JP2015183169A - 粘着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】環境負荷が低いながらも、エキスパンド性、透過性、及び熱収縮性に優れ、板状部材にレーザー光を照射して改質部を形成し、その板状部材を分割してチップ化することに用いる粘着シートの提供。
【解決手段】板状部材14にレーザー光15を照射して改質部16を形成し、板状部材14を分割してチップ化することに用いる粘着シート10であって、基材11と、基材11の一方の面に設けられた粘着剤層12とを備え、基材11が、アルキル基のC4〜8のアルキル(メタ)アクリレート(a)と、アルキル基のC1〜3のアルキル(メタ)アクリレート(b)との共重合体であるアクリル共重合体(A)を主成分として含有するアクリルフィルムからなる粘着シート。
【選択図】図2

Description

本発明は、板状部材にレーザー光を照射して改質部を形成し、板状部材を分割してチップ化することに用いる粘着シート、及びその粘着シートを用いたチップ状部材の製造方法に関する。
従来、ダイシング法の1つとして、レーザー光で内部加工を行い、その後のエキスパンドで半導体ウエハを分割する方法が知られており、具体的には、浜松ホトニクス社が提唱するステルスダイシング等が挙げられる。このような方法では、具体的には、半導体ウエハにレーザー光によってダイシングラインに沿って改質部を形成した後、半導体ウエハに貼付された粘着シートをエキスパンドすることで、改質部を起点に半導体ウエハを分割(ダイシング)し、半導体チップを製造する。
上述した分割方法では、分割したチップの間に生じるカーフと呼ばれる間隙がエキスパンドによってのみ発生するので、粘着シートとしては、チップ間隔を十分に拡張できるように高エキスパンド性のものが必要とされる。また、レーザー光は、粘着シートを介してウエハに照射されることがあるため、粘着シートには高透過性のものも望まれている。従来、これら要求特性を満足できることから、上記分割方法で使用される粘着シートの基材としては、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルムが広く使用されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2011−119548号公報 特開2009−272611号公報
ところで、近年、環境負荷を軽減させる観点から、ハロゲンフリーでありながらもPVCと同程度の高エキスパンド性、高透過性を有する基材の開発が望まれている。また、上述した分割方法では、粘着シートをエキスパンドすることで、粘着シートの外周部分に弛みが生じることになる。その弛みは、その後の工程で搬送性等を悪化する要因となるため、加熱により収縮させておくことが望ましく、その収縮が均一に起こることが望ましい。
本発明は、以上の問題点に鑑みてされたものであり、本発明の課題は、環境負荷が低いながらも、エキスパンド性、透過性、及び熱収縮性に優れる粘着シートを提供することである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、環境負荷が比較的低いアクリルフィルムを基材として使用しても、アルキル基の炭素数が比較的大きいアルキル(メタ)アクリレートと、アルキル基の炭素数が小さいアルキル(メタ)アクリレートとを構成モノマーとするアクリル共重合体を主成分とすることで上記課題を解決できることを見出し、以下の本発明を完成させた。
(1)板状部材にレーザー光を照射して改質部を形成し、前記板状部材を分割してチップ化することに用いる粘着シートであって、基材と、前記基材の一方の面に設けられた粘着剤層とを備え、前記基材が、アルキル基の炭素数が4〜8であるアルキル(メタ)アクリレート(a)と、アルキル基の炭素数が1〜3であるアルキル(メタ)アクリレート(b)との共重合体であるアクリル共重合体(A)を主成分として含有するアクリルフィルムからなる粘着シート。
(2)アクリル共重合体(A)は、アルキル(メタ)アクリレート(a)とアルキル(メタ)アクリレート(b)とを質量比10:90〜40:60で共重合したものである上記(1)に記載の粘着シート。
(3)前記アクリル共重合体(A)が、ランダム共重合体である上記(1)又は(2)に記載の粘着シート。
(4)アクリル共重合体(A)が、重量平均分子量が60万以上のアクリル共重合体(A1)と、重量平均分子量が40万以下のアクリル共重合体(A2)とを混合したものである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の粘着シート。
(5)アクリル共重合体(A1)と、アクリル共重合体(A2)との混合比率が、質量比で5:95〜35:65である上記(4)に記載の粘着シート。
(6)アルキル(メタ)アクリレート(a)が、アルキル基の炭素数が4〜8であるアルキルアクリレートであるとともに、アルキル(メタ)アクリレート(b)が、アルキル基の炭素数が1〜3であるアルキルメタクリレートである上記(1)〜(5)のいずれかに記載の粘着シート。
(7)アルキル(メタ)アクリレート(a)がブチルアクリレートであって、アルキル(メタ)アクリレート(b)がメチルメタクリレートである上記(6)に記載の粘着シート。
(8)前記基材のヤング率が50〜500MPaである上記(1)〜(7)のいずれかに記載の粘着シート。
(9)前記基材の一方の面とは反対側の面の中心線平均粗さRaが、0.1μm以下である上記(1)〜(8)のいずれかに記載の粘着シート。
