以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、図1には、本発明が適用された遊技機の一例であるスロットマシンの全体正面図、図2及び図3にはスロットマシン1の内部構造図がそれぞれ示されている。スロットマシン1は、前面が開口する筐体2aと、この筺体2aの側端に回動自在に枢支された前面扉2bとから構成されており、前面扉2bの裏面に設けられた施錠装置3(図3参照)の鍵穴3aに挿入した所定のキーを時計回り方向に回動操作することにより施錠が解除されて前面扉2bを開放することができるようになっている。
前面扉2bの前面上部には上部飾り枠4が設けられており、略逆台形状の上部には遊技効果ランプ部41、入賞図柄説明パネル5がそれぞれ設けられており、略楕円形状の中央部には、遊技パネル6や各種表示部が設けられている。上部飾り枠4の下部は遊技パネル6から前方に突出するように形成されており、この突出部には遊技媒体であるメダルを投入可能なメダル投入部34や各種操作ボタン35、36a、36b、37、40L、40C、40R、及びスタートレバー38等が設けられている。また、上部飾り枠4の中央部の周囲及び下部の左右側には、遊技効果ランプ部42〜45がそれぞれ設けられている。
上部飾り枠4の下方には下部飾り枠7が設けられており、この枠内にはスロットマシン1の機種名称等が描かれたタイトルパネル8が設けられている。さらに下部飾り枠7の下方には、遊技媒体の一例となるメダルが払出されるメダル払出穴9が設けられているとともに、端部に灰皿10が設けられたメダル受皿11が設けられている。
上部飾り枠4の上部左右側には、内部に設けられる高音用のスピーカ136a、136b(図3、図4参照)から出力される音を放音する放音部12a、12bがそれぞれ設けられているとともに、メダル払出穴9の側方には、内部に設けられる低音用のスピーカ137(図3、図4参照)から出力される音を放音する放音部13が設けられており、これら放音部12a、12b、13からは、各スピーカ136a、136b、137から出力される演出効果を高めるための音声やメロディ等の効果音が放音されるようになっている。
上部飾り枠4の上部左右側には、内部に設けられる高音用のスピーカ136a、136b(図3、図4参照)から出力される音を放音する放音部12a、12bがそれぞれ設けられているとともに、メダル払出穴9の側方には、内部に設けられる低音用のスピーカ137(図3、図4参照)から出力される音を放音する放音部13が設けられており、これら放音部12a、12b、13からは、各スピーカ136a、136b、137から出力される演出効果を高めるための音声やメロディ等の効果音が放音されるようになっている。
入賞図柄説明パネル5の中央部には、液晶表示部15が設けられており、遊技状態に応じた表示内容が内部に設けられた液晶表示器135(図4参照)により表示され、これら表示内容により各種演出が実施されるようになっている。
遊技パネル6には、スロットマシン1の筐体2aに内設されたリール51L、51C、51Rを透視可能な透視窓14と、透視窓14の左側に位置する1枚賭け表示部21、2枚賭け表示部22、23、3枚賭け表示部24、25と、透視窓14の右側に位置するゲームオーバー表示部26、リプレイ表示部27、ウェイト表示部28、スタート表示部29、投入指示表示部30と、透視窓14の下側に位置するクレジット表示部31、ゲーム回数表示部32、ペイアウト表示部33と、がそれぞれ設けられている。
1枚賭け表示部21、2枚賭け表示部22、23、3枚賭け表示部24、25は遊技者がゲームに賭けた賭数を表示し、1枚賭け表示部21の内部には1枚賭けランプ112が、2枚賭け表示部22、23の内部には2枚賭けランプ113、114、3枚賭け表示部24、25の内部には3枚賭けランプ115、116がそれぞれ内蔵されている(図4参照)。各枚賭け表示部21〜25は、図1に示すように透視窓14に描かれた5つの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’のいずれかと対応しており、賭数に応じて有効化された入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’を識別可能に報知する入賞ライン表示部と兼用されている。
ゲームオーバー表示部26は、後述するビッグボーナス(BB)が終了することにより打ち止め状態となった場合、及び何らかのエラーが発生して遊技を進行させることができない状態となった場合に、その内部に内蔵されたゲームオーバーランプ117(図4参照)が点灯する。リプレイ表示部27は、リプレイ入賞が発生した場合に、その内部に内蔵されたリプレイランプ119(図4参照)が点灯する。スタート表示部29は、賭数が設定されることによりスタート操作をすることが可能となった場合に、その内部に内蔵されたスタートランプ118(図4参照)が点灯し、有効なスタート操作が検出されることにより消灯する。投入指示表示部30は、メダルを受付可能な状態である場合に、その内部に内蔵された投入指示ランプ111(図4参照)が点滅し、最大の賭数が設定され、かつ、クレジット数が予め定められた上限値に達した場合、ゲームが開始された場合等に消灯する。
ウェイト表示部28は、ウェイトタイム中にスタート操作が検出された場合に、その内部に内蔵されたウェイトランプ139(図4参照)が点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、ゲームがあまりに速く進行しすぎてしまうことを規制するために設定されたゲーム進行規制期間であり、このウェイトタイム中にスタート操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後にリールが始動するように設定されている。従って、十分な時間間隔を空けてゲームを進行する場合にはスタートレバー38の操作時にゲームの進行が規制されることはないが、短時間でゲームを進行しようとする場合にはウェイトタイムによってゲームの進行が一時的に規制され、ウェイトタイムが経過するまでの間リールの始動待ち状態となる。
尚、このスロットマシン1では、前回のゲームでリールの回転が開始した時点を基準として、例えば4.1秒のゲーム進行規制期間が設定されており、前回のゲームでリールの回転が開始された時点から4.1秒が経過する前に、今回のスタート操作が検出された場合、ゲーム進行規制期間が経過した後にリールの回転が開始される。
クレジット表示部31は、クレジット数が表示される。クレジットとは、遊技者所有の有価価値としてスロットマシン1内部の記憶部に記憶されているメダル数であり、メダル投入口へのメダルの投入、及び払出しのある入賞の発生等によって加算更新され、賭数を設定したり、精算操作に基づいてメダルを払出したりすることによって減算更新される。このスロットマシン1では、クレジットとして記憶可能な価値の上限値が最大でメダル50枚分とされており、この上限値(メダル50枚)に達した場合には投入指示表示部30が消灯する。そして、上限値を越えるクレジットの加算更新の要求が発生した場合にはその上限を越えるメダルがメダル払出穴9から払出される。
ゲーム回数表示部32は、後述するビッグボーナス(BB)中に提供されるビッグボーナスゲーム(BBゲーム)の残回数や、後述するレギュラーボーナス(RB)の残回数や、RB中に提供される後述のレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)の残入賞可能回数等を表示し、特にビッグボーナスが終了して打ち止め状態となった際には「END」という文字を表示して、遊技者に打ち止め状態である旨を報知する。さらにゲーム回数表示部32は、スロットマシン1に発生した各種の異常を表示する報知手段であるエラー表示器としても機能する。例えば、制御部により検出される異常種別には、「払出しすべきメダルの不足状態」、「メダル詰まり」、「払出条件が成立していないにも拘わらず入賞図柄の組み合わせが導出表示されたこと」、等がある。これらの異常が制御部により検出された場合、その異常種別を特定可能なエラーコードが「E−1」や「E−2」、「E−3」等の態様により表示される。
ペイアウト表示部33は、1ゲーム中に発生した入賞に基づいて遊技者に付与されるメダル枚数を入賞が発生する毎に表示する。
遊技パネル6から前面側に突出するように形成された上部飾り枠4の下部上面右側には、メダル投入口が形成されたメダル投入部34が設けられているとともに、左側には精算ボタン37、1枚BETボタン36a、MAXBETボタン36bがそれぞれ設けられている。
1枚BETボタン36aは、1クレジットを賭ける際に押圧するボタンであり、MAXBETボタン36bは、1ゲームにおいて許容される賭数の最大数(本実施例ではメダル3枚分)をクレジットに記憶されている範囲内でゲームに賭ける際に押圧するボタンである。1枚BETボタン36aの内部にはBETボタンランプ121aが、また、MAXBETボタン36bの内部にはBETボタンランプ121bがそれぞれ内蔵されており(図4参照)、これらのBETボタンランプ121a、121bは、対応するBETボタンが押圧されて賭数を設定可能な状態にある場合に点灯し、賭数を設定不可能な状態の場合に消灯する。
精算ボタン37は、記憶部に記憶されているクレジットの精算操作をする際に押圧するボタンであり、この精算ボタン37の押圧操作に伴い、クレジット表示部31に表示されているクレジット数が0になるまで減算更新されるとともに、クレジット相当数のメダルがメダル払出穴9から払出されるようになっている。
上部飾り枠4の下部における前側面には、スタートレバー38、ストップボタン40L、40C、40R、メダル詰まり解除ボタン35がそれぞれ設けられている。スタートレバー38は、ゲームを開始する際に操作するレバーであり、賭数の設定終了後においてスタートレバー38を操作することにより各リール51L、51C、51Rの回転が開始される。
各ストップボタン40L、40C、40Rは、ゲームが開始した後にリール51L、51C、51Rの回転を停止させる際に操作するボタンであり、ストップボタン40Lの内部には操作有効ランプ122Lが、ストップボタン40Cの内部には操作有効ランプ122Cが、ストップボタン40Rの内部には操作有効ランプ122Rが内蔵されている(図4参照)。これら操作有効ランプ122L、122C、122Rは、対応するストップボタン40L、40C、40Rの操作が有効である場合に点灯し、操作が無効である場合に消灯する。また、ストップボタン40L、40C、40Rが配列されたストップボタンユニット39は、ビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞の内部当選フラグが設定されている場合に、その内部に内蔵されたボーナス告知ランプ120(図4参照)が点灯する。
