以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。まず図1には、本発明に係るスロットマシンの一例となるスロットマシン1の正面図が示されている。スロットマシン1の前面の所定箇所には、内部に設けられる可変表示手段としての可変表示装置41(図2参照)によって可変表示される識別情報としてのシンボル(図6参照)等を遊技者に視認させるための表示窓11L、11C、11Rからなる可変表示部10が設けられている。また、この可変表示部10の上方には、遊技者に対して小役が成立していることを告知する場合等において点灯する小役告知ランプ7〜9が設けられているとともに、さらにその上方には、例えば入賞時や、後述するBB中やRB中、及びBB終了演出時等において所定動作を行うキャラクター等の画像を表示させることによる演出を行う際等に使用する情報表示部5が設けられている。
遊技者が遊技を行なう場合、遊技者は、まず投入指示ランプ24が点灯または点滅しているときに、メダルやクレジットを使用して所望の大きさの有価価値を賭ける。
このスロットマシン1は、メダル投入口32から投入したメダルや、賞品として付与されるメダルをクレジットとしてスロットマシン1内部に設けられた記憶部としてのRAM303(図5参照)等に蓄積させておくことが出来るようになっており、ゲームを開始する場合においては、メダルをメダル投入口32から投入するか、あるいはクレジットを使用することにより、所望の大きさの有価価値を賭けることが出来るようになっている。
RAM303(図5参照)には、所定の大きさの有価価値(本実施例ではメダル50枚分に相当する有価価値)をクレジットとして予め記憶させておくことができ、記憶されたクレジット数(メダルの枚数)はクレジット表示器25に表示されるようになっている。また、クレジットを使用する場合は、MAXBETボタン30、または1枚BETボタン31を押圧すればよく、MAXBETボタン30が押圧されるとクレジット表示器25からクレジット数が、本実施例で1ゲームにおいて許容される賭数の最大数である「3」だけ減算表示されてメダル3枚分の賭数が設定され、また、1枚BETボタン31が押圧されるとクレジット表示器25からクレジット数が「1」だけ減算表示されてメダル1枚分の賭数が設定される。なお、37はクレジットされた有価価値を遊技者に払い戻す場合に操作するための精算ボタンであり、この精算ボタン37を押圧操作することにより、クレジット表示器25に表示された枚数分のメダルが遊技者に返却されるようになっている。
遊技者により例えば1枚のメダルがメダル投入口32から投入されるとスタートランプ23が点灯され、スタートレバー33が操作可能となってゲームが開始可能な状態となった旨が示されるとともに、表示窓11L、11C、11Rにおける中段の横1列の有効ライン15(当りライン)に対応する一枚賭けランプ12が点灯されて、有効ライン15が有効となった旨が示される。
また、遊技者により2枚のメダルがメダル投入口32から投入された場合は、表示窓11L、11C、11Rにおける上、中、下段の横3列の有効ライン15、16、17に対応する1枚賭けランプ12、2枚賭けランプ13a、13bが点灯されて計3本の有効ライン15、16、17が有効となり、さらに、遊技者により3枚のメダルがメダル投入口32から投入された場合は、表示窓11L、11C、11Rにおける上、中、下段の横3列の有効ライン15、16、17及び斜め対角線上2列の有効ライン18、19に対応する1枚賭けランプ12、2枚賭けランプ13a、13b、3枚賭けランプ14a、14bが点灯されて計5本の有効ライン15、16、17、18、19が有効となる。
このようなメダルやクレジット等の有価価値の賭数に応じて有効化される有効ラインの本数、及び形状等は任意に変更可能であり、本実施例の形態に限定されるものではない。また、賭数に応じて有効化される有効ラインの本数も任意に設定変更可能であり、例えば1枚のメダル投入により上記5本全ての有効ライン15、16、17、18、19が有効化されるようにしてもよい。
次に、スタートランプ23が点灯した状態でスタートレバー33を押圧操作すれば、可変表示装置41が作動して各表示窓11L、11C、11Rにおいて複数種類のシンボルが連続的に変化するように表示される。そして、遊技者が各表示窓11L、11C、11Rの下方にそれぞれ対応して設けられた各停止ボタン34L、34C、34Rを押圧操作すれば、それぞれに対応する各表示窓11L、11C、11Rにおける上、中、下段の表示領域にシンボルがそれぞれ停止される。
各停止ボタン34L、34C、34R内には、停止ボタン34L、34C、34Rの押圧操作を有効に受け付ける状態になった旨を点灯または点滅表示する操作有効ランプ35L、35C、35Rがそれぞれ設けられており、各停止ボタン34L、34C、34Rの押圧操作に応じて消灯するようになっている。
停止ボタン34L、34C、34Rを押圧操作する順序は不定であり、遊技者が任意に選択することができ、例えば、最初に左側の停止ボタン34Lを押圧するとそれに対応する操作有効ランプ35Lが消灯して表示窓11L内にシンボルが停止表示され、中央の停止ボタン34Cを押圧すると操作有効ランプ35Cが消灯して表示窓11C内にシンボルが停止表示されることになる。このように3つのうちいずれか2つの表示窓(例えば表示窓11L、11C)内にシンボルが停止表示された段階で、両表示窓における同一の有効ライン上に同種のシンボルが揃って停止表示された場合にはリーチが成立する。なお、遊技者が停止ボタン34L、34C、34Rを押圧操作しない場合には、所定の可変表示時間の経過(例えば30秒)により各表示窓11L、11C、11Rに表示される表示内容が、例えば表示窓11L、表示窓11C、表示窓11Rの優先順序で自動的に順次停止する。
そして、このように可変表示装置41が停止された時点において、賭数に応じて有効化されたいずれかの有効ライン15〜19上に、予め定められたシンボルの組み合わせが表示された場合は入賞となり、入賞内容に対応して予め定められた所定枚数のメダル(有価価値)が遊技者に対して遊技価値として付与される。また、特に予め定められた特別シンボルの組み合わせが表示されて大当たりに入賞した場合等にあってには、メダルの払出しが行なわれるとともに、通常遊技状態とは異なるとともに、遊技者にとって有利な、すなわち大量のメダルを獲得出来る特別遊技状態が発生し、後述するようなBB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)が遊技者に対して遊技価値として提供されるようになっている。
なお、このように入賞することにより遊技者に対して付与される「遊技価値」は、メダル及びクレジット等の有価価値に限らず、上記のように大当たりに入賞した場合等において付与されるBBやRB等、遊技に関連する特典全てを含む。
本実施例におけるスロットマシン1は、前面が開口する本体部2a(図2参照)と、この本体部2aの側端に回動自在に枢支された前面パネル2b(図3参照)とからなる筐体2により構成されており、施錠装置3に所定のキーを挿入して時計回り方向に回動操作することにより施錠が解除されて前面パネル2bが開閉可能状態となる。また、後述するBBが終了したり、遊技中にエラーが生じた場合等にはリセット操作を行なわない限り再びゲームの続行可能な状態にはならないのであり、そのリセット操作は施錠装置3に所定のキーを挿入して反時計回り方向へ操作することにより行なわれる。
前面パネル2bの前面には遊技効果ランプ4が複数設けられており、BB中やRB中、及びメダルの払出し時等、様々な状態において種々の発光態様にて点灯される。なお、20はゲームオーバランプであり、スロットマシンが打止(ゲームオーバ)になったときに点灯または点滅表示される。
また、前面パネル2bの前面には、メダル投入口32より投入されたメダルのメダル詰まりを解消する際に用いられるメダル返却ボタン36と、例えばBB中に実行されている小役ゲームやJacゲームの回数等を表示するゲーム回数表示器26と、入賞の発生に伴い遊技者に付与されたメダル枚数を表示するペイアウト表示器27とがそれぞれ設けられている。なお、入賞が成立した場合に遊技者に付与されるメダル枚数は各入賞内容に対応してそれぞれ予め設定されているとともに、通常、前記RAM303の記憶上限(50枚)を越えない範囲内で付与される有価価値はクレジットとして記憶され、その記憶の上限(50枚)を越える場合にはその上限を越える枚数分のメダルがメダル払出口38からメダル貯留皿39に払出されるように構成されている。
図2には本体部2aの内部構造図が示されている。本体部2a内略中央部には、複数種のシンボルが印刷された帯状のリールシート(図6参照)が外周に巻回されたリール51L、51C、51Rを有する可変表示装置41が設けられている。それぞれのリール51L、51C、51Rは、各々に対応して設けられたステッピングモータからなるリールモータ54L、54C、54Rによりそれぞれ独立して回転、停止するように構成されており、各リール51L、51C、51Rが回転することにより、各表示窓11L、11C、11R内において前記各種シンボルが連続的に変化しつつ表示されるようになっている。
各リール51L、51C、51R内には、各リールの基準位置を検出するリールセンサ53が設けられており、このリールセンサ53により所定のシンボルの停止位置を導出出来るようになっているとともに、各リール51L、51C、51Rにおける特定の表示領域(上、中、下段の表示領域)を裏面から個別に照射可能な複数のリールランプ52がそれぞれ上、中、下段に設けられており、これら各リールランプ52は、通常時において可変表示部10に表示される各シンボルを目立たせるように後方から点灯するバックライトとして機能するようになっている。
