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しかし、前記ポリジハイドロジェンシロキサン類は、粉末状であり溶剤に溶解しないとコーテイングに供せず、シラノール末端ポリジハイドロジェンシロキサンは不安定であり、その末端をジメチルシリル化したポリジハイドロジェンシロキサンは無機度合いと耐熱性が低下している(特開昭59−84920参照)という問題がある。前記低重合度の環状ジハイドロジェンポリシロキサンは、重合度が4〜23の範囲のものであり主成分は重合度が4〜9の範囲のものであるので、硬化させるときに大部分が揮散して所定サイズの硬化物が得られないという問題があることに本発明者らは気付いた。水素シルセスキオキサン樹脂、水素化ケイ素樹脂および前記ペルヒドロシロキサンコポリマーは、常温で固体状であり有機溶媒に溶解しないと薄層コーテイング不可能である(特公平6−42477、特許第3298990号、特公平7−86142参照)という問題がある。しかも、これらは、溶液をコーテイングし、溶剤が揮発した後の膜厚が約2μm以上になると、コーテイング膜にクラックが生じるか、そのときにクラックは生じないが、シリカに転化するために熱処理等した際にクラックが生じるという問題があることに本発明者らは気付いた。しかも、水素シルセスキオキサン樹脂、前記ペルヒドロシロキサンコポリマー、ヒドリドシロキサン樹脂は、常温で固体状であり、加熱しても溶融しないので、注型成形等が不可能であり、ミリメートルオーダのフィルム、シート、スラブおよびブロック状物を成形不可能という問題があることに本発明者らは気付いた。
前記の化学式[H 2 iO]x[HSiO3/2 ]y (式中、x,yはモル分率を表わし、0.01≦x≦0.1,0.9≦y≦0.99,x+y=1である)を有し、分子量がMn=300からMW=500,000の範囲内であるペルヒドロシロキサンコポリマー、すなわち、ハイドロジェンシロキサンコポリマーは、(1)アリールスルホン酸水和物を含有する加水分解媒体を調製すること、(2)HSiX3 及びH 2 iX2 (式中、XはCl、アルコキシ基のような加水分解性基である)を、撹拌した加水分解媒体に加えること、(3)加水分解媒体中のHSiX3 及びH 2 iX2 の加水分解を促進してコポリマーを形成させること、(4)加水分解媒体及びコポリマーを、酸層及び有機層(有機層がコポリマーを含有する)から成る不混和層へと鎮静すること、そして(5)有機層を酸層から分離するという製造方法で製造されている(特公平7−86142の段落0011〜0031参照)。その実施例1では、ジクロロシラン、すなわち、H 2 iCl8.5g(0.08モル)とトリクロロシラン、すなわち、HSiCl39.4g(0.07モル)の共加水分解縮合にもかかわらず、生成物であるハイドロジェンシロキサンコポリマーは化学式(H 2 iO) 1 HSiO3/219、すなわち、シロキサン単位式(H 2 iO)0.05 HSiO3/20.95を有するものであり、H 2 iO単位量が著しく減少し、HSiO3/2単位量が著しく増大している。H2 SiO単位の導入率が悪く、事実上5モル%以下 2 iO単位を有するハイドロジェンシロキサンコポリマーしか製造できない。そのため水素シルセスキオキサンの物性を大きく改善できず、水素シルセスキオキサン樹脂と同様に常温で固体である。そのため、炭化水素溶剤(例えばトルエン)に溶解してスピンコーテイング、スプレーコーテイング等をしている。すなわち、炭化水素溶剤に溶解しないと薄膜状コーテイングが困難という問題がある。しかも、炭化水素溶剤に溶解して薄膜状コーテイングしても溶剤が揮発した後の膜厚が約2μm以上になると、コーテイング膜にクラックが生じるか、そのときにクラックは生じないが、シリカコーテイングに転化するために熱処理等した際にクラックが生じるという問題があることに本発明者らは気付いた。しかも、生成物であるハイドロジェンシロキサンコポリマーは、常温で固体状であり、加熱しても溶融しないので、注型成形等が不可能であり、厚さがミリメートルオーダのフィルム、シート、スラブおよびブロック状物を成形不可能という問題があることに本発明者らは気付いた。
特開昭60−86018号公報 特開昭59−84920号公報 特開昭60−42426号公報 米国特許第3615272号明細書 特公平7−86142号公報 特許第3298990号公報 特表2000−510522号公報 特公平6−42477号公報 特開2001−2785号公報 特公平6−23333号公報 Inorg. Chem.1983,22,2163-2167
