JP2006199747A - 光学材料用の芳香族ポリエーテルおよび芳香族ポリエーテルからなる光学材料用樹脂 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の芳香族ポリエーテルは、耐熱性、機械的強度、かつ透明性に優れており、光学材料用樹脂として好適に用いることが可能である。電気、電子、機械分野の素材として好適に用いられる耐熱性、機械的強度に優れ、かつ、透明性に優れる芳香族ポリエーテルを提供する。
【解決手段】一般式(I)で表される繰り返し単位を有し、かつ重量平均分子量が1万〜100万である芳香族ポリエーテル、この芳香族ポリエーテルからなる光学材料用樹脂。
【化1】
【選択図】なし
【解決手段】一般式(I)で表される繰り返し単位を有し、かつ重量平均分子量が1万〜100万である芳香族ポリエーテル、この芳香族ポリエーテルからなる光学材料用樹脂。
【化1】
【選択図】なし
Description
本発明は、耐熱性や機械強度に優れるとともに、極めて透明性に優れる耐熱性樹脂として、電気、電子、機械分野の素材として好適に用いられる材料のみでなく、特に光ファイバー、光学用レンズ、デジタルオーディオディスクや光メモリーディスクといった光学材料用樹脂として用いられる芳香族ポリエーテルおよびこの芳香族ポリエーテルからなる光学材料用樹脂に関する。
近年、情報技術の発達は目覚しく、情報機器の軽薄短小化の流れに伴い、光学材料として透明樹脂が各種の情報分野に進出してきている。透明樹脂の代表的のものとしては、PMMAやポリカーボネートなどが挙げられる。これらPMMAやポリカーボネートは透明性に優れるものの、ガラス転移温度が低く、耐熱性が不十分であるため、高耐熱性が要求される用途への使用は困難であった。一方、技術の進歩に伴いエンジニアリングプラスチックの用途が広がり、耐熱性や機械的強度、かつ、透明性に優れたポリマーが要求されている。ポリマーの耐熱性を向上させる手法としては、芳香族ポリエーテル鎖中にカルボニル基を導入する方法や、オキサゾール環やイミド環を導入するなどの手法がとられている。しかしこれら、カルボニル基やオキサゾール基、イミド基といった構造はポリマーの着色の原因となり、透明性の高い芳香族ポリマーを得ることは困難であった。
本発明者らは、先にプロトン伝導膜用の芳香族ポリエーテル系共重合体を提案している。
特開2002−226575号公報
本発明は、従来の技術的課題を背景になされたもので、耐熱性、機械的強度に優れ、かつ、透明性に優れる芳香族ポリエーテルからなる光学材料用樹脂を提供することにある。
本発明は、下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有する重量平均分子量1万〜100万である芳香族ポリエーテルからなる光学材料用樹脂に関する。
ここで、本発明の芳香族ポリエーテルは、さらに下記式(II)で表される繰り返し単位を90モル%以下含んでいてもよい。
(ただし、式中Ar1は、2価の有機基を示す。)
次に、本発明は、上記芳香族ポリエーテルからなる光学材料用樹脂に関する。
次に、本発明は、下記式(1)で表されるジハロゲン化合物と下記式(2)で表されるジヒドロキシ化合物とをアルカリ金属化合物の存在下溶媒中で加熱重合させることを特徴とする芳香族ポリエーテルの製造方法に関する。
(ただし、式中Xはハロゲン原子を表す)
また、本発明の芳香族ポリエーテルの製造方法では、ジヒドロキシ化合物として、下記一般式(3)で表される化合物をジヒドロキシ化合物全体の90モル%以下併用してもよい。
HO−Ar1−OH ・・・(3)
(ただし、式中、Ar1は、2価の有機基を示す。)
HO−Ar1−OH ・・・(3)
(ただし、式中、Ar1は、2価の有機基を示す。)
本発明の芳香族ポリエーテルは、耐熱性、機械的強度、かつ透明性に優れており、光学材料用樹脂として好適に用いることが可能である。
本発明の光学材料用樹脂芳香族ポリエーテルは、例えば、下記式(1)で表されるジハロゲン化合物と下記式(2)で表されるジヒドロキシ化合物とをアルカリ金属化合物の存在下溶媒中で加熱重合させることにより得られる。
(ただし、式中、Xはハロゲン原子を表す)
式(1)で示されるジハロゲン化合物としては、式中のXがフッ素原子および塩素原子が好ましく、ジハロゲン化合物の具体的例としては、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、2,6−ジクロロベンゾニトリル、2―クロロ−6−フルオロベンゾニトリル、2,4−ジフルオロベンゾニトリル、2,4−ジクロロベンゾニトリル、2―クロロ−4−フルオロベンゾニトリル、4―クロロ−2−フルオロベンゾニトリルなどが挙げられる。
これらのジハロゲン化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いても良い。
これらのジハロゲン化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いても良い。
また、式(2)で表されるジヒドロキシ化合物は、機械的強度や耐熱性、かつ透明性が損なわれない範囲で、下記式(3)で表される他のジヒドロキシ化合物をジヒドロキシ化合物全体の90モル%以下組み合わせて用いることもできる。
HO−Ar1−OH ・・・(3)
(ただし、式中、Ar1は、2価の有機基を示す。)
HO−Ar1−OH ・・・(3)
(ただし、式中、Ar1は、2価の有機基を示す。)
