JP4740533B2 - 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 - Google Patents

車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 Download PDF

Info

Publication number
JP4740533B2
JP4740533B2 JP2003351087A JP2003351087A JP4740533B2 JP 4740533 B2 JP4740533 B2 JP 4740533B2 JP 2003351087 A JP2003351087 A JP 2003351087A JP 2003351087 A JP2003351087 A JP 2003351087A JP 4740533 B2 JP4740533 B2 JP 4740533B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
force
reaction force
driving
braking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003351087A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005112242A (ja
Inventor
洋介 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2003351087A priority Critical patent/JP4740533B2/ja
Publication of JP2005112242A publication Critical patent/JP2005112242A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4740533B2 publication Critical patent/JP4740533B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/84Data processing systems or methods, management, administration

Landscapes

  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)

Description

本発明は、運転者の操作を補助する車両用運転操作補助装置に関する。
従来の車両用運転操作補助装置は、先行車と自車両との車間距離に基づき、アクセルペダルの操作反力を変更している(例えば特許文献1)。この装置は、車間距離の減少に伴いアクセルペダルの反力を増加させることによって、運転者の注意を喚起する。
本願発明に関連する先行技術文献としては次のものがある。
特開平10−166889号公報 特開平10−166890号公報 特開2000−54860号公報 特開平9−286313号公報
上述したような車両用運転操作補助装置にあっては、自車両周囲のリスクを運転者に知らせるとともに、自車両と障害物との接触の可能性を考慮して自車両の挙動を制御することが望まれている。
本発明の車両用運転操作補助装置は、自車両前方の先行車を検出し、自車両と前記先行車との車間距離および相対速度を検出する障害物検出手段と、自車速を検出する車速検出手段と、前記障害物検出手段で検出した前記車間距離と前記相対速度から前記自車両と前記先行車との余裕時間を算出し、前記余裕時間の逆数を前記自車両の前記先行車に対するリスクポテンシャルとして算出するリスクポテンシャル算出手段と、前記リスクポテンシャル算出手段によって算出される前記リスクポテンシャルが大きくなるほどアクセルペダルを操作する際に発生する操作反力が大きくなるように前記操作反力を制御する操作反力制御手段と、前記自車両の前方に仮想弾性体を設けたと仮定し、前記仮想弾性体が前記先行車に当たって圧縮された場合の前記仮想弾性体の反発力を算出する反発力算出手段と、 前記アクセルペダルの操作量を検出するアクセルペダル操作量検出手段と、目標駆動力に従ってエンジンを制御するエンジン制御手段と、前記アクセルペダルの操作量に応じて大きくなるように設定されたドライバ要求駆動力から前記反発力に応じた補正量を減算することによって目標駆動力を算出し、前記自車両に発生する駆動力を減少する駆動力補正手段と、前記障害物検出手段で検出した前記車間距離と前記車速検出手段で検出した前記自車速から前記自車両と前記先行車との車間時間を算出し、前記車間時間がしきい値以上の場合、前記先行車と前記自車両との接触の可能性が低いと予測し、前記車間時間が前記しきい値よりも小さい場合、前記先行車と前記自車両との接触の可能性が高いと予測する接触予測手段と、記接触予測手段によって前記先行車との接触の可能性が低いと予測されると、前記駆動力補正手段による前記駆動力の減少制御は行わず、前記操作反力制御手段による前記操作反力制御を行い、前記先行車との接触の可能性が高いと予測されると、前記操作反力制御とともに、前記駆動の減少制御を行うように、前記操作反力制御手段および前記駆動補正手段を制御する制御手段と、前記先行車との接触の可能性が高いと予測されると、前記先行車との接触の可能性が低い場合に比べて、前記操作反力制御において前記リスクポテンシャルに対して発生する前記操作反力が大きくなるように前記操作反力を補正する操作反力補正手段とを備え、前記反発力算出手段は、前記しきい値と前記自車速に基づいて前記仮想弾性体の長さを設定し、前記仮想弾性体の長さに対して前記車間距離が小さくなるほど前記反発力を大きくする
本発明による車両は、上記車両用運転操作補助装置を備える。
自車両の潜在的なリスクによる操作反力の制御、および自車両と障害物との接触の可能性に関するリスク基づく駆動トルクの補正のいずれかを優先して行うので、自車両周囲のリスクを運転者に直感的に知らせながら自車両の減速動作を適切に補助することができる。
自車両周囲のリスクポテンシャルに応じて運転操作装置の操作反力を制御し、自車両と障害物との接触の可能性が高い場合はアクセルペダル操作量に対して発生する駆動トルクを減少するように補正するので、操作反力を介したリスクポテンシャルの伝達を行いながら、接触の可能性が高い場合に自車両の減速動作を適切に補助することができる。
《第1の実施の形態》
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の構成を示すシステム図であり、図2は、車両用運転操作補助装置1を搭載した車両の構成図である。
まず、車両用運転操作補助装置1の構成を説明する。レーザレーダ10は、車両の前方グリル部もしくはバンパ部等に取り付けられ、水平方向に赤外光パルスを照射して車両前方領域を走査する。レーザレーダ10は、前方にある複数の反射物(通常、前方車の後端)で反射された赤外光パルスの反射波を計測し、反射波の到達時間より、複数の前方車までの車間距離とその存在方向を検出する。検出した車間距離及び存在方向はコントローラ50へ出力される。なお、本実施の形態において、前方物体の存在方向は、自車両に対する相対角度として表すことができる。レーザレーダ10によりスキャンされる前方の領域は、自車正面に対して±6deg程度であり、この範囲内に存在する前方物体が検出される。
車速センサ20は、車輪の回転数や変速機の出力側の回転数を計測することにより自車両の車速を検出し、検出した自車速をコントローラ50に出力する。
コントローラ50は、CPUと、ROMおよびRAM等のCPU周辺部品とから構成され、車両用運転操作補助装置1全体の制御を行う。コントローラ50は、車速センサ20から入力される自車速と、レーザレーダ10から入力される距離情報から、自車両周囲の障害物状況、例えば自車両と各障害物との相対距離および相対速度といった障害物に対する走行状態を判定する。コントローラ50は、障害物状況に基づいて各障害物に対する自車両のリスクポテンシャルを算出する。さらに、コントローラ50は、障害物に対するリスクポテンシャルに基づいて、以下のような制御を行う。
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1は、アクセルペダル62,およびブレーキペダル92の踏み込み操作の際に発生する反力を制御することによって、運転者による自車両の加減速操作を補助し、運転者の運転操作を適切にアシストするものである。そこで、コントローラ50は、障害物状況から自車前方の障害物に対するリスクポテンシャルに基づいて、車両前後方向の反力制御量を算出する。コントローラ50は、算出した前後方向の反力制御量をアクセルペダル反力制御装置60およびブレーキペダル反力制御装置90へと出力する。
アクセルペダル反力制御装置60は、コントローラ50から出力される反力制御量に応じて、アクセルペダル62のリンク機構に組み込まれたサーボモータ61で発生させるトルクを制御する。サーボモータ61は、アクセルペダル反力制御装置60からの指令値に応じて発生させる反力を制御し、運転者がアクセルペダル62を操作する際に発生する踏力を任意に制御することができる。
アクセルペダルストロークセンサ64は、リンク機構を介してサーボモータ61の回転角に変換されたアクセルペダル62の操作量を検出する。アクセルペダルストロークセンサ64は、検出したアクセルペダル操作量をコントローラ50および駆動力制御装置63にそれぞれ出力する。