かかる目的は[1] 重量平均分子量が1,500〜1,000,000の範囲内であり、常温で液状であり、H2SiO2/2単位からなることを特徴とする環状ジハイドロジェンポリシロキサン。
[2] 非極性有機溶媒と水の混合物中で、ジハイドロジェンジクロロシランを加水分解縮合させ、生成したジハイドロジェンポリシロキサンから揮発性環状ジハイドロジェンポリシロキサンを除去することを特徴とする、重量平均分子量が1,500〜1,000,000の範囲内であり、常温で液状であり、H2SiO2/2単位からなることを特徴とする環状ジハイドロジェンポリシロキサンの製造方法。
[3] 非極性有機溶媒、塩酸、イオン系界面活性剤の混合物中で、ジハイドロジェンジクロロシランを加水分解縮合させ、生成したジハイドロジェンポリシロキサンから揮発性環状ジハイドロジェンポリシロキサンを除去することを特徴とする、重量平均分子量が1,500〜1,000,000の範囲内であり、常温で液状であり、H2SiO2/2単位からなることを特徴とする環状ジハイドロジェンポリシロキサンの製造方法。
[4] シロキサン単位式[H2SiO2/2x[HSiO3/2 y[SiO4/2]z(式中、x,y,zはモル分率を表わし、0.12≦x<1.0,0≦y≦0.88,0≦z≦0.30,yとzが同時に0であることがなく、x+y+z=1である)を有し、重量平均分子量が500〜1,000,000の範囲内であり、120℃以下で液状であることを特徴とするハイドロジェンポリシロキサン。
[5] 非極性有機溶媒、塩酸、イオン系界面活性剤の混合物中で、(a) ジハイドロジェンジクロロシラン,(b) ハイドロジェントリクロロシラン,(c)テトラアルコキシシランまたはテトラクロロシランを0.12≦(a)<1.0,0≦(b)≦0.88,0≦(c)≦0.30,(b)と(c) が同時に0であることがなく、(a)+(b)+(c)=1であるようなモル比で共加水分解縮合させることを特徴とする、シロキサン単位式[H 2 iO2/2x[HSiO3/2 [SiO4/2]z(式中、x,y,zはモル分率を表わし、0.12≦x<1.0,0≦y≦0.88,0≦z≦0.30,yとzが同時に0であることがなく、x+y+z=1である)を有し、重量平均分子量が500〜1,000,000の範囲内であり、120℃未満で液状であるハイドロジェンポリシロキサンの製造方法。
[6] 非極性有機溶媒がトルエンまたはキシレンであり、イオン系界面活性剤が脂肪族スルホン酸、脂肪族スルホン酸のアルカリ金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩および第4級アンモニウム塩からなる群から選択される[5]記載のハイドロジェンポリシロキサンの製造方法。
[7] 非極性有機溶媒と水の混合物中で、ジハイドロジェンジクロロシランを加水分解縮合させ、生成したジハイドロジェンポリシロキサンを含有する非極性有機溶媒と無機酸とプロトン性極性溶媒を混合することによりジハイドロジェンポリシロキサンを分岐させることを特徴とするシロキサン単位式:[H 2 iO2/2[HSiO3/2 (式中、v,wはモル分率を表わし、0.12≦v<1.0,0<w≦0.88, v+w=1.0)で示されるハイドロジェンポリシロキサンの製造方法。
[8] 極性有機溶媒がトルエンまたはキシレンであり、無機酸が硫酸、塩酸、硝酸またはリン酸であり、プロトン性極性溶媒がアルコールまたは脂肪族カルボン酸である[7]記載のハイドロジェンポリシロキサンの製造方法。
[9] (A)重量平均分子量が1,500〜1,000,000の範囲内であり、常温で液状であり、H2SiO2/2単位からなる環状ジハイドロジェンポリシロキサンまたは (B)シロキサン単位式[H2SiO2/2x[HSiO3/2 y[SiO4/2]z(式中、x,y,zはモル分率を表わし、0.12≦x<1.0,0≦y≦0.88,0≦z≦0.30,yとzが同時に0であることがなく、x+y+z=1である)を有し、重量平均分子量が500〜1,000,000の範囲内であり、120℃未満で液状であるハイドロジェンポリシロキサンを型に入れ、必要に応じて120℃未満の硬化しない温度に保持して流動性を高め、ついで、環状ジハイドロジェンポリシロキサン(A)またはハイドロジェンポリシロキサン(B)を硬化させてシリカ系ガラス成形体を形成し、該型から取り出すことを特徴とする170nm以上の真空紫外光領域〜紫外光領域で光透過率90〜100%であり可視光領域〜1700nm以下の近赤外光領域で光透過率98〜100%であるシリカ系ガラス成形体の製造方法。
[10] 硬化手段が、酸素ガス含有雰囲気下で150℃以上の温度での加熱、不活性ガスもしくは真空中での200℃以上の温度での加熱、または高エネルギー線照射であることを特徴とする[9]記載のシリカ系ガラス成形体の製造方法。
