JP2006350245A - フォトレジストフィルムロール、およびその製造方法 - Google Patents

フォトレジストフィルムロール、およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 感光性樹脂層に流動性があり柔らかい場合にはコールドフローを防止し、感光性樹脂層が硬い場合には切断時のチップ片の発生を抑制するフォトレジストフィルムロールおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 フォトレジストフィルムロールにおいて、感光性樹脂層 2 の巾が支持フィルム 1a の巾よりも短くなるように塗布し、かつ感光性樹脂層 2 の巾が保護フィルム 1b の巾より短くなるように接着する。
【選択図】 図2

Description

本願発明は、保存安定性およびパーティクルの抑制に優れたフォトレジストフィルムロールに関する。
プリント配線基板の製造に用いるフォトレジストフィルムは、感光性樹脂層が光透過性の支持フィルムと保護フィルムによって挟まれた積層フィルムの形態となっており、使用に際しては、保護フィルムを剥がしながら感光性樹脂層をプリント配線基板にラミネートし、パターンマスクを通して選択的に露光し、現像処理を施してプリント配線板上に画像を形成する方法が行なわれている。このようなフォトレジストフィルムを用いたパターン生成をドライフィルムレジストと呼び、感光性樹脂組成物溶液を使用する旧来のウエット方式と区別されている。
しかしながら、このようなフォトレジストフィルムは、通常、ロール状に巻いた状態で製品化され、ロールの中心部に近い部位では外側からの圧力がかかってしまうため、フィルム端部から感光性樹脂が滲出してしまう、コールドフローと呼ばれる現象が問題となっていた。
このような問題を解決するために、下記特許文献1において、端面に保護のための樹脂シートおよびシート状乾燥剤を密着させたフォトレジストフィルムロールが開示されている。
特開2001−188319号公報
しかしながら、このようなフォトレジストフィルムロールにおいては、別途保護材を用意する必要があるためにコスト面の問題が生じていた。
また、従来技術においては、滲出した感光性樹脂がラミネート時に剥がれて飛散し、パーティクルとなったり、ラミネートロールを汚染したりするなど、不良発生原因となっていた。逆に滲出を防ぐために感光性樹脂層が固い場合もマスターロールを個々のロールにスリットカットする時や、フォトレジストフィルムロールをシート状に加工するために切断する時に、感光性樹脂層切断面において感光性樹脂がチップ片となって飛散し、これがパーティクルとなり、不良発生原因となっていた。
上記の課題に鑑み、本願発明は、月単位以上の長期間保存性を有し、さらに好ましくはパーティクルの発生を抑制するフォトレジストフィルムロールを提供する。
本願発明に係るフォトレジストフィルムロールは、基板上に感光性樹脂パターンを形成するためのフォトレジストフィルムロールであって、支持フィルム、感光性樹脂層、保護フィルムの順から成るフォトレジストフィルムロールにおいて、前記支持フィルムおよび前記保護フィルムの巾が前記感光性樹脂層の巾よりも大きく、前記感光性樹脂の巾方向における両端が、前記支持フィルムおよび前記保護フィルムの巾方向における両端よりも内側にあることを特徴とするフォトレジストフィルムロールである。
本願発明に係るフォトレジストフィルムロールは、前記感光性樹脂の巾方向における両端から、前記支持フィルムおよび前記保護フィルムの巾方向における両端までの各距離がともに1mm以上であることも特徴としている。
本願発明に係るフォトレジストフィルムロールの製造方法は、基板上に感光性樹脂パターンを形成するためのフォトレジストフィルムロールであって、支持フィルム、感光性樹脂層、保護フィルムの順から成るフォトレジストフィルムロールの製造方法において、該支持フィルムに該感光性樹脂層を塗布し、該塗布された感光性樹脂層に該保護フィルムを貼り合わせて、前記支持フィルムおよび前記保護フィルムの巾が前記感光性樹脂層の巾よりも大きく、前記感光性樹脂の巾方向における両端が、前記支持フィルムおよび前記保護フィルムの巾方向における両端よりも内側にあることを特徴とするフォトレジストフィルムロールを製造することを特徴とするフォトレジストフィルムロールの製造方法である。
また、本願発明に係るフォトレジストフィルムロールの製造方法は、前記感光性樹脂層を前記支持フィルムに対して平行に1列以上塗布する第一の前記フォトレジストフィルムロールの製造方法と、前記第一のフォトレジストフィルムロールを切断して第二のフォトレジストフィルムロールを1巻以上製造することを特徴とするフォトレジストフィルムロールの製造方法である。
本願発明に係るフォトレジストフィルムロールを用いることにより、常温で長期保管した場合にコールドフローが起らず、また切断加工時にチップ片が発生することもない。
以下、本願発明について、添付図面にしたがって詳細に説明する。図1、図3 は本願発明に係るフォトレジストフィルムロールの概観図、図2 は図1 の線X1-X2に対応する断面図、図4 は図3 の線X3-X4に対応する断面図である。なお、本願発明における「アクリル/メタクリル酸」とはアクリル酸およびそれに対応するメタクリル酸を意味し、「アクリレート/メタクリレート」とはアクリレートおよびそれに対応するメタクリレートを意味し、「アクリロイル/メタクリロイル基」とはアクリロイル基およびそれに対応するメタクリロイル基を意味し、「アクリロキシ/メタクリロキシ」とはアクリロキシ基およびそれに対応するメタクリロキシ基を意味する。また、本願発明における「マスターロール」とは、本願発明のフォトレジストフィルムロール(第二のフォトレジストフィルムロール)を製造する前段階として製造されるフォトレジストフィルムロール(第一のフォトレジストフィルムロール)を意味する。
