JP2013153088A - ウエハ加工用テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】エキスパンドによる接着剤フィルムおよびウエハの分断性を向上させ、エキスパ
ンドによるたわみが収縮可能なウエハ加工用テープを提供すること。
【解決手段】基材フィルム11と粘着剤層12とを有する粘着テープ10を有し、エキスパンドにより、粘着剤層12上に貼合されたウエハWを個々のチップCに対応して分断する際または粘着剤層12上に貼合された接着剤フィルム13および/または接着剤フィルム13に貼合されたウエハWを個々のチップCに対応して分断する際に用いられ、エキスパンド後に加熱することにより収縮するウエハ加工用テープ1であって、粘着テープ10の25℃での伸び率が200%以上であって、粘着テープ10を25℃で伸び率200%以上に伸ばした後、100℃に加熱することで伸び率が120%以下に収縮し、収縮した粘着テープ10の25℃での120%に伸ばしたときにかかる力が2N以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、エキスパンドにより接着剤フィルムおよび/またはウエハを個々のチップに対応して分断する際に用いられるウエハ加工用テープに関する。
半導体装置の製造工程では、半導体ウエハに伸縮性且つ粘着性のあるウエハ加工用テープを貼り付けた後、半導体ウエハをチップ単位で切断(ダイシング)する工程、粘着テープをエキスパンドする工程、さらに切断されたチップをピックアップする工程が実施される。
上記半導体装置の製造工程に使用されるウエハ加工用テープとして、基材シートと粘着剤層とからなる粘着テープ(ダイシングテープ)の他、ダイシングテープと接着剤フィルムであるダイボンディングフィルム(ダイアタッチフィルムともいう)とが積層された構造を有するダイシング・ダイボンディングフィルムが提案されている。
一般に、ダイシング・ダイボンディングフィルムを用いる場合は、まず、半導体ウエハの裏面にダイシング・ダイボンディングフィルムのダイボンディングフィルム側を貼り付けて半導体ウエハを固定し、ダイシングブレードを用いて半導体ウエハ及びダイボンディングフィルムをチップ単位にダイシングする。その後、ダイシングテープを周方向にエキスパンドすることによって、チップ同士の間隔を広げる。このエキスパンド工程は、CCDカメラ等によるチップの認識性を高めるため、及び、チップをピックアップする際に隣接するチップ同士が接触することによって生じるチップの破損を防止するために実施される。
しかしながら、上記ダイシング工程において、ダイシングブレードを用いて半導体ウエハとダイボンディングフィルムとを一緒にダイシングする場合には、ウエハの切削屑だけでなく、ダイボンディングフィルムの切削屑も発生する。ダイボンディングフィルムの切削屑は、それ自身が接着機能を有するので、切削屑がウエハのダイシング溝に詰まった場合、チップ同士がくっついてピックアップ不良などが発生し、半導体装置の製造歩留まりが低下する。
上記の問題を解決するために、ダイシング工程では半導体ウエハのみをダイシングし、エキスパンド工程において、ダイシングテープをエキスパンドすることにより、ダイボンディングフィルムを個々のチップに対応して分断する方法が提案されている(例えば、特許文献1の段落番号「0055」〜段落番号「0056」)。このようなエキスパンド時の張力を利用したダイボンディングフィルムの分断方法によれば、接着剤の切削屑が発生せず、ピックアップ工程において悪影響を及ぼすことがない。
また、半導体ウエハを切断する方法としては、半導体ウエハのフルカットダイシングを行わずに、ウエハ表面からウエハの厚さよりも浅い切り込み深さの溝を形成するハーフカットダイシング法が知られている。この方法では、ハーフカットされたウエハを保持するダイシングテープをエキスパンドすることにより、ウエハをチップ単位に分割することができる。そして、このハーフカットダイシング法においても、エキスパンド時の張力を利用して、ウエハとともにダイボンディングフィルムを分断することが考えられる。
また近年、半導体ウエハの切断方法として、レーザー加工装置を用いて、非接触でウエハを切断する、いわゆるステルスダイシング法が提案されている。
例えば、特許文献2には、ステルスダイシング法として、ダイボンド樹脂層(ダイボンディングフィルム)を介在させてシート(ダイシングテープ)が貼り付けられた半導体基板の内部に焦点光を合わせてレーザー光を照射することにより、半導体基板の内部に多光子吸収による改質領域を形成し、この改質領域で切断予定部を形成する工程と、シートを拡張(エキスパンド)させることにより、切断予定部に沿って半導体基板及びダイボンド樹脂層を切断する工程とを備えた半導体基板の切断方法が開示されている。
特許文献2の半導体基板の切断方法によれば、レーザー光の照射とシートのエキスパンドによって、非接触で半導体ウエハとダイボンド樹脂層(ダイボンディングフィルム)を切断するので、ダイシングブレードを用いる場合のようなチッピングを発生させることなく半導体ウエハの切断が可能である。したがって、例えば50μm以下の極薄半導体ウエハを切断する場合に特に有用である。
上述したフルカットダイシング法、ハーフカットダイシング法、及びステルスダイシング法のいずれを採用した場合においても、接着剤であるダイボンディングフィルムの切削屑の発生を回避するためには、ダイシングテープのエキスパンドによってダイボンディングフィルムを分断することが有効である。
しかしながら、ダイボンディングフィルムは、柔軟で伸び易いため、ダイシングテープのエキスパンドによって分断され難いという問題がある。エキスパンドによるダイボンディングフィルムの分断性を向上させるためには、ダイシングテープのエキスパンド量を増やす必要性がある。しかし、エキスパンド量を増やすことで、ダイシングテープのたわみ量も増え、その後の搬送工程などに悪影響を及ぼす。
これまで、ダイシングテープのたわみをなくす方法として、例えば、たわんだ部分を加熱して収縮させることが提案されている(特許文献3)。
特開2007−5530号公報 特開2003−338467号公報 特開2007−157887号公報
しかしながら、特許文献3に記載の方法のようにダイシングテープのたわんだ部分を加熱して収縮させても、エキスパンド量が多いために、十分に収縮せず、その後の工程に搬送できないばかりか、ピックアップ工程で再度十分なエキスパンドが出来なくなり、ピックアップ性が悪くなるという問題があった。
本発明者らは、基材フィルムと粘着剤層とを有する粘着テープを有し、エキスパンドすることにより、前記粘着剤層上に貼合されたウエハを個々のチップに対応して分断する際または前記粘着剤層上に貼合された接着剤フィルムおよび/または前記接着剤フィルムに貼合されたウエハを個々のチップに対応して分断する際に用いられ、エキスパンド後に加熱することにより収縮するウエハ加工用テープであって、前記粘着テープは、25℃での伸び率が200%以上であって、25℃で伸び率200%以上に伸ばした後、100℃に加熱することで伸び率が120%以下に収縮し、1号ダンベル形状(JIS K 6251)で打ち抜いた前記収縮した粘着テープを、標線間距離40mm、引張速度1000mmm/minで、25℃において120%に伸ばしたときにかかる力が、2N以上であることを特徴とするウエハ加工用テープを用いることで、各工程を効率よく行えることを見出した。
また、上記ウエハ加工用テープは、前記粘着テープが、−10℃での伸び率が150%以上であって、25℃で伸び率200%まで伸ばし、100℃に加熱することで伸び率が120%以下に収縮し、1号ダンベル形状(JIS K 6251)で打ち抜いた前記収縮した粘着テープを、標線間距離40mm、引張速度1000mmm/minで、25℃において120%に伸ばしたときにかかる力が、2N以上であることが好ましい。