[11] [9]記載の環状ジハイドロジェンポリシロキサン(A)の硬化物またはハイドロジェンポリシロキサン(B)の硬化物であり、170nm以上の真空紫外光領域〜紫外光領域で光透過率90〜100%であり可視光領域〜1700nm以下の近赤外光領域で光透過率98〜100%であることを特徴とするシリカ系ガラス成形体。
[12] [9]記載の環状ジハイドロジェンポリシロキサン(A)の硬化物またはハイドロジェンポリシロキサン(B)の硬化物であり、170nm以上の真空紫外光領域〜紫外光領域で光透過率90〜100%であり可視光領域〜1700nm以下の近赤外光領域で光透過率98〜100%であるシリカ系ガラスからなることを特徴とする光学素子。
[13] (A)重量平均分子量が1,500〜1,000,000の範囲内であり、常温で液状であり、H2SiO2/2単位からなる環状ジハイドロジェンポリシロキサンまたは (B)シロキサン単位式[H2SiO2/2x[HSiO3/2 y[SiO4/2]z(式中、x,y,zはモル分率を表わし、0.12≦x<1.0,0≦y≦0.88,0≦z≦0.30,yとzが同時に0であることがなく、x+y+z=1である)を有し、重量平均分子量が500〜1,000,000の範囲内であり、120℃未満で液状であるハイドロジェンポリシロキサンを、必要に応じて120℃未満の硬化しない温度に保持して流動性を高めるか有機溶剤で希釈し、真空紫外光領域〜紫外光領域で光透過率90〜100%であり可視光領域〜近赤外光領域で光透過率98〜100%である光学部材上に被覆し、必要に応じて120℃未満の硬化しない温度に保持して該有機溶剤を揮発させ、ついで、環状ジハイドロジェンポリシロキサン(A)またはハイドロジェンポリシロキサン(B)を硬化させることを特徴とする、170nm以上の真空紫外光領域〜紫外光領域で光透過率90〜100%であり可視光領域〜1700nm以下の近赤外光領域で光透過率98〜100%であるシリカ系ガラス膜層を有する光学素子の製造方法。
[14] 硬化手段が、酸素ガス含有雰囲気下で150℃以上の温度での加熱、不活性ガスもしくは真空中での200℃以上の温度での加熱、高エネルギー線照射、オゾン暴露、亜酸化窒素暴露または湿性アンモニア暴露であることを特徴とする、[13]記載の光学素子の製造方法。
[15] 真空紫外光領域〜紫外光領域で光透過率90〜100%であり可視光領域〜近赤外光領域で光透過率98〜100%である光学部材上に、[9]記載の環状ジハイドロジェンポリシロキサン(A)の硬化物またはハイドロジェンポリシロキサン(B)の硬化物であり170nm以上の真空紫外光領域〜紫外光領域で光透過率90〜100%であり可視光領域〜1700nm以下の近赤外光領域で光透過率98〜100%であるシリカ系ガラス膜層を有することを特徴とする光学素子。;により達成される。
本発明のシロキサン単位式[H2SiO2/2x[HSiO3/2 y[SiO4/2]z(式中、x,y,zはモル分率を表わし、0.12≦x<1.0,0≦y≦0.88,0≦z≦0.30,yとzが同時に0であることがなく、x+y+z=1である)を有し、重量平均分子量が500〜1,000,000の範囲内であり、120℃以下で液状であることを特徴とするハイドロジェンポリシロキサン(B)は、有機溶媒に溶解しなくても薄膜コーテイングが可能であり、コーテイング膜表面が平滑であり、酸素ガス含有雰囲気下での加熱等により硬化させたときにクラックがはいらない高硬度のシリカ系ガラス膜を形成するので、シリカ系ガラス膜、特には真空紫外光領域〜紫外光領域で吸収を有しない光学部材用のシリカ系ガラス膜を製造するのに有用である。また、離型性を有する型に注入して酸素ガス含有雰囲気下での加熱等により硬化させたときにクラックがはいらない高硬度のシリカ系ガラスを形成するので、シリカ系ガラス成形体を製造するのに有用である。特には真空紫外光領域〜紫外光領域で吸収を有しない光学素子を製造するのに有用である。
このハイドロジェンポリシロキサン(B)の重量平均分子量は、硬化時の収縮の少なさの点で下限値は1,500が好ましく、製造の容易性と成形性の点で上限値は100,000が好ましい。なお、重量平均分子量は試料を2重量%のクロロホルム溶液にしてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(略称GPC)により測定して重量平均分子量既知の標準ポリスチレン換算して求めるものである。
