JP2007233965A - 自動隊列走行制御装置および自動隊列走行制御システム - Google Patents

自動隊列走行制御装置および自動隊列走行制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の異常状態が重なって連続的に発生した場合であっても、迅速かつ確実に隊列全体を制御する自動隊列走行制御装置および自動隊列走行制御システムを提供すること。
【解決手段】自車の車両状態と通信を介して取得した他車の車両状態とに基づいて隊列走行における自車の走行を自動的に制御する自動隊列走行制御装置1は、隊列走行を行う他車からリアルタイムで取得した異常状態の継続時間を計数する計数手段110、120と、継続時間が所定時間となった場合に故障が発生したと判定して故障対応を実行する故障対応手段111、121とを備える。また、計数手段110、120は、1の異常状態の継続時間を計数している場合に、他の異常状態が発生したとき、前記1の異常状態の継続時間の計数を継続することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動隊列走行制御装置および自動隊列走行制御システムに関し、より詳細には、隊列走行を行う車両に多重故障が発生した場合であっても、故障対応に要する時間の延長を防止する自動隊列走行制御装置および自動隊列走行制御システムに関する。
近年、新交通システムに応用可能な自動走行車両が注目されている。この種の車両は、例えば、自動操舵制御および自動速度制御の下で、予め定められたコースを走行することができ、また、機械的な連結なしに隊列を組んで走行することができる。このようなシステムは、隊列編成を柔軟にし、インフラストラクチャを比較的安価に作れ、車両も比較的安価に提供できるなどの利点を有する。従って、空港内のターミナル間等の域内交通、都市間交通、その他の交通システムに応用できると期待されている。
また、高度道路交通システムITS(Intelligent Transport System)の一種であるIMTS(Intelligent Multimode Transit System)は、磁気誘導式のバスを用いた交通システムであり、これらバスは専用路上に埋め込まれた磁気レーンマーカに誘導されて走行する。
IMTSは、非連結の隊列走行により需要変動に応じた柔軟な運行が可能で、専用道を走行することにより、高速性、定時性を実現することもできる。また、先頭車にドライバーが乗り、後続車は自動追従走行となるデュアルモード走行により、駅毎に後続車を切り離して停車させることで乗りかえの少ない移動を実現でき、鉄道に比べ優れた最小回転半径・登坂能力等を有するので、柔軟な路線設定をも可能にする。
しかし、非連結の隊列走行における一部または全部の車両で自動運転が行われるため、隊列を構成する車両に異常が発生した場合、隊列全体を適切に制御する迅速な対応が求められる。
係る状況に鑑み、特許文献1に記載の自動追従走行システムは、何れかの車両で異常を検出した場合、異常が発生した車両より前にある車両群には隊列走行を継続させながら、異常が発生した車両より後ろにある車両群の走行を停止させるようにする。これにより、隊列を構成する車両の一部に異常が発生した場合であっても、隊列全体を適切に制御することが可能となる。
特開2000−339599号公報
しかしながら、特許文献1に記載の自動追従走行システムは、隊列走行を構成する各車両で発生する瞬間的な異常状態を即座に異常状態であると判定し車両群を過敏に制御してしまうのを防止するために、異常状態が所定時間(故障判定時間)以上にわたって継続した場合に初めて異常状態であると判定し、その後、異常状態を判定した旨を他車に通知して車両群の制御を行うが、複数の異常状態が重なって連続的に発生した場合については言及していない。
従って、異常状態が連続的に発生した場合にも、各異常状態が所定時間以上にわたって継続することを逐一判定していたのでは、判定のための時間が累積してしまい、車両群の制御の実行に遅延が生じ、隊列全体を適切に制御することができなくなることが考えられる。
例えば、先行車両に何らかの故障(1次故障)が発生し後続車両に故障発生を通知したところ、後続車両の通信機が故障(2次故障)した場合を想定する。先行車両は、1次故障が発生し異常信号を検出した場合であっても、一時的な信号ノイズとの区別のため、所定時間(例えば、200ミリ秒)経過した後もその状態が継続する場合に限り、1次故障が発生したと判定し、その旨を後続車両に通知する。後続車両は、通常、先行車両から故障の通知を受けた場合、非常ブレーキによる制動を開始するが、同時期に2次故障が発生した場合、後続車両は、一時的な通信途絶との区別のため、1次故障発生の場合と同様に、所定時間(例えば、200ミリ秒)経過した後もその状態が継続する場合に限り、非常ブレーキによる制動を開始する。その後、非常ブレーキは、例えば、100ミリ秒程度でブレーキ圧を上昇させ制動力を発生させる。
このとき、さらに、非常ブレーキの制御装置で故障(3次故障)が発生すると、保安ブレーキによる制動が開始される。保安ブレーキは、例えば、200ミリ秒程度でブレーキ圧を上昇させ制動力を発生させる。
このような多重故障が発生した場合、1次故障の確認で200ミリ秒、2次故障の確認で200ミリ秒、非常ブレーキの作動に100ミリ秒、および、3次故障発生後の保安ブレーキの作動に200ミリ秒というように、最終的に車両を停車させるまでに合計700ミリ秒を要することになり、隊列全体を適切に制御することができなくなることが考えられる。
係る問題に鑑み、本発明は、複数の異常状態が重なって連続的に発生した場合であっても、迅速かつ確実に隊列全体を制御する自動隊列走行制御装置および自動隊列走行制御システムを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、第1の発明に係る自動隊列走行制御装置は、自車の車両状態と通信を介して取得した他車の車両状態とに基づいて隊列走行における自車の走行を自動的に制御する自動隊列走行制御装置であって、隊列走行を行う他車からリアルタイムで取得した異常状態の継続時間を計数する計数手段と、前記継続時間が所定時間となった場合に故障が発生したと判定して故障対応を実行する故障対応手段と、を備えることを特徴とする。ここで、「他車からリアルタイムで取得」とは、所定の時間を要する他車による故障判定を待たずに、他車で発生した異常状態に関する情報を即座に取得することを意味する。
また、第2の発明は、第1の発明に係る自動隊列走行制御装置であって、前記計数手段は、1の異常状態の継続時間を計数している場合に、他の異常状態が発生したとき、前記1の異常状態の継続時間の計数を継続することを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明に係る自動隊列走行制御装置であって、前記計数手段は、異常状態に関する信号の受信数と通信周期とに基づいて異常状態の継続時間を計数することを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の何れかの発明に係る自動隊列走行制御装置であって、自車または他車の異常状態が検出されない場合に前記故障対応手段の実行を抑止する信号を送信し、自車または他車の異常状態が検出された場合は前記信号を送信しない信号制御手段を備えることを特徴とする。
また、第5の発明は、第1乃至第4の何れかの発明に係る自動隊列走行制御装置であって、前記故障対応手段は、故障対応として自車を停止させることを特徴とする。
また、第6の発明に係る自動隊列走行制御システムは、請求項1乃至5の何れかの発明に係る自動隊列走行制御装置を備えた車両を複数台で隊列走行させることを特徴とする。
上述の手段により、本発明は、複数の異常状態が重なって連続的に発生した場合であっても、迅速かつ確実に隊列全体を制御する自動隊列走行制御装置および自動隊列走行制御システムを提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明に係る自動隊列走行制御装置の構成例を示す図である。自動隊列走行制御装置1は、車両制御装置10、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12を有し、車々間通信装置2、位置検出装置3、路車間通信装置4、操舵制御モータ5、原動機6、常用ブレーキアクチュエータ7、非常ブレーキアクチュエータ8および保安ブレーキアクチュエータ9に接続される。
車々間通信装置2は、自車と他車との間の通信を行うための装置であり、例えば、光通信および無線通信の二重の通信手段により互いの位置と速度を確実に伝え合って、速度に応じた車間距離を保ちながら非連結の隊列走行を可能とする。
位置検出装置3は、自車の現在位置を測定するための装置であり、例えば、道路に埋設された磁気レーンマーカ30の情報を磁気センサにより読み出して自車の位置を測定する。磁気レーンマーカ30は、その場所の位置情報やその場所を通過する車両が維持すべき速度や軌道等の情報を記憶する。
路車間通信装置4は、自車と運行管理装置41との間の通信を行うための装置であり、例えば、道路に埋設されたループアンテナ40を介して運行管理装置41からの信号を電磁誘導により受信したり、自車の走行状態に関する情報を運行管理装置41に送信したりする。なお、運行管理装置41は、運行管理センタ等の管理施設に設置される装置であり、自動隊列走行を行う車両が走行する道路に埋設されるループアンテナ40と有線接続される。運行管理装置41から受信する信号は、車々間通信装置2では得られない自動隊列走行に影響を与える可能性のある情報を含み、例えば、運行管理装置41が管理する領域内を走行する1の隊列走行車両群に異常が発生した場合に、他の隊列走行車両群のすべてを停止させたり、徐行させたりするための指令がある。
操舵制御モータ5は、車輪を操舵するための駆動装置であり、例えば、ステアリングホイールを回転させたりタイロッドを左右移動させたりして車輪を操舵する。
原動機6は、車両を駆動するための駆動装置であり、例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ハイブリッドエンジン、電動モータ等である。
常用ブレーキアクチュエータ7は、車両の走行速度を低減させるために用いられる常用ブレーキを駆動するための装置であり、常用ブレーキには、例えば、ディスクブレーキやドラムブレーキ等、運動エネルギを熱エネルギに変換する機械的ブレーキの他、回生ブレーキ等の運動エネルギを電気エネルギに変換する電気的ブレーキがある。
