JPH1092644A - チップインダクタおよびその製造方法 - Google Patents
チップインダクタおよびその製造方法Info
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- JPH1092644A JPH1092644A JP24275896A JP24275896A JPH1092644A JP H1092644 A JPH1092644 A JP H1092644A JP 24275896 A JP24275896 A JP 24275896A JP 24275896 A JP24275896 A JP 24275896A JP H1092644 A JPH1092644 A JP H1092644A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chip inductor
- porous ceramic
- siloxane
- external terminal
- pores
- Prior art date
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- Pending
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- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 チップインダクタの外部端子電極めっき時の
めっき液の浸入を防止したチップインダクタおよびその
製造方法を提供する。 【解決手段】 多孔質セラミックである焼結磁性体11
の細孔にシランカップリング剤および金属アルコキシド
化合物を加水分解して脱水縮合により生成したシロキサ
ンを含浸してなることにより、シロキサンでめっき液等
の電解液の浸入を防止できるものである。
めっき液の浸入を防止したチップインダクタおよびその
製造方法を提供する。 【解決手段】 多孔質セラミックである焼結磁性体11
の細孔にシランカップリング剤および金属アルコキシド
化合物を加水分解して脱水縮合により生成したシロキサ
ンを含浸してなることにより、シロキサンでめっき液等
の電解液の浸入を防止できるものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チップインダクタ
およびその製造方法に関するものである。
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として、特開平7−2403
34号公報に開示されたものが知られている。
34号公報に開示されたものが知られている。
【0003】以下、従来のチップインダクタについて、
図面を参照しながら説明する。図4(a)は従来のチッ
プインダクタの正面図、図4(b)は同半製品の断面図
である。
図面を参照しながら説明する。図4(a)は従来のチッ
プインダクタの正面図、図4(b)は同半製品の断面図
である。
【0004】図4(a),(b)において、1はコイル
形成用導体2と磁性フェライト粉末ペースト層3との交
互に積層し焼結してなる積層体である。この積層体1の
表面部分には細孔(図示せず)を有し、この細孔にシリ
コーン樹脂およびフェノール樹脂から選ばれる合成樹脂
を含浸しているものである。4は積層体1の対向する側
部にコイル形成用導体2の一端と電気的に接続する外部
端子である。
形成用導体2と磁性フェライト粉末ペースト層3との交
互に積層し焼結してなる積層体である。この積層体1の
表面部分には細孔(図示せず)を有し、この細孔にシリ
コーン樹脂およびフェノール樹脂から選ばれる合成樹脂
を含浸しているものである。4は積層体1の対向する側
部にコイル形成用導体2の一端と電気的に接続する外部
端子である。
【0005】以上のように構成された従来のチップイン
ダクタについて、以下にその製造方法を説明する。
ダクタについて、以下にその製造方法を説明する。
【0006】まず、コイル形成用導体2と磁性フェライ
ト粉末ペースト層3とを交互に積層し、一体焼結して積
層体1を形成する。
ト粉末ペースト層3とを交互に積層し、一体焼結して積
層体1を形成する。
【0007】次に、積層体1の対向する側面にコイル形
成用導体2と電気的に接続するように外部端子4を形成
する。
成用導体2と電気的に接続するように外部端子4を形成
する。
【0008】次に、前工程で得られた外部端子4を有す
る積層体1を図5に示すように、ビーカー5に「シリコ
ーン樹脂2:ガソリン8」の割合の混合液を入れその中
に多数個を浸漬し、これをデシケータ6内に封じ、真空
ポンプ8で吸引し、真空含浸を終了してビーカー5から
取り出しガソリンで十分に表面洗浄した後、約100℃
の高温で約30分乾燥し硬化させる。
る積層体1を図5に示すように、ビーカー5に「シリコ
ーン樹脂2:ガソリン8」の割合の混合液を入れその中
に多数個を浸漬し、これをデシケータ6内に封じ、真空
ポンプ8で吸引し、真空含浸を終了してビーカー5から
