JP2009086780A - 交通システム、信号制御装置、および、交通信号制御機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 信号制御装置5は、道路上に設置された複数の交通信号制御機1に対して、道路上への信号情報の送信を許可あるいは禁止する指示を与える。また、車両が発進してから停止するまでに一度に通過する確率の高い交差点群に設置された交通信号制御機1が同一のグループとなるように、複数の交通信号制御機1を予めグループ分けしておく。そして、同じグループに属する各交通信号制御機1に対しては、統一した指示を与えるようにした。
【選択図】 図1
Description
そのようなシステムとして、例えば、信号機の作動情報を無線で車両に送信し、前記作動情報に含まれる青信号の残表示時間に応じて車両がブレーキ制御を行う安全運転支援システムが提案されている(特許文献1参照)。
この安全運転支援システムは、車両が連続して通過する複数の交差点の全てにおいて実施されることが好ましいが、故障やメンテナンス等により、一部の交差点で信号情報の提供を停止させる場合がある。また、緊急的に警察官が信号機を手動ボタンで操作する場合や現在の表示灯色の状態を無期限に維持させる階梯保持動作を行う場合等があり、これらのケースでは信号機の表示状態の変化を予測できないため、信号情報の提供を停止することがある。
このように、信号情報の提供が行われる交差点とそうでない交差点が交互に訪れ、安全運転支援を受けられるケースとそうでないケースが頻繁に切り替わると、ドライバは戸惑って運転に集中できなくなり、安全運転支援動作の効果が減殺される可能性がある。
そのため、このグループ化された交通信号制御機の設置地点を通過する間、ドライバは安全運転支援動作による支援を常に受けるか常に受けないか、のいずれかの状態に統一されるため、ドライバが運転に集中できるようになる。
このような状況を放置すると同一のグループ内における信号情報の提供状況が不一致となってしまう。そこで、本発明のように、同一グループ内に信号情報の送信許可の指示に従って送信を開始しない又は継続しない交通信号制御機がある場合には、全ての交通信号制御機に対して送信を禁止する指示を与えることで、信号情報の提供状況が不一致となることを防止できるようになる。
そこで、同一グループ内に所定時間以上通信が正常でない交通信号制御機が存在する場合には、そのグループに属する全ての交通信号制御機に対して送信を禁止する指示を与えることで、信号情報の提供状況が不一致となることを防止できる確率が高まる。
指示手段と交通信号制御機の間の通信が所定時間以上正常に行われなくなった場合には、指示手段又は通信回線や通信機器等に何らかの異常が発生したと考えられ、このような場合には、信号情報の送信を自身の判断で停止する方が良い。
指示手段からの指示が届かない異常状態に陥った場合には、改めて通信が正常な状態に復帰した上で、送信許可の指示を受けるまで、信号情報の送信を停止する方が望ましいためである。
そのようにすることで、通信異常が発生して一部の交通信号制御機に対して指示手段の指示が送られない状態になった場合であっても、信号情報の提供状況が同一グループの交通信号制御期間で不一致となることを防止できる。
道路上を走行する車両側に、これから通過する予定の道路上における信号情報の提供状況を事前に知らせておくことにより、ドライバは予めどの地点で運転支援を受けられるのかを明確に把握できるようになるため、より一層落ち着いて運転できるようになる。
幹線道路等において系統制御される交差点群や同一サイクル長で動作する交差点群のように、その交差点群を車群が通過する間における車両の停止回数を極力少なくするように交通制御がなされている場合、進行を開始してこれらの交差点群にさしかかった車両は、途中で停止することなくこれらの交差点群を通過する可能性が高い。この場合、これらの交差点群を通過する間の信号情報の提供状況が交差点毎に異なっていると、車両進行中に運転支援を受けられるかどうかの状態が切り替わる可能性が高いなるため、ドライバが戸惑って運転に集中できなくなる。そこで、これらの交差点群に設置される交通信号制御機を同一のグループに属するようにして、信号情報の送信についての指示を統一することで、少なくとも進行中に運転支援の状態が切り替わらないようにすることができる。すなわち、ドライバが運転に集中できるようになる。
(1)交差点に流入する車両の待ち行列長が第一の閾値以上であること
(2)交差点における信号待ち車両台数が第二の閾値以上であること
(2)交差点に流入する車両の平均走行速度が第三の閾値以下であること
(3)交差点における飽和流率が第四の閾値以下であること
