JP2008266119A - シリコーン樹脂、シリコーン樹脂組成物およびトレンチアイソレーションの形成方法 - Google Patents

シリコーン樹脂、シリコーン樹脂組成物およびトレンチアイソレーションの形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有機成分を含まない高純度の二酸化ケイ素膜を形成するために有用な二酸化ケイ素前駆体および二酸化ケイ素前駆体組成物を提供する。
【解決手段】上記二酸化ケイ素前駆体は、下記示性式(1)(HSiO)(HSiO1.5(SiO (1)(式(1)中、n、mおよびkはそれぞれ数であり、n+m+k=1としたとき、nは0.05以上であり、mは0を超えて0.95以下であり、kは0〜0.2である。)で表され、120℃において固体状であるシリコーン樹脂である。 上記二酸化ケイ素前駆体組成物は、上記シリコーン樹脂および有機溶媒を含有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高純度の二酸化ケイ素膜を形成するために有用なシリコーン樹脂およびシリコーン樹脂組成物ならびに該シリコーン樹脂組成物を用いたトレンチアイソレーションの形成方法に関する。
多数の素子を高密度に集積して形成される半導体装置の素子間を分離する技術にトレンチアイソレーションが知られている。トレンチアイソレーション構造は、シリコン基板にドライエッチングによって溝を掘り、その中にSiOを埋め込んで最後は化学機械研磨法(CMP)によって平坦化して形成するのが主流となってきている。このトレンチアイソレーションは、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法で形成するアイソレーションに比較してバーズビークのようなプロセスに起因するアイソレーション寸法の増加がない。このため、素子の高集積化に適している。
上記構造のトレンチアイソレーションは、通常、例えば非特許文献1に記載された方法などにより形成される。一般的なトレンチアイソレーションの形成法としては、まず例えば化学的気相成長(CVD)法によって、シリコン基板の上面に二酸化ケイ素(SiO)膜と酸化用マスクである窒化ケイ素(Si)膜とを積層する。
次いで、通常のフォトリソグラフィーにより、窒化ケイ素膜の上面に、レジストにてトレンチパターンを有するエッチングマスクを形成し、反応性イオンエッチングのような異方性エッチングによって、窒化ケイ素膜と酸化シリコン膜とを貫通した状態にてシリコン基板にトレンチを形成する。その後、例えば熱酸化法や化学的気相成長法によってトレンチの内壁に酸化シリコン膜を形成し、次いで、例えば化学的気相成長法によって、トレンチの内部と窒化ケイ素膜の上面とに酸化シリコン堆積層を形成する。そして、化学機械研磨法(CMP)によって埋め込み部を平坦化し、トレンチアイソレーションが形成される。
しかしながら、上記の形成方法により形成されたトレンチアイソレーションでは、比較的カバレッジのよい化学的気相成長法によって二酸化ケイ素よりなる絶縁体をトレンチ内部に形成しても、トレンチのアスペクト比(トレンチ深さ/トレンチ幅)が1以上になると形成した二酸化ケイ素の内部に局所的なボイドが生じる。このため、その後熱処理工程を行った場合に、発生したボイドが膨張してトレンチアイソレーションを破壊する場合がある。
そこで局所的なボイドの発生が少ない二酸化ケイ素堆積層の形成方法として、オゾンとテトラエトキシシラン(TEOS)との混合ガスを反応ガスに用いた化学的気相成長法が採用されている。しかしこの方法でも、上記アスペクト比が2以上のトレンチ内部に形成される二酸化ケイ素堆積層に局所的なボイドが発生する。またこの化学的気相成長法によって形成された二酸化ケイ素堆積層は、他の化学的気相成長法によって形成された二酸化ケイ素堆積層よりも密度が低いために、高抵抗の二酸化ケイ素よりなる絶縁体の形成が困難である。
また、上記した方法にはいずれも高価な真空系装置が必要であるためコスト上の問題があり、また、原料が気体状であるため、装置の汚染や異物発生による生産歩留まりが低い等の解決すべき問題がある。
近年、塗布型の二酸化ケイ素前駆体として、高分子量の液状ジヒドロケイ素ポリマーを用いる方法が提案された(特許文献1参照。)。この技術は、HSiClの加水分解縮合物から低沸点成分を除いた蒸留残滓たる液状物またはHSiClの加水分解縮合物を無機酸により酸化分岐して得た高分子量の液状物を二酸化ケイ素前駆体として使用するものである。特許文献1には、実施例において重量平均分子量が500,000を超える超高分子量の二酸化ケイ素前駆体を用いた場合に良好な結果が得られるものと記載されているが、かかる超高分子量体を含有する塗布型組成物は塗布ムラを生じやすく、得られる二酸化ケイ素膜の膜厚の均一性を確保し難いとの欠点がある。
特開2007−45859号公報 「初めての半導体プロセス」(前田和夫著、(株)工業調査会、2001年、pp166〜173)
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、有機成分を含まない高純度の二酸化ケイ素膜を形成するために有用な二酸化ケイ素前駆体および二酸化ケイ素前駆体組成物を提供するとともに、それを用いたアスペクト比の大きいトレンチアイソレーションを形成する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、CVD法やスパッタリング法等の真空系を用いる方法とは異なり、簡単な操作や装置により、高い歩留りや大きい形成速度でトレンチアイソレーションを形成するための方法を提供することにある。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、
下記示性式(1)

(HSiO)(HSiO1.5(SiO (1)

(式(1)中、n、mおよびkはそれぞれ数であり、n+m+k=1としたとき、nは0.05以上であり、mは0を超えて0.95以下であり、kは0〜0.2である。)
で表され、120℃において固体状であるシリコーン樹脂によって達成される。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第2に、
上記のシリコーン樹脂を製造する方法であって、下記式(2)
(式(2)中、xは3〜25の整数を示す。)
で表されるケイ素化合物を、有機溶媒中、塩基性ないし中性条件下で縮合させる、シリコーン樹脂の製造方法によって達成される。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第3に、
上記のシリコーン樹脂および有機溶媒を含有するシリコーン樹脂組成物によって達成される。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第4に、
上記シリコーン樹脂組成物を塗布して塗膜を形成し、該塗膜に熱処理および光処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を施すことにより該塗膜を二酸化ケイ素の膜に変換する、二酸化ケイ素膜の形成方法によって達成される。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第5に、
トレンチを有するシリコン基板上に、上記シリコーン樹脂組成物をトレンチ内が充填されるように塗布して塗膜を形成し、該塗膜に熱処理および光処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を施すことにより、少なくともトレンチ内の充填部を二酸化ケイ素に変換する、トレンチアイソレーションの形成方法によって達成される。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
以下、本発明について詳述する。
<シリコーン樹脂>
本発明のシリコーン樹脂は、上記式(1)の示性式で表される。その構造としては、直鎖状、分岐状、環状、かご状などの構造であることができる。
上記式(1)の示性式で表される本発明のシリコーン樹脂は、n+m+k=1としたときに、nは0.05以上であり、mは0を超えて0.95以下であり、kは0〜0.2である。nは好ましくは0.2以上であり、より好ましくは0.2〜0.5であり、さらに好ましくは0.2以上0.5未満であり、特に0.2〜0.4であることが好ましい。nが0.05より小さいときは、本発明のシリコーン樹脂を溶媒に溶解した組成物として使用するときに、溶媒に対する溶解性が不足して、特にスピンコートによる塗布法を採用した場合にストリエーションなどの成膜異常が発生しやすくなる。またmは0を超えて0.95以下であり、好ましくは0.1〜0.8であり、より好ましくは0.5〜0.8であり、さらに好ましくは0.5を超えて0.8以下であり,特に0.6〜0.8であることが好ましい。mが0.95より大きい場合には、本発明のシリコーン樹脂を溶媒に溶解した組成物としたときに、その保存安定性が悪く保存中にゲル化を起こしやすくなる場合がある。kは0〜0.2であり、好ましくは0.1以下であり、特に0であることが好ましい。kが0.2より大きい場合には、本発明のシリコーン樹脂を溶媒に溶解した組成物としたときに、その保存安定性が悪く保存中にゲル化を起こしやすくなる場合がある。
