JP2007038863A - 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 - Google Patents

車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 Download PDF

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    • B60W50/16Tactile feedback to the driver, e.g. vibration or force feedback to the driver on the steering wheel or the accelerator pedal

Abstract

【課題】
障害物の走行状況に応じて操作反力制御の作動開始判断を適切に行う車両用運転操作補助装置を提供する。
【解決手段】
コントローラは、自車両と前方障害物との接近度合を表すリスクポテンシャルを算出し、リスクポテンシャルに応じてアクセルペダルに発生させる操作反力の反力制御指令値を算出する。このとき、コントローラは、障害物の加速度、自車速および車間距離に基づいて、操作反力の制御開始を判断するための閾値を設定し、自車両と障害物との余裕時間が閾値よりも小さい場合はリスクポテンシャルを算出して操作反力制御を開始し、余裕時間が閾値よりも大きい場合はリスクポテンシャルを0として操作反力制御を行わない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、運転者の操作を補助する車両用運転操作補助装置に関する。
従来の車両用運転操作補助装置は、自車両周囲の走行状況に基づいてリスクポテンシャルを算出し、リスクポテンシャルに応じて運転操作装置の操作反力を制御するとともに、自車両と障害物との接触の可能性を予測し、接触の可能性が高い場合はアクセルペダル操作量に対する駆動トルクを低下するよう制御している(例えば特許文献1)。この装置は、自車両と障害物との車間時間がしきい値よりも小さくなると駆動トルクを低下させる制御を開始するよう構成されている。
本願発明に関連する先行技術文献としては次のものがある。
特開2005−112242号公報
上述した装置は、操作反力および駆動トルクを介してリスクポテンシャルおよび接触の可能性を運転者に直感的に認識させることができる。しかし、制御開始を判断する際に自車両と障害物との車間時間を用いるだけでは、前方障害物の走行状況を充分に考慮した判断を行うことは困難であった。すなわち、前方障害物が加速している場合と減速している場合では、前方障害物が自車両に与えるリスクが異なるため、一義的に制御開始もしくは終了を判断していては、効果的なリスクポテンシャルの伝達を行うことが難しいとともに、運転者に違和感を与えてしまう可能性がある。
本発明による車両用運転操作補助装置は、少なくとも、自車両と自車両前方に存在する障害物との距離、および自車速を検出する走行状態検出手段と、走行状態検出手段の検出結果に基づいて、自車両と障害物との接近度合を示すリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、リスクポテンシャル算出手段で算出されるリスクポテンシャルに基づいて、運転者が自車両を運転操作するための運転操作機器に発生する操作反力、および自車両に発生する制駆動力の少なくともいずれかを制御する制御手段と、走行状態検出手段の検出結果に基づいて、障害物の加速度を演算する障害物加速度演算手段と、障害物加速度演算手段で演算された障害物の加速度に基づいて、制御手段における制御の作動開始を判断するための閾値を補正して制御作動閾値補正値を算出する制御作動閾値補正手段とを備え、リスクポテンシャル算出手段は、制御作動閾値補正手段で算出された制御作動閾値補正値に従って、リスクポテンシャルを算出する。
本発明による車両用運転操作補助方法は、少なくとも、自車両と自車両前方に存在する障害物との距離、および自車速に基づいて、自車両と障害物との接近度合を示すリスクポテンシャルを算出し、リスクポテンシャルに基づいて、運転者が自車両を運転操作するための運転操作機器に発生する操作反力、および自車両に発生する制駆動力の少なくともいずれかを制御し、距離および自車速に基づいて、障害物の加速度を演算し、障害物の加速度に基づいて、操作反力及び/または制駆動力の制御の作動開始を判断するための閾値を補正して制御作動閾値補正値を算出し、リスクポテンシャルを算出するときは、制御作動閾値補正値に従ってリスクポテンシャルを算出する。
本発明による車両は、少なくとも、自車両と自車両前方に存在する障害物との距離、および自車速を検出する走行状態検出手段と、走行状態検出手段の検出結果に基づいて、自車両と障害物との接近度合を示すリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、リスクポテンシャル算出手段で算出されるリスクポテンシャルに基づいて、運転者が自車両を運転操作するための運転操作機器に発生する操作反力、および自車両に発生する制駆動力の少なくともいずれかを制御する制御手段と、走行状態検出手段の検出結果に基づいて、障害物の加速度を演算する障害物加速度演算手段と、障害物加速度演算手段で演算された障害物の加速度に基づいて、制御手段における制御の作動開始を判断するための閾値を補正して制御作動閾値補正値を算出する制御作動閾値補正手段とを備え、リスクポテンシャル算出手段は、制御作動閾値補正手段で算出された制御作動閾値補正値に従って、リスクポテンシャルを算出する車両用運転操作補助装置を備える。
本発明によれば、制御の作動開始を判断するための閾値を障害物の加速度に基づいて補正し、補正した制御作動閾値補正値に従ってリスクポテンシャルを算出するので、自車両の前方に存在する障害物が加速しているか減速しているかを考慮して制御作動の開始を判断することができ、必要なリスクポテンシャルの伝達を行いながら、運転者に与える違和感を低減させることができる。
《第1の実施の形態》
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置について、図面を用いて説明する。図1は、第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の構成を示すシステム図であり、図2は、車両用運転操作補助装置1を搭載した車両の構成図である。
まず、車両用運転操作補助装置1の構成を説明する。レーザレーダ10は、車両の前方グリル部もしくはバンパ部等に取り付けられ、水平方向に赤外光パルスを照射して車両前方領域を走査する。レーザレーダ10は、前方にある複数の反射物(通常、前方車の後端)で反射された赤外光パルスの反射波を計測し、反射波の到達時間より、複数の前方車までの車間距離とその存在方向を検出する。検出した車間距離及び存在方向はコントローラ50へ出力される。なお、本実施の形態において、前方物体の存在方向は、自車両に対する相対角度として表すことができる。レーザレーダ10によりスキャンされる前方の領域は、自車正面に対して±6deg程度であり、この範囲内に存在する前方物体が検出される。
車速センサ30は、車輪の回転数や変速機の出力側の回転数を計測することにより自車両の車速を検出し、検出した自車速をコントローラ50に出力する。
コントローラ50は、CPUと、ROMおよびRAM等のCPU周辺部品とから構成され、車両用運転操作補助装置1全体の制御を行う。コントローラ50は、車速センサ30から入力される自車速、およびレーザレーダ10から入力される距離情報から、自車両周囲の障害物状況、例えば自車両と各障害物との相対距離および相対速度といった障害物に対する走行状態を認識する。コントローラ50は、障害物状況に基づいて各障害物に対する自車両の接近度合を表すリスクポテンシャルを算出する。さらに、コントローラ50は、障害物に対するリスクポテンシャルに基づいて、以下のような制御を行う。