上記ウエハ加工用テープは、
(a)回路パターンが形成された半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
(b)前記半導体ウエハ裏面を研削するバックグラインド工程と、
(c)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、前記半導体ウエハの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
(d)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
(e)前記半導体ウエハの分割予定部分にレーザー光を照射して、該ウエハの内部に多光子吸収による改質領域を形成する工程と、
(f)前記ウエハ加工用テープをエキスパンドすることにより、前記半導体ウエハと前記接着剤フィルムとを分断ラインに沿って分断し、複数の接着剤フィルム付き半導体チップを得る工程と、
(g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
(h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に使用することができる。
また、
(a)回路パターンが形成された半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
(b)前記半導体ウエハ裏面を研削するバックグラインド工程と、
(c)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、半導体ウエハの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
(d)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
(e)前記半導体ウエハの表面から分断ラインに沿ってレーザー光を照射して、個々の半導体チップに分断する工程と、
(f)前記ウエハ加工用テープをエキスパンドすることにより、前記接着剤フィルムを前記半導体チップに対応して分断し、複数の接着剤フィルム付きチップを得る工程と、
(g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
(h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に使用することができる。
また、
(a)回路パターンが形成された半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
(b)前記半導体ウエハ裏面を研削するバックグラインド工程と、
(c)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、半導体ウエハの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
(d)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
(e)ダイシングブレードを用いて前記半導体ウエハを分断ラインに沿って切削し、個々の半導体チップに分断する工程と、
(f)前記ウエハ加工用テープをエキスパンドすることにより、前記接着剤フィルムを前記半導体チップに対応して分断し、複数の接着剤フィルム付きチップを得る工程と、
(g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持
する工程と、
(h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に使用することができる。
また、
(a)ダイシングブレードを用いて回路パタ−ンが形成された半導体ウエハを分断ライン予定ラインに沿ってウエハの厚さ未満の深さまで切削する工程と、
(b)前記半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
(c)前記半導体ウエハ裏面を研削して個々の半導体チップに分断するバックグラインド工程と、
(d)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、前記半導体チップの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
(e)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
(f)前記ウエハ加工用テープをエキスパンドすることにより、前記接着剤フィルムを前記半導体チップに対応して分断し、複数の接着剤フィルム付きチップを得る工程と、
(g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
(h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に使用することができる。
また、上記ウエハ加工用テープは、−15℃〜10℃でエキスパンドする工程を含む半導体装置の製造方法にも好適に使用することができる。
本発明のウエハ加工用テープは、基材フィルムと粘着剤層とを有し、エキスパンドすることにより前記粘着剤層上に設けられた接着剤フィルムまたはウエハまたはその双方を個々のチップ単位に分断する分断性に優れ、さらにエキスパンド後に熱をかけることによる収縮性に優れており、接着剤フィルムおよびチップの分断性を高い状態に維持しつつ、たわみを取り除き、その後再度十分にエキスパンドすることができ良好にピックアップすることができる。
本発明のウエハ加工用テープの一例を示す断面図である。 本発明の粘着テープを示す断面図である。 レーザー加工により半導体ウエハに改質領域が形成された様子を示す断面図である。 (a)は、ウエハ加工用テープが、エキスパンド装置に搭載された状態を示す断面図であり、(b)は、エキスパンド後のウエハ加工用テープ及び半導体ウエハを示す断面図である。 ウエハ加工用テープの半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させる工程を説明するための断面図である。
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示すウエハ加工用テープ1の断面図である。ウエハ加工用テープ1は、基材シート11と粘着剤層12とを有する粘着テープ10と、粘着剤層12上に設けられた接着剤フィルム13とを備えている。
本発明のウエハ加工用テープ1は、エキスパンドすることにより、粘着剤層12上に貼合された接着剤フィルム13および/または前記接着剤フィルム13に貼合されたウエハWを個々のチップCに対応して分断する際に用いられ、エキスパンド後に加熱することにより収縮するウエハ加工用テープ1であって、粘着テープ10の伸び率が200%以上であり、かつ、伸び率200%まで伸ばした後、100℃に加熱することで伸び率が120%以下になり、かつ再度25℃で120%まで伸ばしたときにかかる力が2N以上であることを特徴とするウエハ加工用テープ1である。
以下に、基材シート11、粘着剤層12、及び接着剤フィルム13についてそれぞれ詳細に説明する。
基材シート11を構成する材料としては、特に限定されないが、ポリオレフィン及びポリ塩化ビニルから選択されることが好ましい。
上記ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物などが挙げられる。