メダル詰まり解除ボタン35は、メダル投入部34に投入されたメダルが内部で詰まった場合に、これを解消させる際に操作するボタンである。
図2に示されるように、筐体2a内略中央部には、複数種の図柄(本実施例では、「白7」、「黒7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「プラム」)が印刷された透光性を有する帯状のリールシートが外周に巻回されたリール51L、51C、51R(ゲームの進行を実行するために用いるゲーム用リール)を有するリールユニット52からなる可変表示装置50が設けられている。それぞれのリール51L、51C、51Rは、各々に対応して設けられたステッピングモータからなるリールモータ54L、54C、54Rによりそれぞれ独立して縦方向に回転(駆動)、停止するように構成されており、各リール51L、51C、51Rが回転することにより、表示窓14には前記各種図柄が連続的に変化しつつ表示されるようになっている。
横方向に並設されたリール51Lとリール51Cとの間、及びリール51Cとリール51Rとの間には各リール間を閉塞する円弧状のリール間隠蔽部材53が設けられており、各リール間から内部が見えないようになっている。透視窓14のうち、リール間隠蔽部材53によって視界が仕切られることによって分割される3つの領域、すなわち、各リールが視認できる3つの領域部分を、各リールに対応させて左可変表示部、中可変表示部、右可変表示部(領域)と呼ぶ。
透視窓14の各可変表示部からは、各リールに描かれた複数の図柄のうち、連続する3つの図柄が上段、中段、下段の位置に表示されるとともに、上段の上方部分には間もなく上段の位置に現れる図柄の一部が、下段の下方部分には間もなく可変表示部の下に隠れて見えなくなる図柄の一部がそれぞれ表示される。
各リール51L、51C、51R内には各リールの基準位置を検出するリールセンサ56が設けられており、このリールセンサ56により所定の図柄の停止位置を導出できるようになっているとともに、各リール51L、51C、51Rにおける特定の表示領域(上、中、下段の表示領域)を裏面から個別に照射可能な複数のリールランプ55がそれぞれ上、中、下段に設けられており、これら各リールランプ55は、通常時において透視窓14に表示される各図柄を目立たせるように後方から点灯するバックライトとして機能するようになっている。
筐体2aの背板85の上部前面には、後述するように主に遊技の進行を制御する制御部210や各種回路が設けられた遊技制御基板200が収納された収納ケース250が、取外し不能に固定されている。また、可変表示装置50を構成するリールユニット52における前方からみて右側の側板の内面上部には後述するリール中継基板203が、また、その下部には後述するリールランプ中継基板204がそれぞれ取り付けられている。
筐体2aを前面側からみて右側の側板87の内面におけるリールユニット52の側方位置には、後述する外部出力基板205が取り付けられている。
リールユニット52の下方には、メダル投入部34から投入されたメダルを貯留するホッパータンク57aを有するホッパーユニット57が、筐体2aを構成する下板上面に固設された案内レール58を介して前方に引出し可能に配設されている。また、ホッパーユニット57の右側にはホッパータンク57からオーバーフローしたメダルが貯留されるオーバーフロータンク59が設けられている。このオーバーフロータンク59内にはメダルを検出可能な満タンセンサ60が設けられており、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったことを報知できるようになっている。
ホッパーユニット57の下方部分にはホッパーモータ62が設けられており、このホッパーモータ62が回転することによりホッパータンク57a内のメダルがメダル排出口63から排出される。排出されたメダルは、メダル排出口63の近傍に設けられる払出しメダルセンサ61により検出された後、後述する返却メダル流路73を介してメダル払出穴9よりメダル受皿11まで払い出される。尚、ホッパーモータ62は、払出しメダルセンサ61により所定枚数の払出メダルが検出された時点で停止するように制御されている。
ホッパーユニット57の側部には、メイン電源をon/offするメインスイッチ部65と、ビッグボーナスの終了時や遊技中にエラーが生じた場合等において再びゲームを続行可能な状態にリセットするための第2リセットボタン66と、入賞確率を変更可能とする設定ボタン67と、自動精算機能をon/offする自動精算選択スイッチ部68と、自動打止め機能をon/offする打止め選択スイッチ部69と、遊技場の管理者等が所持する特定のキーを挿入可能な設定キー挿入部70と、が前面に設けられた電源ユニット64が配設されている。
本実施例では、設定キー挿入部70に特定のキーを挿入して時計回りに90度回転した状態、すなわちonの状態で電源投入を行う操作により、後述する設定キースイッチ82のonが検出され、遊技状態の初期化、すなわちRAM212の記憶内容の初期化が実行されるとともに、前記設定ボタン67の操作が有効となり、この設定ボタン67の操作による入賞確率、すなわち出玉率の変更が実行可能となる。
図3に示すように、前面扉2bの裏面略中央部には、メダル投入部34から投入されたメダルをホッパータンク57aに導く投入メダルセレクタ71が固設されている。この投入メダルセレクタ71の上流側には不正メダル排出部72が設けられており、大きさや厚みが適正メダルと異なる不正メダルは、投入メダルセレクタ71の下方に設けられる返却メダル流路73の上部投入口に排出され、メダル払出穴9を介してメダル受皿11に返却されるようになっている。
不正メダル排出部72の下流側には、流下するメダル流路を選択的に切替可能とする流路切替ソレノイド107が設けられている。通常時において流路切替ソレノイド107は励磁されており、流下するメダルは流路を切り替えられることなく流下し、下流側に設けられた投入メダルセンサ106により検出された後、ホッパータンク57a内に貯留されるようになっている。そして例えばクレジット数が50に達している場合においてメダル投入部34よりメダルが投入されたり、遊技者にメダルが払出される場合、流路切替ソレノイド107の励磁が解除されて流路が切替わり、メダルは返却流路を経て返却メダル流路73に導かれるようになっている。
前面扉2bの裏面上部には、後述するように遊技状態に応じた所定の演出状態を制御する制御部230や各種回路等が設けられている演出制御基板201が収納された収納ケース251が取外し不能に固定されている。
収納ケース251の左右側には、高音用のスピーカ136a、136bが前述した放音部12a、12bにそれぞれ臨むように固設されているとともに、前面扉2bにおける下部所定箇所裏面側には、低音用のスピーカ137が放音部13に臨むように固設されており、例えばメダルのメダル投入部34への投入、スタートレバー38の操作、ストップボタン40L、40C、40Rの操作等、遊技中において各種動作がなされた場合や、特定の図柄の組み合わせが有効化された入賞ライン上に揃って表示されて所定の入賞条件が成立した場合、あるいはビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB)が発生している場合等の各種遊技状態において、該遊技状態に対応する所定の遊技効果音等が各スピーカ136a、136b、137から出力されるようになっている。
次に、遊技者が遊技(ゲーム)を行うための操作や、該操作に伴う各種装置の作動状況を説明する。
ゲームを開始する場合は、遊技者はまず投入指示ランプ111が点灯または点滅している時に、メダルやクレジットを使用して所望の大きさの有価価値を賭けて所望の大きさの賭数を設定する。賭数は、メダルをメダル投入部34から投入するか、あるいはクレジットを使用することにより設定できるようになっている。クレジットを使用するにはMAXBETボタン36b、または1枚BETボタン36aを押圧すればよく、MAXBETボタン36bが押圧されるとクレジット表示部31に表示されたクレジット数が、本実施例で1ゲームにおいて許容される賭数の最大数である「3」だけ減算表示されてメダル3枚分の賭数が設定され、また、1枚BETボタン36aが押圧されるとクレジット表示部31に表示されているクレジット数が「1」だけ減算表示されてメダル1枚分の賭数が設定される。尚、クレジット表示部31に表示されるクレジット数が3に満たない場合、設定可能な賭数の範囲はそのクレジット数の範囲内に限られる。
遊技者により1枚のメダルがメダル投入部34から投入されるか、1枚BETボタン36aが押圧操作されると賭数が「1」に設定されるとともに、中段の横1列の入賞ラインL1が有効となり、この入賞ラインL1が有効となった旨を示す1枚賭けランプ112(図4参照)が点灯する。続けて2枚目のメダルがメダル投入部34から投入されるか、1枚BETボタン36aが2回押圧操作されると賭数が「2」に設定され、上、中、下段の横3列の入賞ラインL1、L2、L2’が有効となり、これらの入賞ラインL1、L2、L2’が有効となった旨を示す1枚賭けランプ112、2枚賭けランプ113、114が点灯する。続けて3枚目のメダルがメダル投入部34から投入されるか、1枚BETボタン36aが3回押圧操作されるか、あるいはMAXBETボタン36bが押圧されると賭数が「3」に設定され、上、中、下段の横3列の入賞ラインL1、L2、L2’及び斜め対角線上2列の入賞ラインL3、L3’が有効となり、これらの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’が有効となった旨を示す1枚賭けランプ112、2枚賭けランプ113、114、3枚賭けランプ115、116が点灯する。尚、賭数が最大数である「3」に設定された場合には、それを越える賭数を設定することはできないためBETボタンランプ121a、121bは消灯する。
そして上記のように少なくとも最小数である「1」の賭数が設定された時点でスタートレバー38の操作が有効に受付けられる状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となり、このスタートレバー38の操作が有効に受付けられる状態になった旨を示すスタートランプ118が点灯される。
尚、このようなメダルやクレジット等の設定される賭数に応じて有効化される入賞ラインの本数、及び形状等は任意に変更可能であり、本実施例の形態に限定されるものではない。また、賭数に応じて有効化される入賞ラインの本数も任意に設定変更可能であり、例えば1枚のメダル投入により上記5本全ての入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’が有効化されるようになっていてもよい。
