JP2004180789A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【課題】特別遊技状態の発生に伴い獲得が期待できる価値の大きさを変動させることが可能なスロットマシンにおいて、より興趣の高いゲーム性を備えたスロットマシンを提供すること。
【解決手段】ＢＢ入賞に伴い、規定回数のＢＢゲーム及び規定回数のＲＢが付与されるＢＢを発生可能なスロットマシンにおいて、ＢＢゲームにおいてＲＢに移行する契機となるＪａｃＩｎ入賞が、ＪａｃＩｎフラグの当選時に選択される複数通りの入賞条件（６４通りからなる有効停止順と有効停止タイミングの組合せ）に一致する操作方法にて各リールの停止操作が行われることにより発生するように制御するとともに、ＢＢの態様に応じてＪａｃＩｎ入賞の入賞条件の報知を行う報知手段を備える。
【選択図】 図９
【解決手段】ＢＢ入賞に伴い、規定回数のＢＢゲーム及び規定回数のＲＢが付与されるＢＢを発生可能なスロットマシンにおいて、ＢＢゲームにおいてＲＢに移行する契機となるＪａｃＩｎ入賞が、ＪａｃＩｎフラグの当選時に選択される複数通りの入賞条件（６４通りからなる有効停止順と有効停止タイミングの組合せ）に一致する操作方法にて各リールの停止操作が行われることにより発生するように制御するとともに、ＢＢの態様に応じてＪａｃＩｎ入賞の入賞条件の報知を行う報知手段を備える。
【選択図】 図９
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関し、特には遊技者にとって有利なビッグボーナス等の遊技状態を発生させることが可能なスロットマシンに関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種のスロットマシンとしては、通常よりも多くの価値を獲得できる、すなわち遊技者にとって有利なビッグボーナス等の特別遊技状態が発生可能とされたものが多数考案されている。
【０００３】
これら遊技者にとって有利な特別遊技状態のうち、ビッグボーナスとは、小役入賞や高配当なＪａｃ入賞が高確率にて発生するレギュラーボーナスに移行するためのＪａｃＩｎ入賞が高確率で発生するビッグボーナスゲームが付与される遊技状態である。
【０００４】
また、近年においては、ビッグボーナスが発生する契機となった入賞態様に応じて、前述したビッグボーナスゲームの回数やビッグボーナスゲームにおける小役入賞確率、ビッグボーナス終了後の出玉率等を変化させることでビッグボーナスの発生に伴い獲得が期待できる価値の大きさを変動させることが可能なスロットマシンが考案されている（例えば、特許文献１）。
【０００５】
【特許文献１】
特許第３０５９７０５号公報（第４−５頁）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述のように特別遊技状態の発生に伴い獲得が期待できる価値の大きさを変動させることが可能なスロットマシンにおいて、より興趣の高いゲーム性を備えたスロットマシンを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のスロットマシンは、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能とされ、該入賞の発生に応じて所定の価値が付与されるスロットマシンであって、
前記可変表示装置の表示結果を導出表示させるための停止操作手段と、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
通常遊技状態において所定の発生条件が成立したときに移行し、所定の移行入賞を高確率で発生させることが可能な第１の特別遊技状態と、該第１の特別遊技状態において前記移行入賞が発生したときに移行し、所定の特殊入賞を高確率で発生させることが可能であるとともに、ゲーム回数または前記特殊入賞の入賞回数が規定された回数に到達することで終了する第２の特別遊技状態と、からなる特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
少なくとも前記第１の特別遊技状態におけるゲーム回数が規定された回数に到達することで前記特別遊技状態を終了させる特別遊技状態終了手段と、
を備え、
前記移行入賞は、前記事前決定手段により発生が許容され、かつ前記停止操作手段により所定の入賞条件に適合する操作が行われることにより発生する入賞であり、
前記第１の特別遊技状態において前記事前決定手段により前記移行入賞の発生が許容されたときに、該移行入賞を発生させるための入賞条件に適合する操作方法を報知することが可能な移行報知手段と、
前記移行報知手段による報知を行うか否かを決定する移行報知決定手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、第１の特別遊技状態において移行報知手段による報知が行われたときには、報知された操作方法に従うことにより移行入賞を発生させることが可能となる。すなわち第２の特別遊技状態に移行してより多くの価値を得ることが可能となる。これにより、第１の特別遊技状態での移行報知手段による報知の有無に応じて第２の特別遊技状態に移行する確率が変化することとなり、特別遊技状態において獲得が期待できる価値の大きさも大きく変動することとなるため、より興趣の高いゲーム性を実現できる。
【０００８】
本発明のスロットマシンの前記特別遊技状態終了手段は、前記第１の特別遊技状態におけるゲーム回数が規定された回数に到達したとき、または前記第２の特別遊技状態への移行回数が規定された回数に到達した際の前記第２の特別遊技状態が終了したとき、のいずれかの条件が満たされたときに前記特別遊技状態を終了させることが好ましい。
このようにすれば、第２の特別遊技状態への移行回数が規定された回数に到達した際の第２の特別遊技状態が終了することを、特別遊技状態の終了条件とすることで、過度に大量の価値が獲得できてしまうことを防止でき、必要以上に遊技者の射幸心を煽ってしまうことを防止できる。
【０００９】
本発明のスロットマシンの前記第２の特別遊技状態は、獲得が期待できる価値の大きさが異なる複数の態様からなり、
前記移行報知手段による前記入賞条件の報知が行われたときに発生した移行入賞であるか、前記入賞条件の報知が行われないときに発生した移行入賞であるか、に応じて、その後移行する前記第２の特別遊技状態の態様を変化させる態様変更手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、移行報知手段による報知が行われたときに発生した移行入賞であるか、報知が行われないときに発生した移行入賞であるか、に応じて、その後移行する第２の特別遊技状態において獲得が期待できる価値の大きさも変動することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【００１０】
本発明のスロットマシンの前記第１の特別遊技状態において所定の小役入賞を発生させることが可能であり、該小役入賞は、前記事前決定手段により発生が許容され、かつ前記停止操作手段により所定の入賞条件に適合する操作が行われることにより発生する入賞であり、
前記第１の特別遊技状態において前記事前決定手段により前記小役入賞の発生が許容されたときに、該小役入賞を発生させるための入賞条件に適合する操作方法を報知することが可能な小役報知手段と、
前記小役報知手段による報知を行うか否かを決定する小役報知決定手段と、
を備えることが好ましい。
このようにすれば、小役報知手段による報知の有無に応じて第１の特別遊技状態における小役入賞の発生確率が変化することとなる。すなわち、第１の特別遊技状態においては、第２の特別遊技状態に移行する確率に加えて小役入賞の発生確率も変化することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【００１１】
本発明のスロットマシンの前記可変表示装置は、各々独立して表示状態を変化させる複数の可変表示部を備えるとともに、前記停止操作手段は、前記各可変表示部の表示結果を各々独立して導出表示させるための停止操作部を備え、
前記移行入賞を発生させるための入賞条件は、前記可変表示部の表示結果を導出表示させる順番、及び少なくともいずれか１つの前記可変表示部に対応する前記停止操作部の操作タイミングの組合せであることが好ましい。
このようにすれば、第１の特別遊技状態における移行入賞を発生させるための入賞条件の組合せが多くなる。これにより移行報知手段により報知が行われない場合に移行入賞が発生する確率が低くなるため、移行報知手段による報知の有無に応じてゲーム性にメリハリを持たせることができる。
【００１２】
本発明のスロットマシンの前記移行報知手段は、前記入賞条件のうち、前記可変表示部の表示結果を導出表示させる順番、または前記可変表示部に対応する前記停止操作部の操作タイミングのいずれか一方のみを報知することが可能であることが好ましい。
このようにすれば、移行報知手段により可変表示部の表示結果を導出表示させる順番、及び可変表示部に対応する停止操作部の操作タイミングからなる入賞条件のうち、いずれか一方の入賞条件に一致する操作方法が報知されたときには、双方とも報知されない場合に比較して移行入賞の発生確率が高くなるため、移行入賞の発生、すなわち第２の特別遊技状態へ移行することに対する遊技者の期待感を高めることができる。
【００１３】
本発明のスロットマシンの前記特別遊技状態は、前記第１の特別遊技状態における前記移行報知手段の報知確率が異なる複数の態様からなり、
既に行われた遊技に関する遊技履歴に応じて前記特別遊技状態の態様を選択する特別遊技状態態様選択手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、遊技履歴に応じて第１の特別遊技状態における移行報知手段の報知確率が変化する。すなわち遊技履歴に応じて特別遊技状態において獲得が期待できる価値の大きさが変動することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【００１５】
本発明が適用された遊技機の実施例を図面を用いて説明すると、図１には、本実施例におけるスロットマシン１の全体正面図、図２にはスロットマシン１の内部構造図がそれぞれ示されている。スロットマシン１は、前面が開口する筐体２ａと、この筺体２ａの側端に回動自在に枢支された前面扉２ｂと、から構成されており、前面扉２ｂの裏面に設けられた施錠装置（図示略）の鍵穴３に挿入した所定のキーを時計回り方向に回動操作することにより施錠が解除されて前面扉２ｂを開放することができるようになっている。
【００１６】
前面扉２ｂの周囲には、遊技効果ＬＥＤ１３０（図３参照）が内蔵された遊技効果ＬＥＤ部４１が設けられているとともに、前面扉２ｂの前面上部には役構成等が印刷された上部パネル４が、前面中央部には各種表示部が形成された遊技パネル６が、前面下部にはタイトル等が印刷された下部パネル７が、各々設けられている。
【００１７】
遊技パネル６と下部パネル７の間には、前方に突出するように操作部８が形成されており、この操作部８には遊技媒体であるメダルを投入可能なメダル投入部３４や各種操作ボタン３５、３６ａ、３６ｂ、３７、４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ、及びスタートレバー３８等が設けられているとともに、操作部８の下部左右側には、遊技効果ＬＥＤ１３１（図３参照）が内蔵された遊技効果ＬＥＤ部４３がそれぞれ設けられている。
【００１８】
前面扉２ｂにおける下部パネル７の下方には、メダルが払出されるメダル払出穴９が設けられたメダル受皿１１が設けられている。
【００１９】
上部パネル４の左右側には、内部に設けられる高音用のスピーカ１３６ａ、１３６ｂ（図３参照）から出力される音を放音する放音部１２ａ、１２ｂがそれぞれ設けられているとともに、メダル払出穴９の側方には、内部に設けられる低音用のスピーカ１３７（図３参照）から出力される音を放音する放音部１３が設けられている。
【００２０】
上部パネル４の中央部には、液晶表示部１５が設けられており、この液晶表示部１５を透して内部に設けられる液晶表示器１３５（図３参照）の表示内容が表示されるようになっている。
【００２１】
遊技パネル６には、スロットマシン１の筐体２ａに内設された後述のリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒを透視可能な透視窓１４と、各種表示部と、がそれぞれ設けられている。
【００２２】
遊技パネル６に設けられた各種表示部のうち、クレジット表示部３１は、クレジットが表示される。クレジットとは、遊技者所有の有価価値としてスロットマシン１内部の記憶部に記憶されているメダル数である。このスロットマシン１では、クレジットとして記憶可能な価値の上限値が最大でメダル５０枚分とされており、この上限値を越えるクレジットの加算更新の要求が発生した場合にはその上限を越えるメダルがメダル払出穴９から払出される。
【００２３】
ゲーム回数表示部３２は、後述するビッグボーナス（ＢＢ）中に提供されるビッグボーナスゲーム（ＢＢゲーム）の残回数や、後述するレギュラーボーナス（ＲＢ）の残回数等が表示される。さらにゲーム回数表示部３２は、スロットマシン１に発生した各種の異常を表示する報知手段であるエラー表示器としても機能する。
【００２４】
ペイアウト表示部３３は、１ゲーム中に発生した入賞に基づいて遊技者に付与されるメダル枚数が入賞がある毎に表示される。
【００２５】
１〜３枚賭け表示部４６〜４８は、内蔵された１〜３枚賭けＬＥＤ１１１〜１１３（図３参照）が、遊技者がゲームに賭数を設定した場合にその賭数に応じて点灯する。
【００２６】
リプレイ表示部２７は、リプレイ入賞が発生した場合に、その内部に内蔵されたリプレイＬＥＤ１１４（図３参照）が点灯する。スタート表示部２８は、賭数が設定されることによりスタート操作をすることが可能となった場合に、その内部に内蔵されたスタートＬＥＤ１１５（図３参照）が点灯し、有効なスタート操作が検出されることにより消灯する。投入指示表示部３０は、メダルを受付可能な状態である場合に、その内部に内蔵された投入指示ＬＥＤ１１７（図３参照）が点滅し、メダルを受付不可能な状態である場合に消灯する。
【００２７】
ウェイト表示部２９は、ウェイトタイム中にスタート操作が検出された場合に、その内部に内蔵されたウェイトＬＥＤ１１６（図３参照）が点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、ゲームがあまりに速く進行しすぎてしまうことを規制するために設定されたゲーム進行規制期間であり、このウェイトタイム中にスタート操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後にリールが始動するように設定されている。
【００２８】
演出用表示部１６〜２５のうち演出用表示部１７〜２０は、リプレイ表示部２７、ウェイト表示部２９、スタート表示部２８、投入指示表示部３０と、演出用表示部２１〜２５は、１〜３枚賭け表示部４６〜４８と、各々同様に機能する表示部であり、これら各表示部に内蔵されたＬＥＤ１１１〜１１７の点灯／消灯に応じて、各々対応する演出用表示部１７〜２５に内蔵された演出用ランプ１４１〜１４９（図３参照）が点灯／消灯する。また、演出用表示部１６は、ビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞の発生が許容されている場合に、その内部に内蔵された演出用ランプ１４０（図３参照）が点灯するようになっており、ボーナス告知表示部として機能する。
【００２９】
操作部８の上面右側には、メダル投入口が形成されたメダル投入部３４が設けられているとともに、左側には精算ボタン３７、１枚ＢＥＴボタン３６ａ、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂがそれぞれ設けられている。
【００３０】
１枚ＢＥＴボタン３６ａは、クレジットを使用してメダルを１枚分賭ける際に押圧するボタンであり、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂは、１ゲームにおいて許容される賭数の最大数（本実施例ではメダル３枚分）をクレジットの範囲内で賭ける際に押圧するボタンである。１枚ＢＥＴボタン３６ａ、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂの内部には、ＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ａ、１２１ｂがそれぞれ内蔵されており（図３参照）、これらのＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ａ、１２１ｂは、対応するＢＥＴボタンの操作により賭数を設定可能な状態にある場合に点灯し、賭数を設定不可能な状態の場合に消灯する。
【００３１】
精算ボタン３７は、記憶部に記憶されているクレジットの精算操作をする際に押圧するボタンであり、この精算ボタン３７の押圧操作に伴い、クレジットとして記憶されている枚数のメダルがメダル払出穴９から払出されるようになっている。
【００３２】
操作部８の前側面には、スタートレバー３８、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ、メダル詰まり解除ボタン３５がそれぞれ設けられている。スタートレバー３８は、ゲームを開始する際に操作するレバーであり、賭数の設定終了後においてスタートレバー３８を操作することによりリールユニット５０の各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が開始される。
【００３３】
各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒは、ゲームが開始した後にリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転を停止させる際に操作するボタンであり、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの内部には操作有効ＬＥＤ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒが、それぞれ内蔵されている（図３参照）。これら操作有効ＬＥＤ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒは、対応するストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作が有効である場合に点灯し、操作が無効である場合に消灯する。
【００３４】
メダル詰まり解除ボタン３５は、メダル投入部３４に投入されたメダルが内部で詰まった場合に、これを解消させる際に操作するボタンである。
【００３５】
前面扉２ｂの裏面には、メダル投入部３４から投入されたメダルを後述するホッパータンク５７ａに導く投入メダルセレクタ（図示略）が設けられている。直径や厚みの異なる不正メダルは、この投入メダルセレクタにより振り分けられてメダル払出穴９から返却される。
【００３６】
投入メダルセレクタの下流側には、流下するメダル流路を選択的に切替可能とする図示しない流路切替ソレノイド１０７（図３参照）が設けられている。通常時において流路切替ソレノイド１０７は励磁されており、この状態において流下するメダルは投入メダルセンサ１０６（図３参照）により検出された後、ホッパータンク５７ａ内に貯留されるようになっている。メダル投入が不可能な場合には、流路切替ソレノイド１０７の励磁が解除されて流路が切替わってメダル払出穴９から返却される。
【００３７】
図２に示すように、筐体２ａ内略中央部には、複数種の図柄が印刷された透光性を有する帯状のリールシートが外周に巻回されたリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒを有する可変表示装置としてのリールユニット５０が設けられている。それぞれのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒは、各々に対応して設けられたリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒによりそれぞれ独立して縦方向に回転（駆動）、停止するように構成されており、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転することにより、透視窓１４には前記各種図柄が連続的に変化しつつ表示されるようになっている。
【００３８】
透視窓１４から視認できる各リールの領域を、各リールに対応させて左可変表示部、中可変表示部、右可変表示部（領域）と呼ぶ。この各可変表示部からは、各リールに描かれた複数の図柄のうち、連続する３つの図柄が上段、中段、下段の位置に表示される。
【００３９】
各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに対応して各リールの基準位置を検出するリールセンサ５６が設けられており、このリールセンサ５６により所定の図柄の停止位置を導出できるようになっているとともに、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒにおける特定の表示領域（上、中、下段の表示領域）を裏面から個別に照射可能な複数のリールランプ５５がそれぞれ上、中、下段に設けられており、これら各リールランプ５５は、透視窓１４に表示される各図柄を後方から点灯するバックライトとして機能するようになっている。
【００４０】
リールユニット５０の下方には、メダル投入部３４から投入されたメダルを貯留するホッパータンク５７ａを有するホッパーユニット５７が設けられている。また、ホッパーユニット５７の右側にはホッパータンク５７ａからオーバーフローしたメダルが貯留されるオーバーフロータンク５９が設けられている。このオーバーフロータンク５９内にはメダルを検出可能な満タンセンサ６０が設けられており、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったことを検出できるようになっている。
【００４１】
ホッパーユニット５７の下方部分にはホッパーモータ６２が設けられており、このホッパーモータ６２が回転することによりホッパータンク５７ａ内のメダルがメダル排出口６３から排出される。排出されたメダルは、メダル排出口６３の近傍に設けられる払出メダルセンサ６１により検出された後、メダル払出穴９から払い出される。
【００４２】
ホッパーユニット５７の側部には、メイン電源をｏｎ／ｏｆｆするメインスイッチ部６５と、エラーが生じた場合等において再びゲームを続行可能な状態にリセットするための第２リセットボタン６６と、入賞確率を変更可能とする設定ボタン６７と、自動精算機能をｏｎ／ｏｆｆする自動精算選択スイッチ部６８と、自動打止め機能をｏｎ／ｏｆｆする打止め選択スイッチ部６９と、遊技場の管理者等が所持する特定のキーを挿入可能な設定キー挿入部７０と、が前面に設けられた電源ユニット６４が配設されている。
【００４３】
本実施例では、設定キー挿入部７０に特定のキーを挿入して時計回りに９０度回転した状態、すなわちｏｎの状態で電源投入を行う操作により、後述する設定キースイッチ８２のｏｎが検出され、遊技状態の初期化、すなわち後述するＲＡＭ２１２の記憶内容の初期化が実行されるとともに、設定ボタン６７の操作が有効となり、この設定ボタン６７の操作により入賞確率、すなわち出玉率の変更が実行可能となる。
【００４４】
次に、遊技者が遊技（ゲーム）を行うための操作や、該操作に伴う各種装置の作動状況を説明する。
【００４５】
ゲームを開始する場合は、メダルやクレジットを使用して所望の大きさの有価価値を賭けて所望の大きさの賭数を設定する。賭数は、メダルをメダル投入部３４から投入するか、あるいはクレジットを使用することにより設定できるようになっている。クレジットを使用するにはＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂ、または１枚ＢＥＴボタン３６ａを押圧すれば良い。
【００４６】
遊技者により賭数が「１」に設定されると入賞ラインＬ１（図１参照）が有効となり、賭数が「２」に設定されると入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’（図１参照）が有効となり、賭数が「３」に設定されると入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’（図１参照）が有効となる。
【００４７】
そして少なくとも「１」の賭数が設定された時点でスタートレバー３８の操作が有効に受付けられる状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
【００４８】
尚、このような賭数に応じて有効化される入賞ラインの本数、及び形状等は任意に変更可能であり、本実施例の形態に限定されるものではない。また、賭数に応じて有効化される入賞ラインの本数も任意に設定変更可能である。
【００４９】
ゲームが開始可能な状態でスタートレバー３８を押圧操作すれば、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転し、透視窓１４には複数種類の図柄が連続的に変化するように表示される。各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が開始されてから所定時間が経過すれば各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作が有効になり、この状態で遊技者がいずれかのストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒを押圧操作すれば、対応するリールの回転が停止され、透視窓１４からは対応する可変表示部の上、中、下段に図柄が表示される。
