JP2007126262A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

【課題】ロールタイプとシートタイプの両方の記録媒体を使用可能で、かつ、小型で構成も簡易な画像形成装置を提供する。
【解決手段】記録媒体を装填する装填部が、シートタイプの記録媒体を積層して収容するカセットを載置するカセット保持部と、このカセット保持部に形成された凹部であるマガジン保持部とを有することにより、前記課題を解決する。
【選択図】図２

Description

本発明はインクジェットプリンタや電子写真プリンタなどの画像形成装置の技術分野に属し、詳しくは、シートタイプの記録媒体とロールタイプの記録媒体の両者を利用可能であり、かつ、小型の画像形成装置に関する。

写真フィルムに撮影された画像やデジタルカメラで撮影された画像からのプリントの作成は、通常、いわゆるミニラボなどの業務用の写真プリンタによって、印画紙（銀塩写真感光材料）に画像を露光（焼き付け）し、露光済の印画紙に現像／漂白・定着／水洗という湿式の現像処理を施した後、乾燥してプリントとして出力することで行なわれる。
一方で、このような印画紙を用いる写真プリンタは、湿式の現像処理が必要なため、メンテナンス等に手間がかかり、また、廃液の処理が大変である等の理由から、インクジェット方式や電子写真方式によって写真画質（品質）のプリントが出力できる画像形成装置が、業務用に使用され始めている。

各種の画像形成装置において、記録媒体には、家庭用のプリンタ等で汎用されている、カットシート状に切断されているシートタイプと、特許文献１のインクジェットプリンタに開示されるような、長尺な記録媒体をロール状に巻回してなるロールタイプとが有る。

一般的に、ロールタイプの記録媒体は低コストであり、シートタイプの記録媒体はサイズや種類の異なる多種多様なプリントに対応し易いという利点がある。
そのため、業務用の画像形成装置などでは、大量に処理されるサイズのプリント作成にはロールタイプの記録媒体を使用するのが好ましく、処理量の少ないポストカードや大サイズのプリント作成には、シートタイプの記録媒体を使用するのが好ましい。

ところで、近年のデジタルカメラやパーソナルコンピュータの普及により、画像がデジタルデータとして扱われることが多くなっている。その結果、画像が様々な状態で処理されるようになり、それに伴ってプリントも多様化し、１台の画像形成装置で、低コストでの大量処理と多種多様なプリントサイズへの対応が要求されるようになっている。すなわち、１台の画像形成装置で、シートタイプの記録媒体とロールタイプの記録媒体の、両者が使用可能であるのが好ましい。
一方で、コンビニエンスストアなどに画像形成装置に設置する事を考慮すれば、装置は小型で、かつ、構成が簡易であるのが好ましい。

また、シートタイプの記録媒体は、カセットと呼ばれる筐体に積層状態で収容され、他方、ロールタイプの記録媒体は、マガジンと呼ばれる筐体に回転可能な状態で収容され、共に、カセットやマガジンを所定の装填位置に装填することで、画像形成装置に装填（供給）されるのが、通常である。

前述の特許文献１に開示されるプリンタのようなロールタイプ専用のプリンタや、家庭用のプリンタのようにシートタイプ専用のプリンタでは、このような要求に答えることはできない。
これに対して、特許文献２に開示されるインクジェットプリンタのように、シートタイプとロールタイプの両方の記録媒体を利用可能な画像形成装置も知られている。しかしながら、このような画像形成装置では、シートタイプの記録媒体を収容するカセット専用の装填位置と、ロールタイプの記録媒体を収容するマガジン専用の装填位置が必要であり、装置が複雑かつ大型化してしまう。

特開２００３−２１２４０２号公報 特開２０００−１２７３５７号公報

本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、カットシート状のシートタイプの記録媒体と、長尺な記録媒体をロール状に巻回してなるロールタイプの記録媒体の両方が利用可能であり、しかも、装置も小型の画像形成装置を提供することにある。

