JP2004106409A - 易接着性柔軟ポリエステルシート - Google Patents

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Abstract

【課題】透明性、柔軟性、ハンドリング性に優れ、かつ印刷層などとの接着性に優れる易接着性柔軟ポリエステルシートを提供することにある。さらには、前記機能に加えて、耐光性にも優れる易接着性柔軟ポリエステルシートをも提供する。
【解決手段】基材上に接着性改質層を積層、あるいは基材を表面改質してなる易接着性柔軟ポリエステルシートであって、前記基材は、ハ−ドセグメントとソフトセグメントからなる共重合ポリエステルを主たる構成成分とする柔軟ポリエステルシートであり、かつ、弾性率が1500MPa以下、広角X線で測定した結晶化指数Xcが5%以上、ヘイズ(厚さ100μm換算)が15%以下であることを特徴とする易接着性柔軟ポリエステルシート。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は易接着性柔軟ポリエステルシートに関する。詳細には、透明性、柔軟性、ハンドリング性に優れ、かつ印刷層などとの接着性に優れた易接着性柔軟ポリエステルシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、透明柔軟シートとして、ポリ塩化ビニルシートが代表的であり、加工性などの点で広く使用されてきた。しかしながら、ポリ塩化ビニルシートは、柔軟性を付与する目的でフタル酸エステル系の可塑剤が多量に添加されており、前記可塑剤のブリードアウトにより、例えば印刷層などとの接着性は十分とはいえなかった。さらに、不要となったポリ塩化ビニルシートを燃焼する際に有毒ガスが発生するなどの問題があり、近年の耐環境性のニーズにより新しい素材が求められてきている。
【0003】
このような環境問題の高まりから、ポリ塩化ビニルシートに代わりに、ポリオレフィンシート(例えば、ポリプロピレンシート、ポリエチレンシートなど)が使用されつつある。しかしながら、ポリオレフィンシートは環境負荷の点では優れているものの、ポリ塩化ビニル樹脂と同様に、ポリオレフィン樹脂製造時に可塑剤が多量に添加されており、前記可塑剤のブリードアウトによる印刷層などとの接着性に関しては依然十分とはいえなかった。
【0004】
一方、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレンナフタレ−ト(PEN)、ポリブチレンテレフタレ−ト(PBT)、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレ−ト(PCT)に代表されるポリエステル樹脂は、環境・衛生上の問題は無く、しかも優れた物理的、化学的性質を有することから繊維、フィルム、エンジニアプラスチック、ボトルなどに広く利用されている。
【0005】
しかしながら、いずれも常温では柔軟性やゴム弾性に欠け、硬いという欠点のため、用途拡大には限界があった。かかる欠点を改良する目的でポリエステルにソフトセグメントを共重合して柔軟性を付与する方法が多数開示されている。
【0006】
ポリエステル系素材の柔軟化手段として、ポリエチレンテレフタレ−ト等のハ−ドセグメントにドデカンジカルボン酸やダイマ−酸等の長鎖脂肪族ジカルボン酸等を共重合する方法(例えば、特許文献1参照)、またジカルボン酸成分としてテレフタル酸とダイマ−酸、グリコ−ル成分として1,4−テトラメチレングリコールとエチレングリコ−ルを共重合する方法(例えば、特許文献2)などが開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特公昭42−8709号公報
【特許文献2】
特開平3−23193号公報
【0008】
しかしながら、長鎖脂肪族ジカルボン酸や長鎖分岐脂肪族ジカルボン酸をポリエチレンテレフタレ−トに共重合する方法では、加工時の折り曲げなどで応力白化を生じたり、ガラス転移点(Tg)以上の温度下で放置すると結晶化が進行し、白化により透明性が低下するなどの問題がある。また、耐光性が悪く、黄変が激しいため、例えば、屋外で使用される用途ではシ−トの黄変のため外観を損なう問題がある。
【0009】
また、ポリテトラメチレングリコ−ル(PTMG)などの長鎖ポリエ−テル、また、ダイマ−酸(DiA)などの長鎖脂肪族ジカルボン酸をPBTに共重合することで柔軟性を付与する方法が開示されている(例えば、特許文献3、4参照)。
【0010】
【特許文献3】
特公昭57−48577号公報
【特許文献4】
特公昭54−15913号公報
【0011】
しかしながら、これらの共重合ポリエステルは、ハ−ドセグメントにポリブチレンテレフタレ−ト(PBT)の結晶相を利用しているため、成形体は高度に結晶化しやすく、白化により透明性が低下するという問題がある。また、日光により黄変するため、屋内使用用途に用途が限られる。
【0012】
すなわち、透明性、柔軟性、ハンドリング性を満足し、かつ印刷層などとの接着性に優れたシートは、未だ開発されていないのが現状である。さらに、耐光性を改善することができれば、柔軟ポリエステルシートを屋外で使用することもでき、屋外展示用シ−トなどの屋外で使用される用途にも拡大することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、透明性、柔軟性、ハンドリング性に優れ、かつ印刷層などとの接着性に優れる易接着性柔軟ポリエステルシートを提供することにある。さらには、前記機能に加えて、耐光性にも優れる易接着性柔軟ポリエステルシートを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の易接着性柔軟ポリエステルシートとは、基材上に接着性改質層を積層してなる易接着性柔軟ポリエステルシートであって、前記基材は、ハ−ドセグメントとソフトセグメントからなる共重合ポリエステルを主たる構成成分とする柔軟ポリエステルシートであり、かつ、弾性率が1500MPa以下、広角X線で測定した結晶化指数Xcが5%以上、ヘイズ(厚さ100μm換算)が15%以下であることを特徴とする易接着性柔軟ポリエステルシートである。
【0015】
また、基材を表面改質してなる易接着性柔軟ポリエステルシートであって、前記基材は、ハ−ドセグメントとソフトセグメントからなる共重合ポリエステルを主たる構成成分とする柔軟ポリエステルシートであり、かつ、弾性率が1500MPa以下、広角X線で測定した結晶化指数Xcが5%以上、ヘイズ(厚さ100μm換算)が15%以下であることを特徴とする易接着性柔軟ポリエステルシートである。
【0016】
さらに、前記柔軟ポリエステルシートが、光安定剤を0.05〜5質量%含有することを特徴とする易接着性柔軟ポリエステルシートである。
【0017】
【作用】
本発明の易接着性柔軟ポリエステルシートは、柔軟ポリエステルシートの表面に接着性改質層を積層するか、前記シート表面を改質することにより、接着性を改善することが重要である。
【0018】
本発明において、柔軟ポリエステルシートとは、ハ−ドセグメントとソフトセグメントからなる共重合ポリエステルを主たる構成成分とするものである。ハ−ドセグメントをポリエステル分子鎖に導入する目的は、ポリエステルにブロッキング性と透明性とを付与することにある。一方、ソフトセグメントをポリエステル分子鎖に導入する目的はポリエステルに柔軟性を付与することにある。
【0019】
一般的に、柔軟性を有するポリエステルのTgは常温以下であり、Tgが高くなると通常の使用条件では柔軟性が不十分となる。本発明で用いる基材の原料となる柔軟ポリエステルもTgは低い。このため、溶融成形によって得られたシートは、シート製造直後は透明であってもTg以上の雰囲気下に放置しておくと、結晶が徐々に成長し白化のため透明性が悪化することがある。この現象は、溶融状態から急冷することによって、過冷却状態(アモルファス状態)にあったものが、Tg以上の温度雰囲気下で結晶化が進行したことを意味する。
【0020】
ところが、本発明で基材として用いる柔軟ポリエステルシートは、柔軟ポリエステルを溶融状態から急冷して得られる未延伸シートが、この冷却過程で既に微結晶化しているため、Tg以上の温度雰囲気下で放置しても、もはや結晶が成長することはなく、白化しない。この点が、本発明で用いる基材の柔軟ポリエステルシートにおける最大の特徴である。
【0021】
本発明では、柔軟ポリエステルシートの特徴を弾性率、結晶化指数Xc、ヘイズという特性値を用いて表現している。
【0022】
弾性率は、柔軟ポリエステルの柔軟性を表す指標である。柔軟性は、例えば、ハ−ドセグメントの構造、使用するソフトセグメントの種類や量によって制御することができる。弾性率は、その値が大きくなるとともに硬く、逆に小さくなるとともに柔らかくなる。
