JP2010175701A - 静電潜像現像用トナー及び画像形成方法 - Google Patents

静電潜像現像用トナー及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高速で高画質画像形成を行ってもスポットソイレージと呼ばれる黒点状の画像不良やクリーニング不良を発生させず、長期間にわたり高画質画像が得られる静電潜像現像用トナーとそれを用いた画像形成方法を提供する。
【解決手段】着色粒子の体積基準メディアン径Dtが下記関係式(1)を満足し、かつ、該滑剤粒子の体積基準メディアン径Dwが下記関係式(2)を満足し、さらに、10μm以上の滑剤粒子が10個数%以下である静電潜像現像用トナー。
関係式(1) 2.0μm≦Dt≦8.0μm
関係式(2) 2.0μm≦Dw≦8.0μm
【選択図】なし

Description

本発明は、静電潜像現像用トナーとそれを用いた画像形成方法に関するものである。
電子写真方式等の静電潜像現像方式による画像形成方法は、高速で高画質画像が形成でき、カラー画像形成にも適応できるため、現在、オフィス用複写機、コンピュータからのアウトプットプリンタ、或いは軽印刷機として広範囲に用いられている。
これらの分野で画像形成装置に求められている性能は、より高速で高画質画像が形成でき、しかも、長期間に亘って安定に画像形成できることである。
特に、近年問題視されているものの一つが、感光体上の潜像を現像し、形成されたトナー像を転写体に転写後、クリーニングブレードを用いて感光体面上をクリーニングする工程に係わるものである。
クリーニングには、ブレード或いはウェブ等が用いられるが、感光体面を円滑に摺動し、感光体面を傷つけないために、静電潜像現像用トナー(以下、単にトナーと言うことあり)中に脂肪酸金属塩等を滑剤として添加することが行われている(たとえば、特許文献1参照)。
ところが、この滑剤はトナーと凝集体をつくり感光体面に移行して転写・定着された最終画像上に、スポットソイレージと呼ばれる黒点状の画像不良を生じる。この傾向は従来から見られたが、近年の如く高画質画像を形成するために小粒径トナーを用い高速で画像形成すると、特にその傾向は顕著になる(たとえば、特許文献2参照)。
特開昭54−16219号公報 特開平11−184340公報
本発明は、上記課題を解決するためになされた。
即ち、本発明の目的は、高速で高画質画像を形成しても黒点状の画像不良(スポットソイレージ)やクリーニング不良を生じることがなく、長期間に亘って高画質画像が得られる静電潜像現像用トナーとそれを用いた画像形成方法を提供することである。
本発明者は検討を重ねた末、本発明の目的は下記構成を採ることにより達成できることを見出した。
すなわち、請求項1に記載の発明は、
1.少なくとも樹脂と着色剤とを含有する着色粒子と滑剤粒子を含んでなる静電潜像現像用トナーにおいて、
該着色粒子の体積基準メディアン径Dtが下記関係式(1)を満足し、
かつ、該滑剤粒子の体積基準メディアン径Dwが下記関係式(2)を満足し、
さらに、10μm以上の滑剤粒子が10個数%以下であることを特徴とする静電潜像現像用トナー。
関係式(1) 2.0μm≦Dt≦8.0μm
関係式(2) 2.0μm≦Dw≦8.0μm
というものである。
請求項2に記載の発明は、
2.少なくとも静電潜像現像用トナーとキャリアからなる2成分現像剤を用いて、感光体上の潜像を現像し、形成されたトナー像を転写体に転写後、クリーニングブレードを用いて感光体面上をクリーニングする画像形成方法において、
該静電潜像現像用トナーが、少なくとも樹脂と着色剤とを含有する着色粒子と滑剤粒子とを含んでなる静電潜像現像用トナーであり、
該着色粒子の体積基準メディアン径Dtが下記関係式(1)を満足し、
かつ、該滑剤粒子の体積基準メディアン径Dwが下記関係式(2)を満足し、
さらに、10μm以上の滑剤粒子が10個数%以下であることを特徴とする画像形成方法。
関係式(1) 2.0μm≦Dt≦8.0μm
関係式(2) 2.0μm≦Dw≦8.0μm
というものである。
本発明によれば、高速で高画質画像を形成したときにスポットソイレージと呼ばれる黒点状の画像不良やクリーニング不良を発生することがなく、長期間にわたり高画質画像を形成することが可能な静電潜像現像用トナーとそれを用いた画像形成方法を提供することができる。
本発明に係る画像形成方法に用いられるクリーニングブレードを使用する画像形成装置の一例の断面図。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
電子写真方式の静電潜像現像方法等で滑剤を含んでなる現像剤を用いて画像形成を行うと、特に高速で画像形成を行う場合、感光体表面に滑剤が付着したとき、その滑剤は転写移行して定着された最終画像上に黒点状の画像不良(スポットソイレージ)を発生した。この傾向は従来から見られたが、近年の様に小粒径トナーを用いて高画質画像を形成すると、その傾向が特に顕著にあらわれた。
黒点状画像不良の発生の原因について、発明者等は鋭意検討し、次の様に推定した。
