JP2007047247A - 感光性ペースト組成物およびそれを用いたフィールドエミッションディスプレイ部材 - Google Patents

感光性ペースト組成物およびそれを用いたフィールドエミッションディスプレイ部材 Download PDF

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Abstract

【課題】フラットパネルディスプレイの各種部材や高周波無線用セラミック多層基板などに用いられる感光性ペースト組成物に関して、フォトリソグラフィー処方によるパターン加工性と、焼成時の形状保持性を両立し、ペーストのポットライフが良好な感光性ペースト組成物を提供する。
【解決手段】下記A)〜C)から選ばれる少なくとも1種の感光性有機成分と無機粒子とカゴ状シルセスキオキサンを含有することを特徴とする感光性ペースト組成物。
A)エチレン性不飽和基含有化合物および光重合開始剤、
B)グリシジルエーテル化合物、脂環式エポキシ化合物、オキセタン化合物からなる群から選択された1種以上のカチオン重合性化合物、および光カチオン重合開始剤、
C)キノンジアジド化合物、ジアゾニウム化合物、アジド化合物から選択された1種以上の化合物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フラットパネルディスプレイの各種部材や、高周波無線用セラミック多層基板などに用いられる感光性ペースト組成物に関する。また、それを用いたフィールドエミッションディスプレイ部材に関する。
ブラウン管に換わる画像形成装置として、自発光型の放電型ディスプレイである電子放出素子を用いた画像形成装置が提案されている。これは液晶ディスプレイやプラズマディスプレイに比べ、明暗のコントラストが大きい、低消費電力、動画性能に優れる、また高精細化の要求にも応えうることから、バランスのとれた優れたディスプレイとしてそのニーズが高まりつつある。電子放出素子としては、大別して熱陰極電子放出素子と冷陰極電子放出素子の2種類が知られている。冷陰極電子放出型には、電界放出型(フィールドエミッションディスプレイ:FED)、金属/絶縁層/金属型(MIM型)や表面伝導型電子放出型(SED)などがある。冷陰極電子放出素子を用いた画像形成装置は、電子放出素子から放出される電子ビームを蛍光体に照射して蛍光を発生させることで画像を表示するものである。このような電子放出型平面画像形成装置のなかでも、カーボンナノチューブ(CNT)を電子放出素子に用いたCNT−FEDが、電子放出特性や大面積化が容易であるという理由から、活発な開発が行われている。
このような電子放出型平面画像形成装置において、前面ガラス基板と背面ガラス基板にそれぞれの機能を付与して用いるが、背面ガラス基板には、複数の電子放出素子とそれらの素子を接続するためのマトリックス状の配線が設けられている。これらの配線はX方向およびY方向に設置され電子放出素子の電極の部分で交差するが、この交差部において両者を絶縁するためにパターン状の絶縁膜を必須としている。
絶縁膜の作製に関しては、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法などで形成された酸化珪素(特許文献1参照)や、感光性ペーストをスクリーン印刷で全面塗布後、紫外線露光でパターン形成する方法などが開示されている。(特許文献2参照)
ディスプレイ用絶縁層などの部材を形成する感光性のペーストとしては、感光性モノマー、バインダー、光重合開始剤を含む感光性有機成分と、無機粒子からなるペースト組成物(特許文献3参照)や、アルカリ可溶性ポリオルガノシロキサン樹脂組成物と酸発生剤からなる感光性成分と無機粒子からなるペースト組成物(特許文献4参照)など各種提案されているが、これらの中でも、感光性モノマー、光重合開始剤を含む感光性有機成分と無機粒子からなるペースト組成物は、材料選択のバリエーションが多く、その性能をコントロールし易いことから、好ましく用いられている。
感光性有機成分と無機粒子からなる感光性ペースト組成物からディスプレイ用の絶縁層、隔壁などの部材を得るためには、ディスプレイ基板上でフォトリソグラフィー処方によりパターンを形成し、その後、焼成を行う。焼成工程においては、パターン形成されたペースト組成物中の有機成分が熱・酸化分解された後、分解ガスの放出、隔壁の多孔質化、さらに低融点ガラスなどの無機成分の軟化・流動などにより焼結が起こる。この焼結過程において熱収縮が起こるため、パターン形状の収縮・拡大などは避けられず、多くの場合、パターン形状が悪化する。特に、フィールドエミッションディスプレイの絶縁層などを作製する場合においては、そのパターンが数μm〜数10μmと小さいため、パターン形状の悪化は顕著であった。
一般に、熱収縮を少なくするには、感光性ペースト組成物中の無機粒子含量を増やすことが行われるが、感光性有機成分量を減らすことになるので、フォトリソグラフィーによるパターン形状形成性が悪くなるというトレードオフ的な問題があった。
このような感光性ペースト組成物中に、重量平均分子量Mwが500〜5000であるSi含有有機化合物を含ませることで、電極のエッジカールや誘電体の亀裂、剥がれを改良することが行われているが(特許文献5参照)、パターン加工性に課題があり、焼成時の形状保持性に関しても、その効果は十分なものではなかった。
特開平10−12140号公報(第92段落) 特開2002−245928号公報(第29〜30段落) 特開2000−63151号公報(請求項6) 特開2004−177921号公報(請求項6) 特開2003−104755号公報(請求項1)
本発明は、フラットパネルディスプレイの各種部材や高周波無線用セラミック多層基板などに用いられる感光性ペースト組成物に関して、フォトリソグラフィー処方によるパターン加工性と、焼成時の形状保持性を両立する、さらにはペーストのポットライフが良好な感光性ペースト組成物を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、下記A)〜C)から選ばれる少なくとも1種の感光性有機成分と無機粒子とカゴ状シルセスキオキサンを含有する感光性ペースト組成物である。
A)エチレン性不飽和基含有化合物および光重合開始剤、
B)グリシジルエーテル化合物、脂環式エポキシ化合物、オキセタン化合物からなる群から選択された1種以上のカチオン重合性化合物、および光カチオン重合開始剤、
C)キノンジアジド化合物、ジアゾニウム化合物、アジド化合物から選択された1種以上の化合物。
本発明によれば、トレードオフの関係にあるフォトリソグラフィー処方によるパターン加工性と、焼成時の形状保持性を両立し、さらにはペーストのポットライフが良好な感光性ペースト組成物、およびそれを用いたフィールドエミッションディスプレイ部材を得ることができる。
以下、本発明の感光性ペースト組成物、およびそれを用いたフィールドエミッションディスプレイ部材の製造方法について説明する。
本発明の感光性ペースト組成物は、下記A)〜C)から選ばれる少なくとも1種の感光性有機成分と無機粒子とカゴ状シルセスキオキサンを含有する。
A)エチレン性不飽和基含有化合物および光重合開始剤、
B)グリシジルエーテル化合物、脂環式エポキシ化合物、オキセタン化合物からなる群から選択された1種以上のカチオン重合性化合物および光カチオン重合開始剤、
C)キノンジアジド化合物、ジアゾニウム化合物、アジド化合物から選択された1種以上の化合物。
本発明で用いるカゴ状シルセスキオキサンは、RSi(OH)またはR(OMe)(Rは官能基、Meはメチル基)といった3官能性有機ケイ素モノマーの加水分解により得ることができる。具体的には、下記一般式(1)〜(3)で表される化合物およびそれらの縮合物が挙げられる。
Figure 2007047247
〜R26は、各々、同じでも異なっていても良く、炭素数1〜20のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、および以下に示す有機基から選択される。
Figure 2007047247
a〜iは、それぞれ0〜10から選択される整数である。
一般式(1)で表されるカゴ状シルセスキオキサンは、米国、Hybrid Plastics社製のカゴ状シルセスキオキサン等が挙げられる。具体的には、以下商品名MA0702(メタクリルイソブチル−POSS、C357414Si)、MA0719(メタクリルイソオクチル−POSS、C6313014Si)、MA0734(メタクリルフェニル−POSS、C494614Si)、MA0699(アクリロシクロヘキシル−POSS、C488614Si)、MA0700(アクリロシクロペンチル−POSS、C417214Si)、MA0701(アクリロイソブチル−POSS、C347214Si)、MA0704(メタクリルシクロヘキシル−POSS、C498814Si)、MA0705(メタクリルシクロペンチル−POSS、C427414Si)、MA0717(メタクリルエチル−POSS、C214614Si)、MA0745(オクタメタクリルジメチルシリル−POSS、C7213636Si16)、等の(メタ)アクリロ化合物、以下商品名EP0410(エポキシプロピルシクロペンチル−POSS、C386813Si)、EP0415(グリシジルシクロヘキシル−POSS、C488814Si)、EP0417(グリシジルエチル−POSS、C204614Si)、EP0399(エポキシシクロヘキシルシクロヘキシル−POSS、C509013Si)、EP0402(エポキシシクロヘキシルイソブチル−POSS、C367613Si)、EP0408(エポキシシクロヘキシル−POSS混合物、C8013025Si10)、EP0430(オクタエポキシシクロヘキシルジメチルシリル−POSS、C8015228Si16)、EP0435(オクタグリシジルジメチルシリル−POSS、C5612036Si16)、等のエポキシ化合物、以下商品名AM0259(アミノプロピルシクロヘキシル−POSS、C4585NO12Si)、AM0265(アミノプロピルイソブチル−POSS、C3171NO12Si)等のアミノ化合物、以下商品名AL0127(1,2−プロパンジオールシクロヘキシル−POSS、C489015Si)、AL0130(1,2−プロパンジオールイソブチル−POSS、C342615Si)、AL0135(オクタヒドロキシプロピルジメチルシリル−POSS、C4010428Si16)、AL0100(トリメチロールプロパンジオールシクロペンチル−POSS、C458616Si)、AL0104(トリメチロールプロパンジオールイソブチル−POSS、C388616Si)、AL0122(トランス−シクロヘキサンジオールシクロヘキシル−POSS、C509214Si)、AL0125(トランス−シクロヘキサンジオールイソブチル−POSS、C367814Si)等のアルコール化合物、以下AK0229(エトキシジメチルシリルプロピルシクロヘキシル−POSS、C499413Si)、AK0239(トリエトキシシリルエチルシクロヘキシル−POSS、C509615Si)等のアルコキシシラン化合物、以下MS0802(ドデカフェニル−POSS、C726018Si12)、MS0825(オクタイソブチル−POSS、C327212Si)等のアルキル又はフェニル化合物等、以下商品名NB1019(ノルボルネニルエチルシクロヘキシル−POSS、C519012Si)、NB1022(ノルボルネニルエチルイソブチル−POSS、C377612Si)、などのノルボルネン化合物、以下商品名OL1099(アリルシクロヘキシル−POSS、C458212Si)、OL1100(アリルシクロペンチル−POSS、C386812Si)、OL1118(アリルイソブチル−POSS、C316812Si)、OL1105(アリルジメチルシリルシクロペンチル−POSS、C407413Si)、OL1110(シクロヘキセニルエチルシクロペンチル−POSS、C437612Si)、OL1114(ジメチルビニルシクロペンチル−POSS、C397213Si)、OL1117(ジフェニルビニルシクロペンチル−POSS、C497613Si)、OL1122(モノビニルシクロヘキシル−POSS、C448012Si)、OL1120(モノビニルシクロペンチル−POSS、C376612Si)、OL1123(モノビニルイソブチル−POSS、C306612Si)、OL1125(フェニルメチルビニルシクロペンチル−POSS、C447413Si)、OL1157(トリビニルシリルシクロペンチル−POSS、C417213Si)、OL1159(オクタシクロヘキシルジメチルシリル−POSS、C8015220Si16)、OL1163(オクタビニルジメチルシリル−POSS、C327220Si16)、OL1160(オクタビニル−POSS、C162412Si)、などが挙げられる。
一般式(2)で表されるカゴ状シルセスキオキサンは、以下商品名MA0747(トリスメタクリルシクロヘキシル−POSS、C6912818Si10)、MA0750(トリスメタクリルイソブチル−POSS、C5511418Si10)、等の(メタ)アクリル化合物、以下商品名EP0421(トリスグリシジルシクロヘキシル−POSS、C6612818Si10)、EP0423(トリスグリシジルイソブチル−POSS、C5211418Si10)等のエポキシ化合物、以下商品名NB1064(トリスノルボルネニルシクロヘキシル−POSS、C7513412Si10)、NB1070(トリスノルボルネニルイソブチル−POSS、C6112012Si10)のノルボルネン化合物など、以下商品名OL1154(トリス(ジメチルビニル)シクロヘキシル−POSS、C5410412Si10)、OL1155(トリス(ジメチルビニル)シクロペンチル−POSS、C479012Si10)、OL1119(トリス(ジメチルビニル)イソブチル−POSS、C409012Si10)などが挙げられる。
一般式(3)で表されるカゴ状シルセスキオキサンは、以下商品名MA0715(メタクリルジシラノールシクロヘキシル−POSS、C519614Si)、MA0713(メタクリルジシラノールイソブチル−POSS、C378214Si)、MA0711(メタクリルジシラノールシクロペンチル−POSS、C448214Si)、等の(メタ)アクリル化合物、以下商品名EP0407(エポキシシクロヘキシルジシラノールイソブチル−POSS、C388413Si)等のエポキシ化合物等、商品名NB1034(ノルボルネニルエチルジシラノールシクロヘキシル−POSS、C539812Si)、NB1038(ノルボルネニルエチルジシラノールイソブチル−POSS、C398412Si)のノルボルネン化合物などが挙げられる。
さらに、一般式(1)〜(3)で表されるカゴ状シルセスキオキサン以外の化合物として、以下商品名MA0720(メタクリルフルオロ(3)シクロペンチル−POSS、C488714Si)、MA0730(メタクリルフルオロ(13)シクロペンチル−POSS、C53871314Si)、MA0740(メタクリルトリメチルシロキシシクロペンチル−POSS、C468614Si)、MA0742(メタクリルトリメチルシロキシイソブチル−POSS、C398614Si)、等の化合物が挙げられる。
本発明においては、カゴ状シルセスキオキサンを感光性ペースト組成物中にそのまま添加してもよいし、予め他の化合物と反応させた上で添加してもよい。予め他の化合物と反応させる場合は、感光性有機成分を構成する化合物と反応させることが、相溶性を上げるという点で好ましい。
カゴ状シルセスキオキサンの中では、(メタ)アクリル基や、アリル基、ビニル基などのエチレン性不飽和二重結合を有するもの、エポキシ基、オキセタン基などの反応性官能基を有するものが好ましく、エチレン性不飽和二重結合を有するものが、エチレン性不飽和基含有化合物および光ラジカル重合開始剤と反応し易いため、特に好ましい。さらに、カゴ状シルセスキオキサン1分子中の反応性官能基数としては、2個以上であることが好ましい。
本発明ではカゴ状シルセスキオキサンの含有量は、感光性ペースト組成物中の0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%、さらに好ましくは1〜15重量%である。0.1重量%以上とすることで、焼成時のパターン形状保持性を良好にすることが可能となり、50重量%以下とすることでパターン形成性を良好に維持することが出来る。
本発明で用いる無機粒子は、ガラス粉末、セラミックス粉末、ガラス・セラミックス粉末、銀、銅、パラジウム、タングステンなどの金属粉末などが挙げられるが、ガラス粉末を含むことが好ましい。さらに、本発明の感光性ペースト組成物を絶縁層などのフィールドエミッションディスプレイ部材に用いる場合には、低融点ガラスを含むことが好ましい。低融点ガラスとしては、成分として、SiO、Al、B、ZnO、PbO、Bi、ZrO、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属酸化物などを含有したものであって、例えば、ホウケイ酸ガラス、アルカリ珪酸ガラス、Pb系ガラス、Bi系ガラスなどが挙げられる。低融点ガラスの組成としては、非酸化鉛系または低酸化鉛系であることが望ましい。また、結晶化ガラスである場合は結晶化温度が600℃以下であるガラスを利用することが望ましい。低温焼成によるコスト削減と生産性の向上はもちろんのこと、安価なガラス基板を利用できるメリットが生じる。さらには、無アルカリガラスであることが望ましい。以上より、本発明で低融点ガラスを用いる場合は、Ba−Bi系およびBi−Zr系ガラスが好ましいが、これに限定されるものではない。
ガラス成分には、SiOが3〜60重量%の範囲で含むことが望ましく、より好ましくは5〜40重量%である。3重量%未満の場合は、焼結時において、無機成分の緻密性、強度や安定性が低下し、無機成分が基板から剥がれやすくなる。また、60重量%を超えると熱軟化点が高くなり、ガラス基板への焼付けが難しくなる。
一般に非晶質ガラスは、結晶化温度まで加熱されると結晶化する性質を有している。結晶化したガラス中にはガラスの結晶が数10から90体積%前後まで形成されるので、強度や熱膨張率を改善できる。これを利用して、焼成時における収縮を抑制することが可能である。また、すでに結晶化されたガラスを使用することも可能である。この場合、結晶化ピーク温度に近づくに従って結晶化するために逆にガラスが固まる性質を持っている。非晶質ガラスおよび結晶化ガラス共に利用可能である。
ガラス粉末の平均粒子径は、0.1〜10μmであることが好ましく、さらには0.1〜2μmが好ましく、より好ましくは0.1〜1μmである。平均粒子径0.1μm以上のガラス粉末を使用することにより分散安定性の良好な感光性ペースト組成物が得られ、平均粒子径10μm以下のガラス粉末を用いることにより、微細なフォトリソグラフィーによる加工が可能となる。
また、感光性ペースト組成物の無機成分として、上記に挙げた無機粒子以外のフィラーを入れることも行われる。フィラーとしては、SiO、Al、ZrO、ムライト、スピネル、マグネシア、ZnO、酸化チタンなどが好適に用いられる。これらフィラーの平均粒子径としては、3nm〜500nmであることが好ましく、さらには10〜50nmであることが好ましい。3nm以上のフィラー添加により、焼成後の部材の強度を向上することができ、500nm以下のフィラーを使用することにより、良好な感光特性を得ることが出来る。フィラーの添加量は、ペーストの全体積に対して、10体積%未満が好ましい。それ以上にすると焼結時にひび割れが発生するおそれがある。フィラーは焼結時において溶融しないものであることが好ましい。
無機粉末の感光性ペースト組成物中における含有量としては、10〜90重量%が好ましく、30〜85重量%がより好ましく、50〜80重量%がさらに好ましい。20重量%以上とすることで、焼成時のパターン形状を好ましくすることが出来、一方、90重量%以下とすることで良好な感光特性が得られる。
本発明において感光性有機成分は、光照射部分が硬化するネガタイプでも、光照射部分が可溶化するポジタイプでも良く、A)エチレン性不飽和基含有化合物および光重合開始剤、B)グリシジルエーテル化合物、脂環式エポキシ化合物、オキセタン化合物からなる群から選択された1種以上のカチオン重合性化合物および光カチオン重合開始剤、C)キノンジアジド化合物、ジアゾニウム化合物、アジド化合物から選択された1種以上の化合物の、A)〜C)から選ばれる。
