JP2007043070A - ダイシング用基体フイルム - Google Patents

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Abstract

【課題】帯電防止性に優れ、かつ、使用済みのダイシングフイルムのラックへの回収がより迅速にかつ簡便に行えるダイシング用基体フイルムを提供する。
【解決手段】(1)(i)ガラス転移温度が40〜60℃でありスチレン比率が70〜90重量%のスチレン系エラストマー樹脂(SE樹脂A)100〜20重量%、及び(ii)ガラス転移温度が30℃以下でありスチレン比率が7〜80重量%のスチレン系エラストマー樹脂(SE樹脂B)0〜80重量%からなるスチレン系エラストマー樹脂組成物(SE樹脂組成物)、並びに(2)該スチレン系エラストマー樹脂組成物100重量部に対し10〜30重量部の帯電防止剤を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体ウエハ等をチップ状にダイシングする際に、半導体ウエハ等を固定するためのダイシングフイルムに関する。
半導体ウエハは、予め大面積で作られた後、チップ状にダイシング(切断分離)されてマウント工程に移される。そのダイシングに際して、半導体ウエハを固定するために用いられるのがダイシングフイルムである。
ダイシングフイルムは、基本的には半導体ウエハを固定する粘着層とダイシングカッターの切り込みを受ける樹脂層(ダイシング用基体フイルム)とから構成されている。このダイシング用基体フイルムとしては、一般にポリオレフィン系フイルム又はポリ塩化ビニル系フイルムが使用されているが、ポリ塩化ビニル系フイルムは、特に環境問題等で衰退にあるのが実情である。
また、ダイシングフイルムの粘着剤層に貼着された半導体ウエハは、チップ状にダイシングされた後、ピックアップ工程を容易に行うためにダイシングフイルムを縦横方向に均一に拡張(エキスパンド)して、チップ間隔を均一に広げる工程が必要となる。そのため、ダイシングフイルムには、ダイシング後の均一かつ円滑な拡張性が要求される。しかも、最近の更なるウエハの小片化(例えば、10×10mmが1×1mmにまで小片化)に伴って、裂けたり切断したりすることなく、均一により広く円滑に拡張できるダイシング用基体フイルムが望まれている。
また、ダイシング後には、ダイシングフイルムは、半導体ウエハチップをピックアップし易いように拡張され該チップに一定の隙間がつくられ、ピッカ−によって該チップがピックアップされて工程が終了する。使用済みのダイシングフイルムは、所定温度の加熱(温風)により収縮させてフイルム回収容器(ラック)内へ回収・収納される。この際、ダイシングフイルムは、フイルムの回収性を考慮して、少なくともラックに容易に収納できるサイズにまで加熱収縮し得るフイルムであることが必要とされる。
しかし、公知のダイシングフイルムでは、加熱による収縮率が小さいために、ラック内に回収することが容易ではなかった。しかも、ウエハがより小サイズにカット化される場合には、該フイルムの拡張は大きくなるため、フイルムの回収はより一層困難になり、現実にはこの加熱による回収は不可能であった。そのため、より低温で、より大きく収縮復元する特性を有するダイシングフイルムが切望されている。
また、ダイシングフイルムは、通常ロール状に巻いて製造、保管、運搬等される。そのため、フイルム同士のブロッキングが生じると品質の低下等が生じてしまう。つまり、ダイシングフイルムとして優れた品質を有していても、かかるブロッキングによる問題が解消されないと高品質のダイシングフイルムを提供することは困難である。
ところで、該半導体ウエハを固定するダイシングフイルムに静電気が帯電してしまうと、周辺にある粉塵やダイシングの際に発生する切削粉等を吸着して半導体ウエハ自身が汚染されてしまう、また、帯電した静電気によりウエハに形成したIC(集積回路)が破壊されてしまうという問題があった。
かかる課問題解決する手段として、界面活性剤を含有した帯電防止剤層を基材シートと粘着剤層の間、又は基材シートとオーバーコート剤層の間に成層した半導体ウエハ固定用シートが報告されている(例えば、特許文献1)。
さらに、帯電防止剤層の耐水性向上のために、基材シートと粘着剤層の間および/または該基材シートの該粘着剤層の成層されていない面に、ベースポリマ100重量部、光硬化性化合物10〜200重量部、帯電防止剤0.055〜25重量部および光開始剤0.1〜10重量部を配合した光硬化型帯電防止剤層を0.1〜20g/m2の積層量で積層し光重合させ該光硬化型帯電防止剤層の構造を3次元網目状構造とすることが報告されている(例えば、特許文献2)。
特開平9−190990号公報 特開2000−183140号公報
本発明は、帯電防止性に優れ、かつ、使用済みのダイシングフイルムのラックへの回収がより迅速にかつ簡便に行える(以下、ラック回収性と呼ぶ)ダイシング用基体フイルムを提供することを主な目的とする。尚、該ラックは、当業界で用いられる名称であり、他にシッパ−とかケ−スとも呼んでいる。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、(1)(i)ガラス転移温度(Tg)が40〜60℃でありスチレン比率が70〜90重量%のスチレン系エラストマー樹脂100〜20重量%、及び(ii)ガラス転移温度(Tg)が30℃以下でありスチレン比率が7〜80重量%のスチレン系エラストマー樹脂0〜80重量%からなるスチレン系エラストマー樹脂組成物、並びに、(2)該スチレン系エラストマー樹脂組成物100重量部に対し10〜30重量部の帯電防止剤、を含むダイシング用基体フイルムが、良好な帯電防止性及びラック回収性を有することを見出した。かかる知見に基づき、さらに研究を重ねて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記のダイシング用基体フイルムを提供する。
項1.(1)(i)ガラス転移温度が40〜60℃でありスチレン比率が70〜90重量%のスチレン系エラストマー樹脂(SE樹脂A)100〜20重量%、及び(ii)ガラス転移温度が30℃以下でありスチレン比率が7〜80重量%のスチレン系エラストマー樹脂(SE樹脂B)0〜80重量%からなるスチレン系エラストマー樹脂組成物(SE樹脂組成物)、並びに
(2)該スチレン系エラストマー樹脂組成物100重量部に対し10〜30重量部の帯電防止剤
を含むダイシング用基体フイルム。
項2.前記帯電防止剤が、ポリエーテルエステルアミド樹脂又は親水性ポリオレフィン樹脂である項1に記載のフイルム。
項3.前記SE樹脂組成物中のスチレン比率が40〜90重量%である項1又は2に記載のダイシング用基体フイルム。
項4.前記SE樹脂組成物と帯電防止剤とを含むSE樹脂組成物層を少なくとも1層有する多層構成からなる項1〜3のいずれかに記載のダイシング用基体フイルム。
