JP2007258358A - 多層プリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】差動伝送線路の特性インピーダンスに対して、差動伝送信号用スルーホールの特性インピーダンスを所望の範囲において整合させることのできる多層プリント配線板を得る。
【解決手段】2本の伝送線路からなる差動伝送線路と、差動伝送線路に接続され、中心間距離がD(m)で穴径がa(m)の2つの差動伝送信号用スルーホールと、aと等しい穴径で、かつ、内層プレーン層に接続され、2つの差動伝送信号用スルーホールの両端に、差動伝送信号用スルーホール102と中心間距離D(m)で設けられた2つのグラウンドスルーホールと、が設けられた多層プリント配線板において、差動伝送信号用スルーホールにおける内層プレーン層のクリアランスホールの半径をr(m)とするとき、差動伝送信号用スルーホールのインダクタンス及び差動伝送信号用スルーホールとグラウンドスルーホールとの間のキャパシタンスをD、a及びrを用いて算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は多層プリント配線板に関し、詳しくは、差動伝送線路、及び、差動伝送信号用スルーホールを有する多層プリント配線板であって、差動伝送線路の特性インピーダンスに対して、差動伝送信号用スルーホールの特性インピーダンスを所望の範囲において整合させることのできる多層プリント配線板に関する。
多層プリント配線板における差動伝送線路に接続された差動伝送信号用スルーホールの従来構造が特許文献1(特に図8を参照)に示されている。このようなスルーホールの従来構造においては、スルーホールのインピーダンスが全く考慮されていないため、差動伝送線路と差動伝送信号用スルーホールとの間がインピーダンス不整合となり、伝送信号の反射が生じ、伝送特性の劣化を招くこととなる。この問題解決の手段として、特許文献1では、基板と、この基板へ孔を形成し、形成した孔を絶縁体によって埋めた絶縁体部を有する第一のスルーホールと、第一のスルーホールの内側に配置され、絶縁体部を貫通する一対の第二のスルーホールとを備える配線基板が開示されている。
しかしながら、この配線基板は、製造工程が複雑であるため、製造に手間がかかり、コスト高となってしまう。そのため、容易な製造方法により、スルーホールのインピーダンスを制御したいという要望がある。
そこで、容易な製造方法による前記の問題を解決する手段として、特許文献2では、少なくとも絶縁体の上層または下層に形成されたグラウンド導体と、上記絶縁体の内部に形成され、データの差動伝送を行う一対の信号導体とを備えた多層配線基板において、上記一対の信号導体に容量性負荷が接続される場合、上記容量性負荷を中心とするインピーダンス低下領域では、上記一対の信号導体間の間隙を広げて差動インピーダンスを高めるという多層配線基板が開示されている。
この多層プリント配線板によれば、特許文献1に記載の配線基板のように複雑な構造としなくても、比較的容易にインピーダンス制御ができる。しかしながら、この多層プリント配線板では、スルーホールの間隔を広げるという手段をとっているため、多層プリント配線板上のスルーホールの間隔が占めるスペースが大きくなってしまう。また、スルーホールの配置は、多層プリント配線板の大きさ、配線パターンの引き回し方、部品配置等に左右されるため、スルーホールの間隔を広げるという配置は必ずしもできない。
一方、特許文献3には、基板の一方の面に設けた信号線路の一部を、2つのスルーホールを介して、該基板の他方の面、もしくは、該基板内の層間に設けるようにした実装基板において、このスルーホールそれぞれの近傍に、このスルーホールに対してグラウンド線をなすグラウンドスルーホールを1以上設けた実装基板が開示されている。
この発明によれば、スルーホールの近傍にグラウンドスルーホールを設けることにより、スルーホールが同軸構造となり、スルーホールとグラウンドスルーホールとの距離やこれらの直径を適宜設定することにより、スルーホールの特性インピーダンスを伝送線路の特性インピーダンスに整合させることができる。
特開2002−353588号公報 特開2004−14800号公報 特開平11−54869号公報
前述の通り、特許文献1または特許文献2に記載の発明における問題点解決の手段として、特許文献1の図8に記載のスルーホールの従来構造に特許文献3に記載の発明を適用することを考える。この場合、このような差動配線におけるスルーホールが擬似的に同軸構造となり、スルーホールのインピーダンスを比較的容易に差動配線の特性インピーダンスに整合させられるであろうことが予測される。