【0023】
一般的に、透明柔軟ポリエステルは厚み100μmのシ−トとした際の弾性率を1500MPa以下とすることで柔軟性を示すが、好ましくは1200MPa、より好ましくは1150MPa以下であり、特に好ましくは1100MPa以下である。一方、弾性率の下限値は、成形性の点から10MPaであることが好ましく、さらに好ましくは11MPaであり、特に好ましくは12MPaである。弾性率が10MPa未満であると、成形することが困難になるばかりでなく、取り扱い難くなり、実用的でない。さらに、ソフトセグメントの組成比が高くなるので、コスト的にも不利になる。
【0024】
結晶化指数Xcは、微結晶化の度合いを示す尺度であり、ハンドリング性に対して重要な指標である。Xcは、例えば、ハ−ドセグメントの構造によって制御することができる。ハンドリング性の点からは、Xcは大きければ大きいほどよく、5%以上とすることが必要であり、好ましくは6%以上であり、特に好ましくは7%以上である。一方、結晶化指数Xcが55%を越えるようにすることはポリマー構造の面で技術的に困難である。結晶化指数Xcが55%以下であっても5%以上あれば一般的には十分なハンドリング性を有しているので、結晶化指数Xcを積極的に55%を越えるようにすることは技術的な困難さを考慮するとあまり実用的でない。
【0025】
ヘイズは、柔軟ポリエステルシートの透明性を表す指標である。ヘイズは小さければ小さいほど透明性に優れ、シート厚み100μmの換算値で15%以下とすることが重要であり、好ましくは10%以下であり、さらに好ましくは5%以下、特に好ましくは3%以下である。ヘイズが15%を超えると、白化が著しく、もはや透明性があるとは言えなくなる。一方、ヘイズの下限は0.1%とすることが好ましい。ヘイズを0.1%未満としても目視評価による透明性に大きな差異がなく、ヘイズを積極的に0.1%未満とすることは技術的困難さを考慮するとあまり実用的でない。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の易接着性柔軟ポリエステルシートを詳細に説明する。
【0027】
(1)透明性、柔軟性、ハンドリング性の付与
(1−1)共重合ポリエステルのハ−ドセグメント
本発明において、まず、透明性、柔軟性、ハンドリング性の3つの性能をいずれも兼備する共重合ポリエステルを開発するにあたって、最も困難な技術課題は透明性とハンドリング性の両立である。そのためには、柔軟ポリエステルを構成する共重合ポリエステルのソフトセグメントを拘束するハ−ドセグメントの設計が重要である。
【0028】
結晶の観点からは、透明性とハンドリング性とは2律背反する特性である。なぜなら、結晶化の進行とともに透明性は悪くなるのに対し、ハンドリング性は逆に向上する。すなわち、透明性とハンドリング性という相反する特性をいかに両立させるかが、本発明における最も重要な技術課題である。
【0029】
一般に、結晶化速度の遅いPETは成形時に、溶融状態から急冷して過冷却状態(アモルファス)にすると、透明な成形体が得られる。ところが、得られた成形体をTg以上の温度下で放置すると結晶化が進行し白化する。この現象は、結晶化の進行とともに結晶が成長した結果である。従って、透明性を良好にする為には、結晶のサイズを限りなく小さくすること、つまり微結晶とする必要がある。
【0030】
一方、ハンドリング性、つまり、レジン乾燥時のブロッキングや成形・加工時の金型やロ−ラ−からの解離性、さらには成形体同士の接着等は、結晶サイズとは無関係に、結晶化の度合、換言すれば結晶化度によって支配される。結晶化度は、結晶の数と結晶サイズの積で定義される。
【0031】
以上のことから、結晶相でのハ−ドセグメントを構成する場合、透明性の観点から、結晶のサイズを微結晶とすること、かつ、結晶化度に支配されるハンドリングの観点からは、微結晶の数を多くすること、の2要件が必要不可欠となる。そのためには、ハ−ドセグメントを構成するポリマ−構造の選択が非常に重要となってくる。
【0032】
一般に、ポリエステルは、ポリマ−構造によって結晶性が大きく異なる。例えば、代表的なPETとPBTではその結晶性が大きく異なり、PBTは結晶化速度が非常に速い。結晶相に求められる性質としては、透明性とハンドリング性の両立の観点から、微結晶でしかも数が多いことである。
【0033】
これらの要件を満足できるポリエステルの組成としては、例えば、下記の2つの条件を満たすハ−ドセグメントを用いることにより、透明性とハンドリング性を両立した共重合ポリエステルが得られる。
【0034】
(a)ハ−ドセグメントを構成するポリエステルのグリコ−ル成分として、1,4−テトラメチレングリコール(TMG)及びエチレングリコ−ル(EG)を含み、かつハ−ドセグメントを構成するポリエステルの全グリコ−ル成分に対する組成比が、TMGが20〜95モル%で、かつEGが5〜80モル%であること。
【0035】
(b)ハ−ドセグメントを構成するポリエステルのジカルボン酸成分として、テレフタル酸(TPA)、2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDA)、4,4′−ビフェニルジカルボン酸(BPA)から選ばれた少なくとも1種を70モル%以上含有すること。
【0036】
前記2条件を充足しない場合は、結晶が微結晶とはならず白化して透明性が無くなったり、軟化点が低下して接着性が増し、レジンの乾燥時や成形時のハンドリング性が悪くなる場合がある。
【0037】
ハ−ドセグメントを構成するポリエステルの組成は、グリコ−ル成分として、TMG/EGの組成比が23〜94モル%/77〜6モル%であることがさらに好ましく、特に好ましくはTMG/EGが25〜93モル%/75〜7モル%である。一方、ジカルボン酸成分として、TPA、NDA、BPAから選ばれた少なくとも1種が75モル%以上であることがさらに好ましく、特に好ましくは80モル%以上である。
【0038】
ハ−ドセグメントを構成するポリエステルは、前記ジカルボン酸以外に、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸などのジカルボン酸、またグリコ−ル成分としては、1,3−トリメチレングリコ−ル、1,5−ペンタメチレングリコ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、1,6−ヘキサメチレンジメタノ−ル、等のグリコ−ルを共重合成分として使用することも可能である。
【0039】
(1−2)共重合ポリエステルのソフトセグメント
ソフトセグメントはポリエステルに柔軟性を付与するために不可欠であり、エントロピ−弾性を有することが重要である。好適なソフト成分としては、ポリアレキレンオキシドグリコ−ル、脂肪族ポリエステル、長鎖脂肪族ジカルボン酸、長鎖脂肪族グリコ−ル等が挙げられる。
【0040】
ソフト成分として、長鎖脂肪族ジカルボン酸や長鎖脂肪族グリコ−ルを用いた場合には、数平均分子量が100未満では充分な柔軟性が得られにくい。一方、数平均分子量が1,000を越えると、ハ−ドセグメントとの相溶性が悪くなり透明性が低下しやすくなる。また、ポリアルキレンオキシドグリコ−ルを用いた場合は、数平均分子量の範囲が500未満、または4,000を越える場合には、いずれも目的とする透明柔軟ポリエステルとすることが困難になる。
【0041】
本発明において、共重合ポリエステルのソフト成分としては、長鎖脂肪族グリコ−ルであるダイマ−ジオ−ル(DDO)が透明性の点から最も有効である。DDOの組成比は、所望する柔軟性によって異なるが、ポリエステルの全グリコ−ル成分に対して1〜60モル%が好ましく、より好ましくは2〜58モル%であり、特に好ましくは3〜55モル%である。DDOの組成比が1モル%未満では、柔軟性が不十分となり硬くなる。一方、60モル%を超えると、Tgが低くなり過ぎて、成形・加工性やハンドリング性が悪化しやすくなる。
【0042】
(1−3)ハ−ドセグメントとソフトセグメントの関係
特に、透明性、柔軟性、ハンドリング性を3つの特徴を有する共重合ポリエステルを得るには、ハ−ドセグメントを構成するグリコ−ル成分とソフトセグメントを構成するグリコ−ル成分が、例えば、下記の条件を満たしていることが好ましい。
【0043】
(a)ハ−ドセグメントを構成するグリコ−ル成分が、主として1,4−テトラメチレングリコールとエチレングリコ−ルからなり、ソフトセグメントを構成するグリコ−ル成分が主としてダイマ−ジオ−ルからなること。
【0044】
(b)1,4−テトラメチレングリコ−ルとエチレングリコ−ルの組成比が、下記式(1)を満足すること。
−0.01Z+0.35 < X/Y < −0.01Z+0.55 …(1)
X:全グリコ−ル成分に対するエチレングリコ−ル成分のモル%