本発明のシリコーン樹脂の分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量をいう。以下同じ。)は、好ましくは200から500,000であり、より好ましくは1,000〜100,000であり、さらに好ましくは2,000〜50,000である。
本発明のシリコーン樹脂は、汎用の有機溶媒に可溶である。そのため後述するように本発明のシリコーン樹脂および有機溶媒からなる組成物を調製し、塗布型の二酸化ケイ素前駆体として好適に使用することができる。
本発明のシリコーン樹脂は、120℃において固体状である。そのため、本発明のシリコーン樹脂を溶媒に溶解した組成物として基板上に塗付した後、一旦溶媒を除去してしまえば、溶媒除去後の塗膜は物理的に安定となるため、従来知られている二酸化ケイ素前駆体(その多くは溶媒除去後も液体状である。)に比べて、引き続いて行われる加熱工程または光照射工程までのハンドリング性の点で大きな利点を有する。
さらに本発明のシリコーン樹脂は、そのSi−OH含量がSi−O結合の総量に対して好ましくは5%以下であり、より好ましくは3%以下である。ここで、Si−O結合の総量とは、Si−O−Siに含まれるSi−O結合とSi−OHに含まれるSi−O結合との合計量をいう。シリコーン樹脂中にSi−OH結合が上記の割合を超えて存在すると、シリコーン樹脂またはそれを含有するシリコーン樹脂組成物の保存安定性が不足する場合があり、また、かかるシリコーン樹脂を用いて得られる二酸化ケイ素膜に圧縮応力がかかり、膜にクラックが生じやすくなることが懸念されるが、本発明のシリコーン樹脂は、かかる問題が生ずることがない。このSi−OH含量は、シリコーン樹脂について測定した29Si−NMRスペクトルの積算値から求めることができる。
<シリコーン樹脂の製造方法>
上記の如き本発明のシリコーン樹脂は、好ましくは上記式(2)で表されるケイ素化合物を、有機溶媒中、塩基性または中性条件下で縮合させる方法により製造することができる。
上記式(2)において、xは好ましくは3〜15であり、より好ましくは3〜8である。
方法(A)で用いられる上記式(2)で表されるケイ素化合物は、有機溶媒中、ジクロロシランを加水分解・縮合することで合成することができる。加水分解・縮合の際には、有機溶媒および水以外に触媒などの第3成分を加えてもよい。
ここで使用することのできる溶媒としては、上記式(2)で表されるケイ素化合物およびシリコーン樹脂成分ならびに任意的に加えられる第3成分と反応しないものであれば特に限定されず、例えばハロゲン化炭化水素溶媒、炭化水素溶媒、エーテル溶媒、極性溶媒などを挙げることができる。上記ハロゲン化炭化水素溶媒としては塩素化炭化水素溶媒が好ましく、例えば塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素など;
上記炭化水素溶媒としては、例えばn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ジシクロペンタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、デュレン、インデン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、スクワランなど;
上記エーテル溶媒としては、例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルブチルエーテル、エチルペンチルエーテル、エチルヘキシルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジオクチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサン、テトラヒドロフランなど;
上記極性溶媒としては、例えばプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリルなどを、それぞれ挙げることができる。これらのうち、該溶液の安定性の点で、塩素化炭化水素溶媒、エーテル溶媒または炭化水素溶媒が好ましい。
ジクロロシランの加水分解のため水の量は、ジクロロシラン1モルに対して、好ましくは0.5モル以上5モル未満であり、より好ましくは0.5〜3モルであり、さらに好ましくは0.9〜1.5モルである。水添加量が0.5モル%未満では未反応のクロル体が残留することとなり、好ましくない。なお、本反応に使用する水の量は、反応系に明示的に添加する水の他に、ジクロロシラン、溶媒、その他の第3成分、雰囲気、使用装置など、反応系中に存在または混入する可能性のあるすべての水分を考慮した値である。
ジクロロシランの加水分解・縮合反応は、好ましくは−78〜100℃、より好ましくは−20〜50℃の温度において、好ましくは0.5〜3時間行われる。
なお、上記式(2)で表されるケイ素化合物は室温で安定な化合物ではあるが、室温で取り扱う場合は、上記に例示した溶媒の溶液状態での取り扱い、保存が好ましく、また、無溶媒状態で取り扱い、保存する場合には0℃以下で行なうのが望ましい。
また、上記式(2)で表されるケイ素化合物は、蒸留精製が可能であり、蒸留精製した後に次段階の反応に供することが望ましい。蒸留により、脱金属、脱ハロゲンなどが可能となる。上記式(2)で表されるケイ素化合物が金属、ハロゲンなどの不純物を含有すると、保存中にゲル化が進行し、本発明のシリコーン樹脂が得られないおそれがある。上記式(2)で表されるケイ素化合物を蒸留精製した場合、蒸留により得られた精製物も溶液状態で保管するのが望ましい。蒸留時の減圧度は常圧(1.013×10Pa)以下が望ましく、蒸留時の加温温度も200℃以下が望ましい。特に好ましい蒸留の条件は5×10〜1×10Pa、30〜90℃である。
上記式(1)の示性式で表される本発明のシリコーン樹脂は、上記式(2)で表されるケイ素化合物を、有機溶媒中、塩基性条件ないし中性条件下で、縮合させて生成させることが可能である。
本縮合反応を塩基性条件下で行う場合には、塩基触媒を用いることができる。塩基触媒は、無機塩基および有機塩基のいずれでもよい。無機塩基としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどを挙げることができる。
また、有機塩基としては、例えばn−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、シクロヘキシルアミンなどの直鎖状、分岐状または環状のモノアルキルアミン;
ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、ジシクロヘキシルアミンなどの直鎖状、分岐状または環状のジアルキルアミン;
トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリシクロヘキシルアミンなどの直鎖状、分岐状または環状のトリアルキルアミン;
アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミンなどの芳香族アミン;
エチレンジアミン、N,N,N',N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼンなどのジアミン;
イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾールなどのイミダゾール;
ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジンなどのピリジン;
ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンなどのピペラジンのほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンなどの他の含窒素複素環化合物などを挙げることができる。
これらの塩基触媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
これら塩基触媒の使用量としては、上記式(2)で表されるケイ素化合物100重量部に対して好ましくは0.01重量部以下である。
上記式(2)で表されるケイ素化合物の縮合時に用いられる有機溶剤としては、上記式(2)で表されるケイ素化合物および生成するシリコーン樹脂成分ならびに任意的に使用される塩基触媒と反応しないものであれば特に限定されない。例えば塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などの塩素化炭化水素溶媒;
n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ジシクロペンタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、デュレン、インデン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、スクワランなどの炭化水素溶媒;
