JP2007246629A - 光学フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、光学フィルムおよびその製造方法に関する。詳しくは、本発明は、耐熱性および機械的強度に優れるとともに、極めて透明性に優れる芳香族ポリエーテルからなる光学フィルム、ならびに該光学フィルムの製造方法に関する。
光学フィルムをはじめとする透明光学部品には、高度な透明性のほか、耐熱性、耐湿性、剛性などの機械的強度が求められる。
従来、導光板、偏光板、ディスプレイ用フィルム基板、光ディスク用基板、透明導電性基板、導波路板などの光学フィルムは、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、芳香族ポリカーボネート樹脂、シクロポリオレフィン樹脂などの樹脂を用いて射出成形あるいはキャスト装置を用いて製造されている。
従来、導光板、偏光板、ディスプレイ用フィルム基板、光ディスク用基板、透明導電性基板、導波路板などの光学フィルムは、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、芳香族ポリカーボネート樹脂、シクロポリオレフィン樹脂などの樹脂を用いて射出成形あるいはキャスト装置を用いて製造されている。
PMMAは透明性が高く、複屈折が小さく、安価であるため、代表的な光学材料として広く用いられているが、吸水率が高く、耐熱性が低いため、環境変化に伴って形状や屈折率が変化し、結像精度を低下させる。また、屈折率が1.49と低い。
芳香族ポリカーボネート樹脂は、屈折率が1.59と高く、耐衝撃性に優れることから光ディスク用基板材料として利用されているが、耐熱性が十分ではない。
シクロポリオレフィン樹脂は、透明性、低複屈折性の点ではポリメチルメタクリレートに及ばないものの、優れた耐熱性と低吸水性を有しており、近年、カメラ、複写機などの撮像系レンズ、CD、DVDなどの光ピックアップレンズなどでの採用が進んでおり、また、フィルム化用途にも展開中である。しかし、屈折率が1.51〜1.54程度であり、十分ではない。
シクロポリオレフィン樹脂は、透明性、低複屈折性の点ではポリメチルメタクリレートに及ばないものの、優れた耐熱性と低吸水性を有しており、近年、カメラ、複写機などの撮像系レンズ、CD、DVDなどの光ピックアップレンズなどでの採用が進んでおり、また、フィルム化用途にも展開中である。しかし、屈折率が1.51〜1.54程度であり、十分ではない。
もし、耐熱性、機械的強度、透明性などに優れ、かつ屈折率の高い光学材料用樹脂があれば、従来よりさらに優れた透明光学部品の製造が可能となり、特に薄膜の光学フィルムを作成することが出来ることにより、光学フィルムを使用する製品において小型化・高性能化が可能となる。
このため、より透明性に優れ、耐熱性および機械的強度に優れるとともに、屈折率の高い樹脂からなる光学フィルムの出現が求められていた。
一方本願出願人は、スルホン酸基の導入量を容易に制御でき、プロトン電導膜などに有用なポリエーテル共重合体を提案している(特許文献1参照)。このポリエーテル共重合体は、芳香族系ポリエーテル共重合体であって、スルホン酸基の導入量を容易に制御でき、高いプロトン電導性を有する電導膜を製造しうるものである。しかしながら、特許文献1には、ポリエーテル共重合体を光学材用樹脂として利用できるかどうかについては何ら教示されておらず、どのようなポリエーテル共重合体が、光学材用樹脂として特に有用で、光学フィルム用途に好適な特性を示すかを示唆するものではなかった。
特開2002−226575号公報
一方本願出願人は、スルホン酸基の導入量を容易に制御でき、プロトン電導膜などに有用なポリエーテル共重合体を提案している(特許文献1参照)。このポリエーテル共重合体は、芳香族系ポリエーテル共重合体であって、スルホン酸基の導入量を容易に制御でき、高いプロトン電導性を有する電導膜を製造しうるものである。しかしながら、特許文献1には、ポリエーテル共重合体を光学材用樹脂として利用できるかどうかについては何ら教示されておらず、どのようなポリエーテル共重合体が、光学材用樹脂として特に有用で、光学フィルム用途に好適な特性を示すかを示唆するものではなかった。
本発明は、高度な透明性を有し、耐熱性および機械的強度に優れるとともに、屈折率の高い光学フィルム、ならびにその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を達成するために鋭意研究した結果、ベンゾニトリル構造とフルオレン構造とを含有する特定の芳香族ポリエーテルを含む樹脂が、高度な透明性を有し、耐熱性および機械的強度に優れるとともに、屈折率が高く、光学フィルム用途に好適であることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の光学フィルムは、下記式(I)で表される繰返し単位を有し、重量平均分子量が10,000〜1,000,000の範囲である芳香族ポリエーテルからなることを特徴としている。
(式(I)中、R1〜R4は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または1価の有機基を示し、a、b、c、dはそれぞれ4以下の整数を示す。)
このような本発明の光学フィルムは、前記芳香族ポリエーテルが、前記式(I)で表される繰返し単位10〜100モル%と、下記式(II)で表される繰返し単位0〜90モル%とを有することが好ましい。
このような本発明の光学フィルムは、前記芳香族ポリエーテルが、前記式(I)で表される繰返し単位10〜100モル%と、下記式(II)で表される繰返し単位0〜90モル%とを有することが好ましい。
(式(II)中、Ar1は2価の有機基を示す。Yは互いに同一でも異なっていてもよく
、OまたはSを示す。)
本発明の光学フィルムにおいては、前記式(II)中のAr1が、下記式(III)で
表される基であることが好ましい。
、OまたはSを示す。)
本発明の光学フィルムにおいては、前記式(II)中のAr1が、下記式(III)で
表される基であることが好ましい。
(式(III)中、AおよびBは独立に、直接結合または、−CO−、−SO2−、−S
O−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CR’2)2−(R’は炭化水素基または環状炭化水素基である)、−C(CR’’R’’’)2−(R’’
は水素またはフッ素であり、R’’’は炭化水素基である)、−O−、−S− よりなる
群から選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
R5〜R16は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル
基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基を示し、
sは0〜4の整数を示す。)
本発明の光学フィルムは、前記芳香族ポリエーテルの25℃、d線(波長589nm)における屈折率が1.6以上であることが好ましく、また、前記芳香族ポリエーテルの25℃、d線(波長589nm)における屈折率が1.6以上であり、ガラス転移温度が190℃以上であることがより好ましい。
