JP2011189643A - プリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】両面印刷を行う場合に、記録紙の両面にそれぞれ印刷された画像の印刷位置が相対的にずれてしまうことを防止する。
【解決手段】CPU201において、記録紙Pの設定長さと測定長さとの寸法誤差を算出する。この算出結果により、記録紙Pの測定長さの方が短ければ、記録紙Pの他側の面の先端の余白が小さくなるように印刷の開始位置を補正する。一方、記録紙Pの測定長さの方が長ければ、記録紙Pの他側の面の先端の余白が大きくなるように印刷の開始位置を補正する。
【選択図】図11

Description

本発明は、印刷部にて一側の面に印刷された記録紙を表裏反転させて印刷部へ再供給し且つ印刷部にて他側の面に印刷することによって、記録紙の両面に印刷を行うプリンタに関する。
従来より、記録紙の搬送路の一方側のみにプリントヘッドを配設しておき、記録紙の一側の面に印刷した後に、該記録紙を表裏反転させてプリントヘッドへ再供給して他側の面に印刷することで、記録紙の両面に印刷を行うようにしたプリンタが知られている。
例えば、特許文献1には、用紙搬送路の途中に接続されてこの用紙搬送路を搬送される記録紙が送り込まれる反転路と、反転路に送り込まれた記録紙をスイッチバックさせて用紙搬送路へ送り出す用紙反転手段とを備えたプリンタが開示されている。
ところで、例えば、記録紙に対してA4の規格サイズ(210mm×297mm)の画像を印刷する場合には、210mm×307mmの設定長さに切断された記録紙を用いるようにしている。これは、記録紙の先端及び後端にそれぞれ余白を設けて画像印刷した後、この余白を切断することで、最終的に210mm×297mmのサイズの画像を確実に得るためである。なお、両面印刷の手順は以下の通りである。
まず、供給される記録紙の設定長さをプリンタに入力して記憶する。そして、記録紙の一側の面に対して、記録紙の先端から0.5mmの余白を設けて長さ297mmの画像を印刷する。これにより、記録紙の一側の面の後端には9.5mmの余白が設けられる。次に、記録紙を表裏反転させ且つ記録紙の先端と後端とを入れ替えた状態で、記録紙の他側の面に対して、記録紙の先端(一側の面の後端)から9.5mmの余白を設けて長さ297mmの画像を印刷する。これにより、記録紙の後端(一側の面の先端)には0.5mmの余白が設けられる。なお、記録紙の先端から何mmシフトさせた位置から印刷を開始すればよいのかは、事前に入力された記録紙の設定長さ、余白、及び画像サイズに基づいて算出される。このようにすれば、記録紙に印刷された画像と余白との境界位置を、記録紙の両面において一致させることができる。
特開2002−296848号公報
しかしながら、従来のプリンタでは、両面印刷を行う場合に、記録紙の両面にそれぞれ印刷された画像の印刷位置が相対的にずれてしまうという問題があった。
具体的に、210mm×307mmの設定長さに切断されているはずの記録紙を準備したとしても、実際には寸法誤差が生じていることがある。例えば、記録紙の長さを実際に測定すると、210mm×306.5mmというように、測定長さが設定長さよりも短くなっていることがある。
そして、記録紙の実際の測定長さが設定長さよりも短くなっているにもかかわらず、上述した手順で両面印刷を行うと、想定していた位置に画像を印刷することができない。
すなわち、測定長さが210mm×306.5mmの記録紙の一側の面に対して、記録紙の先端から0.5mmの余白を設けて長さ297mmの画像を印刷すると、記録紙の一側の面の後端には9mmの余白が設けられる。次に、記録紙を表裏反転させ且つ記録紙の先端と後端とを入れ替えた状態で、記録紙の他側の面に対して、記録紙の先端(一側の面の後端)から9.5mmの余白を設けて長さ297mmの画像を印刷すると、記録紙の後端(一側の面の先端)には余白が設けられないこととなる。これは、プリンタでは、210mm×307mmの記録紙が供給されていると判断しているため、記録紙の先端からのシフト位置が9.5mmに設定されてしまうからである。
このように、記録紙の実際の測定長さが設定長さよりも短くなっているにもかかわらず両面印刷を行うと、記録紙の両面にそれぞれ印刷された画像の印刷位置が相対的に0.5mmずれてしまうこととなる。そのため、記録紙の余白をカッター等で切断すると、片側面の画像が一部欠けてしまうとともに、余白が切断されずにそのまま残ってしまうという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、両面印刷を行う場合に、記録紙の両面にそれぞれ印刷された画像の印刷位置が相対的にずれてしまうことを防止することにある。
本発明は、所定の設定長さに切断された単票状の記録紙の片側面に印刷を行う印刷部を備え、該印刷部にて一側の面に印刷された該記録紙を表裏反転させ且つ該記録紙の先端と後端とを入れ替えた状態で該印刷部へ再供給し、該印刷部にて他側の面に印刷することによって、該記録紙の両面に印刷を行うプリンタを対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、前記記録紙の設定長さを記憶する記憶手段と、
前記記録紙の搬送方向の長さを測定する測定手段と、
前記記憶手段に記憶された設定長さと、前記測定手段で測定された測定長さとの寸法誤差を算出する算出手段と、
前記算出手段の算出結果に基づいて、前記印刷部にて前記記録紙の他側の面に対して印刷を開始する開始位置を補正する補正手段とを備えたことを特徴とするものである。