しかしながら、差動スルーホールの場合、特許文献3に記載の単独のスルーホール構造よりも複雑な挙動を示すことが推測され、この場合においては、特許文献3に記載の構造は適用できても、そのインピーダンス制御のための手段をさらに検討する必要があるものと考えられる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、差動伝送線路の特性インピーダンスに対して、差動伝送信号用スルーホールの特性インピーダンスを所望の範囲において整合させることのできる多層プリント配線板を得ることである。
課題解決のための請求項1に記載の発明は、複数の絶縁層、及び、複数の内層プレーン層が積層されてなり、第1差動伝送線路と、差動伝送信号用スルーホールと、第2差動伝送線路と、第1グラウンドスルーホールと、第2グラウンドスルーホールと、第1クリアランスホールと、第2クリアランスホールと、が設けられている多層プリント配線板である。
詳しくは、第1差動伝送線路は、第1伝送線路、及び、第1伝送線路に平行して設けられた第2伝送線路をペアとしてなる。
差動伝送信号用スルーホールは、第1伝送線路に接続され、穴径をa(m)とする第1信号伝送用スルーホール、及び、第2伝送線路に接続され、第1信号伝送用スルーホールとの中心間距離をD(m)、穴径をa(m)とする第2信号伝送用スルーホールをペアとしてなる。
第2差動伝送線路は、第1信号伝送用スルーホールに接続された第3伝送線路、及び、第2信号伝送用スルーホールに接続された第4伝送線路をペアとしてなり、かつ、第1差動伝送線路の特性インピーダンスZ(Ω)と等しい特性インピーダンスである。
第1グラウンドスルーホールは、第1信号伝送用スルーホールとの中心間距離をD(m)、穴径をa(m)とし、内層プレーン層のうち、接地電位の内層プレーン層に接続され、第1信号伝送用スルーホールを中心として第2信号伝送用スルーホールの反対側に設けられている。
第2グラウンドスルーホールは、第2信号伝送用スルーホールとの中心間距離をD(m)、穴径をa(m)とし、内層プレーン層のうち、接地電位の内層プレーン層に接続され、第2信号伝送用スルーホールを中心として第1信号伝送用スルーホールの反対側に設けられている。
第1クリアランスホールは、第1信号伝送用スルーホールに対して内層プレーン層に設けられたクリアランスホールであって、その端部と第1信号伝送用スルーホールとの距離をr(m)としている。
第2クリアランスホールは、第2信号伝送用スルーホールに対して内層プレーン層に設けられたクリアランスホールであって、その端部と第2信号伝送用スルーホールとの距離をr(m)としている。
そして、差動伝送信号用スルーホールの特性インピーダンスZdiff(Ω)が、Zに対して設定された設定範囲の中に含まれるよう、少なくともD、a、及び、rが設定されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の多層プリント配線板において、差動伝送信号用スルーホールのインダクタンスをA、差動伝送信号用スルーホールと第1グラウンドスルーホール及び第2グラウンドスルーホールとの間の総キャパシタンスをBとするとき、
diffは式、
diff=2×√(A/B)
により算出され、インダクタンス及び総キャパシタンスは、それぞれ、D、a及びrの少なくともいずれかにより算出されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の多層プリント配線板において、差動伝送信号用スルーホールの単位長さあたりのインダクタンスL(H/m)が式(i)により算出され、さらに、差動伝送信号用スルーホールの伝送信号が流れる箇所の長さをp(m)とするとき、Aは式、
A=L・p
により算出されることを特徴とする。
Figure 2007258358
(μ:絶縁層の透磁率)
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の多層プリント配線板において、Bは式、
B=c・k+c・k+c・k
により算出されることを特徴とする。右辺の各項は次の通りである。
:差動伝送信号用スルーホール差動伝送信号用スルーホールの外層ランドと内層プレーン層との間の単位長さあたりのキャパシタンス(F/m)
:第1定数
:差動伝送信号用スルーホール差動伝送信号用スルーホールと内層プレーン層との間の単位長さあたりのキャパシタンス(F/m)
:第2定数
:差動伝送信号用スルーホールの間のキャパシタンス(F/m)
:第3定数
