JP5053026B2 - 多層ダイシング用基体フィルム及びダイシングフィルム - Google Patents

多層ダイシング用基体フィルム及びダイシングフィルム Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウエハ等をチップ状にダイシングする際に、半導体ウエハ等を貼付・固定するためのダイシングフィルム及び該ダイシングフィルムのベースとなる多層ダイシング用基体フィルムに関する。
予め大面積の状態で作られた半導体ウエハは、必要に応じて研磨され、厚さを調整するバックグラインド工程を経た後、リングフレームにセットされたダイシングフィルムに貼付・固定され、ダイシング工程でチップ状に切断され、エキスパンド工程で面方向に等間隔に引き離された後、ピックアップ工程でピックアップされ所定の基台上に実装される。
リングフレームにセットされたダイシングフィルムは、ピックアップ終了後、エキスパンドによるたるみを、加熱することにより取り除かれ、収納ラックに格納される。この際、たるみの除去が不充分であると、収納ラックへの格納がうまくいかずトラブルの原因となる。
このような問題を解決するため、加熱することによる形状復元性を有するダイシングシートが提案されている。(例えば、特許文献1)
特開2002−141306号公報
従来、ダイシング後の各チップの間隔が狭いと、チップの位置を特定することが出来ずに誤動作の原因となっていたものが、半導体製造装置の進歩により間隔が狭くてもピックアップ可能となり、エキスパンド工程でのエキスパンド率は下がる傾向にある。
本発明は、このような状況に鑑みなされたものであって、加熱することなく、エキスパンド工程における張力を取り除くことにより、形状が復元するダイシング用基体フィルム及びダイシングフィルムを提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至った。
本発明は、A層とC層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物30〜60重量%とポリプロピレン系樹脂40〜70重量%とからなる樹脂組成物を含み、B層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物70〜90重量%とポリプロピレン系樹脂10〜30重量%とからなる樹脂組成物を含み、A層/B層/C層をこの順で積層したことを特徴とするダイシング用基体フィルムを提供する。
また、本発明は、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物40〜90重量%とポリプロピレン系樹脂10〜60重量%とからなる樹脂組成物を含むD層及びE層を、A層/D層/B層/E層/C層の順に積層したことを特徴とするダイシング用基体フィルムを提供する。
また、本発明は、前記ダイシング用基体フィルムのA層上にさらに粘着剤層及び離型フィルムを有するダイシングフィルムを提供する。
本発明のダイシング用基体フィルムは、加熱することなく、張力を取り除くだけで90%以上の復元性を有しているので、ラック回収性に優れる。
I.多層ダイシング用基体フィルム
本発明の多層ダイシング用基体フィルムは、少なくとも3層からなる多層ダイシング用基体フィルムであって、A層とC層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物30〜60重量%とポリプロピレン系樹脂40〜70重量%とからなる樹脂組成物を含み、B層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物70〜90重量%とポリプロピレン系樹脂10〜30重量%とからなる樹脂組成物を含み、A層/B層/C層をこの順で積層したことを特徴とする。
また、本発明のダイシング用基体フィルムは、さらにビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物40〜90重量%とポリプロピレン系樹脂10〜60重量%とからなる樹脂組成物を含むD層及びE層を、A層/D層/B層/E層/C層の順に積層したことを特徴とする。
以下、詳細に説明する。
本発明で用いられるビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物を構成するビニル芳香族炭化水素としては、スチレン、o-メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレンなどが挙げられ、特に一般的なものとしてはスチレンが挙げられる。これらは1種のみならず2種以上混合使用してもよい。
該ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物を構成する共役ジエン炭化水素としては、1対の共役二重結合を有するジオレフィン、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられ、特に一般的なものとしては1,3−ブタジエン、イソプレンなどが挙げられる。これらは1種のみならず2種以上混合使用してもよい。