取り出しガソリンで十分に表面洗浄した後、約100℃
の高温で約30分乾燥し硬化させる。
【0009】最後に、前工程で得られた積層体1の外部
端子4の上に電気めっき(図示せず)を行いチップイン
ダクタを製造していた。
端子4の上に電気めっき(図示せず)を行いチップイン
ダクタを製造していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものは、積層体1の表面の細孔をシリコーン系の樹
脂をコート材として含浸した場合、シリコーン樹脂が耐
熱性に劣るため、高温ではんだ付けを行うと溶出しはん
だ付け信頼性を損なうことや、耐溶剤性に劣るという課
題を有している。
来のものは、積層体1の表面の細孔をシリコーン系の樹
脂をコート材として含浸した場合、シリコーン樹脂が耐
熱性に劣るため、高温ではんだ付けを行うと溶出しはん
だ付け信頼性を損なうことや、耐溶剤性に劣るという課
題を有している。
【0011】本発明は従来の課題を解決するもので、耐
熱性が向上し、はんだ付けによるコート材の溶出が少な
いチップインダクタおよびその製造方法を提供すること
を目的とするものである。
熱性が向上し、はんだ付けによるコート材の溶出が少な
いチップインダクタおよびその製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、多孔質セラミック素体の細孔にシランカッ
プリング剤および金属アルコキシド化合物を加水分解し
て脱水縮合により生成したシロキサンを含浸してなるも
のである。
に本発明は、多孔質セラミック素体の細孔にシランカッ
プリング剤および金属アルコキシド化合物を加水分解し
て脱水縮合により生成したシロキサンを含浸してなるも
のである。
【0013】また、内部導体引き出し端に接続する外部
端子電極ペーストを塗布、焼成後に真空中で多孔質セラ
ミック素体の細孔にシランカップリング剤および金属ア
ルコキシド化合物を加水分解させた混合液体を含浸さ
せ、前記多孔質セラミック表面および前記外部端子電極
上に残った前記混合液体を洗浄、除去し硬化して、反応
させてシロキサンとしたものである。
端子電極ペーストを塗布、焼成後に真空中で多孔質セラ
ミック素体の細孔にシランカップリング剤および金属ア
ルコキシド化合物を加水分解させた混合液体を含浸さ
せ、前記多孔質セラミック表面および前記外部端子電極
上に残った前記混合液体を洗浄、除去し硬化して、反応
させてシロキサンとしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、表面に細孔を有するとともに内部に導体を備えた多
孔質セラミック素体と、前記導体の引き出し端が前記多
孔質セラミックの両端面で電気的に接続する外部端子電
極とを具備したチップインダクタにおいて、前記多孔質
セラミック素体の細孔にシランカップリング剤および金
属アルコキシド化合物を加水分解して脱水縮合により生
成したシロキサンを含浸してなるものであり、チップイ
ンダクタの外部端子電極上にめっきを施す際、めっき液
が多孔質セラミック表面部分から細孔を経て内部に浸透
することがなく、チップインダクタの磁気特性を劣化さ
せないという作用を有するものである。
は、表面に細孔を有するとともに内部に導体を備えた多
孔質セラミック素体と、前記導体の引き出し端が前記多
孔質セラミックの両端面で電気的に接続する外部端子電
極とを具備したチップインダクタにおいて、前記多孔質
セラミック素体の細孔にシランカップリング剤および金
属アルコキシド化合物を加水分解して脱水縮合により生
成したシロキサンを含浸してなるものであり、チップイ
ンダクタの外部端子電極上にめっきを施す際、めっき液
が多孔質セラミック表面部分から細孔を経て内部に浸透
することがなく、チップインダクタの磁気特性を劣化さ
せないという作用を有するものである。
【0015】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
記載のシロキサンは、アルミニウム共有結合シロキサン
であるものであり、熱伝導性に優れるという作用を有す
るものである。
記載のシロキサンは、アルミニウム共有結合シロキサン
であるものであり、熱伝導性に優れるという作用を有す
るものである。
【0016】また、請求項3に記載の発明は、表面に細
孔を有する多孔質セラミック素体の内部に導体を有し、
前記導体の引き出し端が前記多孔質セラミックの両端面
で接続する外部端子電極を形成してなるチップインダク
タの製造方法において、前記引き出し端に電気的に接続
する外部端子電極ペーストを塗布、焼成して外部端子電
極を形成した後に真空中で前記多孔質セラミック素体の
細孔へシランカップリング剤および金属アルコキシド化
合物を加水分解させた混合液体を含浸させ、少なくとも
前記外部端子電極の表面に残った前記混合液体を洗浄除
去し、硬化、反応させてシロキサンとしたチップインダ
クタの外部端子電極上にめっきを施す際、めっき液が多
孔質セラミック表面部分から細孔を経て内部に浸透する