(4)交差点を通過後の車線数が通過前の車線数よりも少ないこと
このように2つの交差点間の距離が所定以上離れている場合には、仮に、一方の交差点を通過後に信号情報の提供状況が切り替わったとしても、他方の交差点に到着するまでの間に十分な時間的余裕があるため、ドライバは落ち着いてその状況を把握した上で冷静に運転を継続することができる。
例えば、幹線道路に連続して配置される交差点群について、車両が途中で停止する確率の高い交差点がその幹線道路の上り方向と下り方向とで異なっている場合があるが、そのような場合、グループ分けに際して区切りとなる交差点を上り方向と下り方向とで異なる交差点とした方が良いこともあるから、方路毎に個別に指示を与えられるようにすることで、より一層きめの細かい運用をすることが可能になる。
例えば、道路の方路毎に信号情報の送信を行うか否かを切り替えることができる場合には、幹線道路の方向については全ての交通信号制御機に対して信号情報の提供を許可するが、幹線道路と交差する方向については、一部の交通信号制御機に対してのみ信号情報の提供を許可する、といった場合があっても良い。また、幹線道路の上り方向に進行する車両については、全ての交通信号制御機に対して信号情報の提供を許可するが、下り方向については必ずしも同一の指示を与えない、という場合があっても良い。
また、例えば緊急車両が頻繁に通過する順路が予め分かっているような場合には、その順路上の各道路への信号情報の提供についての指示を統一するという方法でも良い。
このように、システム運用者の意図に基づく同一内容のコマンドが各交通信号制御機に対して送られる指示情報の全部又は一部に含まれていれば良い。
ある地点の交通信号制御機の電源が遮断された場合や故障した場合、あるいは交通信号制御機が誤った信号情報を送信している異常状態時などには、緊急的に直ちに信号情報の送信を禁止したいケースがある一方で、単に、時間帯などに応じて信号情報の提供状況を切り替えるような場合には、サイクル毎の切替で十分なケースもあるから、指示の種別を2つにしておくことで柔軟で高度なシステムを構築することが可能となる。
信号制御装置は、通信回線を介して道路上の複数の交通信号制御機と接続されており、信号制御に関する指令を与える機能を有しているから、この信号制御装置に前記指示手段を持たせるシステム構成が最も合理的なためである。
なお、信号制御装置以外の路上装置などに指示手段を持たせても良いし、複数の交通信号制御機の中の1つに指示手段を持たせてマスター機とし、他の交通信号制御機をスレーブ機としてその指示に従わせるようなシステムを構築することも可能である。
以下、本発明の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る交通システムの機器配置の概要を示す模式図であり、各交差点に設置された信号灯器2とこれを制御する交通信号制御機1、前記各信号灯器2についての信号情報を道路上に送信するための通信アンテナ1A、道路上を走行する車両C及びこの車両Cに搭載される車載機6を含むものである。
各交差点には複数の信号灯器2と該信号灯器2を制御するための交通信号制御機1が設置されている。これらの交通信号制御機1は、制御する信号灯器2の現在及び将来の表示に関する信号情報を作成する機能を有し、該信号情報は交差点近傍に設置された通信アンテナ1Aを介して交差点に接続される道路R上の所定の領域(図中の斜線で示す領域)に無線で送信されている。道路R上を交差点に向かって進行する車両Cに搭載された車載機6は、その信号情報を受信する機能を有し、当該信号情報に基づいて前方の信号灯器2の表示状態を予測することができる。
なお、図1には道路R上の一方向のみに信号情報が送信される様子を示しているが、本システムでは、必要な全ての方向に対して、当該方向から接近する車両の通行権を表示する信号灯器2に関する信号情報を送信することができる。
また、通信アンテナ1Aは、例えば信号灯器2などに内蔵するようにしても良い。
信号制御装置5から各交通信号制御機1に対しては、通常、1サイクル毎に1サイクルにおける信号灯器2の制御方法を指示する信号制御指令情報が送信されており、各交通信号制御機1は当該信号制御指令情報に従って1サイクルの信号制御プランを作成し、当該信号制御プランに従って信号灯器2を制御している。
また、各交通信号制御機1は信号制御装置5に対し、随時、実行履歴情報や動作状態情報などを送信しており、信号制御装置5は、その実行履歴情報や動作状態情報に基づいて各交通信号制御機1が正しく動作しているか否か等を監視している。