本発明のハイドロジェンポリシロキサン(B)は、加熱硬化開始温度(120℃)未満の温度で粘度が10,000mPa・s以下であることが望ましい。硬化により生成したシリカ系ガラスを光学部材として使用する場合は、レーザ光のようにコヒーレントな光を透過させることが多く、内部歪による複屈折性はレーザ光を変調させる一因となるため、配向或は内部歪を起こさないようにすることが必要である。熱硬化開始温度(120℃)未満の温度で粘度が10,000mPa・s以下、特には5,000mPa・s以下であると、ハイドロジェンポリシロキサンの流動に伴う配向がおきにくく、一時的に起きても配向が緩和しやすい。
本発明の上記ハイドロジェンポリシロキサン(B)は、硬化開始可能温度(120℃)未満で液状であるが、薄膜コーテイングしやすくするためには、粘度が1〜10,000mPa・sの範囲内であることが好ましい。分子中に[H2SiO2/2]単位量が多いほど、常温で液状になりやすく粘度が小さくなり、分子中に[HSiO3/2]単位量および[SiO4/2]単位量が多いほど常温で粘度が大きくなり固体状になることあり得るが、常温より高く120℃未満で固体状にはならない。ハイドロジェンポリシロキサン(B)は120℃未満ではそのケイ素原子結合水素原子が分解して脱離しないので、固体状であっても加熱して溶融させることができる
非極性有機溶媒と水の混合物中でジハイドロジェンジクロロシランを加水分解縮合させる反応は、上述したとおりである。生成したジハイドロジェンポリシロキサンを含有する非極性有機溶媒と無機酸とプロトン性極性溶媒の混合は、常温で3〜5時間位が好ましい。
反応終了後、生成したジハイドロジェンポリシロキサンを含有する非極性有機溶媒層を分取し、水洗し、乾燥し、非極性有機溶媒および揮発性ハイドロジェンポリシロキサンを留去する。分取、水洗、乾燥、非極性有機溶媒および揮発性ハイドロジェンポリシロキサンの留去については、前述したとおりである。プロトン性極性溶媒の留去は、非極性有機溶媒および揮発性ハイドロジェンポリシロキサンの留去と同時に行うとよい。
酸素ガス雰囲気の代表例は、空気である。空気より酸素ガス濃度の小さい酸素ガス含有窒素ガスやヘリウムガス、アルゴンガスであってもよい。加熱する温度は、150℃以上であり、好ましくは180℃以上であり、より好ましくは180〜450℃である。加熱時間は200℃では10時間以上が好ましく、それより高温になるほど短くてよい。純不活性ガス中や真空中で200℃以上の温度で加熱すると分子の再分配反応が起こって架橋し、硬化する。加熱する温度は、200℃以上であり、好ましくは200〜450℃である。加熱時間は200℃では10時間以上が好ましく、それより高温になるほど短くてよい。
前記環状ジハイドロジェンポリシロキサン(A)、および、前記ハイドロジェンポリシロキサン(B)は、酸素ガス含有雰囲気下での加熱の代わりに、オゾン暴露、亜酸化窒素暴露または湿性アンモニア暴露によっても硬化する。オゾンは、純粋のオゾン、オゾンを含有する空気、水蒸気を含有するオゾン、オゾンを含有する窒素ガスが例示され、これらのいずれでもよい。亜酸化窒素は、純粋の亜酸化窒素ガス、亜酸化窒素含有空気、亜酸化窒素含有窒素ガスが例示され、これらのいずれでもよい。湿性アンモニアは、アンモニアを含有する空気、水酸化アンモニウムガス、アンモニアと水蒸気を含有する窒素ガスが例示され、これらのいずれでもよい。オゾン暴露、亜酸化窒素暴露または湿性アンモニア暴露は、加熱下で行ってもよい。
前記環状ジハイドロジェンポリシロキサン(A)、および、ハイドロジェンポリシロキサン(B)は、高エネルギー線照射によっても硬化する。その代表例は電子線とX線である。電子線の照射量は、好ましくは0.5MGy〜10MGyである。
(A)重量平均分子量が1,500〜1,000,000の範囲内であり、常温で液状であり、H2SiO2/2単位からなることを特徴とする環状ジハイドロジェンポリシロキサンまたは(B)シロキサン単位式[H2SiO2/2x[HSiO3/2y[SiO4/2]z(式中、x,y,zはモル分率を表わし、0.12≦x<1.0,0≦y≦0.88,0≦z≦0.30,x+y+z=1である)を有し、重量平均分子量が500〜1,000,000の範囲内であり、120℃未満で液状であるハイドロジェンポリシロキサンを離型性のある型に入れ、必要に応じて120℃未満の硬化しない温度に保持して流動性を高め、ついで酸素ガス含有雰囲気下10℃以上の温度での加熱により、または高エネルギー線照射により硬化させてシリカ系ガラス成形体を形成し、該型から取り出することによりシリカ系ガラス成形体を製造することができる。当該シリカ系ガラス成形体の形状は、特に制限されず、フィルム、スラブ、シート、短冊、三角柱、四角柱、円柱、立方体、直方体、円筒、真球、楕円球、凸型レンズの形状、凹型レンズの形状、プリズムの形状、紫外光源の封止材の形状、ランプのガラス外囲体の形状が例示される。この際、前記環状ジハイドロジェンポリシロキサン(A)と前記ハイドロジェンポリシロキサン(B)を併用してもよい。