O−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CR’2)2−(R’は炭化水素基または環状炭化水素基である)、−C(CR’’R’’’)2−(R’’
は水素またはフッ素であり、R’’’は炭化水素基である)、−O−、−S− よりなる
群から選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
R5〜R16は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル
基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基を示し、
sは0〜4の整数を示す。)
本発明の光学フィルムは、前記芳香族ポリエーテルの25℃、d線(波長589nm)における屈折率が1.6以上であることが好ましく、また、前記芳香族ポリエーテルの25℃、d線(波長589nm)における屈折率が1.6以上であり、ガラス転移温度が190℃以上であることがより好ましい。
本発明の光学フィルムの製造方法は、前記式(I)で表される繰返し単位を有し、重量平均分子量が10,000〜1,000,000の範囲である芳香族ポリエーテルをフィルム状に成形することを特徴としている。
本発明の光学フィルムの製造方法では、前記芳香族ポリエーテルが、前記式(I)で表される繰返し単位10〜100モル%と、前記式(II)で表される繰返し単位0〜90モル%とを有することが好ましい。また、前記式(II)中のAr1が、前記式(III
)で表される基であることがより好ましい。
)で表される基であることがより好ましい。
本発明の光学フィルムの製造方法では、前記芳香族ポリエーテルの25℃、d線(波長589nm)における屈折率が1.6以上であることが好ましく、また、前記芳香族ポリエーテルの25℃、d線(波長589nm)における屈折率が1.6以上であり、ガラス転移温度が190℃以上であることがより好ましい。
本発明によれば、耐熱性や機械的強度に優れるとともに、極めて透明性に優れ、屈折率が高い光学フィルムならびにその光学フィルムの製造方法を提供することができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
芳香族ポリエーテル
本発明の光学フィルムは、下記式(I)で表される繰返し単位を有する芳香族ポリエーテルからなる。
芳香族ポリエーテル
本発明の光学フィルムは、下記式(I)で表される繰返し単位を有する芳香族ポリエーテルからなる。
(式(I)中、R1〜R4は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または1価の有機基を示し、a、b、c、dはそれぞれ4以下の整数を示す。)
このような本発明に係る芳香族ポリエーテルは、たとえば、下記式(1a)で表されるジハロゲン化合物と、下記式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物とを、アルカリ金属化合物の存在下、溶媒中で加熱して重合させることにより得られる。
このような本発明に係る芳香族ポリエーテルは、たとえば、下記式(1a)で表されるジハロゲン化合物と、下記式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物とを、アルカリ金属化合物の存在下、溶媒中で加熱して重合させることにより得られる。
(式(1a)中、Xはハロゲン原子を表す)
(式(Ib)中、R1〜R4は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または1価の有機基を示し、a、b、c、dはそれぞれ4以下の整数を示す。)
上記式(1a)で表されるジハロゲン化合物としては、Xがフッ素原子または塩素原子であるものが好ましく、具体例としては、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、2,6−ジクロロベンゾニトリル、2―クロロ−6−フルオロベンゾニトリル、2,4−ジフルオロベンゾニトリル、2,4−ジクロロベンゾニトリル、2―クロロ−4−フルオロベンゾニトリル、4―クロロ−2−フルオロベンゾニトリルなどが挙げられる。これらのジハロゲン化合物はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
上記式(1a)で表されるジハロゲン化合物としては、Xがフッ素原子または塩素原子であるものが好ましく、具体例としては、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、2,6−ジクロロベンゾニトリル、2―クロロ−6−フルオロベンゾニトリル、2,4−ジフルオロベンゾニトリル、2,4−ジクロロベンゾニトリル、2―クロロ−4−フルオロベンゾニトリル、4―クロロ−2−フルオロベンゾニトリルなどが挙げられる。これらのジハロゲン化合物はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
上記式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物としては、たとえば、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、などが挙げられる。これらのジヒドロキシ化合物はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の光学フィルムは、上記式(I)で表される繰返し単位を有する芳香族ポリエーテルからなるが、芳香族ポリエーテルは、機械的強度や耐熱性、透明性、屈折率などを損なわない範囲で、上記式(I)以外の繰返し単位を有してもよい。上記式(I)以外の繰返し単位が90モル%を超えると、機械的強度、耐熱性、透明性および屈折率のバランスに劣る場合があるため好ましくない。
具体的には、本発明に係る芳香族ポリエーテルは、上記式(I)で表される繰返し単位と、下記式(II)で表される繰返し単位とを有していてもよい。芳香族ポリエーテルが、式(I)で表される繰返し単位と式(II)で表される繰返し単位とを含む場合、式(I)で表される繰返し単位10〜100モル%と、式(II)で表される繰返し単位0〜90モル%とを有することが好ましく、さらに、式(I)で表される繰返し単位30〜100モル%と、式(II)で表される繰返し単位0〜70モル%とを有することがより好ましい。
(式(II)中、Ar1は2価の有機基を示す。Yは互いに同一でも異なっていてもよく
、OまたはSを示す。)
このような繰返し単位(II)を有する芳香族ポリエーテルは、上述した式(1a)で表されるジハロゲン化合物と、式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物との重合において、式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物とともに、HO−Ar1−OH で表される化合物、またはHS−Ar1−SH で表される化合物を組み合わせて用いることにより好適に製造することができる。
、OまたはSを示す。)
