JP2006323486A - サーバ及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 電子ペンを使用することにより取得した記入データに基づいて、記入漏れ及び誤記入のチェックを行うとともに、容易にデジタルデータで症例報告書を作成することができる症例報告書支援システムを提供する。
【解決手段】
症例報告書支援システム100において、利用者、即ち医師、検査技師又は被験者は、まず、電子ペン10を使用して帳票3を構成する各項目に記入を行う。サーバ5は、電子ペン10より取得した記入データに基づいて、利用者が各項目に記入した原データを特定する。次に、サーバ5は、特定した原データと、症例報告書を作成するための必須データとを比較し、記入漏れがあるか否かを判定する。記入漏れがあると判定した場合、サーバ5は、その旨を示す警告メッセージを作成し、記入データを送信した端末装置へ送信する。記入漏れがないと判定した場合、サーバ5は、特定した原データに基づいて症例報告書を作成する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、電子ペンで記入した情報に基づいて症例報告書を作成するための技術に関する。
現行の症例報告書(CRF;Case Report Form)作成の流れは、各医療機関、データセンター、製薬会社、検査機関、症例センターなどの間でのFAX、郵送又はオンライン環境によるものであり、症例報告書自体は、手書きによる記入欄も多く、医師の主観的判断やコメントが記載されることが前提としたつくりになっている。即ち、症例報告書は、手書きによるものが大半を占めていた。さらに、症例報告書に添付される証拠資料、原データ、原資料(検査ノート、被験者の日記、投薬記録など)も手書きによるものが多かった。
このような現行の流れでは、手書きによるアナログデータのため、症例報告書の授受間違いや時系列の整理不備などが発生する可能性が大きい。また、デジタルデータではないため、容易に統計処理を行うことができない。よって、統計解析の結果を重視する治験評価においては使えないデータとなってしまう場合があった。さらに、現行の流れでは、データの改竄に対する施策も講じきれていなかった(例えば、特許文献1)。
一方、近年、「電子ペン」、「デジタルペン」などと呼ばれるペン型入力デバイスが登場しており(以下、本明細書では「電子ペン」と呼ぶ。)、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙(以下、「専用ペーパー」と呼ぶ。)とペアで使用される。アノトペンは、通常のインクタイプのペン先部に加えて、専用紙上のドットパターンを読み取るための小型カメラと、データ通信ユニットを搭載している。利用者が専用紙上にアノトペンで文字などを書いたり、専用紙上に図案化されている画像をチェックしたりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙上のドットパターンを検出し、利用者が書き込んだ文字、画像などの記入データ(「ストロークデータ」ともいう)が取得される。この記入データが、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置に送信される。このアノトペンを利用したシステムは、キーボードに代わる入力デバイスとして利用することが可能であり、上述のパーソナルコンピュータやキーボードの使用に抵抗がある利用者にとっては非常に使いやすい。
そこで、電子ペンを利用して、症例報告書を作成するために必要なデータをデジタルデータとして取得、活用することができれば便利である。
特開2004−30143号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、電子ペンを使用することにより取得した記入データに基づいて、記入漏れ及び誤記入のチェックを行うとともに、容易にデジタルデータで症例報告書を作成することができる症例報告書支援システムを提供することを課題とする。
本発明の1つの観点では、複数の端末装置とネットワークを介して通信可能なサーバであって、電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票上に設けられた項目と、前記ドットパターン上のそれぞれの位置座標とを対応付けた座標情報を記憶する座標情報記憶手段と、治験に対応する症例報告書を作成するために必要な必須データを治験情報として記憶する治験情報記憶手段と、前記端末装置から、利用者が前記電子ペンにより前記帳票に記入した記入データを取得する記入データ取得手段と、前記座標情報に基づいて前記記入データから、前記利用者が各項目に記入した項目記入データを抽出する項目記入データ抽出手段と、抽出した項目記入データに基づいて、前記利用者が各項目に記入した原データを特定する原データ特定手段と、特定した原データと、前記治験情報に含まれる必須データとを比較することにより、記入漏れがあるか否かを判定する記入漏れ判定手段と、前記記入漏れ判定手段が、記入漏れがあると判定した場合に、前記端末装置へ警告メッセージを送信する警告手段と、前記記入漏れ判定手段が、記入漏れがないと判定した場合に、前記原データに基づいて前記症例報告書を作成する症例報告書作成手段と、前記症例報告書及び前記原データを、前記端末装置へ送信する送信手段と、を備える。
上記のように構成されたサーバにおいて、利用者とは、症例報告書を作成するために必要な原データを電子ペン用帳票に記入する被験者、医師又は検査技師などである。また、端末装置とは、利用者が使用する端末装置であって、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯電話などが挙げられる。利用者は、まず、電子ペンを使用して帳票を構成する各項目に記入を行う。電子ペンは、当該電子ペンの移動に伴って帳票上のドットパターンを読み取り、利用者が記入した記号や文字に関する記入データを取得する。ここで、記入データには、当該ドットパターン上の位置座標、記入した記号や文字のストロークデータ、使用した電子ペンを識別する情報などが含まれている。電子ペンが取得した記入データは、サーバにより取得される。サーバは、座標情報を参照することにより記入データから、帳票を構成する各項目に記入された項目記入データを抽出する。そして、サーバは、当該項目記入データに基づいて、利用者が各項目に記入した原データを特定する。ここで、サーバは、必要があれば項目記入データをOCR(Optical Character Reader)処理などにより文字認識することで、原データを特定する。原データとは、症例報告書の元となる治験結果などのデータであって、例えば、被験者のコメントや検査結果などである。
次に、サーバは、特定した原データと、症例報告書を作成するための必須データとを比較し、記入漏れがあるか否かを判定する。具体的に、必須データとして挙げられているが、原データには存在しない値やコメントが存在する場合に、サーバは、記入漏れがあると判定する。記入漏れがあると判定した場合、サーバは、その旨を示す警告メッセージを作成し、記入データを送信した端末装置へ当該警告メッセージを送信する。警告メッセージを受信した端末装置は、ポップアップ画面などを利用した警告メッセージを表示する。警告メッセージを確認した利用者は、電子ペンを使用して記入漏れがないよう帳票に記入を行い、修正後の記入データを、端末装置を介してサーバへ送信する。サーバは、取得した修正後の記入データに基づいて再び原データを特定し、必須データと比較して記入漏れの有無を確認する。記入漏れがないと判定した場合、サーバは、特定した原データに基づいて症例報告書を作成する。また、サーバは、作成した症例報告書を所定の端末装置へ送信する。
これによれば、治験の症例報告書を作成するために必要な原データを、電子ペンと電子ペン用帳票を使用することで、デジタルデータとして取得することができる。よって、症例報告書をデジタルデータとして作成することができるとともに、原データからの転記ミスの防止、事後チェックの負荷軽減及び症例報告書の作成期間短縮などを図ることができる。また、サーバが予め症例報告書を作成するために必要な必須データを記憶しておくことで、原データと必須データを比較し、記入漏れがあるか否かを判定することができる。さらに、記入漏れがある場合に、自動的に利用者が使用する端末装置へ警告メッセージを送信して修正を促すことができる。