式(3)で示されるジヒドロキシ化合物としては、例えば、4,4‘−ジヒドロキシジフェニルチオエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4‘−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4‘−ジヒドロキシビフェニル、2,5−ジヒドロキシビフェニル、2,5−ジヒドロキシ−4‘−メチルビフェニル、ハイドロキノン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
これらのジヒドロキシ化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いても良い。
これらのジヒドロキシ化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いても良い。
式(3)で表されるジヒドロキシ化合物は、ジヒドロキシ化合物全体に対し、90モル%以下の割合、好ましくは、70モル%以下の割合で用いることができる。式(3)で表されるジヒドロキシ化合物の使用割合が、90モル%を超えると、機械的強度、耐熱性および透明性のバランスが崩れてしまい好ましくない。
上記ジハロゲン化合物[式(2)]とジヒドロキシ化合物[式(2)および(3)]の使用割合は、ジハロゲン化合物が45〜55モル%、好ましくは48〜52モル%、ジヒドロキシ化合物が55〜45モル%、好ましくは52〜48モル%[ただし、ジハロゲン化合物+ジヒドロキシ化合物=100モル%]である。ジハロゲン化合物の使用割合が45モル%未満の場合や55モル%を超えると、重合体の分子量が上昇しにくく、フィルムの強度が低下する。
上記ジハロゲン化合物とジヒドロキシ化合物を加熱重合する際に使用するアルカリ金属化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム、金属リチウムなど挙げることができ、好ましくは炭酸カリウムである。
これらは、1種または2種以上を同時に使用しても良い。
アルカリ金属化合物の使用量は、ジヒドロキシ化合物に対し、100〜400モル%、好ましくは100〜250モル%である。100モル%未満ではジヒドロキシ化合物と塩形成をすることができず十分な分子量を有するポリエーテルが得られず、一方、400モル%を超えるとジハロゲン化合物や生成するポリエーテルを加水分解してしまう可能性があり好ましくない。
これらは、1種または2種以上を同時に使用しても良い。
アルカリ金属化合物の使用量は、ジヒドロキシ化合物に対し、100〜400モル%、好ましくは100〜250モル%である。100モル%未満ではジヒドロキシ化合物と塩形成をすることができず十分な分子量を有するポリエーテルが得られず、一方、400モル%を超えるとジハロゲン化合物や生成するポリエーテルを加水分解してしまう可能性があり好ましくない。
上記反応に使用する溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N.N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジイソプロピルスルホン、ジフェニルスルホン、ジフェニルエーテル、ベンゾフェノン、ジアルコキシベンゼン(アルコキシ基の炭素数1〜4)、トリアルコキシベンゼン(アルコキシ基の炭素数1〜4)などを使用することができる。
これらは、1種または2種以上を同時に使用しても良い。また、水を除去するために、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の水と共沸する溶媒を併用しても良い。
これらは、1種または2種以上を同時に使用しても良い。また、水を除去するために、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の水と共沸する溶媒を併用しても良い。
本発明の芳香族ポリエーテルを合成する際の反応濃度としては、モノマーの重量を基準として、2〜50重量%、反応温度としては、50〜250℃である。また、重合体合成時に生じる金属塩や未反応モノマーを除去するために、反応液をろ過することや反応溶液を重合体に対して貧溶媒に再沈殿することや、酸性、アルカリ性水溶液により洗浄することが好ましい。
このようにして得られる本発明のポリエーテルのGPC法によるポリスチレン換算の重量平均分子量は、1万〜100万、好ましくは5万〜50万である。分子量が1万未満では、成形フィルムにクラックが発生するなど、塗膜性が不十分であり、強度的性質にも問題が生じる。一方、100万を超えると、溶解性が不十分となり、また溶液粘度が非常に高くなってしまい、加工性が困難になるなどの問題がある。
本発明の芳香族ポリエーテルの構造は、例えば赤外線吸収スペクトルによって、1,230〜1,250cm−1のC−O−C吸収、2,220〜2,240cm−1のCN吸収、などによって、その構造を確認できる。
なお、本発明の芳香族ポリエーテルは、引張り弾性率、引張り強度、破断伸びが23℃、50%RH下での引張り試験においてそれぞれ引張り弾性率2.5GPa以上、引張り強度100MPa以上、破断伸び20%以上であることが好ましい。
また、本発明の芳香族ポリエーテルは、示差走査熱量計で測定したガラス転移温度が160℃以上であることが好ましい。