このような繰返し単位(II)を有する芳香族ポリエーテルは、上述した式(1a)で表されるジハロゲン化合物と、式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物との重合において、式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物とともに、HO−Ar1−OH で表される化合物、またはHS−Ar1−SH で表される化合物を組み合わせて用いることにより好適に製造することができる。
本発明に係る芳香族ポリエーテルの製造において、HO−Ar1−OHまたはHS−A
r1−SHで表される化合物は、式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物との合計10
0モル%に対して、0〜90モル%、好ましくは0〜70モル%の割合で使用することができる。なお、本明細書では、HO−Ar1−OHまたはHS−Ar1−SHで表される化合物と、式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物とをあわせてジヒドロキシ化合物類ともいう。
r1−SHで表される化合物は、式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物との合計10
0モル%に対して、0〜90モル%、好ましくは0〜70モル%の割合で使用することができる。なお、本明細書では、HO−Ar1−OHまたはHS−Ar1−SHで表される化合物と、式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物とをあわせてジヒドロキシ化合物類ともいう。
本発明の光学フィルムを構成する、繰返し単位(II)を有する前記芳香族ポリエーテルは、前記式(II)中のAr1が、下記式(III)で表される基であることが好まし
い。
い。
(式(III)中、AおよびBは独立に、直接結合または、−CO−、−SO2−、−S
O−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CR’2)2−(R’は炭化水素基または環状炭化水素基である)、−C(CR’’R’’’)2−(R’’
は水素またはフッ素であり、R’’’は炭化水素基である)、−O−、−S− よりなる
群から選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
R5〜R16は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル
基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基を示し、sは0〜4の整数を示す。)
ここで、−C(CR’2)2−で表される構造のうち、R’が炭化水素基であるものの具体例としては、メチル基、エチル基、1,1−ジメチルエチル基、ヘキシル基、オクチル基、フェニル基などが挙げられる。
O−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CR’2)2−(R’は炭化水素基または環状炭化水素基である)、−C(CR’’R’’’)2−(R’’
は水素またはフッ素であり、R’’’は炭化水素基である)、−O−、−S− よりなる
群から選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
R5〜R16は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル
基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基を示し、sは0〜4の整数を示す。)
ここで、−C(CR’2)2−で表される構造のうち、R’が炭化水素基であるものの具体例としては、メチル基、エチル基、1,1−ジメチルエチル基、ヘキシル基、オクチル基、フェニル基などが挙げられる。
R’が環状炭化水素基であるものの具体的な例としては、シクロヘキシリデン基、フルオレニリデン基などが挙げられる。
−C(CR’’R’’’)2−で表される構造のうち、R’’’が炭化水素基であるも
のの具体例としては、メチル基、エチル基、1,1−ジメチルエチル基、ヘキシル基、オクチル基、フェニル基などが挙げられる。
−C(CR’’R’’’)2−で表される構造のうち、R’’’が炭化水素基であるも
のの具体例としては、メチル基、エチル基、1,1−ジメチルエチル基、ヘキシル基、オクチル基、フェニル基などが挙げられる。
式(I)で表される繰返し単位と、式(II)で表される繰返し単位とを有し、式(II)中のAr1が式(III)で表される基である芳香族ポリエーテルは、上述した式(
1a)で表されるジハロゲン化合物と、式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物との重合において、式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物とともに、下記式(3)で表されるジヒドロキシ化合物あるいはジメルカプト化合物を組み合わせて用いることにより製造することができる。
1a)で表されるジハロゲン化合物と、式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物との重合において、式(1b)で表されるジヒドロキシ化合物とともに、下記式(3)で表されるジヒドロキシ化合物あるいはジメルカプト化合物を組み合わせて用いることにより製造することができる。
(式(3)中、A、B、S、R5〜R16は、それぞれ前記式(III)と同様であり、Z
は−OH基あるいは−SH基を示す。)
上記式(3)で表されるジヒドロキシ化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ジ(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)チオエーテル、4,4’−チオビスベンゼンチオフェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,5−ジヒドロキシビフェニル、2,5−ジヒドロキシ−4‘−メチルビフェニル、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール、4,4’−(1,4−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンなどが挙げられる。機械的強度、耐熱性透明性、及び屈折率のバランスに優れた光学フィルムを製造し得る芳香族ポリエーテルを得るためには2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンの使用が好ましい。
は−OH基あるいは−SH基を示す。)
上記式(3)で表されるジヒドロキシ化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ジ(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)チオエーテル、4,4’−チオビスベンゼンチオフェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,5−ジヒドロキシビフェニル、2,5−ジヒドロキシ−4‘−メチルビフェニル、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール、4,4’−(1,4−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンなどが挙げられる。機械的強度、耐熱性透明性、及び屈折率のバランスに優れた光学フィルムを製造し得る芳香族ポリエーテルを得るためには2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンの使用が好ましい。