項5.前記SE樹脂組成物層以外の他の層が、ポリエチレン系樹脂層、ポリプロピレン系樹脂層、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とジエン系単量体とスチレン系単量体との3元共重合樹脂層、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とスチレン系単量体との2元共重合樹脂層、及びポリスチレン系樹脂層からなる群より選ばれる少なくとも1層である項4に記載のダイシング用基体フイルム。
項6.前記ダイシング用基体フイルム上にさらに粘着剤層を有する項1〜5のいずれかに記載のダイシング用基体フイルム。
以下、本発明を詳細に説明する。
I.ダイシング用基体フイルム
本発明のダイシング用基体フイルムは、(1)(i)ガラス転移温度が40〜60℃でありスチレン比率が70〜90重量%のスチレン系エラストマー樹脂(以下、「SE樹脂A」とも呼ぶ)100〜20重量%、及び(ii)ガラス転移温度が30℃以下でありスチレン比率が7〜80重量%のスチレン系エラストマー樹脂(以下、「SE樹脂B」とも呼ぶ)0〜80重量%からなるスチレン系エラストマー樹脂組成物(以下、「SE樹脂組成物」とも呼ぶ)、並びに、(2)該スチレン系エラストマー樹脂組成物100重量部に対し10〜30重量部の帯電防止剤を含む、単層又は多層のフイルムである。
スチレン系エラストマー(SE)樹脂組成物
本発明のダイシング用基体フイルムに含まれるSE樹脂組成物について説明する。該SE樹脂組成物は、SE樹脂A及びSE樹脂Bからなり、これらはスチレン系単量体とジエン系単量体との共重合体の水素添加物(以下、「水添共重合体」とも呼ぶ)からなる。
スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン等があげられ、これらは一種のみならず二種以上を使用してもよい。特にスチレンが好適である。
また、ジエン系単量体は、1対の共役二重結合を有するジオレフィンであり、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどであるが、特に一般的なものとしては1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。これらは一種のみならず二種以上を使用してもよい。特にブタジエンが好適である。
該水添共重合体は、スチレン系単量体とジエン系単量体とのランダム共重合体の水素添加物(以下、「水添ランダム共重合体」とも呼ぶ)、及び、スチレン系単量体とジエン系単量体とのブロック共重合体の水素添加物(以下、「水添ブロック共重合体」とも呼ぶ)のいずれをも含むものである。

ここで、水添ランダム共重合体の具体例としては、式:−CH(C)CH−で示されるスチレン系単量体単位と、式:−CHCHCHCH−で示されるエチレン単位と、式:−CH(C)CH−で示されるブチレン単位とがランダムに結合している水添ランダム共重合体が挙げられる。
水添ランダム共重合体は、例えば、特開2004−59741号公報に記載の方法により、或いはこれに準じて製造することができる。
また、水添ブロック共重合体としては、該共重合体の一端又は両末端にスチレン系単量体由来のブロックセグメントを有しさらにジエン系単量体由来のブロックセグメントを有するもの、或いはこれらをブレンドしたもの等が挙げられる。
水添ブロック共重合体としては、例えば、該共重合体の一端に、式:−CH(C)CH−で示されるスチレン系単量体由来のブロックセグメントを有し、その中程に、式:−CHCHCHCH−で示されるエチレン単位、及び/又は、式:−CH(C)CH−で示されるブチレン単位を含むブロックセグメントを有し、該共重合体の他端に、式:−CHCHCHCH−で示されるエチレン単位を含むセグメントを有する水添ブロック共重合体が挙げられる。上記の様な水添ブロック共重合体の具体例としては、SEBCが例示される。
他の水添ブロック共重合体として、例えば、該共重合体の両末端に、スチレン系単量体由来のブロックセグメントを有し、その中程に、式:−CHCHCHCH−で示されるエチレン単位、及び/又は、式:−CH(C)CH−で示されるブチレン単位を含むブロックセグメントを有する水添ブロック共重合体が挙げられる。上記の様な水添ブロック共重合体の具体例としては、SEBSが例示される。
かかる水添共重合体のうち、柔軟性、透明性等の点から、水添ランダム共重合体が好適である。
SE樹脂Aは、かかる水添共重合体であって、スチレン系単量体単位の含有量(スチレン比率)が、通常70〜90重量%、好ましくは70〜80重量%、より好ましくは75〜80重量%であり、また、ジエン系単量体単位の含有量(ジエン比率)が、通常30〜10重量%、好ましくは30〜20重量%、より好ましくは25〜20重量%である。スチレン系単量体単位の含有量は、紫外分光光度計又は核磁気共鳴装置(NMR)を用いて、ジエン系単量体単位の含有量は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて測定することができる。また、SE樹脂Aのガラス転移温度(Tg)は、40〜60℃程度、好ましくは40〜55℃程度である。SE樹脂Aのガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定法(DSC法)により測定する。また、重量平均分子量(Mw)は、市販の標準ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定でき、例えば、10万〜50万程度、好ましくは15万〜30万程度である。
また、SE樹脂Bは、かかる水添共重合体であって、スチレン系単量体単位の含有量(スチレン比率)が、通常7〜80重量%、好ましくは10〜70重量%、より好ましくは20〜70重量%であり、また、ジエン系単量体単位の含有量(ジエン比率)が、通常20〜93重量%、好ましくは30〜90重量%、より好ましくは30〜80重量%である。また、SE樹脂Bのガラス転移温度(Tg)は、30℃以下、好ましくは−40〜20℃程度である。また、SE樹脂Bの重量平均分子量(Mw)は、GPC法により測定して、10万〜50万程度、好ましくは15万〜30万程度である。
さらに、SE樹脂A及びSE樹脂BからなるSE樹脂組成物は、その組成物全体中のスチレン比率が40〜90重量%、さらに50〜80重量%であることが好ましい。この範囲であると、拡張性と収縮復元性が良好となるためである。