第1の発明では、記録紙の設定長さが記憶手段に記憶される。また、記録紙の搬送方向の長さが測定手段で測定される。そして、算出手段により、記憶手段に記憶された設定長さと、測定手段で測定された測定長さとの寸法誤差が算出される。ここで、印刷部にて記録紙の他側の面に対して印刷を開始する際には、補正手段により、算出手段の算出結果に基づいてその開始位置が補正される。
このような構成とすれば、両面印刷を行う場合に、記録紙の両面にそれぞれ印刷された画像の印刷位置が相対的にずれてしまうことを防止できる。
具体的に、記録紙の設定長さのみに基づいて両面印刷を行う場合、印刷する画像サイズがA4の規格サイズ(210mm×297mm)であれば、設定長さが210mm×307mmの記録紙の一側の面に対して、記録紙の先端に0.5mmの余白を設けて長さ297mmの画像を印刷し、記録紙の後端に9.5mmの余白を設ける。そして、記録紙を表裏反転させ且つ記録紙の先端と後端とを入れ替えた状態で、記録紙の他側の面に印刷するときには、記録紙の先端(一側の面の後端)から9.5mmの余白を設けて長さ297mmの画像を印刷し、記録紙に印刷された画像と余白との境界位置を、記録紙の両面において一致させるようにしている。
ところが、210mm×307mmの設定長さに切断されているはずの記録紙を準備したとしても、記録紙の長さを実際に測定すると、210mm×306.5mmというように、測定長さが設定長さよりも短くなっていることがある。
そして、測定長さが210mm×306.5mmの記録紙に対して、上述した手順で両面印刷を行うと、記録紙の一側の面の後端には9mmの余白が設けられる一方、記録紙の他側の面の先端(一側の面の後端に相当)には9.5mmの余白が設けられる。そのため、記録紙の両面にそれぞれ印刷された画像の印刷位置が相対的に0.5mmずれてしまう。これは、プリンタでは、210mm×307mmの記録紙が供給されていると判断しているため、記録紙の先端からのシフト位置が9.5mmに設定されてしまうからである。
これに対し、本発明では、記録紙の実際の長さを測定手段で測定するようにしている。そして、記憶手段に記憶されている設定長さと、測定手段で測定された測定長さとの寸法誤差を算出手段により算出して、この算出結果に基づいて、印刷部にて記録紙の他側の面に対して印刷を開始する開始位置を補正するようにしたから、記録紙の実際の長さに合わせて画像印刷を行うことができ、記録紙の両面にそれぞれ印刷された画像の印刷位置が相対的にずれてしまうことを防止できる。
第2の発明は、第1の発明において、
前記印刷部は、前記記録紙の先端及び後端に余白を設けて印刷するように構成され、
前記補正手段は、前記記録紙の一側の面に印刷された画像と前記余白との境界位置と、他側の面に印刷された画像と該余白との境界位置とが一致するように、前記開始位置を該記録紙の先端から所定距離だけシフトさせた位置に補正するように構成されていることを特徴とするものである。
第2の発明では、印刷部により、記録紙の先端及び後端には余白が設けられる。補正手段では、印刷の開始位置が記録紙の先端から所定距離だけシフトさせた位置に補正される。ここで、所定距離だけシフトさせた位置とは、記録紙の一側の面に印刷された画像と余白との境界位置と、他側の面に印刷された画像と余白との境界位置とが一致する位置である。
このような構成とすれば、記録紙の先端及び後端に余白を設けて印刷する場合において、補正手段により印刷の開始位置を補正することで、記録紙に印刷された画像と余白との境界位置を、記録紙の両面において一致させることができる。これにより、両面印刷を行う場合に、記録紙の両面にそれぞれ印刷された画像の印刷位置が相対的にずれてしまうことを防止できる。
本発明によれば、記録紙の実際の長さを測定手段で測定するようにしている。そして、記憶手段に記憶されている設定長さと、測定手段で測定された測定長さとの寸法誤差を算出手段により算出して、この算出結果に基づいて、印刷部にて記録紙の他側の面に対して印刷を開始する開始位置を補正するようにしたから、記録紙の実際の長さに合わせて画像印刷を行うことができ、記録紙の両面にそれぞれ印刷された画像の印刷位置が相対的にずれてしまうことを防止できる。
本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの外観を示す斜視図である。 インクジェットプリンタの内部の構成を示す、側方から見た概略図である。 カセットの内部の詳細を示す断面図である。 印刷部及びUターン部の詳細を示す側面図である。 印刷部の詳細を示す平面図である。 スイッチバック部のスイッチバックローラ対が、リバース搬送部より搬送されてきた記録紙を受け取っている状態を示す概略図である。 スイッチバックローラ対の従動ローラが第2の位置に切り換えられた状態を示す図6相当図である。 スイッチバックローラ対が記録紙を供給ローラ対のところまでスイッチバックさせた状態を示す図6相当図である。 記録紙が手差し挿入用開口部より手差し挿入されている状態を示す図6相当図である。 プリンタの制御系の構成を示すブロック図である。 両面印刷の手順を示すフローチャート図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
−全体構造−