体積基準メディアン径が2.0〜8.0μm程度の小粒径化されたトナーに滑剤粒子を添加すると、滑剤粒子にトナーが付着して弱帯電性の軟凝集体が形成される。この軟凝集体を含んだトナーが現像部に供給されると、現像器の回転による遠心力により軟凝集体が現像部より感光体面に移行して軟凝集体が感光体上に存在する。これがさらに感光体上より画像形成支持体(たとえば紙等)に転写、定着され、画像形成支持体上に画像不良として発生するものと推定した。特に、滑剤として大粒径のものが存在する場合、その粒子が核となって軟凝集体を形成することが判明し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明者等は鋭意検討した結果、滑剤粒子の体積基準メディアン径Dwをトナーと同程度の2.0〜8.0μmとし、かつ、粒径10.0μm以上の滑剤粒子を10個数%以下に抑えることで、軟凝集体の発生が抑制されて画像欠陥を改善することを見出した。さらに、良好なクリーニング性能も付与されることを見出したのである。
本発明では、トナーを構成する着色粒子の体積基準メディアン径Dtは2.0〜8.0μmの範囲内にあるが、より好ましくは2.5〜7.5μmの範囲内であり、また、その変動係数(CV値)は20以下であることが好ましい。
また、滑剤粒子の体積基準メディアン径Dwは2.0〜8.0μmの範囲内であり、かつ、粒径10.0μm以上の粒子が10%以下であるが、より好ましくは体積基準メディアン径Dwが4.0〜6.0μmの範囲内にあり、10μm以上の粒子が全体の粒子数の10%以下であるものである。
なお、本発明に係るトナーを構成する着色粒子の作製方法や組成等については、特に限定されるものではないので後記する。
なお、本発明に係るトナーを構成する着色粒子の体積基準メディアン径Dtは、コールターマルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用のコンピュータシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した装置を用いて測定、算出することにより得られる。
測定手順としては、着色粒子0.02gを、界面活性剤溶液20ml(着色粒子の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、着色粒子分散液を作製する。この着色粒子分散液を、サンプルスタンド内のISOTONII(ベックマン・コールター製)の入ったビーカーに、測定器表示濃度が5%〜10%になるまでピペットにて注入する。この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値が得られる。測定機において、測定粒子カウント数を25000個、アパチャー径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出する。体積積算分率が大きい方から50%の粒子径を体積基準メディアン径Dtとする。
なお、本発明で使用されるトナーはガラス転移温度が30℃以上60℃以下であることが好ましい。ガラス転移温度が30℃未満であるとトナーにストレスがかかっていない部分でもトナーの固着が起きやすく、画質や画像形成装置の信頼性確保に不利となる。また、ガラス転移温度が60℃を超えると、少ない熱エネルギーで定着性を確保することが難しくなる。
〔滑剤〕
本発明に係るトナーに含まれる滑剤についてさらに説明する。
本発明に係るトナーは、クリーニング性や転写性の向上を目的に前述した体積基準メディアン径を有する滑剤を含んでなるものである。滑剤の具体例としては、ステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウムなどの塩等、高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。
滑剤の添加量は、トナー全体に対して0.1〜10.0質量%が好ましい。滑剤の添加方法は、タービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機などの混合装置を使用する方法が挙げられる。
また、滑剤の体積基準メディアン径Dwは、前述した着色粒子の体積基準メディアン径の測定と同様に、コールターマルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用のコンピュータシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した装置を用いて測定、算出することにより得られる。また、電子顕微鏡写真撮影等の公知の方法により、トナー(着色粒子)に外添された状態の滑剤粒子の粒径を測定することも可能である。