【００５０】
また、遊技者がストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒを押圧操作しない場合には、一定時間が経過した時点で自動的に各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が順次停止する。
【００５１】
そして全てのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’（図１参照）上に予め定められた図柄の組合せが表示された場合は入賞となり、入賞内容に対応して予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に対してクレジットとして払出される。また、クレジットが上限数に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴９から払い出される。
【００５２】
また、特に予め定められた特別図柄の組合せが表示されて大当たり入賞した場合にあっては、メダルの払出しが行なわれるとともに、通常遊技状態とは異なるとともに、遊技者にとって有利な、すなわち大量のメダルを獲得できるビッグボーナス（ＢＢ）やレギュラーボーナス（ＲＢ）が遊技者に対して遊技価値として付与されるようになっている。
【００５３】
尚、このように入賞することにより遊技者に対して付与される「遊技価値」は、メダル及びクレジット等の有価価値に限らず、上記のように大当たり入賞した場合において遊技者に対して付与されるＢＢやＲＢ等、遊技に関連する特典全てを含む。
【００５４】
図３は、スロットマシン１に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。また、図４は、遊技制御基板２００に設けられたメイン制御手段としての制御部２１０の構成と、演出制御基板２０１に設けられたサブ制御手段としての制御部２３０の構成と、を説明するためのブロック図である。
【００５５】
スロットマシン１に設けられた各種基板のうち、遊技制御基板２００によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板２０１によって遊技状態に応じた演出制御等が実施される。また、電源基板２０２にはスロットマシン１の外部から電源が供給される。この電源基板２０２には、外部電源の供給を受けるための電源コード８４と、メインスイッチ８０とが接続されている。
【００５６】
遊技制御基板２００は、演出制御基板２０１、電源基板２０２、リール中継基板２０３と配線接続されているとともに、リール中継基板２０３を介して外部出力基板２０５と、また、演出制御基板２０１を介してリールランプ中継基板２０４と接続されている。
【００５７】
遊技制御基板２００の制御部２１０は、遊技状態がＲＢであることを示すＲＢ中信号や、遊技状態がＢＢであることを示すＢＢ中信号、賭数を設定するために用いられたメダル数を示すメダルＩＮ信号、入賞の発生により払出されたメダルを示すメダルＯＵＴ信号、などをリール中継基板２０３を介して外部出力基板２０５からスロットマシン１の外部に出力する制御を行う。尚、外部出力基板２０５から外部に出力される信号のうち、ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒの操作がなされた旨を示すストップスイッチ信号は、ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒから直接出力された信号であり、リール制御信号は、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに対応するリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒを制御するための制御信号（モータ位相信号）である。
【００５８】
これら外部出力基板２０５から出力される信号は、たとえば、第３者機関が型式試験を行う際に利用可能である。
【００５９】
遊技制御基板２００には、各種のスイッチ、センサ、ＬＥＤ、及び表示器等、各種部品からの配線が接続されている。
【００６０】
電源基板２０２に配線接続された設定スイッチ８３、設定キースイッチ８２、第２リセットスイッチ８１、払出しセンサ６１、及びホッパーモータ６２は、電源基板２０２によって中継されて遊技制御基板２００と配線接続されており、それぞれのスイッチ及びセンサの検出信号は、遊技制御基板２００の制御部２１０に入力される。
【００６１】
リール中継基板２０３に配線接続されたリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒ、及びリールセンサ５６は、リール中継基板２０３によって中継されて遊技制御基板２００に配線接続されており、リールセンサ５６の検出信号は、遊技制御基板２００の制御部２１０に入力される。
【００６２】
遊技制御基板２００に配線接続されたスイッチ、センサのうち、１枚ＢＥＴスイッチ１００は１枚ＢＥＴボタン３６ａの操作を検出し、ＭＡＸＢＥＴスイッチ１０１はＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂの操作を検知するスイッチであり、スタートスイッチ１０２はスタートレバー３８の操作を検出するスイッチであり、左、中、右ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒは、左、中、右ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作を検出するスイッチである。精算スイッチ１０４は、精算ボタン３７の操作を検出するスイッチであり、第１リセットスイッチ１０５は、施錠装置の鍵穴３に挿入したキーによるスロットマシン１のリセット操作を検出するスイッチである。また、投入メダルセンサ１０６は、メダル投入部３４に投入されたメダルを検出するセンサである。
【００６３】
遊技制御基板２００に配線接続された表示器のうち、ゲーム回数表示器１０８はゲーム回数表示部３２を構成する表示器であり、クレジット表示器１０９はクレジット表示部３１を構成する表示器であり、ペイアウト表示器１１０はペイアウト表示部３３を構成する表示器である。
【００６４】
また、遊技制御基板２００には、前述した１枚賭けＬＥＤ１１１、２枚賭けＬＥＤ１１２、３枚賭けＬＥＤ１１３、リプレイＬＥＤ１１４、スタートＬＥＤ１１５、ウェイトＬＥＤ１１６、投入指示ＬＥＤ１１７、ＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ａ、ＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ｂ、左操作有効ＬＥＤ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒ、流路切替ソレノイド１０７等の各種電気部品が配線接続されている。
【００６５】
電源基板２０２あるいはリール中継基板２０３を介して、あるいはこれらの基板を介することなく遊技制御基板２００に配線接続された各種ＬＥＤ及び表示器、モータ、ソレノイド等の電気部品は、遊技制御基板２００に搭載された制御部２１０によって制御される。また、制御部２１０は、遊技制御基板２００に接続され、または、電源基板２０２あるいはリール中継基板２０３を介して遊技制御基板２００に接続された各種スイッチ及びセンサの検出信号を受け、遊技状態を制御する。
【００６６】
遊技制御基板２００に設けられた制御部２１０は、図４に示すように、制御動作を所定の手順で実行することのできるＣＰＵ２１１と、ＣＰＵ２１１の制御プログラムや各種データテーブルを格納するＲＯＭ２１３と、必要なデータの書き込み及び読み出しができるＲＡＭ２１２と、ＣＰＵ２１１と外部回路との信号の整合性をとるためのＩ／Ｏポート２１４とを含む。すなわち、制御部２１０は、これらＣＰＵ２１１、ＲＡＭ２１２、ＲＯＭ２１３、Ｉ／Ｏポート２１４が全て内蔵された１チップマイクロコンピュータにて構成されている。
【００６７】
また、遊技制御基板２００には、電源投入時にＣＰＵ２１１にリセットパルスを与える初期リセット回路２１７と、ＣＰＵ２１１にクロック信号を与えるクロック発生回路２１８と、クロック発生回路２１８からのクロック信号を分周して割込パルスを定期的にＣＰＵ２１１に与えるパルス分周回路（割込パルス発生回路）２１９と、一定範囲の乱数を高速で連続的に発生している乱数発生回路２２１と、乱数発生回路２２１から乱数をサンプリングするサンプリング回路２２２と、バッファ回路２２０とが設けられる。さらに、遊技制御基板２００には、各種スイッチからの信号が入力されるスイッチ回路２１５や、モータ回路２１６、その他、図示しないソレノイド回路等が設けられている。
【００６８】
遊技制御基板２００の制御部２１０から演出制御基板２０１へは、バッファ回路２２０を介して制御部２１０が制御する制御状態を特定可能な制御情報としての各種コマンドが出力される。バッファ回路２２０は、遊技制御基板２００の内部から外部への信号の出力を許容するが遊技制御基板２００の外部から内部へ信号が入力されることを阻止するように機能する。このため、遊技制御基板２００と演出制御基板２０１との間において、遊技制御基板２００から演出制御基板２０１への一方向通信が担保され、コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板２００に信号を入力させて不正な制御動作を行わせる不正行為を防止できる。
【００６９】
演出制御基板２０１には、遊技効果ＬＥＤ１３０〜１３４と、演出用ランプ１４０〜１４９と、液晶表示器１３５と、放音部１２ａ、１２ｂ、１３に内蔵されるスピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７と、タイトルパネル８及び遊技パネル６を内側から照らす各蛍光灯１３８と、がそれぞれ接続され、さらに、リールランプ中継基板２０４を介してリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに内蔵されているリールランプ５５が接続されている。
【００７０】
リール中継基板２０３を介して、あるいはこれらの基板を介することなく演出制御基板２０１に配線接続された各種ランプ及びスピーカ、液晶表示器等の電気部品は、演出制御基板２０１に搭載された制御部２３０によって制御される。
【００７１】
演出制御基板２０１によって制御される各遊技効果ＬＥＤ１３０〜１３４、演出用ランプ１４０〜１４９、液晶表示器１３５、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７、各蛍光灯１３８、リールランプ５５は、遊技制御基板２００によって制御される各種表示器などに比較すると、それが機能しなくても遊技の進行自体には影響を与えるものでなく、演出効果を主眼においた演出手段である。このため、たとえ、演出制御基板２０１に故障が発生したとしても、遊技者に不利な状況が提供されてしまうことはないばかりか、制御部２１０の制御の負荷が軽減される。
【００７２】
演出制御基板２０１に設けられた制御部２３０は、ＣＰＵ２３１と、必要なデータの書き込み、及び読み出しができるＲＡＭ２３２と、ＣＰＵ２３１の制御プログラムや各種データテーブルを格納するＲＯＭ２３３と、Ｉ／Ｏポート２３４と、を含む。制御部２３０も、制御部２１０と同様に１チップマイクロコンピュータにて構成されている。
【００７３】
また、演出制御基板２０１には、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７から音を出力させるためのスピーカ駆動回路２３５と、液晶表示器１３５を表示制御するための表示駆動回路２３６と、各種ランプを点灯あるいは点滅させるためのランプ駆動回路２３７と、が搭載されている。
【００７４】
また、演出制御基板２０１は、遊技制御基板２００と接続されており、制御部２３０は、遊技制御基板２００から送信された各種コマンドに基づいて遊技制御基板２００の制御状態を特定し、この特定した制御状態に応じて予め定められた制御パターンを設定し、この制御パターンに応じて各遊技効果ＬＥＤ１３０〜１３４、演出用ランプ１４０〜１４９、液晶表示器１３５、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７、各蛍光灯１３８、リールランプ５５等の電気部品を制御する。
【００７５】
図５は、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ、の図柄配列を示す図であり、図中、「左」はリール５１Ｌの図柄配列を示し、「中」はリール５１Ｃの図柄配列を示し、「右」はリール５１Ｒの図柄配列を示す。左側に示した数字は図柄番号であり、「１」〜「２１」の各図柄番号に対応して、「黒７」、「白７」、「ＢＡＲ」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「プラム」の図柄が各リールに２１個配列されている。
【００７６】
本実施例では、図６に示すように、通常遊技状態において「黒７−黒７−黒７」、「白７−白７−白７」、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」、「チェリー−ａｎｙ−ａｎｙ（ａｎｙ＝「黒７」、「白７」、「ＢＡＲ」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「プラム」）」、「スイカ−スイカ−スイカ」、「ベル−ベル−ベル」、または「プラム−プラム−プラム」の組合せが入賞の対象とされている。
【００７７】
通常遊技状態において「チェリー−ａｎｙ−ａｎｙ」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、２枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、１２枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、１０枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。
【００７８】
また、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを実施可能なリプレイゲーム（再ゲーム）が付与されるリプレイ（再遊技）入賞が発生する。
【００７９】
また、賭数に応じて有効化された入賞ラインが複数本存在する場合において、前述したようにメダルが払い出される図柄の組合せが複数本の入賞ライン上において同時に揃った場合には、各入賞ライン上の図柄の組合せによって払い出されるメダル枚数の合計枚数に相当するメダルが払い出されるのが原則である。しかし、１ゲームにおいて遊技者に払い出されるメダルの上限が１５枚と定められているために、１５枚を越える場合にはその１６枚目以降のメダルが無効となる。
【００８０】
また、通常遊技状態において有効化されたいずれかの入賞ライン上に「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の図柄の組合せが揃えば、特別入賞であるＲＢ入賞が発生し、その対価として１５枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利なレギュラーボーナス（ＲＢ）が発生し、レギュラーボーナスゲーム（ＲＢゲーム）が遊技者に対して付与される。ＲＢゲームにおいては、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃って、１５枚のメダルが払い出されるＪａｃ入賞が高確率で発生する。ＲＢでは、ＲＢゲームが最大で１２回提供される。そしてＲＢは、ＲＢゲームが１２回実行されるか、あるいはＲＢゲームが１２回に達する前にＪａｃ入賞が８回発生するか、のいずれかの条件が満たされた時点で終了する。したがって、遊技者は１２回のＲＢゲーム中に最大８回のＪａｃ入賞の機会を得ることができる。
【００８１】
また、通常遊技状態において有効化された入賞ライン上に、「黒７−黒７−黒７」または「白７−白７−白７」が揃えば、特別入賞であるＢＢ入賞が発生し、その対価として１５枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態としてのビッグボーナス（ＢＢ）が発生し、以下に説明するビッグボーナスゲーム（ＢＢゲーム）と前述したＲＢが遊技者に対して付与される。
【００８２】
ＢＢゲームにおいては、「ベル−ベル−ベル」、または「プラム−プラム−プラム」の組合せが入賞の対象とされており、これらの組合せのうち「ベル−ベル−ベル」の組合せが通常遊技状態に比較して高確率で揃う。
【００８３】
ＢＢゲームにおいて「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、１５枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。
【００８４】
また、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、ＪａｃＩｎ入賞が発生し、その対価として３枚のメダルが払い出されるとともに、前述したＲＢに移行し、レギュラーボーナスゲーム（ＲＢゲーム）が遊技者に対して付与される。
【００８５】
ＢＢでは、ＢＢゲームが最大で３０ゲーム提供されるとともに、このＢＢゲームにおいてＲＢに移行可能な最大回数が規定されており、本実施例では最大で３回移行し得るように規定されている。そしてＢＢは、３０回のＢＢゲームを実行した場合か、或いは３０回のＢＢゲームを実行する前にＲＢへ３回移行し、３回目のＲＢが終了した場合のうち、少なくともいずれか１つの条件が満たされた時点で終了する。
【００８６】
尚、本実施例では、規定数のＢＢゲームを実行した場合か、規定数のＲＢが終了した場合のいずれか一方の条件でＢＢが終了する構成とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ＢＢ中の獲得枚数が所定の上限枚数に到達した場合にＢＢが終了するようにしても良い。更にこの場合には、ＲＢ中において上限枚数に到達した場合に、そのＲＢが終了することでＢＢが終了するようにしても良い。
【００８７】
本実施例では、図６に示すように、各入賞に対応した内部当選フラグの種類が定められており、各ゲーム毎に実行される内部抽選処理に当選して各々対応する内部当選フラグが設定された場合にのみ、対応する入賞の発生が許容されることとなる。
【００８８】
通常遊技状態におけるＢＢ入賞、ＲＢ入賞、チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ（ＢＢフラグ、ＲＢフラグ、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ）が当選した場合であって、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲（本実施例では最大４図柄）内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【００８９】
ＢＢゲームにおけるベル入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ（ベルフラグ）が当選した場合であって、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【００９０】
また、ＢＢゲームにおけるＪａｃＩｎ入賞の組合せは、内部抽選処理によりＪａｃＩｎ入賞を許容する内部当選フラグ（ＪａｃＩｎフラグ）が当選し、かつ入賞条件に一致する操作方法にて各リールの停止操作が行われた場合に有効化された入賞ラインに揃う。
【００９１】
ＢＢゲームにおけるＪａｃＩｎ入賞の入賞条件は、図７に示すように、６通りの各リールの停止順と、８通りの各リールの停止タイミングと、を各々組み合わせた４８通りの操作方法である。
【００９２】
これら入賞条件のうち各リールの停止順（以下有効停止順と称す）とは、左−中−右、左−右−中、中−左−右、中−右−左、右−左−中、右−中−左のいずれかの停止順であり、各リールの停止タイミング（以下有効停止タイミングと称す）とは、各リール毎に定められた黒エリアと白エリア（図５参照）のうちのどちらの領域に該当する図柄が対応する可変表示部の下段位置に表示されているタイミングで各リールの停止操作が行われたかである。
【００９３】
これらＪａｃＩｎ入賞の入賞条件は、内部抽選処理内において行われるリール制御テーブルの振分によって、４８通りの有効停止順及び有効停止タイミングの組合せが別個に定められたリール制御テーブルのうち、どのリール制御テーブルが選択されるか、によって決定されるようになっており、ＪａｃＩｎフラグが当選したゲームでは、当該ゲームにおいて選択されたリール制御テーブルの入賞条件に一致する操作方法にて各リールの停止操作が行われることでＪａｃＩｎ入賞の組合せが揃うこととなる。このようにＢＢゲームにおけるＪａｃＩｎ入賞は、ＪａｃＩｎフラグが当選してもこれら４８通りの入賞条件に一致する操作方法で各リールの停止操作を行わなければＪａｃＩｎ入賞の組合せが揃うことはない。
【００９４】
また、ＲＢゲームにおけるＪａｃ入賞の組合せは、内部抽選処理によりＪａｃ入賞を許容する内部当選フラグ（Ｊａｃフラグ）が当選し、かつ入賞条件に一致する操作方法にて各リールの停止操作が行われた場合に有効化された入賞ラインに揃う。
【００９５】
ＲＢゲームにおけるＪａｃ入賞の入賞条件は、図８に示すように、６通りの各リールの有効停止順（左−中−右、左−右−中、右−左−中、右−中−左、中−左−右、中−右−左、の６通りの停止順）であり、これらＪａｃ入賞の入賞条件は、内部抽選処理内において行われるリール制御テーブルの振分により、６通りの有効停止順が別個に定められたリール制御テーブルのうち、どのリール制御テーブルが選択されるか、によって決定されるようになっており、Ｊａｃフラグが当選したゲームでは、当該ゲームにおいて選択されたリール制御テーブルの有効停止順に一致する順番で各リールの停止操作が行われることでＪａｃ入賞の組合せが揃うこととなる。このようにＲＢゲームにおけるＪａｃ入賞は、Ｊａｃフラグが当選してもこれら６通りの有効停止順に一致する順番で各リールの停止操作を行わなければＪａｃ入賞の組合せが揃うことはない。
【００９６】
本実施例のスロットマシン１では、ＢＢゲームにおけるＪａｃＩｎ入賞及びＲＢゲームにおけるＪａｃ入賞の入賞条件の報知確率を変動させることにより、獲得の期待できるメダル枚数（以下期待獲得枚数と称す）が異なるノーマルＢＢと、スーパーＢＢと、からなる２種類の態様のＢＢが発生可能とされている。
【００９７】
ノーマルＢＢでは、図９に示すように、ＢＢゲームにおいてＪａｃＩｎフラグが当選した場合でも、ＪａｃＩｎフラグにより許容されるＪａｃＩｎ入賞の入賞条件となる有効停止順や有効停止タイミングは、ほとんど報知されることがなく、規定ゲーム数（３０ゲーム）のＢＢゲームが実行されるまでにＲＢに移行させることは困難であるため、ノーマルＢＢの期待獲得枚数は約２８０枚にとどまる。
【００９８】
尚、本実施例では、ノーマルＢＢであっても、ＢＢゲームにおいてＪａｃＩｎフラグが当選した場合に、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件を構成する有効停止順または有効停止タイミングの一方が各々１０％の確率で報知される。
【００９９】
ノーマルＢＢにおいてＪａｃＩｎ入賞の有効停止順が報知される場合には、図１０（ａ）に示すように、各リールの回転状態に応じて液晶表示部１５の表示画像が各々変化し、これらによって各リールの有効停止順が報知される。例えば、有効停止順として中−左−右の停止順が決定された場合には、ゲームのスタートとほぼ同時に液晶表示部１５に１番目に停止すべき中リールの停止を指示する画像が表示され、最初のリール（第１停止リール）が停止されると、液晶表示部１５に２番目に停止すべき左リールの停止を指示する画像が表示され、２つ目のリール（第２停止リール）が停止されると、液晶表示部１５に３番目に停止すべき右リールの停止を指示する画像が表示されることとなる。
【０１００】
また、ノーマルＢＢにおいてＪａｃＩｎ入賞の有効停止タイミングが報知される場合には、図１０（ｂ）に示すように、ゲームのスタートとほぼ同時に液晶表示部１５に各リール毎の有効停止タイミングの目安となる図柄（「黒７」または「白７」）が表示され、各リールの有効停止タイミングが報知される。例えば、有効停止タイミングとして左リールが黒エリア、中リールが白エリア、右リールが白エリアと決定された場合には、ゲームのスタートとほぼ同時に液晶表示部１５に左リール、中リール、右リールに対応して、該当するリールの有効停止タイミングの目安となる「黒７」、「白７」、「白７」の図柄が表示されることとなる。
【０１０１】
