JP2012134302A - トレンチ埋め込み方法、及びトレンチ埋め込み用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】高アスペクト比のトレンチ内に埋め込んだ際に、クラック、及びボイドが生じにくく、かつ高密度に埋め込むことができるトレンチ埋め込み方法。
【解決手段】(1)トレンチ2を有する基体1上に、シロキサン系重合体、空孔形成剤、及び有機溶媒を含むトレンチ埋め込み用組成物を、少なくとも該組成物が前記トレンチ内に充填されるように塗布し、塗膜3を形成する工程、及び、(2)工程(1)で得られた塗膜3に加熱処理および光処理の少なくともいずれか一方を行う工程、を含むトレンチ埋め込み方法。
【選択図】図1
【解決手段】(1)トレンチ2を有する基体1上に、シロキサン系重合体、空孔形成剤、及び有機溶媒を含むトレンチ埋め込み用組成物を、少なくとも該組成物が前記トレンチ内に充填されるように塗布し、塗膜3を形成する工程、及び、(2)工程(1)で得られた塗膜3に加熱処理および光処理の少なくともいずれか一方を行う工程、を含むトレンチ埋め込み方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、トレンチ埋め込み方法、及びトレンチ埋め込み用組成物に関する。
DRAM(Dynamic Random Access Memory)に代表される電子デバイスの構成要素であるトランジスタなどの回路素子を電気的に分離するための技術のひとつとして、シャロートレンチ分離技術(STI技術)が開発されている。STI技術とは、基板中、回路素子の間隙にあたる箇所にトレンチを形成し、トレンチ内に絶縁材料を埋め込むことにより、回路素子間の電気的分離を行う技術である。
デバイスの高集積化が進行するにつれ、STI技術におけるトレンチ幅は狭くなり、そのためトレンチのアスペクト比(トレンチの深さをトレンチの幅で除した値)も大きくなる傾向にある。
また、三次元半導体デバイス、あるいは光半導体素子等においても素子間のトレンチ内に絶縁材料を埋め込むことにより、電気的に分離する技術が開発されている。
デバイスの高集積化が進行するにつれ、STI技術におけるトレンチ幅は狭くなり、そのためトレンチのアスペクト比(トレンチの深さをトレンチの幅で除した値)も大きくなる傾向にある。
また、三次元半導体デバイス、あるいは光半導体素子等においても素子間のトレンチ内に絶縁材料を埋め込むことにより、電気的に分離する技術が開発されている。
このようなトレンチの埋め込みに使われる材料としては、シリコン酸化物が広く好適に用いられている。トレンチ内にシリコン酸化物を埋め込むための手段としては、従来、スパッタリング法や、化学気相成長法、プラズマ雰囲気下での化学気相成長法が主流であった。しかしこれらの手法では、昨今の素子の微細化に伴うトレンチの開口部の幅の減少及びトレンチのアスペクト比の増大のため、トレンチ内部への完全な埋めこみが困難となり、所期の性能の素子が形成できないとの問題が生じている。
この課題を解決する手段として、トレンチを有する基体上に、酸化シリコンの前駆体を塗布し、次いで酸化条件下でこれを加熱する方法が提唱されている。酸化シリコンの前駆体としては、例えばシラノール化合物(特許文献1参照)、ポリシラザン(特許文献2参照)などが用いられている。
これらの酸化シリコンの前駆体は、溝の幅が微細、かつ高アスペクト比のトレンチ内に、シームやボイドが発生することなく、良好な埋め込み性を示す。
この課題を解決する手段として、トレンチを有する基体上に、酸化シリコンの前駆体を塗布し、次いで酸化条件下でこれを加熱する方法が提唱されている。酸化シリコンの前駆体としては、例えばシラノール化合物(特許文献1参照)、ポリシラザン(特許文献2参照)などが用いられている。
これらの酸化シリコンの前駆体は、溝の幅が微細、かつ高アスペクト比のトレンチ内に、シームやボイドが発生することなく、良好な埋め込み性を示す。
しかしながら、特許文献1または2に示すような材料は、加熱後の酸化シリコンのHFエッチレート(焼成後に1%HF水溶液中に1分間浸漬させたときの単位時間当たりの膜減量)が高く、CMP後のHF洗浄工程でトレンチ内に埋め込んだ酸化シリコンのダメージが大きい。また、トレンチを埋め込むために膜厚を厚くした場合や、より高アスペクト比のトレンチ内に埋め込んだ場合にクラックが生じるという問題があった。
さらに、従来知られているトレンチアイソレーションの形成方法では、トレンチのアスペクト比が2以上になると、トレンチ埋め込み部の二酸化ケイ素の密度が不足して埋め込み部の抵抗率が不足する場合や、トレンチ埋め込み部にボイドが発生する場合があり、製品の歩留まりが低いという問題があった。
そこで、本発明は、高アスペクト比のトレンチ内にトレンチ埋め込み用組成物を埋め込んだ際にも、クラック及びボイドが生じにくいトレンチ埋め込み方法、及びトレンチ埋め込み用組成物を提供することを目的とする。
さらに、従来知られているトレンチアイソレーションの形成方法では、トレンチのアスペクト比が2以上になると、トレンチ埋め込み部の二酸化ケイ素の密度が不足して埋め込み部の抵抗率が不足する場合や、トレンチ埋め込み部にボイドが発生する場合があり、製品の歩留まりが低いという問題があった。
そこで、本発明は、高アスペクト比のトレンチ内にトレンチ埋め込み用組成物を埋め込んだ際にも、クラック及びボイドが生じにくいトレンチ埋め込み方法、及びトレンチ埋め込み用組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、特定の材料を用いてトレンチを埋め込むことによって、前記の目的を達成しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[8]を提供するものである。
[1](1)トレンチを有する基体上に、シロキサン系重合体、空孔形成剤、及び有機溶媒を含むトレンチ埋め込み用組成物を、少なくとも該組成物が前記トレンチ内に充填されるように塗布し、塗膜を形成する工程、(2)工程(1)で得られた塗膜に加熱処理および光処理の少なくともいずれか一方を行う工程、を含むトレンチ埋め込み方法。
[2]前記トレンチの開口部の深さが500nm〜20μmである、前記[1]に記載のトレンチ埋め込み方法。
[3]前記トレンチの開口部の幅が5nm〜5μmである、前記[1]または[2]に記載のトレンチ埋め込み方法。
[4]前記トレンチのアスペクト比が2〜200である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のトレンチ埋め込み方法。
[5]前記工程(2)における加熱処理が、200℃〜1,000℃の温度で行われる、前記[1]〜[4]のいずれかに記載のトレンチ埋め込み方法。
[6]前記トレンチ埋め込み用組成物が、さらにシリカ粒子を含む、前記[1]〜[5]のいずれかに記載のトレンチ埋め込み方法。
[7]前記トレンチを有する基体が半導体素子用である、前記[1]〜[6]のいずれかに記載のトレンチ埋め込み方法。
[8]前記[1]〜[7]のいずれかに記載のトレンチ埋め込み方法に用いるための、シロキサン系重合体、空孔形成剤、及び有機溶媒を含むトレンチ埋め込み用組成物。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[8]を提供するものである。
[1](1)トレンチを有する基体上に、シロキサン系重合体、空孔形成剤、及び有機溶媒を含むトレンチ埋め込み用組成物を、少なくとも該組成物が前記トレンチ内に充填されるように塗布し、塗膜を形成する工程、(2)工程(1)で得られた塗膜に加熱処理および光処理の少なくともいずれか一方を行う工程、を含むトレンチ埋め込み方法。
[2]前記トレンチの開口部の深さが500nm〜20μmである、前記[1]に記載のトレンチ埋め込み方法。
[3]前記トレンチの開口部の幅が5nm〜5μmである、前記[1]または[2]に記載のトレンチ埋め込み方法。
[4]前記トレンチのアスペクト比が2〜200である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のトレンチ埋め込み方法。
[5]前記工程(2)における加熱処理が、200℃〜1,000℃の温度で行われる、前記[1]〜[4]のいずれかに記載のトレンチ埋め込み方法。
[6]前記トレンチ埋め込み用組成物が、さらにシリカ粒子を含む、前記[1]〜[5]のいずれかに記載のトレンチ埋め込み方法。
[7]前記トレンチを有する基体が半導体素子用である、前記[1]〜[6]のいずれかに記載のトレンチ埋め込み方法。
[8]前記[1]〜[7]のいずれかに記載のトレンチ埋め込み方法に用いるための、シロキサン系重合体、空孔形成剤、及び有機溶媒を含むトレンチ埋め込み用組成物。
本発明によれば、特定の材料を用いてトレンチを埋め込むため、高アスペクト比のトレンチ内に埋め込んだ際にも、クラック及びボイドが生じにくく、かつ高密度に埋め込むことができる。
また、本発明のトレンチ埋め込み用組成物を用いたトレンチ内絶縁体は、絶縁性に優れている。
また、本発明のトレンチ埋め込み用組成物を用いたトレンチ内絶縁体は、絶縁性に優れている。
以下、本発明のトレンチ埋め込み方法の一例を説明する。
本発明のトレンチ埋め込み方法は、(1)トレンチを有する基体上に、シロキサン系重合体、空孔形成剤、及び有機溶媒を含むトレンチ埋め込み用組成物を、少なくとも該組成物が前記トレンチ内に充填されるように塗布し、塗膜を形成する工程、及び、(2)工程(1)で得られた塗膜に加熱処理および光処理の少なくともいずれか一方を行う工程を含む。
上記トレンチを有する基体を構成する材料としては、例えばシリコン基板等を挙げることができる。
本発明のトレンチ埋め込み方法は、(1)トレンチを有する基体上に、シロキサン系重合体、空孔形成剤、及び有機溶媒を含むトレンチ埋め込み用組成物を、少なくとも該組成物が前記トレンチ内に充填されるように塗布し、塗膜を形成する工程、及び、(2)工程(1)で得られた塗膜に加熱処理および光処理の少なくともいずれか一方を行う工程を含む。
上記トレンチを有する基体を構成する材料としては、例えばシリコン基板等を挙げることができる。
シリコン基板にトレンチを形成する方法としては、公知の方法、例えば基板上にマスク窒化膜/パッド酸化膜からなる絶縁膜を堆積し、次いでこれをパターン状にエッチングする方法などを挙げることができる。
トレンチの開口部の深さは、好ましくは500nm〜20μm、より好ましくは500nm〜18μm、さらに好ましくは500nm〜15μm、特に好ましくは500nm〜12μmである。トレンチの開口部の幅は、好ましくは5nm〜5μm、より好ましくは5nm〜4μm、さらに好ましくは5nm〜3μnm、特に好ましくは5nm〜2μmである。トレンチのアスペクト比(トレンチの深さをトレンチの幅で除した値)は好ましくは2〜200、より好ましくは2.5〜50、特に好ましくは3〜10である。
なお、トレンチのアスペクト比が2未満であると絶縁性が低下する場合がある。また、トレンチのアスペクト比が200を超えると埋め込み部にボイドが発生するとともに、得られるトレンチ絶縁体が低密度となる場合がある。
上記範囲に該当するトレンチは、シリコン基板上に形成されたトレンチの一部であっても全部であってもよい。
また、トレンチを有する基板の塗膜を形成すべき面は、平面でも、段差のある非平面でもよく、その形態は特に限定されない。
トレンチの開口部の深さは、好ましくは500nm〜20μm、より好ましくは500nm〜18μm、さらに好ましくは500nm〜15μm、特に好ましくは500nm〜12μmである。トレンチの開口部の幅は、好ましくは5nm〜5μm、より好ましくは5nm〜4μm、さらに好ましくは5nm〜3μnm、特に好ましくは5nm〜2μmである。トレンチのアスペクト比(トレンチの深さをトレンチの幅で除した値)は好ましくは2〜200、より好ましくは2.5〜50、特に好ましくは3〜10である。
なお、トレンチのアスペクト比が2未満であると絶縁性が低下する場合がある。また、トレンチのアスペクト比が200を超えると埋め込み部にボイドが発生するとともに、得られるトレンチ絶縁体が低密度となる場合がある。
上記範囲に該当するトレンチは、シリコン基板上に形成されたトレンチの一部であっても全部であってもよい。
また、トレンチを有する基板の塗膜を形成すべき面は、平面でも、段差のある非平面でもよく、その形態は特に限定されない。
トレンチを有する基体上に後述するトレンチ埋め込み用組成物を、トレンチに充填されるように塗布するには、例えばスピンコート、スプレーコート、カーテンコート、バーコート、印刷法、インクジェット塗布等の方法を適用することができ、これらのうち、スピンコート法またはスプレーコート法が好ましい。塗布環境としては特に限定されず、例えば窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性雰囲気中;水素を含む還元性ガス雰囲気中;空気、酸素、水蒸気等の酸化性雰囲気中等、適宜の環境中で塗布を行うことができる。
以下、トレンチ埋め込み方法に用いられるトレンチ埋め込み用組成物について詳しく説明する。
本発明で用いるトレンチ埋め込み用組成物はシロキサン系重合体、空孔形成剤、及び有機溶媒を含む。
[A.シロキサン系重合体]
シロキサン系重合体とは、例えば、下記一般式(1)で表される化合物(以下、「シラン化合物1」ともいう。)、下記一般式(2)で表わされる化合物(以下、「シラン化合物2」ともいう。)、及び加水分解性ポリカルボシランから選ばれる少なくとも一種を含むシラン化合物を加水分解縮合させて得られる加水分解縮合物である。
本発明においては、シラン化合物同士の加水分解縮合によって、−Si−O−Si−結合を形成することができる。
(a)シラン化合物1
シラン化合物1は、下記一般式(1)で表される化合物である。
R1 cSiX1 4−c ・・・・・(1)
(上記式(1)中、R1は1価の非加水分解性基を示し、X1は1価の加水分解性基を示す。cは0〜2の整数を示す。)