非常ブレーキアクチュエータ8は、車両の走行速度を低減させる非常ブレーキを駆動するための装置であり、常用ブレーキアクチュエータ7が故障した場合等に代替的に使用され、或いは、車両を緊急停止させる際に常用ブレーキアクチュエータ7と共に使用される。非常ブレーキアクチュエータ8により作動する非常ブレーキは、相互補完性を高めるために常用ブレーキアクチュエータ7で作動するブレーキとは別系統であることが望ましいが、制御装置だけ異なるようにして、ブレーキを同一系統としてもよい。
保安ブレーキアクチュエータ9は、常用ブレーキアクチュエータ7および非常ブレーキアクチュエータ8が故障した場合に、それらのブレーキとは別系統の保安ブレーキを駆動するための装置であり、保安ブレーキは、機械的ブレーキ、電気的ブレーキ等のいずれであってもよい。
車両制御装置10は、車々間通信装置2を介して取得した先行車両や後続車両に関する情報と、位置検出装置3および路車間通信装置4を介して取得した自車の車両状態や運行管理装置41からの情報とに基づいて、隊列走行を適切に維持するよう操舵制御モータ5、原動機6および常用ブレーキアクチュエータ7等に信号を送信しステアリング、アクセルおよびブレーキ等を自動制御するための装置である。
また、車両制御装置10は、カウンタリセット信号制御手段100を有する。「カウンタリセット信号」とは、後述の計数手段110または120が計数する非常ブレーキ動作カウンタまたは保安ブレーキ動作カウンタの値をリセットするための信号である。
カウンタリセット信号制御手段100は、車両制御装置10が異常状態を検出しない限り、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12にカウンタリセット信号(例えば、信号電圧が周期的にHIレベル(例えば、5V)となる信号をいう。)を送信し、車両制御装置10が異常状態を検出するとカウンタリセット信号の送信を中断する(例えば、信号電圧がLOレベル(例えば、0V)に維持される。)。なお、車両制御装置10と非常ブレーキ制御装置11または保安ブレーキ制御装置12との間の通信が途絶した場合も、カウンタリセット信号の送信が中断され、信号電圧がLOレベル(例えば、0V)に維持されることとなる。
「異常状態」とは、自車が隊列走行を円滑に実施できない状態をいい、例えば、位置検出装置3により自車の現在位置が所定の軌道から逸脱したことを検出した場合、車々間通信により先行車両の原動機6が故障したことを検出した場合等をいい、位置検出装置3により自車の現在位置が取得できない場合、車々間通信が途絶し他車の情報が得られない場合等も含まれる。
非常ブレーキ制御装置11は、非常ブレーキアクチュエータ8を制御するための装置であり、車両制御装置10とは別個独立に制御を行うため、車両制御装置10が故障した場合であっても非常ブレーキアクチュエータ8を制御できる。
また、非常ブレーキ制御装置11は、計数手段110、故障対応手段111およびカウンタ保持信号制御手段112を有する。
計数手段110は、車両制御装置10からのカウンタリセット信号を受信しない時間を非常ブレーキ動作カウンタに計数する手段である。
計数手段110は、例えば、車両制御装置10から所定の通信周期(例えば、10ミリ秒)で送信されてくるカウンタリセット信号を受信し、その信号の受信数に基づいてRAM(Random Access Memory)113上の非常ブレーキ動作カウンタを更新する。計数手段110は、例えば、カウンタリセット信号を受信した場合に、その都度非常ブレーキ動作カウンタをリセットし、カウンタリセット信号を受信しなかった場合に「1」を非常ブレーキ動作カウンタに加算する。これらリセットまたは加算は、カウントリセット信号の通信周期に同期させて行われる。
計数手段110は、この所定周期とカウンタリセット信号を受信しなかった回数(非常ブレーキ動作カウンタの値)とに基づいてカウンタリセット信号を受信しなかった継続時間を算出する。非常ブレーキ動作カウンタの値が10となった場合、100ミリ秒(10×10)が経過したと算出する。
また、計数手段110は、計数された時間がROM(Read Only Memory)114に記憶された故障判定時間(例えば、200ミリ秒)以上となる前に、車両制御装置10からカウンタリセット信号を受信すると、非常ブレーキ動作カウンタをゼロにして、継続時間をリセットする。一時的な通信の途絶等が異常状態として確定されるのを防止するためである。
故障対応手段111は、計数手段110により計数された非常ブレーキ動作カウンタの値が示す時間(継続時間)と故障判定時間とを比較して継続時間が故障判定時間以上になったか否かを判定する。
継続時間が故障判定時間以上になった場合、故障対応手段111は、非常ブレーキアクチュエータ8を駆動し非常ブレーキを作動させる。継続時間が故障判定時間未満の場合、故障対応手段111は、継続時間と故障判定時間との比較を継続する。
カウンタ保持信号制御手段112は、非常ブレーキが故障した場合にも遅滞なく保安ブレーキを作動させるための手段であり、故障対応手段111により異常状態の継続時間が故障判定時間以上になったと判定され、非常ブレーキアクチュエータ8が駆動している場合に、カウンタ保持信号を保安ブレーキ制御装置12に送信し、保安ブレーキ制御装置12における計数手段120により計数された保安ブレーキ動作カウンタの値をリセットせずにそのまま保持させるようにする。