前記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、記録媒体を装填する装填部と、前記記録媒体に画像を記録する画像記録部と、前記画像記録部に記録媒体を搬送する搬送手段とを有し、前記装填部が、カットシート状の記録媒体を積層状態で収容するカセットの底面を保持するカセット保持台と、長尺な記録媒体を巻回してなるシートロールを収容するマガジンを挿入する、前記カセット保持台に凹状に形成されたマガジン収容部とを有することを特徴とする画像形成装置を提供する。

このような本発明の画像形成装置において、前記装填部が、装填されているのが前記カセットかマガジンかを検出する検出手段を有し、前記装填部は、この検出手段による検出結果に応じて、記録媒体の送り出しの制御を切り換えるのが好ましい。
また、前記シートロールは、円盤状のロール用リールによって巻回軸の延在方向から挟持された状態で前記マガジンに収容され、前記装填部は、前記カセットからの記録媒体の送り出しを、最も上の記録紙に当接するシート送出ローラで行い、また、前記マガジンからの記録媒体の送り出しを、前記ロール用リールを回転するリール回転ローラで行い、さらに、前記シート送出ローラおよびリール回転ローラが、前記カセット保持台の上方に設けられた同じ回転軸に設けられるのが好ましく、もしくは、前記装填部が、前記カセットから記録媒体の送り出すシート送出手段と、前記マガジンから記録媒体を送り出すロール紙送出手段と、シート紙送出手段およびロール紙送出手段を駆動する駆動源と、前記駆動源の駆動力を前記シート紙送出手段に伝達する第１のクラッチを有す第１伝達手段と、前記駆動源の駆動力を前記ロール紙送出手段に伝達する第２のクラッチを有す第２伝達手段とを有するのが好ましい。
また、前記カセット保持台が、装填部に装填された前記シートロールの巻回軸の延在方向に伸縮することにより、前記カセット保持台および前記マガジン収容部の前記巻回軸の延在方向のサイズが可変であるのが好ましく、また、前記カセット保持台に保持されたカセットの位置を規制する規制部材を有し、かつ、この規制部材の位置が変更可能であるのが好ましく、さらに、前記シートロールは、円盤状のロール用リールによって巻回軸の延在方向から挟持された状態で前記マガジンに収容され、前記装填部は、前記マガジンからの記録媒体の送り出しを、前記ロール用リールを回転するリール回転ローラで行い、かつ、記録媒体の幅が異なる複数のシートロールに対応して、このリール回転ローラを巻回軸の延在方向に複数有するのが好ましい。

前記構成を有する本発明によれば、１カ所の装填位置に、カットシート状のシートタイプの記録媒体を収容するカセットと、長尺な記録媒体をロール状に巻回してなるロールタイプの記録媒体を収容するマガジンとを装填することができるので、カセットおよびマガジンのそれぞれに専用の装填位置を有さない小型の装置で、シートタイプの記録媒体とロールタイプの記録媒体の両者が使用可能である。

以下、本発明の画像形成装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。

図１（Ａ）に、本発明の画像形成装置にかかるプリンタの一例の模式図を示す。
図示例のプリンタ１０は、インクジェット方式によって記録紙Ａ（記録媒体）に画像を記録して、プリントとして出力するものであって、装填部１２と、カッタ１４と、裏印字ユニット１６と、画像記録部１８と、排出部２０とを有して構成される。
なお、プリンタ１０には、図示した部材以外にも、必要に応じて、搬送ローラ対、ガイドローラ、ガイド部材、記録紙Ａなどを検出するためのセンサ等、公知のプリンタが有する各種の部材が配置されてもよいのは、もちろんである。

装填部１２は、長尺な記録紙Ａをロール状に巻回してなる、ロールタイプの記録紙Ａｒ（以下、シートロールＡｒとする）を収容するマガジン２４、および、カットシート状に切断された、シートタイプの記録紙Ａｃ（以下、カットシートＡｃ）を収容するカセット２６を装填する部位である。
なお、図１（Ａ）は、装填部１２にマガジン２４を装填した状態を示す図である。また、図１（Ｂ）に、カセット２６を装填した状態の装填部１２の模式図を示す。

図２に、装填部１２を記録紙Ａの搬送方向（排出方向）に対して背面側から見た概略断面図（装填部１２を排出口２４ｃの逆側から見た概略断面図）を示す。
なお、図２において、（Ａ）は装填部１２にマガジン２４を装填した状態を、（Ｂ）は装填部１２にカセット２６を装填した状態を、それぞれ示す。