R1で表される1価の非加水分解性基の例としては、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のハロゲン化炭化水素基等が挙げられる。
X1で表される1価の加水分解性基の例としては、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアシルオキシ基等が挙げられる。
本発明で用いるトレンチ埋め込み用組成物はシロキサン系重合体、空孔形成剤、及び有機溶媒を含む。
[A.シロキサン系重合体]
シロキサン系重合体とは、例えば、下記一般式(1)で表される化合物(以下、「シラン化合物1」ともいう。)、下記一般式(2)で表わされる化合物(以下、「シラン化合物2」ともいう。)、及び加水分解性ポリカルボシランから選ばれる少なくとも一種を含むシラン化合物を加水分解縮合させて得られる加水分解縮合物である。
本発明においては、シラン化合物同士の加水分解縮合によって、−Si−O−Si−結合を形成することができる。
(a)シラン化合物1
シラン化合物1は、下記一般式(1)で表される化合物である。
R1 cSiX1 4−c ・・・・・(1)
(上記式(1)中、R1は1価の非加水分解性基を示し、X1は1価の加水分解性基を示す。cは0〜2の整数を示す。)
R1で表される1価の非加水分解性基の例としては、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のハロゲン化炭化水素基等が挙げられる。
X1で表される1価の加水分解性基の例としては、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアシルオキシ基等が挙げられる。
上記一般式(1)において、R1で表される炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、炭素数1〜10の1価の直鎖または分岐鎖の炭化水素基、炭素数3〜10の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記炭素数1〜10の1価の直鎖または分岐鎖の炭化水素基としては、炭素数1〜4の1価の直鎖または分岐鎖の炭化水素基が好ましい。
炭素数1〜10の1価の直鎖または分岐鎖の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。上記アルキル基の好適な具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、tert−ブチル基等が挙げられる。上記アルケニル基の好適な具体例としては、ビニル基、アリル基等が挙げられる。上記アルキニル基の好適な具体例としては、エチニル基、プロパルギル基等が挙げられる。
前記炭素数3〜10の1価の脂環式炭化水素基としては、炭素数3〜8の1価の脂環式炭化水素基がより好ましい。脂環式炭化水素基の具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基等のシクロアルキル基;シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基等が挙げられる。当該脂環式炭化水素基の結合部位は、脂環上のいずれの炭素原子上でもよい。
前記炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、アルキルフェニル基等が挙げられる。
上記一般式(1)において、R1で表される炭素数1〜10の1価のハロゲン化炭化水素としては、上記炭化水素基の一部または全部の水素原子が、フッ素原子等のハロゲン原子に置換されたものが挙げられる。
上記炭素数1〜10の1価の直鎖または分岐鎖の炭化水素基としては、炭素数1〜4の1価の直鎖または分岐鎖の炭化水素基が好ましい。
炭素数1〜10の1価の直鎖または分岐鎖の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。上記アルキル基の好適な具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、tert−ブチル基等が挙げられる。上記アルケニル基の好適な具体例としては、ビニル基、アリル基等が挙げられる。上記アルキニル基の好適な具体例としては、エチニル基、プロパルギル基等が挙げられる。
前記炭素数3〜10の1価の脂環式炭化水素基としては、炭素数3〜8の1価の脂環式炭化水素基がより好ましい。脂環式炭化水素基の具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基等のシクロアルキル基;シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基等が挙げられる。当該脂環式炭化水素基の結合部位は、脂環上のいずれの炭素原子上でもよい。
前記炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、アルキルフェニル基等が挙げられる。
上記一般式(1)において、R1で表される炭素数1〜10の1価のハロゲン化炭化水素としては、上記炭化水素基の一部または全部の水素原子が、フッ素原子等のハロゲン原子に置換されたものが挙げられる。
また、X1で表わされるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子が挙げられる。また、炭素数1〜10のアルコキシ基としては、炭素数1〜4のアルコキシ基であることが好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基等が挙げられる。また、炭素数1〜10のアシルオキシ基としては、炭素数1〜4のアシルオキシ基であることが好ましく、例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。
シラン化合物1の具体例としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリ−n−プロポキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリ−n−ブトキシシラン、トリイソブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリ−n−プロポキシシラン、イソプロピルトリイソプロポキシシラン、イソプロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリイソプロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルトリエトキシシラン、sec−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、sec−ブチルトリイソプロポキシシラン、sec−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、tert−ブチルトリメトキシシラン、tert−ブチルトリエトキシシラン、tert−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、tert−ブチルトリイソプロポキシシラン、tert−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−プロポキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリ−iso−プロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリ−sec−ブトキシシラン、ビニルトリ−tert−ブトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、トリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジクロロシラン等が挙げられる。
これらのうち、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリクロロシラン、ジクロロシランが好ましい化合物として挙げられる。これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記シラン化合物1を用いる場合のシラン化合物1の含有割合は、シラン化合物1、シラン化合物2、及び加水分解性ポリカルボシランの合計量を100質量%とした場合に、好ましくは5〜100質量%である。
また、上記シラン化合物1を用いる場合のシラン化合物1の含有割合は、シラン化合物1、シラン化合物2、及び加水分解性ポリカルボシランの合計量を100質量%とした場合に、好ましくは5〜100質量%である。
(b)シラン化合物2
シラン化合物2は、下記式(2)で表わされる化合物である。
R2 b(X2)3−bSi−R4−Si(X3)3−cR3 c ・・・・・(2)
(上記式(2)中、R2、R3は、同一または異なり、それぞれ1価の非加水分解性基を示し、R4は、炭素数1〜12の2価の炭化水素基を示し、X2、X3は、同一または異なり、それぞれ1価の加水分解性基を示す。bおよびcは、同一または異なり、0〜2の整数を示す。)
R2、R3で表される非加水分解性基の例としては、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のハロゲン化炭化水素基等が挙げられる。
R4で表される炭素数1〜12の2価の炭化水素基の例としては、メチレン基、炭素数2〜10のアルキレン基、炭素数3〜12のシクロアルキレン基等が挙げられる。
X2、X3で表される1価の加水分解性基の例としては、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアシルオキシ基等が挙げられる。
上記一般式(2)において、R2、R3で表される炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のハロゲン化炭化水素基等の例は、上記一般式(1)におけるR1と同様である。また、上記一般式(2)において、X2、X3で表わされる炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアシルオキシ基等の例は、上記一般式(1)におけるX1と同様である。
また、上記シラン化合物2を用いる場合のシラン化合物2の含有割合は、シラン化合物1、シラン化合物2、及び加水分解性ポリカルボシランの合計量を100質量%とした場合に、好ましくは5〜100質量%である。
シラン化合物2は、下記式(2)で表わされる化合物である。
R2 b(X2)3−bSi−R4−Si(X3)3−cR3 c ・・・・・(2)
(上記式(2)中、R2、R3は、同一または異なり、それぞれ1価の非加水分解性基を示し、R4は、炭素数1〜12の2価の炭化水素基を示し、X2、X3は、同一または異なり、それぞれ1価の加水分解性基を示す。bおよびcは、同一または異なり、0〜2の整数を示す。)
R2、R3で表される非加水分解性基の例としては、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のハロゲン化炭化水素基等が挙げられる。
R4で表される炭素数1〜12の2価の炭化水素基の例としては、メチレン基、炭素数2〜10のアルキレン基、炭素数3〜12のシクロアルキレン基等が挙げられる。
X2、X3で表される1価の加水分解性基の例としては、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアシルオキシ基等が挙げられる。
上記一般式(2)において、R2、R3で表される炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のハロゲン化炭化水素基等の例は、上記一般式(1)におけるR1と同様である。また、上記一般式(2)において、X2、X3で表わされる炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアシルオキシ基等の例は、上記一般式(1)におけるX1と同様である。
また、上記シラン化合物2を用いる場合のシラン化合物2の含有割合は、シラン化合物1、シラン化合物2、及び加水分解性ポリカルボシランの合計量を100質量%とした場合に、好ましくは5〜100質量%である。
シラン化合物2としては、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリ−iso−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリ−n−ブトキシシリル)メタン、ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)メタン、ビス(トリ−tert−ブトキシシリル)メタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−1−(トリメトキシシリル)メタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−1−(トリエトキシシリル)メタン、1−(ジ−n−プロポキシメチルシリル)−1−(トリ−n−プロポキシシリル)メタン、1−(ジ−iso−プロポキシメチルシリル)−1−(トリ−iso−プロポキシシリル)メタン、1−(ジ−n−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−n−ブトキシシリル)メタン、1−(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−sec−ブトキシシリル)メタン、1−(ジ−tert−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−tert−ブトキシシリル)メタン、ビス(ジメトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジエトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−n−プロポキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−iso−プロポキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−n−ブトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−tert−ブトキシメチルシリル)メタン等を挙げることができる。
