JP2007182221A - 自動車用ルーフ及び該ルーフのルーフエレメントを作動させるための方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】前方のルーフエレメントと後方のルーフエレメントとを備えた乗用車用ルーフを改良して、前方のルーフエレメントの長手方向運動時に、後方のルーフエレメントが所定の開放位置若しくは閉鎖位置へ移動されるように構成する。
【解決手段】制御レバー(15)が、長手方向運動(Lb)を実施することのできる前方のルーフエレメント(7)及び旋回運動(Sb)を可能にする後方のルーフエレメント(8)に係合しており、更に、当該制御レバー(15)がボデー(2)の軸受け(17)に配置されているようにした。
【選択図】図1
【解決手段】制御レバー(15)が、長手方向運動(Lb)を実施することのできる前方のルーフエレメント(7)及び旋回運動(Sb)を可能にする後方のルーフエレメント(8)に係合しており、更に、当該制御レバー(15)がボデー(2)の軸受け(17)に配置されているようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車用、特に乗用車用ルーフであって、ルーフの領域に少なくとも1つの後方のルーフエレメントと前方のルーフエレメントとを有するボデーを備えており、少なくとも前方のルーフエレメントが可動に形成されており且つ少なくとも1つの制御レバーと協働する形式のものに関する。
更に本発明は、前記の自動車用ルーフのルーフエレメントを作動させるための方法に関する。
ドイツ連邦共和国特許第19713347号明細書から公知の車両ルーフは3つのルーフエレメント、即ち可動の空気ガイドエレメント、車両長手方向でスライド可能なカバー及び固定式のルーフエレメントを有している。カバーの長手方向スライド時に、当該カバーを固定式のルーフエレメントを覆うように運動させるか若しくは当該カバーの閉鎖位置へ戻すことができるようにするためには、このカバーはレバー機構と協働して昇降されるように構成されている。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第10239863号明細書では1つのボデーが複数のルーフエレメントを採用しており、これらのルーフエレメントの内、スライドルーフエレメントが山形レバーを介して昇降可能である。このスライドルーフエレメントが持ち上げられた状態で、2つのアームを有する山形レバーがボデーの固定式のカム内をガイドされ、この場合、一方のアームは直立しており且つ他方のアームは水平方向の位置を占めている。
ドイツ連邦共和国特許第3725982号明細書に記載のステーションワゴンのルーフは、相前後して位置する2つのルーフ部材を有する1つの開口を有している。前記ルーフ部材は互いに重なり合うようにスライド可能であり、この場合、前方のルーフ部材は開放状態において少なくとも部分的に後方のルーフ部材の上位に位置している。前方のルーフ部材の昇降にはクランクが使用される。
ドイツ連邦共和国特許第19713347号明細書
ドイツ連邦共和国特許出願公開第10239863号明細書
ドイツ連邦共和国特許第3725982号明細書
本発明の課題は、前方のルーフエレメントと後方のルーフエレメントとを備えた乗用車用ルーフを改良して、前方のルーフエレメントの長手方向運動時に、後方のルーフエレメントが所定の開放位置若しくは閉鎖位置へ移動されるように構成することである。
この課題を解決するために本発明では、制御レバーが、長手方向運動を実施することのできる前方のルーフエレメント及び旋回運動を可能にする後方のルーフエレメントに係合しており、更に、当該制御レバーがボデーの軸受けに配置されているようにした。
本発明の別の有利な構成は従属請求項に記載されている。
本発明により主に得られる利点は、前方のルーフエレメントが長手方向運動を実施し且つ後方のルーフエレメントが旋回運動を実施し、しかも、制御レバーがボデーに固定されて支承されており且つ前方のルーフエレメントにも後方のルーフエレメントにも係合しているという点にある。これにより、前方のルーフエレメントのスライドに際して後方のルーフエレメントの強制制御された旋回運動が、この後方のルーフエレメント用の付加的な原動手段を設けること無く得られる。制御レバーは、制御ピンで以てそれぞれ前方のルーフエレメントの収容部及び後方のルーフエレメントの収容部に係合する簡単な2アームレバーとして構成されている。つまり、制御レバー及び収容部の構成が両ルーフエレメント相互の正しい機能制御を可能にする。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面につき詳しく説明する。
乗用車1の内、ルーフ3を備えたボデー2だけが示されている。ルーフ3は、前方のボデーエレメント4と後方のボデーエレメント5とによって制限されたルーフ開口6を有している。このルーフ開口6には前方のルーフエレメント7と後方のルーフエレメント8とが挿入されており、これらのルーフエレメント7,8は(場合によってはボデーエレメント4,5と同様に)透光性のガラスから成っていてよい。
前方のルーフエレメント7は、前方の制限部9及び後方の制限部10を有しており且つ電動モータ又は液圧モータ等によって車両長手方向A−Aでスライドルーフの形式で作動可能であり、更に、当該の前方のルーフエレメント7は、長手方向運動Lbによって第1の閉鎖位置SchstIから開放位置OstI,OstIIへ移動し且つ反対に開放位置OstI,OstIIから閉鎖位置SchstIへ移動する。これに対して前方の制限部11及び後方の制限部12を有する後方のルーフエレメント8は、回転軸13を中心として旋回運動Sbを行う。この回転軸13は、車両長手方向A−Aに対して横方向に向けられており且つ後方のルーフエレメント8の後方の制限部12に隣接して配置されている。後方のルーフエレメント8の枢着に基づいて、この後方のルーフエレメント8は開放位置OstIII及び第2の閉鎖位置SchstIIへ運動可能である。この場合、後方のルーフエレメント8の開放位置OstIIIは、乗用車1のボデー2の車内14用の換気位置に相当する。
