70への第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための1次転写バイアスはトナーとは逆極性で、バイアス電源から印加される。その印加電圧は、たとえば+100V〜+2kVの範囲である。
感光体1から中間転写体70への第1〜第3色のトナー画像の1次転写工程において、2次転写ローラ5b及び中間転写体クリーニング手段6bは中間転写体70から離間することも可能である。
ベルト状の中間転写体70上に転写された重ね合わせカラートナー画像の第2の画像担持体である転写材Pへの転写は、2次転写ローラ5bが中間転写体70のベルトに当接されると共に、対の給紙レジストローラ23から転写紙ガイドを通って、中間転写体70のベルトに2次転写ローラ5bとの当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが給送される。2次転写バイアスがバイアス電源から2次転写ローラ5bに印加される。この2次転写バイアスにより中間転写体70から第2の画像担持体である転写材Pへ重ね合わせカラートナー画像が転写(2次転写)される。トナー画像の転写を受けた転写材Pは定着手段50へ導入され加熱定着される。
以下、実施例を挙げて本発明の実施態様を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(ビニル系樹脂粒子分散液1の作製)
最初に、以下の化合物よりなる単量体混合溶液を調製した。
スチレン 201質量部
ブチルアクリレート 117質量部
メタクリル酸 18.3質量部
さらに、上記単量体混合溶液を撹拌しつつ80℃に加温し、
ベヘン酸ベヘニル 172質量部
を徐々に添加して溶解して単量体混合溶液を調製した。
次に、アニオン界面活性剤「エマールE−27C(花王(株)製)有効成分27%)」11.3質量部をイオン交換水1182質量部に溶解させた界面活性剤水溶液を80℃に加温し、上記単量体混合溶液を添加して高速撹拌を行い、単量体分散液を調製した。
次に、撹拌装置、冷却管、温度センサ、窒素導入装置を取り付けた反応装置にイオン交換水867.5質量部を投入し、窒素気流下で撹拌を行いながら内温を80℃にした。
前記反応装置内に前記単量体分散液を添加し、さらに、過硫酸カリウム8.55質量部を純水162.5質量部に溶解した重合開始剤水溶液を添加した。
重合開始剤水溶液を添加後、
n−オクチルメルカプタン 5.2質量部
を35分間かけて添加して、さらに80℃で2時間重合反応を行なった。
前記重合反応実施後、さらに、過硫酸カリウム9.96質量部をイオン交換水189.3質量部に溶解した重合開始剤水溶液を前記反応装置内に添加し、以下の化合物よりなる単量体混合溶液を1時間かけて滴下した。すなわち、
スチレン 366.1質量部
ブチルアクリレート 179.1質量部
n−オクチルメルカプタン 7.2質量部
前記単量体混合溶液を滴下後、2時間重合反応を行い、その後、反応系を室温まで冷却させた。この様にして「ビニル系樹脂粒子分散液1」を作製した。
(シェル用樹脂粒子分散液の作製)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応装置にイオン交換水2948質量部とアニオン界面活性剤「エマール2FG(花王(株)製)」2.3質量部を添加して界面活性剤水溶液を調製した。
次に、下記化合物よりなる単量体混合溶液と、過硫酸カリウム(KPS)10.2質量部をイオン交換水218質量部に溶解させた重合開始剤溶液を用意した。
スチレン 532質量部
n−ブチルアクリレート 184質量部
メタクリル酸 96質量部
n−オクチルメルカプタン 22.1質量部
前記界面活性剤溶液内に前記重合開始剤溶液を投入後、前記単量体混合溶液を3時間かけて滴下し、さらに、1時間重合を行った後、室温まで冷却して「シェル用樹脂粒子分散液」を作製した。シェル用樹脂粒子の重量平均分子量は13,200、質量平均粒径は82nmであった。
(シアン着色剤粒子分散液の調製)