ブレーキペダル反力制御装置90は、コントローラ50から出力される反力制御量に応じて、ブレーキペダル92のリンク機構に組み込まれたサーボモータ91で発生させるトルクを制御する。サーボモータ91は、ブレーキペダル反力制御装置90からの指令値に応じて発生させる反力を制御し、運転者がブレーキペダル92を操作する際に発生する踏力を任意に制御することができる。なお、ここでは、サーボモータ91によってブレーキペダルの反力を制御しているが、これには限定されず、例えばコンピュータ制御による油圧力を用いてブレーキアシスト力を発生させることもできる。
ブレーキペダルストロークセンサ94は、リンク機構を介してサーボモータ91の回転角に変換されたブレーキペダル92の操作量を検出する。ブレーキペダルストロークセンサ94は、検出したブレーキペダル操作量をコントローラ50および制動力制御装置93にそれぞれ出力する。
駆動力制御装置63は、エンジンへの制御指令を算出する。図3に、駆動力制御装置63における駆動力制御のブロック図を示す。図4に、アクセルペダル操作量SAとドライバ要求駆動力Fdaとの関係を定めた特性マップを示す。駆動力制御装置63は、図4に示すようなマップを用いて、アクセルペダル操作量SAに応じてドライバ要求駆動力Fdaを算出する。そして、駆動力制御装置63は、ドライバ要求駆動力Fdaに、後述する駆動力補正量ΔDaを加えて目標駆動力を算出する。駆動力制御装置63のエンジンコントローラは、目標駆動力に従ってエンジンへの制御指令を算出する。
制動力制御装置93は、ブレーキ液圧指令を出力する。図5に、制動力制御装置93における制動力制御のブロック図を示す。図6に、ブレーキペダル操作量SBとドライバ要求制動力Fdbとの関係を定めた特性マップを示す。制動力制御装置93は、図6に示すようなマップを用いて、ブレーキペダル操作量SBに応じてドライバ要求制動力Fdbを算出する。そして、制動力制御装置93は、ドライバ要求制動力Fdbに、後述する制動力補正値ΔDbを加えて目標制動力を算出する。制動力制御装置93のブレーキ液圧コントローラは、目標制動力に従ってブレーキ液圧指令を出力する。ブレーキ液圧コントローラからの指令に応じて各車輪に設けられたブレーキ装置95が作動する。
図7に、コントローラ50の内部および周辺の構成を示すブロック図を示す。コントローラ50は、例えばCPUのソフトウェア形態により、障害物状況認識部51、リスクポテンシャル算出部52、運転操作反力算出部53,接触可能性予測部54,運転操作反力補正部55,および制駆動力補正量算出部56を構成する。
障害物認識部51は、レーザレーダ10および車速センサ20からの信号を入力し、自車両前方の障害物状況を認識する。具体的には、前方車との車間距離および相対速度を算出し、さらに自車速を検出する。リスクポテンシャル算出部52は、障害物認識部51の認識結果に基づいて、前方障害物に対する自車両のリスクポテンシャルを算出する。運転操作反力算出部53は、リスクポテンシャル算出部52で算出したリスクポテンシャルからアクセルペダル62の反力制御指令、及びブレーキペダル92の反力制御指令を算出する。
接触可能性予測部54は、障害物認識部51の認識結果に基づいて、自車両が前方の障害物と接触する可能性が高いか否かを予測する。運転操作反力補正部55は、運転操作反力算出部53で算出された運転操作反力に対し、接触可能性予測部54で予測された障害物と自車両とが接触する可能性に基づいて補正を行う。制駆動力補正量算出部56は、接触可能性予測部54で接触可能性があると判定された場合に、自車両の制駆動力の補正量を算出する。
以下に、第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の動作を詳細に説明する。図8に、第1の実施の形態のコントローラ50における運転操作補助制御処理の処理手順のフローチャートを示す。本処理内容は、一定間隔、例えば50msec毎に連続的に行われる。
まず、ステップS100で走行状態を読み込む。ここで、走行状態は、自車前方の障害物状況を含む自車両の走行状況に関する情報である。そこで、レーザレーダ10により検出される前方障害物までの車間距離Dや存在方向と、車速センサ20によって検出される自車両の走行車速Vhを読み込む。また、アクセルペダルストロークセンサ64およびブレーキペダルストロークセンサ94で検出されるアクセルペダル操作量SAおよびブレーキペダル操作量SBも読み込む。
ステップS200では、ステップS100で読み込み、認識した走行状態データに基づいて、前方障害物の状況を認識する。ここでは、前回の処理周期以前に検出され、コントローラ50のメモリに記憶されている自車両に対する障害物の相対位置やその移動方向・移動速度と、ステップS100で得られた現在の走行状態データとにより、現在の障害物の自車両に対する相対位置やその移動方向・移動速度を認識する。そして、自車両の走行に対して障害物が、自車両の前方にどのように配置され、相対的にどのように移動しているかを認識する。
ステップS300では、障害物に対するリスクポテンシャルRPを算出する。障害物に対するリスクポテンシャルRPは以下のようにして算出する。
まず、認識した障害物に対する余裕時間TTC(Time To Contact)を算出する。ここで、障害物に対する余裕時間TTCは、以下の(式1)で求められる。
TTC=D/Vr ・・・(式1)
ここで、D:自車両と前方車との車間距離、Vr:自車両と前方車との相対速度をそれぞれ示す。
そして、算出した余裕時間TTCを用いて、前方車に対するリスクポテンシャルRPを算出する。前方車に対するリスクポテンシャルRPは以下の(式2)で求められる。
RP=1/TTC ・・・(式2)
(式2)に示すように、リスクポテンシャルRPは余裕時間TTCの逆数を用いて、余裕時間TTCの関数として表されており、リスクポテンシャルRPが大きいほど障害物への接近度合が大きいことを示している。
ステップS400では、ステップS300で算出したリスクポテンシャルRPから、アクセルペダル反力制御装置60へ出力する反力制御指令値FAと、ブレーキペダル反力制御装置90へ出力する反力制御指令値FBとを算出する。アクセルペダル62に関しては、リスクポテンシャルRPが大きいほど、アクセルペダル62を戻す方向へ制御反力を発生させる。また、ブレーキペダル92に関しては、リスクポテンシャルRPが大きいほどブレーキペダル92を踏み込みやすい方向へ制御反力を発生させる。
図9に、リスクポテンシャルRPと、アクセルペダル反力制御指令値FAとの関係を示す。図9に示すように、リスクポテンシャルRPが所定値RPmaxよりも小さい場合、リスクポテンシャルRPが大きいほど、大きなアクセルペダル反力を発生させるようにアクセルペダル反力制御指令値FAを算出する。リスクポテンシャルRPが所定値RPmaxより大きい場合には、最大のアクセルペダル反力を発生させるように、アクセルペダル反力制御指令値FAを最大値FAmaxに固定する。
図10に、リスクポテンシャルRPと、ブレーキペダル反力制御指令値FBとの関係を示す。図10に示すように、リスクポテンシャルRPが所定値RPmaxよりも大きい場合、リスクポテンシャルRPが大きいほど、小さなブレーキペダル反力、すなわち大きなブレーキアシスト力を発生させるようにブレーキペダル反力制御指令値FBを算出する。リスクポテンシャルRPが所定値RP1より大きくなると、最小のブレーキペダル反力を発生させるように反力制御指令値FBをFBminに固定する。リスクポテンシャルRPが所定値RPmaxよりも小さい場合は、ブレーキペダル反力制御指令値FBをゼロに設定し、ブレーキペダル反力特性は変化させない。
図9,図10に示すように、リスクポテンシャルRPが所定値RPmaxより小さい場合は、アクセルペダル反力特性を変更し、リスクポテンシャルRPの大きさをアクセルペダル操作反力として運転者に知らせる。一方、リスクポテンシャルRPが所定値RPmaxより大きい場合は、アクセルペダル反力制御指令値FAを最大として、運転者がアクセルペダル62を解放するように促す。さらに、ブレーキペダル反力制御指令値FBを小さくして、運転者がブレーキ操作に移行した際にブレーキペダル92を踏み込みやすいように制御する。
ステップS500では、障害物と自車両が接触する可能性があるか否かを予測する。ここで行う処理を図11のフローチャートを用いて説明する。
接触の可能性を判断するために、まずステップS501で車間時間THWを算出する。車間時間THWは、自車両と障害物との車間距離D、および自車速Vhを用いて以下の(式3)から算出できる。
THW=D/Vh ・・・(式3)
ステップS502では、前回周期で判定した接触可能性を示すフラグFlg_Aを、過去値Flg_Azとして保存する。
ステップS503では、ステップ501で算出した車間時間THWをしきい値Thと比較する。車間時間THWがしきい値Th以上の場合(THW≧Th)は、自車両が前方障害物と接触する可能性が低いと判断して、ステップS504へ進み、接触可能性フラグFlg_Aに0をセットする。一方、車間時間THWがしきい値Thよりも小さい場合(THW<Th)は、自車両が前方障害物と接触する可能性があると判断し、ステップS505へ進んで接触可能性フラグFlg_Aに1をセットする。
このようにステップS500で接触可能性を予測した後、ステップS600へ進む。
ステップS600では、ステップS400で算出したリスクポテンシャルRPに応じた運転操作反力に対し、ステップS500で予測した障害物との接触可能性に基づいて補正を行う。ここで行う処理を図12〜図16を用いて詳細に説明する。
図12のステップS610では、アクセルペダル反力制御指令値FAおよびブレーキペダル反力制御指令値FBを補正するための補正係数hを算出する。補正係数hの算出方法を図13に従って説明する。
