JP4998071B2 - 路車間通信システム、車載機、車両および交通信号制御機 - Google Patents

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Description

本発明は、車載機に対して信号灯器の表示に関する信号情報を提供する路車間通信システム等に関する。
近年、交通安全の促進や交通事故の防止を目的として、路上等に設置されたインフラ装置から情報を受信し、当該情報を活用することで、車両の安全性を向上させるシステムが検討されている。
そのようなシステムとして、例えば、信号機の作動情報を無線で車両に送信し、前記作動情報に含まれる青信号の残表示時間に応じて車両がブレーキ制御を行う安全運転支援システムが提案されている(特許文献1参照)。
特許第2806801号公報
前記安全運転支援システムにおける車両は、受信した信号機の作動情報に基づいてブレーキ制御を行うため、万一、当該作動情報に誤りがあると、作動情報の内容が正しいことを前提に機能するブレーキ制御等が適切に行われない場合があり、車両走行の安全性が低下する可能性がある。
このように、前記作動情報の信頼性は極めて重要であるから、作動情報の妥当性を定期的に監視することが望ましい。
そこで、本発明は、インフラ装置等から車両に対して信号機の表示に関する信号情報を提供している場合に、前記信号情報を受信した車載機が、前記信号情報の信頼度を判定することのできる路車間通信システム等を提供することを目的とする。
第一の路上通信システムは、現在及び将来の信号灯器の表示に関する信号情報を作成する信号情報作成手段を備えた交通信号制御機と、前記交通信号制御機の設置地点に接続する道路上の第一の所定領域に対して前記信号情報を送信する第一送信手段と、前記道路上の第二の所定領域に対して前記信号情報を送信する第二送信手段とを有し、前記道路上を前記交通信号制御機の設置地点に向かって進行する車両に搭載された車載機が、前記交通信号制御機の設置地点に到着するまでの間に、前記第一の所定領域及び前記第二の所定領域において、前記信号情報を受信しうるように構成されている。
第一の路上通信システムによれば、交通信号制御機の設置地点に向かって進行する車両の車載機に対して、異なる2つの送信手段を通じて信号情報を受信させることが可能となる。このため、例えば、車載機は、受信した2つの信号情報を比較することでその情報の信頼性を判断することが可能となる。また、異なる2つの送信手段を設けたことで、一方の送信手段が故障したり、その送信手段からの情報の受信に失敗したような場合であっても、車載機は、他方の送信手段から信号情報を受信することができるようになる。このため、高速で走行し、送信手段との通信時間がごく僅かに限定される場合であっても、情報を正常に受信できる確率が高くなる。
また、第二の発明にかかる路車間通信システムは、現在及び将来の信号灯器の表示に関する信号情報を作成する信号情報作成手段を備えた交通信号制御機と、前記交通信号制御機の設置地点に接続する道路上の第一の所定領域に対して前記信号情報を送信する第一送信手段と、前記道路上の第二の所定領域に対して前記信号情報を送信する第二送信手段と、前記道路上を前記交通信号制御機の設置地点に向かって進行する車両に搭載された車載機とを含み、前記車載機は、前記交通信号制御機の設置地点に到着するまでの間に、前記第一送信手段及び前記第二送信手段から受信した信号情報に基づいて、受信した信号情報の信頼度を判定する判定手段を有する(請求項)。
第二の発明にかかる路車間通信システムによれば、交通信号制御機の設置地点に向かって進行する車両の車載機が、異なる2つの送信手段を通じて信号情報を受信できるため、受信した2つの信号情報に基づいてその情報の信頼度を判断することができる。これにより、例えば、当該信号情報を活用する車両側では、当該信号情報の信頼度に応じてその動作内容を切り替えたり、信頼度に応じたドライバへの報知などを実行することが可能となる。すなわち、受信した信号情報の信頼性のレベルに応じたきめの細かい動作を行うことが可能となる。
この場合、前記判定手段は、前記第一送信手段及び前記第二送信手段から受信した信号情報を比較し、その内容の差異と受信時刻の時間差とに基づいて前記信頼度を判定するようにすることが好ましい(請求項)。
信号情報には動的に変動する情報が含まれているから、異なる時点で、異なる送信手段から受け取った信号情報には、その内容が本来一致すべき部分とそもそも一致しないはずの部分とがある。従って、動的に変動する部分については、その内容の差異とその受信時刻の時間差に基づいて信号情報の妥当性、すなわち信頼度を判定することができ、一方、動的に変動しない部分については、その内容に差異があるか否かに基づいて、信頼度を判定することができる。
また、第三の発明にかかる路車間通信システムは、現在及び将来の信号灯器の表示に関する信号情報を作成する信号情報作成手段を備えた交通信号制御機と、前記交通信号制御機の設置地点に接続する道路上の第一の所定領域に対して前記信号情報を送信する第一送信手段と、前記道路上の第二の所定領域に対して前記信号情報を送信する第二送信手段と、前記道路上を前記交通信号制御機の設置地点に向かって進行する車両に搭載された車載機とを含み、前記車載機は、前記交通信号制御機の設置地点に到着するまでの間に、前記第一送信手段及び前記第二送信手段から受信した信号情報に基づいて、受信した信号情報の信頼度を判定する判定手段を有し、前記判定手段は、前記第一の所定領域と前記第二の所定領域、その領域の全部又は一部が重複するように設定されている場合に当該重複した領域内において、前記第一送信手段及び前記第二送信手段から受信した信号情報に基づいて、受信した信号情報の信頼度を判定す(請求項)。