n−ドデシル硫酸ナトリウム11.5質量部を純水1600質量部に溶解、撹拌して界面活性剤水溶液を調製した。この界面活性剤水溶液中に、C.I.ピグメントブルー15:3 25質量部を徐々に添加し、次いで、「クリアミックスWモーションCLM−0.8(エムテクニック社製)」を用いて体積基準メディアン径153nmのシアン着色剤粒子分散液を調製した。
(マゼンタ着色剤微粒子分散液の調整)
前記「シアン着色剤粒子分散液」の調製で、C.I.ピグメントブルー15:3に代えてC.I.ピグメントレッド122を用いた他は同様の手順により、体積基準メディアン径183nmのマゼンタ着色剤粒子分散液を調製した。
(イエロー着色剤粒子分散液の調製)
前記「シアン着色剤粒子分散液」の調製で、C.I.ピグメントブルー15:3に代えてC.I.ピグメントイエロー74を用いた他は同様の手順により、体積基準メディアン径177nmのイエロー着色剤粒子分散液を調製した。
(黒色着色剤粒子分散液の調製)
前記「シアン着色剤粒子分散液」の調製で、C.I.ピグメントブルー15:3に代えてカーボンブラック「モーガルL(キャボット社製)」を用いた他は同様の手順により、体積基準メディアン径167nmの黒色着色剤粒子分散液を調製した。
(ポリエステルアイオノマー樹脂粒子分散液1の作製)
冷却管、撹拌装置及び窒素導入管を備えた反応容器に下記化合物を添加した。
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物
229質量部
ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物
529質量部
テレフタル酸 208質量部
アジピン酸 46質量部
ジブチルスズオキサイド 2質量部
上記化合物を常圧下230℃で7時間反応させた後、反応容器を1.7kPa(約12.5mmHg)に減圧した状態でさらに5時間反応を継続させた。
その後、上記反応容器内に無水トリメリット酸44質量部を添加して、常圧下180℃で3時間反応させることによりポリエステルを作製した。得られたポリエステルは、重量平均分子量が6700、数平均分子量が2300、ガラス転移温度が43℃、酸価が25mgKOH/gであった。
次に、純水990質量部にドデシル硫酸ナトリウム10質量部、水酸化マグネシウム6.25質量部を溶解させて水溶液とした。前記水溶液に上記ポリエステル250質量部を酢酸エチル300質量部に溶解させたポリエステル溶液を添加し、液を50℃に保持しながら「クレアミックス(エムテクニック社製)」を用いて12000rpmの撹拌速度で分散処理した。さらに、減圧下で分散液より酢酸エチルを除去して「ポリエステルアイオノマー樹脂粒子分散液1」を調製した。「ポリエステルアイオノマー樹脂粒子分散液1」は固形分が20.1%、体積基準メディアン径が95nmであった。
(ポリエステル及びポリエステルアイオノマー樹脂微粒子分散液2の作製)
冷却管、撹拌装置及び窒素導入管を備えた反応容器に下記化合物を投入した。
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物
229質量部
ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物
529質量部
テレフタル酸 208質量部
アジピン酸 46質量部
ジブチルスズオキサイド 2質量部
上記化合物を常圧下230℃で7時間反応させた後、反応容器を1.7kPa(約12.5mmHg)に減圧した状態でさらに5時間反応を継続させた。その後、反応容器に無水トリメリット酸44質量部を添加して、常圧下180℃で3時間反応させることによりポリエステルを作製した。得られたポリエステルは、重量平均分子量が6700、数平均分子量が2300、ガラス転移温度が43℃、酸価が25mgKOH/gであった。