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタAの外観を示し、図2は、インクジェットプリンタAの内部の構成を概略的に示す。このインクジェットプリンタAは、写真プリントシステムに用いられるものであって、例えば、画像データを取得して必要な補正処理等を行う受付ブロックから通信ケーブルを介して伝送される画像データに基づいて記録紙P(図3等参照)に印刷を行うものである。この記録紙Pは、所定の大きさに裁断された単票紙である。
前記インクジェットプリンタAは、下面にキャスター3が設けられた筐体2を有するプリンタ本体部1と、このプリンタ本体部1の筐体2の一側面の上部に着脱自在に取り付けられ且つ複数枚の記録紙Pをその厚み方向に重ねた状態で収容可能なカセット5と、筐体2の上面に着脱自在に取り付けられた両面印刷ユニット7とを備えている。なお、本実施形態では、カセット5が取り付けられる側(図2の左側)をプリンタ前側といい、その反対側(図2の右側)をプリンタ後側という。また、図2の紙面と垂直な方向は、プリンタ左右方向であって、カセット5に収容され且つプリンタ本体部1及び両面印刷ユニット7において搬送される記録紙Pの幅方向と一致している。
図2に示すように、前記両面印刷ユニット7がプリンタ本体部1に取り付けられた状態で、後に詳細に説明するように記録紙Pの表裏両面に印刷することが可能になる。一方、記録紙Pの片面のみに印刷し、両面印刷が必要でない場合には、両面印刷ユニット7をプリンタ本体部1から外しておくことができる。ただし、両面印刷ユニット7がプリンタ本体部1に取り付けられた状態であっても、記録紙Pの片面のみに印刷することは可能である。両面印刷した記録紙Pを複数枚束ねることで、フォトアルバムやフォトブックを作成することができる。
前記カセット5は、記録紙Pの大きさ毎に異なるものであり、オペレータは、カセット5をプリンタ本体部1に取り付けたときに、そのカセット5に対応した記録紙Pの大きさ(長さ及び幅)を、操作スイッチ(図示省略)により入力する。なお、カセット5に例えばICチップを設けて、このICチップに記録紙Pの大きさ等を記憶するようにしておき、カセット5が取り付けられたときに、プリンタ本体部1が該ICチップの記憶内容を読み取るようにしてもよい。こうすれば、オペレータの入力作業は不要になる。このように入力された記録紙Pの設定長さは、後述する半導体メモリRAM/ROM205(図10参照)に記憶される。
図3に詳細に示すように、前記カセット5内には、記録紙Pをその厚み方向に重ねた状態でセットするためのセットトレイ11が配設されている。セットトレイ11の幅方向両端部には幅規制ガイド12が立設しており、セットトレイ11にセットされた記録紙Pが幅方向に移動しないように規制している。このセットトレイ11は、カセット5内において、セットトレイ11のプリンタ前後方向の略中央にてプリンタ左右方向に延びる軸11a回りに回動可能に支持されている。セットトレイ11は、そのプリンタ後側端が上昇する側に回動するようにバネで付勢されている。これにより、セットトレイ11上にセットされた複数枚の記録紙Pのうち最上部の記録紙Pが、カセット5内のプリンタ後側端部の上部に配設された送出しローラ14に当接することになる。
前記送出しローラ14は、プリンタ本体部1の側に配設されたモータ(図示省略)により図3で反時計回り方向に駆動されるようになっており、このモータにより送出しローラ14が回転駆動されると、最上部の記録紙Pが1枚だけプリンタ後側へ移動してカセット5の外側へ送り出される。このとき、最上部の記録紙Pの下側に位置する記録紙Pが最上部の記録紙Pに引き摺られて複数枚の記録紙Pがカセット5の外側へ同時に送り出されないようにするために、送出しローラ14が所定量だけ回転すると、トレイ押下げ機構16によって、セットトレイ11のプリンタ後側端が下降するようになされている。
前記トレイ押下げ機構16は、プリンタ本体部1に、プリンタ左右方向に延びる軸17a回りに回動可能に支持されたトレイ押下げレバー17と、このトレイ押下げレバーを軸17a回りに回動させるためのレバー回動カム18とを有している。このレバー回動カム18は、モータ(図示省略)により軸18a回りに回動する。また、トレイ押下げレバー17の一端部は、カセット5をプリンタ本体部1に取り付けたときに、カセット5内に、セットトレイ11のプリンタ後側端部の上側に位置するように進入する。一方、トレイ押下げレバー17の他端部は、レバー回動カム18のカム面に当接している。この当接状態を常に維持するためにトレイ押下げレバー17は、前記他端部がレバー回動カム18の側へ移動するように(つまり一端部が上側に移動するように)バネで付勢されている。
そして、前記送出しローラ14が所定量だけ回転したときに、レバー回動カム18が回転し、これにより、トレイ押下げレバー17の前記一端部がセットトレイ11のプリンタ後側端部に当接してこれを押し下げる。これにより、最上部の記録紙Pの下側に位置する記録紙Pが最上部の記録紙Pに引き摺られるのが防止され、複数枚の記録紙Pがカセット5の外側へ同時に送り出されなくなる。なお、レバー回動カム18が半回転すると、トレイ押下げレバー17の前記一端部が上昇し始め、これに伴って、セットトレイ11のプリンタ後側端が前記バネにより上昇して、次に最上部となる記録紙Pが送出しローラ14に当接する。レバー回動カム18が1回転したとき、レバー回動カム18の回転が停止し、トレイ押下げレバー17は初期の状態に戻る。
前記送出しローラ14によりカセット5の外側に送り出された記録紙Pは、プリンタ本体部1における後述の印刷部21へ供給されるようになっている。このことで、カセット5の送出しローラ14は、印刷部21へ記録紙Pを供給する記録紙供給部を構成する。