前記コールターマルチサイザー3による滑剤の体積基準メディアン径Dwの測定手順としては、滑剤粒子0.02gを、界面活性剤溶液20ml(滑剤粒子の分散を目的として、たとえば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、滑剤粒子分散液を作製する。この滑剤粒子分散液を、サンプルスタンド内のISOTONII(ベックマン・コールター製)の入ったビーカーに、測定器表示濃度が5%〜10%になるまでピペットにて注入する。この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値が得られる。測定機において、測定粒子カウント数を25000個、アパチャー径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出する。体積積算分率が大きい方から50%の粒子径を体積基準メディアン径とする。
〔本発明のトナー〕
次に、本発明に係るトナーの製造方法について説明する。
(着色粒子)
本発明のトナーを構成する着色粒子とは、外添剤等を添加する前のトナーの母体粒子に相当するもので、少なくとも樹脂と着色剤を含有してなるものである。本発明に係るトナーを構成する着色粒子は、体積基準メディアン径(D50)を前述した範囲にすることで、微小ドット画像の忠実な再現を可能にする。着色粒子は、その製造工程で粒径や形状を制御する操作を加えて粒子形成が可能な重合法で作製することが好ましい。その中でも、乳化重合法や懸濁重合法により予め120nm前後の樹脂微粒子を形成しておき、この樹脂微粒子を凝集させる工程を経て前述の粒径を有する着色粒子を形成する乳化会合法は有効な作製方法の1つであるといえる。
以下に、本発明に係るトナーを構成する着色粒子の作製方法の一例である乳化会合法によるトナー作製を説明する。乳化会合法によるトナー作製は以下の様な工程を経て行われる。
(1)樹脂微粒子分散液の作製工程
(2)着色剤粒子分散液の作製工程
(3)樹脂微粒子等の凝集・融着工程
(4)熟成工程
(5)冷却工程
(6)洗浄工程
(7)乾燥工程
(8)外添剤処理工程
以下、各工程について説明する。
(1)樹脂微粒子分散液の作製工程
この工程は樹脂微粒子を形成する重合性単量体を水系媒体中に投入して重合を行うことにより100nm程度の大きさの樹脂微粒子を形成する工程である。なお、樹脂微粒子中にワックスを含有させたものを形成することも可能である。この場合、ワックスを重合性単量体に溶解あるいは分散させておき、これを水系媒体中で重合させると、ワックスを含有してなる樹脂微粒子が形成される。
(2)着色剤粒子分散液の作製工程
水系媒体中に着色剤を分散させ、110nm程度の大きさの着色剤粒子分散液を作製する工程である。
(3)樹脂微粒子の凝集・融着工程
この工程は、水系媒体中で樹脂微粒子と着色剤粒子を凝集させ、凝集させたこれらの粒子を融着させ、これらの粒子を凝集してなる着色粒子を作製する工程で、いわゆる「樹脂微粒子を凝集させる工程」に該当する工程である。
この工程では、樹脂微粒子と着色剤粒子とが存在している水系媒体中に、塩化マグネシウム等に代表されるアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等の凝集剤を添加し、次いで、前記樹脂微粒子のガラス転移点以上であって、かつ前記混合物の融解ピーク温度(℃)以上の温度に加熱することで凝集を進行させると同時に樹脂微粒子同士の融着を行う。
そして、凝集を進行させて粒子の大きさが目標になった時に、食塩等の塩を添加して凝集を停止させる。
(4)熟成工程
この工程は、上記凝集・融着工程に引き続き、反応系を加熱処理することにより着色粒子の形状を所望の平均円形度になるまで熟成する工程である。
(5)冷却工程
この工程は、前記着色粒子の分散液を冷却処理(急冷処理)する工程である。冷却処理条件としては、1〜20℃/minの冷却速度で冷却する。冷却処理方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法がある。
(6)洗浄工程
この工程は、上記工程で所定温度まで冷却された着色粒子分散液から着色粒子を固液分離する工程と、固液分離されてウェットのトナーケーキと呼ばれるケーキ状集合体となった着色粒子より界面活性剤や凝集剤等の付着物を除去するための洗浄工程からなる。
洗浄処理は、濾液の電気伝導度がたとえば10μS/cm程度になるまで水洗浄する。濾過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィルタプレス等を使用して行う濾過法などがあり、特に限定されるものではない。
(7)乾燥工程
この工程は、洗浄処理された着色粒子を乾燥処理し、乾燥された着色粒子を得る工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤ、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用することが好ましい。
また、乾燥された着色粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。尚、乾燥処理された着色粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサ等の機械式の解砕装置を使用することができる。
(8)外添剤処理工程