ステップS611では、自車両が前方障害物と接触する可能性があるか否か、すなわちステップS500でセットした接触可能性フラグFlg_Aが1か否かを判定する。ステップS611が肯定判定されると、ステップS612に進む。ステップS612では、前回周期で算出した補正係数hzが、補正係数最大値hmaxと予め設定した補正係数増分Δhとの差よりも大きいか否かを判定する(hz>hmax−Δh)。
ステップS612が肯定判定されると、ステップS613へ進み、補正係数hとして補正係数最大値hmaxをセットして終了する(h=hmax)。一方、ステップS612が否定判定されると、ステップS614へ進み、前回周期で算出した補正係数hzに補正係数増分Δhを加えて今回の補正係数hとする(h=hz+Δh)。
ステップS611が否定判定され、自車両が前方障害物と接触する可能性が低い場合は、ステップS615へ進む。ステップS615では、前回周期の補正係数hzが補正係数増分Δhに1を加えた値よりも小さいか否かを判定する(h<1+Δh)。ステップS615が肯定判定されると、ステップS616へ進む。ステップS616では、今回の補正係数hに1をセットして終了する(h=1)。一方、ステップS615が否定判定されると、ステップS617へ進み、前回の補正係数hzから補正係数増分Δhを減じて今回の補正係数hとする(h=hz−Δh)。
図14に補正係数hの変化の様子を時系列で示す。接触可能性フラグFlg_Aが1、すなわち接触の可能性がありと判断されると、補正係数hを1から徐々に補正係数最大値hmaxまで増加させる。そして、接触可能正フラグFlg_Aが0、すなわち接触の可能性が低くなると、補正係数hを徐々に1まで減少させる。このように接触の可能性がある場合は補正係数kを大きくし、接触の可能性が低い場合は補正係数kを小さくすることにより、リスクポテンシャルRPに対する運転操作反力の変化量を接触可能性に応じて補正する。また、補正係数hを徐々に変化させているので、運転操作反力がステップ状に変化することなく、滑らかな反力変化を実現することができる。
このようにステップS610で補正係数hを算出した後、ステップS620へ進む。
ステップS620ではアクセルペダル62およびブレーキペダル92に付加するパルス反力Fpを算出する。パルス反力Fpの算出方法を図15に従って説明する。
ステップS621では、自車両が前方障害物と接触する可能性があるか否か、すなわちステップS500でセットした接触可能性フラグFlg_Aが1か否かを判定する。ステップS621が肯定判定されると、ステップS622に進む。ステップS622では、前回も接触の可能性があったか否か、すなわち前回の接触可能性フラグFlg_Azが1か否かを判定する。ステップS622が肯定判定されるとステップS623に進み、接触の可能性ありと判定されてからの経過時間を示すカウンタCntをカウントアップする。ステップS622が否定判定され、接触の可能性がない状態から接触の可能性がある状態に変化した場合は、カウンタCntを0にクリアする。
ステップS625では、カウンタCntが所定時間Tp(例えばTp=0.2sec)よりも小さいか否かを判定する。ステップS625が肯定判定されると、ステップS626へ進む。ステップS626では、アクセルペダル62およびブレーキペダル92にパルス状の反力を付加するように、パルス反力Fpにパルス反力高さΔFpをセットして終了する。一方、ステップS625が否定判定されると、ステップS627に進み、パルス反力Fpに0をセットして終了する。
ステップS621が否定判定されて接触の可能性がない場合は、ステップS628に進み、パルス反力Fpに0をセットして終了する。
図16にパルス反力Fpの変化の様子を時系列で示す。接触可能性フラグFlg_Aが0から1、すなわち接触の可能性がない状態から接触の可能性がある状態に変化すると、パルス反力Fpがパルス高さΔFpになる。そして、接触の可能性がある状態に変化してから所定時間Tpが経過するまで、パルス反力Fpが発生する。
このようにパルス反力Fpを算出することにより、接触の可能性がない状態から接触の可能性がある状態に変化したことをペダルの反力変化によってドライバに伝える。これによりドライバの適切な運転操作を促すことができる。さらに、所定時間Tpが経過した後はパルス反力Fpは発生せず、リスクポテンシャルRPに応じた運転操作反力に復帰するため、ドライバの運転操作を邪魔することがない。
このようにステップS620でパルス反力Fpを算出した後、ステップS631へ進む。
ステップS631では、ステップS610で算出した補正係数h、及びステップS620で算出したパルス反力Fpとから、以下の(式4)に従ってアクセルペダル反力補正値FA_hoseiを算出する。
FA_hosei =h×FA+Fp ・・・(式4)
ステップS632では、補正係数h及びパルス反力Fpとから、以下の(式5)に従ってブレーキペダル反力補正値FB_hoseiを算出する。
FB_hosei =h×FB−Fp ・・・(式5)
図17(a)〜(d)に、補正係数h、リスクポテンシャルRP、アクセルペダル反力、およびブレーキペダル反力の時系列変化の一例を示す。
接触の可能性がない状態から接触の可能性がある状態に変化すると、図17(a)に示すように補正係数hが徐々に最大値hmaxまで増加する。これに伴って、図17(c)に示すように、アクセルペダル反力がパルス状に増加し、その後、破線で示すリスクポテンシャルRPに応じた反力に比べて大きなアクセルペダル反力が発生する。また、図17(d)に示すように、ブレーキペダル反力がパルス状に減少し、その後、破線で示すリスクポテンシャルRPに応じた反力比べて小さなブレーキペダル反力、すなわち大きなブレーキアシスト力が発生する。
接触の可能性がある状態から接触の可能性がない状態に変化すると、補正係数hは徐々に1まで低下する。これに伴い、リスクポテンシャルRPに応じた反力に対して増加していたアクセルペダル反力が徐々に減少し、減少していたブレーキペダル反力が徐々に増加して、リスクポテンシャルRPに応じた反力にそれぞれ復帰する。
このようにステップS600でアクセルペダル反力補正値FA_hoseiおよびブレーキペダル反力補正値FB_hoseiを算出した後、ステップS700へ進む。
ステップS700では、自車両が前方障害物に接触する可能性がある場合の、制駆動力の補正量を算出する。補正量の算出にあたっては、図18(a)に示すように、自車両前方に仮想的な弾性体を設けたと考え、この仮想的な弾性体が前方車両に当たって圧縮され、自車両に対する擬似的な走行抵抗を発生するというモデルを考える。ここで、仮想的な弾性体の長さlは、自車速Vhに応じて、上述した接触可能性の判断に用いた車間時間THWのしきい値Thと関連付けて以下の(式6)で表すことができる。
l=Th×Vh ・・・(式6)
また、仮想的な弾性体の弾性定数kは、適切な制御効果が得られるように調整される制御パラメータである。図18(b)に示すように、自車両と前方車両との車間距離Dが短い場合には、仮想的に設けた弾性体の反発力Fcが以下の(式7)で表される。
Fc=k×(l−D) ・・・(式7)
(式7)に示すように仮想弾性体の長さlに対して車間距離Dが小さくなるほど、すなわち自車両と前方車両との接触のリスクが高くなるほど反発力Fcが大きくなる。自車両と前方車両との車間距離Dが短い場合には、(式7)で算出される反発力Fcを駆動力および制動力の補正量として設定する。なお、車間距離Dが弾性体の長さl以上の場合、反発力Fc=0とする。
ここでは、車間時間THWのしきい値Thを用いて仮想的な弾性体の長さlを算出し、車間距離Dが仮想弾性体の長さlより小さい(l>D)場合、自車両が前方障害物に接触する可能性があると考える。すなわち、制駆動力の補正量を算出する際にも、車間時間THWに基づいて接触の可能性を判断しているといえる。
ステップS700で行う処理を、図19のフローチャートに従って説明する。
まずステップS701で、ステップS100で読み込んだアクセルペダル操作量SAに基づいて、アクセルペダル62が踏みこまれているか否かを判定する。アクセルペダル62が踏み込まれていない場合には、ステップS702へ進み、アクセルペダル62が急に解放されたか否かを判定する。例えば、アクセルペダル操作量SAから算出するアクセルペダル62の操作速度が所定値未満であった場合は、アクセルペダル62がゆっくりと戻されたと判断し、ステップS703へ進む。ステップS703では、駆動力補正量ΔDaとして0をセットし、つづくステップS704で制動力補正量ΔDbとして上述した(式7)で算出した反発力Fcをセットする。
一方、ステップS702でアクセルペダル62が急に戻されたと判定されると、ステップS705へ進む。ステップS705では駆動力補正量ΔDaを漸減させ、ステップS706で制動力補正量ΔDbを反発力Fcまで漸増させる。具体的には、アクセルペダル62が急に戻された場合は、アクセルペダル操作中には駆動力を反発力Fc分だけ減少させるように設定していた駆動力補正量ΔDa(=−Fc)を、図20(a)に示すように0まで徐々に変化させる。また、図20(b)に示すようにアクセルペダル62が急に戻されてから制動力補正量ΔDbを反発力Fcまで徐々に増加させる。このように、アクセルペダル62が急に戻された場合は、最終的に駆動力補正量ΔDaが0に、制動力補正量ΔDbがFcになるように変化させる。
一方、ステップS701が肯定判定され、アクセルペダル62が踏み込まれている場合は、ステップS707へ進んでドライバ要求駆動力Fdaを推定する。コントローラ50内には、駆動力制御装置63内に記憶されたドライバ要求駆動力算出マップ(図4)と同一のものが用意されており、アクセルペダル操作量SAに従って、ドライバ要求駆動力Fdaを推定する。