Y:全グリコ−ル成分に対する1,4−テトラメチレングリコ−ル成分のモル%
Z:全グリコ−ル成分に対するダイマ−ジオ−ル成分のモル%
【0045】
前記式(1)の下限値よりも小さい場合、すなわち、エチレングリコールに対する1,4−テトラメチレングリコールの組成比が小さすぎる場合、結晶化速度が遅く、溶融状態から急冷するとアモルファスの状態で固化するため、ブロッキングや熱履歴により白化しやすくなる。一方、前記式(1)の上限値よりも小さい場合、すなわち、エチレングリコールに対する1,4−テトラメチレングリコールの組成比が大きすぎる場合、結晶化速度が速すぎて結晶が微結晶状態より大きく成長してしまうため白化しやすくなる。
【0046】
(1−4)共重合ポリエステルの重合
共重合ポリエステルの重合方法は、従来公知の方法が適用できる。
例えば、芳香族ジカルボン酸及びその低級アルキルエステルと、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、テトラメチレングリコ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、ダイマ−ジオ−ルなどのジオ−ルとのエステル化反応またはエステル交換反応により低分子量体を生成する初期反応と、この低分子量体を重縮合させ高分子量とする後期反応によって製造する方法が最も一般的である。
【0047】
共重合ポリエステルの製造には、エステル交換触媒として、従来公知のチタン、亜鉛、マンガン、コバルト、鉛、カルシウム、マグネシウムなどの金属化合物を適用することができる。また重縮合触媒としては、チタン、アンチモン、ゲルマニウム、スズ等の金属化合物を適用することができる。これらの触媒以外に、熱酸化安定剤やリン化合物の添加もまた可能である。
【0048】
(1−5)共重合ポリエステルへの金属塩化合物の含有
微結晶化に対しては、金属塩化合物を結晶化促進剤として併用することが有効であり、透明性が一層良好となる。金属塩化合物の含有によるヘイズの改善効果は、金属塩化合物を含有しない場合のヘイズと比較して、0.2%以上小さくなることが好ましい。ヘイズの改善効果が0.2%以下では、視覚的にみて透明性に殆ど差は見られない。好ましいヘイズの改善効果は、0.3%以上、特に好ましくは0.4%以上である。
【0049】
前記金属塩化合物としては、周期律表第I−a属、または第II−a属に属する金属元素を有する金属塩化合物が好ましい。なかでも、脂肪族カルボン酸あるいはリン化合物のLi、Na、K、Ca塩が特に好ましい。
【0050】
金属塩化合物の含有量は共重合ポリエステルの組成によっても異なるが、共重合ポリエステルに対して金属元素として0.5〜5.0質量%を含有させることが効果的である。共重合ポリエステルに対する金属塩化合物の含有量が0.5質量%未満ではさらなる結晶化促進効果が小さく、逆に5.0質量%を越えるとポリエステルへの分散性が悪くなるばかりでなく、成形性の悪化や物性低下が起こりやすくなる。
【0051】
前記金属塩化合物の含有量は、下限値がポリエステルに対して0.8質量%であることがさらに好ましく、特に好ましくは1.0質量%である。また、金属塩化合物の含有量は、上限値がポリエステルに対して4.5質量%であることがさらに好ましく、特に好ましくは4.0質量%である。
【0052】
金属塩化合物の共重合ポリエステルへの混合は、1軸押出機、2軸押出機、あるいは成形加工時のポリエステルへの溶融工程への添加等によって行うことができる。一例として、2軸押出機を使用して金属塩化合物をポリエステルへ混合する場合について述べる。
【0053】
金属塩化合物の混合には、2軸押出機(東芝機械(株)製、TEM−37BS)を使用する。混合時の樹脂温度250℃、スクリュ−回転数100rpm、ベント真空度1〜5hPa、フィ−ド量15kg/hrの条件で金属塩化合物をポリエステルに均一混合した後ストランド状に押出し、水冷下チップ状にカッティングする。また、金属塩化合物の混合時に、光安定剤や透明性に悪影響のない顔料等も同時にブレンドすることも可能である。
【0054】
(2)接着性の付与
前記柔軟ポリエステルシートの接着性をさらに改善するためには、(2−1)接着性改質樹脂を主成分とする接着性改質層を前記シート表面に積層する方法、あるいは、(2−2)前記シート表面を改質する方法(表面改質法)、のいずれか1種以上を用いることが有効である。
【0055】
前記シート表面に接着性改質層を設ける方法としては、接着性改質樹脂を含む塗布液を前記シート表面に塗布する方法、あるいは接着性改質樹脂を共押出し法により前記シートに積層する方法などが挙げられる。なかでも、前者の接着性改質樹脂を含む塗布液を前記シート表面に塗布する方法が、本発明における接着性改質層と印刷層、あるいはその他の機能性付与層との接着性の点から、最も有効な方法である。
【0056】
また、前記シートと印刷層の接着性を向上させる別の方法として、予め前記シート表面を表面処理し、ポリエステルシート表面の濡れ指数を46dyn/cm以上に改質する方法が挙げられる。なお、表面濡れ指数は、JIS K6768に準拠し、濡れ指数試薬(和光純薬製)を用いてサンプルシートの表面に試薬を流し、濡れ性により判定する。接着性をさらに改善するために、この表面処理面に接着性改質層を設けてもよい。表面処理の方法としては、例えば、(a)コロナ放電処理、プラズマ放電処理、紫外線(UV)照射処理、放射線(EB)照射処理などの活性エネルギー線照射による方法、(b)火炎処理、(c)PVD、CVDなどのベーパーデポジット法、などが挙げられる。
【0057】
接着性改質層を構成する樹脂としては、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル系重合体および/またはそれらの共重合体から選ばれた少なくとも1種からなる樹脂が好ましい。さらに、ハンドリング性(滑り性、巻き上げ性、耐ブロッキング性など)の改善の点から、透明性を悪化させない範囲で、接着性改質層に1種以上の粒子を含有させてもよい。前記粒子としては、透明性の点から、屈折率がポリエステル近い粒子を選択することが好ましい。このような粒子としては、合成非晶質シリカ、ガラスフィラー、シリカ−アルミナ複合酸化物などが挙げられる。
【0058】
接着性改質層を構成するポリエステル系樹脂としては、例えば、スルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸0.5〜15.0モル%と、スルホン酸金属塩基を含有しないジカルボン酸85.0〜99.5モル%との2種類のジカルボン酸をポリオール成分と反応させて得られた、水不溶性のポリエステル共重合体が挙げられる。
【0059】
上記のスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸としては、5−スルホイソフタル酸、4−スルホテレフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、5[4−スルホフエノキシ]イソフタル酸等の金属塩が挙げられ、特に好ましいのは5−ナトリウムスルホイソフタル酸、4−ナトリウムスルホテレフタル酸である。
【0060】
これらのスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸成分は、全ジカルボン酸成分に対して0.5〜15.0モル%であることが好ましい。全ジカルボン酸成分に対するスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸成分の組成比は、水に対する分散性の点から、下限値を2.0モル%とすることが特に好ましく、耐水性の点から上限値を10.0モル%とすることが特に好ましい。前記組成比が0.5モル%未満では、水に対する分散性が著しく低下しやすくなる。一方、前記組成比が15.0モル%を越えると、水に対する分散性は向上するが、ポリエステル共重合体の耐水性が著しく低下しやすくなる。
【0061】
ポリエステル共重合体の水に対する分散性は、共重合成分の種類および配合比などによって異なるが、上記スルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸成分は、水に対する分散性を損なわない限り、少量の方が好ましい。
【0062】
スルホン酸金属塩基を含まないジカルボン酸成分としては、芳香族、脂環族、脂肪族のジカルボン酸が使用できる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が例示される。これらの芳香族ジカルボン酸成分は、全ジカルボン酸成分の40モル%以上であることが好ましい。芳香族ジカルボン酸成分が全ジカルボン酸成分に対し40モル%未満では、ポリエステル共重合体の機械的強度や耐水性が低下しやすくなる。