A)成分のうちのエチレン性不飽和基含有化合物は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、イソ−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、オクタフロロペンチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、トリフロロエチルアクリレート、アリル化シクロヘキシルジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセロールジアクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリグリセロールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アクリルアミド、アミノエチルアクリレート、フェニルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、1−ナフチルアクリレート、2−ナフチルアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物のジアクリレート、ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物のジアクリレート、チオフェノールアクリレート、ベンジルメルカプタンアクリレート、また、これらの芳香環の水素原子のうち、1〜5個を塩素または臭素原子に置換したモノマー、もしくは、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、塩素化スチレン、臭素化スチレン、α−メチルスチレン、塩素化α−メチルスチレン、臭素化α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、カルボキシメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルカルバゾール、および、上記化合物の分子内のアクリレートを一部もしくはすべてをメタクリレートに変えたもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドンなど、さらにアクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸などが挙げられる。その他、各種アルコール類(例えばエタノール、プロパノール、ヘキサノール、オクタノール、シクロヘキサノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなど)とアクリル酸(またはメタクリル酸)とのエステル、カルボン酸(例えば酢酸、プロピオン酸、安息香酸、アクリル酸、メタクリル酸、コハク酸、マレイン酸、フタル酸、酒石酸、クエン酸など)とアクリル酸グリシジル(あるいは、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジル、またはテトラグリシジルメタキシリレンジアミン)との反応生成物、アミド誘導体(例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、メチレンビスアクリルアミドなど)、エポキシ化合物とアクリル酸(またはメタクリル酸)との反応物、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、各種ウレタンアクリレート、ロジン変成アクリレートなどが挙げられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができ、その含有量は、感光性有機成分に対して、50〜99重量%が好ましく、より好ましくは60〜90重量%である。50重量%以上とすることで精細なパターン加工が可能となり、99重量%以下とすることで焼成後のパターン形状を良好に保つことができる。
A)成分のうちの光重合開始剤は、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルジメチルケタノール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾインおよびエオシン、メチレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤の組み合わせなどがあげられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。
光重合開始剤は、感光性有機成分に対し0.05〜50重量%の範囲で添加され、より好ましくは、1〜35重量%である。光重合開始剤の量が少なすぎると、光感度が不良となり、光重合開始剤の量が多すぎれば、露光部の残存率が小さくなりすぎるおそれがある。
B)成分は、グリシジルエーテル化合物、脂環式エポキシ化合物、オキセタン化合物からなる群から選択された1種以上のカチオン重合性化合物および光カチオン重合開始剤を含有する。
B)成分のうちのグリシジルエーテル化合物の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、テトラブロムビスフェノールAジグリシジルエーテル、1,3−ビス(1−(2,3−エポキシプロポキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−(2,3−エポキシプロポキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘキシル、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)オクタフルオロビフェニル、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂等あるいは、これらエポキシ樹脂のカルボン酸変性物等が挙げられる。
B)成分のうちの脂環式エポキシ化合物の具体例としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル−8,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)エーテル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)ジエチルシロキサン、商品名セロキサイド2021(エポキシ当量128〜145g/eq)、商品名セロキサイド2080(エポキシ当量190〜210)などのダイセル化学工業(株)製、2官能性脂環式エポキシ化合物、商品名エポリードGT−301(エポキシ当量200〜220g/eq)、商品名エポリードGT−401(エポキシ当量210〜235g/eq)などのダイセル化学工業(株)製、3及び4官能性脂環式エポキシ化合物、商品名EHPE(エポキシ当量170〜190g/eq、軟化点70〜90℃)、商品名EHPEL3150CEなどのダイセル化学工業(株)製、固形の脂環式エポキシ化合物等の脂環式エポキシ化合物(A−1)等が挙げられる。
B)成分のうちのオキセタン化合物の具体例としては、2−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、シリコン変性オキセタン化合物等のオキセタン化合物等が挙げられる。
B)成分のうちの光カチオン重合開始剤の具体例としては、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等の芳香族スルホニウム塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート等の芳香族ヨードニウム塩、芳香族ヨードシル塩、芳香族スルホキソニウム塩、メタロセン化合物等が挙げられる。光カチオン重合開始剤を使用する場合の配合量は、感光性有機成分中の0.01〜15.0重量%の範囲が好ましい。
また、光カチオン重合促進剤として、9,10−ジメトキシ−2−エチル−アントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2,4−ジエチルチオキサントン等を加えることも好ましく行われる。
C)成分のうちのキノンジアジド化合物としては、アミノ基に対しオルソまたはパラの位置に水酸基を持つ芳香族化合物をジアゾ化して得られる化合物、ベンゼンやナフタレン誘導体のジアゾニウム塩でジアゾ基に対しオルソまたはパラ位に水酸基を有する化合物をアルカリ水溶液中で加熱することにより得られる化合物等のことを言い、一般的には後述のジアゾニウム化合物のようにジアゾ基がイオン化せず塩を形成しない。具体的には、通常ポジ型PS版、ワイポン版、フォトレジストなどに用いられているベンゾキノンジアジドスルホン酸およびその誘導体、ナフトキノンジアジドスルホン酸およびその誘導体などが挙げられる。 具体的には1,2−ベンゾキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸クロリド、1,2−ベンゾキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸ナトリウム塩、1,2−ベンゾキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸クロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸ナトリウム塩、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン 酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸クロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸ナトリウム塩、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−6−スルホン酸クロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−6−スルホン酸ナトリウム塩、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−6−スルホン酸などが挙げられる。