後述する粘着剤層12として放射線照射により硬化し、粘着強度が低下するタイプを用いる場合には、基材シートは、上記特性を有し、且つ、放射線透過性であることが好ましい。基材シートの厚さは、強度およびチップのピックアップ性確保の観点から、50〜300μmであることが好ましい。また、基材シート11は、単層であっても、複数層で構成されていてもよい。
粘着テープ10の25℃での伸び率が200%以上であり、かつ、伸び率200%まで伸ばした後、100℃に加熱することで収縮し伸び率が120%以下になり、かつ再度25℃で120%まで伸ばしたときにかかる力が2Nより大きくなるようにするためには、このような特性を有する基材シート11を用いることが好ましい。
<粘着剤層>
粘着剤層12は、基材シート11上に粘着剤を塗工して製造することができる。粘着剤層12としては特に制限はないが、粘着剤層12上に貼り合わされる接着剤フィルム13に対する剥離力(粘着強度)が、エキスパンド時(接着剤フィルム13および/またはウエハWの分断時)には接着剤フィルム13付きのチップCを保持することができる程度であり、且つ、ピックアップ時には接着剤フィルム13との剥離が容易である特性を有するものであればよい。ピックアップ性を向上させるためには、粘着剤層12は放射線硬化性のものが好ましい。
例えば、本発明では、主鎖に対して、少なくとも放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基、水酸基及びカルボキシル基を含有する基をそれぞれ有するアクリル系共重合体を主成分とし、かつゲル分率が60%以上であることが好ましい。さらには、分子中にヨウ素価0.5〜20の放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する化合物(A)と、ポリイソシアネート類、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、およびエポキシ樹脂から選ばれた少なくとも1種の化合物(B)を付加反応させてなるポリマーを含有していることが好ましい。
粘着剤層の主成分の1つである化合物(A)について説明する。化合物(A)の放射線硬化性炭素−炭素二重結合の好ましい導入量はヨウ素価で0.5〜20、より好ましくは0.8〜10である。ヨウ素価が0.5以上であると、放射線照射後の粘着強度の低減効果を得ることができ、ヨウ素価が20以下であれば、放射線照射後の粘着剤の流動性が十分で、延伸後の素子間隙を十分得ることができるため、ピックアップ時に各素子の画像認識が困難になるという問題が抑制できる。さらに、化合物(A)そのものに安定性があり、製造が容易となる。
上記化合物(A)は、ガラス転移点が−70℃〜0℃であることが好ましく、−66℃〜−28℃であることがより好ましい。ガラス転移点(以下、Tgという。)が−70℃以上であれば、放射線照射に伴う熱に対する耐熱性が十分であり、0℃以下であれば、表面状態が粗いウエハにおけるダイシング後の素子の飛散防止効果が十分得られる。
上記化合物(A)はどのようにして製造されたものでもよいが、例えば、アクリル系共重合体またはメタクリル系共重合体などの放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有し、かつ、官能基をもつ化合物((1))と、その官能基と反応し得る官能基をもつ化合物((2))とを反応させて得たものが用いられる。
このうち、前記の放射線硬化性炭素−炭素二重結合および官能基を有する化合物((1))は、アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステルなどの放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する単量体((1)−1)と、官能基を有する単量体((1)−2)とを共重合させて得ることができる。粘着剤二重結合量については加熱乾燥された粘着剤約10gに含まれる炭素−炭素二重結合量を真空中暗所における臭素付加反応による重量増加法により定量測定できる。
単量体((1)−1)としては、炭素数6〜12のヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、デシルアクリレート、または炭素数5以下の単量体である、ペンチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルアクリレート、またはこれらと同様のメタクリレートなどを列挙することができる。
単量体((1)−1)として、炭素数を変化させることでガラス転移点は変化させられるので、所望のガラス転移点のものを作製することができる。また、ガラス転移点の他、相溶性と各種性能を上げる目的で酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルなどの炭素−炭素二重結合をもつ低分子化合物を配合することも単量体((1)−1)の総質量の5質量%以下の範囲内で可能である。
単量体((1)−2)が有する官能基としては、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、環状酸無水基、エポキシ基、イソシアネート基などを挙げることができ、単量体((1)−2)の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、ケイ皮酸、イタコン酸、フマル酸、フタル酸、2−ヒドロキシアルキルアクリレート類、2−ヒドロキシアルキルメタクリレート類、グリコールモノアクリレート類、グリコールモノメタクリレート類、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、アリルアルコール、N−アルキルアミノエチルアクリレート類、N−アルキルアミノエチルメタクリレート類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フマル酸、無水フタル酸、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の一部を水酸基またはカルボキシル基および放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する単量体でウレタン化したものなどを列挙することができる。
化合物(2)において、用いられる官能基としては、化合物(1)、つまり単量体((1)−2)の有する官能基が、カルボキシル基または環状酸無水基である場合には、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基などを挙げることができ、水酸基である場合には、環状酸無水基、イソシアネート基などを挙げることができ、アミノ基である場合には、エポキシ基、イソシアネート基などを挙げることができ、エポキシ基である場合には、カルボキシル基、環状酸無水基、アミノ基などを挙げることができ、具体例としては、単量体((1)−2)の具体例で列挙したものと同様のものを列挙することができる。
化合物(1)と化合物(2)の反応において、未反応の官能基を残すことにより、酸価または水酸基価などの特性に関して、本発明で規定するものを製造することができる。