本発明で使用するSE樹脂A及びSE樹脂Bは、スチレン系単量体とジエン系単量体からなる共重合物を、公知の方法により水素添加(例えば、ニッケル触媒等)した水素添加物である。これにより、耐熱性、耐薬品性、耐久性等に優れたより安定な樹脂になるからである。SE樹脂A及びSE樹脂Bの水添率は、共重合体中の共役ジエン化合物に基づく二重結合の85%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上である。この水添率は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて測定できる。
本発明におけるSE樹脂組成物中の、SE樹脂AとSE樹脂Bの含有割合は、上記したように、SE樹脂Aが100〜20重量%、SE樹脂Bが0〜80重量%であり、好ましくはSE樹脂Aが90〜30重量%、SE樹脂Bが10〜70重量%であり、より好ましくはSE樹脂Aが80〜40重量%、SE樹脂Bが20〜60重量%である。かかる範囲であれば、透明性及びラック回収性に優れたフイルムとなる。SE樹脂Aが20重量%未満でSE樹脂Bが80重量%を越えると収縮による復元性が低下するため好ましくない。
本発明において、水素添加前の共重合体は、例えば、スチレン系単量体とジエン系単量体を、n−ヘキサン等の炭化水素溶媒中で、有機アルカリ金属化合物(n−ブチルリチウム)等の開始剤を用いてアニオンリビング重合して製造できる。
スチレン系単量体とジエン系単量体との共重合体は、公知の方法を採用して調整することができ、例えば、調整剤としてN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等の第3級アミン化合物、又はエーテル化合物を添加することができる。共重合する方法は、バッチ重合であっても連続重合であってもよい。重合温度は、一般に0℃乃至180℃、好ましくは30℃乃至150℃である。重合に要する時間は条件によって異なるが、通常は48時間以内であり、特に好適には0.1乃至10時間である。又、重合系の雰囲気は窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気にすることが好ましい。重合圧力は、上記重合温度範囲でモノマー及び溶媒を液相に維持するに充分な圧力の範囲で行えばよく、特に限定されるものではない。なお、ランダム共重合体とブロック共重合体は、原料の添加のタイミングを制御するなどして、公知の方法により容易に製造できる。例えば、ブロック共重合体の場合は、スチレン系単量体及びジエン系単量体のそれぞれのセグメントを段階的に重合すればよく、また、ランダム共重合体の場合は、スチレン系単量体及びジエン系単量体を一度に共重合させればよい。
上記で得られた共重合体を水素添加することにより、本発明の水添共重合体等が得られる。水添触媒としては、特に制限されず、従来から公知である、例えば、(1)Ni、Pt、Pd、Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不均一系水添触媒、(2)Ni、Co、Fe、Cr等の有機酸塩又はアセチルアセトン塩などの遷移金属塩と有機アルミニュウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー型水添触媒、(3)Ti、Ru、Rh、Zr等の有機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体等の均一系水添触媒が用いられる。
水添反応は一般的に30〜150℃程度の温度範囲で実施される。水添反応に使用される水素の圧力は0.1から15MPaが推奨される。また、水添反応時間は通常3分〜10時間程度である。水添反応は、バッチプロセス、連続プロセス、或いはそれらの組み合わせのいずれでも用いることができる。かくして、本発明の水添共重合体(SE樹脂)が製造される。本発明の水添共重合体等には、各種フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤、アミン系安定剤等の安定剤を添加することができる。
なお、「SE樹脂A」と「SE樹脂B」の作り分けは、重合させる際のスチレン系単量体の含有量、ジエン系単量体の含有量等を上記範囲に調節することにより、また製造条件を適宜選択することにより可能である。
本発明のダイシング用基体フイルムは、上記のように所定割合のSE樹脂A及びSE樹脂BからなるSE樹脂組成物を有しているため、高い透明性を有し、かつ、熱収縮性に優れるためラック回収性に優れている。
帯電防止剤
本発明のダイシング用基体フイルムには、帯電防止剤を含んでいる。帯電防止剤の含有量は、上記スチレン系エラストマー(SE)樹脂組成物100重量部に対し10〜30重量部、好ましくは15〜25重量%程度であればよい。
帯電防止剤としては、アニオン系,カチオン系、ノニオン系等の公知の界面活性剤を選択できるが、とりわけ持続性,耐久性の点から、ポリエーテルエステルアミド樹脂(以下、PEEA樹脂と呼ぶ。)、親水性ポリオレフィン樹脂(以下、親水性PO樹脂と呼ぶ。)等のノニオン系界面活性剤が好適である。
前記PEEA樹脂は、親水性付与の主たるユニット成分であるポリエーテルエステルと、ポリアミドユニットとから構成されるポリマであり、市販されているか、或いは公知の方法で容易に製造することができる。PEEA樹脂として、例えば、三洋化成工業(株)のペレスタットNC6321等が例示される。また、特開昭64−45429号公報、特開平6−287547号公報等にその製法が記載されており、これによれば、例えば、主鎖中にエーテル基を有するポリジオ−ル成分にジカルボン酸成分を反応させて末端エステルに変え、これにアミノカルボン酸又はラクタムを反応させて製造できる。PEEA樹脂は、前記いずれの層の樹脂とも相溶性が良く、ブリードアウトするような現象は一切ない。
親水性PO樹脂としては、例えば、親水性ポリエチレン(以下、親水性PE樹脂と呼ぶ。)又は親水性ポリプロピレン(以下、親水性PP樹脂と呼ぶ。)が例示される。
親水性PE樹脂又は親水性PP樹脂は、基本的にはポリエチレン鎖又はポリプロピレン鎖とポリオキシアルキレン鎖とがブロック結合したものであり、高い除電作用が発揮され静電気の蓄積をなくす。この結合は、エステル基、アミド基、エーテル基、ウレタン基等によって行われている。フイルム樹脂との相溶性の点から、この結合はエステル基又はエーテル基であるのが好ましい。
親水性PP樹脂として、例えば、三洋化成工業(株)のペレスタット230等が例示される。
親水性PE樹脂又は親水性PP樹脂におけるポリエチレン鎖又はポリプロピレン鎖の分子量は、例えば1200〜6000程度である。この分子量範囲であると、ポリオキシアルキレン鎖にポリエチレン又はポリプロピレンをブロック結合させる前段階の、ポリエチレン又はポリプロピレンの酸変性化が容易であるためである。
また、親水性PE樹脂又は親水性PP樹脂におけるポリオキシアルキレン鎖の分子量は、耐熱性及び酸変性後のポリエチレン又はポリプロピレンとの反応性の点から、1000〜15000程度であるのが良い。なお、上記した分子量は、GPCを用いて測定した値である。