可変表示装置41の下方には、メダル投入口32より投入されたメダルを貯留するメダル貯留タンク60が、本体部2aを構成する下板上面に固設された案内レール63を介して前方に引き出し可能に配設されている。メダル貯留タンク60の下方部分にはメダル払出しモータ62が設けられており、このメダル払出しモータ62が回転することによりメダル貯留タンク60内のメダルがメダル排出口42から排出される。排出されたメダルは、メダル排出口42の近傍に設けられる払出しメダルセンサ61により検出された後、後述する返却メダル流路95を介してメダル払出口38よりメダル貯留皿39まで払い出される。なお、メダル払出しモータ62は、メダル払出しセンサ61により所定枚数の払出メダルが検出された時点で停止するように制御されている。
メダル貯留タンク60の側部には、前面に入賞確率を変更可能とする設定スイッチ72、メインスイッチ74、ビッグボーナスの終了時や遊技中にエラーが生じた場合等において再びゲームを続行可能な状態にリセットするための第2リセットスイッチ73等が配設された電源ユニット70が配設されている。設定スイッチ72は、遊技場の管理者等が所持する特定のキーを電源ユニット70の前面上部に設けられた設定キースイッチ71にて所定のキー操作を行なうことで操作可能となるように構成されている。
図3には、前面パネル2bの裏面構造図が示されており、この前面パネル2bの裏面略中央部には、メダル投入口32から投入されたメダルをメダル貯留タンク60に導く投入メダルセレクタ91が固設されている。この投入メダルセレクタ91の上流側には、不正メダル排出部94が設けられており、大きさや厚みが適正メダルと異なる不正メダルは、投入メダルセレクタ91の下方に設けられる返却メダル流路95の上部投入口に排出され、メダル払出口38を介してメダル貯留皿39に返却されるようになっている。
不正メダル排出部94の下流側には、流下するメダル流路を選択的に切り替え可能とする流路切替ソレノイド92が設けられている。通常時において流路切替ソレノイド92は励磁されており、流下するメダルは流路を切り替えられることなく流下し、下流側に設けられた投入メダルセンサ91により検出された後、メダル貯留タンク60内に貯留されるようになっている。そして例えばクレジット数が50に達している場合において、メダル投入口32よりメダルが投入されたり、遊技者にメダルが払出される場合、流路切替ソレノイド92の励磁が解除されて流路が切替わり、メダルは返却流路を経て返却メダル流路95に導かれるようになっている。
また、前述したように、前面パネル2bの裏面側上部には高音用のスピーカ80、81が固設されているとともに、前面パネル2bにおける下部所定箇所裏面側には低音用のスピーカ82がネジにより固定されており、例えばメダルのメダル投入口32への投入、スタートレバー33の操作、停止ボタン34L、34C、34Rの操作等、遊技中において各種動作がなされた場合や、特定のシンボルの組み合わせが有効化された有効ライン上に揃って表示されて所定の入賞条件が成立した場合、あるいはBBやRBが実行されている場合等の各種遊技状態において、該遊技状態に対応する所定の遊技効果音等が各スピーカ80、81、82から出力されるようになっている。また、本実施例においては、これらスピーカ80、81、82は後述する演出手段として使用されるようになっている。
図4は、スロットマシン1に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。また、図5は、遊技制御基板200に設けられた制御部300の構成を説明するためのブロック図である。
スロットマシン1に設けられた各種基板のうち、遊技制御基板200によって遊技状態が制御され、演出制御基板201によって遊技状態に応じた演出制御がなされる。また、電源基板205にはスロットマシン1の外部から電源が供給される。この電源基板205には、AC100Vの電源の供給を受けるための電源コードが接続されている。
遊技制御基板200は、演出制御基板201及び電源基板205と配線接続されている。さらに、遊技制御基板200は、リール中継基板M202を介して、外部出力基板204と接続されている。
遊技制御基板200の制御部300は、レギュラーボーナスが提供される遊技状態であることを示すRB中信号や、ビッグボーナスが提供される遊技状態であることを示すBB中信号、各リール51L、51C、51Rに対応するリールモータ54L、54C、54Rを制御するためのリール制御信号(モータ位相信号)、入賞の発生により遊技者に払い出されたメダル(クレジット)数を示すメダルOUT信号、賭数を設定するために用いられたメダル数を示すメダルIN信号などを、リール中継基板M202を介して外部出力基板204からスロットマシン1の外部に出力する制御を行う。なお、ストップスイッチ134L、134C、134Rの操作がなされた旨を示すストップスイッチ信号は、後述するように、ストップスイッチ134L、134C、134Rから直接出力された信号である。
遊技制御基板200には、各種のスイッチ、センサ、ランプ、及び表示器からの配線が接続されている。
例えば、電源基板205に配線接続された設定スイッチ72、設定キースイッチ71、第2リセットスイッチ73、メダル払出しセンサ61、及びメダル払出しモータ62は、電源基板205によって中継されて遊技制御基板200と配線接続されており、それぞれのスイッチ及びセンサの検出信号は、遊技制御基板200の制御部300に入力される。また、制御部300は、メダルの払出し条件(メダルを払出す必要のある入賞の発生、精算スイッチ137からの検出信号の入力)が成立すると、メダル払出しモータ62に制御信号を出力して、所定数のメダルを払い出す払出し制御を実行する。電源基板205を介して遊技制御基板200に配線接続されたスイッチのうち、設定スイッチ72は出玉率の設定を行うためのスイッチであり、設定キースイッチ71は設定スイッチ72の操作を有効化するためのスイッチである。また、第2リセットスイッチ73はスロットマシン1をリセットするためのスイッチであり、メダル払出しセンサ61は払出されたメダルを検知するスイッチである。
リールモータ54L、54C、54R、及びリールセンサ53は、リール中継基板M202によって中継されて遊技制御基板200に配線接続されており、リールセンサ53の検出信号は、遊技制御基板200の制御部300に入力される。ただし、リールランプ52は、リール中継基板S203によって中継されて演出制御基板201に配線接続されている。リールセンサ53は、各リール51L、51C、51Rの基準位置を検出するためのセンサであり、満タンセンサ64はオーバーフロータンク65内のメダル貯留量が所定量以上となっていることを検出するためのセンサである。遊技制御基板200の制御部300は、始動条件(スタートスイッチ123の検出信号の入力)が成立すると、リールモータ54L、54C、54Rに制御信号を出力してリールの変動を開始させた後、表示結果を導出表示させる可変表示制御を実行する。
遊技制御基板200に配線接続されたスイッチのうち、1枚BETスイッチ131は、1枚BETボタン31の操作を検出し、MAXBETスイッチ130は、MAXBETボタン30の操作を検知するスイッチである。
スタートスイッチ123は、スタートレバー33の操作を検出するスイッチであり、左、中、右ストップスイッチ134L、134C、134Rは、左、中、右ストップボタン34L、34C、34Rの操作を検出するスイッチである。流路切替ソレノイド92は、メダル投入口32に投入されたメダルの流路をメダル貯留タンク60側とメダル払出口38側とに切り換えるためのソレノイドである。
精算スイッチ137は、精算ボタン37の操作を検出するスイッチであり、第1リセットスイッチ103は、施錠装置3の鍵穴に挿入したキーによるスロットマシンのリセット操作を検出するスイッチである。投入メダルセンサ93は、メダル投入口32に投入されたメダルを検出するセンサである。
小役告知ランプ7、8、9は、小役告知部90に内蔵されるランプであり、投入指示ランプ24は、投入指示表示部240に内蔵されるランプであり、1枚賭けランプ12〜3枚賭けランプ14は、1枚賭け表示部120〜3枚賭け表示部140に内蔵されるランプである。なお、1枚賭けランプ12が1枚賭け表示部120に、2枚賭けランプ13a及び2枚賭けランプ13bが2枚賭け表示部130に、3枚賭けランプ14a及び3枚賭けランプ14bが3枚賭け表示部140に、各々内蔵される。
ゲームオーバーランプ29は、ゲームオーバー表示部290に内蔵されるランプであり、スタートランプ23は、スタート表示部230に内蔵されるランプであり、リプレイランプ21は、リプレイ表示部210に内蔵されるランプであり、ウエイトランプ22は、ウエイト表示部220に内蔵されるランプである。なお、告知ランプ28はボーナス告知表示部280に内蔵されるランプである。
左操作有効ランプ35Lは、左ストップボタン350Lに内蔵されるランプであり、中操作有効ランプ35Cは、中ストップボタン350Cに内蔵されるランプであり、右操作有効ランプ35Rは、右ストップボタン350Rに内蔵されるランプである。
電源基板205あるいはリール中継基板M202及びリール中継基板S203を介して、あるいは、これらの基板を介することなく遊技制御基板200に配線接続された各種ランプ及び表示器は、遊技制御基板200に搭載された制御部300によって制御される。また、制御部300は、遊技制御基板200に接続され、または、電源基板205あるいはリール中継基板M202を介して、遊技制御基板200に接続された各種スイッチ及びセンサの検出信号を受け、遊技状態を制御する。