上記の化合物(A)の合成において、反応を溶液重合で行う場合の有機溶剤としては、ケトン系、エステル系、アルコール系、芳香族系のものを使用することができるが、中でもトルエン、酢酸エチル、イソプロピルアルコール、ベンゼンメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、アセトン、メチルエチルケトンなどの、一般にアクリル系ポリマーの良溶媒で、沸点60〜120℃の溶剤が好ましく、重合開始剤としては、α,α´−アゾビスイソブチルニトリルなどのアゾビス系、ベンゾイルペルオキシドなどの有機過酸化物系などのラジカル発生剤を通常用いる。この際、必要に応じて触媒、重合禁止剤を併用することができ、重合温度および重合時間を調節することにより、所望の分子量の化合物(A)を得ることができる。また、分子量を調節することに関しては、メルカプタン、四塩化炭素系の溶剤を用いることが好ましい。なお、この反応は溶液重合に限定されるものではなく、塊状重合、懸濁重合など別の方法でもさしつかえない。
以上のようにして、化合物(A)を得ることができるが、本発明において、化合物(A)の重量平均分子量は、30万〜100万程度が好ましい。30万未満では、放射線照射による凝集力が小さくなって、ウエハをダイシングする時に、素子のずれが生じやすくなり、画像認識が困難となることがある。この素子のずれを、極力防止するためには、重量平均分子量が、40万以上である方が好ましい。また、重量平均分子量が100万を越えると、合成時および塗工時にゲル化する可能性がある。
なお、本発明における重量平均分子量とは、ポリスチレン換算の重量平均分子量である。
なお、化合物(A)が、水酸基価5〜100となるOH基を有すると、放射線照射後の粘着強度を減少することによりピックアップミスの危険性をさらに低減することができるので好ましい。また、化合物(A)が、酸価0.5〜30となるCOOH基を有することが好ましい。
ここで、化合物(A)の水酸基価が低すぎると、放射線照射後の粘着強度の低減効果が十分でなく、高すぎると、放射線照射後の粘着剤の流動性を損なう傾向がある。また酸価が低すぎると、テープ復元性の改善効果が十分でなく、高すぎると粘着剤の流動性を損なう傾向がある。
つぎに、粘着剤層のもう1つの主成分である化合物(B)について説明する。化合物(B)は、ポリイソシアネート類、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、およびエポキシ樹脂から選ばれる化合物であり、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。この化合物(B)は架橋剤として働き、化合物(A)または基材シートと反応した結果できる架橋構造により、化合物(A)および(B)を主成分とした粘着剤の凝集力を、粘着剤塗布後に向上することができる。
ポリイソシアネート類としては、特に制限がなく、例えば、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4´−〔2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン〕ジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等が挙げられる。を挙げることができ、具体的には、コロネートL(日本ポリウレタン株式会社製、商品名)等を用いることができる。
また、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂としては、具体的には、ニカラックMX−45(三和ケミカル株式会社製、商品名)、メラン(日立化成工業株式会社製、商品名)等を用いることができる。さらに、エポキシ樹脂としては、TETRAD−X(三菱化学株式会社製、商品名)等を用いることができる。本発明においては、特にポリイソシアネート類を用いることが好ましい。
(B)の添加量としては、化合物(A)100質量部に対して0.1〜10質量部、好ましくは0.4〜3質量部の割合となるよう、選択することが必要である。この範囲内で選択することにより、適切な凝集力とすることができ、急激に架橋反応が進行することないので、粘着剤の配合や塗布等の作業性が良好となる。
また、本発明において、粘着剤層12には、光重合開始剤(C)が含まれていることが好ましい。粘着剤層12bの含まれる光重合開始剤(C)に特に制限はなく、従来知られているものを用いることができる。例えば、ベンゾフェノン、4,4´−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4´−ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4´−ジクロロベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、アセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン等のアセトフェノン類、2−エチルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン等のアントラキノン類、2−クロロチオキサントン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジル、2,4,5−トリアリ−ルイミダゾール二量体(ロフィン二量体)、アクリジン系化合物等を挙げることができ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(C)の添加量としては、化合物(A)100質量部に対して0.1〜10質量部とすることが好ましく、0.5〜5質量部とすることがより好ましい。
さらに本発明に用いられる放射線硬化性の粘着剤には必要に応じて粘着付与剤、粘着調整剤、界面活性剤など、あるいはその他の改質剤等を配合することができる。また、無機化合物フィラーを適宜加えてもよい。
粘着剤層の厚さは少なくとも5μm以上、より好ましくは10μm以上であることが好ましい。粘着剤層は複数の層が積層された構成であってもよい。
<接着剤フィルム>
接着剤フィルム13は、ウエハWが貼り合わされ切断あるいは分断された後、チップCをピックアップする際に、粘着剤層12から剥離してチップCに付着しており、チップCをパッケージ基板やリードフレームに固定する際のボンディングフィルムとして機能するものである。
接着剤フィルム13としては、特に限定されるものではないが、ダイボンディングフィルムとして一般的に使用されるフィルム状接着剤13を好適に使用することができ、ポリイミド系接着剤、アクリル系粘接着剤、エポキシ樹脂/フェノール樹脂/アクリル樹脂/無機フィラーのブレンド系粘接着剤等が好ましい。その厚さは適宜設定してよいが、5〜100μm程度が好ましい。
なお、上述の実施の形態では、基材シート11と粘着剤層12とを有する粘着テープ10と、粘着剤層12上に設けられた接着剤フィルム13とを備えているウエハ加工用テープ1について説明したが、図2に示すような基材シート11と粘着剤層12とを有する粘着テープ10からなるウエハ加工用テープであってもよい。この場合、ウエハ加工用テープを用いてウエハのみを分断するため、得られるチップには接着剤フィルムが付着していないので、パッケージ基板やリードフレームに固定する際には、別途接着剤を用いて固定する必要がある。
また、本実施の形態では、25℃での伸び率が200%以上であり、かつ、伸び率200%まで伸ばした後、100℃に加熱することで伸び率が120%以下になり、かつ再度25℃で120%まで伸ばしたときにかかる力が2N以上である粘着テープ10を用いるようにしたが、さらには、−10℃での伸び率を150%以上とすることが好ましい。近年、接着用途の多様化から、常温でさらに分断されにくい接着剤フィルムもあり、分断時に低温(10℃以下)にすることで、分断性を上げる手法も提案されている(例えば、特開2008−177260号公報参照)。低温時での粘着テープ10のエキスパンド性が不十分であると、粘着テープ10が破断したり、接着剤フィルムが分断できなかったりする。粘着テープ10の−10℃での伸び率を150%以上とすることにより、常温で分断しにくいような接着剤フィルムでも低温で分断可能にすることできる。粘着テープ10の−10℃での伸び率が150%以上となるようにするためには、このような特性を有する基材シート11を用いることが好ましい。