【0063】
脂肪族または脂環族のジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などが例示される。これらの脂肪族または脂環族ジカルボン酸成分を含有させると、接着性が高められる場合があるが、一般的にはポリエステル共重合体の機械的強度や耐水性を低下させる傾向がある。
【0064】
上記の2種類のジカルボン酸と反応させるポリオール成分としては、(1)エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールなどの炭素数2〜8個の脂肪族グリコール、(2)1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの炭素数6〜12個の脂環族グリコール、(3)p−キシリレングリコールなどの芳香族グリコール、(4)ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのエーテル結合を有するグリコール、(5)ポリエチレングルコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテル、などが挙げられる。また、p−オキシエトキシ安息香酸の様なオキシカルボン酸成分を共重合させたものでもかまわない。
【0065】
さらに、接着性改質層を構成するポリエステル系樹脂として、不飽和基含有ジカルボン酸0.5〜15.0モル%と、不飽和基を含有しないジカルボン酸85.0〜99.5モル%との2種類のジカルボン酸成分をポリオール成分と反応させて得られた水不溶性のポリエステル共重合体を、不飽和結合含有単量体でグラフト変成した樹脂が挙げられる。
【0066】
上記の不飽和基含有ジカルボン酸としては、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸などが挙げられる。これらの不飽和基含有ジカルボン酸のなかで、フマル酸、マレイン酸が特に好ましい。
【0067】
これらの不飽和基含有ジカルボン酸成分は、全ジカルボン酸成分に対して0.5〜15.0モル%であることが好ましい。全ジカルボン酸成分に対する不飽和基含有ジカルボン酸成分の組成比は、樹脂の水溶化あるいは水分散化の点から、下限値を2.0モル%とすることが特に好ましく、ゲル発生の抑制の点から上限値を10.0モル%とすることが特に好ましい。前記組成比が0.5モル%未満では、グラフト変性が十分になされないため,水溶性あるいは水分散性の樹脂が得られにくくなる。一方、前記組成比が15.0モル%を越えると、グラフト変性によりゲルが生じ、塗工に適した樹脂が得られにくくなる。
【0068】
不飽和基を含まないジカルボン酸成分としては、芳香族、脂環族、脂肪族のジカルボン酸が使用できる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸,4−スルホテレフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、5[4−スルホフェノキシ]イソフタル酸等をあげることができる。
【0069】
これらの芳香族ジカルボン酸は全ジカルボン酸成分に対し40モル%以上であることが好ましく、40モル%未満ではポリエステル共重合体の機械的強度や耐水性が低下しやすくなる。
【0070】
脂肪族または脂環族のジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられる。これらの脂肪族または脂環族ジカルボン酸成分を含有させると、接着性が高められる場合があるが、一般的にはポリエステル共重合体の機械的強度や耐水性を低下させる傾向がある。
【0071】
上記の2種類のジカルボン酸と反応させるポリオール成分としては、(1)エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールなどの炭素数2〜8個の脂肪族グリコール、(2)1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの炭素数6〜12個の脂環族グリコール、(3)p−キシリレングリコールなどの芳香族グリコール、(4)ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのエーテル結合を有するグリコール、(5)ポリエチレングルコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテル、などが挙げられる。また、p−オキシエトキシ安息香酸の様なオキシカルボン酸成分を共重合させたものでもかまわない。
【0072】
上記の不飽和ポリエステルをグラフト変成するために用いる不飽和基含有単量体としては、ラジカルにより重合するものが好ましい。例えば、アクリル酸、アクリル酸エステル類(アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル等)、メタクリル酸、メタクリル酸エステル類 (メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル等)、アクリロニトリル、メタクリルニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ビニルアセテート、ビニルエーテル類、N−ビニルピロリドン、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ビニルトルエン、無水マレイン酸などが挙げられる。
【0073】
上記の単量体は、単独あるいは2つ以上を組み合わせて使用することができる。好ましくは、アクリル酸とアクリル酸エチルを含む単量体でグラフト変成した樹脂、スチレンと無水マレイン酸を含む単量体でグラフト変成した樹脂が、水分散性、接着性改質層と前記シート及び印刷インク層との接着性、耐熱性、耐水性を向上させる点から好ましい。
【0074】
グラフト変性に関しては、特開平6−256737号公報や特開平7−330841号公報に開示された方法を用いることができる。
【0075】
接着性改質層を構成するウレタン系樹脂としては、末端イソシアネート基を親水性基でブロックした熱反応型の水溶性ウレタンが挙げられる。イソシアネート基のブロック剤としては、重亜硫酸塩類、およびスルホン基を含有したフェノール類、アルコール類、ラクタム類、オキシム類、および活性メチレン化合物類等、多数の化合物が適用できる。
【0076】
ブロック化されたイソシアネート基は、ウレタンプレポリマーを親水化あるいは水溶化し、またブロック剤は、フィルム製造時の乾燥あるいは熱セット等によって分子鎖からはずれる。すなわち、このブロック型イソシアネート基を含有する重合体に熱エネルギーが与えられると、ブロック剤がイソシアネート基からはずれるため、重合体は自己架橋する。塗布液調整時の重合体は、親水性であるため耐水性が悪いが、塗布、乾燥、および熱セットして熱反応が完了すると、ウレタン重合体の親水基がはずれるため、耐水性が良好な塗膜が得られる。
【0077】
上記ブロック剤のうち、熱処理温度および熱処理時間が適当で、工業的に広く用いられるものとしては、重亜硫酸塩類が好ましい。上記ウレタン系重合体において使用される、ウレタンプレポリマーとしては、(1)分子内に2個以上の活性水素原子を有する、分子量が200〜20,000の化合物、(2)分子内に2個以上のイソシアネート基を有する有機ポリイソシアネート、(3)分子内に少なくとも2個の活性水素原子を有する鎖伸長剤を反応せしめて得られる、末端イソシアネート基を有する化合物が例示される。
【0078】
上記(1)の化合物として一般に知られているのは、末端又は分子中に2個以上のヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、あるいはメルカブト基を含むものである。なかでも、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、およびポリエーテルエステルポリオール等が特に好ましい。
【0079】
ポリエーテルポリオールとしては、例えばエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド等のアルキレンオキシド類、あるいはスチレンオキシドおよびエピクロルヒドリン等を重合した化合物、およびそれらのランダム共重合、ブロック共重合、あるいは多価アルコールへの付加重合を行って得られた化合物等がある。
【0080】