ここにいう安全運転支援動作とは、前記信号情報や道路形状情報等に基づいて、車両Cが交差点手前の停止線に到達する際の信号灯器2の表示状態を予測した上で、交差点を安全に通過できるか停止すべきか否かを判断し、自動的にブレーキやアクセルを制御する動作のことを指す。この場合、車両によっては完全に車両が自動運転を実施しても良いが、ドライバの運転を支援する(例えばブレーキアシストやドライバへの情報提供等の)制御方法であっても良い。
なお、道路Rを走行する全ての車両が前記安全運転支援動作の機能を有する必要はなく、また、前記機能を有する車両であっても当該機能を停止していても良い。
前記道路情報を受信した車載機6は、この一連のサンプル点に基づいて、交差点手前の停止線までの道のりを正確に把握することができるため、前記信号情報に基づいて停止線到達時の信号灯器2の表示状態を正確に予測することが可能になる。
以下、交通信号制御機1の基本的動作を、図2を用いて説明する。
そして、フッタ部にはCRCやSUM値等が格納される。
なお、ここでは、送信機3を交通信号制御機1に内蔵するようにしたが、送信機3を独立した装置として別途交通信号制御機1の近傍に設置するようにしてもよい。この場合、送信機3は、光ビーコン等のように路車間通信機能を有しているものであればどのような装置であってもよい。なお、前記道路形状情報等も、この送信機3が送信するようにしてもよいし、別途送信機を設けるようにしてもよい。
すなわち、信号制御装置1から信号情報の提供を許可する旨の指示を受けた場合には、作成した信号情報の道路R上への送信を開始し、情報の提供を禁止する旨の指示を受けた場合には信号情報の道路R上への送信を停止する。
この場合、信号情報を停止するに当たっては、信号情報の作成自体を停止しても良いし、作成した信号情報を送信機3に引き渡す動作を停止しても良いし、送信機3が引き渡された信号情報を道路R上への送信情報に含めないようにしても良い。
この他にも、交通信号制御機1が階梯保持動作を開始した場合、信号制御装置5との通信が所定時間以上途切れた場合や交通信号制御機1に何らかの異常が発生した場合(メモリの読み書きを正常に行えなくなった場合等)などにも、前記信号情報提供指示情報による指示の有無にかかわらず、信号情報の送信を停止することが好ましい。
次に、信号制御装置5の基本的動作を、図5を用いて説明する。
そして、個々の交通信号制御機1に対して、随時、信号制御指令作成手段521が作成した信号制御指令情報を作成して送信することで、各交通信号制御機1の信号制御に関する指令を与える。当該信号制御指令情報を受信した各交通信号制御機1は、前述の方法等でそれぞれ信号制御プランを作成し、信号灯器2を制御する。
信号制御指令作成手段521は、算出された前記負荷率等に応じて各交差点の各方路に対して与えるべきスプリット(青時間)やサイクル長等を決定した上で、当該決定事項に基づいて信号制御指令情報を作成する。
なお、前記信号情報提供指示情報を受信した交通信号制御機1は即座にその指示に従うようにしても良いし、次サイクルの開始時点からその指示に従うように、すなわち1サイクル毎に信号情報提供の開始・停止を切り替えるように動作しても良い。
また、緊急的に信号情報提供の動作を切り替えたい場合には即座に従うべき強制的な指示を与える一方、単に時間帯などに応じて動作を遷移させたい場合にはサイクル毎に動作切り替えを行うようにさせる指示を与えるという具合に、2種類の指示を使い分けても良い。
また、指示は、信号情報を提供する方路ごとに与えるようにしても良い。例えば、交差点において一の道路については提供を許可するがその一の道路と交差する道路については禁止する、または、ある道路の上り方向については提供を許可するが下り方向は禁止する、といったように、同一の交通信号制御機1が通行権の有無を表示する複数の方路について、信号情報の提供状況が異なるものとなるような指示を行なっても良い。
この場合、左端の第1交差点において赤信号で停止していた車群は、第1交差点が青信号になった時点で第5交差点に向かって進行を開始する(図の左下から右上に向かう点線の方向であり、この方向を下り方向とする。)。同様に、右端の第5交差点において赤信号で停止していた車群は、第5交差点が青信号になったと同時に第1交差点の方に向かって進行を開始する(図の右下から左上に向かう点線の方向であり、この方向を上り方向とする)。
なお、この点線の傾きは上り下りの車両の平均走行速度に相当し、時間帯等に応じて変動する。
この概念図(オフセット図)を用いたシミュレーション演算により、信号制御装置5は第1交差点や第5交差点への流入交通量から、必要なスルーバンドの幅を決定した上で、平均走行速度で走行する上り下りの車群が停止しないような(平均停止回数が最小となるような)オフセットを決定し、各交通信号制御機1に対して指令する。
