JP2006303209A - コモンモードノイズフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】高周波帯域での使用が可能なコモンモードノイズフィルタを提供することを目的とする。
【解決手段】複数の絶縁体層11、12a〜12fと、前記複数の絶縁体層11、12a〜12fに設けられた第1のコイル導体13および第2のコイル導体14とを備え、前記第1のコイル導体13と第2のコイル導体14との間に位置する絶縁体層11に複数の空孔15を形成しているため、この空孔15は誘電率が低い空気で満たされることになり、そしてこの空孔15によって第1のコイル導体13と第2のコイル導体14との間の誘電率を低くすることができるため、第1のコイル導体13と第2のコイル導体14との間の浮遊容量を抑制することができ、これにより、高周波帯域での差動信号の挿入損失を低減できるため、高周波帯域での使用が可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル機器やAV機器、情報通信端末等の各種電子機器に使用されるコモンモードノイズフィルタに関するものである。
図4は従来のコモンモードノイズフィルタの分解斜視図である。
図4に示すように、従来のコモンモードノイズフィルタは、第1、第2の磁性体層1,2と、前記第1の磁性体層1と第2の磁性体層2との間に設けられた第1〜第5の非磁性体層3a〜3eとを有し、前記第1〜第5の非磁性体層3a〜3eに第1、第2のコイル4,5を形成している。
また、前記第1のコイル4は第1の引出電極6と渦巻き状の第1コイル導体7とにより構成され、かつ第2のコイル5は渦巻き状の第2のコイル導体8と第2の引出電極9とにより構成されている。なお、前記第1の引出電極6は第1の非磁性体層3aの上面に、第1のコイル導体7は第2の非磁性体層3bの上面に、第2のコイル導体8は第3の非磁性体層3cの上面に、第2の引出電極9は第4の非磁性体層3dの上面にそれぞれ設けられている。
そして、このコモンモードノイズフィルタは、第1のコイル導体7と第2のコイル導体8を、第3の非磁性体層3cを介して対向させることによって、第1のコイル4と第2のコイル5を磁気結合させてコモンモード成分のインピーダンスを高くし、これにより、コモンモードノイズを除去していた。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2001−60514号公報
上記した従来のコモンモードノイズフィルタにおいては、第1のコイル導体7と第2のコイル導体8との間に浮遊容量が発生するため、高周波帯域では差動信号の挿入損失が増加し、これにより、高周波帯域での使用が困難になるという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、高周波帯域での使用が可能なコモンモードノイズフィルタを提供することを目的とするものである。
上記従来の課題を解決するために、本発明は、複数の絶縁体層に設けられた第1のコイル導体および第2のコイル導体とを備え、前記第1のコイル導体と第2のコイル導体との間に位置する絶縁体層に複数の空孔を形成したものである。
以上のように本発明のコモンモードノイズフィルタは、複数の絶縁体層と、前記複数の絶縁体層に設けられた第1のコイル導体および第2のコイル導体とを備え、前記第1のコイル導体と第2のコイル導体との間に位置する絶縁体層に複数の空孔を形成しているため、この空孔は誘電率が低い空気で満たされることになり、そしてこの空孔によって第1のコイル導体と第2のコイル導体との間の誘電率を低くすることができるため、第1のコイル導体と第2のコイル導体との間の浮遊容量を抑制することができ、これにより、高周波帯域での差動信号の挿入損失を低減できるため、高周波帯域での使用が可能になるという優れた効果を奏するものである。
図1は本発明の一実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図、図2は同コモンモードノイズフィルタの斜視図である。