これらのうち、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−1−(トリメトキシシリル)メタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−1−(トリエトキシシリル)メタン、ビス(ジメトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジエトキシメチルシリル)メタンが好ましい化合物として挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらのうち、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−1−(トリメトキシシリル)メタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−1−(トリエトキシシリル)メタン、ビス(ジメトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジエトキシメチルシリル)メタンが好ましい化合物として挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(c)加水分解性ポリカルボシラン
加水分解性ポリカルボシランは、分子中に2つ以上のSi−R−Si結合(ただし、Rは2価の炭化水素基である。)、及び、1つ以上のSi−X結合(ただし、Xは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルコキシ基、または炭素数1〜10のアシルオキシ基等の加水分解性基である。)を有するものである。
加水分解性ポリカルボシランとしては、例えば、ジメトキシポリカルボシラン、ジエトキシポリカルボシラン、メチルポリカルボシラン、エチルポリカルボシラン、ジクロロポリカルボシラン等が挙げられる。加水分解性ポリカルボシランの市販品としては、例えばニプシType−UH、ニプシType−S等が挙げられる。
加水分解性ポリカルボシランは、分子中に2つ以上のSi−R−Si結合(ただし、Rは2価の炭化水素基である。)、及び、1つ以上のSi−X結合(ただし、Xは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルコキシ基、または炭素数1〜10のアシルオキシ基等の加水分解性基である。)を有するものである。
加水分解性ポリカルボシランとしては、例えば、ジメトキシポリカルボシラン、ジエトキシポリカルボシラン、メチルポリカルボシラン、エチルポリカルボシラン、ジクロロポリカルボシラン等が挙げられる。加水分解性ポリカルボシランの市販品としては、例えばニプシType−UH、ニプシType−S等が挙げられる。
加水分解性ポリカルボシランの、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算値の重量平均分子量は、好ましくは1,000〜20,000、より好ましくは1,000〜10,000である。該重量平均分子量が1,000未満では、塗布性に問題を生じる場合がある。該重量平均分子量が20,000を超えると、粒子が生成しやすく、また、得られる加水分解縮合物を用いて形成される絶縁体内の細孔が大きくなりすぎて好ましくない。
また、上記加水分解性ポリカルボシランを用いる場合の加水分解性ポリカルボシランの含有割合は、シラン化合物1、シラン化合物2、及び加水分解性ポリカルボシランの合計量を100質量%とした場合に、好ましくは5〜100質量%である。
また、上記加水分解性ポリカルボシランを用いる場合の加水分解性ポリカルボシランの含有割合は、シラン化合物1、シラン化合物2、及び加水分解性ポリカルボシランの合計量を100質量%とした場合に、好ましくは5〜100質量%である。
(d)触媒
加水分解縮合物を得る際の触媒は、金属キレート化合物、酸性化合物、及び塩基性化合物から選ばれた少なくとも1種の化合物であることが好ましく、酸性化合物であることがより好ましい。
(d−1)金属キレート化合物
触媒として使用可能な金属キレート化合物は、下記一般式(3)で表される。
R5 eM(OR6)f−e ・・・・・(3)
(上記式(3)中、R5はキレート剤、Mは金属原子、R6はアルキル基またはアリル基を示し、fは金属原子Mの原子価を示し、eは1〜fの整数を示す。)
ここで、金属原子Mとしては、13族金属(アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム)および4族金属(チタン、ジルコニウム、ハフニウム)より選ばれる少なくとも1種の金属原子であることが好ましく、チタン、アルミニウム、ジルコニウムがより好ましい。
R5で表されるキレート剤としては、CH3COCH2COCH3、CH3COCH2COOC2H5等を挙げることができる。
R6で表されるアルキル基またはアリール基としては、上記一般式(1)におけるR1で表されるアルキル基またはアリール基を挙げることができる。
加水分解縮合物を得る際の触媒は、金属キレート化合物、酸性化合物、及び塩基性化合物から選ばれた少なくとも1種の化合物であることが好ましく、酸性化合物であることがより好ましい。
(d−1)金属キレート化合物
触媒として使用可能な金属キレート化合物は、下記一般式(3)で表される。
R5 eM(OR6)f−e ・・・・・(3)
(上記式(3)中、R5はキレート剤、Mは金属原子、R6はアルキル基またはアリル基を示し、fは金属原子Mの原子価を示し、eは1〜fの整数を示す。)
ここで、金属原子Mとしては、13族金属(アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム)および4族金属(チタン、ジルコニウム、ハフニウム)より選ばれる少なくとも1種の金属原子であることが好ましく、チタン、アルミニウム、ジルコニウムがより好ましい。
R5で表されるキレート剤としては、CH3COCH2COCH3、CH3COCH2COOC2H5等を挙げることができる。
R6で表されるアルキル基またはアリール基としては、上記一般式(1)におけるR1で表されるアルキル基またはアリール基を挙げることができる。
金属キレート化合物の好適な具体例としては、(CH3(CH3)HCO)4−tTi(CH3COCH2COCH3)t、(CH3(CH3)HCO)4−tTi(CH3COCH2COOC2H5)t、(C4H9O)4−tTi(CH3COCH2COCH3)t、(C4H9O)4−tTi(CH3COCH2COOC2H5)t、(C2H5(CH3)HCO)4−tTi(CH3COCH2COCH3)t、(C2H5(CH3)HCO)4−tTi(CH3COCH2COOC2H5)t、(CH3(CH3)HCO)4−tZr(CH3COCH2COCH3)t、(CH3(CH3)HCO)4−tZr(CH3COCH2COOC2H5)t、(C4H9O)4−tZr(CH3COCH2COCH3)t、(C4H9O)4−tZr(CH3COCH2COOC2H5)t、(C2H5(CH3)HCO)4−tZr(CH3COCH2COCH3)t、(C2H5(CH3)HCO)4−tZr(CH3COCH2COOC2H5)t、(CH3(CH3)HCO)3−tAl(CH3COCH2COCH3)t、(CH3(CH3)HCO)3−tAl(CH3COCH2COOC2H5)t、(C4H9O)3−tAl(CH3COCH2COCH3)t、(C4H9O)3−tAl(CH3COCH2COOC2H5)t、(C2H5(CH3)HCO)3−tAl(CH3COCH2COCH3)t、(C2H5(CH3)HCO)3−tAl(CH3COCH2COOC2H5)t等が挙げられ、tは、金属原子がTi及びZrの場合は0〜4の整数を示し、Alの場合は0〜3の整数を示す。
金属キレート化合物の量は、前記シラン化合物1、シラン化合物2、及び加水分解性ポリカルボシランの合計量100質量部に対して、好ましくは0.0001〜10質量部、より好ましくは0.001〜5質量部である。該量が0.0001質量部未満では、塗膜の塗布性が劣る場合があり、10質量部を超えると、ポリマー成長を制御できず、ゲル化を起こす場合がある。
金属キレート化合物の存在下で加水分解性シラン化合物を加水分解縮合させる場合、シラン化合物1、シラン化合物2、及び加水分解性ポリカルボシランの合計量1モル当たり0.5〜20モルの水を用いることが好ましく、1〜10モルの水を用いることが特に好ましい。水の量が0.5モル未満であると、加水分解反応が十分に進行せず、塗布性および保存安定性に問題が生じる場合があり、20モルを超えると、加水分解および縮合反応中のポリマーの析出やゲル化が生じる場合がある。また、水は断続的あるいは連続的に添加されることが好ましい。
金属キレート化合物の存在下で加水分解性シラン化合物を加水分解縮合させる場合、シラン化合物1、シラン化合物2、及び加水分解性ポリカルボシランの合計量1モル当たり0.5〜20モルの水を用いることが好ましく、1〜10モルの水を用いることが特に好ましい。水の量が0.5モル未満であると、加水分解反応が十分に進行せず、塗布性および保存安定性に問題が生じる場合があり、20モルを超えると、加水分解および縮合反応中のポリマーの析出やゲル化が生じる場合がある。また、水は断続的あるいは連続的に添加されることが好ましい。
(d−2)酸性化合物
触媒として使用可能な酸性化合物としては、有機酸または無機酸が例示でき、有機酸が好ましい。
有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレイン酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没食子酸、酪酸、メリット酸、アラキドン酸、シキミ酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、マロン酸、スルホン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、メサコン酸、シトラコン酸、リンゴ酸、マロン酸、グルタル酸の加水分解物、無水マレイン酸の加水分解物、無水フタル酸の加水分解物等を挙げることができる。
無機酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸等を挙げることができる。
中でも、加水分解縮合(加水分解及びそれに続く縮合)の反応中のポリマーの析出やゲル化のおそれが少ない点で有機酸が好ましく、このうち、カルボキシル基を有する化合物がより好ましい。
カルボキシル基を有する化合物の中でも、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、ギ酸、マロン酸、フタル酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、メサコン酸、シトラコン酸、リンゴ酸、マロン酸、グルタル酸、無水マレイン酸の加水分解物が特に好ましい。
これらの酸性化合物は1種を単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
触媒として使用可能な酸性化合物としては、有機酸または無機酸が例示でき、有機酸が好ましい。
有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレイン酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没食子酸、酪酸、メリット酸、アラキドン酸、シキミ酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、マロン酸、スルホン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、メサコン酸、シトラコン酸、リンゴ酸、マロン酸、グルタル酸の加水分解物、無水マレイン酸の加水分解物、無水フタル酸の加水分解物等を挙げることができる。
無機酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸等を挙げることができる。
中でも、加水分解縮合(加水分解及びそれに続く縮合)の反応中のポリマーの析出やゲル化のおそれが少ない点で有機酸が好ましく、このうち、カルボキシル基を有する化合物がより好ましい。
カルボキシル基を有する化合物の中でも、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、ギ酸、マロン酸、フタル酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、メサコン酸、シトラコン酸、リンゴ酸、マロン酸、グルタル酸、無水マレイン酸の加水分解物が特に好ましい。
これらの酸性化合物は1種を単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸性化合物の量は、シラン化合物1、シラン化合物2、及び加水分解性ポリカルボシランの合計量100質量部に対して、好ましくは0.0001〜10質量部、より好ましくは0.001〜5質量部である。該量が0.0001質量部未満では、塗膜の塗布性が劣る場合があり、10質量部を超えると、急激に加水分解縮合反応が進行しゲル化を起こす場合がある。