ポリエステルポリオール、およびポリエーテルエステルポリオールとしては、主として直鎖状、あるいは、分岐状の化合物が挙げられる。コハク酸、アジピン酸、フタル酸、あるいはそれらの酸無水物等と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールおよびトリメチロールプロパン等の飽和および不飽和のアルコール類、比較的低分子量のポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール等のポリアルキレンエーテルグリコール類、およびそれらの混合物との間の縮合反応により得ることができる。
【0081】
さらに、ポリエステルポリオールとしては、ラクトンおよびヒドロキシ酸から得られるポリエステル類、またポリエーテルエステルポリオールとしては、あらかじめ製造されたポリエステル類にエチレンオキシドまたは、プロピレンオキシド等を付加せしめたポリエーテルエステル類も使用することができる。
【0082】
上記(2)の有機ポリイソシアネートとしては、(a)トルイレンジイソシアネートの異性体類、(b)4,4ージフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、(c)キシリレンジイソシアネート等の芳香族脂肪族ジイソシアネート類、(d)イソホロンジイソシアネートや4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類、(e)ヘキサメチレンジイソシアネートや2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、(f)これらの化合物を単ーあるいは複数でトリメチロールプロパンなどと予め付加させたポリイソシアネート類、などが挙げられる。
【0083】
上記(3)の少なくとも2個の活性水素を有する鎖伸長剤としては、(a)エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、および1,6−ヘキサンジオールなどのグリコール類、(b)グリセリン、トリメチロールプロパン、およびペンタエリスリトール等の多価アルコール類、(c)エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、およびピペラジン等のジアミン類、(d)モノエタノールアミン、およびジエタノールアミン等のアミノアルコール類、(e)チオジエチレングリコール等のチオジグリコール類、および(f)水が挙げられる。
【0084】
また、接着性改質層を構成するポリアクリル系樹脂としては、アクリル酸もしくはその誘導体、および必要に応じてビニル基を有するアクリル酸(誘導体)以外の単量体を重合させたものが例示される。
【0085】
前記単量体としては、アクリル酸、メタアクリル酸(以下、アクリル酸および/またはメタクリル酸を(メタ)アクリル酸とする)、(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、ヘブチル、オクチル、2−エチルヘキシルエステル)、メチルメタアクリレート、ヒドロキシメチルアクリレート、スチレン、グリシジルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレートなどが例示される。
【0086】
これらはまた、それぞれの架橋剤、もしくは硬化剤の反応促進効果を有する触媒化合物を適宜、添加することも可能であり、この目的で各種公知技術の使用が可能である。
【0087】
上記自己架橋型の樹脂としては、上記架橋剤もしくは硬化剤として使用可能な樹脂の中から選択することができる。特に、水溶性もしくは水分散性メチロールメラミン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、多官能ブロックイソシアネート基を付加したポリエーテル、ポリエステル、ポリエーテルウレタン、ポリエーテルエステル等の樹脂が好適である。また、必要に応じて硬化触媒を用いることができる。
【0088】
接着性改質層を構成する樹脂組成物のなかでも、分子中にスルホン基を含有する水不溶性かつ水分散性のポリエステル系樹脂と、分子内に少なくとも1個のブロックイソシアネートを有する水溶性ポリウレタン系樹脂とを混合した、接着性改質樹脂からなる接着性改質層を設けた積層ポリエステルフィルムは、加熱成形加工される際の耐熱性に優れる点、さらに、ポリエステル前記シートのみならず、汎用の紫外線(UV)硬化型インキ及び酸化重合インキ等の印刷インキとの接着性が大きく改善できる点から、特に好ましい。
【0089】
この場合、前記水不溶性かつ水分散性のポリエステル系樹脂(A)と水溶性ポリウレタン系樹脂(B)の含有量は、質量比で(A)/(B)=90/10〜10/90であることが好ましく、質量比で(A)/(B)=80/20〜20/80が特に好ましい。
【0090】
接着性改質層を設ける方法としては、上記のように、接着性改質樹脂を主成分とする接着性改質樹脂組成物を含有する塗布液を、前記シート表面に塗布する方法が好ましい。
【0091】
この際、塗布液の液温は、10℃〜20℃に制御することが好ましく、特に好ましくは12℃〜18℃に設定される。また、塗布液のpHは、5.5〜7.5に調整することが好ましく、特に好ましくは6.0〜7.0である。
【0092】
塗布液の液温またはpHが上記範囲外であると、塗布液中に粒子を含有する場合、塗布液中の不活性粒子が凝集し易くなり、塗布液循環系内のフィルターの目詰まりによる生産性の低下や接着性改質層の耐粉落ち性の低下が起こりやすくなる。さらに、塗布液の経時安定性(ポットライフ)も低下しやすくなる。
【0093】
また、上記塗布液を前記シートに塗布する前に、金網、バッグ式フィルター、糸巻き式フィルター、カートリッジ式フィルター等のフィルターを用いて当該塗布液をろ過して、粗大粒子、凝集粒子、コンタミ物などを除去することが好ましい。
【0094】
このように、塗布液の液温およびpHを上記範囲内に制御したり、前記フィルターを用いて塗布液をろ過したりすることによって、前記積層ポリエステルフィルムに印刷層を設けた際に印刷外観を良好にすることができる。
【0095】
また、前記シートに接着性改質層用塗布液を塗布する方法としては、グラビアコート、リバースコート、キスコート、リバースキスコートなどのロールコート方式、バーコート方式、エアナイフ方式、ブレードコート方式やコンマコート(ロールナイフコート)方式、カーテンコート方式、スプレイ方式、ディップ方式など通常用いられている方法を適用することができる。
【0096】
ポリエステルフィルムに塗布する段階としては、例えば、Tダイ押出し法で未延伸シートを作成する場合には、広幅の未延伸フィルムを作成後から該未延伸シートをロール状に巻き上げるまでの段階、あるいは未延伸シートを小幅にスリットしてロール状に巻き上げた後、小幅の未延伸シートロールから別のロールに巻き直すまでの段階、のいずれでもよい。なかでも、前者の広幅の未延伸シートをロール状に巻き上げるまでの間に塗布乾燥し、小幅サイズにスリットする方法は、後者に比べて工程を簡略化できるなどの生産性の点で、好ましい方法である。
【0097】
(3)耐光性の付与
本発明の易接着性柔軟ポリエステルシートを屋外などの紫外線が照射される環境下で使用される用途に用いる場合、前記シートの耐光性を改善させることが重要である。耐光性を改善するためには、柔軟ポリエステルに光安定剤を含有させることが好ましい。前記光安定剤としては、ヒンダ−ドアミン系光安定剤、ベンゾフェノン系、ベンゾエ−ト系、トリアゾ−ル系、ニッケル系、サリチル系等の光安定剤が挙げられる。
【0098】
ヒンダ−ドアミン系光安定剤としては、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、ポリ[[6−(1,1,3,3−テトラブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミル]]、2−n−ブチルマロン酸のビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)エステル、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレ−ト、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケ−ト、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと1,2−ジブロモエタンとの重縮合物、ポリ[(N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン)−(4−モノホリノ−1,3,5−トリアジン−2,6−ジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラミチルピペラジノン)]、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ドデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレ−ト、トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−ドデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレ−ト、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケ−ト、1,6,11−トリス[{4,6−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ}ウンデカン、1−[2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6−テトロメチルピペリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ[4,5]ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物などを挙げることができる。