第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1は、運転操作機器であるアクセルペダル72の踏み込み操作の際に発生する反力を制御することによって、運転者による自車両の加減速操作を補助し、運転者の運転操作を適切にアシストするものである。そこで、コントローラ50は、自車前方の障害物に対するリスクポテンシャルに基づいて車両前後方向の反力制御量を算出する。コントローラ50は、算出した前後方向の反力制御量をアクセルペダル反力制御装置70へと出力する。
アクセルペダル反力制御装置70は、コントローラ50から出力される反力制御量に応じて、アクセルペダル72のリンク機構に組み込まれたサーボモータ71で発生させるトルクを制御する。サーボモータ71は、アクセルペダル反力制御装置70からの指令値に応じて発生させる反力を制御し、運転者がアクセルペダル72を操作する際に発生する操作反力(踏力)を任意に制御することができる。
図3に、コントローラ50の内部および周辺の構成を示すブロック図を示す。コントローラ50は、例えばCPUのソフトウェア形態により、障害物認識部51、閾値補正部52、リスクポテンシャル算出部53、およびアクセルペダル反力算出部54を構成する。
障害物認識部51は、レーザレーダ10と車速センサ30から入力される検出値に基づいて自車両周囲の障害物状況を認識する。閾値補正部52は、障害物認識部51で認識した障害物状況に基づいて、車両用運転操作補助装置1における操作反力制御の開始もしくは終了を判断するための閾値を算出する。リスクポテンシャル算出部53は、閾値補正部52で算出した閾値に従って、障害物認識部51で認識した障害物状況に基づいて、障害物に対する自車両の接近度合を表すリスクポテンシャルRPを算出する。アクセルペダル反力算出部54は、リスクポテンシャル算出部53で算出したリスクポテンシャルRPに基づいてアクセルペダル操作反力の制御指令値(反力制御量)を算出する。
以下に、第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の動作を、図4を用いて詳細に説明する。図4は、第1の実施の形態のコントローラ50における運転操作補助制御処理の処理手順のフローチャートを示す。本処理内容は、一定間隔、例えば50msec毎に連続的に行われる。
まず、ステップS100で走行状態を読み込む。ここで、走行状態は、自車前方の障害物状況を含む自車両の走行状況に関する情報である。そこで、レーザレーダ10により検出される前方障害物までの車間距離Xや存在方向、および車速センサ30によって検出される自車両の走行車速Vhを読み込む。
ステップS200では、ステップS100で読み込み、認識した走行状態データに基づいて、前方障害物の状況を認識する。ここでは、前回の処理周期以前に検出され、コントローラ50のメモリに記憶されている自車両に対する障害物の相対位置やその移動方向・移動速度と、ステップS100で得られた現在の走行状態データとにより、現在の障害物の自車両に対する相対位置やその移動方向・移動速度を認識する。そして、自車両の走行に対して障害物が、自車両の前方にどのように配置され、相対的にどのように移動しているかを認識する。
ステップS300では、ステップS200で認識した障害物の走行状況に基づいて、リスクポテンシャルRPに応じた操作反力制御の作動開始を判断するための閾値を算出する。なお、閾値は操作反力制御の開始のみでなく、操作反力制御の終了を判断するためにも用いられる。ここでは、予め設定した初期値Th(例えば10sec)に後述するような補正を行うことにより、閾値補正値Thhoseiを算出する。ここでの処理を図5のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS301では、自車両前方の障害物、例えば先行車の加速度a1を算出する。先行車加速度a1は、例えばレーザレーダ10および車速センサ30の検出値に基づいて算出する。また、車車間通信等の設備を搭載した車両であれば、車車間通信よって先行車の加速度a1を取り込むことも可能である。
ステップS302では、ステップS301で算出した先行車加速度a1に基づいて、閾値補正量ΔTh1を算出する。図6に、先行車加速度a1と閾値補正量ΔTh1との関係を示す。図6に示すように、先行車加速度a1がプラス方向に大きくなり、加速度が大きくなるほど、閾値補正量ΔTh1を大きくし、先行車加速度a1がマイナス方向に大きくなり、減速度が大きくなるほど、閾値補正量ΔTh1を小さくする。閾値補正量ΔTh1の最大値ΔTh1_maxは、例えば1sec、最小値ΔTh1_minは、例えば-4secとする。そして、先行車加速度a1が0.1G(1m/s)の減速度のときに例えばΔTh1=−1sec、加速度のときに例えばΔTh1=1/4secとする。
先行車が加速している場合は、閾値補正量ΔTh1をプラスの値として閾値を小さくする。これにより、操作反力制御の終了タイミングが早くなる。ただし、先行車が加速後すぐに減速するような状況に対応するため、先行車加速時の閾値補正量ΔTh1の傾きは、先行車減速時の傾きよりも小さくしている。
ステップS303では、ステップS100で読み込んだ自車両と先行車との車間距離Xに基づいて閾値補正量ΔTh2を算出する。まず、閾値補正量ΔTh2を算出するために、車間距離Xに基づいて閾値補正ゲインKdを算出する。図7に、車間距離Xと車間距離依存閾値補正ゲインKdとの関係を示す。図7に示すように、車間距離Xが遠距離を定義するために設定された所定値X1(例えばX1=32m)以上の場合は、補正ゲインKd=0とする。車間距離Xが小さくなるほど補正ゲインKdを徐々に大きくし、車間距離Xが近距離を定義するために設定された所定値X0(例えばX0=8m)の場合は、補正ゲインKd=Kd0(例えばKd0=1)とする。
そして、算出した補正ゲインKdと、ステップS302で算出した閾値補正量ΔTh1とを用いて、以下の(式1)から車間距離Xに基づく閾値補正量ΔTh2を算出する。
ΔTh2=Kd×ΔTh1 ・・・(式1)
これにより、自車両に対して遠方の先行車に対しては、先行車加速度a1に応じた補正を行わないようにする。反対に、先行車が近いほど自車両に対する先行車の加減速度の影響が大きくなるので、補正ゲインKdを大きくして閾値補正量ΔTh2を大きくする。
ステップS304では、ステップS100で読み込んだ自車速Vhに基づいて閾値補正量ΔTh3を算出する。まず、閾値補正量ΔTh3を算出するために、自車速Vhに基づいて閾値補正ゲインKvを算出する。図8に、自車速Vhと車速依存閾値補正ゲインKvとの関係を示す。図8に示すように、自車速Vhが高速を定義するために設定された所定値V1(例えばV1=60km/h)以上の場合は、補正ゲインKvを固定(例えば0.3)とする。自車速Vhが小さくなるほど徐々に補正ゲインKvを大きくし、自車速Vhが低速を定義するために設定された所定値V0(例えばV0=32km/h)の場合は、補正ゲインKv=Kv0(例えばKv0=2)とする。
そして、算出した補正ゲインKvと、ステップS303で算出した閾値補正量ΔTh2とを用いて、以下の(式2)から自車速Vhに基づく閾値補正量ΔTh3を算出する。
ΔTh3=Kv×ΔTh2 ・・・(式2)
一般的に、車両が高速で走行している場合よりも低速で走行している場合のほうが減速度が大きくなる。また、自車両が先行車に追従して走行している場合の車間距離Xは、高速時よりも低速時のほうが短い。そこで、低速時ほど操作反力制御の開始タイミングを早めるように、車速依存閾値補正ゲインKvを大きくする。
ステップS305では、ステップS304で算出した閾値補正量ΔTh3を用いて、以下の(式3)から閾値補正値Thhoseiを算出する。
Thhosei=Th−ΔTh3 ・・・(式3)
これにより、先行車が減速している場合は閾値補正値Thhoseiが初期値Thよりも大きくなり、操作反力制御の開始タイミングが早くなる。一方、先行車が加速している場合は閾値補正量Thhoseiが初期値Thよりも小さくなり、操作反力制御の開始タイミングが遅くなるとともに、終了のタイミングが早くなる。