本発明の一実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタは、図1、図2に示すように、中間絶縁体層11と、この中間絶縁体層11の上部および下部に設けられた第1〜第6の絶縁体層12a〜12fと、前記中間絶縁体層11を介して対向するように設けられた第1、第2のコイル導体13,14とを備え、前記中間絶縁体層11に複数の空孔15を形成している。
上記構成における前記中間絶縁体層11は、Cu−Znフェライト、ガラスセラミック等の非磁性材料により約35μmの厚みのシート状に構成され、かつ絶縁性を有している。また、この中間絶縁体層11は第1のコイル導体13と第2のコイル導体14との間に形成され、かつ内部に複数の空孔15を有している。なお、この中間絶縁体層11は磁性材料により構成してもよいが、非磁性材料で構成した場合は、コイル導体同士を磁気結合させてコモンモード成分のインピーダンスを高くし、そしてディファレンシャルモード成分のインピーダンスを低くすることができるため、コモンモードノイズをより効果的に除去することができるものである。
前記第1〜第6の絶縁体層12a〜12fは、中間絶縁体層11の上部および下部に設けられ、かつシート状に構成され、そして絶縁性を有している。また、第2〜第5の絶縁体層12b〜12eは、Cu−Znフェライト、ガラスセラミック等の非磁性材料により構成され、そしてまた、第1、第6の絶縁体層12a,12fは、Fe23をベースとしたフェライトなどの磁性材料により構成されている。さらに、第1〜第3の絶縁体層12a〜12cは、中間絶縁体層11の下部に、第4〜第6の絶縁体層12d〜12fは、中間絶縁体層11の上部にそれぞれ設けられている。
前記第1のコイル導体13は、渦巻き状に銀などの導電材料をめっきすることにより形成されるもので、中間絶縁体層11の下面、すなわち第3の絶縁体層12cの上面に設けられている。また、第2の絶縁体層12bの上面には、前記第1のコイル導体13と接続された第1の引出電極16が設けられている。これにより、1つのコイルが形成される。なお、第1のコイル導体13と第1の引出電極16とは、第3の絶縁体層12cに形成された第1のバイア電極17を介して接続されている。
前記第2のコイル導体14は、渦巻き状に銀などの導電材料をめっきすることにより形成されるもので、中間絶縁体層11の上面に設けられており、これにより、前記第1のコイル導体13と第2のコイル導体14とは、中間絶縁体層11を介して互いに対向しているものである。また、第4の絶縁対応12dの上面には、前記第2のコイル導体14と接続された第2の引出電極18が設けられているもので、これにより、1つのコイルが形成される。なお、第2のコイル導体14と第2の引出電極18とは、第4の絶縁体層12dに形成された第2のバイア電極19を介して接続されている。
そして、前記第1、第2のコイル導体13,14の形状は、渦巻き状に限られるものではなく、螺旋状、蛇行状等の他の形状であっても構わない。また、第1、第2のコイル導体13,14は、めっきで形成するのではなく、その他の印刷や蒸着等の方法で形成してもよい。
さらに、前記第1、第2のコイル導体13,14のうち少なくとも中間絶縁体層11上に形成されるコイル導体、すなわち本発明の一実施の形態においては第2のコイル導体14を、別途めっき等でパターン形成した金属を中間絶縁体層11に転写することによって形成しているもので、この構成によれば、中間絶縁体層11の表面が空孔15によって荒れていても、コイル導体14を中間絶縁体層11に直接形成するわけではないため、コイル導体14の幅や厚みが不均一になる等の不具合を防止することができ、これにより、コイル導体14を安定して形成できるものである。すなわち、中間絶縁体層11に直接印刷や蒸着をすれば、空孔15による中間絶縁体層11の表面の荒れ具合によってパターンの幅や厚みが場所によって不均一になったり、金属ペースト等の一部が中間絶縁体層11の内部にしみこんだりして、安定したパターンを形成できないが、本発明の一実施の形態のように間接的にコイル導体を中間絶縁体層11に形成する、すなわち別途めっき等でパターン形成した金属を中間絶縁体層11に転写するようにすれば、このような不具合を防止することができるものである。
前記空孔15は、図3に示すように、中間絶縁体層11の内部に複数設けられているもので、図3は、説明を簡単にするために、中間絶縁体層11の断面のみを示している。なお、空孔15の実際の数、大きさ等は図3とは異なる。