親水性PE樹脂又は親水性PP樹脂は、例えば、前記した分子量を有するポリエチレン又はポリプロピレンを酸変性し、これにポリアルキレングリコールを反応させて製造することができる。より詳細については、例えば、特開2001−278985号公報、特開2003−48990号公報に記載されている。
PEEA樹脂又は親水性PO樹脂等の帯電防止剤の含有量は、上記スチレン系エラストマー(SE)樹脂組成物100重量部に対し10〜30重量部、好ましくは15〜25重量%程度である。かかる範囲であれば、本発明のフイルムの特性を損なうことなく有効に半導電性が付与されるため、発生する静電気をすばやく除電することができる。例えば、上記した範囲で帯電防止剤を含有させた本発明のフイルムは、表面抵抗率は、10〜1012Ω/□程度となる。
ダイシング用基体フイルムの製造
本発明のダイシング用基体フイルムの製造方法は、次の通りである。上記した所定量のSE樹脂A、SE樹脂B、及び帯電防止剤をドライブレンド又は溶融混練して均一に混合分散する。次に、得られた混合物をスクリュー式押出機に供給し、200〜225℃で単層Tダイからフイルム状に押出し、これを50〜70℃の冷却ロ−ルに通しながら冷却して実質的に無延伸で引き取る。
ここで、実質的に無延伸とするのは、ダイシング後に行うフイルムの拡張を有効に行うためである。この実質的に無延伸とは、無延伸、或いは、ダイシングフイルムの拡張に悪影響を与えない程度の僅少の延伸を含むものである。通常、フイルム引き取りの際に、たるみの生じない程度の引っ張りであればよい。
また、本発明のダイシング用基体フイルムは、良好な温風復元性(即ち加熱収縮性)を有している。具体的には、フイルム拡張(エキスパンド)後の荷重を抜いて60℃の温風を10秒間吹き付けた時の復元率が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上となる。そのため、加熱(温風)による収縮が速やかに行われ、しかもラックに容易に収納できるサイズにまで収縮する。つまり拡張前のフイルムのサイズに復元できるのである。しかも、50〜80℃程度の比較的低い加熱条件で、しかも5〜20秒程度の短時間で復元できるため、迅速かつ低コストでの処理が可能である。復元率の測定は、実施例の項を参照すればよい。
従来のポリオレフィン等からなるダイシング用基体フイルムでは、温風復元性は復元率75%以下であり、満足できるものではなかったことを考慮すると、本発明のダイシング用基体フイルムの温風復元性は顕著である。
しかも、該フイルムの拡張が大きい場合(例えば1.05〜2.00倍程度)であっても、上記した高い復元性(復元率が80%以上)が発揮されるため、ウエハがより小サイズにカット化される場合のフイルムのラック回収性に優れている。
また、本発明のダイシング用基体フイルムは、優れた耐ブロッキング性をも有している。
本発明のダイシング用基体フイルムの層厚は、少なくともダイサーの切り込み深さよりも厚くし、且つ容易にロ−ル状に巻くことができる程度であれば良く、例えば、80〜300μm程度、好ましくは80〜250μm程度であればよい。
多層ダイシング用基体フイルム
以上のように、SE樹脂組成物及び帯電防止剤を含む単層のダイシング用基体フイルムについて述べてきたが、同種又は異種の複数のSE樹脂組成物を含むSE樹脂組成物層を積層してなる多層のダイシング用基体フイルムとすることも可能である。この場合でも、各層には、SE樹脂組成物100重量部に対し10〜30重量部の帯電防止剤が含まれていることが好ましい。
さらに、多層ダイシング用基体フイルム全体に含まれるSE樹脂組成物のスチレン比率は、40〜90重量%、さらに50〜80重量%であることが好ましい。
また、多層のダイシング用基体フイルムの全厚さは、少なくともダイサーの切り込み深さよりも厚くし、且つ容易にロ−ル状に巻くことができる程度であれば良く、例えば、80〜300μm程度、好ましくは80〜250μm程度であればよい。
あるいは、本発明のフイルムの作用効果に悪影響を与えない範囲で、SE樹脂組成物層(単層又は多層)に他の樹脂を積層した多層のダイシング用基体フイルムとしてもよい。他の樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とジエン系単量体とスチレン系単量体との3元共重合樹脂(以下、MBS3元樹脂と呼ぶ)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とスチレン系単量体との2元共重合樹脂(以下、MS2元樹脂と呼ぶ)、ポリスチレン系樹脂(以下、PS樹脂と呼ぶ)などが例示される。
他の樹脂であるポリエチレン系樹脂層としては、ポリエチレン単位を主成分としてなる高分子であれば良く、例えば、エチレン単独重合体(エチレンホモポリマー)、エチレンと炭素数3〜8のオレフィン単量体との共重合体、又はエチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体との共重合体等が好適である。該共重合体は、ポリエチレン単位を80重量%以上、好ましくは90重量%以上含有しているものが好ましい。
ポリエチレン系樹脂の中でも、共重合体が好ましいが、エチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体との共重合体がより好ましい。これは、前記SE樹脂組成物との層間密着力に優れるからである。具体的には、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体(EBA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)等が例示される。このうち、特に、EMAが好ましい。
ポリエチレン系樹脂のMFR(ASTM D1238:230℃、21.2N)は0.5〜10.0g/10min程度であり、ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定法(DSC法)により測定した値で−130〜0℃程度、好ましくは、−120〜−10℃程度である。また、ポリエチレン系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10万〜30万程度、好ましくは15万〜20万程度である。測定は、GPC法による。