これらの中では1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸およびその誘導体、および1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸およびその誘導体が有効である。
これらナフトキノンジアジド化合物は、ポリヒドロキシフェニルやピロガロールアセトン樹脂、パラヒドロキシスチレン共重合体や、フェノールホルムアルデヒドノボラック樹脂などのアルカリ可溶性成分と混合、もしくは誘導体化して用いることが好ましい。好ましい誘導体の具体例としては、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸のポリヒドロキシフェニルやピロガロールアセトン樹脂、パラヒドロキシスチレン共重合体や、フェノールホルムアルデヒドノボラック樹脂などとのエステルが挙げられる。
これらキノンジアジド化合物の感光性有機成分中に占める割合としては、1重量%以上90重量%以下が好ましく、さらには3重量%以上80重量%以下が好ましい。キノンジアジド化合物が1重量%より少ない場合は露光時のキノンジアジド化合物による溶剤溶解性の変化が少なくなるためパターン形成性が悪くなり、一方、90重量%より多い場合はペーストの分散性などに問題を生じる場合がある。
C)成分のうちのジアゾニウム化合物としては、ジアゾモノマーと縮合剤との縮合生成物がある。ここでジアゾモノマーとしては、4−ジアゾジフェニルアミン、1−ジアゾ−4−N,N−ジメチルアミノベンゼン、1−ジアゾ−4−N,N−ジエチルアミノベンゼン、1−ジアゾ−4−N−エチル−N−ヒドロキシエチルアミノベンゼン、1−ジアゾ−4−N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミノベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジエトキシ−4−ベンゾイルアミノベンゼン、1−ジアゾ−4−N−ベンジルアミノベンゼン、1−ジアゾ−4−N,N−ジメチルアミノベンゼン、1−ジアゾ−4−モルホリノベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジメトキシ−4−p−トリルメルカプトベンゼン、1−ジアゾ−2−エトキシ−4−N,N−ジメチルアミノベンゼン、p−ジアゾジメチルアニリン、1−ジアゾ2,5−ジブトキシ−4−モルホリノベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジエトキシ−4−モルホリノベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジメトキシ−4−モルホリノベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジエトキシ−4−p−トリルメルカプトベンゼン、1−ジアゾ−4−N−エチル−N−ヒドロキシエチルアミノベンゼン、1−ジアゾ−3−エトキシ−4−N−メチル−N−ベンジルアミノベンゼン、1−ジアゾ−3−クロロ−4−N,N−ジエチルアミノベンゼン、1−ジアゾ−3−メチル−4−ピロリジノベンゼン、1−ジアゾ−2−クロロ−4−N,N−ジメチルアミノ−5−メトキシベンゼン、1−ジアゾ−3−メトキシ−4−ピロリジノベンゼン、3−メトキシ−4−ジアゾジフェニルアミン、3−エトキシ−4−ジアゾジフェニルアミン、3−(n−プロポキシ)−4−ジアゾジフェニルアミン、3−(イソプロポキシ)−4−ジアゾジフェニルアミンなどが挙げられる。また、縮合剤としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、またはベンズアルデヒドなどが挙げられる。更に塩素イオンやテトラクロロ亜塩酸などを用いることにより水溶性のジアゾ樹脂を得ることができ、また四フッ化ホウ素、六フッ化隣酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸、4,4’−ビフェニルジスルホン酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルベンゼンスルホン酸などを用いることにより、有機溶剤可溶性のジアゾ樹脂を得ることができる。
また、ジアゾニウム化合物とヒドロキシベンゾフェノン類との当モル反応物も用いることができる。ただし両者が反応してアゾ化合物を形成することのないよう、pHは7.5以下で接触させる。ジアゾニウム化合物は上記に示したジアゾ樹脂と同様のものが用いられる。ヒドロキシベンゾフェノン類としては、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−スルホベンゾフェノンのアルカリ塩、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸などが用いられる。特にスルホン酸基を含むものは安定性に優れている。
これらジアゾニウム化合物の感光性有機成分中に占める割合としては、5〜80重量%が好ましく、より好ましくは10〜50重量%である。ジアゾニウム化合物が少なすぎる場合は、硬化が不十分となる場合があり、逆に多すぎる場合はペーストの保存安定性に問題が生じる場合がある。
C)成分のうちのアジド化合物としては分子中にアジド基を有するものであり、具体的には、2,6−ジクロロ−4−ニトロアジドベンゼン、アジドジフェニルアミン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアジドジフェニル、4’−メトキシ−4−アジドジフェニルアミン、4,4’−ジアジドジフェニルアミン、4,4’−ジアジドジフェニルメタン、4’−ニトロフェニルアゾベンゼン−4−アジド、1−アジドピレン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアジドジフェニル,4,4’−ジアジドフェニルアゾナフタレン、p−フェニレン−ビスアジド、p−アジドベンゾフェノン、4,4’−ジアジドベンゾフェノン、4,4’−ジアジドジフェニルメタン、4,4’−ジアジドスチルベン、4,4’−ジアジドカルコン、2,6−ジ−(4’−アジドベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ジ−(4’−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノンなどが挙げられる。
これらアジド化合物は単独で用いられるが、感光波長域の短いものでは、例えば1−ニトロピレンのような増感剤を用いて感光波長域を長波長側に分光増感することが好ましい。
これらアジド化合物の感光性有機成分中に占める割合としては、5〜70重量%が好ましく、より好ましくは10〜50重量%である。アジド化合物が少なすぎる場合は、感光性成分の硬化が不十分となる場合があり、逆に多すぎる場合はペースト組成物の安定性に悪影響をもたらす場合がある。
本発明において感光性有機成分は、さらにバインダーポリマーを有することが好ましく、さらに紫外線吸収剤、増感剤、重合禁止剤、可塑剤、分散剤、酸化防止剤、有機溶媒などの添加剤を含有することができる。
バインダーポリマーとしては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、セルロース誘導体、ポリビニルアルコールなどの各種ポリマーを用いることができるが、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、(メタ)アクリル酸エステル共重合体などが好ましい。さらに、無機粉末の分散性や現像性の点および感光によるパターン形成性の点から、バインダーポリマーはカルボキシル基や水酸基、エチレン性不飽和二重結合などの反応性官能基を有していることが好ましい。
また、バインダーポリマーの熱分解温度が500℃以下であること、さらには450℃以下であること、また150℃以上、さらに好ましくは400℃以上であることが好ましい。熱分解温度が150℃以上のバインダーポリマーを用いると、感光性ペースト組成物の熱安定性が保持され、組成物を塗布し、パターン加工に到るまでの各工程において、感光性を損なうことなく良好なパターン加工が可能となる。また500℃以下のバインダーポリマーを用いると、焼成工程でのクラック、剥がれ、反りや変形を防止できる。バインダーポリマーの熱分解温度を調整する手法は、共重合成分のモノマーを選択することで可能となる。特に低温で熱分解するモノマーを共重合成分とすることで共重合体の熱分解温度を低くできる。このように低温で熱分解する成分として、例えばメチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、α−メチルスチレン等を挙げることができる。熱分解温度は、TG測定装置(TGA-50、(株)島津製作所(株)製)にて約5mgの試料をセットし、空気雰囲気で流量20ml/min、昇温速度20〜0.6℃/minで700℃まで昇温する。その結果、温度(縦軸)と重量変化(横軸)の関係がプロットされたチャートを印刷し、分解前(横軸に平行の部分)の部分と分解中の部分の接線を引き、その交点の温度を熱分解温度とする、等の方法で測定できる。
また、バインダーポリマーのTg(ガラス転移温度)は、−60〜30℃が好ましい。より好ましくは−40〜30℃で、さらに好ましくは−20〜30℃である。Tgを−60℃以上とすることでシートの粘着性を低減することができ、Tgを30℃以下とすることでシートの柔軟性を保持することができる。バインダーポリマーのTgの測定法は、島津製作所(株)製DSC−50型測定装置を用い、サンプル重量10mg、窒素気流下で昇温速度20℃/分で昇温し、ベースラインの偏起が開始する温度をTgとした。