前記プリンタ本体部1の筐体2内の上部におけるカセット5の取付部近傍には、画像データに基づいて印刷を行う印刷部21が設けられている。この印刷部21は、図4及び図5に詳細に示すように、記録紙Pの片側面(上側面)に印刷するプリントヘッドHと、送出しローラ14より供給された記録紙Pを、記録紙Pへの印刷時に送出しローラ14とは反対側(プリンタ後側)へ搬送する印刷搬送部22と、この印刷搬送部22より搬送される記録紙Pを支持するプラテン23とを備えている。
前記印刷搬送部22の上流側端部(プリンタ前側端部)には圧着型の上流側ローラ対24が、また印刷搬送部22の下流側端部(プリンタ後側端部)には圧着型の下流側ローラ対25がそれぞれ配設されている。上流側ローラ対24は、下側に位置する駆動ローラ24aと、上側に位置する従動ローラ24bとで構成されている。また、下流側ローラ対25は、下側に位置する駆動ローラ25aと、上側に位置する従動ローラ25bとで構成されている。上流側ローラ対24を挟んでその上流側及び下流側には、記録紙Pを検出する第1及び第2センサ27,28(共に投光部と受光部とからなる)がそれぞれ配設されている。
前記第1センサ27は、送出しローラ14によりカセット5の外側へ送り出された最上部の記録紙Pに下側に位置する記録紙Pが、最上部の記録紙Pに引き摺られて複数枚の記録紙Pがカセット5の外側へ同時に送り出されたことを検出するものである。
前記第2センサ28は、カセット5の外側へ送り出された記録紙Pの先端及び後端を検出するものであり、本実施形態では、第2センサ28に記録紙Pの先端が検出された後、後端が検出されるまでの記録紙Pの搬送量に基づいて、記録紙Pの搬送方向の実際の長さを測定する測定手段を構成している。
なお、印刷搬送部22等のこれらの詳細については別途後述する。
前記プリントヘッドHは、記録紙Pの上側位置において記録紙Pの幅方向(プリンタ左右方向)と一致する主走査方向X(図5参照)に延びる2本のガイドレール31に沿って移動可能に構成されている。また、プリントヘッドHは、主走査方向Xと垂直であって記録紙Pの移動方向(プリンタ前後方向)と一致する副走査方向Y(図5参照)に並ぶ2つのヘッドユニット32を有しており、これら2つのヘッドユニット32の下面に設けられている多数のインク吐出ノズル(図示省略)から複数色のインクを下側へ向けて吐出することで、記録紙Pの上側面に対して所定の画像を印刷できるようになっている。本実施形態では、ヘッドユニット32が副走査方向Yに2段に並んで配設されているが、ヘッドユニット32は2段である必要はなく、1段や3段以上であってもよい。
前記両ヘッドユニット32は同一構成であり、各々、主走査方向Xに配設された、各色のインクを吐出するための複数のノズルアレイを有している。この各ノズルアレイにおいて、インク吐出ノズルが副走査方向Yに列状に配設されている。これにより、各ヘッドユニット32は、単体でカラー画像を形成可能な構成とされている。そして、記録紙Pは、上流側ローラ対24又は下流側ローラ対25により一定の単位搬送量で間欠的に(ステップ状に)副走査方向Yに搬送され、この間欠搬送時における記録紙Pの各停止時に、プリントヘッドHが主走査方向Xに一走査(一往動作又は一復動作)されて、この走査時に、主走査方向Xの各位置で、各ヘッドユニット32の各色のインク吐出ノズルからインクが記録紙Pの上側面に対して同時に吐出される。つまり、プリントヘッドHの一走査後に、記録紙Pが単位搬送量だけ搬送され、その後、再びプリントヘッドHが一走査され、この動作が繰り返し行われて、所望の画像が印刷されることになる。
ここで、本実施形態におけるプリントヘッドHのインク吐出のための構成としては、インクが充填された圧力室内の容積がピエゾ素子によって変化することで、圧力室に連通するインク吐出ノズルからインクを吐出する一般的なピエゾ方式のものを採用している。
前記プラテン23は板状の部材からなり、その上面が記録紙Pを支持する支持面23aとされている。このプラテン23には、厚み方向(上下方向)に貫通して支持面23aに開口する多数の吸引用孔23b(図5参照)が設けられている。
各吸引用孔23bは、プリンタの左右方向及び前後方向に沿ってそれぞれ一列に並ぶように配列されている。詳しくは、記録紙の搬送方向に沿って見たときには、プラテンの支持面上に、一群の吸引用孔23b,23b,・・・(吸引孔群)が記録紙Pの搬送方向に略直交するプリンタ左右方向に一列に並んでいて、これら個々の吸引孔群がプリンタ前後方向に所定の間隔で複数配置されている。
前記プラテン23の下側には、プラテン23と共に空間を形成するケース体35が配設され、このケース体35の下側に、ファン等を含む吸引装置36が配設されている。そして、吸引用孔23bは、ケース体35内の空間と連通し、この空間は、吸引装置36の吸込み口と連通しており、吸引装置36の作動により吸引用孔23bを介してプラテン23の支持面23a側に負圧が生じ、このことで、記録紙Pがプラテン23の支持面23a上に吸着保持されることになる。これにより、印刷時の記録紙Pの平面性を確保して印刷品質を向上させることが可能になる。