酸性化合物の存在下で加水分解性シラン化合物を加水分解縮合させる場合、シラン化合物1、シラン化合物2、及び加水分解性ポリカルボシランの合計量1モル当たり0.5〜20モルの水を用いることが好ましく、1〜10モルの水を用いることが特に好ましい。水の量が0.5モル未満では、加水分解反応が十分に進行せず、塗布性および保存安定性に問題が生じる場合があり、20モルを超えると、加水分解縮合反応中のポリマーの析出やゲル化が生じる場合がある。また、水は断続的あるいは連続的に添加されることが好ましい。
酸性化合物の存在下で加水分解性シラン化合物を加水分解縮合させる場合、シラン化合物1、シラン化合物2、及び加水分解性ポリカルボシランの合計量1モル当たり0.5〜20モルの水を用いることが好ましく、1〜10モルの水を用いることが特に好ましい。水の量が0.5モル未満では、加水分解反応が十分に進行せず、塗布性および保存安定性に問題が生じる場合があり、20モルを超えると、加水分解縮合反応中のポリマーの析出やゲル化が生じる場合がある。また、水は断続的あるいは連続的に添加されることが好ましい。
(d−3)塩基性化合物
触媒として使用可能な塩基性化合物としては、例えば、メタノールアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミン、N−メチルメタノールアミン、N−エチルメタノールアミン、N−プロピルメタノールアミン、N−ブチルメタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−プロピルエタノールアミン、N,N−ジメチルメタノールアミン、N,N−ジエチルメタノールアミン、N,N−ジプロピルメタノールアミン、N,N−ジブチルメタノールアミン、N−メチルジメタノールアミン、N−エチルジメタノールアミン、N−プロピルジメタノールアミン、N−ブチルジメタノールアミン、N−(アミノメチル)メタノールアミン、N−(アミノメチル)エタノールアミン、N−(アミノメチル)プロパノールアミン、N−(アミノメチル)ブタノールアミン、メトキシメチルアミン、メトキシエチルアミン、メトキシプロピルアミン、メトキシブチルアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジプロピルアミン、N,N−ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミン、テトラプロピルエチレンジアミン、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラ−n−プロピルアンモニウム、水酸化テトラ−n−ブチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム等が挙げられる。
中でも、反応性の観点から水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラ−n−プロピルアンモニウムが好ましい。
塩基性化合物の量は、シラン化合物1、シラン化合物2、及び加水分解性ポリカルボシラン中の加水分解性基の合計量1モルに対して、好ましくは0.00001〜10モル、より好ましくは0.00005〜5モルである。
触媒として使用可能な塩基性化合物としては、例えば、メタノールアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミン、N−メチルメタノールアミン、N−エチルメタノールアミン、N−プロピルメタノールアミン、N−ブチルメタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−プロピルエタノールアミン、N,N−ジメチルメタノールアミン、N,N−ジエチルメタノールアミン、N,N−ジプロピルメタノールアミン、N,N−ジブチルメタノールアミン、N−メチルジメタノールアミン、N−エチルジメタノールアミン、N−プロピルジメタノールアミン、N−ブチルジメタノールアミン、N−(アミノメチル)メタノールアミン、N−(アミノメチル)エタノールアミン、N−(アミノメチル)プロパノールアミン、N−(アミノメチル)ブタノールアミン、メトキシメチルアミン、メトキシエチルアミン、メトキシプロピルアミン、メトキシブチルアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジプロピルアミン、N,N−ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミン、テトラプロピルエチレンジアミン、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラ−n−プロピルアンモニウム、水酸化テトラ−n−ブチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム等が挙げられる。
中でも、反応性の観点から水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラ−n−プロピルアンモニウムが好ましい。
塩基性化合物の量は、シラン化合物1、シラン化合物2、及び加水分解性ポリカルボシラン中の加水分解性基の合計量1モルに対して、好ましくは0.00001〜10モル、より好ましくは0.00005〜5モルである。
(e)有機溶媒
本発明のトレンチ埋め込み用組成物に含まれる加水分解縮合物を得る際に用いる有機溶媒の例としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒、及びハロゲン含有溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
中でも、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒が好適に用いられる。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール等の1個の水酸基を有するアルコール系溶媒;エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の2個以上の水酸基を有する多価アルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等の2個以上の水酸基を有するアルコールを部分的にエーテル化してなる多価アルコール部分エーテル系溶媒;エチルエーテル、i−プロピルエーテル、n−ブチルエーテル、n−ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等の2個の水酸基を有するアルコールをエーテル化してなるエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−i−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、2−ヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール等のケトン系溶媒が用いられる。
加水分解性シラン化合物の加水分解縮合における反応温度は、好ましくは0〜100℃、より好ましくは20〜80℃である。反応時間は、好ましくは30〜1,000分間、より好ましくは30〜180分間である。
本発明のトレンチ埋め込み用組成物に含まれる加水分解縮合物を得る際に用いる有機溶媒の例としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒、及びハロゲン含有溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
中でも、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒が好適に用いられる。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール等の1個の水酸基を有するアルコール系溶媒;エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の2個以上の水酸基を有する多価アルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等の2個以上の水酸基を有するアルコールを部分的にエーテル化してなる多価アルコール部分エーテル系溶媒;エチルエーテル、i−プロピルエーテル、n−ブチルエーテル、n−ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等の2個の水酸基を有するアルコールをエーテル化してなるエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−i−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、2−ヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール等のケトン系溶媒が用いられる。
加水分解性シラン化合物の加水分解縮合における反応温度は、好ましくは0〜100℃、より好ましくは20〜80℃である。反応時間は、好ましくは30〜1,000分間、より好ましくは30〜180分間である。
(f)加水分解縮合物の重量平均分子量
加水分解縮合物の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜30,000、より好ましくは1,000〜15,000、特に好ましくは1,500〜5,000である。該値が1,000未満では、塗布性または膜の均一性に問題が生じることがある。該値が30,000を超えると、ゲル化が生じることがあり、また耐酸性が低下することがある。
加水分解縮合物の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜30,000、より好ましくは1,000〜15,000、特に好ましくは1,500〜5,000である。該値が1,000未満では、塗布性または膜の均一性に問題が生じることがある。該値が30,000を超えると、ゲル化が生じることがあり、また耐酸性が低下することがある。
[B.空孔形成剤]
空孔形成剤としては、例えば、ポリアルキレンオキサイド構造を有する化合物、(メタ)アクリル系重合体、ビニルアミド系重合体、芳香族ビニル系重合体、デンドリマー、親油性化合物および分散剤、重合体粒子、糖鎖構造を有する化合物等を挙げることができる。
空孔形成剤としては、例えば、ポリアルキレンオキサイド構造を有する化合物、(メタ)アクリル系重合体、ビニルアミド系重合体、芳香族ビニル系重合体、デンドリマー、親油性化合物および分散剤、重合体粒子、糖鎖構造を有する化合物等を挙げることができる。
ポリアルキレンオキサイド構造を有する化合物としては、ポリメチレンオキサイド構造、ポリエチレンオキサイド構造、ポリプロピレンオキサイド構造、ポリテトラメチレンオキサイド構造、ポリブチレンオキサイド構造等が挙げられる。具体的には、ポリオキシメチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエテチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホルマリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のエーテル型化合物、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩等のエーテルエステル型化合物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレングコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等のエーテルエステル型化合物を挙げることができる。
なお、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーとしては下記のような一般式(4)で表されるブロック構造を有する化合物が挙げられる。
−(A)j−(B)k−(A)j−(B)k−(A)l− ・・・・・(4)
(上記式(4)中、Aは−CH2CH2O−で表される基を、Bは−CH2CH(CH3)O−で表される基を示し、jは1〜90、kは10〜99、lは0〜90の数を示す。)
これらの中で、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等のエーテル型化合物をより好ましい例として挙げることができる。これらは1種あるいは2種以上を同時に使用しても良い。
なお、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーとしては下記のような一般式(4)で表されるブロック構造を有する化合物が挙げられる。
−(A)j−(B)k−(A)j−(B)k−(A)l− ・・・・・(4)
(上記式(4)中、Aは−CH2CH2O−で表される基を、Bは−CH2CH(CH3)O−で表される基を示し、jは1〜90、kは10〜99、lは0〜90の数を示す。)
これらの中で、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等のエーテル型化合物をより好ましい例として挙げることができる。これらは1種あるいは2種以上を同時に使用しても良い。
(メタ)アクリル系重合体は、一般的に、下記一般式(5)で表される化合物および下記一般式(6)で表される化合物を重合して得られる。
CH2=CR8COOR9 ・・・・・(5)
(上記式(5)中、R8は水素原子またはメチル基を示し、R9は1価の脂肪族炭化水素基を示す。)
CH2=CR10COOR11 ・・・・・(6)
(上記式(6)中、R10は水素原子またはメチル基を示し、R11はヘテロ原子を含む官能基を示す。)
上記一般式(5)において、R9である1価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜12のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基を挙げることができる。また、上記脂肪族炭化水素基は鎖状でも分岐していてもよく、さらに環を形成していても良い。