該ビニル芳香族炭化水素と共役ジエン炭化水素共重合体の含有比率は、ビニル芳香族炭化水素5〜40重量%、好ましくは5〜15重量%であり、共役ジエン炭化水素60〜95重量%、好ましくは85〜95重量%である。
該ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物は、上記ビニル芳香族炭化水素と共役ジエン炭化水素の共重合体を水素添加することにより得られる。
水添反応は、一般的に0〜200℃、より好ましくは30〜150℃の温度範囲で実施される。水添反応に使用される水素の圧力は0.1〜15MPa、好ましくは0.2〜10MPa、更に好ましくは0.3〜7MPaが推奨される。また、水添反応時間は通常3分〜10時間、好ましくは10分〜5時間である。水添反応は、バッチプロセス、連続プロセス、或いはそれらの組み合わせのいずれでも用いることができる。
本発明で用いられるビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物において、水添前のブロック共重合体中の共役ジエン炭化水素に基づく不飽和二重結合の水素添加率(水添率)は、該共重合体中の共役ジエン炭化水素に基づく不飽和二重結合の60%以上、好ましくは75%以上、更に好ましくは85%以上、特に好ましくは90%以上が水添されていることが望ましい。水添率は、核磁気共鳴装置(NMR)により知ることができる。
該ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物としては、たとえば、クレイトンポリマージャパン株式会社製「クレイトンG」、株式会社クラレ製「ハイブラー」及びJSR株式会社製「ダイナロン」などが挙げられる。
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂は結晶性のものが好ましい。結晶性プロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体あるいはプロピレンと少量のα−オレフィン及び/又はエチレンとのランダム又はブロック共重合体が挙げられる。前記ポリプロピレン系樹脂が共重合体である場合には、ランダム共重合体の場合、該共重合体中の他のα−オレフィン及び/又はエチレンの共重合割合は一般に合計で10重量%以下、好ましくは0.5〜7重量%であり、ブロック共重合体の場合、該共重合体中の他のα−オレフィン及び/又はエチレンの共重合割合は一般に1〜40重量%、好ましくは1〜25重量%、更に好ましくは2〜20重量%、特に好ましくは3〜15重量%である。これらのポリプロピレン系重合体は、2種以上の重合体を混合したものであってもよい。ポリプロピレンの結晶性の指標としては例えば、融点、結晶融解熱量などが用いられ、融点は120℃〜176℃、結晶融解熱量は60J/g〜120J/gの範囲にあることが好ましい。
該ポリプロピレン系樹脂は、気相重合法、バルク重合法、溶媒重合法及び任意にそれらを組み合わせて多段重合を採用することができ、また、重合体の数平均分子量についても特に制限はないが、好ましくは10,000〜1,000,000に調整される。
この結晶性ポリプロピレン系樹脂としては、JIS K7210に準拠して温度230℃、荷重21.18Nで測定したMFR(メルトフローレート)が、0.5〜20g/10分好ましくは0.5〜10g/10分の範囲のものがよい。
本発明のA層におけるビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物の割合は、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物とポリプロピレン系樹脂をあわせた樹脂組成物の重量に対し、30〜60重量%、好ましくは40〜50重量%である。また、ポリプロピレン系樹脂の割合は、該樹脂組成物の重量に対し、40〜70重量%、好ましくは50〜60重量%である。かかる範囲であると、ブロッキングを防止することができるため好適である。
本発明のB層で用いられるビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物及びポリプロピレン系樹脂は、A層で用いたものと同一であっても異なっていてもよい。
B層におけるビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物の割合は、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物とポリプロピレン系樹脂をあわせた樹脂組成物に対し、70〜90重量%、好ましくは80〜90重量%である。また、ポリプロピレン系樹脂の割合は、該樹脂組成物に対し、10〜30重量%、好ましくは10〜20重量%である。かかる範囲であると、高い復元性を発現することができるため好適である。