【0099】
また、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾ−ル系、トリアゾ−ル系、ニッケル系、サリチル系の光安定剤としては、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、p−t−ブチルフェニルサリシレ−ト、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエ−ト、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミル−フェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−[2’−ヒドロキシ−3’、5’−ビス(α,α−ジメチルベンジルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンアゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾチリアゾ−ル、2,5−ビス−[5’−t−ブチルベンゾキサゾリル−(2)]−チオフェン、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル燐酸モノエチルエステル)ニッケル塩、2−エトキシ−5−t−ブチル−2’−エチルオキサリックアシッド−ビス−アニリド85〜90%と2−エトキシ−5−t−ブチル−2’−エチル−4’−t−ブチルオキサリックアシッド−ビス−アニリド10〜15%の混合物、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾ−ル、2−エトキシ−2’−エチルオキサザリックアシッドビスアニリド、2−[2’−ヒドロオキシ−5’−メチル−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミド−メチル)フェニル]ベンゾトリアゾ−ル、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−ヒドロキシ−4−i−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシベンゾフェノン、サリチル酸フェニル等を挙げることができる。
【0100】
特に、好ましい光安定剤としては、熱天秤を用いて昇温速度10℃/分で加熱した条件下で、質量が10%減少した温度が250℃以上であることが好ましい。10%加熱減量した温度が、250℃未満の場合では、光安定剤が昇華し外観を著しく劣ることになり好ましくない。
【0101】
前記の光安定剤は、柔軟ポリエステルに対して0.05〜5質量%含有させることが好ましい。光安定剤の含有量の下限値は、シート表面へのブリ−ドアウトによる接着性や透明性の低下の点から、0.07質量%とすることがさらに好ましく、特に好ましくは1.0質量%である。一方、光安定剤の含有量の上限値は、耐光性の点から、4質量%とすることがさらに好ましく、特に好ましくは3質量%である。
【0102】
これらの光安定剤は1種類のみで用いても、2種類以上の光安定剤を組み合わせても良く、特に、ヒンダ−ドアミン系光安定剤とベンゾフェノン系光安定剤及び/又はベンゾトリアゾ−ル系光安定剤の組み合わせが耐光性を著しく改良することから好ましい。
【0103】
(4)他の機能性付与
さらに、本発明の柔軟ポリエステルは、他の機能性を付与するために、添加剤として、公知の酸化防止剤、帯電防止剤、潤滑剤、過酸化物等の分子調整剤、エポキシ系化合物、イソシアネ−ト系化合物、カルボジイミド系化合物等の反応基を有する化合物、金属不活性剤、有機及び無機系の核剤、中和剤、制酸剤、防菌剤、蛍光増白剤、充填剤、難燃剤、難燃助剤、有機及び無機系の顔料などを含有させることができる。
【0104】
本発明の柔軟ポリエステルに、前記光安定剤や前記添加剤を含有させる方法としては、共重合ポリエステル樹脂を製造する際の、エステル交換反応終了後又はエステル化反応終了後から重縮合反応開始前の任意の時点で、オリゴマ−中に前記酸化防止剤を含有させ混合する方法、二軸押出機、スタティックミキサー、バンバリミキサ−等の混練機を用いて共重合ポリエステル樹脂に前記酸化防止剤を含有させる方法などが挙げられる。
【0105】
(5)シートの作成
本発明において、前記の柔軟ポリエステルをシート状に成型加工する必要がある。シート状に成型加工する方法としては、熱プレス法、カレンダー法、Tダイ押出法、インフレーション押出法等の公知の方法を用いることができる。好ましくは、以下に述べるTダイ押出法である。
【0106】
上記のエステル交換反応及び重縮合反応を行った柔軟ポリエステルのチップを50〜100℃で一昼夜減圧乾燥し、次いで一軸押出機或いは二軸押出機を用いて(融点+10℃)〜(融点+80℃)の範囲で溶融させ、表面温度が10〜50℃のチルロール上にTダイからシート状に押出し、冷却固化させることにより、柔軟ポリエステルシートを得ることができる。
【0107】
シートの厚みは、用途及び目的に応じて調節すればよく、特に限定されるものではないが、25〜1000μmが好ましく、50〜600μmが特に好ましい。シート厚みが前記範囲外の場合は、ハンドリング性が悪くなるばかりか、易接着性柔軟ポリエステルシートをプリンターで印刷した際に、搬送性が悪くなり良好な印刷物が得られない。一方、シート厚みが1000μmよりも厚いと、柔軟ポリエステルが有する柔軟性が低下し、折り曲げ加工性や真空成形性が損なわれるなど成形加工がしにくくなる。
【0108】
本発明においては、易接着性を有する柔軟ポリエステルシートを対象としたが、本発明は透明柔軟ポリエステルを後記の(結晶化指数Xcの定義)の欄における試料A、Bの方法で作成した未延伸シートが請求項1で規定した弾性率、結晶化指数、ヘイズの範囲を満足しさえすれば、シートのみならず、チューブ、袋などの他の成型体にも適用することができる。
【0109】
【実施例】
次に、本発明の易接着性柔軟ポリエステルシートを実施例及び比較例により詳しく説明するが、本発明は当然以下に示す実施例に限定されるものではない。また、本実施例で得られた柔軟ポリエステルの特性及び易接着性柔軟ポリエステルシートは下記の方法により評価した。
【0110】
(1)弾性率、降伏強度、破断強度、及び破断伸度
試料を25℃に保持したドライオーブンから取り出し、室温下で30分間以上放置した後、ASTM−D638に準じて、引張試験機(株式会社エー・アンド・デイ製、RTC−1150A)を用い、測定温度23℃、試料長(チャック間距離)60mm、試料幅10mm、引張速度50mm/分、フルスケール2〜40kg、の条件下でシートの弾性率(MPa)、降伏強度(MPa)、破断強度(MPa)、及び破断伸度(%)を測定した。
【0111】
(2)結晶化指数Xc
試料を20mm×18mmの大きさに切り出し、広角X線回折用測定試料とした。X線回折の測定は、「X線解析の手引き 改訂第3版、84頁、1985.6.30発行、理学電機株式会社」に記載の方法に順じて下記に示す測定条件で、2θ−X線強度のプロファイルを反射法により求めた。
【0112】
Figure 2004106409
【0113】
(結晶化指数Xcの定義)
結晶化指数Xcの定義を、図1を用いて説明する。
まず、X線測定で得られた2θ−X線強度のプロファイルの移動平均近似線(区間:30)を求めた。
縦軸のX線強度は、試料厚さ、粗さ等により変化するので、伸縮してもピ−ク高さの比率は変わらないとして、各移動平均近似線が2θ=13°におけるX線強度が250cpsとなるように、各値を1次変換した。次に、この移動平均近似線の2θが9°と35°における2点を結びベ−スラインCとし、2θが9°から35°までの範囲の移動平均近似線とベ−スラインで囲まれた面積Sを求めた。