(10)前記基材の一方の面の中心線平均粗さRaが、0.15μm以上である上記(1)〜(9)のいずれかに記載の粘着シート。
(11)全光線透過率が85%以上でHAZEが7%以下である上記(1)〜(10)のいずれかに記載の粘着シート。
(12)前記粘着剤層が、アクリル系粘着剤から形成される上記(1)〜(11)のいずれかに記載の粘着シート。
(13)板状部材の一方の面に、請求項1〜12のいずれかに記載の粘着シートを貼付する工程と、
前記板状部材に貼付された粘着シートを介して、前記板状部材にレーザー光を照射して改質部を形成する工程と、
前記粘着シートのエキスパンドにより前記板状部材を分割してチップ化し、チップ状部材を得る工程とを備えるチップ状部材の製造方法。
(14)前記チップ状部材は、粘着シートの中央領域に貼付されており、
前記中央領域の外側の領域である粘着シートの外周領域を加熱して収縮させる工程をさらに備える上記(13)に記載のチップ状部材の製造方法。
本発明では、環境負荷が低いながらも、エキスパンド性、透過性、及び熱収縮性に優れた粘着シートを提供できる。
本発明の粘着シートの構造を示す模式的な断面図である。 本発明の粘着シートを用いてチップ部材を製造する方法を示す模式的な断面図であり、半導体ウエハに改質部が設けられる工程を示す。 本発明の粘着シートを用いてチップ部材を製造する方法を示す模式的な断面図であり、粘着シートがエキスパンドされる工程を示す。
以下、本発明について実施形態を用いてより詳細に説明する。なお、以下の記載において、「重量平均分子量(Mw)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定されるポリスチレン換算の値であり、具体的には実施例に記載の方法に基づいて測定した値である。また、例えば「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の双方を示す語として用いており、他の類似用語についても同様である。
[粘着シート]
図1に示すように、本発明の粘着シート10は、基材11と、基材11の一方の面に設けられた粘着剤層12とを備え、板状部材にレーザー光を照射して改質部を形成し、その板状部材を分割してチップ化する方法において半導体ウエハ等の板状部材に貼付されて使用される粘着シートである。以下、各部材の構成についてより詳細に説明する。
[基材]
基材は、アルキル基の炭素数が4〜8であるアルキル(メタ)アクリレート(a)と、アルキル基の炭素数が1〜3であるアルキル(メタ)アクリレート(b)との共重合体であるアクリル共重合体(A)を主成分として含むアクリルフィルムである。
本発明では、アクリル共重合体(A)が、アルキル基の炭素数が比較的大きい(a)成分と、アルキル基の炭素数が小さい(b)成分とを構成モノマーとして含有することで、基材は、表面タック性を発現することなく伸張性が良好になるので、ブロッキングを発生することなく優れたエキスパンド性を有するものとなる。また、本発明の基材は、アクリル共重合体を主成分とするため、優れたレーザー透過性を有し、かつ、加熱による収縮均一性が良好で、後述するように加熱収縮しても、しわが生じにくくなる。
基材が表面タック性を発現することなく優れた伸張性を有するために、上記(a)成分がアルキルアクリレートであることが好ましく、また、(b)成分がアルキルメタクリレートであることが好ましい。また、同様の観点から、(a)成分におけるアルキル基の炭素数は、4〜6であることが好ましく、4であることがより好ましい。一方で、(b)成分におけるアルキル基の炭素数は、1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
本発明で使用可能な(a)成分としては、具体的には、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは直鎖であっても分岐であってもよい。また、これらの中ではブチル(メタ)アクリレートが好ましく、ブチルアクリレートがより好ましい。(b)成分としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレートが挙げられ、これらの中ではメチルメタクリレート、エチルメタクリレートが好ましく、メチルメタクリレートがより好ましい。
アクリル共重合体(A)は、(a)成分と(b)成分とを質量比10:90〜40:60で共重合したものであることが好ましい。質量比(以下「質量比(a:b)ともいう」)を上記範囲内とすることで、基材に表面タック性を発現させることなく、伸張性を適切なものにすることがより容易となる。このような観点から質量比(a:b)は、15:85〜30:70であることがより好ましい。
また、ヤング率をより適切な値にしやすいことから、質量比(a:b)は、15:85〜25:75であることがさらに好ましい。
アクリル共重合体(A)は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体等の種々の構造を採り得るが、ランダム共重合体であることが好ましい。アクリル共重合体(A)は、ランダム共重合体であると、溶融物の固化の段階において、コンホメーション変化に起因すると考えられる工程不具合(例えば、得た膜にしわが発生し、平滑なフィルムが得られないなど)が、ブロック共重合体に比べて発生しにくく、押出成形法等の溶融成形による製膜が容易となる。また、アクリル共重合体(A)は、ランダム共重合体であると、交互共重合体に比べて合成が容易である。