第三の発明にかかる路車間通信システムによれば、第二の発明にかかる路車間通信システムと同様に、交通信号制御機の設置地点に向かって進行する車両の車載機が、異なる2つの送信手段を通じて信号情報を受信できるため、受信した2つの信号情報に基づいてその情報の信頼度を判断することができる。
さらに、本第三の発明では、異なる2つの送信手段が重複して情報を送信する領域を設け、当該領域内で双方の送信手段から信号情報を受信しうるようにしたため、この重複した領域において、信頼度を判断できるようになった。
この場合、前記判定手段は、前記重複した領域内において前記第一送信手段及び前記第二送信手段から信号情報を同時に受信した場合に、その内容を比較し、その内容に差異があるか否かに応じて前記信頼度を判定するようにすれば良い(請求項)。
第三の発明では、車載機が同時に受信した信号情報を比較できるため、信号情報に含まれる動的に変動する部分にも差異が生じないはずであるから、内容が同一であるかどうかというシンプルな判断基準で信号情報の信頼度を判定することができるようになる。
なお、ここにいう同時に受信とは、ごく僅かな時間差(例えば10msや20ms等)で受信する場合も含まれ、信号情報に有意で明確な差異が生じない程度の時間差があっても良い。
また、第二及び第三の発明にかかる路車間通信システムの車載機には、前記受信した信号情報に基づいて安全運転支援動作を行う安全運転支援制御手段が備えられていることが好ましく(請求項)、その安全運転支援制御手段は、報知情報作成手段と速度制御手段のうち少なくとも1つを含んでいると良い。なお、前記報知情報作成手段は前記信号情報に基づいてドライバへの報知情報を作成するものであり、前記速度制御手段は前記信号情報に基づいて車両の走行速度を制御するものである(請求項)。
車載機が、受信した信号情報に基づいて安全運転支援動作を行うことにより、交通の安全性がさらに高まる。なお、ここにいう安全運転支援動作とは、信号情報に基づいて信号機の表示を正確に予測し、その予測に応じて当該信号機の設置された地点を安全に通過できるか否かを判断した上で、ドライバに対して前記結果に応じた情報を報知したり、車両を制動したりすることを指す。
ここで、第二及び第三の発明では、受信した信号情報の信頼度を判定することができるため、車載機はその信頼度に応じて動作の内容を切り替えることができるようにすると良い(請求項)。信頼度は、路上装置の運用や整備の状況等によって、地点毎あるいは自治体毎に異なる場合もあるから、信頼度のレベルに応じた適切な安全運転支援を可能とすることで、ドライバは安心して運転支援を受けられるようになる。
また、第二及び第三の発明にかかる路車間通信システムの車載機には、前記判定手段により得られた信頼度を外部に通知する信頼度通知手段が備えられているとさらに良い(請求項)。
車載機において判定された信頼度を車載機以外の外部装置に通知して活用することで、路上装置の運用や整備にフィードバックすることができるようになる。特に、信頼度が低下した状態であれば、ただちに路上装置をメンテナンスする必要があると把握することができるようになる。
この場合、前記交通信号制御機に、車載機から送信される信頼度を受信する受信手段と、受信した前記信頼度に基づいて、第一送信手段及び第二送信手段による前記信号情報の送信を継続するか否かを決定する決定手段とが備えられているとさらに良い(請求項、請求項12)。
特に、信頼度が低下した状態であることを知らせる通知を車載機から受信できれば、当該通知に応じて直ちにシステムの運用を自動的に一旦停止させたり、停止させるように運用担当者に促すことが可能となり、大変有用である。
また、第四の発明にかかる路車間通信システムは、現在及び将来の信号灯器の表示に関する信号情報を作成する信号情報作成手段を備えた交通信号制御機と、前記交通信号制御機の設置地点に接続する道路上の所定領域に対して前記信号情報を送信する路上送信手段と、車両に搭載され前記所定領域において前記信号情報を受信する車載機とを含み、前記車載機は、他の車両との間で信号情報を送受信する車車間通信手段と、信号情報の信頼度を判定する判定手段とを備え、前記判定手段は、前記所定領域において受信した信号情報と、前記車車間通信手段によって他の車両から取得した信号情報とに基づいて、信号情報の信頼度を判定する。
第四の発明にかかる路車間通信システムによれば、路上装置から送信される信号情報と、他の車両から車車間通信で受け取った信号情報とに基づいて、その情報の信頼度を判断することができる。
この第四の発明では、1つの路上装置のみからしか信号情報を受信できないような場合であっても、他の車両からの信号情報を受け取ることでその信頼度を判定することが可能となる。
また、第二乃至第四の発明にかかる路車間通信システムに用いられる車載機や、当該車載機を搭載した車両についても、同じように安全性を高めることができる(請求項10、請求項11)。