【0114】
この際、ハ−ドセグメントのグリコ−ル成分がEG100モル%の時の散乱プロファイル(具体例として、下記試料A)を非晶構造由来とし、ソフトセグメントの組成比を一定にしたまま、ハ−ドセグメントのグリコ−ル組成を変化させた時の散乱プロファイル(具体例として、下記試料B)との差が結晶構造由来によるものとして、結晶化指数Xcを下記の如く定義した。
結晶化指数Xc(%)=((SBC−SAC)/SAC)×100
上式で、SACは非晶構造に起因する散乱プロファイルの面積を示し、SBCは結晶構造に起因する散乱プロファイルの面積を示す。
【0115】
(試料A、Bの作成)
実施例1で得た共重合ポリエステルを70℃で一昼夜減圧乾燥した後、以下の方法によって厚みが約100μmの未延伸シート(試料B)を作成した。
また、実施例1において、ハードセグメントのグリコール成分をEG100モル%に変更したこと以外は前記試料Bの作成方法と同様にして厚みが約100μmの未延伸シート(試料A)を作成した。
【0116】
平担な金属板の上にカプトンフィルム(東レ・デュポン社製、厚さ0.26mm)、所望の型にくり抜いた金属製スペーサーの順に置き、さらに、その型が満たされるだけの樹脂ペレットを型に入れ、その上に再びカプトンフィルム、金属板の順に重ねた。これらを油圧プレス(神藤金属工業所社製、シンドー式F型)のプレス面に移し、融点よりも20〜30℃高い温度で4分間溶融後、同温度で9.8MPa(100kgf/cm)で1分間プレスした。プレス後5秒以内にシートを氷水中に移し急冷した。急冷後、シート表面に付着した水を直ちに拭き取り、25℃のドライオーブン中にて24時間保管した。
【0117】
(3)ヘイズ
試料を25℃に保持したドライオーブンから取り出し、室温下に放置した後、ヘイズメーター(日本電色工業(株)製、Model NDH2000)にて測定した。測定値は下記式により、シート厚み100μmのヘイズ値に換算した。
【0118】
ヘイズ(%)= Hz(%)×100(μm)/A(μm)
ここで、Hz(%)は測定試料の実測ヘイズ値であり、Aは測定試料の実測厚み(μm)を示す。
【0119】
(5)還元粘度
還元粘度(ηsp/C)は試料0.1gを25mlのフェノール/テトラクロロエタン=60/40(質量比)の混合溶液に溶解し、オストワルド粘度計を用い30℃で測定した。
【0120】
(6)組成分析
ポリエステルの組成分析は、試料を重水素化クロロホルム/トリフルオロ酢酸=90/10(容積比)の混合溶媒に溶解し、NMR分光器(バリアン社製、Unity−500)を用いて行った。
【0121】
(7)ポリエステルの融点
示差走査型熱量計(島津製作所(株)社製、DSC−50)、試料10mgをアルミ製のパンに充填し、窒素雰囲気下20℃/分の昇温速度で290℃まで昇温し、同温度で3分間保持した後、アルミパンを液体窒素中に投じ急冷した。急冷したアルミパンを再度示差走査型熱量計にセットし、20℃/分の昇温速度で昇温した時に出現する吸熱ピークのピーク温度を融点とした。
【0122】
(8)印刷層の接着性
ポリエステルシートの表面改質面あるいは接着性改質層面に、溶剤型印刷インキ(十条化学製、レイキュア190墨)を、印刷機としてRIテスター(明製作所(株)製、RI−J)を用いて、乾燥後の印刷層の厚さが1μmとなるように印刷後、一晩風乾する。
【0123】
前記印刷面に、カッター(エヌティー(株)製、NTカッターL−500R)で、測定サンプルごとに絶えず未使用の新しい刃を用いて、2mm角の碁盤目傷を合計100マス入れ、その上を粘着テープ(ニチバン(株)製、24mm幅セロテープ(R))を気泡が入らないように貼付し、その上を5回ほど体重を掛けて指でこすり、充分に密着させた後、上記印刷面の粘着テープが密着されていない前後の両端部を手で押さえ、粘着テープの上の方向(角度:90度方向)に急速に剥離し、剥離後の印刷面を目視で観察し、印刷されたマス目の残留率(インキがマス目全体または一部が粘着テープに持って行かれた場合は、このマス目を計数せず、全体のマス目数(100個)に対するインキ残留が認められたマス目数の比(%)を、以下の基準で4段階のランクを付ける。○以上であれば、実用上使用できる。
【0124】
◎:96%以上
○:90%以上96%未満
×:90%未満
【0125】
(9)耐光性試験
サンシャインウェザ−メ−タ−(スガ試験機製、300)を使用して、JISL−0843のA法に準じて評価を行った。放射照度38.5W/m(300nm〜400nm)、照射温度63±3℃でシ−トサンプルに150時間照射を行い、照射前後で測色を行い、カラーL値及びカラーb値の変化で耐光性を判断した。測色は東京電色製TC−1500MC−88を用いた。
【0126】
実施例1
エステル交換反応釜にジメチルテレフタレ−ト(DMT)83,800質量部、エチレングリコール(EG)26,100質量部、1,4−テトラメチレングリコール(TMG)38,100質量部、ダイマージオール(DDO)(ユニケマ製、PRIPOL2033)10,000質量部、触媒としてテトラブチルチタネ−ト(TBT)100質量部、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバガイギ−製、イルガノックス1010)100質量部及びリン系酸化防止剤(旭電化製、アデカスタブPEP−36)100質量部を仕込み、内温を120〜226℃まで90分間で昇温し、同温度で20分間ホ−ルドしてエステル交換反応を行った。
【0127】
続いて、エステル交換反応終了物を重縮合反応釜に移送して、75分で缶内温度を220℃から250℃まで昇温した。同時に缶内圧を徐々に減圧とし、最終的に0.8hPaとした。この条件で内容物の溶融粘度が3000dPa・sとなるまで重縮合反応を続けた後、窒素で微加圧下、内容物を水中に吐出し、チップ状にカッティングした。得られた共重合ポリエステルの組成及び特性を表1に示した。
【0128】
(シートの作成)
前記共重合ポリエステルチップを70℃で一昼夜減圧乾燥した後、二軸押出機(池貝鉄工社製、PCM−30)で樹脂温度220℃で前記チップを溶融し、スクリュー回転数150rpmで、T−ダイスより表面温度30℃のチルロール上に押出し、厚みが188μmの柔軟ポリエステルの未延伸シートを得た。得られたシートの特性を表2に示す。
【0129】
(塗布液の調整)
イソプロパノール40%水溶液に共重合ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製、バイロナールMD−1250)を固形分で3.15質量%,末端イソシアネート基を親水性基でブロックした水溶性ウレタン樹脂(第一工業製薬(株)製、エラストロンH−3)を固形分で5.85質量%、平均粒径0.45μmのシリカ粒子を全樹脂に対し12.5質量%含有するように、塗布液を調整した。得られた塗布液を、5%重曹水溶液を用いてpH6.5に調整した。次いで、バッグ式フィルター(住友スリーエム(株)製、リキッドフィルターバッグ)で濾過し、塗布液循環系ストックタンク内で15℃で2時間撹拌した。
【0130】
(易接着性柔軟ポリエステルシートの作成)
得られた柔軟ポリエステルシートの片面に、上記塗布液をリバースキスコート法により、乾燥後の塗布層の厚みが0.9μmとなるように塗布した。塗布層を有する柔軟ポリエステルシートを100℃で10m/sの熱風で15秒間乾燥させ、ロール状に巻き取った。得られた易接着性柔軟ポリエステルシートの物性を表2に示す。
【0131】
実施例2
実施例1で作成した柔軟ポリエステルシートの片面に、春日電機(株)製高周波電源型HFS−401を用いて、15W/mのコロナ処理を行って、厚み188μmの易接着性透明柔軟ポリエステルシートを作成し、ロール状に巻き取った。得られた易接着性柔軟ポリエステルシートの物性を表2に示す。
【0132】
実施例3
実施例1において、共重合ポリエステルにおけるTMGとEGの組成比を70モル%/30モル%に変更し、かつ二軸押出機における溶融樹脂温度を188℃に変更すること以外は実施例1と同様にして、接着改質層を有する易接着性透明柔軟ポリエステルシートを作成し、ロール状に巻き取った。得られた共重合ポリエステルの組成及び特性を表1に、易接着性柔軟ポリエステルシートの物性を表2に示す。
【0133】
実施例4
実施例1において、共重合ポリエステルにおけるTMGとEGの組成比を60モル%/40モル%に変更し、かつ二軸押出機における溶融樹脂温度を118℃に変更すること以外は実施例1と同様にして、接着改質層を有する易接着性透明柔軟ポリエステルシートを作成し、ロール状に巻き取った。得られた共重合ポリエステルの組成及び特性を表1に、易接着性柔軟ポリエステルシートの物性を表2に示す。
【0134】
実施例5
(塗布液の調整)