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルブチルエーテル、エチルペンチルエーテル、エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル溶媒;
プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリルなどの極性溶媒などを挙げることができる。これらのうち、該溶液の安定性の点で、塩素化炭化水素溶媒、エーテル溶媒または炭化水素溶媒が好ましい。
溶媒の使用量は、使用される上記式(2)で表されるケイ素化合物100重量部に対して好ましくは100〜10,000重量部である。
本縮合反応は、−50℃〜200℃の温度範囲で行うことができ、0℃〜100℃で反応させることが好ましい。縮合反応の時間は、好ましくは0.5〜3時間である。
上記の方法において、水の添加量を制御することにより、上記式(1)におけるn、mおよびkの値を所望の値にすることができる。例えば水の添加量を少なくすればnの値をより大きくすることができ、水の添加量を多くすればmの値をより大きくすることができる。
<シリコーン樹脂組成物>
本発明のシリコーン樹脂組成物は、上記した如き上記式(1)の示性式で表されるシリコーン樹脂および有機溶媒を含有し、必要に応じて任意的にその他の成分を含有することができる。
シリコーン樹脂は、上記式(1)におけるn、mおよびkの値ならびに分子量が等しい単一物として含有されていてもよく、これらのいずれか1つ以上の値が異なる2種以上の化学種の混合物として含有されていてもよい。
上記その他の成分としては、例えば下記式(3)

(HSiO1.5 (3)

(式(3)中、jは8、10、12、14および16のうちのいずれかの整数である。)
で表されるシリコーン化合物、コロイド状シリカ、金属酸化物の微粉末、界面活性剤などを挙げることができる。
上記式(3)で表されるシリコーン化合物は、本発明の組成物のケイ素含量濃度の調整または組成物粘度の調整の目的で使用することができる。本発明のシリコーン樹脂組成物が上記式(3)で表されるシリコーン化合物を含有する場合、その含有量としては、シリコーン樹脂100重量部に対して好ましくは30重量部以下であり、より好ましくは20重量部以下である。
上記コロイド状シリカは、シリコーン樹脂組成物の動的粘弾性特性を調整するために使用することができる。本発明のシリコーン樹脂組成物がコロイド状シリカを含有する場合、その含有量としては、シリコーン樹脂100重量部に対して好ましくは30重量部以下であり、より好ましくは20重量部以下である。コロイド状シリカは、本発明のシリコーン樹脂に使用できる溶媒として後述する有機溶媒に分散された状態で添加することが好ましい。
上記金属酸化物の微粉末は、シリコーン樹脂組成物のゲル化防止もしくは粘度の増大または得られる二酸化ケイ素膜の耐熱性、耐薬品性、硬度、基板との密着性の向上および静電防止のために使用することができる。使用できる金属酸化物の種類としては、例えば酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタンなどを挙げることができる。微粉末の粒径は、数平均直径として好ましくは10〜50nmである。本発明のシリコーン樹脂組成物が金属酸化物の微粉末を含有する場合、その含有量としては、シリコーン樹脂100重量部に対して好ましくは20重量部以下であり、より好ましくは10重量部以下である。
上記界面活性剤は、カチオン系、アニオン系、両イオン系または非イオン系であることができる。このうち非イオン系界面活性剤は、シリコーン樹脂組成物の基板への濡れ性をより良好化し、塗膜のレベルリング性をより改良し、塗膜のぶつぶつの発生防止、ゆず肌の発生防止などに役立つ点で好ましく使用できる。かかる非イオン性界面活性剤としては、例えばフッ化アルキル基もしくはパーフルオロアルキル基を有するフッ素系界面活性剤、またはオキシアルキル基を有するポリエーテルアルキル系界面活性剤を挙げることができる。
上記フッ素系界面活性剤としては、例えばエフトップEF301、同EF303、同EF352(新秋田化成(株)製)、メガファックF171、同F173(大日本インキ(株)製)、アサヒガードAG710(旭硝子(株)製)、フロラードFC−170C、同FC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同SC101、同SC102、同SC103、同SC104、同SC105、同SC106(旭硝子(株)製)、BM−1000、同1100(B.M−Chemie社製)、Schsego−Fluor(Schwegmann社製)、C19CONHC1225、C17SONH−(CO)H、C17O(プルロニックL−35)C17、C17O(プルロニックP−84)C17、C17O(テトロニック−704)(C17などを挙げることができる(ここで、プルロニックL−35:(株)ADEKA製、ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロック共重合体、平均分子量1,900;プルロニックP−84:(株)ADEKA製、ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロック共重合体、平均分子量4,200;テトロニック−704:(株)ADEKA製、N,N,N’,N’−テトラキス(ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロック共重合体)、平均分子量5,000である。)。
上記ポリエーテルアルキル系界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマーなどを挙げることができる。これらのポリエーテルアルキル系界面活性剤の具体例としては、エマルゲン105、同430、同810、同920、レオドールSP−40S、同TW−L120、エマノール3199、同4110、エキセルP−40S、ブリッジ30、同52、同72、同92、アラッセル20、エマゾール320、ツィーン20、同60、マージ45(いずれも(株)花王製)、ノニボール55(三洋化成(株)製)などを挙げることができる。
上記以外の非イオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリアルキレンオキサイドブロック共重合体などがあり、具体的にはケミスタット2500(三洋化成工業(株)製)、SN−EX9228(サンノプコ(株)製)、ノナール530(東邦化学工業(株)製)などを挙げることができる。このような界面活性剤の使用量は、シリコーン樹脂100重量部に対して、好ましくは10重量部以下、特に好ましくは0.1〜5重量部である。ここで、10重量部を超えると得られるシリコーン樹脂組成物が発泡しやすくなるとともに熱変色を起こす場合があり、好ましくない。
本発明のシリコーン樹脂組成物に使用される有機溶媒としては、上記式(1)の示性式で表されるシリコーン樹脂および任意的に使用されるその他の成分を溶解または分散することができ、且つこれらと反応しないものであれば特に限定されない。かかる有機溶媒としては、例えば炭化水素溶媒、エーテル溶媒、極性溶媒などを挙げることができ、その具体例としては炭化水素溶媒として例えばn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ジシクロペンタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、デュレン、インデン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、スクワランなど;
エーテル溶媒として例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルブチルエーテル、エチルペンチルエーテル、エチルヘキシルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジオクチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサン、テトラヒドロフランなど;
極性溶媒として例えばプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリルなどを、それぞれ挙げることができる。これらのうち、得られるシリコーン樹脂組成物の安定性の点でエーテル溶媒または炭化水素溶媒が好ましい。これらの有機溶媒は、単独でもあるいは2種以上の混合物としても使用することができる。有機溶媒の使用量は、所望の二酸化ケイ素膜の膜厚に応じて適宜調整することができるが、好ましくはシリコーン樹脂100重量部に対し100,000重量部以下であり、特に好ましくは400〜50,000重量部である。有機溶媒の使用量が100,000重量部を越えると、塗布液の成膜が困難な場合があり好ましくない。なお、本発明のシリコーン樹脂組成物は、水を含有しないことが好ましい。
本発明のシリコーン樹脂組成物における固形分濃度(シリコーン樹脂組成物の溶媒以外の成分が組成物の全量に対して占める割合)は、好ましくは0.1〜25重量%であり、より好ましくは2〜20重量%である。