また、前記プラテン23の支持面23aには、インク吸収材38を収容するための、副走査方向Yに延びる凹部23c(図5参照)が形成されている。このインク吸収材38は、記録紙P全体に画像を印刷する縁なし印刷を行う際に、プリントヘッドH(ヘッドユニット32)より吐出したインクの一部が前記支持面23a上の記録紙Pの幅方向の端縁から外側に外れてはみ出したとしても、その外側に外れたインクによりプラテン23の支持面23aが汚れるのを防止するために設けられたものである。このため、凹部23cは、支持面23aにおいて支持面23a上の記録紙Pの幅方向の端縁に対応する位置で且つ副走査方向YにおけるプリントヘッドHに対応する位置において、端縁に沿って延びる(つまり副走査方向Yに延びる)ように形成されている。図5の例では、5種類の幅の記録紙Pに対応可能にするべく、片側5個ずつの合計10個の凹部23cが設けられている。インク吸収材38は、インク吸収性に優れた、例えばスポンジ状のものが好ましい。
ここで、前記縁なし印刷を行う場合、記録紙Pの幅方向については端縁ぎりぎりにインクを吐出し、その端縁からはみ出したインクをインク吸収材38により吸収するようにしているが、記録紙Pの先端及び後端ぎりぎりにはインクを吐出せず、所定量(例えば2mm)だけ余白をあけて印刷を行う。そして、この余白を後述のカッター40により切断することで、縁なしに仕上げる。このようにするのは、記録紙Pの先端又は後端に向けてインクを吐出すると、そのインクが吸引用孔23bによる吸い込み作用により吸引用孔23bへ引き込まれて印刷品質が低下するとともに、支持面23aがインクで汚れるからである。
前記プリンタ本体部1の筐体2内の上部における印刷搬送部22の下流側には、印刷搬送部22の下流側端部(下流側ローラ対25)より送り出された記録紙Pを、表裏反転し且つ搬送の向きが逆向きになるようにUターンさせるUターン部45が設けられている。
前記Uターン部45と印刷搬送部22との間には、縁なし印刷を行う場合において記録紙Pの先端及び後端における余白を切断するカッター40が配設されている。このカッター40は、記録紙Pの搬送経路の上側に配置された固定刃40aと、記録紙Pの搬送経路の下側に配置され、モータ(図示省略)により固定刃40aに対して上下方向に移動する可動刃40bとで構成され、可動刃40bが記録紙Pの下側から上側に移動することで記録紙Pを切断する。この切断による切り屑は、筐体2の下部に配設された屑箱41(図2参照)に落下して収容される。なお、記録紙Pの両面に印刷を行う場合には、両面に印刷を行った後にカッター40により余白を切断する。
前記Uターン部45には、Uターン部45の上流側部分に配設され且つ印刷搬送部22からの記録紙Pを挟持してさらにプリンタ後側へ搬送する圧着型の2組の搬送ローラ対46と、該搬送ローラ対46により搬送されてきた記録紙Pの搬送の向きを上側へ変更する第1向き変更部材47と、この第1向き変更部材47の下流側に配設され且つ記録紙Pを挟持して上側へ搬送する圧着型の2組の搬送ローラ対48と、搬送ローラ対48により搬送されてきた記録紙Pの搬送の向きをプリンタ前側へ変更する第2向き変更部材49と、Uターン部45の下流側端部に配設され、記録紙Pを挟持してUターン部45から排出する圧着型の搬送ローラ対50と、この搬送ローラ対50の近傍位置に配設され且つ記録紙Pが当該位置にあることを検出する第3センサ51(投光部と受光部とからなる)とが設けられている。なお、2組の搬送ローラ対48の間には、下側の搬送ローラ対48から送り出された記録紙Pの先端を上側の搬送ローラ対48へと導く一対のガイド板52が、搬送路を挟むように配設されている。
前記Uターン部45の上流側部分における2組の搬送ローラ対46の間には、印刷部21において記録紙Pの上側面に付着したインクを乾燥させるための乾燥風Wを記録紙Pの上側面に吹き付ける乾燥装置53が設けられている。この乾燥装置53は、乾燥装置53内に空気を取り込むための吸入ファン54と、この吸入ファン54で取り込んだ空気を加熱する加熱ヒータ55と、乾燥装置53の下端部に開口して、加熱ヒータ55で加熱された空気を乾燥風Wとして記録紙Pの上側面に吹き付ける排気ノズル部56と、乾燥装置53内の温度を検出して加熱ヒータ55を緊急停止させる安全サーモ57とを備えている。
前記Uターン部45の全搬送ローラ対46,48,50において、記録紙Pにおける印刷部21による印刷面とは反対側の面に接触するローラ(上流側部分における2組の搬送ローラ対46では下側のローラであり、その下流側の2組の搬送ローラ対48ではプリンタ後側のローラであり、搬送ローラ対50では、上側のローラである)は、それぞれ駆動ローラ46a,48a,50aとされ、印刷面に接触するローラ(搬送ローラ対46では上側のローラであり、搬送ローラ対48ではプリンタ前側のローラであり、搬送ローラ対50では、下側のローラである)は、それぞれ従動ローラ46b,48b,50bとされている。
前記第3センサ51は、記録紙Pの後端を検出して、記録紙PのUターン部45からの排出を検出するものである。両面印刷ユニット7がプリンタ本体部1に取り付けられていない場合には、記録紙Pの筐体2外側への排出を検出することになる。一方、両面印刷ユニット7がプリンタ本体部1に取り付けられている場合には、記録紙Pの後端の検出から、該後端が搬送ローラ対50から外れる量だけ記録紙Pが搬送されたときに、両面印刷ユニット7での記録紙Pの搬送速度を変更(アップ)する。
前記両面印刷ユニット7は、筐体2の上面を覆う第1ユニット8と、カセット5の上方に位置する第2ユニット9との2分割構造になっている。そして、両面印刷ユニット7がプリンタ本体部1に取り付けられている状態で、第1ユニット8のみを筐体2から取り外すことが可能になっている。この第1ユニット8が取り外された状態で、筐体2の上面に設けたメンテナンス開口(通常時は蓋で塞がれる)を介して印刷部21(特にプリントヘッドH等)のメンテナンス作業を行うことができる。