また、常温で分断されにくい接着剤フィルムのみに対応する場合、25℃での伸び率が200%以上であるか否かに関わらず、−10℃での伸び率が150%以上であり、かつ、伸び率200%まで伸ばした後、100℃に加熱することで収縮し伸び率が120%以下になり、かつ再度25℃で120%まで伸ばしたときにかかる力が2N以上である粘着テープ10を用いるとよい。
収縮する際の加熱温度は、100℃程度が好ましい。これより高温、たとえば120℃では、粘着テープ10が溶融破断するリスクが大きくなる。一方、100℃より低いと収縮量が少なすぎて、再度伸ばした際の120%に伸ばしたときにかかる力が2N未満になり、ピックアップ成功率が悪くなるリスクがあるからである。
<用途>
本発明のウエハ加工用テープ1の使用用途としては、少なくともエキスパンドにより接着剤フィルム12を分断する工程を含む半導体装置の製造方法に使用する限り、特に限定されない。例えば、以下の半導体装置の製造方法(A)〜(H)において好適に使用できる。
半導体装置の製造方法(A)
(a)回路パターンが形成された半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
(b)前記半導体ウエハ裏面を研削するバックグラインド工程と、
(c)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、前記半導体ウエハの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
(d)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
(e)前記半導体ウエハの分割予定部分にレーザー光を照射して、該ウエハの内部に多光子吸収による改質領域を形成する工程と、
(f)前記ウエハ加工用テープをエキスパンドすることにより、前記半導体ウエハと前記接着剤フィルムとを分断ラインに沿って分断し、複数の接着剤フィルム付き半導体チップを得る工程と、
(g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
(h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に使用することができる。
半導体装置の製造方法(B)
(a)回路パターンが形成された半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
(b)前記半導体ウエハ裏面を研削するバックグラインド工程と、
(c)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、半導体ウエハの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
(d)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
(e)前記半導体ウエハの表面から分断ラインに沿ってレーザー光を照射して、個々の半導体チップに分断する工程と、
(f)前記ウエハ加工用テープをエキスパンドすることにより、前記接着剤フィルムを前記半導体チップに対応して分断し、複数の接着剤フィルム付きチップを得る工程と、
(g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
(h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に使用することができる。
半導体装置の製造方法(C)
(a)回路パターンが形成された半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
(b)前記半導体ウエハ裏面を研削するバックグラインド工程と、
(c)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、半導体ウエハの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
(d)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
(e)ダイシングブレードを用いて前記半導体ウエハを分断ラインに沿って切削し、個々の半導体チップに分断する工程と、
(f)前記ウエハ加工用テープをエキスパンドすることにより、前記接着剤フィルムを前記半導体チップに対応して分断し、複数の接着剤フィルム付きチップを得る工程と、
(g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
(h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に使用することができる。
半導体装置の製造方法(D)
(a)ダイシングブレードを用いて回路パタ−ンが形成された半導体ウエハを分断ライン予定ラインに沿ってウエハの厚さ未満の深さまで切削する工程と、
(b)前記半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
(c)前記半導体ウエハ裏面を研削して個々の半導体チップに分断するバックグラインド工程と、
(d)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、前記半導体チップの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
(e)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
(f)前記ウエハ加工用テープをエキスパンドすることにより、前記接着剤フィルムを前記半導体チップに対応して分断し、複数の接着剤フィルム付きチップを得る工程と、
(g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生・BR>カた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
(h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に使用することができる。
半導体装置の製造方法(E)
(a)回路パターンが形成された半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
(b)前記半導体ウエハ裏面を研削するバックグラインド工程と、
(c)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、前記半導体ウエハの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
(d)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
(e)前記半導体ウエハの分割予定部分にレーザー光を照射して、該ウエハの内部に多光子吸収による改質領域を形成する工程と、
(f)前記ウエハ加工用テープを−15℃〜10℃でエキスパンドすることにより、前記半導体ウエハと前記接着剤フィルムとを分断ラインに沿って分断し、複数の接着剤フィルム付き半導体チップを得る工程と、
(g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