なかでも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、n−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基であることが好ましい。
CH2=CR8COOR9 ・・・・・(5)
(上記式(5)中、R8は水素原子またはメチル基を示し、R9は1価の脂肪族炭化水素基を示す。)
CH2=CR10COOR11 ・・・・・(6)
(上記式(6)中、R10は水素原子またはメチル基を示し、R11はヘテロ原子を含む官能基を示す。)
上記一般式(5)において、R9である1価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜12のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基を挙げることができる。また、上記脂肪族炭化水素基は鎖状でも分岐していてもよく、さらに環を形成していても良い。
なかでも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、n−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基であることが好ましい。
上記一般式(5)として好ましい化合物は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘプチルアクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、テトラデシルアクリレート、ヘキサデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート等のモノアクリレート類;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、ter−ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、ヘプチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ノニルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、テトラデシルメタクリレート、ヘキサデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート等のモノメタクリレート類を挙げることができる。
上記一般式(6)において、R11であるヘテロ原子を含む官能基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、エーテル基、ポリオキシアルキル基、カルボキシル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、イミド基の群より選ばれた少なくとも1種を有するアルキル基を挙げることができる。また、上記官能基は鎖状でも分岐していてもよく、さらに環を形成していても良い。なかでも、ヒドロキシ基、アルコキシ基、エーテル基、ポリオキシアルキル基であることが好ましい。
また、上記一般式(6)として好ましい化合物は、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−メトキシプロピルアクリレート、2−エトキシプロピルアクリレート、フェニルカルビトールアクリレート、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ジエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、エトキシポリエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジプロピレングリコールアクリレート、ポリプロピレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、エトキシジプロピレングリコールアクリレート、エトキシポリプロピレングリコールアクリレート、2−ジメチルアミノエチルアクリレート、2−ジエチルアミノエチルアクリレート、グリシジルアクリレート等のモノアクリレート類;2−メトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−メトキシプロピルメタクリレート、2−エトキシプロピルメタクリレート、フェニルカルビトールメタクリレート、ノニルフェニルカルビトールメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等のモノメタクリレート類を挙げることができる。
これら一般式(5)または(6)で表される化合物は、1種または2種以上を同時に使用してもよい。(メタ)アクリル系重合体のポリスチレン換算の数平均分子量は、好ましくは1,000〜100,000、より好ましくは2,000〜20,000である。
ビニルアミド系重合体としては、ポリ(N−ビニルアセトアミド)、ポリ(N−ビニルピロリドン、ポリ(2−メチル−2−オキサゾリン)、ポリ(N、N−ジメチルアクリルアミド)等が挙げられる。
芳香族ビニル系重合体としては、ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ポリα−メチルスチレン等が挙げられる。
デンドリマーとしては、ベンジルエーテル系、フェニルアセチレン、ポリアミン系、ポリアミド系等が挙げられるが、熱分解性の観点からポリアミン系が好ましい。
親油性化合物および分散剤は、親油化合物のみではシロキサン系重合体と広い組成範囲で相溶しないが、分散剤と共存することによって、シロキサン系重合体と広い組成範囲で相溶するものである。親油性化合物としては、ポリカルボン酸エステル、例えばジデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジドデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、トリス(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリデシルトリメリテート、トリドデシルトリメリテート、テトラブチルピロメリテート、テトラヘキシルトリメリテート、テトラオクチルピロメリテート、ビス(2−エチルヘキシル)ドデカンジオエート、ビスデシルドデカンジオエート等を挙げることができる。これらの親油性化合物を相溶させる分散剤としては、オクタノール、ラウリルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール等の高級アルコールを挙げることができる。分散剤としての高級アルコールの使用量は親油性化合物に対し0.1〜10倍量(重量)の範囲で使用できる。
重合体粒子は、粒径100nm以下であることが好ましく、通常の乳化重合で、乳化剤の種類、乳化剤濃度、攪拌速度等で粒径を制御されたものである。具体的には、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリレート化合物などの単量体から、粒径制御のために架橋性単量体を使用して調製されるものである。
糖鎖構造を有する化合物としては、シクロデキストリン、ショ糖エステル、オリゴ糖、グルコース、フルクトース、マンニット、デンプン糖、D−ソルビット、デキストラン、ザンサンガム、カードラン、プルラン、シクロアミロース、異性化糖、マルチトール、酢酸セルロース、セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キチン、キトサン等を挙げることができる。
本発明のトレンチ埋め込み用組成物において、空孔形成剤としては、ポリアルキレンオキサイド構造を有する化合物または(メタ)アクリル系重合体を使用することが好ましい。
また、本発明のトレンチ埋め込み用組成物において、空孔形成剤の使用量は、シロキサン系重合体100質量部(完全加水分解縮合物換算)に対して、好ましくは5〜200質量部であり、より好ましくは5〜50質量部である。空孔形成剤の使用量が5〜200重量部であると、本発明のトレンチ埋め込み用組成物を用いて形成される絶縁体のクラック耐性が大きくなる。
[C.有機溶媒]
有機溶媒としては、上述の加水分解縮合物を得る際に用いられる有機溶媒と同様の有機溶媒を用いることができる。
本発明のトレンチ埋め込み用組成物中に占める、有機溶媒を除いた成分の割合(以下、「固形分濃度」ともいう。)は、使用目的に応じて適宜定められるものであり、好ましくは0.1〜30質量%である。該値が0.1〜30質量%の範囲内であると、塗膜の膜厚が適当な範囲内となり、また、より優れた保存安定性を有するものとなる。
なお、固形分濃度の調整は、必要であれば、濃縮、または有機溶媒による希釈によって行われる。
有機溶媒としては、上述の加水分解縮合物を得る際に用いられる有機溶媒と同様の有機溶媒を用いることができる。
本発明のトレンチ埋め込み用組成物中に占める、有機溶媒を除いた成分の割合(以下、「固形分濃度」ともいう。)は、使用目的に応じて適宜定められるものであり、好ましくは0.1〜30質量%である。該値が0.1〜30質量%の範囲内であると、塗膜の膜厚が適当な範囲内となり、また、より優れた保存安定性を有するものとなる。
なお、固形分濃度の調整は、必要であれば、濃縮、または有機溶媒による希釈によって行われる。
[D.添加剤]
本発明のトレンチ埋め込み用組成物は、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を含むことができる。該化合物を含有することにより、結果として耐酸性が向上する。
アルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等が挙げられる。アルカリ土類金属化合物としては水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。
トレンチ埋め込み用組成物中のアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物の濃度は、前記加水分解縮合物100質量部に対して、好ましくは0.001〜10質量部、より好ましくは0.01〜1質量部である。該濃度が0.001質量部未満では、耐酸性の向上効果が十分に得られない場合がある。該濃度が10質量部を超えると、塗膜の形成時に異物の発生が起こる場合がある。
本発明のトレンチ埋め込み用組成物は、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を含むことができる。該化合物を含有することにより、結果として耐酸性が向上する。
アルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等が挙げられる。アルカリ土類金属化合物としては水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。
トレンチ埋め込み用組成物中のアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物の濃度は、前記加水分解縮合物100質量部に対して、好ましくは0.001〜10質量部、より好ましくは0.01〜1質量部である。該濃度が0.001質量部未満では、耐酸性の向上効果が十分に得られない場合がある。該濃度が10質量部を超えると、塗膜の形成時に異物の発生が起こる場合がある。
また、トレンチ埋め込み用組成物は、クラック耐性を向上させるために、シリカ粒子を含むことができる。シリカ粒子を含む場合には、トレンチ埋め込み用組成物中のシリカ粒子の濃度は、好ましくは10〜60質量%、より好ましくは20〜50質量%である。該濃度が10質量%未満では、クラック耐性の向上効果が低下する場合がある。該濃度が60質量%を超えると、酸耐性が低下する可能性がある。
シリカ粒子としては、例えば、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ等が挙げられる。
ヒュームドシリカは、シリコン原子を含む化合物を、気相中で、酸素及び水素と反応させることによって得ることができる。ここで原料となるケイ素化合物としては、例えばハロゲン化ケイ素(例えば、塩化ケイ素等)等を挙げることができる。また、コロイダルシリカは、原料化合物を加水分解及び縮合するゾルゲル法により合成することができる。コロイダルシリカの原料化合物としては、例えば、アルコキシケイ素(例えば、テトラエトキシシラン等)、ハロゲン化シラン化合物(例えば、ジフェニルジクロロシラン等)等を挙げることができる。中でも、金属やハロゲン等の不純物が少ないことが求められていることより、アルコキシケイ素から得られたコロイダルシリカが好ましい。
シリカ粒子の平均一次粒子径は、トレンチへの埋め込み性を向上する観点から約1〜120nmであることが好ましく、約1〜40nmであることがより好ましい。
シリカ粒子の平均二次粒子径は、トレンチへの埋め込み性を向上する観点から約2〜250nmであることが好ましく、約2〜80nmであることがより好ましい。また、トレンチへの埋め込み性を向上させる観点から、シリカ粒子の平均二次粒子径は、上記の範囲内で、基板に形成されたトレンチの内の最小の開口幅に対して、約0.1〜3倍であることがより好ましく、約0.1〜2倍であることが更に好ましい。
シリカ粒子の形状としては、球状、棒状、板状若しくは繊維状又はこれらのいくつかが合体した形状であることができるが、好ましくは球状である。