マガジン２４は、シートロールＡｒを収容するための直方体状の筐体である。
図示例において、シートロールＡｒは、図１（Ａ）および図２（Ａ）に示すように、記録紙Ａを巻回する巻回軸の延在方向（記録紙Ａの送り出し（搬送）方向と直交する方向 以下、幅方向とする）の両側から円盤状のロール用リール２８で挟持された状態で、マガジン２４に収容される。なお、ロール用リール２８によるシートロールＡｒの挟持は、一例として、ロール用リール２８の中心に凸部を設け、この凸部をシートロールＡｒの巻回軸に嵌挿することによって行なう。
マガジン２４内の下方には、回転自在な２本の支持ローラ３０が配置される。２本の支持ローラ３０は、幅方向に延在して、記録紙Ａの送り出し方向（以下、搬送方向とする）に離間して配置される。

図示例のマガジン２４においては、シートロールＡｒを挟持したロール用リール２８を、この支持ローラ３０に載置することにより、マガジン２４にシートロールＡｒを収容する。前述のように、支持ローラ３０は、幅方向に延在して回転自在に軸支されるので、ロール用リール２８すなわちシートロールＡｒは、搬送方向に回転自在な状態でマガジン２４内に収容される。

マガジン２４およびロール用リール２８は、ロール用リール２８を支持ローラ３０に載置した状態で、ロール用リール２８の上部がマガジン２４の上面から突出するように、大きさが設定されている。そのため、マガジン２４の上面には、収容するシートロールＡｒの幅方向のサイズに応じた位置に、ロール用リール２８を挿入／突出させるための搬送方向に長尺なスリット２４ａが形成される。前述のように、ロール用リール２８は、シートロールＡｒを幅方向に挟持するので、図示例においては、スリット２４ａは、幅方向の中心に対称に、２つ（２つで１組）が形成される。
また、図示例においては、マガジン２４の上面には、後述するシート送出ローラ５４が挿入される開口２４ｂが形成される。

マガジン２４には、記録紙Ａを排出するためのスリット状の排出口２４ｃが形成される。この排出口２４ｃの近傍には、シートロールＡｒから送り出した記録紙Ａを案内するガイドローラ３２が配置される。
記録紙Ａは、シートロールＡｒの下方から上に向けて引き出され、ガイドローラ３２に案内されて、マガジン２４の排出口２４ｃから引き出される。

他方、カセット２６は、図１（Ｂ）および図２（Ｂ）に示すように、カットシートＡｃを積層状態で収容する、一面（上面）が開放する直方体状の筐体である。
カセット２６は、載置板３６を有し、カットシートＡｃは、この載置板３６の上に積層される。さらに、載置板３６は、スプリング等の付勢部材３８によって、上方（カセット２６の開放面）に向けて付勢されている。従って、カセット２６に収容されたカットシートＡｃも、上方に付勢される。
なお、この付勢部材３８は、カセット２６が装填部１２に装填された状態で、カセット２６に最大枚数のカットシートＡｃが収容された場合でも、カセット２６に収容されるカットシートＡｃが１枚になっても、充分にカットシートＡｃを後述するシート送出ローラ５４に当接／押圧するように、載置板３６を付勢する。

装填部１２は、カセット２６を載置して底面を保持することで、カセット２６を所定位置に装填するカセット保持台４０が形成される。また、カセット保持台４０には、カセット２６を所定の位置に装填するための位置決め部材である壁部４２が立設される。
さらに、カセット保持台４０には、マガジン２４の底面と略同形状の開口を有する凹部である、マガジン収容部４４が形成される。図示例においては、このマガジン収容部４４に、マガジン２４を挿入することにより、マガジン２４すなわちシートロールＡｒを装填部１２（プリンタ１０）の所定位置に装填する。