前述の第1定数、第2定数、及び、第3定数は、Bを算出するために適宜設定される定数である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の多層プリント配線板において、cは、式(ii)により算出されることを特徴とする。
Figure 2007258358
(ε:絶縁層の被誘電率)
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の多層プリント配線板において、cは、式(iii)により算出されることを特徴とする。
Figure 2007258358
(ε:絶縁層の被誘電率)
請求項7に記載の発明は、請求項4から6のいずれかに記載の多層プリント配線板において、cは、式(iv)により算出されることを特徴とする。
Figure 2007258358
(ε:絶縁層の比誘電率)
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれかに記載の多層プリント配線板において、Zに対して設定された設定範囲を0.8×Z〜1.2×Zとしたことを特徴とする。
請求項1に記載の多層プリント配線板は、ZdiffがZに対する設定範囲の中に含まれるよう、D、a、及び、rが設定されることにより、差動伝送線路の特性インピーダンスに対して、差動伝送信号用スルーホールの特性インピーダンスが所望の範囲において整合させることができる。
請求項2に記載の多層プリント配線板は、請求項1に記載の多層プリント配線板において、差動伝送信号用スルーホールの特性インピーダンスをD、a及びrにより決定することができる。
請求項3に記載の多層プリント配線板は、請求項2に記載の多層プリント配線板において、差動伝送信号用スルーホールの特性インピーダンスを決定する差動伝送信号用スルーホールのインダクタンスを、少なくともD及びaから算出することができる。
請求項4に記載の多層プリント配線板は、請求項2または3に記載の多層プリント配線板において、差動伝送信号用スルーホールと第1グラウンドスルーホール及び第2グラウンドスルーホールとの間の総キャパシタンスを、差動伝送信号用スルーホール差動伝送信号用スルーホールの外層ランドと内層プレーン層との間のキャパシタンスと、差動伝送信号用スルーホール差動伝送信号用スルーホールと内層プレーン層との間のキャパシタンスと、差動伝送信号用スルーホールの間のキャパシタンスと、を考慮して決定することができる。
請求項5に記載の多層プリント配線板は、請求項4に記載の多層プリント配線板において、差動伝送信号用スルーホール差動伝送信号用スルーホールの外層ランドと内層プレーン層との間の単位長さあたりのキャパシタンスを、少なくともa及びrから算出することができる。
請求項6に記載の多層プリント配線板は、請求項4または5に記載の多層プリント配線板において、差動伝送信号用スルーホール差動伝送信号用スルーホールと内層プレーン層との間の単位長さあたりのキャパシタンスを、少なくともa及びrから算出することができる。
請求項7に記載の多層プリント配線板は、請求項4から6のいずれかに記載の多層プリント配線板において、差動伝送信号用スルーホールの間のキャパシタンスを、少なくともD及びaから算出することができる。
請求項8に記載の多層プリント配線板は、請求項1から7のいずれかに記載の多層プリント配線板において、設定範囲を0.8Z〜1.2Zとすることにより、差動伝送線路の特性インピーダンスに対して、差動伝送信号用スルーホールの特性インピーダンスを実用的な範囲において整合させることができる。
また、請求項8に記載の多層プリント配線板において、設定範囲をさらに0.9Z〜1.1Zとすることにより、差動伝送線路の特性インピーダンスに対して、差動伝送信号用スルーホールの特性インピーダンスをより好ましい範囲において整合させることができる。
本発明の多層プリント配線板を図面により説明する。図1は、本発明の多層プリント配線板を上面側から見た図である。この多層プリント配線板は、第1差動伝送線路100と、差動伝送信号用スルーホール102と、第2差動伝送線路104と、第1グラウンドスルーホール106と、第2グラウンドスルーホール108と、第1クリアランスホール110と、第2クリアランスホール112と、が設けられている。
詳しくは、この多層プリント配線板は、複数の絶縁層、及び、複数の内層プレーン層が積層されてなるものであって、絶縁層は透磁率をμ、被誘電率をεとし、各内層プレーン層間の絶縁をとるために各内層プレーン層の間に積層されている。
内層プレーン層は、この多層プリント配線板の内層を構成するべたプレーン状の層であって、この多層プリント配線板における電源供給用、及び、接地電位用の少なくともいずれかを主用途として設けられるものである。