上記サーバの一態様では、前記電子ペン用帳票上に設けられた項目には、前記治験を識別する治験識別情報を記入するための治験項目も含まれており、前記治験情報記憶手段は、各治験に対応する症例報告書を作成するために必要な必須データと、前記治験識別情報とを対応付けた治験情報を記憶したものであって、前記サーバは、前記項目記入データ抽出手段が抽出した項目記入データに基づいて、前記利用者が前記治験項目に記入した治験識別情報を特定する治験識別情報特定手段と、特定した治験識別情報に基づいて、前記治験情報から前記必須データを抽出する必須データ抽出手段と、をさらに備え、前記記入漏れ判定手段は、前記原データ特定手段が特定した原データと、前記必須データ抽出手段が抽出した必須データとを比較することにより、記入漏れがあるか否かを判定する。
上記のように構成されたサーバは、治験情報として、治験毎に治験IDなどをキーとして、各治験に対応する症例報告書を作成するために必要な必須データを記憶している。サーバは、治験項目に記入された項目記入データに基づいて文字認識を行うことにより治験IDを特定する。そして、サーバは、特定した治験IDに基づいて治験情報から必須データを抽出する。つまり、サーバは、利用者が帳票に記入した原データに基づいて作成すべき症例報告書に適した必須データを、治験情報から抽出する。そして、抽出した必須データと、特定した原データとを比較することにより、記入漏れの有無を判定する。これによれば、サーバは、複数の治験に関する原データを取り扱っている場合であっても、それぞれの治験に対応する症例報告書に必要な必須データを適切に抽出し、記入漏れの有無を判定することができる。
上記サーバの他の一態様では、前記サーバは、前記必須データに含まれる値の常識的な範囲を値情報として記憶する値情報記憶手段と、前記原データ特定手段が特定した原データと、前記値情報とを比較することにより、誤記入があるか否かを判定する誤記入判定手段と、をさらに備え、前記警告手段は、前記誤記入判定手段が誤記入があると判定した場合に、前記端末装置へ警告メッセージを送信し、前記症例報告書作成手段は、前記記入漏れ判定手段が記入漏れがないと判定した場合であって、且つ、前記誤記入判定手段が誤記入がないと判定した場合に、前記原データに基づいて前記症例報告書を作成する。
上記のように構成されたサーバは、予め必須データに含まれる値、例えば血圧測定値や体温測定値の常識的な範囲を値情報として記憶している。そして、サーバは、特定した原データと、値情報とを比較することで、記入データに誤記入の可能性があるか否かを判定する。さらに、誤記入の可能性がある場合には、その旨を示す警告メッセージを作成し、記入データを送信した端末装置へ当該警告メッセージを送信する。また、サーバは、記入漏れ及び誤記入がない場合に限り、原データに基づいて症例報告書を作成する。これによれば、利用者が記入する項目を間違えたりした場合に、サーバが自動的に誤記入を認識し、警告メッセージを送信する。さらに、記入漏れや誤記入がない原データのみに基づいて症例報告書を作成する。よって、利用者による記入漏れや誤記入が減少するとともに、症例報告書の信頼性を向上させることができる。
上記サーバの一態様では、前記電子ペン用帳票上に設けられた項目には、前記利用者を識別する利用者識別情報を記入するための利用者項目も含まれており、前記サーバは、前記利用者識別情報と、前記治験に関連する利用者の予定データとを対応付けた利用者情報を記憶する利用者情報記憶手段と、前記ストローク抽出手段が抽出したストロークデータに基づいて、前記利用者が前記利用者項目に記入した利用者識別情報を特定する利用者識別情報特定手段と、特定した利用者識別情報に基づいて、前記利用者情報から前記予定データを抽出する予定データ抽出手段と、前記予定データに基づいて、前記利用者が使用する端末装置へ連絡メッセージを送信する連絡手段と、をさらに備える。
上記のように構成されたサーバは、予め利用者IDなどをキーとして、治験に関連する利用者の予定を示した予定データを記憶している。ここで、利用者とは、主に被験者であり、予定データとは、血圧や体温の測定時間、投薬時間、通院予約等である。サーバは、利用者項目に記入された項目記入データに基づいて文字認識を行うことにより利用者IDを特定する。そして、サーバは、特定した利用者IDに基づいて利用者情報から予定データを抽出する。さらに、サーバは、予定データに基づいて、例えば測定時間や投薬時間の1時間前などに、その旨を示す連絡メッセージを作成し、利用者の使用する端末装置へ送信する。これによれば、サーバが予定データに基づいて自動的に連絡メッセージの作成及び送信を行うため、利用者が測定時間や投薬時間を忘れてしまうことを防止することができる。
上記サーバの他の一態様では、前記利用者情報記憶手段は、前記利用者識別情報と、前記予定データと、前記利用者に関する属性データとを対応付けた利用者情報を記憶しており、前記サーバは、前記利用者識別情報特定手段が特定した利用者識別情報に基づいて、前記利用者情報から属性データを抽出する属性データ抽出手段をさらに備え、前記症例報告書作成手段は、前記原データ及び前記属性データに基づいて前記症例報告書を作成する。
上記のように構成されたサーバは、予め利用者IDなどをキーとして、治験に関連する利用者の予定を示した予定データと、利用者の氏名、年齢、性別、アレルギーの有無といった属性データと、を対応付けて記憶している。そして、サーバは、特定した利用者IDに基づいて利用者情報から属性データを抽出し、当該属性データと、特定した原データとに基づいて症例報告書を作成する。これによれば、アレルギーの有無といった基本的な情報を各帳票で記入する必要がない。また、1人の利用者が複数の治験に関係している場合に、複数の症例報告書で当該属性データを利用することができる。
上記サーバのさらに他の一態様では、前記利用者情報は、さらに前記利用者が使用する端末装置のメールアドレスを対応付けて記憶しており、前記サーバは、前記利用者識別情報特定手段が特定した利用者識別情報に基づいて、前記利用者情報からメールアドレスを抽出するアドレス抽出手段をさらに備え、前記連絡手段は、前記予定データに基づいて、前記アドレス抽出手段が抽出したメールアドレスに、前記連絡メッセージを送信する。これによれば、サーバは、連絡メッセージを利用者が携帯する携帯電話やPDAなどに電子メールとして送信することができる。よって、利用者は時間や場所を問わず連絡メッセージを受信することが可能となる。
本発明の別の観点では、複数の端末装置とネットワークを介して通信可能なコンピュータにより実行されるプログラムであって、電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票上に設けられた項目と、前記ドットパターン上のそれぞれの位置座標とを対応付けた座標情報を記憶する座標情報記憶手段、治験に対応する症例報告書を作成するために必要な必須データを治験情報として記憶する治験情報記憶手段、前記端末装置から、利用者が前記電子ペンにより前記帳票に記入した記入データを取得する記入データ取得手段、前記座標情報に基づいて前記記入データから、前記利用者が各項目に記入した項目記入データを抽出する項目記入データ抽出手段、抽出した項目記入データに基づいて、前記利用者が各項目に記入した原データを特定する原データ特定手段、特定した原データと、前記治験情報に含まれる必須データとを比較することにより、記入漏れがあるか否かを判定する記入漏れ判定手段、前記記入漏れ判定手段が、記入漏れがあると判定した場合に、前記端末装置へ警告メッセージを送信する警告手段、前記記入漏れ判定手段が、記入漏れがないと判定した場合に、前記原データに基づいて前記症例報告書を作成する症例報告書作成手段、前記症例報告書及び前記原データを、前記端末装置へ送信する送信手段、として前記コンピュータを機能させる。
上記プログラムをコンピュータにより実行することで、上述のサーバを実現することができる。また、上述のサーバの各態様も同様に実現することができる。
本発明によれば、電子ペンを使用することにより取得した記入データに基づいて、記入漏れ及び誤記入のチェックを行うとともに、容易にデジタルデータで症例報告書を作成することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。まず、本発明のシステムにおいて入力デバイスとして使用される電子ペンの概要について説明する。
[電子ペン]
図1は電子ペンの使用形態を模式的に示す図であり、図2は電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。図1に示すように、電子ペン10は、ドットパターンが印刷された専用ペーパー20と組み合わせて使用される。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、利用者は通常のインクペンと同様に専用ペーパー20上に文字などを書くことになる。
図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、データ通信ユニット13、バッテリー14、LED15、カメラ16及び圧力センサ18を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