さらに用いるバインダーポリマーの重量平均分子量は10万以下が好ましい。より好ましくは5千〜8万である。重量平均分子量を10万以下とすることにより、現像液溶解性が保持され、その結果より精細なパターン化が可能となる。さらにバインダーポリマーの粘度は重量平均分子量に比例して増大するため、感光性ペースト組成物のペースト粘度を低くして、濾過や脱気、塗布工程での作業性を保持するためには、バインダーポリマーの重量平均分子量を低くすることが好ましい。バインダーポリマーの重量平均分子量はテトラヒドロフランを移動相としたサイズ排除クロマトグラフィーにより測定した。カラムはShodex KF−803を用い、重量平均分子量はポリスチレン換算により計算した。
感光性有機成分に、A)成分を用いた場合の好ましいバインダーポリマーは、上述のようなエチレン性不飽和二重結合含有化合物の共重合により、あるいは共重合で得られたバインダーポリマーの反応性官能基の一部に、反応性官能基を有するエチレン性不飽和基含有化合物を付加するなどして得ることができる。具体的には、不飽和カルボン酸を共重合成分に持つバインダーポリマーのカルボキシル基の一部に、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有アクリレート化合物を付加させる方法により、カルボキシル基とエチレン性不飽和二重結合を有するバインダーポリマーが得られる。このようなバインダーポリマーの酸価は50〜140(mgKOH/g)であることが好ましい。酸価を140以下とすることで、現像許容幅を広くすることができ、酸価を50以上とすることで、未露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が保持され、高精細なパターンを得ることができる。さらに、バインダーポリマーの二重結合密度を0.1〜2mmol/gとすることが好ましく、さらには0.2〜1.6mmol/gが好ましい。二重結合密度が0.1mmol/g未満では露光によるパターン形成が十分でなく膜減りが大きく、現像性が著しく悪くなる。一方2mmol/gを越える範囲では焼成工程でのクラック、剥がれ、反りなどが発生する。
A)〜C)から選択される感光性有機成分中のバインダーポリマーの含有量は1〜50重量%が好ましい。より好ましくは5〜40重量%である。1〜50重量%の範囲とすることで、パターン加工性と、焼成時の収縮などの特性を両立させることができる。
また、本発明の感光性ペースト組成物には紫外線吸収剤を添加することも有効である。紫外線吸収効果の高い吸収剤を添加することによって高アスペクト比、高精細、高解像度が得られる。紫外線吸収剤としては有機系染料からなるもの、中でも350〜450nmの波長範囲で高UV吸収係数を有する有機系染料が好ましく用いられる。具体的には、アゾ系染料、アミノケトン系染料、キサンテン系染料、キノリン系染料、アミノケトン系染料、アントラキノン系、ベンゾフェノン系、ジフェニルシアノアクリレート系、トリアジン系、p−アミノ安息香酸系染料などが使用できる。有機系染料は紫外線吸収剤として添加した場合にも、焼成後の隔壁中に残存しないで紫外線吸収剤による絶縁膜特性の低下を少なくできるので好ましい。これらの中でもアゾ系およびベンゾフェノン系染料が好ましい。ペースト中の有機系染料の添加量は0.05〜5重量%が好ましい。より好ましくは0.1〜1重量%である。0.05重量%未満では紫外線吸収剤の添加効果が減少し、5重量%を越えると焼成後の絶縁膜特性が低下するので好ましくない。
増感剤は、感度を向上させるために添加される。増感剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)−イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニル−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラゾールなどがあげられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。なお、増感剤の中には光重合開始剤としても使用できるものがある。増感剤を添加する場合、その添加量は感光性成分に対して0.05〜30重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜20重量%である。増感剤の量が少なすぎれば光感度を向上させる効果が発揮されず、増感剤の量が多すぎれば露光部の残存率が小さくなりすぎるおそれがある。
さらに、重合禁止剤を添加することが好ましい。重合禁止剤の具体的な例としては、ヒドロキノン、ヒドロキノンのモノエステル化物、N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、p−t−ブチルカテコール、N−フェニルナフチルアミン、2,6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェノール、クロラニール、ピロガロールなどが挙げられる。重合禁止剤を添加する場合、その添加量は、ペースト組成物に対し、0.001〜1重量%が好ましい。
また、可塑剤、酸化防止剤を添加してもよい。可塑剤の具体的な例としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ポリエチレングリコール、グリセリンなどがあげられる。酸化防止剤の具体的な例として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−4−エチルフェノール、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、ジラウリルチオジプロピオナート、トリフェニルホスファイトなどが挙げられる。酸化防止剤を添加する場合、その添加量はペースト組成物に対し0.001〜1重量%が好ましい。
以上のような感光性有機成分としては、材料選択のバリエーションの多さ、それに基づく性能のコントロールし易さなどから、A)成分うち、エチレン性不飽和基含有化合物および光ラジカル重合開始剤が好ましい。
また、A)成分のエチレン性不飽和基含有化合物および光ラジカル重合開始剤を用いた場合のカゴ状シルセスキオキサンは、(メタ)アクリル基や、アリル基、ビニル基などのエチレン性不飽和二重結合を有するものを用いることが特に好ましい。単官能もしくは多官能の(メタ)アクリル基を有するカゴ状シルセスキオキサンを、共重合成分の一つとしてバインダーポリマーを合成した後、カゴ状シルセスキオキサンを有するバインダーポリマーという形で、感光性ペースト組成物に添加してもよい。
A)〜C)成分から選択される成分を有する感光性有機成分の感光性ペースト組成物中における含有量としては、10〜90重量%が好ましく、10〜50重量%がより好ましく、15〜30重量%がさらに好ましい。10重量%以上とすることで良好な感光特性が得られ、一方、10重量%以下とすることで、焼成時のパターン形状の変化が小さく、形状制御が行い易くなる。
本発明の感光性ペースト組成物は次のようにして調製できる。まずA)〜C)成分から選択される感光性有機成分に、必要に応じてバインダーポリマーや各種添加剤を混合した後、濾過し、有機ビヒクルを調製する。これに、必要に応じて前処理された無機粉末を添加し、ボールミルなどの混練機で均質に混合、分散して感光性ペースト組成物を作製する。
ペーストの粘度は無機成分、増粘剤、有機溶媒、可塑剤および沈殿防止剤などの添加割合によって適宜調整されるが、その範囲は2〜200Pa・s(パスカル・秒)である。例えばガラス基板への塗布をスピンコート法で行う場合は、2〜5Pa・sが好ましい。スクリーン印刷法で1回塗布して膜厚10〜20μmを得るには、50〜200Pa・sが好ましい。ブレードコーター法やダイコーター法などを用いる場合は、2〜20Pa・sが好ましい。
溶液の粘度を調整するために用いられる有機溶媒としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロラクトン、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸などやこれらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
本発明の感光性ペースト組成物は、フラットパネルディスプレイの各種部材や、高周波無線用セラミック多層基板などに好ましく用いられるが、フィールドエミッションディスプレイ部材として特に好ましく用いられる。
本発明の感光性ペースト組成物から、フラットパネルディスプレイの部材を製造する場合、基板として、ガラス基板を用いることが好ましい。ガラス基板として、ソーダライムガラスや耐熱ガラス(旭硝子(株)製PD200、日本電気硝子(株)製PP8、サンゴバン(株)製CS25など)を好ましく用いることができる。また、セラミック基板、金属基板や半導体基板(AlN、CuW、CuMo、SiC基板など)、各種プラスチックフィルムも用いることも可能である。これら基板の上に、必要に応じて、絶縁体、半導体、導体を一層以上、あるいはそれらを組み合わせたものを形成しても構わない。
次に、フラットパネルディスプレイ部材の製造方法について、一例として、フィールドエミッションディスプレイの絶縁層の製造方法を挙げて説明する。
基板として、ITO電極が形成されたガラス基板上に、感光性ペースト組成物を全面もしくは部分的に塗布する。塗布方法としては、スクリーン印刷、バーコーター、ロールコーター、スリットダイコーター等の一般的な方法を用いることができる。塗布厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュ、ペーストの粘度を選ぶことによって調整できるが、乾燥や焼成による収縮を考慮して、乾燥後の厚みが5〜100μm、好ましくは5〜60μm、さらに好ましくは5〜40μmになるように塗布することが好ましい。