さらに、本発明の芳香族ポリエーテルの透明性としては紫外可視分光光度計で測定した400〜800nmでの透過率が90%以上であることが好ましい。
さらに、本発明の芳香族ポリエーテルの屈折率は、1.5以上であることが好ましい。
また、本発明の芳香族ポリエーテルは、示差走査熱量計で測定したガラス転移温度が160℃以上であることが好ましい。
さらに、本発明の芳香族ポリエーテルの透明性としては紫外可視分光光度計で測定した400〜800nmでの透過率が90%以上であることが好ましい。
さらに、本発明の芳香族ポリエーテルの屈折率は、1.5以上であることが好ましい。
本発明の芳香族ポリエーテルは、耐熱性、機械的強度に優れ、かつ、透明性に優れているので、光学材料用樹脂として有用である。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下、分子量や機械特性などの評価は、下記の方法に従って評価を行なった。
分子量
ポリエーテルの分子量は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、GPCによって、ポリスチレン換算の分子量を求めた。
機械特性
引張り弾性率、引張り強度、破断伸びは、23℃50%RH下で、JIS K6251の引張り試験に準拠して測定した。
ガラス転移温度(Tg)
示差走査熱量計(DSC)を用い、昇温速度20℃/分、窒素下で測定し、熱容量変化を示す温度をガラス転移温度とした。
透明性評価
紫外可視分光光度計で、波長領域200〜800nmでの透過率を測定した。
屈折率
アッペ屈折計を使用しブロモナフタレンを接触液として測定した。
ポリエーテルの分子量は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、GPCによって、ポリスチレン換算の分子量を求めた。
機械特性
引張り弾性率、引張り強度、破断伸びは、23℃50%RH下で、JIS K6251の引張り試験に準拠して測定した。
ガラス転移温度(Tg)
示差走査熱量計(DSC)を用い、昇温速度20℃/分、窒素下で測定し、熱容量変化を示す温度をガラス転移温度とした。
透明性評価
紫外可視分光光度計で、波長領域200〜800nmでの透過率を測定した。
屈折率
アッペ屈折計を使用しブロモナフタレンを接触液として測定した。
実施例1
攪拌機、温度計、Dean−stark管、窒素導入管、冷却管を取り付けた1Lの三口フラスコに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン53.8g(160mmol)、2,6−ジフルオロベンゾニトリル22.26g(160mmol)、炭酸カリウム26.54g(192mmol)をはかりとった。窒素置換後、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)229mL、トルエン114mLを加えて攪拌した。オイルバスで反応液を130℃で加熱還流させた。反応によって生成する水はDean−stark管にトラップした。3時間後、水の生成がほとんど認められなくなったところで、トルエンをDean−stark管から系外に除去した。徐々に反応温度を150℃に上げ、2時間攪拌を続けた後、反応液を放冷後、テトラヒドロフラン(THF)200mLを加えて希釈した。反応液に不溶の無機塩をろ過し、ろ液をメタノール3Lに注いで生成物を沈殿させた。沈殿した生成物をろ過、乾燥後、THF400mLに溶解し、これをメタノール2Lに注いで再沈殿させた。沈殿した白色粉末をろ過、乾燥し、目的物69gを得た。GPCで測定したポリスチレン換算の数平均分子量は72,000、重量平均分子量は185,000であった。
得られたポリマー12gを塩化メチレン68gに溶解し、ガラス基板上にドクターブレードを使用し、キャストした。これを50℃で30分熱風乾燥した後に、剥がしとり、枠に固定し、80℃30分、150℃30分、200℃1時間乾燥し、膜厚50μmの透明なフィルムを得た。このフィルムの光透過性を紫外可視分光光度計で測定したところ、330nmまで80%以上の透過率を示した。また全光線透過率は、92%と良好な透明性を示した。
実施例1で得られた芳香族ポリエーテルの赤外線吸収スペクトルを図1に示す。
攪拌機、温度計、Dean−stark管、窒素導入管、冷却管を取り付けた1Lの三口フラスコに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン53.8g(160mmol)、2,6−ジフルオロベンゾニトリル22.26g(160mmol)、炭酸カリウム26.54g(192mmol)をはかりとった。窒素置換後、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)229mL、トルエン114mLを加えて攪拌した。オイルバスで反応液を130℃で加熱還流させた。反応によって生成する水はDean−stark管にトラップした。3時間後、水の生成がほとんど認められなくなったところで、トルエンをDean−stark管から系外に除去した。徐々に反応温度を150℃に上げ、2時間攪拌を続けた後、反応液を放冷後、テトラヒドロフラン(THF)200mLを加えて希釈した。反応液に不溶の無機塩をろ過し、ろ液をメタノール3Lに注いで生成物を沈殿させた。沈殿した生成物をろ過、乾燥後、THF400mLに溶解し、これをメタノール2Lに注いで再沈殿させた。沈殿した白色粉末をろ過、乾燥し、目的物69gを得た。GPCで測定したポリスチレン換算の数平均分子量は72,000、重量平均分子量は185,000であった。