このようにステップS300で閾値補正値Thhoseiを算出した後、ステップS400へ進む。
ステップS400では、自車両前方の障害物に対する自車両の接近度合を表すリスクポテンシャルRPを算出する。リスクポテンシャル(Risk Potential)は、「潜在的なリスク/危急」を意味し、ここでは特に、自車両と自車両周囲に存在する障害物とが接近していくことにより増大するリスクの大きさを表す。したがって、リスクポテンシャルは、自車両と障害物とがどれほど近づいているか、すなわち自車両と障害物とが近づいている程度(接近度合)を表す物理量であるといえる。以下に、リスクポテンシャルRPの算出方法を説明する。
図9(a)に示すように、自車両100の前方に仮想的な弾性体300を設けたと仮定し、この仮想的な弾性体300が障害物200、例えば先行車に当たって圧縮され、自車両100に対する擬似的な走行抵抗を発生するというモデルを考える。ここで、障害物に対するリスクポテンシャルRPは、図9(b)に示すように仮想弾性体300が先行車200に当たって圧縮された場合のバネ力と定義する。リスクポテンシャルRPの算出方法を、図10のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS401で、ステップS200で認識された自車両前方の先行車と自車両との余裕時間TTC(Time To Contact)を算出する。余裕時間TTCは、先行車に対する現在の自車両の接近度合を示す物理量であり、現在の走行状況が継続した場合、つまり自車速Vhおよび相対車速Vr(=自車速−先行車の速度)が一定の場合に、何秒後に車間距離Xがゼロとなり自車両と先行車とが接触するかを示す値である。先行車に対する余裕時間TTCは、以下の(式4)で求められる。
TTC=X/Vr ・・・(式4)
余裕時間TTCの値が小さいほど、障害物への接触が緊迫し、障害物への接近度合が大きいことを意味している。例えば障害物への接近時には、余裕時間TTCが4秒以下となる前に、ほとんどのドライバが減速行動を開始することが知られている。なお、自車両前方に障害物が存在しない場合は、余裕時間TTCは無限大となる。
ステップS402では、ステップS401で算出した余裕時間TTCが、ステップS300で算出した閾値補正値Thhoseiよりも小さいか否かを判定する。余裕時間TTCが制御開始を判断するために設定された閾値補正値Thhoseiより小さい場合(TTC<Thhosei)は、ステップS403へ進み、仮想弾性体300の長さを表す基準距離Lを算出する。基準距離Lは、閾値補正値Thhoseiおよび自車両と障害物との相対距離Vrを用いて以下の(式5)から算出する。
L=Thhosei×Vr ・・・(式5)
ステップS404では、ステップS403で算出した基準距離Lを用いて、以下の(式6)から、自車両の障害物に対するリスクポテンシャルRPを算出する。
RP=K・(L−X) ・・・(式6)
ここで、Kは仮想弾性体300のバネ定数である。これにより、自車両と障害物との車間距離Xが短くなり仮想弾性体300が圧縮されるほど、リスクポテンシャルRPが大きくなる。
ステップS402が否定判定されて余裕時間TTC≧Thhoseiの場合、すなわち図9(a)に示すように仮想弾性体300が先行車200に接触していない場合は、自車両と先行車との接触のリスクが低いと判断してステップS405へ進み、リスクポテンシャルRP=0とする。
このようにステップS400でリスクポテンシャルRPを算出した後、ステップS500へ進む。ステップS500では、ステップS400で算出したリスクポテンシャルRPに基づいて、アクセルペダル72に発生させる操作反力の反力制御指令値FAを算出する。図11に、リスクポテンシャルRPとアクセルペダル反力制御指令値FAとの関係を示す。図11に示すように、リスクポテンシャルRPが所定の最小値RPminよりも大きい場合は、リスクポテンシャルRPが大きいほど、大きなアクセルペダル反力を発生させるようにアクセルペダル反力制御指令値FAを算出する。リスクポテンシャルRPが所定の最大値RPmaxより大きい場合には、最大のアクセルペダル反力を発生させるように、アクセルペダル反力制御指令値FAを最大値FAmaxに固定する。
ステップS600では、ステップS500で算出したアクセルペダル反力制御指令値FAをアクセルペダル反力制御装置70へ出力する。アクセルペダル反力制御装置70は、コントローラ50から入力される指令値に応じてアクセルペダル72に発生する操作反力を制御する。具体的には、アクセルペダル操作量SAに略比例して設定される通常のペダル反力特性に反力制御指令値FAを付加した反力を、操作反力としてアクセルペダル72から発生させる。これにより、今回の処理を終了する。
以下、図12を用いて第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の作用を説明する。図12は、自車両と障害物との車間距離Xと閾値補正量ΔThhoseiとの関係を示している。ここで、閾値補正量ΔThhoseiは、上述したステップS304で算出した閾値補正量ΔTh3に相当する。図12では、説明を簡単にするために自車速Vhが低速(Vh≦V0)の場合を実線で示し、中速の場合(V0<Vh<V1)を破線で、高速の場合(Vh≧V1)を点線で示しているが、自車速Vhの変化に応じて閾値補正量ΔThhoseiは連続的に変化する。
閾値補正量ΔThhoseiが正の値、すなわち先行車が加速している場合は、閾値の初期値Thを小さくするように補正を行い、閾値補正量ΔThhoseiが負の値の場合、すなわち先行車が減速している場合は、初期値Thを大きくするように補正を行う。また、車間距離Xが大きいほど閾値補正量ΔThhoseiの絶対値を小さくし、自車速Vhが小さいほど閾値補正量ΔThhoseiの絶対値を大きくする。車間距離Xが所定値X1以上の場合は閾値Thの補正を行わず、車間距離Xが所定値X0以下の場合は車間距離Xが変化しても閾値補正量ΔThhoseiの大きさは変化しない。
このように、以上説明した第1の実施の形態においては、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)車両用運転操作補助装置1は、少なくとも自車両と自車両前方に存在する障害物との距離Xおよび自車速Vhを検出し、その検出結果に基づいて、自車両と障害物との接近度合を示すリスクポテンシャルRPを算出する。そして、算出されたリスクポテンシャルRPに基づいて、運転者が運転操作するための運転操作機器に発生させる操作反力、および自車両に発生する制駆動力の少なくともいずれかを制御する。車両用運転操作補助装置1のコントローラ50は、走行状態検出手段であるレーザレーダ10および車速センサ20の検出結果に基づいて障害物の加速度a1を演算し、障害物の加速度a1に基づいて、制御手段であるコントローラ50における操作反力および/または制駆動力の制御の作動開始を判断するための閾値Thを補正して制御作動閾値補正値Thhoseiを算出する。コントローラ50は、算出された制御作動閾値補正値Thhoseiに従ってリスクポテンシャルRPを算出する。なお、第1の実施の形態では、制御手段であるコントローラ50において、運転操作機器に発生させる操作反力を制御する。このように、障害物の加速度a1に基づいて制御作動閾値補正値Thhoseiを算出することにより、操作反力制御の開始タイミングおよび終了タイミングを適切に決定することができる。とくに、障害物が加速しているか減速しているかによって障害物が自車両に与えるリスクおよび運転者が感じるリスクが変化するので、障害物の加速度a1に応じて閾値補正値Thhoseiを変化させることにより、必要なリスクポテンシャルRPの情報を提供しながら運転者に違和感を与えることのない制御を実現することができる。
(2)車両用運転操作補助装置1は、リスクポテンシャルRPに基づいてアクセルペダル72に発生させる操作反力を算出するアクセルペダル反力算出部54と、算出された操作反力をアクセルペダル72に発生させるアクセルペダル反力制御装置70を備えている。運転者が運転操作を行うための運転操作機器であるアクセルペダル72にリスクポテンシャルRPに応じた操作反力を発生させることにより、リスクポテンシャルRPを運転者に直感的に知らせることが可能となる。