ことがなく、チップインダクタの磁気特性を劣化させな
いとともに、外部端子電極上に残ったシランカップリン
グ剤および金属アルコキシド化合物を加水分解させた混
合液体を洗浄、除去することによって外部端子電極とめ
っき膜との電気的な接続を向上させるという作用を有す
るものである。
孔を有する多孔質セラミック素体の内部に導体を有し、
前記導体の引き出し端が前記多孔質セラミックの両端面
で接続する外部端子電極を形成してなるチップインダク
タの製造方法において、前記引き出し端に電気的に接続
する外部端子電極ペーストを塗布、焼成して外部端子電
極を形成した後に真空中で前記多孔質セラミック素体の
細孔へシランカップリング剤および金属アルコキシド化
合物を加水分解させた混合液体を含浸させ、少なくとも
前記外部端子電極の表面に残った前記混合液体を洗浄除
去し、硬化、反応させてシロキサンとしたチップインダ
クタの外部端子電極上にめっきを施す際、めっき液が多
孔質セラミック表面部分から細孔を経て内部に浸透する
ことがなく、チップインダクタの磁気特性を劣化させな
いとともに、外部端子電極上に残ったシランカップリン
グ剤および金属アルコキシド化合物を加水分解させた混
合液体を洗浄、除去することによって外部端子電極とめ
っき膜との電気的な接続を向上させるという作用を有す
るものである。
【0017】以下、本発明の一実施の形態におけるチッ
プインダクタおよびその製造方法について、図面を参照
しながら説明する。
プインダクタおよびその製造方法について、図面を参照
しながら説明する。
【0018】図1は本発明の一実施の形態におけるチッ
プインダクタの断面図である。図1において、11は表
面に多孔質セラミック素体の細孔(図示せず)にシラン
カップリング剤および金属アルコキシド化合物を加水分
解させた混合液体中に浸漬し、脱水、縮合させたアルミ
ニウム共有結合を有するシロキサンを含浸してなる焼結
磁性体である。12,13は焼結磁性体11の内層に互
い違いに設けられたAg等の厚膜材料からなる第1、第
2の内部導体層である。14は第1、第2の内部導体層
12,13間に設けられ、第1、第2の内部導体層1
2,13とを電気的に層間接続させるAg等の厚膜材料
からなる接続ビアである。15は焼結磁性体11の対向
する側面に設けられ、第1、第2の内部導体層12,1
3のいずれか一方と電気的に接続するように設けられた
Ag等の厚膜材料からなる外部端子電極である。16は
必要により外部端子電極15を覆うように設けられたN
i等からなるめっき層、17はめっき層16を覆うよう
に設けられたSn等からなるはんだめっき層である。
プインダクタの断面図である。図1において、11は表
面に多孔質セラミック素体の細孔(図示せず)にシラン
カップリング剤および金属アルコキシド化合物を加水分
解させた混合液体中に浸漬し、脱水、縮合させたアルミ
ニウム共有結合を有するシロキサンを含浸してなる焼結
磁性体である。12,13は焼結磁性体11の内層に互
い違いに設けられたAg等の厚膜材料からなる第1、第
2の内部導体層である。14は第1、第2の内部導体層
12,13間に設けられ、第1、第2の内部導体層1
2,13とを電気的に層間接続させるAg等の厚膜材料
からなる接続ビアである。15は焼結磁性体11の対向
する側面に設けられ、第1、第2の内部導体層12,1
3のいずれか一方と電気的に接続するように設けられた
Ag等の厚膜材料からなる外部端子電極である。16は
必要により外部端子電極15を覆うように設けられたN
i等からなるめっき層、17はめっき層16を覆うよう
に設けられたSn等からなるはんだめっき層である。
【0019】以上のように構成された本発明の一実施の
形態におけるチップインダクタについて以下にその製造
方法を説明する。
形態におけるチップインダクタについて以下にその製造
方法を説明する。
【0020】図2は本発明の一実施の形態におけるチッ
プインダクタの製造方法を示す工程図である。
プインダクタの製造方法を示す工程図である。
【0021】まず、図2(a)に示すように、上面にA
g系の厚膜ペーストを印刷、乾燥して設けられた複数の
渦巻き状の第1、第2のコイル導体パターン21,22
を有する第1、第2のグリーンシート23,24を、第
1、第2のグリーンシートの第1、第2のコイル導体パ
ターン21,22の一方の終端に対応する貫通孔25を
有する第3のグリーンシート26を介して第1、第2の
グリーンシート23,24の第1、第2のコイル導体パ
ターン21,22とを電気的に接続するように約70kg
/cm2で加圧し積層する。
g系の厚膜ペーストを印刷、乾燥して設けられた複数の
渦巻き状の第1、第2のコイル導体パターン21,22
を有する第1、第2のグリーンシート23,24を、第
1、第2のグリーンシートの第1、第2のコイル導体パ
ターン21,22の一方の終端に対応する貫通孔25を
有する第3のグリーンシート26を介して第1、第2の
グリーンシート23,24の第1、第2のコイル導体パ
ターン21,22とを電気的に接続するように約70kg