シリカ粒子としては、コロイダルシリカとしては、例えば、LEVASILシリーズ(H.C.Starck(株)製)、メタノールシリカゾルIPA−ST、同MEK−ST、同NBA−ST、同XBA−ST、同DMAC−ST、同ST−UP、同ST−OUP、同ST−20、同ST−40、同ST−C、同ST−N、同ST−O、同ST−50、同ST−OL(以上、日産化学工業(株)製)、クオートロンPLリーズ(扶桑化学(株)製)等が挙げられる。また、粉体状のシリコン粒子としては、例えば、アエロジル130、同300、同380、同TT600、同OX50(以上、日本アエロジル(株)製)、シルデックスH31、同H32、同H51、同H52、同H121、同H122(以上、旭硝子(株)製)、E220A、E220(以上、日本シリカ工業(株)製)、SYLYSIA470(富士シリシア(株)製)、SGフレーク(日本板硝子(株)製)等を挙げることができる。
シリカ粒子としては、例えば、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ等が挙げられる。
ヒュームドシリカは、シリコン原子を含む化合物を、気相中で、酸素及び水素と反応させることによって得ることができる。ここで原料となるケイ素化合物としては、例えばハロゲン化ケイ素(例えば、塩化ケイ素等)等を挙げることができる。また、コロイダルシリカは、原料化合物を加水分解及び縮合するゾルゲル法により合成することができる。コロイダルシリカの原料化合物としては、例えば、アルコキシケイ素(例えば、テトラエトキシシラン等)、ハロゲン化シラン化合物(例えば、ジフェニルジクロロシラン等)等を挙げることができる。中でも、金属やハロゲン等の不純物が少ないことが求められていることより、アルコキシケイ素から得られたコロイダルシリカが好ましい。
シリカ粒子の平均一次粒子径は、トレンチへの埋め込み性を向上する観点から約1〜120nmであることが好ましく、約1〜40nmであることがより好ましい。
シリカ粒子の平均二次粒子径は、トレンチへの埋め込み性を向上する観点から約2〜250nmであることが好ましく、約2〜80nmであることがより好ましい。また、トレンチへの埋め込み性を向上させる観点から、シリカ粒子の平均二次粒子径は、上記の範囲内で、基板に形成されたトレンチの内の最小の開口幅に対して、約0.1〜3倍であることがより好ましく、約0.1〜2倍であることが更に好ましい。
シリカ粒子の形状としては、球状、棒状、板状若しくは繊維状又はこれらのいくつかが合体した形状であることができるが、好ましくは球状である。
シリカ粒子としては、コロイダルシリカとしては、例えば、LEVASILシリーズ(H.C.Starck(株)製)、メタノールシリカゾルIPA−ST、同MEK−ST、同NBA−ST、同XBA−ST、同DMAC−ST、同ST−UP、同ST−OUP、同ST−20、同ST−40、同ST−C、同ST−N、同ST−O、同ST−50、同ST−OL(以上、日産化学工業(株)製)、クオートロンPLリーズ(扶桑化学(株)製)等が挙げられる。また、粉体状のシリコン粒子としては、例えば、アエロジル130、同300、同380、同TT600、同OX50(以上、日本アエロジル(株)製)、シルデックスH31、同H32、同H51、同H52、同H121、同H122(以上、旭硝子(株)製)、E220A、E220(以上、日本シリカ工業(株)製)、SYLYSIA470(富士シリシア(株)製)、SGフレーク(日本板硝子(株)製)等を挙げることができる。
上記工程(2)における加熱処理は、ホットプレート、オーブンなどの一般的な加熱手段を用いて行うことができる。加熱処理を行うことにより、トレンチ埋め込み用組成物に含まれる溶媒を除去することができ、トレンチ内がトレンチ埋め込み用組成物に含有される溶媒以外の成分(主としてシロキサン系重合体)で充填され、同時に基板上に余剰の塗膜が形成される。
加熱処理温度は、好ましくは200〜1,000℃であり、より好ましくは400〜1,000℃であり、さらに好ましくは500〜900℃であり、特に好ましくは600〜800℃である。加熱処理工程は一定温度にて実施してもよく、あるいは、室温またはある温度からの昇温過程を含む熱処理を実施してもよい。一定温度で加熱処理する場合の加熱処理時間は好ましくは0.5〜300分間、より好ましくは1〜120分間、さらに好ましくは5〜60分間、特に好ましくは10〜30分間である。昇温過程を含む加熱処理を行なう場合、昇温速度は好ましくは0.2〜50℃/分、より好ましくは0.5〜30℃/分である。一定温度における加熱処理と昇温工程を含む加熱処理とを複数回組み合わせた多段工程にて加熱処理を実施してもよい。多段工程においては昇温速度を途中で増減してもよく、また、一定温度における加熱処理時間は各段階毎に、好ましくは0.5〜300分間、より好ましくは1〜120分間、さらに好ましくは5〜60分間、特に好ましくは10〜30分間である。
加熱処理温度が200℃未満であると膜密度が低く、前記工程(1)で得られた塗膜(以下、「シリコーン樹脂膜」ともいう)の硬化性が不十分となる場合がある。一方加熱処理温度が1,000℃より高い場合には得られるトレンチ内絶縁体にクラックが入ることがあり、好ましくない。なお、多段工程を採用する場合における「加熱処理温度」とは、最高到達温度をいう。また、加熱処理時間が0.5分間より短いと酸化反応が不十分である場合がある。一方300分間を越えて長時間加熱処理を行っても酸化反応が飽和状態となるため意味がない。多段工程を採用する場合には、各一定温度における加熱処理時間について、これと同様のことがいえる。
加熱処理は、窒素などの不活性雰囲気中、または空気、酸素、飽和水蒸気、アンモニア等の酸化性雰囲気中で好ましく行われる。不活性雰囲気中における加熱処理と酸化性雰囲気中における加熱処理を順次に行ってもよい。この場合、不活性雰囲気中における加熱処理と酸化性雰囲気中における加熱処理の順序は問わない。
溶媒除去後の塗膜の膜厚(基板のうちトレンチ以外の部分の形成された膜の厚さをいう。)は、好ましくは5nm〜10μmであり、より好ましくは25nm〜0.5μmである。基板上の余剰の塗膜の厚さを上記の範囲内とすることにより、トレンチ内が確実に充填されることとなる。
加熱処理温度は、好ましくは200〜1,000℃であり、より好ましくは400〜1,000℃であり、さらに好ましくは500〜900℃であり、特に好ましくは600〜800℃である。加熱処理工程は一定温度にて実施してもよく、あるいは、室温またはある温度からの昇温過程を含む熱処理を実施してもよい。一定温度で加熱処理する場合の加熱処理時間は好ましくは0.5〜300分間、より好ましくは1〜120分間、さらに好ましくは5〜60分間、特に好ましくは10〜30分間である。昇温過程を含む加熱処理を行なう場合、昇温速度は好ましくは0.2〜50℃/分、より好ましくは0.5〜30℃/分である。一定温度における加熱処理と昇温工程を含む加熱処理とを複数回組み合わせた多段工程にて加熱処理を実施してもよい。多段工程においては昇温速度を途中で増減してもよく、また、一定温度における加熱処理時間は各段階毎に、好ましくは0.5〜300分間、より好ましくは1〜120分間、さらに好ましくは5〜60分間、特に好ましくは10〜30分間である。
加熱処理温度が200℃未満であると膜密度が低く、前記工程(1)で得られた塗膜(以下、「シリコーン樹脂膜」ともいう)の硬化性が不十分となる場合がある。一方加熱処理温度が1,000℃より高い場合には得られるトレンチ内絶縁体にクラックが入ることがあり、好ましくない。なお、多段工程を採用する場合における「加熱処理温度」とは、最高到達温度をいう。また、加熱処理時間が0.5分間より短いと酸化反応が不十分である場合がある。一方300分間を越えて長時間加熱処理を行っても酸化反応が飽和状態となるため意味がない。多段工程を採用する場合には、各一定温度における加熱処理時間について、これと同様のことがいえる。
加熱処理は、窒素などの不活性雰囲気中、または空気、酸素、飽和水蒸気、アンモニア等の酸化性雰囲気中で好ましく行われる。不活性雰囲気中における加熱処理と酸化性雰囲気中における加熱処理を順次に行ってもよい。この場合、不活性雰囲気中における加熱処理と酸化性雰囲気中における加熱処理の順序は問わない。
溶媒除去後の塗膜の膜厚(基板のうちトレンチ以外の部分の形成された膜の厚さをいう。)は、好ましくは5nm〜10μmであり、より好ましくは25nm〜0.5μmである。基板上の余剰の塗膜の厚さを上記の範囲内とすることにより、トレンチ内が確実に充填されることとなる。
さらに工程(2)において、光処理を行ってもよい。光処理を行うことにより、トレンチ埋め込み用組成物に含まれる溶媒を除去することができ、トレンチ内がトレンチ埋め込み用組成物に含有される溶媒以外の成分(主としてシロキサン系重合体)で充填される。
光処理は、シリコーン樹脂膜に光を照射することにより行われる。この光処理に際しては、可視光線、紫外線、遠紫外線等を使用できるほか、低圧もしくは高圧の水銀ランプまたは重水素ランプ;アルゴン、クリプトン、キセノンなどの希ガスの放電光;YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザー等を、光源として使用することができる。これらの光源としては、好ましくは10〜5,000Wの出力のものが用いられるが、100〜1,000W程度で十分である。これらの光の波長は、組成物または塗膜中のシリコーン樹脂が多少でも吸収するものであれば特に限定されないが、170〜600nmが好ましい。照射量としては、好ましくは0.1〜1,000J/cm2であり、より好ましくは1〜100J/cm2である。
光処理の際の好ましい雰囲気は、照射する光の波長により異なり、波長220nm未満の光の場合は窒素中等の不活性雰囲気中で行うのが好ましく、波長は220nm以上の場合には空気中等の酸化性雰囲気中で行うことが好ましい。
上記熱処理および光処理は併用してもよい。この場合、両処理は順次に行っても同時に行ってもよい。両処理を同時に行うときの温度としては好ましくは室温(例えば5℃)〜500℃であり、処理時間としては好ましくは0.1〜60分間、より好ましくは1〜30分間、さらに好ましくは2〜15分間、特に好ましくは3〜10分間である。
光処理は、シリコーン樹脂膜に光を照射することにより行われる。この光処理に際しては、可視光線、紫外線、遠紫外線等を使用できるほか、低圧もしくは高圧の水銀ランプまたは重水素ランプ;アルゴン、クリプトン、キセノンなどの希ガスの放電光;YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザー等を、光源として使用することができる。これらの光源としては、好ましくは10〜5,000Wの出力のものが用いられるが、100〜1,000W程度で十分である。これらの光の波長は、組成物または塗膜中のシリコーン樹脂が多少でも吸収するものであれば特に限定されないが、170〜600nmが好ましい。照射量としては、好ましくは0.1〜1,000J/cm2であり、より好ましくは1〜100J/cm2である。
光処理の際の好ましい雰囲気は、照射する光の波長により異なり、波長220nm未満の光の場合は窒素中等の不活性雰囲気中で行うのが好ましく、波長は220nm以上の場合には空気中等の酸化性雰囲気中で行うことが好ましい。
上記熱処理および光処理は併用してもよい。この場合、両処理は順次に行っても同時に行ってもよい。両処理を同時に行うときの温度としては好ましくは室温(例えば5℃)〜500℃であり、処理時間としては好ましくは0.1〜60分間、より好ましくは1〜30分間、さらに好ましくは2〜15分間、特に好ましくは3〜10分間である。
[評価方法]
(1)I−V特性
0.1Ω・cm以下の抵抗率を有する8インチのシリコンウエハ上にトレンチ埋め込み用組成物を700nm厚になるようにスピンコート法により塗布し、ホットプレートにて80℃で1分間、次いで200℃で1分間の条件でソフトベークを行った。その後、420℃で60分間、真空条件下で焼成した。最後に750℃で30分間の熱処理を施し、シリカ系膜を形成した。その膜へ蒸着法によりアルミニウム電極パターンを形成させ、I−V特性評価用サンプルを作成した。該サンプルを、アジレント社製のHP16451B電極およびHP4284AプレシジョンLCRメータを用いて電圧を印加。2MV/cm時に流れた電流をリーク電流、絶縁破壊時の電圧を耐電圧として評価した。
(1)I−V特性
0.1Ω・cm以下の抵抗率を有する8インチのシリコンウエハ上にトレンチ埋め込み用組成物を700nm厚になるようにスピンコート法により塗布し、ホットプレートにて80℃で1分間、次いで200℃で1分間の条件でソフトベークを行った。その後、420℃で60分間、真空条件下で焼成した。最後に750℃で30分間の熱処理を施し、シリカ系膜を形成した。その膜へ蒸着法によりアルミニウム電極パターンを形成させ、I−V特性評価用サンプルを作成した。該サンプルを、アジレント社製のHP16451B電極およびHP4284AプレシジョンLCRメータを用いて電圧を印加。2MV/cm時に流れた電流をリーク電流、絶縁破壊時の電圧を耐電圧として評価した。
(2)重量平均分子量;Mw
加水分解縮合物の重量平均分子量は、下記条件によるサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)法により測定した。
a)試料:濃度10mmol/L LiBr−H3PO4 2−メトキシエタノール溶液を溶媒として使用し、加水分解縮合物0.1gを100ccの10mmol/L LiBr−H3PO4 2−メトキシエタノール溶液に溶解して調製した。
b)標準試料:WAKO社製 ポリエチレンオキサイドを使用した。
c)装置:東ソー(株)社製 高速GPC装置(モデル HLC−8120GPC)
d)カラム:東ソー(株)社製 TSK−GEL SUPER AWM−H(長さ15cm)を直列に3本設置して使用した。
e)測定温度:40℃
f)流速:0.6ml/分
g)検出器:東ソー(株)社製 高速GPC装置(モデル HLC−8120GPC)内臓のRIにより検出した。
加水分解縮合物の重量平均分子量は、下記条件によるサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)法により測定した。