以上のように、本発明の路車間通信システム、車載機、車両、および交通信号制御機によれば、車載機が信号情報の信頼度を把握することができ、その信頼度に応じて安全運転支援動作を行うことができる。
また、把握した信頼度を車載機が外部に通知することで、信号情報の提供が適切に行われているかどうかを知ることができ、情報提供を継続することが適当か否かを判断できるようになる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る路車間通信システムの機器配置の概要を示す模式図であり、交通信号制御機1A、光ビーコン3A、信号制御装置5、車両C、及び車両Cに搭載された車載機6を含むものである。
また、図4は交通信号制御機1Aの機能ブロックを示すブロック図である。
〔システムの全体構成〕
交差点Aに接続する道路Rには、交差点Aの手前に停止線Pが描かれている。
交差点Aには交通信号制御機1Aが設置されており、信号灯器2Aaを含む信号灯器の各信号灯色を点灯、消灯、及び点滅させて、交差点Aに向かって進行する1又は複数の車両(図中の車両Cを含む)に対して交通権を表示する。
交通信号制御機1Aには車両に対して無線で通信データを送信するための送信機7(図4)が内蔵されており、当該送信機に接続された通信アンテナ1Aaから道路Rに向けて通信データが送信される。道路R上を走行する車両Cは、通信領域Q2(図1において斜線で示す範囲)において、通信アンテナ1Aaから送信される前記通信データを受信することができる。
前記通信データには、交通信号制御機1Aが制御する信号灯器2Aaの表示灯色やその継続秒数の予定に関する信号情報が含まれる。
ここにいう信号情報には、例えば、現在表示中の青信号の継続期間や、その後に表示する黄信号、右折矢や赤信号等の表示の順序やその継続予定期間等が格納される。
また、前記通信データには、道路Rの車線数や勾配といった道路の形状等に関する道路形状情報や道路Rの路面状態を通知する路面状態情報等が含まれている。
なお、前記送信機7は交通信号制御機1Aに内蔵しなくても良く、例えば、送信機7を独立した装置として別途道路R上等に設置して用いても良い。
この場合、交通信号制御機1Aは、作成した信号情報等を、送信機7に対して別途通信回線等を通じて送信すれば良い。
また、前記信号情報等はどのような形式であっても良く、例えば信号情報と道路形状情報をあわせて1つの情報としても良いし、逆に信号情報を2つ以上の複数の情報としても良い。また、送信機は送信するデータの種類毎に用意しても良く、信号情報と道路形状情報が異なる送信機から送信されていても良い。
また、道路Rには上流側に光ビーコン3Aが設置され、光ビーコンヘッド3Aaが通信領域Q1に対してダウンリンクデータを送信している。道路R上を走行する車両Cは、通信領域Q1(図1において斜線で示す範囲)において、光ビーコンヘッド3Aaから送信される前記ダウンリンクデータを受信することができる。
なお、前記ダウンリンクデータにも、交通信号制御機1Aが制御する信号灯器2Aaの表示灯色やその継続秒数の予定に関する信号情報が含まれており、当該信号情報は交通信号制御機1Aによって作成され、通信回線等を通じて光ビーコン3Aに送られる。
なお、図1では、通信領域Q1と通信領域Q2が重複しないように設定されているが、これらの領域は重複していても良い。すなわち、車両Cが送信機7と光ビーコン3Aの双方と同時に通信できる領域があっても良い。
また、信号情報を車両に対して送信する送信機7や光ビーコン3A等の2台の路上装置として、どのような通信方式の装置を用いても良い。この場合、路車間通信に用いられる通信方式には、長波帯や短波帯等いずれの周波数帯を使用しても良く、変調方式もOFDMやCDMA等いかなる方法を用いても良いし、手順についてもCSMA/CA等どのような方法でも良い。
また、前記2台の路上装置として、例えば、光ビーコンと電波ビーコンを用いることや、DSRC路上機とWiMAXやWAVE等の無線装置を用いることもできるし、光ビーコンを2台用いることもできる。また、路上装置は3台以上であっても良い。
また、路上装置は1台であっても良く、当該路上装置が異なる2つの通信領域(一部重複していても良い)に対してそれぞれ信号情報を送信するように構成されていても良い。
一方、交通管制センターには信号制御装置5が設置され、ルータ4や通信回線等を通じて、交通信号制御機1Aとの間で情報を交換する。
交通信号制御機1Aは、信号制御装置5からの信号制御指令情報に基づいてサイクル毎に信号制御プランを決定し、サイクル開始時に決定した前記信号制御プランに基づいて、信号灯器2Aa等の各信号灯色を点灯等する機能を有する。
ここにいう信号制御指令情報には、例えば主道路と従道路のそれぞれに対して割り当てるべき青信号の時間又はその割合に関する情報、1サイクルの時間、地点感応制御(例えば、右折感応制御、バス感応制御やジレンマ感応制御等)を実施してよいか否かに関する情報等が格納される。
そして、道路Rを走行する車両Cは、前記信号情報等を受信して安全運転支援動作を行う機能を有する。
ここにいう安全運転支援動作とは、前記信号情報や道路形状情報等に基づいて、車両Cが停止線Pを通過する時点における信号機の表示状態を予測した上で、例えば前記時点で赤信号になっていると予測される場合には、停止線Pの手前に車両を停止させるように自動的にブレーキを制御したり、ドライバに対して停止を促すような警告を発したりすることをいう。