このようにノーマルＢＢにおいてＪａｃＩｎ入賞の入賞条件を構成する有効停止順または有効停止タイミングの一方が報知された場合には、報知された有効停止順または有効停止タイミングに従って各リールの停止操作を行うことで、これら有効停止順や有効停止タイミングが報知されない場合に比較して高い確率にてＪａｃＩｎ入賞を発生させることができる。具体的には、有効停止順が報知された場合には、報知された有効停止順に従って各リールの停止操作を行うことで、通常時４８通りの入賞条件の組合せが８通りとなるため、有効停止順が報知されない場合に比較して６倍の確率にてＪａｃＩｎ入賞を発生させることができる。また、有効停止タイミングが報知された場合には、報知された有効停止タイミングに従って各リールの停止操作を行うことで、通常時４８通りの入賞条件の組合せが６通りとなるため、有効停止タイミングが報知されない場合に比較して８倍の確率にてＪａｃＩｎ入賞を発生させることができる。
【０１０２】
スーパーＢＢでは、図９に示すように、ＢＢゲームにおいてＪａｃＩｎフラグが当選した場合に、ＪａｃＩｎフラグにより許容されるＪａｃＩｎ入賞の入賞条件を構成する有効停止順及び有効停止タイミングの双方が１００％の確率で報知される。
【０１０３】
スーパーＢＢにおいてＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が報知される場合には、図１０（ｃ）に示すように、各リールの回転状態に応じて液晶表示部１５の表示画像が各々変化し、これらによって各リールの有効停止順及び該当するリールの有効停止タイミングが報知される。例えば、有効停止順として中−左−右の停止順が決定され、かつ有効停止タイミングとして左リールが黒エリア、中リールが白エリア、右リールが白エリアと決定された場合には、ゲームのスタートとほぼ同時に液晶表示部１５に１番目に停止すべき中リール及び中リールの有効停止タイミングの目安となる「白７」の図柄を狙う旨を指示する画像が表示される。次いで、最初のリール（第１停止リール）が停止されると、液晶表示部１５に２番目に停止すべき左リール及び左リールの有効停止タイミングの目安となる「黒７」の図柄を狙う旨を指示する画像が表示される。次いで、２つ目のリール（第２停止リール）が停止されると、液晶表示部１５に３番目に停止すべき右リール及び右リールの有効停止タイミングの目安となる「白７」の図柄を狙う旨を指示する画像が表示されることとなる。
【０１０４】
このようにスーパーＢＢにおいては、ＪａｃＩｎフラグが当選したときに、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件を構成する有効停止順及び有効停止タイミングの双方が報知されるため、これら報知された有効停止順及び有効停止タイミングに従って各リールの停止操作を行うことでＪａｃＩｎ入賞を発生させることが可能であり、規定ゲーム数（３０ゲーム）のＢＢゲームが実行されるまでにほぼ確実に３回のＲＢを発生させることができるため、スーパーＢＢの期待獲得枚数は約５５０枚となる。
【０１０５】
また、ノーマルＢＢにおいてＪａｃＩｎ入賞が発生して移行したＲＢでは、図９に示すように、Ｊａｃ入賞が４回発生するまでＪａｃ入賞の入賞条件である有効停止順が１００％の確率で報知されるため、報知された有効停止順に従って各リールの停止操作を行うことでＪａｃ入賞を発生させることが可能となるが、Ｊａｃ入賞が４回発生した後は、Ｊａｃフラグが当選しても有効停止順の報知は行われないため、Ｊａｃ入賞の発生確率は極端に低下することとなり、期待獲得枚数は約７０枚にとどまる。
【０１０６】
これに対してまた、スーパーＢＢにおいてＪａｃＩｎ入賞が発生して移行したＲＢでは、図９に示すように、通常遊技状態においてＲＢ入賞が発生して移行したＲＢと同様にＪａｃ入賞の発生回数に関わらずＪａｃ入賞の入賞条件である有効停止順が１００％の確率で報知されるため、報知された有効停止順に従って各リールの停止操作を行うことでＪａｃ入賞を発生させることが可能となり、規定回数である８回のＪａｃ入賞をほぼ確実に発生させることができるため、期待獲得枚数は約１１２枚となる。
【０１０７】
次に、本実施例における遊技制御基板２００の制御部２１０がゲームの進行に伴い実行する各種制御内容を、図１１のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【０１０８】
まず、電源投入に伴いゲームスタートに備えるための初期処理を実行する。具体的には、各種装置の接続、及び作動状況、等の確認を行い、電源断前の遊技状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う（Ｓａ１）。
【０１０９】
次いで、ゲーム処理（Ｓａ２）、Ｓａ２のステップにおいてＲＢ入賞したか否かの判定を行う処理（Ｓａ３）、Ｓａ２のステップにおいてＢＢ入賞したか否かの判定を行う処理（Ｓａ４）を繰り返し実行するループ処理に移行する。また、Ｓａ３のステップにおいてＲＢ入賞したと判定した場合にはＲＢ中処理、すなわちＲＢの発生に伴う処理（Ｓａ５）を実行した後、再びＳａ２〜Ｓａ４のループ処理に戻り、Ｓａ４のステップにおいてＢＢ入賞したと判定した場合にはＢＢ中処理、すなわちＢＢの発生に伴う処理（Ｓａ６）を実行した後、再びＳａ２〜Ｓａ４のループ処理に戻る。
【０１１０】
次に、図１１に示すＳａ３のステップにおいて実行するゲーム処理の詳細を、図１２のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【０１１１】
Ｓｂ１のステップにおけるＢＥＴ処理では、メダルやクレジットを受付け可能な状態で待機し、メダルの賭数が設定され、スタートレバー３８が押圧操作された時点でメダルの賭数を確定する処理を実行する。また、前回のゲームでリプレイが入賞した場合には、前回のゲームと同じ賭数が設定される。
【０１１２】
Ｓｂ２のステップにおける内部抽選処理では、Ｓｂ１のステップにおけるスタートレバー３８の押圧操作によるゲームスタートに伴い、該当する遊技状態において対象となる入賞を許容するか否かを決定する処理を実行する。具体的には、スタートレバー３８の操作に基づくスタートスイッチ１０２の検出に応じてサンプリングされた乱数値とＲＯＭ２１３に格納された内部当選確率テーブルとの比較結果に基づいて当選の有無を判定し、当選した場合には該当する入賞を許容する旨を示す内部当選フラグを設定する。またこのステップにおいては、ＪａｃＩｎ入賞やＪａｃ入賞を許容する旨の内部当選フラグ（ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグ）が当選した場合に、後述するリール停止処理において適用されるリール制御テーブルの振分処理、すなわちＪａｃＩｎ入賞やＪａｃ入賞の入賞条件を決定するための処理を実行する。
【０１１３】
Ｓｂ３のステップにおけるリール回転処理では、Ｓｂ２のステップにおける内部抽選処理の終了に伴い各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒを回転させる処理を実施する。このリール回転処理においては、全てのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転した時点でストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの押圧操作を有効とし、ＲＡＭ２１２に設定されたリール停止タイマカウンタに初期値を設定してリール停止用のタイマカウンタをスタートさせる。
【０１１４】
Ｓｂ４のステップにおけるリール停止処理では、遊技者による停止ボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの押圧操作がなされるか、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転開始時から遊技者によるストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの押圧操作がなされることなく自動停止時間が経過したことにより図柄を停止表示するための条件が満たされた時点で各々のリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの停止フラグの設定を行い、この停止フラグの設定に基づいて押圧操作のあった停止ボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒに対応するリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転を停止させる処理を実施する。
【０１１５】
このリール停止処理では、Ｓｂ２のステップにおける内部抽選処理でいずれかの内部当選フラグが当選した場合に、その内部当選フラグにより許容される入賞に該当する図柄の組合せを有効化された入賞ライン上に揃えることが可能なリール制御テーブルを適用し、適用したリール制御テーブルに基づいて各リールを停止させる制御を行う。また、内部当選フラグが当選していない場合には、最終的に入賞に該当する図柄の組合せを有効化された入賞ライン上に揃えることが不可能なリール制御テーブルを適用し、適用したリール制御テーブルに基づいて各リールを停止させる制御を行う。
【０１１６】
Ｓｂ５のステップにおける入賞判定処理では、Ｓｂ４のステップにおいて全てのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が停止されたと判定した時点で、各表示領域に表示された表示態様と、Ｓｂ２のステップにおいて当選した内部当選フラグ並びにＲＯＭ２１３に格納された入賞判定テーブルと、を照合して入賞内容の判定を行う処理を実行するとともに、特にいずれかの入賞が発生したと判定した場合には、入賞内容に対応した各種設定を実行する。この設定内容としては、例えば入賞内容に対応するメダルの払出枚数、遊技状態、再遊技等の設定がある。
【０１１７】
Ｓｂ６のステップにおける払出処理では、Ｓｂ５のステップにおいてメダルの払出を伴う入賞が判定された場合に、入賞内容に対応して設定された払出枚数に基づくクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。具体的には、払出メダル枚数をクレジットに加算するとともに、クレジットが上限値に到達した場合には、ホッパーモータ６２の駆動により残りの枚数分のメダルを直接メダル払出口９より払い出す処理を行う。
【０１１８】
Ｓｂ７のステップにおけるフラグ更新処理では、Ｓｂ２のステップにおいて設定された内部当選フラグのクリアまたは持越を行うための処理を行う。具体的には、通常遊技状態において当選したチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、及びＢＢゲームにおいて当選したベルフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、及びＲＢゲームにおいて当選したＪａｃフラグをクリアする処理を行う。また、通常遊技状態において当選したＢＢフラグ及びＲＢフラグは、これら内部当選フラグにより許容されるＢＢ入賞またはＲＢ入賞が発生しなかった場合においてクリアせずに次のゲームに持ち越し、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞が発生した場合にクリアする処理を行う。
【０１１９】
また、これらＳｂ１〜Ｓｂ７の各ステップにおいては、各種制御状態、例えば、賭数の設定状況やゲームのスタート、内部抽選処理の結果、リールの始動、リールの停止状況（図柄の表示態様）、入賞判定の結果、メダルの払出状況、次回のゲームの遊技状態等を示すコマンドを演出制御基板２０１に対して送信する制御を行う。
【０１２０】
図１３は、通常遊技状態においてＲＢ入賞したとき、またはＢＢ中においてＪａｃＩｎ入賞したときに制御部２１０が実行するＲＢ中処理の制御内容を示すフローチャートである。
【０１２１】
通常遊技状態においてＲＢ入賞したとき、すなわち、図１１に示すＳａ３のステップにおいてＲＢ入賞したと判定されたとき、またはＢＢゲームにおいてＪａｃＩｎ入賞したとき、すなわち、図１４に示すＳｄ６のステップにおいてＪａｃＩｎ入賞したと判定されたときには、まず、遊技状態がＲＢ中である旨を示すＲＢ中フラグをセットする（Ｓｃ１）。
【０１２２】
次いで、当該ＲＢにおいて提供されるＲＢゲームの残回数を示すＲＢゲームカウンタに規定回数である１２を、入賞可能なＪａｃ入賞回数を示すＪａｃ入賞カウンタに規定回数である８を、各々設定する（Ｓｃ２）。
【０１２３】
次いで、図１２において説明したゲーム処理（Ｓｃ３）を実行した後、ＲＢゲームカウンタを１減算する（Ｓｃ４）。次いで、Ｊａｃ入賞したか否かを確認し（Ｓｃ５）、Ｊａｃ入賞した場合には、Ｊａｃ入賞カウンタを１減算する（Ｓｃ６）。
【０１２４】
次いで、Ｊａｃ入賞カウンタが０であるか、すなわち規定回数のＪａｃ入賞が発生したかを確認し（Ｓｃ７）、Ｊａｃ入賞カウンタが１以上である場合、すなわち入賞可能なＪａｃ入賞回数が残存する場合には、ＲＢゲームカウンタが０であるか、すなわち規定回数のＲＢゲームが実行されたかを確認し（Ｓｃ８）、ＲＢゲームカウンタが１以上の場合には、再びＳｃ３のステップに戻る。
【０１２５】
また、Ｓｃ７のステップにおいてＪａｃ入賞カウンタが０の場合、もしくはＳｃ８のステップにおいてＲＢゲームカウンタが０の場合、すなわちＲＢの終了条件が成立した場合には、ＲＢ中フラグをクリアして（Ｓｃ９）、もとのルーチンに移行する。
【０１２６】
図１４は、通常遊技状態においてＢＢ入賞したときに、制御部２１０が実行するＢＢ中処理の制御内容を示すフローチャートである。
【０１２７】
通常遊技状態においてＢＢ入賞したとき、すなわち図１１に示すＳａ４のステップにおいてＢＢ入賞したと判定されたときには、まず、遊技状態がＢＢ中である旨を示すＢＢ中フラグをセットする（Ｓｄ１）。
【０１２８】
次いで、当該ＢＢをスーパーＢＢに制御するか、ノーマルＢＢに制御するか、を決定するためのスーパーＢＢ抽選処理を実行する（Ｓｄ２）。このスーパーＢＢ抽選処理では、後に詳述するが、乱数抽選によりスーパーＢＢに制御するか否かを抽選し、当選した場合にはスーパーＢＢに当選した旨を示すスーパーＢＢフラグを設定する。
【０１２９】
次いで、ＢＢゲームの残回数を示すＢＢゲームカウンタに規定回数である３０を、ＲＢへの移行可能回数を示すＲＢ移行カウンタに規定回数である３を、各々設定する（Ｓｄ３）。
【０１３０】
次いで、図１２において説明したゲーム処理（Ｓｄ４）を実行した後、ＢＢゲームカウンタを１減算する（Ｓｄ５）。次いで、ＪａｃＩｎ入賞したか否か、すなわちＲＢへの移行条件が成立したか否かを確認し（Ｓｄ６）、ＪａｃＩｎ入賞していない場合には、ＢＢゲームカウンタが０であるか、すなわちＢＢゲームが規定回数である３０回実行されたか否かを確認し（Ｓｄ７）、ＢＢゲームカウンタが１以上の場合、すなわちＢＢゲームが残存する場合には、Ｓｄ４のゲーム処理に戻る。
【０１３１】
また、Ｓｄ６のステップにおいてＪａｃＩｎ入賞している場合には、ＲＢに移行する。ＲＢに移行した場合には、ＲＢ移行カウンタを１減算し（Ｓｄ９）、図１３において説明したＲＢ中処理を実行し（Ｓｄ１０）、このＲＢ中処理の終了後、ＲＢ移行カウンタが０であるか、すなわち規定回数ＲＢに移行したかを確認する（Ｓｄ１１）。
【０１３２】
Ｓｄ１１のステップにおいてＲＢ移行カウンタが１以上である場合、すなわちＲＢへの移行可能回数が残存する場合には、Ｓｄ７のステップに進み、ＢＢゲームが規定回数である３０回実行されたか否かを確認し、ＢＢゲームカウンタが１以上の場合、すなわちＢＢゲームが残存する場合には、Ｓｄ４のゲーム処理に戻る。
【０１３３】
また、Ｓｄ７のステップにおいてＢＢゲームカウンタが０の場合、すなわちＢＢゲームが規定回数実行された場合、或いは、Ｓｄ１１のステップにおいてＲＢ移行カウンタが０の場合、すなわちＲＢへ規定回数移行し、そのＲＢが終了した場合には、ＢＢの終了条件が成立してＢＢが終了する。これに伴いＢＢ中フラグをクリアして（Ｓｄ８）、もとのルーチンに移行する。
【０１３４】
図１５は、図１４に示すスーパーＢＢ抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。
【０１３５】
スーパーＢＢ抽選処理では、まず、乱数値をサンプリングし（Ｓｅ１）、このサンプリングした値と、遊技履歴に応じて当選確率が異なるように定められたスーパーＢＢ抽選テーブルと、を比較する（Ｓｅ２）。次いで、Ｓｅ２のステップにおける比較結果に基づいてスーパーＢＢが当選したか否かを確認し（Ｓｅ３）、当選した場合には、スーパーＢＢに当選した旨のスーパーＢＢフラグを設定する（Ｓｅ４）。
【０１３６】
また、本実施例では、図１６（ａ）に示すように、スーパーＢＢの当選確率が、前回発生したＢＢの終了後１００ゲーム以内に発生したＢＢであれば１００％、前回発生したＲＢの終了後５０ゲーム以内に発生したＢＢであれば６０％、それ以外であれば３０％の確率となるスーパーＢＢ抽選テーブルが適用されている。すなわち、ＢＢやＲＢの終了後、ＢＢが発生するまでに要したゲーム数が少ないほどスーパーＢＢの当選確率が高い確率となるように設定されたスーパーＢＢ抽選テーブルが適用されている。これにより短期的な出玉率が変動しやすくなるため、適度に射倖性を高めることができ、より興趣の高いゲーム性とすることができる。
【０１３７】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図１６（ｂ）に示すように、スーパーＢＢの当選確率が、前回発生したＢＢまたはＲＢの終了後１２００ゲーム以降に発生したＢＢであれば１００％、前回発生したＢＢまたはＲＢの終了後８００〜１１９９ゲームの間に発生したＢＢであれば６０％、前回発生したＢＢまたはＲＢの終了後７９９ゲーム以内に発生したＢＢであれば３０％の確率となるスーパーＢＢ抽選テーブル、すなわちボーナス間のゲーム数が多いほどスーパーＢＢの当選確率が高い確率となるように設定されたスーパーＢＢ抽選テーブルを適用しても良く、この場合には、短期的な出玉率も安定することとなるため、過度に射倖性を煽ってしまうことを防止できる。
【０１３８】
次に、図１２に示すゲーム処理において実行する内部抽選処理の詳細を、図１７のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【０１３９】
内部抽選処理では、まず、内部抽選用の乱数値をサンプリングし（Ｓｆ１）、サンプリングした値と、内部当選確率テーブルと、を比較し（Ｓｆ２）、その比較結果に基づいて内部当選フラグの当選の有無を判定し（Ｓｆ３）、当選した場合には、該当する内部当選フラグを設定する（Ｓｆ４）。
【０１４０】
Ｓｆ２のステップにおいて適用される内部当選確率テーブルは、各遊技状態に応じて当選確率が異なるように定められており、特に、ＢＢゲームでは、ベル入賞を許容する旨のベルフラグ及びＪａｃＩｎ入賞を許容する旨のＪａｃＩｎフラグの当選確率が高く設定されたＢＢゲーム用の内部当選確率テーブルが適用され、ＲＢゲームでは、Ｊａｃ入賞を許容する旨のＪａｃフラグの当選確率が高く設定されたＲＢゲーム用の内部当選確率テーブルが適用される。
【０１４１】
次いで、内部当選フラグの当選の有無、及び当選した内部当選フラグの種類を特定可能な内部当選コマンドを演出制御基板２０１に対して送信する（Ｓｆ５）。
【０１４２】
次いで、当該ゲームがＲＢゲームであるか、またはＢＢゲームであるか、を確認する（Ｓｆ６、Ｓｆ８）。
【０１４３】
Ｓｆ６、Ｓｆ８のステップにおいてＲＢゲームの場合には、Ｊａｃフラグが当選したか否かを確認し（Ｓｆ７）、Ｊａｃフラグが当選した場合には、各入賞条件別に定められた６種類のリール制御テーブルから、当該ゲームにおいて適用するリール制御テーブルを選択するリール制御テーブル振分処理を実行する（Ｓｆ１０）。すなわちＪａｃ入賞の入賞条件を決定するための処理を実行する。
【０１４４】
次いで、当該ＲＢゲームが実行されるＲＢの移行契機に応じてＪａｃ入賞の有効停止順の報知を行うか否かを決定するための入賞条件報知決定処理を実行する（Ｓｆ１１）。具体的には、当該ＲＢゲームが実行されるＲＢが、通常遊技状態におけるＲＢ入賞の発生に伴い移行したＲＢ、またはスーパーＢＢにおけるＪａｃＩｎ入賞の発生に伴い移行したＲＢであれば、Ｊａｃ入賞の発生回数に関わらず１００％の確率で有効停止順の報知を行うと決定する。また、当該ＲＢゲームが実行されるＲＢが、ノーマルＢＢにおけるＪａｃＩｎ入賞の発生に伴い移行したＲＢであれば、Ｊａｃ入賞の発生回数が４回未満の場合に１００％の確率で有効停止順の報知を行うと決定し、Ｊａｃ入賞の発生回数が４回以上の場合に有効停止順の報知を行わないと決定する。
【０１４５】
次いで、Ｓｆ１１のステップにおける決定結果に基づいて入賞条件の報知を行うか否かを確認し（Ｓｆ１２）、入賞条件の報知を行う場合には、Ｓｆ１０のステップにおいて選択されたリール制御テーブルに基づく有効停止順の報知を行う旨の報知コマンドを演出制御基板２０１に対して送信する。これに基づき、演出制御基板２０１に搭載された制御部２３０によって液晶表示器１３５が制御されてＪａｃ入賞の有効停止順を示す画像が液晶表示部１５に表示されることとなる。
【０１４６】
また、Ｓｆ６、Ｓｆ８のステップにおいてＢＢゲームの場合には、ＪａｃＩｎフラグが当選したか否かを確認し（Ｓｆ９）、ＪａｃＩｎフラグが当選した場合には、各入賞条件別に定められた４８種類のリール制御テーブルから、当該ゲームにおいて適用するリール制御テーブルを選択するリール制御テーブル振分処理を実行する（Ｓｆ１０）。すなわちＪａｃＩｎ入賞の入賞条件を決定するための処理を実行する。
【０１４７】
次いで、当該ＢＢゲームが実行されるＢＢの態様に応じてＪａｃＩｎ入賞の有効停止順及び／または有効停止タイミングの報知を行うか否かを決定するための入賞条件報知決定処理を実行する（Ｓｆ１１）。具体的には、当該ＢＢゲームが実行されるＢＢが、ノーマルＢＢであれば乱数抽選を行い、各々１０％の確率にて有効停止順または有効停止タイミングのいずれか一方を報知すると決定する。また、当該ＢＢゲームが実行されるＢＢが、スーパーＢＢであれば、１００％の確率で有効停止順及び有効停止タイミングの双方の報知を行うと決定する。
【０１４８】
次いで、Ｓｆ１１のステップにおける決定結果に基づいて入賞条件の報知を行うか否かを確認し（Ｓｆ１２）、入賞条件の報知を行う場合には、Ｓｆ１０のステップにおいて選択されたリール制御テーブルに基づく有効停止順及び／または有効停止タイミングの報知を行う旨の報知コマンドを演出制御基板２０１に対して送信する。これに基づき、演出制御基板２０１に搭載された制御部２３０によって液晶表示器１３５が制御されてＪａｃＩｎ入賞の有効停止順及び／または有効停止タイミングを示す画像が液晶表示部１５に表示されることとなる。
【０１４９】
このように本実施例では、遊技制御基板２００に搭載された制御部２１０により、スーパーＢＢの決定やＪａｃＩｎ入賞及びＪａｃ入賞の入賞条件を報知するか否かの決定が行われるとともに、これらの決定結果に基づいてＪａｃＩｎ入賞及びＪａｃ入賞の入賞条件の報知を行う旨の報知コマンドが送信されることで、演出制御基板２０１に搭載された制御部２３０が液晶表示器１３５を制御し、これら入賞条件の報知が行われるようになっている。
【０１５０】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技制御基板２００に搭載された制御部２１０は、ＢＢゲーム及びＲＢゲームにおいてＪａｃＩｎフラグ及びＪａｃフラグが当選した場合に、その入賞条件を特定可能なコマンド（例えば、当該ゲームにおいて適用されるリール制御テーブルを特定可能なコマンド等）を各ゲーム毎に演出制御基板２０１に対して送信する構成とするとともに、遊技制御基板２００から送信されたコマンドにより特定される入賞条件に基づいて、スーパーＢＢの決定やＪａｃＩｎ入賞及びＪａｃ入賞の入賞条件を報知するか否かの決定を演出制御基板２０１に搭載された制御部２３０が実行するようにしても良く、このようにすることで、ゲームの主要な制御を実行する制御部２１０の制御負荷を軽減することができる。
【０１５１】
以上説明したように、本実施例のスロットマシン１では、ＢＢゲームにおいて液晶表示器１３５にてＪａｃＩｎ入賞の入賞条件となる有効停止順及び有効停止タイミングの報知が行われたときには、報知された操作方法に従って各リールの停止操作を行うことによりＪａｃＩｎ入賞を発生させることが可能となる。すなわちＲＢに移行させてより多くのメダルを獲得することが可能となる。このため、ＢＢゲームにおいてＪａｃＩｎ入賞の入賞条件の報知が行われるか否かによって、ＲＢに移行する確率が変化することとなり、ＢＢにおいて獲得が期待できるメダル枚数も大きく変動することとなるため、より興趣の高いゲーム性を実現できる。
【０１５２】
また、本実施例のスロットマシンでは、ＲＢが獲得期待枚数の異なる２種類の態様のＲＢからなり、ノーマルＢＢでのＪａｃＩｎ入賞、すなわちＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全に報知されない状態で発生したＪａｃＩｎ入賞であるか、または、スーパーＢＢでのＪａｃＩｎ入賞、すなわちＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全に報知される状態で発生したＪａｃＩｎ入賞であるか、に応じて、その後移行するＲＢの態様が変化するようになっている。
【０１５３】
詳しくは、ノーマルＢＢでのＪａｃＩｎ入賞に基づき移行したＲＢでは、期待獲得枚数の少ない態様に制御されるのに対して、スーパーＢＢでのＪａｃＩｎ入賞に基づき移行したＲＢでは、期待獲得枚数の多い態様に制御されるようになっている。このため、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全には報知されない状態で発生したＪａｃＩｎ入賞であるか、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全に報知される状態で発生したＪａｃＩｎ入賞であるか、に応じて、その後移行するＲＢの期待獲得枚数も変動することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【０１５４】