/cm2で加圧し積層する。
【0022】次に、図2(b)に示すように、第1、第
2のグリーンシート23,24の第3グリーンシート2
6と対向する面のそれぞれに、第4、第5のグリーンシ
ート27,28を積層した後、約70kg/cm2で加圧し
て積層体29を形成する。
2のグリーンシート23,24の第3グリーンシート2
6と対向する面のそれぞれに、第4、第5のグリーンシ
ート27,28を積層した後、約70kg/cm2で加圧し
て積層体29を形成する。
【0023】次に、図2(c)に示すように、側面に対
向して第1、第2のコイル導体パターン21,22の一
部が露出するように積層体29をトムソンカット等によ
り個片に切断した後、約900℃で約3時間焼成し、チ
ップ状の焼結磁性体30を形成する。
向して第1、第2のコイル導体パターン21,22の一
部が露出するように積層体29をトムソンカット等によ
り個片に切断した後、約900℃で約3時間焼成し、チ
ップ状の焼結磁性体30を形成する。
【0024】次に、図2(d)に示すように、焼結磁性
体30の側面の一部から露出している第1、第2のコイ
ル導体パターン21,22と電気的に接続するように、
焼結磁性体30の対向する側面にAg系等の厚膜導体ペ
ーストをパロマ法等により塗布し、約850℃で約10
分間焼成して外部端子電極31を形成して、チップイン
ダクタ素体32を形成する。
体30の側面の一部から露出している第1、第2のコイ
ル導体パターン21,22と電気的に接続するように、
焼結磁性体30の対向する側面にAg系等の厚膜導体ペ
ーストをパロマ法等により塗布し、約850℃で約10
分間焼成して外部端子電極31を形成して、チップイン
ダクタ素体32を形成する。
【0025】次に、図3に示すように、水溶性コロイダ
ルシリカとエチルシリケート単量体とをシラン系カップ
リング剤およびアルミニウムアルコキシドとを触媒とし
て加水分解して得られる粘度が約9mpas以下の均一
混合液体を混入してなる容器41中に前工程で得られた
チップインダクタ素体32を多数個浸漬し、この容器4
1をデシケータ42内に入れて真空ポンプ43で約30
分間吸引後チップインダクタ素体32を容器41から取
り出してイソプロピルアルコールで表面を約2分間洗浄
する。この際、表面洗浄の方法としては、イソプロピル
アルコール中で少し揺動させながら洗浄し、必要により
繰り返し2回洗浄、3回洗浄するものである。また、そ
の際に必要に応じて超音波洗浄しても良い。
ルシリカとエチルシリケート単量体とをシラン系カップ
リング剤およびアルミニウムアルコキシドとを触媒とし
て加水分解して得られる粘度が約9mpas以下の均一
混合液体を混入してなる容器41中に前工程で得られた
チップインダクタ素体32を多数個浸漬し、この容器4
1をデシケータ42内に入れて真空ポンプ43で約30
分間吸引後チップインダクタ素体32を容器41から取
り出してイソプロピルアルコールで表面を約2分間洗浄
する。この際、表面洗浄の方法としては、イソプロピル
アルコール中で少し揺動させながら洗浄し、必要により
繰り返し2回洗浄、3回洗浄するものである。また、そ
の際に必要に応じて超音波洗浄しても良い。
【0026】次に、チップインダクタ素体32を洗浄後
約30分間常温にて自然乾燥した後、約160℃の高温
槽に約30分間放置し、脱水反応させる。この脱水反応
をすることにより、多孔質セラミック素体であるチップ
インダクタ素体32の表面の細孔(図示せず)にシロキ
サンを含浸したこととなる。
約30分間常温にて自然乾燥した後、約160℃の高温
槽に約30分間放置し、脱水反応させる。この脱水反応
をすることにより、多孔質セラミック素体であるチップ
インダクタ素体32の表面の細孔(図示せず)にシロキ
サンを含浸したこととなる。
【0027】最後に、必要により、はんだ付け性等を確
保するために、前工程で得られたチップインダクタ素体
32の外部端子電極31を覆うようにNiめっきを、こ
のNiめっきを覆うようにSn等のはんだめっきを施し
て、チップインダクタを製造するものである。
保するために、前工程で得られたチップインダクタ素体
32の外部端子電極31を覆うようにNiめっきを、こ
のNiめっきを覆うようにSn等のはんだめっきを施し
て、チップインダクタを製造するものである。
【0028】(表1)は上述した本実施の形態により作
製したチップインダクタと従来例により作製したチップ
インダクタについての外部端子電極上のめっき工程前後
での周波数100MHzでのインダクタンス値の変化を調
べた結果である。
製したチップインダクタと従来例により作製したチップ
インダクタについての外部端子電極上のめっき工程前後
での周波数100MHzでのインダクタンス値の変化を調
べた結果である。
【0029】
【表1】
【0030】(表1)より明らかなように、本実施の形
態により作製したチップインダクタは、チップインダク
タ素体の細孔に形成されたシロキサンが撥水性をもつた
めめっき液が細孔に浸入できないのでめっき工程前後で