なお、道路Rを走行する全ての車両が前記安全運転支援動作の機能を有する必要はなく、また、前記機能を有する車両であっても当該機能を停止していても良い。
〔信号情報の内容〕
図2に前記信号情報の一例を示す。
(a)は信号情報の基本構造の一例であり、ヘッダ部、データ部、及びフッタ部によって構成されることを示す。
(b)は情報の詳細を示す一例である。
ヘッダ部には、信号情報のデータサイズや、交通信号制御機1Aが車両に対して情報提供する対象となる灯色数(04)が格納されており、後続の領域に各表示灯色の表示予定秒数が、前記灯色数分格納されている。
そして、フッタ部にはCRCやSUM値等が格納される。
また、データ部には、ヘッダ部に格納された前記灯色数分の灯色の表示予定秒数が格納される。この例では、現在表示している信号灯色は青信号(コード「01」)で、その表示予定秒数は22秒(16進数で「16」)であり、青信号の次に表示するのは黄信号(コード「02」)で、その表示予定秒数は8秒(16進数で「08」)であり、黄信号の次に表示するのは右折矢(コード「13」)で、その表示予定秒数は不明(16進数で「FF」)であり、右折矢の次に表示するのは赤信号(コード「03」)で、その表示予定秒数は64秒(16進数で「40」)であることを示している。
なお、表示予定秒数は、100msや10ms単位で表現しても良いし、表示予定秒数が不明の場合の表現方法もこれ以外の方法でも良い。
なお、送信機7と光ビーコン3Aの送信する信号情報は、同一のフォーマットである必要はなく、交通信号制御機1Aが制御する信号灯器2Aaの表示灯色やその継続秒数の予定に関する情報が含まれていれば、異なるフォーマットであっても良い。
〔交通信号制御機の基本的動作〕
以下、交通信号制御機1Aの基本的動作を説明する。
交通信号制御機1Aの信号制御プラン作成手段101は、サイクル開始時点において、信号制御装置5から送信された信号制御指令情報に基づいて、前記各信号灯色の表示期間に関する信号制御プランを決定し、信号制御プランテーブル102に格納する。
そして、信号灯器制御手段111は、前記テーブル102の状態1乃至7の順番で信号灯器2Aa等を制御し、各信号灯色の点灯や消灯等を行う。
なお、例えば、状態3において表示する右折青矢印灯について右折感応制御を実施する場合には、状態3の表示時間は随時延長等され、右折感応制御により適切なタイミングで打ち切られる。このため、右折感応制御を実施している場合の右折青矢印灯の表示時間は事前に確定せず「不明」となる。
また、信号情報作成手段121は、所定の周期毎(例えば100ms毎)に、信号制御プランテーブル102に基づいて信号情報を作成する。そして、作成された信号情報は、光ビーコン3Aや送信機7を通じて通信領域Q1及びQ2に対して送信される。
〔信号制御装置の動作〕
次に、信号制御装置5の動作を説明する。
図5は、信号制御装置5の機能ブロックの概略図である。
信号制御装置5は、交通信号制御機1A及び他の交通信号制御機(図示せず)を含む複数の交通信号制御機との間で、送信手段501及び受信手段511により、通信回線等を通じて情報を送受信している。
交通状況取得手段531は、道路上に設置された1又は複数の車両感知器(図示せず)から送信されてくる感知器情報を収集し、交通情報データベース532に蓄積する。そして、これらの感知器情報に基づいて車両感知器の設置された道路やその周辺における交通状況を把握する。この場合、交通状況の把握は例えば5分毎や信号機のサイクル時間毎等の周期で行われる。前記交通状況の把握に当たっては、各道路における交通量、占有時間、平均走行速度、車群の待ち行列長等の指標が用いられる。
例えば、ある交差点では主道路側と従道路側の交通量の比率が大幅に変動したことや、別の交差点では流入交通量が交差点の飽和交通流率を上回り飽和状態に達していること等の状況を把握する。
次に、前記交通状況に基づいて、各交差点の現示に割り当てる青時間、サイクル長やオフセット等を決定し、信号制御指令作成手段521がこれらを含む前記信号制御指令情報を作成する。そして、前記作成された信号制御指令情報を随時各交通信号制御機に送信することで、各交通信号制御機の動作に関する指示を与える。
当該信号制御指令情報を受信した各交通信号制御機は、前述の方法等で信号制御プランを決定する。
〔車載機の基本的動作〕
以下、車載機6の基本的動作を詳しく説明する。
図6は、車載機6と車載機6を搭載した車両Cの機能ブロックの概略図である。
車両Cには車載機6の他に、車両Cを進行させるためのエンジンと制動するためのブレーキが備えられている。前記エンジンやブレーキは、ドライバがアクセルペダルやブレーキペダル等を操作することによって制御できるが、この他にも、車載機6からの指示等に基づいて自動的に制御することができる。
また、車両Cには、車載機6からの情報等に基づいて、搭乗者に対して画像や音声等によって各種情報を報知するためのディスプレイ(ヘッドアップディスプレイやカーナビゲーション装置の表示機等)やスピーカが備えられている。
第一受信手段601は、通信領域Q1において、光ビーコン3Aの光ビーコンヘッド3Aaから送出されるダウンリンクデータを受信する。当該ダウンリンクデータには、前記信号情報や道路形状情報等が含まれる。第一受信手段は、車両Cに搭載した光ビーコン受信アンテナ(図示せず)を介してこれらの情報を受信する。