ペーストを複数回、塗布する場合、1回目と2回目以降の塗布ペーストは、同じペーストであってもよいし、異なったペーストであってもよい。また、ペーストを複数回塗布する場合、1回目のペースト塗布後、2回目以降のペースト塗布前に、ベークを施すのが好ましい。そうすることで、1回目塗布したペーストが乾燥し、2回目のペースト塗布時のペースト厚みの減少を防ぐことができる。ベークの温度および時間は構成するペースト組成によって異なるが、50℃〜100℃で5分から30分程度施すのが好ましい。また、ベークは対流式ベーク炉やIRベーク炉で行うことが望ましい。
基板上に感光性ペースト組成物を全面または部分的に塗布した後に、露光、現像することで、パターンを形成することが可能である。パターンの形状は、フラットパネルディスプレイ部材により必要とされる形状は様々であるが、フィールドエミッションディスプレイの絶縁層の場合は、直径3〜100μmの円形もしくは一辺3〜100μmの四角形のホールを含むパターンを形成することが好ましい。露光は、フォトマスクを用いてマスク露光する方法とレーザー光等で直接描画露光する方法を用いることができるが、フォトマスクを用いた露光のほうが、露光時間を短くできる。この場合の露光装置としては、ステッパー露光機、プロキシミティ露光機等を用いることができる。使用される活性光源は、例えば、可視光線、近紫外線、紫外線、近赤外線、電子線、X線、レーザー光などが挙げられるが、これらの中で、紫外線が好ましく、その光源としては、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用できる。これらの中でも超高圧水銀灯が好適である。露光条件は塗布厚みによって異なるが、0.5〜100mW/cmの出力の超高圧水銀灯を用いて0.5〜30分間露光を行う。特に、露光量が0.05〜1J/cm程度の露光を行うことが好ましい。
その後、現像液を使用して現像を行うが、この場合、浸漬法やスプレー法、ブラシ法で行う。現像液は、ペースト中の有機成分が溶解または分散可能な有機溶媒や水溶液を使用する。また、有機溶剤含有の水溶液を使用してもよい。ペースト中にカルボキシル基やフェノール性水酸基、シラノール基等の官能基を持つ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液でも現像できる。アルカリ水溶液として水酸化ナトリウムや水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム水溶液などのような金属アルカリ水溶液を使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。有機アルカリとしては、一般的なアミン化合物を用いることができる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液のアルカリ成分の濃度は0.01〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。アルカリ濃度が低すぎれば未露光部が除去されず、アルカリ濃度が高すぎれば、パターン部を剥離させ、また露光部を腐食させるおそれがあり好ましくない。現像時の現像液の温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。
また、現像液には、感光性ペースト組成物の塗布膜への塗れ性改善、現像の均一性や残査の低減などのために、界面活性剤を添加することが好ましい。界面活性剤としては、ノニオン、アニオン、カチオン、両性の各種界面活性剤を用いることができる。
ノニオン型界面活性剤としては、ポリエチレングリコール型や多価アルコール型が挙げられ、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンアビエチルエーテル、ポリオキシエチレンラノリンエーテル、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレングリセリルモノオレート、ポリオキシエチレングリセルモノステアレート、ポリオキシエチレンプロピレングリコールモノステアレート、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマー、ジスチレン化フェノールポリエチレンオキシド付加物、トリベンジルフェノールポリエチレンオキシド付加物、オクチルフェノールポリオキシエチレンポリオキシプロピレン付加物、グリセロールモノステアレート、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等が挙げられる。
本発明に用いられるノニオン型界面活性剤は、ポリエチレングリール(ニッサンポリエチレングリコール:日本油脂(株)製)、ポリオキシエチレンオクチルエーテル(パイオニンD−1004:竹本油脂(株)製)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エマルゲン147:花王(株)製)、ポリオキシエチレンセチルエーテル(エマルゲン210:花王(株)製)、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル(パイオニンD−306:竹本油脂(株)製)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル(NIKKOL PBC:日光ケミカルズ(株)製)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンベヘニルエーテル(NIKKOL PBB:日光ケミカルズ(株)製)、ポリオキシエチレンオレイルアミン(パイオニンD−4407:竹本油脂(株)製)、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド(パイオニンD−4410:竹本油脂(株)製)、ソルビタンモノラウレート(NIKKOL SL−10:日光ケミカルズ(株)製)、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(NIKKOL TL−10:日光ケミカルズ(株)製)などが挙げられる。
アニオン型界面活性剤としては、高級アルコール硫酸エステル塩類〔例えば、ラウリルアルコールサルフェートのナトリウム塩、オクチルアルコールサルフェートのナトリウム塩、ラウリルアルコールサルフェートのアンモニウム塩、第二ナトリウムアルキルサルフェートなど〕、脂肪族アルコールリン酸エステル塩類(例えば、セチルアルコールリン酸エステルのナトリウム塩など)、アルキルアリールスルホン酸塩類(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸のナトリウム塩、ジナフタリンジスルホン酸のナトリウム塩、メタニトロベンゼンスルホン酸のナトリウム塩など)、アルキルアミドのスルホン酸塩類、二塩基性脂肪酸エステルのスルホン酸塩類(例えば、ナトリウムスルホコハク酸ジオクチルエステル、ナトリウムスルホコハク酸ジヘキシルエステルなど)があり、好ましくはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩類が挙げられる。
カチオン型界面活性剤はアミン型と第四アンモニウム塩型が挙げられる。アミン型の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルアミン、N−アルキルプロピレンアミン、N−アルキルポリエチレンポリアミン、N−アルキルポリエチレンポリアミンジメチル硫酸塩、アルキルビグアニド、長鎖アミンオキシド、アルキルイミダゾリン、1−ヒドロキシエチル−2−アルキルイミダゾリン、1−アセチルアミノエチル−2−アルキルイミダゾリン、2−アルキル−4−メチル−4−ヒドロキシメチルオキサゾリン等がある。
また、第四アンモニウム塩型の例としては、長鎖第1アミン塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルエチルアンモニウム塩、アルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルキノリニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、アルキルピリジニウム硫酸塩、ステアラミドメチルピリジニウム塩、アシルアミノエチルジエチルアミン塩、アシルアミノエチルメチルジエチルアンモニウム塩、アルキルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩、脂肪酸ポリエチレンポリアミド、アシルアミノエチルピリジニウム塩、アシルコラミノホルミルメチルピリジニウム塩、ステアロオキシメチルピリジニウム塩、脂肪酸トリエタノールアミン、脂肪酸トリエタノールアミンギ酸塩、トリオキシエチレン脂肪酸トリエタノールアミン、脂肪酸ジブチルアミノエタノール、セチルオキシメチルピリジニウム塩、p−イソオクチルフェノキシエトキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩などがある。
両性界面活性剤としては、例えばN−メチル−N−ペンタデシルアミノ酢酸ナトリウムのような化合物を含有してもよい。
本発明において好ましく用いられる界面活性剤はノニオン型又はアニオン型界面活性剤である。
界面活性剤の添加量としては、0.01〜20重量%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.05〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜5重量%である。添加量が20重量%を越えると、現像性が不十分になる可能性が生じ、0.01重量%より少ないと、界面活性剤添加の効果が現れにくくなることがある。
また、現像時に、現像液中で超音波処理を行うことが好ましく、さらに周波数変調型超音波処理が、特に20〜50KHzの間の波長範囲で変調される周波数変調型超音波処理が好ましい。このような超音波処理により、微細で均一なパターンの形成と共に、残査の低減に大きな効果が得られる。
上記のような方法により、本発明の感光性ペースト組成物から、基板上に厚さ5〜100μm、直径3〜100μmの円形もしくは一辺3〜100μmの四角形のホールを含むパターンを形成することができる。