この工程は、乾燥された着色粒子に前述した滑剤のほか、通常は5〜20nmのケイ素酸化物粒子をはじめとする外添剤を添加し、トナーを作製する工程である。外添剤の混合装置としては、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル等の機械式の混合装置が挙げられる。
以上の工程を経て、本発明に係るトナーを作製することができる。
次に、本発明に係るトナーを構成する着色粒子の構成成分である樹脂、着色剤、ワックス等について、具体例を挙げて説明する。
先ず、樹脂は、下記に記載の重合性単量体を重合して得られた重合体を用いることができる。
本発明に係るトナーを構成する着色粒子を構成する樹脂としては、少なくとも1種の重合性単量体を重合して得られた重合体を構成成分として含むものである。前記重合性単量体としては、たとえば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等のスチレンあるいはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体等が挙げられる。これらビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用することができる。
また、樹脂を構成する重合性単量体としてイオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることも可能である。たとえば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシドホスホオキシエチルメタクリレート等が挙げられる。
さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
次に、本発明に係るトナーに使用可能な着色剤としては公知のものが挙げられる。具体的な着色剤を以下に示す。
黒色の着色剤としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。
マゼンタもしくはレッド用の着色剤としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
また、オレンジもしくはイエロー用の着色剤としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
さらに、グリーンもしくはシアン用の着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
これらの着色剤は、必要に応じて単独もしくは2つ以上を選択併用することも可能である。また、着色剤の添加量はトナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲に設定するのがよい。
本発明に係るトナーに使用可能なワックスとしては、従来公知のものが挙げられる。具体的には、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックス等が挙げられる。
ワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点を上記範囲内にすることにより、トナーの耐熱保存性が確保されるとともに、低温で定着を行う場合でもコールドオフセットなどを起こさずに安定したトナー画像形成が行える。また、トナー中のワックス含有量は、1.0〜30質量%が好ましく、さらに好ましくは5.0〜20質量%である。
(現像剤)
本発明に係るトナーは、一成分系現像剤、あるいは二成分系現像剤として使用することが可能である。一成分系現像剤として使用する場合、非磁性一成分現像剤、あるいはトナー中に0.1〜0.5μmの磁性粒子を含有させてなる磁性一成分現像剤が挙げられる。
また、本発明に係るトナーは、磁性粒子であるキャリアと混合して二成分系現像剤として使用することも可能である。キャリアとしては、たとえば、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を使用することが可能である。これらの中ではフェライト粒子が好ましい。上記キャリアの体積平均粒径としては15〜100μmのものが好ましく、25〜80μmのものがより好ましい。
〔画像形成方法と画像形成装置〕
次に、本発明に係る画像形成方法が実施可能な画像形成装置について説明する。
図1は、本発明に係る画像形成方法が実施可能な画像形成装置の一例を示すもので、クリーニングブレードが搭載され、二成分系現像剤を使用して画像形成を行うものである。
図1において、1Y、1M、1C、1Kは感光体、4Y、4M、4C、4Kは現像手段、5Y、5M、5C、5Kは1次転写手段としての1次転写ロール、5Aは2次転写手段としての2次転写ロール、6Y、6M、6C、6Kはブレードクリーニング手段、7は中間転写体ユニット、24は熱ロール式定着装置、70は中間転写体を示す。
図1の画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、転写部としての無端ベルト状中間転写体ユニット7と、記録部材Pを搬送する無端ベルト状の給紙搬送手段21及び定着手段としての熱ロール式定着装置24とを有する。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