また、同様に、第二受信手段602は、通信領域Q2において、通信アンテナ1Aaから所定の通信方式で送出される前記信号情報や道路形状情報等を、車両Cに搭載した受信アンテナ(図示せず)等を介して受信して取得する。
そして、取得した前記信号情報や道路形状情報等に基づいて、停止線Pに到達するまでに要する所要時間から停止線P到達時の信号灯器2Aaの表示灯色を予測し、当該予測結果に応じて、報知情報作成手段621が搭乗者に対する音声情報を作成してスピーカを通じて報知したり、画像情報を作成してディスプレイを通じて報知したりする。
また、速度制御手段631は、エンジンやブレーキを制御し、車両Cを自動的に制動したり、ドライバの運転をアシストしたりする。
〔車載機における信号情報の信頼度判定動作〕
次に、車載機6における前記信号情報の信頼度判定動作を、図7〜図9を用いて詳しく説明する。
車載機6は、車両Cが通信領域Q1に進入した後、第1の地点において光ビーコン3Aから第1の信号情報を受信する。そして、第1の地点通過後、停止線Pに向かって所定時間走行して通信領域Q2に進入した後、第2の地点において同様に第2の信号情報を受信する。なお、この場合、第1の地点から第2の地点に至るまでの所要時間は3秒とする。
まず、図7を用いて、信号情報の信頼度が高いレベルにあると判断できる例を示す。
第1の地点において受信した第1の信号情報に基づいて、車載機6の信頼度判定手段611は、信号機の現在の灯色は青信号で残り2秒の状態であり、次に表示される灯色は黄信号で継続時間は5秒であり、その後右折青矢印信号10秒、赤信号50秒の順番で表示されることを認識する。
そして、第1の信号情報を受信した時点からタイマ回路等によって時間を計時する。
次に、第2の地点において第2の信号情報を受信する。この場合、タイマ回路等による計時処理により、信頼度判定手段611は、第1の信号情報を受信した時点から3秒経過していることを認識する。
第2の信号情報では、信号機の現在の灯色は黄信号で残り4秒の状態であり、次に表示される灯色は右折青矢印信号で継続時間は10秒であり、その後赤信号50秒、青信号の順番で表示されることを認識する。
信頼度判定手段611は、第1の信号情報から3秒経過した時点における信号情報を予測する。第1の信号情報を受信した時点では青信号の表示は残り2秒であったから、3秒後には青信号の次の灯色、すなわち黄信号に灯色が変化していて黄信号を表示してから1秒経過した状態となっており、黄信号の残り時間は4秒であると予測することができる。そして、その後右折青矢印信号10秒、赤信号50秒の順に表示される予定であると予測することができる。
この場合、3秒後に受信した第2の信号情報は前記予測された状態と矛盾しないから、信頼度判定手段611は、受信した第1及び第2の信号情報は、内容の妥当性や時間情報の精度において信頼度が「高い」ことを把握できる。
次に、図8を用いて、信号情報の信頼度が標準的なレベルにあると判断できる例を示す。
第1の地点において受信した第1の信号情報に基づいて、車載機6の信頼度判定手段611は、信号機の現在の灯色は青信号で残り25秒の状態であり、次に表示される灯色は黄信号で継続時間は5秒であり、その後右折青矢印信号10秒、赤信号50秒の順番で表示されることを認識する。
そして、第1の信号情報を受信した時点からタイマ回路等(図示せず)によって時間を計時する。
次に、第2の地点において第2の信号情報を受信する。この場合、タイマ回路等による計時処理により、信頼度判定手段611は、第1の信号情報を受信した時点から3秒経過していることを認識する。
第2の信号情報では、信号機の現在の灯色は青信号で残り21秒の状態であり、次に表示される灯色は黄信号で継続時間は5秒であり、その後右折青矢印信号10秒、赤信号50秒の順番で表示されることを認識する。
信頼度判定手段611は、第1の信号情報から3秒経過した時点における信号情報を予測する。第1の信号情報を受信した時点では青信号の表示は残り2秒であったから、3秒後にも青信号が表示されていてその残り秒数は22秒であり、その後、黄信号5秒、右折青矢印信号10秒、赤信号50秒の順に表示される予定であると予測することができる。
そして、信頼度判定手段611は、前記予測した結果と第2の信号情報を比較することで、現在灯色である青信号の残り時間に1秒の誤差が存在することを認識する。ただし、現在表示している青信号の残り時間以外の表示順序やその継続時間については矛盾がないことも認識する。
この場合、信頼度判定手段611は、受信した第1及び第2の信号情報は、内容の妥当性はあるが、時間情報の精度はそれほど高くなく信頼度が「標準」レベルであると把握することができる。
最後に、図9を用いて、信号情報の信頼度が低いレベルにあると判断できる例を示す。
第1の地点において受信した第1の信号情報に基づいて、車載機6の信頼度判定手段611は、信号機の現在の灯色は青信号で残り2秒の状態であり、次に表示される灯色は黄信号で継続時間は5秒であり、その後右折青矢印信号10秒、赤信号50秒の順番で表示されることを認識する。
そして、第1の信号情報を受信した時点からタイマ回路等によって時間を計時する。
次に、第2の地点において第2の信号情報を受信する。この場合、タイマ回路等による計時処理により、信頼度判定手段611は、第1の信号情報を受信した時点から3秒経過していることを認識する。