電子ペン10は、ペン先部17により専用ペーパー20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、専用ペーパー20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。LED15が専用ペーパー20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16が専用ペーパー20に印刷されているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10は専用ペーパー20上で利用者が電子ペン10を移動させることにより生じるストロークを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。
圧力センサ18は、利用者が電子ペン10により専用ペーパー上に文字などを書く際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、利用者が電子ペン10で専用ペーパー20上に文字などを書くと、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、利用者が記述を開始したと判定して、LED15及びカメラ16を作動する。
カメラ16は専用ペーパー20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、専用ペーパー20上でのX/Y座標を算出する。
プロセッサ11は、利用者の記述が行われる間に、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内には利用者の記述内容に対応するデータが時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
利用者により送信指示がなされるまでは、取得された全てのデータはメモリ12内に保持される。そして、利用者が送信指示を行うと、データ通信ユニット13により、電子ペン10と所定距離内にある端末装置25へメモリ12内のデータが送信される。基本的には、一度送信指示がなされると、電子ペン10はメモリ12内に記憶していた全てのデータを端末装置25へ送信するため、メモリ12内はクリアされる。よって、送信後にもう一度同じ情報を端末装置25へ送信したい場合には、利用者は専用ペーパー20上に再度記述を行う必要がある。なお、この場合、利用者は専用ペーパー20上にインクペンで書かれた文字などをなぞればよいことになる。
電子ペン10自体は、送信ボタンなどの機能ボタンを備えておらず、送信指示その他の指示は、利用者が専用ペーパー20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、データ通信ユニット13にメモリ12内のデータを供給し、端末装置25への送信を行わせる。なお、電子ペン10は、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
このように、電子ペン10は利用者が専用ペーパー20上に記述した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の端末装置25へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、専用ペーパー20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、紙の原本に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、専用ペーパー20上に設けられた専用エリアに記述することにより、英数字に限りテキスト化する機能は備えている。
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、空きメモリ容量、名称、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
なお、上記の例におけるデータ通信ユニット13では、Bluetooth(登録商標)の無線伝送、USBケーブルを使用した有線伝送、端子などの接触によるデータ伝送など、各種の方法によって電子ペン10から端末装置25へのデータ送信を行うことが考えられる。
次に、電子ペンにより利用者が記述した内容のX/Y座標データを取得する方法について説明する。前述のように専用ペーパー20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、利用者が専用ペーパー20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、専用ペーパー20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、LED15による照明エリア及びカメラ16の撮影エリア(照明エリア内に位置する)は、ペン先部17が専用ペーパー20に接触する位置とはずれている。
ドットパターンはカーボンを含む専用インキなどで印刷されており、カメラ16はその専用インキによるパターンのみを認識することができる。専用インキ以外のインキ(カーボンを含まない)により、専用ペーパー上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、専用ペーパーを利用して各種申込書などの帳票を作成する際は、専用インキ以外のインキで入力枠や罫線、注意書きなどを印刷する。
ドットパターンは、図3に例示するように、各ドットの位置がデータに対応付けされている。図3の例では、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右にシフトすることにより、0〜3の2ビット情報を表示した例である。このようにして表現された情報の組合せにより、専用ペーパー上の位置座標が決定される。図4(a)に例示するように、縦横2mmの範囲内に36個のドットが格子状に配置され、これらのドットにより示されるデータの配列(図4(b))が、その専用ペーパー上の位置座標と対応付けされている。よって、電子ペン10のカメラ16が図4(a)に示すようなドットパターンを撮影すると、プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて図4(b)に示すデータ配列を取得し、それに対応する専用ペーパー上の位置座標(即ち、そのドットパターンがその専用ペーパー上のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
次に、専用ペーパーについて説明する。専用ペーパーの構造の一例を図5に示す。図示のように、専用ペーパー20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インキにより印刷される。また、通常のインキなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
図案34の例を図6に示す。図6は、ある申込書36の例であり、複数の記入欄38や送信ボックス39が印刷されている。図6には明確に図示されておらず、詳細は後述するが、実際にはドットパターンが申込書36の全面に印刷されており、その上に記入欄38や送信ボックス39が通常のインキにより印刷されている。利用者は、ドットパターンを意識することなく、従来からある申込書と同様に、電子ペン10を使用して必要事項を申込書36の各記入欄38に記入すればよい。
専用ペーパー20上のエリアは大きく2種類のエリアに分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記述内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図6の例では複数の記入欄38がこれに該当する。もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内を電子ペン10でチェックした際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図6の例における送信ボックス39がこれに該当する。
送信ボックス39は前述したように電子ペン10内に記憶されているデータを近傍の端末装置25へ送信するための指示を行う際に使用される。利用者が送信ボックス39内に電子ペン10でチェックを入れると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はデータ通信ユニット13にメモリ12内の記憶データの送信命令を発する。