つづくステップS708で、ステップS707で推定したドライバ要求駆動力Fdaと反発力Fcとの大小関係を比較する。ドライバ要求駆動力Fdaが反発力Fc以上(Fda≧Fc)の場合は、ステップS709へ進む。ステップS709では、駆動力補正量ΔDaとして−Fcをセットし、ステップS710で制動力補正量ΔDbに0をセットする。すなわち、Fda−Fc≧0であることから、駆動力Fdaを反発力Fcにより補正した後も正の駆動力が残る。従って、補正量の出力は駆動力制御装置63のみで行うことができる。この場合、車両の状態としては、ドライバがアクセルペダル62を踏んでいるにも関わらず期待した程の駆動力が得られない状態となる。補正後の駆動力が走行抵抗より大きい場合には、加速が鈍くなる挙動としてドライバに感じられ、補正後の駆動力が走行抵抗より小さい場合には、減速する挙動としてドライバに感じられる。
一方、ステップS708が否定判定され、ドライバ要求駆動力Fdaが反発力Fcより小さい場合(Fda<Fc)は、駆動力制御装置63のみでは目標とする補正量を出力できない。そこで、ステップS711において駆動力補正量ΔDaに−Fdaをセットし、ステップS712で制動力補正量ΔDbとして、補正量の不足分(Fc−Fda)をセットする。この場合、車両の減速挙動としてドライバには察知される。
図21に、駆動力および制動力の補正方法を説明する図を示す。図21の横軸はアクセルペダル操作量SAおよびブレーキペダル操作量SBを示しており、原点0から右へ進むほどアクセルペダル操作量SAが大きく、左へ進むほどブレーキペダル操作量SBが大きいことを示している。図21の縦軸は駆動力および制動力を示し、原点0から上へ進むほど駆動力が大きく、下へ進むほど制動力が大きいことを示している。
図21において、アクセルペダル操作量SAに応じた要求駆動力Fda、およびブレーキペダル操作量SBに応じた要求制動力Fdbをそれぞれ一点差線で示す。また、接触可能性に応じて補正した駆動力および制動力を実線で示す。
アクセルペダル操作量SAが大きく、アクセルペダル操作量SAに応じた要求駆動力Fdaが反発力Fc以上の場合は、駆動力を補正量ΔDaに応じて減少方向に補正する。一方、アクセルペダル操作量SAが小さく、アクセルペダル操作量SAに応じた要求駆動力Fdaが反発力Fcよりも小さい場合は、駆動力を発生しないような補正量ΔDaを設定して駆動力を補正する。さらに、反発力Fcと要求駆動力Fdaとの差を補正量ΔDbとして設定する。これにより、アクセルペダル操作量SAに応じた緩制動を行う。
ブレーキペダル92が踏み込まれると、補正量ΔDbに基づいて制動力を増大方向に補正する。これにより、全体として車両の走行抵抗を補正量、すなわち仮想弾性体の反発力Fcに相当して増大させるように制駆動力の特性を補正している。
このようにステップS700で制駆動力補正量を算出した後、ステップS800へ進む。
ステップS800では、ステップS600で算出したアクセルペダル反力補正値FA_hosei、及びブレーキペダル反力補正値FB_hoseiを、それぞれアクセルペダル反力制御装置60およびブレーキペダル反力制御装置90へ出力する。アクセルペダル反力制御装置60およびブレーキペダル反力制御装置90は、それぞれコントローラ50から入力される指令値に応じてアクセルペダル反力およびブレーキペダル反力を制御する。
ステップS900では、ステップS700で算出した駆動力補正量ΔDa、及び制動力補正量ΔDbをそれぞれ駆動力制御装置63、及び制動力制御装置93に出力する。駆動力制御装置63は、駆動力補正量ΔDaと要求駆動力Fdaとから目標駆動力を算出し、算出した目標駆動力を発生するようにエンジンコントローラを制御する。また、制動力制御装置93は、制動力補正量ΔDbと要求制動力Fdbとから目標制動力を算出し、目標制動力を発生するようにブレーキ液圧コントローラを制御する。
これにより、アクセルペダル62およびブレーキペダル92には、自車両周囲のリスクポテンシャルRPおよび前方障害物との接触の可能性に基づくペダル反力がそれぞれ発生する。また、車間距離Dが短く自車両と前方車両とが接触する可能性がある場合は、自車両前方の仮想的な弾性体の反発力Fcに相当する補正量を用いて駆動力を小さく、また制動力を大きくするように補正を行う。
このように、以上説明した第1の実施の形態においては、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)コントローラ50は、自車両周囲の障害物状況に基づいて、障害物に対する自車両の潜在的な第1のリスクと、自車両と障害物との接触の可能性に関する第2のリスクとを算出する。そして、第1のリスクに基づいて運転操作装置の操作反力制御を行い、第2のリスクに基づいて自車両に発生する駆動トルクを減少するよう駆動力制御を行う。コントローラ50は、操作反力制御および駆動力制御のいずれかを優先して行うように制御を行う。具体的には、第1の実施の形態においては、第1のリスクとして自車両周囲のリスクポテンシャルRPを算出し、リスクポテンシャルRPに応じてアクセルペダル反力制御およびブレーキペダル反力制御を行った。また、第2のリスクとして、自車両前方に設定した仮想的な弾性体の長さlと、自車両と前方車両との車間距離Dとの差(l−D)を算出した。差(l−D)が大きくなり、自車両と前方車両との接触のリスクが高くなるほど駆動トルクを減少するように補正した。上述したように、仮想弾性体の長さlよりも車間距離Dが大きく、自車両と前方車両との接触のリスクが小さい場合は、リスクポテンシャルRPに応じた反力制御を優先して行い、駆動力の補正は行わない。これにより、自車両と前方車両との接触の可能性が低い場合には、リスクポテンシャルRPに応じた反力制御を行うことにより自車両周囲の潜在的なリスクを操作反力を介して直感的に運転者に知らせることができる。また、自車両と前方車両との接触の可能性が高い場合は駆動力を減少するように補正するので、運転者による運転操作を適切に補助することができる。
(2)コントローラ50は、障害物に対するリスクポテンシャルRPを算出し、リスクポテンシャルRPに基づいてアクセルペダル反力制御およびブレーキペダル反力制御を行う。さらに、自車両と障害物との接触の可能性を予測し、接触の可能性が高い場合は、図21に示すようにアクセルペダル操作量SAに対する駆動トルクの関係を減少方向に補正する。このように、リスクポテンシャルRPに応じてアクセルペダル62およびブレーキペダル92の操作反力制御を行うことにより、運転者が常に接触して操作を行う運転操作装置を介して自車両周囲のリスクポテンシャルRPを直感的に運転者に伝達することができる。また、接触の可能性が高い場合は駆動トルクを減少するので、運転者に自車両の加速の鈍化または減速感を与えて注意を喚起することができる。なお、第1の実施の形態においては、駆動力の補正量ΔDaを算出するための接触の可能性を、自車両前方に仮想的に設定した弾性体の長さlと、自車両と前方車両との車間距離Dとの差(l−D)から予測した。
(3)コントローラ50は、自車両と障害物との接触の可能性が高いと予測されると、障害物との接触の可能性が低い場合に比べてリスクポテンシャルRPに対する操作反力の変化量が大きくなるように操作反力を補正する。具体的には、図17(a)〜(d)に示すように、接触の可能性がある場合は、リスクポテンシャルRPに応じたアクセルペダル反力を増加させ、ブレーキペダル反力を減少させる。これにより、接触の可能性の有無を運転者により確実に認識させることができる。
(4)障害物との接触の可能性が低い状態から高い状態へと移行すると、運転操作装置に付加力を与える。具体的には、図17(a)〜(d)に示すように、アクセルペダル反力およびブレーキペダル反力にそれぞれパルス反力Fpを付加する。これにより、自車両が障害物と接触する可能性がでてきたことを運転者に確実に知らせることができる。なお、第1の実施の形態においては付加力をパルス反力Fpとして発生させたが、これには限定されず、例えば振動を発生させることもできる。
(5)コントローラ50は、自車両と障害物との接触の可能性が高い場合に、図21に示すようにブレーキペダル操作量SBに対する制動トルクの関係を増大方向に補正する。これにより、障害物との接触の可能性が高い場合に運転者がブレーキペダル操作を行うと、制動力補正量ΔDbだけ増大した制動力が発生し、運転者の減速操作を適切に補助することができる。なお、制動力の補正量ΔDbを算出する際も、自車両前方の仮想弾性体の長さlと車間距離Dとの差を用いて自車両と前方車両との接触の可能性を予測した。
(6)アクセルペダル操作量SAが所定値よりも小さい場合は、アクセルペダル操作量SAに応じて緩制動を行う。具体的には、アクセルペダル操作量SAに応じたドライバ要求駆動力Fdaが仮想弾性体の反発力Fcよりも小さい場合は、反発力Fcと要求駆動力Fdaとの差(Fc−Fda)を制動力補正量ΔDbとして制動力制御装置93に出力する。これにより、アクセルペダル操作量SAに応じた駆動力が小さい場合でも、運転者の運転操作を補助することができる。
(7)自車両周囲のリスクポテンシャルRPが大きくなるほどアクセルペダル操作反力を大きくするので、リスクポテンシャルRPを確実に運転者に知らせることができる。
(8)自車両周囲のリスクポテンシャルRPが大きくなるほどブレーキペダル操作反力を小さくするので、運転者がブレーキペダル操作を行う際に運転者の減速操作を補助することができる。
《第2の実施の形態》
以下に、本発明の第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置の構成は、図1および図2に示した第1の実施の形態と同様である。ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