a)試料:濃度10mmol/L LiBr−H3PO4 2−メトキシエタノール溶液を溶媒として使用し、加水分解縮合物0.1gを100ccの10mmol/L LiBr−H3PO4 2−メトキシエタノール溶液に溶解して調製した。
b)標準試料:WAKO社製 ポリエチレンオキサイドを使用した。
c)装置:東ソー(株)社製 高速GPC装置(モデル HLC−8120GPC)
d)カラム:東ソー(株)社製 TSK−GEL SUPER AWM−H(長さ15cm)を直列に3本設置して使用した。
e)測定温度:40℃
f)流速:0.6ml/分
g)検出器:東ソー(株)社製 高速GPC装置(モデル HLC−8120GPC)内臓のRIにより検出した。
(3)埋め込み性
トレンチ埋め込み用組成物をアスペクト比30(トレンチの開口部の深さ 600nm、トレンチの開口部の幅 20nm)のパターンへ、700nm厚になるようスピンコート法により塗布し、ホットプレートにて80℃で1分間、次いで200℃で1分間の条件でソフトベークを行った。その後、420℃で60分間、真空条件下で焼成した。最後に750℃で30分間の熱処理を施し、シリカ系膜を形成した。そのウエハーをへき開し、断面を日立ハイテク(株)製FE−SEM、S−4800にて観察し、ボイドなく埋め込まれているかどうかを下記の基準により評価した。
○;断面にはボイドが観察されなかった。
△;断面の一部にボイドが観察された。
トレンチ埋め込み用組成物をアスペクト比30(トレンチの開口部の深さ 600nm、トレンチの開口部の幅 20nm)のパターンへ、700nm厚になるようスピンコート法により塗布し、ホットプレートにて80℃で1分間、次いで200℃で1分間の条件でソフトベークを行った。その後、420℃で60分間、真空条件下で焼成した。最後に750℃で30分間の熱処理を施し、シリカ系膜を形成した。そのウエハーをへき開し、断面を日立ハイテク(株)製FE−SEM、S−4800にて観察し、ボイドなく埋め込まれているかどうかを下記の基準により評価した。
○;断面にはボイドが観察されなかった。
△;断面の一部にボイドが観察された。
(4)クラック耐性
8インチのシリコンウエハ上にトレンチ埋め込み用組成物を0.7μm厚、1μm厚になるようスピンコート法により塗布し、ホットプレートにて80℃で1分間、次いで200℃で1分間の条件でソフトベークを行った。その後、420℃で60分間、真空条件下で焼成した。最後に750℃で30分間の熱処理を施し、シリカ系膜を形成した。KSオリンパス製の光学顕微鏡を用い、膜中のクラックの有無を下記基準にしたがって評価した。
○;0.7μm厚の膜、1μm厚の膜のいずれの膜についてもクラックが観察されなかった。
△;0.7μm厚の膜についてはクラックが観察されず、1μm厚の膜についてはクラックが観察された。
×;0.7μm厚の膜、1μm厚の膜のいずれの膜についてもクラックが観察された。
8インチのシリコンウエハ上にトレンチ埋め込み用組成物を0.7μm厚、1μm厚になるようスピンコート法により塗布し、ホットプレートにて80℃で1分間、次いで200℃で1分間の条件でソフトベークを行った。その後、420℃で60分間、真空条件下で焼成した。最後に750℃で30分間の熱処理を施し、シリカ系膜を形成した。KSオリンパス製の光学顕微鏡を用い、膜中のクラックの有無を下記基準にしたがって評価した。
○;0.7μm厚の膜、1μm厚の膜のいずれの膜についてもクラックが観察されなかった。
△;0.7μm厚の膜についてはクラックが観察されず、1μm厚の膜についてはクラックが観察された。
×;0.7μm厚の膜、1μm厚の膜のいずれの膜についてもクラックが観察された。
(5)BJH法による空孔分布測定
8インチのシリコンウエハ上にトレンチ埋め込み用組成物を0.5μm厚になるようスピンコート法により塗布し、ホットプレートにて80℃で1分間、次いで200℃で1分間の条件でソフトベークを行った。その後、420℃で60分間、真空条件下で焼成した。最後に750℃で30分間の熱処理を施し、シリカ系膜を形成した。KSオリンパス製の光学顕微鏡を用い、膜中のクラックの有無を評価した。
COULTER社製のOMNISORP 100/360SERIESを用いて、BJH法で測定し、下記基準にしたがって評価した。
○;空孔径が10nm以上の細孔が5%以下である。
×;空孔径が10nm以上の細孔が5%を超える。
8インチのシリコンウエハ上にトレンチ埋め込み用組成物を0.5μm厚になるようスピンコート法により塗布し、ホットプレートにて80℃で1分間、次いで200℃で1分間の条件でソフトベークを行った。その後、420℃で60分間、真空条件下で焼成した。最後に750℃で30分間の熱処理を施し、シリカ系膜を形成した。KSオリンパス製の光学顕微鏡を用い、膜中のクラックの有無を評価した。
COULTER社製のOMNISORP 100/360SERIESを用いて、BJH法で測定し、下記基準にしたがって評価した。
○;空孔径が10nm以上の細孔が5%以下である。
×;空孔径が10nm以上の細孔が5%を超える。
(6)弾性率(ヤング率)
8インチのシリコンウエハ上にトレンチ埋め込み用組成物を0.5μm厚になるようスピンコート法により塗布し、ホットプレートにて80℃で1分間、次いで200℃で1分間の条件でソフトベークを行った。その後、420℃で60分間、真空条件下で焼成した。最後に750℃で30分間の熱処理を施し、シリカ系膜を形成した。ナノインデンターXP(ナノインスツルメント社製)を用いて、連続剛性測定法により測定した。
(7)屈折率
8インチのシリコンウエハ上にトレンチ埋め込み用組成物を0.5μm厚になるようスピンコート法により塗布し、ホットプレートにて80℃で1分間、次いで200℃で1分間の条件でソフトベークを行った。その後、420℃で60分間、真空条件下で焼成した。最後に750℃で30分間の熱処理を施し、シリカ系膜を形成した。多入射角エリプソメーター(Rudolph Technologies社製、Spectra Laser200)にて測定した。
8インチのシリコンウエハ上にトレンチ埋め込み用組成物を0.5μm厚になるようスピンコート法により塗布し、ホットプレートにて80℃で1分間、次いで200℃で1分間の条件でソフトベークを行った。その後、420℃で60分間、真空条件下で焼成した。最後に750℃で30分間の熱処理を施し、シリカ系膜を形成した。ナノインデンターXP(ナノインスツルメント社製)を用いて、連続剛性測定法により測定した。
(7)屈折率
8インチのシリコンウエハ上にトレンチ埋め込み用組成物を0.5μm厚になるようスピンコート法により塗布し、ホットプレートにて80℃で1分間、次いで200℃で1分間の条件でソフトベークを行った。その後、420℃で60分間、真空条件下で焼成した。最後に750℃で30分間の熱処理を施し、シリカ系膜を形成した。多入射角エリプソメーター(Rudolph Technologies社製、Spectra Laser200)にて測定した。
(合成例1)
石英製セパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノエチルエーテル63g、メチルトリメトキシシラン27g、テトラメトキシシラン60gを入れ均一に攪拌した。次いで、得られた溶液を60℃で攪拌しながら20%マレイン酸水溶液33gを混合し、さらにその後1時間反応を行った。反応液を室温まで冷却した後、この溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテル200gを加えた。その後50℃のエバポレーターを用いて溶液を20%となるまで濃縮し、反応液(1)を得た。本合成例から得られたポリシロキサンの重量平均分子量を前記評価方法に従って測定したところ、1,800であった。
石英製セパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノエチルエーテル63g、メチルトリメトキシシラン27g、テトラメトキシシラン60gを入れ均一に攪拌した。次いで、得られた溶液を60℃で攪拌しながら20%マレイン酸水溶液33gを混合し、さらにその後1時間反応を行った。反応液を室温まで冷却した後、この溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテル200gを加えた。その後50℃のエバポレーターを用いて溶液を20%となるまで濃縮し、反応液(1)を得た。本合成例から得られたポリシロキサンの重量平均分子量を前記評価方法に従って測定したところ、1,800であった。
(合成例2)
石英製セパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノエチルエーテル63g、テトラメトキシシラン63g、ビス(トリエトキシシリル)メタン39gを入れ均一に攪拌した。次いで、得られた溶液を60℃で攪拌しながら20%マレイン酸水溶液33gを混合し、さらにその後1時間反応を行った。反応液を室温まで冷却した後、この溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテル200gを加えた。その後50℃のエバポレーターを用いて溶液を20%となるまで濃縮し、反応液(2)を得た。本合成例から得られたポリシロキサンの重量平均分子量を前記評価方法に従って測定したところ、2,100であった。
石英製セパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノエチルエーテル63g、テトラメトキシシラン63g、ビス(トリエトキシシリル)メタン39gを入れ均一に攪拌した。次いで、得られた溶液を60℃で攪拌しながら20%マレイン酸水溶液33gを混合し、さらにその後1時間反応を行った。反応液を室温まで冷却した後、この溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテル200gを加えた。その後50℃のエバポレーターを用いて溶液を20%となるまで濃縮し、反応液(2)を得た。本合成例から得られたポリシロキサンの重量平均分子量を前記評価方法に従って測定したところ、2,100であった。
(合成例3)
石英製セパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノエチルエーテル63g、メチルトリメトキシシラン77g、テトラメトキシシラン12gを入れ均一に攪拌した。次いで、得られた溶液を60℃で攪拌しながら20%マレイン酸水溶液33gを混合し、さらにその後1時間反応を行った。反応液を室温まで冷却した後、この溶液にプロピレングリコールモノエチルエーテル200gを加えた。その後50℃のエバポレーターを用いて溶液を20%となるまで濃縮し、反応液(3)を得た。本合成例から得られたポリシロキサンの重量平均分子量を前記評価方法に従って測定したところ、1,900であった。
石英製セパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノエチルエーテル63g、メチルトリメトキシシラン77g、テトラメトキシシラン12gを入れ均一に攪拌した。次いで、得られた溶液を60℃で攪拌しながら20%マレイン酸水溶液33gを混合し、さらにその後1時間反応を行った。反応液を室温まで冷却した後、この溶液にプロピレングリコールモノエチルエーテル200gを加えた。その後50℃のエバポレーターを用いて溶液を20%となるまで濃縮し、反応液(3)を得た。本合成例から得られたポリシロキサンの重量平均分子量を前記評価方法に従って測定したところ、1,900であった。
(合成例4)
石英製セパラブルフラスコに、蒸留エタノール254g、イオン交換水13gと10%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液144gを入れ、均一に攪拌した。次いで、得られた溶液を60℃で攪拌しながら、テトラメトキシシラン63g、ビス(トリエトキシシリル)メタン39g、蒸留エタノール208gの混合溶液を滴下ロートから1時間かけて滴下、さらにその後2時間反応を行った。反応液を室温まで冷却した後、この溶液にプロピレングリコールモノプロピルエーテル300gおよび酢酸水溶液30gを加えた。その後50℃のエバポレーターを用いて溶液を15%となるまで濃縮し、反応液(4)を得た。本合成例から得られたポリシロキサンの重量平均分子量を前記評価方法に従って測定したところ、11,300であった。
石英製セパラブルフラスコに、蒸留エタノール254g、イオン交換水13gと10%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液144gを入れ、均一に攪拌した。次いで、得られた溶液を60℃で攪拌しながら、テトラメトキシシラン63g、ビス(トリエトキシシリル)メタン39g、蒸留エタノール208gの混合溶液を滴下ロートから1時間かけて滴下、さらにその後2時間反応を行った。反応液を室温まで冷却した後、この溶液にプロピレングリコールモノプロピルエーテル300gおよび酢酸水溶液30gを加えた。その後50℃のエバポレーターを用いて溶液を15%となるまで濃縮し、反応液(4)を得た。本合成例から得られたポリシロキサンの重量平均分子量を前記評価方法に従って測定したところ、11,300であった。
(実施例1)
合成例1で得られた反応液(1)100質量部にポリオキシエチレンポリオキシプロピレン ブロックコポリマー(三洋化成(株)製、ニューポールPE61〔HO−PEO2−PPO70−PEO2−OH相当〕)を10質量部添加してトレンチ埋め込み用組成物を得た。
得られたトレンチ埋め込み用組成物を用いて、I−V特性、埋め込み性、及びクラック耐性を前記評価方法に従って評価した。
また、得られたトレンチ埋め込み用組成物を8インチシリコンウエハ上にスピンコート法により塗布し、大気中において80℃で1分間、次いで窒素下において200℃で1分間加熱した後、420℃で60分間、真空条件下で焼成し、無色透明の膜を形成した。この膜の空孔分布、空孔径、弾性率、凝集破壊強度、及び屈折率を前記評価方法に従って測定した。膜の評価結果を表1に示す。