各感光体に形成される異なる色のトナー像の1つとして、イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1Y、該感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、1次転写手段としての1次転写ロール5Y、クリーニング手段6Yを有する。また、別の異なる色のトナー像の1つとして、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1M、該感光体1Mの周囲に配置された帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、1次転写手段としての1次転写ロール5M、クリーニング手段6Mを有する。また、更に別の異なる色のトナー像の1つとして、シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1C、該感光体1Cの周囲に配置された帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、1次転写手段としての1次転写ロール5C、クリーニング手段6Cを有する。また、更に他の異なる色のトナー像の1つとして、黒色画像を形成する画像形成部10Kは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1K、該感光体1Kの周囲に配置された帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、1次転写手段としての1次転写ロール5K、クリーニング手段6Kを有する。
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のロールにより巻回され、回動可能に支持された中間転写エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写体70を有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色の画像は、1次転写ロール5Y、5M、5C、5Kにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された転写材として用紙等の記録部材Pは、給紙搬送手段21により給紙され、複数の中間ロール22A、22B、22C、22D、レジストロール23を経て、2次転写手段としての2次転写ロール5Aに搬送され、記録部材P上にカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された記録部材Pは、熱ロール式定着装置24により定着処理され、排紙ロール25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、2次転写ロール5Aにより記録部材Pにカラー画像を転写した後、記録部材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、1次転写ロール5Kは常時、感光体1Kに圧接している。他の1次転写ロール5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに圧接する。
2次転写ロール5Aは、ここを記録部材Pが通過して2次転写が行われるときにのみ、無端ベルト状中間転写体70に圧接する。
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L、82Rを介して引き出し可能にしてある。
筐体8は、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とを有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1Y、1M、1C、1Kの図示左側方には無端ベルト状中間転写体ユニット7が配置されている。無端ベルト状中間転写体ユニット7は、ロール71、72、73、74、76を巻回して回動可能な無端ベルト状中間転写体70、1次転写ロール5Y、5M、5C、5K及びクリーニング手段6Aとからなる。
筐体8の引き出し操作により、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とは、一体となって、本体Aから引き出される。
このように感光体1Y、1M、1C、1K上に帯電、露光、現像によりトナー像を形成し、無端ベルト状中間転写体70上で各色のトナー像を重ね合わせ、一括して記録部材Pに転写し、定着装置24で加圧及び加熱により固定して定着する。トナー像を記録部材Pに転移させた後の感光体1Y、1M、1C、1Kは、クリーニング装置6Aで転写時に感光体に残されたトナーを清掃した後、上記の帯電、露光、現像のサイクルに入り、次の像形成が行われる。