(3)コントローラ50の閾値補正部52は、障害物の加速度a1が正の値であるときは閾値Thを小さくし、障害物の加速度a1が負の値であるときは閾値Thを大きくするように制御作動閾値補正値Thhoseiを算出する。これにより、障害物が加速している場合は閾値Thを小さくして操作反力制御の終了タイミングを早め、障害物が減速している場合は閾値Thを大きくして操作反力制御の開始タイミングを早めることができ、適切なリスクポテンシャルRPの伝達を行うことができる。
(4)閾値補正部52は、障害物の加速度a1に加えて車間距離Xに基づいて閾値Thを補正し、車間距離Xが大きくなるほど、閾値Thに対する制御作動閾値補正値Thhoseiの補正量ΔTh3を小さくする。具体的には、図7に示すように車間距離Xが所定値X0以上になると補正ゲインKdを徐々に小さくする。障害物が遠方にある場合は、障害物の加速度a1の変化が自車両に与える影響が小さいので、閾値Thの補正量を小さくすることにより安定した制御を行うことができる。
(5)閾値補正部52は、障害物の加速度a1に加えて自車速Vhに基づいて閾値Thを補正し、自車速Vhが大きくなるほど閾値Thに対する制御作動閾値補正値Thhoseiの補正量ΔTh3を小さくする。具体的には、図8に示すように自車速Vhが所定値V0以上となると補正ゲインKvを徐々に小さくする。車両が低速で走行している場合は高速で走行しているときよりも減速度の変化が大きいとともに、先行車との車間距離Xが短くなる。そこで、自車速Vhが小さくなるほど補正ゲインKvを大きくすることにより、障害物が減速している場合の操作反力制御の開始タイミングを早めることができる。
(6)閾値補正部52は、車間距離Xが、障害物が自車両に対して遠距離であると判断するために設定された第1の所定値X1以上のときは、制御作動閾値補正値Thhoseiの補正量ΔTh3を略0とし、障害物が自車両に対して近距離であると判断するために設定された第2の所定値X0以下のときは制御作動閾値補正値Thhoseiの補正量ΔTh3を固定とする。これにより、障害物が遠距離にあるときは障害物の加速度a1が自車両に与える影響が小さいので閾値Thをそのまま使用し、障害物が遠距離にあるときは閾値Thの補正量ΔTh3を固定して安定した制御を行うことができる。
(7)コントローラ50の閾値補正部52は、障害物の加速度a1に加えて車間距離Xおよび自車速Vhに基づいて閾値Thを補正し、制御作動閾値補正値Thhoseiを算出する。これにより、障害物の加速度a1がどのような走行状態において自車両に影響を与えるかを考慮して適切な閾値補正値Thhoseiを設定することができる。具体的には、自車両が低速で走行している場合は障害物の加速度a1の影響を受けやすく、障害物が遠距離に存在している場合は障害物の加速度a1の影響を受けにくい。これらを考慮して図12に示すような閾値補正量ΔThhoseiを算出することにより、操作反力の制御開始タイミングおよび終了タイミングを適切に設定し、運転者に違和感を与えることのない制御を実現することができる。
(8)コントローラ50は、走行状態として自車両と障害物との相対速度Vrをさらに検出する。リスクポテンシャル算出部53は、車間距離Xを相対速度Vrで除算することにより算出される自車両と障害物との余裕時間TTCが、制御作動閾値補正値Thhoseiよりも小さい場合にリスクポテンシャルRPを算出し、余裕時間TTCが制御作動閾値補正値Thhosei以上の場合はリスクポテンシャルRPを0とする。これにより、閾値補正値Thhoseiを大きくするほどリスクポテンシャルRPが算出されやすくなって操作反力制御の作動開始タイミングが早くなり、閾値補正値Thhoseiを小さくするほどリスクポテンシャルRPが算出されにくくなり、操作反力制御の作動終了タイミングが遅くなる。このように、閾値補正値Thhoseiを適切に設定することにより、操作反力制御の開始タイミングおよび終了タイミングを調整して効果的な制御を行うことが可能となる。
《第2の実施の形態》
以下に、本発明の第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置の基本構成は、図1および図2に示した第1の実施の形態と同様である。ここでは、上述した第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
第2の実施の形態では、閾値補正値ΔThhoseiの最大値を、自車速Vhに応じて制限する。第2の実施の形態における閾値算出処理を、図13のフローチャートを用いて説明する。この処理は、図4のフローチャートのステップS300で実行される。ステップS311〜S313での処理は、図5に示したフローチャートのステップS301〜S303での処理と同様であるので説明を省略する。
ステップS314では、自車速Vhに基づいて閾値補正量最大値ΔThmaxを算出する。ここでの処理を図14のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップS3141で、最大値ΔThmaxを算出するための基準値ΔThbaseを自車速Vhに基づいて算出する。図15に、自車速Vhと閾値補正量最大基準値ΔThbaseとの関係を示す。図15において、先行車加速度a1>0、すなわち先行車が加速している場合を破線で示し、先行車加速度a1≦0、すなわち先行車が定速もしくは減速している場合を実線で示す。
先行車が減速している場合は、自車速Vhが所定値V1(例えばV1=60km/h)以上の場合は、基準値ΔThbaseを固定値ΔThbase1-(例えばΔThbase1-=0.3sec)とする。自車速Vhが小さくなるほど基準値ΔThbaseを徐々に大きくし、所定値V0(たとえばV0=32km/h)以下の場合は基準値ΔThbaseを固定値ΔThbase2-(例えばΔThbase2-=1sec)とする。
先行車が加速している場合は、自車速Vhが所定値V1(例えばV1=60km/h)以上の場合は、基準値ΔThbaseを固定値ΔThbase1+(例えばΔThbase1+=0.1sec)とする。自車速Vhが小さくなるほど基準値ΔThbaseを徐々に大きくし、所定値V0(たとえばV0=32km/h)以下の場合は基準値ΔThbaseを固定値ΔThbase2+(例えばΔThbase2+=0.25sec)とする。
つづくステップS3142では、ステップS3141で算出した閾値補正量最大基準値ΔThbaseと、先行車加速度a1とを用いて、以下の(式7)から閾値補正量最大値ΔThmaxを算出する。
ΔThmax=a1×ΔThbase ・・・(式7)
このようにステップS314で閾値補正量最大値ΔThmaxを算出した後、ステップS315へ進んで閾値補正値Thhoseiを算出する。ここでの処理を図16のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS3151で、先行車加速度a1が0よりも小さいか否かを判定する。a1<0で先行車が減速している場合は、ステップS3152へ進み、閾値補正量ΔTh2が閾値補正量最大値ΔThmaxよりも小さいか否かを判定する。ΔTh2<ΔThmaxの場合は、ステップS3153へ進み、閾値補正量ΔTh4として、最大値ΔThmaxを設定する。ΔTh2≧ΔThmaxの場合はステップS3154へ進み、閾値補正量ΔTh4としてΔTh2を設定する。
ステップS3151が否定判定され、先行車が定速もしくは加速している場合は、ステップS3155へ進む。ステップS3155では、閾値補正量ΔTh2が閾値補正量最大値ΔThmaxよりも大きいか否かを判定する。ΔTh2>ΔThmaxの場合は、ステップS3156へ進み、閾値補正量ΔTh4として、最大値ΔThmaxを設定する。ΔTh2≦ΔThmaxの場合はステップS3157へ進み、閾値補正量ΔTh4としてΔTh2を設定する。