ランダム共重合体は、上記(a)成分と、(b)成分がランダムに共重合されたものであれば限定されないが、例えば各種のラジカル重合法により重合される。ラジカル重合法としては、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等が挙げられる。また、ラジカル重合体において使用される重合開始剤としては、アゾ化合物、過酸化物、種々のレドックス開始剤等が挙げられる。
アクリル共重合体(A)は、重量平均分子量が60万以上のアクリル共重合体(A1)と、重量平均分子量が40万以下のアクリル共重合体(A2)とを混合したものであることが好ましい。本発明では、このように相対的に分子量の高い共重合体と、相対的に分子量の低い共重合体とを混合することで、フィルムの保形性が高まるとともに、フィルムに適度な伸張性を付与しやすくなる。
これら観点からアクリル共重合体(A1)の重量平均分子量が80万〜130万であるとともに、アクリル共重合体(A2)の重量平均分子量が1万〜20万であることがより好ましく、アクリル共重合体(A1)の重量平均分子量が90万〜110万であるとともに、アクリル共重合体(A2)の重量平均分子量が3万〜8万であることがさらに好ましい。
なお、アクリル共重合体(A1)及びアクリル共重合体(A2)それぞれは、上記したアクリル共重合体(A)であればよく、アクリル共重合体(A1)を構成するモノマー組成(構成モノマーの種類と、各モノマーの質量比)は、アクリル共重合体(A2)を構成するモノマー組成と同じであってもよいし、異なってもよい。
アクリル共重合体(A1)と、アクリル共重合体(A2)の混合比率(A1:A2)は、質量基準で5:95〜35:65であることが好ましく、5:95〜25:75であることがより好ましい。本発明では、このような混合比率とすることで、保形性を良好としつつも基材の伸張性が好適なものとなる。
混合比率(A1:A2)は、ヤング率を適切な値にしやすいことから8:92〜15:85とすることがさらに好ましく、特に、混合比率(A1:A2)を8:92〜15:85としつつ、上記質量比(a:b)を15:85〜25:75とすることが最も好ましい。
アクリル共重合体(A)は、上記(a)及び(b)成分のみを構成単位とするものであってもよいが、本発明の効果を損なわない限り、上記(a)成分と、(b)成分と、(a)及び(b)成分以外のその他のモノマーとを共重合体したものであってもよい。その他のモノマーは、通常、アクリル共重合体(A)の構成モノマー中の20質量%以下であり、好ましくは5質量%以下である。その他のモノマーとしては、例えば、アルキル基の炭素数が、(a)及び(b)成分の炭素数とは異なるアルキル(メタ)アクリレート;水酸基、カルボキシル基、アミノ基等を有する(メタ)アクリレート;酢酸ビニル;スチレン;アクリルアミド等が挙げられる。
基材は、ヤング率が50〜500MPaであることが好ましい。ヤング率をこの範囲とすることで、良好な伸張性を維持しつつ、基材の機械強度を向上させ、粘着剤層を形成する際の工程適性を良好にできる。例えば、基材となるアクリルフィルムをコーターにセットする際、張力をかけた場合のアクリルフィルムの意図しない伸長を防止することができる。
上記ヤング率は、ブロッキング等を発生しにくくし、また、機械強度を向上させつつエキスパンド性をより良好にする観点から、60〜450MPaであることがより好ましく、100〜420MPaであることがさらに好ましく、150〜300MPaであることがよりさらに好ましい。
基材の粘着剤層が設けられる面(第1の面)とは反対側の面(第2の面)は、中心線平均粗さRaが、0.1μm以下であることが好ましい。このように粘着剤層が設けられない側の基材表面を平滑にすることで、粘着シートの光線透過性を高めて、レーザー照射により後述する改質部を精度よく形成することができるようになる。また、第2の面の中心線平均粗さRaは、特に限定されないが、通常、0.02μm以上、好ましくは0.05μm以上である。
また、基材の粘着剤層が設けられる側の面(第1の面)は、中心線平均粗さRaが0.15μm以上であることが好ましく、0.25μm以上であることがより好ましい。また、第1の面の中心線平均粗さRaは、特に限定されないが、通常3.0μm以下、好ましくは1.0μm以下である。
第1の面は以上の平均粗さを有することで、第2の面を平滑な面としても、アクリルフィルムを巻き取った際のブロッキングを防止できる。なお、基材の粘着剤層側の表面は、粗い凹凸を有していても、粘着剤層が積層されることによって、界面における光の拡散が低減されるため、粘着シートの光線透過性への影響は小さい。
基材の厚みは、好ましくは40〜200μm、より好ましくは50〜150μmの範囲にある。
基材は、本発明の目的を損なわない範囲で、更に、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加工助剤、充填剤、帯電防止剤、安定剤、抗菌剤、難燃剤、顔料や染料等の着色剤などの各種添加剤を含有していてもよい。また、基材は、樹脂成分としてアクリル共重合体(A)のみからなることが好ましいが、アクリル共重合体(A)以外の樹脂成分を必要に応じて含有してもよい。基材は、アクリル重合体(A)が主成分となればよいが、通常、アクリル共重合体(A)を80質量%以上含有し、好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上含有する。