スタートランプ118が点灯している状態でスタートレバー38を押圧操作すれば、可変表示装置50が作動して各リール51L、51C、51Rが回転し、透視窓14には複数種類の図柄が連続的に変化するように表示される。前述したようにリール51L、51C、51Rの回転が開始されてから所定時間が経過すれば各ストップボタン40L、40C、40Rの操作が有効になり、これらストップボタン40L、40C、40Rの操作が有効になった旨を示す操作有効ランプ122L、122C、122Rが点灯する。操作有効ランプが点灯している状態で遊技者がいずれかのストップボタン40L、40C、40Rを押圧操作すれば、対応する操作有効ランプ122L、122C、122Rが消灯するとともに、対応するリール51L、51C、51Rの回転が停止され、透視窓14からは対応する可変表示部の上、中、下段に図柄が表示される。
また、遊技者がストップボタン40L、40C、40Rを押圧操作しない場合には、所定時間(例えば30秒)が経過した時点で例えばリール51L、51C、51Rの優先順序で自動的に順次停止する。
そして3つのうちいずれか2つのリールの回転が停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に同種の図柄が揃って停止表示された場合にはリーチが成立する。
さらに全てのリール51L、51C、51Rが停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に予め定められた図柄の組み合わせが表示された場合は入賞となり、各種遊技効果ランプ部41〜45の内部に内蔵された遊技効果ランプ130〜134(図4参照)や入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’に対応するリールランプ55等が点灯するとともに、スピーカ136a、136b、137から効果音等が出力されること等による演出が実行される。そして、入賞内容に対応して予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に対してクレジットとして払出されてクレジット表示部31に表示されたクレジット数が加算更新される。また、クレジット数が上限数に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴から払い出される。これらメダルの払出し枚数はペイアウト表示部33に表示される。
また、特に予め定められた特別図柄の組み合わせが表示されて大当たり入賞した場合にあっては、メダルの払出しが行なわれるとともに、通常遊技状態とは異なるとともに、遊技者にとって有利な、すなわち大量のメダルを獲得できる特別遊技状態としてのビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB)が遊技者に対して付与されるようになっている。
本実施例におけるスロットマシン1にあっては、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に例えば「BAR−BAR−BAR」の図柄が揃えば、RBに入賞したことになり、「BAR−BAR−BAR」の図柄が揃ったことの対価として例えば15枚のメダルが払出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態であるレギュラーボーナス(RB)が発生し、以下に説明するレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が遊技者に対して付与される。具体的に説明すると、このRBが発生した場合には、本発明におけるプラム図柄の揃目が揃うことにより15枚のメダルが払出されるJac入賞が高確率で発生するRBゲームが最大で12回提供されるとともに、このRBゲームが12回実行されるか、あるいはRBゲームが12回に達する前にJac入賞が8回発生されるか、いずれかの条件が満たされた時点で終了する。したがって、遊技者は12回のRBゲーム中に最大8回のJac入賞の機会を得ることができる。
一方、有効化された入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に、例えば「黒7−黒7−黒7」または「白7−白7−白7」が揃えば、BBに入賞したことになり、「黒7−黒7−黒7」または「白7−白7−白7」の図柄が揃ったことの対価として例えば15枚のメダルが払出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態であるビッグボーナス(BB)が発生し、以下に説明する小役ゲームとRBとが遊技者に対して付与される。具体的に説明すると、このBBが発生した場合には、まず、小役ゲームに移行する。小役ゲームでは、小役図柄(本実施例では「ベル−ベル−ベル(ベル入賞)」、「プラム−プラム−プラム(JacIn入賞)」)の組み合わせが高確率で揃って所定枚数のメダルの払出しを伴う小役の入賞が高確率で発生するBBゲームが最大で30回提供される。小役ゲームにおいて、BBゲームを30回実行するまでの間にプラム図柄の揃目が揃ってJacIn入賞した場合には、レギュラーボーナス(RB)に移行して前述したRBゲームが最大で12回提供されるとともに、このRBゲームが12回実行されるか、或いはRBゲームが12回に達する前にJac入賞が8回発生されるか、いずれかの条件が満たされた時点で終了する。このRBは、BB中において移行可能な最大回数が規定されており、本実施例では最大で3回移行し得るように規定されている。そしてBBは、小役ゲーム中に30回のBBゲームを実行した場合か、或いは30回のBBゲームを実行する前にRBへ3回移行し、3回目のRBが終了した場合のうち、少なくともいずれか1つの条件が満たされた時点で終了する。
また、これらRBやBB以外の通常遊技状態(通常ゲーム)では、規定された図柄の組み合わせが有効化された1つの入賞ライン上に揃った場合には、その図柄の組み合わせに応じて予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に付与される。尚、左リール51Lに描かれた「チェリー」の図柄は単図柄と呼ばれるマークであり、この単図柄が有効な1本の入賞ライン上で停止表示された場合には2枚のメダルが遊技者に付与される。また、賭数に応じて有効化された入賞ラインが複数本存在する場合において、前述したようにメダルが払出される図柄の組み合わせが複数本の入賞ライン上において同時に成立した場合には、各入賞ライン上の図柄の組み合わせによって付与されるメダル枚数の合計枚数に相当するメダルが付与されるのが原則である。しかし、1ゲームにおいて遊技者に付与されるメダルの上限が15枚と定められているために、15枚を越える場合にはその16枚目以降のメダルが無効となる。また、「プラム−プラム−プラム」の組み合わせが入賞ライン上で停止表示された場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを実施可能なリプレイ(再遊技)ゲームが付与される。
本実施例においては、通常遊技状態において「黒7−黒7−黒7」、「白7−白7−白7」、「BAR−BAR−BAR」、「スイカ−スイカ−スイカ」、「チェリー」、「ベル−ベル−ベル」、または「プラム−プラム−プラム(再遊技;リプレイ)」の組み合わせが入賞の対象となっており、そのうち黒7、または白7の図柄、及びBARの図柄のみが遊技者にとって利益の大きな賞である大当り入賞(BB、RB)の対象となる特別図柄とされ、その他スイカ、チェリー、ベルまたはプラム(再遊技)は遊技者にとって利益の小さな賞である小役入賞の対象となる図柄とされている。
このような各賞の対象となる図柄の組み合わせ、及び該図柄の組み合わせに対応する払出しメダル枚数、入賞確率等は、通常遊技状態、及びBB、RB別にそれぞれ設定されており、これらの設定内容は後述する制御部210のROM213に記憶された入賞判定テーブル並びに内部当選確率テーブルに設定されている。
図6並びに図7は、液晶表示部15によるボーナス告知演出の実行状況を示す図である。
本実施例のスロットマシン1では通常遊技状態において、BBまたはRBの入賞が許容されている可能性、すなわち後述するようにBBまたはRBが内部当選している可能性を示すボーナス告知演出が液晶表示部15により実行される。このボーナス告知演出は、演出開始時に決定されたゲーム数(2〜6ゲーム)にわたり継続して実行されるとともに、最終ゲームでの最終演出結果に応じてBBまたはRBが内部当選しているか否かが報知されるようになっている。
具体的には、演出開始ゲームでは、図6(a)に示すように、全リールが停止した際に次回のゲームからバトル演出が開始される旨を示すバトル開始画面が表示され、次回のゲームからバトル演出が開始する。このバトル演出は、各ゲーム毎に、図6(b)に示す攻撃パターンのバトル演出と、図6(c)に示すダメージパターンのバトル演出と、が行われる。
攻撃パターンでは、図6(b)に示すように、ゲームがスタートすると、敵キャラクターと対峙する画面が表示され、全リールの停止とともに敵キャラクターを攻撃する画面へと移行する。この際、画面右下部に設けられた敵キャラクターのライフメータが攻撃に応じて減少する。
ダメージパターンでは、図6(c)に示すように、ゲームがスタートすると、敵キャラクターと対峙する画面が表示され、全リールの停止とともに、敵キャラクターから攻撃をうける画面へと移行する。この際画面左下部に設けられた味方キャラクターのライフメータが攻撃に応じて減少する。
これらのバトル演出が各ゲーム毎に実行され、最終的に敵キャラクターのライフメータが「0」となった場合には、図7(a)に示すように、BBまたはRBが内部当選している旨を示すボーナス告知画面が表示され、その旨が報知されるとともに、最終的に味方キャラクターのライフメータが「0」となった場合には、図7(b)に示すように、BBまたはRBが内部当選していない旨を示す外れ告知画面が表示され、その旨が報知されるようになっている。
このように本実施例では、複数ゲームにわたり行われるボーナス告知演出では、演出が開始された後、一連のバトル演出を経て最終的な演出結果が導かれるようになっている。すなわち、ボーナス告知演出は、これら各ゲーム毎の演出が組み合わさることで一連のストーリー性を有する演出となるように構成されているため、演出が継続している間、演出に対して遊技者の興味を引きつけることができるようになっている。
図4は、スロットマシン1に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。また、図5は、遊技制御基板200に設けられた制御部210の構成と、演出制御基板201に設けられた制御部230の構成と、を説明するためのブロック図である。