つづくステップS3158では、ステップ3153,S3154,S3156またはS3157で算出した閾値補正量ΔTh4を用いて、以下の(式8)から閾値補正値Thhoseiを算出する。
Thhosei=Th−ΔTh4 ・・・(式8)
このようにステップS300で閾値補正値Thhoseiを算出した後、ステップS400へ進んでリスクポテンシャルRPを算出する。
以下、図17を用いて第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の作用を説明する。図17は、自車両と障害物との車間距離Xと閾値補正量ΔThhoseiとの関係を示している。ここで、閾値補正量ΔThhoseiは、上述した図16のフローチャートで算出した閾値補正量ΔTh4に相当する。図17では、説明を簡単にするために自車速Vhが低速の場合(Vh≦V0)を実線で示し、中速の場合(V0<Vh<V1)を破線で、高速の場合(Vh≧V1)を点線で示しているが、自車速Vhの変化に応じて閾値補正量ΔThhoseiは連続的に変化する。
閾値補正量ΔThhoseiが正の値、すなわち先行車が加速している場合は、閾値の初期値Thを小さくするように補正を行い、閾値補正量ΔThhoseiが負の値の場合、すなわち先行車が減速している場合は、初期値Thを大きくするように補正を行う。閾値補正量ΔThhoseiは自車速Vhに応じた最大値ΔThmaxを上限として設定されるので、車間距離Xが大きくなっても第1の実施の形態のように閾値補正量ΔThhoseiは低下しない。これにより、先行車が遠方に存在する場合でも制御開始もしくは終了のタイミングを適切に設定することができる。なお、車間距離Xが所定値X1以上の場合は閾値Thの補正を行わない。
以上説明した第2の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態による効果に加えて以下のような作用効果を奏することができる。
コントローラ50の閾値補正部52は、車間距離Xに基づく閾値Thの補正を、自車速Vhに基づく補正よりも優先して行う。具体的には、車間距離Xに基づく閾値補正量ΔTh2を算出した後、自車速Vhに基づいて閾値補正量最大値ΔThmaxを算出して閾値補正量ΔTh2を制限する。これにより、図17に示すような閾値補正量ΔThhoseiが算出され、車間距離Xが大きい場合であっても、とくに自車両が低速で先行車が大きく減速するような場合には閾値Thを大きくするように補正して、制御開始タイミングを変更して確実な効果を得ることができる。
《第3の実施の形態》
以下に、本発明の第3の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。第3の実施の形態による車両用運転操作補助装置の基本構成は、図1および図2に示した第1の実施の形態と同様である。ここでは、上述した第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
第3の実施の形態では、自車速Vhによって閾値補正ゲインKvを設定した後、車間距離Xに基づいて閾値のオフセット量を算出する。第3の実施の形態における閾値算出処理を、図18のフローチャートを用いて説明する。この処理は、図4のフローチャートのステップS300で実行される。ステップS321およびS322での処理は、図5に示したフローチャートのステップS301およびS302での処理と同様であるので説明を省略する。
ステップS323では、自車速Vhに基づいて図8に従って補正ゲインKvを算出し、以下の(式9)から閾値補正量ΔTh5を算出する。
ΔTh5=Kv×ΔTh1 ・・・(式9)
続くステップS324では、車間距離Xに基づいて閾値オフセット量ΔThoffsetを算出する。ここでの処理を図19のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップS3241で、閾値オフセット量ΔThoffsetを算出するための基準値ΔThoffset0を車間距離Xに基づいて算出する。図20に、車間距離Xと閾値オフセット量基準値ΔThoffset0との関係を示す。図20において、先行車加速度a1>0、すなわち先行車が加速している場合を破線で示し、先行車加速度a1≦0、すなわち先行車が定速もしくは減速している場合を実線で示す。
先行車が減速している場合は、車間距離Xが所定値X1(例えばX1=32m)以上の場合は、基準値ΔThoffset0を固定値ΔThoffset1-(例えばΔThoffset-=1sec)とする。車間距離Xが小さくなるほど基準値ΔThoffset0を徐々に小さくし、所定値X0(たとえばX0=8m)以下の場合は基準値ΔThoffsetを0とする。
先行車が加速している場合は、車間距離Xが所定値X1(例えばX1=32m)以上の場合は、基準値ΔThoffsetを固定値ΔThoffset1+(例えばΔThoffset1+=0.25sec)とする。車間距離Xが小さくなるほど基準値ΔThoffset0を徐々に小さくし、所定値X0(たとえばX0=8m)以下の場合は基準値ΔThoffset0を0とする。
つづくステップS3242では、ステップS3241で算出した閾値オフセット量基準値ΔThoffset0と、先行車加速度a1とを用いて、以下の(式10)から閾値オフセット量ΔThoffsetを算出する。
ΔThoffset=a1×ΔThoffset0 ・・・(式10)
このようにステップS324で閾値オフセット量ΔThoffsetを算出した後、ステップS325へ進んで閾値補正値Thhoseiを算出する。ここでの処理を図21のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS3251で、先行車加速度a1が0よりも小さいか否かを判定する。a1<0で先行車が減速している場合は、ステップS3252へ進み、閾値補正量ΔTh5が閾値オフセット量ΔThoffsetよりも小さいか否かを判定する。ΔTh5<ΔThoffsetの場合は、ステップS3253へ進み、以下の(式11)から閾値補正値Thhoseiを算出する。
Thhosei=Th−(ΔTh5−ΔThoffset) ・・・(式11)
ΔTh5≧ΔThoffsetの場合はステップS3254へ進み、閾値補正値Thhosei=Thとする。
ステップS3251が否定判定され、先行車が定速もしくは加速している場合は、ステップS3255へ進む。ステップS3255では、閾値補正量ΔTh5が閾値オフセット量ΔThoffsetよりも大きいか否かを判定する。ΔTh5>ΔThoffsetの場合は、ステップS3256へ進み、上述した(式11)から閾値補正値Thhoseiを算出する。ΔTh5≦ΔThoffsetの場合はステップS3257へ進み、閾値補正値Thhosei=Thとする。
このようにステップS300で閾値補正値Thhoseiを算出した後、ステップS400へ進んでリスクポテンシャルRPを算出する。
以下、図22を用いて第3の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の作用を説明する。図22は、自車速Vhと閾値補正量ΔThhoseiとの関係を示している。ここで、閾値補正量ΔThhoseiは、上述した図21のフローチャートで算出した閾値補正量(ΔTh5−ΔThoffset)に相当する。図22では、説明を簡単にするために車間距離Xが小さい場合(X≦X0)を実線で示し、中程度の場合(X0<X<X1)を破線で、大きい場合(X≧X1)を点線で示しているが、車間距離Xの変化に応じて閾値補正量ΔThhoseiは連続的に変化する。
閾値補正量ΔThhoseiが正の値、すなわち先行車が加速している場合は、閾値の初期値Thを小さくするように補正を行い、閾値補正量ΔThhoseiが負の値の場合、すなわち先行車が減速している場合は、初期値Thを大きくするように補正を行う。また、自車速Vhが小さいほど閾値補正量ΔThhoseiの絶対値を大きくし、車間距離Xが大きいほど閾値補正量ΔThhoseiの絶対値を小さくする。自車速Vhが所定値V0以下の場合は自車速Vhが変化しても閾値補正量ΔThhoseiの大きさは変化しない。これにより、自車速Vhが低いときは、先行車が遠方に存在する場合でも制御開始もしくは終了のタイミングを適切に設定することができる。