第2の信号情報では、信号機の現在の灯色は黄信号で残り1秒の状態であり、次に表示される灯色は赤信号で継続時間は50秒であり、その後青信号、黄信号の順番で表示されることを認識する。
信頼度判定手段611は、第1の信号情報から3秒経過した時点における信号情報を予測する。第1の信号情報を受信した時点では青信号の表示は残り2秒であったから、3秒後には青信号の次の灯色、すなわち黄信号に灯色が変化していて黄信号を表示してから1秒経過した状態となっており、黄信号の残り時間は4秒であると予測することができる。そして、その後右折青矢印信号10秒、赤信号50秒の順に表示される予定であると予測することができる。
そして、信頼度判定手段611は、前記予測した結果と第2の信号情報を比較する。
ここでは、現在灯色が黄信号であることについては一致しているが、その残り時間には3秒の誤差が存在することを認識する。さらに、黄信号以降に表示する予定の信号灯色が異なっていることも認識する。
この場合、信頼度判定手段611は、受信した第1及び第2の信号情報は、その内容が著しく矛盾しており、信頼度が「低い」レベルであると把握することができる。
このように、信頼度判定手段611は、路車間通信領域内の複数の地点で信号情報を受け取って比較し、その受信時間差から内容の妥当性と信号情報に含まれる信号灯色の継続時間の精度を判定することにより、信号情報の信頼度を判断することができる。
なお、ここでは2地点での比較結果によって判断する方法を説明したが、3台以上の路上機が設置されている場合には、3地点以上で受信した信号情報を用いて同じように判断しても良い。
また、信頼度のレベルについても、単純に「高い」か「低い」かのみとしても良いし、もっと細かく分類するようにしても良い。
また、通信領域Q1と通信領域Q2に重複した領域があり、当該重複した領域において、送信機7及び光ビーコン3Aから同時に信号情報を受信できるのであれば、同時に受信した2つの信号情報の内容を比較することで、同じように信頼度のレベルを判断しても良い。
例えば、前記重複した領域において同時に受信した信号情報の内容が完全に一致していた場合には信頼度が「高い」と判断し、信号の表示順序は一致しているが、表示秒数に僅かな差異があるような場合には信頼度が「標準」レベルであると判断し、信号の表示順序が不一致な場合や、表示秒数に大幅な差異がある場合には信頼度が「低い」と判断するようにすれば良い。
このような方法であれば、受信時刻の時間差という要因を考慮することなく、内容が同一か否かのみを判断の基準とすることができるため、車載機における判定処理を非常にシンプルなものとすることができる。
なお、3台以上の路上機から同時に受信できる場合には、同時に受信した3つの信号情報を用いて同じように判断しても良い。
〔車両における安全運転支援動作〕
このようにして得られた信頼度に基づいて行われる、車両Cにおける安全運転支援動作について詳しく説明する。
図7を用いて説明したように、信頼度判定手段611によって得られた信頼度が「高い」と判定された場合、受信した信号情報の内容を信用して、報知情報作成手段621や速度制御手段631は、ドライバに対する安全運転支援制御を行う。
まず、現在の車両Cの走行速度を車輪速センサ等の速度取得手段(図示せず)によって取得すると共に、受信した道路形状情報等に基づいて停止線Pまでの距離を取得する。そして、取得した前記走行速度で走行した場合の停止線Pまでの所要時間を取得する。
例えば、前記所要時間が20秒と算出された場合、20秒後には信号機は赤信号に変わっているから、車両Cは停止線Pの手前で停止すべきと判断できる。
この場合、報知情報作成手段621は、ドライバへの報知情報として「まもなく信号が赤に変わる」や「停止線の手前で停止すべき」といった音声情報を作成し、スピーカ等を通じて報知する。さらに、これらを文字情報としてヘッドアップディスプレイに表示したり、カーナビゲーション装置の表示機に対して停止を促す図柄を表示したりする。
また、速度制御手段631は、アクセルやブレーキに対して制御信号を送り、車両Cがこれ以上加速しないようにしたり、減速させたりしてドライバの運転をアシストする。この場合、自動的に減速等を行っている旨を別途表示機等に表示したり、音声でドライバに通知したりしても良い。
また、ドライバが完全に自動的な運転に委ねているような場合には、停止線Pの手前で安全かつスムーズに停止するように、ブレーキやアクセルを継続して制御しても良い。
なお、停止線Pに到達する時点で青信号が表示されていると判断される状況であれば、報知情報作成手段621は、報知情報を作成しなくても良いし、「このまま安全に交差点を通過できるため落ち着いて運転するように」といった音声情報等を作成して報知するようにしても良い。また、速度制御手段631は、特にブレーキアシスト等の動作をする必要はない。
また、図8を用いて説明したように、信頼度判定手段611によって得られた信頼度が「標準」レベルと判定された場合、受信した信号情報の内容はある程度の誤差を有するものの、信号機の表示を予測する上での目安としては利用可能であると認識できる。
そして、そのことを前提として、ドライバに対する安全運転支援制御を行う。
信頼度が「標準」レベルの場合、現在表示されている青信号の継続時間は、例えばおおよそ10秒である、とか、約8〜10秒である、といった程度でしか予測することができない。