第2の実施の形態では、自車両が前方の障害物を操舵操作あるいは制動操作によって回避できるか否かを判定し、その判定結果に基づいて制駆動力の補正量を決定する。すなわち、回避可能判断の判定結果に基づいて、自動的に制動力を発生する自動制動制御を行う。
以下に、第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置の動作を詳細に説明する。図22は、第2の実施の形態のコントローラ50における運転操作補助制御処理の処理手順のローチャートを示す。本処理内容は、一定間隔、例えば50msec毎に連続的に行われる。
ステップS100〜S700での処理は、第1の実施の形態で説明した図8のフローチャートのステップS100〜S700での処理と同様であるので説明を省略する。
ステップS720では、ステップS200で認識した前方障害物の状況に基づいて、自車両が操舵操作によって前方障害物を回避できるか否かを判断する。ここでは、前方障害物を回避するために必要な横移動距離yを算出し、操舵による回避可能性判断を行う。自車両が操舵操作によって前方障害物を左右いずれかに回避可能である場合は、操舵回避可能であると判断し、自動制動制御を行わないようにする。
図23に、自車両と前方車両との位置関係を示す。図23に示すように、自車両の正面に対する前方障害物の右端部および左端部の角度をそれぞれθ1,θ2とする。このように、前方の障害物に対して回避できる方向が左右2方向(θ1,θ2)ある場合には、小さい方の値θ1を選択する。そして、自車両がθ1方向に操舵して前方車両を回避するために必要な横移動距離yを算出する。横移動距離yは、以下の(式8)から算出できる。
y=D×sin(θ1)+lw/2 ・・・(式8)
ここで、D:車間距離、lw:車両の幅である。
なお、ここではレーザレーダ10が自車両の中央に取り付けられている例を説明した。レーザレーダ10が自車両中央から左右いずれかにオフセットして取り付けられている場合は、上記(式8)においてレーザレーダ10の取り付け位置のオフセット分を適宜加算または減算する。
また、所定の幅を持った複数本のビームにより前方障害物を検出する検出器を用いる場合は、図24に示すように前方障害物の方向が、ある幅θ1〜θ2の範囲内であるということが検出される。この場合は、前方障害物の方向を、存在範囲θ1〜θ2のうちの最小値θ1として回避に必要な横移動距離yを上述した(式8)を用いて算出する。なお、この場合も、レーダが車両の中央から左右どちらかにオフセットして取り付けられている場合には、上記(式8)においてレーダの取り付け位置のオフセット分を適宜加算または減算する。
以上のような方法により操舵回避に必要な横移動量yを演算することで、自車両に対する障害物のオフセット量、すなわち自車両と前方車両との左右方向の相対位置が異なる場合においても、それぞれの場合に応じて操舵回避に必要な横移動量yを算出できる。従って、操舵回避が可能か不可能かを正確に演算することができる。
さらに、自車両が回避に必要な横移動距離yだけ横移動するのに必要な時間tyを算出する。車両の操舵特性は、以下の(式9)(式10)のように表される。
m×v×(r+dβ/dt)=2Yf+2Yr ・・・(式9)
Iz×dr/dt=2lf×Yf−2lr×Yr ・・・(式10)
ここで、
m:車両重量
Iz:車両ヨー方向の慣性モーメント
v:車速
r:ヨーレート
β:車体スリップ角
lf:車両重心から前輪までの距離
lr:車両重心から後輪までの距離
Yf、Yrはそれぞれ前輪、後輪の発生する横力であり、以下の(式11)(式12)のように表される。
Yf=Ff{β+(lf/v)×r−θf} ・・・(式11)
Yr=Fr{β−(lr/v)×r} ・・・(式12)
ここで、θfは前輪舵角である。緊急時にはドライバは図25に示すような操舵速度と操舵量最大値で操舵すると仮定し、図25に示す特性に従って前輪舵角θfを設定する。
Ff、Frはタイヤスリップ角に対して発生する横力を表す関数であり、図26のような関係として定義される。
このとき、横移動量yは以下の(式13)のように表される。
y=∫v×sin(∫r×dt+β)dt ・・・(式13)
以上の(式9)〜(式13)を解くことにより、自車両が前方障害物を回避するために必要な横移動距離yだけ横移動するのに必要な時間tyを算出できる。
(式9)〜(式13)の演算をオンラインで実行するには非常に時間がかかるため、ここではこれらの演算を予めオフラインで行い、その演算結果を図27に示すようにマップ化しておく。図27は、操舵回避に必要な横移動量yがy1である場合、回避に必要な時間tyがty1であることを示している。この必要時間tyは、自車速が高いほど短くなり、自車速が低いほど長くなる。
回避に必要な横移動距離yだけ横移動するのに必要な時間tyを演算する場合は、図27に示す車速vと横移動距離yに対するマップの値を参照して算出する。
このように算出した横移動時間tyを、自車両と前方障害物とが接触するまでの推定時間D/Vr(余裕時間TTC)と比較する。接触するまでの余裕時間D/Vrが横移動時間tyよりも小さい場合(D/Vr<ty)は、操舵による回避が不可能であると判断する。
以上説明したように、車両の操舵特性の違いに応じて操舵回避時間tyを演算するため、車両ごとに異なる操舵特性や車速域で異なる操舵特性によらず、操舵で前方障害物を回避可能か不可能かを正確に演算できる。また、ドライバの緊急時のステアリング操作の特性も加味して車両の操舵回避時間tyを演算するため、より正確に緊急時の操舵回避時間tyを演算することができる。
このようにステップS720で操舵による回避可能性を判断した後、ステップS740へ進む。
ステップS740では、制動による回避可能性判断を行う。具体的には、ステップS200で認識した自車両と前方障害物との距離Dと相対速度Vrが以下の(式14)に示す関係であるとき、制動によって前方障害物を回避することは不可能であると判断する。
D<−Vr×Td+Vr/2a ・・・(式14)
ここで、Tdはドライバのブレーキ操作時に減速度が発生するまでの無駄時間であり、例えばTd=0.2秒とする。aはドライバのブレーキ操作により発生する減速度であり、例えばa=8.0m/sとする。
ステップS760では、ステップS720で判断した操舵回避可能性、及びステップS740で判断した制動回避可能性の結果に基づいて、ステップS700で算出した制駆動力補正量に補正を行う。ステップS760で行う処理を図28のフローチャートを用いて説明する。
ステップS901で制動および操舵による前方障害物の回避が不可能かを判定する。制動による回避が不可能かつ操舵による回避が不可能と判定されると、ステップS902へ進む。ステップS902では、図29に示す制動力2による制動力目標値Ftを算出する。具体的には、図29に示すように所定の傾きで予め設定した制動力2まで増加する制動力目標値Ftを算出する。
ステップS901が否定判定されると、ステップS903へ進み、制動による前方障害物の回避または操舵による回避が不可能であるか否かを判定する。制動または操舵による前方障害物の回避が不可能と判定されると、ステップS904へ進む。ステップS904では、図29に示す制動力1による制動力目標値Ftを算出する。具体的には、制動力2より小さい制動力1を制動力目標値Ftとして算出する。制動力1は0から一定の傾きαで徐々に大きくなる。制動力1の傾きαは、制動力1から制動力2に移行する際にその制動力の差p1が所定値以下となるように演算される。傾きαは以下のように演算する。
まず、制動力1が作動し始めてから制動力2が作動するまでの時間T1を推定する。制動による前方障害物の回避が不可能となってから操舵による回避が不可能となる場合、時間T1は、操舵回避に要する横移動時間tyを用いて以下の(式15)で表される。
T1=D/Vr − ty ・・・(式15)
また、操舵による前方障害物の回避が不可能となってから制動による回避が不可能となる場合、時間T1は以下の(式16)で表される。
T1=−(D−Vr/2a+Vr×Td)/Vr ・・・(式16)
ここで、Tdはドライバによるブレーキ操作時の無駄時間、aはブレーキ操作によって発生する減速度である。
制動力1の傾きαは、上述したように算出した時間T1、および制動力2と制動力1との差p1を用いて以下の(式17)から算出することができる。なお、ここで用いる制動力の差p1は、予め適切な値を設定しておく。
α=p1/T1 ・・・(式17)
ステップS903が否定判定され、制動による回避と操舵による回避のいずれも可能である場合には、設定された制動力目標値Ftを所定の傾きで徐々に小さくし、最終的に制動力目標値Ftを0とする。
図30に、制動力目標値Ftの時系列変化を示す。時間t=taにおいて制動または操舵による前方障害物の回避が不可能と判定されると、制動力1に従って制動力目標値Ftを0から徐々に大きくする。時間t=taからT1経過後の時間t=tbにおいて制動による回避も操舵による回避も不可能と判定されると、制動力目標値Ftをそれまでの所定の傾きで制動力2まで増加させ、制動力1から制動力2へと移行して急制動を行う。
つづくステップS906では、ステップS700で算出した制動力補正量ΔDbが、ステップS902,S904,またはS905で算出した制動力目標値Ftよりも小さいか否かを判定する(ΔDb<Ft)。制動力補正量ΔDbが制動力目標値Ftよりも小さい場合は、ステップS907へ進んで制動力目標値Ftを制動力補正量ΔDbとして設定する。つづくステップS908では、駆動力を0とするために、アクセルペダル操作量SAに応じた値−Fdaを駆動力補正量ΔDaとして設定する。ステップS906が否定判定されると、ステップS700で算出した制動力補正量ΔDbおよび駆動力補正量ΔDaをそのまま使用する。