以上説明した第3の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態による効果に加えて以下のような作用効果を奏することができる。
コントローラ50の閾値補正部52は、自車速Vhに基づく閾値Thの補正を、車間距離Xに基づく補正よりも優先して行う。具体的には、自車速Vhに基づく閾値補正量ΔTh5を算出した後、車間距離Xに基づく閾値オフセット量ΔThoffsetを算出して閾値補正量ΔTh5をオフセットする。これにより、図22に示すような閾値補正量ΔThhoseiが算出され、自車速Vhが小さい場合は、車間距離Xが大きい場合であっても閾値Thを確実に補正し、制御開始タイミングを変更して確実な効果を得ることができる。
《第4の実施の形態》
以下に、本発明の第4の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。図23に、第4の実施の形態による車両用運転操作補助装置2のシステム図を示す。図24に、図23に示した車両用運転操作補助装置2を搭載した車両の構成図を示す。図23、図24において、図1及び図2に示した第1の実施の形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付している。ここでは、上述した第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
図23に示すように、車両用運転操作補助装置2は、自車両に発生する駆動力を制御する駆動力制御装置73、自車両に発生する制動力を制御する制動力制御装置93、アクセルペダルストロークセンサ74およびブレーキペダルストロークセンサ94をさらに備えている。
アクセルペダルストロークセンサ74は、リンク機構を介してサーボモータ71の回転角に変換されたアクセルペダル72の踏み込み量(操作量)を検出する。アクセルペダルストロークセンサ74は、検出したアクセルペダル操作量をコントローラ50Aに出力する。ブレーキペダルストロークセンサ94は、ブレーキペダル92の踏み込み量(操作量)を検出し、検出したブレーキペダル操作量をコントローラ50Aに出力する。
駆動力制御装置73は、エンジンへの制御指令を算出する。図25に、駆動力制御装置73における駆動力制御のブロック図を示す。図26に、アクセルペダル操作量SAとドライバ要求駆動力Fdaとの関係を定めた特性マップを示す。駆動力制御装置73は、図26に示すようなマップを用いて、アクセルペダル操作量SAに応じてドライバ要求駆動力Fdaを算出する。そして、駆動力制御装置73は、ドライバ要求駆動力Fdaに、後述する駆動力補正量ΔDaを加えて目標駆動力を算出する。駆動力制御装置73のエンジンコントローラは、目標駆動力に従ってエンジンへの制御指令を算出する。
制動力制御装置93は、ブレーキ液圧指令を出力する。図27に、制動力制御装置93における制動力制御のブロック図を示す。図28に、ブレーキペダル操作量SBとドライバ要求制動力Fdbとの関係を定めた特性マップを示す。制動力制御装置93は、図28に示すようなマップを用いて、ブレーキペダル操作量SBに応じてドライバ要求制動力Fdbを算出する。そして、制動力制御装置93は、ドライバ要求制動力Fdbに、後述する制動力補正値ΔDbを加えて目標制動力を算出する。制動力制御装置93のブレーキ液圧コントローラは、目標制動力に従ってブレーキ液圧指令を出力する。ブレーキ液圧コントローラからの指令に応じて各車輪に設けられたブレーキ装置95が作動する。
図29に、コントローラ50Aの内部および周辺の構成を示すブロック図を示す。コントローラ50Aは、例えばCPUのソフトウェア形態により、障害物認識部51、閾値補正部52、リスクポテンシャル算出部53、アクセルペダル反力算出部54、反発力算出部55、および制駆動力補正量算出部56を構成する。
反発力算出部55は、リスクポテンシャルRPに基づいて、制駆動力補正量を算出する際の基準となる反発力を算出する。制駆動力補正量算出部56は、反発力補正部61で補正された反発力に基づいて、自車両に発生させる制駆動力の補正量を算出する。
以下に、第4の実施の形態による車両用運転操作補助装置2の動作を、図30を用いて詳細に説明する。図30は、第4の実施の形態のコントローラ50Aにおける運転操作補助制御処理の処理手順のフローチャートを示す。本処理内容は、一定間隔、例えば50msec毎に連続的に行われる。ステップS100〜S500での処理は、図4に示したフローチャートにおける処理と同様であるので説明を省略する。
ステップS700では、ステップS400で算出したリスクポテンシャルRPに基づいて、制駆動力補正量を算出する際に用いる反発力Fcを算出する。ここで、反発力Fcは、図9(a)(b)に示した仮想弾性体300の反発力として考えることができる。そこで、図31に示すような関係にしたがって、リスクポテンシャルRPが大きくなるほど反発力Fcが大きくなるように反発力Fcを算出する。なお、リスクポテンシャルRPが所定値RPmを超えると、反発力Fcを最大値Fcmaxに固定する。
ステップS800では、ステップS700で算出した反発力Fcに基づいて、自車両に発生する駆動力を補正する駆動力補正量と、制動力を補正する制動力補正量をそれぞれ算出する。ここでの処理を図32のフローチャートを用いて説明する。
ステップS801では、ドライバ要求駆動力Fdaを推定する。コントローラ50Aには、図26と同様のマップが記憶されており、アクセルペダル操作量SAに基づいてドライバ要求駆動力Fdaを推定する。ステップS802では、ステップS801で推定したドライバ要求駆動力Fdaと、ステップS700で算出した反発力Fcとの大小関係を比較する。Fda≧Fcの場合は、ステップS803へ進む。ステップS803では、駆動力補正量ΔDaとして−Fcをセットし、ステップS804で制動力補正量ΔDbに0をセットする。
すなわち、Fda−Fc≧0であることから、駆動力Fdaを反発力Fcにより補正した後も正の駆動力が残る。従って、補正量の出力は駆動力制御装置73のみで行うことができる。この場合、車両の状態としては、運転者がアクセルペダル72を踏んでいるにも関わらず期待した程の駆動力が得られない状態となる。補正後の駆動力が走行抵抗より大きい場合には、加速が鈍くなる挙動として運転者に感じられ、補正後の駆動力が走行抵抗より小さい場合には、減速する挙動として運転者に感じられる。
一方、ステップS802が否定判定され、Fda<Fcの場合は、駆動力制御装置73のみでは目標とする補正量を出力できない。そこで、ステップS805へ進んで駆動力補正量ΔDaに−Fdaをセットし、ステップS806で制動力補正量ΔDbとして、補正量の不足分(Fc−Fda)をセットする。この場合、車両の減速挙動として運転者には察知される。
図33に、駆動力および制動力の補正方法を説明する図を示す。図33の横軸はアクセルペダル操作量SAおよびブレーキペダル操作量SBを示しており、原点0から右へ進むほどアクセルペダル操作量SAが大きく、左へ進むほどブレーキペダル操作量SBが大きいことを示している。図33の縦軸は駆動力および制動力を示し、原点0から上へ進むほど駆動力が大きく、下へ進むほど制動力が大きいことを示している。図33において、アクセルペダル操作量SAに応じた要求駆動力Fda、およびブレーキペダル操作量SBに応じた要求制動力Fdbをそれぞれ一点鎖線で示す。また、反発力Fcに基づいて補正した駆動力および制動力を実線で示す。
アクセルペダル操作量SAが大きく、アクセルペダル操作量SAに応じた要求駆動力Fdaが反発力Fc以上の場合は、駆動力を補正量ΔDaに応じて減少方向に補正する。一方、アクセルペダル操作量SAが小さく、アクセルペダル操作量SAに応じた要求駆動力Fdaが反発力Fcよりも小さい場合は、駆動力を発生しないような補正量ΔDaを設定して駆動力を補正する。さらに、反発力Fcと要求駆動力Fdaとの差を補正量ΔDbとして設定する。これにより、アクセルペダル操作量SAに応じた緩制動を行う。