本発明のシリコーン樹脂組成物は、その塩素含量が5ppm以下であることが好ましく、より好ましくは1ppm以下である。二酸化ケイ素膜を形成するために用いられる組成物は、形成される二酸化ケイ素膜の絶縁性の観点から塩素含量が少ないことが好ましい。しかし、二酸化ケイ素の前駆体組成物を合成するために用いられる原料化合物が塩素原子を有するものである場合が多く、組成物中の塩素含量を低減することは従来は困難であった。本発明においては、組成物に含有されるシリコーン樹脂の製造方法として上述の好ましい製造方法を採用することにより、上記の塩素含量を容易に実現することができる。
上記の如き本発明のシリコーン樹脂組成物は、二酸化ケイ素膜の形成およびトレンチアイソレーションの形成に好適に使用することができる。
<二酸化ケイ素膜の形成方法>
本発明の二酸化ケイ素膜の形成方法は、上記のシリコーン樹脂組成物を基板に塗布して塗膜を形成し、該塗膜に熱処理および光処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を施して該塗膜を二酸化ケイ素の膜に変換することにより行うことができる。
上記基板としては、例えばシリコン基板、ガラス基板、ガラス・エポキシ基板、合成樹脂製基板などを挙げることができる。合成樹脂製基板を構成する材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリ(シクロオレフィン)またはその水素添加物などを挙げることができる。
基板上へのシリコーン樹脂組成物の塗布方法は特に限定されないが、例えばスピンコート、スプレーコート、カーテンコート、バーコート、印刷法、インクジェット塗布などの方法を適用することができる。半導体用途ではスピンコート法が好ましい。塗布環境としては特に限定されず、例えば窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性雰囲気中;水素を含む還元性ガス雰囲気中;一般的な空気雰囲気中などの酸化性雰囲気中など、適宜の環境中で塗布を行うことができる。
塗布後、好ましくは加熱により溶媒を除去することにより、基板上に塗膜が形成される。この加熱処理は、好ましくは40〜300℃、より好ましくは50〜200℃の温度において、好ましくは0.5〜300分、より好ましくは1〜30分行われる。溶媒除去後の塗膜の膜厚は、好ましくは1〜10,000nmであり、より好ましくは5〜800nmである。
上記熱処理は、ホットプレート、オーブンなどの一般的な加熱手段を用いて行うことができる。熱処理温度は、好ましくは100〜1,000℃であり、より好ましくは200〜900℃で、さらに好ましくは300〜800℃である。熱処理時間は好ましくは1〜300分、より好ましくは5〜120分、さらに好ましくは10〜60分である。処理温度が100℃より低いと膜密度は低くシリコーン樹脂膜の二酸化ケイ素膜化反応が不十分である場合があり、一方処理温度が1,000℃より高い場合には得られる二酸化ケイ素膜にクラックが入ることがあり、好ましくない。また、処理時間が1分より短いと酸化反応が不十分である場合があり、一方、300分を越えて長時間加熱処理する必要はない。熱処理は、窒素などの不活性雰囲気中または空気中などの酸化性雰囲気中で好ましく行われる。窒素中一定温度での熱処理と空気中一定温度での熱処理を組み合わせておこなってもよい。
上記光処理に際しては、可視光線、紫外線、遠紫外線などを使用できるほか、低圧もしくは高圧の水銀ランプまたは重水素ランプ;アルゴン、クリプトン、キセノンなどの希ガスの放電光;YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザーなどを、光源として使用することができる。これらの光源としては、好ましくは10〜5,000Wの出力のものが用いられるが、100〜1,000W程度で十分である。これらの光の波長は、組成物または塗膜中のシリコーン樹脂が多少でも吸収するものであれば特に限定されないが、170〜600nmが好ましい。照射量としては、好ましくは0.1〜1,000J/cmであり、より好ましくは1〜100J/cmである。光照射処理の際の好ましい雰囲気は、照射する光の波長により異なり、波長220nm未満の光の場合は窒素中などの不活性雰囲気中で行うのが好ましく、波長は220nm以上の場合には空気中などの酸化性雰囲気中で行うことが好ましい。
上記熱処理および光処理は併用してもよい。この場合、両処理は順次に行っても同時に行ってもよい。両処理を同時に行うときの温度としては好ましくは室温〜500℃であり、処理時間としては0.1〜60分程度である。
かくして好ましくは膜厚1〜9,000nm、より好ましくは膜厚3〜700nmの二酸化ケイ素膜を形成することができる。本発明の方法により形成された二酸化ケイ素膜は、従来知られている方法により形成された二酸化ケイ素膜に比べて膜応力の点で優れており、層間絶縁膜、ハードコート材、ガラスコーティング材などの用途に好適に使用することができる。
<トレンチアイソレーションの形成方法>
本発明のトレンチアイソレーションの形成方法は、トレンチを有するシリコン基板上に、上記のシリコーン樹脂組成物をトレンチ内が充填されるように塗布して塗膜を形成し、該塗膜に熱処理および光処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を施して少なくともトレンチ内の充填部を二酸化ケイ素に変換することにより行うことができる。
シリコン基板にトレンチを形成する方法としては、公知の方法、例えば基板上にマスク窒化膜/パッド酸化膜からなる絶縁膜を堆積し、次いでこれをパターン状にエッチングする方法などを挙げることができる。トレンチ幅は、好ましくは30〜100,000nm、より好ましくは50〜50,000nmである。トレンチのアスペクト比(トレンチの深さをトレンチの幅で除した値)は好ましくは50以下、より好ましくは10以下である。従来知られているトレンチアイソレーションの形成方法では、トレンチのアスペクト比が2以上になると、トレンチ埋め込み部の二酸化ケイ素の密度が不足して埋め込み部の抵抗率が不足したり、トレンチ埋め込み部にボイドが発生する場合があり、製品歩留まりが低いとの難点があったが、本発明のトレンチアイソレーションの形成方法では、アスペクト比が2以上、さらに2.5以上、特に3以上のトレンチを有する基板であっても、埋め込み部にボイドの発生がなく、高密度の二酸化ケイ素を埋め込むことができる利点を有する。
トレンチを有するシリコン基板の塗膜を形成すべき面は、平面でも、段差のある非平面でもよく、その形態は特に限定されない。
トレンチを有するシリコン基板に、本発明のシリコーン樹脂組成物を塗布する際の雰囲気は、上記した本発明の二酸化ケイ素膜の形成方法の場合と同様である。トレンチを有するシリコン基板に、本発明のシリコーン樹脂組成物を塗布するにあたっては、トレンチ内が上記のシリコーン樹脂組成物で充填されるように塗布される。かかる態様の塗布を実現するための塗布法としては、二酸化ケイ素膜の形成方法における塗布方法として上記した方法と同様の方法を挙げることができ、これらのうちスピンコート法またはスプレーコート法が好ましい。
塗布後、好ましくは加熱により溶媒を除去することにより、基板上に塗膜が形成される。この加熱処理は、好ましくは40〜300℃、より好ましくは50〜200℃の温度において、好ましくは0.5〜300分、より好ましくは1〜30分行われる。溶媒除去後の塗膜の膜厚(基板のうちトレンチ以外の部分の形成された膜の厚さをいう。)は、好ましくは5〜10,000nmであり、より好ましくは25〜500nmである。
次いで、上記の如くして形成された塗膜に熱処理および光処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を施して少なくともトレンチ内の充填部を二酸化ケイ素に変換することができる。この熱処理および光処理は、上記した本発明の二酸化ケイ素膜の形成方法の場合と同様にして行うことができる。ただし、トレンチアイソレーションの形成において熱処理および光処理を同時に行うときの処理時間としては0.1〜30分程度である。
また、シリコーン樹脂の二酸化ケイ素への変換を光照射にて行う場合には、所望のパターンを有するフォトマスクを使用するなどの方法で塗膜の一部に選択的に光照射することによって、任意の部分のみにトレンチアイソレーションを形成することも可能である。
本発明のトレンチアイソレーションの形成方法は、トレンチを有する基板の面積や形状にかかわらず、トレンチのアスペクト比が高い場合であっても、トレンチ内を局所的なボイドがない高密度の二酸化ケイ素で埋め込むことができる利点を有する。本発明の方法により形成されたトレンチアイソレーションは、高信頼性が要求される電子デバイスを製造するために好適である。
以下、実施例により本発明を詳述する。本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
合成例1
<上記式(2)で表されるケイ素化合物の合成例>