前述のように、近年では、１台のプリンタ（画像形成装置）に要求されるプリントのサイズが多様化しているが、業務用の画像形成装置では、主に作成される汎用サイズのプリントについては、低コストなシートロール（ロールタイプの記録紙）が好ましく、大サイズなどの特殊なサイズのプリントでは、多種類のサイズを容易し易いカットシート（シートタイプの記録紙）が好ましい。しかしながら、１台のプリンタで両者を併用可能にするためには、シートロールを収容するマガジンの装填部と、カットシートを収容するカセットの装填部とが必要であり、装置コストの向上や装置の大型化の原因となってしまう。
これに対し、本発明のプリンタ１０では、カットシートＡｃを収容するカセットの保持台（装填部）に凹部を設け、この凹部にシートロールＡｒを収容するマガジンを挿入／装填する構成を有する。従って、本発明によれば、１つの装填部に、マガジンもカセットも装填することができ、小型で、かつ、簡易な構成のプリンタで、シートロールＡｒとカットシートＡｃの併用が可能となる。

図示例のプリンタ１０において、装填部１２には、記録紙Ａの送り出し駆動源となるモータ５０が配置され、さらに、リール回転ローラ５２（５２ａおよび５２ｂ）およびシート送出ローラ５４を有する回転軸５６が回転自在に軸支される。
また、モータ５０の回転軸５０ａには、ギア５８が固定されている。他方、回転軸５６にはギア６０が固定されており、ギア５８とギア６０とは、咬合している。従って、モータ５０を回転することにより、回転軸５６すなわちリール回転ローラ５２およびシート送出ローラ５４が回転する。

リール回転ローラ５２ａおよび５２ｂは、若干の弾性を有する例えばゴムローラであり、共に２つずつが、対応するシートロールＡｒの幅方向のサイズに応じた位置（すなわち、前記スリット２４ａに対応する位置）に、前記幅方向の中心位置に対して対称に配置される。図示例においては、リール回転ローラ５２ａの方が幅広（大サイズ）のシートロールＡｒに対応する。
リール回転ローラ５２は、マガジン２４が装填部１２に装填された際に、マガジン２４から上部を突出させたロール用リール２８を、ある程度の力で押圧する径を有する。

シート送出ローラ５４は、ゴム等の充分な摩擦力を有する材料で形成されるローラであり、記録紙Ａの搬送面の幅方向の中心位置に配置される。
このシート送出ローラ５４は、対応する最大径のシートロールＡｒを収容するマガジン２４が装填された場合でも、シートロールＡｒに接触しない径を有する。

前述のように、シートロールＡｒはロール用リール２８に挟持されてマガジン２４に収容され、ロール用リール２８（すなわちシートロールＡｒ）は、支持ローラ３０によって、回転自在に支持されている。従って、マガジン２４を装填部１２に装填した状態で、回転軸５６すなわちリール回転ローラ５２を回転することにより、シートロールＡｒを回転して、記録紙Ａをマガジン２４から送り出すことができる。
他方、カットシートＡｃは、積層状態でカセット２６に収容され、下方から付勢部材３８によって付勢されており、カセット２６を装填部１２に装填した状態では、最も上のカットシートＡｃは、シート引出しローラ５４に当接／押圧される。従って、カセット２６を装填部１２に装填した状態で、回転軸５６すなわちシート送出ローラ５４を回転することにより、カットシートＡｃをカセット２６から送り出すことができる。
すなわち、リール回転ローラ５２およびシート引出しローラ５４を１つの回転軸に有する図示例の構成によれば、１つのモータ５０の簡易な駆動機構で、シートロールＡｒおよびカットシートＡｃの両方の装填部１２からの送り出しを行なうことができる。

図１に示すように、装填部１２には、検出手段２２が設けられる。
検出手段２２は、装填部１２に装填されたのがマガジン２４かカセット２６かを検出するものである。装填部１２は、この検出結果に応じて、モータ５０の駆動など、装填部１２（マガジン２４およびカセット２６）からの記録紙Ａ（シートロールＡｒおよびカットシートＡｃ）の送り出しの制御を切り換える。

検出手段２２には、特に限定はなく、各種のプリンタ等において記録紙Ａの種類判別等に用いられている検出手段が、全て利用可能である。
一例として、バーコードとバーコードリーダを利用する検出手段、マガジン２４およびカセット２６に、位置、数、形状等などが、それぞれに特有の突起を設け、この突起をセンサ等で検出することによる検出手段などが例示される。