ブレーキペダル92が踏み込まれると、補正量ΔDbに基づいて制動力を増大方向に補正する。これにより、全体として車両の走行抵抗を補正量、すなわち仮想弾性体の反発力Fcに相当して増大させるように制駆動力の特性を補正している。
このようにステップS800で制駆動力補正量を算出した後、ステップS900へ進む。ステップS900では、ステップS500で算出したアクセルペダル反力制御指令値FAをアクセルペダル反力制御装置70へ出力する。アクセルペダル反力制御装置70は、コントローラ50Aから入力される指令値に応じてアクセルペダル反力を制御する。
ステップS1000では、ステップS800で算出した駆動力補正量ΔDa、及び制動力補正量ΔDbをそれぞれ駆動力制御装置73、及び制動力制御装置93に出力する。駆動力制御装置73は、駆動力補正量ΔDaと要求駆動力Fdaとから目標駆動力を算出し、算出した目標駆動力を発生するようにエンジンコントローラを制御する。また、制動力制御装置93は、制動力補正量ΔDbと要求制動力Fdbとから目標制動力を算出し、目標制動力を発生するようにブレーキ液圧コントローラを制御する。これにより、今回の処理を終了する。
このように、以上説明した第4の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態による効果に加えて以下のような作用効果を奏することができる。
(1)車両用運転操作補助装置2は、アクセルペダル72の操作量を検出するアクセルペダルストロークセンサ74を備え、リスクポテンシャルRPに基づいて、アクセルペダル操作量SAに対する駆動トルク発生量の関係を減少方向に補正する制駆動力補正量算出部56と、補正した駆動トルクを発生するように駆動力を制御する駆動力制御装置73とをさらに備えている。このようにリスクポテンシャルRPに応じて自車両に発生する駆動力を低下するように制御を行うことにより、運転者に減速感を与えてリスクポテンシャルRPが発生していることを運転者に直感的に知らせることができる。
なお、以上説明した第4の実施の形態では、リスクポテンシャルRPに応じてアクセルペダル操作反力制御と制駆動力制御とを行うように構成したが、これには限定されず、リスクポテンシャルRPに応じて自車両に発生する制駆動力のみを制御することもできる。また、制動力と駆動力のいずれか一方を制御することもできる。また、運転操作機器としてブレーキペダル92を用い、リスクポテンシャルRPに応じてブレーキペダル92に発生する操作反力を制御することも可能である。すなわち、リスクポテンシャルRPに応じて運転操作機器に発生する操作反力、および自車両に発生する制駆動力の少なくともいずれかを制御するように構成することができる。
上述した第4の実施の形態と第2または第3の実施の形態とを組み合わせることも可能である。すなわち、第2または第3の実施の形態において算出された閾値補正値Thhoseiに従って算出されたリスクポテンシャルRPを用いて、アクセルペダル反力制御指令値FAおよび反発力Fcを算出することができる。
以上説明した第1〜第4の実施の形態においては、図9(a)(b)に示すモデルを設定し、前方障害物に圧縮されたときの仮想弾性体300の反発力をリスクポテンシャルRPとして算出した。しかしこれには限定されず、自車両と前方障害物との余裕時間TTCまたは車間距離Xを自車速Vhで割ることによって得られる車間時間THWを用いてリスクポテンシャルRPを算出したり、余裕時間TTCと車間時間THWとを組み合わせてリスクポテンシャルRPを算出することもできる。また、余裕時間TTCの代わりに、車間時間THWを用いて操作反力制御もしくは制駆動力制御の作動開始を判断することも可能である。
上述した第1〜第4の実施の形態においては、障害物の加速度a1、自車速Vh,および車間距離Xに基づいて閾値補正値Thhoseiを算出した。しかし、これには限定されること無く、少なくとも障害物の加速度a1に基づいて閾値補正値Thhoseiを算出することによっても、障害物の加速度a1が自車両に与える影響を考慮した閾値Thの補正を行うことができる。ただし、障害物の加速度a1に加えて、走行状況を示す自車速Vhおよび車間距離Xに基づいて閾値補正値Thhoseiを算出することにより、実際の走行状況にあったより適切な閾値補正値Thhoseiを算出することができる。
以上説明した第1から第4の実施の形態においては、レーザレーダ10および車速センサ30が走行状態検出手段として機能し、リスクポテンシャル算出部53がリスクポテンシャル算出手段として機能し、障害物認識部51が障害物加速度演算手段として機能し、閾値補正部52が制御作動閾値補正手段として機能し、アクセルペダルストロークセンサ74がアクセルペダル操作量検出手段として機能することができる。また、コントローラ50,50A、アクセルペダル反力制御装置70、駆動力制御装置73および制動力制御装置93が制御手段として機能し、アクセルペダル反力算出部54が操作反力算出手段として機能し、アクセルペダル反力制御装置70が操作反力発生手段として機能し、制駆動力補正部56が駆動トルク補正手段として機能し、駆動力制御装置73が駆動力制御手段として機能することができる。ただし、これらには限定されず、障害物検出手段または走行状態検出手段として、レーザレーダ10の代わりに例えば別方式のミリ波レーダを用いることも可能である。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記の実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係になんら限定も拘束もされない。
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置のシステム図。 図1に示す車両用運転操作補助装置を搭載した車両の構成図。 コントローラの内部の構成を示すブロック図。 第1の実施の形態における運転操作補助制御プログラムの処理手順を示すフローチャート。 閾値算出処理の処理手順を説明するフローチャート。 先行車加速度と閾値補正量との関係を示す図。 車間距離と閾値補正ゲインとの関係を示す図。 自車速と閾値補正ゲインとの関係を示す図。 (a)(b)自車両のリスクポテンシャルの概念を説明する図。 リスクポテンシャル算出処理の処理手順を説明するフローチャート。 リスクポテンシャルとアクセルペダル反力制御量との関係を示す図。 車間距離と閾値補正値との関係を説明する図。 第2の実施の形態における閾値算出処理の処理手順を説明するフローチャート。 閾値補正量最大値の算出処理の処理手順を説明するフローチャート。 自車速と閾値補正量最大基準値との関係を示す図。 閾値補正値算出処理の処理手順を示すフローチャート。 車間距離と閾値補正値との関係を説明する図。 第3の実施の形態における閾値算出処理の処理手順を説明するフローチャート。 閾値オフセット量の算出処理の処理手順を説明するフローチャート。 車間距離と閾値オフセット量基準値との関係を示す図。 閾値補正値算出処理の処理手順を示すフローチャート。 自車速と閾値補正値との関係を説明する図。 第4の実施の形態による車両用運転操作補助装置のシステム図。 図23に示す車両用運転操作補助装置を搭載した車両の構成図。 駆動力制御の概要を説明する図。 アクセルペダル操作量と要求駆動力との関係を示す図。 制動力制御の概要を説明する図。 ブレーキペダル操作量と要求制動力との関係を示す図。 コントローラの内部の構成を示すブロック図。 第5の実施の形態における運転操作補助制御プログラムの処理手順を示すフローチャート。 リスクポテンシャルと反発力との関係を示す図。 制駆動力補正量算出処理の処理手順を説明するフローチャート。 駆動力補正および制動力補正の特性を説明する図。
符号の説明
10:レーザレーダ 30:車速センサ
50,50A:コントローラ 70:アクセルペダル反力制御装置
73:駆動力制御装置 74:アクセルペダルストロークセンサ