特に、制御部300によって制御される「クレジット表示器25、ゲーム回数表示器26、ペイアウト表示器27、投入指示ランプ24、1枚賭けランプ12〜3枚賭けランプ14b、スタートランプ23、リプレイランプ21、告知ランプ28、ゲームオーバーランプ29、左、中、右操作有効ランプ35L、35C、35R、及びウエイトランプ22」は、遊技の進行に関わる情報を報知するものであり、それが機能しなければ遊技を行うことに支障が出るような、いわば“必須報知装置”といえる。これらの“必須報知装置”が遊技状態を制御する制御部300によって制御されるために、たとえ、演出制御基板201が故障したとしても、少なくとも遊技の進行に必要な情報が遊技者に提供される。このため、遊技者に不利な状態で遊技が進行してしまうことを防止できる。
図4を参照して、遊技制御基板200に設けられた制御部300は、制御動作を所定の手順で実行することの出来るCPU(Central Processing Unit)302と、CPU302の制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)304と、必要なデータの書き込み及び読み出しが出来るRAM(Random Access Memory)303と、CPU302と外部回路との信号の整合性をとるためのI/Oポート305とを含む。
また、遊技制御基板200には、電源投入時にCPU302にリセットパルスを与える初期リセット回路307と、CPU302にクロック信号を与えるクロック発生回路308と、クロック発生回路308からのクロック信号を分周して割込パルスを定期的にCPU302に与えるパルス分周回路(割込パルス発生回路)309と、一定範囲の乱数を高速で連続的に発生している乱数発生回路310と、乱数発生回路310から乱数をサンプリングするサンプリング回路311と、バッファ回路313とが設けられる。さらに、遊技制御基板200には、各種スイッチからの信号が入力されるスイッチ回路306や、モータ回路301、その他、図示しないソレノイド回路等が設けられている。さらに、遊技制御基板200には、停電時にRAM303の記憶を保持させるためのバックアップ電源312が設けられている。RAM303には、各種表示器(クレジット表示器25、ゲーム回数表示器26、ペイアウト表示器27)に表示するべき情報、賭数、当選フラグ、出玉率の設定値など、遊技に必要な情報が記憶され、停電時にこれらの情報がバックアップされるために、停電の回復後に、停電発生前の遊技状態に復帰できる。
遊技制御基板200の制御部300から演出制御基板201へは、バッファ回路313を介して、遊技状態を特定可能なコマンドが出力される。バッファ回路313は、遊技制御基板200の内部から外部への信号の出力を許容するが遊技制御基板200の外部から内部へ信号が入力されることを阻止する不可逆性出力手段として機能する。このため、遊技制御基板200と演出制御基板201との間において、遊技制御基板200から演出制御基板201への一方向通信が担保され、コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板200に信号を入力させて不正な制御動作を行わせる不正行為を防止できる。
演出制御基板201には、遊技効果表示部40に内蔵される各遊技効果ランプ4と、情報表示部5を構成する液晶表示器6と、スピーカ80〜82と、各蛍光灯83とが接続され、さらに、リール中継基板S203を介してリールランプ52が接続される。ここで、蛍光灯83は、各リール51L、51C、51R、を照らすためのものである。
演出制御基板201によって制御される「各遊技効果ランプ4、液晶表示器6、各スピーカ80〜82、および各蛍光灯83」は、遊技制御基板200によって制御される各種表示器などに比較すると、それが機能しなくても遊技の進行自体には影響を与えるものでなく、演出効果を主眼においた、いわば、“演出装置”と呼べるものである。このため、たとえ、演出制御基板201に故障が発生したとしても、遊技者に不利な遊技が提供されてしまうことはないばかりか、制御部300の制御の負荷が軽減される。
演出制御基板201には、マイクロコンピュータ(MPU)が搭載されており、このマイクロコンピュータには、遊技制御基板200から送信されたコマンドに対応した演出パターンを定めたデータテーブルが記憶されている。このデータテーブルは、遊技効果ランプ4、液晶表示器6、スピーカ80〜82、蛍光灯83、およびリールランプ52別に分類されている。そして、ビッグボーナス入賞の発生等、所定の遊技状態を示すコマンドを受信した場合、演出制御基板101に搭載されたマイクロコンピュータは、その遊技状態に応じた演出パターンを各データテーブルから読み出し、その読み出した演出パターンに従って遊技効果ランプ4、液晶表示器6、スピーカ80〜82、蛍光灯83、およびリールランプ52を制御する。
図4に示されるように、スタートスイッチ123の検出信号は、スイッチ回路306を介して制御部300に入力されるとともに、サンプリング回路311に入力される。制御部300は、スタートスイッチ123の検出信号を受け、モータ回路301を介してリール制御信号を出力する。このリール制御信号はリール中継基板M202を介して、各リール51L、51C、51R別に設けられたリールモータ54L、54C、54Rに入力される。これにより、各リール51L、51C、51Rが変動し始める。また、リール制御信号の伝送経路は、リール中継基板M202においてリールモータ54L、54C、54R側と外部出力基板204側とに分岐されており、外部出力基板204側へ出力されたリール制御信号は、外部出力基板204からスロットマシン1の外部へも出力される。このように、外部出力基板204から出力されるリール制御信号は、外部出力用に加工された信号ではなく、リールモータ54L、54C、54Rを駆動制御する信号そのものである。
一方、サンプリング回路311は、スタートスイッチ123の検出信号が入力されたタイミングで、乱数発生回路310から1個の乱数をサンプリングし、その乱数をCPU302に引き渡す。CPU302は、そのサンプリングされた乱数と、ROM304内に格納されている入賞役別の入賞判定テーブルとを参照して、入賞の発生を許容するか否かを入賞役別に決定し、その決定結果をRAM303に記憶させる。これにより、スタート操作がされたタイミングで、入賞役の当選の有無が決定される。制御部300は、その後、入賞役別の当選結果に応じてリールを制御する。
さらに、制御部300は、スタートスイッチ123の検出信号が入力されたことに対応して、バッファ回路313を介して演出制御基板201にゲームの開始を特定可能なコマンドを出力する。演出制御基板201は、そのコマンドに基づいて、ゲーム開始時に対応して定められた演出パターンに従い、遊技効果ランプ4や液晶表示器6などを制御する。
また、ストップスイッチ(左、中、右ストップスイッチ134L、134C、134R)から出力されたストップスイッチ信号は、遊技制御基板200、リール中継基板M202、および外部出力基板204を往復する信号経路を伝送された後、遊技制御基板200のスイッチ回路306に入力される。そして、その信号経路は、外部出力基板204において、スロットマシンの外部へ出力される経路と、リール中継基板M202側へ戻る復路とに分岐しており、ストップスイッチから出力されたストップスイッチ信号が直接、外部出力基板204を介して外部に出力されるように構成されている。
ストップスイッチ信号の入力を受けた制御部300は、モータ回路301を介して、ストップスイッチ信号に対応するリールモータ54L、54C、54Rのいずれかを停止させるためのリール制御信号を出力する。このリール制御信号は、リールモータ54L、54C、54Rに入力されるとともに、外部出力基板204を介してスロットマシンの外部へ出力される。
さらに、制御部300は、ストップスイッチ信号が入力されたことに対応して、バッファ回路313を介して演出制御基板201にリールの停止時期を特定可能なコマンドを各リール51L、51C、51R別に出力する。演出制御基板201は、そのコマンドに基づいて、リールの停止時期に対応して定められた演出パターンに従い、遊技効果ランプ4や液晶表示器6などを制御する。
外部出力基板204から出力される信号は、たとえば、第3者機関が型式試験を行なう際に利用可能である。この型式試験では、たとえば、各ストップボタン34L、34C、34Rの操作から190ms以内に各ストップボタン34L、34C、34Rに対応する各リール51L、51C、51Rが停止するか否かが確認される。このスロットマシン1の場合、各ストップスイッチ134L、134C、134Rから出力されたストップスイッチ信号が直接、外部出力基板204から出力されるために、各ストップボタン34L、34C、34Rが操作されたタイミングをスロットマシンの外部で正確に把握できる。同様に、モータ回路301から出力されるリール制御信号が直接、外部出力基板204から出力されるために、各リール51L、51C、51Rの始動および停止タイミングをスロットマシンの外部で正確に把握出来る。このため、外部出力基板204から出力される信号を用いて、「各ストップボタン34L、34C、34Rの操作から190ms以内に各ストップボタン34L、34C、34Rに対応する各リール51L、51C、51Rが停止するか否かの試験」を行った場合には、正確な試験結果が得られる。また、「遊技制御基板200の制御部300で一旦、信号を取り込んでから外部出力基板204に信号を出力するような構成」とした場合には、遊技制御基板200側で信号を加工して出力するような不正がなされるおそれもあるが、本実施の形態によると、かかる不正行為をも防止できる。
図6には、前述した各リール51L(左リール)、リール51C(中リール)、リール51R(右リール)の外周に描かれた識別情報としてのシンボルを示す展開図が示されている。図中左側に示した数字はシンボル番号であり、「1」〜「21」の各シンボル番号に対応した「黒7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「プラム(以下JACと称す)」などのシンボルを含む21個のシンボルが描かれている。