尚、本実施例では、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全には報知されない状態で発生したＪａｃＩｎ入賞に基づき移行したＲＢでは、期待獲得枚数の少ない態様に制御され、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全に報知される状態で発生したＪａｃＩｎ入賞に基づき移行したＲＢでは、期待獲得枚数の多い態様に制御されるようになっているが、例えば、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全には報知されない状態で発生したＪａｃＩｎ入賞に基づき移行したＲＢでは、期待獲得枚数の多い態様に制御し、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全に報知される状態で発生したＪａｃＩｎ入賞に基づき移行したＲＢでは、期待獲得枚数の少ない態様に制御するようにしても良く、この場合には、ノーマルＢＢのＢＢゲームにおいて、発生させることが困難なＪａｃＩｎ入賞が発生することに伴う対価を高めることができるため、期待獲得枚数の少ないノーマルＢＢにおいても遊技者は期待感をもって遊技を行うことが可能となる。
【０１５５】
また、本実施例では、Ｊａｃ入賞の入賞条件の報知回数を変化させることで、期待獲得枚数の異なる態様のＲＢに制御しているが、例えば、ＲＢの終了条件となるＲＢゲームの制限回数やＪａｃ入賞の制限回数、Ｊａｃフラグの当選確率を変化させることで、期待獲得枚数の異なる態様に制御するようにしても良い。
【０１５６】
また、本実施例のスロットマシン１では、ＢＢゲームが規定ゲーム数（３０ゲーム）に到達したとき、または、ＲＢへの移行回数が規定回数（３回）に到達した際のＲＢが終了したとき、のいずれかの条件が満たされたときにＢＢが終了するようになっている。すなわちＲＢへの移行回数が規定回数（３回）に到達した際のＲＢが終了したことがＢＢの終了条件とされているため、ＢＢの発生により過度に大量のメダル（クレジット）を獲得できてしまうことを防止でき、必要以上に遊技者の射幸心を煽ってしまうことを防止できる。
【０１５７】
また、本実施例のスロットマシン１では、ＢＢゲームにおけるＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が、６通り有効停止順、すなわち各リールを停止させる順番と、８通りの有効停止タイミング、すなわち各リールの停止操作が行われるタイミングと、の組合せにて構成されている。このため、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件の組合せが多くなり、これら入賞条件の報知が行われない場合にＪａｃＩｎ入賞が発生する確率が低くなるため、これらＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が報知されるか否かに応じてゲーム性にメリハリを持たせることができる。
【０１５８】
また、本実施例のスロットマシン１では、ノーマルＢＢでのＢＢゲームにおいてＪａｃＩｎフラグが当選した場合に、このＪａｃＩｎフラグに基づき許容されるＪａｃＩｎ入賞の入賞条件のうち、有効停止順または有効停止タイミングのいずれか一方が報知されることがあり、この場合には、報知された有効停止順または有効停止タイミングに従って各リールの停止操作を行うことにより、これら有効停止順または有効停止タイミングがいずれも報知されない場合に比較してＪａｃＩｎ入賞の発生確率が高くなるため、ＪａｃＩｎ入賞の発生、すなわちＲＢへ移行することに対する遊技者の期待感を高めることができる。
【０１５９】
また、本実施例のスロットマシン１では、ＢＢが、ＢＢゲームにおけるＪａｃＩｎ入賞の入賞条件の報知確率の異なる、すなわち期待獲得枚数の異なるスーパーＢＢとノーマルＢＢとからなり、これらスーパーＢＢに制御されるか、ノーマルＢＢに制御されるか、が、既に行われた遊技に関する遊技履歴に応じて決定されるようになっており、これら遊技履歴に応じてＢＢの獲得期待枚数が変動することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【０１６０】
尚、本実施例では、遊技履歴として前回発生したＢＢまたはＲＢからＢＢ入賞が発生するまでのゲーム数を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技履歴として、過去に発生したＢＢの平均獲得枚数、ＢＢ間やボーナス（ＢＢ及びＲＢ）間、電源投入や初期化または所定のリセット操作がなされてからのゲーム数やメダル減少枚数、メダル払出枚数、小役（チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞）の入賞回数や内部当選回数等の小役履歴、ＢＢやＲＢの入賞回数や内部当選回数等のボーナス入賞履歴、等を適用しても良い。
【０１６１】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【０１６２】
例えば、前記実施例では、ＢＢゲームにおける小役入賞（ベル入賞）は、内部当選フラグが当選することで、各リールの停止順や停止タイミングに関わりなく、入賞を発生させることが可能とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ＢＢゲームにおける小役入賞も、ＪａｃＩｎ入賞と同様に、有効停止順や有効停止タイミング等の入賞条件に一致する操作方法にて各リールの停止操作が行われることで発生可能とするとともに、例えば、ＢＢの態様に応じて、その入賞条件を報知するか否かを決定し、その決定結果に基づいて小役入賞の入賞条件が報知される構成としても良い。これにより、小役入賞の入賞条件が報知されるか否かに応じてＢＢゲームにおける小役入賞の発生確率が変化することとなる。すなわち、ＢＢゲームにおいては、ＲＢへの移行確率に加えて小役入賞の発生確率も変化することで、より期待獲得枚数が大きく変動することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【０１６３】
また、前記実施例では、ＪａｃＩｎ入賞やＪａｃ入賞の入賞条件の報知が、液晶表示器１３５の表示内容により報知されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの報知が、リールランプの点灯状況、ランプの点灯等により表示される表示部の表示状況、音声出力等により行われるようにしても良い。
【０１６４】
また、前記実施例では、メダル並びにクレジットを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルが外部に排出されることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシン、更には可変表示装置が画像にて表示される画像式のスロットマシンにも適用可能であることはいうまでもなく、これらスロットマシンの種別が限定されるものではない。
【０１６５】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【０１６６】
本発明の請求項１は、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能とされ、該入賞の発生に応じて所定の価値（メダル、クレジット）が付与されるスロットマシンであって、前記可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果を導出表示させるための停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）と、前記可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段（制御部２１０（内部抽選処理））と、通常遊技状態において所定の発生条件（ＢＢ入賞）が成立したときに移行し、所定の移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）を高確率で発生させることが可能な第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）と、該第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）において前記移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）が発生したときに移行し、所定の特殊入賞（Ｊａｃ入賞）を高確率で発生させることが可能であるとともに、ゲーム回数または前記特殊入賞（Ｊａｃ入賞）の入賞回数が規定された回数に到達することで終了する第２の特別遊技状態（ＲＢ）と、からなる特別遊技状態（ＢＢ）を発生させる特別遊技状態発生手段（制御部２１０（ＢＢ中処理））と、少なくとも前記第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）におけるゲーム回数が規定された回数（３０回）に到達することで前記特別遊技状態（ＢＢ）を終了させる特別遊技状態終了手段（制御部２１０（ＢＢ中処理））と、を備え、前記移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）は、前記事前決定手段（制御部２１０（内部抽選処理））により発生が許容され、かつ前記停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）により所定の入賞条件（有効停止順及び有効停止タイミング）に適合する操作が行われることにより発生する入賞であり、前記第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）において前記事前決定手段（制御部２１０（内部抽選処理））により前記移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）の発生が許容されたときに、該移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）を発生させるための入賞条件（有効停止順及び有効停止タイミング）に適合する操作方法を報知することが可能な移行報知手段（制御部２３０、液晶表示器１３５）と、前記移行報知手段（制御部２３０、液晶表示器１３５）による報知を行うか否かを決定する移行報知決定手段（制御部２１０（入賞条件報知決定処理））と、を備える。
【０１６７】
本発明の請求項２は、前記特別遊技状態終了手段（制御部２１０（ＢＢ中処理））は、前記第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）におけるゲーム回数が規定された回数（３０回）に到達したとき、または前記第２の特別遊技状態（ＲＢ）への移行回数が規定された回数（３回）に到達した際の前記第２の特別遊技状態（ＲＢ）が終了したとき、のいずれかの条件が満たされたときに前記特別遊技状態（ＢＢ）を終了させる。
【０１６８】
本発明の請求項３は、前記第２の特別遊技状態（ＲＢ）は、獲得が期待できる価値（メダル、クレジット）の大きさが異なる複数の態様からなり、前記移行報知手段（制御部２３０、液晶表示器１３５）による前記入賞条件（有効停止順及び有効停止タイミング）の報知が行われたときに発生した移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）であるか、前記入賞条件（有効停止順及び有効停止タイミング）の報知が行われないときに発生した移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）であるか、に応じて、その後移行する前記第２の特別遊技状態（ＲＢ）の態様を変化させる態様変更手段（制御部２１０（入賞条件報知決定処理））を備える。
【０１６９】
本発明の請求項４は、前記第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）において所定の小役入賞（ベル入賞）を発生させることが可能であり、該小役入賞（ベル入賞）は、前記事前決定手段（制御部２１０（内部抽選処理））により発生が許容され、かつ前記停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）により所定の入賞条件（有効停止順）に適合する操作が行われることにより発生する入賞であり、前記第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）において前記事前決定手段（制御部２１０（内部抽選処理））により前記小役入賞（ベル入賞）の発生が許容されたときに、該小役入賞（ベル入賞）を発生させるための入賞条件（有効停止順）に適合する操作方法を報知することが可能な小役報知手段（制御部２３０、液晶表示器１３５）と、前記小役報知手段（制御部２３０、液晶表示器１３５）による報知を行うか否かを決定する小役報知決定手段（制御部２１０（入賞条件報知決定処理））と、を備える。
【０１７０】
本発明の請求項５は、前記可変表示装置（リールユニット５０）は、各々独立して表示状態を変化させる複数の可変表示部（左リール、中リール、右リール）を備えるとともに、前記停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）は、前記各可変表示部（左リール、中リール、右リール）の表示結果を各々独立して導出表示させるための停止操作部（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）を備え、前記移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）を発生させるための入賞条件は、前記可変表示部（左リール、中リール、右リール）の表示結果を導出表示させる順番（有効停止順）、及び少なくともいずれか１つの前記可変表示部（左リール、中リール、右リール）に対応する前記停止操作部（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）の操作タイミングの組合せ（有効停止タイミング）である。
【０１７１】
本発明の請求項６は、前記移行報知手段（制御部２３０、液晶表示器１３５）は、前記入賞条件のうち、前記可変表示部（左リール、中リール、右リール）の表示結果を導出表示させる順番（有効停止順）、または前記可変表示部（左リール、中リール、右リール）に対応する前記停止操作部（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）の操作タイミング（有効停止タイミング）のいずれか一方のみを報知することが可能である。
【０１７２】
本発明の請求項７は、前記特別遊技状態（ＢＢ）は、前記第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）における前記移行報知手段（制御部２３０、液晶表示器１３５）の報知確率が異なる複数の態様（スーパーＢＢ、ノーマルＢＢ）からなり、既に行われた遊技に関する遊技履歴（ＢＢ終了後のゲーム数）に応じて前記特別遊技状態（ＢＢ）の態様（スーパーＢＢ、ノーマルＢＢ）を選択する特別遊技状態態様選択手段（制御部２１０（スーパーＢＢ抽選処理））を備える。
【０１７３】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【０１７４】
（ａ）請求項１項の発明によれば、第１の特別遊技状態において移行報知手段による報知が行われたときには、報知された操作方法に従うことにより移行入賞を発生させることが可能となる。すなわち第２の特別遊技状態に移行してより多くの価値を得ることが可能となる。これにより、第１の特別遊技状態での移行報知手段による報知の有無に応じて第２の特別遊技状態に移行する確率が変化することとなり、特別遊技状態において獲得が期待できる価値の大きさも大きく変動することとなるため、より興趣の高いゲーム性を実現できる。
【０１７５】
（ｂ）請求項２項の発明によれば、第２の特別遊技状態への移行回数が規定された回数に到達した際の第２の特別遊技状態が終了することを、特別遊技状態の終了条件とすることで、過度に大量の価値が獲得できてしまうことを防止でき、必要以上に遊技者の射幸心を煽ってしまうことを防止できる。
【０１７６】
（ｃ）請求項３項の発明によれば、移行報知手段による報知が行われたときに発生した移行入賞であるか、報知が行われないときに発生した移行入賞であるか、に応じて、その後移行する第２の特別遊技状態において獲得が期待できる価値の大きさも変動することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【０１７７】
（ｄ）請求項４項の発明によれば、小役報知手段による報知の有無に応じて第１の特別遊技状態における小役入賞の発生確率が変化することとなる。すなわち、第１の特別遊技状態においては、第２の特別遊技状態に移行する確率に加えて小役入賞の発生確率も変化することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【０１７８】
（ｅ）請求項５項の発明によれば、第１の特別遊技状態における移行入賞を発生させるための入賞条件の組合せが多くなる。これにより移行報知手段により報知が行われない場合に移行入賞が発生する確率が低くなるため、移行報知手段による報知の有無に応じてゲーム性にメリハリを持たせることができる。
【０１７９】
（ｆ）請求項６項の発明によれば、移行報知手段により可変表示部の表示結果を導出表示させる順番、及び可変表示部に対応する停止操作部の操作タイミングからなる入賞条件のうち、いずれか一方の入賞条件に一致する操作方法が報知されたときには、双方とも報知されない場合に比較して移行入賞の発生確率が高くなるため、移行入賞の発生、すなわち第２の特別遊技状態へ移行することに対する遊技者の期待感を高めることができる。
【０１８０】
（ｇ）請求項７項の発明によれば、遊技履歴に応じて第１の特別遊技状態における移行報知手段の報知確率が変化する。すなわち遊技履歴に応じて特別遊技状態において獲得が期待できる価値の大きさが変動することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明が適用された実施例のスロットマシンを示す正面図である。
【図２】図１のスロットマシンの内部構造図である。
【図３】本実施例のスロットマシンの全体構成を示すブロック図である。
【図４】本実施例の実施例のスロットマシンにおける回路構成を示すブロック図である。
【図５】本実施例のスロットマシンのリールの図柄配列を示す図である。
【図６】本実施例のスロットマシンの各遊技状態において入賞の対象となる図柄の組合せ等を示す図である。
【図７】図６に示すＪａｃＩｎ入賞の入賞条件を示す図ある。
【図８】図６に示すＪａｃ入賞の入賞条件を示す図ある。
【図９】本実施例のスロットマシンにおけるＢＢ中の入賞条件報知確率及びＲＢ中の入賞条件報知確率を示す図である。
【図１０】（ａ）〜（ｃ）は、本実施例のスロットマシンにおけるＪａｃＩｎ入賞及びＪａｃ入賞の入賞条件の報知状況を示す図である。
【図１１】本実施例のスロットマシンの遊技制御基板に搭載される制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【図１２】図１１、図１３及び図１４に示すゲーム処理の制御内容の詳細を示すフローチャートである。
【図１３】図１１及び図１４に示すＲＢ中処理の制御内容の詳細を示すフローチャートである。
【図１４】図１１に示すＢＢ中処理の制御内容の詳細を示すフローチャートである。
【図１５】図１４に示すスーパーＢＢ抽選処理の制御内容の詳細を示すフローチャートである。
【図１６】（ａ）は、本実施例のスロットマシンにおけるスーパーＢＢの当選確率を示す図であり、（ｂ）は、その変形例を示す図である。
【図１７】図１２に示す内部抽選処理の制御内容の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１ スロットマシン
２ａ 筐体
２ｂ 前面扉
３ 鍵穴
４ 上部パネル
６ 遊技パネル
７ 下部パネル
８ 操作部
９ メダル払出穴
１１ メダル受皿
１２ａ、１２ｂ 放音部
１３ 放音部
１４ 透視窓
１５ 液晶表示部
１６〜２５ 演出用表示部
２７ リプレイ表示部
２８ スタート表示部
２９ ウェイト表示部
３０ 投入指示表示部
３１ クレジット表示部
３２ ゲーム回数表示部
３３ ペイアウト表示部
３４ メダル投入部
３５ メダル詰まり解除ボタン
３６ａ １枚ＢＥＴボタン
３６ｂ ＭＡＸＢＥＴボタン
３７ 精算ボタン
３８ スタートレバー
４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ ストップボタン
４１〜４３ 遊技効果ＬＥＤ部
４６ １枚賭け表示部
４７ ２枚賭け表示部
４８ ３枚賭け表示部
５０ リールユニット
５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ リール
５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒ リールモータ
５５ リールランプ
５６ リールセンサ
５７ ホッパーユニット
５７ａ ホッパータンク
５９ オーバーフロータンク
６０ 満タンセンサ
６１ 払出メダルセンサ
６２ ホッパーモータ
６３ メダル排出口
６４ 電源ユニット
６５ メインスイッチ部
６６ 第２リセットボタン
６７ 設定ボタン
６８ 自動精算選択スイッチ部
６９ 打止め選択スイッチ部
７０ 設定キー挿入部
８０ メインスイッチ
８１ 第２リセットスイッチ
８２ 設定キースイッチ
８３ 設定スイッチ
８４ 電源コード
１００ １枚ＢＥＴスイッチ
１０１ ＭＡＸＢＥＴスイッチ
１０２ スタートスイッチ
１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒ ストップスイッチ
１０４ 精算スイッチ
１０５ 第１リセットスイッチ
１０６ 投入メダルセンサ
１０７ 流路切替ソレノイド
１０８ ゲーム回数表示器
１０９ クレジット表示器
１１０ ペイアウト表示器
１１１ １枚賭けＬＥＤ
１１２ ２枚賭けＬＥＤ
１１３ ３枚賭けＬＥＤ
１１４ リプレイＬＥＤ
１１５ スタートＬＥＤ
１１６ ウェイトＬＥＤ
１１７ 投入指示ＬＥＤ
１２１ａ、１２１ｂ ＢＥＴボタンＬＥＤ
１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒ 操作有効ＬＥＤ
１３０〜１３４ 遊技効果ランプ
１３５ 液晶表示器
１３６ａ、１３６ｂ、１３７ スピーカ
１３８ 蛍光灯
１４１〜１４９ 演出用ランプ
２００ 遊技制御基板
２０１ 演出制御基板
２０２ 電源基板
２０３ リール中継基板
２０４ リールランプ中継基板
２０５ 外部出力基板
２１０ 制御部
２１１ ＣＰＵ
２１２ ＲＡＭ
２１３ ＲＯＭ
２１４ Ｉ／Ｏポート
２１５ スイッチ回路
２１６ モータ回路
２１７ 初期リセット回路
２１８ クロック発生回路
２１９ パルス分周回路
２２０ バッファ回路
２２１ 乱数発生回路
２２２ サンプリング回路
２３０ 制御部
２３１ ＣＰＵ
２３２ ＲＡＭ
２３３ ＲＯＭ
２３４ Ｉ／Ｏポート
２３５ スピーカ駆動回路
２３６ 表示駆動回路
２３７ ランプ駆動回路
Ｌ１〜Ｌ３、Ｌ２’、Ｌ３’ 入賞ライン
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関し、特には遊技者にとって有利なビッグボーナス等の遊技状態を発生させることが可能なスロットマシンに関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種のスロットマシンとしては、通常よりも多くの価値を獲得できる、すなわち遊技者にとって有利なビッグボーナス等の特別遊技状態が発生可能とされたものが多数考案されている。
【０００３】
これら遊技者にとって有利な特別遊技状態のうち、ビッグボーナスとは、小役入賞や高配当なＪａｃ入賞が高確率にて発生するレギュラーボーナスに移行するためのＪａｃＩｎ入賞が高確率で発生するビッグボーナスゲームが付与される遊技状態である。
【０００４】
また、近年においては、ビッグボーナスが発生する契機となった入賞態様に応じて、前述したビッグボーナスゲームの回数やビッグボーナスゲームにおける小役入賞確率、ビッグボーナス終了後の出玉率等を変化させることでビッグボーナスの発生に伴い獲得が期待できる価値の大きさを変動させることが可能なスロットマシンが考案されている（例えば、特許文献１）。
【０００５】
【特許文献１】
特許第３０５９７０５号公報（第４−５頁）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述のように特別遊技状態の発生に伴い獲得が期待できる価値の大きさを変動させることが可能なスロットマシンにおいて、より興趣の高いゲーム性を備えたスロットマシンを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のスロットマシンは、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能とされ、該入賞の発生に応じて所定の価値が付与されるスロットマシンであって、