カウンタ保持信号制御手段112は、非常ブレーキアクチュエータ8が駆動していない場合には、カウンタ保持信号を保安ブレーキ制御装置12に送信しない。
保安ブレーキ制御装置12における計数手段120は、車両制御装置10からカウンタリセット信号を受信していない場合、保安ブレーキ動作カウンタの加算を継続し、車両制御装置10からカウンタリセット信号を受信している場合、保安ブレーキ動作カウンタの値をゼロにリセットし続ける。
保安ブレーキ制御装置12は、保安ブレーキアクチュエータ9を制御するための装置であり、車両制御装置10および非常ブレーキ制御装置11とは別個独立に制御を行うため、車両制御装置10および非常ブレーキ制御装置11の双方が故障した場合であっても保安ブレーキアクチュエータ9を制御できる。また、保安ブレーキ制御装置12は、計数手段120および故障対応手段121を有する。
計数手段120は、非常ブレーキ制御装置11における計数手段110と同様、車両制御装置10からのカウンタリセット信号を受信しない時間を計数する手段である。計数手段120は、例えば、車両制御装置10から所定周期(例えば、10ミリ秒)で送信されてくるカウンタリセット信号を受信し、RAM122上の保安ブレーキ動作カウンタを更新する。
計数手段120は、例えば、カウンタリセット信号を受信しなかった場合に「1」を保安ブレーキ動作カウンタに加算する。この場合、保安ブレーキ動作カウンタの値が20となった場合、200ミリ秒(20×10)が経過したと算出する。
また、計数手段120は、計数された時間が故障判定時間以上となる前に、車両制御装置10からカウンタリセット信号を受信すると、保安ブレーキ動作カウンタの値をゼロにリセットする。一時的な通信の断絶が異常状態として確定されるのを防止するためである。
さらに、計数手段120は、非常ブレーキ制御手段11からカウンタ保持信号を受信すると、計数された保安ブレーキ動作カウンタの値をゼロにリセットせずにそのまま保持する。この場合、カウンタリセット信号を受信しているか否かにかかわらず、その値を保持する。非常ブレーキ制御手段11の故障によりカウンタ保持信号の受信ができなくなった場合に、ゼロから保安ブレーキ動作カウンタを再度計数することなく、既にいくらか計数された保安ブレーキ動作カウンタの計数を再開させ、保安ブレーキアクチュエータ9を遅滞なく迅速に駆動させるためである。
故障対応手段121は、非常ブレーキ制御装置11における故障対応手段111と同様、計数手段120により計数された保安ブレーキ動作カウンタの値が示す時間(継続時間)と、ROM123に記憶された故障判定時間(例えば200ミリ秒)とを比較して、継続時間が故障判定時間以上になったか否かを判定する。
継続時間が故障判定時間以上になった場合、故障対応手段121は、保安ブレーキアクチュエータ9を駆動し保安ブレーキを作動させる。継続時間が故障判定時間未満の場合、故障対応手段121は、継続時間と故障判定時間の比較を継続する。
上述のように、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12は、カウンタリセット信号を受信しない場合、異常状態が発生しているとしてその継続時間を計数し、継続時間が故障判定時間以上となった場合に、故障対応手段111および112によりそれぞれ非常ブレーキアクチュエータ8および保安ブレーキアクチュエータ9を駆動させる。
一方、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12は、カウンタリセット信号を受信している場合、その継続時間をリセットし続け、継続時間が故障判定時間以上とならないようにし、故障対応手段111および112により非常ブレーキアクチュエータ8および保安ブレーキアクチュエータ9を駆動させないようにする。
このように継続時間を計数するのは、位置検出装置3と磁気レーンマーカ30との間の瞬間的な通信途絶やノイズ、または、車々間通信の一時的な通信途絶を完全に排除することが困難であり、このような一時的な通信途絶等により非常ブレーキアクチュエータ8や保安ブレーキアクチュエータ9を即座に駆動させるのを防止するためである。
また、非常ブレーキアクチュエータ8および保安ブレーキアクチュエータ9は、緊急時にのみ駆動されるべきである反面、必要な場合には確実に駆動されなければならないので、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12がカウンタリセット信号を受信できないまま所定時間が経過した場合に、非常ブレーキアクチュエータ8および保安ブレーキアクチュエータ9を駆動させるという構成を採る。
異常状態を示す信号を受信した時間を計数し、その継続時間が所定時間以上となったときに故障対応手段111および112を実行するようにした場合、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12は、車両制御装置10が故障すると、異常状態であるにもかかわらず、その異常状態を示す信号を受信できず、故障対応手段111および112を実行することができないこととなってしまうからであり、車両制御装置10の故障が発生した場合にも、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12が非常ブレーキアクチュエータ8および保安ブレーキアクチュエータ9を確実に駆動させることができるようにするためである。