そこで、信号情報提供指示手段541は、この同一のサイクル長で動作する交差点群に設置された交通信号制御機1に対しては、同一内容の指示を与えるようにする。つまり、これらの交差点群の交通信号制御機1に対する、信号情報の提供を開始するか停止するかの指示を統一的なものとする。
すなわち、車両側からみると、一旦進行を開始してから赤信号で停止するまでの間に通過する全ての交差点では、安全運転支援を常に受け続けるか、全く支援を受けずにドライバのみの判断で運転するのか、のいずれかに統一されることになる。従って、車両進行中に運転支援動作の開始・停止が切り替わることがなくなり、ドライバは、より一層運転に集中することができるようになる。
従って、第1交差点から第5交差点までの5つの交差点に加えて、これら一群の交差点と隣接する他の交差点(例えば、第6交差点)に対しても同じ指示を与えることが望ましい。
このように、一旦赤信号で停止させた車群が進行を開始してから赤信号で停止するまでの間に通過及び到着する交差点における信号情報の提供状況が統一的であることが好ましく、信号制御装置5は、道路に設置した車両感知器等から得られる実際の交通状況又はシミュレーション等に基づいて、車両が停止する確率の高い交差点を特定し、その交差点と1つ手前の交差点間の道路区間を区切りとして交差点をグループ化した上で、当該グループに対して統一的な指示を与えるようにすると良い。この場合、車両が停止する確率が高いか否かは、前記交差点間の道路区間における平均的な車両の待ち行列長や信号待ち車両台数が所定の閾値以上か否か、もしくは、平均走行速度が所定の閾値以下か否か等を基準として判断しても良いし、車両から送信される走行軌跡を示すプローブ情報等に基づいて各交差点における停止回数を勘定するようにしても良い。また、交通調査などにより、各交差点における車両の停止台数を統計的に調査し、その調査結果に基づいてグループ分けするようにしても良い。また、ある交差点の飽和流率が所定の閾値以下か否か、ある交差点を通過する前後で車線数が増減するか否か等、を基準としてグループ分けする際の境界となる交差点を決定しても良い。
なお、実際の交通状況や時間帯等に応じて随時グループ分けの仕方を変動させることが好ましい。
この場合、方路毎に、例えば、上り方向の指示を統一するグループと下り方向の指示を統一するグループをそれぞれ別個に設けるようにグループ分けしても良い。
このように方路毎に個別に指示を与えるようにすることで、柔軟で高度なシステムを構築することが可能となる。
なお、これらのグループ分けに関するグループデータは、信号制御装置5のメモリ等に格納しておき、信号情報提供指示手段541が随時当該メモリ等から読み出して使用するようにすれば良い。
交差点間の距離が所定以上であれば走行所要時間も所定以上であるから、その区間を走行する車両のドライバは、その区間の走行中に運転支援を受けられるか否かについての状態が切り替わったとしても、次の交差点に到着するまでの間に十分な時間的余裕を与えられ、冷静に運転を継続することができると考えられるためである。
すなわち、走行中にドライバが戸惑わずに冷静に運転を継続できるのであれば、どのようなグループ分けをしても良い。
また、交通信号制御機1が手動動作を開始した場合や単独動作を開始した場合、交通信号制御機1に内蔵される機器に何らかの異常が発生したと判断される場合等(メモリへの読み書きが正常に行えない場合や搭載されたコンピュータの一部が再起動を行った場合など)にも、同様に同一グループの全ての交差点に対して統一的に信号情報の提供を停止するように指示することが好ましい。
なお、各交通信号制御機1の信号情報の提供状況や機器の動作状況等は、随時交通信号制御機1から通知されてくる動作状況情報によって把握することができる。
このようにすることで、信号制御装置5が信号情報提供状況を統一したいと意図する交差点の信号情報提供状況を同じ状況に保つことができるようになる。
この場合、交通信号制御機1も同様に、信号制御装置5との通信が所定時間以上途切れた場合には、自律的に信号情報の提供を中止するようにしておくことが好ましい。
このようにすることで、制御不能となった交通信号制御機1が1台以上含まれる同一グループの全ての交通信号制御機1の信号情報提供状況を統一することができるようになる。
この方法を用いる場合、通信が途切れたと判断してから信号情報の提供を停止するまでの前記所定時間は、交通信号制御機1と信号制御装置5とで統一しておくことが好ましく、それぞれが予め同じ時間を記憶しておくと良い。
また、道路Rの路側からは、車載機6に対してサービス交差点情報を送信するようにしても良い。