本発明に係るトナーにより形成されたトナー画像は、最終的に転写材上に転写され、定着処理により、転写材上に固定されることにより画像形成が行われる。上記画像形成に使用される記録部材Pは、トナー画像を保持する支持体で、通常画像支持体、記録材或いは転写紙とよばれるものである。具体的には薄紙から厚紙までの普通紙や上質紙、アート紙やコート紙等の塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布等の各種転写材を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
以下、実施例を挙げて本発明の実施態様を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
1.滑剤粒子1〜15の作製
表1に示す様な組成、体積基準メディアン径Dw、10μm以上の粒子の個数%となる様に、脂肪酸金属塩をカウンタジェットミルを用いて解砕し作製した。なお、体積基準メディアン径の測定および粒径10μm以上の粒子の個数%は前述した方法により測定した。
Figure 2010175701
2.トナーの作製
以下の手順に基づき、トナーを作製した。
2−1.樹脂粒子分散液(1HML)の作製
(1)樹脂粒子分散液(1H)の作製
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けたセパラブルフラスコに、ラウリル硫酸ナトリウム7.08質量部をイオン交換水3010質量部に溶解させて界面活性剤溶液(水系媒体)を作製した。この界面活性剤溶液を、窒素気流下で撹拌速度230rpmで撹拌しつつ、80℃に昇温させた。
この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)9.2質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、下記に示す化合物を含有してなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。
スチレン 77.8質量部
n−ブチルアクリレート 17.7質量部
アクリル酸 2.52質量部
前記単量体混合液を滴下してなる反応系を75℃の下で2時間にわたり加熱、撹拌して重合を行い、樹脂粒子分散液を作製した。これを「樹脂粒子分散液(1H)」とする。
(2)樹脂粒子分散液(1HM)の作製
撹拌装置を取り付けたフラスコ内に、下記化合物を含有してなる単量体混合液を調製した。
スチレン 104.1質量部
n−ブチルアクリレート 28.4質量部
アクリル酸 3.49質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル 5.6質量部
さらに、前記単量体混合液に、
ペンタエリスリトールテトラベヘネート 98.0質量部
を添加し、90℃に加温して溶解させた。
一方、ラウリル硫酸ナトリウム1.6質量部をイオン交換水2700質量部に溶解させて界面活性剤溶液(水系媒体)を作製し、これを98℃に加熱した。この界面活性剤溶液中に、前述の「樹脂粒子分散液(1H)」を固形分換算で28質量部添加した後、前述したペンタエリスリトールテトラベヘネートを含有した単量体混合液を添加した。
そして、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス(エム・テクニック(株)製)」を用い、8時間かけて混合分散を行って、乳化粒子(油滴)を含有してなる乳化分散液を調製した。
次いで、この乳化分散液に、重合開始剤(KPS)5.1質量部をイオン交換水240質量部に溶解させた開始剤溶液と、イオン交換水750質量部とを添加した。その後、この系を98℃に昇温し、12時間にわたり加熱、撹拌して重合を行い、複合樹脂からなる樹脂粒子分散液を作製した。これを「樹脂粒子分散液(1HM)」とする。
(3)樹脂粒子分散液(1HML)の作製
前記「樹脂粒子分散液(1HM)」を80℃に調整し、これに、下記化合物を含有してなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。
スチレン 298質量部
n−ブチルアクリレート 93.6質量部
アクリル酸 10.3質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル 10.4質量部
滴下終了後、重合開始剤(KPS)7.4質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、2時間にわたり加熱、撹拌して重合を行い、その後、反応系を28℃まで冷却して、樹脂粒子分散液を作製した。これを「樹脂粒子分散液(1HML)」とする。
2−2.着色剤分散液の調製
(イエロー着色剤分散液の調製)
イエロー顔料(C.I.ピグメントイエロー74) 10質量部
アニオン界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム20%水溶液)
1.5質量部
イオン交換水 90質量部
上記を混合し、SCミルにて分散処理を行い、体積基準メディアン径が142nmの分散液を得た。これをイエロー着色剤分散液とする。