ドットパターンの割り当ては、通常、アプリケーション(用紙の種類)毎に行われる。即ち、ある申込書内のドットパターンは1枚の用紙の中で重複することはないが、同一の申込書には全て同じドットパターンが印刷されている。よって、利用者が電子ペン10で必要事項を入力すると、その入力事項がその申込書のどの項目に対するものであるかを、申込書上の座標データから特定することができる。
このように、ドットパターンを印刷した専用ペーパー上に所定の図案を印刷することにより、専用ペーパーを利用した各種申込書が作成できる。利用者は電子ペン10を使用して通常の要領で必要事項を記入すれば、その電子データが自動的に取得される。
上記の例では、ドットパターンは専用ペーパー上にカーボンを含むインキにより印刷されているが、プリンタ及びカーボンを含むインクを使用してドットパターンを通常の紙上にプリントすることも可能である。さらに、専用ペーパー上の図案も印刷ではなく、プリンタにより形成することも可能である。ドットパターンをプリンタにより紙上に形成する場合には、1枚1枚に異なるドットパターンを形成することが可能である。よって、形成されたドットパターンの違いにより、それらの用紙1枚1枚を識別し、区別することが可能となる。
なお、本明細書においては、「印刷」の語は、通常の印刷のみならず、プリンタによるプリントも含む概念とする。
次に、電子ペンにより取得したデータの送信処理について図2を参照して説明する。電子ペン10が取得したデータは、主として利用者が入力した事項のデータであるが、通常はそのデータの送信先であるサービスサーバがどこであるかの情報は含まれていない。その代わりに、その専用ペーパーに関するアプリケーションやサービスを特定する情報が専用ペーパー上のドットパターンに含まれており、利用者の入力作業中に専用ペーパーからその情報が取得されている。よって、電子ペン10から記入データを受け取った端末装置25は、まず、問い合わせサーバ26に対して、その専用ペーパーに対して入力されたデータをどのサービスサーバ27へ送信すべきかの問い合わせを行う。問い合わせサーバ26は、専用ペーパー毎に、対応するサービスサーバの情報を有しており、端末装置25からの問い合わせに応じて、当該専用ペーパーに関するサービスなどを行うサービスサーバ27の情報(URLなど)を端末装置25へ回答する。それから、端末装置25は、電子ペンから取得した記入データをそのサービスサーバ27へ送信することになる。
なお、上記の例では端末装置25、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27が別個に構成されているが、これらの幾つか又は全てを1つの装置として構成することも可能である。本実施形態において、後述するサーバは、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27を兼ねているものとする。
[症例報告書支援システム]
次に、本発明の症例報告書支援システムについて説明する。図7に症例報告書支援システム100の概略構成を示す。図7に示す症例報告書支援システムシステム100は、利用者が電子ペン10を使用して電子ペン用帳票3に記入した原データを特定し、記入漏れ及び誤記入の有無をチェックするとともに、デジタルデータで症例報告書を作成するものである。
症例報告書(以下、「CRF;Case Report Form」とも呼ぶ。)とは、各被験者に関して、治験依頼者(製薬会社など)に報告することが治験計画実施計画書において規定されている全ての情報を記録するためのものである。新薬を開発した製薬会社は、所定の医療機関に対して治験依頼を行う。このとき、製薬会社と医療機関の協議により、治験計画実施計画書が作成される。医療機関は、複数の被験者に対して、当該治験計画実施計画書に基づき治験を実施する。被験者とは治験薬が投与される者のことである。具体的には、治験計画実施計画書に基づき、新薬の安全性、有効性、容量、用法などを確認する。そして、医療機関は、臨床実験において取得した原データに基づいて症例報告書を作成し、製薬会社へ提出する。ここで、原データとは、症例報告書の元となる実験結果であって、例えば、検査ノート、被験者の日記、投薬記録などに記録されたデータである。本実施形態では、このような実験結果を総称して「原データ」と呼ぶ。製薬会社には、作成した症例報告書に、原データの証拠資料を添付して提出する。
本発明では、医師、検査技師、被験者などが電子ペンを使用して電子ペン用帳票に記入したデータをデジタルデータで原データとして取得し、当該原データに基づいて症例報告書を作成する。
図7に示すように、症例報告書支援システム100は、被験者宅の端末装置25aと、医療機関の端末装置25bと、製薬会社の端末装置25cと、サーバ5とがネットワーク2を通じて接続されることにより構成される。ここで、ネットワーク2の1つの好適な例はインターネットである。
また、端末装置25とは、各環境で使用されるパーソナルコンピュータ(以下、「PC」と呼ぶ。)、PDA、携帯電話といったネットワークを介してデータの授受が可能な端末である。なお、医療機関及び製薬会社では主にPCが、被験者宅では主にPC又は携帯電話が使用されるものとする。このように、被験者は、携帯電話を使用するため、場所や時間を問わずサーバ5と通信可能である。
また、サーバ5は、治験情報データベース(以下、「DB」と呼ぶ。)6、被験者DB7及び原データDB8に接続されている。
まず、本システムによる症例報告書の作成方法の概要を述べておく。電子ペン用帳票(以下、「帳票」と呼ぶ。)3は、上述の専用ペーパーとして作成され、複数の項目から構成されている。利用者、即ち医師、検査技師、被験者などは、電子ペン10を使用して各項目に必要事項を記入する。電子ペン10は記入された文字や記号に対応する記入データを取得し、電子ペン10内のメモリ12に一時的に記憶した後、当該記入データを端末装置25へ送信する。端末装置25は、電子ペン10から記入データを受信し、ネットワーク2を通じてサーバ5へ送信する。
サーバ5は、受信した記入データに基づいて、記入漏れ及び誤記入の有無を判定するとともに、特定した原データに基づいて症例報告書を作成するサーバである。また、記入漏れ及び誤記入があった場合に、警告メッセージを送信するサーバである。
このようにして、図7に示す症例報告書作成システム100は、帳票3に記入された文字や記号に基づいて、記入漏れ及び誤記入の有無を判定するとともに、症例報告書を作成することができる。
[帳票]
次に、症例報告書作成システム100において使用される帳票3について説明する。本発明では、帳票3は、上述した専用ペーパーとして作成されている。即ち、図5に例示するように台紙30上に所定のドットパターン32が印刷されており、その上に所定の文字や項目などが印刷されている。先に述べたように、ドットパターン32は電子ペン10が認識することができるように、カーボンを含んだインキにより印刷されている。一方、文字や項目などの図案34は、通常の(カーボンを含まない)インキにより印刷されているため、電子ペン10がそれを認識することはない。また、帳票3は、OCRにより文字認識を行うOCR変換機能を有するものである。
具体的に、帳票3について、図8及び図9を参照して説明する。図8は、帳票3として使用される被験者の日記の例であり、図9は、帳票3として使用される検査ノートの例である。
図8に示す被験者の日記は、治験項目51、被験者項目52、コメント項目53から構成されている。被験者は、電子ペン10を使用して、図示のように、行っている治験を識別する治験IDを治験項目51に、被験者自身を識別する被験者IDを被験者項目52に、毎日のコメントを各日付に対応するコメント項目53にそれぞれ記入する。
図9に示す検査ノートは、治験項目61、被験者項目62、病歴(チェックボックス)項目63、病歴(その他)項目64、体温項目65、血圧(最高)項目66、血圧(最低)項目67、コメント項目68などから構成されている。医師又は検査技師は、電子ペン10を使用して、図示のように、必要事項を記入する。
なお、被験者の日記と検査ノートに印刷されるドットパターン32はそれぞれ異なるものであり、ドットパターン32上の位置座標に基づいて、どの帳票のどの項目に記入が行われたか特定することが可能である。また、本実施形態では、帳票3として被験者の日記及び検査ノートを使用することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、症例報告書を作成するために必要な事項を記入する様々なもの(例えば、「投薬記録」など)を帳票3として使用することができる。
[サーバ]