スロットマシン1に設けられた各種基板のうち、遊技制御基板200によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板201によって遊技状態に応じた演出制御等が実施される。また、電源基板202にはスロットマシン1の外部から電源が供給される。この電源基板202には、AC100Vの電源の供給を受けるための電源コード84と、メインスイッチ80とが接続されている。
遊技制御基板200は、演出制御基板201、電源基板202、リール中継基板203と配線接続されているとともに、リール中継基板203を介して外部出力基板205と、また、演出制御基板201を介してリールランプ中継基板204と接続されている。
遊技制御基板200の制御部210は、遊技状態がRBであることを示すRB中信号や、遊技状態がBBであることを示すBB中信号、各リール51L、51C、51Rに対応するリールモータ54L、54C、54Rを制御するためのリール制御信号(モータ位相信号)、賭数を設定するために用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に払出されたメダル(クレジット)数を示すメダルOUT信号などをリール中継基板203を介して外部出力基板205からスロットマシン1の外部に出力する制御を行う。尚、ストップスイッチ103L、103C、103Rの操作がなされた旨を示すストップスイッチ信号は、後述するようにストップスイッチ103L、103C、103Rから直接出力された信号である。
遊技制御基板200には、各種のスイッチ、センサ、ランプ、及び表示器からの配線が接続されている。
例えば、電源基板202に配線接続された設定スイッチ83、設定キースイッチ82、第2リセットスイッチ81、払出しセンサ61、及びホッパーモータ62は、電源基板202によって中継されて遊技制御基板200と配線接続されており、それぞれのスイッチ及びセンサの検出信号は、遊技制御基板200の制御部210に入力される。また、制御部210は、メダルの払出し条件(メダルを払出す必要のある入賞の発生、精算スイッチ104からの検出信号の入力)が成立すると、ホッパーモータ62に制御信号を出力して、所定数のメダルを払出す払出し制御を実行する。
リール中継基板203に配線接続されたリールモータ54L、54C、54R、及びリールセンサ56は、リール中継基板203によって中継されて遊技制御基板200に配線接続されており、リールセンサ56の検出信号は、遊技制御基板200の制御部210に入力される。リールランプ55は、リールランプ中継基板204によって中継されて演出制御基板201に配線接続されている。遊技制御基板200の制御部210は、始動条件(スタートスイッチ102の検出信号の入力)が成立すると、リールモータ54L、54C、54Rに制御信号を出力してリールの変動を開始させた後、表示結果を導出表示させる可変表示制御を実行する。
遊技制御基板200に配線接続されたスイッチのうち、1枚BETスイッチ100は1枚BETボタン36aの操作を検出し、MAXBETスイッチ101はMAXBETボタン36bの操作を検知するスイッチであり、スタートスイッチ102はスタートレバー38の操作を検出するスイッチであり、左、中、右ストップスイッチ103L、103C、103Rは、左、中、右ストップボタン40L、40C、40Rの操作を検出するスイッチである。精算スイッチ104は、精算ボタン37の操作を検出するスイッチであり、第1リセットスイッチ105は、施錠装置3の鍵穴3aに挿入したキーによるスロットマシン1のリセット操作を検出するスイッチである。
投入メダルセンサ106は、メダル投入部34に投入されたメダルを検出するセンサである。流路切替ソレノイド107は、メダル投入部34に投入されたメダルの流路をホッパータンク57a側もしくはメダル払出穴9側に切り替えるためのソレノイドである。
ゲーム回数表示器108はゲーム回数表示部32を構成する表示器であり、クレジット表示器109はクレジット表示部31を構成する表示器であり、ペイアウト表示器110はペイアウト表示部33を構成する表示器である。
投入指示ランプ111は、投入指示表示部30に内蔵されるランプであり、1枚賭けランプ112は1枚賭け表示部21に、2枚賭けランプ113、114は2枚賭け表示部22、23に、3枚賭けランプ115、116は3枚賭け表示部24、25に内蔵されるランプである。
ゲームオーバーランプ117は、ゲームオーバー表示部26に内蔵されるランプであり、スタートランプ118は、スタート表示部29に内蔵されるランプであり、リプレイランプ119は、リプレイ表示部27に内蔵されるランプであり、尚、ボーナス告知ランプ120はストップボタンユニット39に内蔵されるランプである。BETボタンランプ121aは1枚BETボタン36aに、BETボタンランプ121bはMAXBETボタン36bに内蔵されるランプである。左操作有効ランプ122Lは、左ストップボタン40Lに内蔵されるランプであり、中操作有効ランプ122Cは、中ストップボタン40Cに内蔵されるランプであり、右操作有効ランプ122Rは、右ストップボタン40Rに内蔵されるランプであり、ウェイトランプ139はウェイト表示部28に内蔵されるランプである。
電源基板202あるいはリール中継基板203を介して、あるいはこれらの基板を介することなく遊技制御基板200に配線接続された各種ランプ及び表示器は、遊技制御基板200に搭載された制御部210によって制御される。また、制御部210は、遊技制御基板200に接続され、または、電源基板202あるいはリール中継基板203を介して遊技制御基板200に接続された各種スイッチ及びセンサの検出信号を受け、遊技状態を制御する。
特に、制御部210によって制御される「クレジット表示器109、ゲーム回数表示器108、ペイアウト表示器110、投入指示ランプ111、1枚賭けランプ112〜3枚賭けランプ116、スタートランプ118、リプレイランプ119、ボーナス告知ランプ120、ゲームオーバーランプ117、左、中、右操作有効ランプ122L、122C、122R、ウェイトランプ139」は、遊技の進行に関わる情報を報知するものであり、それが機能しなければ遊技を行うことに支障が出るような、いわば“必須報知装置”といえる。これらの“必須報知装置”が遊技状態を制御する制御部210によって制御されるために、たとえ、演出制御基板201が故障したとしても、少なくとも遊技の進行に必要な情報が遊技者に提供される。このため、遊技者に不利な状態で遊技が進行してしまうことを防止できる。
遊技制御基板200に設けられた制御部210は、図5に示すように、制御動作を所定の手順で実行することのできるメインCPUとしてのCPU(Central Processing Unit)211と、CPU211の制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)213と、必要なデータの書き込み及び読み出しができるメインメモリとしてのRAM(Random Access Memory)212と、CPU211と外部回路との信号の整合性をとるためのI/Oポート214とを含む。すなわち、制御部210は、これらCPU211、RAM212、ROM213、I/Oポート214が全て内蔵された1チップマイクロコンピュータにて構成されている。
また、遊技制御基板200には、電源投入時にCPU211にリセットパルスを与える初期リセット回路217と、CPU211にクロック信号を与えるクロック発生回路218と、クロック発生回路218からのクロック信号を分周して割込パルスを定期的にCPU211に与えるパルス分周回路(割込パルス発生回路)219と、一定範囲の乱数を高速で連続的に発生している乱数発生回路221と、乱数発生回路221から乱数をサンプリングするサンプリング回路222と、バッファ回路220とが設けられる。さらに、遊技制御基板200には、各種スイッチからの信号が入力されるスイッチ回路215や、モータ回路216、その他、図示しないソレノイド回路等が設けられている。
RAM212には、各種表示器(クレジット表示器109、ゲーム回数表示器108、ペイアウト表示器110)に表示するべき情報、賭数、内部当選フラグ等、遊技に必要な情報が記憶されるとともに、必要に応じて読み出されるようになっている。
ROM213には、CPU211の制御プログラムに加えて、各遊技状態(通常遊技状態、BB、RB)別に入賞図柄の組み合わせ、メダルの払出枚数、対応する内部当選フラグ等が定められた入賞判定テーブルと、各遊技状態(通常遊技状態、BB、RB)別並びに各入賞役別の内部当選確率が後述する内部抽選処理においてサンプリングされる内部抽選用乱数値の割り当て範囲として定められた内部当選確率テーブルが記憶されている。
更に、前記ROM213には、各リール51L、51C、51Rの図柄番号毎に、各リール51L、51C、51Rの停止操作がなされてから該当するリールが停止するまでに移動する図柄のコマ数が、遊技状態や内部当選フラグの設定状況等の各種状況に応じて各々設定されたリール制御テーブル(図示略)が記憶されている。
遊技制御基板200の制御部210から演出制御基板201へは、バッファ回路220を介して制御部210が制御する遊技状態を特定可能な各種コマンドが出力される。バッファ回路220は、遊技制御基板200の内部から外部への信号の出力を許容するが遊技制御基板200の外部から内部へ信号が入力されることを阻止するように機能する。このため、遊技制御基板200と演出制御基板201との間において、遊技制御基板200から演出制御基板201への一方向通信が担保され、コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板200に信号を入力させて不正な制御動作を行わせる不正行為を防止できる。
演出制御基板201には、遊技効果ランプ130〜134と、液晶表示器135と、放音部12a、12b、13に内蔵されるスピーカ136a、136b、137と、タイトルパネル8及び遊技パネル6を内側から照らす各蛍光灯138と、がそれぞれ接続され、さらに、リールランプ中継基板204を介してリール51L、51C、51Rに内蔵されているリールランプ55が接続されている。
演出制御基板201には、制御部230と、各スピーカ136a、136b、137から音を出力させるためのスピーカ駆動回路235と、液晶表示器135を表示制御するための表示駆動回路236と、各種ランプを点灯あるいは点滅させるためのランプ駆動回路237と、が搭載されている。
制御部230は、CPU231と、必要なデータの書き込み、及び読み出しができるRAM232と、制御プログラムを格納するROM233と、I/Oポート234と、を含む。制御部230も、制御部210と同様に1チップマイクロコンピュータにて構成されている。