前記両面印刷ユニット7の第1ユニット8内には、Uターン部45から送り出された記録紙Pを、印刷部21を超えてカセット5の側(印刷部21に対してプリンタ前側)へ搬送するリバース搬送部61が設けられている。このリバース搬送部61には、記録紙Pを挟持してプリンタ前側へ搬送する圧着型の3組の搬送ローラ対62と、リバース搬送部61の下流側端部(第1ユニット8のプリンタ前側端部)の位置に配設され且つ記録紙Pが当該位置にあることを検出する第4センサ63(投光部と受光部とからなる)とが設けられている。
前記リバース搬送部61の全搬送ローラ対62において、記録紙Pにおける印刷部21による印刷面とは反対側の面に接触するローラ(上側のローラ)は、駆動ローラ62aとされ、印刷面に接触するローラ(下側のローラ)は、従動ローラ62bとされている。全ての駆動ローラ62aは同じモータ(図示省略)により駆動される。そして、この駆動ローラ62aの回転速度、つまり搬送ローラ対62による記録紙Pの搬送速度は可変に構成されている。
前記第2ユニット9内には、リバース搬送部61より搬送されてきた記録紙Pを、スイッチバックさせて記録紙Pの後端側から印刷搬送部22の上流側端部へ供給するスイッチバック部66が設けられている。このスイッチバック部66には、下側の駆動ローラ67aと上側の従動ローラ67bとからなる圧着型のスイッチバックローラ対67と、このスイッチバックローラ対67の上流側において搬送路を挟むように設けられ、リバース搬送部61より搬送されてきた記録紙Pをスイッチバックローラ対67へ導く一対の第1ガイド部材68と、スイッチバックした記録紙Pを印刷搬送部22の上流側端部へ供給する圧着型の供給ローラ対69と、スイッチバックローラ対67と供給ローラ対69との間において搬送路を挟むように設けられ、スイッチバックした記録紙Pを供給ローラ対69へ導く一対の第2ガイド部材70とが設けられている。
前記スイッチバックローラ対67の駆動ローラ67aは、モータ(図示省略)により、記録紙Pを挟持してプリンタ前側へ搬送する正回転と、記録紙Pを挟持してプリンタ後側へ搬送する逆回転とが可能に構成されている。
前記スイッチバックローラ対67及び第1ガイド部材68は、モータ(図示省略)により、スイッチバックローラ対67の駆動ローラ67aの回転軸回りに一体的に回動可能になっており、これにより、スイッチバックローラ対67の従動ローラ67bが、駆動ローラ67aに対してほぼ真上に位置する第1の位置(図6参照)と、駆動ローラ67aに対してプリンタ後側に位置する第2の位置(図7参照)とに切り換えられるようになっている。また、第1ガイド部材68は、従動ローラ67bが第1の位置にあるときには、リバース搬送部61における搬送路の延長上に位置し(図6参照)、従動ローラ67bが第2の位置にあるときには、第2ガイド部材70の延長上に位置する(図7参照)。
ここで、前記リバース搬送部61より搬送されてきた記録紙Pをスイッチバックさせる方法を説明する。スイッチバックローラ対67が、リバース搬送部61より搬送されてきた記録紙Pを受け取る際には、駆動ローラ67aは正回転しており、従動ローラ67bは第1の位置にある。そして、第4センサ63が記録紙Pの後端を検出してから、該後端が第1ガイド部材68に位置するような量だけスイッチバックローラ対67により記録紙Pをプリンタ前側へ搬送したところで(図6参照)、駆動ローラ67aの正回転を停止する。このとき、記録紙Pの少なくとも先端部は、後述の載置トレイ74上に位置する。
続いて、スイッチバックローラ対67及び第1ガイド部材68を図6で時計回り方向に回動させて従動ローラ67bを第1の位置から第2の位置へ切り換える。これにより、記録紙Pの先端側(プリンタ前側)が持ち上げられて、スイッチバックローラ対67に対して上側で且つプリンタ前側に配設された2つの補助ローラ72に当接した状態で湾曲する(図7参照)。
その後、駆動ローラ67aを逆回転させて、記録紙Pをその後端側から供給ローラ対69の側へ向けて搬送する。このとき、記録紙Pの搬送に伴って補助ローラ72が回転し、これにより、スイッチバックする記録紙Pの後端側部分(駆動ローラ67aの正回転時の先端側部分に相当)がスムーズに移動するとともに、第2ユニット9の内壁面等に擦れて傷が付くようなこともない。スイッチバックローラ対67によりスイッチバックする記録紙Pは、第1ガイド部材68及び第2ガイド部材70を通って、供給ローラ対69のところに達する(図8参照)。
前記供給ローラ対69は、モータ(図示省略)により駆動される駆動ローラ69aと、この駆動ローラ69aに対して圧着される従動ローラ69bとからなる。この従動ローラ69bの駆動ローラ69aに対する圧着状態は、後述の如く解除することが可能になっている(スイッチバックローラ対67の従動ローラ67bも同様)。
前記供給ローラ対69の下側には、プリンタ本体部1の筐体2におけるプリンタ前側面の上部に設けられた一対の第3ガイド部材73が、搬送路を挟むように配設されており、この第3ガイド部材73を介して記録紙Pが印刷搬送部22の上流側端部へ供給されることになる。このように両面印刷ユニット7を介して印刷搬送部22に供給された記録紙Pの上側面は、記録紙Pに対して印刷部21にて最初に印刷された面(以下、表側面という)とは反対側の面(以下、裏側面という)であり、未だ印刷されていない面である。そして、最初の印刷時と同様に裏側面に印刷することで、記録紙Pの両面に印刷されることになる。