本発明のC層は、前記A層で用いた樹脂組成物及び混合割合と同一であっても異なっていてもよい。
本発明の効果に悪影響を与えない範囲で、C層にはさらにアンチブロッキング剤等を加えてもよい。アンチブロッキング剤を添加することにより、ダイシング用基体フィルムをロール状に巻き取った場合等のブロッキングが抑えられ好ましい。アンチブロッキング剤としては、無機系または有機系の微粒子を例示することができる。
本発明のD層及びE層は、前記ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物及びポリプロピレン系樹脂を用いることができる。
D層及びE層におけるビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物の割合は、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物とポリプロピレン系樹脂をあわせた樹脂組成物に対し、40〜90重量%、好ましくは50〜60重量%である。また、ポリプロピレン系樹脂の割合は、該樹脂組成物に対し、10〜60重量%、好ましくは40〜50重量%である。かかる範囲であると、A層とB層及びC層とB層との間で、接着樹脂的な働きをもち、樹脂多層流動性の層間乱れを解消する方向に効果が期待できるため好適である。
本発明において、D層とE層で用いる樹脂組成物及びその混合割合は同一であっても異なっていてもよい。
本発明における多層ダイシング用基体フィルムの総厚みは、ダイシングブレードの切り込み深さよりも厚くし、且つ容易にロ−ル状に巻くことができる程度であれば良く、たとえば50〜300μm程度であり、好ましくは60〜250μm程度、より好ましくは70〜200μmである。
本発明における多層ダイシング用基体フィルムは、A層/B層/C層の3層構成、及びA層/D層/B層/E層/C層の5層構成であることが好ましい。
各層の厚さは以下のとおりである。
本発明における多層ダイシング用基体フィルムにおいて、高復元性を得るためには、B層の厚み比率が、総厚みに対して50%以上であることが望ましい。
本発明におけるA層及びC層の厚みは、それぞれ5μm以上であればよく、好ましい上限は、A層とC層の厚みの合計が、多層ダイシング用基体フィルムの総厚みに対して50%以下である。5μm未満では、均一に、安定した層を成形することが機械的に難しく、またA層とC層の厚みの合計が、多層ダイシング用基体フィルムの総厚みに対して50%を超えると高復元性が低下し好ましくない。
本発明におけるD層及びE層の厚みは、B層の高復元性を疎外しない程度であればよい。つまり、A層とD層、及びC層とE層の合計厚みが、多層ダイシング用基体フィルムの総厚みに対して50%以下であることが好ましい。D層及びE層の好ましい下限は5μmである。
3層構成の多層ダイシング用基体フィルムは、上記のA層〜C層を構成する樹脂を多層共押出成形して製造する。具体的には、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物30〜60重量%とポリプロピレン系樹脂40〜70重量%とからなる樹脂組成物を含むA層用樹脂及びC層用樹脂、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物70〜90重量%とポリプロピレン系樹脂10〜30重量%とからなる樹脂組成物を含むB層用樹脂を、A層/B層/C層の順で多層共押出成形することにより製造される。
上記したA層用樹脂、B層用樹脂及びC層用樹脂をそれぞれこの順でスクリュー式押出機に供給し、180〜230℃で多層Tダイからフィルム状に押出し、これを10〜70℃の冷却ロ−ルに通しながら冷却して実質的に無延伸で引き取る。或いは、各層用樹脂を一旦ペレットとして取得した後、上記の様に押出成形してもよい。
5層構成の多層ダイシング用基体フィルムは、ビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物40〜90重量%とポリプロピレン系樹脂10〜60重量%とからなる樹脂組成物を含むD層用樹脂及びE層用樹脂を上記A層〜C層用樹脂と共に、A層/D層/B層/E層/C層の順で多層共押出成形することにより製造される。押出機、多層Tダイ、及び冷却ロールの温度条件は、上記3層構成の場合と同様である。
なお、引き取りの際に実質的に無延伸とするのは、ダイシング後に行うフィルムの拡張を有効に行うためである。この実質的に無延伸とは、無延伸、或いは、ダイシングフィルムの拡張に悪影響を与えない程度の僅少の延伸を含むものである。通常、フィルム引き取りの際に、たるみの生じない程度の引っ張りであればよい。
II.ダイシングフィルム