また、他の樹脂であるMS2元樹脂は、アクリル酸アルキルエステル系単量体とスチレン系単量体との共重合体である。具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(MAA)系単量体単位35〜70重量%と、スチレン系単量体単位65〜30重量%とからなる共重合体である。ここで、MAA系単量体単位のアルキルエステルのアルキルは、一般に炭素数1〜5のアルキル(特に、メチル、エチル等)であり、炭素数が大きくなる程該硬度は低下する傾向にある。MAA系単量体単位の具体例としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル等が挙げられる。なお、スチレン系単量体は、上記のSE樹脂の原料として記載されたものを用いることができる。
MS2元樹脂は硬質樹脂であり、その硬度(JIS K6253 デュロメーター タイプD)は、60〜100程度、好ましくは、80〜90である。その比重(ASTM D297)は1.10〜1.13程度であり、MFR(ASTM D1238:230℃、21.2N)は0.8.4.0g/10min程度であり、ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定法(DSC法)により測定した値で85〜110℃程度、好ましくは、90〜105℃程度である。また、MBS3元樹脂の重量平均分子量(Mw)は10万〜40万程度、好ましくは10万〜20万程度である。測定は、GPC法による。
また、他の樹脂であるMBS3元樹脂は、上記したように(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とジエン系単量体(特に、ブタジエン)とスチレン系単量体との共重合体である。MBS3元樹脂は、具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(MAA)系単量体単位30〜62重量%と、ジエン系単量体単位3〜35重量%と、スチレン系単量体単位35〜67重量%とからなる共重合体である。ここで、MAA系単量体はMS2元樹脂で挙げたものが用いられる。なお、ジエン系単量体及びスチレン系単量体は、上記のSE樹脂の原料として記載されたものを用いることができる。
MBS3元樹脂は硬質樹脂であり、その硬度(JIS K6253 デュロメーター タイプD)は、20〜50程度、好ましくは、30〜40である。その比重(ASTM D297)は1.09〜1.11程度であり、MFR(ASTM D1238:230℃、21.2N)は2.0〜6.0g/10min程度であり、ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定法(DSC法)により測定した値で80〜95℃程度、好ましくは、85〜90℃程度である。また、MBS3元樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10万〜40万程度、好ましくは10万〜20万程度である。測定は、GPC法による。
また、他の樹脂であるPS樹脂は、スチレン系モノマーを構成単位として、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の重合方法でラジカル重合またはイオン重合によって得られるものである。具体的には、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン系モノマーの単独重合体が挙げられる。
PS樹脂は硬質樹脂であり、その硬度(JIS K6253 デュロメーター タイプD)は、65〜90程度、好ましくは、70〜85である。その比重(ASTM D297)は1.00〜1.10程度であり、MFR(ASTM D1238:200℃、49N)は0.5〜10.0g/10minのものが好ましく、より好ましくは1.0〜7g/10minであり、特に好ましくは1.5〜3.5g/10minであり、ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定法(DSC法)により測定した値で90〜110℃程度、好ましくは、95〜105℃程度である。また、重量平均分子量(Mw)は、5千〜50万であり、好ましくは5万〜40万であり、より好ましくは10万〜35万である。
本発明の多層ダイシング用基体フイルムにおける各層の樹脂構成の具体例としては、例えば、次のような形態が例示される。
SE樹脂組成物層/ポリオレフィン系樹脂層、
SE樹脂組成物層/SE樹脂組成物層/ポリオレフィン系樹脂層、
MS2元樹脂層/SE樹脂組成物層、
MS2元樹脂層/SE樹脂組成物層/ポリオレフィン系樹脂層、
MBS3元樹脂層/SE樹脂組成物層、
MBS3元樹脂層/SE樹脂組成物層/ポリオレフィン系樹脂層、
PS樹脂層/SE樹脂組成物層、
PS樹脂層/SE樹脂組成物層/ポリオレフィン系樹脂層、
ポリオレフィン系樹脂層/SE樹脂組成物層/ポリオレフィン系樹脂層
等が挙げられる。
なお、上記の多層構造中に2以上のSE樹脂組成物層等を含む場合は、それらの組成はそれぞれ同一又は異なる種類のものであってもよい。
かかる多層のダイシング用基体フイルムの場合でも、各層には樹脂(組成物)100重量部に対し10〜30重量部の帯電防止剤が含まれていることが好ましい。この場合には、本発明の多層ダイシング用基体フイルムは、フイルム全体が帯電防止層として機能するために、ダイシング後であっても好適な除電効果を維持できる。例えば、背景技術の項で記載した、特許文献1(特開平9−190990号公報、特許文献2(特開2000−183140号公報)では、帯電防止層がダイシングにより部分的に切断されてしまい効果が十分ではなかった。これに対し、本発明の多層フイルムでは、この様な問題は生じない。
さらに、多層のダイシング用基体フイルム中における、全SE樹脂組成物のスチレン比率は、40〜90重量%、さらに50〜80重量%であることが好ましい。
また、多層のダイシング用基体フイルムの全厚さは、少なくともダイサーの切り込み深さよりも厚くし、且つ容易にロ−ル状に巻くことができる程度であれば良く、例えば、80〜300μm程度、好ましくは80〜250μm程度であればよい。この中でSE樹脂組成物層の全厚さは、多層フイルム全厚さの40〜97%程度とすることが好ましい。具体的には、SE樹脂組成物層の総厚さは30〜295μm程度、好ましくは40〜240μm程度、他の層の厚さは5〜180μm程度、好ましくは10〜80μm程度に設定するのが良い。これにより、本発明の作用効果が有効に発揮される。
本発明のSE樹脂組成物層とポリオレフィン系樹脂層を有する多層のダイシング用基体フイルムでは、耐ブロッキング性の高いポリオレフィン系樹脂層を最外層として積層してなるため、SE樹脂組成物層のみと比べて、耐ブロッキング性は格段に向上する。従って、フイルムを締め付け状態でロ−ル巻きにしようが、より大きな径でロ−ル巻きにしようが、保存場所が高温になろうが、問題になるブロッキングの懸念は完全に払拭される。