この場合、例えば停止線Pに到達するまでの所要時間が10秒前後と判断されるような場合には、停止線P到達時における信号灯色の状態を正確に判断することは困難である。そのため、報知情報作成手段621は、「まもなく信号が変わるので注意するように」といった報知情報を作成すれば良く、「停止すべき」といった強く指示するような報知情報を作成しない方が良い。
一方、停止線Pに到達するまでの所要時間が20秒以上と判断されるような場合には、例え数秒程度の誤差があったとしても、信号灯色が確実に赤信号となっていると予測できる。そのため、報知情報作成手段621や速度制御手段631は、信頼度レベルが「高い」場合と同じように動作すれば良い。
なお、信頼度が「低い」レベルの場合は、信号情報に基づいて安全運転支援動作を行うべきではないから、報知情報作成手段621や速度制御手段631は、原則として何らの動作もしない方が良い。
ただし、もし信号機が間もなく変化するのであれば安全運転支援動作によって何らかの報知が行われるものとドライバが思い込み、油断して信号機を注視していない可能性もあるから、報知情報作成手段621は「安全運転支援動作は行われないため、信号機の状態を注視するように」といった報知情報を作成して報知しても良い。
〔車両による外部出力動作〕
なお、信頼度判定手段611によって得られた信頼度は、外部に出力することが望ましい。例えば、交差点や走行する道路を識別する識別情報や車両Cの位置情報等とともに、前記判定した信頼度を、交通信号制御機1A、光ビーコン3Aやその他のインフラ通信装置等(図示せず)に送信すると良い。特に、信頼度が「低い」と判断された場合には信頼度が低い旨の警告情報を送信することが好ましい。
信頼度が低い場合、交通システムには何らかの異常が発生していると考えられるから、その情報を随時インフラ側に通知することで、例えば当該通知を受け取った信号制御装置5が、ただちに交通信号制御機1Aや光ビーコン3A等に対して信号情報の作成や送信を停止するように指示したり、保守員が即座に現地に出向してシステムを停止させたりすることができる。
システムの運用が正しく行われているかどうかは、交通の安全にとって重大な影響を与えるから、システムの異常を即座に検知して通知することは極めて有用である。
また、信頼度の判定において、現在表示している信号灯色の継続時間に差異があると判断された場合には、当該差異(例えば、送信機7からの信号情報が光ビーコン3Aからの信号情報に比べて1秒短い等)を外部に出力しても良い。
例えば、交通信号制御機1Aaが作成した信号情報を、送信機7及び光ビーコン3Aのそれぞれに対して送信し、送信機7と光ビーコン3Aが受信した信号情報を道路R上に送出している場合を想定する。
交通信号制御機1Aaが、内蔵された送信機7に対しては即座に信号情報を送信できるのに、光ビーコン3Aに対する信号情報の送信は大幅に遅延するような場合には、当該遅延が原因で信号情報に含まれる信号灯色の表示時間に差異が発生すると考えられる。
このような場合には、車両Cが当該差異を外部に出力することによって、当該差異を受信したインフラ側が、当該差異を道路R上に送出する信号情報にフィードバックすることで、送出する信号情報の内容に差異が発生しないようにすることもでき、大変有用である。
また、差異の程度が小さければ、運用を継続するとともに、保守員に対してメンテナンスによる再調整が必要であることを通知するようにし、差異の程度が大きければ、運用を停止して、保守員に対して運用を停止した旨を通知するようにすることが好ましい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、車両Cが通信領域Q1及びQ2において、いずれもインフラ側から信号情報を受信してこれらを比較することで信頼度を判定していたが、通信領域Q1もしくは通信領域Q2で信号情報を受信した他の車両(図示せず)から、車車間通信によって信号情報を受信し、その信号情報と、通信領域Q1やQ2で車両C自身が受信した信号情報とを比較することによって信号情報の信頼度を判定することもできる。
例えば、交通信号制御機のクロック信号が乱れているために信号情報に含まれる現在の信号灯色の継続時間が時刻の経過通りに正しく減じられないような異常状態であれば、車両が通信領域Q1を通過するタイミングによって、前記継続時間には揺らぎが発生すると考えられる。
このような場合、本実施形態であれば、インフラ側から異なる時点で信号情報を受信した車両同士が情報を交換し、互いの信号情報を比較することによって、信号情報の信頼度を判定することが可能となる。
また、通信領域Q1、Q2、及び他の車両との車車間通信の3つの通信を通じて得た信号情報を比較することによって、例えばこれらの内容と受信時間差との間に全く矛盾やずれが無い場合に信頼度が「高い」と判断する方法を用いることもできる。
なお、本発明における交通信号制御機や信号制御装置等は、1の筐体によって実現されていても良いし、複数の筐体の組み合わせによって実現されても良い。また、これらは、それぞれ1つのコンピュータによって実現されていても良いし、複数のコンピュータを組み合わせて実現されていても良い。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明に係る交通システムの機器配置の概要を示す模式図である。 (a)は本発明に係る信号情報のフォーマットの一例を示す図、(b)は信号情報の一例を示す図である。 信号制御プランの一例を示す図である。 交通信号制御機1Aの機能ブロック構成の一例を示す図である。 信号制御装置5の機能ブロック構成の一例を示す図である。 車載機6の機能ブロック構成の一例を示す図である。 信号情報の信頼度判定方法の概要を説明するための図である(信頼度レベルが高い場合)。 信号情報の信頼度判定方法の概要を説明するための図である(信頼度レベルが標準の場合)。 信号情報の信頼度判定方法の概要を説明するための図である(信頼度レベルが低い場合)。