次に、図2および図3を参照しながら、車両制御装置10、非常ブレーキ制御手段11および保安ブレーキ制御装置12間の信号の流れについて説明する。
図2(A)は、異常状態の発生していない状態における各装置間の信号の流れを示す図である。
車々間通信装置2は、他車からの情報を受信すると、その他車からの情報を車両制御装置10に送信し、位置検出装置3は、位置情報を受信すると、その位置情報を車両制御装置10に送信する。車両制御装置10は、車々間通信装置2を介して位置検出手段3から受信した位置情報を他車に送信する。
車両制御装置10は、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12にカウンタリセット信号を所定の周期で送信する。
非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12は、車両制御装置10からカウンタリセット信号の受信を継続しているので、非常ブレーキ動作カウンタおよび保安ブレーキ動作カウンタをそれぞれゼロに維持し、故障対応手段111および121により故障対応を実行させないようにする。
なお、図中の点線は、各装置間の接続が存在するが、信号の送受信がない状態(信号電圧がLOレベル(例えば、0V)となっている。)を示す。
図2(B)は、位置検出装置3で異常状態が発生した状態における各装置間の信号の流れを示す図である。
車両制御装置10は、自車が所定の軌道から逸脱したり、走行速度や進行方向が所定のものと異なったりしたことを示す異常信号を位置検出装置3から受信し、或いは、位置検出装置3との間の通信が途絶すると、故障判定時間を経ることなくリアルタイムで、車々間通信装置2を介して異常信号を他車に送信する。
また、車両制御装置10は、異常信号を位置検出装置3から受信すると、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12へのカウンタリセット信号の送信を中断する。
カウンタリセット信号を受信しなくなった非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12は、計数手段110および120によりその継続時間を計数し、継続時間が故障判定時間以上になった場合に、非常ブレーキアクチュエータ8および保安ブレーキアクチュエータ9をそれぞれ駆動する。
また、車両制御装置10は、非常ブレーキ制御装置11が故障した場合に、即座に保安ブレーキアクチュエータ9を駆動させることができるよう、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12へのカウンタリセット信号の送信を同時に中断させる。
なお、車両制御装置10は、非常ブレーキアクチュエータ8より先に保安ブレーキアクチュエータ9が駆動しないよう、カウンタリセット信号の送信を中断させるタイミングを、非常ブレーキ制御装置11と保安ブレーキ制御装置12とで異なるようにし、例えば、非常ブレーキ制御装置11への送信を中断して50ミリ秒が経過した時点で、保安ブレーキ制御装置12へのカウンタリセット信号の送信を中断するようにしてもよい。
また、非常ブレーキ制御装置11に対応する故障判定時間(例えば、100ミリ秒)と保安ブレーキ制御装置12に対応する故障判定時間(例えば、200ミリ秒)とを異なるようにして、非常ブレーキアクチュエータ8が先に駆動されることを担保してもよい。ただし、これら制御は、非常ブレーキアクチュエータ8と保安ブレーキアクチュエータ9とが同時に駆動されるのを排除するものではない。
カウンタリセット信号を受信しない時間が故障判定時間以上となった場合、非常ブレーキ制御手段11は、非常ブレーキアクチュエータ8を駆動する。また、非常ブレーキ制御手段11は、非常ブレーキアクチュエータ8を駆動している間、保安ブレーキ制御装置12にカウンタ保持信号を送信して、保安ブレーキ動作カウンタの値をそのまま保持させるようにする。
例えば、車両制御装置10が非常ブレーキ制御装置11へのカウンタリセット信号の送信を中断して10ミリ秒(1周期)が経過した時点で、保安ブレーキ制御装置12へのカウンタリセット信号の送信を中断した場合、非常ブレーキ制御装置11においてカウンタリセット信号を受信しない時間が200ミリ秒以上となったことにより非常ブレーキアクチュエータ8を駆動させた時点で、保安ブレーキ制御装置12の保安ブレーキ動作カウンタは、19を計数している。
保安ブレーキ制御装置12は、非常ブレーキ制御装置11からカウンタ保持信号を受信することにより、この保安ブレーキ動作カウンタの値をゼロにリセットせず、値「19」を保持する。
これにより、保安ブレーキ制御装置12は、非常ブレーキ制御装置11または非常ブレーキアクチュエータ8が故障した場合であっても、保安ブレーキ動作カウンタの加算を再開し、保安ブレーキ動作カウンタの値が示す時間が故障判定時間(例えば、200ミリ秒)になったときに、保安ブレーキアクチュエータ9を駆動させるので、保安ブレーキ動作カウンタをゼロから計数する場合に比べて、より迅速に保安ブレーキアクチュエータ9を駆動させることができる。
図2(C)は、位置検出装置3で異常状態が発生し、さらに非常ブレーキ制御装置11で異常状態が重複して発生した状態における各装置間の信号の流れを示す図である。