上記により得られる多層ダイシング用基体フィルムは、そのフィルム上に公知の粘着剤をコートして粘着剤層が形成され、さらに該粘着剤層上に離型フィルムが設けられて、ダイシングフィルムが製造される。多層ダイシング用基体フィルムの第1層上に、粘着剤層及び離型フィルムが形成される。
粘着剤層で用いられる粘着剤成分としては、公知のものが用いられ、例えば、特開平5−211234号公報等に記載された粘着剤成分を用いることができる。なお、離型フィルムも公知のものが用いられる。
この粘着剤層を構成する粘着剤としては、アクリル系粘着剤が好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸エステルを主たる構成単量体単位とする単独重合体および共重合体から選ばれたアクリル系重合体、その他の官能性単量体との共重合体、およびこれら重合体の混合物が用いられる。例えば、(メタ)アクリル酸エステルとしては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどが好ましく使用できる。アクリル系重合体の分子量は、1.0×105〜10.0×105であり、好ましくは、4.0×105〜8.0×105である。
また、上記のような粘着剤層中に放射線重合性化合物を含ませることによって、ウエハを切断分離した後、該粘着剤層に放射線を照射することによって、粘着力を低下させることができる。このような放射線重合性化合物としては、たとえば、光照射によって三次元網状化しうる分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合物が広く用いられる(例えば、特開昭60−196,956号公報、特開昭60−223,139号公報等)。
具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレートなどが用いられる。
さらに、放射線重合性化合物として、上記のようなアクリレート系化合物のほかに、ウレタンアクリレート系オリゴマーを用いることもできる。ウレタンアクリレート系オリゴマーは、ポリエステル型またはポリエーテル型などのポリオール化合物と、多価イソシアネート化合物とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメタクリレートを反応させて得られる。このウレタンアクリレート系オリゴマーは、炭素−炭素二重結合を少なくとも1個以上有する放射線重合性化合物である。
さらに、粘着剤層中には、上記のような粘着剤と放射線重合性化合物とに加えて、必要に応じ、放射線照射により着色する化合物(ロイコ染料等)、光散乱性無機化合物粉末、砥粒(粒径0.5〜100μm程度)、イソシアネート系硬化剤、UV開始剤等を含有させることもできる。
ダイシングフィルムは、通常テープ状にカットされたロール巻き状態で取得される。
以下に、本発明を、実施例及び比較例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこの実
施例に限定されるものではない。
下記の略語は次の意味を示す。
SEBS:スチレン−ブタジエン共重合体水素添加物(クレイトンポリマージャパン株式会社製 MD6945)
SEPS:スチレン−イソプレン共重合体水素添加物(株式会社クラレ製 ハイブラー7311)
PP:ポリプロピレン系樹脂(サンアロマー株式会社製 PC412A)
また「%」は重量%を意味する。
(実施例1)
SEBS 30重量%及びPP 70重量%をドライブレンドし、これをA層用樹脂とした。SEBS 80重量%及びPP 20重量%をドライブレンドし、これをB層用樹脂とした。SEBS 30重量%及びPP 70重量%をドライブレンドし、これをC層用樹脂とした。
A層用樹脂、B層用樹脂及びC層用樹脂をこの順でバレル温度180〜220℃
の多層押出機に供給した。230℃のTダイスから押出し、設定温度40℃の引き取りロールにて冷却固化して、無延伸の状態で巻き取った。
得られた多層フィルムの厚みは、A層25μm、B層100μm、C層25μmで総厚み150μmであった。表1を参照。
(実施例2〜3)
表1に記載の配合量にて実施例1と同様に処理して多層フィルムを得た。各フィルムの
厚みは表1に記載の通り。
(実施例4)
SEBS 30重量%及びPP 70重量%をドライブレンドし、これをA層用樹脂とした。SEBS 80重量%及びPP 20重量%をドライブレンドし、これをB層用樹脂とした。SEBS 30重量%及びPP 70重量%をドライブレンドし、これをC層用樹脂とした。SEBS 60重量%及びPP 40重量%をドライブレンドし、これをD層用樹脂及びE層用樹脂とした。
A層用樹脂、B層用樹脂、C層用樹脂、D層用樹脂及びE層用樹脂をバレル温度180〜220℃の多層押出機に供給した。230℃のTダイスから押出し、設定温度40℃の引き取りロールにて冷却固化して、A層/D層/B層/E層/C層の順で無延伸の状態で巻き取った。
得られた多層フィルムの厚みは、A層15μm、D層20μm、B層80μm、E層20μm、C層15μm、で、総厚み150μmであった。表1を参照。