ジカルボン酸成分として、テレフタル酸単位50モル%、イソフタル酸単位45モル%、フマル酸5モル%、ジオール成分としてエチレングリコール単位50モル%、ネオペンチルグリコール50モル%を構成成分とし、還元粘度が0.50dl/gであるポリエステル80質量部に対し、単量体としてスチレン10質量部、無水マレイン酸10質量部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを前記単量体の総量に対し6質量%を用い、80℃の温度下でイソプロパノールを20質量%含有する2−ブタノン溶液中でグラフト変成を行った。
【0135】
グラフト反応後、エタノールで酸無水物(無水マレイン酸)部位を開環し、アンモニアで中和した。次いで、溶媒を水で置換し、GPCによって測定した数平均分子量が17,000、中和前の樹脂酸価が900eq/ton、固形分濃度が25質量%のグラフト変成ポリエステル樹脂分散液を得た。
【0136】
(易接着性柔軟ポリエステルシートの作成)
実施例1において、塗布液として上記で得られたグラフト変成ポリエステル樹脂分散液を使用したこと以外は実施例1と同様にして、易接着性柔軟ポリエステルシートを作成した。
【0137】
実施例6
塗布液として、アクリル樹脂(大日本インキ工業(株)製、ボンコートR−3380A)とメラミン樹脂(住友化学工業(株)製、スミマールM−40W)をそれぞれ樹脂固形分の質量比で70/30となるよう混合したものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表1に示す。
【0138】
実施例7
実施例1で作成した共重合ポリエステルチップを水分率が0.1%以下となるまで真空乾燥した。次いで、真空乾燥機にて水分率が0.1%以下となるまで前記チップを乾燥させ、前記共重合ポリエステル樹脂チップ100質量部と、ヒンダードアミン系光安定剤(コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物)1質量部とを、ベント式二軸押出機(東芝機械(株)製、TEM−37BS)に供給し、光安定剤を共重合ポリエステル中に均一に溶融混合させ、共重合ポリエステル組成物を得た。得られた共重合ポリエステル組成物の組成及び特性を表1に示す。
【0139】
水分率が0.1%以下となるまで乾燥させた、前記共重合ポリエステル組成物を二軸押出機(池貝鉄工社製、PCM−30)を用いて218℃で溶融混合し、溶融樹脂をT−ダイスより表面温度30℃のチルロール上にシート状に押出し、急冷固化させ、厚み188μmの透明柔軟ポリエステルの未延伸シートを得た。
【0140】
次いで、実施例1と同様にして、上記透明柔軟ポリエステルシートの片面に接着改質層を設けた。得られた未延伸シートの特性を表2に示した。表2より、前記未延伸シートは、透明性、柔軟性、ハンドリング性、接着性に優れ、さらに耐光試験後の黄変もほとんどないことが分かる。
【0141】
比較例1〜3
実施例1、3、4において、接着性改質層を設けず、乾燥処理も省略したこと以外は、実施例1、3、4と同様にして柔軟ポリエステルシートを得た。
【0142】
【表1】
Figure 2004106409
【0143】
【表2】
Figure 2004106409
【0144】
【発明の効果】
本発明の易接着性柔軟ポリエステルシートは、基材上に接着性改質層を積層してなる易接着性柔軟ポリエステルシートであって、該基材がハ−ドセグメントとソフトセグメントからなる共重合ポリエステルを主たる構成成分とする柔軟ポリエステルシートであって、かつ、該基材の弾性率が1500MPa以下、広角X線で測定した結晶化指数Xcが5%以上、ヘイズ(厚さ100μm換算)が15%以下であるため、従来では達成し得なかった透明性、柔軟性、ハンドリング性を兼ね備え、かつ意匠性を高めるために形成する印刷層などとの接着性にも優れている。さらに、燃焼時に塩化水素ガス等の有害物質を発生せず、燃焼発熱量が低いため焼却炉を傷めないなど環境負荷が少ないという効果がある。
【0145】
前記柔軟ポリエステルシートは、前述のように溶融後急冷することのみでも微細結晶化が可能であるため、シート製造時に加熱結晶化工程を省略することができ、生産性を高めることができる。さらに、高熱環境下に放置しても透明性が低下することがない点、可塑剤を含有していないため、可塑剤がシート表面にブリードアウトすることによる諸問題、例えば、印刷層の接着性低下、印刷絵柄の滲み、他のものと接触した場合に可塑剤の移行、がないなどの効果がある。
【0146】
さらに、前記透明柔軟ポリエステルに特定の光安定剤を含有させることにより、耐光性を一層改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】結晶化指数Xcを定義するための説明図である。
【符号の説明】
A ハードセグメントのグリコール成分がEG100モル%の時の2θ−X線強度プロファイルの移動平均近似線
B ソフトセグメントの組成比を一定にしたまま、ハードセグメントのグリコール組成を変化させた時の2θ−X線強度プロファイルの移動平均近似線C 移動平均近似線(AまたはB)の2θが9°と35°における2点を結んだベースライン
AC 非晶構造に起因する散乱プロファイルの面積
BC 結晶構造に起因する散乱プロファイルの面積

Claims (7)

  1. 基材上に接着性改質層を積層してなる易接着性柔軟ポリエステルシートであって、前記基材は、ハ−ドセグメントとソフトセグメントからなる共重合ポリエステルを主たる構成成分とする柔軟ポリエステルシートであり、かつ、弾性率が1500MPa以下、広角X線で測定した結晶化指数Xcが5%以上、ヘイズ(厚さ100μm換算)が15%以下であることを特徴とする易接着性柔軟ポリエステルシート。
  2. 基材を表面改質してなる易接着性柔軟ポリエステルシートであって、前記基材は、ハ−ドセグメントとソフトセグメントからなる共重合ポリエステルを主たる構成成分とする柔軟ポリエステルシートであり、かつ、弾性率が1500MPa以下、広角X線で測定した結晶化指数Xcが5%以上、ヘイズ(厚さ100μm換算)が15%以下であることを特徴とする易接着性柔軟ポリエステルシート。
  3. 前記基材が、光安定剤を0.05〜5質量%含有することを特徴とする請求項1または2記載の易接着性柔軟ポリエステルシート。
  4. 前記共重合ポリエステルは、ハ−ドセグメントを構成する酸成分の80モル%以上がテレフタル酸(TPA)、2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDA)、4,4’−ビフェニルジカルボン酸(BPA)の少なくとも1種類よりなり、グリコ−ル成分がエチレングリコ−ル(EG)、1,3−プロパンジオ−ル(PG)、1,4−テトラメチレングリコール(TMG)、1,6−ヘキサンジオ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル(CHDM)の少なくとも2種類からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の易接着性柔軟ポリエステルシート。
  5. 前記共重合ポリエステルは、ソフトセグメントを構成する酸成分の80モル%以上がテレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸の少なくとも1種類よりなり、グリコ−ル成分が主として炭素数20以上50以下の長鎖脂肪族グリコ−ル、または分子量500以上4000以下のポリアルキレンオキシドグリコ−ルからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の易接着性柔軟ポリエステルシート。
  6. 前記共重合ポリエステルは、ハ−ドセグメントを構成するグリコ−ル成分が1,4−テトラメチレングリコールとエチレングリコ−ルからなり、ソフト成分を構成するグリコ−ル成分がダイマ−ジオ−ルからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の易接着性柔軟ポリエステルシート。
  7. 前記共重合ポリエステルは、1,4−テトラメチレングリコールとエチレングリコ−ルとの組成比が下記式(1)を満足することを特徴とする請求項6記載の易接着性柔軟ポリエステルシート。
    −0.01Z+0.35 < X/Y < −0.01Z+0.55 …(1)
    X:全グリコ−ル成分に対するエチレングリコ−ル成分のモル%
    Y:全グリコ−ル成分に対する1,4−テトラメチレングリコ−ル成分のモル%
    Z:全グリコ−ル成分に対するダイマ−ジオ−ル成分のモル%
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