また、前記空孔15は、焼成消失粒子、例えばアクリルビーズ粒子を中間絶縁体層11の原材料に混合し、焼成時に焼き飛ばすことによって形成されるもので、この空孔15の中は誘電率の低い空気であるため、中間絶縁体層11の誘電率を全体として低くすることができる。
そしてまた、前記空孔15にはフッ素系シランカップリング剤等の撥水処理剤を含浸させているため、第1のコイル導体13と第2のコイル導体14との間の絶縁性を向上させることができる。
さらに、前記空孔15が設けられた中間絶縁体層11は、直径1〜10μmの空孔を3〜30体積%の割合で含有しているもので、このときの中間絶縁体層11の空孔率は6〜15%になっている。
ここで、前記空孔15の直径は、1μm以上にすることによって絶縁体層に空孔を設けることができ、かつ中間絶縁体層11の誘電率を低下させることができる。すなわち、空孔15の直径は1μmより小さくすることは困難であり、またこの場合、中間絶縁体層11の誘電率を低下させることも期待できない。また、空孔15の直径は、10μm以下にすることによって大気中の水分等が製品内に入り込むのを防止できるため、第1のコイル導体と第2のコイル導体との間の絶縁性を保持できる。すなわち、空孔15の直径を10μmより大きくすることは絶縁層の厚みとの関係から困難であり、またこの場合、絶縁性も悪化してしまう。したがって、空孔15の直径は絶縁層の厚みの2〜30%が好ましい。
そしてまた、前記空孔15の含有割合は、3体積%以上とすることによって中間絶縁体層11の誘電率を低下させることができ、また空孔15の含有割合を30体積%以下とした場合は、大気中の水分等が製品内に入り込むのを防止できるため、第1のコイル導体13と第2のコイル導体14との間の絶縁性を保持できるものである。
(表1)は、中間絶縁体層11の空孔率(空孔15が含有された割合(体積%))と、誘電率、カットオフ周波数(ディファレンシャルモードの減衰特性において、減衰量が−3dbになる周波数(Hz)、信頼性不良率(%)との関係を示したものである。
この場合、中間絶縁体層11は、空孔15の直径が1〜10μm、厚みが35μmのZn−Cuフェライトからなるものを使用した。また、カットオフ周波数は2GHzより低く、信頼性は125℃、85%、2atmで12時間、第1の導体13と第2のコイル導体14間に5V印加した後の絶縁抵抗が107Ω以下となったものを不良とした。
(表1)から明らかなように、中間絶縁体層11の空孔含有割合いは、空孔15を3〜30体積%の割合で含有させればよいことが分かる。また、このときの誘電率は8〜13となっているものである。
また、空孔15の直径を1μm以上にするか、あるいは空孔15を3体積%以上の割合で含有させることによって、フッ素系シランカップリング剤が空孔15の内部に含浸され易いという効果も期待できるものもある。
そしてまた、空孔15を形成するのは、実際に浮遊容量の低減が必要な第1のコイル導体13と第2のコイル導体14との間だけであり、浮遊容量と高周波帯域での使用との関連がない他の部分には空孔15を形成しないため、例え空孔15の直径を10μmにし、かつ30体積%の割合にしても製品の抗折強度が劣化することはない。
さらに、中間絶縁体層11の外周を高密度な材料で覆えば、空孔15に外の空気が流入するのを防止できるため、製品の防湿が可能となる。
また、第1の絶縁体層12aの下面と第6の絶縁体層12fの上面にはそれぞれダミー絶縁層20が設けられている。そしてこれらのダミー絶縁層20は、シート状に構成され、かつ絶縁性を有しているもので、その材料は磁性材料で構成するのが好ましい。
なお、前記中間絶縁体層11、第1〜第6の絶縁体層12a〜12f、ダミー絶縁層20の枚数は、図1に示された枚数に限定されるものではない。また、第2〜第5の絶縁体層12b〜12eのうち、少なくとも1つまたは2つ以上は磁性材料で構成してもよく、そしてまた第1の絶縁体層12aと第6の絶縁体層12fのうち、いずれか1つまたは2つを非磁性材料で構成してもよい。さらに、空孔15が形成された中間絶縁体層11の上下面に他の絶縁体層を形成してもよい。