ここで、この多層プリント配線板においては、図1の第1差動伝送線路100が形成されている層を第1層とし、以下、図1の下方に向かって、信号層、または、内層プレーン層が設けられている層を第2層、第3層、・・、とする。
第1差動伝送線路100は、第1伝送線路114、及び、この第1伝送線路114に平行して設けられた第2伝送線路116がペアとなって構成されており、差動伝送信号を伝送するための伝送線路である。
差動伝送信号用スルーホール102は、第1伝送線路114に接続され、穴径をa(m)とする第1信号伝送用スルーホール118、及び、第2伝送線路116に接続され、第1信号伝送用スルーホール118との中心間距離をD(m)、穴径をa(m)とする第2信号伝送用スルーホール120がペアとなって構成されている。
ここで、前記の穴径について説明する。図2は、第1信号伝送用スルーホール118を図1のA−A線で切断した部分断面であって、第1伝送信号用スルーホール118の形成を模式的に示す図である。なお、以下の説明は第1信号伝送用スルーホール118を例としている。しかし、この説明は、第1信号伝送用スルーホール118以外の他のスルーホール、すなわち、第2伝送信号用スルーホール120、第1グラウンドスルーホール106、及び、第2グラウンドスルーホール108にも適用されるものである。
この第1伝送信号用スルーホール118は、まず、複数の絶縁層と複数の内層プレーン層とを積層して積層板122を形成した後[図2の(1)]、例えばドリルやレーザーによりこの積層板122に穴124を空ける[図2の(2)]。この際に穴壁126が形成され、次いで、この穴壁126に対してスルーホールめっき128を施し、第1信号伝送用スルーホール118を形成する[図2の(3)]。
本発明でいう穴径とは、第1信号伝送用スルーホール118を形成する際に空けた穴124の径をいう。図2では、この穴径を符号aで示している。そして、例えば、各スルーホールをドリルにより加工した場合は、このドリルの径が第1信号伝送用スルーホール118の穴径となる。以下、第2伝送信号用スルーホール120、第1グラウンドスルーホール106、及び、第2グラウンドスルーホール108の穴径とは、すべて、この説明と同様である。
第2差動伝送線路104は、第1信号伝送用スルーホール118に接続された第3伝送線路132、及び、第2信号伝送用スルーホール120に接続された第4伝送線路134がペアとなって構成される。この第2差動伝送線路104は、第1差動伝送線路100から、差動信号用スルーホール102を介して流れてきた差動信号を受信側に伝送していく伝送線路である。さらに、この第2差動伝送線路104は、第1差動伝送線路100の特性インピーダンスZ(Ω)と等しい特性インピーダンスとし、この多層プリント配線板の設計仕様に従い、第2層、第3層、・・、のいずれかの層に設けられているものとする。
第1グラウンドスルーホール106は、第1信号伝送用スルーホール118との中心間距離をD(m)、穴径をa(m)とし、内層プレーン層のうち、接地電位の内層プレーン層に接続され、第1信号伝送用スルーホール118を中心として第2信号伝送用スルーホール120の反対側に設けられている。
第2グラウンドスルーホール108は、第2信号伝送用スルーホール120との中心間距離をD(m)、穴径をa(m)とし、内層プレーン層のうち、接地電位の内層プレーン層に接続され、第2信号伝送用スルーホール120を中心として第1信号伝送用スルーホール118の反対側に設けられている。
図3は、第1信号伝送用スルーホール118を図1に示すA−A線で切断した部分断面であって、そのうち、第1クリアランスホール110の箇所を拡大して示した図である。第1クリアランスホール110は、第1信号伝送用スルーホール118に対して内層プレーン層142に設けられたクリアランスホールであって、その端部140と第1信号伝送用スルーホール118との距離をr(m)としている。
ここで、前述の距離ついて説明する。ここでいう距離とは、第1信号伝送用スルーホール118を形成する際の穴壁126と、第1クリアランスホール110(図3では符号110で示す)の端部140との距離をいい、図3では符号rで示している。
第2クリアランスホール112は、第2信号伝送用スルーホール120に対して内層プレーン層に設けられたクリアランスホールであって、その端部と第2信号伝送用スルーホール120との距離をr(m)としている。なお、ここでいう距離とは、図3における説明が準用されるものであって、第2信号伝送用スルーホール120を形成する際の穴壁と、第2クリアランスホール112の端部140との距離である。