500mLの4口フラスコにデュアコンデンサー、空気導入管、温度計およびセプタムを装備し、窒素雰囲気中、塩化メチレン200mLを仕込んだ。この反応系をドライアイス−アセトンバスにより−60℃に冷却した後、液化したHSiCl(18.7g,185mmol)をシリンジにて注入し、同温度(−60℃)において、蒸留水(3.16mL、175mmol)を3分間かけて滴下し、その後反応系の温度を2時間かけて室温まで昇温した。さらにそのまま室温で1時間撹拌した。その後、反応液を分液ロートに移し、塩化メチレン層を蒸留水100mLで5回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過することにより、ケイ素化合物(2−1)を含有する溶液を得た。このケイ素化合物(2−1)を含有する溶液について、H−NMRおよび29Si−NMRの測定を行なった。H−NMR測定(図1)では、4.8ppm〜4.6ppmの領域にSi−H由来の複数のピークが観察され、それ以外には溶媒由来以外のピークは観察されなかった。29Si−NMR測定(図2)では−46.9ppm、−48.6ppmおよび−48.9ppmに、[SiHO]構造由来のピークが観察され、それ以外の位置にはピークは観察されなかった。
次いで、上記ケイ素化合物(2−1)を含有する溶液を常圧で40℃まで加温し、塩化メチレンを留去して、液を約15mLまで濃縮した。次いでこの濃縮液を66.6Pa(0.5mmHg)の圧力下において80℃まで温度をかけて減圧蒸留することにより、ケイ素化合物(2−1)を含有する蒸留液11.4gを得た。蒸留残渣は1.7gであった。ここで得た蒸留液について、H−NMRおよび29Si−NMRならびにGC−MSの測定を行なった。H−NMR測定では、4.8ppm〜4.6ppm、主として4.7ppm〜4.6ppmの領域に、Si−H由来のピークが観察された。また、4.8ppm〜4.6ppmの領域に現れるSi−H由来のピークと、塩化メチレン由来のピークの積分比から、この蒸留液には、ケイ素化合物(2−1)が55重量%溶解していることが判明した。29Si−NMR測定では、−46.9ppm、−48.6ppmおよび−48.9ppmに、[SiHO]構造由来のピークが観察され、それ以外の位置にはピークは観察されなかった。GC−MSの分析においては、[SiHO]:m/z 183(M −H)、[SiHO]:m/z 229(M −H)、[SiHO]:m/z 275(M −H)、[SiHO]:m/z 321(M −H)が検出された。
ケイ素化合物(2−1)につき29Si−NMRにより縮合度を測定したところ、ケイ素化合物(2−1)は縮合度(上記式(2)におけるxの値)が4〜7の化合物の混合物であることが分かった。
合成例2
<上記式(1)の示性式で表されるシリコーン樹脂の合成例>
大気中、50mLナス型フラスコに、上記合成例1で得たケイ素化合物(2−1)を含有する蒸留液(55重量%のケイ素化合物(2−1)を含有する。)を5gおよび塩化メチレン5gを加えて室温にて攪拌した後、ここにトリエチルアミンを塩化メチレンに溶解して濃度0.1重量%とした溶液5.9mLにさらに蒸留水0.02gを加えた混合溶液を3分間かけて滴下し、その後、室温にて14時間攪拌した。その後、反応液に1重量%のシュウ酸水溶液を加えて反応を停止した。反応液を分液ロートに移し、n−ブチルエーテル30mLを加えて抽出し、有機層に再度1重量%シュウ酸水溶液を加えて分液した、さらに有機層を蒸留水で3回洗浄した後、溶媒を留去して、n−ブチルエーテルを用いて減圧留去による溶剤置換作業を3回なうことにより、均一で透明な、シリコーン樹脂(1−1)を含有するn−ブチルエーテル溶液27gを得た。
このシリコーン樹脂(1−1)を含有するn−ブチルエーテル溶液について、H−NMR、29Si−NMRの測定を行なった。H−NMR測定(図3)では、4.8ppm〜4.6ppmの領域にSi−H由来のブロードなピークが、4.5ppm〜4.3ppmの領域にSi−H由来のブロードなピークが、それぞれ観察され、双方の積分比は62:38であった。一方、29Si−NMR測定(積算回数2回、図4)では、−47ppm〜−51ppmの領域にHSi(−O)のピークと−80pppm〜−87ppmの領域にHSi(−O)ピークがそれぞれ観察され、双方の積分比は43:57であった。
また、このシリコーン樹脂(1−1)を含有するn−ブチルエーテル溶液について、燃焼ガス吸収法によるイオンクロマト分析により、溶液中の塩素濃度を測定したところ、溶液中の塩素濃度は測定法検出限界の1ppm以下であった。
このシリコーン樹脂(1−1)を含有するn−ブチルエーテル溶液を少量とり、減圧にて溶媒を留去したところ、白色の固体状物が得られた。この固体状物を120℃に加熱したが、固体は熔融しなかった。
また、このシリコーン樹脂(1−1)につき、GPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は10,000であった。
上記で得たシリコーン樹脂(1−1)を含有するn−ブチルエーテル溶液を室温(25℃)で一昼夜静値して保存したところ、外観上の変化は認められず、保存安定性は良好であった。
合成例3
<上記式(2)で表されるケイ素化合物の合成例>
500mLの4口フラスコにデュアコンデンサー、空気導入管、温度計およびセプタムを装備し、窒素雰囲気中、トルエン200mLを仕込んだ。この反応系をドライアイス−アセトンバスにより−60℃に冷却した後、液化したHSiCl(24.3g,240mmol)をシリンジにて注入した。同温度(−60℃)において、蒸留水(4.10mL,228mmol)を3分間かけて滴下し、その後、2時間かけて室温まで昇温し、さらに室温で1時間撹拌した。その後、反応液を分液ロートに移し、トルエン層を蒸留水100mLで5回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過することにより、ケイ素化合物(2−2)を含有する溶液を得た。このケイ素化合物(2−2)を含有する溶液について、H−NMR測定を行なったところ、4.8ppm〜4.6ppmの領域にSi−H由来の複数のピークが観察され、それ以外には溶媒由来以外のピークは観察されなかった。
次いで、このケイ素化合物(2−2)を含有する溶液を2.0×10Pa(150mmHg)にて80℃、さらに66.6Pa(0.5mmHg)にて80℃まで温度をかけて減圧蒸留することにより、ケイ素化合物(2−2)を含有する蒸留液198gを得た。蒸留残渣は3.1gであった。このケイ素化合物(2−2)を含有する蒸留液について、H−NMR測定を行なったところ、4.8ppm〜4.7ppmの領域に、Si−H由来のピークが観察された。また、4.8ppm〜4.7ppmの領域に現れるSi−H由来のピークと、トルエン由来のピークの積分比から、この蒸留液には、ケイ素化合物(2−2)が3.0重量%溶解していることが判明した。
ケイ素化合物(2−2)につき29Si−NMRにより縮合度を測定したところ、ケイ素化合物(2−2)は縮合度3〜7の化合物の混合物であることが分かった。
合成例4
<上記式(1)の示性式で表されるシリコーン樹脂の合成例>
大気中、50mLナス型フラスコに上記合成例3で得たケイ素化合物(2−2)を含有する蒸留液(ケイ素化合物(2−2)を3.0重量%含有する)を50gとり、室温にて攪拌しつつ、これに1重量%のトリエチルアミンをトルエンに溶解した溶液0.33mLにさらに蒸留水0.01gを加えた混合溶液を3分間かけ滴下し、その後室温にてさらに16時間攪拌した。
その後、反応液に1重量%シュウ酸水溶液を加え、反応を停止した。反応液を分液ロートに移し、n−ブチルエーテル30mLを加えて抽出し、有機層に1重量%シュウ酸水溶液を加えて分液した後、有機層を蒸留水で3回洗浄した。その後、溶媒を留去し、n−ブチルエーテルを用いて減圧留去による溶剤置換作業を3回行なうことにより、均一で透明な、シリコーン樹脂(1−2)を含有するn−ブチルエーテル溶液14.3gを得た。
このシリコーン樹脂(1−2)を含有するn−ブチルエーテル溶液について、H−NMRおよび29Si−NMRの測定を行なった。H−NMR測定では4.8ppm〜4.6ppmの領域にSi−H由来のブロードなピークが、4.5ppm〜4.3ppmの領域にSi−H由来のブロードなピークが、それぞれ観察され、双方の積分比は68:32であった。29Si−NMR測定(積算回数2回)では−47ppm〜−51ppmの領域にHSi(−O)のピークと−80ppm〜−87ppmの領域にHSi(−O)ピークとがぞれぞれ観察され、双方の積分比は51:49であった。
シリコーン樹脂(1−2)を含有するn−ブチルエーテル溶液について、燃焼ガス吸収法によるイオンクロマト分析により、溶液中の塩素濃度を測定したところ、塩素濃度は測定法検出限界の1ppm以下であることがわかった。
このシリコーン樹脂(1−2)を含有するn−ブチルエーテル溶液を少量とり、減圧にて溶媒を留去したところ、白色の固体状物が得られた。この固体状物を120℃に加熱したが、固体は熔融しなかった。
また、このシリコーン樹脂(1−2)につき、GPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は40,000であった。