次に、純水990質量部にドデシル硫酸ナトリウム10質量部、水酸化マグネシウム6.25質量部を溶解させて水溶液とした。前記水溶液に上記ポリエステル250質量部を酢酸エチル300質量部に溶解させたポリエステル溶液を添加し、液を50℃に保持しながら「クレアミックス(エムテクニック社製)」を用いて1200rpmの撹拌速度で分散処理した。さらに、減圧下で分散液より酢酸エチルを除去した後、ヘキサメチレンジイソシアネート5質量部を添加して、80℃で3時間反応させて鎖長延長させた構造の「ポリエステルアイオノマー樹脂粒子分散液2」を調製した。「ポリエステルアイオノマー分散液2」は固形分が20.0%、体積平均粒径が90nmであった。
(着色粒子1の作製)
撹拌装置、温度センサ、冷却管を装着した反応容器に、
「ビニル系樹脂粒子分散液1」
357質量部(固形分換算)
ポリエステルアイオノマー樹脂粒子「ファインテックスES−2200(大日本インキ化学工業(株)製)分散液
63質量部(固形分換算)
イオン交換水 900質量部
シアン着色剤粒子分散液 200質量部(固形分換算)
を投入し、反応容器内の温度を30℃に保持して、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。
次に、塩化マグネシウム・6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させた水溶液を撹拌状態の下で10分間かけて滴下した。滴下後、反応容器内の温度を75℃まで昇温させて粒子形成を開始し、この状態で「コールターカウンターTA−II(ベックマン・コールター社製)」を用いて体積基準メディアン径が6.5μmになるまで加熱撹拌を継続した。
体積基準メディアン径が6.5μmになったとき、「シェル用樹脂粒子分散液」を210質量部(固形分換算)添加し、1時間にわたり撹拌を行ってシェル用粒子を表面に融着させた。さらに、撹拌を30分間継続させてシェル層が完全に形成された後、塩化ナトリウム40質量部をイオン交換水500質量部に溶解させた塩化ナトリウム水溶液を添加し、内温を78℃に昇温させて撹拌を1時間継続した後、室温(25℃)に冷却した。
その後、「コールターカウンターTA−II」で着色粒子の平均円形度を、「FPIA2100(シスメックス社製)」で測定したところ、体積基準メディアン径が6.48μm、平均円形度が0.965であった。さらに、生成した着色粒子をイオン交換水で繰り返し洗浄した後、35℃の温風で乾燥することにより「着色粒子1」を作製した。
(「着色粒子3」の作製)
前記「着色粒子1」の作製で使用したポリエステルアイオノマー樹脂粒子を「ファインテックスES−850(大日本インキ化学工業(株)製)」に変更した。その他は同様の手順で行うことにより、体積基準メディアン径6.43μm、平均円形度0.958の「着色粒子3」を作製した。
(「着色粒子4」の作製)
前記「着色粒子1」の作製で使用したポリエステルアイオノマー樹脂粒子を「ファインテックスES−801(大日本インキ化学工業(株)製)」に変更した。その他は同様の手順で行うことにより、体積基準メディアン径6.62μm、平均円形度0.968の「着色粒子4」を作製した。
(「着色粒子9」の作製)
前記「着色粒子1」の作製で使用したアイオノマー樹脂粒子を前述の「ポリエステルアイオノマー樹脂粒子分散液1」に変更した他は同様の手順により、体積基準メディアン径6.55μm、平均円形度が0.965の「着色粒子9」を作製した。
(「着色粒子10」の作製)
前記「着色粒子1」の作製で使用したアイオノマー樹脂粒子を前述の「ポリエステルアイオノマー樹脂粒子分散液2」に変更した他は同様の手順により、体積基準メディアン径6.45μm、平均円形度0.970の「着色粒子10」を作製した。
(「着色粒子11」の作製)
前記「着色粒子1」の作製で、シェル層が完全に形成された後に行う塩化ナトリウム水溶液の添加後、さらに、ヘキサメチレンジイソシアネート5質量部を添加して、その後で内温を78℃に昇温させて撹拌を1時間継続する様に変更した。その他は同様の手順により、体積基準メディアン径6.38μm、平均円形度0.975の「着色粒子11」を作製した。
(「着色粒子12」の作製)