合成例1で得られた反応液(1)100質量部にポリオキシエチレンポリオキシプロピレン ブロックコポリマー(三洋化成(株)製、ニューポールPE61〔HO−PEO2−PPO70−PEO2−OH相当〕)を10質量部添加してトレンチ埋め込み用組成物を得た。
得られたトレンチ埋め込み用組成物を用いて、I−V特性、埋め込み性、及びクラック耐性を前記評価方法に従って評価した。
また、得られたトレンチ埋め込み用組成物を8インチシリコンウエハ上にスピンコート法により塗布し、大気中において80℃で1分間、次いで窒素下において200℃で1分間加熱した後、420℃で60分間、真空条件下で焼成し、無色透明の膜を形成した。この膜の空孔分布、空孔径、弾性率、凝集破壊強度、及び屈折率を前記評価方法に従って測定した。膜の評価結果を表1に示す。
(実施例2)
合成例1で得られた反応液(1)の代わりに合成例2で得られた反応液(2)を用いてトレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
合成例1で得られた反応液(1)の代わりに合成例2で得られた反応液(2)を用いてトレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
(実施例3)
合成例1で得られた反応液(1)の代わりに合成例3で得られた反応液(3)を用いてトレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
合成例1で得られた反応液(1)の代わりに合成例3で得られた反応液(3)を用いてトレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
(実施例4)
合成例1で得られた反応液(1)の代わりに合成例4で得られた反応液(4)を用いてトレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
合成例1で得られた反応液(1)の代わりに合成例4で得られた反応液(4)を用いてトレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
(実施例5)
合成例1で得られた反応液(1)100質量部にポリエチレングリコールモノウンデカン酸エステル(オキシエチレン繰り返し数=10)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
合成例1で得られた反応液(1)100質量部にポリエチレングリコールモノウンデカン酸エステル(オキシエチレン繰り返し数=10)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
(実施例6)
合成例2で得られた反応液(2)100質量部にポリエチレングリコールモノウンデカン酸エステル(オキシエチレン繰り返し数=10)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
合成例2で得られた反応液(2)100質量部にポリエチレングリコールモノウンデカン酸エステル(オキシエチレン繰り返し数=10)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
(実施例7)
合成例1で得られた反応液(1)100質量部に分子量10,000の2−エチルヘキシルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体(共重合モル比70:30)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
合成例1で得られた反応液(1)100質量部に分子量10,000の2−エチルヘキシルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体(共重合モル比70:30)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
(実施例8)
合成例2で得られた反応液(2)100質量部に分子量10,000の2−エチルヘキシルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体(共重合モル比70:30)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
合成例2で得られた反応液(2)100質量部に分子量10,000の2−エチルヘキシルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体(共重合モル比70:30)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
(実施例9)
合成例1で得られた反応液(1)100質量部に分子量8,900のtert−ブチルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体(共重合モル比30:70)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
合成例1で得られた反応液(1)100質量部に分子量8,900のtert−ブチルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体(共重合モル比30:70)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
(実施例10)
合成例2で得られた反応液(2)100質量部に分子量8,900のtert−ブチルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体(共重合モル比30:70)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
合成例2で得られた反応液(2)100質量部に分子量8,900のtert−ブチルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体(共重合モル比30:70)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
(実施例11)
合成例1で得られた反応液(1)100質量部にポリオキシエチレンポリオキシプロピレン ブロックコポリマー(三洋化成工業(株)製、ニューポールPE61)を10質量部、CsOH0.1質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
合成例1で得られた反応液(1)100質量部にポリオキシエチレンポリオキシプロピレン ブロックコポリマー(三洋化成工業(株)製、ニューポールPE61)を10質量部、CsOH0.1質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
(実施例12)
合成例2で得られた反応液(2)100質量部にポリオキシエチレンポリオキシプロピレン ブロックコポリマー(三洋化成工業(株)製、ニューポールPE61)を10質量部、KNO30.1質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
合成例2で得られた反応液(2)100質量部にポリオキシエチレンポリオキシプロピレン ブロックコポリマー(三洋化成工業(株)製、ニューポールPE61)を10質量部、KNO30.1質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
(実施例13)
合成例1で得られた反応液(1)100質量部にポリオキシエチレンポリオキシプロピレン ブロックコポリマー(三洋化成工業(株)製、ニューポールPE61)を5質量部、シリカ粒子(扶桑化学社製、PL−2L−PGME)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
合成例1で得られた反応液(1)100質量部にポリオキシエチレンポリオキシプロピレン ブロックコポリマー(三洋化成工業(株)製、ニューポールPE61)を5質量部、シリカ粒子(扶桑化学社製、PL−2L−PGME)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
(実施例14)
合成例2で得られた反応液(2)100質量部にポリオキシエチレンポリオキシプロピレン ブロックコポリマー(三洋化成工業(株)製、ニューポールPE61)を5質量部、シリカ粒子(扶桑化学社製、PL−2L−PGME)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
合成例2で得られた反応液(2)100質量部にポリオキシエチレンポリオキシプロピレン ブロックコポリマー(三洋化成工業(株)製、ニューポールPE61)を5質量部、シリカ粒子(扶桑化学社製、PL−2L−PGME)10質量部を添加して、トレンチ埋め込み用組成物を得た以外は実施例1と同様に行った。膜の評価結果を表1に示す。
(比較例1)
石英製セパラブルフラスコ中で、メチルトリメトキシシラン205.50gとテトラメトキシシラン85.51gを、プロピレングリコールモノプロピルエーテル426gに溶解させたのち、溶液の温度を50℃に設定した。次に、この溶液をモーターに連結した攪拌羽根によって攪拌しながら、コハク酸(pKa1=4.00)0.63gをイオン交換水182gに溶解した溶液を1時間かけて滴下した。次いで、50℃で3時間攪拌を継続した後、反応混合物を室温まで冷却した。減圧にて揮発性成分のうち360gを除去し、シロキサン系重合体を、完全加水分解縮合物換算で23.0質量%含有する溶液を得た。ここで得られたシロキサン系重合体の重量平均分子量を前記評価方法に従って測定したところ1400であった。
窒素雰囲気下において、PL−06−PGPE(酸化シリコン粒子(平均一次粒子径5.0nm、BET比表面積120m2/gのシリカ)をプロピレングリコールモノプロピルエーテル分散させたもの。扶桑化学工業(株)製)を、No.5A濾紙((有)桐山製作所製)を使用して吸引濾過し、シリカ含有量6.3質量%のシリカ粒子分散体19.05gを得た。これを上記で得られたシロキサン系重合体を含有する溶液10.40g(組成物中のシリコン原子含有バインダー成分の量として、酸化シリコン換算で8.0質量%に相当する。)及びプロピレングリコールモノプロピルエーテル0.55gと混合し、5分間攪拌し、トレンチ埋め込み用組成物を調製した。
得られたトレンチ埋め込み用組成物を用いて実施例1と同様にして評価した。膜の評価結果を表1に示す。
石英製セパラブルフラスコ中で、メチルトリメトキシシラン205.50gとテトラメトキシシラン85.51gを、プロピレングリコールモノプロピルエーテル426gに溶解させたのち、溶液の温度を50℃に設定した。次に、この溶液をモーターに連結した攪拌羽根によって攪拌しながら、コハク酸(pKa1=4.00)0.63gをイオン交換水182gに溶解した溶液を1時間かけて滴下した。次いで、50℃で3時間攪拌を継続した後、反応混合物を室温まで冷却した。減圧にて揮発性成分のうち360gを除去し、シロキサン系重合体を、完全加水分解縮合物換算で23.0質量%含有する溶液を得た。ここで得られたシロキサン系重合体の重量平均分子量を前記評価方法に従って測定したところ1400であった。
窒素雰囲気下において、PL−06−PGPE(酸化シリコン粒子(平均一次粒子径5.0nm、BET比表面積120m2/gのシリカ)をプロピレングリコールモノプロピルエーテル分散させたもの。扶桑化学工業(株)製)を、No.5A濾紙((有)桐山製作所製)を使用して吸引濾過し、シリカ含有量6.3質量%のシリカ粒子分散体19.05gを得た。これを上記で得られたシロキサン系重合体を含有する溶液10.40g(組成物中のシリコン原子含有バインダー成分の量として、酸化シリコン換算で8.0質量%に相当する。)及びプロピレングリコールモノプロピルエーテル0.55gと混合し、5分間攪拌し、トレンチ埋め込み用組成物を調製した。
得られたトレンチ埋め込み用組成物を用いて実施例1と同様にして評価した。膜の評価結果を表1に示す。
1 基体
2 トレンチ
3 塗膜
4 トレンチ内絶縁体
2 トレンチ
3 塗膜
4 トレンチ内絶縁体
Claims (8)
- (1)トレンチを有する基体上に、シロキサン系重合体、空孔形成剤、及び有機溶媒を含むトレンチ埋め込み用組成物を、少なくとも該組成物が前記トレンチ内に充填されるように塗布し、塗膜を形成する工程、及び、
(2)工程(1)で得られた塗膜に加熱処理および光処理の少なくともいずれか一方を行う工程、
を含むトレンチ埋め込み方法。 - 前記トレンチの開口部の深さが500nm〜20μmである、請求項1に記載のトレンチ埋め込み方法。
- 前記トレンチの開口部の幅が5nm〜5μmである、請求項1または2に記載のトレンチ埋め込み方法。
- 前記トレンチのアスペクト比が2〜200である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトレンチ埋め込み方法。
- 前記工程(2)における加熱処理が、200℃〜1,000℃の温度で行われる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトレンチ埋め込み方法。
- 前記トレンチ埋め込み用組成物が、さらにシリカ粒子を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のトレンチ埋め込み方法。
- 前記トレンチを有する基体が半導体素子用である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のトレンチ埋め込み方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のトレンチ埋め込み方法に用いるための、シロキサン系重合体、空孔形成剤、及び有機溶媒を含むトレンチ埋め込み用組成物。
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