JP2007175948A - インクジェットプリンタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】装填部に装填された記録媒体の種類を判別する媒体種検出手段と、装填部に装填された記録媒体の厚さを検出する媒体厚検出手段とを有し、これらによる検出結果に応じて、記録媒体ごとに適切な吸着力を設定し、さらに、記録媒体の搬送時と搬送停止時とで、前記吸着手段による記録媒体の吸着力を変更するインクジェットプリンタにより、前記課題を解決する。
【選択図】図1
Description
一方で、このような印画紙を用いる写真プリンタは、湿式の現像処理が必要なため、メンテナンス等に手間がかかり、また、廃液の処理が大変である等の理由から、インクジェット方式によって写真画質(品質)のプリントが出力できるプリンタが、業務用に使用され始めている。
従って、ロール紙を用いる場合は、プリントを行う前にプリントサイズに合わせて記録媒体を切断してシート状態にし、印刷する方式が望ましい。
確実に記録媒体の平面性を確保し、かつ、記録媒体と記録ヘッドとの間隔を所定の距離とするために、吸着力を強くすると、薄手の記録媒体を用いた場合に、コシが弱いため搬送する時にジャミングが発生しやすいという問題がある。さらに、薄手の記録媒体では、吸着によって記録媒体に凸凹やシワが生じやすい。
このため、従来は、プリンタごとに扱う記録媒体の種類を決めておき、各記録媒体に応じた適切な吸着力を設定していた。そのため、使用可能な記録媒体が限られてしまい、注文に応じた記録媒体の変更が困難であるなど、作製するプリントの自由度が低いという問題がある。
図示例のプリンタ10は、インクジェット方式によって記録紙A(記録媒体)に画像を印刷して、プリントとして出力するものであって、装填部12と、カッタ14と、裏印字ユニット16と、画像記録部18と、排出部20とを有して構成される。
なお、プリンタ10には、図示した部材以外にも、必要に応じて、搬送ローラ対、ガイドローラ、ガイド部材、記録紙Aなどを検出するためのセンサ等、公知のプリンタが有する各種の部材が配置されてもよいのは、もちろんである。
図1は、装填部12にマガジン22を装填した状態を示している。
マガジン22は、シートロールArを収容するための直方体状の筐体である。
図示例において、シートロールArは、記録紙Aを巻回する巻回軸の両端を回転自在に軸支された状態で、マガジン22に収容される。
記録紙Aは、シートロールArから引き出され、ガイドローラ30に案内されて、マガジン22の排出口22cから引き出される。
なお、マガジンタイプ検出センサ24での検出方法については特に限定はなく、バーコードとバーコードリーダを利用する検出手段、マガジン22に各記録紙ごとに特有の突起等を設け、この突起をセンサ等で検出する検出手段など、各種のプリンタ等において用いられている検出手段が、全て利用可能である。
一方、残量検出センサ26は、アーム26aと、アーム26aの角度の測定手段を有する残量検出部26bとを有してなるものである。アーム26aは、一端を残量検出部26bに揺動可能に軸支されており、装填部12に装填されたマガジン22に挿入され、前記軸支された端部と逆側の端部(以下、作用端とする)の近傍をシートロールArの上部に載置される。従って、アーム26aの作用端は、シートロールArに巻回される記録紙Aの量に応じて上下し、すなわちアーム26aの角度がシートロールArの残量に応じて変わる。残量検出部26bは、アーム26aの角度を検出して、この角度からシートロールArの残量を検出する。
なお、シートロールArの残量検出方法は、これに限定はされず、例えば、マガジン22からの排出量を計量して残量を検出する手段等、公知の手段が各種利用可能である。
装填部12のマガジン22からの記録紙Aの送り出し、および、記録紙Aの搬送は、カッタ14よりも下流に至る記録紙Aの長さがプリントサイズになった時点で、停止する。次いで、カッタ14が作動して、記録紙Aを切断して、プリントサイズの記録紙Aとする。
裏印字ユニット16は、例えば、ドットインパクトプリンタ等によって、記録紙Aの裏面(非印刷面)に、裏印字(バックプリント)を行うものである。あるいは、インクジェットプリンタや感熱プリンタによって、裏印字を行ってもよい。
なお、裏印字の内容には、特に限定はなく、一例として、写真プリントにおいて規格化されている各種の情報が例示される。
画像記録部18は、インクジェットによって記録紙Aに印刷を行う部位であって、上流搬送部32と、記録ユニット34と、下流搬送部36とを有して構成される。