のインダクタンス値の変化は全く見られずチップインダ
クタの電気的信頼性を大幅に改善しているものである。
態により作製したチップインダクタは、チップインダク
タ素体の細孔に形成されたシロキサンが撥水性をもつた
めめっき液が細孔に浸入できないのでめっき工程前後で
のインダクタンス値の変化は全く見られずチップインダ
クタの電気的信頼性を大幅に改善しているものである。
【0031】また、(表2)は本実施の形態と従来例の
チップインダクタの試料と比較試験を行った結果であ
る。試験項目1の「耐溶剤性試験」は、「JISC52
02試験」に則りイソプロピルアルコールに1分間浸漬
した後のチップインダクタ素子の表面状態を観察した結
果である。試験項目2の「はんだ耐熱性試験」は、同様
に「JISC5202試験」に則り、350℃の溶融は
んだに3.5秒間浸漬した後のチップインダクタ素子の
表面上体を観察した結果である。さらに、試験項目3の
「不燃性試験」は、チップインダクタの定格電流の15
倍の電流を約10秒間印加した際の表面の変化を調べた
結果である。試験項目4の「硬度試験」は、アルミナ基
板上にシリコーン樹脂を形成したものと本実施の形態で
用いたシロキサンを形成し、鉛筆硬度試験を実施した結
果である。
チップインダクタの試料と比較試験を行った結果であ
る。試験項目1の「耐溶剤性試験」は、「JISC52
02試験」に則りイソプロピルアルコールに1分間浸漬
した後のチップインダクタ素子の表面状態を観察した結
果である。試験項目2の「はんだ耐熱性試験」は、同様
に「JISC5202試験」に則り、350℃の溶融は
んだに3.5秒間浸漬した後のチップインダクタ素子の
表面上体を観察した結果である。さらに、試験項目3の
「不燃性試験」は、チップインダクタの定格電流の15
倍の電流を約10秒間印加した際の表面の変化を調べた
結果である。試験項目4の「硬度試験」は、アルミナ基
板上にシリコーン樹脂を形成したものと本実施の形態で
用いたシロキサンを形成し、鉛筆硬度試験を実施した結
果である。
【0032】
【表2】
【0033】(表2)より明らかなように、本実施の形
態で用いられるコート材であるシロキサンは、シリコー
ン樹脂に比べて信頼性の面ではるかに優れていることが
わかる。
態で用いられるコート材であるシロキサンは、シリコー
ン樹脂に比べて信頼性の面ではるかに優れていることが
わかる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明は、多孔質セラミッ
クのすべての細孔がシランカップリング剤および金属ア
ルコキシド化合物を加水分解して脱水縮合により生成し
たシロキサンで塞がれているため電解液が細孔内部へ浸
入することがなく水洗によって電解液をきれいに除去す
ることができるため、電解液の浸入による磁気特性の変
化を防止するとともに、外部端子電極上に安定しためっ
き膜を形成され、はんだ性に優れたチップインダクタお
よびその製造方法を提供できるものである。
クのすべての細孔がシランカップリング剤および金属ア
ルコキシド化合物を加水分解して脱水縮合により生成し
たシロキサンで塞がれているため電解液が細孔内部へ浸
入することがなく水洗によって電解液をきれいに除去す
ることができるため、電解液の浸入による磁気特性の変
化を防止するとともに、外部端子電極上に安定しためっ
き膜を形成され、はんだ性に優れたチップインダクタお
よびその製造方法を提供できるものである。
【図1】本発明の一実施の形態におけるチップインダク
タの断面図
タの断面図
【図2】同製造方法を示す工程図
【図3】同製造方法を示す工程図
【図4】(a)従来のチップインダクタの正面図 (b)同断面図
【図5】同製造方法を示す図
11 焼結磁性体 12 第1の内部導体層 13 第2の内部導体層 14 接続ビア 15 外部端子電極
Claims (3)
- 【請求項1】 表面に細孔を有するとともに内部に導体
を備えた多孔質セラミック素体と、前記導体の引き出し
端が前記多孔質セラミックの両端面で電気的に接続する
外部端子電極とを具備したチップインダクタにおいて、
前記多孔質セラミック素体の細孔にシランカップリング
剤および金属アルコキシド化合物を加水分解して脱水縮
合により生成したシロキサンを含浸してなるチップイン
ダクタ。 - 【請求項2】 シロキサンは、アルミニウム共有結合シ
ロキサンである請求項1記載のチップインダクタ。 - 【請求項3】 表面に細孔を有する多孔質セラミック素
体の内部に導体を有し、前記導体の引き出し端が前記多
孔質セラミックの両端面で接続する外部端子電極を形成
してなるチップインダクタの製造方法において、前記引
き出し端に電気的に接続する外部端子電極ペーストを塗
布、焼成して外部端子電極を形成した後に真空中で前記
多孔質セラミック素体の細孔へシランカップリング剤お
よび金属アルコキシド化合物を加水分解させた混合液体
を含浸させ、少なくとも前記外部端子電極の表面に残っ
た前記混合液体を洗浄除去し、硬化、反応させてシロキ
サンとしたチップインダクタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24275896A JPH1092644A (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | チップインダクタおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24275896A JPH1092644A (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | チップインダクタおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1092644A true JPH1092644A (ja) | 1998-04-10 |
Family
ID=17093838
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24275896A Pending JPH1092644A (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | チップインダクタおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1092644A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002082480A1 (fr) * | 2001-04-05 | 2002-10-17 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Dispositif electronique ceramique et procede de fabrication de ce dispositif |
US6762925B2 (en) | 2002-04-01 | 2004-07-13 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Ceramic electronic component and method for making the same |
US6876537B2 (en) | 1999-10-07 | 2005-04-05 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Ceramic electronic component and method for manufacturing the same |
JP2006303209A (ja) * | 2005-04-21 | 2006-11-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | コモンモードノイズフィルタ |
-
1996
- 1996-09-13 JP JP24275896A patent/JPH1092644A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6876537B2 (en) | 1999-10-07 | 2005-04-05 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Ceramic electronic component and method for manufacturing the same |
WO2002082480A1 (fr) * | 2001-04-05 | 2002-10-17 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Dispositif electronique ceramique et procede de fabrication de ce dispositif |
US6721166B2 (en) | 2001-04-05 | 2004-04-13 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Ceramic electronic component and method for manufacturing the same |
US6762925B2 (en) | 2002-04-01 | 2004-07-13 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Ceramic electronic component and method for making the same |
JP2006303209A (ja) * | 2005-04-21 | 2006-11-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | コモンモードノイズフィルタ |
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