ここにいうサービス交差点情報とは、車載機6が走行する地域に設置された複数の交通信号制御機1が信号情報の提供を行っているか否かを示す情報である。
具体的には、各交差点に設置された交通信号制御機1を示す識別番号とその交通信号制御機1における信号情報の提供状況を示す情報とが組み合わされた情報である。
このサービス交差点情報を受信した車載機6は、進行方向の1又は複数の通過予定交差点における信号情報の提供状況を予め把握することができるようになるため、事前にどの地点で安全運転支援動作を実行可能かについて知ることができるようになる。
つまり、サービス交差点情報によれば、安全運転支援動作を実行できない交差点がどこであるかを、カーナビゲーション装置の画面や音声等により、事前にドライバに認識させることができるようになるため、ドライバがより一層運転に集中しやすくなる。
また、そもそも信号情報の提供を行う機能を備えていないのか、該機能を備えてはいるが提供を停止しているだけなのかを区別する情報を付け加えても良いし、停止しているのであれば、その停止理由などを付け加えることもできる。
また、当該交差点において地点感応制御を実施しているか否かやどの種類の地点感応制御を実施しているか(ギャップ感応制御やジレンマ感応制御等)などについての情報を付け加えるようにしても良い。
これらの情報により、車載機6は、例えば地点感応制御を実行している交差点では青信号の長さ(右折感応であれば右折矢印灯の長さ)が随時変動する可能性があること等を知ることができるため、安全運転支援動作をより一層高度化することが可能となる。
図7は、車載機6と車載機6を搭載した車両Cの機能ブロックの概略図である。
車両Cには車載機6の他に、車両Cを進行させるためのエンジンと制動するためのブレーキが備えられている。前記エンジンやブレーキは、ドライバがアクセルペダルやブレーキペダル等を操作することによって制御できるが、この他にも、車載機6からの指示等に基づいて自動的に制御することができる。
また、車両Cには、車載機6からの情報等に基づいて、搭乗者に対して画像や音声等によって各種情報を報知するためのディスプレイ(ヘッドアップディスプレイやカーナビゲーション装置の表示機等)やスピーカが備えられている。
なお、報知情報作成手段611は、スピーカやディスプレイなどを通じて音声や図柄等により、ドライバに対して安全運転支援動作が開始されることを通知しておくことが好ましい。安全運転支援動作が行われるか否かをドライバに知らせることで、ドライバが運転に集中できるようにするためである。
そして、停止すべきと判断した場合には、速度制御手段621が自動的にブレーキやエンジンを制御し、車両を安全に停止線手前に停止させるようにする。
このとき、報知情報作成手段611は、スピーカやディスプレイなどを通じて音声や図柄等により、停止する旨を事前にドライバに対して報知することが好ましい。
また、安全に交差点を通過可能と判断した場合は、現在の走行速度を維持するように速度制御手段621が自動的にブレーキやエンジンを制御する。この場合も、報知情報作成手段611が、スピーカやディスプレイなどを通じて音声や図柄等により、通過する旨を事前にドライバに対して報知することが好ましい。
なお、報知するのは停止する場合のみで通過する場合には報知しないようにしても良く、ドライバへの報知は安全運転に効果的と思われる時点でのみ行えばよい。
また、運転支援を受けられるかどうかを音声で報知するようにしても良い。例えば、「これから通過する複数の交差点では当面の間運転支援を受けることができないので、特に信号機を注視して運転して下さい。」といったことを音声で知らせておけば、ドライバはより一層冷静に運転することができるようになる。
1A 通信アンテナ
2 信号灯器
3 送信機
5 信号制御装置
6 車載機
101 中央送受信手段
111 信号制御プラン作成手段
121 記憶部
131 信号情報作成手段
141 信号灯器制御手段
511 端末装置通信手段
501 送信手段
502 受信手段
521 信号制御指令作成手段
531 交通状況取得手段
532 交通情報データベース
541 信号情報提供指示手段
601 路側情報等取得手段
611 報知情報作成手段
621 速度制御手段
Claims (13)
- 現在及び将来の信号灯器の表示に関する信号情報を作成する信号情報作成手段と、
該信号情報を道路上に送信する送信手段とを備えた交通信号制御機を複数含む交通システムであって、
前記複数の交通信号制御機を複数のグループにグループ分けするためのグループデータを記憶する記憶手段と、
前記複数の交通信号制御機それぞれに対して、作成した信号情報の道路上への送信を許可するか禁止するかに関する指示情報を送信する指示手段とをさらに備え、