他方、下流搬送部36は、記録ユニット34によって画像を印刷される記録紙Aの搬送を行うと共に、記録ユニット34で画像を印刷された記録紙A(プリント)を、排出部20に搬送するものである。
すなわち、両搬送部は、多数の貫通孔を有するエンドレスベルト40、および、このエンドレスベルト40を張架する4つのローラ42からなるベルトコンベアと、このベルトコンベア(エンドレスベルト40)に内包されるように配置され、エンドレスベルト40の上内面に当接する支持台44(46)とから構成される。
支持台44(46)は、中空の筐体であり、上面に多数の貫通孔が形成され、内部にはファンを用いる吸着手段44a(46a)が配置される。従って、この吸着手段44a(46a)を駆動することにより、記録紙Aを支持台44(46)すなわちエンドレスベルト40に吸着した状態とすることができる。
これにより、上流搬送部32は、カール等に起因する記録紙Aの浮きを防止しつつ、記録紙Aを記録ユニット34に供給し、記録紙Aの搬送を行うことができ、さらに、下流搬送部36は、印刷後の記録紙Aの印刷面に接触することなく、かつ、上流搬送部32と同様に、記録紙Aの浮きを防止しつつ、記録紙Aを排出部20に搬送できる。
記録ユニット34は、インクジェット記録ヘッド84(以下、記録ヘッド84とする。図2参照。)を用いる公知のインクジェットによる記録手段50と、記録紙Aの上下方向の位置を規制する、基準ガイド52(印刷台)とを有するもので、インクジェットによる公知のフルカラー画像の印刷を行うものである。
従って、上流搬送部32および下流搬送部36による記録紙Aの搬送は断続的になる。
ここで、基準ガイド52も上面に多数の貫通孔を有する中空の筐体であり、内部には、ファンを用いる吸着手段52a(吸着手段)が配置される。従って、基準ガイド52も、記録紙Aを吸着した状態として、カール等に起因する記録紙Aの浮きを防止して、所定の位置に記録紙Aを規制できる。
また、基準ガイド52は、プリントの端部まで画像が印刷された、いわゆる縁無しプリントを作製する際におけるインクによる汚染を防止するために、対応する記録紙Aの幅に応じて形成された溝状のインク受けを有してもよい。
なお、吸着力の変更方法については特に限定はなく、吸着手段52aのファンの回転速度を変更する方法等、各種の公知の方法により行えばよい。
他方、吸着手段44aおよび46aは、一律に定められた吸着力により作動し、吸着制御部による制御は特にされない。
さらに、吸着手段44a、46aおよび52aにおける吸着方法については、ファンによる吸着に限定はされず、静電気を使用する方法など、公知の各種の方法が利用可能である。
排出部20は、エンドレスベルト54と、エンドレスベルト54に回転方向に多数保持されるビン56とからなる公知のソータで、1件のプリントが排出される毎に、エンドレスベルト54を所定量回転させて、ビン56を切り換えることにより、プリントを件毎に仕分けして集積する。
プリンタ10の制御系は、一例として、プリンタ10全体の動作を制御し、かつ管理するCPU62、ROM64、RAM66、画像を一時記憶する画像メモリ68、操作/表示部70、裏印字ユニット16を制御する裏印字ユニット制御部72、吸着条件設定手段74、吸着制御部76(吸着制御手段)、外部ネットワークと接続するネットワークインターフェイス(I/F)78、画像メモリ68から受け取った画像データを一時記憶し、ヘッドドライバ82に送る画像バッファ80(C画像バッファ、M画像バッファ、Y画像バッファ、およびB画像バッファ)、受け取った画像データをもとに記録ヘッド84(Cヘッド、Mヘッド、Yヘッド、およびBヘッド)を駆動(インク吐出)するヘッドドライバ82、記録ヘッド84を走査するモータMsを駆動するシャトル駆動ドライバ86、上流搬送部32のベルトコンベアのモータM1を駆動する上流搬送モータドライバ88、下流搬送部36のベルトコンベアのモータM2を駆動する下流搬送モータドライバ90、吸着手段44aを駆動する吸着手段ドライバ92、吸着手段52aを駆動する吸着手段ドライバ94、吸着手段46aを駆動する吸着手段ドライバ96、カッタ14のモータMcを駆動するカッタモータドライバ98、マガジンタイプ検出センサ24、残量検出センサ26、および、厚さ検出センサ28での検出結果を受け取り、吸着制御部76やCPU62などに送るセンサ基板100を有して構成される。
また、残量検出センサ26は、マガジン22内のシートロールArの残量を検出するものである。残量検出センサ26は、プリンタ10において記録紙Aがマガジン22から引き出されて搬送されている間は、常に作動して、装填されたマガジン22内のシートロールArの残量を検出して、検出結果を吸着条件設定手段74に送る。あるいは、例えば数秒おきなど、所定の時間ごとに検出を行い、前回の検出時の結果と異なる結果を検出した際に、検出結果を吸着条件設定手段74に送るようにしてもよい。