前記スイッチバックローラ対67は、リバース搬送部61より搬送されてきた記録紙Pを、スイッチバックさせないで第2ユニット9の外側へ排出する役目もしている。すなわち、スイッチバックローラ対67は、記録紙Pを第2ユニット9の外側へ排出する際には、駆動ローラ67aの正回転を途中で停止しないで回転し続ける。そして、第2ユニット9の外壁のプリンタ前側面には、スイッチバックローラ対67により送り出された記録紙Pを受け止めて載置する載置トレイ74が設けられている。前記のように両面に印刷された記録紙Pや、表側面のみの印刷で済ませる記録紙Pは、スイッチバックローラ対67によって第2ユニット9の外側へ排出されて載置トレイ74上に載置されることになる。
前記第2ユニット9の外壁のプリンタ前側面における載置トレイ74の上側には、載置トレイ74に載置された記録紙Pに埃等が付着するのを防止するカバー部材75が、載置トレイ74の上側を覆うように片持ち状に支持されている。このカバー部材75は、その基端部(プリンタ後側端部)にてプリンタ左右方向に延びる軸75a回りに回動可能に支持されており、カバー部材75を軸75a回りに回動させて基端部から上側へ延びるように立てた状態にすることも可能である。
前記第2ユニット9の外壁の上面における前記スイッチバックローラ対67の近傍には、記録紙Pを手差し挿入することが可能な手差し挿入用開口部77が形成されている。この手差し挿入用開口部77には、一対の手差し用ガイド部材78が、手差し挿入される記録紙Pを厚み方向に挟むように配設され、この手差し用ガイド部材78により、手差し挿入された記録紙Pの先端をスイッチバックローラ対67の側へ導く。また、手差し挿入用開口部77は、蓋部材79(図1参照)により覆われており、オペレータは、記録紙Pを手差し挿入する際には、この蓋部材79を開けるとともに、モードスイッチ(図示省略)を操作して、手差しモードに切り換える。これにより、図9に示すように、スイッチバックローラ対67の従動ローラ67bが第2の位置に切り換えられるとともに、駆動ローラ67aが逆回転する。そして、オペレータが記録紙Pを手差し挿入用開口部77から挿入する。このとき、前記カバー部材75を立てた状態にしておけば、カバー部材75が記録紙Pを支持する受け皿の役目を果たし、記録紙Pの挿入が容易になる。こうして記録紙Pを手差し挿入用開口部77から挿入すると、その記録紙Pがスイッチバックローラ対67によって供給ローラ対69の側へ向けて搬送され、スイッチバックして搬送される記録紙Pと同様に、供給ローラ対69によって、印刷搬送部22(印刷部21)へ供給される。
前記Uターン部45、リバース搬送部61及びスイッチバック部66は、印刷搬送部22の下流側端部と上流側端部とを接続して印刷搬送部22と共にプリントヘッドHを囲むような周回搬送路を形成し且つ印刷搬送部22の下流側端部より送り出された、表側面に印刷された記録紙Pを、表裏反転させて印刷搬送部22の上流側端部へ供給する記録紙再供給部88を構成する。この記録紙再供給部88により、表側面に印刷された記録紙Pを、表裏反転させて印刷部21へ再供給することができ、この記録紙Pの裏側面にも印刷することで、記録紙Pの両面に印刷を行うことができる。
前記裏側面に印刷された記録紙Pは、Uターン部45及びリバース搬送部61により、表側面に印刷された後の搬送時(記録紙Pの1回目の搬送時)と同様に、スイッチバック部66へと搬送される。このとき、スイッチバック部66のスイッチバックローラ対67は正回転し続けて、記録紙Pを載置トレイ74上に排出する。
−制御系の構成−
本インクジェットプリンタAは、制御系として、図10に示すように、マイクロプロセッサ201(以下、CPUという)と、このCPU201とデータバスを介して接続された搬送制御部202、ヘッド制御部203、プリント制御部204、半導体メモリRAM/ROM205、通信インタフェース206とを備えている。
前記搬送制御部202は、送出しローラ14や印刷搬送部22等の動作制御を行う。ヘッド制御部203は、プリントヘッドHを主走査方向に往復移動させるとともに、各圧電素子に所定波形の電圧を供給することによってプリントヘッドHの制御を行うものである。通信インタフェース206は、受付ブロック200との間で情報の送受信を行うためのものである。プリント制御部204は、受付ブロック200から通信インタフェース206を介して受信した画像データに基づき、記録紙Pに対して画像データの印刷を実現するための制御を行う。ここで、オーダー情報には印刷を行う記録紙Pの大きさ等を特定するためのプリントチャンネル情報と、印刷枚数等を特定するためのプリントフォーム情報とが含まれている。
なお、本実施形態では、CPU201は、記録紙Pの設定長さと第2センサ28で測定された測定長さとの寸法誤差を算出する算出手段と、算出結果に基づいてプリントヘッドHにて記録紙Pの他側の面に対して印刷を開始する開始位置を補正する補正手段とを構成している。また、半導体メモリRAM/ROM205は、記録紙Pの設定長さを記憶する記憶手段を構成している。
−両面印刷の手順−
本実施形態では、記録紙Pの一側の面に画像を印刷した後、表裏反転させ且つ記録紙Pの先端と後端とを入れ替えた状態で印刷部21に再度供給し、記録紙Pの他側の面にも印刷することで、記録紙Pの両面に印刷を行うことができる。
本実施形態では、例えば、記録紙Pに対してA4の規格サイズ(210mm×297mm)の画像を印刷する場合には、210mm×307mmの設定長さに切断された記録紙Pを用いるようにしている。これは、記録紙Pの先端及び後端にそれぞれ余白を設けて画像印刷した後、この余白を切断することで、最終的に210mm×297mmのサイズの画像を確実に得るためである。