図２（Ａ）に示すマガジン２４は、１つの幅のシートロールＡｒに対応するもので、上面にロール用リール２８が突出するスリット２４ａを１組（計２つ）のみ有するものであるが、本発明は、これに限定はされない。
例えば、図３に示すマガジン６２のように、２つの幅のシートロールＡｒに対応して、幅方向の中心に対称の２つスリット６２ａ、および、同２つの６２ｂの２組（計４つ）のスリットを有するものであってもよく、同様に３つ以上の幅のシートロールＡｒに対応する３組以上のスリットを有するマガジンであってもよい。
このような構成とすることにより、簡易な構成で、多数の幅のシートロールＡｒに対応することができ、カセット２６の種類も低減できる。

図４に、本発明に対応する装填部およびマガジンの別の例を示す。ここで、図４においても、（Ａ）は装填部にマガジンを装填した状態を、（Ｂ）は装填部にカセット２６を装填した状態を、それぞれ示す。
なお、図４に示す例は、図２に示す装填部１２と多くの部材を共有するので、同じ部材には同じ符号を付し、以下の説明は、異なる部位を主に行なう。また、図４に示す例において、カセット２４は前記図１（Ｂ）および図２（Ｂ）に示すものと同じである。

図４に示す装填部６２において、シートロールＡｒは、ロール用リール２８に挟持されるのではなく、図４（Ａ）に示すように、巻回軸６６に巻回されたままの状態で、マガジン６４に収容される。
マガジン６４は、この巻回軸６６を幅方向に突出した状態で、回転自在に軸支することにより、シートロールＡｒを回転自在に収容する。

装填部６２には、回転軸６８が回転自在に軸支される。この回転軸６８は、前記リール回転ローラ５２を有さず、シート送出ローラ５４のみが固定される。
先と同様、回転軸６８にはギア６０が固定されており、このギア６０は、モータ５０のギア５８と咬合している。ここで、回転軸６８には、クラッチ７０が設けられ、シート送出ローラ５４へのモータ５０の回転力を伝達／切断自在になっている。

また、装填部６２には、マガジン６４に収容されて装填部６２に装填されたシートロールＡｒの巻回軸６６に対応する位置に、回転軸７２が回転自在に軸支される。
回転軸７２には、モータ５０のギア５８と咬合するギア７３が固定される。また、回転軸７２のギア７３逆側の端部には、シートロールＡｒの巻回軸６６に係合して、回転軸７２の回転によって巻回軸６６を回転するカプラー７４が配置される。さらに、回転軸７２には、クラッチ７６が設けられ、カプラー７４へのモータ５０の回転力を伝達／切断自在になっている。

従って、図４に示される装填部６２においては、マガジン収容部４４にマガジン６４を装填した際には、カプラー７４と巻回軸６６とを係合して、クラッチ７６を伝達状態とし、さらに、クラッチ７０を切断状態として、モータ５０を駆動することにより、シートロールＡｒを回転して、記録紙Ａをマガジン６４から送り出すことができる。
他方、カセット保持台４０にカセット２６を装填した際には、クラッチ７０を伝達状態とし、さらに、クラッチ７６を切断状態として、モータ５０を駆動することにより、先の図１（Ｂ）および図２（Ｂ）に示される例と同様にして、カットシートＡｃをカセット２６から送り出すことができる。

以上の例は、マガジン収容部４４およびカセット保持台４０の大きさが一定であったが、本発明は、これに限定はされず、両者の大きさを調整可能にしてもよい。
例えば、図５に示すカセット保持台４０ａのように、カセット保持台４０ａを入れ子式にして、矢印ａに示すように、幅方向に伸縮自在とし、カセット保持台４０ａのサイズおよびマガジン収容部４４のサイズ（当然、カセット保持台４０ａが大きくなればマガジン収容部４４が小さくなる）を可変として、様々なサイズのマガジン２４やカセット２６を装填可能にしてもよい。
なお、図５に示す例においては、各種のサイズのマガジン２４が装填可能であるので、３種の幅のシートロールＡｒに対応して、３組のリール回転ローラ５２（５２ａ、５２ｂおよび５２ｃ）が配置される。