ROM233には、遊技制御基板200から送信される各種コマンドに基づいて遊技状態や内部当選状況等を特定可能なデータが登録されたコマンドテーブルが記憶されているとともに、前記遊技制御基板200から送信される各種コマンドに基づき特定される遊技状態や後述の演出パターン設定処理により設定される演出パターンに対応して各部の制御パターンを定めた制御パターンテーブルが記憶されている。この制御パターンテーブルは、各遊技効果ランプ130〜134、液晶表示器135、各スピーカ136a、136b、137、各蛍光灯138、別に分類されており、例えば所定の遊技状態を示すコマンドを受信した場合、制御部230はその遊技状態と、その時点で設定されている演出パターンに応じた制御パターンを抽出し、この抽出した制御パターンに応じて各遊技効果ランプ130〜134、液晶表示器135、各スピーカ136a、136b、137、各蛍光灯138、及びリールランプ55等を制御する。
演出制御基板201によって制御される各遊技効果ランプ130〜134、液晶表示器135、各スピーカ136a、136b、137、各蛍光灯138、リールランプ55は、遊技制御基板200によって制御される各種表示器などに比較すると、それが機能しなくても遊技の進行自体には影響を与えるものでなく、演出効果を主眼においた、いわば、“演出装置”と呼べるものである。このため、たとえ、演出制御基板201に故障が発生したとしても、遊技者に不利な状況が提供されてしまうことはないばかりか、制御部210の制御の負荷が軽減される。
図5に戻って、スタートスイッチ102の検出信号は、スイッチ回路215を介して制御部210に入力されるとともに、サンプリング回路222に入力される。制御部210は、スタートスイッチ102の検出信号を受け、モータ回路216を介してリール制御信号を出力する。このリール制御信号はリール中継基板203を介して各リール51L、51C、51R別に設けられたリールモータ54L、54C、54Rに入力される。また、リール制御信号は、リール中継基板203及び外部出力基板205を介してスロットマシン1の外部へ出力される。
これにより、各リール51L、51C、51Rが変動し始める。また、リール制御信号の伝送経路は、リール中継基板203においてリールモータ54L、54C、54R側と外部出力基板205側とに分岐されており、外部出力基板205側へ出力されたリール制御信号は、外部出力基板205からスロットマシン1の外部へも出力される。このように、外部出力基板205から出力されるリール制御信号は、外部出力用に加工された信号ではなく、リールモータ54L、54C、54Rを駆動制御する信号そのものである。
また、各ストップスイッチ103L、103C、103Rから出力されたストップスイッチ信号は、遊技制御基板200、リール中継基板203、および外部出力基板205を往復する信号経路を伝送された後、遊技制御基板200のスイッチ回路215に入力される。さらに、ストップスイッチ103L、103C、103Rから出力されたストップスイッチ信号は直接、外部出力基板205を介して外部に出力されるように構成されている。
ストップスイッチ信号の入力を受けた制御部210は、モータ回路216を介してストップスイッチ信号に対応するリールモータ54L、54C、54Rを停止させるためのリール制御信号を出力する。このリール制御信号は、リールモータ54L、54C、54Rに入力されるとともに、外部出力基板205を介してスロットマシン1の外部へ出力される。
外部出力基板205から出力される信号は、たとえば、第3者機関が型式試験を行う際に利用可能である。この型式試験では、たとえば、各ストップボタン40L、40C、40Rの操作から190ms以内に各ストップボタン40L、40C、40Rに対応する各リール51L、51C、51Rが停止するか否かが確認される。このスロットマシン1の場合、各ストップスイッチ103L、103C、103Rから出力されたストップスイッチ信号が直接、外部出力基板205から出力されるために、各ストップボタン40L、40C、40Rが操作されたタイミングをスロットマシンの外部で正確に把握できる。同様に、モータ回路216から出力されるリール制御信号が直接、外部出力基板205から出力されるために、各リール51L、51C、51Rの始動および停止タイミングをスロットマシンの外部で正確に把握できる。このため、外部出力基板205から出力される信号を用いて、「各ストップボタン40L、40C、40Rの操作から190ms以内に各ストップボタン40L、40C、40Rに対応する各リール51L、51C、51Rが停止するか否かの試験」を行った場合には、正確な試験結果が得られる。また、「遊技制御基板200の制御部210で一旦、信号を取り込んでから外部出力基板205に信号を出力するような構成」とした場合には、遊技制御基板200側で信号を加工して出力するような不正がなされるおそれもあるが、本実施の形態によると、かかる不正行為をも防止できる。
一方、サンプリング回路222は、スタートスイッチ102の検出信号が入力されたタイミングで乱数発生回路221から1個の乱数(内部抽選用乱数値)をサンプリングし、その乱数を制御部210に引き渡す。制御部210は、そのサンプリングされた乱数と、ROM213内に格納されている内部当選確率テーブルとを参照して、入賞の発生を許容するか否かを各入賞役別に決定する内部抽選処理を実行し、その抽選結果を設定する。具体的には内部当選した入賞役がある場合に、該当する入賞役が内部当選した旨を示す内部当選フラグをRAM212に設定する。制御部210は、その後、RAM212に設定された内部当選フラグや停止操作順等に応じて選択されたリール制御テーブルに基づいて各リールを制御する。このように本実施例のスロットマシン1では、スタート操作がされたタイミングとほぼ等しいタイミングで、各入賞役の内部当選の有無(各入賞の発生が許容されるか否か)が決定される。
また、この内部抽選処理において設定される内部当選フラグのうち小役(チェリー、ベル、スイカ、リプレイ)に該当する内部当選フラグは、入賞の有無に関わらずゲームの終了とともにクリアされる。すなわちこれら小役の内部当選フラグは成立ゲームのみ有効とされる。これに対してBBまたはRBに該当する内部当選フラグは、BB入賞またはRB入賞するまではクリアされずに次回のゲームに持ち越されるようになっている。また、これらBBまたはRBの内部当選フラグが持ち越されている状態、すなわちBBまたはRBの内部当選フラグの成立した後のゲームでの内部抽選処理にて小役に内部当選した場合には、当選した小役の内部当選フラグも設定されることとなる。尚、BBまたはRBの内部当選フラグと小役の内部当選フラグとが同時に設定されているゲームでは、小役の内部当選フラグに基づく制御が優先されるようになっており、このような場合にはBBまたはRBの内部当選フラグが設定されていても、BB入賞またはRB入賞を発生させることができないようになっている。
また、制御部210は、通常遊技状態において「BAR−BAR−BAR」の図柄が有効な入賞ライン上に揃って特別入賞であるRBが入賞した場合には、特別遊技状態であるRBを発生させるとともに、遊技状態を通常遊技状態から特別遊技状態であるRBに移行させる制御を行う。また、通常遊技状態において「白7−白7−白7」または「黒7−黒7−黒7」の図柄が有効な入賞ライン上に揃って特別入賞であるBBが入賞した場合には、特別遊技状態であるBBを発生させるとともに、遊技状態を通常遊技状態から第1特別遊技状態である小役ゲームに移行させる制御を行う。また、小役ゲーム中に「プラム−プラム−プラム」の図柄が揃ってJacIn入賞した場合には、第2特別遊技状態であるRBに移行させる制御を行う。また、BB中に後述する終了条件が成立するとBBを終了し、遊技状態を通常遊技状態に戻す制御を行う。
また、制御部210は、BBまたはRBの内部当選フラグが設定されており、かつボーナス告知がなされていない状態、またはリプレイの内部当選フラグが設定されている状態において、後述するようにリプレイ入賞の確率が大幅に高くなるリプレイタイム(RT)を発生させるか否かを決定するためのRT抽選を行う。このRT抽選では、抽出したRT抽選用乱数値(ソフト乱数でもハード乱数でも可)と、ROM213に格納されているRT抽選用テーブルと、を比較することで、RTを発生させるか否か、並びにRTの継続ゲーム数が決定される。また、このRT抽選では、BBまたはRBの内部当選フラグが設定されている場合と、リプレイの内部当選フラグが設定されている場合と、で異なるRT抽選用テーブルが適用されるようになっており、図8に示すように、BBまたはRBの内部当選フラグが設定されている場合には、RTの当選確率が高確率に設定されたRT高確率テーブルが適用され、リプレイの内部当選フラグが設定されている場合には、RTの当選確率が低確率に設定されたRT低確率テーブルが適用されるようになっている。
また、RT抽選に当選した場合には、RT中である旨を示すRTフラグがセットされるとともに、当選した継続ゲーム数と残ゲーム数とがRAM212に設けられたRTカウンタに設定するとともに、このRTカウンタは1ゲーム毎に更新され、RTカウンタが0となることで前述のRTフラグがクリアされるようになっている。
尚、本実施例では、BBまたはRBの内部当選フラグが設定されている場合に適用されるRT高確率テーブルにおけるRT当選確率が50%(2ゲーム=5%、3ゲーム=5%、4ゲーム=10%、5ゲーム=5%、6ゲーム=10%)に設定されており、BBまたはRBの内部当選後のゲームでも、数ゲームはRTへ移行しない場合がある。これは、後述のようにBBやRBの内部当選を示す継続演出が、RTに合わせて実行されるため、RTの当選確率をあまり高く設定すると、BBまたはRBの内部当選時には、ほぼ継続演出が実行されることとなり、継続演出が行われない通常のゲームでのBBやRBに対する期待感が損なわれてしまうことを防止するためである。
図9は、通常時のゲームでの内部抽選処理に適用される内部当選確率テーブルに設定されているリプレイ、BB、RBの内部当選確率と、RT中のゲームでの内部抽選処理に適用される内部当選確率テーブルに設定されているリプレイ、BB、RBの内部当選確率と、を示す図である。
図9に示すように、RT中のゲームにおける内部抽選処理に適用される内部当選確率テーブル(RT用テーブル)は、通常時の内部抽選処理に適用される内部当選確率テーブル(通常テーブル)よりもリプレイの内部当選確率が高確率となるように設定されている。このため、RT中のゲームではリプレイ入賞の発生確率が大幅に高くなる。尚、BBまたはRBの内部当選フラグが設定されていない状態において適用されるRT用テーブルでも、BBまたはRBの内部当選確率が、通常テーブルと同一確率に設定されているため、RT中のゲームでもBBまたはRBが内部当選することが可能とされている。