そして、本発明の多層プリント配線板は、差動伝送信号用スルーホール102の特性インピーダンスZdiff(Ω)が、Zに対する設定範囲の中に含まれるよう、少なくともD、a、及び、rを設定しているものである。これらの設定のためには、前述の算出式を用いる。
すなわち、差動伝送信号用スルーホールのインダクタンスをA、差動伝送信号用スルーホールと第1グラウンドスルーホール及び第2グラウンドスルーホールとの間の総キャパシタンスをBとし、
diffを式、
diff=2×√(A/B)
により算出する。そして、これらインダクタンス及び総キャパシタンスは、それぞれ、D、a及びrの少なくともいずれかにより算出する。
続いて、差動伝送信号用スルーホールの単位長さあたりのインダクタンスL(H/m)を式(i)により算出し、さらに、差動伝送信号用スルーホールの伝送信号が流れる箇所の長さをp(m)とするとき、Aを式、
A=L・p
により算出する。
Figure 2007258358
(μ:絶縁層の透磁率)
Bは式、
B=c・k+c・k+c・k
により算出する。右辺の各項は次の通りである。
:差動伝送信号用スルーホールの外層ランドと内層プレーン層との間の単位長さあたりのキャパシタンス(F/m)
:第1定数
:差動伝送信号用スルーホールと内層プレーン層との間の単位長さあたりのキャパシタンス(F/m)
:第2定数
:差動伝送信号用スルーホールの間のキャパシタンス(F/m)
:第3定数
は、式(ii)により算出する。
Figure 2007258358
(ε:絶縁層の被誘電率)
は、式(iii)により算出する。
Figure 2007258358
(ε:絶縁層の被誘電率)
は、式(iv)により算出する。
Figure 2007258358
(ε:絶縁層の比誘電率)
図4は、第1実施例の多層プリント配線板の層構成を模式的に示す図である。図4の左側に記載のL1、L2、・・、はそれぞれ、第1層、第2層、・・、を示す。黒塗りで記載された箇所は、信号層及び内層プレーン層の少なくともいずれかを示し、ハッチングで示して箇所は各層間の絶縁層を示す。また、右側に記載した数字は、各層及び各絶縁層の厚み(mm)を示す。
この第1実施例の多層プリント配線板は8層構成であって、絶縁層を7層構成とし、第2、第4、第5及び第7層を電源供給用、または、接地電位の内層プレーン層とし、第1、第3、第6及び第8層を信号層とし、これらが図4に示すように積層されてなる多層プリント配線板である。
また、絶縁層の透磁率μ、絶縁層の比誘電率ε、及び、第1差動伝送線路100及び第2差動伝送線路104の特性インピーダンスZは、それぞれ、次の通りとした。
ε=4.7
μ=12.56
=100Ω
そして、第1差動伝送線路100、差動伝送信号用スルーホール102、第2差動伝送線路104、第1グラウンドスルーホール106、第2グラウンドスルーホール108、第1クリアランスホール110、及び、第2クリアランスホール112、を図1から図3に示すように設けた。
このZに対する設定範囲を0.8×Z〜1.2×Z、すなわち、80〜120Ωとし、差動伝送信号用スルーホール102の特性インピーダンスZがこの範囲に含まれるよう、前述の算出式に基づきD、a及びrを算出したところ、次の値となり、さらに、Z=93.2Ωとなった。
a=0.25mm
r=0.3mm
D=1.0mm
本発明の多層プリント配線板を上面側から見た図。 第1信号伝送用スルーホールを図1のA−A線で切断した部分断面であって、第1伝送信号用スルーホールの形成を模式的に示す図。 第1信号伝送用スルーホールの穴壁と、第1クリアランスホールの端部との距離を示す説明図。 第1実施例の多層プリント配線板の層構成を模式的に示す図。
符号の説明
100 第1差動伝送線路
102 差動伝送信号用スルーホール
104 第2差動伝送線路
106 第1グラウンドスルーホール
108 第2グラウンドスルーホール
110 第1クリアランスホール
112 第2クリアランスホール
114 第1伝送線路
116 第2伝送線路
118 第1信号伝送用スルーホール
120 第2信号伝送用スルーホール
122 積層板
124 穴
126 穴壁
128 スルーホールめっき
132 第3伝送線路
134 第4伝送線路
136 外層ランド
138 外層ランド
140 端部
142 内層プレーン層

Claims (8)