次に、サーバ5について詳しく説明する。図10は、症例報告書支援システム100における、特にサーバ5の内部構成を示す。図示のように、サーバ5は、支援プログラム101、記入データ取得機能102、原データ特定機能103、座標テーブル104、判定機能105、値情報テーブル106、メッセージ作成機能107、症例報告書作成機能108、記憶機能109及び送信機能110から構成されている。
なお、各機能は、サーバ5が有するCPUが予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
支援プログラム101は、端末装置25から取得した記入データに基づいて、記入漏れ及び誤記入の有無を判定し、問題がある場合に警告メッセージを送信するプログラムである。また、支援プログラム101は、記入データから原データを特定するとともに、当該原データに基づいて症例報告書を作成するプログラムである。
記入データ取得機能102は、支援プログラム101を実行することにより、利用者、即ち医師、検査技師、被験者などが電子ペン10を使用して帳票3に記入した記入データを取得する機能である。ここで、記入データには、上述のストロークデータ、座標データ、ペンID、時間情報などが含まれているものとする。具体的に、記入データ取得手段102は、被験者宅の端末装置25aから、被験者が電子ペン10を使用して図8に示すような日記に記入した情報を、記入データとして取得する。また、記入データ取得手段102は、医療機関の端末装置25bから、医師や検査技師が電子ペン10を使用して図9に示すような検査ノートに記入した情報を、記入データとして取得する。
原データ特定機能103は、さらに項目記入データ抽出機能及びOCR処理実行機能から構成されている。項目記入データ抽出機能は、座標テーブル104に基づいて、記入データ取得機能102が取得した記入データから、帳票3の各項目に記入されたデータを項目記入データとして抽出する機能である。OCR処理実行機能は、座標テーブル104に基づいて、OCR処理を実行することにより、項目記入データの文字認識を行う機能である。
原データ特定機能103は、座標テーブル104、項目記入データ及び文字認識の結果に基づいて原データを特定する機能である。具体的に、原データ特定機能103は、図8に示す日記のコメント項目53に記入された項目記入データと座標テーブル104により、「被験者の日記の日付3/1にコメントが記入されている」ことを認識することができる。さらに、原データ特定機能103は、OCR処理を実行して当該項目記入データを文字認識することにより、「特に体調の変化なし」というコメントを認識することができる。よって、原データ特定機能103は、「被験者の日記より、3/1は特に体調の変化なし」という原データを特定することができる。また、原データ特定機能103は、図9に示す検査ノートの過去の病歴(チェックボックス)項目63に記入された項目記入データと座標テーブル104により、「検査ノートの過去の病歴A及びIにストロークが記入されている」ことを認識することができる。よって、原データ特定機能103は、OCR処理による文字認識を行うことなく、「検査ノートより、過去の病歴はA及びI」という原データを特定することができる。他の項目に記入された項目データも同様の処理により原データとして特定することができる。
なお、治験項目51及び61に記入された項目記入データをOCR処理で文字認識することにより、治験IDを特定することができる。同様に、被験者項目52及び62に記入された項目記入データをOCR処理で文字認識することにより、被験者IDを特定することができる。さらに、記入データに基づいて座標テーブル104を参照することにより、帳票IDを特定することができる。しかし、このように特定した治験ID、被験者ID及び帳票IDは、それぞれ治験、被験者及び帳票を識別する情報であるため、原データには含まれないものとする。換言すると、原データには含まれないものの、原データ特定機能103は、治験ID、被験者ID及び帳票IDを特定することができる。
ここで、座標テーブル104について図11を参照して説明する。図11は、座標テーブル104のデータ構造を模式的に示す図である。図示のとおり、座標テーブル104は、帳票ID、項目ID、座標データ、内容及びOCRから構成されている。帳票IDは、帳票の種類を識別する情報であり、例えば図8に示す被験者の日記が「A1」、図9に示す検査ノートが「A2」などとすることができる。項目IDは、帳票3を構成する各項目を識別する情報である。座標データは、帳票3に印刷されたドットパターン上における各項目の配置を示す座標データである。内容は、各項目に記入される情報であって、例えば、図11に示す座標テーブル104によれば、項目ID「B1」の項目には治験IDが、項目ID「B3」の項目には3/1のコメントが記入されることが分かる。OCRは、各項目に記入された項目記入データをOCR処理により文字認識する必要があるか否かを示す情報である。具体的に、コメントや値が記入される項目の場合は、OCR処理により文字認識をする必要があるため、OCRは「マル(○)」が記録されている。一方、過去の病歴のようにチェックボックスにチェックマークが記入される項目の場合は、OCR処理により文字認識をする必要がないため、OCRは「ハイフン(−)」が記録されている。上述の原データ特定機能103は、図11に示すような座標テーブル104を参照することにより、記入データから的確に原データを特定している。
判定機能105は、さらに必須データ抽出機能、記入漏れ判定機能及び誤記入判定機能から構成されている。必須データ抽出機能は、原データ特定機能103が特定した治験ID及び帳票IDに基づいて、治験情報DB6から必須データを抽出する機能である。記入漏れ判定機能は、治験情報DB6から抽出した必須データと、原データ特定機能103が特定した原データとを比較することにより、記入漏れがあるか否かを判定する機能である。一方、誤記入判定機能は、値情報テーブル106と、原データ特定機能103が特定した原データとを比較することにより、誤記入があるか否かを判定する機能である。
ここで、治験情報DB6について図12(a)を参照して説明する。図12(a)は、治験情報DB6のデータ構成を模式的に示す図である。治験情報DB6は、図12(a)に示すように、治験ID、治験内容、医療機関、帳票ID及び必須データから構成されている。治験IDは治験を識別する情報であり、治験内容は、当該治験の具体的な内容を示す情報である。医療機関とは、当該治験を行っている医療機関に関する情報であり、これによりサーバ5は作成した症例報告書を適切な医療機関へ送信することができる。帳票IDは、当該治験の原データを取得するために使用される帳票を識別する情報である。必須データは、当該治験に対応する症例報告書を作成するために最低限必要なデータを示している。このように、帳票IDに対応付けて必須データが記録されていることで、帳票毎の必須データを容易に認識することができる。よって、記入漏れ判定機能は、原データと必須データを比較して記入漏れがあるか否かを容易に判定することができる。
また、値情報テーブル106について説明する。値情報テーブルは、必須データに含まれる血圧測定値や体温測定値といった値の常識的な範囲を記録している。例えば、体温測定値であれば、30度以下や50度以下は考えられないため、「30〜50度」を記録している。これによれば、誤記入判定機能は、原データに基づいて値情報テーブル106を参照することにより、記入された血圧や体温が常識的な範囲を逸脱している場合には、誤記入の可能性があると判定することができる。
メッセージ作成機能107は、判定機能105の記入漏れ判定機能が、記入漏れがあると判定した場合に、図13(a)に示すような警告メッセージを作成する機能である。また、判定機能105の誤記入判定機能が、誤記入があると判定した場合に図13(b)に示すような警告メッセージを作成する機能である。
症例報告書作成機能108は、原データ特定機能103が特定した被験者IDに基づいて、被験者DB6から被験者の属性データを抽出し、当該属性データ及び特定した原データに基づいて、図14に示すような、症例報告書を作成する機能である。
ここで、被験者DB7について図12(b)を参照して説明する。図12(b)は、被験者DB7のデータ構成を模式的に示す図である。被験者DB7は、図12(b)に示すように、被験者ID及び属性データから構成されている。被験者IDは、被験者を識別する情報である。属性情報は、当該被験者に関する情報であり、具体的には図示のように、氏名、年齢、性別、アレルギーの有無などである。よって、症例報告書作成機能108は、被験者IDに基づいて被験者DB7から属性情報を容易に抽出することができる。
記憶機能109は、原データ特定機能103が特定した治験ID、被験者ID及び原データと、判定機能105が抽出した必須データとを対応付けて、原データDB8に記憶する機能である。