さらに、ここで得たシリコーン樹脂(1−2)を含有するn−ブチルエーテル溶液について、ICP−MSによる金属含量分析を行った。分析結果を表1に示す。なお、金属含量の単位はppbであり、「ND」とは当該金属含量が装置測定限界以下であることを示す。
上記で得たシリコーン樹脂(1−2)を含有するn−ブチルエーテル溶液を室温で一昼夜静値して保存したところ、外観上の変化は認められず、保存安定性は良好であった。
合成例5
<上記式(2)で表されるケイ素化合物の合成例>
500mLの4口フラスコにデュアコンデンサー、空気導入管、温度計およびセプタムを装備し、窒素雰囲気中、n−ブチルエーテル200mLを仕込んだ。この反応系をドライアイス−アセトンバスにより−60℃に冷却した後、液化したHSiCl(24.3g,240mmol)をシリンジにて注入した。同温度(−60℃)において、蒸留水(4.10mL,228mmol)を3分間かけて滴下し、その後、2時間かけて室温まで昇温し、さらに室温で1時間撹拌した。その後、反応液を分液ロートに移し、n−ブチルエーテル層を蒸留水100mLで5回洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過することにより、ケイ素化合物(2−3)を含有する溶液を得た。このケイ素化合物(2−3)を含有する溶液について、H−NMR測定を行なったところ、4.8ppm〜4.6ppmの領域に、Si−H由来の複数のピークが観察され、それ以外には溶媒由来以外のピークは観察されなかった。
次いで、このケイ素化合物(2−3)を含有する溶液を2.0×10Pa(150mmHg)にて80℃、さらに66.6Pa(0.5mmHg)にて80℃まで温度をかけて減圧蒸留することにより、ケイ素化合物(2−3)を含有する蒸留液213gを得た。蒸留残渣は3.7gであった。このケイ素化合物(2−3)を含有する蒸留液について、H−NMR測定を行なったところ、4.8ppm〜4.7ppmの領域にSi−H由来のピークが観察された。また、4.8ppm〜4.7ppmの領域に現れるSi−H由来のピークと、n−ブチルエーテル由来のピークの積分比から、この蒸留液には、ケイ素化合物(2−3)が2.7重量%溶解していることが判明した。
ケイ素化合物(2−3)につき29Si−NMRにより縮合度を測定したところ、ケイ素化合物(2−3)は縮合度は3〜7の化合物の混合物であることが分かった。
合成例6
<上記式(1)の示性式で表されるシリコーン樹脂の合成例>
大気中、50mLナス型フラスコに、上記合成例5で得たケイ素化合物(2−3)を含有する蒸留液(ケイ素化合物(2−3)を2.7重量%含有する)を55gとり、室温にて攪拌しつつ、ここに1重量%のトリエチルアミンをn−ブチルエーテルに溶解した溶液0.33mLにさらに蒸留水0.005gを加えた混合溶液を3分間かけて滴下し、その後、室温にて16時間攪拌した。
その後、反応液に1重量%シュウ酸水溶液を加え、反応を停止した。次いで反応液を分液ロートに移し、n−ブチルエーテル30mLを加えて抽出し、有機層に1重量%シュウ酸水溶液を加え分液した後、蒸留水で3回洗浄し、溶媒を留去した。次いで、n−ブチルエーテルを用いて減圧留去による溶剤置換作業を3回行うことにより、均一で透明な、シリコーン樹脂(1−3)を含有するn−ブチルエーテル溶液13.8gを得た。
このシリコーン樹脂(1−3)を含有するn−ブチルエーテル溶液について、H−NMRおよび29Si−NMRの測定を行なった。H−NMR測定では、4.8ppm〜4.6ppmの領域にSi−H由来のブロードなピークが、4.5ppm〜4.3ppmの領域にSi−H由来のブロードなピークが、それぞれ観察され、双方の積分比は68:32であった。29Si−NMR測定(積算回数2回)では、−47ppm〜−51ppmの領域にHSi(−O)のピークと−80ppm〜−87ppmの領域にHSi(−O)ピークとがそれぞれ観察され、双方の積分比は51:49であった。
このシリコーン樹脂(1−3)を含有するn−ブチルエーテル溶液について、燃焼ガス吸収法によるイオンクロマト分析により、溶液中の塩素濃度を測定したところ、塩素含量は測定法検出限界の1ppm以下であることがわかった。
このシリコーン樹脂(1−3)を含有するn−ブチルエーテル溶液を少量とり、減圧にて溶媒を留去したところ、白色の固体状物が得られた。この固体状物を120℃に加熱したが、固体は熔融しなかった。
また、このシリコーン樹脂(1−3)につき、GPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は8,000であった。
上記で得たシリコーン樹脂(1−3)を含有するn−ブチルエーテル溶液を室温で一昼夜静値して保存したところ、外観上の変化は認められず、保存安定性は良好であった。
合成例7
<上記式(2)で表されるケイ素化合物の合成例>
1Lの4口フラスコにデュアコンデンサー、空気導入管、温度計およびセプタムを装備し、窒素雰囲気中、n−ブチルエーテル400mLを仕込んだ。この反応系をクーリングバスで−20℃に冷却した後、液化したHSiCl(84g,820mmol)をシリンジにて注入した。同温度(−20℃)において、蒸留水(14.8mL,820mmol)を60分間かけて滴下し、その後、1時間撹拌した。その後、反応液を分液ロートに移し、蒸留水400mLで4回洗浄し、n−ブチルエーテル層を硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過することにより、ケイ素化合物(2−4)を含有する溶液を得た。このケイ素化合物(2−4)を含有する溶液について、H−NMRおよび29Si−NMR測定を行なったところ、H−NMRでは、4.8ppm〜4.6ppmの領域に、Si−H由来の複数のピークが観察され、それ以外には溶媒由来以外のピークは観察されなかった。29Si−NMR測定では、−40ppm〜−60ppmの領域に、[H−SiO]由来の複数のピークが観察され、それ以外のピークは観察されなかった。
次いで、このケイ素化合物(2−4)を含有する溶液を6.66×10Pa(50mmHg)にて50℃まで温度をかけて減圧蒸留することにより、ケイ素化合物(2−4)を含有する蒸留液422gを得た。蒸留残渣は15.0gであった。このケイ素化合物(2−4)を含有する蒸留液について、H−NMR測定を行なったところ、4.8ppm〜4.7ppmの領域に、Si−H由来のピークが観察された。また、4.8ppm〜4.7ppmの領域に現れるSi−H由来のピークと、n−ブチルエーテル由来のピークの積分比から、この蒸留液にはケイ素化合物(2−4)が4.8重量%溶解していることが判明した。
ケイ素化合物(2−4)につき29Si−NMRにより縮合度を測定したところ、ケイ素化合物(2−4)は縮合度3〜7の化合物の混合物であった。
合成例8
<上記式(1)の示性式で表されるシリコーン樹脂の合成例>
大気中、温度計および滴下ロートを装備した300mL三口フラスコに、上記合成例7で得たケイ素化合物(2−4)を含有する蒸留液(ケイ素化合物(2−4)を4.8重量%含有する)を125gとり、これにn−ブチルエーテル(33g)およびプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(20g)を混合し、0℃にて攪拌しつつ、トリエチルアミンをn−ブチルエーテルに0.1重量%となるように溶解した溶液1.32mLと蒸留水(0.70g,38mmol)とプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(20g)とを10分間かけ滴下し、その後、さらに2時間攪拌した。
その後、反応液に0.1重量%シュウ酸を含むn−ブチルエーテル溶液を1.76g加え、反応を停止した。反応液を分液ロートに移し、蒸留水で4回洗浄を行なった後、有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥して濾別後、エバポレーターにより溶媒を留去することにより、均一で透明な、シリコーン樹脂(1−4)を15重量%含有するn−ブチルエーテル溶液40gを得た。
このシリコーン樹脂(1−4)を含有するn−ブチルエーテル溶液について、H−NMRおよび29Si−NMRの測定を行なった。H−NMR測定では、4.8ppm〜4.6ppmの領域にSi−H由来のブロードなピークが、4.5ppm〜4.3ppmの領域にSi−H由来のブロードなピークが、それぞれ観察された。29Si−NMR測定(積算回数20回、図5)では、−47ppm〜−51ppmの領域にHSi(−O)のピークと−80ppm〜−87ppmの領域にHSi(−O)ピークとが観察され、双方の積分比は40:60であった。また、Si−OH結合含量はSi−O結合の総量に対して2.7%であった。
このシリコーン樹脂(1−4)を含有するn−ブチルエーテル溶液について、燃焼ガス吸収法によるイオンクロマト分析により、溶液中の塩素濃度を測定したところ、塩素濃度は測定法検出限界の1ppm以下であることがわかった。
このシリコーン樹脂(1−4)を含有するn−ブチルエーテル溶液を少量とり、減圧にて溶媒を留去したところ、白色の固体状物が得られた。この固体状物を120℃に加熱したが、固体は熔融しなかった。