また、本実施例では、後に詳述するが、前述したボーナス告知演出がRT中のゲームに合わせて実行されるようになっている。すなわちRT抽選に当選し、RTが発生することでボーナス告知演出が開始するとともに、RTの継続ゲームの終了とともにボーナス告知演出も終了するようになっている。また、前述のように、BBまたはRBの内部当選フラグの成立後、小役が内部当選した場合には、小役の内部当選フラグを優先した制御が行われることとなり、BBまたはRBの内部当選フラグの成立後、RTが発生するとRTが終了するまではリプレイが高確率で内部当選することとなるため、BB入賞またはRB入賞が発生しづらくなる。このため、ボーナス告知演出の実行中においては、遊技者がBBまたはRBを入賞させようとしても、これらBBまたはRBが入賞しづらいようになる。
このように本実施例では、複数にわたって行われるボーナス告知演出の実行中においては、BBまたはRBの内部当選フラグが設定されていても、これらBBまたはRBが入賞しづらいように制御されるため、ボーナス告知演出が終了し、最終演出結果が告知されるまでは、BBまたはRBに内部当選しているかが分かりづらくなり、これらボーナス告知演出による遊技者の期待感を最大限に高めることができる。
尚、本実施例では、RTを利用することでBBまたはRBが入賞しづらくなるように制御しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小役の入賞確率を高めたり、これらボーナス告知演出の実行前のリール制御テーブルと、実行後のリール制御テーブルを変更する等、リール制御を利用したりすることでBBまたはRBが入賞しづらくなるようにしても良い。
また、本実施例では、ボーナス告知演出の実行中にBBまたはRBが入賞しづらくなるように制御しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ボーナス告知演出の実行中にBBまたはRBが完全に入賞しないように制御しても良く、このようにしても前述と同様の効果を得ることができる。尚、継続演出であるボーナス告知演出の実行中に、これらBBやRBを入賞できるように制御するものであっても本発明には含まれる。
図10は、制御部230のROM233に格納されているボーナス告知演出用の演出パターンテーブルの設定内容を示す図である。
このボーナス告知用の演出パターンテーブルには、図10に示すように、前述の制御部210が実行するRTの継続回数、RTの残回数、演出開始時における内部当選状況、からなる各条件別の演出パターンと、最終演出結果と、が定められている。尚、最終ゲーム(RT残1ゲーム)に示す( )内の演出パターンは、ボーナス告知演出の開始ゲームではBBまたはRBが内部当選していないが、RT中にBBまたはRBが内部当選した場合の演出パターンであり、同様に最終演出結果に示す( )内の最終演出結果は、RT中にBBまたはRBが内部当選した場合の最終演出結果である。
制御部210は、内部抽選処理による内部当選状況を示す内部当選状況コマンドと、RT中であるか否かとRT中である場合の継続ゲーム数並びに残ゲーム数とを示すRT状況コマンドを、各ゲーム毎に演出制御基板201に送信するようになっており、演出制御基板201の制御部230は、受信したRT状況コマンドがRT中である旨を示す場合には、このRT状況コマンドにて特定されるRTの継続ゲーム数並びに残ゲーム数と、RT開始時のゲームにて受信した内部当選状況コマンドに基づく内部当選状況に一致する演出パターンを抽出し、この演出パターンに応じた制御を行うようになっている。
例えば、RTの継続ゲーム数が3、残りゲームが3、開始時にBBまたはRBが内部当選している場合には、バトル開始告知を行うための制御、RTの継続ゲーム数が3、残りゲームが2、開始時にBBまたはRBが内部当選していない場合には、攻撃パターンのバトル演出を行うための制御、ゲーム数が3、残りゲームが1、開始時にBBまたはRBが内部当選していない場合には、攻撃パターンのバトル演出を行った後、最終演出結果としてボーナス告知を行う制御、が各々実行される。
また、RTの継続ゲーム数が3、残りゲームが3、開始時にBBまたはRBが内部当選していない場合には、バトル開始告知を行うための制御、RTの継続ゲーム数が3、残りゲームが2、開始時にBBまたはRBが内部当選していない場合には、攻撃パターンのバトル演出を行うための制御、ゲーム数が3、残りゲームが1、開始時にBBまたはRBが内部当選していない場合には、ダメージパターンのバトル演出を行った後、最終演出結果として外れ告知を行う制御、が各々実行される。尚、ゲーム数が3、残りゲームが1、開始時にBBまたはRBが内部当選していない場合であっても、RT中にBBまたはRBに内部当選した場合には、攻撃パターンのバトル演出を行った後、最終演出結果としてボーナス告知を行う制御が実行される。
このように本実施例では、ボーナス告知演出の開始時においてBBまたはRBが内部当選していない場合であっても、ボーナス告知演出の実行中にBBまたはRBが内部当選した場合には、最終的な演出結果がボーナス告知のパターンに変更されるようになっている。
次に、本実施例における制御部210がゲームの進行に伴い実行する各種制御内容を、図11のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
まずSa1のステップにおいては、ゲームスタートに備えるための初期処理を実行する。具体的には、投入指示ランプ111を点灯させ、メダルやクレジットを受付け可能な状態で待機する。また、電源投入時においては、各種装置の接続、及び作動状況、等の確認を行い、バックアップされたデータに基づいて電源断前の遊技状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う。
Sa2のステップにおいては、メダルの賭数が選択され、スタートレバー38が押圧操作された時点でメダルの賭数を設定するBET処理を実行する。具体的には、投入されたメダル枚数、またはBETボタン36a、またはMAXBETボタン36bの押圧操作によるベット数に応じて所定の表示ランプ112〜116を順次点灯させ、1枚以上のメダルが投入された時点、または1枚BETボタン36a、またはMAXBETボタン36bの押圧操作により1以上のクレジットが使用された時点でスタートランプ118を点灯させ、スタートレバー38の押圧操作を可能とするとともに、スタートレバー38が押圧操作された時点でメダルの賭数を設定し、スタートランプ118を消灯する。
また、前回のゲームでリプレイが入賞した場合には、メダルの投入やBETボタン36a、36bの入力を無効とし、前回のゲームの賭数に応じて所定の表示ランプ112〜116を点灯させるとともに、スタートランプ118を点灯させ、スタートレバー38の押圧操作を可能とするとともに、スタートレバー38が押圧操作された時点で前回のゲームと同じ賭数を設定し、スタートランプ118を消灯する。
Sa3のステップにおいては、Sa2のステップにおけるスタートレバー38の押圧操作によるゲームスタートに伴い、該当する遊技状態において対象となる入賞役の入賞を許容するか否かを決定する内部抽選処理を実行する。この内部抽選処理とは、全てのリール51L、51C、51Rが停止される前の段階において、いずれかの賞への入賞を許容するか否かを決定するために実行されるものである。すなわち、この抽選により当選したいずれかの入賞役に該当する内部当選フラグが設定された場合に限り入賞することが許容されるのである。また、後に詳述するが、小役ゲーム中に実行されるBBゲーム並びにRB中に実行されるRBゲームにおいては、それまでに行われたゲームでの遊技実績に応じて、複数定められた内部当選確率テーブルのうちいずれか1つの内部当選確率テーブルを選択し、この選択した内部当選確率テーブルを適用して内部抽選処理を行う。
Sa4のステップにおいては、Sa3のステップにおける内部当選状況に応じて前述したRTを発生させるか否かのRT抽選や、RT中の残ゲーム数等の更新を行うRT処理を行う。具体的には、RT中以外では、Sa3のステップにおいてBBまたはRBが内部当選している場合、若しくはリプレイが内部当選した場合に、RTを発生させるか否かのRT抽選を行い、当選した場合には継続回数等の設定を行い、RT中の場合では、残ゲーム数の更新やRTの終了処理等を行う。
Sa5のステップにおいては、Sa4のステップにおけるRT処理の終了に伴い各リール51L、51C、51Rを回転させるリール回転処理を実施する。このリール回転処理においては、リール51L、51C、51R回転中の基準位置チェックによるエラーチェックは、所定時間毎のタイマ割り込みで随時確認される。また、全てのリール51L、51C、51Rが回転した時点でストップボタン40L、40C、40Rの押圧操作を有効とし、操作有効ランプ122L、122C、122Rを点灯するとともに、リール停止用のタイマカウントを開始する。
Sa6のステップにおいては、遊技者による停止ボタン40L、40C、40Rの押圧操作がなされるか、各リール51L、51C、51Rの回転開始時から遊技者によるストップボタン40L、40C、40Rの押圧操作がなされることなく所定時間である30秒が経過したことにより図柄を停止表示するための条件が満たされた時点で各々のリール51L、51C、51Rの停止フラグの設定を行い、この停止フラグの設定に基づいて押圧操作のあった停止ボタン40L、40C、40Rに対応する操作有効ランプ122L、122C、122Rを消灯するとともに、対応するリール51L、51C、51Rの回転を停止させるリール停止処理を実施する。
この停止処理では、前述した内部抽選処理によりいずれかの入賞役に該当する内部当選フラグが設定された場合に限り、その入賞役に該当する図柄の組み合わせが有効化された入賞ライン上に揃うように停止制御し、また、内部当選フラグが設定されていない場合には、最終的に入賞役に該当する図柄の組み合わせが有効化された入賞ライン上に揃わないように停止制御する。すなわち、内部抽選処理においていずれかの入賞役に内部当選しない限り入賞が発生することはなく、また、これにより繰り返し行われるゲーム中において各賞が平均的に発生することになる。
Sa7のステップにおいては、Sa6のステップにおいて全てのリール51L、51C、51Rの回転が停止されたと判定した時点で、可変表示装置50に表示された表示内容と、Sa3のステップにおいて内部当選し、入賞判定テーブルに設定された入賞役とを照合して入賞内容の判定を行う入賞判定処理を実行するとともに、特にいずれかの賞に入賞したと判定した場合にあっては、入賞内容に対応した各種設定を実行する。この設定内容としては、例えば入賞内容に対応する払出しメダル枚数、遊技状態、再遊技等の設定がある。