[実施例3] ハイドロジェンポリシロキサンレジンA〜Dの調製
撹拌機と温度計と窒素ガス導入口と滴下ロート付き4口ガラスフラスコに、オクチルスルホン酸ナトリウム1gとトルエン700mlと濃塩酸200mlを仕込み、窒素ガスを流しつつ零下5℃で攪拌しながら、ドライアイスとイソプロパノールで5℃以下に冷却したジハイドロジェンジクロロシランとハイドロジェントリクロロシランのトルエン混合溶液(ジハイドロジェンジクロロシランとハイドロジェントリクロロシランのモル比=12/8(A)、15/85(B)、25/75(C)、50/50(D)200mlを滴下ロートから60分間かけて滴下した。滴下終了後、じょじょに室温に戻し、更に室温で1時間攪拌した後、分液ロートで有機溶媒層を分取し、中性になるまで水洗後、無水硫酸マグネシウム粉末を投入して乾燥した。無水硫酸マグネシウム粉末を濾別し、ロータリエバポレータによりトルエンを除去し、残渣を真空中で乾燥した。乾燥した各残渣(ハイドロジェンポリシロキサンレジン)は無色透明の液体であり、収率は80〜90%であり、分子量分布は複数のピークを有していた。その重量平均分子量(Mw)、粘度(mPa・s)、29Si−NMRのHSiO2/2単位に由来する−50.1ppmのシグナルとSi 3/2単位に由来する−84.5ppmのシグナルの積分値、または1H−NMRのH2SiO2/2単位に由来する4.71ppmのシグナルとSi 3/2単位に由来する4.37ppmのシグナルの積分値から求めたシロキサン単位式を表1に示した。
Figure 2007045859
[実施例4] ハイドロジェンポリシロキサンレジンEの調製
撹拌機と温度計と窒素ガス導入口と滴下ロート付き4口ガラスフラスコに、テトラブチルアモニウムクロライド1gとトルエン400mlと濃塩酸100mlを仕込み、窒素ガスを流しつつ零下5℃で攪拌しながら、ドライアイスとイソプロパノールで5℃以下に冷却したジハイドロジェンジクロロシラン10mlとハイドロジェントリクロロシラン50ml(ジハイドロジェンジクロロシランとハイドロジェントリクロロシランのモル比=1/4)とトルエン50mlの混合液を滴下ロートから60分間かけて滴下した。滴下終了後、じょじょに室温に戻し、更に室温で1時間攪拌した後、分液ロートで有機溶媒層を分取し、中性になるまで水洗後、無水硫酸マグネシウム粉末を投入して乾燥した。無水硫酸マグネシウム粉末を濾別し、ロータリエバポレータにより加熱減圧下でトルエンを除去し、残渣を真空中で乾燥した。乾燥した残渣(ハイドロジェンポリシロキサンレジンE)は無色透明の液体であり、収率は40%であり、分子量分布は複数のピークを有していた。その粘度は7000mPa・sであり、重量平均分子量(Mw)は5.0X103であり、その29Si−NMRのHSiO2/2単位に由来する−50.1ppmのシグナルとSi 3/2単位に由来する−84.5ppmのシグナルの積分値、または1H−NMRのH2SiO2/2単位に由来する4.71ppmのシグナルとHSiO3/2単位に由来する4.37ppmのシグナルの積分値から求めたシロキサン単位式は、( 2 SiO 2/2 )0.20(HSiO 3/2 )0.80であることが判明した。
[実施例5] ハイドロジェンポリシロキサンレジンFの調製
撹拌機と温度計と窒素ガス導入口と滴下ロート付き4口ガラスフラスコに、オクチルスルホン酸ナトリウムト1.0gとトルエン200mlと濃塩酸200mlを仕込み、窒素ガスを流しつつ5℃〜−5℃で攪拌しながら、ドライアイスとイソプロパノールで5℃以下に冷却したジハイドロジェンジクロロシラン4.7gとハイドロジェントリクロロシラン14.2gとテトラエトキシシラン3.2gの混合液(ジハイドロジェンジクロロシランとハイドロジェントリクロロシランとテトラエトキシシランのモル比=0.28:0.62:0.10)を滴下ロートから60分間かけて滴下した。滴下終了後、じょじょに室温に戻し、更に室温で1時間攪拌した後、分液ロートで有機層を分取し、中性になるまで水洗後、無水硫酸マグネシウム粉末を投入して乾燥した。無水硫酸マグネシウム粉末を濾別し、ロータリエバポレータにより加熱減圧下でトルエンを除去し、残渣を真空中で乾燥した。乾燥した残渣(ハイドロジェンポリシロキサンレジンF)は無色透明の液体であり、収率は65%であり、分子量分布は複数のピークを有していた。その粘度は25,000mPa・sであり、重量平均分子量(Mw)は27.5x103であり、その29Si−NMRのHSiO2/2単位に由来する−50.1ppmのシグナルとSi 3/2単位に由来する−84.5ppmのシグナルの積分値とSiO4/2単位に由来する−112.4ppmのシグナル、または1H−NMRのH2SiO2/2単位に由来する4.71ppmのシグナルとSi 3/2単位に由来する4.37ppmのシグナルとの積分値から求めたシロキサン単位式は、( 2 SiO 2/2 )0.28(HSiO 3/2 )0.62(SiO4/20.10であることが判明した。