前記可変表示装置の表示結果を導出表示させるための停止操作手段と、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
通常遊技状態において所定の発生条件が成立したときに移行し、所定の移行入賞を高確率で発生させることが可能な第１の特別遊技状態と、該第１の特別遊技状態において前記移行入賞が発生したときに移行し、所定の特殊入賞を高確率で発生させることが可能であるとともに、ゲーム回数または前記特殊入賞の入賞回数が規定された回数に到達することで終了する第２の特別遊技状態と、からなる特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
少なくとも前記第１の特別遊技状態におけるゲーム回数が規定された回数に到達することで前記特別遊技状態を終了させる特別遊技状態終了手段と、
を備え、
前記移行入賞は、前記事前決定手段により発生が許容され、かつ前記停止操作手段により所定の入賞条件に適合する操作が行われることにより発生する入賞であり、
前記第１の特別遊技状態において前記事前決定手段により前記移行入賞の発生が許容されたときに、該移行入賞を発生させるための入賞条件に適合する操作方法を報知することが可能な移行報知手段と、
前記移行報知手段による報知を行うか否かを決定する移行報知決定手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、第１の特別遊技状態において移行報知手段による報知が行われたときには、報知された操作方法に従うことにより移行入賞を発生させることが可能となる。すなわち第２の特別遊技状態に移行してより多くの価値を得ることが可能となる。これにより、第１の特別遊技状態での移行報知手段による報知の有無に応じて第２の特別遊技状態に移行する確率が変化することとなり、特別遊技状態において獲得が期待できる価値の大きさも大きく変動することとなるため、より興趣の高いゲーム性を実現できる。
【０００８】
本発明のスロットマシンの前記特別遊技状態終了手段は、前記第１の特別遊技状態におけるゲーム回数が規定された回数に到達したとき、または前記第２の特別遊技状態への移行回数が規定された回数に到達した際の前記第２の特別遊技状態が終了したとき、のいずれかの条件が満たされたときに前記特別遊技状態を終了させることが好ましい。
このようにすれば、第２の特別遊技状態への移行回数が規定された回数に到達した際の第２の特別遊技状態が終了することを、特別遊技状態の終了条件とすることで、過度に大量の価値が獲得できてしまうことを防止でき、必要以上に遊技者の射幸心を煽ってしまうことを防止できる。
【０００９】
本発明のスロットマシンの前記第２の特別遊技状態は、獲得が期待できる価値の大きさが異なる複数の態様からなり、
前記移行報知手段による前記入賞条件の報知が行われたときに発生した移行入賞であるか、前記入賞条件の報知が行われないときに発生した移行入賞であるか、に応じて、その後移行する前記第２の特別遊技状態の態様を変化させる態様変更手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、移行報知手段による報知が行われたときに発生した移行入賞であるか、報知が行われないときに発生した移行入賞であるか、に応じて、その後移行する第２の特別遊技状態において獲得が期待できる価値の大きさも変動することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【００１０】
本発明のスロットマシンの前記第１の特別遊技状態において所定の小役入賞を発生させることが可能であり、該小役入賞は、前記事前決定手段により発生が許容され、かつ前記停止操作手段により所定の入賞条件に適合する操作が行われることにより発生する入賞であり、
前記第１の特別遊技状態において前記事前決定手段により前記小役入賞の発生が許容されたときに、該小役入賞を発生させるための入賞条件に適合する操作方法を報知することが可能な小役報知手段と、
前記小役報知手段による報知を行うか否かを決定する小役報知決定手段と、
を備えることが好ましい。
このようにすれば、小役報知手段による報知の有無に応じて第１の特別遊技状態における小役入賞の発生確率が変化することとなる。すなわち、第１の特別遊技状態においては、第２の特別遊技状態に移行する確率に加えて小役入賞の発生確率も変化することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【００１１】
本発明のスロットマシンの前記可変表示装置は、各々独立して表示状態を変化させる複数の可変表示部を備えるとともに、前記停止操作手段は、前記各可変表示部の表示結果を各々独立して導出表示させるための停止操作部を備え、
前記移行入賞を発生させるための入賞条件は、前記可変表示部の表示結果を導出表示させる順番、及び少なくともいずれか１つの前記可変表示部に対応する前記停止操作部の操作タイミングの組合せであることが好ましい。
このようにすれば、第１の特別遊技状態における移行入賞を発生させるための入賞条件の組合せが多くなる。これにより移行報知手段により報知が行われない場合に移行入賞が発生する確率が低くなるため、移行報知手段による報知の有無に応じてゲーム性にメリハリを持たせることができる。
【００１２】
本発明のスロットマシンの前記移行報知手段は、前記入賞条件のうち、前記可変表示部の表示結果を導出表示させる順番、または前記可変表示部に対応する前記停止操作部の操作タイミングのいずれか一方のみを報知することが可能であることが好ましい。
このようにすれば、移行報知手段により可変表示部の表示結果を導出表示させる順番、及び可変表示部に対応する停止操作部の操作タイミングからなる入賞条件のうち、いずれか一方の入賞条件に一致する操作方法が報知されたときには、双方とも報知されない場合に比較して移行入賞の発生確率が高くなるため、移行入賞の発生、すなわち第２の特別遊技状態へ移行することに対する遊技者の期待感を高めることができる。
【００１３】
本発明のスロットマシンの前記特別遊技状態は、前記第１の特別遊技状態における前記移行報知手段の報知確率が異なる複数の態様からなり、
既に行われた遊技に関する遊技履歴に応じて前記特別遊技状態の態様を選択する特別遊技状態態様選択手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、遊技履歴に応じて第１の特別遊技状態における移行報知手段の報知確率が変化する。すなわち遊技履歴に応じて特別遊技状態において獲得が期待できる価値の大きさが変動することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【００１５】
本発明が適用された遊技機の実施例を図面を用いて説明すると、図１には、本実施例におけるスロットマシン１の全体正面図、図２にはスロットマシン１の内部構造図がそれぞれ示されている。スロットマシン１は、前面が開口する筐体２ａと、この筺体２ａの側端に回動自在に枢支された前面扉２ｂと、から構成されており、前面扉２ｂの裏面に設けられた施錠装置（図示略）の鍵穴３に挿入した所定のキーを時計回り方向に回動操作することにより施錠が解除されて前面扉２ｂを開放することができるようになっている。
【００１６】
前面扉２ｂの周囲には、遊技効果ＬＥＤ１３０（図３参照）が内蔵された遊技効果ＬＥＤ部４１が設けられているとともに、前面扉２ｂの前面上部には役構成等が印刷された上部パネル４が、前面中央部には各種表示部が形成された遊技パネル６が、前面下部にはタイトル等が印刷された下部パネル７が、各々設けられている。
【００１７】
遊技パネル６と下部パネル７の間には、前方に突出するように操作部８が形成されており、この操作部８には遊技媒体であるメダルを投入可能なメダル投入部３４や各種操作ボタン３５、３６ａ、３６ｂ、３７、４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ、及びスタートレバー３８等が設けられているとともに、操作部８の下部左右側には、遊技効果ＬＥＤ１３１（図３参照）が内蔵された遊技効果ＬＥＤ部４３がそれぞれ設けられている。
【００１８】
前面扉２ｂにおける下部パネル７の下方には、メダルが払出されるメダル払出穴９が設けられたメダル受皿１１が設けられている。
【００１９】
上部パネル４の左右側には、内部に設けられる高音用のスピーカ１３６ａ、１３６ｂ（図３参照）から出力される音を放音する放音部１２ａ、１２ｂがそれぞれ設けられているとともに、メダル払出穴９の側方には、内部に設けられる低音用のスピーカ１３７（図３参照）から出力される音を放音する放音部１３が設けられている。
【００２０】
上部パネル４の中央部には、液晶表示部１５が設けられており、この液晶表示部１５を透して内部に設けられる液晶表示器１３５（図３参照）の表示内容が表示されるようになっている。
【００２１】
遊技パネル６には、スロットマシン１の筐体２ａに内設された後述のリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒを透視可能な透視窓１４と、各種表示部と、がそれぞれ設けられている。
【００２２】
遊技パネル６に設けられた各種表示部のうち、クレジット表示部３１は、クレジットが表示される。クレジットとは、遊技者所有の有価価値としてスロットマシン１内部の記憶部に記憶されているメダル数である。このスロットマシン１では、クレジットとして記憶可能な価値の上限値が最大でメダル５０枚分とされており、この上限値を越えるクレジットの加算更新の要求が発生した場合にはその上限を越えるメダルがメダル払出穴９から払出される。
【００２３】
ゲーム回数表示部３２は、後述するビッグボーナス（ＢＢ）中に提供されるビッグボーナスゲーム（ＢＢゲーム）の残回数や、後述するレギュラーボーナス（ＲＢ）の残回数等が表示される。さらにゲーム回数表示部３２は、スロットマシン１に発生した各種の異常を表示する報知手段であるエラー表示器としても機能する。
【００２４】
ペイアウト表示部３３は、１ゲーム中に発生した入賞に基づいて遊技者に付与されるメダル枚数が入賞がある毎に表示される。
【００２５】
１〜３枚賭け表示部４６〜４８は、内蔵された１〜３枚賭けＬＥＤ１１１〜１１３（図３参照）が、遊技者がゲームに賭数を設定した場合にその賭数に応じて点灯する。
【００２６】
リプレイ表示部２７は、リプレイ入賞が発生した場合に、その内部に内蔵されたリプレイＬＥＤ１１４（図３参照）が点灯する。スタート表示部２８は、賭数が設定されることによりスタート操作をすることが可能となった場合に、その内部に内蔵されたスタートＬＥＤ１１５（図３参照）が点灯し、有効なスタート操作が検出されることにより消灯する。投入指示表示部３０は、メダルを受付可能な状態である場合に、その内部に内蔵された投入指示ＬＥＤ１１７（図３参照）が点滅し、メダルを受付不可能な状態である場合に消灯する。
【００２７】
ウェイト表示部２９は、ウェイトタイム中にスタート操作が検出された場合に、その内部に内蔵されたウェイトＬＥＤ１１６（図３参照）が点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、ゲームがあまりに速く進行しすぎてしまうことを規制するために設定されたゲーム進行規制期間であり、このウェイトタイム中にスタート操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後にリールが始動するように設定されている。
【００２８】
演出用表示部１６〜２５のうち演出用表示部１７〜２０は、リプレイ表示部２７、ウェイト表示部２９、スタート表示部２８、投入指示表示部３０と、演出用表示部２１〜２５は、１〜３枚賭け表示部４６〜４８と、各々同様に機能する表示部であり、これら各表示部に内蔵されたＬＥＤ１１１〜１１７の点灯／消灯に応じて、各々対応する演出用表示部１７〜２５に内蔵された演出用ランプ１４１〜１４９（図３参照）が点灯／消灯する。また、演出用表示部１６は、ビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞の発生が許容されている場合に、その内部に内蔵された演出用ランプ１４０（図３参照）が点灯するようになっており、ボーナス告知表示部として機能する。
【００２９】
操作部８の上面右側には、メダル投入口が形成されたメダル投入部３４が設けられているとともに、左側には精算ボタン３７、１枚ＢＥＴボタン３６ａ、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂがそれぞれ設けられている。
【００３０】
１枚ＢＥＴボタン３６ａは、クレジットを使用してメダルを１枚分賭ける際に押圧するボタンであり、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂは、１ゲームにおいて許容される賭数の最大数（本実施例ではメダル３枚分）をクレジットの範囲内で賭ける際に押圧するボタンである。１枚ＢＥＴボタン３６ａ、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂの内部には、ＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ａ、１２１ｂがそれぞれ内蔵されており（図３参照）、これらのＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ａ、１２１ｂは、対応するＢＥＴボタンの操作により賭数を設定可能な状態にある場合に点灯し、賭数を設定不可能な状態の場合に消灯する。
【００３１】
精算ボタン３７は、記憶部に記憶されているクレジットの精算操作をする際に押圧するボタンであり、この精算ボタン３７の押圧操作に伴い、クレジットとして記憶されている枚数のメダルがメダル払出穴９から払出されるようになっている。
【００３２】
操作部８の前側面には、スタートレバー３８、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ、メダル詰まり解除ボタン３５がそれぞれ設けられている。スタートレバー３８は、ゲームを開始する際に操作するレバーであり、賭数の設定終了後においてスタートレバー３８を操作することによりリールユニット５０の各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が開始される。
【００３３】
各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒは、ゲームが開始した後にリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転を停止させる際に操作するボタンであり、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの内部には操作有効ＬＥＤ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒが、それぞれ内蔵されている（図３参照）。これら操作有効ＬＥＤ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒは、対応するストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作が有効である場合に点灯し、操作が無効である場合に消灯する。
【００３４】
メダル詰まり解除ボタン３５は、メダル投入部３４に投入されたメダルが内部で詰まった場合に、これを解消させる際に操作するボタンである。
【００３５】
前面扉２ｂの裏面には、メダル投入部３４から投入されたメダルを後述するホッパータンク５７ａに導く投入メダルセレクタ（図示略）が設けられている。直径や厚みの異なる不正メダルは、この投入メダルセレクタにより振り分けられてメダル払出穴９から返却される。
【００３６】
投入メダルセレクタの下流側には、流下するメダル流路を選択的に切替可能とする図示しない流路切替ソレノイド１０７（図３参照）が設けられている。通常時において流路切替ソレノイド１０７は励磁されており、この状態において流下するメダルは投入メダルセンサ１０６（図３参照）により検出された後、ホッパータンク５７ａ内に貯留されるようになっている。メダル投入が不可能な場合には、流路切替ソレノイド１０７の励磁が解除されて流路が切替わってメダル払出穴９から返却される。
【００３７】
図２に示すように、筐体２ａ内略中央部には、複数種の図柄が印刷された透光性を有する帯状のリールシートが外周に巻回されたリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒを有する可変表示装置としてのリールユニット５０が設けられている。それぞれのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒは、各々に対応して設けられたリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒによりそれぞれ独立して縦方向に回転（駆動）、停止するように構成されており、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転することにより、透視窓１４には前記各種図柄が連続的に変化しつつ表示されるようになっている。
【００３８】
透視窓１４から視認できる各リールの領域を、各リールに対応させて左可変表示部、中可変表示部、右可変表示部（領域）と呼ぶ。この各可変表示部からは、各リールに描かれた複数の図柄のうち、連続する３つの図柄が上段、中段、下段の位置に表示される。
【００３９】
各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに対応して各リールの基準位置を検出するリールセンサ５６が設けられており、このリールセンサ５６により所定の図柄の停止位置を導出できるようになっているとともに、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒにおける特定の表示領域（上、中、下段の表示領域）を裏面から個別に照射可能な複数のリールランプ５５がそれぞれ上、中、下段に設けられており、これら各リールランプ５５は、透視窓１４に表示される各図柄を後方から点灯するバックライトとして機能するようになっている。
【００４０】
リールユニット５０の下方には、メダル投入部３４から投入されたメダルを貯留するホッパータンク５７ａを有するホッパーユニット５７が設けられている。また、ホッパーユニット５７の右側にはホッパータンク５７ａからオーバーフローしたメダルが貯留されるオーバーフロータンク５９が設けられている。このオーバーフロータンク５９内にはメダルを検出可能な満タンセンサ６０が設けられており、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったことを検出できるようになっている。
【００４１】
ホッパーユニット５７の下方部分にはホッパーモータ６２が設けられており、このホッパーモータ６２が回転することによりホッパータンク５７ａ内のメダルがメダル排出口６３から排出される。排出されたメダルは、メダル排出口６３の近傍に設けられる払出メダルセンサ６１により検出された後、メダル払出穴９から払い出される。
【００４２】
ホッパーユニット５７の側部には、メイン電源をｏｎ／ｏｆｆするメインスイッチ部６５と、エラーが生じた場合等において再びゲームを続行可能な状態にリセットするための第２リセットボタン６６と、入賞確率を変更可能とする設定ボタン６７と、自動精算機能をｏｎ／ｏｆｆする自動精算選択スイッチ部６８と、自動打止め機能をｏｎ／ｏｆｆする打止め選択スイッチ部６９と、遊技場の管理者等が所持する特定のキーを挿入可能な設定キー挿入部７０と、が前面に設けられた電源ユニット６４が配設されている。
【００４３】
本実施例では、設定キー挿入部７０に特定のキーを挿入して時計回りに９０度回転した状態、すなわちｏｎの状態で電源投入を行う操作により、後述する設定キースイッチ８２のｏｎが検出され、遊技状態の初期化、すなわち後述するＲＡＭ２１２の記憶内容の初期化が実行されるとともに、設定ボタン６７の操作が有効となり、この設定ボタン６７の操作により入賞確率、すなわち出玉率の変更が実行可能となる。
【００４４】
次に、遊技者が遊技（ゲーム）を行うための操作や、該操作に伴う各種装置の作動状況を説明する。
【００４５】
ゲームを開始する場合は、メダルやクレジットを使用して所望の大きさの有価価値を賭けて所望の大きさの賭数を設定する。賭数は、メダルをメダル投入部３４から投入するか、あるいはクレジットを使用することにより設定できるようになっている。クレジットを使用するにはＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂ、または１枚ＢＥＴボタン３６ａを押圧すれば良い。
【００４６】
遊技者により賭数が「１」に設定されると入賞ラインＬ１（図１参照）が有効となり、賭数が「２」に設定されると入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’（図１参照）が有効となり、賭数が「３」に設定されると入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’（図１参照）が有効となる。
【００４７】
そして少なくとも「１」の賭数が設定された時点でスタートレバー３８の操作が有効に受付けられる状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
【００４８】
尚、このような賭数に応じて有効化される入賞ラインの本数、及び形状等は任意に変更可能であり、本実施例の形態に限定されるものではない。また、賭数に応じて有効化される入賞ラインの本数も任意に設定変更可能である。
【００４９】
ゲームが開始可能な状態でスタートレバー３８を押圧操作すれば、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転し、透視窓１４には複数種類の図柄が連続的に変化するように表示される。各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が開始されてから所定時間が経過すれば各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作が有効になり、この状態で遊技者がいずれかのストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒを押圧操作すれば、対応するリールの回転が停止され、透視窓１４からは対応する可変表示部の上、中、下段に図柄が表示される。
【００５０】
また、遊技者がストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒを押圧操作しない場合には、一定時間が経過した時点で自動的に各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が順次停止する。
【００５１】
そして全てのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’（図１参照）上に予め定められた図柄の組合せが表示された場合は入賞となり、入賞内容に対応して予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に対してクレジットとして払出される。また、クレジットが上限数に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴９から払い出される。
【００５２】
また、特に予め定められた特別図柄の組合せが表示されて大当たり入賞した場合にあっては、メダルの払出しが行なわれるとともに、通常遊技状態とは異なるとともに、遊技者にとって有利な、すなわち大量のメダルを獲得できるビッグボーナス（ＢＢ）やレギュラーボーナス（ＲＢ）が遊技者に対して遊技価値として付与されるようになっている。
【００５３】
尚、このように入賞することにより遊技者に対して付与される「遊技価値」は、メダル及びクレジット等の有価価値に限らず、上記のように大当たり入賞した場合において遊技者に対して付与されるＢＢやＲＢ等、遊技に関連する特典全てを含む。
【００５４】
図３は、スロットマシン１に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。また、図４は、遊技制御基板２００に設けられたメイン制御手段としての制御部２１０の構成と、演出制御基板２０１に設けられたサブ制御手段としての制御部２３０の構成と、を説明するためのブロック図である。
【００５５】
スロットマシン１に設けられた各種基板のうち、遊技制御基板２００によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板２０１によって遊技状態に応じた演出制御等が実施される。また、電源基板２０２にはスロットマシン１の外部から電源が供給される。この電源基板２０２には、外部電源の供給を受けるための電源コード８４と、メインスイッチ８０とが接続されている。
【００５６】
遊技制御基板２００は、演出制御基板２０１、電源基板２０２、リール中継基板２０３と配線接続されているとともに、リール中継基板２０３を介して外部出力基板２０５と、また、演出制御基板２０１を介してリールランプ中継基板２０４と接続されている。
【００５７】