  1. 複数の絶縁層、及び、複数の内層プレーン層が積層されてなり、第1差動伝送線路と、差動伝送信号用スルーホールと、第2差動伝送線路と、第1グラウンドスルーホールと、第2グラウンドスルーホールと、第1クリアランスホールと、第2クリアランスホールと、が設けられている多層プリント配線板であって、前記第1差動伝送線路は、第1伝送線路、及び、前記第1伝送線路に平行して設けられた第2伝送線路をペアとしてなり、前記差動伝送信号用スルーホールは、前記第1伝送線路に接続され、穴径をa(m)とする第1信号伝送用スルーホール、及び、前記第2伝送線路に接続され、前記第1信号伝送用スルーホールとの中心間距離をD(m)、穴径をa(m)とする第2信号伝送用スルーホールをペアとしてなり、前記第2差動伝送線路は、前記第1信号伝送用スルーホールに接続された第3伝送線路、及び、前記第2信号伝送用スルーホールに接続された第4伝送線路をペアとしてなり、かつ、前記第1差動伝送線路の特性インピーダンスZ(Ω)と等しい特性インピーダンスであり、前記第1グラウンドスルーホールは、前記第1信号伝送用スルーホールとの中心間距離をD(m)、穴径をa(m)とし、前記内層プレーン層のうち、接地電位の内層プレーン層に接続され、前記第1信号伝送用スルーホールを中心として前記第2信号伝送用スルーホールの反対側に設けられており、前記第2グラウンドスルーホールは、前記第2信号伝送用スルーホールとの中心間距離をD(m)、穴径をa(m)とし、前記内層プレーン層のうち、接地電位の内層プレーン層に接続され、前記第2信号伝送用スルーホールを中心として前記第1信号伝送用スルーホールの反対側に設けられており、前記第1クリアランスホールは、前記第1信号伝送用スルーホールに対して前記内層プレーン層に設けられたクリアランスホールであって、その端部と前記第1信号伝送用スルーホールとの距離をr(m)とし、前記第2クリアランスホールは、前記第2信号伝送用スルーホールに対して前記内層プレーン層に設けられたクリアランスホールであって、その端部と前記第2信号伝送用スルーホールとの距離をr(m)とし、前記差動伝送信号用スルーホールの特性インピーダンスZdiff(Ω)が、前記Zに対して設定された設定範囲の中に含まれるよう、少なくとも前記D、前記a、及び、前記rが設定されていることを特徴とする多層プリント配線板。
  2. 請求項1に記載の多層プリント配線板において、前記差動伝送信号用スルーホールのインダクタンスをA、前記差動伝送信号用スルーホールと第1グラウンドスルーホール及び第2グラウンドスルーホールとの間の総キャパシタンスをBとするとき、前記Zdiffは式、
    diff=2×√(A/B)
    により算出され、前記インダクタンス及び前記総キャパシタンスは、それぞれ、前記D、a及びrの少なくともいずれかにより算出されることを特徴とする多層プリント配線板。
  3. 請求項2に記載の多層プリント配線板において、前記差動伝送信号用スルーホールの単位長さあたりのインダクタンスL(H/m)が式(i)により算出され、さらに、前記差動伝送信号用スルーホールの伝送信号が流れる箇所の長さをp(m)とするとき、前記Aは式、
    A=L・p
    により算出されることを特徴とする多層プリント配線板。
    Figure 2007258358
    (μ:前記絶縁層の透磁率)
  4. 請求項2または3に記載の多層プリント配線板において、前記Bは式、
    B=c・k+c・k+c・k
    により算出されることを特徴とする多層プリント配線板。
    :前記差動伝送信号用スルーホールの外層ランドと前記内層プレーン層との間の単位長さあたりのキャパシタンス(F/m)
    :第1定数
    :前記差動伝送信号用スルーホールと前記内層プレーン層との間の単位長さあたりのキャパシタンス(F/m)
    :第2定数
    :差動伝送信号用スルーホールの間のキャパシタンス(F/m)
    :第3定数
  5. 請求項4に記載の多層プリント配線板において、前記cは、式(ii)により算出されることを特徴とする多層プリント配線板。
    Figure 2007258358
    (ε:前記絶縁層の被誘電率)
  6. 請求項4または5に記載の多層プリント配線板において、前記cは、式(iii)により算出されることを特徴とする多層プリント配線板。
    Figure 2007258358
    (ε:前記絶縁層の被誘電率)
  7. 請求項4から6のいずれかに記載の多層プリント配線板において、前記cは、式(iv)により算出されることを特徴とする多層プリント配線板。
    Figure 2007258358
    (ε:前記絶縁層の比誘電率)
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の多層プリント配線板において、前記Zに対して設定された設定範囲を0.8×Z〜1.2×Zとしたことを特徴とする多層プリント配線板。
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