また、この際においては、厚さの異なる複数のガイド板８０を用意しておき、カセット２６のサイズに応じた厚さのガイド板を図５に示すように配置することにより、矢印ｂに示すように、カセット２６の幅方向の位置を適正に規制するのが好ましい。
あるいは、壁部４２を同様の入れ子式にして幅方向に伸縮自在とし、あるいはさらに、入れ子式の伸縮自在のガイド板を用い、同様に、カセット２６の幅方向の位置を適正に規制できるようにしてもよい。

本発明のプリンタ１０（画像形成装置）は、幅方向に並べた複数の記録紙Ａを画像記録部１８に供給して、画像記録を行なうことにより生産性を向上する、いわゆる多列搬送に対応するものであってもよい。
多列搬送に対応するためには、例えば、図２〜図５に示すような装填部を、幅方向に並べて複数設ければよい。なお、この際においては、各装填部は、同じものでも互いに異なるものでもよい。

装填部１２（マガジン２４およびカセッテ２６）から送り出された記録紙Ａは、引出しローラ対８４によって搬送されて、カッタ１４に至る。カッタ１４は、装填部１２にマガジン２４を装填した際に、長尺な記録紙Ａをプリントに応じたサイズに切断するもので、例えば、公知のギロチンカッタである。
装填部１２にマガジン２４を装填した際には、装填部１２からの記録紙Ａの送り出し、および、引出しローラ対８４による記録紙Ａの搬送は、カッタ１４よりも下流に至る記録紙Ａの長さがプリントサイズになった時点で、停止する。次いで、カッタ１４が作動して、記録紙Ａ（シートロールＡｒ）を切断して、プリントサイズの記録紙Ａとする。従って、装填部１２にカセット２６が装填された際には、カッタ１４は作動しない。

記録紙Ａは、カッタ１４の次に、裏印字ユニット１６に搬送される。
裏印字ユニット１４は、例えば、ドットインパクトプリンタ等によって、記録紙Ａの裏面（非画像記録面）に、裏印字（バックプリント）を行なうものである。あるいは、インクジェットプリンタや感熱プリンタによって、裏印字を行なってもよい。
なお、裏印字の内容には、特に限定はなく、一例として、写真プリントにおいて規格化されている各種の情報が例示される。

裏印字ユニット１６によって裏印字された記録紙Ａは、次いで、画像記録部１８に搬送される。
画像記録部１８は、インクジェットによって記録紙Ａに画像記録（描画）を行なう部位であって、上流搬送部８８と、記録ユニット９０と、下流搬送部９２とを有して構成される。

上流搬送部８８は、記録紙Ａを記録ユニット９０に搬送すると共に、記録ユニット９０によって画像を記録される記録紙Ａの走査搬送を行なうものである。
他方、下流記録部９２は、記録ユニット９０によって画像を記録される記録紙Ａの走査搬送を行なうと共に、記録ユニット９０で画像を記録された記録紙Ａ（プリント）を、排出部２０に搬送するものである。

上流搬送部８８と下流搬送部９２は、同じ構成を有する。
すなわち、両搬送部は、多数の貫通孔を有するエンドレスベルト９４、および、このエンドレスベルト９４を張架する４つのローラ９６からなるベルトコンベアと、このベルトコンベア（エンドレスベルト９４）に内包されるように配置され、エンドレスベルト９４の上内面に当接する支持台９８とから構成される。
支持台９８は、中空の筐体であり、上面に多数の貫通孔が形成され、内部にはファン等の吸引手段９８ａが配置される。従って、この吸引手段９８ａを駆動することにより、記録紙Ａを支持台９８すなわちエンドレスベルト９４に吸着した状態とできる。

上流搬送部８８および下流搬送部９２に搬送された記録紙Ａは、吸引手段９８ａの駆動によって、エンドレスベルト９４に吸着された状態で、エンドレスベルト９４とローラ９６とからなるベルトコンベアによって搬送される。
これにより、上流搬送部８８および下流搬送部９２は、カール等に起因する記録紙Ａの浮きを防止しつつ、記録紙Ａを記録ユニット９０に供給し、記録紙Ａの走査搬送を行うことができ、さらに、下流搬送部９２は、画像記録後の記録紙Ａの画像記録面に接触することなく、排出部２０に搬送できる。