(h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に使用することができる。
半導体装置の製造方法(F)
(a)回路パターンが形成された半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
(b)前記半導体ウエハ裏面を研削するバックグラインド工程と、
(c)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、半導体ウエハの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
(d)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
(e)前記半導体ウエハの表面から分断ラインに沿ってレーザー光を照射して、個々の半導体チップに分断する工程と、
(f)前記ウエハ加工用テープを−15℃〜10℃でエキスパンドすることにより、前記接着剤フィルムを前記半導体チップに対応して分断し、複数の接着剤フィルム付きチップを得る工程と、
(g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
(h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に使用することができる。
半導体装置の製造方法(G)
(a)回路パターンが形成された半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
(b)前記半導体ウエハ裏面を研削するバックグラインド工程と、
(c)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、半導体ウエハの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
(d)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
(e)ダイシングブレードを用いて前記半導体ウエハを分断ラインに沿って切削し、個々の半導体チップに分断する工程と、
(f)前記ウエハ加工用テープを−15℃〜10℃でエキスパンドすることにより、前記接着剤フィルムを前記半導体チップに対応して分断し、複数の接着剤フィルム付きチップを得る工程と、
(g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
(h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に使用することができる。
半導体装置の製造方法(H)
(a)ダイシングブレードを用いて回路パタ−ンが形成された半導体ウエハを分断ライン予定ラインに沿ってウエハの厚さ未満の深さまで切削する工程と、
(b)前記半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
(c)前記半導体ウエハ裏面を研削して個々の半導体チップに分断するバックグラインド工程と、
(d)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、前記半導体チップの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
(e)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
(f)前記ウエハ加工用テープを−15℃〜10℃でエキスパンドすることにより、前記接着剤フィルムを前記半導体チップに対応して分断し、複数の接着剤フィルム付きチップを得る工程と、
(g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
(h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程とを含む半導体装置の製造方法に使用することができる。
<使用方法>
ステルスダイシング法を用いた場合の、本発明のウエハ加工用テープの使用方法について、図2〜図5を参照しながら説明する。
まず、図3に示すように、半導体ウエハWの分割予定部分にレーザー光を照射して、ウエハ内部に多光子吸収による改質領域を30形成する。別途、図2に示す基材シート11及び粘着剤層12からなる粘着テープ10の粘着剤層12上に、接着剤フィルム13を貼り合わせ、図1で示したウエハ加工用テープを準備する。
次に、図4(a)に示すように、半導体ウエハWの裏面を接着剤フィルム13に貼り付け、粘着剤層12の外周部にリングフレーム20を貼り付けて、粘着テープの基材シート11の下面を、エキスパンド装置のステージ21上に載置する。図中、符号22は、エキスパンド装置の中空円柱形状の突き上げ部材である。
なお、半導体ウエハWにレーザー光を照射する工程に先立って、接着剤フィルム13との貼合せ工程を実施してもよい。
次に、−15℃〜10℃の低温下にて、図4(b)に示すように、リングフレーム20を固定した状態で、エキスパンド装置の突き上げ部材22を速度5〜200mm/sで5〜20mm上昇させ、粘着テープ10をエキスパンドする。これにより粘着テープ10が周方向に引き伸ばされ、ウエハWが、改質領域を起点としてチップ単位で分断されるとともに、接着剤フィルム13も分断される。なお、室温にてエキスパンドを行う場合は、エキスパンド装置の突き上げ部材22を速度50〜400mm/sで10〜30mm上昇させ、粘着テープ10をエキスパンドするとよい。
次に、突き上げ部材22を元の位置に戻し、先のエキスパンド工程において発生したウエハ加工用テープ10の弛みを除去して半導体チップCの間隔を安定に保持する工程を行う。この工程では、例えば、図5に示すように、ウエハ加工用テープ1における半導体チップCが存在する領域とリングフレーム20との間の円環状の領域23に、温風ノズル24を用いて90〜120℃の温風を当てて基材フィルム11を加熱収縮させ、ウエハ加工用テープ1を緊張させる。その後、粘着剤層12に放射線硬化処理又は熱硬化処理等を施し、半導体チップCをピックアップすることで、接着剤付き半導体チップを得ることができる。
上記のようなエキスパンド工程において、接着剤フィルム13は、ウエハWの裏面に接着している部分ではエキスパンドによる伸び(変形)が抑制され、破断は起こらないが、一方、チップ間の位置では、粘着テープ10のエキスパンドによる張力が集中して破断する。本発明によれば、接着剤フィルム13の分断性を高い状態に維持しつつ、エキスパンド時の張力を接着剤フィルム13に伝搬させることができ、接着剤フィルム13を個々のチップCに対応して良好に分断することができる。このとき、加熱後の伸び率が120%以上であると、たわみが発生し、ピックアップ工程への搬送がスムーズに行かなくなる。加熱後の伸び率が120%以下であり、さらに120%に伸ばしたときにかかる力が2N以上であると、ピックアップ工程において再度エキスパンドしたときに十分にチップ間が拡張され、ピックアップ成功率が著しく向上する。
次に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
使用した基材シート、及び粘着剤層組成物を以下に示す。
基材シートA:エチレン-メタクリル酸共重合体
基材シートB:アイオノマー樹脂共重合体とエチレン-メタクリル酸共重合体の積層
基材シートC:エチレン−酢酸ビニル樹脂共重合体
基材シートD:PPとエチレン−酢酸ビニル樹脂共重合体の積層
基材シートE:アイオノマー樹脂共重合体(Zn架橋系)
基材シートF:PP/エラストマー(イソプレン系)共重合体
基材シートG:PP/エラストマー(ブタジエン系)共重合体