ここで、原データDB8について図12(c)を参照して説明する。図12(c)は、原データDB8のデータ構成を模式的に示す図である。原データDB8は、図12(c)に示すように、治験ID、被験者ID、必須データ及び原データから構成されている。治験IDは、行った治験を識別する情報であり、被験者IDは、当該治験の被験者を識別する情報である。必須データは、当該治験に対応する症例報告書を作成するために必要なデータである。原データは、医師、検査技師又は被験者が電子ペン10を使用して帳票3に記入を行うことで取得した記入データからサーバ5が特定したデータである。換言すると、症例報告書の元になる治験結果に関するデータである。記憶機能109は、このような原データDB8に、特定した治験ID、被験者ID及び原データと、抽出した必須データとを対応付けて記憶する。これにより、原データを治験ID及び被験者ID毎に整理して管理することができ、容易に症例報告書を作成することが可能となる。
送信機能110は、さらに症例報告書送信機能及び原データ送信機能から構成されている。症例報告書送信機能は、症例報告書作成機能108が作成した症例報告書を医療機関の端末装置25bへ送信する機能である。医療機関は、サーバ5が作成した症例報告書を確認し、問題がなければ治験依頼を行った製薬会社へ当該症例報告書を提出する。必要であれば、送信機能110は端末装置25bに原データを送信することで、医療機関は製薬会社へ当該症例報告書の証拠資料として原データを添付することが可能となる。一方、原データ送信機能は、症例報告書の元になった原データを、治験依頼を行った製薬会社の端末装置25cへ送信する。これによれば、製薬会社は、サーバ5から直接症例報告書の元となる原データを取得することができるため、症例報告書と比較することにより、医療機関が原データの改竄が行っていないことを確認することができる。
なお、本実施形態では、治験情報DB6に記憶された医療機関名を使用して各医療機関を区別することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各医療機関の識別情報(例えば、医療機関IDなど)を使用することとしてもよい。
また、本実施形態では、医療機関に治験依頼をしている製薬会社は1社であるものとし、製薬会社を識別する情報は使用していないが、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、症例報告書支援システム100に複数の製薬会社を構成要素として含まれている場合、各製薬会社の識別情報(例えば、製薬会社IDなど)を使用することとしてもよい。
[支援処理]
次に、症例報告書支援システム100により実行される支援処理について説明する。図15は、支援処理のフローチャートである。
被験者は、電子ペン10を使用して帳票3、例えば図8に示すような被験者の日記に記入を行う。日記への記入が終了すると、被験者は、送信ボックスにチェックマークを記入することにより、端末装置25aを介して記入データをサーバ5へ送信する。一方、医師又は検査技師は、電子ペン10を使用して帳票3、例えば図9に示すような検査ノートに記入を行う。検査ノートへの記入が終了すると、医師又は検査技師は、送信ボックスにチェックマークを記入することにより、端末装置25bを介して記入データをサーバ5へ送信する。
なお、図8に示す被験者の日記、及び、図9に示す検査ノートには便宜上送信ボックスが省略されているが、実際には上述のような送信ボックス39が設けられているものとする。
また、被験者が記入データを送信するタイミングと、医師又は検査技師が記入データを送信するタイミングは、予め決められたものではなく、任意とすることができる。
サーバ5は、端末装置25aから、被験者が被験者の日記に記入した記入データを取得する。また、サーバ5は、端末装置25bから、医師又は検査技師が検査ノートに記入した記入データを取得する(ステップS1)。そして、サーバ5は、座標テーブル104に基づいて記入データから、各項目に記入された項目記入データを抽出する(ステップS2)。さらに、サーバ5は、項目記入データに基づいて原データを特定する(ステップS3)。このとき、必要があれば、OCR処理を実行することで、項目記入データを文字認識し、原データを特定する。また、このとき、帳票3上に設けられた治験項目及び被験者項目に記入された項目記入データに基づいて、治験ID及び被験者IDを特定する。
サーバ5は、特定した治験IDに基づいて、治験情報DB6から必須データを抽出する(ステップS4)。さらに、サーバ5は、抽出した必須データと、特定した原データとを比較することにより、記入漏れの有無を確認する(ステップS5)。具体的には、必須データに挙げられているのに、原データに含まれていない値やコメントが存在するか否かを確認する。また、サーバ5は、値情報テーブル106と、特定した原データとを比較することにより、誤記入の有無を確認する(ステップS6)。具体的には、原データの値が、値情報テーブル106に規定された常識的な範囲内に存在するか否かを確認する。そして、サーバ5は、記入漏れ及び誤記入の確認の結果、エラーがあるか否かを判定する(ステップS7)。ここで、エラーがある場合とは、記入漏れ及び誤記入のいずれか1つ以上の可能性があると確認された場合のことである。
エラーがある場合(ステップS7;Yes)、サーバ5は、警告メッセージを作成し、記入漏れ及び誤記入のいずれか1つ以上の可能性がある記入データを送信した端末装置25に当該警告メッセージを送信する(ステップS8)。具体的に、エラーとして記入漏れの可能性がある場合、サーバ5は、「○○が抜けています」という警告メッセージを作成し、記入漏れの可能性がある記入データを送信した端末装置25に送信する。また、エラーとして誤記入の可能性がある場合、サーバ5は、「○○の値が誤っている可能性があります」という警告メッセージを作成し、誤記入の可能性がある記入データを送信した端末装置25に送信する。警告メッセージを受信した端末装置25は、ポップアップ画面などを利用して、当該警告メッセージを表示する。警告メッセージを確認した利用者、即ち被験者、医師又は検査技師は、電子ペン10を使用して、帳票3において記入漏れ又は誤記入を修正する。そして、送信ボックスにチェックマークを記入することにより、端末装置25を介して修正後の記入データをサーバ5へ送信する。サーバ5は、修正後の記入データを取得し、ステップS2乃至S7の処理を繰り返し行う(ステップS9)。
ステップS7において、エラーがない場合(ステップS7;No)、サーバ5は、ステップS3において特定した被験者IDに基づいて被験者DB7から、被験者の属性データを抽出する(ステップS10)。そして、サーバ5は、抽出した属性データと、ステップS3において特定した原データとに基づいて症例報告書を作成する(ステップS11)。また、サーバ5は、ステップS3において特定した治験ID、被験者ID及び原データと、ステップS4において抽出した必須データとを、原データDB8に記憶する(ステップS12)。さらに、サーバ5は、作成した症例報告書を医療機関へ送信する(ステップS13)。また、サーバ5は、特定した原データを製薬会社へ送信する(ステップS14)。これにより、支援処理は完了する。
なお、本実施形態では、症例報告書支援システム100の構成要素となる環境を、被験者宅、医療機関及び製薬会社としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、さらに検査機関や症例センターなどを設けることとしてもよい。
また、本実施形態では、症例報告書の元となる原データを取得するために、電子ペン用帳票3として図8に示すような被験者の日記と、図9に示すような検査ノートを使用することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子ペン用帳票3として例えば投薬記録などを使用してもよい。即ち、電子ペン用帳票3は任意にデザインすることが可能である。
また、本実施形態では、サーバ5が図12に示すようなデータ構造の治験情報DB6、被験者DB7及び原データDB8に接続されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、サーバ5を任意のデータ構造を有するDBに接続することが可能である。
また、本実施形態では、治験ID及び被験者IDを帳票3に電子ペン10を使用して記入することとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、利用者、治験の種類毎又は被験者毎に電子ペン10を使い分けることとすれば、治験ID、被験者ID及びペンIDを対応付けて記憶しておくことで、サーバ5は、記入データに含まれるペンIDに基づいて治験ID及び被験者IDを特定することが可能となる。よって、本発明は、帳票3に電子ペン10を使用して治験ID及び被験者IDを記入しない場合にも適用することができる。