前方のルーフエレメント7と後方のルーフエレメント8との間で作用する制御レバー15は、前方のルーフエレメント7の長手方向運動Lbに関連して後方のルーフエレメント8において旋回運動Sbをトリガする。制御レバー15は2アームレバーとして形成されており且つ旋回軸16を介してボデー2の固定式の軸受け17に取り付けられている。2つのレバーアーム18,19は、自由端部20,21で以て前方のルーフエレメント7の第1の収容部22と後方のルーフエレメント8の第2の収容部23と共働する。この場合、第1の収容部22は前方のルーフエレメント7の後方の制限部10に隣接して配置されており、第2の収容部23は後方のルーフエレメント8の前方の制限部11に隣接して配置されている。
前記収容部22,23にはそれぞれ楕円形若しくはスリット状の制御カム24,25が設けられており、これらの制御カム24,25には、それぞれ自由端部20,21に設けられたレバーアーム18,19の制御ピン26,27が係合している。更に、各収容部(例えば22)は走行方向Bで見て前方に位置する側Svが開いており、後方のルーフエレメント8の開放位置OstIIIにおいて、制御レバー15のレバーアーム18の制御ピン26の完全な分離が可能になるように構成されている。構成上及び運動学上の理由から、制御レバー15はU字形の形状を有しており、この場合、脚部S1,S2がそれぞれレバーアーム18,19を形成する。
前方のルーフエレメント7の開放位置OstI又はOstIIへの開放運動Oebに際して、制御レバー15若しくはレバーアーム18及びレバーアーム19は旋回軸16を中心として旋回し、これにより、後方のルーフエレメント8は回転軸13を介して強制制御されて開放位置OstIIIへ降下させられる。この位置でレバーアーム18と第1の収容部22とは互いに分離されている。これに対して、前方のルーフエレメント7が閉鎖運動Schbを実施すると、後方のルーフエレメント8が再び持ち上がってその閉鎖位置SchstIIにもたらされる。
1 乗用車、 2 ボデー、 3 ルーフ、 4 前方のボデーエレメント、 5 後方のボデーエレメント、 6 ルーフ開口、 7 前方のルーフエレメント、 8 後方のルーフエレメント、 9,11 前方の制限部、 10,12 後方の制限部、 13 回転軸、 14 車内、 15 制御レバー、 16 旋回軸、 17 軸受け、 18,19 レバーアーム、 20,21 自由端部、 22 第1の収容部、 23 第2の収容部、 24,25 制御カム、 26,27 制御ピン
Claims (10)
- 自動車用ルーフであって、ルーフの領域に少なくとも1つの後方のルーフエレメントと前方のルーフエレメントとを有するボデーを備えており、少なくとも前方のルーフエレメントが可動に形成されており且つ少なくとも1つの制御レバーと協働する形式のものにおいて、
制御レバー(15)が、長手方向運動(Lb)を実施することのできる前方のルーフエレメント(7)及び旋回運動(Sb)を可能にする後方のルーフエレメント(8)に係合しており、更に、当該制御レバー(15)がボデー(2)の軸受け(17)に配置されていることを特徴とする、自動車用ルーフ。 - 制御レバー(15)が2アームレバーとして形成されており、2つのレバーアーム(18,19)の各自由端部(20,21)が、前方のルーフエレメント(7)の第1の収容部(22)と後方のルーフエレメント(8)の第2の収容部(23)と協働する、請求項1記載のルーフ。
- 第1の収容部(22)が、前方のルーフエレメント(7)の後方の制限部(10)に隣接して配置されている、請求項2記載のルーフ。
- 第2の収容部(23)が、後方のルーフエレメント(8)の前方の制限部(11)に隣接して配置されている、請求項2記載のルーフ。
- 収容部(22,23)がほぼ楕円形の制御カム(24,25)を有しており、これらの制御カムに両レバーアーム(18,19)の対応する制御ピン(25,26)が係合している、請求項1又は2記載のルーフ。
- 少なくとも前方のルーフエレメント(7)の第1の収容部(22)の、走行方向(B)で見て前方に位置する側が開いている、請求項2又は3記載のルーフ。
- 制御レバー(15)がU字形の形状を有しており、該制御レバーの脚部(S1,S2)がレバーアーム(18,19)を形成している、請求項2又は3記載のルーフ。
- 後方のルーフエレメント(8)が、後方の制限部(12)に隣接して回転軸(13)を介してボデー(2)に支承されており、当該の後方のルーフエレメント(8)の前方の制限部(11)が、車内(14)に向かって降下可能である、請求項1記載のルーフ。
- 請求項1から8までのいずれか1項記載のルーフのルーフエレメントを作動させるための方法において、
前方のルーフエレメント(7)が、スライドルーフの形式で長手方向可動であり且つ長手方向運動(Lb)時に制御レバー(15)を介して後方のルーフエレメント(8)と協働するようにし、前記制御レバー(15)が、前方のルーフエレメント(7)の開放運動(Oeb)時に強制制御されて後方のルーフエレメント(8)を降下させ且つ前方のルーフエレメント(7)の閉鎖運動(Schb)時に後方のルーフエレメント(8)を上昇させることを特徴とする、ルーフのルーフエレメントを作動させるための方法。 - 制御レバー(15)を前方のルーフエレメント(7)の開放位置(OstII)で当該の前方のルーフエレメント(7)から分離する、請求項9記載の方法。
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