前記「着色粒子3」の作製で、シェル層が完全に形成された後に行う塩化ナトリウム水溶液の添加後、さらに、ヘキサメチレンジイソシアネート5質量部を添加して、その後で内温を78℃に昇温させて撹拌を1時間継続する様に変更した。その他は同様の手順により、体積基準メディアン径6.40μm、平均円形度0.973の「着色粒子12」を作製した。
(「着色粒子13」の作製)
前記「着色粒子4」の作製で、シェル層が完全に形成された後に行う塩化ナトリウム水溶液の添加後、さらに、ヘキサメチレンジイソシアネート5質量部を添加して、その後で内温を78℃に昇温させて撹拌を1時間継続する様に変更した。その他は同様の手順により、体積基準メディアン径6.42μm、平均円形度0.971の「着色粒子13」を作製した。
(「着色粒子14」の作製)
前記「着色粒子9」の作製で、シェル層が完全に形成された後に行う塩化ナトリウム水溶液の添加後、さらに、ヘキサメチレンジイソシアネート5質量部を添加して、その後で内温を78℃に昇温させて撹拌を1時間継続する様に変更した。その他は同様の手順により、体積基準メディアン径6.45μm、平均円形度0.970の「着色粒子14」を作製した。
(「比較用着色粒子1」の作製)
前記「着色粒子1」の作製で使用したポリエステルアイオノマー樹脂粒子に代えて、重量平均分子量100,000、ガラス転移温度50℃の「スチレン−ブチルアクリレート−メタクリル酸共重合体樹脂粒子(スチレン:ブチルアクリレート:メタクリル酸=66.5:25:8.5(質量比))」を使用した。その他は同様の手順により、体積基準メディアン径6.53μm、平均円形度0.950の「比較用着色粒子1」を作製した。
(「比較用着色粒子2」の作製)
前記「比較用着色粒子1」の作製で使用した「スチレン−ブチルアクリレート−メタクリル酸共重合体樹脂粒子」を、重量平均分子量が10,000のもの(スチレン:ブチルアクリレート:メタクリル酸の質量比は同じ)に変更した。その他は同様の手順により、体積基準メディアン径6.72μm、平均円形度0.949の「比較用着色粒子2」を作製した。
(「トナー1、3、4、9、10〜14」、「比較用トナー1、2」の作製)
前述した「着色粒子1、3、4、9、10〜14」及び「比較用着色粒子1、2」の各々に、下記外添剤を添加して、「ヘンシェルミキサ(三井三池鉱業社製)」にて外添処理を行うことにより、「トナー1、3、4、9、10〜14」、「比較用トナー1、2」を作製した。
疎水性シリカ(数平均一次粒径12nm、疎水化度68)
1質量部
疎水性酸化チタン(数平均一次粒径20nm、疎水化度64)
1質量部
なお、「ヘンシェルミキサ」による外添処理は、撹拌羽根の周速35m/秒、処理温度35℃、処理時間15分の条件の下で行った。
さらに、「ヘンシェルミキサ(三井三池化工機(株)製)」による混合処理を行った後、目開き45μmのふるいを用いて粗大粒子を除去して上記トナーを作製した。
(「現像剤1、3、4、9、10〜14」、「比較用現像剤1、2」の作製)
前記外添処理を行って作製したトナーに、フェライト粒子にスチレンアクリル樹脂で樹脂被覆してなる個数平均粒径が35μmのキャリアを添加して、トナー濃度が8%となる様に混合処理を行って、「現像剤1、3、4、9、10〜14」及び「比較用現像剤1、2」を作製した。
(評価実験)
市販のデジタルプリンタ「bizhub Pro C500(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製」の定着装置を改造した評価機に前記「現像剤1、3、4、9、10〜14」、「比較用現像剤1、2」をそれぞれ搭載して、定着オフセット性能と定着率を評価した。定着装置は、定着用ヒートローラの表面温度を120℃〜210℃の範囲で5℃刻みで変化させられる様に改造されているものである。
なお、「現像剤10〜14」を用いて評価を行ったものを「実施例10〜14」、「比較用現像剤1、2」を用いて評価を行ったものを「比較例1、2」、「現像剤1、3、4、9」を用いて評価を行ったものを「比較例3〜6」とする。
〈定着オフセット性能の評価〉