[実施例6] ハイドロジェンポリシロキサンレジンGの調製
撹拌機と温度計と窒素ガス導入口と滴下ロート付き4口ガラスフラスコに、オクチルスルホン酸ナトリウムト1.0gとトルエン200mlと濃塩酸200mlを仕込み、窒素ガスを流しつつ5℃〜−5℃で攪拌しながら、ドライアイスとイソプロパノールで5℃以下に冷却したジハイドロジェンジクロロシラン4.8gとハイドロジェントリクロロシラン14.2gとテトラエトキシシラン1.6gの混合液(ジハイドロジェンジクロロシランとハイドロジェントリクロロシランとテトラエトキシシランのモル比=0.3:0.65:0.05)を滴下ロートから60分間かけて滴下した。滴下終了後、じょじょに室温に戻し、更に室温で1時間攪拌した後、分液ロートでトルエン層を分取し、中性になるまで水洗後、無水硫酸マグネシウム粉末を投入して乾燥した。無水硫酸マグネシウム粉末を濾別し、ロータリエバポレータにより加熱減圧下でトルエンを除去し、残渣を真空中で乾燥した。乾燥した残渣(ハイドロジェンポリシロキサンレジンG)は無色透明の液体であり、収率は70%であり、分子量分布は複数のピークを有していた。その粘度は1,500mPa・sであり、重量平均分子量(Mw)は5.5x103であり、その29Si−NMRのHSiO2/2単位に由来する−50.1ppmのシグナルとSiO3/2単位に由来する−84.5ppmのシグナルとSiO4/2単位に由来する−112.4ppmのシグナルの積分値より求めたシロキサン単位式は、(H2SiO 2/2 )0.30(HSiO 3/2 )0.65(SiO 4/2 0.05であることが判明した。
[実施例7] ハイドロジェンポリシロキサンレジンHの調製
撹拌機と温度計と窒素ガス導入口と滴下ロート付き4口ガラスフラスコに、トルエン200mlとジハイドロジェンジクロロシラン25を投入し、零下20℃以下まで冷却し、撹拌しつつ滴下ロートから水5mlを30分間かけて滴下した。滴下終了後に零下20℃で1時間攪拌し、反応混合液を室温まで戻し、更に1時間攪拌した。分液ロートを用いてトルエン層を分取し、それに濃硫酸(濃度47重量%)100mlと酢酸50mlを加えて室温で5時間攪拌した後、分液ロートを用いてトルエン層を分取し、中性になるまで水洗後、無水硫酸マグネシウム粉末を投入して乾燥した。無水硫酸マグネシウム粉末を濾別し、ロータリエバポレータにより加熱減圧下でトルエンを除去し、残渣を真空中で乾燥した。乾燥した残渣(ハイドロジェンポリシロキサンレジンH)は無色透明の液体であり、収率は80%であり、分子量分布は複数のピークを有していた。その粘度は2,000mPa・sであり、重量平均分子量(Mw)は5.2x10であり、その29Si−NMRのH 2 SiO2/2単位に由来する−50.1ppmのシグナルとSi 3/2単位に由来する−84.5ppmのシグナルの積分値より求めたシロキサン単位式は、( 2SiO)0.33(HSiO 1.5)0.67であることが判明した。
[実施例11]
ポリエチレンテレフタレートフィルム上に深さ2mmのポリテトラフルオロエチレン製の型枠を載せ、型枠内に実施例で調製した液状ハイドロジェンポリシロキサンレジンAを注入し、5体積%のアンモニアガス含有空気を充填した縦30cm×横30cmのポリエチレンフィルム袋に入れて1時間放置して液状ハイドロジェンポリシロキサンレジンAを硬化させた。硬化物である厚さ2mmのシリカ系ガラス板を型枠およびポリエチレンテレフタレートフィルムから剥がして、分光透過率を測定したところ200nmでは95%、400nmでは99%の分光透過率を有していた。シリカ系ガラス板の鉛筆硬度は4Hであり、クラックは観察されなかった。
[比較例2]