得られたポリマー12gを塩化メチレン68gに溶解し、ガラス基板上にドクターブレードを使用し、キャストした。これを50℃で30分熱風乾燥した後に、剥がしとり、枠に固定し、80℃30分、150℃30分、200℃1時間乾燥し、膜厚50μmの透明なフィルムを得た。このフィルムの光透過性を紫外可視分光光度計で測定したところ、330nmまで80%以上の透過率を示した。また全光線透過率は、92%と良好な透明性を示した。
実施例1で得られた芳香族ポリエーテルの赤外線吸収スペクトルを図1に示す。
実施例2
攪拌機、温度計、Dean−stark管、窒素導入管、冷却管を取り付けた1Lの三口フラスコに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン26.9g(80mmol)、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン28.03g(80mmol)、2,6−ジフルオロベンゾニトリル22.26g(160mmol)、炭酸カリウム18.0g(130mmol)をはかりとった。実施例1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。GPCで測定した数平均分子量は72,000、重量平均分子量は180,000であった。
得られたポリマーを用い、実施例1と同様にフィルムを作製した。このフィルムの光透過性を紫外可視分光光度計で測定したところ、340nmまで80%以上の透過率を示した。また全光線透過率は、91%と良好な透明性を示した。
攪拌機、温度計、Dean−stark管、窒素導入管、冷却管を取り付けた1Lの三口フラスコに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン26.9g(80mmol)、9,9−(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン28.03g(80mmol)、2,6−ジフルオロベンゾニトリル22.26g(160mmol)、炭酸カリウム18.0g(130mmol)をはかりとった。実施例1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。GPCで測定した数平均分子量は72,000、重量平均分子量は180,000であった。
得られたポリマーを用い、実施例1と同様にフィルムを作製した。このフィルムの光透過性を紫外可視分光光度計で測定したところ、340nmまで80%以上の透過率を示した。また全光線透過率は、91%と良好な透明性を示した。
比較例1
実施例1の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンの代わりに、レゾルシノール17.62g(160mmol)を使用し、実施例1と同様の操作を行い、ポリマーを合成した。GPCで測定した数平均分子量は35,000、重量平均分子量は88,000であった。
得られたポリマーを用い、実施例1と同様にフィルムを作製した。このフィルムは茶色に着色しており、光学材料としての使用は不可能であった。
実施例1の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンの代わりに、レゾルシノール17.62g(160mmol)を使用し、実施例1と同様の操作を行い、ポリマーを合成した。GPCで測定した数平均分子量は35,000、重量平均分子量は88,000であった。
得られたポリマーを用い、実施例1と同様にフィルムを作製した。このフィルムは茶色に着色しており、光学材料としての使用は不可能であった。
比較例2
市販のPMMAを用いて実施例と同様に特性を評価した。
市販のPMMAを用いて実施例と同様に特性を評価した。
比較例3
市販のポリカーボネートフィルムを使用して実施例と同様に評価した。
評価結果を表1に示す。
市販のポリカーボネートフィルムを使用して実施例と同様に評価した。
評価結果を表1に示す。
表1より、実施例1、2は耐熱性が高く、機械的強度に優れと共に、透明性に優れるポリマーであることがわかる。
本発明の芳香族ポリエーテルは、耐熱性、機械的強度、かつ透明性に優れており、光学材料用樹脂として好適に用いることが可能である。
Claims (5)
- 一般式(I)で表される繰り返し単位を有し、かつ重量平均分子量が1万〜100万である芳香族ポリエーテルからなる光学材料用樹脂。
- さらに、下記一般式(II)で表される繰り返し単位を90モル%以下含む請求項1記載の芳香族ポリエーテルからなる光学材料用樹脂。
- 請求項1または2記載の芳香族ポリエーテルからなる光学材料用樹脂。
- 下記式(1)で表されるジハロゲン化合物と下記式(2)で表されるジヒドロキシ化合物とをアルカリ金属化合物の存在下溶媒中で加熱重合させることを特徴とする芳香族ポリエーテルからなる光学材料用樹脂の製造方法。
- ジヒドロキシ化合物として、下記一般式(3)で表される化合物をジヒドロキシ化合物全体の90モル%以下併用する請求項3記載の芳香族ポリエーテルからなる光学材料用樹脂の製造方法。
HO−Ar1−OH ・・・(3)
(ただし、式中、Ar1は、2価の有機基を示す。)
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