また、このシリコーン樹脂(1−4)につき、GPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は10,000であった。
上記で得たシリコーン樹脂(1−4)を含有するn−ブチルエーテル溶液を室温で一昼夜静値して保存したところ、外観上の変化は認められず、保存安定性は良好であった。
合成例9
<上記式(1)の示性式で表されるシリコーン樹脂の合成例>
大気中、温度計と滴下ロートとを装備した300mL三口フラスコに、上記合成例7で得たケイ素化合物(2−4)を含有する蒸留液(ケイ素化合物(2−4)を4.8重量%含有する)を125gとり、さらにn−ブチルエーテル(33g)およびプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(20g)を加えて0℃にて攪拌しつつ、トリエチルアミンをn−ブチルエーテルに0.1重量%となるように溶解した溶液1.32mLと蒸留水(0.82g,45mmol)とプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(20g)とを10分間かけ滴下し、その後、2時間攪拌した。
その後、反応液にシュウ酸を0.1重量%含有するn−ブチルエーテル溶液を1.76g加え、反応を停止した。反応液を分液ロートに移し、蒸留水で4回洗浄した後、有機層をMgSOにて乾燥して濾過した後、エバポレーターにより溶媒を留去することにより、、均一で透明な、シリコーン樹脂(1−5)を15重量%含有するn−ブチルエーテル溶液40gを得た。
このシリコーン樹脂(1−5)を含有するn−ブチルエーテル溶液について、H−NMRおよび29Si−NMRの測定を行なった。H−NMRでは4.8ppm〜4.6ppmの領域にSi−H由来のブロードなピークが、4.5ppm〜4.3ppmの領域にSi−H由来のブロードなピークが、それぞれ観察された。29Si−NMR測定(積算回数20回、図6)では−47ppm〜−51ppmの領域にHSi(−O)のピークと−80ppm〜−87ppmの領域にHSi(−O)にピークとが観察され、双方の積分比は30:70であった。また、Si−OH結合含量はSi−O結合の総量に対して2.5%であった。
シリコーン樹脂−n−ブチルエーテル溶液(M)について、燃焼ガス吸収法によるイオンクロマト分析により、溶液中の塩素濃度を測定したところ、塩素濃度は測定法検出限界の1ppm以下であることがわかった。
このシリコーン樹脂(1−5)を含有するn−ブチルエーテル溶液を少量とり、減圧にて溶媒を留去したところ、白色の固体状物が得られた。この固体状物を120℃に加熱したが、固体は熔融しなかった。
また、このシリコーン樹脂(1−5)につき、GPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は30,000であった。
上記で得たシリコーン樹脂(1−5)を含有するn−ブチルエーテル溶液を室温で一昼夜静値して保存したところ、外観上の変化は認められず、保存安定性は良好であった。
合成例10
<上記式(1)の示性式で表されるシリコーン樹脂の合成例>
大気中、温度計と滴下ロートとを装備した300mL三口フラスコに、上記合成例7で得たケイ素化合物(2−4)を含有する蒸留液(ケイ素化合物(2−4)を4.8重量%含有する)を125gとり、これにn−ブチルエーテル(33g)およびプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(20g)を混合し、0℃にて攪拌しつつ、トリエチルアミンをn−ブチルエーテルに0.1重量%となるように溶解した溶液1.32mLと蒸留水(0.94g,52mmol)とプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(20g)とを10分間かけ滴下し、その後、2時間攪拌した。
その後、反応液にシュウ酸0.1重量%を含有するn−ブチルエーテル溶液を1.76g加え、反応を停止した。反応液を分液ロートに移し、蒸留水で4回洗浄した後、有機層をMgSOにて乾燥して濾過した後、エバポレーターにより溶媒を留去することにより、均一で透明な、シリコーン樹脂(1−6)を15重量%含有するn−ブチルエーテル溶液40gを得た。
このシリコーン樹脂(1−6)を含有するn−ブチルエーテル溶液について、H−NMRおよび29Si−NMRの測定を行なった。H−NMR測定では4.8ppm〜4.6ppmの領域にSi−H由来のブロードなピークが、4.5ppm〜4.3ppmの領域にSi−H由来のブロードなピークが、それぞれ観察された。29Si−NMR測定(積算回数20回、図7)では−47ppm〜−51ppmの領域にHSi(−O)のピークと−80ppm〜−87ppmの領域にHSi(−O)ピークとがそれぞれ観察され、双方の積分比は20:80であった。Si−OH結合含量はSi−O結合の総量に対して2.5%であった。
シリコーン樹脂−n−ブチルエーテル溶液(N)について、燃焼ガス吸収法によるイオンクロマト分析により、溶液中の塩素濃度を測定した所、塩素濃度は測定法検出限界の1ppm以下であることがわかった。
このシリコーン樹脂(1−6)を含有するn−ブチルエーテル溶液を少量とり、減圧にて溶媒を留去したところ、白色の固体状物が得られた。この固体状物を120℃に加熱したが、固体は熔融しなかった。
また、このシリコーン樹脂(1−6)につき、GPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は100,000であった。
上記で得たシリコーン樹脂(1−6)を含有するn−ブチルエーテル溶液を室温で一昼夜静値して保存したところ、外観上の変化は認められず、保存安定性は良好であった。
比較合成例1
<シリコーン樹脂の比較合成例>
大気中、50mlナス型フラスコに、上記合成例3で得たケイ素化合物(2−2)を含有する蒸留液(ケイ素化合物(2−2)を3.0重量%含有する)を50gとり、2.0×10Pa(150mmHg)の圧力下、80℃でトルエンを留去して無溶媒とした後、80℃にて4時間攪拌することにより、シリコーン樹脂(R−1)を15.0gを得た。これをn−ブチルエーテルに溶解し、シリコーン樹脂(R−1)を10重量%含有するn−ブチルエーテル溶液とした。
このシリコーン樹脂(R−1)を10重量%含有する溶液について、H−NMRおよびSi−NMRの測定を行なったところ、H−NMR測定では4.8ppm〜4.6ppmの領域にSi−H由来と思われるブロードなピークが観察されたが、Si−H由来のピークは観察されなかった。29Si−NMR測定(積算回数2回)では−47ppm〜−51ppmの領域にHSi(−O)由来と思われるピークが観察されたが、HSi(−O)由来のピークは観察されなかった。
上記で得たシリコーン樹脂(R−1)を含有するn−ブチルエーテル溶液を室温で一昼夜静値して保存したところ、外観上の変化は認められず、保存安定性は良好であった。
比較合成例2
<シリコーン樹脂の比較合成例>
窒素中および滴下ロートを装着した1,000mL3つ口フラスコに、n−ヘキサン350mL、メタノール40mL、濃硫酸20mLおよび無水塩化第二鉄48.6g(0.3mol)を入れ、氷冷下、トリクロロシラン25g(0.185mol)をn−ヘキサン200mLに溶解した溶液を、10時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに室温にて2時間攪拌した後、反応液を分液ロートに移してn−ブチルエーテルを加えて有機層を蒸留水100mLで5回洗浄した後、有機層を塩化カルシウムおよび炭酸カリウムで乾燥後、濾過して溶媒を留去し、さらにn−ブチルエーテルを用いて減圧留去による溶剤置換作業を3回行なうことにより、均一で透明な、シリコーン樹脂(R−2)を含有するn−ブチルエーテル溶液90gを得た。
このシリコーン樹脂(R−2)を含有する溶液について、H−NMRおよび29Si−NMRの測定を行なったところ、H−NMR測定では4.7ppm〜4.2ppmの領域にSi−H由来のブロードなピークが観察されたが、Si−H由来のピークは観察されなかった。29Si−NMR測定(積算回数2回)では−80ppm〜−87ppmの領域にHSi(−O)由来と思われる複数のピークが観察されたが、HSi(−O)由来のピークは観察されなかった。
上記で得たシリコーン樹脂(R−2)を含有するn−ブチルエーテル溶液を室温で一昼夜静値して保存したところ、外観上の変化は認められず、保存安定性は良好であった。
<トレンチアイソレーションの形成例>
実施例1
シリコーン樹脂組成物として上記合成例2で得たシリコーン樹脂(1−1)を含有するn−ブチルエーテル溶液を、幅130nm、アスペクト比3のトレンチを有するシリコン基板上に、回転速度2,000rpmでスピンコートした。塗布後の基板を、空気中、150℃にセットしたホットプレート上で10分間加熱処理して溶媒を除去して塗膜を形成した。塗膜はハジキや異物の観察されない均一なものであった。次いでこの塗膜が形成された基板につき、空気中、ホットプレート上で500℃、30分間の熱処理を行ない、トレンチパターンへの埋め込みを行なった。