撹拌機と温度計と窒素ガス導入口と滴下ロート付き4口ガラスフラスコに、ベンゼン750ml(656g)、95〜96%硫酸90ml(166g)および発煙硫酸(15%SO 3 80ml(147g)を投入した。滴下ロートにベンゼン200ml(175g)、ハイドロジェントリクロロシラン7.0ml(9.4g)、ジハイドロジェンジクロロシラン7.0ml(8.5g)を入れ、迅速に撹拌している4口ガラスフラスコに5時間にわたり滴下した。滴下終了後、さらに30分間撹拌した。得られた混合物を分液ロートに入れ、酸性水層を捨て、ベンゼン層を硫酸と水の混合物(それぞれ、5:1,2:1,1:1,1:2,および1:5)で5回洗浄した。ついで、蒸留水で5回洗浄し、濾過し、ろ液のベンゼンを蒸発させた。得られた白色固体コポリマーは4.42g(収率58%)であり、トルエンに可溶であることが認められた。その29Si−NMRのHSiO単位に由来する−50.1ppmのシグナルとSi 3/2単位に由来する−84.5ppmのシグナルの積分値、または1H−NMRのH2SiO2/2単位に由来する4.71ppmのシグナルとSi 3/2単位に由来する4.37ppmのシグナルの積分値から、シロキサン単位式:( 2 SiO 2/2 )0.05(HSiO 3/2 )0.95で示されるハイドロジェンポリシロキサンレジンであることが判明した。これをモレキュラシーブで脱水したメチルイソブチルケトンに、濃度が30重量%になるように溶解した。この溶液を合成石英上にブレードコーティングして厚さ4μmのコーティング膜を合成石英上に作成し、乾燥させた後、200℃で2時間加熱したところクラックが生じた。また、5体積%のアンモニア含有空気を充填した30cm×30cmサイズのポリエチレン袋に1時間入れて硬化させたところ、クラックが生じた。

Claims (18)

  1. 重量平均分子量が1,500〜1,000,000の範囲内であり、常温で液状であり、H2SiO2/2単位からなることを特徴とする環状ジハイドロジェンポリシロキサン。
  2. 非極性有機溶媒と水の混合物中で、ジハイドロジェンジクロロシランを加水分解縮合させ、生成したジハイドロジェンポリシロキサンから揮発性環状ジハイドロジェンポリシロキサンを除去することを特徴とする、重量平均分子量が1,500〜1,000,000の範囲内であり、常温で液状であり、H2SiO2/2単位からなることを特徴とする環状ジハイドロジェンポリシロキサンの製造方法。
  3. 非極性有機溶媒、塩酸、イオン系界面活性剤の混合物中で、ジハイドロジェンジクロロシランを共加水分解縮合させ、生成したジハイドロジェンポリシロキサンから揮発性環状ジハイドロジェンポリシロキサンを除去することを特徴とする、重量平均分子量が1,500〜1,000,000の範囲内であり、常温で液状であり、H2SiO2/2単位からなることを特徴とする環状ジハイドロジェンポリシロキサンの製造方法。
  4. シロキサン単位式[H2SiO2/2x[HSiO3/2 y[SiO4/2]z(式中、x,y,zはモル分率を表わし、0.12≦x<1.0,0≦y≦0.88,0≦z≦0.30,yとzが同時に0であることがなく、x+y+z=1である)を有し、重量平均分子量が500〜1,000,000の範囲内であり、120℃以下で液状であることを特徴とするハイドロジェンポリシロキサン。
  5. 非極性有機溶媒、塩酸、イオン系界面活性剤の混合物中で、(a) ジハイドロジェンジクロロシラン,(b) ハイドロジェントリクロロシラン,(c)テトラアルコキシシランまたはテトラクロロシランを0.12≦(a)<1.0,0≦(b)≦0.88,0≦(c)≦0.30,(b)と(c) が同時に0であることがなく、(a)+(b)+(c)=1であるようなモル比で共加水分解縮合させることを特徴とする、シロキサン単位式[H 2 iO2/2x[HSiO3/2 [SiO4/2]z(式中、x,y,zはモル分率を表わし、0.12≦x<1.0,0≦y≦0.88,0≦z≦0.30,yとzが同時に0であることがなく、x+y+z=1である)を有し、重量平均分子量が500〜1,000,000の範囲内であり、120℃未満で液状であるハイドロジェンポリシロキサンの製造方法。
  6. 非極性有機溶媒がトルエンまたはキシレンであり、イオン系界面活性剤が脂肪族スルホン酸、脂肪族スルホン酸のアルカリ金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩および第4級アンモニウム塩からなる群から選択される請求項5記載のハイドロジェンポリシロキサンの製造方法。
  7. 非極性有機溶媒と水の混合物中で、ジハイドロジェンジクロロシランを加水分解縮合させ、生成したジハイドロジェンポリシロキサンを含有する非極性有機溶媒と無機酸とプロトン性極性溶媒を混合することによりジハイドロジェンポリシロキサンを分岐させることを特徴とするシロキサン単位式:[H 2 iO2/2[HSiO3/2 (式中、v,wはモル分率を表わし、0.12≦v<1.0,0<w≦0.88, v+w=1.0)で示され、重量平均分子量が500〜1,000,000の範囲内であり、120℃未満で液状であるハイドロジェンポリシロキサンの製造方法。
  8. 非極性有機溶媒がトルエンまたはキシレンであり、無機酸が硫酸、塩酸、硝酸またはリン酸であり、プロトン性極性溶媒がアルコールまたは脂肪族カルボン酸である請求項7記載のハイドロジェンポリシロキサンの製造方法。