Sa8においては、Sa7のステップにおいて判定された入賞内容に対応して設定された設定内容に基づく処理を実行する。具体的には、設定された払出しメダル枚数分のメダルの払出し処理や、次回実行されるゲームにおける遊技状態の変更処理、各種差枚数カウンタの更新処理等を実行する。特に、BBやRBの発生時においては、ゲームカウンタ等の設定を行う。また、小役ゲーム中のBBゲームやRB中のRBゲームにおいては、ゲームカウンタ等の更新や、これらゲームカウンタ等の設定状況に基づいてBBやRBを終了するか否かを判定する終了判定処理を行い、所定の終了条件が成立した場合には、BBやRBの終了処理を行う。
図12は、図11に示すSa3のステップにおける内部抽選処理の制御内容の詳細を示すフローチャートである。
内部抽選処理では、まず、ゲームスタートとほぼ同時に、内部抽選用乱数値をサンプリングする(Sb1)。次いで、RT中である旨を示すRTフラグの設定状況に基づいてRT中であるか否かを確認する(Sb2)。
次いで、Sb1のステップにてサンプリングした内部抽選用乱数値と内部当選確率テーブルとを比較する(Sb3、Sb4)。この際、Sb2のステップにおいてRT中でないと判別した場合には、通常テーブルと比較し(Sb3)、RT中であると判別した場合には、RT用テーブルと比較する(Sb4)。
次いで、内部抽選用乱数値と内部当選確率テーブルとの比較結果に基づき内部当選した入賞役があるかを確認し(Sb5)、内部当選した入賞役がある場合には対応する内部当選フラグを設定する(Sb6)。
次いで、その時点の内部当選フラグの設定状況を示す内部当選状況コマンドを演出制御基板201に対して送信する(Sb7)。尚、内部当選フラグが設定されていない場合には内部当選フラグが設定されていない旨を示すコマンドが送信される。
次いで、RTカウンタに設定されているRTの継続ゲーム数とRTの残ゲーム数とを示すRT状況コマンドを演出制御基板201に対して送信する(Sb8)。尚、RT中でない場合にはRT中でない旨を示すコマンドが送信される。
図13は、図11に示すSa4のステップにおけるRT処理の制御内容の詳細を示すフローチャートである。
RT処理では、まず、RTフラグの設定状況に基づいてRT中であるか否かを確認する(Sc1)。このRT処理においては、RT中である場合と、RT中でない場合とで行う処理が異なる。
RT中である場合には、RTカウンタの残ゲーム数を1減算し(Sc2)、RTカウンタの残ゲーム数が0であるかを確認する(Sc3)。このステップにおいてRTカウンタの残ゲーム数が0の場合、すなわちRTの継続ゲーム数が全て消化されている場合には、RTフラグをクリアする(Sc6)。これにより次回のゲームからは通常のゲームとなる。
また、Sc3のステップにおいてRTカウンタの残ゲーム数が0の場合には、BBまたはRBが内部当選しているか否かを確認し(Sc4)、ボーナス告知がなされた旨を示すボーナス告知フラグをセットする(Sc5)。このボーナス告知フラグは、ボーナス告知演出にてボーナス告知がなされているか否かを確認するためのフラグであり、これにより、RTに合わせて行われるボーナス告知演出が終了し、ボーナス告知がなされているにも関わらず、再びRTが発生してボーナス告知演出が開始してしまうことを防止できる。
また、RT中でない場合には、リプレイ、BB、RBのいずれかに内部当選しているか否かを確認する(Sc7、Sc8)。
リプレイ、BB、RBのいずれかに内部当選している場合には、RTを発生させるか否かを決定するRT抽選を行う。このRT抽選では、リプレイが内部当選している場合と、BBまたはRBが内部当選している場合とで異なる処理を行う。
リプレイが内部当選している場合には、RT抽選用乱数値を抽出し(Sc9)、抽出した乱数値とRT低確率テーブルとを比較し(Sc10)、当選したか否かを確認する(Sc14)。RTに当選した場合には、当選した継続ゲーム数をRTカウンタの継続ゲーム数並びに残ゲーム数に設定し(Sc15)、その後RT中である旨を示すRTフラグを設定する。
また、BBまたはRBが内部当選している場合には、前述したボーナス告知フラグの設定状況に基づいてボーナス告知前であるか否かを確認する(Sc11)。
ボーナス告知前である場合には、RT抽選用乱数値を抽出し(Sc12)、抽出した乱数値とRT高確率テーブルとを比較し(Sc13)、当選したか否かを確認する(Sc14)。RTに当選した場合には、当選した継続ゲーム数をRTカウンタの継続ゲーム数並びに残ゲーム数に設定し(Sc15)、その後RT中である旨を示すRTフラグを設定する。
これらRT抽選に当選した場合には、次回のゲームからRTカウンタに設定された継続ゲーム数分のRTが発生することとなる。
次に、演出制御基板201の制御部230が実行する制御内容を、図14のフローチャートに基づいて説明する。
まず、電源が投入されると、初期設定が行われる。具体的には、各部の接続チェックや各レジスタの設定等が行われる(Sd1)。
初期設定の後、遊技制御基板200から送信されるコマンドの受信待ちの状態で待機する(Sd2)。
この状態で遊技制御基板200からコマンドを受信した場合には、受信したコマンドが内部当選状況コマンドであるか否かを確認する(Sd3)。
内部当選状況コマンドを受信した場合であれば、この受信した内部当選状況コマンドに基づく当該ゲームの内部当選フラグの設定状況や、その後受信するRT状況コマンドに基づいて当該ゲームにて行う演出パターンの設定を行う演出パターン設定処理を行う(Sd4)。
次いで、受信したコマンドに応じて設定されている演出パターンに基づく制御パターンを制御パターンテーブルより抽出し、抽出した制御パターンに基づいてランプの点灯制御や音声出力制御、液晶表示器135の表示制御等を行う演出制御処理を実行し、その後、再び遊技制御基板200から送信されるコマンドの受信待ちの状態で待機する(Sd5)。
図15は、図14に示すSd4のステップにおける演出パターン設定処理の制御内容の詳細を示すフローチャートである。
演出パターン設定処理では、まず、遊技制御基板200から送信されるRT状況コマンドの受信待ちの状態で待機する(Se1)。
この状態で遊技制御基板200からRT状況コマンドを受信した場合には、受信したRT状況コマンドに基づいて当該ゲームがRT中であるか否かを確認する(Se2)。
このステップにおいてRT中でないと判別した場合には、Sd2(図14参照)のステップにおいて受信した内部当選状況コマンドにより特定される内部当選フラグの設定状況に応じて演出パターンを決定し、この決定した演出パターンを設定する(Se3)。
また、Se2のステップにおいてRT中であると判別した場合には、Se1のステップにおいて受信したRT状況コマンドに基づいてRTの残ゲーム数が1であるか、すなわちRTが最終のゲームであるかを確認する(Se4)。
このステップにおいてRTの残ゲーム数が1でない場合には、Se1のステップにおいて受信したRT状況コマンドにより特定されるRTの継続ゲーム数並びにRTの残ゲーム数とボーナス告知用の演出パターンテーブルとを比較し、一致する演出パターンを抽出して設定する(Se5)。
また、Se4のステップにおいてRTの残ゲーム数が1の場合、すなわちRTが最終のゲームである場合には、当該ゲームの内部当選フラグの設定状況と、Se1のステップにおいて受信したRT状況コマンドにより特定されるRTの継続ゲーム数並びにRTの残ゲーム数とボーナス告知用の演出パターンテーブル(図10参照)とを比較し、一致する演出パターンを抽出して設定する(Se6)。
このように、RTの最終ゲーム、すなわちボーナス告知演出の最終ゲームでは、RTの継続ゲーム数やRTの残ゲーム数に加えて、当該ゲームの内部当選フラグの設定状況も確認して、演出パターンが設定されるため、RTの開始時、すなわちボーナス告知演出の開始時においてBBまたはRBが内部当選していない場合にも、ボーナス告知演出の実行中においてBBまたはRBが内部当選した場合には、最終演出結果にその内容が反映され、ボーナス告知が行われるようになっている。
図16は、本実施例のスロットマシン1において行われるボーナス告知演出の実行状況を示す図である。
例えば、BBまたはRBが内部当選している場合に5ゲームのボーナス告知演出が行われる場合には、図16(a)に示すように、1ゲーム目でバトル開始が報知され、2ゲーム目から5ゲーム目までバトル演出が行われ、5ゲーム目のバトル演出の終了とともに、最終演出結果としてBBまたはRBが内部当選している旨を示すボーナス告知が行われる。
また、BBまたはRBが内部当選していない場合に5ゲームのボーナス告知演出が行われる場合には、図16(b)に示すように、1ゲーム目でバトル開始が報知され、2ゲーム目から5ゲーム目までバトル演出が行われ、5ゲーム目のバトル演出の終了とともに、最終演出結果としてBBまたはRBが内部当選していない旨を示す外れ告知が行われる。また、ボーナス告知演出の実行中にBBまたはRBが内部当選した場合には、図16(c)に示すように、5ゲーム目のバトル演出並びに最終演出結果が変更され、BBまたはRBが内部当選している旨を示すボーナス告知が行われる。
以上説明したように、本実施例のスロットマシン1においては、BBまたはRBが内部当選していない状態で開始した継続演出としてのボーナス告知演出の実行中において、BBまたはRBが内部当選した場合に、その最終演出結果をBBまたはRBが内部当選した旨を示すボーナス告知演出に変更するようになっている。すなわち、最終演出結果が導かれる前の段階でゲーム状況が変化した場合には、該継続演出の最終ゲームにおいて導く最終演出結果をゲーム状況の変化に応じて変更されるため、従来のように、ゲーム状況と食い違った最終演出結果が導かれてしまうことで遊技者に違和感を与えてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、BBまたはRBの発生が許容された状態、すなわち本発明における所定の発生許容条件が成立している状態において、BB入賞またはRB入賞すること、つまり特別図柄(本実施例では「白7−白7−白7」または「黒7−黒7−黒7」)が揃うことにより、本発明における所定の発生条件が成立し、遊技者にとって有利な特別遊技状態としてのBBまたはRBが発生するとともに、BBまたはRBが内部当選していない状態で開始したボーナス告知演出の実行中にBBまたはRBが内部当選した場合に、最終演出結果がBBまたはRBの内部当選を示すボーナス告知に変更される。すなわち、特別遊技状態の発生が許容されていない状態において開始された継続演出の実行中に、特別遊技状態の発生が許容された場合には、最終演出結果が特別遊技状態の発生を許容する旨に変更されるようになるため、特別遊技状態の発生が許容されているにも関わらず、最終演出結果が食い違うために遊技者がゲームをやめてしまう等、遊技者に不利益が生じてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、所定の発生許容条件としてBBまたはRBの内部当選フラグの成立、すなわち内部抽選によりBBまたはRBが内部当選することが適用され、所定の発生条件としてBB入賞またはRB入賞することが適用されているが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、特別遊技状態が発生する契機となる特別入賞を許容する内部当選フラグの成立後、この内部当選フラグが一時貯留(ストック)され、規定ゲーム数が経過したり、毎ゲーム若しくは規定の小役または特別役の成立時等に行う放出抽選に当選すること等を条件に特別入賞を発生できる状態とし、この状態で特別入賞した場合に特別遊技状態が発生するものにおいては、規定ゲーム数を消化した場合や放出抽選に当選することが所定の発生許容条件に該当し、特別入賞することが所定の発生条件に該当することとなる。