遊技制御基板２００の制御部２１０は、遊技状態がＲＢであることを示すＲＢ中信号や、遊技状態がＢＢであることを示すＢＢ中信号、賭数を設定するために用いられたメダル数を示すメダルＩＮ信号、入賞の発生により払出されたメダルを示すメダルＯＵＴ信号、などをリール中継基板２０３を介して外部出力基板２０５からスロットマシン１の外部に出力する制御を行う。尚、外部出力基板２０５から外部に出力される信号のうち、ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒの操作がなされた旨を示すストップスイッチ信号は、ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒから直接出力された信号であり、リール制御信号は、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに対応するリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒを制御するための制御信号（モータ位相信号）である。
【００５８】
これら外部出力基板２０５から出力される信号は、たとえば、第３者機関が型式試験を行う際に利用可能である。
【００５９】
遊技制御基板２００には、各種のスイッチ、センサ、ＬＥＤ、及び表示器等、各種部品からの配線が接続されている。
【００６０】
電源基板２０２に配線接続された設定スイッチ８３、設定キースイッチ８２、第２リセットスイッチ８１、払出しセンサ６１、及びホッパーモータ６２は、電源基板２０２によって中継されて遊技制御基板２００と配線接続されており、それぞれのスイッチ及びセンサの検出信号は、遊技制御基板２００の制御部２１０に入力される。
【００６１】
リール中継基板２０３に配線接続されたリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒ、及びリールセンサ５６は、リール中継基板２０３によって中継されて遊技制御基板２００に配線接続されており、リールセンサ５６の検出信号は、遊技制御基板２００の制御部２１０に入力される。
【００６２】
遊技制御基板２００に配線接続されたスイッチ、センサのうち、１枚ＢＥＴスイッチ１００は１枚ＢＥＴボタン３６ａの操作を検出し、ＭＡＸＢＥＴスイッチ１０１はＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂの操作を検知するスイッチであり、スタートスイッチ１０２はスタートレバー３８の操作を検出するスイッチであり、左、中、右ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒは、左、中、右ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作を検出するスイッチである。精算スイッチ１０４は、精算ボタン３７の操作を検出するスイッチであり、第１リセットスイッチ１０５は、施錠装置の鍵穴３に挿入したキーによるスロットマシン１のリセット操作を検出するスイッチである。また、投入メダルセンサ１０６は、メダル投入部３４に投入されたメダルを検出するセンサである。
【００６３】
遊技制御基板２００に配線接続された表示器のうち、ゲーム回数表示器１０８はゲーム回数表示部３２を構成する表示器であり、クレジット表示器１０９はクレジット表示部３１を構成する表示器であり、ペイアウト表示器１１０はペイアウト表示部３３を構成する表示器である。
【００６４】
また、遊技制御基板２００には、前述した１枚賭けＬＥＤ１１１、２枚賭けＬＥＤ１１２、３枚賭けＬＥＤ１１３、リプレイＬＥＤ１１４、スタートＬＥＤ１１５、ウェイトＬＥＤ１１６、投入指示ＬＥＤ１１７、ＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ａ、ＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ｂ、左操作有効ＬＥＤ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒ、流路切替ソレノイド１０７等の各種電気部品が配線接続されている。
【００６５】
電源基板２０２あるいはリール中継基板２０３を介して、あるいはこれらの基板を介することなく遊技制御基板２００に配線接続された各種ＬＥＤ及び表示器、モータ、ソレノイド等の電気部品は、遊技制御基板２００に搭載された制御部２１０によって制御される。また、制御部２１０は、遊技制御基板２００に接続され、または、電源基板２０２あるいはリール中継基板２０３を介して遊技制御基板２００に接続された各種スイッチ及びセンサの検出信号を受け、遊技状態を制御する。
【００６６】
遊技制御基板２００に設けられた制御部２１０は、図４に示すように、制御動作を所定の手順で実行することのできるＣＰＵ２１１と、ＣＰＵ２１１の制御プログラムや各種データテーブルを格納するＲＯＭ２１３と、必要なデータの書き込み及び読み出しができるＲＡＭ２１２と、ＣＰＵ２１１と外部回路との信号の整合性をとるためのＩ／Ｏポート２１４とを含む。すなわち、制御部２１０は、これらＣＰＵ２１１、ＲＡＭ２１２、ＲＯＭ２１３、Ｉ／Ｏポート２１４が全て内蔵された１チップマイクロコンピュータにて構成されている。
【００６７】
また、遊技制御基板２００には、電源投入時にＣＰＵ２１１にリセットパルスを与える初期リセット回路２１７と、ＣＰＵ２１１にクロック信号を与えるクロック発生回路２１８と、クロック発生回路２１８からのクロック信号を分周して割込パルスを定期的にＣＰＵ２１１に与えるパルス分周回路（割込パルス発生回路）２１９と、一定範囲の乱数を高速で連続的に発生している乱数発生回路２２１と、乱数発生回路２２１から乱数をサンプリングするサンプリング回路２２２と、バッファ回路２２０とが設けられる。さらに、遊技制御基板２００には、各種スイッチからの信号が入力されるスイッチ回路２１５や、モータ回路２１６、その他、図示しないソレノイド回路等が設けられている。
【００６８】
遊技制御基板２００の制御部２１０から演出制御基板２０１へは、バッファ回路２２０を介して制御部２１０が制御する制御状態を特定可能な制御情報としての各種コマンドが出力される。バッファ回路２２０は、遊技制御基板２００の内部から外部への信号の出力を許容するが遊技制御基板２００の外部から内部へ信号が入力されることを阻止するように機能する。このため、遊技制御基板２００と演出制御基板２０１との間において、遊技制御基板２００から演出制御基板２０１への一方向通信が担保され、コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板２００に信号を入力させて不正な制御動作を行わせる不正行為を防止できる。
【００６９】
演出制御基板２０１には、遊技効果ＬＥＤ１３０〜１３４と、演出用ランプ１４０〜１４９と、液晶表示器１３５と、放音部１２ａ、１２ｂ、１３に内蔵されるスピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７と、タイトルパネル８及び遊技パネル６を内側から照らす各蛍光灯１３８と、がそれぞれ接続され、さらに、リールランプ中継基板２０４を介してリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに内蔵されているリールランプ５５が接続されている。
【００７０】
リール中継基板２０３を介して、あるいはこれらの基板を介することなく演出制御基板２０１に配線接続された各種ランプ及びスピーカ、液晶表示器等の電気部品は、演出制御基板２０１に搭載された制御部２３０によって制御される。
【００７１】
演出制御基板２０１によって制御される各遊技効果ＬＥＤ１３０〜１３４、演出用ランプ１４０〜１４９、液晶表示器１３５、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７、各蛍光灯１３８、リールランプ５５は、遊技制御基板２００によって制御される各種表示器などに比較すると、それが機能しなくても遊技の進行自体には影響を与えるものでなく、演出効果を主眼においた演出手段である。このため、たとえ、演出制御基板２０１に故障が発生したとしても、遊技者に不利な状況が提供されてしまうことはないばかりか、制御部２１０の制御の負荷が軽減される。
【００７２】
演出制御基板２０１に設けられた制御部２３０は、ＣＰＵ２３１と、必要なデータの書き込み、及び読み出しができるＲＡＭ２３２と、ＣＰＵ２３１の制御プログラムや各種データテーブルを格納するＲＯＭ２３３と、Ｉ／Ｏポート２３４と、を含む。制御部２３０も、制御部２１０と同様に１チップマイクロコンピュータにて構成されている。
【００７３】
また、演出制御基板２０１には、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７から音を出力させるためのスピーカ駆動回路２３５と、液晶表示器１３５を表示制御するための表示駆動回路２３６と、各種ランプを点灯あるいは点滅させるためのランプ駆動回路２３７と、が搭載されている。
【００７４】
また、演出制御基板２０１は、遊技制御基板２００と接続されており、制御部２３０は、遊技制御基板２００から送信された各種コマンドに基づいて遊技制御基板２００の制御状態を特定し、この特定した制御状態に応じて予め定められた制御パターンを設定し、この制御パターンに応じて各遊技効果ＬＥＤ１３０〜１３４、演出用ランプ１４０〜１４９、液晶表示器１３５、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７、各蛍光灯１３８、リールランプ５５等の電気部品を制御する。
【００７５】
図５は、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ、の図柄配列を示す図であり、図中、「左」はリール５１Ｌの図柄配列を示し、「中」はリール５１Ｃの図柄配列を示し、「右」はリール５１Ｒの図柄配列を示す。左側に示した数字は図柄番号であり、「１」〜「２１」の各図柄番号に対応して、「黒７」、「白７」、「ＢＡＲ」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「プラム」の図柄が各リールに２１個配列されている。
【００７６】
本実施例では、図６に示すように、通常遊技状態において「黒７−黒７−黒７」、「白７−白７−白７」、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」、「チェリー−ａｎｙ−ａｎｙ（ａｎｙ＝「黒７」、「白７」、「ＢＡＲ」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「プラム」）」、「スイカ−スイカ−スイカ」、「ベル−ベル−ベル」、または「プラム−プラム−プラム」の組合せが入賞の対象とされている。
【００７７】
通常遊技状態において「チェリー−ａｎｙ−ａｎｙ」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、２枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、１２枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、１０枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。
【００７８】
また、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを実施可能なリプレイゲーム（再ゲーム）が付与されるリプレイ（再遊技）入賞が発生する。
【００７９】
また、賭数に応じて有効化された入賞ラインが複数本存在する場合において、前述したようにメダルが払い出される図柄の組合せが複数本の入賞ライン上において同時に揃った場合には、各入賞ライン上の図柄の組合せによって払い出されるメダル枚数の合計枚数に相当するメダルが払い出されるのが原則である。しかし、１ゲームにおいて遊技者に払い出されるメダルの上限が１５枚と定められているために、１５枚を越える場合にはその１６枚目以降のメダルが無効となる。
【００８０】
また、通常遊技状態において有効化されたいずれかの入賞ライン上に「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の図柄の組合せが揃えば、特別入賞であるＲＢ入賞が発生し、その対価として１５枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利なレギュラーボーナス（ＲＢ）が発生し、レギュラーボーナスゲーム（ＲＢゲーム）が遊技者に対して付与される。ＲＢゲームにおいては、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃って、１５枚のメダルが払い出されるＪａｃ入賞が高確率で発生する。ＲＢでは、ＲＢゲームが最大で１２回提供される。そしてＲＢは、ＲＢゲームが１２回実行されるか、あるいはＲＢゲームが１２回に達する前にＪａｃ入賞が８回発生するか、のいずれかの条件が満たされた時点で終了する。したがって、遊技者は１２回のＲＢゲーム中に最大８回のＪａｃ入賞の機会を得ることができる。
【００８１】
また、通常遊技状態において有効化された入賞ライン上に、「黒７−黒７−黒７」または「白７−白７−白７」が揃えば、特別入賞であるＢＢ入賞が発生し、その対価として１５枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態としてのビッグボーナス（ＢＢ）が発生し、以下に説明するビッグボーナスゲーム（ＢＢゲーム）と前述したＲＢが遊技者に対して付与される。
【００８２】
ＢＢゲームにおいては、「ベル−ベル−ベル」、または「プラム−プラム−プラム」の組合せが入賞の対象とされており、これらの組合せのうち「ベル−ベル−ベル」の組合せが通常遊技状態に比較して高確率で揃う。
【００８３】
ＢＢゲームにおいて「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、１５枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。
【００８４】
また、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、ＪａｃＩｎ入賞が発生し、その対価として３枚のメダルが払い出されるとともに、前述したＲＢに移行し、レギュラーボーナスゲーム（ＲＢゲーム）が遊技者に対して付与される。
【００８５】
ＢＢでは、ＢＢゲームが最大で３０ゲーム提供されるとともに、このＢＢゲームにおいてＲＢに移行可能な最大回数が規定されており、本実施例では最大で３回移行し得るように規定されている。そしてＢＢは、３０回のＢＢゲームを実行した場合か、或いは３０回のＢＢゲームを実行する前にＲＢへ３回移行し、３回目のＲＢが終了した場合のうち、少なくともいずれか１つの条件が満たされた時点で終了する。
【００８６】
尚、本実施例では、規定数のＢＢゲームを実行した場合か、規定数のＲＢが終了した場合のいずれか一方の条件でＢＢが終了する構成とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ＢＢ中の獲得枚数が所定の上限枚数に到達した場合にＢＢが終了するようにしても良い。更にこの場合には、ＲＢ中において上限枚数に到達した場合に、そのＲＢが終了することでＢＢが終了するようにしても良い。
【００８７】
本実施例では、図６に示すように、各入賞に対応した内部当選フラグの種類が定められており、各ゲーム毎に実行される内部抽選処理に当選して各々対応する内部当選フラグが設定された場合にのみ、対応する入賞の発生が許容されることとなる。
【００８８】
通常遊技状態におけるＢＢ入賞、ＲＢ入賞、チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ（ＢＢフラグ、ＲＢフラグ、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ）が当選した場合であって、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲（本実施例では最大４図柄）内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【００８９】
ＢＢゲームにおけるベル入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ（ベルフラグ）が当選した場合であって、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【００９０】
また、ＢＢゲームにおけるＪａｃＩｎ入賞の組合せは、内部抽選処理によりＪａｃＩｎ入賞を許容する内部当選フラグ（ＪａｃＩｎフラグ）が当選し、かつ入賞条件に一致する操作方法にて各リールの停止操作が行われた場合に有効化された入賞ラインに揃う。
【００９１】
ＢＢゲームにおけるＪａｃＩｎ入賞の入賞条件は、図７に示すように、６通りの各リールの停止順と、８通りの各リールの停止タイミングと、を各々組み合わせた４８通りの操作方法である。
【００９２】
これら入賞条件のうち各リールの停止順（以下有効停止順と称す）とは、左−中−右、左−右−中、中−左−右、中−右−左、右−左−中、右−中−左のいずれかの停止順であり、各リールの停止タイミング（以下有効停止タイミングと称す）とは、各リール毎に定められた黒エリアと白エリア（図５参照）のうちのどちらの領域に該当する図柄が対応する可変表示部の下段位置に表示されているタイミングで各リールの停止操作が行われたかである。
【００９３】
これらＪａｃＩｎ入賞の入賞条件は、内部抽選処理内において行われるリール制御テーブルの振分によって、４８通りの有効停止順及び有効停止タイミングの組合せが別個に定められたリール制御テーブルのうち、どのリール制御テーブルが選択されるか、によって決定されるようになっており、ＪａｃＩｎフラグが当選したゲームでは、当該ゲームにおいて選択されたリール制御テーブルの入賞条件に一致する操作方法にて各リールの停止操作が行われることでＪａｃＩｎ入賞の組合せが揃うこととなる。このようにＢＢゲームにおけるＪａｃＩｎ入賞は、ＪａｃＩｎフラグが当選してもこれら４８通りの入賞条件に一致する操作方法で各リールの停止操作を行わなければＪａｃＩｎ入賞の組合せが揃うことはない。
【００９４】
また、ＲＢゲームにおけるＪａｃ入賞の組合せは、内部抽選処理によりＪａｃ入賞を許容する内部当選フラグ（Ｊａｃフラグ）が当選し、かつ入賞条件に一致する操作方法にて各リールの停止操作が行われた場合に有効化された入賞ラインに揃う。
【００９５】
ＲＢゲームにおけるＪａｃ入賞の入賞条件は、図８に示すように、６通りの各リールの有効停止順（左−中−右、左−右−中、右−左−中、右−中−左、中−左−右、中−右−左、の６通りの停止順）であり、これらＪａｃ入賞の入賞条件は、内部抽選処理内において行われるリール制御テーブルの振分により、６通りの有効停止順が別個に定められたリール制御テーブルのうち、どのリール制御テーブルが選択されるか、によって決定されるようになっており、Ｊａｃフラグが当選したゲームでは、当該ゲームにおいて選択されたリール制御テーブルの有効停止順に一致する順番で各リールの停止操作が行われることでＪａｃ入賞の組合せが揃うこととなる。このようにＲＢゲームにおけるＪａｃ入賞は、Ｊａｃフラグが当選してもこれら６通りの有効停止順に一致する順番で各リールの停止操作を行わなければＪａｃ入賞の組合せが揃うことはない。
【００９６】
本実施例のスロットマシン１では、ＢＢゲームにおけるＪａｃＩｎ入賞及びＲＢゲームにおけるＪａｃ入賞の入賞条件の報知確率を変動させることにより、獲得の期待できるメダル枚数（以下期待獲得枚数と称す）が異なるノーマルＢＢと、スーパーＢＢと、からなる２種類の態様のＢＢが発生可能とされている。
【００９７】
ノーマルＢＢでは、図９に示すように、ＢＢゲームにおいてＪａｃＩｎフラグが当選した場合でも、ＪａｃＩｎフラグにより許容されるＪａｃＩｎ入賞の入賞条件となる有効停止順や有効停止タイミングは、ほとんど報知されることがなく、規定ゲーム数（３０ゲーム）のＢＢゲームが実行されるまでにＲＢに移行させることは困難であるため、ノーマルＢＢの期待獲得枚数は約２８０枚にとどまる。
【００９８】
尚、本実施例では、ノーマルＢＢであっても、ＢＢゲームにおいてＪａｃＩｎフラグが当選した場合に、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件を構成する有効停止順または有効停止タイミングの一方が各々１０％の確率で報知される。
【００９９】
ノーマルＢＢにおいてＪａｃＩｎ入賞の有効停止順が報知される場合には、図１０（ａ）に示すように、各リールの回転状態に応じて液晶表示部１５の表示画像が各々変化し、これらによって各リールの有効停止順が報知される。例えば、有効停止順として中−左−右の停止順が決定された場合には、ゲームのスタートとほぼ同時に液晶表示部１５に１番目に停止すべき中リールの停止を指示する画像が表示され、最初のリール（第１停止リール）が停止されると、液晶表示部１５に２番目に停止すべき左リールの停止を指示する画像が表示され、２つ目のリール（第２停止リール）が停止されると、液晶表示部１５に３番目に停止すべき右リールの停止を指示する画像が表示されることとなる。
【０１００】
また、ノーマルＢＢにおいてＪａｃＩｎ入賞の有効停止タイミングが報知される場合には、図１０（ｂ）に示すように、ゲームのスタートとほぼ同時に液晶表示部１５に各リール毎の有効停止タイミングの目安となる図柄（「黒７」または「白７」）が表示され、各リールの有効停止タイミングが報知される。例えば、有効停止タイミングとして左リールが黒エリア、中リールが白エリア、右リールが白エリアと決定された場合には、ゲームのスタートとほぼ同時に液晶表示部１５に左リール、中リール、右リールに対応して、該当するリールの有効停止タイミングの目安となる「黒７」、「白７」、「白７」の図柄が表示されることとなる。
【０１０１】
このようにノーマルＢＢにおいてＪａｃＩｎ入賞の入賞条件を構成する有効停止順または有効停止タイミングの一方が報知された場合には、報知された有効停止順または有効停止タイミングに従って各リールの停止操作を行うことで、これら有効停止順や有効停止タイミングが報知されない場合に比較して高い確率にてＪａｃＩｎ入賞を発生させることができる。具体的には、有効停止順が報知された場合には、報知された有効停止順に従って各リールの停止操作を行うことで、通常時４８通りの入賞条件の組合せが８通りとなるため、有効停止順が報知されない場合に比較して６倍の確率にてＪａｃＩｎ入賞を発生させることができる。また、有効停止タイミングが報知された場合には、報知された有効停止タイミングに従って各リールの停止操作を行うことで、通常時４８通りの入賞条件の組合せが６通りとなるため、有効停止タイミングが報知されない場合に比較して８倍の確率にてＪａｃＩｎ入賞を発生させることができる。
【０１０２】
スーパーＢＢでは、図９に示すように、ＢＢゲームにおいてＪａｃＩｎフラグが当選した場合に、ＪａｃＩｎフラグにより許容されるＪａｃＩｎ入賞の入賞条件を構成する有効停止順及び有効停止タイミングの双方が１００％の確率で報知される。
【０１０３】
スーパーＢＢにおいてＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が報知される場合には、図１０（ｃ）に示すように、各リールの回転状態に応じて液晶表示部１５の表示画像が各々変化し、これらによって各リールの有効停止順及び該当するリールの有効停止タイミングが報知される。例えば、有効停止順として中−左−右の停止順が決定され、かつ有効停止タイミングとして左リールが黒エリア、中リールが白エリア、右リールが白エリアと決定された場合には、ゲームのスタートとほぼ同時に液晶表示部１５に１番目に停止すべき中リール及び中リールの有効停止タイミングの目安となる「白７」の図柄を狙う旨を指示する画像が表示される。次いで、最初のリール（第１停止リール）が停止されると、液晶表示部１５に２番目に停止すべき左リール及び左リールの有効停止タイミングの目安となる「黒７」の図柄を狙う旨を指示する画像が表示される。次いで、２つ目のリール（第２停止リール）が停止されると、液晶表示部１５に３番目に停止すべき右リール及び右リールの有効停止タイミングの目安となる「白７」の図柄を狙う旨を指示する画像が表示されることとなる。
【０１０４】
このようにスーパーＢＢにおいては、ＪａｃＩｎフラグが当選したときに、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件を構成する有効停止順及び有効停止タイミングの双方が報知されるため、これら報知された有効停止順及び有効停止タイミングに従って各リールの停止操作を行うことでＪａｃＩｎ入賞を発生させることが可能であり、規定ゲーム数（３０ゲーム）のＢＢゲームが実行されるまでにほぼ確実に３回のＲＢを発生させることができるため、スーパーＢＢの期待獲得枚数は約５５０枚となる。
【０１０５】
また、ノーマルＢＢにおいてＪａｃＩｎ入賞が発生して移行したＲＢでは、図９に示すように、Ｊａｃ入賞が４回発生するまでＪａｃ入賞の入賞条件である有効停止順が１００％の確率で報知されるため、報知された有効停止順に従って各リールの停止操作を行うことでＪａｃ入賞を発生させることが可能となるが、Ｊａｃ入賞が４回発生した後は、Ｊａｃフラグが当選しても有効停止順の報知は行われないため、Ｊａｃ入賞の発生確率は極端に低下することとなり、期待獲得枚数は約７０枚にとどまる。
【０１０６】