本発明によれば、症例報告書の元となる治験結果の原データを、電子ペン用帳票3に電子ペン10を使用して記入をすることで取得するため、原データのデジタルデータ化を実現することができる。このように、被験者の日記や検査ノートの作成段階から電子ペン10を使用することで、症例報告書を作成する際に、原データからの転記ミスの防止、事後チェックの付加軽減及び作成期間の短縮などを図ることができる。また、原データをデジタルデータとして取得することができるため、容易に統計処理を行うことができる。さらに、改竄防止などによりセキュリティを向上させ、原データの処理効率及び信頼性の向上を図ることが可能となる。
また、本発明によれば、サーバ5が随時、端末装置25から取得した記入データの記入漏れ及び誤記入の有無を判定しているため、従来と比較して、原データの確認作業や症例報告書の作成作業にかかる負担を大幅に減少することができる。
また、本発明によれば、利用者が電子ペン10を利用して電子ペン用帳票3に記入を行うことで原データをデジタルデータとして取得することができため、従来の手書きによる記入に慣れた利用者であっても、抵抗なく本発明を利用することができる。さらに、キーボード等によるデータ入力が苦手な利用者であっても、ペンによる記入であるため、本発明であれば容易に利用することができる。
[変形例]
上記の実施形態では、サーバ5が記入漏れ又は誤記入のいずれか1つ以上のエラーを確認した場合、記入データを送信した端末装置25に警告メッセージを送信することを記載している。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、サーバ5が、投薬時間や通院予約に関する連絡メッセージを作成し、被験者が使用する端末装置25aに当該連絡メッセージを送信することも可能である。ここで、連絡メッセージとは、上述の警告メッセージと同様にポップアップ画面として端末装置25aに表示させてもよいし、電子メールとして端末装置25aに送信することもできる。このようにサーバ5が連絡メッセージの作成・送信を行う場合について、図16及び図17を参照して詳しく説明する。図16は、変形例における被験者DB7のデータ構成を模式的に示す図である。また、図17は、連絡メッセージの一例である。
なお、変形例では、上記の実施形態と同様の部分についての説明は便宜上省略し、異なる部分についてのみ説明する。
まず、変形例における被験者DB7について説明する。被験者DB7は、図16に示すように、被験者ID、属性データ、メールアドレス及び予定データから構成されている。被験者IDは、被験者を識別する情報であり、属性データは、当該被験者に関する氏名や年齢といった属性情報である。メールアドレスとは、被験者が使用する端末装置25aに電子メールを送信する際のアドレスであり、主に被験者が携帯する携帯電話やPDAのメールアドレスとすることができる。予定データは、さらに医療機関、予定内容及び予定日時から構成されている。医療機関とは、被験者に対して治験を行っている医療機関名である。予定内容は、投薬や特定といった治験に関する予定であり、予定日時は、当該予定内容を行う日時を示している。なお、予定データは、被験者に治験を行っている医療機関がサーバ5に予定データを送信することで記憶することとしてもよいし、被験者自身がサーバ5に予定データを送信することで記憶してもよい。
サーバ5は、時計機能を保有しており、被験者DB7に記憶された予定日時が近くなると、図17(a)に示すように予定内容と予定日時を記載した連絡メッセージを、被験者の使用する端末装置25aへ送信する。このとき、連絡メッセージをポップアップ画面として端末装置25へ表示させることとしてもよいし、被験者DB7に記憶されたメールアドレスに電子メールを送信してもよい。
また、サーバ5は、被験者が医療機関に対して行った通院予約に関する、図17(b)に示すような連絡メッセージを、当該被験者の端末装置25aへ送信することも可能である。この場合、第1の方法として、被験者が直接医療機関に通院予約を行い、医療機関が通院予約完了を示すデータをサーバ5へ送信することが考えられる。この場合、通院予約完了のデータを取得したサーバ5が、当該データに基づいて、図17(b)に示すような連絡メッセージを作成し、ポップアップ画面又は電子メールとして、被験者の端末装置25aへ送信する。
第2の方法として、被験者がサーバ5を介して医療機関に通院予約を行うことが考えられる。この場合、被験者は端末装置25aを使用して通院予約のデータをサーバ5へ送信する。サーバ5は、当該データを医療機関の端末装置25bへ送信する。端末装置25bは、予約可能であれば、端末装置25bを使用して通院予約完了を示すデータをサーバ5へ送信する。そして、通院予約完了を示すデータを取得したサーバ5が、当該データに基づいて、図17(b)に示すような連絡メッセージを作成し、ポップアップ画面又は電子メールとして、被験者の端末装置25aへ送信する。
なお、第2の方法の場合、サーバ5が医療機関の通院予約に関するデータを予め保有している場合には、医療機関の端末装置25bへアクセスすることなく、通院予約が可能であるか否かを確認し、連絡メッセージを作成・送信することが可能となる。
このように、予め被験者DB7に記憶された予定データに基づいて、サーバ5は、被験者が使用する端末装置25aへ自動的に、適切な連絡メッセージを送信することができる。よって、被験者は、治験に必要な投薬や測定を忘れることなく受診することができる。また、被験者は、容易に通院予約を確認することができる。
本発明は、電子ペンを使用して帳票に記入した情報に基づいて、症例報告書を作成する症例報告書支援システムに利用することができる。
電子ペンの使用形態を模式的に示す図である。 電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。 専用ペーパーに印刷されたドットパターンによる情報の表現方法を説明する図である。 ドットパターン及びそれに対応する情報の例である。 専用ペーパーにより構成される帳票の構造を示す。 電子ペン用帳票の例を示す。 本発明における症例報告書支援システムの概略構成を示す図である。 症例報告書支援システムにおいて使用する帳票である被験者の日記の例である。 症例報告書支援システムにおいて使用する帳票である検査ノートの例である。 図7に示す症例報告書支援システムに含まれるサーバの機能ブロック図である。 座標テーブルのデータ構造を模式的に示す図である。 各種DBのデータ構造を模式的に示す図である。 警告メッセージの例である。 症例報告書の例である。 本実施形態における支援処理のフローチャートである。 変形例における被験者DBのデータ構造を模式的に示す図である。 連絡メッセージの例である。
符号の説明
2…ネットワーク
10…電子ペン
11…プロセッサ
12…メモリ
13…データ通信ユニット
14…バッテリー
25…端末装置
26…問い合わせサーバ
27…サービスサーバ
100…症例報告書支援システム

Claims (12)

  1. 複数の端末装置とネットワークを介して通信可能なサーバであって、
    電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票上に設けられた項目と、前記ドットパターン上のそれぞれの位置座標とを対応付けた座標情報を記憶する座標情報記憶手段と、
    治験に対応する症例報告書を作成するために必要な必須データを治験情報として記憶する治験情報記憶手段と、
    前記端末装置から、利用者が前記電子ペンにより前記帳票に記入した記入データを取得する記入データ取得手段と、
    前記座標情報に基づいて前記記入データから、前記利用者が各項目に記入した項目記入データを抽出する項目記入データ抽出手段と、
    抽出した項目記入データに基づいて、前記利用者が各項目に記入した原データを特定する原データ特定手段と、
    特定した原データと、前記治験情報に含まれる必須データとを比較することにより、記入漏れがあるか否かを判定する記入漏れ判定手段と、
    前記記入漏れ判定手段が、記入漏れがあると判定した場合に、前記端末装置へ警告メッセージを送信する警告手段と、
    前記記入漏れ判定手段が、記入漏れがないと判定した場合に、前記原データに基づいて前記症例報告書を作成する症例報告書作成手段と、
    前記症例報告書及び前記原データを、前記端末装置へ送信する送信手段と、を備えることを特徴とするサーバ。
  2. 前記電子ペン用帳票上に設けられた項目には、前記治験を識別する治験識別情報を記入するための治験項目も含まれており、