  9. (A)重量平均分子量が1,500〜1,000,000の範囲内であり、常温で液状であり、H2SiO2/2単位からなる環状ジハイドロジェンポリシロキサンまたは(B)シロキサン単位式[H2SiO2/2x[HSiO3/2 y[SiO4/2]z(式中、x,y,zはモル分率を表わし、0.12≦x<1.0,0≦y≦0.88,0≦z≦0.30,yとzが同時に0であることがなく、x+y+z=1である)を有し、重量平均分子量が500〜1,000,000の範囲内であり、120℃未満で液状であるハイドロジェンポリシロキサンを型に入れ、必要に応じて120℃未満の硬化しない温度に保持して流動性を高め、ついで、環状ジハイドロジェンポリシロキサン(A)またはハイドロジェンポリシロキサン(B)を硬化させてシリカ系ガラス成形体を形成し、該型から取り出すことを特徴とする170nm以上の真空紫外光領域〜紫外光領域で光透過率90〜100%であり可視光領域〜1700nm以下の近赤外光領域で光透過率98〜100%であるシリカ系ガラス成形体の製造方法。
  10. 硬化手段が、酸素ガス含有雰囲気下で150℃以上の温度での加熱、不活性ガスもしくは真空中での200℃以上の温度での加熱、または高エネルギー線照射であることを特徴とする請求項9記載のシリカ系ガラス成形体の製造方法。
  11. 請求項9記載の環状ジハイドロジェンポリシロキサン(A)の硬化物またはハイドロジェンポリシロキサン(B)の硬化物であり、170nm以上の真空紫外光領域〜紫外光領域で光透過率90〜100%であり可視光領域〜1700nm以下の近赤外光領域で光透過率98〜100%であることを特徴とするシリカ系ガラス成形体。
  12. シリカ系ガラス成形体の厚みが2μm以上であることを特徴とする請求項11記載のシリカ系ガラス成形体。
  13. 請求項9記載の環状ジハイドロジェンポリシロキサン(A)の硬化物またはハイドロジェンポリシロキサン(B)の硬化物であり、170nm以上の真空紫外光領域〜紫外光領域で光透過率90〜100%であり可視光領域〜1700nm以下の近赤外光領域で光透過率98〜100%であるシリカ系ガラスからなることを特徴とする光学素子。
  14. シリカ系ガラスの厚みが2μm以上であることを特徴とする請求項13記載の光学素子。
  15. (A)重量平均分子量が1,500〜1,000,000の範囲内であり、常温で液状であり、H2SiO2/2単位からなる環状ジハイドロジェンポリシロキサンまたは (B)シロキサン単位式[H2SiO2/2x[HSiO3/2 y[SiO4/2]z(式中、x,y,zはモル分率を表わし、0.12≦x<1.0,0≦y≦0.88,0≦z≦0.30,yとzが同時に0であることがなく、x+y+z=1である)を有し、重量平均分子量が500〜1,000,000の範囲内であり、120℃未満で液状であるハイドロジェンポリシロキサンを、必要に応じて120℃未満の硬化しない温度に保持して流動性を高めるか有機溶剤で希釈し、真空紫外光領域〜紫外光領域で光透過率90〜100%であり可視光領域〜近赤外光領域で光透過率98〜100%である光学部材上に被覆し、必要に応じて120℃未満の硬化しない温度に保持して該有機溶剤を揮発させ、ついで、環状ジハイドロジェンポリシロキサン(A)またはハイドロジェンポリシロキサン(B)を硬化させることを特徴とする、170nm以上の真空紫外光領域〜紫外光領域で光透過率90〜100%であり可視光領域〜1700nm以下の近赤外光領域で光透過率98〜100%であるシリカ系ガラス膜層を有する光学素子の製造方法。
  16. 硬化手段が、酸素ガス含有雰囲気下で150℃以上の温度での加熱、不活性ガスもしくは真空中での200℃以上の温度での加熱、高エネルギー線照射、オゾン暴露、亜酸化窒素暴露または湿性アンモニア暴露であることを特徴とする、請求項1記載の光学素子の製造方法。
  17. 真空紫外光領域〜紫外光領域で光透過率90〜100%であり可視光領域〜近赤外光領域で光透過率98〜100%である光学部材上に、請求項9記載の環状ジハイドロジェンポリシロキサン(A)の硬化物またはハイドロジェンポリシロキサン(B)の硬化物であり170nm以上の真空紫外光領域〜紫外光領域で光透過率90〜100%であり可視光領域〜1700nm以下の近赤外光領域で光透過率98〜100%であるシリカ系ガラス膜層を有することを特徴とする光学素子。
  18. シリカ系ガラス膜層の厚みが2μm以上であることを特徴とする請求項17記載の光学素子。
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