さらに、厚さ検出センサ28は、記録紙Aが厚手か薄手かを検出するものである。記録紙Aが厚さ検出センサ28の設置位置に達すると、厚さ検出センサ28は、記録紙Aの厚さを検出して、検出結果(厚手か薄手か)を後述する吸着条件設定手段74に送る。
吸着条件設定手段74は、装填部12に装填される可能性のあるシートロールArの種類、およびその厚さデータ(厚手か薄手か)、記録紙Aの厚さ、およびマガジン22内のシートロールArの残量等に応じた、吸着手段52aにおける吸着力の制御パラメータを示す吸着条件テーブルを、予め有している。マガジンタイプ検出センサ24等から検出結果を受け取ると、吸着条件設定手段74は、検出結果に合致するシートロールArのデータを検索して、吸着条件テーブルを用いて、該当するデータに応じた制御パラメータを選択し、吸着制御部76等に送る。
また、マガジンタイプ検出センサ24がシートロールArの種類を検出できない場合には、吸着条件設定手段74は、厚さ検出センサ28による記録紙Aの厚さの検出結果(厚手か薄手か)に応じて、吸着条件テーブルを用いて、吸着力の制御パラメータを選択し、吸着制御部76等に送る。
吸着条件設定手段74は、あるいはさらに、残量検出センサ26によるシートロールArの残量(記録媒体残量)の検出結果に応じて、吸着条件テーブルを用いて、吸着力の制御パラメータを選択し、吸着制御部76等に送る。
プリンタ10の装填部12にマガジン22が装填されると、マガジンタイプ検出センサ24は、装填されたマガジン22内のシートロールArの種類を検出して、検出結果を吸着条件設定手段74に送る。また、記録紙Aがマガジン22から引き出されると、厚さ検出センサ28は、記録紙Aの厚さを検出し、その結果を吸着条件設定手段74に送る。
吸着条件設定手段74が該当するデータを保持していない場合は、マガジンタイプ検出センサ24から受け取った、記録紙Aが「厚手」であるか「薄手」であるかの検出結果に応じて制御パラメータを選択する。
なお、厚さ検出センサ28が記録紙Aの厚さ(厚さが何μmか)を測定するものである場合には、吸着条件設定手段74は、厚さ検出センサ28による厚さ測定結果に応じて、記録紙Aが厚手か薄手かを判別する。
なお、本実施例においては、一例として、記録紙Aの厚さが180μm以上のものを「厚手」、180μm未満のものを「薄手」と判別する。また、厚さの判別は、「厚手」「薄手」の2つ以外にも「普通」「超厚手」「超薄手」などというように、より細かい判別を行ってもよい。この点に関しては、後のパターンB〜Dについても同様である。
次いで、吸着条件設定手段74は、記録紙Aが厚手か薄手かの判断結果に応じて、前記吸着条件テーブルを用いて、記録紙Aが厚手の場合には、搬送時には吸着力を強めのb−1とし、搬送停止時には、より強めのb−3とする制御パラメータを選択し、記録紙Aが薄手の場合には、搬送時には吸着力を弱めのb−2とし、搬送停止時には、先と同様のb−3とする制御パラメータを選択する。
このようにして、搬送時および搬送停止時の制御パラメータを選択すると、吸着条件設定手段74は、選択した制御パラメータを吸着制御部76に送る。
つまり、吸着制御部76は、吸着条件設定手段74から供給された制御パラメータに応じて、記録紙Aが厚手の場合には、搬送時には吸着力をb−1とし、搬送停止時には吸着力をb−3とし、他方、記録紙Aが薄手の場合には、搬送時には吸着力をb−2とし、搬送停止時には吸着力をb−3とするように、吸着手段52aによる吸着力を調整する。従って、本実施例では、搬送停止時は、記録紙Aの厚さに関わらず、吸着力は同一となる。
次いで、吸着条件設定手段74は、記録紙Aが厚手か薄手かの判断結果に応じて、前記吸着条件テーブルを用いて、記録紙Aが薄手の場合には、搬送時には吸着力を弱めのc−1とし、搬送停止時には、c−1より強めのc−2とする制御パラメータを選択し、記録紙Aが厚手の場合には、搬送時には吸着力を強めのc−3とし、搬送停止時には、c−3より強めのc−4とする制御パラメータを選択する。
このようにして、搬送時および搬送停止時の制御パラメータを選択すると、吸着条件設定手段74は、選択した制御パラメータを吸着制御部76に送る。