    前記治験情報記憶手段は、各治験に対応する症例報告書を作成するために必要な必須データと、前記治験識別情報とを対応付けた治験情報を記憶したものであって、
    前記サーバは、
    前記項目記入データ抽出手段が抽出した項目記入データに基づいて、前記利用者が前記治験項目に記入した治験識別情報を特定する治験識別情報特定手段と、
    特定した治験識別情報に基づいて、前記治験情報から前記必須データを抽出する必須データ抽出手段と、をさらに備え、
    前記記入漏れ判定手段は、前記原データ特定手段が特定した原データと、前記必須データ抽出手段が抽出した必須データとを比較することにより、記入漏れがあるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
  3. 前記サーバは、
    前記必須データに含まれる値の常識的な範囲を値情報として記憶する値情報記憶手段と、
    前記原データ特定手段が特定した原データと、前記値情報とを比較することにより、誤記入があるか否かを判定する誤記入判定手段と、をさらに備え、
    前記警告手段は、前記誤記入判定手段が誤記入があると判定した場合に、前記端末装置へ警告メッセージを送信し、
    前記症例報告書作成手段は、前記記入漏れ判定手段が記入漏れがないと判定した場合であって、且つ、前記誤記入判定手段が誤記入がないと判定した場合に、前記原データに基づいて前記症例報告書を作成することを特徴とする請求項1又は2に記載のサーバ。
  4. 前記電子ペン用帳票上に設けられた項目には、前記利用者を識別する利用者識別情報を記入するための利用者項目も含まれており、
    前記サーバは、
    前記利用者識別情報と、前記治験に関連する利用者の予定データとを対応付けた利用者情報を記憶する利用者情報記憶手段と、
    前記ストローク抽出手段が抽出したストロークデータに基づいて、前記利用者が前記利用者項目に記入した利用者識別情報を特定する利用者識別情報特定手段と、
    特定した利用者識別情報に基づいて、前記利用者情報から前記予定データを抽出する予定データ抽出手段と、
    前記予定データに基づいて、前記利用者が使用する端末装置へ連絡メッセージを送信する連絡手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のサーバ。
  5. 前記利用者情報記憶手段は、前記利用者識別情報と、前記予定データと、前記利用者に関する属性データとを対応付けた利用者情報を記憶しており、
    前記サーバは、
    前記利用者識別情報特定手段が特定した利用者識別情報に基づいて、前記利用者情報から属性データを抽出する属性データ抽出手段をさらに備え、
    前記症例報告書作成手段は、前記原データ及び前記属性データに基づいて前記症例報告書を作成することを特徴とする請求項4に記載のサーバ。
  6. 前記利用者情報は、さらに前記利用者が使用する端末装置のメールアドレスを対応付けて記憶しており、
    前記サーバは、前記利用者識別情報特定手段が特定した利用者識別情報に基づいて、前記利用者情報からメールアドレスを抽出するアドレス抽出手段をさらに備え、
    前記連絡手段は、前記予定データに基づいて、前記アドレス抽出手段が抽出したメールアドレスに、前記連絡メッセージを送信することを特徴とする請求項5に記載のサーバ。
  7. 複数の端末装置とネットワークを介して通信可能なコンピュータにより実行されるプログラムであって、
    電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票上に設けられた項目と、前記ドットパターン上のそれぞれの位置座標とを対応付けた座標情報を記憶する座標情報記憶手段、
    治験に対応する症例報告書を作成するために必要な必須データを治験情報として記憶する治験情報記憶手段、
    前記端末装置から、利用者が前記電子ペンにより前記帳票に記入した記入データを取得する記入データ取得手段、
    前記座標情報に基づいて前記記入データから、前記利用者が各項目に記入した項目記入データを抽出する項目記入データ抽出手段、
    抽出した項目記入データに基づいて、前記利用者が各項目に記入した原データを特定する原データ特定手段、
    特定した原データと、前記治験情報に含まれる必須データとを比較することにより、記入漏れがあるか否かを判定する記入漏れ判定手段、
    前記記入漏れ判定手段が、記入漏れがあると判定した場合に、前記端末装置へ警告メッセージを送信する警告手段、
    前記記入漏れ判定手段が、記入漏れがないと判定した場合に、前記原データに基づいて前記症例報告書を作成する症例報告書作成手段、
    前記症例報告書及び前記原データを、前記端末装置へ送信する送信手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  8. 前記電子ペン用帳票上に設けられた項目には、前記治験を識別する治験識別情報を記入するための治験項目も含まれており、
    前記治験情報記憶手段は、各治験に対応する症例報告書を作成するために必要な必須データと、前記治験識別情報とを対応付けた治験情報を記憶したものであって、
    前記プログラムは、
    前記項目記入データ抽出手段が抽出した項目記入データに基づいて、前記利用者が前記治験項目に記入した治験識別情報を特定する治験識別情報特定手段、
    特定した治験識別情報に基づいて、前記治験情報から前記必須データを抽出する必須データ抽出手段、としてさらに前記コンピュータを機能させ、
    前記記入漏れ判定手段は、前記原データ特定手段が特定した原データと、前記必須データ抽出手段が抽出した必須データとを比較することにより、記入漏れがあるか否かを判定することを特徴とする請求項7に記載のプログラム。
  9. 前記プログラムは、
    前記必須データに含まれる値の常識的な範囲を値情報として記憶する値情報記憶手段、
    前記原データ特定手段が特定した原データと、前記値情報とを比較することにより、誤記入があるか否かを判定する誤記入判定手段、としてさらに前記コンピュータを機能させ、
    前記警告手段は、前記誤記入判定手段が誤記入があると判定した場合に、前記端末装置へ警告メッセージを送信し、
    前記症例報告書作成手段は、前記記入漏れ判定手段が記入漏れがないと判定した場合であって、且つ、前記誤記入判定手段が誤記入がないと判定した場合に、前記原データに基づいて前記症例報告書を作成することを特徴とする請求項7又は8に記載のプログラム。
  10. 前記電子ペン用帳票上に設けられた項目には、前記利用者を識別する利用者識別情報を記入するための利用者項目も含まれており、
    前記プログラムは、
    前記利用者識別情報と、前記治験に関連する利用者の予定データとを対応付けた利用者情報を記憶する利用者情報記憶手段、
    前記ストローク抽出手段が抽出したストロークデータに基づいて、前記利用者が前記利用者項目に記入した利用者識別情報を特定する利用者識別情報特定手段、
    特定した利用者識別情報に基づいて、前記利用者情報から前記予定データを抽出する予定データ抽出手段、
    前記予定データに基づいて、前記利用者が使用する端末装置へ連絡メッセージを送信する連絡手段、としてさらに前記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載のプログラム。
  11. 前記利用者情報記憶手段は、前記利用者識別情報と、前記予定データと、前記利用者に関する属性データとを対応付けた利用者情報を記憶しており、
    前記プログラムは、
    前記利用者識別情報特定手段が特定した利用者識別情報に基づいて、前記利用者情報から属性データを抽出する属性データ抽出手段としてさらに前記コンピュータを機能させ、
    前記症例報告書作成手段は、前記原データ及び前記属性データに基づいて前記症例報告書を作成することを特徴とする請求項10に記載のプログラム。
  12. 前記利用者情報は、さらに前記利用者が使用する端末装置のメールアドレスを対応付けて記憶しており、
    前記プログラムは、
    前記利用者識別情報特定手段が特定した利用者識別情報に基づいて、前記利用者情報からメールアドレスを抽出するアドレス抽出手段としてさらに前記コンピュータを機能させ、
    前記連絡手段は、前記予定データに基づいて、前記アドレス抽出手段が抽出したメールアドレスに、前記連絡メッセージを送信することを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
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