また、本発明のSE樹脂組成物層と、MS2元樹脂層又はMBS3元樹脂層又はPS樹脂層とを有する多層のダイシング用基体フイルムでは、MBS3元樹脂層又はPS樹脂層は、通常ダイサー側に設けられる。この多層フイルムでは、耐ブロッキング性が高いことに加え、フイルムに適正な腰の硬さを与え、しかも半導体ウエハの研削の際におけるチッピング防止効果が向上するという利点がある。
本発明の多層ダイシング用基体フイルムは、良好な温風復元性(即ち加熱収縮性)を有している。具体的には、フイルム拡張(エキスパンド)後の荷重を抜いて60℃の温風を10秒間吹き付けた時の復元率が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上となる。そのため、加熱(温風)による収縮が速やかに行われ、しかもラックに容易に収納できるサイズにまで収縮する。つまり拡張前のフイルムのサイズに復元できるのである。しかも、50〜80℃程度の比較的低い加熱条件で、しかも5〜20秒程度の短時間で復元できるため、迅速かつ低コストでの処理が可能である。復元率の測定は、実施例の項を参照すればよい。
しかも、該フイルムの拡張が大きい場合(例えば1.05〜2.00倍程度)であっても、上記した高い温風復元性(復元率が80%以上)が発揮されるため、ウエハがより小サイズにカット化される場合のフイルムのラック回収性に優れている。
本発明の多層ダイシング用基体フイルムの製造方法は、次の通りである。この場合は多層共押出成形法が好ましく採用される。具体的には、上記した所定量のSE樹脂A、SE樹脂B、及び帯電防止剤をドライブレンド又は溶融混練して均一に混合分散する。また、他の樹脂を帯電防止剤とドライブレンド又は溶融混練して均一に混合分散する。次に、得られた各混合物をスクリュー式押出機に供給し、200〜225℃で多層Tダイからフイルム状に押出し、これを50〜70℃の冷却ロ−ルに通しながら冷却して実質的に無延伸で引き取る。
なお、実質的に無延伸とは、単層フイルムの製法の場合と同義である。
II.ダイシングフイルム
上記により得られるダイシング用基体フイルムは、そのフイルム上に公知の粘着剤をコートして粘着剤層が形成され、さらに該粘着剤層上に離型層が形成されて、本発明のダイシングフイルムが製造される。このフイルムは、通常テープ状にカットされたロール巻き状態で取得される。
粘着剤層で用いられる粘着剤成分としては、公知のものが用いられ、例えば、特開平5−211234号公報等に記載された粘着剤成分を用いることができる。なお、離型層も公知のものが用いられる。
この粘着剤層を構成する粘着剤としては、アクリル系粘着剤が好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸エステルを主たる構成単量体単位とする単独重合体および共重合体から選ばれたアクリル系重合体、その他の官能性単量体との共重合体、およびこれら重合体の混合物が用いられる。例えば、(メタ)アクリル酸エステルとしては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどが好ましく使用できる。アクリル系重合体の分子量は、1.0×105〜10.0×105であり、好ましくは、4.0×105〜8.0×105である。
また、上記のような粘着剤層中に放射線重合性化合物を含ませることによって、ウエハを切断分離した後、該粘着剤層に放射線を照射することによって、粘着力を低下させることができる。このような放射線重合性化合物としては、たとえば、光照射によって三次元網状化しうる分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合物が広く用いられる(例えば、特開昭60−196,956号公報、特開昭60−223,139号公報等)。
具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレートなどが用いられる。
さらに、放射線重合性化合物として、上記のようなアクリレート系化合物のほかに、ウレタンアクリレート系オリゴマーを用いることもできる。ウレタンアクリレート系オリゴマーは、ポリエステル型またはポリエーテル型などのポリオール化合物と、多価イソシアネート化合物とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメタクリレートを反応させて得られる。このウレタンアクリレート系オリゴマーは、炭素−炭素二重結合を少なくとも1個以上有する放射線重合性化合物である。
さらに、粘着剤層中には、上記のような粘着剤と放射線重合性化合物とに加えて、必要に応じ、放射線照射により着色する化合物(ロイコ染料等)、光散乱性無機化合物粉末、砥粒(粒径0.5〜100μm程度)、イソシアネート系硬化剤、UV開始剤等を含有させることもできる。
上記のようにアクリル系粘着剤を含む粘着剤層を設ける場合は、研削屑の低減及びダイシング用基体フイルムと粘着剤層との接着性の点から、ダイシング用基体フイルムとの接着する層にアクリル系樹脂を含有させるのが好ましい。アクリル系樹脂としては、良好なダイシングフイルムの温風復元性(復元率が80%以上)を得ることができれば、特に限定はない。
例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレートが例示される。中でも高い復元率(95%以上)を達成するためには、軟質のアクリル系樹脂が好ましい。軟質アクリル系樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が40〜70℃程度、デュロメータ-A硬度が40〜95度であるものが好ましく、具体例として、(株)クラレ製の軟質アクリル樹脂「パラペットSA」等が例示される。
ダイシング用基体フイルムに含まれるアクリル系樹脂の含有量は、ダイシング用基体フイルムが単層の場合は、例えば、該単層中のSE樹脂組成物100重量部に対し5〜50重量部程度、好ましくは5〜30重量部程度のアクリル系樹脂が含まれていることが好ましい。アクリル系樹脂の含有量が多すぎると、ダイシング用基体フイルムの透明性が低下する傾向があるため、上記の範囲とすることが好ましい。
また、ダイシング用基体フイルムが多層の場合は、粘着剤層と接する層中に、アクリル系樹脂を含有させればよい。該基体フイルムの透明性を考慮して、該粘着剤層と接する層中に含まれるSE樹脂組成物100重量部に対し5〜65重量部程度、好ましくは5〜50重量部程度のアクリル系樹脂が含まれていることが好ましい。
本発明のダイシング用基体フイルムは、良好な帯電防止性を有し、かつ、熱による復元性が高いためラック回收性に優れている。
以下に、本発明を、実施例及び比較例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
製造例1(SE樹脂B)