本発明の基材(アクリルフィルム)の成形方法は、特に限定されないが、インフレーション法、Tダイ等を用いた押出成形、カレンダー成形等が挙げられるが、これらの中では押出成形が好ましい。また、上記した中心線平均粗さRaを得るには、例えば、押出したフィルムをシボロールに押し付けることで基材の表面状態を適宜調整すればよい。
[粘着剤層]
粘着剤層は、各種の粘着剤により形成されるもので、その粘着剤としては、何ら限定されるものではないが、例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル等の粘着剤が用いられるが、これらの中ではアクリル系粘着剤が好ましい。アクリル系粘着剤を使用すると、粘着剤が基材と同種のポリマーで構成されることになるため、基材と粘着剤層の屈折率を近似させることができる。それにより、基材と粘着剤層との界面でのレーザー光の反射を防ぎやすくなる。
また、粘着剤には、エネルギー線硬化型や加熱発泡型、水膨潤型の粘着剤も用いることができる。エネルギー線硬化(紫外線硬化、電子線硬化等)型粘着剤としては、特に紫外線硬化型粘着剤を用いることが好ましい。エネルギー線硬化型の粘着剤を用いることによって、粘着シートが半導体ウエハや半導体チップ等の被着体に貼付された状態では、確実に被着体を保持あるいは保護できる。一方で、ピックアップ等によってチップを粘着シートから剥離する際には、エネルギー線を照射して粘着剤層の粘着力を低下させることにより、チップにダメージを与えず、また粘着剤をチップに残すことなく、粘着シートをチップから剥離することができる。
粘着剤層を構成する粘着剤組成物は、粘着性を付与するための粘着成分に加えて、各種物性を改良するため、必要に応じ、架橋剤等のその他の成分が含まれていてもよい。架橋剤としては、有機多価イソシアナート化合物、有機多価エポキシ化合物、有機多価イミン化合物等が挙げられる。また、粘着剤層をエネルギー線硬化型粘着剤で形成する場合、エネルギー線硬化型粘着成分と必要に応じ光重合開始剤とを配合した粘着剤組成物を用いて、粘着剤層を形成することが好ましい。
以下、粘着剤としてアクリル系粘着剤が使用される場合の例を具体的に説明する。粘着剤としてアクリル系粘着剤が使用される場合、粘着剤組成物は、十分な粘着性および造膜性(シート加工性)を付与するために、粘着成分としてアクリル重合体(X)を含有する。アクリル重合体(X)としては、粘着剤に使用される従来公知のアクリル重合体を用いることができる。アクリル重合体(X)の重量平均分子量(Mw)は、1万〜200万であることが好ましく、10万〜150万であることがより好ましい。
上記アクリル重合体(X)を構成するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたはその誘導体が挙げられる。例えば、アルキル基の炭素数が1〜18であるアルキル(メタ)アクリレート、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられ;環状骨格を有する(メタ)アクリレート、例えばシクロアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、イミドアクリレートなどが挙げられ;水酸基を有する2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレートなどが挙げられる。また、上記アクリル重合体(X)は、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレンなどが共重合されたアクリル共重合体であってもよい。
また、アクリル系粘着剤がエネルギー線硬化型粘着剤である場合、エネルギー線硬化型粘着成分は、アクリル重合体(X)に加えて、さらにエネルギー線硬化性化合物(Y)を含有する。エネルギー線硬化性化合物(Y)は、エネルギー線重合性基を含み、紫外線、電子線等のエネルギー線の照射を受けると重合硬化し、粘着剤組成物の粘着力を低下させる機能を有する。また、エネルギー線硬化型粘着成分としては、上記(X)および(Y)成分の性質を兼ね備えるものとして、主鎖または側鎖に、エネルギー線重合性基が結合されてなるエネルギー線硬化型粘着性重合体(以下、(XY)成分と記載する場合がある)を用いてもよい。このようなエネルギー線硬化型粘着性重合体(XY)は、粘着性とエネルギー線硬化性とを兼ね備える性質を有する。
エネルギー線硬化性化合物(Y)は、紫外線、電子線等のエネルギー線の照射を受けると重合硬化する化合物である。このエネルギー線重合性化合物の例としては、エネルギー線重合性基を有する低分子量化合物(単官能、多官能のモノマーおよびオリゴマー)が挙げられ、具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートなどのアクリレート、ジシクロペンタジエンジメトキシジアクリレート、イソボルニルアクリレートなどの環状脂肪族骨格含有アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、オリゴエステルアクリレート、ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシ変性アクリレート、ポリエーテルアクリレート、イタコン酸オリゴマーなどのアクリレート系化合物が用いられる。このような化合物は、分子内に少なくとも1つの重合性二重結合を有し、通常は、分子量又は重量平均分子量(Mw)が100〜30000、好ましくは300〜10000程度である。一般的には(X)成分100質量部に対して、(Y)成分は10〜400質量部、好ましくは30〜350質量部程度の割合で用いられる。