計数手段110が故障判定時間を計数した後、故障対応手段111により非常ブレーキアクチュエータ8を駆動させたところ、非常ブレーキアクチュエータ8が適切に駆動されなかった場合、非常ブレーキ制御装置11は、保安ブレーキ制御装置12へのカウンタ保持信号の送信を中断する(信号電圧をLOレベルとする)。
保安ブレーキ制御装置12は、非常ブレーキ制御装置11からカウンタ保持信号を受信しなくなったことにより、保安ブレーキ動作カウンタの計数を再開し、継続時間が故障判定時間(例えば、200ミリ秒)になった場合に、保安ブレーキアクチュエータ9を駆動させる。
図3(A)は、他車または車々間通信装置2で異常状態が発生した状態における各装置間の信号の流れを示す図である。
車両制御装置10は、車々間通信装置2を介して、他車が所定の軌道から逸脱したり、他車の走行速度や進行方向が所定のものと異なったり、他車の位置検出装置3が故障したり、他車の車両制御装置10が故障したり、他車の車両制御装置10とその車々間通信装置2との間の通信が途絶したりしたことを示す異常信号を受信し、或いは、自車と他車との間の通信が途絶したことを検出すると、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12へのカウンタリセット信号の送信を中断する。
このように、自動隊列走行制御装置1は、他車の異常状態を受信して即座に自車の非常ブレーキまたは保安ブレーキを作動させるようなことはないので、他車で異常状態が発生した場合にも、他車をして故障判定時間を待って故障判定させることなく、即座に、異常状態を自車に通知させることができる。これにより、例えば、他車で故障判定を行った直後に自車の車々間通信装置2に故障が発生した場合に、車々間通信装置2の故障判定時間だけ、非常ブレーキまたは保安ブレーキを作動させるタイミングが遅延してしまうといった問題を回避することができる。
カウンタリセット信号を受信しなくなった非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12は、計数手段110および120によりその継続時間を計数する。
カウンタリセット信号を受信しない時間が故障判定時間以上となった場合、非常ブレーキ制御手段11は、非常ブレーキアクチュエータ8を駆動する。また、非常ブレーキ制御手段11は、非常ブレーキアクチュエータ8を駆動している間、保安ブレーキ制御装置12にカウンタ保持信号を送信して、保安ブレーキ制御装置12における保安ブレーキ動作カウンタの値をそのままの状態で保持させるようにする。
保安ブレーキ制御装置12は、非常ブレーキ制御装置11からカウンタ保持信号を受信することにより、この保安ブレーキ動作カウンタの値をゼロにリセットせず、その時点の値を保持する。
図3(B)は、他車または車々間通信装置2で異常状態が発生し、さらに非常ブレーキ制御装置11で異常状態が重複して発生した状態における各装置間の信号の流れを示す図である。
非常ブレーキ制御装置11における計数手段110が故障判定時間を計数した後、故障対応手段111により非常ブレーキアクチュエータ8の駆動を開始したところ、非常ブレーキアクチュエータ8が適切に駆動されなかった場合、非常ブレーキ制御装置11は、保安ブレーキ制御装置12へのカウンタ保持信号の送信を中断する。
保安ブレーキ制御装置12は、非常ブレーキ制御装置11からカウンタ保持信号を受信しなくなったことにより、保安ブレーキ動作カウンタの計数を再開し、保安ブレーキ動作カウンタの値が示す時間が故障判定時間(例えば、200ミリ秒)になった場合に、保安ブレーキアクチュエータ9を駆動させる。
なお、自動隊列走行制御装置1は、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12の双方が故障した場合には、無条件で常用ブレーキアクチュエータ7、非常ブレーキアクチュエータ8および保安ブレーキアクチュエータ9を駆動して車両を停車させるようにする。
この構成により、自動隊列走行制御装置1は、隊列走行を行う自車および他車の何れかで異常状態が発生した場合に、非常ブレーキアクチュエータ8を駆動させて自車を迅速かつ確実に停車させることができる。
また、自動隊列走行制御装置1は、隊列走行を行う自車および他車の何れかで異常状態が発生し、さらに、非常ブレーキアクチュエータ8を駆動する非常ブレーキ制御装置11までもが重複して故障した場合であっても、可及的速やかに非常ブレーキアクチュエータ8の代わりに保安ブレーキアクチュエータ9を駆動させ、自車を迅速かつ確実に停車させることができる。
また、自動隊列走行制御装置1は、隊列走行を行う何れの車両で異常状態が発生した場合であっても、即座にその異常状態を把握し、異常状態の発生箇所、発生原因を自車と他車とで区別することなく、故障対応手段111、112により故障判定を行い、非常ブレーキや保安ブレーキを作動させるので、異常状態が発生した場合に各車で個別に故障判定を行わせることなく、即座に、異常状態の発生を他車に通知させるようにすることができる。これにより、自車で異常状態が発生した場合と他車で異常状態が発生した場合とで、非常ブレーキや保安ブレーキを作動させるタイミングが異なるのを防止することができる。
次に、図4を参照しながら、本発明に係る自動隊列走行制御システムについて説明する。