(実施例5)
SEBS 50重量%及びPP 50重量%をドライブレンドし、これをD層用樹脂及びE層用樹脂とした以外は、実施例4と同様に処理して多層フィルムを得た。フィルムの厚みは表1に記載の通り。
(実施例6)
SEPS 80重量%及びPP 20重量%をドライブレンドし、これをB層用樹脂とした以外は実施例1と同様に処理して多層フィルムを得た。フィルムの厚みは表1に記載の通り。
(比較例1)
SEBS 70重量%及びPP 30重量%をドライブレンドし、これをA層用樹脂及びC層用樹脂とした以外は、実施例1と同様に処理して多層フィルムを得た。フィルムの厚みは表1に記載の通り。
(比較例2)
SEBS 40重量%及びPP 60重量%をドライブレンドし、これをA層用樹脂とした。SEBS 50重量%及びPP 50重量%をドライブレンドし、これをB層用樹脂とした。SEBS 40重量%及びPP 60重量%をドライブレンドし、これをC層用樹脂とした以外は、実施例1と同様に処理して多層フィルムを得た。フィルムの厚みは表1に記載の通り。
(比較例3)
A層40μm、B層70μm、C層40μmで総厚み150μmである以外は、実施例1と同様に処理して多層フィルムを得た。
(比較例4)
SEBS 70重量%及びPP 30重量%をドライブレンドし、これをA層用樹脂及びC層用樹脂とした以外は、実施例4と同様に処理して多層フィルムを得た。フィルムの厚みは表1に記載の通り。
Figure 0005053026
試験例1(復元性の評価)
実施例で得られたフィルムの任意の場所から、たて100mm×よこ10mm(フィルムの流れ方向をたて方向としてサンプルを切り出す場合をMDの評価とし、フィルムの幅方向をたて方向としてサンプルを切り出す場合をTDの評価とした)の大きさに測定用サンプルを切り出し、たて方向中央部分に標線間距離40mmになるように2本の線をいれた。この測定用サンプルをチャック間距離40mmに設定した株式会社島津製作所製引張試験機「AGS100A」に、測定用サンプルの標線とチャックを合わせるようにセットし、引張速度200mm/minで20%伸長させ、その状態で1分間保持した後、チャックを開放して測定用サンプルを取り出す。取り出してから10秒後に測定用サンプルの標線の距離L(mm)を測定する。20%伸長に対するたて方向の復元率(%)を下記の式より求める。
復元率(%)=[{40−(L−40)}/40]×100・・・式1
以上の測定を、MD方向10回、TD方向10回行い、その平均値を求め、復元率が90%以上であれば、ラック回収性に優れるとして「○」、90%未満ではラック回収性に劣るとして「×」とした。結果は表2に示す。
試験例2.(耐ブロッキング性の評価)
実施例で得られたフィルムの任意の場所から、たて100mm×よこ30mm(フィルムの流れ方向をたて方向、幅方向をよこ方向としてサンプルを切り出した)の大きさに測定用サンプルを2枚切り出した。2枚の測定用サンプルを、同一面(冷却ロールと接する面)同士がたて40mm×よこ30mmの面積で重なり合うようにし、この重なり合った測定用サンプルを2枚のガラス板で挟み、その上から、サンプルが重なり合っている部分に600gの重りをのせた。これを40℃の恒温槽の中に入れ、7日間放置した。7日後、恒温槽より取り出したサンプルを、新東科学株式会社製剥離試験器(Peeling TESTER HEIDON−17)にセットし、引張り速度200mm/minで、180度せん断剥離強度を測定し、4.9N/10mm以下であれば、ブロッキングなしとした。
Figure 0005053026

Claims (3)

  1. A層とC層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物30〜60重量%とポリプロピレン系樹脂40〜70重量%とからなる樹脂組成物を含み、B層はビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物70〜90重量%とポリプロピレン系樹脂10〜30重量%とからなる樹脂組成物を含み、A層/B層/C層をこの順で積層したことを特徴とする多層ダイシング用基体フィルム。
  2. 前記A層、B層及びC層を有し、さらにビニル芳香族炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体水素添加物40〜90重量%とポリプロピレン系樹脂10〜60重量%とからなる樹脂組成物を含むD層及びE層を、A層/D層/B層/E層/C層の順に積層したことを特徴とする請求項1に記載の多層ダイシング用基体フィルム。
  3. 前記請求項1又は2のいずれかに記載のダイシング用基体フィルムのA層上にさらに粘着剤層及び離型フィルムを有するダイシングフィルム。
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