この後、直接、もしくは、必要に応じて、ゲート電極やエミッターなどを形成した後、焼成炉にて焼成を行う。焼成雰囲気や温度、時間は、感光性ペースト組成物や基板の種類によって適宜選択することでき、空気中、窒素、水素等の雰囲気中で焼成する。焼成温度は400〜610℃で行う。ガラス基板上にパターン加工する場合は、450〜610℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行う。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やベルト式の連続型焼成炉を用いることができる。また、以上の各工程中に、乾燥、予備反応の目的で、50〜300℃の加熱をおこなっても良い。
以上の工程により、基板上に形成された厚さ5〜100μm、直径3〜100μmの円形もしくは一辺3〜100μmの四角形のホールを含むパターンを有するフィールドエミッションディスプレイ用絶縁層が得られる。フィールドエミッションディスプレイの低電圧駆動化のためには、ゲート電極部と電子放出素子の距離を近接化する必要があるため、そのために絶縁層の厚さは、30μm以下が好ましい。また、高解像度化と輝度の均一化のために、絶縁層に形成されるホールは、30μm以下であることが好ましい。このような絶縁層に加え、ゲート電極、電子放出素子を形成した上記基板を背面板として使用し、別途作製された前面板と封着した後、配線の実装を行うことで、高輝度で、コントラストの高いフィールドエミッションディスプレイを得ることができる。
以下に、実施例を用いて具体的に説明する。但し、本発明はこれに限定されるものではない。
<バインダーポリマーI>
30重量部のアクリル酸メチル、40重量部のアクリル酸エチル、30重量部のメタクリル酸からなる共重合体のカルボキシル基に対し、0.4当量のグリシジルメタクリレート(GMA)を付加反応させた重量平均分子量19000、酸価107mgKOH/g、二重結合密度1.5mmol/g、粘度8.2Pa・sのものを用いた。TG測定の結果、熱分解温度は390℃、Tgは25℃であった。
<バインダーポリマーII>
45重量部のイソブチルメタクリレート、25重量部の2−エチルヘキシルアクリレート、13重量部のアクリル酸メチル、17重量部のメタクリル酸からなる共重合体のカルボキシル基に対し、グリシジルメタクリレート(GMA)を付加反応させた重量平均分子量64000、酸価84mgKOH/g、二重結合密度0.5mmol/g、粘度18Pa・sのものを用いた。TG測定の結果、熱分解温度は310℃、Tgは15℃であった。
<無機粒子I>
ガラス粉末として、Bi(37重量%)、SiO(7重量%)、B(19重量%)、ZnO(20重量%)、BaO(12重量%)、Al(5重量%)の組成のものを用いた。このガラス粉末のガラス転移点は445℃、軟化点は509℃、平均粒子径0.5μmであった。
<無機粒子II>
ガラス粉末は、PbO(62重量%)、SiO(18重量%)、Al(4重量%)、B(12重量%)、ZnO(4重量%)の組成のものを用いた。このガラス粉末の平均粒子径は0.9μmであった。
<無機粒子III>
上記無機粒子I:90重量部と、平均粒子径33nmのアルミナ粒子(シーアイ化成(株)製、商品名ナノテック):10重量部の混合物を使用した。
<無機粉末IV>
セラミックス:平均粒子径33nmのアルミナ粒子(シーアイ化成(株)製、商品名ナノテック):40重量部と、ガラス粉末:60重量部の混合物。
ガラス粉末の組成:Al(10.8重量%)、SiO(51.5重量%)、PbO(15.6重量%)、CaO(7.1重量%)、MgO(2.86重量%)、NaO(3重量%)、KO(2重量%)、B(5.3重量%)、ガラス粉末の特性:ガラス転移点565℃、熱膨張係数60.5×10−7/K、誘電率8.0(1MHZ)、平均粒子径2μm。
実施例1
感光性有機成分として、エチレン性不飽和基含有化合物であるアクリルモノマー(日本化薬(株)製カラヤッドTPA−330)を5重量部、上記バインダーポリマーIを6重量部、光重合開始剤(日本化薬(株)製、2,4−ジメチルオキサントンとチバスペシャルティケミカル社製、商品名イルガキュア369を1:2の重量比で用いる)を5重量部、紫外線吸光剤(アゾ系有機染料スダンIV、化学式C2420O、分子量380.45)を0.1重量部、分散剤(花王(株)製ノプコスパース)を0.2重量部、重合禁止剤(p−メトキシフェノール)を0.5重量部、溶剤(3−メチル−3−メトキシブタノール)を10.3重量部用い、無機成分として、上記無機粉末Iを70重量部混合した。
これに、カゴ状シルセスキオキサンであるMA0750(トリスメタクリルイソブチル−POSS、C5511418Si10、分子量1342)を5重量部加え、3本ロールで5回通し、感光性ペースト組成物を作製した。この感光性ペースト組成物を、さらに400メッシュのフィルターを用いて濾過した。
ガラス基板上に上記感光性ペースト組成物を、スクリーン印刷を用いて均一に塗布し、80℃で5分間保持して乾燥し、厚さ20μmの感光性ペースト組成物の層を形成した。その後、20μmのビアパターン/60μmピッチ、30μmのビアパターン/90μmピッチを持つネガ型クロムマスクを用いて、上面から0.5kw出力の超高圧水銀灯で紫外線露光した。露光量は1J/cmであった。
次に25℃に保持した炭酸ナトリウム0.1重量%の水溶液をシャワーで30秒間現像し、その後シャワースプレーを用いて水洗浄し、光硬化していない部分を除去してガラス基板上に約20μmおよび約30μmの孔径をもつビアパターンを形成した。パターン形成後の基板を光学顕微鏡で観察し、マスクのビアパターン100個のうち、パターンが形成された割合をビア加工率(%)として評価した。その結果、20μm、30μm共に100個のビアパターンが形成されており、100%のビア加工率であった。
パターンを形成したガラス基板を空気中で540℃、40分間焼成し、絶縁層を作製した。焼成前後のサンプルをSEM観察し、膜厚およびビア径の変化を観察し、以下の式から膜厚保持率、ビア径保持率を算出したところ、ともに85%という高い保持率が得られた。
膜厚保持率=(焼成後の膜厚)/(焼成前の膜厚)×100
ビア径保持率=(焼成後のビア径)/(焼成前のビア径)×100
なお、膜厚およびビア径は、SEM写真のスケールを用いて測定し、ビア径については開口面(絶縁層の最上面)における径を測定した。
さらに、本評価に用いた感光性ペースト組成物を、1週間、冷蔵保存した後に、ペーストのポットライフとして外観および30μmビアが加工できるか否かを調べた。冷蔵保存後のペーストを目視および触感で観察したところ、外観上、特に変化もなかった。さらに、ペースト作製直後と同様に、保存後の感光性ペースト組成物を、スクリーン印刷を用いて均一に塗布し、80℃で5分間保持して乾燥し、厚さ20μmの感光性ペースト組成物の層を形成した。その後、30μmのビアパターン/90μmピッチを持つネガ型クロムマスクを用いて、上面から0.5kw出力の超高圧水銀灯を用いて、1J/cmの露光量で紫外線露光を行った。実施例1と同様に、25℃に保持した炭酸ナトリウム0.1重量%の水溶液をシャワーで30秒間現像し、その後シャワースプレーを用いて水洗浄した。パターン形成後の基板を光学顕微鏡で観察したところ、約30μmのビアパターンが形成されていることが確認できた。
比較例1
実施例1におけるカゴ状シルセスキオキサンの添加を行わなかった以外は、実施例1と同様に感光性ペースト組成物を作製し、パターン加工性、焼成特性、ペーストのポットライフを調べた。その結果、パターン加工性において20μmの加工が十分なものではなく、さらに、膜厚保持率・ビア径保持率とも50%、55%と低く、良好な焼成特性が得られなかった。加えて、ペーストのポットライフに関しても、ペーストがゲル化した。
比較例2
実施例1におけるカゴ状シルセスキオキサンの添加を行わなかった換わりに、アクリル基を有するSi含有化合物として、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを添加し、実施例1と同様に感光性ペースト組成物を作製し、パターン加工性、焼成特性、ペーストのポットライフを評価した。結果は表1に示す。
比較例3
実施例1におけるカゴ状シルセスキオキサンの添加を行わなかった換わりに、アクリル基を有するSi含有化合物として、重量平均分子量1200のアクリロキシプロピルポリジメチルシロキサン(Gelest社製DMS−U22)を添加し、実施例1と同様に感光性ペースト組成物を作製し、パターン加工性、焼成特性、ペーストのポットライフを評価した。結果は表1に示す。
実施例2〜7
実施例1におけるカゴ状シルセスキオキサンの添加量を、表1に示したような量に変更した以外は、実施例1と同様に感光性ペースト組成物を作製し、パターン加工性、焼成特性、ペーストのポットライフを評価し、結果は表1に示す。
実施例8〜9
実施例1におけるカゴ状シルセスキオキサン:MA0750を、それぞれMA0735(オクタメタクリル−POSS、ケイ素原子8個、10個、12個のカゴ状シルセスキオキサン混合物、C568828Si、分子量1434)、MA0702(メタクリルイソブチル−POSS、C357414Si、分子量944)に変更した以外は、実施例1と同様に感光性ペースト組成物を作製し、パターン加工性、焼成特性、ペーストのポットライフを評価し、表2に得られた結果を示す。
実施例10〜11
実施例1におけるバインダーポリマー、無機粉末を、表2に示したような量に変更した以外は、実施例1と同様に感光性ペースト組成物を作製し、パターン加工性、焼成特性、ペーストのポットライフを評価し、表2に得られた結果を示す。
実施例12〜13
感光性有機成分として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を10重量部、光カチオン重合開始剤ビス[4−(ジフェニルスルホニウム)フェニル]ウリフィド−ビスヘキサフルオロフォスフェートを2重量部、紫外線吸光剤(アゾ系有機染料スダンIV、化学式C2420O、分子量380.45)を0.1重量部、分散剤(花王(株)製ノプコスパース)を0.2重量部、溶剤(γ−ブチロラクトン)を10重量部に、無機成分として、上記無機粉末Iを70重量部混合した。