また、上記(3)で表されるジメルカプト化合物としては、上述したジヒドロキシ化合物のヒドロキシル基をメルカプト基に置換した化合物が挙げられる。
芳香族ポリエーテルの合成
本発明に係る芳香族ポリエーテルは、上述したように、上記式(1a)で表されるジハロゲン化合物と、上記式(1b)で表される化合物を含むジヒドロキシ化合物類とを、アルカリ金属化合物の存在下、溶媒中で加熱して重合させることにより得られる。
芳香族ポリエーテルの合成
本発明に係る芳香族ポリエーテルは、上述したように、上記式(1a)で表されるジハロゲン化合物と、上記式(1b)で表される化合物を含むジヒドロキシ化合物類とを、アルカリ金属化合物の存在下、溶媒中で加熱して重合させることにより得られる。
ジハロゲン化合物と、ジヒドロキシ化合物類の使用割合は、ジハロゲン化合物が45〜55モル%、好ましくは48〜52モル%、ジヒドロキシ化合物類が55〜45モル%、好ましくは52〜48モル%である。ジハロゲン化合物の使用割合が45モル%未満の場合や55モル%を超えると、重合体の分子量が上昇しにくく、成形して得られるフィルムなどの強度が低下する。
重合の際に使用するアルカリ金属化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム、金属リチウムなど挙げることができる。これらは、1種または2種以上を同時に使用しても良い。
アルカリ金属化合物の使用量は、ジヒドロキシ化合物類に対し、100〜400モル%、好ましくは100〜250モル%である。
反応に使用する溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N.N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジイソプロピルスルホン、ジフェニルスルホン、ジフェニルエーテル、ベンゾフェノン、ジアルコキシベンゼン(アルコキシ基の炭素数1〜4)、トリアルコキシベンゼン(アルコキシ基の炭素数1〜4)などを使用することができる。これらは、1種または2種以上を同時に使用しても良い。また、水を除去するために、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の水と共沸する溶媒を併用しても良い。
反応に使用する溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N.N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジイソプロピルスルホン、ジフェニルスルホン、ジフェニルエーテル、ベンゾフェノン、ジアルコキシベンゼン(アルコキシ基の炭素数1〜4)、トリアルコキシベンゼン(アルコキシ基の炭素数1〜4)などを使用することができる。これらは、1種または2種以上を同時に使用しても良い。また、水を除去するために、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の水と共沸する溶媒を併用しても良い。
本発明に係る芳香族ポリエーテルを合成する際の反応濃度としては、モノマーの重量を基準として、2〜50重量%、反応温度としては、50〜250℃である。また、重合体合成時に生じる金属塩や未反応モノマーを除去するために、反応液をろ過することや反応溶液を重合体に対して貧溶媒に再沈殿することや、酸性、アルカリ性水溶液により洗浄することが好ましい。
このようにして得られる本発明に係る芳香族ポリエーテルのGPC法によるポリスチレン換算の重量平均分子量は、10,000〜1,000,000、好ましくは50,000〜500,000である。このような範囲の平均分子量を有する芳香族ポリエーテルからなる光学フィルムは、特に溶液流延法によりフィルム状に成形して好適に製造することができる。芳香族ポリエーテルの分子量が1万未満では、成形フィルムにクラックが発生するなど、塗膜性が不十分であり、強度的性質にも問題が生じる。一方、100万を超えると、溶解性が不十分となり、また溶液粘度が非常に高くなってしまい、溶液流延法による加工が困難になるなどの問題がある。
光学フィルムおよびその製造方法
本発明の光学フィルムは、上述した芳香族ポリエーテルのみから構成されてもよく、芳香族ポリエーテルと必要に応じて各種添加剤とから構成されてもよい。本発明の光学フィルムを構成する樹脂成分は、上述した芳香族ポリエーテルのみであるのが好ましいが、所望の機械的強度、透明性、耐熱性および屈折率を損なわない範囲でその他の樹脂を含有してもよい。
光学フィルムおよびその製造方法
本発明の光学フィルムは、上述した芳香族ポリエーテルのみから構成されてもよく、芳香族ポリエーテルと必要に応じて各種添加剤とから構成されてもよい。本発明の光学フィルムを構成する樹脂成分は、上述した芳香族ポリエーテルのみであるのが好ましいが、所望の機械的強度、透明性、耐熱性および屈折率を損なわない範囲でその他の樹脂を含有してもよい。
なお、本発明においてフィルムとは、フィルムおよびシートの総称である。
本発明の光学フィルムを構成する芳香族ポリエーテルは、ガラス転移温度が190℃以
上、好ましくは270〜190℃、より好ましくは260〜200℃であるのが望ましい。このような芳香族ポリエーテルから得られる光学フィルムなどの光学部材は、優れた耐熱性を有する。
本発明の光学フィルムを構成する芳香族ポリエーテルは、ガラス転移温度が190℃以
上、好ましくは270〜190℃、より好ましくは260〜200℃であるのが望ましい。このような芳香族ポリエーテルから得られる光学フィルムなどの光学部材は、優れた耐熱性を有する。
また、本発明の光学フィルムを構成する芳香族ポリエーテルは、25℃、d線(波長589nm)における屈折率が1.6以上、好ましくは1.60〜1.72であるのが望ましい。
本発明の光学フィルムとしては、特に限定されるものではないが、導光板、偏光板、ディスプレイ用フィルム基板、光ディスク用基板、透明導電性基板、導波路板などを構成する光学フィルムが挙げられる。本発明の光学フィルムは、透明フィルムであるのが好ましいが、適宜着色されていてもよい。
本発明の光学フィルムの成形は、目的とする厚みなどにもよるが、公知の方法、例えば、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、トランスファー成形法、ブロー成形法、加圧成形法、キャスティング成形法などにより行うことができる。
射出成形法により本発明の光学フィルムを製造する場合、成形条件は構成する芳香族ポリエーテルの種類、重合度などによって異なるが、通常、樹脂温度は200℃〜320℃程度、金型温度は樹脂のガラス転移温度からガラス転移温度より20℃低い温度程度である。樹脂温度が低すぎると、流動性と転写性が低下し、成形に伴って応力歪が残り、複屈折が大きくなる。一方、樹脂温度が高すぎると、樹脂が熱分解しやすくなり、成形品の強度低下や着色の原因となる。さらに金型鏡面やスタンパの汚染、離型性の低下になることがある。成形された光学フィルムの精度は、寸法精度と表面特性によって表され、これらの精度が低いと光学歪が大きくなる。