93:制動力制御装置 94:ブレーキペダルストロークセンサ

Claims (13)

  1. 少なくとも、自車両と自車両前方に存在する障害物との距離、および自車速を検出する走行状態検出手段と、
    前記走行状態検出手段の検出結果に基づいて、前記自車両と前記障害物との接近度合を示すリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、
    前記リスクポテンシャル算出手段で算出される前記リスクポテンシャルに基づいて、運転者が前記自車両を運転操作するための運転操作機器に発生する操作反力、および前記自車両に発生する制駆動力の少なくともいずれかを制御する制御手段と、
    前記走行状態検出手段の検出結果に基づいて、前記障害物の加速度を演算する障害物加速度演算手段と、
    前記障害物加速度演算手段で演算された前記障害物の加速度に基づいて、前記制御手段における制御の作動開始を判断するための閾値を補正して制御作動閾値補正値を算出する制御作動閾値補正手段とを備え、
    前記リスクポテンシャル算出手段は、前記制御作動閾値補正手段で算出された前記制御作動閾値補正値に従って、前記リスクポテンシャルを算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  2. 請求項1に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記制御手段は、前記リスクポテンシャルに基づいてアクセルペダルに発生させる操作反力を算出する操作反力算出手段と、前記操作反力算出手段で算出された前記操作反力を前記アクセルペダルに発生させる操作反力発生手段とを備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  3. 請求項1に記載の車両用運転操作補助装置において、
    アクセルペダルの操作量を検出するアクセルペダル操作量検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記リスクポテンシャルに基づいて、前記アクセルペダル操作量検出手段で検出される前記アクセルペダル操作量に対する駆動トルク発生量の関係を減少方向に補正する駆動トルク補正手段と、前記駆動トルク補正手段によって補正された駆動トルクを発生するように駆動力を制御する駆動力制御手段とを備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記制御作動閾値補正手段は、前記障害物の加速度が正の値であるときは前記閾値を小さくし、前記障害物の加速度が負の値であるときは前記閾値を大きくするように前記制御作動閾値補正値を算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記制御作動閾値補正手段は、前記障害物の加速度に加えて前記走行状態検出手段で検出される前記距離に基づいて前記閾値を補正し、前記距離が大きくなるほど、前記閾値に対する前記制御作動閾値補正値の補正量を小さくすることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記制御作動閾値補正手段は、前記障害物の加速度に加えて前記走行状態検出手段で検出される前記自車速に基づいて前記閾値を補正し、前記自車速が大きくなるほど、前記閾値に対する前記制御作動閾値補正値の補正量を小さくすることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  7. 請求項5に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記制御作動閾値補正手段は、前記距離が、前記障害物が前記自車両に対して遠距離であると判断するために設定された第1の所定値以上のときは、前記制御作動閾値補正値の補正量を略0とし、前記距離が、前記障害物が前記自車両に対して近距離であると判断するために設定された第2の所定値以下のときは、前記制御作動閾値補正値の補正量を固定とすることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  8. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記制御作動閾値補正手段は、前記障害物の加速度に加えて前記走行状態検出手段で検出される前記距離および前記自車速に基づいて前記閾値を補正し、前記制御作動閾値補正値を算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  9. 請求項8に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記制御作動閾値補正手段は、前記距離に基づく前記閾値の補正を、前記自車速に基づく前記閾値の補正よりも優先して行うことを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  10. 請求項8に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記制御作動閾値補正手段は、前記自車速に基づく前記閾値の補正を、前記距離に基づく前記閾値の補正よりも優先して行うことを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記走行状態検出手段は、前記自車両と前記障害物との相対速度をさらに検出し、
    前記リスクポテンシャル算出手段は、前記距離を前記相対速度で除算することにより算出される前記自車両と前記障害物との余裕時間が、前記制御作動閾値補正値よりも小さい場合に前記リスクポテンシャルを算出し、前記余裕時間が前記制御作動閾値補正値以上の場合は前記リスクポテンシャルを0とすることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  12. 少なくとも、自車両と自車両前方に存在する障害物との距離、および自車速に基づいて、前記自車両と前記障害物との接近度合を示すリスクポテンシャルを算出し、
    前記リスクポテンシャルに基づいて、運転者が前記自車両を運転操作するための運転操作機器に発生する操作反力、および前記自車両に発生する制駆動力の少なくともいずれかを制御し、
    前記距離および前記自車速に基づいて、前記障害物の加速度を演算し、
    前記障害物の加速度に基づいて、前記操作反力及び/または制駆動力の制御の作動開始を判断するための閾値を補正して制御作動閾値補正値を算出し、
    前記リスクポテンシャルを算出するときは、前記制御作動閾値補正値に従って前記リスクポテンシャルを算出することを特徴とする車両用運転操作補助方法。
  13. 少なくとも、自車両と自車両前方に存在する障害物との距離、および自車速を検出する走行状態検出手段と、
    前記走行状態検出手段の検出結果に基づいて、前記自車両と前記障害物との接近度合を示すリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、
    前記リスクポテンシャル算出手段で算出される前記リスクポテンシャルに基づいて、運転者が前記自車両を運転操作するための運転操作機器に発生する操作反力、および前記自車両に発生する制駆動力の少なくともいずれかを制御する制御手段と、
    前記走行状態検出手段の検出結果に基づいて、前記障害物の加速度を演算する障害物加速度演算手段と、
    前記障害物加速度演算手段で演算された前記障害物の加速度に基づいて、前記制御手段における制御の作動開始を判断するための閾値を補正して制御作動閾値補正値を算出する制御作動閾値補正手段とを備え、
    前記リスクポテンシャル算出手段は、前記制御作動閾値補正手段で算出された前記制御作動閾値補正値に従って、前記リスクポテンシャルを算出する車両用運転操作補助装置を備えることを特徴とする車両。
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