これに、カゴ状シルセスキオキサンであるEP0423(トリスグリシジルイソブチル−POSS、C5211418Si10、分子量1308)または、EP0402(エポキシシクロヘキシルイソブチル−POSS、C367613Si、分子量942)を10重量部加え、3本ロールで5回通し、感光性ペースト組成物を作製した。この感光性ペースト組成物を、さらに400メッシュのフィルターを用いて濾過した。
実施例1と同様に、ガラス基板上に上記感光性ペースト組成物を塗布、乾燥し、厚さ10μmの感光性ペースト組成物の層を形成し、その後、同様にネガ型クロムマスクを用いて、上面から0.5kw出力の超高圧水銀灯で紫外線露光した。露光量は2.5J/cmであった。
次に25℃に保持したγ−ブチロラクトンで現像し、光硬化していない部分を除去してガラス基板上に約20μmおよび約30μmの孔径をもつビアパターンを形成し、実施例1と同様に評価した。パターンを形成したガラス基板を空気中で540℃、40分間焼成し、絶縁層を作製し、焼成特性に関し、実施例1と同様に評価した。
比較例4
実施例12におけるカゴ状シルセスキオキサンの添加を行わず、換わりにビスフェノールA型エポキシ樹脂の添加量を20重量部とした以外は実施例12と同様に感光性ペースト組成物を作製し、パターン加工性、焼成特性、ペーストのポットライフを評価し、結果は表1に示す。
実施例14
感光性有機成分として、エチレン性不飽和基含有化合物であるアクリルモノマー(東亞合成(株)製アロニックスM245と日本合成化学工業(株)製ウレタンアクリレート紫光UV−7000Bの1:1混合物)を5重量部、バインダーポリマーIIを12重量部、光重合開始剤(日本化薬(株)製2,4−ジメチルオキサントンとチバスペシャルティケミカル社製イルガキュア819と4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンの1:1混合物)を2重量部、紫外線吸光剤(アゾ系有機染料スダンIV、化学式C2420O、分子量380.45)を0.05重量部、分散剤(花王(株)製ノプコスパース)を0.3重量部、重合禁止剤(p−メトキシフェノール)を0.3重量部、溶剤(3−メチル−3−メトキシブタノール)を5.35重量部用い、無機成分として、上記無機粉末IVを70重量部混合した。
これに、カゴ状シルセスキオキサンであるMA0750を5重量部加え、3本ロールで5回通し、感光性ペースト組成物を作製した。この感光性ペースト組成物を、さらに400メッシュのフィルターを用いて濾過した。
75μm厚のポリエステルフィルム上に、上記感光性ペースト組成物をダイコーターを用いて均一に塗布し、100℃で20分間保持して乾燥することにより、厚さ100μmの感光性ペースト組成物のシートを形成した。その後、80μmのビアパターン/250μmピッチを持つネガ型クロムマスクを用いて、上面から25mW出力の超高圧水銀灯で紫外線露光した。露光量は0.1J/cmであった。
次に25℃に保持した1重量%TMAH(テトラメチルハイドロオキサイド)水溶液を用いて浸漬現像、その後、スプレーを用いて水洗浄し、光硬化していない部分を除去してフィルム基板上に約80μmの孔径をもつビアパターンを形成した。ビアパターン50個のうち、パターンが形成された割合をビア加工性(%)として評価したところ、100%のビア加工性であった。
パターンを形成したシートをフィルム基板から剥離し、空気中で900℃、60分間焼成し、ガラスセラミック基板を得た。焼成前後のサンプルを光学顕微鏡観察し、膜厚およびビア径の変化を観察し、実施例1と同様にして膜厚保持率、ビア径保持率を算出したところ、ともに75%という高い保持率が得られた。
さらに、本評価に用いた感光性ペースト組成物を、1週間、冷蔵保存した後に、ペーストのポットライフとして外観および80μmビアが加工できるか否かを調べた。冷蔵保存後のペーストを目視および触感で観察したところ、外観上、特に変化もなかった。さらに、保存後の感光性ペースト組成物を、ペースト作製直後と同様に、75μm厚のポリエステルフィルム上にダイコーターを用いて均一に塗布し、100℃で20分間保持して乾燥することにより、厚さ100μmの感光性ペースト組成物のシートを形成した。その後、80μmのビアパターン/250μmピッチを持つネガ型クロムマスクを用いて、上面から25mW出力の超高圧水銀灯を用いて、0.1J/cmの露光量で紫外線露光を行った。
次に25℃に保持した1重量%TMAH(テトラメチルハイドロオキサイド)水溶液を用いて浸漬現像、その後、スプレーを用いて水洗浄した。パターン形成後のフィルム基板を光学顕微鏡で観察したところ、約80μmの孔径をもつビアパターンが形成されていることが確認できた。
比較例5
実施例14におけるカゴ状シルセスキオキサンの添加を行わなかった以外は、実施例1と同様に感光性ペースト組成物を作製し、パターン加工性、焼成特性、ペーストのポットライフを評価した。その結果、パターン加工性において80μmの加工が十分なものではなく、その再現性は60%であった。さらに、膜厚保持率、ビア径保持率とも50%と低く、良好な焼成特性が得られなかった。加えて、ペーストのポットライフに関しても、粘度が上昇しており、ダイコーターを用いたポリエステルフィルム上への均一塗布ができなかった。
実施例15
感光性有機成分として、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸クロライドとフェノ−ルホルムアルデヒドノボラック樹脂(住友デュレズ(株)製“スミライトレジン”PR50622)の部分エステル化物(元素分析法によるエステル化度36%)を70重量部、ポリウレタン樹脂“サンプレンIB−104”(三洋化成工業(株)製) を40重量部、メチルセロソルブを20重量部に、無機成分として、上記無機粉末Iを70重量部混合した。これに、カゴ状シルセスキオキサンであるAL0135(オクタヒドロキシプロピルジメチルシリル−POSS、C4010428Si16、分子量1483)を15重量部加え、3本ロールで5回通し、感光性ペースト組成物を作製した。
実施例1と同様に、ガラス基板上に上記感光性ペースト組成物を塗布、乾燥し、厚さ5μmの感光性ペースト組成物の層を形成し、その後、ポジ型クロムマスクを用いて、上面から0.5kw出力の超高圧水銀灯で紫外線露光した。露光量は0.5J/cmであった。次に25℃に保持した炭酸ナトリウム0.1重量%の水溶液で現像し、光照射した部分を除去してガラス基板上に約20μmおよび約30μmの孔径をもつビアパターンを形成し、実施例1と同様に評価した。パターンを形成したガラス基板を空気中で540℃、60分間焼成し、絶縁層を作製し、焼成特性に関し、実施例1と同様に評価した。
比較例6
実施例15におけるカゴ状シルセスキオキサンの添加を行わず、換わりにγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを15重量部添加した以外は、実施例15と同様に感光性ペースト組成物を作製し、パターン加工性、焼成特性、ペーストのポットライフを評価し、結果は表4に示す。
実施例16
感光性有機成分として、水溶性ジアゾ樹脂“HM−1”(日本シイベルヘグナー(株)製)を20重量部、ポリビニルアルコール“ゴーセノール”AL−06(日本合成化学(株)製)を20重量部、ポリウレタンエマルジョン“スーパーフレックス”R−5100(第一工業製薬(株)製)を50重量部に、純水20重量部に、無機成分として、上記無機粉末Iを70重量部混合した。これに、カゴ状シルセスキオキサンであるAL0135を10重量部加え、3本ロールで5回通し、感光性ペースト組成物を作製した。
実施例1と同様に、ガラス基板上に上記感光性ペースト組成物を塗布、乾燥し、厚さ5μmの感光性ペースト組成物の層を形成し、その後、同様にネガ型クロムマスクを用いて、上面から0.5kw出力の超高圧水銀灯で紫外線露光した。露光量は0.5J/cmであった。次に25℃に保持した純水で現像し、光硬化していない部分を除去してガラス基板上に約20μmおよび約30μmの孔径をもつビアパターンを形成し、実施例1と同様に評価した。パターンを形成したガラス基板を空気中で540℃、60分間焼成し、絶縁層を作製し、焼成特性に関し、実施例1と同様に評価した。
比較例7
実施例16におけるカゴ状シルセスキオキサンの添加を行わず、換わりに“カタロイド”SI−30(触媒化成工業(株)製)(平均粒子径0.01〜0.014μmのコロイダルシリカ微粒子、水分散)を10重量部、添加した以外は実施例16と同様に感光性ペースト組成物を作製し、パターン加工性、焼成特性、ペーストのポットライフを評価し、結果は表4に示す。
Figure 2007047247
Figure 2007047247
Figure 2007047247
Figure 2007047247

Claims (5)

  1. 下記A)〜C)から選ばれる少なくとも1種の感光性有機成分と無機粒子とカゴ状シルセスキオキサンを含有する感光性ペースト組成物。
    A)エチレン性不飽和基含有化合物および光重合開始剤、
    B)グリシジルエーテル化合物、脂環式エポキシ化合物、オキセタン化合物からなる群から選択された1種以上のカチオン重合性化合物、および光カチオン重合開始剤、
    C)キノンジアジド化合物、ジアゾニウム化合物、アジド化合物から選択された1種以上の化合物。
  2. 感光性有機成分が、A)エチレン性不飽和基含有化合物および光ラジカル重合開始剤である請求項1記載の感光性ペースト組成物。
  3. カゴ状シルセスキオキサンが、エチレン性不飽和二重結合を有する請求項1記載の感光性ペースト組成物。
  4. 請求項1記載の感光性ペースト組成物を基板上に塗布し、フォトリソグラフィーでパターン形成した後、焼成することを特徴とするフィールドエミッションディスプレイ用絶縁層の製造方法。
  5. 請求項4記載の製造方法により作製されたフィールドエミッションディスプレイ部材。
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