本実施例におけるスロットマシン1にあっては、可変表示装置70の停止時において、賭数に応じて有効化されたいずれかの有効ライン15〜19上に例えば「BAR−BAR−BAR」のシンボルが揃えば、大当たりであるRB(レギュラーボーナス)に入賞したことになり、「BAR−BAR−BAR」のシンボルが揃ったことの対価として例えば15枚のメダルが払出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態であるRB(レギュラーボーナス)が発生し、以下に説明するレギュラーボーナスゲーム(以下RBGと称する)が遊技価値として遊技者に対して付与される。このRB中では、Jacシンボル(実施例ではプラム)のぞろめが揃うことにより所定枚数のメダルが払出されるJac入賞が高確率で発生するJacゲーム(RBG)が最大で12回提供されるとともに、このJacゲームが12回実行されるか、あるいはJacゲームが12回に達する前にJac入賞が8回発生されるか、いずれかの条件が満たされた時点で終了する。したがって、遊技者は12回のJacゲーム中に最大8回のJac入賞の機会を得ることが出来る。
一方、有効化された有効ライン15〜19上に、例えば「黒7−黒7−黒7」または「白7−白7−白7」が揃えば、大当たりであるBB(ビッグボーナス)に入賞したことになり、「黒7−黒7−黒7」または「白7−白7−白7」のシンボルが揃ったことの対価として例えば15枚のメダルが払出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態であるBB(ビッグボーナス)が発生し、以下に説明するビッグボーナスゲーム(以下BBGと称する)が遊技価値として遊技者に対して付与される。具体的に説明すると、このBB中では、小役シンボル(実施例ではスイカ、ベル、プラム)のぞろめが高確率で揃って所定枚数のメダルの払出しをともなう小役入賞が高確率で発生する小役ゲーム(BBG)が最大で30回提供されるとともに、この小役ゲームを30回実行するまで間にJacシンボルのぞろめが揃ってJacIn入賞した場合には、前記特別遊技状態であるRBが発生して前記RBGが提供されるようになっている。このRBは、BB中における発生可能な最大回数が予め定められており、本実施例では最大で3回発生し得るようになっている。そしてこのBBは、30回の小役ゲームを実行して終了する場合か、あるいは小役ゲームを30回に実行する前に3回のRBが提供されて3回目のRBが終了する場合のうち、少なくともいずれか一方の条件が満たされた時点で終了する。
また、前記特別遊技状態以外の通常の遊技状態(通常ゲーム)である場合においては、同種のシンボルが有効化された1つの有効ライン上に揃って所定の賞が成立した場合には、そのシンボルの種類に応じて予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に付与される。なお、各リール51L、51C、51Rに描かれた「チェリー」のシンボルは単シンボルと呼ばれるマークであり、この単シンボルが有効な1本の有効ライン上で停止表示された場合には2枚のメダルが遊技者に付与される。なお、賭数に応じて有効化された有効ラインが複数本存在する場合において、前述したようにメダルが払出されるシンボルの組合せが複数本の有効ライン上において同時に成立した場合には、各有効ライン上のシンボルの組合せによって付与されるメダル枚数の合計枚数に相当するメダルが付与されるのが原則である。しかし、1ゲームにおいて遊技者に付与されるメダルの上限が15枚と定められているために、15枚を越える場合にはその16枚目以降のメダルが無効となる。
本実施例においては、通常遊技状態時において黒7、白7、BAR、チェリー、ベル、スイカまたはプラム等が入賞の対象となっており、そのうち黒7、または白7のシンボル、及びBARのシンボルのみが遊技者にとって利益の大きな賞である大当たり(BB、RB)の対象となる特別シンボルとされて、その他チェリー、ベル、スイカまたはプラム(再遊技)は遊技者にとって利益の小さな賞である小役の対象となるシンボルとされている。
このような各賞の対象となるシンボルの組み合わせ、及び該シンボルの組み合わせに対応する払出しメダル枚数、及び入賞の発生確率等は、通常ゲーム時、及びBB時、RB時に対応してそれぞれ予め定められており、これらは入賞判定テーブル(図示略)としてROM304に登録されている。
ここで、本実施例における制御部300が、ゲームの実行に伴い実行する各種制御内容を、図7のフローチャートに基づいて以下説明していく。
まずSa1においては、ゲームスタートに備えるための初期処理を実行する。具体的には、投入指示ランプ24を点灯させ、メダルやクレジットを受付け可能な状態で待機する。特に電源の立ち上げ時等においては、前述した各種装置の接続、及び作動状況を確認し、例えば設定スイッチ72の設定状況に基づく入賞確率の設定や、リール51L、51C、51Rの初期位置の設定等の種々の設定を実行した後、投入指示ランプ24を点灯させ、メダルやクレジットを受付け可能な状態で待機する。
Sa2においては、メダル投入口32からメダルが投入されたり、1枚BETボタン31、MAXBETボタン30の操作がなされた時点でBET処理を実行する。具体的には、投入されたメダル枚数、または1枚BETボタン31、MAXBETボタン30の押圧操作によるクレジット数に応じて1枚賭けランプ12、2枚賭けランプ13a、13b、3枚賭けランプ14a、14bを順次点灯させ、1枚以上のメダルが投入された時点、または1枚BETボタン31、MAXBETボタン30の押圧操作により1以上のクレジットが使用された時点でスタートランプ23を点灯させ、スタートレバー33の押圧操作を可能とし、ゲームスタート可能な状態として待機する。
なお、スタートレバー33の押圧操作がなされるまでの間において、1枚賭けランプ12、2枚賭けランプ13a、13b、3枚賭けランプ14a、14bの全てが点灯された状態からさらにメダル投入があった場合には、投入されたメダル枚数分に相当する有価価値をクレジットとしてRAM303に記憶し、これをクレジット表示器25にて表示する。
Sa3においては、スタートレバー33の押圧操作によるゲームスタートに伴い、前述したいずれかの賞(BB、RB、その他遊技者にとって利益の小さな賞である小役)の入賞を許容するか否かの入賞の抽選を実行する。この入賞の抽選とは、全てのリール51L、51C、51Rが停止される前の段階において、いずれかの賞への入賞を許容するか否かを決定するために実行されるものである。すなわち、この抽選により当選したいずれかの賞に該当する当選フラグが設定された場合に限り入賞することが許容されるのである。すなわち、制御部300はいずれかの賞に入賞することを許容するか否かを決定する事前決定手段としての機能を有している。
これら入賞の抽選は、乱数発生回路310から発生される循環した乱数列から、サンプリング回路311にて一定間隔で乱数値をサンプリングするとともに、得られたサンプリング値をROM304に予め書き込まれている所定のデータ(入賞判定テーブル(図示略))と比較することで、当選か否か、及び当選した場合はその賞の種類を判定し、当選した賞に該当する当選フラグの設定を行う。この図示しない入賞判定テーブルには、各賞の入賞確率が、各ゲームにおける賭数及び遊技状態(通常ゲーム、もしくはBB、RB)別に対応してそれぞれ設定されている。
Sa4においては、スタートレバー33の押圧操作に伴い各リール51L、51C、51Rを回転させてゲームをスタートする。リール51L、51C、51R回転中の初期位置やエラーチェックは、所定時間毎のタイマ割り込みで随時確認される。このスタートレバー33の押圧操作に伴いスタートランプ23を消灯するとともに、全てのリール51L、51C、51Rが回転した時点でストップボタン34L、34C、34Rの押圧操作を有効とし、操作有効ランプ35L、35C、35Rを点灯する。
Sa5においては、遊技者によるストップボタン34L、34C、34Rの押圧操作に基づいて、または前述したようにリール51L、51C、51Rの回転開始時から遊技者によるストップボタン34L、34C、34Rの押圧操作が所定時間である30秒の間になされなかった場合において各々のリール51L、51C、51Rの停止フラグの設定を行い、この停止フラグの設定に基づいて、押圧操作のあったストップボタン34L、34C、34Rに対応する操作有効ランプ35L、35C、35Rを消灯するとともに、対応するリール51L、51C、51Rの回転停止制御を実行する。
具体的には、前述した入賞の抽選によりいずれかの賞に該当する当選フラグが設定された場合に限り、その賞に該当するシンボルの組み合わせが所定の有効ライン上に揃うように停止制御し、また、いずれの賞に該当する当選フラグが設定されていない場合は、遊技者が目押しを行うことによりいずれかの賞に該当するシンボルの組み合わせのリーチ態様(3つのリールのうち2つのリールが停止され、1つのリールが回転中である状態において同一のライン上に同種のシンボルが揃った場合の態様)が表示されることはあっても、最終的には前記賞に該当するシンボルの組み合わせが有効化された有効ライン上に揃わないように停止制御する。すなわち、抽選によりいずれかの賞に当選しない限り上記各賞に入賞することはなく、また、これにより繰り返し行われるゲーム中において各賞が平均的に発生することになる。
さらに詳しくは、抽選により当選された所定の賞に該当する当選フラグが設定された場合においては、まず、遊技者によりストップボタン34L、34C、34Rの押圧操作がなされた時点から、当選した賞に該当するシンボルの組み合わせの少なくとも一部を構成するシンボルが特定位置に表示されるまでのズレが所定範囲内であることを条件に、そのシンボルを特定位置に引き込んで停止させる引き込み制御を実行することがある。これにより、ストップボタン34L、34C、34Rの押圧操作がなされた時点で、入賞に該当するシンボルが、入賞に必要な位置から予め設定された所定の引き込み可能範囲内(例えばリールの回転方向を基準にして、入賞に必要な位置から4つ手前に位置するシンボルまでの範囲領域)に位置していれば、シンボルが自動的に特定位置に引き込まれていくことになるので、遊技者はシンボルを揃えやすくなることになる。なお、このような引き込み可能範囲は任意であり、種々に設定変更可能である。
また、所定のゲームにおいて抽選により前述したいずれかの賞に該当する当選フラグが設定され、かつ、全てのストップボタン34L、34C、34Rの押圧操作がなされた時点で、当選した賞の対象シンボルが前記引き込み可能範囲に位置する場合において、前記シンボルを引き込んで表示するか否かの抽選を実行し、これを引き込んで表示すると判定した場合において、遊技者がタイミング良く停止操作することが出来れば前記シンボルを表示し、逆に、前記シンボルを引き込んで表示しないと判定した場合においては、たとえ遊技者がタイミング良く停止操作することが出来ても、前記シンボルを引き込んで表示しないようにリール停止制御を行う。
さらにこのようなリール停止制御とともに、ストップボタン34L、34C、34Rの押圧操作に伴い、遊技効果音としての停止音をスピーカ80、81、82を介して出力する制御等を実行する。
Sa6においては、Sa5において全てのリール51L、51C、51Rの回転が停止されたと判定した時点で、可変表示部10に表示された表示内容と、Sa3において当選し、設定された当選フラグの内容とを照合して入賞内容の判定を実行するとともに、特にいずれかの賞に入賞したと判定した場合にあっては、入賞内容に対応した各種設定を実行する。この設定内容としては、例えば入賞内容に対応する払出しメダル枚数、遊技状態、再遊技等の設定がある。
Sa7においては、Sa6において判定された入賞内容に対応して設定された設定内容に基づく処理を実行する。具体的には、設定された払出しメダル枚数分のメダルの払出処理や、遊技状態の変更(通常遊技状態から特別遊技状態へ、または特別遊技状態から通常遊技状態への変更)処理や、そのゲームにおける賭数と同等の賭数のBET処理(再遊技の設定処理)等を実行する。
そしてこのステップにおいては、入賞の有無に関わらず、BBやRB以外の賞(チェリー、ベル、スイカまたはプラム(再遊技))に該当する当選フラグや前述の演出の当選フラグが設定されている場合はこれをクリアしてゲームを終了する。なお、このように設定されているいずれかの賞に該当する当選フラグは、1回のゲームの終了とともに解除されるようにしたり、当選した賞に入賞するまで継続するように設定することが可能である。本実施例では、BBやRBの当選フラグは入賞するまで継続されるように設定され、前述した小役の当選フラグは1ゲーム毎に解除されるように設定されている。なお、各ゲームにおいて実行される入賞の抽選により同時に2種の当選フラグが1ゲーム中に同時に設定されることはないが、BBやRBの当選フラグが設定され継続されている間に、小役の当選フラグが設定されることはある。
そして本実施例においては、通常遊技状態中のゲームにおいて大当たりであるBBまたはRBに入賞することによりBBまたはRBが発生した場合、BBまたはRB中において、BBやRBが発生した旨を遊技者に対して効果的にアピールすべく演出を実行するようになっているとともに、特にRBよりも大量のメダルを獲得する機会となるBBが発生した場合、このBBの終了後において、特別遊技状態であるBBが終了した旨を報知するべくBB終了演出を、以下の図8〜図10のフローチャートにて示す各種制御処理内容に基づいて実行するようになっている。
本実施例におけるBB終了演出は、演出手段としてのスピーカ80、81、82から、例えば再生を終了する迄に10秒かかる所定のエンディングテーマ曲を出力すると同時に、遊技効果ランプ4(演出手段)を所定の点灯パターンにて点灯するとともに、液晶表示器6(演出手段)の情報表示部5に、図16に示されるような内容を表示することによるものである。なお、特に液晶表示器6のような画像表示装置を用いれば、図のようにBBの最後のゲームが終了して遊技が開始可能となることを文字情報等にて遊技者に対して容易に伝達することが出来る。
本実施例におけるBB終了演出は、前記エンディングテーマ曲を最後まで再生した終えた時点(前記エンディングテーマ曲の再生を開始してから10秒間経過した時点)で他の全ての演出手段による演出の実行を停止することを以て終了することとされている。すなわち、BBの最後のゲーム(BB中における3回目のRB中において8回目のJac入賞が発生したゲーム、または3回目のRB中における12ゲーム目のJacゲーム、または30ゲーム目の小役ゲーム、または30ゲーム目の小役ゲームで1、2回目のRBに移行した際にRBの終了条件となるゲーム)が終了してBB終了演出を開始しようとする時点では、前記エンディングテーマ曲を最後まで再生する予定となっているのである。
よって、BB終了演出の実行中において後述するような演出の停止条件が成立しない限り、予定していた全ての演出が実行されるまで、BB終了演出が継続するのである。
なお、このBB終了演出の内容は、特別遊技状態であるBBが終了した旨を報知する内容であれば、上記のような演出手段による演出に限定されるものではなく、例えば再生する曲の種類や点灯態様、表示内容等は種々に変更可能であるとともに、BB終了演出を実行する演出手段は上記スピーカ80、81、82、遊技効果ランプ4、液晶表示器6に限定されるものではなく、他の演出手段による演出であっても良い。
次に、BB終了演出を実行するための制御内容を図8〜図10のフローチャートを用いて説明するが、前記BB終了演出は、BBにおける最後のゲームの払出処理後に開始されて、次のゲームにおけるBET処理において演出が終了するようになっているため、まず、前述したSa7における払出処理の詳細な制御内容を図8のフローチャートに基づいて説明するとともに、前述したSa2におけるBET処理の詳細な制御内容を図9のフローチャートに基づいて説明することとする。
まずSb1において、入賞による払出しがあるか否かを判定し、払出しがないと判定した場合はSb3に進むとともに、払出しがあると判定した場合はSc2に進んで払出処理を実行し、払出しが完了した時点でSb3に進む。
Sb3においては、そのゲームが前述したBBの最後のゲームか否かを判定し、BBの最後のゲームであると判定した場合はSb4に進み、前述したBB終了演出を実行させるための信号となるBB終了信号を、演出手段を制御する演出制御手段としての演出制御基板201に実装されたMPU(図示略)に送信するとともにタイマカウントを開始して処理を終了する。また、Sb3においてBBの最後のゲームでないと判定した場合はそのまま処理を終了する。
次に前述したSa2におけるBET処理の詳細な制御内容を図9のフローチャートに基づいて説明する。
まず、Sc1においては、前回のゲームで再遊技(リプレイ)へ入賞したか否かを判定し、再遊技に入賞したと判定した場合はSc14へ進み、前回のゲーム(リプレイ入賞した際のゲーム)と同じ賭数を設定する。また、再遊技へ入賞していないと判定した場合は、Sc2へ進んで賭数の設定を許可する。すなわち、メダル投入口32からのメダルの投入、または、クレジットがある場合にはBETボタンの操作を有効として、Sc3において投入指示ランプ24を点灯し、賭数の設定を可能とする。
次いでSc4では、賭数の設定操作があるかどうか、つまり、前記したメダル投入口32にメダルを投入する操作があるか、またはクレジットがある場合におけるBETボタンの操作があるか否かを判定し、賭数の設定操作があると判定した場合はSc5へ進み、賭数の設定操作がされた旨の信号であるBET信号を演出制御基板201へ送信し、Sc6においてスタートレバー33の受付を許可する。そしてSc7において、遊技を開始可能な状況であることを報知するスタートランプ23を点灯するとともに、Sc8においては、設定された賭数に応じた有効ラインランプ(12、13、14)を点灯するようになっている。
またSc4において、賭数の設定操作が無いと判定した場合にはSc9へ進み、メダルがクレジットされているか否かを判定し、クレジットされている場合はSc10へ進み、精算ボタン37の操作があるか否かを判定し、操作があると判定した場合はSc11へ進み、精算ボタン37が操作された旨の信号である精算信号を演出制御基板201へ送信し、Sc12にて精算を実行する。次いでSc13では、前期RAMへ記憶されている枚数のメダルがすべて払い出されたかどうかを判定する。
また、Sc9においてクレジットがされていないと判定した場合、Sc10において精算ボタン37の操作が無いと判定した場合及び、Sc13において払出しが完了したと判定した場合は、Sc4に戻ることになる。
次に、BB終了時のみにおいて演出制御基板201のMPUにて行われるBB終了演出制御処理について図10に基づいて説明する。
まず、Sd1では、前記Sb4において送信されたBB終了信号を受信したか否かを判定し、受信した場合は、Sd2へ進んで、BB終了演出を実行する。なお、前述したようにBB終了演出の実行時間は10秒とされているため、ここでタイマカウントを開始してSd3に進み、タイマカウント(BB終了演出の実行)を開始してから所定時間である10秒が経過したか否かを判定し、10秒が経過したと判定した場合、すなわち予定していた全ての演出を実行し終えた場合はSd5へ進んでBB終了演出を停止する。また、前記10秒が経過していないと判定した場合はSd4へ進み、BB終了演出を停止する旨の信号を受信したか否かを判定する。ここで、BB終了演出を停止する旨の信号とは、Sc4においてBETボタン30、31の操作、またはメダル投入口32からのメダルの投入がなされた場合にSc5において送信されるBET信号と、Sc10において精算ボタン37が操作された場合にSc11において送信される精算信号とであり、これらBB終了演出を停止する旨の信号を演出の実行中に受信した場合にはSd5へ進んでBB終了演出を途中で停止する。またSd4において受信していないと判定した場合はSd3に戻り、所定時間が経過したか、若しくはBB終了演出を停止する旨の信号を受信したと判定するまで、BB終了演出を実行するようになっている。
次に、図8〜図10に示された各種制御処理内容に基づいて、BBの最後のゲーム終了後において前述したBB終了演出が実行される状況の一例を図11(a)、(b)に示されるタイミングチャートに基づいて説明する。
図11(a)には従来のBB終了演出の実行状況の一例が示されている。ここではBBにおける最後のゲーム(BB中における3回目のRB中において8回目のJac入賞が発生したゲーム、または3回目のRB中における12ゲーム目のJacゲーム、または30ゲーム目の小役ゲーム、または30ゲーム目の小役ゲームで1、2回目のRBに移行した際にRBの終了条件となるゲーム)が終了した時点(T1)でBB終了演出が開始されるとともに、開始されたBB終了演出は、T2の時点において10秒が経過して予定していた全ての演出が実行されて停止されることになるものとする。このように従来では、BBが終了した時点(T1)において開始されたBB終了演出が実行されている期間内(T1〜T2)においては賭数の設定が許可されず、予定していた全ての演出の実行が終了してBB終了演出が停止された時点(T2)で賭数の設定を許可する旨を示す投入指示ランプ24が点灯して新規なゲームを開始することが出来るようになっていた。つまり、賭数の設定操作が可能となるのはBB終了演出が終了した時点(T2)以降であった(図ではT3の時点において賭数の設定操作がなされている)。なお、精算操作が可能となるのもBB終了演出が終了した時点(T2)以降であった。
図11(b)には本実施例のBB終了演出の実行状況の一例が示されている。ここではBBにおける最後のゲーム(BB中における3回目のRB中において8回目のJac入賞が発生したゲーム、または3回目のRB中における12ゲーム目のJacゲーム、または30ゲーム目の小役ゲーム、または30ゲーム目の小役ゲームで1、2回目のRBに移行した際にRBの終了条件となるゲーム)が終了した時点(T1)でBB終了演出が開始されるとともに、開始されたBB終了演出は、T3の時点において10秒が経過して予定していた全ての演出が実行されて停止されることになるものとする。このように本実施例においては、BB終了演出が開始された時点(所定条件として、BBの最後のゲームが終了した時点)(T1)において、遊技者によるMAXBETボタン30、1枚BETボタン31の操作、またはメダルの投入による賭数の設定が許可され、その旨を示す投入指示ランプ24が点灯されるようになっている。
そして、BB終了演出の実行期間内(T1〜T3)において、遊技者によるMAXBETボタン30または1枚BETボタン31の操作、もしくはメダルの投入操作による賭数の設定操作がなされたり、または、精算ボタン37の操作による精算操作が行われた時点(T2)で、T3まで実行が予定されていたBB終了演出が途中で停止されるとともに、前述したBET処理にともない賭数が設定され、スタートランプ23が点灯されてスタートレバー33の受付が許可され、通常ゲームが開始可能な状態となる。
このように本実施例にあっては、特別遊技状態であるBBにおける最後のゲームの終了にともない該BBの終了を報知するべくBB終了演出が実行された場合でも、BBの最後のゲームが終了した時点において賭数の設定を許可する旨を示す投入指示ランプ24が点灯して新規なゲームを開始するための賭数の設定が許可されるため、遊技者はBB終了演出の終了を待つことなく賭数の設定操作を行って通常の新規なゲームを開始することが可能である。なお、言うまでもなく遊技者による賭数設定操作であるMAXBETボタン30や1枚BETボタン31の操作、またはメダル投入操作や、精算操作である精算ボタン37の操作は、BB終了演出の実行期間(T1〜T3)までの間における任意の時点で有効である。
また、本実施例においては、BBの最後のゲームが終了した時点(T1)で所定条件が成立して賭数の設定が許可され、この賭数の設定を許可する旨を示す投入指示ランプ24が点灯して新規なゲームを開始することが出来るようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記BB終了演出の実行予定期間内(T1〜T3の期間内)において、BBの最後のゲームが終了すること以外の所定条件が成立すること(詳細は後述する)により賭数の設定が許可されるようになっていてもよい。
また本実施例においては、BB終了演出の実行期間内(T1〜T3)内において遊技者が賭数の設定を実行するべくMAXBETボタン30または1枚BETボタン31の押圧操作、もしくはメダルの投入操作をした場合、またはクレジットの精算をするべく精算ボタン37の押圧操作をした場合においてBB終了演出が停止されるようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別遊技状態であるBBにおける最後のゲームの終了後であり、かつ、予定していた全てのBB終了演出が実行される前の段階において遊技者による賭数の設定を許可することが出来るようになっていれば、遊技者はBB終了演出の終了を待つことなく新規なゲームを開始することが出来るため、予定していた全てのBB終了演出が実行されてもよい。
具体的に説明すると、例えば図12に示されるように、BBが終了した時点(T1)において開始されたBB終了演出がT3の時点で予定していた全ての演出が実行され演出が終了する場合において、このT3より前のT2の時点で遊技者による賭数の設定操作であるMAXBETボタン30、1枚BETボタン31の操作及びメダルの投入操作や、精算操作である精算ボタン37の操作がなされても、BB終了演出は途中で停止されることなく、予定していた全てのBB終了演出が実行された時点(T3)でBB終了演出が停止されることになるが、賭数の設定はBBの最後のゲームの終了後に許可されているので、遊技者はBB終了演出中であっても新規なゲームを開始することが出来るのである。
さらに本実施例においては、遊技者が賭数の設定操作もしくは精算操作を行うことにより実行されているBB終了演出が途中で停止されるようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば他のボタン等の操作により実行されているBB終了演出を途中で停止させることが出来るようになっていてもよいし、新たに演出停止ボタン(演出停止手段)等を別途設けてもよい。
また、BB終了演出中において、ある特定の情報を遊技者に対して確実に伝達するような場合、例えばBB終了演出でBB時に遊技者が獲得したメダルの獲得枚数を図16に示すように液晶表示器6等にて表示させる場合、この特定の情報を伝達している最中は賭数の設定を許可せず、情報の伝達終了後において賭数の設定を許可するようにしても良い。
この場合、例えば前述のように遊技者が獲得したメダルの獲得枚数を表示する期間を、例えば演出の実行期間が10秒間であるBB終了演出が開始してから所定時間(例えば5秒)経過するまでとしておけば、BB終了演出が開始してから所定時間である5秒が経過した時点で賭数の設定が許可されることになる。
このように本発明にあっては、前述のようにBBの最後のゲームが終了した時点や、BB終了演出が終了した時点で賭数の設定が許可されるものに限定されるものではなく、BB終了演出が開始してから予め設定した所定時間が経過することにより所定条件が成立し、その時点で賭数の設定が許可されるようにすることも可能である。
次に、本発明の第2実施例を図13〜図15に基づいて説明する。
本実施例においては、予定していた全ての演出が実行される前の段階において賭数の設定を許可することが出来るという点は前述の実施例と同一であるが、予定していた全ての演出が実行される前の段階において遊技者により賭数設定許可操作としての所定操作がなされた時点で賭数の設定が許可されるという点が相違している。
なお、本実施例においては、前記所定操作は、BB終了演出停止操作と同一の操作、つまり遊技者による1枚BETボタン31やMAXBETボタン30の操作及びメダル投入口32へのメダルの投入操作か、あるいは精算ボタン37の操作がなされることにより満たされるようになっているものとして説明する。ここで、1枚BETボタン31やMAXBETボタン30の操作及びメダル投入口32へのメダルの投入操作、あるいは精算ボタン37の操作は、それぞれ本来は賭数の設定操作、精算操作として行われるものであるが、本実施例のBB終了演出中においてはBB終了演出停止操作とされる。また、BB終了演出の停止操作は、必ずしも賭数の設定操作、精算操作と同一の操作である必要はなく、例えばBB終了演出を停止するための演出停止手段としてのBB終了演出停止ボタン(図示略)を設けた場合等においては、この演出停止ボタンの操作としてもよい。
まず、Se1において前回のゲームが再遊技であったか否かを判定し、再遊技であったと判定した場合はSe21において前回のゲームと同じ賭数を設定してSe12に進み、また、Se1において再遊技でないと判定した場合は、Se2において前回のゲームがBBにおける最後のゲーム(BB中における3回目のRB中において8回目のJac入賞が発生したゲーム、または3回目のRB中における12ゲーム目のJacゲーム、または30ゲーム目の小役ゲーム、または30ゲーム目の小役ゲームで1、2回目のRBに移行した際にRBの終了条件となるゲーム)であったか否かを判定する。
前回のゲームがBBの最後のゲームであったと判定した場合、図8において説明したようにBBの最後のゲームの終了にともないBB終了演出が開始されるとともに、前回の払出し処理においてタイマカウントが開始されているため、Se3において、タイマカウント(BB終了演出の実行)が開始されてから所定時間である10秒が経過したか否かを判定する。ここで、前記10秒が経過していないと判定した場合はSe4へ進み、前述したBB終了演出の停止操作があるか否かを判定する。ここで、BB終了演出の停止操作が無いと判定した場合はSe3に戻ってSe3、及びSe4における判定を繰り返し実行するようになっている。
一方、Se2において、前回のゲームがBBの最後のゲームではないと判定した場合、Se3においてBB終了演出が開始されてから前記10秒が経過したと判定された場合、及びSe4においてBB終了演出の停止操作があると判定してSe5にてBB終了演出の停止信号を演出制御基板201へ送信した場合、つまり、予定していたBB終了演出が最後まで実行されて終了した時点か、若しくはBB終了演出の実行中において途中で停止された時点でSe9に進んで賭数の設定を許可し、Se10において投入指示ランプ24を点灯する。
以下は通常のゲーム時と同様の処理が実行される。まずSe11において賭数の設定操作があるか否かを判定し、メダルの投入や、BETボタンの操作による賭数の設定操作があると判定した場合はSe12へ進み、賭数が設定された旨の信号であるBET信号を演出制御基板201へ送信するとともに、Se13においてスタートレバー33の受付を許可して、Sc14においてゲームが開始可能な状況であることを遊技者に対して報知するスタートランプ23を点灯するとともに、Se15で設定された賭数に応じた有効ラインランプ(12、13、14)を点灯するようになっている。
また、前記Se11において、賭数の設定操作が無いと判定した場合はSe16に進み、メダルがクレジットされているか否かを判定し、クレジットされていると判定した場合はSe17へ進み、精算ボタン37の操作があるか否かを判定し、操作があると判定した場合はSe18へ進み、精算ボタン37が操作された旨の信号である精算信号を演出制御基板201へ送信するとともに、Se19において精算を実行する。
そして、Se16でクレジットされていないと判定した場合、また、Se17において精算ボタン37の操作が無いと判定した場合、また、Se20で払出しが完了したと判定した場合は、再度Se11に戻り、前述した判定を繰り返し実行することになる。
次に、BBの最後のゲームの終了時において演出制御基板のMPUにて行われるBB終了演出制御処理について図14に基づいて説明する。
まず、Sf1では、前記Sb4から送信されたBB終了信号を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合にはSf2へ進み、BB終了演出を開始する。なお、前述したようにBB終了演出の実行時間は10秒とされているため、ここでタイマカウントを開始してSf3に進み、タイマカウント(BB終了演出の実行)を開始してから所定時間である10秒が経過したか否かを判定し、所定時間が経過したと判定した場合、すなわち予定していた全ての演出を実行し終えた場合はSf5へ進んでBB終了演出を停止する。また、前記10秒が経過していないと判定した場合はSf4へ進み、BB終了演出を停止する旨の信号を受信したか否かを判定する。ここで、BB終了演出を停止する信号とは、ここでは図13のSe4において遊技者によりMAXBETボタン30または1枚BETボタン31の押圧操作、もしくはメダルの投入操作か、またはクレジットの精算をするべく精算ボタン37の押圧操作がなされることにより、Se5においてBB終了演出の停止操作信号として演出制御基板201へ送信される信号であり、これらBB終了演出を停止する旨の信号を受信したと判定した場合にはSf5へ進んでBB終了演出を停止する。また、Sf4において受信していないと判定した場合は再びSf3へ戻り、前述した判定を繰り返し実行することになる。
次に、図13、図14に示された各種制御処理及び払出し処理(図示略)内容に基づいて、BBの最後のゲームの終了後において前述したBB終了演出が実行された場合における状況の一例を、図15(a)、(b)に示されるタイミングチャートに基づいて説明する。
図15(a)に示されるタイミングチャートにあっては、BBにおける最後のゲーム(BB中における3回目のRB中において8回目のJac入賞が発生したゲーム、または3回目のRB中における12ゲーム目のJacゲーム、または30ゲーム目の小役ゲーム、または30ゲーム目の小役ゲームで1、2回目のRBに移行した際にRBの終了条件となるゲーム)が終了した時点(T1)でBB終了演出が開始されるとともに、開始されたBB終了演出は、T2の時点において前記10秒が経過して予定していた全ての演出が実行されて停止されることになるものとする。本実施例においては、BB終了演出の実行期間内(T1〜T2)において遊技者による前述したBB終了演出の停止操作がなされない場合、従来と同様に、予定していた全てのBB終了演出が実行されてBB終了演出が終了された時点(T2)でMAXBETボタン30または1枚BETボタン31の操作、もしくはメダルの投入操作による賭数の設定が許可された旨を示す投入指示ランプ24が点灯され、ゲームが開始可能な状態となる。
また図15(b)に示されるタイミングチャートにあっては、BBにおける最後のゲーム(BB中における3回目のRB中において8回目のJac入賞が発生したゲーム、または3回目のRB中における12ゲーム目のJacゲーム、または30ゲーム目の小役ゲーム、または30ゲーム目の小役ゲームで1、2回目のRBに移行した際にRBの終了条件となるゲーム)が終了した時点(T1)においてBB終了演出が開始されるとともに、開始されたBB終了演出は、T4の時点において前記10秒が経過して予定していた全てのBB終了演出が実行されて停止されることになるものとする。また、このBB終了演出が開始された時点(T1)においては、賭数の設定が許可されて投入指示ランプ24が点灯されることはない。
そしてT2の時点において、遊技者により、BB終了演出を途中で停止すべく前述したBB終了演出の停止操作がなされた場合、BB終了演出が途中で停止されると同時に、この時点で賭数の設定を許可する旨を示す投入指示ランプ24が点灯され、ゲームが開始可能な状態となる。つまり、前述したようにこのBB終了演出中における遊技者による最初のMAXBETボタン30、1枚BETボタン31の操作、またはメダルの投入操作は賭数の設定ではなく、また、最初の精算ボタン37操作は実際にメダルの精算を行うものではなく、BB終了演出の実行中において賭数の設定を許可させるための操作となるとともに、BB終了演出を途中で停止するための操作となるのである。
そして、BB終了演出の終了後の所定の時点(T3)において遊技者により再度MAXBETボタン30または1枚BETボタン31の操作がなされたか、もしくは2枚目のメダル投入操作がなされた場合、この操作は前述したBB終了演出の停止操作ではなく、本来の賭数設定操作となるので、この時点(T3)でスタートランプ23が点灯して通常ゲームが開始可能な状態となる。また、T3の時点においてクレジットにメダル枚数が記憶されている状態で精算ボタン37が操作された場合、この操作も同様に本来の精算操作となるので、精算が実行されることになる。
このように、特別遊技状態であるBBの終了にともない該BBの終了を報知するBB終了演出が実行されても、BB終了演出の実行期間内において、遊技者によりBB終了演出を停止させるためのBB終了演出停止操作となるとともに、賭数の設定を許可する操作となるMAXBETボタン30または1枚BETボタン31の押圧操作やメダルの投入操作がなされたり、精算ボタン37の操作がなされた場合、実行されていたBB終了演出が途中で停止されるとともに、遊技者による賭数の設定を許可する旨を示す投入指示ランプ24が点灯して新規なゲームが開始可能な状態となる。
このように本実施例にあっては、特別遊技状態であるBBにおける最後のゲームが終了した時点から予定していた全ての演出が実行されてBB終了演出が終了するまでの間において遊技者が所定操作をすることにより、BB終了演出が途中で終了され、賭数の設定が許可されて投入指示ランプ24が点灯されるようになっているため、遊技者はBB終了演出の終了を待つことなく、かつ、所望の時点で新規なゲームを開始することが可能となる。
そして本実施例においては、BBにおける最後のゲームが終了した時点から予定していた全ての演出が実行されてBB終了演出が終了するまでの間において賭数の設定を許可させるための前記所定操作(賭数設定許可操作)が、遊技者による賭数の設定操作(1枚BETボタン31やMAXBETボタン30の操作及びメダル投入口32へのメダルの投入操作)や精算操作(精算ボタン37の操作)と同一の操作とされ、BB終了演出の実行期間内においてこれらの操作がなされた時点で賭数の設定が許可されるようになっていたが、これらの操作に限定されるものではなく、例えばBB終了演出の実行中において賭数の設定を許可させることが出来る賭数設定許可ボタン(賭数設定許可手段)等を遊技者から操作出来るように新たに設け、この賭数設定許可ボタンの操作により遊技者がBBにおける最後のゲームの終了後における所望の時点で賭数の設定を許可させることが出来るようにしてもよいし、あるいは、例えばスタートレバー33やストップボタン34L、34C、34R等が操作されることにより停止されるようになっていてもよく、賭数の設定の許可させるための操作は任意である。
また、本実施例においては、BBにおける最後のゲームが終了した時点から予定していた全ての演出が実行されてBB終了演出が終了するまでの間においてBB終了演出を途中で停止させることが出来るようになっており、このBB終了演出の停止させるための演出停止操作が、遊技者による賭数の設定操作(1枚BETボタン31やMAXBETボタン30の操作及びメダル投入口32へのメダルの投入操作)か、あるいは精算操作(精算ボタン37の操作)と同一の操作とされていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば前述したように新たに設けられた演出停止ボタン(演出停止手段)等の操作により満たされるようになっていてもよいし、あるいは、例えばスタートレバー33やストップボタン34L、34C、34R等が操作されることにより停止されるようになっていてもよく、BB終了演出を停止させるための操作は任意である。
そして本実施例では、BBにおける最後のゲームが終了した時点から予定していた全ての演出が実行されてBB終了演出が終了するまでの間において賭数の設定を許可させるための賭数設定許可操作と、BB終了演出を途中で停止させるための前記演出停止操作とが、それぞれ賭数を設定するための賭数設定操作(1枚BETボタン31、MAXBETボタン30の操作、メダル投入操作)、もしくはクレジットを精算するための精算操作(精算ボタン37の操作)と同一操作であるため、遊技者はBB終了演出の実行期間内における賭数の設定の許可とBB終了演出の停止とを同時に実行することが出来る。すなわち、BB終了演出の停止操作と同時に賭数の設定が許可されることになるのである。また、前記賭数設定許可操作と前記演出停止操作とを兼用していることになっているため、遊技者の操作性が煩雑化されることがない。
さらに、特に賭数の設定操作を行うための賭数設定許可手段(賭数設定許可ボタン)と、BB終了演出の停止操作を行うための演出停止手段(演出停止ボタン)とを、賭数の設定が可能な賭数設定手段(1枚BETボタン31、MAXBETボタン30)、もしくは精算手段(精算ボタン37)と兼用していることになっているため、遊技者の操作性が煩雑化されることがない。
なお、本実施例においては、上記したように賭数設定許可操作と演出停止操作とが、賭数の設定操作もしくは精算操作と兼用されているため、図15(b)に示されるように、BB終了演出実行期間内において遊技者が賭数の設定操作もしくは精算操作をした時点(T2)で賭数の設定が許可されるとともにBB終了演出が途中で停止されるようになっていたが、本発明にあってはこれに限定されるものではなく、賭数設定許可操作とBB終了演出停止操作とを兼用せずに、BBにおける最後のゲームが終了した時点から予定していた全ての演出が実行されてBB終了演出が終了するまでの間において遊技者による賭数設定許可操作がなされた時点で賭数の設定が許可されて投入指示ランプ24が点灯されるようになっていれば、その時点(T2)でBB終了演出が途中で停止されることなく、予定していた全ての演出を実行してT4の時点で停止されるようになっていてもよい。
さらに変形例として、特に図示しないが、例えばON状態とOFF状態とでそれぞれ状態を維持出来る賭数設定許可ボタンを設けた場合、BBが終了する時点においてOFFとされていればBB終了後において賭数の設定が許可されず、BB終了演出実行中においてONとすることで賭数の設定が許可されるとともに、BBが終了する時点においてONとされていれば、BBの最後のゲームの終了時点において賭数の設定が許可されて投入指示ランプ24が点灯され、新規なゲームが開始可能な状態となることになるものでもよい。
また、前述した演出停止ボタンを上記のようなON状態とOFF状態とでそれぞれ状態を維持出来るボタンとしても良い。この場合、BBが終了する時点においてOFFとされていればBB終了後においてBB終了演出が実行され、BB終了演出実行中においてONとすることで実行されているBB終了演出が途中で停止されることになるが、BBが終了する時点においてONとされていれば最初からBB終了演出が実行されないようになっているものでもよい。この場合、BB終了後、すなわち、BB終了演出が実行されるべき時点において既にBB終了演出の実行が停止されていることになるため、BB終了にともない遊技者による賭数の設定が許可されて投入指示ランプ24が点灯され、新規なゲームが開始可能な状態となる。
さらに、本実施例では、演出停止ボタンと賭数設定許可ボタンとは、スロットマシン1に予め設けられた1枚BETボタン31、MAXBETボタン30、精算ボタン37とされており、これらいずれかのボタンを押圧することによりBB終了演出が停止されるとともに賭数の設定が許可されるようになっているが、演出停止及び賭数設定許可の両者の機能を備える一つのボタンを新たに設けるようにしてもよい。
さらに、本実施例では、前述したようにBB終了演出中における賭数の設定の許可が、賭数の設定操作か精算操作と同一の操作によってなされるようにしているが、このように賭数の設定の許可が遊技者による賭数の設定操作と同一の操作によりなされるようにする場合、遊技者による賭数の設定操作がなされた時点で賭数の設定の許可がなされるとともに賭数が設定されてスタートレバー33の操作が有効となり、リール51L、51C、51Rが回転可能な状態、すなわちゲームが開始可能な状態となるようにしてもよい。このようにすれば、遊技者は容易な操作で新規なゲームを開始することが可能となる。
また、上記第1、第2実施例においては、特別遊技状態の終了を遊技者に対して報知するBB終了演出がBBの最後のゲームの終了後においてのみ実行されるものとして、BB終了後の遊技開始状況を説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記したRBの終了後や、あるいはBBでもRBでもない、遊技者にとって通常遊技状態よりも有利となる他の特別遊技状態、例えば、リールが無制御となる期間中(チャレンジタイム)、当選した小役の種類が報知される期間中(アシストタイム)、リプレイが高確率となる期間中(リプレイタイム)、当選した小役の種類が報知されるとともに、再遊技(リプレイ)当選が高確率となる期間中(スペシャルタイム)、1回のみのボーナスゲームであるシングルボーナスや小役の当選が高確率となる期間中(集中)の終了後において特別遊技状態終了演出を実行し、かつ、特別遊技状態終了演出の実行中において遊技者による賭数の設定を許可出来るようにしたものや、特別遊技状態終了演出の停止にともない遊技者による賭数の設定を許可するようにしたものも含む。
前記各実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1は、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置(41)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了するスロットマシン(1)において、前記可変表示装置の表示結果に応じて遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させることが可能であるとともに、前記特別遊技状態の終了を報知する特別遊技状態終了報知演出(BB終了演出)を予め定められた期間実行することが可能であり、前記予め定められた期間内において所定条件が成立した場合、前記賭数の設定を許可する。
本発明の請求項2は、前記所定条件は、前記特別遊技状態における最後のゲームが終了することにより満たされる。
本発明の請求項3は、前記特別遊技状態終了報知演出(BB終了演出)を予め定められた操作により停止させることが可能である。
本発明の請求項4は、前記予め定められた操作は、遊技の進行に関わる遊技者の操作(賭数設定操作、精算操作)と同一操作である。
本発明の請求項5は、前記所定条件は、所定操作により満たされる。
本発明の請求項6は、前記所定操作は、遊技の進行に関わる遊技者の操作(賭数設定操作、精算操作)と同一操作である。
本発明の請求項7は、前記特別遊技状態終了報知演出を予め定められた操作により停止させることが可能である。
本発明の請求項8は、前記予め定められた操作は、遊技の進行に関わる遊技者の操作(賭数設定操作、精算操作)と同一操作である。
本発明の請求項9は、前記所定操作と前記予め定められた操作は同一操作である。
本発明の請求項10は、前記特別遊技状態終了報知演出(BB終了演出)を前記特別遊技状態の最後のゲームの終了後において実行することが可能である。
本発明の請求項11は、前記スロットマシン(1)は、画像を表示可能な画像表示手段(液晶表示器6)を備え、前記特別遊技状態終了報知演出(BB終了演出)は、前記画像表示手段により実行される。
本発明の請求項12は、前記スロットマシン(1)は、前記特別遊技状態終了報知演出(BB終了演出)を実行するための演出手段(スピーカ80〜82、遊技効果ランプ4、液晶表示器6)と、該演出手段を制御する演出制御手段(MPU)と、を備え、該演出制御手段は、遊技進行を制御可能な遊技制御手段(制御部300)とは別に設けられているとともに、前記遊技制御手段から出力される信号に基づいて動作するようになっている。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、遊技媒体としてメダルが使用されていたが、遊技媒体はこのような小片媒体に限られるものではなく、球状のパチンコ玉等を使用してもよい。
また、本発明請求項中に記載の「遊技価値」は、上記実施例に記載したような、遊技者に対して付与される有価価値の一例としてのメダル及びクレジット等に限らず、遊技者にとって有利な遊技状態であるビッグボーナスやレギュラーボーナス等、遊技に関連する特典全てを含む。