基材シートH:アイオノマー樹脂共重合体(Na架橋系)
粘着剤層組成物a:アクリル系放射線硬化性粘着剤組成物(Tg:−30℃)
粘着剤層組成物b:アクリル系放射線硬化性粘着剤組成物(Tg:−9℃)
(実施例1)
基材シートA(厚み80μm)に、有機溶剤に溶解した粘着剤層組成物aを乾燥膜厚が10μmとなるように塗布し、110℃で3分間乾燥させ、粘着テープを作製し実施例1のウエハ加工用テープを得た。
(実施例2)
基材シートとして基材シートB(厚み80μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2のウエハ加工用テープを作製した。
(実施例3)
基材シートとして基材シートC(厚み100μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3のウエハ加工用テープを作製した。
(実施例4)
基材シートとして基材シートD(厚み100μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4のウエハ加工用テープを作製した。
(実施例5)
基材シートとして基材シートE(厚み100μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例5のウエハ加工用テープを作製した。
(実施例6)
基材シートとして基材シートE(厚み150μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例6のウエハ加工用テープを作製した。
(実施例7)
粘着剤層組成物として粘着剤層組成物bを用いたこと以外は、実施例6と同様にして、実施例7のウエハ加工用テープを作製した。
(実施例8)
基材シートとして基材シートF(厚み100μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例8のウエハ加工用テープを作製した。
(実施例9)
基材シートとして基材シートE(厚み80μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例9のウエハ加工用テープを作製した。
(比較例1)
基材シートとして基材シートG(厚み100μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1のウエハ加工用テープを作製した。
(比較例2)
基材シートとして基材シートH(厚み100μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2のウエハ加工用テープを作製した。
<ウエハ加工用テープの伸び率>
引張試験装置(JIS B 7721)を使用して、25℃または−10℃にて以下のような引張試験によってウエハ加工用テープの伸び率を測定した。
伸び率:ウエハ加工用テープを1号ダンベル形状(JIS K 6251)で打ち抜いて試験片を作成し、標線間距離40mm、引張速度1000mmm/minでの標線間の伸び率を測定した。
100℃に加熱後の伸び率は、前記方法により200%まで伸ばしたウエハ加工用テープを、100℃に加熱したホットプレート上に5秒置いた後に標線間距離を測定することにより求めた。
それぞれの結果を表1に示す。
<加熱収縮後、伸び率120%での再引張時にかかる力>
上記方法により、100℃に加熱後、再び引っ張り速度1000mm/minで引っ張ったときにかかる力を測定した。結果を表1に示す。
<エキスパンドによる接着剤層の分断性試験>
半導体ウエハ(厚さ50μm、径300mm)に、レーザー光を照射し、ウエハ内部に改質領域を形成した。レーザー照射後の半導体ウエハ及びステンレス製のリングフレームに、接着剤層(接着剤フィルム)をあらかじめ積層した実施例1〜9及び比較例1,2のウエハ加工用テープをラミネートした。次に、粘着テープの外周部に、内径330mmの樹脂製のエキスパンドリングを貼り付け、エキスパンド装置によりリングを固定し、粘着テープを以下のエキスパンド条件にてエキスパンドした。
エキスパンド速度:100mm/sec
エキスパンド量:20mm
その後、粘着テープに紫外線を照射し、粘着テープの粘着剤層を硬化させ、粘着力を低下させた。
<接着剤層の分断性の評価方法>
エキスパンド後に、半導体ウエハとともに接着剤層が分断されたか否かを光学顕微鏡で観察した。結果を表2に示す。表2に示す分断性は、総チップ数に対する、良好に分断された接着剤層の数をパーセンテージで表したものである。なお、レーザー加工後の総チップ数は、約400個であり、チップサイズは10mm×10mmである。
<ピックアップ成功率> 上記エキスパンド分断工程にて分断されたチップ100個についてダイスピッカー装置キヤノンマシナリー社製、商品名CAP−300II)によるピックアップ試験を行い、ピックアップ成功率を求めた。結果を表2に示す。

また、参考例1,2として、接着剤層をあらかじめ積層した実施例6、比較例1のウエハ加工用テープに、半導体ウエハ(厚さ50μm、径300mm)を貼り付け、ダイシング装置(DISCO社製 DAD−340)により同様のチップサイズ10mm×10mmに半導体ウエハおよび接着剤層をダイシングしたのちに、ピックアップ試験を行った。結果を表2に示す。
なお、ダイシング条件は以下の条件である。
ダイシング速度:50mm/sec
回転数:40000rpm
Figure 2013153088
Figure 2013153088
表1,2に示すように、実施例1〜8のウエハ加工用テープでは、25℃での伸び率が200%以上、−10℃での伸び率が150%以上であり、かつ、伸び率200%まで伸ばした後、100℃に加熱することで収縮し伸び率が120%以下になり、かつ再度25℃で120%まで伸ばしたときにかかる力が2N以上であるため、25℃でエキスパンドを行った場合、−10℃でエキスパンドを行った場合ともに、優れたエキスパンド分断性および熱による収縮性、ピックアップ性を示した。
実施例9のウエハ加工用テープでは、25℃での伸び率は200%以上であり、かつ、伸び率200%まで伸ばした後、100℃に加熱することで収縮し伸び率が120%以下になり、かつ再度25℃で120%まで伸ばしたときにかかる力が2Nより大きいが、−10℃での伸び率が150%未満であるため、25℃でエキスパンドを行った場合は、優れたエキスパンド分断性および熱による収縮性、ピックアップ性を示したが、−10℃でエキスパンドを行った場合は、ウエハ加工用テープが破断してしまった。
比較例1のウエハ加工用テープでは、25℃での伸び率が200%以上、−10℃での伸び率が150%以上であるが、伸び率200%まで伸ばした後、100℃に加熱することで収縮し伸び率が120%を超えており、再度25℃で120%まで伸ばしたときにかかる力が2N未満であるため、熱による収縮が不十分であり、ピックアップ成功率が著しく低い結果となった。
比較例2のウエハ加工用テープでは、25℃での伸び率が200%未満、−10℃での伸び率が150%未満であるため、伸び率200%まで伸ばすと破断してしまい、再度25℃で120%まで伸ばしたときにかかる力を測定することができなかった。また、常温、低温、いずれの伸びも十分ではなくエキスパンドによる分断が良好にできなかった。
なお、実施例6のウエハ加工用テープでは、参考例1に示すように、ブレードダイシングを行った場合には、ピックアップ成功率は低い結果となった。逆に、比較例1のウエハ加工用テープでは、参考例2に示すように、ブレードダイシングを行った場合、ピックアップは100%成功した。
1:ウエハ加工用テープ
10:粘着テープ
11:基材シート
12:粘着剤層
13:接着剤フィルム
20:リングフレーム
21:ステージ
22:突き上げ部材