そして、上記した構成部品を一体化することにより、図2に示すような本体部21が構成され、かつこの本体部21の両側部に、第1〜第4の外部電極22〜25が設けられている。この第1〜第4の外部電極22〜25は、第1、第2のコイル導体13,14、第1、第2の引出電極16,18の各一端部とそれぞれ接続されるように銀を印刷することによって形成されている。なお、第1〜第4の外部電極22〜25の表面には、ニッケルめっき層、すずめっき層が施されている。
次に、本発明の一実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタの製造方法について説明する。
図1、図2において、まず、それぞれの原材料である磁性材料や非磁性材料の粉体および樹脂からなる混合物により、方形の中間絶縁体層11、第1〜第6の絶縁体層12a〜12f、ダミー絶縁層20をそれぞれ所定枚数作製する。このとき、中間絶縁体層11の原材料に焼成消失粒子としてアクリルビーズ粒子等を混合する。また、第3の絶縁体層12c、第4の絶縁体層12dの所定箇所に、レーザ、パンチングなどで孔あけ加工をし、この孔に銀を充填して、第1、第2のバイア電極17,19を形成する。
次に、所定枚数のダミー絶縁層20の上面に、第1の絶縁体層12a、第2の絶縁体層12bを順に配置する。
次に、第2の絶縁体層12bの上面に、第1の引出電極16を、めっきによって形成する。
次に、第1の引出電極16の上面に、第1のバイア電極17が設けられた第3の絶縁体層12cを配置する。このとき、第1の引出電極16と第1のバイア電極17とを接続する。
次に、第3の絶縁体層12cの上面に、第1のコイル導体13を、めっきによって形成する。このとき、第1のコイル導体13と第1のバイア電極17とを接続する。
次に、第1のコイル導体13の上面に、中間絶縁体層11を配置する。
次に、中間絶縁体層11の上面に、第2のコイル導体14を、めっきによって形成する。
次に、第2のコイル導体14の上面に、第2のバイア電極19が設けられた第4の絶縁体層12dを配置する。
このとき、第2のコイル導体14と第2のバイア電極19とを接続する。
次に、第4の絶縁体層12dの上面に、第2の引出電極18を、めっきによって形成する。このとき、第2の引出電極18と第2のバイア電極19とを接続する。
なお、第1のコイル導体13、第2のコイル導体14、第1の引出電極16、第2の引出電極18の形成方法は、別途用意したベース板(図示せず)に所定パターン形状の導体をめっきによって形成し、その後、この導体を各絶縁体層に転写することにより形成する。
次に、第2の引出電極18の上面に、第5の絶縁体層12eを配置し、その後、第6の絶縁体層12f、所定枚数のダミー絶縁層20を順に配置して、本体部21を形成する。
次に、本体部21を所定の温度、時間で焼成する。このとき、中間絶縁体層11の原材料に混合されたアクリルビーズ粒子等の焼成消失粒子が消失するため、中間絶縁体層11に複数の空孔15が形成される。
次に、本体部21の両側面に、第1、第2のコイル導体13,14、第1、第2の引出電極16,18の各一端部とそれぞれ接続されるように銀を印刷し、第1〜第4の外部電極22〜25を形成する。そして、この本体部21をフッ素系シランカップリング剤に浸漬し、空孔15内にフッ素系シランカップリング剤を含浸させる。
最後に第1〜第4の外部電極22〜25の表面にめっきによってニッケルめっき層、すずめっき層を形成する。
上記した本発明の一実施の形態においては、中間絶縁体層11に複数の空孔15を形成しているため、この空孔15は誘電率が低い空気で満たされることになり、そしてこの空孔15によって中間絶縁体層11全体の誘電率を低くすることができるため、第1のコイル導体13と第2のコイル導体14との間の浮遊容量を抑制することができ、これにより、高周波帯域での差動信号の挿入損失を低減できるため、高周波帯域での使用が可能になるという効果が得られるものである。
また、第1のコイル導体13および第2のコイル導体14に挟まれた中間絶縁体層11を、非磁性材料で構成すれば、第1のコイル導体13および第2のコイル導体14で発生した磁界が漏れるのを防ぐことができるため、第1のコイル導体13と第2のコイル導体14との磁気結合が小さくなることもなく、これにより、第1のコイル導体13と第2のコイル導体14との磁気結合によりコモンモード成分のインピーダンスを高くし、ディファレンシャルモード成分のインピーダンスを低くすることができるため、コモンモードノイズの除去ができるという効果が得られるものである。