上記(X)および(Y)成分の性質を兼ね備えるエネルギー線硬化型粘着性重合体(XY)は、主鎖または側鎖に、エネルギー線重合性基が結合されてなる。エネルギー線硬化型粘着性重合体(XY)の主骨格は特に限定はされず、粘着剤として汎用される上記のアクリル共重合体と同様であってもよい。
エネルギー線硬化型粘着性重合体の主鎖または側鎖に結合するエネルギー線重合性基は、たとえばエネルギー線重合性の炭素−炭素二重結合を含む基であり、具体的には(メタ)アクリロイル基等を例示することができる。エネルギー線重合性基は、アルキレン基、アルキレンオキシ基、ポリアルキレンオキシ基を介してエネルギー線硬化型粘着性重合体に結合していてもよい。
エネルギー線重合性基が結合されたエネルギー線硬化型粘着性重合体(XY)の重量平均分子量(Mw)は、1万〜200万であることが好ましく、10万〜150万であることがより好ましい。
エネルギー線硬化型粘着性重合体(XY)は、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、エポキシ基等の官能基を含有するアクリル粘着性重合体と、該官能基と反応する置換基とエネルギー線重合性炭素−炭素二重結合を1分子毎に1〜5個を有する重合性基含有化合物とを反応させて得られる。アクリル粘着性重合体は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、エポキシ基等の官能基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたはその誘導体を含む(X)成分を構成するモノマーからなる共重合体であることが好ましい。重合性基含有化合物としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタ−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、(メタ)アクリロイルイソシアネート、アリルイソシアネート、グリシジル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
上記のようなアクリル重合体(X)およびエネルギー線硬化性化合物(Y)、又は、エネルギー線硬化型粘着性重合体(XY)を含むエネルギー線硬化型粘着成分は、エネルギー線照射により硬化可能である。エネルギー線としては、具体的には、紫外線、電子線等が用いられる。
光重合開始剤としては、ベンゾイン化合物、アセトフェノン化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物、チタノセン化合物、チオキサントン化合物、パーオキサイド化合物等の光開始剤、アミンやキノン等の光増感剤などが挙げられ、具体的には、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどが例示できる。エネルギー線として紫外線を用いる場合に、光重合開始剤を配合することにより照射時間、照射量を少なくすることができる。
粘着剤層の厚みは、特に限定されないが、好ましくは1〜20μm、より好ましくは2〜15μm、さらに好ましくは3〜10μmの範囲である。粘着剤層の厚みが上記範囲にあることで、半導体ウエハを良好に保持し、エキスパンドの際にチップやリングフレームが脱落することを防止することができる。また、粘着剤層の厚みが上記範囲にあることで、半導体チップのピックアップ工程を良好に行うことができる。
本発明の粘着シートは、全光線透過率85%以上、HAZE7%以下であることが好ましく、透過率90%以上、HAZE6%以下であることがより好ましい。粘着シートがこのような透過率と、HAZEを有することで、粘着シートを介してレーザー光を半導体ウエハ等に照射させても、改質部を破壊することによる加工性を良好にすることができる。
また、粘着剤層には、その使用前に粘着剤層を保護するために剥離シートが積層されていてもよい。剥離シートは、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂からなるフィルムまたはそれらの発泡フィルムや、グラシン紙、コート紙、ラミネート紙等の紙に、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有カルバメート等の剥離剤で剥離処理したものを使用することができる。
基材の一方の面に粘着剤層を設ける方法は、剥離シート上に所定の膜厚になるように塗布し形成した粘着剤層を基材の表面に転写しても構わないし、基材の表面に直接塗布して粘着剤層を形成しても構わない。
[チップ状部材の製造方法]
次に、本発明に係る粘着シートを用いてチップ状部材を製造する方法について説明する。チップ状部材の製造方法は、板状部材の一方の面に、上記の粘着シートを貼付する工程と、板状部材に貼付された粘着シートを介して、板状部材にレーザー光を照射して改質部を形成する工程と、粘着シートのエキスパンドにより、板状部材を分割してチップ化し、チップ状部材を得る工程とを備えるものである。
以下、本製造方法について、板状部材が半導体ウエハであり、半導体チップを製造する場合の一例を図2、3を参照しつつ詳述する。