これに対してまた、スーパーＢＢにおいてＪａｃＩｎ入賞が発生して移行したＲＢでは、図９に示すように、通常遊技状態においてＲＢ入賞が発生して移行したＲＢと同様にＪａｃ入賞の発生回数に関わらずＪａｃ入賞の入賞条件である有効停止順が１００％の確率で報知されるため、報知された有効停止順に従って各リールの停止操作を行うことでＪａｃ入賞を発生させることが可能となり、規定回数である８回のＪａｃ入賞をほぼ確実に発生させることができるため、期待獲得枚数は約１１２枚となる。
【０１０７】
次に、本実施例における遊技制御基板２００の制御部２１０がゲームの進行に伴い実行する各種制御内容を、図１１のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【０１０８】
まず、電源投入に伴いゲームスタートに備えるための初期処理を実行する。具体的には、各種装置の接続、及び作動状況、等の確認を行い、電源断前の遊技状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う（Ｓａ１）。
【０１０９】
次いで、ゲーム処理（Ｓａ２）、Ｓａ２のステップにおいてＲＢ入賞したか否かの判定を行う処理（Ｓａ３）、Ｓａ２のステップにおいてＢＢ入賞したか否かの判定を行う処理（Ｓａ４）を繰り返し実行するループ処理に移行する。また、Ｓａ３のステップにおいてＲＢ入賞したと判定した場合にはＲＢ中処理、すなわちＲＢの発生に伴う処理（Ｓａ５）を実行した後、再びＳａ２〜Ｓａ４のループ処理に戻り、Ｓａ４のステップにおいてＢＢ入賞したと判定した場合にはＢＢ中処理、すなわちＢＢの発生に伴う処理（Ｓａ６）を実行した後、再びＳａ２〜Ｓａ４のループ処理に戻る。
【０１１０】
次に、図１１に示すＳａ３のステップにおいて実行するゲーム処理の詳細を、図１２のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【０１１１】
Ｓｂ１のステップにおけるＢＥＴ処理では、メダルやクレジットを受付け可能な状態で待機し、メダルの賭数が設定され、スタートレバー３８が押圧操作された時点でメダルの賭数を確定する処理を実行する。また、前回のゲームでリプレイが入賞した場合には、前回のゲームと同じ賭数が設定される。
【０１１２】
Ｓｂ２のステップにおける内部抽選処理では、Ｓｂ１のステップにおけるスタートレバー３８の押圧操作によるゲームスタートに伴い、該当する遊技状態において対象となる入賞を許容するか否かを決定する処理を実行する。具体的には、スタートレバー３８の操作に基づくスタートスイッチ１０２の検出に応じてサンプリングされた乱数値とＲＯＭ２１３に格納された内部当選確率テーブルとの比較結果に基づいて当選の有無を判定し、当選した場合には該当する入賞を許容する旨を示す内部当選フラグを設定する。またこのステップにおいては、ＪａｃＩｎ入賞やＪａｃ入賞を許容する旨の内部当選フラグ（ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグ）が当選した場合に、後述するリール停止処理において適用されるリール制御テーブルの振分処理、すなわちＪａｃＩｎ入賞やＪａｃ入賞の入賞条件を決定するための処理を実行する。
【０１１３】
Ｓｂ３のステップにおけるリール回転処理では、Ｓｂ２のステップにおける内部抽選処理の終了に伴い各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒを回転させる処理を実施する。このリール回転処理においては、全てのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転した時点でストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの押圧操作を有効とし、ＲＡＭ２１２に設定されたリール停止タイマカウンタに初期値を設定してリール停止用のタイマカウンタをスタートさせる。
【０１１４】
Ｓｂ４のステップにおけるリール停止処理では、遊技者による停止ボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの押圧操作がなされるか、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転開始時から遊技者によるストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの押圧操作がなされることなく自動停止時間が経過したことにより図柄を停止表示するための条件が満たされた時点で各々のリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの停止フラグの設定を行い、この停止フラグの設定に基づいて押圧操作のあった停止ボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒに対応するリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転を停止させる処理を実施する。
【０１１５】
このリール停止処理では、Ｓｂ２のステップにおける内部抽選処理でいずれかの内部当選フラグが当選した場合に、その内部当選フラグにより許容される入賞に該当する図柄の組合せを有効化された入賞ライン上に揃えることが可能なリール制御テーブルを適用し、適用したリール制御テーブルに基づいて各リールを停止させる制御を行う。また、内部当選フラグが当選していない場合には、最終的に入賞に該当する図柄の組合せを有効化された入賞ライン上に揃えることが不可能なリール制御テーブルを適用し、適用したリール制御テーブルに基づいて各リールを停止させる制御を行う。
【０１１６】
Ｓｂ５のステップにおける入賞判定処理では、Ｓｂ４のステップにおいて全てのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が停止されたと判定した時点で、各表示領域に表示された表示態様と、Ｓｂ２のステップにおいて当選した内部当選フラグ並びにＲＯＭ２１３に格納された入賞判定テーブルと、を照合して入賞内容の判定を行う処理を実行するとともに、特にいずれかの入賞が発生したと判定した場合には、入賞内容に対応した各種設定を実行する。この設定内容としては、例えば入賞内容に対応するメダルの払出枚数、遊技状態、再遊技等の設定がある。
【０１１７】
Ｓｂ６のステップにおける払出処理では、Ｓｂ５のステップにおいてメダルの払出を伴う入賞が判定された場合に、入賞内容に対応して設定された払出枚数に基づくクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。具体的には、払出メダル枚数をクレジットに加算するとともに、クレジットが上限値に到達した場合には、ホッパーモータ６２の駆動により残りの枚数分のメダルを直接メダル払出口９より払い出す処理を行う。
【０１１８】
Ｓｂ７のステップにおけるフラグ更新処理では、Ｓｂ２のステップにおいて設定された内部当選フラグのクリアまたは持越を行うための処理を行う。具体的には、通常遊技状態において当選したチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、及びＢＢゲームにおいて当選したベルフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、及びＲＢゲームにおいて当選したＪａｃフラグをクリアする処理を行う。また、通常遊技状態において当選したＢＢフラグ及びＲＢフラグは、これら内部当選フラグにより許容されるＢＢ入賞またはＲＢ入賞が発生しなかった場合においてクリアせずに次のゲームに持ち越し、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞が発生した場合にクリアする処理を行う。
【０１１９】
また、これらＳｂ１〜Ｓｂ７の各ステップにおいては、各種制御状態、例えば、賭数の設定状況やゲームのスタート、内部抽選処理の結果、リールの始動、リールの停止状況（図柄の表示態様）、入賞判定の結果、メダルの払出状況、次回のゲームの遊技状態等を示すコマンドを演出制御基板２０１に対して送信する制御を行う。
【０１２０】
図１３は、通常遊技状態においてＲＢ入賞したとき、またはＢＢ中においてＪａｃＩｎ入賞したときに制御部２１０が実行するＲＢ中処理の制御内容を示すフローチャートである。
【０１２１】
通常遊技状態においてＲＢ入賞したとき、すなわち、図１１に示すＳａ３のステップにおいてＲＢ入賞したと判定されたとき、またはＢＢゲームにおいてＪａｃＩｎ入賞したとき、すなわち、図１４に示すＳｄ６のステップにおいてＪａｃＩｎ入賞したと判定されたときには、まず、遊技状態がＲＢ中である旨を示すＲＢ中フラグをセットする（Ｓｃ１）。
【０１２２】
次いで、当該ＲＢにおいて提供されるＲＢゲームの残回数を示すＲＢゲームカウンタに規定回数である１２を、入賞可能なＪａｃ入賞回数を示すＪａｃ入賞カウンタに規定回数である８を、各々設定する（Ｓｃ２）。
【０１２３】
次いで、図１２において説明したゲーム処理（Ｓｃ３）を実行した後、ＲＢゲームカウンタを１減算する（Ｓｃ４）。次いで、Ｊａｃ入賞したか否かを確認し（Ｓｃ５）、Ｊａｃ入賞した場合には、Ｊａｃ入賞カウンタを１減算する（Ｓｃ６）。
【０１２４】
次いで、Ｊａｃ入賞カウンタが０であるか、すなわち規定回数のＪａｃ入賞が発生したかを確認し（Ｓｃ７）、Ｊａｃ入賞カウンタが１以上である場合、すなわち入賞可能なＪａｃ入賞回数が残存する場合には、ＲＢゲームカウンタが０であるか、すなわち規定回数のＲＢゲームが実行されたかを確認し（Ｓｃ８）、ＲＢゲームカウンタが１以上の場合には、再びＳｃ３のステップに戻る。
【０１２５】
また、Ｓｃ７のステップにおいてＪａｃ入賞カウンタが０の場合、もしくはＳｃ８のステップにおいてＲＢゲームカウンタが０の場合、すなわちＲＢの終了条件が成立した場合には、ＲＢ中フラグをクリアして（Ｓｃ９）、もとのルーチンに移行する。
【０１２６】
図１４は、通常遊技状態においてＢＢ入賞したときに、制御部２１０が実行するＢＢ中処理の制御内容を示すフローチャートである。
【０１２７】
通常遊技状態においてＢＢ入賞したとき、すなわち図１１に示すＳａ４のステップにおいてＢＢ入賞したと判定されたときには、まず、遊技状態がＢＢ中である旨を示すＢＢ中フラグをセットする（Ｓｄ１）。
【０１２８】
次いで、当該ＢＢをスーパーＢＢに制御するか、ノーマルＢＢに制御するか、を決定するためのスーパーＢＢ抽選処理を実行する（Ｓｄ２）。このスーパーＢＢ抽選処理では、後に詳述するが、乱数抽選によりスーパーＢＢに制御するか否かを抽選し、当選した場合にはスーパーＢＢに当選した旨を示すスーパーＢＢフラグを設定する。
【０１２９】
次いで、ＢＢゲームの残回数を示すＢＢゲームカウンタに規定回数である３０を、ＲＢへの移行可能回数を示すＲＢ移行カウンタに規定回数である３を、各々設定する（Ｓｄ３）。
【０１３０】
次いで、図１２において説明したゲーム処理（Ｓｄ４）を実行した後、ＢＢゲームカウンタを１減算する（Ｓｄ５）。次いで、ＪａｃＩｎ入賞したか否か、すなわちＲＢへの移行条件が成立したか否かを確認し（Ｓｄ６）、ＪａｃＩｎ入賞していない場合には、ＢＢゲームカウンタが０であるか、すなわちＢＢゲームが規定回数である３０回実行されたか否かを確認し（Ｓｄ７）、ＢＢゲームカウンタが１以上の場合、すなわちＢＢゲームが残存する場合には、Ｓｄ４のゲーム処理に戻る。
【０１３１】
また、Ｓｄ６のステップにおいてＪａｃＩｎ入賞している場合には、ＲＢに移行する。ＲＢに移行した場合には、ＲＢ移行カウンタを１減算し（Ｓｄ９）、図１３において説明したＲＢ中処理を実行し（Ｓｄ１０）、このＲＢ中処理の終了後、ＲＢ移行カウンタが０であるか、すなわち規定回数ＲＢに移行したかを確認する（Ｓｄ１１）。
【０１３２】
Ｓｄ１１のステップにおいてＲＢ移行カウンタが１以上である場合、すなわちＲＢへの移行可能回数が残存する場合には、Ｓｄ７のステップに進み、ＢＢゲームが規定回数である３０回実行されたか否かを確認し、ＢＢゲームカウンタが１以上の場合、すなわちＢＢゲームが残存する場合には、Ｓｄ４のゲーム処理に戻る。
【０１３３】
また、Ｓｄ７のステップにおいてＢＢゲームカウンタが０の場合、すなわちＢＢゲームが規定回数実行された場合、或いは、Ｓｄ１１のステップにおいてＲＢ移行カウンタが０の場合、すなわちＲＢへ規定回数移行し、そのＲＢが終了した場合には、ＢＢの終了条件が成立してＢＢが終了する。これに伴いＢＢ中フラグをクリアして（Ｓｄ８）、もとのルーチンに移行する。
【０１３４】
図１５は、図１４に示すスーパーＢＢ抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。
【０１３５】
スーパーＢＢ抽選処理では、まず、乱数値をサンプリングし（Ｓｅ１）、このサンプリングした値と、遊技履歴に応じて当選確率が異なるように定められたスーパーＢＢ抽選テーブルと、を比較する（Ｓｅ２）。次いで、Ｓｅ２のステップにおける比較結果に基づいてスーパーＢＢが当選したか否かを確認し（Ｓｅ３）、当選した場合には、スーパーＢＢに当選した旨のスーパーＢＢフラグを設定する（Ｓｅ４）。
【０１３６】
また、本実施例では、図１６（ａ）に示すように、スーパーＢＢの当選確率が、前回発生したＢＢの終了後１００ゲーム以内に発生したＢＢであれば１００％、前回発生したＲＢの終了後５０ゲーム以内に発生したＢＢであれば６０％、それ以外であれば３０％の確率となるスーパーＢＢ抽選テーブルが適用されている。すなわち、ＢＢやＲＢの終了後、ＢＢが発生するまでに要したゲーム数が少ないほどスーパーＢＢの当選確率が高い確率となるように設定されたスーパーＢＢ抽選テーブルが適用されている。これにより短期的な出玉率が変動しやすくなるため、適度に射倖性を高めることができ、より興趣の高いゲーム性とすることができる。
【０１３７】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図１６（ｂ）に示すように、スーパーＢＢの当選確率が、前回発生したＢＢまたはＲＢの終了後１２００ゲーム以降に発生したＢＢであれば１００％、前回発生したＢＢまたはＲＢの終了後８００〜１１９９ゲームの間に発生したＢＢであれば６０％、前回発生したＢＢまたはＲＢの終了後７９９ゲーム以内に発生したＢＢであれば３０％の確率となるスーパーＢＢ抽選テーブル、すなわちボーナス間のゲーム数が多いほどスーパーＢＢの当選確率が高い確率となるように設定されたスーパーＢＢ抽選テーブルを適用しても良く、この場合には、短期的な出玉率も安定することとなるため、過度に射倖性を煽ってしまうことを防止できる。
【０１３８】
次に、図１２に示すゲーム処理において実行する内部抽選処理の詳細を、図１７のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【０１３９】
内部抽選処理では、まず、内部抽選用の乱数値をサンプリングし（Ｓｆ１）、サンプリングした値と、内部当選確率テーブルと、を比較し（Ｓｆ２）、その比較結果に基づいて内部当選フラグの当選の有無を判定し（Ｓｆ３）、当選した場合には、該当する内部当選フラグを設定する（Ｓｆ４）。
【０１４０】
Ｓｆ２のステップにおいて適用される内部当選確率テーブルは、各遊技状態に応じて当選確率が異なるように定められており、特に、ＢＢゲームでは、ベル入賞を許容する旨のベルフラグ及びＪａｃＩｎ入賞を許容する旨のＪａｃＩｎフラグの当選確率が高く設定されたＢＢゲーム用の内部当選確率テーブルが適用され、ＲＢゲームでは、Ｊａｃ入賞を許容する旨のＪａｃフラグの当選確率が高く設定されたＲＢゲーム用の内部当選確率テーブルが適用される。
【０１４１】
次いで、内部当選フラグの当選の有無、及び当選した内部当選フラグの種類を特定可能な内部当選コマンドを演出制御基板２０１に対して送信する（Ｓｆ５）。
【０１４２】
次いで、当該ゲームがＲＢゲームであるか、またはＢＢゲームであるか、を確認する（Ｓｆ６、Ｓｆ８）。
【０１４３】
Ｓｆ６、Ｓｆ８のステップにおいてＲＢゲームの場合には、Ｊａｃフラグが当選したか否かを確認し（Ｓｆ７）、Ｊａｃフラグが当選した場合には、各入賞条件別に定められた６種類のリール制御テーブルから、当該ゲームにおいて適用するリール制御テーブルを選択するリール制御テーブル振分処理を実行する（Ｓｆ１０）。すなわちＪａｃ入賞の入賞条件を決定するための処理を実行する。
【０１４４】
次いで、当該ＲＢゲームが実行されるＲＢの移行契機に応じてＪａｃ入賞の有効停止順の報知を行うか否かを決定するための入賞条件報知決定処理を実行する（Ｓｆ１１）。具体的には、当該ＲＢゲームが実行されるＲＢが、通常遊技状態におけるＲＢ入賞の発生に伴い移行したＲＢ、またはスーパーＢＢにおけるＪａｃＩｎ入賞の発生に伴い移行したＲＢであれば、Ｊａｃ入賞の発生回数に関わらず１００％の確率で有効停止順の報知を行うと決定する。また、当該ＲＢゲームが実行されるＲＢが、ノーマルＢＢにおけるＪａｃＩｎ入賞の発生に伴い移行したＲＢであれば、Ｊａｃ入賞の発生回数が４回未満の場合に１００％の確率で有効停止順の報知を行うと決定し、Ｊａｃ入賞の発生回数が４回以上の場合に有効停止順の報知を行わないと決定する。
【０１４５】
次いで、Ｓｆ１１のステップにおける決定結果に基づいて入賞条件の報知を行うか否かを確認し（Ｓｆ１２）、入賞条件の報知を行う場合には、Ｓｆ１０のステップにおいて選択されたリール制御テーブルに基づく有効停止順の報知を行う旨の報知コマンドを演出制御基板２０１に対して送信する。これに基づき、演出制御基板２０１に搭載された制御部２３０によって液晶表示器１３５が制御されてＪａｃ入賞の有効停止順を示す画像が液晶表示部１５に表示されることとなる。
【０１４６】
また、Ｓｆ６、Ｓｆ８のステップにおいてＢＢゲームの場合には、ＪａｃＩｎフラグが当選したか否かを確認し（Ｓｆ９）、ＪａｃＩｎフラグが当選した場合には、各入賞条件別に定められた４８種類のリール制御テーブルから、当該ゲームにおいて適用するリール制御テーブルを選択するリール制御テーブル振分処理を実行する（Ｓｆ１０）。すなわちＪａｃＩｎ入賞の入賞条件を決定するための処理を実行する。
【０１４７】
次いで、当該ＢＢゲームが実行されるＢＢの態様に応じてＪａｃＩｎ入賞の有効停止順及び／または有効停止タイミングの報知を行うか否かを決定するための入賞条件報知決定処理を実行する（Ｓｆ１１）。具体的には、当該ＢＢゲームが実行されるＢＢが、ノーマルＢＢであれば乱数抽選を行い、各々１０％の確率にて有効停止順または有効停止タイミングのいずれか一方を報知すると決定する。また、当該ＢＢゲームが実行されるＢＢが、スーパーＢＢであれば、１００％の確率で有効停止順及び有効停止タイミングの双方の報知を行うと決定する。
【０１４８】
次いで、Ｓｆ１１のステップにおける決定結果に基づいて入賞条件の報知を行うか否かを確認し（Ｓｆ１２）、入賞条件の報知を行う場合には、Ｓｆ１０のステップにおいて選択されたリール制御テーブルに基づく有効停止順及び／または有効停止タイミングの報知を行う旨の報知コマンドを演出制御基板２０１に対して送信する。これに基づき、演出制御基板２０１に搭載された制御部２３０によって液晶表示器１３５が制御されてＪａｃＩｎ入賞の有効停止順及び／または有効停止タイミングを示す画像が液晶表示部１５に表示されることとなる。
【０１４９】
このように本実施例では、遊技制御基板２００に搭載された制御部２１０により、スーパーＢＢの決定やＪａｃＩｎ入賞及びＪａｃ入賞の入賞条件を報知するか否かの決定が行われるとともに、これらの決定結果に基づいてＪａｃＩｎ入賞及びＪａｃ入賞の入賞条件の報知を行う旨の報知コマンドが送信されることで、演出制御基板２０１に搭載された制御部２３０が液晶表示器１３５を制御し、これら入賞条件の報知が行われるようになっている。
【０１５０】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技制御基板２００に搭載された制御部２１０は、ＢＢゲーム及びＲＢゲームにおいてＪａｃＩｎフラグ及びＪａｃフラグが当選した場合に、その入賞条件を特定可能なコマンド（例えば、当該ゲームにおいて適用されるリール制御テーブルを特定可能なコマンド等）を各ゲーム毎に演出制御基板２０１に対して送信する構成とするとともに、遊技制御基板２００から送信されたコマンドにより特定される入賞条件に基づいて、スーパーＢＢの決定やＪａｃＩｎ入賞及びＪａｃ入賞の入賞条件を報知するか否かの決定を演出制御基板２０１に搭載された制御部２３０が実行するようにしても良く、このようにすることで、ゲームの主要な制御を実行する制御部２１０の制御負荷を軽減することができる。
【０１５１】
以上説明したように、本実施例のスロットマシン１では、ＢＢゲームにおいて液晶表示器１３５にてＪａｃＩｎ入賞の入賞条件となる有効停止順及び有効停止タイミングの報知が行われたときには、報知された操作方法に従って各リールの停止操作を行うことによりＪａｃＩｎ入賞を発生させることが可能となる。すなわちＲＢに移行させてより多くのメダルを獲得することが可能となる。このため、ＢＢゲームにおいてＪａｃＩｎ入賞の入賞条件の報知が行われるか否かによって、ＲＢに移行する確率が変化することとなり、ＢＢにおいて獲得が期待できるメダル枚数も大きく変動することとなるため、より興趣の高いゲーム性を実現できる。
【０１５２】
また、本実施例のスロットマシンでは、ＲＢが獲得期待枚数の異なる２種類の態様のＲＢからなり、ノーマルＢＢでのＪａｃＩｎ入賞、すなわちＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全に報知されない状態で発生したＪａｃＩｎ入賞であるか、または、スーパーＢＢでのＪａｃＩｎ入賞、すなわちＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全に報知される状態で発生したＪａｃＩｎ入賞であるか、に応じて、その後移行するＲＢの態様が変化するようになっている。
【０１５３】
詳しくは、ノーマルＢＢでのＪａｃＩｎ入賞に基づき移行したＲＢでは、期待獲得枚数の少ない態様に制御されるのに対して、スーパーＢＢでのＪａｃＩｎ入賞に基づき移行したＲＢでは、期待獲得枚数の多い態様に制御されるようになっている。このため、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全には報知されない状態で発生したＪａｃＩｎ入賞であるか、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全に報知される状態で発生したＪａｃＩｎ入賞であるか、に応じて、その後移行するＲＢの期待獲得枚数も変動することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【０１５４】
尚、本実施例では、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全には報知されない状態で発生したＪａｃＩｎ入賞に基づき移行したＲＢでは、期待獲得枚数の少ない態様に制御され、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全に報知される状態で発生したＪａｃＩｎ入賞に基づき移行したＲＢでは、期待獲得枚数の多い態様に制御されるようになっているが、例えば、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全には報知されない状態で発生したＪａｃＩｎ入賞に基づき移行したＲＢでは、期待獲得枚数の多い態様に制御し、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が完全に報知される状態で発生したＪａｃＩｎ入賞に基づき移行したＲＢでは、期待獲得枚数の少ない態様に制御するようにしても良く、この場合には、ノーマルＢＢのＢＢゲームにおいて、発生させることが困難なＪａｃＩｎ入賞が発生することに伴う対価を高めることができるため、期待獲得枚数の少ないノーマルＢＢにおいても遊技者は期待感をもって遊技を行うことが可能となる。
【０１５５】
また、本実施例では、Ｊａｃ入賞の入賞条件の報知回数を変化させることで、期待獲得枚数の異なる態様のＲＢに制御しているが、例えば、ＲＢの終了条件となるＲＢゲームの制限回数やＪａｃ入賞の制限回数、Ｊａｃフラグの当選確率を変化させることで、期待獲得枚数の異なる態様に制御するようにしても良い。
【０１５６】
また、本実施例のスロットマシン１では、ＢＢゲームが規定ゲーム数（３０ゲーム）に到達したとき、または、ＲＢへの移行回数が規定回数（３回）に到達した際のＲＢが終了したとき、のいずれかの条件が満たされたときにＢＢが終了するようになっている。すなわちＲＢへの移行回数が規定回数（３回）に到達した際のＲＢが終了したことがＢＢの終了条件とされているため、ＢＢの発生により過度に大量のメダル（クレジット）を獲得できてしまうことを防止でき、必要以上に遊技者の射幸心を煽ってしまうことを防止できる。
【０１５７】
また、本実施例のスロットマシン１では、ＢＢゲームにおけるＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が、６通り有効停止順、すなわち各リールを停止させる順番と、８通りの有効停止タイミング、すなわち各リールの停止操作が行われるタイミングと、の組合せにて構成されている。このため、ＪａｃＩｎ入賞の入賞条件の組合せが多くなり、これら入賞条件の報知が行われない場合にＪａｃＩｎ入賞が発生する確率が低くなるため、これらＪａｃＩｎ入賞の入賞条件が報知されるか否かに応じてゲーム性にメリハリを持たせることができる。
【０１５８】