内容積が10Lの攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器を2基使用して連続重合を行った。1基目の反応器の底部から、ブタジエン濃度が24重量%のシクロヘキサン溶液を4.51L/hrの供給速度で、スチレン濃度が24重量%のシクロヘキサン溶液を5.97L/hrの供給速度で,またn−ブチルリチウムをモノマ−100gに対して0.077gになるような濃度に調整したシクロヘキサン溶液を2.0L/hrの供給速度で、更にN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンのシクロヘキサン溶液をn−ブチルリチウム1モルに対して0.44モルになるような供給速度でそれぞれ供給し、90℃で連続重合した。反応温度はジャケット温度で調整し、反応器の底部付近の温度は約88℃、反応器の上部付近の温度は約90℃であった。重合反応器における平均滞留時間は、約45分であり、ブタジエンの転化率はほぼ100%,スチレンの転化率は99%であった。
1基目から出たポリマー溶液を2基目の底部から供給し、同時に,スチレン濃度が24重量%のシクロヘキサン溶液を2.38L/hrの供給速度で2基目の底部に供給し,90℃で連続重合してランダム共重合体を得た。2基目出口でのスチレンの転化率は98%であった。
連続重合で得られたポリマーをNMRを用いて分析したところ、スチレン含有量は65重量%であった。
窒素置換した反応容器に乾燥、精製したシクロヘキサン1リットルを仕込み、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100ミリモルを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウム200ミリモルを含むn−ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させて、水添反応に用いる水添触媒を調製した。
次に、連続重合で得られたポリマーに、上記水添触媒をポリマー100重量部当たりTiとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を行った。
その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体100重量部に対して0.3重量部添加した。
得られた水添共重合体は、水添率99%、重量平均分子量19万、分子量分布1.4であった。また,DSCで求めたガラス転移温度(Tg)は,15℃であった。得られた水添重合体(SE樹脂Bに相当)の特性を表1に示す。
製造例2(SE樹脂A)
1基目と2基目に供給するスチレンの供給量を変えること以外は、製造例1と同様に処理して、水添ランダム重合体(SE樹脂Aに相当)を製造した。スチレン含有量は75重量%、水添率99%、重量平均分子量21万、分子量分布1.9であった。また,DSCで求めたガラス転移温度(Tg)は,50℃であった。得られた水添重合体(SE樹脂Aに相当)の特性を表1に示す。
Figure 2007043070
実施例1(単層ダイシング用基体フイルム)
製造例1で得られた水添共重合体50重量部、及び製造例2で得られた水添共重合体50重量部とをドライブレンドした樹脂100重量部に対して、PEEA樹脂(三洋化成株式会社製、品種ペレスタットNC6321)18重量部添加し、これをドライブレンドした。これをバレル温度180〜220℃のスクリュ−式押出機に供給して、220℃の単層Tダイから押出し、60℃冷却ロ−ルを通しながら冷却固化して、無延伸状態で巻き取った。
得られたフイルムの厚さは80μmで、スチレン比率は60%であった。
実施例2(3層ダイシング用基体フイルム):(A)/(B)/(C)
実施例1と同じSE樹脂をドライブレンドした樹脂を、層(A)用樹脂とした。
製造例1で得られた水添共重合体70重量部、及び製造例2で得られた水添共重合体30重量部をドライブレンドした樹脂100重量部に対して、PEEA樹脂(三洋化成株式会社製、品種ペレスタットNC6321)18重量部添加し、これをドライブレンドし層(B)用樹脂とした。
メチルメタアクリレ−ト約9.5重量%結合のポリエチレン系樹脂(アルケマ株式会社製、品種ロトリル9MA02、融点99℃)100重量部に対して、親水性PP樹脂(三洋化成株式会社製、品種ペレスタット230)18重量部添加し、これをドライブレンドし層(C)用樹脂とした。
上記の3種の樹脂を使って、3層共押出し成形した。つまり、各層用樹脂を3台のスクリュ−式押出機に供給して、3層Tダイから(A)/(B)/(C)となるように共押出しを行い、冷却して無延伸で引き取った。尚、この時の各押出機のバレル温度は180〜220℃、3層Tダイ温度は220℃、冷却ロ−ル温度は60℃であった。
得られた3層ダイシングフイルムの全厚は80μmで、層(A)は8μm、層(B)は64μm、層(C)は8μmで、スチレン比率は50%であった。
実施例3(3層ダイシング用基体フイルム):(D)/(A)/(C)
実施例1と同じSE樹脂のドライブレンドした樹脂を、層(A)用樹脂とした。
MBS3元樹脂(MMA/スチレン/ブタジエン)(電気化学工業株式会社製、品種TH−23T、硬度JIS K6235デュロメータータイプD:34、Tg:83℃)100重量部に対して、PEEA樹脂(三洋化成株式会社製、品種ペレスタットNC6321)18重量部添加し、これをドライブレンドし層(D)用樹脂とした。
メチルメタアクリレ−ト約9.5重量%結合のポリエチレン系樹脂(アルケマ株式会社製、品種ロトリル9MA02、融点99℃)100重量部に対して、親水性PP樹脂(三洋化成株式会社製、品種ペレスタット230)18重量部添加し、これをドライブレンドし層(C)用樹脂とした。
上記の3種の樹脂を使って、3層共押出し成形した。つまり、各層用樹脂を3台のスクリュ−式押出機に供給して、3層Tダイから(D)/(A)/(C)となるように共押出しを行い、冷却して無延伸で引き取った。尚、この時の各押出機のバレル温度は180〜220℃、3層Tダイ温度は220℃、冷却ロ−ル温度は60℃であった。
得られた3層ダイシングフイルムの全厚は80μmで、層(A)は8μm、層(B)は64μm、層(C)は8μmで、スチレン比率は51%であった。
実施例4(3層ダイシング用基体フイルム):(C)/(A)/(C)
実施例1と同じSE樹脂のドライブレンドした樹脂を、層(A)用樹脂とした。
メチルメタアクリレ−ト約9.5重量%結合のポリエチレン系樹脂(アルケマ株式会社製、品種ロトリル9MA02、融点99℃)100重量部に対して、親水性PP樹脂(三洋化成株式会社製、品種ペレスタット230)18重量部添加し、これをドライブレンドし層(C)用樹脂とした。
上記の3種の樹脂を使って、3層共押出し成形した。つまり、各層用樹脂を3台のスクリュ−式押出機に供給して、3層Tダイから(C)/(A)/(C)となるように共押出しを行い、冷却して無延伸で引き取った。尚、この時の各押出機のバレル温度は180〜220℃、3層Tダイ温度は220℃、冷却ロ−ル温度は60℃であった。