120℃〜210℃の範囲で5℃刻みで温度変化させ、各温度下でベタ帯状画像を有するA4画像を縦送りで搬送定着させて定着オフセットによる画像汚れの発生を評価した。試料は、搬送方向に対し垂直に5mm幅のベタ帯画像と20mm幅のハーフトーン画像を有するA4画像で、これを縦送りで搬送、定着させて、低温側及び高温側で画像汚れが発生した定着温度を評価した。高温側は200℃以上で画像汚れが発生せず、かつ、低温側は150℃以下で画像汚れが発生しなかったものを合格とした。
〈定着率評価〉
上記「bizhub Pro C500」の改造機を用い、温度10℃、湿度10%RHの環境下でベタ画像を作製し、ベタ画像を転写した紙を定着用ヒートローラの温度を5℃刻みで120〜210℃で変化させて定着処理を行って評価を行った。評価は、作製した定着画像を折り曲げ、その後、摩擦堅牢度試験機を用いて布で画像を10回繰り返し擦り、その前後の反射濃度を「RD−918(マクベス社製)」を用いて測定し、下記式にしたがって定着率を算出した。
定着率(%)
=〔(擦り後の反射濃度)/(擦り前の反射濃度)〕×100
上記式より算出した定着率が、実用上問題のないレベルである80%以上となる定着温度を求めて評価した。定着率80%以上が150℃以下で得られるものを合格とした。
なお、初期画像濃度は、紙の反射濃度を0とし、相対濃度で1.40に調整して測定したものである。
以上の結果を表1に示す。
表1に示す様に、多価イソシアネート化合物で反応処理したポリエステルアイオノマー樹脂を含有する結着樹脂を含有するトナーを用いた「実施例10〜14」は、いずれも低温定着性に優れ、オフセット発生温度も低く、耐オフセット性と低温定着性を両立するトナーであることが確認された。一方、ポリエステルアイオノマー樹脂を含有していないトナーを用いた「比較例1及び2」と多価イソシアネート化合物で反応処理したポリエステルアイオノマー樹脂を含有していないトナーを用いた「比較例3〜6」は、いずれも定着温度が高く、オフセット発生温度も高いものとなり、実施例のトナーに比べて耐オフセット性と低温定着性が劣っているものであることが確認された。
1 感光体
2 帯電手段
3 像露光手段
4 現像手段
5 1次転写手段
6 クリーニング手段
10 画像形成部
50 定着手段
70 中間転写ベルト

Claims (6)

  1. 少なくとも着色剤と結着樹脂を含有してなるトナーであって、
    前記結着樹脂が、ポリエステル分子と2価以上の金属イオンとで形成された金属架橋構造を有するポリエステルアイオノマー樹脂を含有するものであり、
    前記ポリエステルアイオノマー樹脂は、多価イソシアネート化合物と反応処理されたものであることを特徴とするトナー。
  2. 少なくともポリエステル分子と2価以上の金属イオンとで形成された金属架橋構造を有するポリエステルアイオノマー樹脂粒子と着色剤粒子を凝集、融着させる工程を経てトナーを作製することを特徴とするトナーの製造方法。
  3. 少なくとも多価イソシアネート化合物との反応処理を経た前記ポリエステルアイオノマー樹脂粒子と前記着色剤粒子を凝集、融着させる工程を経てトナーを製造することを特徴とする請求項2に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記ポリエステルアイオノマー樹脂粒子と着色剤粒子を凝集、融着させて得られた粒子を多価イソシアネート化合物と反応させる工程を経てトナーを製造することを特徴とする請求項2に記載のトナーの製造方法。
  5. 請求項1に記載のトナーを含有することを特徴とする現像剤。
  6. 少なくとも、
    電子写真感光体表面に潜像を形成する潜像形成工程、
    前記電子写真感光体表面に形成された静電潜像を現像剤担持体に担持された請求項5に記載の現像剤で現像してトナー画像を形成する現像工程、
    前記トナー画像を転写体表面に転写する転写工程、
    前記転写体表面に転写されたトナー画像を熱定着する定着工程を有することを特徴とする画像形成方法。
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