図11は、両面印刷の手順を示すフローチャート図である。図11に示すように、まず、ステップS101では、記録紙Pの設定長さを、操作スイッチ(図示省略)により入力する。なお、カセット5に例えばICチップを設けて、このICチップに記録紙Pの大きさ等を記憶するようにしておき、カセット5が取り付けられたときに、プリンタ本体部1が該ICチップの記憶内容を読み取るようにしてもよい。このように入力された記録紙Pの設定長さは、半導体メモリRAM/ROM205(図10参照)に記憶される。
ステップS102では、記録紙Pの一側の面に対して画像を印刷する。具体的には、記録紙Pの一側の面に対して、記録紙の先端から0.5mmの余白を設けて長さ297mmの画像を印刷する。これにより、記録紙の一側の面の後端には9.5mmの余白が設けられる。
ステップS103では、第2センサ28(図2参照)で記録紙Pの先端が検出された後、後端が検出されるまでの記録紙Pの搬送量に基づいて、記録紙Pの搬送方向の実際の長さを測定し、続くステップS104に進む。
ステップS104では、記録紙再供給部88(図2参照)により、一側の面に印刷された記録紙Pを表裏反転させ且つ記録紙Pの先端と後端とを入れ替えた状態で、印刷部21に再供給し、続くステップS105に進む。
ステップS105では、CPU201により、半導体メモリRAM/ROM205に記憶された記録紙Pの設定長さと、第2センサ28で測定された記録紙Pの測定長さとの寸法誤差を算出し、続くステップS106に進む。
ステップS106では、記録紙Pの設定長さと測定長さとの間で寸法誤差がなかったかが判定される。ステップS106での判定が「YES」の場合には、ステップS110に分岐し、ステップS110で、印刷の開始位置を補正することなく、記録紙Pの他側の面に対して、記録紙Pの先端(一側の面の後端)から9.5mmの余白を設けて長さ297mmの画像を印刷する。ステップS106での判定が「NO」の場合には、ステップS107に分岐する。
ステップS107では、記録紙Pの測定長さが設定長さよりも短いかが判定される。ステップS107での判定が「YES」の場合には、ステップS108に分岐する。ステップS107での判定が「NO」の場合には、ステップS109に分岐する。
ステップS108では、例えば、記録紙Pの測定長さが210mm×306.5mmであれば、記録紙Pの一側の面の後端には9mmの余白が設けられていたことになるので、記録紙Pの他側の面の先端から9.5mmシフトさせていた印刷の開始位置を9mmに補正し、ステップS110に分岐する。
ステップS109では、例えば、記録紙Pの測定長さが210mm×307.5mmであれば、記録紙Pの一側の面の後端には10mmの余白が設けられていたことになるので、記録紙Pの他側の面の先端から9.5mmシフトさせていた印刷の開始位置を10mmに補正し、ステップS110に分岐する。
ステップS110では、補正された印刷の開始位置に基づいて、記録紙Pの他側の面に対して画像を印刷し、処理を終了する。具体的に、ステップS108から分岐した後のステップS110では、記録紙Pの先端(一側の面の後端)から9mmの余白を設けて長さ297mmの画像を印刷する。一方、ステップS109から分岐した後のステップS110では、記録紙Pの先端(一側の面の後端)から10mmの余白を設けて長さ297mmの画像を印刷する。
このようにすれば、印刷部21にて記録紙Pの他側の面に印刷を開始する開始位置を補正して、記録紙Pの実際の長さに合わせて画像印刷を行うことができ、記録紙Pの両面にそれぞれ印刷された画像の印刷位置が相対的にずれてしまうことを防止できる。
以上説明したように、本発明は、両面印刷を行う場合に、記録紙の両面にそれぞれ印刷された画像の印刷位置が相対的にずれてしまうことを防止できるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
A インクジェットプリンタ
P 記録紙
21 印刷部
28 第2センサ(測定手段)
201 CPU(算出手段、補正手段)
205 半導体メモリRAM/ROM(記憶手段)

Claims (2)

  1. 所定の設定長さに切断された単票状の記録紙の片側面に印刷を行う印刷部を備え、該印刷部にて一側の面に印刷された該記録紙を表裏反転させ且つ該記録紙の先端と後端とを入れ替えた状態で該印刷部へ再供給し、該印刷部にて他側の面に印刷することによって、該記録紙の両面に印刷を行うプリンタであって、
    前記記録紙の設定長さを記憶する記憶手段と、
    前記記録紙の搬送方向の長さを測定する測定手段と、
    前記記憶手段に記憶された設定長さと、前記測定手段で測定された測定長さとの寸法誤差を算出する算出手段と、
    前記算出手段の算出結果に基づいて、前記印刷部にて前記記録紙の他側の面に対して印刷を開始する開始位置を補正する補正手段とを備えたことを特徴とするプリンタ。
  2. 請求項1において、
    前記印刷部は、前記記録紙の先端及び後端に余白を設けて印刷するように構成され、
    前記補正手段は、前記記録紙の一側の面に印刷された画像と前記余白との境界位置と、他側の面に印刷された画像と該余白との境界位置とが一致するように、前記開始位置を該記録紙の先端から所定距離だけシフトさせた位置に補正するように構成されていることを特徴とするプリンタ。
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