このようにステップS760で駆動力補正量ΔDaおよび制動力補正量ΔDbを補正した後、ステップS800へ進む。ステップS800では、ステップS600で補正した反力制御指令値をアクセルペダル反力制御装置60およびブレーキペダル反力制御装置90にそれぞれ出力し、アクセルペダル反力制御およびブレーキペダル反力制御を行う。ステップS900では、ステップS760で補正した駆動力補正量ΔDaおよび制動力補正量ΔDbを駆動力制御装置63および制動力制御装置93にそれぞれ出力し、制駆動力制御を行う。これにより、今回の処理を終了する。
このように、以上説明した第2の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態による効果に加えて以下のような作用効果を奏することができる。
(1)コントローラ50は、障害物に対する回避の可能性を判定し、自車両が障害物を回避できないと判定すると、自動制動を行うように制動力制御装置93を制御する。これにより、自車両を自動的に減速して不慮の事態による影響を緩和させることが可能となる。
(2)コントローラ50は、自車両が制動のみで障害物を回避できるか否か、また、操舵のみで障害物を回避できるか否かを判定し、少なくとも制動または操舵のみで障害物を回避できない場合は、自動制動を行う。これにより、障害物を回避できないと予測される場合は自動制動を行って不慮の事態による影響を緩和することが可能となる。また、図30に示すように、制動または操舵で障害物を回避できない状態から、制動でも操舵でも障害物を回避できない状態に変化すると、制動力目標値Ftが制動力1から制動力2に増加する。これにより、制動力を増加して自動的に急制動を行い、不慮の事態に至った場合でもその影響を緩和することが可能となる。
−第2の実施の形態の変形例−
第2の実施の形態の変形例では、上述した第2の実施の形態において接触可能性に基づいて補正したアクセルペダル操作反力およびブレーキペダル操作反力を、操舵による回避可能性および制動による回避可能性に応じてさらに補正する。
図31に、第2の実施の形態の変形例における運転操作補助制御処理のフローチャートを示す。図31のフローチャートは、図22に示した第2の実施の形態のフローチャートに対してステップS780の処理を追加している。ステップS780において、前方障害物の回避可能性に応じた操作反力の補正を行う。このステップS780で行う処理を、図32に示すフローチャートに従って説明する。
ステップS781では、ステップS720で判断した操舵回避可能性およびステップS740で判断した制動回避可能性に基づいて、制動による前方障害物の回避が不可能、かつ操舵による回避が不可能であるか否かを判定する。操舵および制動による前方障害物の回避が不可能である場合は、ステップS782へ進み、最大のアクセルペダル反力を発生させるように、アクセルペダル反力補正値FA_hoseiを最大値FAmaxに設定する。ステップS783では、最小のブレーキペダル反力を発生させるようにブレーキペダル反力補正値FB_hoseiをFBminに設定する。
ステップS781が否定判定され、少なくとも操舵あるいは制動によって前方障害物を回避できる場合は、ステップS600で算出した反力補正値FA_hoseiおよびFB_hoseiをそのまま使用する。
このようにステップS780で設定した反力補正値FA_hosei、FB_hoseiは、つづくステップS800においてアクセルペダル反力制御装置60およびブレーキペダル反力制御装置90にそれぞれ出力される。
これにより、前方障害物の回避が操舵でも制動でも不可能と判断される場合は、制動力を発生するとともにアクセルペダル反力およびブレーキアシスト力を所定値、すなわち最大値に設定する。操作反力が最大となるので、運転者に回避の可能性をより確実に認識させ、運転者による減速操作を促すことができる。
なお、上述した第1および第2の実施の形態では、余裕時間TTCを用いて算出したリスクポテンシャルRPに基づいてアクセルペダル操作反力およびブレーキペダル操作反力を決定した。ただし、これには限定されず、操作反力を決定するためのリスクポテンシャルRPを、制駆動力の補正量ΔDa、ΔDbを決定するために用いた仮想の弾性体の反発力Fcと対応づけることもできる。例えば、仮想の弾性体の長さlと車間距離Dとの差(l−D)が所定値以上のときにリスクポテンシャルRPに応じた反力制御を行うようにする。これにより、差(l−D)が大きく、自車両と前方車両との接触のリスクの小さい場合には制駆動力制御に対して操作反力制御を優先的に行う。一方、差(l−D)が小さく、自車両と前方車両との接触のリスクが大きい場合には、操作反力制御に対して制駆動力制御を優先的に行う。
上述した第1の実施の形態においては、リスクポテンシャルRPに応じた反力制御と、前方障害物との接触の可能性に応じた制駆動力制御とを行った。ただし、反力制御と駆動力制御のみを行うようにすることもできる。具体的には、接触の可能性が高い場合、アクセルペダル62が操作されているときは駆動力を低下するように補正し、制動力の補正は行わない。なお、この場合もリスクポテンシャルRPに応じた反力制御を行い、自車両周囲のリスクポテンシャルRPが大きい場合は、アクセルペダル反力を大きく、かつブレーキペダル反力を小さくして運転者の減速操作を促す。
また、上述した第2の実施の形態においては、リスクポテンシャルRPに応じた反力制御と、前方障害物との接触の可能性に応じた制駆動力制御と、前方障害物回避の可能性に応じた制動力制御とを行ったが、接触の可能性に応じた制動力制御を行わないようにすることもできる。例えば接触の可能性がある場合は駆動力補正量ΔDaを適切に設定して駆動力を低下し、障害物の回避が不可能となると制動力目標値Ftを適切に設定して制動力を増加させる。
上述した第1および第2の実施の形態においては、自車両周囲のリスクポテンシャルRPに応じたアクセルペダル反力制御およびブレーキペダル反力制御をそれぞれ行った。ただし、これには限定されず、アクセルペダル反力制御またはブレーキペダル反力制御を行うこともできる。
以上説明した第1および第2の実施の形態においては、障害物検出手段として、レーザレーダ10および車速センサ30を用い、リスク算出手段、リスクポテンシャル算出手段、駆動トルク補正手段、制御手段、接触予測手段、操作反力補正手段、制動トルク補正手段、自動制動制御手段、回避判定手段、制動回避判定手段、操舵回避判定手段、および操作反力設定手段としてコントローラ50を用いた。また、操作反力制御手段、および付加力発生手段としてコントローラ50,アクセルペダル反力制御装置60,およびブレーキペダル反力制御装置90を用いた。アクセルペダル操作量検出手段としてアクセルペダルストロークセンサ64を用い、ブレーキペダル操作量検出手段としてブレーキペダルストロークセンサ94を用い、エンジン制御手段として駆動力制御装置63を用い、ブレーキ制御手段として制動力制御装置93を用いた。ただし、これらには限定されず、障害物検出手段として、レーザレーダ10の代わりに例えば別方式のミリ波レーダを用いることもできる。
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置のシステム図。 図1に示す車両用運転操作補助装置を搭載した車両の構成図。 駆動力制御の概要を説明する図。 アクセルペダル操作量と要求駆動力との関係を示す図。 制動力制御の概要を説明する図。 ブレーキペダル操作量と要求制動力との関係を示す図。 コントローラ50の内部の構成を示すブロック図。 第1の実施の形態における運転操作補助制御プログラムの処理手順を示すフローチャート。 リスクポテンシャルとアクセル制御反力指令値との関係を示すマップ。 リスクポテンシャルとブレーキ制御反力指令値との関係を示すマップ。 接触可能性予測処理を説明するフローチャート。 操作反力補正処理を説明するフローチャート。 操作反力補正係数の算出処理を説明するフローチャート。 操作反力補正係数を時系列で説明する図。 パルス反力の算出処理を説明するフローチャート。 パルス反力を時系列で説明する図。 (a)〜(d)補正係数、リスクポテンシャル、アクセルペダル操作反力、およびブレーキペダル反力をそれぞれ時系列で説明する図。 (a)(b)制駆動力制御の概念を説明する図。 制駆動力補正量算出処理を説明するフローチャート。 (a)(b)駆動力補正量および制動力補正量の変化をそれぞれ説明する図。 駆動力補正および制動力補正の特性を説明する図。 第2の実施の形態における運転操作補助制御プログラムの処理手順を示すフローチャート。 前方検出装置としてスキャニング式のレーザレーダを用いた場合の前方障害物と自車の位置関係を示す図。 前方検出装置として複数本のビーム式のレーザレーダを用いた場合の前方障害物と自車の位置関係を示す図。 緊急時のドライバの操舵特性を表す図。 タイヤスリップ角に対して発生する横力を表す図。 操舵回避に必要な横移動距離と必要時間との関係を示す図。 制駆動力補正処理を説明するフローチャート。 制動力1と制動力2を示す図。 制動力目標値の変化を時系列で示す図。 第2の実施の形態の変形例における運転操作補助制御プログラムの処理手順を示すフローチャート。 操作反力設定処理を説明するフローチャート。
符号の説明
10:レーザレーダ
20:車速センサ
50:コントローラ
60:アクセルペダル反力制御装置
63:駆動力制御装置
64:アクセルペダルストロークセンサ
90:ブレーキペダル反力制御装置
93:制動力制御装置
94:ブレーキペダルストロークセンサ