また、内部抽選処理やその他の抽選等に当選して特別遊技状態の発生が許容された後、規定ゲーム数が経過したり、毎ゲーム若しくは規定の小役または特別役の成立時等に行う放出抽選に当選すること等を条件に特別遊技状態が発生する場合には、内部抽選処理やその他の抽選等に当選することが所定の発生許容条件に該当し、規定ゲーム数を消化した場合や放出抽選に当選することが所定の発生条件に該当することとなる。
また、本実施例では、特別遊技状態として遊技制御基板200が制御するBBまたはRBを例として説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出制御基板201が制御するサブボーナス(後述するAT等)を適用するようにしても良い。
また、前記実施例では、特別遊技状態としてBB並びにRBを適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別遊技状態としてBB並びにRBのうちいずれか一方を備えたものでも良い。
また、特別遊技状態とは、遊技者にとって有利な遊技状態であれば良く、例えば特別遊技状態として、前述のようにリプレイが高確率で入賞するRTや、通常時高確率で内部当選しているが、リールの停止順や停止タイミング等の入賞条件に一致する操作を行わないと入賞を出現させることができない特定役の前記入賞条件を報知するAT(アシストタイム)、リールが一定の範囲で無制御とすることで狙った特定の小役を入賞させることが可能なCT(チャレンジタイム)、シングルボーナスや小役の内部当選確率が高確率となる集中ゲーム、特別遊技状態を発生するための抽選の当選確率が大幅に上昇する高確率状態等を適用しても良く、更にはこれらの遊技状態を組み合わせた状態、例えばATとRTを組み合わせたART(アシストリプレイタイム)等を適用しても良い。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、ゲーム状況が変化する場合の例として特別遊技状態であるBBやRBの発生を許容するための内部当選フラグが未成立の状態から成立した状態に変化する場合について説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも継続演出の最終演出結果に影響するゲーム状況の変化があった場合に、最終演出結果が変更可能とされているものであれば良い。
例えば、BBやRBの内部当選フラグの持ち越しが行われない場合や、持ち越しゲーム数が規定されており、その後のゲームにおいては持ち越されない場合において、継続演出の開始時にはBBやRBの内部当選フラグが設定されており、最終演出結果が導かれる以前にBBやRBの内部当選フラグが設定されていない状態となった場合に最終演出結果が変更される、すなわちBBまたはRBが内部当選していない旨の演出結果に変更されるようにしても良い。
また、前記実施例では、継続演出であるボーナス告知演出の実行中にBBやRBが入賞しづらくなるように制御されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、ボーナス告知演出の実行中においても通常時と同様にBBやRBが入賞できるように制御しても良い。
また、前記実施例では、継続演出であるボーナス告知演出の各ゲーム毎の演出が互いに関連して一連のストーリー性を有する演出が構成されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、継続演出としては、少なくとも複数ゲームにわたって1セットの演出を実行するものであれば良く、個々のゲームで行われる演出が関連していないものであっても良い。
また、前記実施例では、継続演出であるボーナス告知演出の最終ゲームにおいて、ボーナス告知演出の開始時の内部当選状況と当該ゲームにおける内部当選状況とが異なる場合に、当該ゲームでの演出パターンを変更し、ボーナス告知演出の演出結果が内部当選状況に応じて変更されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ボーナス告知演出の開始時の内部当選状況と最終ゲームにおける内部当選状況とが異なる場合に、まず開始時に決定された演出結果とした後、最終ゲームにおける内部当選状況に応じた演出結果に変更するようにしても良い。例えば、開始時ではBBまたはRBが内部当選しておらず、最終ゲームまでの間にBBまたはRBが内部当選した場合に、最終ゲームの演出実行後、演出結果として外れパターンを表示した後、ボーナス告知パターンに逆転する場合が該当する。更には、継続演出であるボーナス告知演出を実行中の各ゲームにおいて内部当選状況を確認し、内部当選状況がボーナス告知演出の開始ゲームと異なる場合には、そのゲームから演出パターンを変更し、演出結果が変更されるようにしても良い。
また、前記実施例では、継続演出であるボーナス告知演出を実行するか否かを遊技制御基板200の制御部210が決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら継続演出の決定を演出制御基板201の制御部230が行うようにしても良い。
また、前記実施例では、メダル並びにクレジットを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルが外部に排出されることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシン、更には可変表示装置が画像にて表示される画像式のスロットマシンにも適用可能であることはいうまでもなく、これら遊技機の種別が限定されるものではない。
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1は、
遊技用価値を用いて1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置50の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置50の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンで1あって、
前記可変表示装置の表示結果が導出される前に遊技者にとって有利な特別遊技状態への移行を伴う特別入賞(BB入賞またはRB入賞)を含む入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、
前記事前決定手段により前記特別入賞の発生を許容する旨が決定され、該決定により許容された特別入賞が発生しなかったときに、当該特別入賞の発生を許容する旨の決定(BBまたはRBの内部当選)を次ゲーム以降に持ち越す持越手段と、
複数ゲーム間にわたる1セットの演出を実行し、最終ゲームにおいて前記特別入賞の発生が許容されているか否かを示す最終演出結果(ボーナス告知演出)を導く継続演出の実行を制御する継続演出制御手段と、
を備え、
前記継続演出制御手段は、
前記特別入賞の発生を許容する旨が決定されているか否かに関わらず、前記継続演出を開始させることを決定する継続演出決定手段(RT抽選)と、
前記継続演出の継続ゲーム数を、3ゲーム以上の継続ゲーム数を含む複数の異なる継続ゲーム数から選択する継続ゲーム数選択手段(RT抽選)と、
前記継続演出の開始時に前記特別入賞の発生が許容されているときに実行される前記継続演出を構成する各ゲームのうち最終ゲームを除く各ゲームの演出パターンと前記継続演出の開始時に前記特別入賞の発生が許容されていないときに実行される前記継続演出を構成する各ゲームのうち最終ゲームを除く各ゲームの演出パターンと前記継続演出の最終ゲームにおいて前記特別入賞の発生が許容されているときに実行される演出パターンと前記継続演出の最終ゲームにおいて前記特別入賞の発生が許容されていないときに実行される演出パターンとを前記複数の異なる継続ゲーム数別に定めた、演出パターンを特定するための演出パターンテーブル(ボーナス告知用演出パターンテーブル)を記憶する演出パターンテーブル記憶手段と、
前記継続演出が実行される各ゲームにおいて、前記演出パターンテーブル(ボーナス告知用演出パターンテーブル)に従って前記演出パターンを設定する演出パターン設定手段(演出パターン設定処理)と、
前記継続演出が実行される各ゲームにおいて、前記演出パターン設定手段(演出パターン設定処理)に設定された演出パターンに基づいて遊技機に設けられた演出装置(液晶表示器51)を制御して、前記継続演出を実行する継続演出実行手段と、
を含み、
前記継続ゲーム数選択手段は、前記継続演出の開始時に前記特別入賞の発生が許容されているときに前記継続演出が実行される場合に、前記継続演出の開始時に前記特別入賞の発生が許容されていないときに前記継続演出が実行される場合よりも、前記複数の異なる継続ゲーム数のうち所定ゲーム数(4ゲーム)以上の継続ゲーム数を選択する比率が高くなる割合にて前記継続ゲーム数を選択し、
前記演出パターン設定手段(演出パターン設定処理)は、
前記継続演出の最終ゲームを除くゲームにおいては、前記継続ゲーム数選択手段により選択された継続ゲーム数と前記継続演出の開始時における前記特別入賞の発生の許容状況と前記継続演出の実行が開始してからの経過ゲーム数とに対応して前記演出パターンテーブルに定められた演出パターン(RTの継続ゲーム数並びに残ゲーム数と、RT開始時の内部当選状況に一致する演出パターン)を、該ゲームの演出パターンとして設定するとともに、
前記最終ゲームにおいては、前記継続ゲーム数選択手段により選択された継続ゲーム数と該最終ゲームにおける前記特別入賞の発生の許容状況とに対応して前記演出パターンテーブルに定められた演出パターン(最終ゲームの内部当選フラグの設定状況と、RTの継続ゲーム数と、に一致する演出パターン)を、該最終ゲームの演出パターンとして設定する。
本発明の請求項2は、前記継続演出(ボーナス告知演出)は、各ゲーム毎に行う演出(バトル演出)を関連させることで一連のストーリー性を有するように構成されている。