前述のように、上流搬送部８８と下流搬送部９２との間には、記録ユニット９０が配置される。
記録ユニット９０は、インクジェット記録ヘッド（以下、記録ヘッドとする）を用いる公知のインクジェットによる記録手段１００と、記録紙Ａの上下方向の位置を規制する、基準ガイド１０２とを有するもので、インクジェットによる公知のフルカラー画像の画像記録を行なうものである。

記録手段１００による画像記録（描画）の方法は、インクジェットプリンタで行なわれている公知の方法でよく、特に限定は無い。
従って、記録手段１００は、最大幅の記録紙Ａよりも長尺なノズル列（インク液滴を吐出するノズルの列）を有するラインヘッドを用い、このラインヘッドをノズル列と幅方向と一致して配置／固定して、記録紙Ａを連続的に搬送（走査搬送）しつつ画像記録を行なう、いわゆるＦＷＡ(Full Width Array)方式の画像記録を行なうものでもよい。あるいは、記録手段１００は、小型の記録ヘッドをノズル列を記録紙Ａの搬送方向に一致してキャリッジ（走査手段）に搭載し、記録紙Ａを断続的に搬送しつつ、記録紙Ａの搬送を停止した状態で幅方向に記録ヘッドを走査して画像記録を行う、いわゆるＰＷＡ(Partial Width Array)方式の画像記録を行なうものであってもよい。
従って、記録手段１００がＦＷＡ方式による画像記録を行なうものである場合には、上流搬送部８８および下流搬送部９２による記録紙Ａの搬送は連続的になり、記録手段１００がＰＷＡ方式による画像記録を行なうものである場合には、上流搬送部８８および下流搬送部９２による記録紙Ａの搬送は断続的になる。

基準ガイド１０２は、下方から記録紙Ａを支持して、記録紙Ａの上下方向（インク液滴の吐出方向）の位置を規制して所定の位置（記録ヘッドと記録紙Ａとの間隔を所定間隔）とするものである。
ここで、基準ガイド１０２も上面に多数の貫通孔を有する中空の筐体であり、内部には、ファン等の吸引手段１０２ａが配置される。従って、基準ガイド１０２も、記録紙Ａを軽く吸着した状態として、カール等に起因する記録紙Ａの浮きを防止して、所定の方向の位置に、記録紙Ａを規制できる。

なお、基準ガイド１０２における記録紙Ａの浮きの防止手段は、吸引に限定はされず、静電気を使用する方法等、公知の各種の方法が利用可能である。
また、基準ガイド１０２は、プリントの端部まで画像が記録された、いわゆる縁無しプリントを作成する際におけるインクによる汚染を防止するために、対応する記録紙Ａの幅に応じて形成された溝状のインク受けを有してもよい。

なお、本発明の画像記録装置において、画像記録方法はインクジェットに限定はされず、記録紙として銀塩写真感光材料を用い、光ビーム等の記録光で銀塩写真感光材料を像様に露光して潜像を記録した後、湿式の現像処理を施す画像記録方法、電子写真による画像記録方法、感熱記録による画像記録方法、記録紙として感光性熱現像記録材料を用い、光ビーム等の記録光で感光性熱源像記録材料を像様に露光して潜像を記録した後、熱源像を施す画像記録方法等、公知の画像記録方法が、各種、利用可能である。

画像を記録された記録紙Ａ（プリント）は、下流搬送部９２によって排出部２０に搬送される。なお、下流搬送部９２の上や、下流搬送部９２と排出部２０との間に、ヒータやファン等のインクの乾燥手段を有してもよい。
排出部２０は、エンドレスベルト１０４と、エンドレスベルト１０４に回転方向に多数保持されるビンとからなる、公知のソータで、１件のプリントが排出される毎に、エンドレスベルトを所定量回転させて、ビンの切り換えることにより、プリントを件毎に仕分けして集積する。

以上、本発明の画像形成装置について詳細に説明したが、本発明は、これに限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の変更や改良を行なってもよいのは、もちろんである。