Claims (10)

  1. 自車両前方の先行車を検出し、自車両と前記先行車との車間距離および相対速度を検出する障害物検出手段と、
    自車速を検出する車速検出手段と、
    前記障害物検出手段で検出した前記車間距離と前記相対速度から前記自車両と前記先行車との余裕時間を算出し、前記余裕時間の逆数を前記自車両の前記先行車に対するリスクポテンシャルとして算出するリスクポテンシャル算出手段と、
    前記リスクポテンシャル算出手段によって算出される前記リスクポテンシャルが大きくなるほどアクセルペダルを操作する際に発生する操作反力が大きくなるように前記操作反力を制御する操作反力制御手段と、
    前記自車両の前方に仮想弾性体を設けたと仮定し、前記仮想弾性体が前記先行車に当たって圧縮された場合の前記仮想弾性体の反発力を算出する反発力算出手段と、
    前記アクセルペダルの操作量を検出するアクセルペダル操作量検出手段と、
    目標駆動力に従ってエンジンを制御するエンジン制御手段と、
    前記アクセルペダルの操作量に応じて大きくなるように設定されたドライバ要求駆動力から前記反発力に応じた補正量を減算することによって目標駆動力を算出し、前記自車両に発生する駆動力を減少する駆動力補正手段と、
    前記障害物検出手段で検出した前記車間距離と前記車速検出手段で検出した前記自車速から前記自車両と前記先行車との車間時間を算出し、前記車間時間がしきい値以上の場合、前記先行車と前記自車両との接触の可能性が低いと予測し、前記車間時間が前記しきい値よりも小さい場合、前記先行車と前記自車両との接触の可能性が高いと予測する接触予測手段と、
    記接触予測手段によって前記先行車との接触の可能性が低いと予測されると、前記駆動力補正手段による前記駆動力の減少制御は行わず、前記操作反力制御手段による前記操作反力制御を行い、前記先行車との接触の可能性が高いと予測されると、前記操作反力制御とともに、前記駆動の減少制御を行うように、前記操作反力制御手段および前記駆動補正手段を制御する制御手段と
    前記先行車との接触の可能性が高いと予測されると、前記先行車との接触の可能性が低い場合に比べて、前記操作反力制御において前記リスクポテンシャルに対して発生する前記操作反力が大きくなるように前記操作反力を補正する操作反力補正手段とを備え
    前記反発力算出手段は、前記しきい値と前記自車速に基づいて前記仮想弾性体の長さを設定し、前記仮想弾性体の長さに対して前記車間距離が小さくなるほど前記反発力を大きくすることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  2. 請求項1に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記接触予測手段によって前記先行車との接触の可能性が低い状態から接触の可能性が高い状態に移行したと判定されると、前記リスクポテンシャルに応じた前記操作反力に付加力を加える付加力発生手段をさらに備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  3. 請求項2に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記付加力はパルス状の反力であることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキペダル操作量検出手段と、
    目標制動力に従ってブレーキ装置を制御するブレーキ制御手段と、
    前記接触予測手段によって前記先行車との接触の可能性が高いと予測されると、前記ブレーキペダル操作量に応じて大きくなるように設定されたドライバ要求制動力に前記反発力に応じた補正量を加算することによって目標制動力を算出し、前記自車両に発生する制動力を増大する制動力補正手段とをさらに備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  5. 請求項4に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記アクセルペダルが操作された状態で、前記ドライバ要求駆動力が前記反発力より小さい場合、前記駆動力補正手段は前記目標駆動力を0とし、前記制動力補正手段は前記ドライバ要求駆動力と前記反発力との差を前記目標制動力として設定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  6. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記先行車をドライバによる操舵操作のみで回避できるかを判定する操舵回避判定手段と、
    前記車間距離および前記相対速度に基づいて前記先行車をドライバによる制動操作のみで回避できるかを判定する制動回避判定手段と、
    前記操舵回避判定手段または前記制動回避判定手段によって前記先行車を回避できないと判定されると、ブレーキ装置によって自動制動を行うよう制御する自動制動制御手段とをさらに備え、
    前記障害物検出手段は、前記自車両に対する前記先行車の端部の角度をさらに検出し、
    前記操舵回避判定手段は、前記角度、前記車間距離および前記自車両の幅に基づいて前記自車両が前記先行車を回避するために必要な横移動距離を算出し、前記自車速に基づいて前記横移動距離だけ横移動するのに必要な横移動時間を算出し、前記余裕時間が前記横移動時間よりも小さい場合は、操舵操作による回避が不可能と判定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  7. 請求項4または請求項5に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記先行車をドライバによる操舵操作のみで回避できるかを判定する操舵回避判定手段と、
    前記車間距離および前記相対速度に基づいて前記先行車をドライバによる制動操作のみで回避できるかを判定する制動回避判定手段と、
    前記操舵回避判定手段または前記制動回避判定手段によって前記先行車を回避できないと判定されると、前記ブレーキ装置によって自動制動を行うよう制御する自動制動制御手段とをさらに備え、
    前記障害物検出手段は、前記自車両に対する前記先行車の端部の角度をさらに検出し、
    前記操舵回避判定手段は、前記角度、前記車間距離および前記自車両の幅に基づいて前記自車両が前記先行車を回避するために必要な横移動距離を算出し、前記自車速に基づいて前記横移動距離だけ横移動するのに必要な横移動時間を算出し、前記余裕時間が前記横移動時間よりも小さい場合は、操舵操作による回避が不可能と判定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  8. 請求項6または請求項7に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記操舵回避判定手段および前記制動回避判定手段によって前記先行車を回避できないと判定されると、前記アクセルペダルに発生する前記操作反力を最大値に設定する操作反力設定手段をさらに備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記リスクポテンシャルが大きくなるほどブレーキペダルを操作する際に発生するブレーキペダル反力が小さくなるように前記ブレーキペダル反力を制御するブレーキペダル反力制御手段と、
    前記先行車との接触の可能性が高いと予測されると、前記先行車との接触の可能性が低い場合に比べて、前記ブレーキペダル反力制御において前記リスクポテンシャルに対して発生する前記ブレーキペダル反力が小さくなるように前記ブレーキペダル反力を補正するブレーキペダル反力補正手段とをさらに備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置を備えることを特徴とする車両。
JP2003351087A 2003-10-09 2003-10-09 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 Expired - Fee Related JP4740533B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003351087A JP4740533B2 (ja) 2003-10-09 2003-10-09 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003351087A JP4740533B2 (ja) 2003-10-09 2003-10-09 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005112242A JP2005112242A (ja) 2005-04-28
JP4740533B2 true JP4740533B2 (ja) 2011-08-03