まず、半導体ウエハ14の表面に回路を形成する。半導体ウエハ14はシリコンウエハであってもよく、またガリウム・砒素などのウエハであってもよい。ウエハ表面への回路の形成はエッチング法、リフトオフ法などの従来汎用されている方法を含む様々な方法により行うことができる。ウエハ14の研削前の厚みは特に限定されないが、通常は500〜1000μm程度である。
次に、半導体ウエハ14の裏面を研削する。裏面研削時には、表面の回路を保護するために回路面に、従来公知の粘着テープで構成される表面保護シートを貼付する。裏面研削は、ウエハ14の回路面側(すなわち表面保護シート側)をチャックテーブル等により固定し、回路が形成されていない裏面側をグラインダーにより研削する。この結果、研削後の半導体ウエハ14の厚みは特に限定されないが、通常は50〜200μm程度になる。裏面研削工程の後、研削によって生成した破砕層を除去する工程が行われてもよい。
裏面研削工程に続いて、必要に応じ裏面にエッチング処理などの発熱を伴う加工処理や、裏面への金属膜の蒸着、有機膜の焼き付けのように高温で行われる処理を施してもよい。なお、高温での処理を行う場合には、通常、表面保護シートを剥離した後に、裏面への処理を行う。
裏面研削後、ウエハ14の裏面に本発明に係る粘着シート10を粘着剤層12を介して貼付する。なお、表面保護シートがウエハ表面に貼付されている場合には、粘着シート10の貼付前または貼付後に表面保護シートを剥離する。粘着シート10のウエハ裏面への貼付は、マウンターと呼ばれる装置により行われるのが一般的だが特に限定はされない。通常、半導体ウエハ14は、図2に示すように、粘着シート10の中央領域10Aに貼付され、その中央領域10Aの外側の外周領域10Cの周縁部10Bにリングフレーム13が貼り付けられる。リングフレームは、後述する各工程において粘着シートを支持するものである。
次いで、図2に示すように、粘着シート10の基材11側から粘着シート10を介して、ウエハ14にレーザー光を照射する。レーザー光を照射するレーザー光源15は、波長及び位相が揃った光を発生させる装置であり、レーザー光の種類としては、パルスレーザー光を発生するNd−YAGレーザー、Nd−YVOレーザー、Nd−YLFレーザー、チタンサファイアレーザーなど多光子吸収を起こすものを挙げることができる。レーザー光の波長は、800〜1100nmが好ましく、1064nmがさらに好ましい。
レーザー光はウエハ内部に照射され、切断予定ラインに沿ってウエハ内部に改質部16を形成する。ひとつの切断予定ラインをレーザー光が走査する回数は1回であっても複数回であってもよい。好ましくは、レーザー光の照射位置と、回路間の切断予定ラインの位置をモニターし、レーザー光の位置合わせを行いながら、レーザー光の照射を行う。
レーザー光照射によりウエハ内部に改質部16を形成した後、エキスパンドを行う。エキスパンドは、特に限定されないが、通常、粘着シート10の中心から面方向外側に向かう引張力を付与して行うものである。より具体的には、図3に示すように、複数の半導体チップが取り付けられた粘着シート10の中央領域10Aと、リングフレーム13に支持された周縁部10Bとの間の領域である、外周領域10Cの一部に例えば筒状の冶具20をあてがい、周縁部10Bを重力方向に向かって引っ張って降下させる方法が挙げられる。
この粘着シート10のエキスパンドにより、半導体ウエハ11は、ウエハ内部の改質部16を起点として個々のチップ18に切断分離される。また、エキスパンドと同時に粘着シート10を基材11側から治具等を用いてひっかくようにして、ウエハ10をチップ18に切断分離することもできる。エキスパンドは、5〜600mm/分の速度で行うことが好ましい。
その後、重力方向に降下された周縁部10Bを上昇させ元の位置に戻すとともに、外周領域10C(より具体的には、周縁部10Bと中央領域10Aの間の領域)を不図示の加熱手段により加熱することで、その加熱された領域に対応する部分の粘着シートを加熱収縮させる。この工程により、外周領域10Cが弛むことが防止され、半導体チップ18が貼り付けられた粘着シート10は、ピックアップ装置等に搬送される際に搬送性が低下することがない。
その後、各チップ18はピックアップ装置によりピックアップされ、ボンディング工程を経て半導体装置が製造される。なお、粘着剤層12をエネルギー線硬化型粘着剤で形成した場合は、ピックアップ工程の前に、粘着剤の粘着力を低下させチップ18を剥離しやすくするためにエネルギー線を照射することが好ましい。
以上、本発明の粘着シートの使用例について説明したが、本発明の粘着シートは、半導体ウエハ以外にも、ガラス基板、セラミック基板、FPC等の有機材料基板、又は精密部品等の金属材料などの種々の板状部材をダイシングして各種チップ状部材を得る方法に使用可能である。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって制限されるものではない。
本発明における測定方法、評価方法は以下のとおりである。
[重量平均分子量(Mw)]
基材に用いたアクリル共重合体については、以下の条件により測定した。
装置:東ソー製 HLC−8121GPC/HT
カラム:Shodex GPC HT−806M×2
オーブン温度:135℃
溶離液:ジクロロベンゼン
また、粘着剤組成物に用いたアクリル重合体については、以下の条件により測定した。
ゲル浸透クロマトグラフ装置(東ソー株式会社製、製品名「HLC−8020」)を用いて、下記の条件下で測定し、標準ポリスチレン換算にて測定した値を用いた。