図4は、自動隊列走行制御装置1を搭載する3台の車両V1、V2およびV3から構成される隊列走行を制御する自動隊列走行制御システムの模式図である。各車両は、位置検出装置3を介して道路に埋設された磁気レーンマーカ30から位置情報を取得し、路車間通信装置4を介して道路に埋設されたループアンテナ40から運行管理装置41の指示信号を受信する。
また、各車両は、車々間通信装置2を介して、車両状態を相互に伝達し合う。車両V1で発生した異常状態は、故障判定を経ることなく、即座に、車両V2およびV3に通知され、同様に、車両V2またはV3で発生した異常状態は、即座に、車両V1およびV3、または、車両V1およびV2に通知される。
例えば、車両V1の位置検出装置3が故障(1次故障)した場合、車両V1に搭載された車両制御装置10は、非常ブレーキ制御装置11へのカウンタリセット信号の送信を中断し、非常ブレーキ制御装置11は、計数手段110で故障判定時間が計数された後、故障対応手段111により非常ブレーキアクチュエータ8を駆動させて車両V1を停車させる。
また、車両V1は、車両V1に搭載された車々間通信装置2を介して、車両V1の位置検出装置3が異常状態である旨を車両V2およびV3に即座に通知する。
車両V1からの通知を受けた車両V2およびV3の車両制御装置10は、それぞれの車両に搭載された非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12へのカウンタリセット信号の送信を中断し、それぞれの非常ブレーキ制御装置11は、計数手段110で故障判定時間が計数された後、故障対応手段111により非常ブレーキアクチュエータ8を駆動させて車両V2およびV3を停車させる。
なお、非常ブレーキ制御装置11は、非常ブレーキアクチュエータ8が正常に駆動されると、カウンタ保持信号を保安ブレーキ制御装置12に送信し、既に計数が進んだ保安ブレーキ制御装置12のブレーキ動作カウンタの値をリセットせずにそのまま保持させる。
次に、二重故障が発生した場合における自動隊列走行制御システムの処理の流れについて説明する。
車両V1の位置検出装置3の故障(1次故障)後、車両V2の車々間通信装置2が故障(2次故障)した場合(二重故障が発生した場合)、車両V2の車両制御装置10は、車両V1の位置検出装置3が故障した場合と同じ処理を行う。
車両V1の位置検出装置3の故障により、車両V1は、即座に、位置検出装置3が異常状態にある旨を車両V2に通知し、リアルタイムで通知を受けた車両V2の車両制御装置10は、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12へのカウンタリセット信号の送信を中断する。
車両V2の非常ブレーキ制御装置11は、計数手段110による計数を開始するが、その後さらに車両V2の車々間通信装置2の故障が重なった場合であっても、ブレーキ動作カウンタをリセットすることなくそのまま計数を継続する。
その後、車両V2の非常ブレーキ制御装置11は、計数手段110で故障判定時間が計数された後、故障対応手段111により非常ブレーキアクチュエータ8を駆動させて車両V2を停車させる。
従来であれば、車両V1で位置検出装置3の故障判定を行ってから(例えば、200ミリ秒経過後)、故障である旨を車両V2に送信しようとする際に、車両V2の車々間通信装置2が故障すると、車両V2における車々間通信装置2の故障判定が行われることになり、最終的に車両V2の非常ブレーキを作動させるタイミングが遅れてしまうこととなっていたが、本発明に係る自動隊列走行制御システムにより、遅滞なく車両V2を停車させることができる。
車両V1の位置検出装置3が故障(1次故障)し、その後、車両V2の車々間通信装置2が故障(2次故障)し、さらに、車両V2の車両制御装置10が故障(3次故障)した場合(三重故障が発生した場合)も同様である。
上述の二重故障に対する処理の後、車両V2における車両制御装置10の故障により、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12へのカウンタリセット信号の送信が中断されるが、車両V1の位置検出装置3の故障によりカウンタリセット信号の送信が既に中断されているので、状況に変化はないからである。
車両制御装置10とは独立して動作する非常ブレーキ制御装置11は、計数手段110で故障判定時間が計数された後、故障対応手段111により非常ブレーキアクチュエータ8を駆動させて車両V2を停車させる。
次に、別の三重故障が発生した場合における自動隊列走行制御システムの処理の流れについて説明する。
車両V1の位置検出装置3が故障(1次故障)し、その後、車両V2の車々間通信装置2が故障(2次故障)し、さらに、車両V2の非常ブレーキ制御装置11が故障(3次故障)した場合(三重故障が発生した場合)、上述の二重故障に対する処理の後、車両V2の非常ブレーキ制御装置11は、車両V2に搭載された保安ブレーキ制御装置12へのカウンタ保持信号の送信を中断し、保安ブレーキ制御装置12は、計数手段120で故障判定時間が計数された後、故障対応手段121により保安ブレーキアクチュエータ9を駆動させて車両V2を停車させる。