すなわち、コモンモードノイズの除去機能を低下させることなく、高周波帯域で使用できるという非常に有利な効力が得られる。
なお、上記した本発明の一実施の形態のように、第1のコイル導体13と第2のコイル導体14との間の中間絶縁体層11に空孔15を形成するのではなく、第1のコイル導体13と第1の引出電極16との間の第3の絶縁体層12cや、第2のコイル導体14と第2の引出電極18との間の第4の絶縁体層12dに空孔15を形成すれば、1つのコイルに発生する浮遊容量も低減できるものである。
また、前記空孔15に低誘電率材料を含浸させれば、空孔15内が低誘電率となるため、中間絶縁体層11の誘電率を低下させることができ、かつ低誘電率材料が空孔15に充填されるため、大気中の水分等が製品内に入り込むのも防止でき、これにより、絶縁性を保持することができるものである。
なお、上記した低誘電率材料としては、例えば、低誘電率の樹脂、ガラスセラミック、酸化マンガン等を用いることができる。また、この低誘電率材料が非磁性を有するものであれば、上述したように、第1のコイル導体13および第2のコイル導体14で発生した磁界が漏れることはなく、これにより、第1のコイル導体13と第2のコイル導体14との磁気結合が小さくなるのを抑制することができるものである。そしてまた、前記空孔15には低透磁率で、かつ撥水性を有する材料を含浸させるようにしてもよい。
また、中間絶縁体層11の表面にも空孔15が開口しているため、フッ素系シランカップリング剤や低誘電率材料を含んだ溶液中に中間絶縁体層11を浸漬すれば、中間絶縁体層11の内部の空孔15にフッ素系シランカップリング剤や低誘電率材料を容易に含浸させることができるものである。
なお、上記本発明の一実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタにおいては、第1のコイル導体13と第2のコイル導体14をそれぞれ1個設けたものについて説明したが、第1のコイル導体13と第2のコイル導体14を複数形成して、アレイタイプとしてもよいものである。
本発明にかかるコモンモードノイズフィルタは、高周波帯域での使用が可能であり、デジタル機器やAV機器、情報通信端末等の各種電子機器のノイズ対策等として有用である。
本発明の一実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図 同コモンモードノイズフィルタの斜視図 同コモンモードノイズフィルタの主要部を示す断面図 従来のコモンモードノイズフィルタの分解斜視図
符号の説明
11 中間絶縁体層
12a〜12f 第1〜第6の絶縁体層
13 第1のコイル導体
14 第2のコイル導体
15 空孔

Claims (6)

  1. 複数の絶縁体層と、前記複数の絶縁体層に設けられた第1のコイル導体および第2のコイル導体とを備え、前記第1のコイル導体と第2のコイル導体との間に位置する絶縁体層に複数の空孔を形成したコモンモードノイズフィルタ。
  2. 空孔が設けられた絶縁体層を非磁性材料で構成した請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
  3. 空孔が設けられた絶縁体層における前記空孔の含有割合を3〜30体積%の範囲に設定した請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
  4. 空孔が設けられた絶縁体層における前記空孔の直径を1〜10μmの範囲に設定した請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
  5. 空孔に撥水処理剤を含浸させた請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
  6. 第1のコイル導体と第2のコイル導体のうち少なくとも一方を、別途形成した金属を絶縁体層に転写することによって設けるようにした請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
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