(測定条件)
・カラム:「TSK guard column HXL−H」「TSK gel GMHXL(×2)」「TSK gel G2000HXL」(いずれも東ソー株式会社製)
・カラム温度:40℃
・展開溶媒:テトラヒドロフラン
・流速:1.0mL/min
[ヤング率評価]
万能型引張試験機(オリエンテック社製テンシロンRTA-T-2M)を用いて23℃50RH%環境下において、幅15mm、チャック間長さ100mmとして引張速度200mm/分で基材の引張強度及び伸びを測定し、これらよりヤング率を得た。
[透過率評価]
JIS 7361-1:1997に準拠し、HAZE METER(日本電色工業社製NDH-5000)を用いて粘着シートの全光線透過率を測定した。
[HAZE評価]
JIS 7136:2000に準拠し、HAZE METER(日本電色工業社製NDH-5000)を用いて粘着シートのHAZEを測定した。
[算術平均粗さRa]
算術平均粗さRaは、株式会社ミツトヨ製 SV‐3000S4を用いてJIS B−6001に準じて測定した。
[分割適性評価]
粘着シートにシリコンウエハ及びリングフレームを貼付し、下記の分割条件で、粘着シートを介してレーザーを照射してウエハの内部に改質部を形成した。
(分割条件)
レーザー:Nd−YAG、波長:1064nm、繰り返し周波数:100kHz
パルス幅:30nm、加工速度:100mm/分、
シリコンウエハ:直径200mmφ、厚み10μm チップサイズ:5mm×5mm
その後、エキスパンド装置(JCM製ME−300B)を用い、引き落とし量25mmで粘着シートの周縁部を引き落としてエキスパンドを行い、シリコンウエハを個片化した。
(加工性評価)
個片化したチップの断面をデジタル顕微鏡(KEYENCE社製VHX-1000)にて観察し、一定間隔で直線状にレーザーによる改質部が形成されている場合には“A”、改質部の間隔が不均一であり又は改質部をつないだ線が直線とならない場合を“E”と評価した。
(エキスパンド性評価)
また、上記のように個片化したチップを、転写シートに転写して、デジタル顕微鏡(KEYENCE社製 VHX-1000)でチップ間隔を測定した。チップ間隔は、任意の9点を測定して平均値を算出した。
(ヒートシュリンク性(HS性)評価)
チップを転写した後、ワーク(すなわち、リングフレームに貼付された粘着シート)を、50℃に加熱したホットプレート(加熱面鉄製)に30秒間のせ、粘着シートの弛みが完全に解消した場合を“A”、弛みが解消せず又はしわが発生した場合は“E”とした。
[実施例1]
(粘着剤組成物の作製)
アクリル重合体(構成モノマー比:ブチルアクリレート/アクリル酸 =90/10(質量比)、重量平均分子量:60万、溶媒で希釈した濃度34質量%の希釈液)34質量部、エネルギー線重合性化合物(6官能アクリレートオリゴマー、Mw=2000、溶媒で希釈した濃度90質量%の希釈液)30質量部、光重合開始剤(BASF社製「イルガキュア184」)0.1質量部、エポキシ系架橋剤(TETRAD−C 三菱ガス化学製)0.04質量部(すべて固形分換算の部数)を配合し、溶媒で希釈された粘着剤組成物を得た。
(基材の作製)
ブチルアクリレート(BA)とメチルメタクリレート(MAA)を30:70の質量比でランダム共重合して、重量平均分子量100万のアクリル共重合体(A1)と、重量平均分子量5万のアクリル重合体(A2)とをそれぞれを作製し、これらを混合比率10:90の割合で混合したものを、押出成型して製膜しつつシボロールへ押し付け、厚さ80μmのアクリルフィルムを得た。このアクリルフィルムは、一方の面(第1の面)の中心線平均粗さRaが0.281μmであり、他方の面(第2の面)の中心線平均粗さRaが0.084μmであった。
(粘着シートの作製)
上記で作製した粘着剤組成物を剥離フィルム(SP−PET381031、リンテック株式会社製)上に乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布し、80℃で1分の乾燥を行って形成された粘着剤層を、基材としてのアクリルフィルムに貼り合わせ、剥離シート付きの粘着シートを得た。なお、粘着剤層の貼り合わせは、第1の面に対して行った。
[実施例2]
基材を、ブチルアクリレートとメチルメタクリレートを30:70の質量比でランダム共重合して得た、重量平均分子量100万のアクリル共重合体(A1)と、重量平均分子量5万のアクリル共重合体(A2)とを質量比20:80の割合で混合し、その混合物を押出成型により製膜して得た厚さ80μmのアクリルフィルムに変更した点を除いて実施例1と同様に実施した。
[実施例3]
基材を、ブチルアクリレートとメチルメタクリレートを20:80の質量比でランダム共重合して得た、重量平均分子量100万のアクリル共重合体(A1)と、重量平均分子量5万のアクリル共重合体(A2)を質量比10:90の割合で混合し、その混合物を押出成型により製膜して得た厚さ80μmのアクリルフィルムに変更した点を除いて実施例1と同様に実施した。
[実施例4]
基材を、ブチルアクリレートとメチルメタクリレートを20:80の質量比でランダム共重合して得た、重量平均分子量100万のアクリル共重合体(A1)と、重量平均分子量5万のアクリル共重合体(A2)を質量比20:80の割合で混合し、その混合物を押出成型により製膜して得た厚さ80μmのアクリルフィルムに変更した点を除いて実施例1と同様に実施した。
[比較例1]