また、本実施例のスロットマシン１では、ノーマルＢＢでのＢＢゲームにおいてＪａｃＩｎフラグが当選した場合に、このＪａｃＩｎフラグに基づき許容されるＪａｃＩｎ入賞の入賞条件のうち、有効停止順または有効停止タイミングのいずれか一方が報知されることがあり、この場合には、報知された有効停止順または有効停止タイミングに従って各リールの停止操作を行うことにより、これら有効停止順または有効停止タイミングがいずれも報知されない場合に比較してＪａｃＩｎ入賞の発生確率が高くなるため、ＪａｃＩｎ入賞の発生、すなわちＲＢへ移行することに対する遊技者の期待感を高めることができる。
【０１５９】
また、本実施例のスロットマシン１では、ＢＢが、ＢＢゲームにおけるＪａｃＩｎ入賞の入賞条件の報知確率の異なる、すなわち期待獲得枚数の異なるスーパーＢＢとノーマルＢＢとからなり、これらスーパーＢＢに制御されるか、ノーマルＢＢに制御されるか、が、既に行われた遊技に関する遊技履歴に応じて決定されるようになっており、これら遊技履歴に応じてＢＢの獲得期待枚数が変動することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【０１６０】
尚、本実施例では、遊技履歴として前回発生したＢＢまたはＲＢからＢＢ入賞が発生するまでのゲーム数を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技履歴として、過去に発生したＢＢの平均獲得枚数、ＢＢ間やボーナス（ＢＢ及びＲＢ）間、電源投入や初期化または所定のリセット操作がなされてからのゲーム数やメダル減少枚数、メダル払出枚数、小役（チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞）の入賞回数や内部当選回数等の小役履歴、ＢＢやＲＢの入賞回数や内部当選回数等のボーナス入賞履歴、等を適用しても良い。
【０１６１】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【０１６２】
例えば、前記実施例では、ＢＢゲームにおける小役入賞（ベル入賞）は、内部当選フラグが当選することで、各リールの停止順や停止タイミングに関わりなく、入賞を発生させることが可能とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ＢＢゲームにおける小役入賞も、ＪａｃＩｎ入賞と同様に、有効停止順や有効停止タイミング等の入賞条件に一致する操作方法にて各リールの停止操作が行われることで発生可能とするとともに、例えば、ＢＢの態様に応じて、その入賞条件を報知するか否かを決定し、その決定結果に基づいて小役入賞の入賞条件が報知される構成としても良い。これにより、小役入賞の入賞条件が報知されるか否かに応じてＢＢゲームにおける小役入賞の発生確率が変化することとなる。すなわち、ＢＢゲームにおいては、ＲＢへの移行確率に加えて小役入賞の発生確率も変化することで、より期待獲得枚数が大きく変動することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【０１６３】
また、前記実施例では、ＪａｃＩｎ入賞やＪａｃ入賞の入賞条件の報知が、液晶表示器１３５の表示内容により報知されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの報知が、リールランプの点灯状況、ランプの点灯等により表示される表示部の表示状況、音声出力等により行われるようにしても良い。
【０１６４】
また、前記実施例では、メダル並びにクレジットを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルが外部に排出されることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシン、更には可変表示装置が画像にて表示される画像式のスロットマシンにも適用可能であることはいうまでもなく、これらスロットマシンの種別が限定されるものではない。
【０１６５】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【０１６６】
本発明の請求項１は、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能とされ、該入賞の発生に応じて所定の価値（メダル、クレジット）が付与されるスロットマシンであって、前記可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果を導出表示させるための停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）と、前記可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段（制御部２１０（内部抽選処理））と、通常遊技状態において所定の発生条件（ＢＢ入賞）が成立したときに移行し、所定の移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）を高確率で発生させることが可能な第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）と、該第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）において前記移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）が発生したときに移行し、所定の特殊入賞（Ｊａｃ入賞）を高確率で発生させることが可能であるとともに、ゲーム回数または前記特殊入賞（Ｊａｃ入賞）の入賞回数が規定された回数に到達することで終了する第２の特別遊技状態（ＲＢ）と、からなる特別遊技状態（ＢＢ）を発生させる特別遊技状態発生手段（制御部２１０（ＢＢ中処理））と、少なくとも前記第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）におけるゲーム回数が規定された回数（３０回）に到達することで前記特別遊技状態（ＢＢ）を終了させる特別遊技状態終了手段（制御部２１０（ＢＢ中処理））と、を備え、前記移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）は、前記事前決定手段（制御部２１０（内部抽選処理））により発生が許容され、かつ前記停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）により所定の入賞条件（有効停止順及び有効停止タイミング）に適合する操作が行われることにより発生する入賞であり、前記第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）において前記事前決定手段（制御部２１０（内部抽選処理））により前記移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）の発生が許容されたときに、該移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）を発生させるための入賞条件（有効停止順及び有効停止タイミング）に適合する操作方法を報知することが可能な移行報知手段（制御部２３０、液晶表示器１３５）と、前記移行報知手段（制御部２３０、液晶表示器１３５）による報知を行うか否かを決定する移行報知決定手段（制御部２１０（入賞条件報知決定処理））と、を備える。
【０１６７】
本発明の請求項２は、前記特別遊技状態終了手段（制御部２１０（ＢＢ中処理））は、前記第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）におけるゲーム回数が規定された回数（３０回）に到達したとき、または前記第２の特別遊技状態（ＲＢ）への移行回数が規定された回数（３回）に到達した際の前記第２の特別遊技状態（ＲＢ）が終了したとき、のいずれかの条件が満たされたときに前記特別遊技状態（ＢＢ）を終了させる。
【０１６８】
本発明の請求項３は、前記第２の特別遊技状態（ＲＢ）は、獲得が期待できる価値（メダル、クレジット）の大きさが異なる複数の態様からなり、前記移行報知手段（制御部２３０、液晶表示器１３５）による前記入賞条件（有効停止順及び有効停止タイミング）の報知が行われたときに発生した移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）であるか、前記入賞条件（有効停止順及び有効停止タイミング）の報知が行われないときに発生した移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）であるか、に応じて、その後移行する前記第２の特別遊技状態（ＲＢ）の態様を変化させる態様変更手段（制御部２１０（入賞条件報知決定処理））を備える。
【０１６９】
本発明の請求項４は、前記第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）において所定の小役入賞（ベル入賞）を発生させることが可能であり、該小役入賞（ベル入賞）は、前記事前決定手段（制御部２１０（内部抽選処理））により発生が許容され、かつ前記停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）により所定の入賞条件（有効停止順）に適合する操作が行われることにより発生する入賞であり、前記第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）において前記事前決定手段（制御部２１０（内部抽選処理））により前記小役入賞（ベル入賞）の発生が許容されたときに、該小役入賞（ベル入賞）を発生させるための入賞条件（有効停止順）に適合する操作方法を報知することが可能な小役報知手段（制御部２３０、液晶表示器１３５）と、前記小役報知手段（制御部２３０、液晶表示器１３５）による報知を行うか否かを決定する小役報知決定手段（制御部２１０（入賞条件報知決定処理））と、を備える。
【０１７０】
本発明の請求項５は、前記可変表示装置（リールユニット５０）は、各々独立して表示状態を変化させる複数の可変表示部（左リール、中リール、右リール）を備えるとともに、前記停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）は、前記各可変表示部（左リール、中リール、右リール）の表示結果を各々独立して導出表示させるための停止操作部（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）を備え、前記移行入賞（ＪａｃＩｎ入賞）を発生させるための入賞条件は、前記可変表示部（左リール、中リール、右リール）の表示結果を導出表示させる順番（有効停止順）、及び少なくともいずれか１つの前記可変表示部（左リール、中リール、右リール）に対応する前記停止操作部（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）の操作タイミングの組合せ（有効停止タイミング）である。
【０１７１】
本発明の請求項６は、前記移行報知手段（制御部２３０、液晶表示器１３５）は、前記入賞条件のうち、前記可変表示部（左リール、中リール、右リール）の表示結果を導出表示させる順番（有効停止順）、または前記可変表示部（左リール、中リール、右リール）に対応する前記停止操作部（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）の操作タイミング（有効停止タイミング）のいずれか一方のみを報知することが可能である。
【０１７２】
本発明の請求項７は、前記特別遊技状態（ＢＢ）は、前記第１の特別遊技状態（ＢＢゲーム）における前記移行報知手段（制御部２３０、液晶表示器１３５）の報知確率が異なる複数の態様（スーパーＢＢ、ノーマルＢＢ）からなり、既に行われた遊技に関する遊技履歴（ＢＢ終了後のゲーム数）に応じて前記特別遊技状態（ＢＢ）の態様（スーパーＢＢ、ノーマルＢＢ）を選択する特別遊技状態態様選択手段（制御部２１０（スーパーＢＢ抽選処理））を備える。
【０１７３】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【０１７４】
（ａ）請求項１項の発明によれば、第１の特別遊技状態において移行報知手段による報知が行われたときには、報知された操作方法に従うことにより移行入賞を発生させることが可能となる。すなわち第２の特別遊技状態に移行してより多くの価値を得ることが可能となる。これにより、第１の特別遊技状態での移行報知手段による報知の有無に応じて第２の特別遊技状態に移行する確率が変化することとなり、特別遊技状態において獲得が期待できる価値の大きさも大きく変動することとなるため、より興趣の高いゲーム性を実現できる。
【０１７５】
（ｂ）請求項２項の発明によれば、第２の特別遊技状態への移行回数が規定された回数に到達した際の第２の特別遊技状態が終了することを、特別遊技状態の終了条件とすることで、過度に大量の価値が獲得できてしまうことを防止でき、必要以上に遊技者の射幸心を煽ってしまうことを防止できる。
【０１７６】
（ｃ）請求項３項の発明によれば、移行報知手段による報知が行われたときに発生した移行入賞であるか、報知が行われないときに発生した移行入賞であるか、に応じて、その後移行する第２の特別遊技状態において獲得が期待できる価値の大きさも変動することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【０１７７】
（ｄ）請求項４項の発明によれば、小役報知手段による報知の有無に応じて第１の特別遊技状態における小役入賞の発生確率が変化することとなる。すなわち、第１の特別遊技状態においては、第２の特別遊技状態に移行する確率に加えて小役入賞の発生確率も変化することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【０１７８】
（ｅ）請求項５項の発明によれば、第１の特別遊技状態における移行入賞を発生させるための入賞条件の組合せが多くなる。これにより移行報知手段により報知が行われない場合に移行入賞が発生する確率が低くなるため、移行報知手段による報知の有無に応じてゲーム性にメリハリを持たせることができる。
【０１７９】
（ｆ）請求項６項の発明によれば、移行報知手段により可変表示部の表示結果を導出表示させる順番、及び可変表示部に対応する停止操作部の操作タイミングからなる入賞条件のうち、いずれか一方の入賞条件に一致する操作方法が報知されたときには、双方とも報知されない場合に比較して移行入賞の発生確率が高くなるため、移行入賞の発生、すなわち第２の特別遊技状態へ移行することに対する遊技者の期待感を高めることができる。
【０１８０】
（ｇ）請求項７項の発明によれば、遊技履歴に応じて第１の特別遊技状態における移行報知手段の報知確率が変化する。すなわち遊技履歴に応じて特別遊技状態において獲得が期待できる価値の大きさが変動することとなるため、一層興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明が適用された実施例のスロットマシンを示す正面図である。
【図２】図１のスロットマシンの内部構造図である。
【図３】本実施例のスロットマシンの全体構成を示すブロック図である。
【図４】本実施例の実施例のスロットマシンにおける回路構成を示すブロック図である。
【図５】本実施例のスロットマシンのリールの図柄配列を示す図である。
【図６】本実施例のスロットマシンの各遊技状態において入賞の対象となる図柄の組合せ等を示す図である。
【図７】図６に示すＪａｃＩｎ入賞の入賞条件を示す図ある。
【図８】図６に示すＪａｃ入賞の入賞条件を示す図ある。
【図９】本実施例のスロットマシンにおけるＢＢ中の入賞条件報知確率及びＲＢ中の入賞条件報知確率を示す図である。
【図１０】（ａ）〜（ｃ）は、本実施例のスロットマシンにおけるＪａｃＩｎ入賞及びＪａｃ入賞の入賞条件の報知状況を示す図である。
【図１１】本実施例のスロットマシンの遊技制御基板に搭載される制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【図１２】図１１、図１３及び図１４に示すゲーム処理の制御内容の詳細を示すフローチャートである。
【図１３】図１１及び図１４に示すＲＢ中処理の制御内容の詳細を示すフローチャートである。
【図１４】図１１に示すＢＢ中処理の制御内容の詳細を示すフローチャートである。
【図１５】図１４に示すスーパーＢＢ抽選処理の制御内容の詳細を示すフローチャートである。
【図１６】（ａ）は、本実施例のスロットマシンにおけるスーパーＢＢの当選確率を示す図であり、（ｂ）は、その変形例を示す図である。
【図１７】図１２に示す内部抽選処理の制御内容の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１ スロットマシン
２ａ 筐体
２ｂ 前面扉
３ 鍵穴
４ 上部パネル
６ 遊技パネル
７ 下部パネル
８ 操作部
９ メダル払出穴
１１ メダル受皿
１２ａ、１２ｂ 放音部
１３ 放音部
１４ 透視窓
１５ 液晶表示部
１６〜２５ 演出用表示部
２７ リプレイ表示部
２８ スタート表示部
２９ ウェイト表示部
３０ 投入指示表示部
３１ クレジット表示部
３２ ゲーム回数表示部
３３ ペイアウト表示部
３４ メダル投入部
３５ メダル詰まり解除ボタン
３６ａ １枚ＢＥＴボタン
３６ｂ ＭＡＸＢＥＴボタン
３７ 精算ボタン
３８ スタートレバー
４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ ストップボタン
４１〜４３ 遊技効果ＬＥＤ部
４６ １枚賭け表示部
４７ ２枚賭け表示部
４８ ３枚賭け表示部
５０ リールユニット
５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ リール
５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒ リールモータ
５５ リールランプ
５６ リールセンサ
５７ ホッパーユニット
５７ａ ホッパータンク
５９ オーバーフロータンク
６０ 満タンセンサ
６１ 払出メダルセンサ
６２ ホッパーモータ
６３ メダル排出口
６４ 電源ユニット
６５ メインスイッチ部
６６ 第２リセットボタン
６７ 設定ボタン
６８ 自動精算選択スイッチ部
６９ 打止め選択スイッチ部
７０ 設定キー挿入部
８０ メインスイッチ
８１ 第２リセットスイッチ
８２ 設定キースイッチ
８３ 設定スイッチ
８４ 電源コード
１００ １枚ＢＥＴスイッチ
１０１ ＭＡＸＢＥＴスイッチ
１０２ スタートスイッチ
１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒ ストップスイッチ
１０４ 精算スイッチ
１０５ 第１リセットスイッチ
１０６ 投入メダルセンサ
１０７ 流路切替ソレノイド
１０８ ゲーム回数表示器
１０９ クレジット表示器
１１０ ペイアウト表示器
１１１ １枚賭けＬＥＤ
１１２ ２枚賭けＬＥＤ
１１３ ３枚賭けＬＥＤ
１１４ リプレイＬＥＤ
１１５ スタートＬＥＤ
１１６ ウェイトＬＥＤ
１１７ 投入指示ＬＥＤ
１２１ａ、１２１ｂ ＢＥＴボタンＬＥＤ
１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒ 操作有効ＬＥＤ
１３０〜１３４ 遊技効果ランプ
１３５ 液晶表示器
１３６ａ、１３６ｂ、１３７ スピーカ
１３８ 蛍光灯
１４１〜１４９ 演出用ランプ
２００ 遊技制御基板
２０１ 演出制御基板
２０２ 電源基板
２０３ リール中継基板
２０４ リールランプ中継基板
２０５ 外部出力基板
２１０ 制御部
２１１ ＣＰＵ
２１２ ＲＡＭ
２１３ ＲＯＭ
２１４ Ｉ／Ｏポート
２１５ スイッチ回路
２１６ モータ回路
２１７ 初期リセット回路
２１８ クロック発生回路
２１９ パルス分周回路
２２０ バッファ回路
２２１ 乱数発生回路
２２２ サンプリング回路
２３０ 制御部
２３１ ＣＰＵ
２３２ ＲＡＭ
２３３ ＲＯＭ
２３４ Ｉ／Ｏポート
２３５ スピーカ駆動回路
２３６ 表示駆動回路
２３７ ランプ駆動回路
Ｌ１〜Ｌ３、Ｌ２’、Ｌ３’ 入賞ライン
Claims (7)
- １ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能とされ、該入賞の発生に応じて所定の価値が付与されるスロットマシンであって、
前記可変表示装置の表示結果を導出表示させるための停止操作手段と、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
通常遊技状態において所定の発生条件が成立したときに移行し、所定の移行入賞を高確率で発生させることが可能な第１の特別遊技状態と、該第１の特別遊技状態において前記移行入賞が発生したときに移行し、所定の特殊入賞を高確率で発生させることが可能であるとともに、ゲーム回数または前記特殊入賞の入賞回数が規定された回数に到達することで終了する第２の特別遊技状態と、からなる特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
少なくとも前記第１の特別遊技状態におけるゲーム回数が規定された回数に到達することで前記特別遊技状態を終了させる特別遊技状態終了手段と、
を備え、
前記移行入賞は、前記事前決定手段により発生が許容され、かつ前記停止操作手段により所定の入賞条件に適合する操作が行われることにより発生する入賞であり、
前記第１の特別遊技状態において前記事前決定手段により前記移行入賞の発生が許容されたときに、該移行入賞を発生させるための入賞条件に適合する操作方法を報知することが可能な移行報知手段と、
前記移行報知手段による報知を行うか否かを決定する移行報知決定手段と、
を備えることを特徴とするスロットマシン。 - 前記特別遊技状態終了手段は、前記第１の特別遊技状態におけるゲーム回数が規定された回数に到達したとき、または前記第２の特別遊技状態への移行回数が規定された回数に到達した際の前記第２の特別遊技状態が終了したとき、のいずれかの条件が満たされたときに前記特別遊技状態を終了させる請求項１に記載のスロットマシン。
- 前記第２の特別遊技状態は、獲得が期待できる価値の大きさが異なる複数の態様からなり、
前記移行報知手段による前記入賞条件の報知が行われたときに発生した移行入賞であるか、前記入賞条件の報知が行われないときに発生した移行入賞であるか、に応じて、その後移行する前記第２の特別遊技状態の態様を変化させる態様変更手段を備える請求項１または２に記載のスロットマシン。 - 前記第１の特別遊技状態において所定の小役入賞を発生させることが可能であり、該小役入賞は、前記事前決定手段により発生が許容され、かつ前記停止操作手段により所定の入賞条件に適合する操作が行われることにより発生する入賞であり、
前記第１の特別遊技状態において前記事前決定手段により前記小役入賞の発生が許容されたときに、該小役入賞を発生させるための入賞条件に適合する操作方法を報知することが可能な小役報知手段と、
前記小役報知手段による報知を行うか否かを決定する小役報知決定手段と、
を備える請求項１〜３のいずれかに記載のスロットマシン。 - 前記可変表示装置は、各々独立して表示状態を変化させる複数の可変表示部を備えるとともに、前記停止操作手段は、前記各可変表示部の表示結果を各々独立して導出表示させるための停止操作部を備え、
前記移行入賞を発生させるための入賞条件は、前記可変表示部の表示結果を導出表示させる順番、及び少なくともいずれか１つの前記可変表示部に対応する前記停止操作部の操作タイミングの組合せである請求項１〜４のいずれかに記載のスロットマシン。 - 前記移行報知手段は、前記入賞条件のうち、前記可変表示部の表示結果を導出表示させる順番、または前記可変表示部に対応する前記停止操作部の操作タイミングのいずれか一方のみを報知することが可能である請求項５に記載のスロットマシン。
- 前記特別遊技状態は、前記第１の特別遊技状態における前記移行報知手段の報知確率が異なる複数の態様からなり、
既に行われた遊技に関する遊技履歴に応じて前記特別遊技状態の態様を選択する特別遊技状態態様選択手段を備える請求項１〜６のいずれかに記載のスロットマシン。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2002349018A JP2004180789A (ja) | 2002-11-29 | 2002-11-29 | スロットマシン |
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|---|---|---|---|
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Cited By (6)
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|---|---|---|---|---|
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| JP2010075215A (ja) * | 2008-09-24 | 2010-04-08 | Taiyo Elec Co Ltd | 回胴式遊技機 |
| JP2017113396A (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 株式会社三共 | スロットマシン |
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-
2002
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