図1 および図2 において、本願発明のフォトレジストフィルムロールは、フィルム 1(支持フィルム 1a と保護フィルム 1b から構成される)の巾よりも短い巾で感光性樹脂層 2 を一列塗布して製造したものである。支持フィルム 1a は例えばポリエチレンテレフタラート樹脂フィルムであるがこれに限定はされず、保護フィルム 1b は例えばポリエチレン樹脂フィルムであるがこれに限定はされない。
本願発明のフォトレジストフィルムロールの感光性樹脂層の端は、支持フィルムおよび保護フィルムの端よりも1mm以上、より好ましくは5mm以上短くなるように塗布することが、長期間にわたる保存時におけるコールドフローの抑制の観点から見て好ましい。さらに、上記構成は、感光性樹脂層を切断することなくフォトレジストフィルムロールの巾を加工するために切断することが可能になるため、感光性樹脂層を直接切断することによるチップ片の発生を抑止することができるという観点においても好ましい。
また、図3 および図4 は本願発明のマスターロールの例であり、フィルム 3(支持フィルム 3a と保護フィルム 3b から構成される)の巾よりも短い巾である感光性樹脂層 4 を二列塗布している。これを切り取り線 5 にしたがって感光性樹脂層 4 を切断することなくフィルム 3 のみを切断して加工することによって、図1 および図2 に示したようなフォトレジストフィルムロールを製造することができる。このように、ひとつのマスターロールに複数列の感光性樹脂層の塗工を行うことによって、従来技術におけるマスターロール同様に単独のマスターロールから複数巻のフォトレジストフィルムロールを生産することができる。また、このときの複数列の感光性樹脂層のそれぞれの巾を適切に調整することによって、単独のマスターロールから任意の巾のフォトレジストフィルムロールを複数巻製造することが可能となる。
一般的に感光性エレメントは、例えば、支持体上に感光性樹脂組成物を塗布、乾燥することにより得られ、必要に応じて、さらに前記感光性樹脂組成物の層の支持体とは反対側の面に保護フィルムを積層してなる。
前記支持フィルムおよび前記保護フィルムは、例えば厚さ、巾、材質、透湿性などの要素に関して特に制限はない。なお、感光性樹脂層に関しても、前記支持フィルムおよび前記保護フィルムの巾が前記感光性樹脂層の巾よりも大きく、前記感光性樹脂の巾方向における両端が、前記支持フィルムおよび前記保護フィルムの巾方向における両端よりも内側にあることを満たすこと以外の制限は特にない。
前記フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートセルローストリアセテート、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、セロファン等のフィルムが挙げられる。透明性の見地から、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等を用いることが好ましい。
また、蒸着フィルムを用いることも可能であり、上記フィルムに無機粉末等の吸水能又は吸湿能を有する物質を蒸着したものなどが挙げられる。
上記無機粉末としては、例えば、活性アルミナ、シリカゲル、水酸化カリウム、塩化カルシウム、酸化カルシウム、臭化カルシウム、硫酸カルシウム、アスベスト、亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、酸化マグネシウム、塩素酸マグネシウム、硫酸銅、酸化バリウム、ゼオライト、モンモリロナイト、活性炭、粘土、グラスウール、ケイソウ土、モレキュラーシーブ、ゼオライト、シリカゲル、モンモリロナイト等が挙げられる。これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用される。
前記フィルムとしては、例えば、アルミ箔、アルミ蒸着フイルム、ファインバリヤーAT(ポリエステルフィルムに酸化アルミニウムを蒸着したもの、(株)麗光製商品名)、テックバリアS、テックバリアT、テックバリアH、テックバリアV(シリカ蒸着フィルム、三菱化学興人パックス(株)製商品名)、ファインバリアAT((株)麗光製商品名)とB−PE(ブラックポリエチレン)フィルムとのドライラミネート品、OPP(二軸延伸ポリプロピレンフィルム)上に遮光用インクを塗布したフィルムとVMCPP(アルミニウムを蒸着した一軸延伸ポリプロピレンフィルム)とのドライラミネート品等が入手可能である。なお、上記ドライラミネートとは、二つのフィルム間に接着剤を塗布し、温度40〜60℃程度で熱圧着し、室温にて24〜72時間程度予備エージングした後に30〜50℃程度で12〜36時間程度本エージングを行う作業である。
本発明の感光性エレメントは、例えば、上記支持体又は保護フィルムに吸湿能若しくは吸水能を有するフィルム又は透湿度が0〜20g/(24h・m2)であるフィルムを使用することにより、耐エッジフュージョンの効果を飛躍的に向上することができる。上記支持体及び保護フィルムが存在する場合、どちらかの一方を吸湿能若しくは吸水能を有するフィルムまたは透湿度が0〜20g/(24h・m2)であるフィルムとしてもよいし、両方を吸湿能若しくは吸水能を有するフィルム又は透湿度が0〜20g/(24h・m2)であるフィルムとしてもよい。
また、上記支持体及び保護フィルムが存在し、どちらかの一方を吸湿能若しくは吸水能を有するフィルム又は透湿度が0〜20g/(24h・m2)であるフィルムとした場合、もう一方は、公知のフィルムを使用することができる。
また、これらの支持体及び保護フィルムは、後に感光性樹脂組成物層から除去可能でなくてはならないため、除去が不可能となるような表面処理が施されたものであったり、材質であったりしてはならない。これらの重合体フィルムの厚みは、1〜100μmとすることが好ましく、1〜30μmとすることがより好ましい。この厚みが1μm以上とすることで、塗工時に重合体フィルムが破れるなどの問題が防ぐのに必要な機械的強度が得られ、100μm以下とすることで作業性の低下、コストの増大を抑制する。保護フィルムとしては、感光性樹脂組成物層及び支持体の接着力よりも、感光性樹脂組成物層及び保護フィルムの接着力の方が小さいものが好ましく、また、低フィッシュアイのフィルムが好ましい。
前記感光性樹脂層は、ポジ型、ネガ型のいずれであっても用いることができる。
前記感光性樹脂の層としては、(A) バインダーポリマー、 (B) 分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物、 (C) 光重合開始剤を含有してなるものなどが挙げられる。
前記(A) バインダーポリマーとしては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。アルカリ現像性の見地からは、アクリル系樹脂が好ましい。これらは単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
前記(A) バインダーポリマーは、例えば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記重合性単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-エチルスチレン、p-メトキシスチレン、p-エトキシスチレン、p-クロロスチレン、p-ブロモスチレン 等の重合可能なスチレン誘導体、ジアセトンアクリルアミド 等のアクリルアミド、アクリロニトリル、ブチルビニルエーテル 等のビニルアルコールのエステル類、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸/メタクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、2-(ジメチルアミノ)エチルアクリレート/メタクリレート、N,N-ジエチルアミノエチルアクリレート/メタクリレート、2,3-エポキシプロピルアクリレート/メタクリレート、2,2,2-トリフルオロエチルアクリレート/メタクリレート、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルアクリレート/メタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、α-ブロモアクリル酸/メタクリル酸、α-クロロアクリル酸/メタクリル酸、β-フリルアクリル酸/メタクリル酸、β-スチリルアクリル酸/メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマル酸、ケイ皮酸、α-シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオル酸などが挙げられる。
上記アクリル酸/メタクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、一般式(i)
CH3=CR1-COOR2 (i)
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数1〜12のアルキル基を示す)で表される化合物、およびこれらの化合物のアルキル基をヒドロキシル基、エポキシ基、ハロゲン基等で置換した化合物などが挙げられる。上記一般式(i)中のR2で示される炭素数1〜12のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基およびこれらの構造異性体が挙げられる。
上記一般式(i)で表される単量体としては、例えば、アクリル酸/メタクリル酸メチル、アクリル酸/メタクリル酸エチル、アクリル酸/メタクリル酸プロピル、アクリル酸/メタクリル酸ブチル、アクリル酸/メタクリル酸ペンチル、アクリル酸/メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸/メタクリル酸ヘプチル、アクリル酸/メタクリル酸オクチル、2-エチルヘキシルアクリレート/メタクリレート 等が挙げられる。これらは単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
前記(A) バインダーポリマーは、アルカリ現像性の見地から、カルボキシル基を含有させることが好ましく、例えば、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記カルボキシル基を有する重合性単量体としては、メタクリル酸が好ましい。また、前記(A)バインダーポリマーは、可撓性の見地からスチレンまたはスチレン誘導体を重合性単量体として含有させることが好ましい。
上記スチレンまたはスチレン誘導体を共重合成分として、密着性および剥離特性を共に良好にするには、0.1〜30重量%含むことが好ましく、1〜28重量%含むことがより好ましく、1.5〜27重量%含むことが特に好ましい。この含有量が0.1重量%未満では、密着性が劣る傾向があり、30重量%を超えると、剥離片が大きくなり、剥離時間が長くなる傾向がある。
これらのバインダーポリマーは、単独でまたは二種類以上を組み合わせて使用される。二種類以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーとしては、例えば、異なる共重合成分からなる二種類以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の二種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度の二種類以上のバインダーポリマーなどが挙げられる。
前記(B) 光重合性化合物としては、例えば、多価アルコールにα,β-不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、2,2-ビス[4-(アクリロキシ/メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(アクリロキシ/メタクリロキシ・ポリプロポキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(アクリロキシ/メタクリロキシ・ポリブトキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(アクリロキシ/メタクリロキシ・ポリエトキシ・ポリプロポキシ)フェニル]プロパン 等のビスフェノールA系アクリレート化合物およびビスフェノールA系メタクリレート化合物、グリシジル基含有化合物にα,β-不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、ウレタン結合を有するアクリレート/メタクリレート化合物等のウレタンモノマー、ノニルフェニルポリオキシアルキレンアクリレート/メタクリレート、γ-クロロ-β-ヒドロキシプロピル-β'-アクリロイル/メタクリロイルオキシエチル-o-フタレート、β-ヒドロキシアルキル-β'-アクリロイル/メタクリロイルオキシアルキル-o-フタレート等のフタル酸系化合物、アクリル酸/メタクリル酸アルキルエステル等が挙げられるが、ビスフェノールA系アクリレート/メタクリレート化合物またはウレタン結合を有するアクリレート/メタクリレート化合物を必須成分とすることが好ましい。これらは単独でまたは二種類以上を組み合わせて使用される。
上記多価アルコールにα,β-不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールアクリレート、2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールメタクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジアクリレート/メタクリレート、エチレン基の数が2〜14であり、プロピレン基の数が2〜14であるポリエチレンポリプロピレングリコールグリコールジアクリレート/メタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート/メタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート/メタクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート/メタクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート/メタクリレート、EO,PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート/メタクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート/メタクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート/メタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート/メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート/メタクリレート等が挙げられる。
上記 2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられ、2,2-ビス(4-(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE-500(新中村化学工業(株)製、製品名)として商業的に入手可能であり、2,2-ビス(4-(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE-1300(新中村化学工業(株)製、製品名)として商業的に入手可能である。これらは単独でまたは二種類以上を組み合わせて使用される。
上記 2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシテトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(アクリロキシ/メタクリロキシヘキサエトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独でまたは二種類以上を組み合わせて使用される。
上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にヒドロキシル基を有するアクリルモノマーとメタクリルモノマー、イソホロンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート 等のジイソシアネート化合物との付加反応物、トリス(アクリロキシ/メタクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジアクリレート/メタクリレート、EO,PO変性ウレタンジアクリレート/メタクリレート 等が挙げられる。EO変性ウレタンジアクリレート/メタクリレートとしては、例えば、新中村化学工業(株)製、製品名UA-11 等が挙げられる。また、EO,PO変性ウレタンジアクリレート/メタクリレートとしては、例えば、新中村化学工業(株)製、製品名UA-13 等が挙げられる。なお、EOはエチレンオキシドを示し、EO変性された化合物はエチレンオキシド基のブロック構造を有する。また、POはプロピレンオキシドを示し、PO変性された化合物はプロピレンオキシド基のブロック構造を有する。
前記(C)光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N'-テトラメチル-4,4'-ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン) 等のN,N'-テトラアルキル-4,4'-ジアミノベンゾフェノン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタン-1-オン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノ-プロパン-1-オン 等の芳香族ケトン、アルキルアントラキノン 等のキノン類、ベンゾインアルキルエーテル 等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、アルキルベンゾイン 等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール 等のベンジル誘導体、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2-(o-フルオロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体、2-(o-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体、2-(p-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5-トリアリールイミダゾール二量体、9-フェニルアクリジン、1,7-ビス(9,9'-アクリジニル)ヘプタン 等のアクリジン誘導体、N-フェニルグリシン、N-フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げられる。ふたつの2,4-5-トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対象な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。
これらは、単独でまたは二種類以上を組み合わせて使用される。
前記(A)バインダーポリマーの配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、20〜90重量部とすることが好ましい。この配合量が20重量部以上であることで光硬化物が脆くなりすぎるのを抑え、感光性エレメントとしての塗膜性の低下を抑制し、90重量部以下とすることで十分な光感度を持つ感光性樹脂を得るすることできる。
前記(B)光重合性化合物の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、5〜60重量部とすることが好ましい。この配合量が5重量部以上であることで十分な光感度を有する感光性樹脂を得ることができ、60重量部以下とすることで光硬化物が脆くなりすぎるのを抑制できる。
前記(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましい。この配合量が0.1重量部未満では光感度が不充分となる傾向があり、20重量部を超えると露光の際に組成物の表面での吸収が増大して内部の光硬化が不充分となる傾向がある。
また、前記感光性樹脂組成物には、必要に応じて、分子内に少なくとも1つのカチオン重合可能な環状エーテル基を有する光重合性化合物、カチオン重合開始剤、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、p-トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤などを(A)成分および(B)成分の総量100重量部に対して各々0.01〜20重量部程度含有することができる。これらは単独でまたは二種類以上を組み合わせて使用される。
前記感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して固形分30〜60重量%程度の溶液として塗布することができる。
また、感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜200μmであることが好ましく、1〜100μmであることがより好ましく、1〜30μmであることが特に好ましい。この厚みが1μm未満では工業的に塗工困難な傾向があり、200μmを超える場合では本発明の効果が小さく、また感度が不十分となり、レジスト底部の光硬化性が悪化する傾向がある。
前記塗布は、例えば、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バーコータ、スレーコータ等の公知の方法で行うことができる。また、乾燥は、70〜150℃、5〜30分程度で行うことができる。また、感光性樹脂組成物層中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する点から、2重量%以下とすることが好ましい。
梱包方法として、透湿性の小さいブラックシートに包んで包装することが好ましい。
上記感光性樹脂層を用いてレジストパターンを製造するに際しては、前記の保護フィルムが存在している場合には、保護フィルムを除去後、感光性樹脂組成物層を70〜130℃程度に加熱しながら回路形成用基板に0.1〜1MPa程度(1〜10kgf/cm2程度)の圧力で圧着することにより積層する方法などが挙げられ、減圧下で積層することが好ましい。積層される表面は、通常金属面であるが、特に制限はない。
このようにして積層が完了した感光性樹脂組成物層は、ネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線が画像状に照射される。上記活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線、可視光などを有効に放射するものが用いられる。
次いで、露光後、感光性樹脂組成物層上に支持体が存在している場合には、支持体を除去した後、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の現像液によるウエット現像、ドライ現像等で未露光部を除去して現像し、レジストパターンを製造することができる。上記アルカリ性水溶液としては、例えば、0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%水酸化ナトリウムの希薄溶液等が挙げられる。上記アルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、有機溶剤等を混入させてもよい。上記現像の方式としては、例えば、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等が挙げられる。
現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10mJ/cm2程度の露光を行うことによりレジストパターンをさらに硬化して用いてもよい。
現像後に行われる金属面のエッチングには、例えば、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液等を用いることができる。
本発明の感光性エレメントを用いてプリント配線板を製造する場合、現像されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の表面を、エッチング、めっき等の公知方法で処理する。上記めっき法としては、例えば、銅めっき、はんだめっき、ニッケルめっき、金めっきなどがある。次いで、レジストパターンは、例えば、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液で剥離することができる。上記強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜10重量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10重量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。上記剥離方式としては、例えば、浸漬方式、スプレイ方式等が挙げられる。また、レジストパターンが形成されたプリント配線板は、多層プリント配線板でもよく、小径スルーホールを有していてもよい。
以下、本発明を合成例、実施例および比較例に基づいて詳細に説明する。
合成例1
メタクリル酸/ベンジルメタクリレートの共重合割合が質量基準で20/80であるアクリル系共重合体(重量平均分子量70,000、酸価190)のメチルエチルケトン40質量%溶液250質量部、トリメチロールプロパンアクリレートモノマー(東亞合成 M309)40質量部、ポリエチレングリコールジメタクリレート(n=4)30質量部を混合し、さらに、4,4-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン0.2質量部、2,2-ビス(2-クロロフェニル)-4,4,5,5-テトラフェニル-1,2-ビイミダゾール4.0質量部、ダイヤモンドグリーン0.2質量部を加えて撹拌し、感光性樹脂組成物1を調製した。
感光性樹脂層として上記感光性樹脂組成物1、支持フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(膜厚19μm)(帝人デュポンフィルム株式会社製 製品名G2)、保護フィルムとしてポリエチレンフィルム(膜厚22μm)(タマポリ株式会社製 製品名GF816)を用い、巾600mmの該支持フィルム上に該感光性樹脂組成物1を巾200mm、厚20μmでアプリケーターを用いて塗布、乾燥して感光性樹脂層を形成した。次いで、前記感光性樹脂層の上に気泡が残らないようにゴムローラーで圧着して巾700mmの該保護フィルムで保護しながら150m巻き取ることでマスターロールを製造した。前記マスターロールの巾をリワインダーで切断し、両端までの各距離がともに25mm、巾250mm、巻長150mの、図1および図2に示したようなフォトレジストフィルムロールを製造し、製造する過程において発生したチップ片の量について評価を行った結果を表1に示した。また、常温保管(温度20℃、湿度50%)で保存してコールドフローについての評価を行った結果を表1に示した。
感光性樹脂層として感光性樹脂組成物(東京応化製 製品名TMMR DF2.5)、支持フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(膜厚50μm)(帝人デュポンフィルム株式会社製 製品名A51)、保護フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(膜厚25μm)(帝人デュポンフィルム株式会社製 製品名A31)を用い、巾600mmの該支持フィルム上に該感光性樹脂層を巾200mm、厚2.5μmで塗工を行い、巾700mmの該保護フィルムで保護しながら150m巻き取ることでマスターロールを製造した。前記マスターロールの巾をリワインダーで切断し、両端までの各距離がともに25mm、巾250mm、巻長150mの、図1および図2に示したようなフォトレジストフィルムロールを製造し、製造する過程において発生したチップ片の量について評価を行った結果を表1に示した。また、常温保管(温度20℃、湿度50%)で保存してコールドフローについての評価を行った結果を表1に示した。
感光性樹脂層として上記感光性樹脂組成物1、支持フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(膜厚19μm)(帝人デュポンフィルム株式会社製 製品名G2)、保護フィルムとしてポリエチレンフィルム(膜厚22μm)(タマポリ株式会社製 製品名GF816)を用い、巾600mmの該支持フィルム上に該感光性樹脂組成物1を巾200mm、厚20μmでアプリケーターを用いて支持フィルムに対して平行に該感光性樹脂組成物1同士の間を100mmとして2列塗布、乾燥して感光性樹脂層を形成した。次いで、前記感光性樹脂層の上に気泡が残らないようにゴムローラーで圧着して巾700mmの該保護フィルムで保護しながら150m巻き取ることで図3および図4に示したようなマスターロールを製造した。前記マスターロールの巾をリワインダーで切断し、両端までの各距離がともに25mm、巾250mm、巻長150mの、図1および図2に示したような2巻のフォトレジストフィルムロールを製造した。製造する過程において発生したチップ片の量についての評価と、常温保管(温度20℃、湿度50%)で保存してコールドフローについての評価をそれぞれのフォトレジストフィルムロールに対して行った。評価結果は、コールドフローについては1年以上問題なく、切断時のチップ片も発生せず、実施例1と同様いずれの評価に対しても良好な結果が得られた。
比較例1
比較例1として、巾600mmの支持フィルム上に感光性樹脂組成物1を巾600mm、厚20μmで感光性樹脂層を形成した以外は実施例1と同様にして両端までの各距離がともに0mm、巾250mm、巻長150mのフォトレジストフィルムロールを製造し、製造する過程において発生したチップ片の量について評価を行った結果を表1に示した。また、常温保管(温度20℃、湿度50%)で保存してコールドフローについての評価を行った結果を表1に示した。
比較例2
比較例2として、巾600mmの支持フィルム上に感光性樹脂組成物を巾500mm、厚2.5μmで感光性樹脂層を形成した以外は実施例2と同様にして両端までの各距離がともに0mm、巾250mm、巻長150mのフォトレジストフィルムロールを製造し、製造する過程において発生したチップ片の量について評価を行った結果を表1に示した。また、常温保管(温度20℃、湿度50%)で保存してコールドフローについての評価を行った結果を表1に示した。
Figure 2006350245
以上に述べたように、本願発明に係るフォトレジストフィルムロールは、感光性樹脂層の巾が、支持フィルムおよび保護フィルムの巾よりも短くなるように塗布して製造することによって、長期間にわたる保存においてコールドフローの発生を抑制することが可能になる点において有用である。さらに、上記構成とすることで、あらかじめ適切な巾で感光性樹脂を塗布することによって、感光性樹脂層を切断することなく、フォトレジストフィルムロールの巾を加工するために切断することが可能になり、これによって切断時に硬い感光性樹脂層のチップ片が発生し、パーティクルの原因となることを抑止できる点においても有用である。
本願発明のフォトレジストフィルムロールの全体概観図 図1 のシートの断面拡大図 マスターロールの例の全体概観図 図3 のシートの断面拡大図
符号の説明
1………フィルム(支持フィルム(1a)と保護フィルム(1b)を含む)
1a……支持フィルム
1b……保護フィルム
2………感光性樹脂層
3………フィルム(支持フィルム(3a)と保護フィルム(3b)を含む)
3a……支持フィルム
3b……保護フィルム
4………感光性樹脂層
5………加工時の切断線

Claims (4)

  1. 基板上に感光性樹脂パターンを形成するためのフォトレジストフィルムロールであって、支持フィルム、感光性樹脂層、保護フィルムの順から成るフォトレジストフィルムロールにおいて、
    前記支持フィルムおよび前記保護フィルムの巾が前記感光性樹脂層の巾よりも大きく、前記感光性樹脂の巾方向における両端が、前記支持フィルムおよび前記保護フィルムの巾方向における両端よりも内側にあることを特徴とするフォトレジストフィルムロール。
  2. 前記感光性樹脂の巾方向における両端から、前記支持フィルムおよび前記保護フィルムの巾方向における両端までの各距離がともに1mm以上であることを特徴とする請求項1記載のフォトレジストフィルムロール。
  3. 基板上に感光性樹脂パターンを形成するためのフォトレジストフィルムロールであって、支持フィルム、感光性樹脂層、保護フィルムの順から成るフォトレジストフィルムロールの製造方法において、
    該支持フィルムに該感光性樹脂層を塗布し、該塗布された感光性樹脂層に該保護フィルムを貼り合わせて請求項1〜2のいずれか一項に記載のフォトレジストフィルムロールを製造することを特徴とするフォトレジストフィルムロールの製造方法。
  4. 前記感光性樹脂層を前記支持フィルムに対して平行に1列以上塗布する第一の前記フォトレジストフィルムロールの製造方法と、
    前記第一のフォトレジストフィルムロールを切断して第二のフォトレジストフィルムロールを1巻以上製造すること
    を特徴とする請求項3記載のフォトレジストフィルムロールの製造方法。

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