アクリルフィルムを、構成モノマー比がエチレン/メタクリル酸=91/9(質量比)である厚さ80μmのEMAA(エチレンメタクリル酸共重合体樹脂)フィルムに変更した点を除いて実施例1と同様に実施した。
[比較例2]
アクリルフィルムをEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂)フィルム(グンゼ株式会社製「ファンクレアLEB」、厚さ120μm)に変更した点を除いて実施例1と同様に実施した。
[比較例3]
実施例1のアクリルフィルムをPVCフィルム(ジエチルヘキシルフタレート添加量25質量%、厚さ80μm)に変更した点を除いて実施例1と同様に実施した。
[比較例4]
実施例1のアクリルフィルムを厚さ80μmのPP(ポリプロピレン)フィルムに変更した点を除いて実施例1と同様に実施した。
以上の実施例及び比較例の基材、粘着シートに対する測定結果、及び評価結果を表1に示す。
Figure 2015183169
以上の実施例1〜4から明らかなように、基材をアルキル基の炭素数が4〜8であるアルキル(メタ)アクリレート(a)と、アルキル基の炭素数が1〜3であるアルキル(メタ)アクリレート(b)との共重合体であるアクリル共重合体(A)によって構成することで、基材の伸張性及び熱収縮性が良好となった。そのため、エキスパンドによりチップ間隔が十分に広くなり、熱収縮によりエキスパンドにより発生した弛みを適切に解消することができた。また、基材がアクリル共重合体(A)によって構成されることで透過率やHAZEが良好な値となったため、レーザー加工により高精度で改質部を形成することができた。さらには、基材は、ヤング率が適切な値となり、優れた機械強度と耐ブロッキング性を有していた。
一方で、基材にアクリル共重合体(A)以外を使用した比較例1〜4では、基材のエキスパンド性、熱収縮性、レーザー透過性のうちいずれかが良好なものとならず、板状部材にレーザー光を照射して改質部を形成し、板状部材を分割してチップ化することに用いる粘着シートとして優れた性能を発揮しなかった。
10 粘着シート
10A 中央領域
10B 周縁部
10C 外周領域
11 基材
12 粘着剤層
13 リングフレーム
14 半導体ウエハ(板状部材)
15 レーザー光源
16 改質部
18 半導体チップ
20 冶具

Claims (14)

  1. 板状部材にレーザー光を照射して改質部を形成し、前記板状部材を分割してチップ化することに用いる粘着シートであって、
    基材と、前記基材の一方の面に設けられた粘着剤層とを備え、
    前記基材が、アルキル基の炭素数が4〜8であるアルキル(メタ)アクリレート(a)と、アルキル基の炭素数が1〜3であるアルキル(メタ)アクリレート(b)との共重合体であるアクリル共重合体(A)を主成分として含有するアクリルフィルムからなる粘着シート。
  2. アクリル共重合体(A)は、アルキル(メタ)アクリレート(a)とアルキル(メタ)アクリレート(b)とを質量比10:90〜40:60で共重合したものである請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記アクリル共重合体(A)が、ランダム共重合体である請求項1又は2に記載の粘着シート。
  4. アクリル共重合体(A)が、重量平均分子量が60万以上のアクリル共重合体(A1)と、重量平均分子量が40万以下のアクリル共重合体(A2)とを混合したものである請求項1〜3のいずれかに記載の粘着シート。
  5. アクリル共重合体(A1)と、アクリル共重合体(A2)との混合比率が、質量比で5:95〜35:65である請求項4に記載の粘着シート。
  6. アルキル(メタ)アクリレート(a)が、アルキル基の炭素数が4〜8であるアルキルアクリレートであるとともに、アルキル(メタ)アクリレート(b)が、アルキル基の炭素数が1〜3であるアルキルメタクリレートである請求項1〜5のいずれかに記載の粘着シート。
  7. アルキル(メタ)アクリレート(a)がブチルアクリレートであって、アルキル(メタ)アクリレート(b)がメチルメタクリレートである請求項6に記載の粘着シート。
  8. 前記基材のヤング率が50〜500MPaである請求項1〜7のいずれかに記載の粘着シート。
  9. 前記基材の一方の面とは反対側の面の中心線平均粗さRaが、0.1μm以下である請求項1〜8のいずれかに記載の粘着シート。
  10. 前記基材の一方の面の中心線平均粗さRaが、0.15μm以上である請求項1〜9のいずれかに記載の粘着シート。
  11. 全光線透過率が85%以上でHAZEが7%以下である請求項1〜10のいずれかに記載の粘着シート。
  12. 前記粘着剤層が、アクリル系粘着剤から形成される請求項1〜11のいずれかに記載の粘着シート。
  13. 板状部材の一方の面に、請求項1〜12のいずれかに記載の粘着シートを貼付する工程と、
    前記板状部材に貼付された粘着シートを介して、前記板状部材にレーザー光を照射して改質部を形成する工程と、
    前記粘着シートのエキスパンドにより前記板状部材を分割してチップ化し、チップ状部材を得る工程とを備えるチップ状部材の製造方法。
  14. 前記チップ状部材は、粘着シートの中央領域に貼付されており、
    前記中央領域の外側の領域である粘着シートの外周領域を加熱して収縮させる工程をさらに備える請求項13に記載のチップ状部材の製造方法。
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