（Ａ）は、本発明の画像形成装置の模式図、（Ｂ）は、（Ａ）に示す画像形成装置の装填部の別の状態の模式図である。 （Ａ）および（Ｂ）は、図に示す画像形成装置の装填部の断面図である。 本発明の画像形成装置の装填部の別の例の断面図である。 （Ａ）および（Ｂ）は、本発明の画像形成装置の装填部の別の例の断面図である。 本発明の画像形成装置の装填部の別の例の断面図である。

符号の説明

１０ プリンタ
１２ 装填部
１４ カッタ
１６ 裏印字ユニット
１８ 画像記録部
２０ 排出部
２２ 検出手段
２４，６２，６４ マガジン
２６ カセット
２８ ロール用リール
３０ 支持ローラ
３２ ガイドローラ
４０ カセット保持台
４２ 壁部
４４ マガジン収容部
５０ モータ
５２ リール回転ローラ
５４ シート送出ローラ
５６，６８，７２ 回転軸
５８，６０，７３ ギア
６６ 巻回軸
７０，７６ クラッチ
７４ カプラー
８０ ガイド板
８４ 引出しローラ対
８８ 上流搬送部
９０ 記録ユニット
９２ 下流搬送部
９４，１０４ エンドレスベルト
９６ ローラ
９８ 支持台
１００ 記録手段
１０２ 基準ガイド
１０６ ビン

Claims (7)

1. 記録媒体を装填する装填部と、前記記録媒体に画像を記録する画像記録部と、前記画像記録部に記録媒体を搬送する搬送手段とを有し、
   前記装填部が、カットシート状の記録媒体を積層状態で収容するカセットの底面を保持するカセット保持台と、長尺な記録媒体を巻回してなるシートロールを収容するマガジンを挿入する、前記カセット保持台に凹状に形成されたマガジン収容部とを有することを特徴とする画像形成装置。
2. 前記装填部が、装填されているのが前記カセットかマガジンかを検出する検出手段を有し、前記装填部は、この検出手段による検出結果に応じて、記録媒体の送り出しの制御を切り換える請求項１に記載の画像形成装置。
3. 前記シートロールは、円盤状のロール用リールによって巻回軸の延在方向から挟持された状態で前記マガジンに収容され、
   前記装填部は、前記カセットからの記録媒体の送り出しを、最も上の記録紙に当接するシート送出ローラで行い、また、前記マガジンからの記録媒体の送り出しを、前記ロール用リールを回転するリール回転ローラで行い、さらに、前記シート送出ローラおよびリール回転ローラが、前記カセット保持台の上方に設けられた同じ回転軸に設けられる請求項１または２に記載の画像形成装置。
4. 前記装填部が、前記カセットから記録媒体を送り出すシート紙送出手段と、前記マガジンから記録媒体を送り出すロール紙送出手段と、シート紙送出手段およびロール紙送出手段を駆動する駆動源と、前記駆動源の駆動力を前記シート紙送出手段に伝達する第１のクラッチを有す第１伝達手段と、前記駆動源の駆動力を前記ロール紙送出手段に伝達する第２のクラッチを有す第２伝達手段とを有する請求項１または２に記載の画像形成装置。
5. 前記カセット保持台が、装填部に装填された前記シートロールの巻回軸の延在方向に伸縮することにより、前記カセット保持台および前記マガジン収容部の前記巻回軸の延在方向のサイズが可変である請求項１〜４のいずれかに記載の画像形成装置。
6. 前記カセット保持台に保持されたカセットの位置を規制する規制部材を有し、かつ、この規制部材の位置が変更可能である請求項１〜５のいずれかに記載の画像形成装置。
7. 前記シートロールは、円盤状のロール用リールによって巻回軸の延在方向から挟持された状態で前記マガジンに収容され、
   前記装填部は、前記マガジンからの記録媒体の送り出しを、前記ロール用リールを回転するリール回転ローラで行い、かつ、記録媒体の幅が異なる複数のシートロールに対応して、このリール回転ローラを巻回軸の延在方向に複数有する請求項１〜６のいずれかに記載の画像形成装置。

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