(マゼンタ着色剤分散液の調製)
マゼンタ顔料(C.I.ピグメントレッド122) 10質量部
アニオン界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム20%水溶液)
1.5質量部
イオン交換水 90質量部
上記を混合し、SCミルにて分散処理を行い、体積基準メディアン径が153nmの分散液を得た。これをマゼンタ着色剤分散液とする。
(シアン着色剤分散液の調製)
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 10質量部
アニオン界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム20%水溶液)
1.5質量部
イオン交換水 90質量部
上記を混合し、SCミルにて分散処理を行い、体積基準メディアン径が145nmの分散液を得た。これをシアン着色剤分散液とする。
(黒着色剤分散液の調製)
カーボンブラック(モーガルL(キャボット社製)) 10質量部
アニオン界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム20%水溶液)
1.5質量部
イオン交換水 90質量部
上記を混合し、SCミルにて分散処理を行い、体積基準メディアン径が132nmの分散液を得た。これを黒着色剤分散液とする。
2−3.黒着色粒子1〜5、イエロー着色粒子1、マゼンタ着色粒子1、シアン着色粒子1の作製
(1)黒着色粒子1の作製
温度センサ、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を取り付けた反応容器に以下のものを投入して撹拌処理した。
「樹脂粒子分散液(1HML)」 200質量部(固形分換算)
イオン交換水 3000質量部
「黒着色剤分散液」 33質量部
反応容器内の温度を30℃に調整後、上記反応溶液に5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.0に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・6水和物52.6質量部をイオン交換水72質量部に溶解した水溶液を撹拌下、30℃にて10分間で添加した。添加終了後3分経過してから昇温を開始し、反応系を60分間かけて90℃まで昇温させ、凝集を進行させた。凝集により形成される粒子の大きさは「マルチサイザー3」で観察した。
体積基準メディアン径が表2に示す大きさになった時点で、塩化ナトリウム115質量部をイオン交換水700質量部に溶解した水溶液を添加して凝集を停止させた。
さらに、液温を90℃±2℃にし、6時間加熱撹拌を継続して、液温を30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを2.0に調整し、撹拌を停止した。
生成した着色粒子を固液分離し、イオン交換水による洗浄を4回繰り返して(1回に使用するイオン交換水の量を15リットルとした)、その後、40℃の温風で乾燥処理し「黒着色粒子1」を作製した。得られた着色粒子の体積基準メディアン径の測定は前記した方法により行い、軟化点を「フローテスターCFT−500(島津製作所社製)」を用いて測定したところ、110℃であった。表2に体積基準メディアン径等を示す。
(2)イエロー着色粒子1の作製
前記「黒着色粒子1」の作製において、「黒着色剤分散液」に代えて「イエロー着色剤分散液」を使用した他は同じ手順で「イエロー着色粒子1」を作製した。表2に体積基準メディアン径等を示す。
(3)マゼンタ着色粒子1の作製
前記「黒着色粒子1」の作製において、「黒着色剤分散液」に代えて「マゼンタ着色剤分散液」を使用した他は同じ手順で「マゼンタ着色粒子1」を作製した。表2に体積基準メディアン径等を示す。
(4)シアン着色粒子1の作製
前記「黒着色粒子1」の作製において、「黒着色剤分散液」に代えて「シアン着色剤分散液」を使用した他は同じ手順で「シアン着色粒子1」を作製した。表2に体積基準メディアン径等を示す。
(5)黒着色粒子2〜5の作製
「黒着色粒子1」の作製において、凝集により形成される粒子の大きさが表2に示す値になった時点で前記塩化ナトリウム水溶液を添加して凝集を停止させた他は同じ手順で「黒着色粒子2〜5」を作製した。
Figure 2010175701
2−4.トナーの作製
表3に示す様に、前記「黒着色粒子1〜5」、「イエロー着色粒子1」、「マゼンタ着色粒子1」、「シアン着色粒子1」に、表1に示す「滑剤粒子1〜15」とシリカを組み合わせて外添処理を行ってトナーを作製した。なお、各トナーへの滑剤粒子の添加量は着色粒子100質量部に対して表3に示す量(質量部)を添加したものであり、また、シリカの添加量は着色粒子100質量部に対して0.8質量部とした。なお、シリカは、数平均一次粒子径が12nm、疎水化度が65の疎水性シリカである。