つまり、吸着制御部76は、吸着条件設定手段74から供給された制御パラメータに応じて、記録紙Aが薄手の場合には、搬送時には吸着力をc−1とし、搬送停止時には吸着力をc−2とし、記録紙Aが厚手の場合には、搬送時には吸着力をc−3とし、搬送停止時には吸着力をc−4とするように、吸着手段52aによる吸着力を調整する。従って、本実施例では、上流搬送部32および下流搬送部34の駆動状況に関わらず、吸着力は、記録紙Aの厚さに応じたものとなる。
吸着条件設定手段74は、記録紙Aが厚手か薄手かの判別結果、および、マガジン22内のシートロールArの残量に応じて、この吸着条件テーブルを用いて、記録紙Aが厚手の場合には、吸着力を強めのd−1とする制御パラメータを選択し、記録紙Aが薄手の場合には、吸着力を弱めのd−2とする制御パラメータを選択して、吸着力を決定し、この吸着力を示す制御パラメータを吸着制御部76に送る。吸着制御部76は、供給された制御パラメータに応じて、吸着手段52aに応じて、吸着手段52aによる吸着力を調整する。
さらに、上流搬送部32の吸着手段44aは、必ずしも必要ではなく、これに代わって搬送ローラなどを設置して、記録紙Aの搬送を行うようにしてもよい。
ここで、多列搬送に対応する場合には、各搬送列ごとに独立して吸着力を制御可能にするのが好ましい。これにより、薄手の記録紙と厚手の記録紙とを並列に搬送して印刷を行う場合であっても、それぞれがA〜Dに示すように吸着力を調整でき、全ての記録紙において、ジャミングの発生や、記録紙にシワや凹凸が形成されてしまうことを防止して、かつ、記録紙のカールを確実に矯正して、平面性を保って、記録ヘッドと記録紙との間隔を適正にして高画質な画像を得ることができる。
例えば、上述の実施例においては、記録紙として、シートロールを用いているが、本発明はこれに限定はされず、カットシート状の記録紙に対応する装置であってもよい。
また、以上の実施例は、シャトルヘッドを用い、記録紙を断続的に搬送しつつ印刷を行う、PWAによる画像記録を行うものであるが、本発明はこれに限定はされず、記録紙の幅方向の全域に対応するいわゆるラインヘッドを用い、記録紙を連続的に搬送しつつ印刷を行う、いわゆるFWA(Full Width Array)方式の画像記録を行うものであってもよい。
12 装填部
14 カッタ
16 裏印字ユニット
18 画像記録部
20 排出部
22 マガジン
24 マガジンタイプ検出センサ
26 残量検出センサ
28 厚さ検出センサ
30 ガイドローラ
32 上流搬送部
34 記録ユニット
36 下流搬送部
40、54 エンドレスベルト
42 ローラ
44、46 支持台
50 記録手段
52 基準ガイド
56 ビン
74 吸着条件設定手段
76 吸着制御部
Claims (4)
- 記録媒体を装填する装填部と、
前記記録媒体を吸着する吸着手段を有する印刷台を備え、この印刷台に前記記録媒体を保持しつつ、インクジェットによって前記記録媒体に画像を記録する画像記録部と、
前記装填部に装填された記録媒体の種類を判別する媒体種検出手段、および、前記装填部に装填された記録媒体の厚さを検出する媒体厚検出手段の少なくとも一方と、
前記媒体種検出手段および前記媒体厚検出手段の少なくとも一方による検出結果に応じて、前記吸着手段による記録媒体の吸着力を変更する吸着制御手段とを有することを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 前記画像記録部が、記録媒体を断続的に搬送しつつ、搬送停止時に記録ヘッドを前記搬送方向と直交する方向に移動して画像を記録するものであり、
前記吸着制御手段は、記録媒体の搬送時と搬送停止時とで、前記吸着手段による記録媒体の吸着力を変更する請求項1に記載のインクジェットプリンタ。 - 前記装填部が、長尺な記録媒体を巻回してなるロール状記録媒体を装填するものであり、さらに、このロール状記録媒体の記録媒体残量を検出する残量検出手段を有し、
前記吸着制御手段は、前記残量検出手段による記憶媒体残量の検出結果に応じて、前記吸着手段による記録媒体の吸着力を変更する請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ。 - 複数の記録媒体を一方向に配列して、この配列方向と直交する方向に記録媒体を搬送する並列搬送を行って画像を記録する機能を有し、
かつ、前記画像記録部は、記録媒体の搬送列毎に独立して前記吸着手段の吸着力を調整する機能を有し、さらに、前記吸着制御手段は、並列搬送による印刷を行う際には、各列の記録媒体に応じて前記吸着手段の吸着力を変更する請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
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