Family

ID=34542459

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003351087A Expired - Fee Related JP4740533B2 (ja) 2003-10-09 2003-10-09 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4740533B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007022238A (ja) 2005-07-14 2007-02-01 Nissan Motor Co Ltd 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4740684B2 (ja) 2005-08-03 2011-08-03 日産自動車株式会社 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4169022B2 (ja) 2005-08-05 2008-10-22 日産自動車株式会社 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備える車両
JP4816248B2 (ja) 2006-05-23 2011-11-16 日産自動車株式会社 車両用運転操作補助装置
JP5439766B2 (ja) * 2007-10-23 2014-03-12 日産自動車株式会社 車間維持支援装置および車間維持支援方法
JP4631931B2 (ja) * 2008-05-20 2011-02-16 日産自動車株式会社 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP5206844B2 (ja) * 2011-07-08 2013-06-12 日産自動車株式会社 車両用運転操作補助装置
US11897498B2 (en) 2018-02-15 2024-02-13 Toyota Motor Europe Control method for a vehicle, computer program, non-transitory computer readable medium, and automated driving system
CN112298086B (zh) * 2020-11-05 2022-02-18 英博超算(南京)科技有限公司 一种车辆加速踏板抑制方法和系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005112242A (ja) 2005-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4487534B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4020089B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP3197307B2 (ja) 移動車の走行制御装置
JP4740684B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP3896993B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備える車両
US20070145818A1 (en) Vehicle driving assist system
JP2020104829A (ja) 車両の走行制御装置
JP3982456B2 (ja) 車両用リスクポテンシャル算出装置、車両用運転操作補助装置、車両用運転操作補助装置を備える車両およびリスクポテンシャル算出方法
JP2004175206A (ja) 車両用運転操作補助装置、その装置を備える車両およびリスクポテンシャル演算方法
JP2009120116A (ja) 車両衝突回避支援装置
JP2003112618A (ja) 車両用制動制御装置
JP4055793B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP3890967B2 (ja) 車両用制動制御装置
US20240025408A1 (en) Vehicle control device
JP4740533B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4543908B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP3988732B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4232602B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4349066B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4915112B2 (ja) 車間維持支援装置および車間維持支援方法
JP4742657B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4725126B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備える車両
JP4792862B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4003736B2 (ja) 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP4092492B2 (ja) 自動ブレーキ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080812

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081010

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090213

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20090225

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20090403

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101118

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110502

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4740533

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees