JPWO2006011548A1 - 感光性フィルム、感光性フィルム積層体及び感光性フィルムロール - Google Patents

感光性フィルム、感光性フィルム積層体及び感光性フィルムロール Download PDF

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Abstract

本発明の感光性フィルムは、支持フィルム1上に感光性樹脂層30を備える感光性フィルムであって、前記感光性樹脂層30は、前記支持フィルム1の一面と対向する対向面を有する対向感光性樹脂層2と、前記感光性樹脂層30における前記対向面と反対側の反対面F2を有する反対感光性樹脂層3とを含む2層以上の層を積層してなるものであり、前記感光性樹脂層30上には保護フィルムを有さず、ロール状に巻き取り可能であることを特徴とするものである。

Description

本発明は、感光性フィルム、感光性フィルム積層体及び感光性フィルムロールに関する。
従来プリント配線板の製造分野において、エッチング、めっき等に用いられるレジスト材料としては、感光性樹脂組成物およびそれに支持体(支持フィルム)と保護フィルムを用いて得られる感光性フィルムが広く用いられている。
プリント配線板は、感光性フィルムを銅基板上にラミネートして、パターン露光した後、硬化部分を現像液で除去し、エッチング又はめっき処理を施して、パターンを形成させた後、硬化部分を基板上から剥離除去する方法によって製造されている。
従来、感光性フィルムは支持フィルム、感光性樹脂層及び保護フィルムの三層構造や、あるいは、シリコン系もしくは非シリコン系の離型処理を施した支持フィルムと感光性樹脂層との二層構造が知られている(特許文献1〜5参照)。
また、従来、感光性フィルムは、透明な支持フィルム上に感光性樹脂組成物を塗布、乾燥して感光性樹脂層を形成したものと、保護フィルムとを貼り合わせたサンドイッチ構造のものであった。通常、この感光性フィルムの長尺物は、紙管、木管、プラスチック管等の芯に巻き取った捲回物の形として保管、輸送などの取り扱いがなされている。
この感光性フィルムは、プリント配線板製造や、金属精密加工の分野で、微細な回路を形成するために用いられており、その使用方法としては、以下の方法が一般的である。まず、感光性フィルムの保護フィルムをはく離した後、感光性樹脂層が基材に直接触れるよう圧着(ラミネート)する。次に、支持フィルム上に、パターニングされたネガフィルムを密着させ、活性光線(紫外線を用いることが多い)を照射(露光)する。次いで、有機溶剤又はアルカリ水溶液を噴霧し、不要部分を除去することでレジストパターンを形成(現像)し、その後、塩化第二銅水溶液などを用いてエッチングする。
ここで、感光性フィルムの支持フィルムとしては、一般的にPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等のポリエステルフィルムが用いられ、保護フィルムとしてはPE(ポリエチレン)フィルム等のポリオレフィンフィルムが用いられている。
特開平09−230580号公報 特開平11−237732号公報 特開2003−195491号公報 特開2003−195492号公報 特開平06−236026号公報
しかしながら、通常、保護フィルムは、ラミネート時に除去されるので、使用に際しては不要のものであり、ゴミとしての処理問題が生じる。さらに、保護フィルムの使用は、感光性フィルムの製造コストを高める要因にもなる。
また、保護フィルムとして用いられるポリオレフィンフィルムは、原材料を熱溶融し、混練、押出し、2軸延伸又はキャスティング法によって製造されている。そして、一般的にポリオレフィンフィルム等の保護フィルム中には、フィッシュアイと呼ばれる未溶解及び熱劣化物が含まれる。フッシュアイの大きさは一般的に直径(φ)が30〜600μmであり、フィルム表面から2〜40μmの高さで突き出ている。そのため、このフィッシュアイの凸部が感光性樹脂層に転写されて感光性樹脂層に凹みを生じ、ラミネート後の基板上にエアーボイドを生じることとなる。このエアーボイドは、感光性樹脂層の膜厚と相関し、感光性樹脂層の膜厚が薄いほど発生しやすく、次工程である露光、現像、エッチングの像形成において、パターン欠けや断線の原因となる。
上記のように、保護フィルムの使用は種々の問題を誘発する要因となり、保護フィルムを有さない保護フィルムレス型の感光性フィルムが望まれている。また、廃棄物による環境問題や、感光性フィルムのコスト削減等の要求から、機能面で割愛可能な保護フィルムを使用しないで済む感光性フィルムが強く望まれている。
このような保護フィルムレス型感光性フィルムとしては、上述のように、シリコン系もしくは非シリコン系の離型処理を施した支持フィルムと感光性樹脂層との二層構造のものが知られている。これらの感光性フィルムを捲回または積み重ねた場合、感光性樹脂層同士は離型層を介して積層されるため、感光性樹脂積層体同士が付着することなく、使用時の取り扱いが容易になる。しかしながら、離型処理を施した支持フィルムを用いた感光性フィルムを、離型層と感光性樹脂層とが接触した状態で保管した場合、離型層に含まれる成分が感光性樹脂層に移行(マイグレーション)するため、レジストパターンの密着性が低下するという問題が生じる。また、離型層として用いる材料が高コストであるため、感光性フィルム全体のコストも高くなるという問題があった。
本発明の目的は、このような保護フィルムや離型処理済み支持フィルムを使用しないで済む保護フィルムレス型の感光性フィルムを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、[1]支持フィルム上に感光性樹脂層を備える感光性フィルムであって、前記感光性樹脂層は、前記支持フィルムの一面と対向する対向面を有する対向感光性樹脂層と、前記感光性樹脂層における前記対向面と反対側の反対面を有する反対感光性樹脂層とを含む2層以上の層を積層してなるものであり、前記感光性樹脂層上には保護フィルムを有さず、ロール状に巻き取り可能である、感光性フィルムを提供する。
ここで、上記「保護フィルム」とは、感光性フィルムの保管時に感光性樹脂層を保護するためのものであり、一般的にポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム等からなるフィルムが用いられる。
また、本発明の感光性フィルムは、該感光性フィルムの一方の面が上記感光性樹脂層の面となっていることが好ましい。すなわち、感光性フィルムにおいて上記支持フィルムから最も遠い側に配置される層が上記反対感光性樹脂層となっていることが好ましい。
また、本発明は、[2]前記支持フィルムの前記一面と前記対向感光性樹脂層の前記対向面とが接しており、前記支持フィルムの前記一面と前記対向感光性樹脂層の前記対向面との間の接着力PU(単位:N/m)、及び、前記支持フィルムにおける前記一面と反対側の反対支持面と、前記反対感光性樹脂層の前記反対面との間の接着力PT(単位:N/m)が、下記式(1)で表される条件を満たす、上記[1]に記載の感光性フィルムを提供する。
1.5≦(PU/PT)≦10.0 (1)
また、本発明は、[3]前記対向感光性樹脂層と前記反対感光性樹脂層とがそれぞれバインダーポリマーを含有しており、前記反対感光性樹脂層に含有されるバインダーポリマーが、前記対向感光性樹脂層に含有されるバインダーポリマーよりも高いガラス転移温度(Tg)を有するものである、上記[1]又は[2]に記載の感光性フィルムを提供する。
また、本発明は、[4]前記対向感光性樹脂層と前記反対感光性樹脂層とがそれぞれバインダーポリマーを含有しており、前記反対感光性樹脂層に含有される前記バインダーポリマーが、スチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むものである、上記[1]〜[3]に記載の感光性フィルムを提供する。
また、本発明は、[5]前記対向感光性樹脂層と前記反対感光性樹脂層とがそれぞれバインダーポリマーを含有しており、前記反対感光性樹脂層に含有される前記バインダーポリマーが、前記対向感光性樹脂層に含有される前記バインダーポリマーよりも小さな重量平均分子量を有するものである、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の感光性フィルムを提供する。
また、本発明は、[6]前記支持フィルムが単層の又は複数の層を積層してなるものである、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の感光性フィルムを提供する。
また、本発明は、[7]前記支持フィルムの両面が3000nm以下の最大表面粗さを有する、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の感光性フィルムを提供する。
また、本発明は、[8]前記感光性樹脂層を構成するそれぞれの前記層の膜厚が1〜75μmである、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の感光性フィルムを提供する。
また、本発明は、[9]前記感光性樹脂層を構成する2層以上の層は、多層塗工又は多層押出成形により同時に得られるものである、上記[1]〜[8]のいずれかに記載の感光性フィルムを提供する。
また、本発明は、[10]上記[1]〜[9]のいずれかに記載の感光性フィルムを積層してなる感光性フィルム積層体を提供する。
また、本発明は、[11]上記[1]〜[9]のいずれかに記載の感光性フィルムを巻芯にロール状に巻き取ってなる感光性フィルムロールを提供する。
また、本発明は、[12]前記感光性フィルムロールにおける前記感光性樹脂層を、ラミネート温度110℃、圧力0.3MPa、ラミネート速度3m/分の条件で銅張り積層板上にラミネートした後、30分以内に前記感光性樹脂層の全面に100mJ/cm以上の活性光線を照射した場合において、光硬化した感光性樹脂層と前記銅張り積層板表面との間に発生する直径80μm以上のエアボイド数が10個/m以下である、上記[11]に記載の感光性フィルムロールを提供する。
また、本発明は、[13]前記感光性樹脂層を構成する前記層の数が2〜8である、上記[11]又は[12]のいずれかに記載の感光性フィルムロールを提供する。
本発明の感光性フィルムにより、従来の感光性フィルムでは成し得なかった特性を有し、且つ保護フィルムレス型の感光性フィルムを形成することができた。そして、保護フィルムレス型にすることにより、基板へのラミネート時のエアーボイド発生やゴミの排出を低減することができる。また、感光性フィルムロール品において、巻き径を変えずに同質量でより長い製品を巻く事ができるため、ラミネート装置への感光性フィルムの取り付け作業の回数が減り、調整等によるロスが減り、歩留まりや生産性を向上させることができる。
左図は積層状態も併せて示した本発明のフィルムロール状の感光性フィルムの断面図であり、右図は積層部分の拡大図である。 本発明の保護フィルムレス型感光性フィルムの好適な一実施形態を示す模式断面図である。 図2の感光性フィルムをロール状に巻き取った際の模式図である。 本発明の保護フィルムレス型感光性フィルムの他の好適な一実施形態を示す模式断面図である。 支持フィルムの例を示す模式断面図である。 試験フィルムの接着力を測定する装置及び測定方法を示す概略図(縦断面図)である。 接着力測定用試験片の調製手順を示す模式図(平面図)である。 三連穴(大):φ6mmの連続穴である。 三連穴(小):φ3mmの連続穴である。
符号の説明
1…支持フィルム、2…第一感光性樹脂層、3…第二感光性樹脂層、4…PETフィルム(支持フィルム)、5…銅張り積層板、6…昇降テーブル、7…荷重、8…留め金、9…ゴムシール、10…基板押さえ、11…両面テープ、12…感光性樹脂層、16…巻芯、21…第一中間層、22…第二中間層、30…感光性樹脂層、31…滑剤混入フィルム、32…無滑剤フィルム、33…機能フィルム、50,100,110…感光性フィルム、200…感光性フィルムロール。
本発明の感光性フィルムは、支持フィルム上に、少なくとも対向感光性樹脂層及び反対感光性樹脂層を有する感光性樹脂層を備えた感光性フィルムであって、前記感光性樹脂層上には保護フィルムを有さず、ロール状に巻き取り可能であることを特徴とするものである。
本発明の保護フィルムレス型の感光性フィルムについて図を用いて説明する。
図1及び図2は、本発明の保護フィルムレス型感光性フィルムの好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1及び図2に示すように、感光性フィルム100は、支持フィルム1と、該支持フィルム1の一面上に形成された第一感光性樹脂層(対向感光性樹脂層)2と、該第一感光性樹脂層2上に形成された第二感光性樹脂層(反対感光性樹脂層)3とを備える構成を有している。ここで、第一感光性樹脂層2及び第二感光性樹脂層3の2層により感光性樹脂層30が構成されている。
この感光性フィルム100において、支持フィルム1における第一感光性樹脂層2が形成されている上記一面と感光性樹脂層30の上記一面に対向する対向面(第一感光性樹脂層2における支持フィルム1に接する側の面)との間の接着力PU(単位:N/m)、及び、支持フィルム1における上記一面と反対側の反対支持面F1と感光性樹脂層30における上記対向面と反対側の反対面F2(第二感光性樹脂層3における第一感光性樹脂層2と接していない側の面)との間の接着力PT(単位:N/m)が、下記式(1)で表される条件を満たしていることが好ましい。
1.5≦(PU/PT)≦10.0 (1)
感光性フィルム100において、上記(PU/PT)の値が上記式(1)で表わされる条件を満たしていることにより、第二感光性樹脂層3上に保護フィルムを有していなくても、感光性フィルム100を例えばロール状に巻き取った状態や、シート状で積層した状態で保管した後も良好に使用することが可能となる。ここで、図3(a)は図1及び図2の感光性フィルム100をロール状に巻き取った際の斜視図であり、図3(b)は図3(a)の破線内部の拡大図である。感光性フィルム100は、保管時には図3(a)に示すように感光性フィルム100の一端を巻芯16に巻き取り、ロール状にして保管することが可能となっている。このとき、図3(b)に示すように、支持フィルム1と第二感光性樹脂層3とは接した状態となっているが、上記(PU/PT)の値が上記式(1)で表わされる条件を満たしていることにより、感光性フィルム100をロールから解く際には支持フィルム1と第二感光性樹脂層層3との間で容易に解くことが可能となる。また、支持フィルム1は、感光性フィルム100を基板上にラミネートした後、又は紫外線を照射した後に第一感光性樹脂層2から剥離する必要があり、第一感光性樹脂層2と支持フィルム1との間の接着力は、第一感光性樹脂層2と第二感光性樹脂層3との間の接着力よりも小さいことが好ましい。このように、本発明の感光性フィルム100は、当該感光性フィルム100を積層してなる感光性フィルム積層体として、特には、図3に示すように、感光性フィルム100を巻芯16にロール状に巻き取ってなる感光性フィルムロール200として好適に保管及び使用することができる。
ここで、上記効果をより十分に得る観点から、上記(PU/PT)の値は、下記式(2)で表わされる条件を満たしていることがより好ましく、下記式(3)で表わされる条件を満たしていることが更に好ましく、下記式(4)で表わされる条件を満たしていることが特に好ましい。
2.0≦(PU/PT)≦8.0 (2)
2.5≦(PU/PT)≦7.0 (3)
3.0≦(PU/PT)≦6.0 (4)
支持フィルム1における上記一面と第一感光性樹脂層2における上記対向面との間の接着力PU(単位:N/m)よりも、支持フィルム1における上記反対支持面F1と第二感光性樹脂層3における上記反対面F2との間の接着力PT(単位:N/m)を低くし、特に(PU/PT)の値が上記式(1)〜(4)のいずれかで表わされる条件を満たすようにするための第一の方法としては、第二感光性樹脂層3に含有されるバインダーポリマーのTg(ガラス転移温度)が、第一感光性樹脂層2に含有されるバインダーポリマーのTg(ガラス転移温度)よりも高くなるようにする方法が挙げられる。第二感光性樹脂層3に含有されるバインダーポリマーのTg(ガラス転移温度)と、第一感光性樹脂層2に含有されるバインダーポリマーのTg(ガラス転移温度)の温度差は、5℃以上であることが好ましく、10℃以上であることがより好ましく、15℃以上であることが特に好ましく、20℃以上であることが最も好ましい。
本発明におけるバインダーポリマーのTg(ガラス転移温度、単位:℃)は、下記式(5)から求めたものである。
Tg=1/{Σ(W/Tg)}−273 (5)
上記式(5)中、iはバインダーポリマーを構成する重合性単量体混合物中の各重合性単量体成分を示す添え字である。Wは重合性単量体iの質量分率を、Tgは重合性単量体iの単独重合体のガラス転移温度(単位:K)をそれぞれ示す。
また、第二の方法としては、第二感光性樹脂層3に含有されるバインダーポリマーを、スチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むものとする方法が挙げられる。
更に、第三の方法としては、第二感光性樹脂層3に含有されるバインダーポリマーを、第一感光性樹脂層2に含有されるバインダーポリマーよりも小さな重量平均分子量を有するものとする方法が挙げられる。
本発明の感光性フィルムは、少なくとも対向感光性樹脂層及び反対感光性樹脂層を有する感光性樹脂層を支持フィルム上に積層した構造を有するものであればよいが、図1及び図2に示した感光性フィルム100のように支持フィルム1上に2つの層からなる感光性樹脂層30を積層した構造、又は、支持フィルム上に3つ以上の層からなる感光性樹脂層を積層した構造を有することが好ましく、それにより、上述したような保護フィルムレス型の感光性フィルムを容易に構成することができる。本発明の感光性フィルムにおいて、感光性樹脂層を構成する対向感光性樹脂層と反対感光性樹脂層とは接していてもよく、これらの間に感光性を有さない非感光性樹脂層を有していてもよい。例えば、図4に示すように、感光性フィルムは、感光性樹脂層としての第一感光性樹脂層2と、感光性樹脂層としての第二感光性樹脂層3との間に、非感光性樹脂層としての第一中間層21及び第二中間層22を有していてもよい。この感光性フィルム110において、第一中間層21及び第二中間層22は、現像液に溶解する樹脂を用いたものが好ましい。
本発明の保護フィルムを有さない感光性フィルムは、支持フィルムと該支持フィルムに接触している第一感光性樹脂層(対向感光性樹脂層)との間の接着力PU(単位:N/m)よりも、第一感光性樹脂層が設けられた面とは反対側の支持フィルムの面(反対支持面)と支持フィルムからn層積層した最上層の第n感光性樹脂層(反対感光性樹脂層)との間の接着力PT(単位:N/m)を低くすることで、感光性フィルムをロール状に巻き取っても、ラミネート時に再びシート状に戻す際に、支持フィルムからの上記第n感光性樹脂層の剥離が容易となる。また、このように感光性樹脂層がn層構造を有する場合においても、(PU/PT)の値が上記式(1)〜(4)のいずれかで表わされる条件を満たすようにすることが好ましい。更に、PUよりもPTを低くする方法、特には、(PU/PT)の値が上記式(1)〜(4)のいずれかで表わされる条件を満たすようにする方法としては、図1及び図2に示した感光性フィルム100において説明した第一〜第三の方法が挙げられる。なお、感光性樹脂層がn層構造を有する場合において、nは2〜8であることが好ましく、2〜5であることがより好ましく、2であることが最も好ましい。
また、支持フィルムは、m層積層したm層構造を有することが好ましく、更に、表裏(上記一面とこれと反対側の反対支持面との2つの面)がほぼ同一の接着力を有することが好ましい。ここで、mは1〜5の整数であることが好ましい。かかる支持フィルムを用いることにより、感光性フィルムを構成する際に表裏どちらでも感光性樹脂層を形成することができる。また、支持フィルムの再生利用が容易に可能となる。更に、支持フィルムの表裏両面の最大表面粗さが3000nm(3.0μm)以下であることが好ましく、2000nm(2.0μm)以下であることがより好ましく、1000nm(1.0μm)以下であることが特に好ましい。これにより、支持フィルム上への感光性樹脂層の形成が容易になるとともに、感光性フィルムをラミネートする際に、エアーボイドの発生を防止することができる。
本発明の保護フィルムレス型の感光性フィルムは、ロール状であっても、シート状であってもよい。但し、感光性フィルムの断面が、支持フィルム、第一感光性樹脂層、第n感光性樹脂層のnの値が小さい順で繰返される構造であることが好ましい。
本発明の保護フィルムレス型の感光性フィルムは、感光性フィルムを基板にラミネートし、パターンマスクを介して、UVなどの放射線等により露光を行った後、現像工程を経た際に、少なくとも本発明の感光性フィルムの上記基板に接する反対感光性樹脂層(感光性樹脂層における支持フィルムから最も遠い側の層)が基板上にパターンとして残ることが好ましい。
基板の材質及び形状については、プリント配線板用、リードフレーム用、ディスプレイ用等により変わってもよい。また、本発明の感光性フィルムは、サンドブラスト用マスクフィルム、カバーレイフィルム、ソルダーレジスト用フィルムとして用いることができる。
次に、上述した保護フィルムレス型の感光性フィルムの各構成要素について説明する。
本発明で用いる支持フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエチレンセルローストリアセテート、塩化ビニルと塩化ビニリデンの共重合体、セロファン等のフィルムが挙げられる。
支持フィルムがm層(mは好ましくは1〜5の整数)積層したm層構造としては、PETフィルムの少なくとも片側にPETフィルムを積層したもの、図5(a)に示すように滑剤を混入させた滑剤混入フィルム31からなるもの、図5(b)に示すように、滑剤を含まないか又は微量に含む無滑剤フィルム32の両面に上記滑剤混入フィルム31を形成してなるもの、図5(c)に示すように、接着剤又は帯電防止剤等を混入させた機能フィルム33の両面にそれぞれ上記無滑剤フィルム32及び上記滑剤混入フィルム31を形成してなるもの、ナイロン系多層フィルム、PE系多層フィルム、超ハイガスバリヤフィルム、シリコーンコートフィルム、プラスチック金属複合材、アルミ蒸着フィルム、ナイロン/PET、PP/PET、PE/PET、PET/AL/PE、PET/AL/PP及びPET/ポリオレフィン/AL/PP積層フィルム等があげられる。これらは、前述のように表裏同一の接着力を持つことが好ましい。
これらの支持フィルムは、後に感光性樹脂層から除去可能でなくてはならないため、除去が不可能となるような表面処理が施されたものであったり、材質であったりしてはならない。また、支持フィルムの表裏両面の最大表面粗さを3000nm(3.0μm)以下にすることで、感光性樹脂層の塗布及び、本発明の感光性フィルムをラミネートする際、エアーボイドの発生を防止する事ができる。これらの支持フィルムの厚みは、1〜100μmとすることが好ましく、4〜50μmとすることがより好ましく、8〜30μmとすることが特に好ましい。この厚みが1μm未満の場合、機械的強度が低下し、塗工時に感光性フィルムが破れるなどの問題が発生する傾向があり、100μmを超えると解像度が低下し、価格が高くなる傾向がある。
感光性樹脂層を構成する対向感光性樹脂層及び反対感光性樹脂層としては、公知のものが使用でき、例えば、(A)バインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物からなるもの等が挙げられる。
前記(A)バインダーポリマーとしては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。アルカリ現像性とする場合、アクリル系樹脂が好ましく用いられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記(A)バインダーポリマーは、例えば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記重合性単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン等の重合可能なスチレン誘導体、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸などが挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記(A)バインダーポリマーは、アルカリ現像性の見地から、カルボキシル基を含有させることが好ましく、例えば、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記カルボキシル基を有する重合性単量体としては、メタクリル酸が好ましい。
なお、支持フィルムから最も離れた反対感光性樹脂層(第n感光性樹脂層)に含まれるバインダーポリマーには、支持フィルムとの接着力を低減できる観点から、スチレン又はスチレン誘導体を重合性単量体として含有させることが好ましい。また、支持フィルムに塗布した第一感光性樹脂層(対向感光性樹脂層)に含有されるバインダーポリマーには、支持フィルムとの接着力を向上できる観点から、スチレン又はスチレン誘導体を重合性単量体として含有しないことが好ましい。
支持フィルムから最も離れた反対感光性樹脂層(第n感光性樹脂層)に含まれるバインダーポリマーを構成する重合性単量体中に、上記スチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として0.1〜45質量%含むことが好ましく、1〜40質量%含むことがより好ましく、1.5〜35質量%含むことが特に好ましく、2〜30質量%含むことが最も好ましい。この含有量が0.1質量%未満では、支持フィルムとの接着力を低減できなく、又、基板との密着性が劣る傾向があり、45質量%を超えると、剥離片が大きくなり、剥離時間が長くなる傾向がある。
前記(A)バインダーポリマーは、重量平均分子量が20,000〜200,000であることが好ましく、30,000〜150,000であることがより好ましい。この重量平均分子量が20,000未満では耐現像液性及び膜強度が低下する傾向があり、200,000を超えると解像度が低下する傾向がある。尚、支持フィルム上に、複数の層からなる感光性樹脂層を有する場合、支持フィルムから最も離れた反対感光性樹脂層(第n感光性樹脂層)に含まれるバインダーポリマーの重量平均分子量は、支持フィルムとの接着力を低減できる観点から、20,000〜100,000であることが好ましく、25,000〜80,000であることがより好ましく、30,000〜60,000であることが特に好ましい。また、支持フィルムに塗布した第一感光性樹脂層に含有されるバインダーポリマーの重量平均分子量は、支持フィルムとの接着力を向上できる観点から、40,000〜200,000であることが好ましく、50,000〜150,000であることがより好ましく、60,000〜100,000であることが特に好ましい。
これらのバインダーポリマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。2種類以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーとしては、例えば、異なる共重合成分からなる2種類以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度の2種類以上のバインダーポリマーなどが挙げられる。
但し、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定され、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線により換算されたものである。
前記(B)光重合性化合物としては、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等のビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させで得られる化合物、ウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー、ノニルフェノキシポリアルキレンオキシ(メタ)アクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシアルキル−β’−(メタ)アクリロイルオキシアルキル−o−フタレート等のフタル酸系化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられるが、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物又はウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物を必須成分とすることが好ましい。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2〜14であり、プロピレン基の数が2〜14であるポリエチレンポリプロピレングリコールグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO,PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられ、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−500(新中村化学工業株式会社製、製品名)として商業的に入手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−1300(新中村化学工業株式会社製、製品名)として商業的に入手可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業株式会社製、製品名UA−11等が挙げられる。また、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業株式会社製、製品名UA−13等が挙げられる。なお、EOはエチレンオキサイドを示し、EO変性された化合物はエチレンオキシ基のブロック構造を有する。また、POはプロピレンオキサイドを示し、PO変性された化合物はプロピレンオキシ基のブロック構造を有する。
ノニルフェノキシポリアルキレンオキシ(メタ)アクリレートとしては、ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレンオキシメタクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレンオキシメタクリレート、ブチルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート、ブチルフェノキシポリエチレンオキシメタクリレート、ブチルフェノキシポリプロピレンオキシアクリレート、ブチルフェノキシポリプロピレンオキシメタクリレート等が挙げられる。
上記ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレートとしては、例えば、ノニルフェノキシテトラエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシペンタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシヘキサエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシヘプタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシオクタエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシノナエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシデカエチレンオキシアクリレート、ノニルフェノキシウンデカエチレンオキシアクリレート等が挙げられる。
上記ノニルフェノキシポリエチレンオキシメタクリレートとしては、例えば、ノニルフェノキシテトラエチレンオキシメタクリレート、ノニルフェノキシペンタエチレンオキシメタクリレート、ノニルフェノキシヘキサエチレンオキシメタクリレート、ノニルフェノキシヘプタエチレンオキシメタクリレート、ノニルフェノキシオクタエチレンオキシメタクリレート、ノニルフェノキシノナエチレンオキシメタクリレート、ノニルフェノキシデカエチレンオキシメタクリレート、ノニルフェノキシウンデカエチレンオキシメタクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記(C)光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)等のN,N’−テトラアルキル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、アルキルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインアルキルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、アルキルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げられる。
また、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対象な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、密着性及び感度の見地からは、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体がより好ましい。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記(A)バインダーポリマーの配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、40〜80質量部とすることが好ましい。この配合量が40質量部未満では光硬化物が脆くなり易く、感光性樹脂層として用いた場合に、塗膜性が劣る傾向があり、80質量部を超えると光感度が不充分となる傾向がある。
前記(B)光重合性化合物の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、20〜60質量部とすることが好ましい。この配合量が20質量部未満では光感度が不充分となる傾向があり、60質量部を超えると光硬化物が脆くなる傾向がある。
前記(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましい。この配合量が0.1質量部未満では光感度が不充分となる傾向があり、20質量部を超えると露光の際に組成物の表面での吸収が増大して内部の光硬化が不充分となる傾向がある。
また、前記感光性樹脂組成物には、必要に応じて、分子内に少なくとも1つのカチオン重合可能な環状エーテル基を有する光重合性化合物、カチオン重合開始剤、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤などを(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して各々0.01〜20質量部程度含有することができる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
前記感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して固形分30〜60質量%程度の溶液として塗布することができる。
また、感光性樹脂層の全体の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜200μmであることが好ましく、1〜100μmであることがより好ましく、2〜50μmであることが特に好ましいく、3〜25μmであることが最も好ましい。この厚みが1μm未満では工業的に塗工困難な傾向があり、200μmを超える場合では感度が不十分となり、レジスト底部の光硬化性が悪化する傾向がある。
また、感光性樹脂層を構成する各々の層の厚みは、それぞれ独立に、1〜75μmとすることが好ましく、1〜50μmとすることがより好ましく、1〜35μmとすることが更に好ましく、2〜25μmとすることが特に好ましく、3〜15μmとすることが最も好ましい。
一般的に感光性樹脂層は、例えば、支持フィルム上に感光性樹脂組成物を塗布、乾燥することにより得られる。
前記塗布は、例えば、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バーコータ、スレーコータ等の公知の方法で行うことができる。また、乾燥は、70〜150℃、5〜30分程度で行うことができる。また、感光性樹脂層中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する点から、2質量%以下とすることが好ましい。
多層の感光性樹脂層を塗布する場合は、上記の公知の方法により、同時塗工(多層塗工)又は逐次塗工で行うことができる。例えば、図2に示すように感光性樹脂層が2層の場合は、(1)支持フィルム1上に第一感光性樹脂層2を積層した後、続いて、第二感光性樹脂層3を積層する方法、(2)支持フィルム1上に第一感光性樹脂層2と第二感光性樹脂層3とを同時に積層する方法、等が挙げられる。これらのうち作業性の観点からは、(2)の方法が好ましい。
また、多層構造を有する感光性樹脂層は、多層押出成形により同時に得られるものであってもよい。
支持フィルム上に塗工した多層の感光性樹脂層を備えた感光性フィルムを巻芯に巻き取る方法としては、特に制限はないが、気泡の混入及び皺を低減できる観点から、以下に示す方法が好ましい。感光性フィルムの巻き取りは、巻き軸幅方向に対して平行に配置された加圧ロールにより線状に巻芯に対し圧力を掛ける。この圧力は、100〜500kg/mであることが好ましく、150〜450kg/mであることがより好ましく、200〜400kg/mであることが特に好ましい。上記加圧ロールの表面材質は、弾性材料、特にゴムを用いることが好ましく、硬度は40〜90度であることが好ましい。感光性フィルムの巻き取り時の張力は、10〜30kg/mであることが好ましく、12〜25kg/mであることがより好ましく、14〜20kg/mであることが特に好ましい。ここで、巻き始めと巻き終わりでの感光性フィルムに対する張力を一定に保つために、巻き径に応じて張力の制御を行うことが好ましい。なお、一般的な保護フィルムを有する感光性フィルムの巻き取り時の上記圧力は、50kg/m以下であり、上記張力は10kg/m程度である。
また、感光性樹脂層は少なくとも対向感光性樹脂層と反対感光性樹脂層とを有していれば、全ての層が感光性樹脂層である必要はなく、感光性を有さない非感光性樹脂層を有していてもよい。このとき、感光性樹脂層における支持フィルムに最も近い側に対向感光性樹脂層が配置され、支持フィルムから最も遠い側に反対樹脂層が配置されることとなる。
上記非感光性樹脂層は、現像液に溶解する樹脂を用いたものであれば特に制限はない。例えば、非感光性樹脂層は、カルボキシル基を有するポリマーを含み、光重合開始剤を含まない樹脂組成物により構成される。
本発明の保護フィルムレス型の感光性フィルムは、例えば、円筒状の巻芯に巻きとって貯蔵される。円筒状の巻芯の材質としては、例えば、紙管、木管、プラスチック管又は金属管等が挙げられるが、巻き取り時の加圧に耐え得る観点から金属管が好ましい。なお、これらの巻芯に感光性フィルムを巻きとって貯蔵する際、支持フィルムが1番外側になるように巻き取ることが好ましい。ロール状の感光性フィルムの端面には、端面保護の見地から端面セパレータを設置することが好ましく、耐エッジフュージョンの見地から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。また、梱包方法として、透湿性の小さいブラックシートに包んで包装することが好ましい。上記巻芯としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のプラスチックなどが挙げられる。また本発明の感光性フィルムは、シート状で保管することもできる。
上記感光性フィルムを用いて基板にレジストパターンを形成する場合、感光性フィルムを基板に積層する方法としては、感光性フィルムを70〜130℃程度に加熱しながら回路形成用基板に0.1〜1MPa程度(1〜10kgf/cm程度)の圧力で圧着することにより積層する方法などが挙げられ、減圧下で積層することが好ましい。積層される基板の表面は、特に制限はないが、通常金属面である。
このようにして積層が完了した感光性フィルムは、ネガ又はポジマスクパターンを通して放射線(活性光線)が画像状に照射される。上記活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線、可視光などを有効に放射するものが用いられる。支持フィルムが放射線(活性光線)を不透過の場合は、支持フィルムを剥離してから、ネガ又はポジマスクパターンを通して放射線(活性光線)を画像状に照射する。
次いで、露光後、感光性樹脂層上に支持フィルムが存在している場合には、支持フィルムを除去した後、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の現像液によるウエット現像、ドライ現像等で未露光部を除去して現像し、レジストパターンを製造することができる。上記アルカリ性水溶液としては、例えば、0.1〜5質量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%水酸化ナトリウムの希薄溶液等が挙げられる。上記アルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂層の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、有機溶剤等を混入させてもよい。上記現像の方式としては、例えば、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等が挙げられる。
現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10mJ/cm程度の露光を行うことによりレジストパターンをさらに硬化して用いてもよい。
現像後に行われる金属面のエッチングには、例えば、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液等を用いることができる。
本発明の感光性フィルムを用いてプリント配線板を製造する場合、現像されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の表面を、エッチング、めっき等の公知方法で処理する。上記めっき法としては、例えば、銅めっき、はんだめっき、ニッケルめっき、金めっきなどがある。次いで、レジストパターンは、例えば、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液で剥離することができる。上記強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜10質量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10質量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。上記剥離方式としては、例えば、浸漬方式、スプレー方式等が挙げられる。また、レジストパターンが形成されたプリント配線板は、多層プリント配線板でもよく、小径スルーホールを有していてもよい。
また、本発明の感光性フィルムロールを上記条件で基板にラミネートし、露光した場合、露光後の感光性樹脂層と回路形成用基板(銅張り積層板)表面には、配線パターンの欠けや断線を低減できる観点から、80μm以上のエアボイド数が少ないことが好ましい。実用上問題ないレベルのエアボイド数としては、10個/m以下であり、5個/m以下であることが好ましく、0個/mであることが最も好ましい。
以下、本発明の好適な実施例について更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(感光性樹脂層形成用塗布液の作製)
表1に示す材料を配合し、第一感光性樹脂層形成用塗布液を得た。また、表2に示す材料を配合し、第二感光性樹脂層形成用塗布液を得た。なお、表1及び表2中の(A)成分はポリマー成分であり、これらのポリマーは、メチルセルソルブ/トルエン=6/4(質量比)の混合溶液で希釈し、表1の(A)成分としては不揮発分(固形分)40質量%となるように、表2の(A)成分としては不揮発分(固形分)43質量%となるように、それぞれ調製した溶液として使用した。また、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することにより導出した。このときのGPCの条件を以下に示す。
(GPC条件)
ポンプ:日立 L−6000型((株)日立製作所製)、
カラム:Gelpack GL−R420 + Gelpack GL−R430 + Gelpack GL−R440(計3本)(以上、日立化成工業(株)製、商品名)、
溶離液:テトラヒドロフラン、
測定温度:25℃、
流量:2.05mL/分、
検出器:日立 L−3300型RI((株)日立製作所製)。
Figure 2006011548
(Mw;重量平均分子量、EO;エチレンオキサイド)
Figure 2006011548
(参考例1)
上記第一感光性樹脂層形成用塗布液及び上記第二感光性樹脂層形成用塗布液を、それぞれ別々に16μm厚のPETフィルム(商品名:G2−16、帝人(株)製)上に塗布し、90℃の熱風で10分間乾燥させ、乾燥後の膜厚が25μmである第一感光性樹脂層とPETフィルムとからなる感光性フィルム、及び、乾燥後の膜厚が25μmである第二感光性樹脂層とPETフィルムとからなる感光性フィルムをそれぞれ得た。
得られた感光性フィルムを、23±3℃、相対湿度60±5%RH(23℃)の環境下で30分間放置した。こうして得られた感光性フィルムからなる試験片を、図6に示す治具に取付け、昇降テーブル6を2m/分の速度で降し、PETフィルムと第一感光性樹脂層との間の接着力、及び、PETフィルムと第二感光性樹脂層との間の接着力を、23±3℃、相対湿度60±5%RH(23℃)の環境下において、レオメータ(株式会社レオテック製、RT−3010D−CW)により測定した。その際の試験片は、図7に示すように調製した。すなわち、銅箔(厚み35μm)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張り積層板(日立化成工業株式会社製、商品名:MCL−E−61)の片面に両面テープ11(ニチバン株式会社製、商品名:ナイスタック)の5mm幅を二本又は10mm幅を一本貼り、その上に20mm×100mmの感光性フィルム50を感光性樹脂層12側から貼付け、PETフィルム4を剥がすようにして測定した。なお、図6において、PETフィルム4は留め金8に取り付けられており、留め金8は荷重7に取り付けられている。また、銅張り積層板5の一端はゴムシール9を備えた基板押さえ10に挟持されており、基板押さえ10は昇降テーブル6に取り付けられている。こうして測定された接着力を表3に示す。
(参考例2)
上記第二感光性樹脂層形成用塗布液を、保護フィルムとしての20μm厚のポリエチレンフィルム(PEフィルム)上に均一に塗布し、90℃の熱風で10分間乾燥し、乾燥後の膜厚が25μmである第二感光性樹脂層とPEフィルムとからなる感光性フィルムを得た。得られた感光性フィルムを、23±3℃、相対湿度60±5%RH(23℃)の環境下で30分間放置した。こうして得られた感光性フィルムからなる試験片を用い、上記接着力の測定1と同様の方法で、PEフィルムと第二感光性樹脂層との間の接着力を測定した。その結果を表3に示す。
Figure 2006011548
表3に示したように、第一感光性樹脂層とPETフィルムとの間の接着力は7.5N/mであった。また、第二感光性樹脂層とPETフィルムとの間の接着力は1.5N/mであり、第二感光性樹脂層とPEフィルムとの間の接着力の1.5N/mと同等の接着力を示した。この結果は、第一感光性樹脂層と第二感光性樹脂層とを積層してなる感光性樹脂層を有し、保護フィルムを有さない感光性フィルムロールにおいて、基板にラミネートする際に、フィルムロールから巻き出しても、PETフィルムと第一感光性樹脂層は剥離せず、第二感光性樹脂層とPETフィルムが剥離するため、感光性樹脂層を容易に基板にラミネートすることができることを意味する。
(実施例1)
上記第一感光性樹脂層形成用塗布液と上記第二感光性樹脂層形成用塗布液を、同時塗工により16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上に均一に塗布し、90℃の熱風で10分間乾燥させ、図1及び図2に示したような感光性フィルムを得た。
第一感光性樹脂層及び第二感光性樹脂層の厚みは、乾燥後の膜厚がそれぞれ10μm及び15μm(第一感光性樹脂層と第二感光性樹脂層との合計の膜厚が25μm)になるように塗工した。
上記感光性フィルムを用い、銅箔(厚み35μm)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張り積層板(日立化成工業株式会社製、商品名:MCL−E−61)の銅表面を、#600相当のブラシを持つ研磨機(三啓株式会社製)を用いて研磨し、水洗後、空気流で乾燥し、得られた銅張り積層板を80℃に加温し、その銅表面上に前記感光性フィルムを高温ラミネーター(日立化成工業(株)製、HLM−3000)を用いて温度110℃、圧力0.3MPa、ラミネート速度3m/分でラミネートした。
銅張り積層板100枚をラミネートし、ラミネートしてから30分以内に高圧水銀灯ランプを有する露光機(HMW−201B、オーク(株)製)を用いて、100mJ/cmで露光した。その際にエアボイドが発生した個数を倍率100倍の顕微鏡を用いて数え、エアボイド発生性として評価した。その結果を表4に示した。
(参考例3)
参考例2の感光性フィルムを用い、保護フィルムを剥がしながらラミネートを行った以外は実施例1と同様にして、第二感光性樹脂層を銅張り積層板100枚にラミネートし、ラミネートしてから30分以内に高圧水銀灯ランプを有する露光機(HMW−201B、株式会社オーク製作所製)を用いて、100mJ/cmで露光した。このときのエアボイドの発生性を表4に示した。
(参考例4)
参考例2の感光性フィルムにおいて、保護フィルムを20μm厚のポリエチレンフィルムから20μm厚のポリプロピレンフィルムに変え、参考例4の感光性フィルムを得た。得られた感光性フィルムを用い、保護フィルムを剥がしながらラミネートを行った以外は実施例1と同様にして、第二感光性樹脂層を銅張り積層板100枚にラミネートした。このときのエアボイドの発生性を表4に示した。
Figure 2006011548
次に、上記エアボイド発生性を評価する際に作製した、露光していない銅張り積層板を、高圧水銀灯ランプを有する露光機(株式会社オーク製作所製)HMW−201Bを用いて、60mJ/cmで露光した。これを30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液でスプレー現像し(現像工程)、水洗・乾燥し、続いてプリント配線板の回路形成プロセスを実施した。
配線板としては、実施例1の感光性フィルムを用いた場合と、参考例3及び4の感光性フィルムを用いた場合とで、同じレベルの物が形成される事を確認した。
(実施例2)
追加特性として、貫通した穴を設けた上記材質の銅張り積層板に、実施例1の感光性フィルムを用いて、感光性フィルムをラミネートし、それ以降の工程を上記の現像工程まで実施する際に、現像時間を長くして穴部の破れ性を評価した。その結果を表5に示した。
(参考例5)
参考例2の感光性フィルムを用いて、保護フィルムを剥がしながら、貫通した穴を設けた上記材質の銅張り積層板に感光性フィルムをラミネートした以外は、実施例3と同様にして、穴部の破れ性を評価した。その結果を表5に示した。
(参考例6)
参考例2の感光性フィルムにおいて、第二感光性樹脂層の膜厚を35μmにした以外は参考例2と同様にして、参考例6の感光性フィルムを得た。得られた感光性フィルムを用いた以外は、参考例5と同様にして、穴部の破れ性を評価した。その結果を表5に示した。
Figure 2006011548
ここで、表5に示す現像時間(1回の現像当たりの現像時間)は、感光性フィルムを基板に貼り、未露光のまま現像する際の最小時間(最小現像時間)の2倍とした。
また、参考例5(感光性樹脂層の厚さ:25μm)と参考例6(感光性樹脂層の厚さ:35μm)における感光性樹脂層(第二感光性樹脂層)の組成は、表2に示す組成である。
評価に用いた基板は、1基板中に各穴30個ずつ開けており、感光性フィルムのラミネート基板5枚の平均とした。
(実施例3)
次に、実施例1の感光性フィルムを用いた場合の1000mあたりのゴミの排出量を表6に示した。
(参考例7)
参考例2の感光性フィルムを用いた場合の1000mあたりのゴミの排出量を表6に示した。
Figure 2006011548
表6に示したように、実施例3の感光性フィルムは、ゴミの排出量を従来品(参考例7)の半分以下にすることが出来る。
(ポリマーA〜Fの作製)
(A)成分として、表7に示す組成により、同表に示す重量平均分子量及びガラス転移温度を有するポリマーA〜Fを作製した。これらのポリマーは、メチルセルソルブ/トルエン=6/4(質量比)の混合溶液で希釈し、不揮発分(固形分)50質量%となるように調製した溶液として使用した。
Figure 2006011548
(実施例4)

支持フィルムとして、16μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:G2−16、帝人(株)製)を準備した。また、(A)成分としてのポリマーAを110g(固形分55g)と、表8に示す成分((B)成分、(C)成分、その他成分及び溶剤)とを配合し、均一になるまで撹拌して第一感光性樹脂層形成用塗布液を調製した。同様に、(A)成分としてのポリマーDを110g(固形分55g)と、表8に示す成分とを配合し、均一になるまで撹拌して第二感光性樹脂層形成用塗布液を調製した。なお、表8に示す成分の配合量は、同表に示す通りとした。
上記支持フィルム上に、上記第一感光性樹脂層形成用塗布液を、乾燥後の厚みが5μmになるように均一に塗布し、90℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して第一感光性樹脂層を形成した。次いで、第一感光性樹脂層上に上記第二感光性樹脂層形成用塗布液を、乾燥後の厚みが10μmになるように均一に塗布し、90℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して第二感光性樹脂層を形成した。これにより、図2に示す構成を有する実施例4の感光性フィルムを得た。
(実施例5〜9)
表9に示す組成の第一感光性樹脂層形成用塗布液及び第二感光性樹脂層形成用塗布液を用いた以外は実施例4と同様にして、図2に示す構成を有する実施例5〜9の感光性フィルムを得た。
(比較例1)

支持フィルムとして、16μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:G2−16、帝人(株)製)を準備した。また、(A)成分としてのポリマーDを110g(固形分55g)と、表8に示す成分とを配合し、均一になるまで撹拌して感光性樹脂層形成用塗布液を調製した。なお、表8に示す成分の配合量は、同表に示す通りとした。
上記PETフィルム上に、上記感光性樹脂層形成用塗布液を、乾燥後の厚みが15μmになるように均一に塗布し、90℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して、感光性樹脂層が一層からなる感光性エレメントを得た。
Figure 2006011548
Figure 2006011548
[接着力の測定]
実施例4〜6における第一感光性樹脂層及び第二感光性樹脂層と、PETフィルムとの間の接着力を、それぞれ参考例1と同様の方法で測定した。その結果を表10に示す。
Figure 2006011548
[感光性フィルム付き銅張り積層板の作製]
銅箔(厚み35μm)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張り積層板(日立化成工業株式会社製、商品名:MCL−E−61)の銅表面を、150g過硫酸ナトリウムを用いて25℃、1分間浸漬処理し、水洗後、空気流で乾燥した。得られた銅張り積層板を80℃に加温し、その銅表面上に実施例4〜9及び比較例1で作製した感光性フィルムを、感光性樹脂層と銅表面とが接するように、高温ラミネーター(日立化成工業(株)製、HLM−3000)を用いて、温度110℃、圧力0.3MPa、ラミネート速度3m/分でラミネートした。これにより、感光性フィルム付き銅張り積層板を得た。
[光感度の評価]
上記感光性フィルム付き銅張り積層板を用い、以下の手順で光感度を評価した。まず、ネガとしてのストーファー21段ステップタブレットを感光性フィルム上に置き、高圧水銀灯ランプを有する露光機(HMW−1201、オーク(株)製)を用いて、100mJ/cmで露光した。
次に、支持フィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、30℃で1質量%炭酸ナトリウム水溶液を各々の最少現像時間の2倍(ブレイクポイント50%)の時間スプレーし、未露光部分を除去した。その後、銅張り積層板上に形成された光硬化膜のステップタブレットの段数を測定することにより、感光性樹脂層の光感度を評価した。その結果を表11に示した。光感度は、ステップタブレットの段数で示され、このステップタブレットの段数が高いほど、光感度が高いことを示す。
[解像度の評価]
上記感光性フィルム付き銅張り積層板を用い、以下の手順で解像度を評価した。まず、ストーファーの21段ステップタブレットを有するフォトツールと、解像度評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が6/6〜47/47(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールとを感光性フィルムに密着させ、高圧水銀灯ランプを有する露光機(HMW−1201、オーク(株)製)を用いて、ストーファーの21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が5.0となるエネルギー量で露光を行った。その後、上記光感度の評価と同様の方法で現像を行い、現像処理によって未露光部をきれいに除去することができたライン幅間のスペース幅の最も小さい値を解像度として評価した。その結果を表11に示した。解像度は、数値が小さいほど良好であることを示す。
[密着性の評価]
上記感光性フィルム付き銅張り積層板を用い、以下の手順で密着性を評価した。まず、ストーファーの21段ステップタブレットを有するフォトツールと解像度評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が6/400〜47/400(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールとを感光性フィルムに密着させ、高圧水銀灯ランプを有する露光機(HMW−1201、オーク(株)製)を用いて、ストーファーの21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が7.0となるエネルギー量で露光を行った。その後、上記光感度の評価と同様の方法で現像を行い、現像処理によって未露光部をきれいに除去することができたライン幅間のスペース幅の最も小さい値により評価した。その結果を表11に示した。密着性は、数値が小さいほど良好であることを示す。