得られた3層ダイシングフイルムの全厚は80μmで、層(A)は8μm、層(B)は64μm、層(C)は8μmで、スチレン比率は48%であった。
実施例5(3層ダイシング用基体フイルム):(E)/(F)/(G)
製造例1で得られた水添共重合体75重量部、軟質アクリル系樹脂(株式会社クラレ製、SA−D、Tg60〜65℃)25重量部、及び親水性PP樹脂(三洋化成株式会社製、品種ペレスタット230)25重量部をドライブレンドした樹脂を、層(E)用樹脂とした。
製造例2で得られた水添共重合体37.5重量部、製造例1で得られた水添共重合体62.5重量部、及びPEEA樹脂(三洋化成株式会社製、品種ペレスタットNC7530)25重量部をドライブレンドした樹脂を、層(F)用樹脂とした。
メチルメタアクリレ−ト約9.5重量%結合のポリエチレン系樹脂(アルケマ株式会社製、品種ロトリル9MA02、融点99℃)100重量部に対して、親水性PP樹脂(三洋化成株式会社製、品種ペレスタット230)25重量部添加し、これをドライブレンドし層(G)用樹脂とした。
上記の3種の樹脂を使って、3層共押出し成形した。つまり、各層用樹脂を3台のスクリュー式押出機に供給して、3層Tダイから(E)/(F)/(G)となるように共押出しを行い、冷却して無延伸で引き取った。尚、この時の各押出機のバレル温度は180〜220℃、3層Tダイ温度は220℃、冷却ロ−ル温度は60℃であった。
得られた3層ダイシング用基体フイルムの全厚は80μmで、層(E)は8μm、層(F)は64μm、層(G)は8μmであり、フイルム全体のスチレン比率は48%であった。
比較例1
製造例1で得られた水添共重合体50重量部、及び製造例2で得られた水添共重合体50重量部をドライブレンドした樹脂100重量部に対して、PEEA樹脂(三洋化成株式会社製、品種ペレスタットNC6321)5重量部添加し、これをドライブレンドした。これをバレル温度180〜220℃のスクリュ−式押出機に供給して、220℃の単層Tダイから押出し、60℃冷却ロ−ルを通しながら冷却固化して、無延伸状態で巻き取った。
得られたフイルムの厚さは80μmで、スチレン比率は67%であった。
比較例2
比較例1と同じSE樹脂のドライブレンドした樹脂を、層(A’)用樹脂とした。
製造例1で得られた水添共重合体70重量部、及び製造例2で得られた水添共重合体30重量部をドライブレンドした樹脂100重量部に対して、PEEA樹脂(三洋化成株式会社製、品種ペレスタットNC6321)5重量部添加し、これをドライブレンドし層(B’)用樹脂とした。
メチルメタアクリレ−ト約9.5重量%結合のポリエチレン系樹脂(アルケマ株式会社製、品種ロトリル9MA02、融点99℃)100重量部に対して、親水性PP樹脂(三洋化成株式会社製、品種ペレスタット230)5重量部添加し、これをドライブレンドし層(C’)用樹脂とした。
上記の3種の樹脂を使って、3層共押出し成形した。つまり、各層用樹脂を3台のスクリュ−式押出機に供給して、3層Tダイから(A’)/(B’)/(C’)となるように共押出しを行い、冷却して無延伸で引き取った。尚、この時の各押出機のバレル温度は180〜220℃、3層Tダイ温度は220℃、冷却ロ−ル温度は60℃であった。
得られた3層ダイシングフイルムの全厚は80μmで、層(A’)は8μm、層(B’)は64μm、層(C’)は8μmで、スチレン比率は57%であった。
試験例1
実施例及び比較例で得られたフイルムの一部をカットして測定用サンプルとし、帯電防止性及び温風復元性(復元率)を次のようにして測定し、その結果を表2にまとめた。
<帯電防止性>
シシド静電気株式会社製スタティックオネストメーターにて、印加電圧を10kvとしサンプルの飽和帯電圧と半減時間で評価した。飽和帯電圧1500v以下、及び半減時間10秒以下を「○」、それ以外を「×」とした。上記の基準は、ダイシングフイルムとして実用上要求される特性に基づく。
<温風復元性>
幅10mmで縦方向(MD)及び横方向(TD)にカットしたフイルムをサンプルとした。サンプルを、株式会社島津製作所製の引張試験機(AGS100A)にチャック間距離40mm(サンプルの標線間距離40mmと同じ意味)でセットし、引張速度200mm/分にて、40%伸長した。その伸長で1分間保持した後、伸長状態を解放した。解放したサンプルに60℃の温風を10秒間吹き付け、常温に戻して長さを測定し、40%伸長に対する縦及び横方向の復元率(%)を求めた。
復元率が縦及び横方向の復元率が80%以上であれば、1×1mmカットサイズの小片ウエハに対しても、ダイシングシ−トのラックへの収納回収が迅速・容易にできるものとして「○」とし、80%未満であれば「×」とした。
Figure 2007043070
表2で示すように、実施例1〜4のフイルムは、良好な帯電防止性及び優れた温風復元性を有していることが分かった。

Claims (6)

  1. (1)(i)ガラス転移温度が40〜60℃でありスチレン比率が70〜90重量%のスチレン系エラストマー樹脂(SE樹脂A)100〜20重量%、及び(ii)ガラス転移温度が30℃以下でありスチレン比率が7〜80重量%のスチレン系エラストマー樹脂(SE樹脂B)0〜80重量%からなるスチレン系エラストマー樹脂組成物(SE樹脂組成物)、並びに
    (2)該スチレン系エラストマー樹脂組成物100重量部に対し10〜30重量部の帯電防止剤
    を含むダイシング用基体フイルム。
  2. 前記帯電防止剤が、ポリエーテルエステルアミド樹脂又は親水性ポリオレフィン樹脂である請求項1に記載のフイルム。
  3. 前記SE樹脂組成物中のスチレン比率が40〜90重量%である請求項1又は2に記載のダイシング用基体フイルム。
  4. 前記SE樹脂組成物と帯電防止剤とを含むSE樹脂組成物層を少なくとも1層有する多層構成からなる請求項1〜3のいずれかに記載のダイシング用基体フイルム。
  5. 前記SE樹脂組成物層以外の他の層が、ポリエチレン系樹脂層、ポリプロピレン系樹脂層、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とジエン系単量体とスチレン系単量体との3元共重合樹脂層、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とスチレン系単量体との2元共重合樹脂層、及びポリスチレン系樹脂層からなる群より選ばれる少なくとも1層である請求項4に記載のダイシング用基体フイルム。
  6. 前記ダイシング用基体フイルム上にさらに粘着剤層を有する請求項1〜5のいずれかに記載のダイシング用基体フイルム。
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