これらを添加後、ヘンシェルミキサー「FM10B(三井三池化工機社製)」を用いて周速30m/秒にて10分間混合してトナーを作製した。得られたトナーを「本発明用黒トナー1〜15」、「比較用黒トナー1〜4」、「本発明用イエロートナー1」、「本発明用マゼンタトナー1」、「本発明用シアントナー1」とした。
Figure 2010175701
3.評価実験
(1)現像剤の調製
上記「本発明用黒トナー1〜15」、「比較用黒トナー1〜4」、「本発明用イエロートナー1」、「本発明用マゼンタトナー1」、「本発明用シアントナー1」の各々に、メチルメタクリレートとシクロヘキシルメタクリレート樹脂で被覆した体積平均粒径50μmのフェライトキャリアを混合し、トナー濃度が6%の「本発明用黒現像剤1〜15」、「比較用黒現像剤1〜4」、「本発明用イエロー現像剤1」、「本発明用マゼンタ現像剤1」、「本発明用シアン現像剤1」を調製した。
(2)評価実験
前述の現像剤をフルカラー画像形成装置に装填し、常温常湿環境(温度20℃、湿度55%RH)下で連続1500枚、高温高湿環境(温度30℃、湿度80%RH)下で連続1500枚、及び、低温低湿環境(温度10℃、湿度20%RH)下で連続1500枚のプリント作製をそれぞれ10回繰り返し行い、次いで、下記評価を行った。
なお、一連のプリント作成には、画素率が6%のオリジナル画像(細線画像、ハーフトーン画像、白地画像、ベタ画像がそれぞれ1/4等分にあるA4サイズのオリジナル画像)を用いた。
また、上記画像形成装置のクリーニングには、3.0mmのウレタンゴムブレードを用いた。
(3)評価項目
その1(スポットソイレージ発生率)
常温常湿環境(25℃、60%RH)下で、画素率が6%の画像を用いて1000枚の連続プリントを行い、その中で黒点状の画像不良(スポットソイレージ)が生じたプリントの数を数え、1000枚中に黒点が生じたプリント数をスポットソイレージ発生率とした。スポットソイレージ発生率が0.5%以下では実用上問題ない。
その2(感光体クリーニング性)
常温常湿環(25℃、60%RH)下で、画素率が6%のオリジナル画像を用い、連続2000枚のプリントを行い、感光体上に発生するフィルミングを評価した。上記画像形成装置のクリーニングには、3.0mmのウレタンゴムブレードを用いた。評価時はトナーカートリッジ毎に、有機感光体、ウレタンゴムブレードを交換した。評価基準は下記の通りとした。
◎:感光体へのフィルミングの発生なし
○:感光体へのフィルミングの発生ややあるが、実用上問題ないと判断した
×:感光体にフィルミングの発生が明らかに見られ、実用上問題あり
結果を表4に示す。
Figure 2010175701
表4に示す様に、本発明に該当する実施例1〜16はいずれの特性も優れているが、比較例1〜4はスポットソイレージあるいはクリーニング性の少なくともいずれかの特性に問題を有する結果になった。
1Y、1M、1C、1K 感光体
4Y、4M、4C、4K 現像手段
5Y、5M、5C、5K 1次転写手段
6Y、6M、6M、6K ブレードクリーニング手段
7 中間転写体
P 記録部材

Claims (2)

  1. 少なくとも樹脂と着色剤とを含有する着色粒子と滑剤粒子を含んでなる静電潜像現像用トナーにおいて、
    該着色粒子の体積基準メディアン径Dtが下記関係式(1)を満足し、
    かつ、該滑剤粒子の体積基準メディアン径Dwが下記関係式(2)を満足し、
    さらに、10μm以上の滑剤粒子が10個数%以下であることを特徴とする静電潜像現像用トナー。
    関係式(1) 2.0μm≦Dt≦8.0μm
    関係式(2) 2.0μm≦Dw≦8.0μm
  2. 少なくとも静電潜像現像用トナーとキャリアからなる2成分現像剤を用いて、感光体上の潜像を現像し、形成されたトナー像を転写体に転写後、クリーニングブレードを用いて感光体面上をクリーニングする画像形成方法において、
    該静電潜像現像用トナーが、少なくとも樹脂と着色剤とを含有する着色粒子と滑剤粒子とを含んでなる静電潜像現像用トナーであり、
    該着色粒子の体積基準メディアン径Dtが下記関係式(1)を満足し、
    かつ、該滑剤粒子の体積基準メディアン径Dwが下記関係式(2)を満足し、
    さらに、10μm以上の滑剤粒子が10個数%以下であることを特徴とする画像形成方法。
    関係式(1) 2.0μm≦Dt≦8.0μm
    関係式(2) 2.0μm≦Dw≦8.0μm
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013047781A (ja) * 2011-07-26 2013-03-07 Kyocera Document Solutions Inc 正帯電性静電潜像現像用現像剤、及び画像形成方法
JP2017167440A (ja) * 2016-03-17 2017-09-21 コニカミノルタ株式会社 二成分現像剤用トナー及びこれを用いた画像形成方法
JP2017194606A (ja) * 2016-04-21 2017-10-26 コニカミノルタ株式会社 静電潜像現像用トナー

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