また本発明の光学フィルムは、その製造方法を限定するものではないが、芳香族ポリエーテルまたはこれを含む樹脂を有機溶剤に溶解し、それを基体上に流延してフィルム状に成形する溶液流延法(キャスティング法)により特に好適に製造することができる。
ここで、上記基体としては、通常の溶液キャスティング法に用いられる基体であれば特に限定されず、たとえばプラスチック製、金属製などの基体が用いられ、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの熱可塑性樹脂からなる基体が用いられる。
光学フィルムを製造するにあたり、上述した芳香族ポリエーテルまたはこれを含む樹脂を混合させる溶媒としては、芳香族ポリエーテルを溶解する溶媒や膨潤させる溶媒であれば良く、たとえば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−
ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチル尿素
、ジメチルイミダゾリジノン、アセトニトリルなどの非プロトン系極性溶剤や、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等
の塩素系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、iso−プロピルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、γ−ブチルラクトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶
媒などの溶剤が挙げられる。これらの溶剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。特に溶解性、溶液粘度の面から、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジクロロメタン、テトラヒドロフ
ランが好ましい。
ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチル尿素
、ジメチルイミダゾリジノン、アセトニトリルなどの非プロトン系極性溶剤や、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等
の塩素系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、iso−プロピルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、γ−ブチルラクトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶
媒などの溶剤が挙げられる。これらの溶剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。特に溶解性、溶液粘度の面から、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジクロロメタン、テトラヒドロフ
ランが好ましい。
また、上記溶媒として、非プロトン系極性溶剤と他の溶剤との混合物を用いる場合、該混合物の組成は、非プロトン系極性溶剤が99〜25重量%、好ましくは95〜25重量%、他の溶剤が5〜75重量%、好ましくは10〜75重量%(但し、合計は100重量%)である。他の溶剤の量が上記範囲内にあると、溶液粘度を下げる効果に優れるため好ましい。
溶液流延法により芳香族ポリエーテルをフィルム状に成形する場合、あらかじめ所望の添加剤を含有した芳香族ポリエーテルを溶剤に溶解して行ってもよいが、添加剤を含まない芳香族ポリエーテルと、添加剤とを溶剤に溶解してキャスティング溶液を調製して行ってもよい。
芳香族ポリエーテルを溶解させた溶液のポリマー濃度は、上記芳香族ポリエーテルの分子量にもよるが、通常、5〜40重量%、好ましくは7〜25重量%である。5重量%未満では、厚膜化し難く、また、ピンホールが生成しやすい。一方、40重量%を超えると、溶液粘度が高すぎてフィルム化し難く、また、表面平滑性に欠けることがある。
なお、溶液粘度は、上記芳香族ポリエーテルの分子量や、ポリマー濃度や、添加剤の濃度にもよるが、通常、2,000〜100,000mPa・s、好ましくは3,000〜5
0,000mPa・sである。2,000mPa・s未満では、成膜中の溶液の滞留性が悪く、基体から流れてしまうことがある。一方、100,000mPa・sを超えると、粘
度が高過ぎて、ダイからの押し出しができず、流延法によるフィルム化が困難となることがある。
0,000mPa・sである。2,000mPa・s未満では、成膜中の溶液の滞留性が悪く、基体から流れてしまうことがある。一方、100,000mPa・sを超えると、粘
度が高過ぎて、ダイからの押し出しができず、流延法によるフィルム化が困難となることがある。
未乾燥フィルムを乾燥させる場合、フィルムを30〜300℃、好ましくは50〜250℃で、10〜180分、好ましくは15〜60分、760mmHg〜0.1mmHg、好ましくは500mmHg〜0.1mmHgの減圧下、0.5〜24時間乾燥することにより、膜を得ることができる。温度を高温にしすぎると膜の着色の原因となる。
本発明では、このような方法により、その乾燥膜厚が、通常10〜500μm、好ましくは20〜300μmである光学フィルムを製造することができる。
実施例
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例および比較例において、各種性状は以下のようにして測定あるいは評価した。
分子量
芳香族ポリエーテルの分子量は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、GPCによって、ポリスチレン換算の分子量を求めた。
機械特性
引張り弾性率、引張り強度、破断伸びは、23℃50%RH下での引張り試験によって測定した。
ガラス転移温度(Tg)
示差走査熱量計(DSC)を用い、昇温速度20℃/分、窒素下で測定し、熱容量変化を示す温度をガラス転移温度とした。
熱分解温度
熱重量分析計(TGA)を用い、昇温速度20℃/分、窒素下での、5%重量減少温度を熱分解温度とした。
透明性評価
紫外可視分光光度計で、波長領域200〜800nmでの透過率を測定した。
屈折率
アッベ屈折計を使用しジヨードメタンを接触液として測定した。
[実施例1]
攪拌機、温度計、Dean-stark管、窒素導入管、冷却管を取り付けた1Lの三口フラスコに、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン87.60g(250mmol)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン67.09g(250mmol)、2,6−ジフルオロベンゾニトリル69.55g(500mmol)、炭酸カリウム76.02g(550mmol)をはかりとった。窒素置換後、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)897mL、トルエン448mLを加えて攪拌した。オイルバスで反応液を130℃で加熱還流させた。反応によって生成する水はDean-stark管にトラップした。3時間後、水の生成がほとんど認められなくなったところで、トルエンをDean-stark管から系外に除去した。徐々に反応温度を150℃に上げ、2時間攪拌を続けた後、反応液を放冷後、テトラヒドロフラン(THF)2.3Lを加えて希釈した。反応液に不溶の無機塩をろ過し、ろ液をメタノール3Lに注いで生成物を沈殿させた。沈殿した生成物をろ過、乾燥後、THF3.2Lに溶解し、これをメタノール2Lに注いで再沈殿させた。
沈殿した白色粉末をろ過、乾燥し、目的物69gを得た。GPCで測定したポリスチレン換算の数平均分子量は48000、重量平均分子量は95000であった。
分子量
芳香族ポリエーテルの分子量は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、GPCによって、ポリスチレン換算の分子量を求めた。
機械特性
引張り弾性率、引張り強度、破断伸びは、23℃50%RH下での引張り試験によって測定した。
ガラス転移温度(Tg)
示差走査熱量計(DSC)を用い、昇温速度20℃/分、窒素下で測定し、熱容量変化を示す温度をガラス転移温度とした。
熱分解温度
熱重量分析計(TGA)を用い、昇温速度20℃/分、窒素下での、5%重量減少温度を熱分解温度とした。
透明性評価
紫外可視分光光度計で、波長領域200〜800nmでの透過率を測定した。
屈折率
アッベ屈折計を使用しジヨードメタンを接触液として測定した。
[実施例1]
攪拌機、温度計、Dean-stark管、窒素導入管、冷却管を取り付けた1Lの三口フラスコに、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン87.60g(250mmol)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン67.09g(250mmol)、2,6−ジフルオロベンゾニトリル69.55g(500mmol)、炭酸カリウム76.02g(550mmol)をはかりとった。窒素置換後、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)897mL、トルエン448mLを加えて攪拌した。オイルバスで反応液を130℃で加熱還流させた。反応によって生成する水はDean-stark管にトラップした。3時間後、水の生成がほとんど認められなくなったところで、トルエンをDean-stark管から系外に除去した。徐々に反応温度を150℃に上げ、2時間攪拌を続けた後、反応液を放冷後、テトラヒドロフラン(THF)2.3Lを加えて希釈した。反応液に不溶の無機塩をろ過し、ろ液をメタノール3Lに注いで生成物を沈殿させた。沈殿した生成物をろ過、乾燥後、THF3.2Lに溶解し、これをメタノール2Lに注いで再沈殿させた。
沈殿した白色粉末をろ過、乾燥し、目的物69gを得た。GPCで測定したポリスチレン換算の数平均分子量は48000、重量平均分子量は95000であった。
得られたポリマー12gを塩化メチレン68gに溶解し、ガラス基板上にドクターブレードを使用し、キャストした。これを50℃で30分熱風乾燥した後に、剥がしとり、枠に固定し、80℃30分、150℃30分、200℃1時間乾燥し、膜厚50μmの透明なフィルムを得た。このフィルムの光透過性を紫外可視分光光度計で測定したところ、400nmで85%の透過率を示した。また、アッベ屈折計を用いて得られたフィルムの各波長での屈折率を測定したところ、589nm(D線)で1.65の屈折率を示した。
[実施例2]
実施例1において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンの仕込み比を、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン17.52g(50mmol)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン120.76g(450mmol)に変更した以外は実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例3]
実施例1において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンの仕込み比を、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン157.68g(450mmol)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン13.42g(50mmol)に変更した以外は実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例4]
実施例1において、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン84.06g(250mmol)に変更した以外は実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例5]
実施例4において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンの仕込み比を、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン157.68g(450mmol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン16.81g(50mmol)に変更した以外は実施例4と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例6]
実施例4において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンの仕込み比を、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン17.52g(50mmol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン151.3g(450mmol)に変更した以外は実施例4と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例7]
実施例1において、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン57.07g(250mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例8]
実施例7において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの仕込み比を、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン140.16g(400mmol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン22.83g(100mmol)に変更した以外は、実施例7と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例9]