23:半導体チップCが存在する領域とリングフレーム20との間の円環状の領域
24:温風ノズル

Claims (7)

  1. 基材フィルムと粘着剤層とを有する粘着テープを有し、エキスパンドすることにより、前記粘着剤層上に貼合されたウエハを個々のチップに対応して分断する際または前記粘着剤層上に貼合された接着剤フィルムおよび/または前記接着剤フィルムに貼合されたウエハを個々のチップに対応して分断する際に用いられ、エキスパンド後に加熱することにより収縮するウエハ加工用テープであって、
    前記粘着テープは、25℃での伸び率が200%以上であって、25℃で伸び率200%以上に伸ばした後、100℃に加熱することで伸び率が120%以下に収縮し、
    1号ダンベル形状(JIS K 6251)で打ち抜いた前記収縮した粘着テープを、標線間距離40mm、引張速度1000mmm/minで、25℃において120%に伸ばしたときにかかる力が、2N以上であることを特徴とするウエハ加工用テープ。
  2. 前記粘着テープは、−10℃での伸び率が150%以上であって、25℃で伸び率200%まで伸ばし、100℃に加熱することで伸び率が120%以下に収縮し、
    1号ダンベル形状(JIS K 6251)で打ち抜いた前記収縮した粘着テープを、標線間距離40mm、引張速度1000mmm/minで、25℃において120%に伸ばしたときにかかる力が、2N以上であることを特徴とする請求項1に記載のウエハ加工用テープ。
  3. 前記ウエハ加工用テープは、
    (a)回路パターンが形成された半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
    (b)前記半導体ウエハ裏面を研削するバックグラインド工程と、
    (c)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、前記半導体ウエハの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
    (d)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
    (e)前記半導体ウエハの分割予定部分にレーザー光を照射して、該ウエハの内部に多光子吸収による改質領域を形成する工程と、
    (f)前記ウエハ加工用テープをエキスパンドすることにより、前記半導体ウエハと前記接着剤フィルムとを分断ラインに沿って分断し、複数の接着剤フィルム付き半導体チップを得る工程と、
    (g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
    (h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程と
    を含む半導体装置の製造方法に使用されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウエハ加工用テープ。
  4. 前記ウエハ加工用テープは、
    (a)回路パターンが形成された半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
    (b)前記半導体ウエハ裏面を研削するバックグラインド工程と、
    (c)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、半導体ウエハの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
    (d)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
    (e)前記半導体ウエハの表面から分断ラインに沿ってレーザー光を照射して、個々の半導体チップに分断する工程と、
    (f)前記ウエハ加工用テープをエキスパンドすることにより、前記接着剤フィルムを前記半導体チップに対応して分断し、複数の接着剤フィルム付きチップを得る工程と、
    (g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
    (h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程と
    を含む半導体装置の製造方法に使用されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウエハ加工用テープ。
  5. 前記ウエハ加工用テープは、
    (a)回路パターンが形成された半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
    (b)前記半導体ウエハ裏面を研削するバックグラインド工程と、
    (c)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、半導体ウエハの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
    (d)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
    (e)ダイシングブレードを用いて前記半導体ウエハを分断ラインに沿って切削し、個々の半導体チップに分断する工程と、
    (f)前記ウエハ加工用テープをエキスパンドすることにより、前記接着剤フィルムを前記半導体チップに対応して分断し、複数の接着剤フィルム付きチップを得る工程と、
    (g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
    (h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程と
    を含む半導体装置の製造方法に使用されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウエハ加工用テープ。
  6. 前記ウエハ加工用テープは、
    (a)ダイシングブレードを用いて回路パタ−ンが形成された半導体ウエハを分断ライン予定ラインに沿ってウエハの厚さ未満の深さまで切削する工程と、
    (b)前記半導体ウエハ表面に表面保護テープを貼合する工程と、
    (c)前記半導体ウエハ裏面を研削して個々の半導体チップに分断するバックグラインド工程と、
    (d)70〜80℃で半導体ウエハを加熱した状態で、前記半導体チップの裏面に前記ウエハ加工用テープの前記粘着剤層に貼合された接着剤フィルムを貼合する工程と、
    (e)前記半導体ウエハ表面から表面保護テープを剥離する工程と、
    (f)前記ウエハ加工用テープをエキスパンドすることにより、前記接着剤フィルムを前記半導体チップに対応して分断し、複数の接着剤フィルム付きチップを得る工程と、
    (g)前記ウエハ加工用テープの前記半導体チップと重ならない部分を加熱収縮させることで前記エキスパンド工程において生じた弛みを除去して該半導体チップの間隔を保持する工程と、
    (h)前記接着剤半導体チップをウエハ加工用テープの粘着剤層からピックアップする工程と
    を含む半導体装置の製造方法に使用されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウエハ加工用テープ。
  7. −15℃〜10℃でエキスパンドすることを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか一項に記載のウエハ加工用テープ。
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