得られた膜のうちトレンチ内に埋め込まれた部分のESCAスペクトルではケイ素と酸素原子のみが検出され、炭素などの有機成分は全く観察されず、高純度の酸化ケイ素膜であることがわかった。また、SIMS分析により、ケイ素原子と酸素原子の比が1:2であることが分かりSiOの組成を有する二酸化ケイ素膜であることが分かった。さらに走査型電子顕微鏡(SEM)でトレンチ内部の埋め込み状態を確認したところ、トレンチ内部は完全に埋め込まれており、局所的な溝、孔、クラックなどのボイドは存在せず、成膜異常は認められなかった。このSEM像を図8に示した。
実施例2〜6
実施例1において、シリコーン樹脂組成物としてシリコーン樹脂(1−1)を含有する溶液の代わりに、上記合成例4、6、8、9または10で得たシリコーン樹脂(1−2)、(1−3)、(1−4)、(1−5)または(1−6)を含有するn−ブチルエーテル溶液をそれぞれ用いたほかは実施例1と同様にして実施して塗膜を形成し、さらに実施例1と同様に熱処理することによりトレンチパターンへの埋め込みを行なった。
各実施例で得られた塗膜は、いずれもハジキや異物の観察されない均一なものであった。
また、各実施例で得られた膜のうちそれぞれトレンチ内に埋め込まれた部分のESCAスペクトルでは、いずれもケイ素と酸素原子のみが検出され、炭素などの有機成分は全く観察されず、高純度の酸化ケイ素膜であることがわかった。また、SIMS分析により、いずれの実施例においてもケイ素原子と酸素原子の比が1:2であることが分かりSiOの組成を有する二酸化ケイ素膜であることが分かった。さらにSEMでトレンチ内部の埋め込み状態を確認したところ、いずれの実施例においてもトレンチ内部は完全に埋め込まれており、局所的な溝、孔、クラックなどのボイドは存在せず、成膜異常は認められなかった。
比較例1
実施例1において、シリコーン樹脂組成物としてシリコーン樹脂(1−1)を含有する溶液の代わりに、上記比較合成例1で得たシリコーン樹脂(R−1)を含有するn−ブチルエーテル溶液を用いたほかは実施例1と同様にして、トレンチを有する基板上にシリコーン樹脂組成物のスピンコートを試みた。しかし、シリコーン樹脂(R−1)を含有する溶液は基板上でハジキが発生し、均一な塗膜を得ることはできなかった。
比較例2
実施例1において、シリコーン樹脂組成物としてシリコーン樹脂(1−1)を含有する溶液の代わりに、上記比較合成例2で得たシリコーン樹脂(R−2)を含有するn−ブチルエーテル溶液を用いたほかは実施例1と同様にして、トレンチを有する基板上にシリコーン樹脂組成物のスピンコートを試みた。しかし、シリコーン樹脂(R−2)を含有する溶液から形成された塗膜は、膜中に異物が観察される不均一な塗膜であった。
実施例7
実施例3(使用したシリコーン樹脂組成物は、シリコーン樹脂(1−3)を含有する溶液である)において、塗膜の熱処理条件を800℃、30分間としたほかは実施例3と同様にして実施し、トレンチパターンへの埋め込みを行なった。
得られた膜のうちトレンチ内に埋め込まれた部分のESCAスペクトルではケイ素原子および酸素原子のみが検出され、炭素などの有機成分は全く観察されず高純度の酸化ケイ素膜であることがわかった。さらにSIMS分析によりケイ素原子と酸素原子の比が1:2であることが分かりSiOの組成を有する二酸化ケイ素膜であることが分かった。SEMでトレンチ内部の埋め込み状態を確認したところ、トレンチ内部は完全に埋め込まれており、局所的な溝、孔、クラックなどのボイドは存在せず、成膜異常は認められなかった。
さらに、得られた膜につき、その膜密度をフィリップス社製の斜入射X線分析装置(形式「X’ Pert MRD」を用いてラザフォード後方散乱法(RBS)により測定したところ、2.10g/cmであった。また、この膜が形成されたシリコン基板を、室温で0.5%の希フッ酸水溶液中に1分間浸漬して膜のエッチング速度を測定した結果、5.9nm/minであった。
実施例8
実施例3(使用したシリコーン樹脂組成物は、シリコーン樹脂(1−3)を含有する溶液である)において、塗膜の熱処理条件を1,000℃、30分間としたほかは実施例3と同様にして実施し、トレンチパターンへの埋め込みを行なった。
得られた膜のうちトレンチ内に埋め込まれた部分のESCAスペクトルではケイ素原子および酸素原子のみが検出され、炭素などの有機成分は全く観察されず高純度の酸化ケイ素膜であることがわかった。さらにSIMS分析によりケイ素原子と酸素原子の比が1:2であることが分かりSiOの組成を有する二酸化ケイ素膜であることが分かった。SEMでトレンチ内部の埋め込み状態を確認したところ、トレンチ内部は完全に埋め込まれており、局所的な溝、孔、クラックなどのボイドは存在せず、成膜異常は認められなかった。
さらに、実施例7と同様にして得られた膜の膜密度およびエッチング速度を測定したところ、それぞれ2.20g/cmおよび3.2nm/minであった。
実施例9
実施例1において、シリコーン樹脂組成物としてシリコーン樹脂(1−1)を含有する溶液の代わりに、上記合成例6で得たシリコーン樹脂(1−3)を含有するn−ブチルエーテル溶液を用いたほかは実施例1と同様にして実施して塗膜を形成した。
この塗膜を有する基板をホットプレート上で450℃に加熱しながら波長172nmの紫外線を20mW/cmの条件で30分間照射することにより、トレンチパターンへの埋め込みを行なった。
得られた膜のうちトレンチ内に埋め込まれた部分のESCAスペクトルではケイ素原子および酸素原子のみが検出され、炭素などの有機成分は全く観察されず高純度の酸化ケイ素膜であることがわかった。さらにSIMS分析によりケイ素原子と酸素原子の比が1:2であることが分かりSiOの組成を有する二酸化ケイ素膜であることが分かった。SEMでトレンチ内部の埋め込み状態を確認したところ、トレンチ内部は完全に埋め込まれており、局所的な溝、孔、クラックなどのボイドは存在せず、成膜異常は認められなかった。
さらに、実施例7と同様にして得られた膜の膜密度およびエッチング速度を測定したところ、それぞれ2.23g/cmおよび2.5nm/minであった。
合成例1で得られたケイ素化合物のH−NMRスペクトル図。 合成例1で得られた上記と同じケイ素化合物の29Si−NMRスペクトル図。 合成例2で得られたシリコーン樹脂のH−NMRスペクトル図。 合成例2で得られた上記と同じシリコーン樹脂の29Si−NMRスペクトル図。 合成例8で得られたシリコーン樹脂の29Si−NMRスペクトル図。 合成例9で得られたシリコーン樹脂の29Si−NMRスペクトル図。 合成例10で得られたシリコーン樹脂の29Si−NMRスペクトル図。 実施例1によるトレンチ埋め込みを示す断面の走査型電子顕微鏡写真。

Claims (9)

  1. 下記示性式(1)

    (HSiO)(HSiO1.5(SiO (1)

    (式(1)中、n、mおよびkはそれぞれ数であり、n+m+k=1としたとき、nは0.05以上であり、mは0を超えて0.95以下であり、kは0〜0.2である。)
    で表され、120℃において固体状であることを特徴とする、シリコーン樹脂。
  2. 上記式(1)において、k=0である、請求項1に記載のシリコーン樹脂。
  3. 上記シリコーン樹脂について測定した29Si−NMRスペクトルの積算値から求められるSi−OH結合含量がSi−O結合の総量に対して5%以下である、請求項1または2に記載のシリコーン樹脂。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂を製造する方法であって、下記式(2)
    (式(2)中、xは3〜25の整数を示す。)
    で表されるケイ素化合物を、有機溶媒中、塩基性ないし中性条件下で縮合させることを特徴とする、シリコーン樹脂の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂および有機溶媒を含有することを特徴とする、シリコーン樹脂組成物。
  6. 組成物中の塩素含量が5ppm以下である、請求項5に記載のシリコーン樹脂組成物。
  7. 基板上に請求項5または6に記載のシリコーン樹脂組成物を塗布して塗膜を形成し、該塗膜に熱処理および光処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を施すことにより該塗膜を二酸化ケイ素の膜に変換することを特徴とする、二酸化ケイ素膜の形成方法。
  8. トレンチを有するシリコン基板上に、請求項5または6に記載のシリコーン樹脂組成物をトレンチ内が充填されるように塗布して塗膜を形成し、該塗膜に熱処理および光処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を施すことにより、少なくともトレンチ内の充填部を二酸化ケイ素に変換することを特徴とする、トレンチアイソレーションの形成方法。
  9. トレンチを有するシリコン基板が、幅30〜100,000nm且つアスペクト比2〜50のトレンチを有するものである、請求項8に記載のトレンチアイソレーションの形成方法。
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