実施例1において1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを、ビス(4−ヒドロキシフェニル)チオエーテル57.57g(250mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例10]
実施例9において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよびビス(4−ヒドロキシフェニル)チオエーテルの仕込み比を、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン35.04g(100mmol)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)チオエーテル87.31g(400mmol)に変更した以外は、実施例9と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例11]
実施例1において、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを、1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン108.16g(250mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例12]
実施例1において、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを、2,2−ビス(3−ヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン98.14g(250mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例13]
実施例1において1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール86.62g(250mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例14]
実施例13において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノールの仕込み比を、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン157.68g(450mmol)、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール17.32g(50mmol)に変更した以外は、実施例13と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[比較例1]
実施例1において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン87.60g(250mmol)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン67.09g
(250mmol)を、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン168.12g(500mmol)のみに変更した以外は同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例2]
実施例1において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンの仕込み比を、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン17.52g(50mmol)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン120.76g(450mmol)に変更した以外は実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例3]
実施例1において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンの仕込み比を、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン157.68g(450mmol)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン13.42g(50mmol)に変更した以外は実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例4]
実施例1において、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン84.06g(250mmol)に変更した以外は実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例5]
実施例4において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンの仕込み比を、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン157.68g(450mmol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン16.81g(50mmol)に変更した以外は実施例4と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例6]
実施例4において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンの仕込み比を、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン17.52g(50mmol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン151.3g(450mmol)に変更した以外は実施例4と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例7]
実施例1において、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン57.07g(250mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例8]
実施例7において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの仕込み比を、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン140.16g(400mmol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン22.83g(100mmol)に変更した以外は、実施例7と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例9]