前記指示情報は前記グループデータに基づいて作成されるものであり、同一のグループに配された全ての交通信号制御機に対する指示の内容が統一されていること
を特徴とする交通システム。 - 前記交通信号制御機が信号情報を道路上へ送信しているか否かを監視する送信状況監視手段をさらに備え、
前記指示手段は、統一的に信号情報の送信を許可するように指示した第一のグループに属する交通信号制御機のうち少なくとも1つが、信号情報の送信を開始しない場合又は信号情報の送信を開始した後に送信を停止した場合に、当該第一のグループに属する全ての交通信号制御機に対して信号情報の送信を禁止する指示情報を送ること
を特徴とする請求項1に記載の交通システム。 - 前記指示手段と前記交通信号制御機との間の通信が正常に行われているか否かを監視する通信監視手段をさらに備え、
前記指示手段は、統一的に信号情報の送信を許可するように指示した第二のグループに属する交通信号制御機のうち少なくとも1つとの間の通信が所定時間以上正常に行われなくなった場合に、当該第二のグループに属する全ての交通信号制御機に対して、信号情報の送信を禁止する指示情報を送ること
を特徴とする請求項1又は2に記載の交通システム。 - 前記交通信号制御機は、指示手段との間の通信が所定時間以上正常に行われなくなった場合に、前記送信手段による信号情報の送信を停止すること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の交通システム。 - 前記交通信号制御機が信号情報を道路上へ送信しているか否かを示すサービス交差点情報を前記道路上に送信するサービス交差点情報送信手段をさらに備えること
を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の交通システム。 - 前記グループデータは、オフセット制御によって系統的に制御される複数の交通信号制御機が同一のグループに属するように構成されていること
を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の交通システム。 - 前記グループデータは、隣接して配置され、同一のサイクル長で動作する交通信号制御機を同一のグループに属するように構成されていること
を特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の交通システム。 - 前記グループデータは、以下の条件のうち少なくとも1つを満たす交差点に設置された交通信号制御機を区切りとして交通信号制御機をグループ分けするように構成されていること
を特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の交通システム。
(1)交差点に流入する車両の待ち行列長が第一の閾値以上であること
(2)交差点における信号待ち車両台数が第二の閾値以上であること
(2)交差点に流入する車両の平均走行速度が第三の閾値以下であること
(3)交差点における飽和流率が第四の閾値以下であること
(4)交差点を通過後の車線数が通過前の車線数よりも少ないこと - 前記グループデータは、隣接する2つの交差点間の距離が所定以上である場合に、当該2つの交差点に設置された2つの交通信号制御機を異なるグループに属するように構成されていること
を特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載の交通システム。 - 前記指示手段は、交通信号制御機に対して方路ごとに信号情報の道路上への送信を許可するか禁止するかを指示することが可能な指示情報を送ること
を特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載の交通システム。 - 前記指示手段による送信禁止の指示情報は通常か緊急かを示す種別情報を含んでおり、
前記送信手段は、
受信した指示の種別が通常の場合には、当該指示を受信した時点において実行していたサイクルの次のサイクルから信号情報の送信を停止し、
受信した指示の種別が緊急の場合には、当該指示情報を受信した時点において即座に信号情報の送信を停止すること
を特徴とする請求項1乃至10のいずれか1つに記載の交通システム。 - 交通管制センターに設置され、請求項1乃至11のいずれか1つに記載の指示手段を備えることを特徴とする信号制御装置。
- 請求項4に記載の交通システムに用いられることを特徴とする交通信号制御機。
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