保安ブレーキ制御装置12の保安ブレーキ動作カウンタは、車両V1の位置検出装置3が故障した時点で既に計数が開始されており、その後リセットも行われておらず、カウンタ保持信号により一時的に計数が中断されていただけなので、早期に故障判定時間に到達し、非常ブレーキが作動した場合と比べて大きく遅れることなく車両V2を停車させる。
なお、自動隊列走行制御システムは、上述の二重故障または三重故障の場合に限定されることなく、1次故障、2次故障および3次故障が、車両V1、V2およびV3の何れの車両で、如何なる組み合わせで発生したとしても対応可能である。
このように、自動隊列走行制御システムは、多重故障が発生した場合であっても、故障判定時間を累積させて実際の制動力発生までの時間を延長させることがなく、隊列走行する車両を迅速かつ確実に停車させることができ、その結果、隊列走行する車両間の距離および隊列走行の全長を低減させたり、走行速度を上昇させたりすることができる。
また、隊列走行する車両それぞれの停車タイミングがずれるのを防止することにより、例えば、隊列走行を構成する車両を停車させた場合に、1台目の車両と2台目の車両との間隔が、2台目の車両と3台目の車両との間隔より大幅に大きくなったり、小さくなったりすることがなく、隊列走行する車両の車間距離を略一定に保ちながら、迅速かつ確実に停車させることができる。
また、自動隊列走行制御システムは、隊列を構成する何れの車両の車々間通信装置2、位置検出装置3および車両制御装置10がどのような順番で多重故障したとしても、非常ブレーキ制御装置11および保安ブレーキ制御装置12へのカウンタリセット信号の送信を中断する処理において共通し、故障毎に非常ブレーキ動作カウンタおよび保安ブレーキ動作カウンタをリセットさせないので、多重故障の再現試験における評価作業の工数低減および評価精度の向上を実現できる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例では、故障対応手段111および121は、非常ブレーキアクチュエータ8および保安ブレーキアクチュエータ9により車両を停車させるための手段であるが、車両の速度を所定の速度(例えば、20km/h)まで減速させるための手段であってもよく、故障車両のみを隊列走行から離脱させるものであってもよく、或いは、運転者が乗車している場合には、自動運転を解除させるものであってもよい。
なお、上述の実施例においては、カウンタリセット信号制御手段100およびカウンタ保持信号制御手段112が特許請求の範囲に記載した「信号制御手段」に相当する。
本発明に係る自動隊列走行制御装置の構成例を示す図である。 自動隊列走行制御装置における各装置間の信号の流れを示す図(その1)である。 自動隊列走行制御装置における各装置間の信号の流れを示す図(その2)である。 自動隊列走行制御装置を搭載する複数の車両で構成される隊列走行を制御する自動隊列走行制御システムの模式図である。
符号の説明
1 自動隊列走行制御装置
2 車々間通信装置
3 位置検出手段
4 路車間通信装置
5 操舵制御モータ
6 原動機
7 常用ブレーキアクチュエータ
8 非常ブレーキアクチュエータ
9 保安ブレーキアクチュエータ
10 車両制御装置
11 非常ブレーキ制御装置
12 保安ブレーキ制御装置
30 磁気レーンマーカ
40 ループアンテナ
41 運行管理装置
100 カウンタリセット信号制御手段
110、120 計数手段
111、121 故障対応手段
112 カウンタ保持信号制御手段
113、122 RAM
114、123 ROM

Claims (6)

  1. 自車の車両状態と通信を介して取得した他車の車両状態とに基づいて隊列走行における自車の走行を自動的に制御する自動隊列走行制御装置であって、
    隊列走行を行う他車からリアルタイムで取得した異常状態の継続時間を計数する計数手段と、
    前記継続時間が所定時間となった場合に故障が発生したと判定して故障対応を実行する故障対応手段と、
    を備えることを特徴とする自動隊列走行制御装置。
  2. 前記計数手段は、1の異常状態の継続時間を計数している場合に、他の異常状態が発生したとき、前記1の異常状態の継続時間の計数を継続する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動隊列走行制御装置。
  3. 前記計数手段は、異常状態に関する信号の受信数と通信周期とに基づいて異常状態の継続時間を計数する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の自動隊列走行制御装置。
  4. 自車または他車の異常状態が検出されない場合に前記故障対応手段の実行を抑止する信号を送信し、自車または他車の異常状態が検出された場合は前記信号を送信しない信号制御手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の自動隊列走行制御装置。
  5. 前記故障対応手段は、故障対応として自車を停止させる、
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の自動隊列走行制御装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の自動隊列走行制御装置を備えた車両を複数台で隊列走行させる自動隊列走行制御システム。
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