実施例1において1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを、ビス(4−ヒドロキシフェニル)チオエーテル57.57g(250mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例10]
実施例9において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよびビス(4−ヒドロキシフェニル)チオエーテルの仕込み比を、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン35.04g(100mmol)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)チオエーテル87.31g(400mmol)に変更した以外は、実施例9と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例11]
実施例1において、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを、1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン108.16g(250mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例12]
実施例1において、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを、2,2−ビス(3−ヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン98.14g(250mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例13]
実施例1において1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール86.62g(250mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[実施例14]
実施例13において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノールの仕込み比を、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン157.68g(450mmol)、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール17.32g(50mmol)に変更した以外は、実施例13と同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
[比較例1]
実施例1において、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン87.60g(250mmol)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン67.09g
(250mmol)を、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン168.12g(500mmol)のみに変更した以外は同様の実験を行った。表1に測定データをまとめる。
表1に示されるように、光学フィルム原料として実施例で得た芳香族ポリエーテルは、高いガラス転移温度を有するとともに十分に高い熱分解温度を有し、耐熱性に優れること
がわかる。さらに、1.6以上の高屈折率でありながら、機械的強度、光線透過率に優れている。このため各種光学フィルムの製造に好適に使用でき、得られた光学フィルムが耐熱性、機械的強度および光線透過率に優れる。
がわかる。さらに、1.6以上の高屈折率でありながら、機械的強度、光線透過率に優れている。このため各種光学フィルムの製造に好適に使用でき、得られた光学フィルムが耐熱性、機械的強度および光線透過率に優れる。
本発明の光学フィルム、および本発明の製造方法で得られる光学フィルムは、樹脂が高屈折率であって、極めて透明性に優れ、耐熱性にも優れるため、導光板、偏光板、ディスプレイ用フィルム基板、光ディスク用基板、透明導電性基板、導波路板などを構成する光学フィルムとして好適に用いることができる。
Claims (10)
- 前記式(II)中のAr1が、下記式(III)で表される基であることを特徴とする
請求項2に記載の光学フィルム。
O−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CR’2)2−(R’は炭化水素基または環状炭化水素基である)、−C(CR’’R’’’)2−(R’’
は水素またはフッ素であり、R’’’は炭化水素基である)、−O−、−S− よりなる
群から選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
R5〜R16は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル
基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基を示し、
sは0〜4の整数を示す。) - 前記芳香族ポリエーテルの25℃、d線(波長589nm)における屈折率が1.6以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学フィルム。
- 前記芳香族ポリエーテルの25℃、d線(波長589nm)における屈折率が1.6以上であり、ガラス転移温度が190℃以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルム。
- 前記式(II)中のAr1が、下記式(III)で表される基であることを特徴とする
請求項7に記載の光学フィルムの製造方法。
O−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CR’2)2−(R’は炭化水素基または環状炭化水素基である)、−C(CR’’R’’’)2−(R’’
は水素またはフッ素であり、R’’’は炭化水素基である)、−O−、−S− よりなる
群から選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
R5〜R16は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル
基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基を示し、
sは0〜4の整数を示す。) - 前記芳香族ポリエーテルの25℃、d線(波長589nm)における屈折率が1.6以上であることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
- 前記芳香族ポリエーテルの25℃、d線(波長589nm)における屈折率が1.6以上であり、ガラス転移温度が190℃以上であることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
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