符号の説明
1A 交通信号制御機
1Aa 通信アンテナ
2Aa 信号灯器
3A 光ビーコン
3Aa 光ビーコンヘッド
4 ルータ
5 信号制御装置
6 車載機
7 送信機
101 信号制御プラン作成手段
102 信号制御プランテーブル
111 信号灯器制御手段
121 信号情報作成手段
501 送信手段
511 受信手段
521 信号制御指令作成手段
531 交通状況取得手段
532 交通情報データベース
601 第一受信手段
602 第二受信手段
611 信頼度判定手段
621 報知情報作成手段
631 速度制御手段
641 信頼度外部出力手段

Claims (12)

  1. 現在及び将来の信号灯器の表示に関する信号情報を作成する信号情報作成手段を備えた交通信号制御機と、
    前記交通信号制御機の設置地点に接続する道路上の第一の所定領域に対して前記信号情報を送信する第一送信手段と、
    前記道路上の第二の所定領域に対して前記信号情報を送信する第二送信手段と、
    前記道路上を前記交通信号制御機の設置地点に向かって進行する車両に搭載された車載機とを含む路車間通信システムであって、
    前記車載機は、前記交通信号制御機の設置地点に到着するまでの間に、前記第一送信手段及び前記第二送信手段から受信した信号情報に基づいて、受信した信号情報の信頼度を判定する判定手段を有すること
    を特徴とする路車間通信システム。
  2. 前記判定手段は、
    前記第一送信手段及び前記第二送信手段から受信した信号情報を比較し、その内容の差異と受信時刻の時間差とに基づいて前記信頼度を判定すること
    を特徴とする請求項に記載の路車間通信システム。
  3. 現在及び将来の信号灯器の表示に関する信号情報を作成する信号情報作成手段を備えた交通信号制御機と、
    前記交通信号制御機の設置地点に接続する道路上の第一の所定領域に対して前記信号情報を送信する第一送信手段と、
    前記道路上の第二の所定領域に対して前記信号情報を送信する第二送信手段と、
    前記道路上を前記交通信号制御機の設置地点に向かって進行する車両に搭載された車載機とを含む路車間通信システムであって、
    前記車載機は、前記交通信号制御機の設置地点に到着するまでの間に、前記第一送信手段及び前記第二送信手段から受信した信号情報に基づいて、受信した信号情報の信頼度を判定する判定手段を有し、
    前記判定手段は、
    前記第一の所定領域と前記第二の所定領域、その領域の全部又は一部が重複するように設定されている場合に
    当該重複した領域内において、前記第一送信手段及び前記第二送信手段から受信した信号情報に基づいて、受信した信号情報の信頼度を判定するこ
    を特徴とする路車間通信システム。
  4. 前記判定手段は、
    前記重複した領域内において前記第一送信手段及び前記第二送信手段から信号情報を同時に受信した場合に、その内容を比較し、その内容に差異があるか否かに応じて前記信頼度を判定すること
    を特徴とする請求項に記載の路車間通信システム。
  5. 前記車載機は、
    受信した前記信号情報に基づいて、ドライバへの安全運転支援動作を行う安全運転支援制御手段を有すること
    を特徴とする請求項乃至のいずれか1つに路車間通信システム。
  6. 前記安全運転支援制御手段は、
    報知情報作成手段と速度制御手段のうち少なくとも1つを含み、
    前記報知情報作成手段は、前記信号情報に基づいてドライバへの報知情報を作成し、
    前記速度制御手段は、前記信号情報に基づいて車両の走行速度を制御すること
    を特徴とする請求項に記載の路車間通信システム。
  7. 前記安全運転支援動作は、前記信頼度に応じてその動作内容が切り替わるように構成されていること
    を特徴とする請求項又はに記載の路車間通信システム。
  8. 前記車載機は、
    前記判定手段により得られた信頼度を外部に通知する信頼度通知手段を有すること
    を特徴とする請求項乃至のいずれか1つに記載の路車間通信システム。
  9. 前記交通信号制御機は、
    車載機から送信される信頼度を受信する受信手段と、
    受信した前記信頼度に基づいて、第一送信手段及び第二送信手段による前記信号情報の送信を継続するか否かを決定する決定手段とを有すること
    を特徴とする請求項に記載の路車間通信システム。
  10. 請求項乃至のいずれか1つに記載の路車間通信システムに用いられることを特徴とする車載機。
  11. 請求項10に記載の車載機を搭載した車両。
  12. 請求項に記載の路車間通信システムに用いられることを特徴とする交通信号制御機。
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