JP6733911B2 - プリント配線基板、電子部品付きプリント配線基板 - Google Patents
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Description
次に、本発明の第1の実施形態について、図1及び図2を用いて説明する。
図1(a)は、本実施形態に係るプリント配線基板1を上から見たときの模式図であり、図1(b)は、プリント配線基板1に電子部品18を実装した際の、伝送線路19の各位置におけるインピーダンス変化を表すグラフである。また、図2は、図1(a)の切断線II−IIで切断したときの、プリント配線基板1の断面図である。
なお、右手系xyz座標は構成要素の位置関係を説明するための便宜的なものであり、各図面で共通である。本明細書中において、x軸方向は伝送線路と略平行な方向を表し、z軸正方向は鉛直上向きを表す。
図1(a)に示す通り、0≦x<1における領域は第2の配線15に対応する。この領域において、第2の配線15の周囲にはインピーダンスを変化させる要因となる部品がないため、位置xが0≦x<1の領域におけるインピーダンスは第2の配線15におけるインピーダンスと同じ値になる。すなわち、図1(b)に示す通り、位置xが0≦x<1の領域においてインピーダンスは100Ωである。
図1(a)に示す通り、1≦x<2における領域は第2の配線15に対応する。この領域においては、第2の配線15の近く(x=2)にビアホール16が存在する。このため、xが大きくなるにつれてビアホール16の影響を受けてインピーダンスが変化する。後述するように、ビアホール16のインピーダンスは基準インピーダンスよりも高くなるように設けられている。このため、位置xが1≦x<2の領域では、図1(b)に示す通り、xが大きくなるにつれてインピーダンスは徐々に高くなる。
図1(a)に示す通り、x=2における箇所はビアホール16に対応する。本実施形態においては、ビアホール16のインピーダンスは基準インピーダンスよりも高くなるように設けられている。このため、図1(b)に示す通り、x=2におけるインピーダンスは基準インピーダンスよりも増加幅w1だけ大きい値を示し、極大値となる。
図1(a)に示す通り、2<x<3における領域は第1の配線14に対応する。この領域においては、第1の配線14の近く(x=2)にビアホール16が存在する。また、第1の配線14の近く(x=3)にパッド17が存在する。このため、xが大きくなるにつれて、ビアホール16の影響を受けなくなるとともにパッド17の影響を受け、インピーダンスが変化する。後述するように、パッド17におけるインピーダンスは第1の配線14よりも低くなるように設けられている。このため、位置xが2<x<3の領域では、図1(b)に示す通り、xが大きくなるにつれてインピーダンスは徐々に低くなる。
図1(a)に示す通り、3≦x<5における領域はパッド17及び電子部品18の一部に対応する。パッド17は電子部品18をはんだ等で接続するための部品であり、第1の配線14よりも幅が広いため、第1の配線14よりも低いインピーダンスを有する。さらに、電子部品18は寄生容量が大きいため、パッド17よりもさらに低いインピーダンスを有する。このため、位置xが3≦x<5の領域では、図1(b)に示す通り、xが大きくなるにつれてインピーダンスは徐々に低くなる。
図1(a)に示す通り、x=5における箇所は電子部品18の中心に対応する。前述した通り、電子部品18のインピーダンスはパッド17のインピーダンスよりも低いため、図1(b)に示す通り、x=5におけるインピーダンスは基準インピーダンスよりも減少幅w2だけ小さい値を示し、極小値となる。
図1(a)に示す通り、伝送線路19はx=5を中心に対称な構造を取っている。このため、図1(b)に示す通り、5<x≦10の領域におけるインピーダンス変化は、x=5を中心に対称となるように、0≦x<5のインピーダンス変化を折り返した形になる。
このため、図1(b)に示すように、電子部品18におけるインピーダンス低下を抑制し、伝送線路19のインピーダンスをインピーダンス規格内に収めることができる。
または、ビアホール16の長さLを大きくしてもよい。長さLを大きくすることで、電送長が長くなり、ビアホール16におけるインピーダンスを上昇させることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態に係る構成においては、ビアホール26の第1の配線層11側におけるインピーダンスが、第2の配線層12側におけるインピーダンスよりも大きくなるように形成されている。これによって、第1の配線層11側におけるインピーダンスと第2の配線層12側におけるインピーダンスが等しいビアホールを用いた場合に比べて、パッド17におけるインピーダンスをより大きくすることができる。
次に、本発明の第3の実施形態について、図5を用いて説明する。
図5は、第3の実施形態に係るプリント配線基板3の断面図である。第3の実施形態では、第1の実施形態に係る基板10の代わりに、第1の配線層11及び第2の配線層12とは異なる層にグランド層31及び電源層32をさらに備える基板30が用いられている。
次に、本発明の第4の実施形態について、図6を用いて説明する。
図6は、第4の実施形態に係るプリント配線基板4を上から見たときの模式図である。第4の実施形態では、パッド17に接続された2本の第1の配線14のうち、1本のみがビアホール16と接続されている。
次に、本発明の第5の実施形態について、図7を用いて説明する。
図7は、第5の実施形態に係るプリント配線基板5を上から見たときの模式図である。第5の実施形態では、第1の配線14がビアホール16を介して第2の配線15と接続された後、再びビアホール16を介して第1の配線14と接続されている。このような構成においては、接続するビアホール16の数が増えるため、パッド17のインピーダンスをより高くすることができる。
次に、本発明の第6の実施形態について、図8を用いて説明する。
図8は、第6の実施形態に係るプリント配線基板6を上から見たときの模式図である。第6の実施形態では、第1の配線14及び第2の配線15がそれぞれ対になって設けられている。このような構成においては、対になった配線に、差動信号を伝送することができる。
10、30 基板
11 第1の配線層
12 第2の配線層
13 絶縁層
14 第1の配線
15 第2の配線
16 ビアホール
17 パッド
18 電子部品
19 伝送線路
31 グランド層
32 電源層
126 中継ライン
d 距離
R ランド径
r 穴径
w1 増加幅
w2 減少幅
Claims (5)
- 基板と、
前記基板の第1の配線層に設けられた第1の配線と、
前記第1の配線に接続されたパッドと、
前記第1の配線層と異なる第2の配線層に設けられた第2の配線と、
前記第1の配線と前記第2の配線とを接続するビアホールと、を備え、
前記ビアホールは、前記第2の配線におけるインピーダンスを基準インピーダンスとした場合、前記基準インピーダンスに対する前記パッドに実装された電子部品におけるインピーダンスの減少幅が所定の基準幅以下になるように、前記パッドにおけるインピーダンスが上昇するように形成されており、前記第1の配線層側におけるインピーダンスが、前記第2の配線層側におけるインピーダンスよりも大きくなるように形成されている、プリント配線基板。 - 前記ビアホールは、前記第1の配線層側の電気伝導率が、前記第2の配線層側の電気伝導率よりも小さくなるように形成されている、請求項1に記載のプリント配線基板。
- 前記基板は、前記第1の配線層及び前記第2の配線層とは異なる層にグランド層をさらに備え、
前記第1の配線層と前記グランド層との距離は、前記第2の配線層と前記グランド層との距離よりも大きい、請求項1又は2に記載のプリント配線基板。 - 前記基準インピーダンスに対する前記ビアホールのインピーダンスの増加幅が、前記基準インピーダンスに対する前記電子部品におけるインピーダンスの減少幅以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント配線基板。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載のプリント配線基板の前記パッドに、前記電子部品が電気的に接続された、電子部品付きプリント配線基板。
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