Figure 2006011548
表11に示した結果から明らかなように、実施例4〜9の感光性フィルムは、光感度、解像度及び密着性について、比較例1と同等の結果が得られた。
[感光性フィルムロールの作製]
(実施例10)
実施例4の組成の幅300mmの感光性フィルムを、外径3.5インチの円筒状のプラスチック管に、巻き軸幅方向に対して平行に配置された表面材質がゴムである加圧ロールを用いて、プラスチック管に対し線状に200kg/mの圧力を掛け、15kg/mの張力で200m巻き取り、感光性フィルムロールを得た。得られた感光性フィルムロールは、外径が12cmであり、気泡の混入及び皺のない良好なものであった。
(実施例11)
実施例9の組成の幅300mmの感光性フィルムを用いた以外は、実施例10と同様にして、感光性フィルムロールを得た。得られた感光性フィルムロールは、外径が12cmであり、気泡の混入及び皺もない良好なものであった。
(比較例2)
比較例1で得られた感光性フィルムの感光性樹脂層上に、保護フィルムとしての20μm厚のポリエチレンフィルム(商品名:GF−3、タマポリ(株)製)を積層し、比較例2の感光性フィルムを得た。この感光性フィルムを、幅300mmで外径3.5インチの円筒状のプラスチック管に、巻き軸幅方向に対して平行に配置された表面材質がゴムである加圧ロールを用いて、プラスチック管に対し線状に50kg/m圧力を掛け、10kg/mの張力で200m巻き取った。これにより比較例2の感光性フィルムロールを得た。得られた感光性フィルムロールは、外径が14cmであり、気泡の混入及び皺もない良好なものであった。
(比較例3)
保護フィルムとして、20μm厚の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:E−200C、王子製紙(株)製)を用いた以外は比較例2と同様にして、感光性フィルムロールを得た。得られた感光性フィルムロールは、外径が14cmであり、気泡の混入及び皺もない良好なものであった。
(参考例8)
実施例4の組成の幅300mmの感光性フィルムを、外径3.5インチの円筒状のプラスチック管に、巻き軸幅方向に対して平行に配置された表面材質がゴムである加圧ロールを用いて、プラスチック管に対し線状に50kg/m圧力を掛け、10kg/mの張力で200m巻き取り、感光性フィルムロールを得た。得られた感光性フィルムロールは、気泡が混入し、また、皺も発生するものであった。
[エアボイドの測定]
実施例10〜11、比較例2〜3、及び参考例8の感光性フィルムロールを、23±3℃、相対湿度60±5%RH(23℃)の環境下で10日間放置した。その後、銅箔(厚み35μm)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張り積層板(日立化成工業株式会社製、商品名:MCL−E−61)の銅表面を2%硫酸水溶液で浸漬処理した後、水洗し、30℃の温風で乾燥した。次に、得られた銅張り積層板10枚を80℃のオーブン中に10分間放置し、その銅表面上に上記感光性フィルムロールを高温ラミネーター(日立化成工業(株)製、HLM−3000)を用いて温度110℃、圧力0.3MPa、ラミネート速度3m/分でラミネートした。ここで、感光性フィルムをラミネートした際、いずれの感光性フィルムロールにおいても、感光性樹脂層がロールに残ること無く銅表面上にラミネートできたことを確認した。続いて、ラミネート後30分以内に、感光性フィルムに対して、オーク製作所(株)製露光機(型式EXM−1201、水銀ショートアークランプ)を用いて、100mJ/cmの露光量で露光した。露光後の感光性樹脂層と銅張り積層板表面との間に発生した、80μm以上のエアボイド数を倍率100倍の顕微鏡を用いて測定した。結果を表12に示す。
Figure 2006011548
以上説明したように、本発明によれば、従来の感光性フィルムでは成し得なかった特性を有する、保護フィルムレス型の感光性フィルムを提供することができる。そして、保護フィルムレス型にすることにより、基板へのラミネート時のエアーボイド発生やゴミの排出を低減することができる。また、感光性フィルムロール品において、巻き径を変えずに同質量でより長い製品を巻く事ができるため、ラミネート装置への感光性フィルムの取り付け作業の回数が減り、調整等によるロスが減り、歩留まりや生産性を向上させることができる。

Claims (13)

  1. 支持フィルム上に感光性樹脂層を備える感光性フィルムであって、
    前記感光性樹脂層は、前記支持フィルムの一面と対向する対向面を有する対向感光性樹脂層と、前記感光性樹脂層における前記対向面と反対側の反対面を有する反対感光性樹脂層とを含む2層以上の層を積層してなるものであり、
    前記感光性樹脂層上には保護フィルムを有さず、
    ロール状に巻き取り可能である、感光性フィルム。
  2. 前記支持フィルムの前記一面と前記対向感光性樹脂層の前記対向面とが接しており、
    前記支持フィルムの前記一面と前記対向感光性樹脂層の前記対向面との間の接着力PU(単位:N/m)、及び、前記支持フィルムにおける前記一面と反対側の反対支持面と、前記反対感光性樹脂層の前記反対面との間の接着力PT(単位:N/m)が、下記式(1)で表される条件を満たす、請求項1に記載の感光性フィルム。
    1.5≦(PU/PT)≦10.0 (1)
  3. 前記対向感光性樹脂層と前記反対感光性樹脂層とがそれぞれバインダーポリマーを含有しており、
    前記反対感光性樹脂層に含有されるバインダーポリマーが、前記対向感光性樹脂層に含有されるバインダーポリマーよりも高いガラス転移温度(Tg)を有するものである、請求項1又は2に記載の感光性フィルム。
  4. 前記対向感光性樹脂層と前記反対感光性樹脂層とがそれぞれバインダーポリマーを含有しており、
    前記反対感光性樹脂層に含有される前記バインダーポリマーが、スチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として含むものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性フィルム。
  5. 前記対向感光性樹脂層と前記反対感光性樹脂層とがそれぞれバインダーポリマーを含有しており、
    前記反対感光性樹脂層に含有される前記バインダーポリマーが、前記対向感光性樹脂層に含有される前記バインダーポリマーよりも小さな重量平均分子量を有するものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性フィルム。
  6. 前記支持フィルムが単層の又は複数の層を積層してなるものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性フィルム。
  7. 前記支持フィルムの両面が3000nm以下の最大表面粗さを有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の感光性フィルム。
  8. 前記感光性樹脂層を構成するそれぞれの前記層の膜厚が1〜75μmである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の感光性フィルム。
  9. 前記感光性樹脂層を構成する2層以上の層は、多層塗工又は多層押出成形により同時に得られるものである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の感光性フィルム。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の感光性フィルムを積層してなる感光性フィルム積層体。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の感光性フィルムを巻芯にロール状に巻き取ってなる感光性フィルムロール。
  12. 前記感光性フィルムロールにおける前記感光性樹脂層を、ラミネート温度110℃、圧力0.3MPa、ラミネート速度3m/分の条件で銅張り積層板上にラミネートした後、30分以内に前記感光性樹脂層の全面に100mJ/cm以上の活性光線を照射した場合において、光硬化した感光性樹脂層と前記銅張り積層板表面との間に発生する直径80μm以上のエアボイド数が10個/m以下である、請求項11に記載の感光性フィルムロール。
  13. 前記感光性樹脂層を構成する前記層の数が2〜8である、請求項11又は12に記載の感光性フィルムロール。
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